勇者「オレを魔王の手下にしてくれ!!」 魔王「!?」(109)

誰かが書くらしい

魔王「貴様、どういう風の吹き回しだ?」

勇者「頼む!」

魔王「人間を手下に?それも勇者をだ?ふざけるな!そんなこと認めん!!」

勇者「どうしてだよ!俺は本気なんだ!」

魔王「これ以上、人間と口を聞くと反吐が出る」

魔王「殺れ」

側近「よ、良いのですか?」

魔王「構わん」

勇者「どうすれば信じてくれるんだよ!」

魔王「うるさい家畜め。なら、その伝説の剣をよこせ」

魔王「どうだ?できぬだろ?その件は勇者の証であり人類の勝利への道標なのだからな」

勇者「どうぞ」

魔王「なっ!」

側近「ま、魔王さま?」

魔王「ダミーだ!どうせダミーだ!」

魔王「ほ、本物の剣を隠しもっているに違いない!」

勇者「いや、それ本物ですよ」ヌギヌギ

勇者「これでどうだ!何も隠し持っていないだろ!!」

側近「魔王さま!!」

魔王「……。おい、これはどうするべきなのだ?」

側近「へ?あ、はい……話だでも聞いてあげるって言うのはいかがでしょうか?」

魔王「はぁ……」

魔王「で、貴様は我が下僕となって何をしたいのだ?」

勇者「なんでもいい!アンタの命令ならなんだって聞くさ!!」キラキラ

魔王「では、質問を変えよう。何故、我が下僕となりたいのだ?」

勇者「そりゃぁ!アンタがとにかくすげー!奴だからだよ!」

魔王「は?」

勇者「この世をたった独りのものにしようなんて!」

勇者「そんな馬鹿げたことを本気で成し遂げようとする!」

勇者「馬鹿しか思いつかないよ!そんなこと!しかも実行に移すなんて本当の馬鹿だ!アホだよ!」

勇者「サイコーだよ!!!」キラキラ

魔王「お前、本気で殺されたいのか?」

勇者「とにかく俺は見届けたいんだ!アンタがこの世をどう変えていくのか!!」キラキラ

側近「ど、どうしましょうか?本気みたいですよ?彼」

魔王「うむ……」

魔王「」チラッ

勇者「」ワクワク

魔王「はぁ……」

魔王「では問おう!」

魔王「今日から貴様!勇者は我が下僕と成りて己の血と肉、魂の全てをこの魔王ために捧げると誓うか!?」

勇者「誓います!!!」ゴクリッ

魔王「よし、おい側近」

側近「はい?」

魔王「そこの新入りを研修に連れていきなさい」

側近「承知!!」

勇者「へ?研修?」

研修室

側近「はーい。奥の席から順に前の方に詰めて座って行ってくださいねー」

ゾロゾロ

魔物A「」スーハースーハー

魔物B「き、緊張してる感じですか?」

魔物A「あ、はい。こういうの初めてなもので」

魔物B「私もです」

勇者「」

ナッ なんだこの展開は・・・

研修室

側近「もうすぐ、研修を初めますが、お手洗いの方は今のうちに行っておいてくださいねー」

側近「お手洗いの場所なんですけど、この教室を出てすぐの右の廊下の突き当りにあります」

側近「万が一、迷ってしまって戻れなくなっちゃったって方がいましたら気楽に近くの兵にお聞きくださいね」

魔王A「といれ…行っておこうかな」ボソボソ

魔物C「研修とかマジでだるいんですけど。俺もう一週間前から働いてるんですけど」

>>22
魔物Aの間違いね

側近「はい、じゃぁ時間がきましたので今から研修を始めたいと思います」

側近「お手元の方に資料を一冊お配りしております。ないと言う方は挙手をお願いしますね」

側近「いないですね?それではですね。私、今回の研修を担当させていただきます」

側近「側近と申します。よろしくおねがいします」

魔物A「よ、よろしくおねがいします」ボソ

シーン

魔物BC「」チラッ 勇者「」チラッ

魔物A「////」カーッ

ちょいとご飯食べてきます

側近「それではお手元の資料の2pを見てください」

ペラッ

側近「あなた達はこれからこの魔王城で活躍してもらうことになります」

側近「魔王城ということで当然、魔王様と接する機会も他の部署よりも多いです」

側近「そこで、まずは魔王様に関する注意点を何個か説明していきたいと思います」

チラッ

魔王(ふむふむ、これが新しい私の部下たちか……)

魔王(しっかり研修を受けて立派な兵になってもらいたいものだ)

側近「まずはですね。魔王様に対して、胸が小さいと連想されるよな言葉を決して口にしないこと」

魔王(へ?)

魔物C「例えばなんすか?」

側近「ストレートに言えば貧乳、あとは絶壁とかまな板とかもいけませんねー」

魔物C「うっす」

魔王(側近のやつめ…)

側近「では二個目ですが。魔王様に対して背が小さいことを連想されるような言葉を決して口にしないこと」

側近「魔王様は今、成長期の真っ只中です。伸びしろはあります。本人はものすごく気にしておられますので」

側近「ですから、魔王様とお話なさる際は下目遣いにならないように」

側近「こうして腰を低くして魔王様の背に合わせて会話してあげてくださいね」

数時間後

側近「は~い、ではでは。最後に少し、みなさんが今後、活躍される城内を少し見学して終わりにしましょう」



城内

魔物A「うわぁ」キョロキョロ

勇者「やっぱり、広いねぇ」

魔物A「え?あ、はい」

勇者「君はどうしてここに?」

魔物A「へ?」

魔物A「えっと…」モジモジ

魔物A「魔王様みたいな素敵でかっこいい魔物になりたいからです///」モジモジ


魔王(あの子は出世するぞ)ササッ

魔物B「あなたはどうして?みたところ人間とすごく似ていますが」

魔物C「おいこら!てめぇ!いきなり失礼だろうが!人間とこの人を一緒にすんじゃねぇよ!」

魔物B「ひぃ!」

勇者「あ、いいんですいんです」

側近「は~い。ここが魔王様の部屋に続く廊下です」

側近「ここはですね、上級の魔物の方が警備なさってるんです」

側近「みなさんも頑張って出世してここを警備できるようになれるといいですね」



勇者「あぁ疲れた……」

勇者「これで、俺も魔物の仲間入りかぁ」

勇者「ふぁぁ」

勇者「今日は寝るとするか」

コンコン

勇者「は~い」ガチャリッ

魔王「研修、ご苦労であったな」

勇者「」

魔王「」

魔王「おい、どうした」

勇者「あ!いっけね!」

勇者「わざわざ、寮までどうも」

魔王「おい!腰を低くせんでもいいわ!」

勇者「え、でも研修でならったから」

魔王「黙らんか!クビにするぞ!」

勇者「で、なんの用?」

魔王「貴様は仮にも勇者だからな。特別に出世させてやる」

勇者「え!本当に!?今日入ったばかりなのに?」

魔王「うむ。貴様には私の警護を担当してもらうことにした」

勇者「やったー!!これでアンタの活躍を間近で見ることができる!」

勇者「ん?」チラッ


側近「魔王様…魔王様…魔王様…魔王様……」ブツブツ

魔王「どうした?」

勇者「い、いやぁ…何もないです」

次の日

魔王「起きろ!勇者!」

勇者「なに?まだ眠いんだけど」

魔王「朝は毎回会議があるんだ!早く支度しろ!!」

勇者「ふぁああ……はいはい」

会議

魔王「森林地帯周辺の警備を強化。駐屯地の建設はどうなってる?」

勇者(すごいな……的確な指示。これが魔王の座についた者の力なのか)

勇者「」ジーッ

魔王「な、なんだ?」

勇者「やっぱり!すげぇや!」

魔王「う、うるさい!貴様は黙って護衛していろ!」

勇者(なんだと聞いたのは自分のくせに)

魔王「あぁもう!気が散るから貴様は廊下に出ておれ!」

勇者「は~い」

テクテク

勇者(本当に世界征服に熱心だなぁ)

勇者「叶わぬ夢だというのにね」ボソッ

魔物A「ふぅ……」フキフキ

勇者「あ!昨日の!」

魔物A「え!?あ、えーと…どうも。えへへ」アセアセ



勇者「なにしてるの?」

魔物A「掃除です!初めて任された仕事なんです!」

勇者「そう、頑張ってね」

魔物

魔物A「あなたはここで何を?」

勇者「魔王の…じゃなくて魔王様の護衛だよ」

魔物A「え?」ガタンッ

勇者「どうしたの?」

魔物A「昨日、入ったばかりなのに……」

魔物A「すごいですね……」

魔物A「スタートラインは皆一緒だと思ってました…」

魔物A「だから、掃除だってなんだってがんばろうって思ってんです」

魔物A「そうすればいつか、憧れの魔王様の側に置いてもらえるかもしれないから」ウルウル

勇者「あ、いやぁそのぉ…」

魔物A「やっぱり、才能の無い私は用なしってことなんですね!」シクシク

勇者「えええ!いやいや!違うよ?君だって」

魔物A「うぅ…実家に帰ります……」シクシク

魔王「帰る必要はないぞ」

魔物A「ふぇ…?」

魔王(やはり……こやつは可愛いな)

魔王「お前は用なしではない。私はお前を必要としているんだ」

魔物A「ま、魔王様」

魔王「だから、その…ちょっとだけギュって」

勇者「おい待て」

勇者「とにかく!魔王様は君を必要としてるんだから!実家に帰る必要なんてないよ!」

魔王「ふがふっが!貴様!離さんか!」ジタバタ

魔物A「は、はい」キョトン



魔王「おい、どういうつもりだ!!」

勇者「セクハラはいけませんよー」

魔王「せ、セクハラではない!」

後は頼んだ

【審議中】

       ∧,,∧ .∧,,∧
      (´・ω・)(・ω・`) .∧,,∧  アタタカイネ
    ∧,,∧つ と)( つと ノ(・ω・`)
   (´・ω・)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \と )∧,,∧ コタツ
   ノ ,,⊃\_____∧,,∧___\,,(・ω・`∩ イイネ
 ~(,,_ゞ ※ ※,'´(´・ω・) ※ヾ∪,,,,,,,'丿
     \,,`ー─,,人,,つと人ー─ヽ,
        ̄ ̄         ̄ ̄

そしてその後も俺と魔王と魔物たちのなんとも不思議な日常は続いた

魔物A「」フキフキ

勇者「手伝おうか?」

魔物A「いえ!これくらいのこと!自分でなんとかできますから!!」


魔物C「ひゃぁ~。魔王様って美人だよなぁ」

魔物B「美人と言うより可愛いと言ったほうが」

魔王「聞こえてるいるぞ」

魔物BC「も、申し訳ございません!」

魔王「うむ。ちなみに美人だ」

勇者「頼む」

魔王「ふふふ…何を言い出すと思ったら…」

魔王「それは命ごいのつもりか?勇者よ」

勇者「…だって知らなかった」

魔王「?」

勇者「魔王がこんな美人だったなんてっ…しかも巨乳」

魔王「な……//」

勇者「頼む!手下にしてくれ!」

そんなある日

側近「魔王様……」

魔王「どうした?」

側近「新たな勇者が……」

魔王「そうか……ここへはいつくる?」

側近「正確にはわかりませんが……時間の問題でしょう…」

魔王「至急、城の警備を強化。周辺地区の兵も増やせ」

側近「かしこまりました」

魔王「う~む…」

勇者「どうした?元気がないみたいだけど」

魔王「実はな…」



勇者「新たな勇者か」

魔王「だが、心配はいらないであろう」

勇者「さすが!何か奥の手でもあるのか?」

魔王「貴様のことだ勇者」

勇者「え?」

魔王「伝説の剣は今、貴様が所有しているであろう?」

魔王「それさえあればこっちのものよ」

勇者「あぁ……うん、そうだね」



勇者「」トボトボ

魔物A「」フキフキ

魔物A「あれ?今日は元気ないみたいですよ?」

勇者「え、うん……」

魔物A「相談にでも乗りましょうか?」

勇者「君はさぁ……魔王様のようにかっこ良くなって何がしたいの?」

魔物A「世界征服です♪」

勇者「そ、そうか」

魔物A「私が世界の全てを征服して争いのない平和な世界にするんです♪」

勇者「すごいね。君が魔王様になれば人間との争いもなかったのかもしれないね」

魔物A「えへへ。でも、これは魔王様のセリフなんですよ?」

勇者「え?」

魔物A「ずーっと昔の……魔王様のお祖父様だった思います。」

魔物

勇者「そうなのか」

魔物A「もちろん、今の魔王様もその言葉を受け継いでいらっしゃると思いますよ」




勇者「敵は?」

魔王「まだ、城の近くまでは来ていないようだ」

勇者「そう」

魔王「……」

魔王「貴様が我々についてくれたお陰で、世界征服まであともう一歩だ」

魔王「歴代の勇者どものせいで我々は何度も窮地に追いやれてきた」

魔王「父上もあの伝説の剣で殺されたのだ。」

魔王「だが、その伝説の剣も勇者も今や我々の手の中」

魔王「もうすぐ……世界は我々のものになるのだ」

勇者「」

魔王「どうした?」

勇者「いや、なんでもない」

魔王「ふむ、いくら我々に魂を売ったとしても流れる血は人間の血」

魔王「あまり、気分の良いものでもないか」

勇者「」

次の日

魔王「そうか……そろそろ来るのか」

側近「はい…最悪の場合は城を捨てお逃げください」

側近「魔王様にはまだ、跡取りがいませんので」

魔王「だが、この城は我々の一族が代々」

側近「受け継いできたのは城ではなく我々の悲願なのです!」

側近「それをお忘れなく」

魔王「……」

魔王「父はここに残りここで最期を迎えただったら私も…」

魔王「いや、違う!今の私には勇者がいるのではないか!伝説の剣があるじゃないか!」

魔王「負けるはずがない!」



魔物C「聞いたか?勇者がもうこの近くまで来てるらしいぜ」

魔物B「はい、噂は聞いてます。決戦は間近ですね……」

魔物A「」

魔物A「ていやー!」ブンブン

勇者「今日は掃除してないんだね」

魔物A「そんな場合ではないのです!」

魔物A「勇者が城の近くまで迫ってきているのです!戦いに備えなくては!ていやー!」

勇者「箒では太刀打ちできないと思うけどね」

魔物A「時が来たら私にだって!武器は支給されます!」ブンブン

勇者「……」

勇者「逃げちゃえばいいじゃないか」ボソッ

魔物A「え?」

勇者「逃げるんだよ。今すぐにでも」

魔物A「どうしてですか!!」

勇者「そりゃぁ、勇者が強いからだよ」

魔物A「嫌です!何を言っているんですか貴方は!」

勇者「怖くないのか?」

魔物A「怖いです!でも!魔王様が…死んでしまって……」

魔物A「私達魔物が人間に負けてしまうのが一番こわいんです!」

魔物A「だから!私は戦います!」

数日後

新勇者「いくぜ!みんな!」

魔法使い「はい!」

戦士「おらおら!!!!」

僧侶「いきますよ!」


魔物B「きた!!」

魔物C「いくぞ!!!!攻撃!!」

新勇者「そりゃぁ!!」ズバッ

魔物B「がはっ!!」

魔物C「させるかぁ!!」

戦士「どけぇぇ!!」グサリッ

魔物C「ぐっ……まだまだまだ!!!!」

魔法使い「範囲攻撃で一掃します!!」

ズザザザザザザ!!!!

魔物C「うわぁあああああ!!!!」

「急げ!急げ!!!!!」 「絶対に魔王様の元へは通すな!!!」

タッタッタタッタッタッタタ

「兵をもっと集めろ!!!」 「誰でもいい!!手を貸せ!!!!!」

魔物A「」ブルブル

魔物A「ついに……勇者たちがきた…」

「おい!お前!」

魔物A「は、はい!!!」

「ここはいい!!前線へ迎え!!ここよりもっと下だ!!

魔物A「はい!!」アセアセ

新勇者「ちっ!!意地でも通さねぇつもりか!魔物め!!」

シュンシュン!!! ザクッ

「ひくな!!ひくな!!」 「いけぇ!!」

魔物A「あわわ、あわわ」オロオロ

戦士「そりゃぁぁああああああああ!!!」

グサッ!!!!!!!!!!!!!


玉座の間

勇者「……」

魔王「さすがは勇者、伝説の剣がなくともこれほど強さとは」

魔王「やはり、貴様の出番のようだな」

玉座の間

新勇者「ふぅ、やっとたどりついたぜ!」

戦士「さぁて!ここからが本番だ!!」

魔法使い「みんな!気を抜かないでね!」

僧侶「きますよ…」


勇者「」トボトボ

勇者「よく来たな」ニヤリッ

新勇者「お前は……人間…」

勇者「」シュンッ

ガキッ キキキキン ギギギギギ

新勇者「くっ!お前!一体何ものだ!!」

勇者「俺?俺はなぁ!勇者だよ!!」ズンッ

ドガッ

戦士「うっ!!」ドサッ

僧侶「戦士さん!」

戦士「ちっ!なかなかの腕だぞ!あいつ!」

魔王「我々の勝ちだ……」

側近「いくら勇者とはいえ、伝説の剣がなければ」

新勇者「何が勇者だ……本物の勇者はなぁ!!この俺だぁあああ!!」

キュイーン ザザザザ

魔王「そんな…!?あの剣は」

魔王「伝説の剣!?」

勇者「ぐはっ!!!」

新勇者「はぁはぁ…この一撃で終わらせてある!!!」

魔王「伝説の剣は…あやつが持っているはずじゃ!!!!」

側近「魔王様!!ふせてぇええええ!!」

ザザザザザザ ズガシャァァァァァン!!!!!!


新勇者「はぁはぁ…どうだ…」

勇者「ぐっ…まだ……だぜ?」ズズ

新勇者「そうか、でも魔王はどうかな?」


側近「ぐっふぁ…魔王様!」

魔王「大丈夫だ……この程度…」

側近「くっ!!」サッ


側近「お行きなさい!!」スタッ

勇者「お前!どういうつもりだ!」

側近「いいから!行きなさい!貴方の使命は魔王守ることでしょう!?」

勇者「…くそ!」

戦士「逃しはしねぇぞ!!」

側近「あなた達の相手はこの私ですよ」

新勇者「俺は平和を脅かすお前たちを許さない!!!!」

側近「笑わせるなぁああああああ!!!!」





トボトボ

魔王「貴様……どういうつもりだ…」

勇者「」

魔王「答えろ!!!!」グググ

魔王「なぜあやつは…なぜあやつは伝説の剣を!!貴様が持っているはずだろう!!」

勇者「」

魔王「見せろ!!ぐっは…貴様の剣を!!!」

ガシャリンッ

魔王「な…なんだ…この剣…ただの錆びた古剣ではないか……」

魔王「どうしてだ?どうしてそのようなもので戦った!?」

勇者「これはあの時、アンタに見せた伝説の剣さ」

魔王「なっ…」

勇者「伝説の剣の力は勇者にしか宿らないんだ」

勇者「俺がアンタと契約を交わした時、剣から力は失われたのさ」

魔王「貴様……何が目的で私に…うぐっ…ちかづいた……」

勇者「言っただろ?俺はアンタを見届けたかったんだ最期まで」

魔王「だとするなら……新たな勇者が再び現れ伝説の剣を手に入れることも…」

魔王「私がその勇者に敗れることも全て想定していたというのか?」

勇者「あぁ」

勇者「伝説の剣を手にした時、俺は勝利を確信した」

勇者「神は魔物ではなく、人を選んだんだ」

魔王「ぐ……」

勇者「ただ破滅を歩んでいく……それがアンタら魔物宿命だった」

魔王「……」

勇者「俺はそんなアンタらを見届けたかった……運命に必死で歯向かおうとするアンタらを」

魔王「破滅を歩む我々を哀れに思ったから?ふざけるな!!」

勇者「」

魔王「人間の分際で!!何故……」ウルウル

魔王「貴様を信頼した私が馬鹿であった……」

勇者「」ドサッ

魔王「お、おい!!貴様!」

勇者「俺も……もう限界」

魔王「重いぞ……貴様…」

勇者「」

魔王「おい……なんとか言え…」

勇者「哀れみ……なんかじゃないさ…」

魔王「では…」

勇者「だから、言ったじゃん…アンタがとにかくすげー奴だからだよ」

魔王「意味がわからないぞ……おい」ウルウル

勇者「わからなくても…いいさ……」

勇者「」

魔王「おい…おい…貴様…」

魔王「ぐっ……私も…もう…なんだか……」

勇者「」

魔王「勇者の道を…英雄の道を捨ててまで破滅の道を選んだか……」

魔王「だが……最期の時に貴様がいてくれて……」

魔王「私は……」





おわり

最期のセリフが思いつかんかった
すまん

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