八幡「は？ 雪ノ下が……？ あいつがそんな事言う筈ないでしょ」

陽乃「冗談だと思う？」

八幡「……マジですか？」

陽乃「うん」

八幡「……信じられないですね。あいつと会ったの、高校の時が最後ですよ？」

陽乃「雪乃ちゃん、その間もずっと比企谷君の事、想ってたのになあ」

八幡「……借りにそうだとしても、あいつのものになる気はないですよ」

陽乃「ガハマちゃんがいるから？」

八幡「……ええ」

陽乃「だからさ、ガハマちゃんと別れてくれないかなあ」

八幡「断ります。んじゃ、話は終わったんで、これで」

陽乃「……本当にダメ？」

八幡「」ｿﾞｸ

八幡「……ダメです」

陽乃「こんなにお願いしてるのに？」

八幡「……ええ」

陽乃「そっかあ……」

陽乃「それじゃあさ、比企谷君」

八幡「何ですか」

陽乃「せめて雪乃ちゃんと、会ってくれないかな」

八幡「えっ？」

陽乃「会って、話だけでも聞いて欲しいの」

八幡「……」

八幡（これが、恐らく陽乃さんの最大限の譲歩だ。これを断れば……次は手段を選ばない、筈）

八幡「まあ……会うだけなら」

陽乃「ほんと？ よかったあ。これも断られたらどうしようって思ってたよ」

八幡（嘘だな）

陽乃「それじゃあ、また日程と場所が決まったら連絡するね！」

八幡「……分かりました」

―――
――

八幡「悪い、待たせたな」

由比ヶ浜「ううん。あたしも着いたところ。でも珍しいね。ヒッキー遅刻したことあんまないし」

八幡「ちょっと、人と会っててな」

由比ヶ浜「ふーん……女の人？」

八幡「なっ、……えっ、お前なんなの、エスパー？」

由比ヶ浜「やっぱり……なんかヒッキー、何時も以上にキョドってたし」

八幡「……どういう判断の仕方だよ。会ってたのは雪ノ下さんだ」

由比ヶ浜「えっ、陽乃さん？」