P「美優さんを依存させる」 (113)


P「まぁまずは土台作りだな」

美優「どうかされたんですか?」

P「いえ、ちょっと疲れたなーっと思って」

美優「じゃあお茶をお入れしますね」

P「いえいえ、俺がやりますから美優さんは座っといてください」

美優「でも、プロデューサーはお疲れなんじゃ……」

P「あと、何かいるものはありますか?」

美優「いえ、何も」

P「まぁまぁそう言わず」

美優「それじゃあ冷蔵庫にある和菓子をお願いします」


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P「はい」



P「はい、お茶と和菓子です」

美優「ありがとうございます」

P「いえ、美優さんのほうこそいつもありがとうございます」

美優「わ、私は特になにも」

P「そんなことはありません。何かお礼をさせてください」

美優「え、お礼と言われても……」

P「なんでも構いません。美優さんがして欲しいこと、欲しい物、なんでも構いません」

美優「え、えっと、じゃあプロデューサーさんはゆっくり休んでください」

P「え!?」

美優「プロデューサーさんはだいぶお疲れのようなので休んでください

P「そ、それは」

美優「なんでもしてくれるんですよね?」

P「わ、わかりました。全力で休みます」

美優「はい、それでいいです」

P「じゃあ、仮眠室借ります。いい感じに寝たら起きます」

美優「はい。じゃあおやすみなさい」

バタン

P「手強い」

P「美優さん可愛いなぁ、依存させたいなぁ、俺スゲェ屑だなぁ」

P「まぁ始まったばっかだ。まだこれからもチャンスはある。今は寝よう」

三時間後

P「よく寝たな」

美優「あ、おはようございます。よく眠れましたか?」

P「あ、はい。そろそろ仕事始めないとヤバイんで」

美優「そうですか。無理はしないでくださいね」

P「美優さんもですよ?」

美優「私は無理なんてしませんよ」

P「その前にさきにコンビニでご飯買ってきます」

美優「あ、私も行っていいですか?」

P「え、あ、はい。もちろんですよ」

コンビニ

P「うーん」

美優「どうしました?」

P「こっちとこっちどっちにしようかと」

美優「……じゃあ私はこっちでプロデューサーさんはそっちにしましょう」

P「え?」

美優「そうすればどっちとも食べれるでしょ?」

P「美優さん……ありがとうございます」

P「じゃあ、支払いを済ませてくるので車で待っててください」

美優「はい」

P「何か……ケーキでも買っていくか」

P「お待たせしました。帰りましょう」

美優「遅かったですね。ほかにも何か買ったんですか?」

P「まぁそのいろいろあって」

美優「プロデューサーが好きなのを買えばそれでいいと思いますよ」

P「自分のためじゃないんですけどね」

美優「え?」

P「いえ、もう着きますよ」

P「ただいまー」

美優「だれもいませんね。今日はちひろさんも休みですし」

P「じゃあご飯食べましょうか」

美優「はい」

P「最近のインスタント食品は凄いですね」

美優「そうですね。簡単調理するだけでいいですもんね」

P「美優さん」

美優「はい?」

P「それちょっとください」

美優「あ、そうでしたね。じゃあお皿を……」

P「そのままでいいですよ」

美優「え? ええ!?」

P「あ、俺のも要ります? はい、あ~ん」

美優「え、あ、あ~ん」

P「美味しいですよね」

美優「あ、はい」

美優「あ、あの、あ、あ~ん」

P「あむ、美味しいですね」

美優「そ、そうですか。良かったです」

P「じゃあ、ご飯も食べたし仕事に入ります」

美優「頑張ってくださいね。私もレッスンに行ってきます」

P「はーい。いってらっしゃい」

美優「行ってきます」

P「……一人だ」

P「淋しいなぁ。美優さん早く帰ってこないかなぁ」

P「どうすりゃいんだよぉ」

P「そうだ、美優さんにご褒美あげよう」

P「そうと決まれば仕事終わらせよう」カタカタ




美優「ただいま帰りました」

P「おかえりなさい美優さん。頑張った美優さんにご褒美がありますよ」

美優「え? ご褒美ですか」

P「はい!」

美優「今日、私のバッグに入ってたケーキとは別に?」

P「あ、は、はい」

P「じゃあ、持ってくるので目を瞑ってください」

美優「はい」

P「(やってやる!)」

美優「ま、まだですか?」

P「美優さん!」ギュ

美優「ひゃ、ぷ、プロデューサーさん!?」

P「すみません、プレゼントは嘘です。これがしたかっただけです」

美優「……ふふ、これもプレゼントです」

P「美優さん」ナデナデ

美優「プロデューサーさんの手、とっても安心します」

P「あの、こんなことしてすみませんでした」

美優「いえ、気にしないでください。その私も……」

美優「私も嬉しいです。もしよかったらまた私が頑張ったら……お願いします」

P「ほ、ほんとですか。もちろんです」

美優「じゃ、じゃあ今日はもう帰りますね。お疲れさまでした」

P「はい、またあした」

翌日

美優「(今日はライブかぁ。頑張ったら、勝てたら、またプロデューサーさんに……)」

美優「(ダメよ。こんなこと、今日は一生懸命に、下心は持っちゃダメ)」

P「美優さん、頑張ってくださいね。頑張ったらご褒美ですよ」

美優「あ、はい。がんばります」

美優「や、やった。勝った」

P「美優さん!」

美優「あ、プロデューサー、私頑張りました。勝ちましたよ!」

P「はい!」ギュー

美優「あ、こんなとこじゃだめですよ。控え室ですよ? 誰か来たら……」

P「お、俺、我慢できません」

美優「あ、もうしょうがないですね」

コンコン

美優「あ、は、はい。ちょっと待ってください」

P「あ、かくれますね」

美優「はい、なんでしょう」

関係者「いえ、そろそろお時間なので」

美優「分かりました。すぐに出ますね」

美優「プロデューサーさん出ますよ」

P「はい」ギュ

美優「もう、出るときは離してくれないと」

P「じゃあこれで」ギュ

美優「ま、まぁ手なら」

P「美優さんの手、細くてすべすべですね」

美優「そ、そうですか? 恥ずかしいです」

P「俺には美優さんが喜んでくれたら嬉しいです」

美優「嬉しいこと……あの、じゃあ一つお願いがあるんですけど」

P「はい、なんでも言ってください」

美優「あの、その、美優って呼んで欲しいんです」

P「わかりました。美優、行きましょう」

美優「あ、はい」

P「今日、美優は頑張りましたからね。レストランでパーっとご飯でも食べましょう」

美優「いえ、そんな申し訳ですよ」

P「いや! 美優のためなら俺はなんでもしてあげたいんですよ」

美優「それじゃあ、レストランじゃなくて事務所で何か食べたいです」

P「事務所で? 美優がそれでいいなら」

美優「その前にスーパーに寄ってもらえると……」

P「はい」

スーパー

P「何を買うんですか?」

美優「プロデューサーさんの意見によります」

P「え?」

美優「プロデューサーさんは何が食べたいですか」

P「え、そうですねえ。炒飯とかですかね」

美優「じゃあ、それに沿った物を買いましょう」

P「え、もしかして」

美優「ご迷惑じゃなければ炒飯を作ってあげたいなと」

P「お、お願いしてもいいですか」

美優「もちろんです」

P「じゃあ、材料持ってきます」

美優「プロデューサーさんのおかげで買い物が早く終わりましたね」

P「楽しみなので」

美優「お口に合うかどうかは分かりませんけど頑張ります」

P「じゃあ帰りましょうか」

美優「はい」

P「美優は炒飯作ったことあるんですか?」

美優「はい。一応」

美優「そんな本格的ではないですけど」

P「楽しみにしてますね、美優」

美優「ぷ、プレッシャーは嫌です」

P「楽しみにしてますね?」

美優「は、はい。頑張ります」

美優「じゃあ作るのでテレビでも見ていてください」

P「はい」

P「(エプロン姿の美優も可愛いなぁ)」

P「可愛いなぁ」

美優「え、どうかされましたか?」

P「あ、いやなにも」

美優「もうすぐできますからお皿を持ってきてくれませんか?」

P「はーい」

P「美味しそうですね」

美優「そうですか? 嬉しいです」

美優「じゃあ、お茶とスプーンを……」

美優「あっ」ツル

P「わっほい!」キャッチ

美優「あ、ありがとうございます」

P「いえ、我ながらミラクルでした」

美優「じゃあ、食べましょうか」

P「はい」

美優「……」チラ

P「美味しいですね」モグモグ

P「食べないんですか?」モグモグ

美優「いえ、その」チラ

P「ああ、分かりました」

美優「!」

P「寒いんですね。暖房の温度あげます」

美優「あ」

P「どうですか?」

美優「あったかいです」モグモグ

P「別に無理せずに食べさせてほしいって言えばいいのに」

美優「……え?」

P「自由になりましょうよ。美優」

美優「私は……」

P「さっきから俺のスプーンチラチラ見てますよね」

美優「……」

P「ねぇ美優は頑張ってるんですから少しくらい自分の欲望を出してもいいんじゃいですか?」

美優「あの、その、わ、私に食べさせてください」

P「俺の前では遠慮しなくていいんですよ?」

美優「は、はい」

P「はい、あ~ん」

美優「あ、あ~ん」

P「美優は偉いですね。皆に気を使って年少組のお世話もして。でも息抜きも必要です。俺が甘えさせてあげますから」

P「『何でも』言ってくださいね」

美優「あ、はい。嬉しいですけどそういうわけには……」

P「俺には気を使わないでください。なんたってプロデューサーなんですよ?」

美優「だってプロデューサーさんだって迷惑でしょうし」

P「俺は大丈夫です。美優のためなら何でもしてあげますよ」

美優「……本当ですか?」

P「はい」

美優「……」

P「まだ迷いがあるんですか」

美優「いえ、その恥ずかしくて」

P「美優さんのペースで頑張ればいいですよ」ギュ

美優「あ……あのそのまま撫でてください」

P「はい、もちろんですよ」ナデナデ

美優「もっとお願いします」

P「はい、美優は可愛いですね」ナデナデ

美優「可愛いだなんてそんな、あ、ありがとうございます」

P「どうですか? 気持ちいいですか」ナデナデ

美優「あのまだして欲しい事があるんですけど」

P「はい、何ですか?」

美優「あの、膝枕してください。それで頭を撫でて欲しいです」

P「分かりました。じゃあ、ソファに移動しましょう」ギュ

美優「はいぃ」

P「よっと、はい乗っていいですよ」

美優「はい、重かったらすみません」

P「とっても軽いですから心配はいりません。美優はもっと食べた方がいいくらいです」ナデナデ

美優「そんな、この歳で今以上に食べちゃったら……その、太っちゃいます」

P「寝ちゃってもいいですよ」

美優「あ、ではお言葉に甘えて……」

P「……」ナデナデ

P「美優、いつもお疲れ様です。俺に出来ることなら何でもします。何でも言ってください」

P「美優、もっと俺を頼ってください。いつもいつでも俺は美優のために動きます」

美優「……」スースー

P「寝たか」

P「寝るの早いな。まぁ可愛いからいいけど」

P「さて、どうしようかな」

P「もっと美優から甘えて欲しいんだよなぁ。まだどこかに恥ずかしさが残ってるというか。本人も言ってたけど」

P「まだまだこっちから甘やかして、そこからどうするかだな」

P「俺、今屑度がすごいことになってるな」

数時間後

P「美優、そろそろ起きてください」

美優「あ、プロデューサー。おはようございます」

P「もう俺は帰るので送りますよ」

美優「あ、分かりました。準備をするので少し待ってください」

P「はい」

美優「えっと、これとこれ。うん、忘れ物はないわね」

美優「すみません、お待たせしました」

P「じゃあ、行きましょうか」



P「あれ、今日は助手席なんですか?」

美優「え、あ、はい。ご迷惑ですか?」

P「いえいえ、俺は嬉しいですよ」

P「じゃあ、出発しますね」

美優「はい」ギュ

P「ん」

美優「……」

P「(美優が俺のスーツの端を掴んでる)」

P「どうかしましたか?」

美優「いえ、少し甘えたくて」

P「ふふ、そうですか」

美優「プロデューサーさんといると安心します。心があったかくなります」

P「俺もです。美優といると何でも出来そうな気がします」

美優「プロデューサーさん、私のこと、ずっとプロデュースしてくれますか?」

P「ええ、もちろん、いつまでもプロデュースしますよ」

美優「約束ですよ? ずっとですよ?」

P「はい!」

翌日

P「眠い……おはようございます。留美さん」

留美「あら、おはようと言いたいところだけど早く事務所を開けて美優をどうにかしてくれないかしら」

P「は? 美優を?」

留美「私が一番だと思っていたのだけれど美優が……」

P「はぁ」

留美「とりあえず来て」

P「はい」

P「美優?」

美優「あ、プロデューサーさん! 私、昨日プロデューサーさんと別れてから何だか不安で落ち着かなくて」

美優「今日も朝早くから来てしまって」

P「大丈夫ですか? 早く事務所に入りましょう。外は寒かったでしょう」

美優「すみません」

P「暖房入れて」

美優「……」トコトコ

P「ストーブ点けて」

美優「……」トコトコ

P「パソコンつけて」

美優「……」トコトコ

P「美優?」

美優「あ、はい。何ですか?」

P「いえ、アイドルの送迎があるのでシャツの端を離して欲しいかなと」

美優「あ……すみません」

P「じゃあ、行ってきます」

美優「い、いってらっしゃい。」

美優「……」

留美「美優ー、コーヒーと紅茶どっちがいい?」

美優「……」ポケー

留美「美優ー?」

美優「……」

留美「貴方、どうしたの?」

美優「え!? あ、留美さん」

留美「Pくんに甘えるのはいいけど程々にね?」

美優「分かってるんですけどプロデューサーさんがいないと不安で……」

留美「……しょうがないわね」

数時間後

P「戻りました~」

美優「プロデューサーさん!」ギュ

P「うおっ!?」

美優「……」

P「どうしたんですか? いきなり手を握って」

美優「きょ、今日のお仕事失敗してしまいました。頑張れませんでした」

P「……」

美優「すみませんすみません」

P「そうですか。まぁそんなことあるでしょう。次頑張りましょう」ナデナデ

美優「あ……はい!」パァァ

P「チャンスは何度だって来ますよ」

美優「はい、私頑張りますから」

翌日

美優「~~~~~」

P「今日の仕事は大丈夫みたいだな。しっかり自分の仕事をこなせてる」

美優「~~~~~」チラ

P「ん?」

美優「~~~~~」ニコニコ

P「今一瞬こっち見たな」

P「まぁ美優は大丈夫だから次行こう」

美優「……」

P「え?」チラ

美優「~~~~~」

P「俺が行こうとしたら声が止まった」ジーー

美優「~~~~~」ニコニコ

控え室

美優「今日はプロデューサーさんがいたから頑張れたわ。頑張れた」

コンコン

美優「はい、どちら様ですか?」

P「俺です。入っていいですか?」

美優「プロデューサーさん! はい、もちろんです」

P「今日はとても良かったですよ」

美優「本当ですか。嬉しいです」

P「はい、じゃあ速く帰りましょう」

美優「あの、プロデューサーさん……」

P「今、事務所に誰もいませんから……ね?」

美優「……はい。楽しみです」

事務所

美優「プロデューサーさん!」ギュー

P「もう、入った途端に抱きついちゃダメですよ」

美優「速くしてください。ご褒美をください」

P「はいはい」ギュー

美優「安心します。あったかいです」

P「美優は頑張りましたからね。偉いですからね」ナデナデ

美優「もっと強くしてください」

P「え、は、はい」ギュ

美優「あ、はぁ。プロデューサーさんは私のプロデューサーさんですよね」

P「は、はい。そりゃそうですよ」

美優「他のアイドルの娘にこんなことしてないですよね?」

P「まぁ俺の担当は美優さん一人ですから。出来もしないですよ」

美優「私のプロデューサーさんは私だけのモノです」ギュー

P「ええ、ずっと美優さんのプロデューサーですよ」

美優「あの絶対ですよ。私、もうおばさんですけど、他の若い子に目移りしちゃダメですよ」

P「ええ、絶対です」

美優「なら、キス……してください」

P「え……アイドルにそれはちょっと」

美優「私がしてくれて嬉しいこと何でもしてくれるって言ったじゃないですか」

P「……分かりました。美優」

美優「ん……ふぅ」

P「美優、満足ですか?」

美優「はい、でも眠くなっちゃいました」

P「膝枕ですか?」

美優「出来たらお願いします」

P「お安い御用ですよ」


P「……」ナデナデ

美優「……」スースー

P「美優のほっぺ柔らけえ」プニ

美優「……」スースー

P「さっき、この唇にキスしたんだよな」

美優「……」スースー

P「綺麗だよなぁ」

P「ちょっと毛布でも持ってこよう。ちょっと離れますよって聴こえてないか」

P「あれ? 毛布なかったっけ? こっちか?」

P「あ、あったあった。美優ー毛布だよー。なんてな」

美優「プロデューサーさんどこ行ってたんですか!?」

P「でぇ!? 何で起きてるんですか?」

美優「何だか、プロデューサーさんが遠くに行った気がして起きてしまって」

P「そ、そうですか。まぁ毛布を取りにいってただけです。寒いだろうと思って」

美優「プロデューサーさんと触れ合ってれば寒くないです。だから離れないでください」

P「分かりました。とりあえず毛布どうぞ」

美優「ありがとうございます」

P「じゃあおやすみなさい」

美優「え、あの」

P「えっと仕事をしなくちゃいけなくて」

美優「……椅子の上で寝ます」

P「え?」



P「……危ないですよ」

美優「大丈夫です」

P「(俺の隣に椅子を置いて俺にもたれかかる形で寝ている)」

美優「……」ギュ

P「(腰に手を回してきた)」

美優「……」スースー

P「……」カタカタ

美優「……」スースー

P「……」カタカタ

数時間後

P「終わった」ッターン

美優「……」スースー

P「ぐっすりだな。ベッドに運んだほうがいいよな」

P「うわ、軽いな」



P「よっと……さっき離れたら起きたから今回もそうなのかな」

P「そばにいてあげよう」

美優「ん、あら、何でベッドで寝てるのかしら?」

P「……」クカー

美優「あ……」

美優「ふふ、ありがとうございます」チュ

P「……ん」

美優「プロデューサーさん、もう夜ですよ。ベッドの外は寒いですよ。さぁ今日は今日は私とくっついて寝ましょう?」

P「……」

美優「よいっしょ、よいっしょ。やっぱり重いけど一緒に寝たい。もっとプロデューサーと密着したい」

P「……」ズルズル

美優「ふぅ、さぁプロデューサーさん。もっとくっついて抱き合って」

美優「私はプロデューサーについていきます。どこまでも……」

P「……」クカー

美優「……」スースー

P「あれ? 俺なんでベッドで寝てるんだ」

P「ん?」

美優「……」スースー

P「……」

P「よし、見なかったことにしよう」

P「てか、もう朝じゃん。誰か来たらヤバくね?」

P「美優、朝ですよ。起きてください」

美優「ん、あ、プロデューサーさん」ギュー

P「ああ、ちょっと」

美優「なんですかぁ?」

P「いえ、何でも」

P「……もうそろそろか」

美優「?」

P「いえ、何でもないですよ」

美優「えへへ」ギュー

P「(もう土台作りはいいだろう。ステップをあげよう)」

美優「……」ギュー

P「(いや、あと一ヶ月……このまま甘やかそう)」

一ヶ月後

P「美優、ちょっと離れなさい」

美優「嫌です」ギュ

P「(よし、ステップアップだ)」

P「離れなさい!」ドン

美優「え……プロデューサーさん?」

P「もう最近少しやりすぎですよ」

美優「だってプロデューサーさんが……」

P「俺だって甘やかしてやりたいですけど、最近美優は俺がいないと仕事がままならなくて」

美優「……確かにそうですね」

P「だから俺に甘えるのは控えましょう。今までは毎日でしたけど週一にしましょう」

美優「週一!?」

美優「そ、そんな少なすぎます」

P「なら、仕事が俺がいなくても出来るようにならないと」

美優「できます! プロデューサーさんがいなくても仕事をちゃんとこなせます!」

P「そうですか? じゃあ明日の仕事は美優に任せますね」

美優「あ……はい、頑張ります」

P「ちゃんと頑張れたらご褒美が待ってますからね。でも出来なかったら……」

美優「……」

P「期待していますよ」

翌日

P「今日は美優はしっかりやれてるかなー」

prrrrr

P「はいこちらCGプロダクションです」

スタッフ「あの今日の三船さん、どうかされたんですかね。全くキレがなくて上の空というか」

P「す、すみません。今すぐいきますので」

スタッフ「いえ、三船さんはうちも使わせてもらってるので今回はなにもありませんが、次はないですからね」

P「すみません、ありがとうございます。三船にはきつく言っておきますので。はい、失礼します」

ガチャ

美優「も、戻りました」

P「美優」

美優「すみません」

P「別に俺に謝る必要はないですよ。俺は美優のプロデューサーですからただ、美優をトップアイドルに導くだけです」

美優「はい、そうですね。プロデューサーさんはプロデューサーですもんね」

P「ま、次も頑張ってくださいね。頑張って成功すればいいんですから。失敗は誰にでもありますよ」

美優「はい……」

P「明日の仕事も一人で行きますか?」

美優「はい! 頑張らせてください」

P「わかりました」

翌日

P「……」

美優「すみません、すみません」

P「……はぁ」

美優「あ……あの」

P「何ですか?」

美優「プロデューサーさんは私のこと見捨てないですよね?」

P「ええ、俺も仕事ですからね」

美優「そう……ですね」

P「美優、これ以上失敗されると困るので次は俺が同伴しますね。ご褒美はないですけど」

美優「……はい」

翌日

美優「……」

P「よく出来たじゃないですか。俺がいないとダメみたいですね」

美優「はい、プロデューサーさんがいないと不安で仕事も上の空で……」

P「そんなんじゃいけないですよね。そんな子にはお仕置きが必要ですかね」

美優「お仕置き……ですか」

P「だって美優、最近ダメダメです。これも俺が甘やかしすぎたかもしれません。だからその分厳しくしましょうかね」

美優「厳しく……」

P「何を想像してるんですか?」

美優「い、いえなにも」

P「別に週一で甘えさせてあげますけど他の日に厳しく当たるだけです。失敗したら怒ります。成功したら褒めます」

美優「分かりました。私、もうプロデューサーさんには迷惑をかけません」

P「ええ、その意気ですよ」

P「明日から頑張りましょうね」

美優「はい!」

美優「プロデューサーさんに迷惑をかけない……でも失敗すれば私のことを怒ってくれる。私のことを見てくれる」

P「美優、ちゃんと仕事をこなさないと……俺の首が飛びかねないですから頑張ってくださいね」 

一週間後

P「もう何回怒っただろうか。心が痛い。しかし今日は一週間に一度の美優が甘える日だ」

P「もうすぐ帰ってくるだろう」

美優「プロデューサーさん!」ギュー

P「おおっとぃ」

美優「今日、甘えてもいい日ですよね。それに今日は甘えていい日だって思うと頑張れました」

P「そうですか。美優、この一週間何度も叱ってすみませんでした」

美優「いえ、いいんです。この日があるから。この日だけはプロデューサーさんに甘えられるから」

P「そうですよ。今日だけは何を願っても何をしてもいいんです」

美優「キス……キスしてください。早く」

P「……」チュ

美優「ん……」

美優「ん、ちゅ……れろ、るれ……」

美優「……はぁはぁ」

P「美優。顔が赤いですよ」

美優「だ、大丈夫です。もう一度、いえ何度でも」

P「ええ、今日は何でもですからね」

美優「ちゅ、ぺろ……ん、んふぅ」

美優「あ、きつく抱きしめて……」

P「……」ギュ

美優「もっともっと……足りない……もっと」

P「……」

美優「プロデューサーさん、私だけ、私だけを見てください。他の女の子は見ないで……もっと私を見て」

美優「私を見捨てないで。わがままだけど失敗しても見捨てないで。どこまでも私はプロデューサーさんに付いていきますから」

P「……」

美優「私の、私だけのプロデューサーさん。お願いです」

P「俺は決して美優を見捨てはしません。仕事ですし大事なアイドルですから」

美優「……はい、それで十分です。それ以上は望みません。この日があるなら」

P「じゃあ、今日は一日楽しみましょうね」

美優「はい……」

P「今日は何をしますか?」

美優「外へ、外に行きましょう」

P「外は雨ですけど……」

美優「雨の日はプロデューサーさんとの思い出を思い出すので」

P「分かりました」

美優「あ、傘は一本で充分ですよ」

P「どこに行きます?」

美優「あの、私達が偶然出会ったあの場所に……」

P「はい、行きますか」

美優「はい。あの、明日からまた厳しくなるんですよね」

P「まぁそうなりますね」

美優「あの……私が失敗したら何かしてくれませんか?」

美優「例えば……そのお尻を叩く……とか」

P「!?」

美優「いえ、例えばです! 私がして欲しいとかそういうのじゃなくて」

P「それ、自滅ですよ」

美優「え、あ……そのしてくれますか?」

P「本気ならしないわけにはいかないですね」

美優「私は……本気です」

P「じゃあやりましょう!」

P「今日はよく遊びましたね」

美優「はい、とっても幸せでした。明日から頑張れそうです」

P「そうですね、明日からも頑張っていきましょう」

美優「はい」

美優「(失敗しても成功しても……)」

P「(これ、どっちに転んでも……)」

翌日

P「今日は俺が付いていないながらもちゃんとこなせたらしい」

美優「プロデューサーさんっ」

P「美優、ようやく自分だけでできるようになりましたね」ナデナデ

美優「あ、えへへ」

P「……美優、このままですよ?」

美優「……」ゾク

P「(わぞと失敗はさせない)」

美優「は、はい。もちろんです」

翌日

P「今日はどうやら失敗したようだ。美優のお尻を叩ける……いや、叩かなければならない」

P「早く帰ってこいよぉ」

美優「すみませんでした」

P「おかえりなさい。第一声がそれとは余程ですね」

美優「あ、あの、その、お尻を……」

P「こっちにお尻を向けるとは……さて、どのくらいの力で叩けばいいのやら」

美優「思いっきり……力いっぱいお願いします」

P「それでは美優の体に痕が……」

美優「いいんです……」

P「じゃあ」ペチーン

美優「ぁひ! あ……」

P「すみません、なんだか罪悪感で……これ以上は」

美優「……もっとぉ、もっとしてくださいぃ」

P「……」ペチペチペチーン

美優「ぇへ! あは! ぁひん!」

P「何で叩かれたいんですか?」

美優「だって、叩かれればプロデューサーさんは私だけを見てくれる。私はプロデューサーさんを感じることができる」

P「俺に出来ることならしますけどね」ペチン

美優「あは! もう私、プロデューサー無しじゃダメかもしれません」

P「別にいいんですよ。俺に心を委ねても」

美優「ほんとですかぁ」

P「ええ、美優さんは俺がいないとダメダメですから」

美優「プロデューサーさんは私のご主人様ですね」

P「はい。美優は俺の隣にいればいいんです。それで俺に付いてくればいい」

美優「はい、ご主人様。私、もうご主人様に依存してますから絶対に離れませんよ?」

P「望むところです。明日からも失敗したらこうですよ」ペチーン

美優「いっ!? は、はい。お願いします」

一ヶ月後

P「美優」

美優「はい?」

P「その、虎のコスプレどうしたんですか?」

美優「こうすればプロデューサーさんがもっと私を見てくれると思って」

P「別にそんなことをしなくても俺は美優しか見てませんよ。いくら室内とはいえ寒いでしょう。ほらコートを着てください」

美優「これ、プロデューサーさんのですか?」

P「ええ」

美優「えへへ、嬉しいです」

P「ところでいつまで俺に抱きついているんですか?」

美優「悪いんですか?」

P「悪い子にはお尻ペンペンですよ?」

美優「じゃあ、もっとくっつきますね」ギュー

P「それは俺に対しての挑戦ですね?」

美優「ど、どうぞ。叩いてください……思いっきり」

P「いえ、美優がそれを望むのならあえてしません」

美優「え、叩いてくれないんですか? 私、いい子ですか? もっと悪い子になったら叩いてくれますか?」

P「いいえ、美優が叩いてくれほしいと思う限り叩きません」

美優「そ、そんな……私、プロデューサーさんを感じたいです」

P「俺は今、仕事中ですからね」

美優「ほら、ほら、叩いてくださいぃ」フリフリ

P「じゃあ、お仕事にが上手くいったら叩いてあげます」

美優「わかりました。頑張ります」

P「はい、いってらっしゃい」

美優「戻りました!」

P「速かったですね。で、どうでした?」

美優「もちろん、うまくいきましたよ」エッヘン

P「じゃあ、ご褒美を……」

美優「はい……お願いします」フリフリ

P「うーん、何か違うなぁ」

美優「や、約束が違いますよ」

P「……やっぱやーめた。美優、違うことしましょう」

美優「そ、そんなこれ以外に何かあるんですか?」

P「それを聞きたい」

美優「そうですねぇ。えと……」

P「……」ペチーン

美優「はひ!? も、もう不意打ちはダメですよ」

美優「も、もっとしてください……」

P「美優、これ以上して欲しいならもっと俺に身を委ねましょうか。俺に全てを捧げてください」

美優「はい、全部捧げます。私の身も心も全部プロデューサーさんのモノです。私はプロデューサーさんのモノ。ずっといつまでも」

P「ええ、可愛がって甘やかして愛してあげますよ」

美優「う、嬉しいです。もうこの世にはプロデューサーさんがいれば幸せ」

美優「プロデューサーさんを感じることができれば、プロデューサーさんの近くにいればもうそれだけで生きていける」

P「美優、今は幸せですか?」

美優「はい、とても、とても幸せです」



終わり

P「美優、ご飯食べたい」

美優「あ、じゃあもう夕飯にしますか?」

P「うん」

美優「今日は中華料理ですよ。はい、箸は一つですね」

P「あ、お茶きれてる。水でいいかな?」

美優「はい、なんでもいいですよ」

美優「あ、もっと寄ってください」

P「もう肩が当たってるけどこれがいいな」

P「いただきます」

美優「いただきます」

P「美優、何から食べる?」

美優「じゃあエビチリから」

P「はい、よっ、あ~ん」

美優「あ~ん」

美優「プロデューサーさんのおかげで美味しいです」

P「いや、俺は食べさせてるだけだよ」

美優「それだけでいいんです」

美優「プロデューサーさんは何から食べますか?」

P「麻婆豆腐で」

美優「うーん、箸じゃ掴みにくいですね。スプーンでいいですか?」

P「うん」

美優「はい、あ~ん」

P「美味しいよ。相変わらず」ナデナデ

美優「そうですか? えへへ、嬉しいです」

P「美優は可愛いなぁ」

美優「そんな、可愛いだなんて。ありがとうございます」

P「美優はとても可愛いから外に出る時が心配だよ」

美優「大丈夫ですよ。プロデューサーさん以外の男の人なんて興味ないですから」

P「それは安心だ」

美優「プロデューサーさんも私以外の女の子に興味を持っちゃダメですよ」

P「ああ、俺は美優だけを見てるよ」

美優「ふふ、プロデューサーさん」

美優「いつまでもずっと一緒ですよ?」

P「ああ、絶対に離さない。美優は俺のモノだからね」

美優「はい、私はプロデューサーさんのモノです。だから好きにしてください。滅茶苦茶にしてください」

P「美優、俺は疲れたなぁ。膝枕して」

美優「もう、滅茶苦茶にしてほしいのに……でもプロデューサーさんが望むならなんでもしてあげます」

美優「プロデューサーさんが望むことは全て私が叶えてあげる」

美優「それが私の幸せだから……」

美優「いつまでも、どこまでも……二人で一緒にいましょうね? プロデューサーさん」



本当に終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年10月16日 (木) 19:31:50   ID: KofKcg_z

素晴らしい……なんという俺得SS

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