P「この美少女が冬馬…?」(137)

冬馬「オレだって信じたくねえよ…でも…朝起きたら…女になってて」

P「ふむ、ティンときた。キミならトップアイドルになれる!」

冬馬「なる気はねえ!」

P「冗談だよ、じゃあどうするか考えよう」

冬馬「は?」

P「これからだよこれから、何時までもそのパジャマ着てるつもりか?」

冬馬「バッ…ッこっち見んじゃねえ!」

P「第一なんで俺に連絡を?」

冬馬「最初はジュピターの奴らに知らせようと思ったんだ…」

P「ふむ」

冬馬「けど、解散しちまったし…今更あいつらに迷惑かけるわけにはいかないだろ?」

P「で、今や業界で唯一面識のある765プロを頼ったと」

冬馬「んだよ悪いかよ」

P「んにゃ、別に。取りあえず事務所に来い、服を見繕ってやる」

冬馬「ああ、カッコイいやつを頼むぜ」

冬馬「なあ」

P「うん、似合ってるぞ」

冬馬「この恰好なんだよ!」

P「デニムのミニスカだけど」

冬馬「ざっけんな!スースーすんだろが男もの貸せよ!」

P「女の子しかいない事務所で無茶言うなよ」

冬馬「お前の服貸せばいいだろ!?」

P「あ、そうか。この子冬馬だった」

冬馬「てめえ…」

冬馬「な、なあ…これ上からだと浮かないか…?」

P「浮く?何が?」

冬馬「だ、だから…ち…び…」

P「チビ?たしかに今の冬馬は前より身長低いが」

冬馬「だから乳首だよバカ!!何言わせんだよ!!」

P「ええっ本当だ!?なんでブラしてないんだよ!?」

冬馬「朝いきなり女になったヤツがブラなんか持ってるわけねえだろ!」

P「じゃ、じゃあ下は…」

冬馬「トランクスだよ…」

P「た、大変だ…」

P「冬馬ー、下着買ってきたぞー」

P「安もんだしサイズ目測の適当だけどまあ着てこいよ」

冬馬「あ、ああ」

P「なんだよまだあんのか?」

冬馬「その、悪かったな」

P「はあ?」

冬馬「さっき…折角相談乗ってくれたのに…怒鳴っちまってよ…」

P「気にすんな、俺はプロデューサーなんだから誰だろうとアイドルの味方だ」

冬馬「ばか、オレはもうアイドルじゃねえよ」

小鳥「うふふ、今日も事務所に一番乗り♪」

小鳥「おはぴよーっ!」



冬馬「ちっくしょ…ホックつかねえ」

P「どれどれちょっと見せてみ」

冬馬「うわあ!バカ!見んじゃねえ!ぜってえ前見んなよ!」


小鳥「」

小鳥「ハッ…今の子はいったい!?」

P「どうしたんです音無さん」

小鳥「あ、あれ?ボーイッシュな美少女を剥いてるプロデューサーさんは?」

P「そんな変人は居ませんよ」

小鳥「そ、そうですよね!見間違いですよね!」

P「じゃあちょっと仕事行ってきます」

P(今のうちに脱出するぞ)

冬馬(お、おう)

冬馬「死ぬかと思ったぜ」

P「まあ事情を話せば良かったんだけどな」

冬馬「冗ッ談じゃねえ!女になっちまったなんてバレてたまるか!!」

P「何でだよかわいいぞ?」

冬馬「オレはかわいいとか言われるのはイヤなんだよ!」

P「かわいいのに、今の冬馬」

冬馬「かわいくねえ!」

P「イチゴミルクいる?」

冬馬「い、いる…」

真美「兄ちゃんを発見!」

亜美「隣に女の子発見!」

真美「ううむ、兄ちゃんのカノジョかなあ?」

亜美「どうだろね→?ゆきぴょん…ゆきぴょん?」

雪歩「………………」

亜美「ゆ、ゆきぴょんハイライト消えてるけど大丈夫?」

雪歩「うん」

真美「取りあえずもうちょっと兄ちゃんの様子見だね→」

亜美「今日オフで良かったよ→」

冬馬「な、なあ」

P「ん?」

冬馬「トイレ…いきたいんだけどよ」

P「ああ、行ってこいよ」

冬馬「その…着いてきてくれよ」

P「は?」

冬馬「だ、だからひとりで行けねえんだよ!」

P「なんで?」

冬馬「こ、恐いだろ!自分に無いもんついてんだぞ!」

P「あのなぁそれぐらいはできないとこれから苦労するぞ?」

冬馬「うるせえっ恐いもんは恐いんだよっ!」

P「まったく世話が焼ける…」

冬馬「おい、まだそこにいるか?」

P「いるから安心して小便しろ」

冬馬「バッ…お、女の前で小便とか言うか普通!」

P「男同士だろ」

冬馬「あっ…」

P「…だから遠慮しない」

冬馬(気…使ってくれてんのか?オレが今の状況を気にしないように…)

冬馬「ちっ…野郎同士でもちょっとは遠慮しろよなっ!」

雪歩「…プロデューサー」

P「おお、雪歩」

雪歩「楽しそうですね、その子…誰ですか?」

P「ああ、あの子ね…えっと…(何て言おう…)」

P「えっと…そう!新しく事務所にくる子なんだ!」

雪歩「ふぇ?あっ…はうっ…私てっきりプロデューサーの恋人かなって思っちゃいましたぁ」

P(ああ、そういう言い逃れもあったか)

P「えー、みんなの新しい仲間の天枷冬華ちゃんです。みんな仲良くな」

冬馬「…」

春香「よろしく、私天海春香って言うんだ」

冬馬「………」

春香「765プロにようこそ!」

一同「ようこそ!」

冬馬「どうしてこうなった」

P「すまん…」

春香「ねーねー冬華って呼んでいい?」

冬馬「あ、ああ…」

千早「天枷さんて歌とダンス、どっちが得意?」

冬馬「お、オールラウンダー」

やよい「お料理好きですかー?」

冬馬「あんまり…」

雪歩「仲良くしようね」

冬馬「お、おう」

真「フリフリの衣装とか少女漫画に興味ある?」

冬馬「全然」

P「うんうん、打ち解けているようだな」

P「よし、今日は真と冬華で写真撮影の仕事だな」

冬馬(何だかんだでアイドルの仕事なんて久しぶりだな)

真「うわあ~フリフリのかわいい衣装…お姫様みたい」

冬馬(俺の衣装はこれかな?)

冬馬「へえ…なかなかイカしてるな。アイドル時代を思い出すぜ!」

P「ああ、コンセプトは勇者と捕らわれの姫らしい」

真「へへっ…このかわいい衣装が着られるのかぁ…えへへ」

P「すまん真…先方からの要望でな…どうしてもって」

真「ううっ…ボクが着たかったのに…お姫様の衣装…」

冬馬「おいプロデューサー!オレがなんでこんな如何にも女々しいカッコしなきゃいけないんだ!」

P「先方がな…強気で高飛車で男勝りなイメージにぴったりだとかで」

真「フリフリ…ひらひら…」

冬馬「男らしい衣装…」

真「冬華はいいだろっ!フリフリなかわいいの着れて!」

冬馬「んだと!ならそのかっこいいのオレに寄越せ!」

P「はいはい仲良くね」

P「へそ曲げるなよ冬馬」

冬馬「くそっ屈辱だぜっ…あんな女々しい仕草…」

P「でも完璧にこなしてたじゃないか」

冬馬「仕事だからな、当然だろ」

P「なるほど、偉い」

冬馬「バッ…頭撫でんじゃねえ!」

P「おっとすまん」

冬馬「それより厄介なのは帰り道をどうするかだぞ」

P「そうだな、何しろ」

冬馬「今は同棲状態だからな」

冬馬「…」

冬馬「ば、ばかやろう!何が同棲だ!!」

P「なんだよいきなり」

P「じゃあ俺先に家帰るから」

冬馬「おう」

冬馬「まあ大体一時間後に事務所から出ればいいか」

冬馬「今日は餃子でも作ってやるか…あいつアレ好きだからなっ」

真美「あっあまとうお姉ちゃんだ→」

亜美「遊んで遊んで→」

冬馬「えっ!?し、しかたねえな…一時間だけだぞ?」

真美「わーいじゃあ何時ものアレやろっ!」

亜美「うんうんアレですなっ☆」

冬馬「アレ?」

真美「りっちゃん発見!」

亜美「よおしっエビフライタッチ作戦開始っしょ→☆」

冬馬「わけわからん遊びだな」

真美「あの頭のてっぺんにあるエビフライにちょんってするんだよ→」

亜美「ちょんってしたらもう後はマジでダッシュあるのみっしょ」

冬馬「ようはアレを触って逃げりゃあいいんだな?楽勝だぜ」

亜美「じゃああまとうお姉ちゃん一番目ね→」

冬馬「よし見てろよ」

冬馬「エビフライタッチ☆」

律子「…ッ!?」

冬馬(よし後は逃げ…ッ)

律子「またあんたたちねーッ!!待ちなさい!!」

亜美「そ、そんな!何故亜美たちの存在がバレたし!?」

真美「うあうあ~あまとうお姉ちゃんスルーしてこっちくるよ→!」

亜美「て、撤退だ→!」

冬馬「えっ…オレはどうすれば…」

冬馬「ふう、疲れた」

春香「あっ、冬華お疲れさま」

冬馬「お、おう」

雪歩「冬華ちゃん、プロデューサーは?」

冬馬「帰ったけど?」

雪歩「はぅ…折角お茶用意してたのに」

春香「あはは、残念だったね雪歩」

雪歩「うん…」

春香「ねえねえ冬華はどう思う?」

冬馬「えっ?何がだよ」

春香「プロデューサーさんのこと!」

冬馬「ど、どうって…」

春香「気になるなー?」

冬馬「お、お前らはどうなんだよ」

雪歩「私はね、えへへ…」

春香「雪歩はプロデューサーさんにべったりだもんね」

冬馬「ふ、ふーん」

春香「私もプロデューサーさん大好きだよ」

冬馬(意外にモテるんだなアイツ…)

冬馬(って何落ち込んでんだオレは)

冬馬「お、おい」

P「ん?」

冬馬「もっと離れろよ」

P「無理、これ以上離れたらベッドから落ちるんだが」

冬馬「じゃ、じゃあオレはソファーで寝る!」

P「阿呆、風邪引くだろうが」

冬馬「うるせえっ!寝るっ!」

P「じゃあお前がベッド使え、俺がソファー行く」

冬馬「それはダメだ」

P「は?」

冬馬「泊めてもらってるほうがベッドで寝るなんてダメだろ!」

P「へんなとこ律儀だなぁ」

P「じゃあお休み」

冬馬(くそっ…結局同衾かよ)

P「…zzz」

冬馬(あああ畜生!事務所での恋バナのせいで意識しちまうじゃねえか!!)

P「むにゃ…」

冬馬(コイツは無反応だし…本当になんとも思ってないんだろうな)

冬馬「そんなに魅力ないか…?オレの身体」

冬馬(かわいいらしいし華奢だし、胸も…大きくはないけど形はいいよな?柔らかいし…)

冬馬「うわああああってか何考えてんだオレ!!」

P「うるさいぞー…zzz」

冬馬「オレにファンレター?」

P「ああ、良かったな」

冬馬「へえ、開けてみていいか?」

P「もちろん、お前のだしな」

冬馬「ファンレターもらうなんて久しぶりだな」
P「なんて書いてあった?」

冬馬「か、かわいいかわいいって何度も書いてある…ショックだ…」

P「仕方ないだろかわいいんだから」

冬馬「かわいいって言うな!ちくしょおっ!!」

美希「ケータイとりだしポパピプペ♪」

冬馬「デートしてくれますか」

P「ストップストップ」

冬馬「え?なんか間違えたか?」

P「超棒読みじゃないか!」

冬馬「どうしろってんだよ」

P「こんな感じ、はい美希やってみて」

美希「デートしてくれま・す・か♪」

P「うんかわいいかわいい」

美希「えへへ、ハニーもっと誉めて~?」

冬馬「無理無理絶対できねえよそんな恥ずかしいの!!」

P「うーむどうしても無理そうか?」

冬馬「当たり前だ!」

P「仕方ないな、じゃあここのパートは美希、頼めるか?」

美希「うんっ!ミキに任せて!」

P「偉いなぁよしよし」

美希「もっと頑張ってハニーになでてもらうのっ」

P「かわいいやつめ!」

冬馬「…わ、わかったよ」

P「え?」

冬馬「や、やればいいんだろ!」

冬馬「よ、よおし…やるぞ」

P「ああ」

冬馬「ふぅーはー、ふぅーはー、よし!やるからな」

P「おう」

冬馬「…オホン」

冬馬「デートしてくれま☆す☆か♪」

P「うむかわいい」

冬馬「うわああああっ恥ずかし過ぎだろオレええええ」

P「みんなーこの間収録した番組始まるぞー」

響「楽しみだなハム蔵!」

真美「真美たちの歌が流れるよあまとうお姉ちゃん!」

冬馬「お、おう」

真美『本日はみんなに~☆』

春香「あっDo-Daiだー、かわいいよねあの歌」

冬馬「そうかあ?」

冬馬『なでなでしてくれたよぉ♪』

P「うん、かわいいな」

冬馬「うわああああっ」

冬馬「更衣室はここだな?」

あずさ「あら冬華ちゃん、事務所にはもう慣れた?」

冬馬「えっ…まあ」

あずさ「困ったことがあったらなんでも言ってね」

冬馬「あ、ありがとう…ございます」

あずさ「それ今回の衣装?かわいいわねえ」

冬馬「オレはもっとかっこいいのが着たいんすよ」

あずさ「冬華ちゃんはかわいいのもちゃあんと似合ってると思うな?」

冬馬「そっすかね…」

あずさ「さて私も着替えようかしら」

真美「えいっ」

冬馬「うわあ!なんだよ乳揉むんじゃねえ!」

亜美「この感触…」

真美「千早お姉ちゃんより」

亜美真美「大きい!」

真美「千早お姉ちゃん、またも敗北…」

亜美「ボーイッシュなあまとうお姉ちゃんならと思ったのに…」

冬馬「な、なんだよ」

千早「くっ…」

冬馬「まったく女ってよくわからねえ…」

冬馬「下着姿ではしゃぎまわってはしたなくないのかよ…」

冬馬「…そういえば下着姿の女が沢山いたにも関わらずちっとも邪念が湧かなかったな?」

冬馬「こ、これやばいんじゃねえか?」

冬馬「アイツに相談してみよう」

冬馬「プロデューサー」

P「んー?」

冬馬「な、なんで裸なんだよばかやろう!」

P「いや雨に降られてな、困ったよ」

冬馬「だからって裸でいんなよな!誰かに見られたらどうすんだよ!!」

P「まあ気にすんなよ、今は冬馬と2人きりだし」

冬馬「ふ、ふたっ…変な言い方すんじゃねえ!」

P「お疲れさまでした」

P「じゃあいつも通り俺が先に帰るから」

冬馬「ひゃっ…よ、寄るなっ」

P「なんだよ悪かったよさっきはお見苦しいところをお見せしたよ」

冬馬「そ、そういう問題じゃねえ!」

冬馬(くそっ…なんで意識しちまうんだよ!)

P「じゃあどんな問題なんだ?」

冬馬「わあっわあっ!顔を近づけるなっ!」

冬馬(吐息がっ吐息がっ!?)

冬馬「なんとかプロデューサーを帰らせたが…」

冬馬「顔もまともに見れねえなんて、どうしちまったんだ?」

「それは、恋でしょうね」

冬馬「だ、誰だ!…って貴音か」

貴音?「いいえ、私はシャドー☆ルナ」

冬馬「いやどう見ても黒服着た貴音…」

貴音?「それよりも気をつけなさい」

冬馬「流された」

貴音?「あなたの身体に引きずられて、心も女性に近づいています」

貴音?「このままではいずれ完璧に女性になってしまうでしょう」

冬馬「ただいまー」

P「おうお帰り」

冬馬「あ、ああ…」

P「なんだよ目を背けることないだろ…泣くぞ…」

冬馬「う、うるせえ!今日は唐揚げつくるからな!」

P「おおっ助かる」

冬馬「じゃあ今日も台所借りるから」

P「どうぞどうぞ冬馬さま」

冬馬「ちっ、やりにくいぜ」

P「うんうん手際良いなぁ」

冬馬「こらつまみ食いすんなっ!」

冬馬「ふいーっやっぱ風呂はいいぜ」

冬馬「…プロデューサーのやつ、美味そうに飯くってたな」

冬馬「まあ、作ってやった手前不味そうにしてたらひっぱたいてたが」

冬馬「それにしてもアイツ、結構筋肉質なんだな…着やせするっていうか」

冬馬「な、なんかムズムズしてきたな…んっ」

P『冬馬ーシャンプーの換え置いとくぞー』

冬馬「ひゃいっ!?」

P「大丈夫か?顔真っ赤だが」

冬馬「だ、大丈夫だ」

P「熱かもしれんな」

冬馬「ひあっ」

P「やっぱり熱い…待ってろ薬持ってくる」

冬馬「ち、違う!そんなんじゃねえよ!ちょっとのぼせただけだ!!」

P「うーむ、じゃあ一応明日まで様子見するか」

冬馬「う…うん」

P「おはようございます」

小鳥「おはようございますプロデューサーさん」

春香「おはようござ…わわっ」

P「おっと、大丈夫か春香?」

春香「はいなんとか…えへへ」

貴音「あなた様、服に糸くずが」

P「ありがとうな貴音」

冬馬「…」

P「どうした冬馬、怖い顔して?」

冬馬「ふんっ、なんでもねえよ」

P「?」

冬馬「今日の衣装もかわいい系か…」

雪歩「似合ってるよ冬華ちゃん!」

冬馬「あ、ああ…ありがとうな」

真「ボクもそれ着たかったなぁ…」

冬馬「交換してもいいが」

真「えっ本当?へへっやーりぃ!」

P「サイズ合わんだろ、残念ながら交換はなし」

真「うう…かわいい衣装…」

P「うん、やっぱり冬馬はかわいい服もいけるな」

冬馬「ほ、誉めたって何もでねえからなっ!!」

P「いや嘘じゃないよ、かわいい」

冬馬「バッ……み、見んな!!こっち見んじゃねえ!!」

冬馬「はあ…」

真美「どったのかなあまとうお姉ちゃん?」

亜美「ため息ついてるね→?」

冬馬「はあ…」

伊織「恋ね」

真美「鯉?」

亜美「故意?」

伊織「ええ、間違いないわ、あれは乙女の顔よっ!」

真美「ホントだぴっちぴっち→…?」

亜美「わざとらしいほどに!…?」

千早(よくわからないなら無理して乗らなければいいのに)

冬馬「結局1ヶ月経ってもオレの身体は戻らず終い…」

冬馬「このままじゃ本当に女になっちまう」

冬馬「でもオレはそれでもいいと思いはじめてしまっている…」

貴音「どうしたのですか冬華?」

冬馬「なあ貴音、前に言ってたよな?このままだとオレは女になっちまうって」

貴音「はて?冬華は最初から女性のはずですが?」

冬馬「誤魔化さなくていい、あとどれくらい保つと思う?」

貴音「なんのことやら解りませんが、何か悩んでいるようですね」

冬馬「相談に乗ってくれるか?」

貴音「私でよければ」

冬馬「ということなんだ」

貴音「なんと、そのようなことが」

冬馬「どうすればいい?」

貴音「私は冬華の正体に関しては存じませんし、この際触れることはないでしょう」

冬馬「ああ、助かる」

貴音「道は2つあると思います」

冬馬「2つ?」

貴音「ひとつは、元の姿に戻る」

冬馬「できるのか!?」
貴音「はい、しかし今の姿であった時の記憶はすべて消えます。あなたからも、他人からも」

冬馬「なるほど」

貴音「こちらは今の『あなた』を殺すことと同義、ゆめゆめ忘れぬよう」

冬馬「ああ、もうひとつは?」

貴音「もうひとつは、このまま女性として生きること」

貴音「この場合、本当の『あなた』はこの世から消えてしまいます」

貴音「そう言った意味ではこの選択は本来の『あなた』を殺すことになりますね」

冬馬「どちらにせよオレは『オレ』を殺さなければいけない?」

貴音「選択には痛みを伴うでしょう、それでも決めなければ、あなたは流されるだけになってしまいます」

冬馬「今を無くすか、前を無くすか…か」

冬馬「ただいま」

P「良かった!」だきっ

冬馬「うわぁっなんだよ抱きつくな!」

P「なんだかお前が遠くに行きそうな気がして…」

冬馬「…」

P「なあ、思ったんだが…その…このままでいることって…できないか?」

冬馬「えっ…」

P「このまま…冬華として…ずっといっしょに…」

冬馬「…ばかやろう」

冬華「ばかっ…」ぎゅっ

冬華「ありがとな…プロデューサー」

P「うん…」

冬華「今まで、ありがとう」

冬華「なんか馴れちまったな、この名前にも」

貴音「来ましたね」

冬華「何となくここにいると思ってな、プロデューサーは寝ちまったよ」

貴音「良いのですね?」

冬華「ああ、オレは元の姿に戻る…天枷冬華はお役御免だ」

貴音「前の姿でいることを選んだのですね」

冬華「オレが勝手に冬馬を消していい訳ないからな、消えるんなら後から出てきたオレだ」

貴音「そうですか、では目を閉じてください」

冬華「世話になったな、765プロ」

貴音「…さようなら、冬華」

冬華「おう」

冬華(あばよ、プロデューサー)

冬馬「ふわぁ…よく寝た」

北斗「冬馬のやつ、お目覚めみたいだな」

翔太「冬馬くんライブ前なのに余裕だねー」

冬馬「うるせえな」

北斗「ほらほら怖い顔しない、ファンの子たちが待ってるんだからさ」

翔太「んじゃ、新生ジュピターの実力…世界に知らしめちゃおうかな」

冬馬「いくぜえお前ら!」

冬馬『いくぜえお前ら!』

春香「あれ?ジュピター復活したんだ」

千早「違う事務所に入って1からやり直してるみたいね」

貴音「少し、さーびすをし過ぎてしまったかもしれません」

雪歩「四条さんどうしたの?」

貴音「ふふふ、なんでもありません」

P「おまえらー朗報だぞ!」

春香「どうしたんですかプロデューサーさん?」

P「今日から事務所に新しい仲間が加わる事になった、名前は…ってこら俺の後ろに隠れるな」

「う、うるせえっ!!」

冬馬をヒロインにしようとか考えたやつ誰だよ
おしまい

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