伊織「あれ、プロデューサーが寝てる……」(205)


伊織「おはよう」

伊織「………」

伊織「せっかく伊織ちゃんが挨拶したのに返さないなんて……プロデューサー、いるじゃな……」

伊織「……?」

伊織「寝るんなら、家帰って寝なさいよ、もう……」

伊織「………」

伊織「ちょうどいいわ、暇つぶしに何かしましょう」

伊織「>>3ね」

帰ろう


伊織「まぁ、いいわ。誰もいないんじゃ退屈だし、帰りましょう」

伊織「………」

伊織「……って、たった今送ってもらったから、迎えこないわよ!」

伊織「せめて、他の人が来るまで何かしましょうか」

伊織「>>+3をしようかしら」


伊織「……ほんとに寝てるのかしら?」

伊織「………」キョロキョロ

伊織「誰もいないわよね……」

伊織「………」

P「……すぅ……すぅ……」

伊織「随分と気持ちよさそうに寝ちゃって……」

伊織「………」キョロキョロ

ギュッ

伊織「あんまり無理しちゃ……駄目なんだから……」


伊織「……っ、ねぇ……」

伊織「起きてるんでしょ……」

伊織「起きないと……凄いことしちゃうわよ……?」

P「……すぅ……すぅ……」

伊織「………じゃあ、>>+3、しちゃうんだから……」


伊織「……ほんとに寝てるの?」

P「……すぅ……」

伊織「……そんな無防備な顔で寝てたら……どうなっても知らないわよ……?」

伊織「………」

伊織「本当に、いいのね……?」

P「………」

伊織「………んーっ……」


チュッ

伊織「……っ」

伊織「思わず、キス……しちゃった……」


伊織「ま、まぁ、頬だし、寝てるからノーカンよ」

伊織「別におはようの挨拶みたいなもんなんだからっ!」

伊織「決して、あんたが好きとかそう言うんじゃないんだから勘違いしないでよね」

伊織「………」

伊織「……私ったら、誰に言い訳してるのよ」

P「…………すぅ……すう……」

伊織「……まだ寝てるし……」

伊織「………キスで起こすのは王子様の役目なんだから……」

伊織「離れちゃったし、まだ起きない罰として>>+3よ」


伊織「もういいわ、罰として帰りましょう」

ピッピッピッ

伊織「………あっ、もしもし……」

伊織「ええ、事務所で待ってるから」

伊織「これで、迎えを呼んだし……」

伊織「あれ?私、事務所に何しに来たんだっけ……?」

伊織「………」

伊織「あぁ、>>+3をしにきたんだったわ」


伊織「あぁ、そうそう。すっかり忘れてたわ」

伊織「忘れ物をとりに来たのよね」

伊織「迎えが来る前に、さっさと、取りに行きましょう」

伊織「たしか、>>+3だったよね……」

伊織「あれ、プロデューサーが寝てる……」

P「Zzz………」

伊織「でも、こっちは起きてる…」


伊織「そうそう、プロデューサーだったわ」

伊織「危うく忘れるところだった、寝るなら家で寝なさいよ」


新堂「失礼します。お嬢様、お迎えに上がりました」

伊織「あぁ、来たのね。じゃあ、さっさとプロデューサーを連れ帰るわよ」

新堂「わかりました」

伊織「ふぅ……手間かけさせるんだから……」

ーーー


新堂「お屋敷に到着いたしました」

伊織「ありがと。悪いけど、これ、運んどいてくれる?」

新堂「どこにお運びしましょうか?」

伊織「もちろん、>>+3 よ」


伊織「もちろん、私のベッドよ」

新堂「さっ、左様ですかっ?」

伊織「なんか文句あるの?」

新堂「いっ、いえ、承知いたしました」

伊織「起こさないようにね」

新堂「はい、かしこまりました」

ーーー


伊織「さて」

P「……すう……すぅ……」

伊織「いい顔して寝ちゃって……そろそろ起きなさいよ……」

P「……すぅ……」

伊織「駄目ね……」

伊織「………」

伊織「………っ」

伊織「なっ、なんでこいつの寝顔なんて見ないのいけないのよ」

伊織「私は、>>+3をするわ」


伊織「今日は暑かったから、ちょっと汗かいちゃったわね」

伊織「お風呂にでも行きましょう」

ーーー

伊織「ふーふふーん♪」

伊織「ふう……」

伊織「やっぱりお風呂はいいわねぇ……」

伊織「そろそろ、

出ようかしら?
もうちょっとお風呂にいようかしら?

>>+3」


伊織「さて、体も温まったし出ましょうか」


伊織「ふふふーん♪」

伊織「……今日は平和ねえ……」

伊織「バスローブを着て……っと、次は……」

伊織「>>+3」


伊織「プロデューサーの様子でも見に行こうかしら」

ガチャ

伊織「……まだ寝てる……」

伊織「あーもう、寝返りうつから、スーツがシワになってるじゃない」

伊織「せっかくいいスーツきてるのに……」

伊織「……今回だけの特別よ?」

伊織「私が脱がせてあげるわ」

伊織「えっーと、脱がせたことなんてないんだけど、どこまで脱がせばいいのかしら?」

>>+5


伊織「まぁ、シワにならないようにスーツよね」

伊織「よいしょっ……と」

伊織「Yシャツもクリーニングに出すから、ついでにボタンを……」

伊織「………?……あーもう、取れない……イライラする………」

伊織「……っ!!」

伊織「やっと、全部のボタン外れたわ。もう、手間かけさせて……」

P「んっ……」

伊織「寝返りうったし脱がせて……はい、おわり」

伊織「シャツだけだけど、風邪引かないわよね?」

伊織「……次は>>+5ね」


伊織「………」

P「……すぅ………すぅ………」

伊織「……よく考えたら……なんでまだ寝てるの?」

伊織「あまつさえ、私に着替えの手間かけさせて、ありがとうの一言もないなんて信じられないわ」

ピッピッ

伊織「……新堂?私の部屋に来て」


新堂「はい、どうされました?」

伊織「ちょっとこいつの起こすから支えて」

新堂「はい」


伊織「しょっと……」

伊織「……っ!! さぁ!行くわよっ!!」

ミシミシミシ

P「っ!!!!!」

P「いたっ!いたいいたいいたいぃぃっ!!!」

P「ストーップ!!ストーップ!!!!」

伊織「っ……ふぅ……」

P「なっ、なっ何が……?!」

伊織「帰っていいわ、新堂」

新堂「はい」スタスタ

P「おっ、おいここはどこだ……? 伊織? なんで俺は……」

伊織「あーもう、うるさいわね」

伊織「>>+5」


伊織「おはよう」

P「えっ?あ、あぁ、おはよう……」

P「………」

P「おはようと言われても………」

P「………」キョロキョロ

P「ここって……伊織の部屋か……? うさぎのぬいぐるみいっぱいだし……」

P「でも、俺、事務所にいた気がするんだが……どうしてここに……?」

伊織「>>+5」


伊織「夫婦だからよ」

P「夫婦……?」

P「あぁ、俺まだ夢の中なのかな……?」

P「よく考えたら、伊織がプロレス技で起こすわけないし……」

伊織「………」

P「いやー夢でも体は痛いんだな、あははっ……」

伊織「………」

P「………夢……だよな?」

伊織「本当よ」

伊織「あんたと私は夫婦」

P「っ?!」


伊織「その証拠に………」

伊織「>>+3」


伊織「ねぇ…ここ、撫でてみて?」

P「おっ、おい……、お腹押さえてどうしたんだ……?痛むのか……?」

伊織「いいから、手を貸して」スッ

P「っ!」

伊織「ねぇ、撫でてみてなにか感じない……?」

P「………いっ、いや、バスローブの感触しか……」

伊織「………そう……やっぱり女にしかわからないのね」

P「………」

伊織「ここにね、あんたの私の子供がいるのよ」

P「っっ!!!」


P「ちょっと……待ってくれるか……?」

伊織「えぇ、良いわよ」

P(場所は伊織のベッド……バスローブを着ている……)

P(俺は……ズボンははいているが、Yシャツを脱いでる……)

P(しかし、最後は事務所にいた記憶しかない……)

P(でも、子供がいるって……つまり………そういうこと……だよな……)


P(………)チラッ

伊織「………?」ニコッ

P(笑ってるうううぅぅっっ!!


P(ま、まぁ、つまり、あれだよな……合意の上だから訴えられるとかはない……よな……?)

P(いや、未成年の所属アイドルに手を出した時点でアウトじゃねーか!!)

P(……とりあえず……)

P「あの、伊織……聞いてくれ……。俺は……」

P「>>+5」


P「伊織……俺……」

伊織「……?」

P「ほっ、包茎……なんだ……」

伊織「………」

伊織「だから?」

P「っ!!」

伊織「あんたか包茎だから、なんだっていうの?」

P「………」

P「>>+3」


P「っ!!」

P「つーか、ロールキャベツ食いたくね?」

伊織「……」

P「ほら、包茎とロールキャベツって似てるだろ?」

P「こう、包まれて、中から、ジュワーっと出るところとか……?」

伊織「………」

P「………っ」

伊織「……そう」

P「っ!!」

伊織「そんなに食べたいのなら、作ってあげる」

P「ど、どうも……」


P(よし、これでなんとか回避できたな……)

P「………」

伊織「………」

P「……いっ、伊織は料理とかできるのか?」

伊織「ううん」

P「そうか、まぁ……」

伊織「でもね」

P「?」

伊織「奥さんは料理できないと……いやでしょ?」

P「………っ!!」

伊織「今作ってくるから……、待っててね、パパ」

ーーー


P「………」ソワソワ

伊織「お待たせ」

P「っ!!」

伊織「初めて作ったんだけど……どうかな……?」

P「う、うーん、ちょっと崩れてるけど、いいんじゃないか?」

伊織「………食べてくれる?」

P「お、おう」

伊織「…はい、あーん」

P「あー……」

P「……うんうん……んっ?」

伊織「隠し味に>>+3入れたの」


P「何が入ってるんだ?」モグモグ

伊織「プロデューサーのね……赤ちゃんの種……」

P「………」

ゴクッ

伊織「美味しかった?」

P「……今、なんて………?」

伊織「? 美味しかった?」

P「いや……そっ、そっちじゃなくて……」

伊織「やっぱり、美味しくなかったの……?」

P「………」

伊織「そう………だよね……美味しくない料理食べたくないよね……グスッ……ごめんなさい……次はもっと上手に作るから……」


伊織「……でも……グスッ……捨てないで……ください……ちゃんと、料理も掃除も頑張るから……」

伊織「……私と赤ちゃん……二人だけにしないで……グスッ……」

P「伊織……」

伊織「……ねぇ……」

伊織「……私たちは…夫婦よね……?」

P「あっ、あぁ……そうだな……」

伊織「>>+3」


伊織「夫婦ってこと……765プロのみんなに伝えたから……」

P「………へっ?」

プルルルルッ プルルルルッ

P「っ?!」

伊織「携帯……鳴ってる……」

プルルルルッ プルルルルッ

P「………」

伊織「……出ないの?」

プルルルルッ プルルルルッ

P「………」

ピッ

>>+3『もっ、もしもし!!』


小鳥「もしもし!!プロデューサーさんですか!?」

P「こ……小鳥さん……?」

小鳥「あのっ、さっき伊織ちゃんからメールが来てて、プロデューサーと夫婦になったって書いてるんですけど、本当ですかっ?」

P「え、えぇ……そうみたいです……」

小鳥「そっ、そんな………」

小鳥「でも、>>+3」


小鳥「でも……」

P「ど、どうしましょう……小鳥さん……俺……」

小鳥「………」

P「……伊織に手を出して……っ」

P「……しかも、全然覚えてなくって……っ………いつそうなったかさえ……」

小鳥「……プロデューサーさん」

P「…………はい………」

小鳥「ドッキリ大成功!!」

P「………えっ?」


ユサユサ

P「……なっ、なにがっ……」

伊織「ちょっと!」

ユサユサ

P「でも、責任取らないとっ!!」

伊織「っ!!」ビクッ

P「………ん?」

伊織「あっ、やっと起きた」

小鳥「うなされてたみたいですけど、大丈夫ですか?」

P「ここは……?」

伊織「どう見ても事務所でしょ。あんたねぇ、寝言は寝て言いなさいよ」


P「そっ、そっか……」

小鳥「うーん、プロデューサーさんお疲れですか?」

P「なっ、何だったんでしょう……」

伊織「そんな青い顔して質問されてもこっちが困るわよ。大方、悪夢でも見たんでしょ?」

P「そっ、そうだよな……」


小鳥「あっ、そろそろ、お昼の時間ですし、どこか食べに行きませんか?伊織ちゃんも」

伊織「そうね、ちょうどいい時間かしら」

小鳥「プロデューサーさんも行きますよね?」

P「今、あんまり食欲はないんですけど……」

小鳥「駄目ですよ。そう言う時こそちゃんと食べないと」

P「うん、まぁ、そうかもしれませんね」

小鳥「おっ、プロデューサーさんもやっと乗り気になってきてくれましたね」

伊織「それで、どこに行くの?」

小鳥「駅前に……」

P(そっか……全部夢で……)

小鳥「ーーなんですけど、そこのロールキャベツがすっごく美味しくって」

P(………っ!)


伊織「えー、ロールキャベツ?私、今、あんまり肉とか食べたくないんだけど」

小鳥「駄目よ。そう言う時にちゃんとした食事しないと、胎児にも影響あるんだから」

伊織「はーい」

P(っっ!!)

小鳥「それじゃあ、行きましょうか。プロデューサーさん」

伊織「何してるの?」

伊織「さっさと行きましょう、パパ?」





おわり

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