ほむら「相談があるのだけど」(312)

さやか「相談? あんたが? 私に?」

ほむら「ええ。非常に屈辱的ではあるけど、私から貴女に相談があるのよ」

さやか「……なんか微妙に引っかかるが、とりあえず聞くだけ聞こうか」

ほむら「相談したいのはまどかの誕生日プレゼントのことなのだけど」

さやか「まどかの誕生日は先週だよ……」

ほむら「そんなのわかってるわよ。先週パーティーやったじゃない」

さやか「うん、まあ忘れてるとは思ってないけどさ」

ほむら「……というか、一週間も経ってるから焦ってるのだけど……」

さやか「なんでパーティーの時に渡さなかったの?」

ほむら「何を贈ろうか考えてたけど決まらなかったのよ」

さやか「ソウルジェムでもプレゼントしとけば良かったのに」

ほむら「それは前にやったけど、さすがに受け取れないって言われたわ」

さやか「提案しといてなんだけど、プレゼントするなよ自分の魂」

ほむら「焦りながらも一日、二日と考えてるうちに、いつの間にか一週間……心が痛いわ」

さやか「まどか、ショックだろうなー。それとも怒ってるかなー」

ほむら「その点は心配ないわ。プレゼントが遅れることは伝えてあるから」

さやか「なんだ、まどかは知ってるんだ」

ほむら「ええ。ちょっと用意に時間がかかるけど、期待して待っててね、って言ったから」

さやか「何自分でハードル上げてんだよ」

ほむら「しょうがないじゃない! 思いつかなかったとは言えないでしょ!?」

さやか「そんなに考え込まなくても、あんたからなら何貰っても喜ぶでしょ」

ほむら「そ、そうかしら///」

さやか「度を過ぎてなければね」

ほむら「……婚約指輪はセーフ?」

さやか「喜ぶより引くんじゃないかな。たぶん」

ほむら「こ、婚姻届なら……?」

さやか「まずは現行の法律の勉強から始めようか」

ほむら「自分が貰って嬉しいものを贈るのがプレゼントの基本でしょ」

さやか「まあ間違ってはいないけどさ」

ほむら「だから貰って嬉しいものを……」

さやか「物事には順序ってものがあるんだよ」

ほむら「……そうね。結婚はまだ早かったわね」

さやか「まだ中学生だしね」

ほむら「まずは同棲からよね。私の家の居住権をまどかに……」

さやか「この上なく焦ってるのはわかったから落ち着け」

さやか「でも考え方は悪くないよね。あんたが貰って一番嬉しいものを贈るのは?」

ほむら「まどかにまどかを贈る? わけがわからないわ」

さやか「あんたの思考回路がわけがわからないよ」

ほむら「私はまどかが一番欲しいの」

さやか「知ってた。そういうのじゃなくて、物に限定してよ」

ほむら「まどかの私物をまどかに贈るなんて、嫌がらせ以外の何物でもないじゃない」

さやか「よし、繰り返すがまずは落ち着け」

ほむら「もちろんここまで全部冗談よ」

さやか「冗談言ってる目じゃなかったけどね」

ほむら「プレゼントっていざ考えると難しいものね……」

さやか「それでこの恋愛の達人のさやかちゃんに相談に来たわけだ」

ほむら「ええ。ありとあらゆる失敗を経験してる貴女ならきっと参考になると思って」

さやか「相談したいのか喧嘩がしたいのかどっちなんだ」

ほむら「相談したいからこうやって頭を下げに来たんじゃない」

さやか「あたしの記憶が確かなら、一度も頭下げてないよね」

ほむら「参考までに聞くけど、貴女は上条恭介の誕生日に何かあげたの?」

さやか「そ、それは……秘密///」

ほむら「……ああ、捧げたのね。おめでとう」

さやか「ちょっと待て。何も捧げてないし、そもそも何を捧げたって言うのさ///」

ほむら「その顔は意味がわかってる顔ね、美樹さやか」

さやか「(まだ)そんなことするわけないじゃん///」

ほむら「安心して、誰にも言わないから」カチカチ

さやか「おい、誰に何のメールを送るつもりだ」

さやか「あたしはあんたと違って自分をプレゼントになんかしませんー」

ほむら「私だってそんなことしないわよ」

さやか「そう? あんたって『私がプレゼントよ』とかやりそうなイメージなんだけど」

ほむら「やったことないし、やるつもりもないわよ」

さやか「それくらいの常識は持ってるんだ」

ほむら「わざわざプレゼントにしなくたって、私はまどかのものだもの」フンス

さやか「何を誇ってるんだよ。無い胸張って」

ほむら「……一言余計よ」

さやか「んー、とりあえずさっきの『貰って嬉しいもの』で考えてみようか」

ほむら「まどかからなら何を貰っても嬉しいわ」

さやか「それじゃ話が進まないんだよ……じゃあ、あたしから貰って嬉しいものってある?」

ほむら「私が出会う前のまどかの写真とかあったら是非いただきたいわ」

さやか「とりあえずまどかから離れようよ」

ほむら「まどかから離れる!? そんなことできるわけ無いじゃない!」

さやか「うわこいつめんどくせー」

ほむら「……ちょっと、心の声が漏れてるわよ」

さやか「わざと聞こえるように言ったからね。しょうがないね」

さやか「それならマミさんから貰って嬉しいものって何かある?」

ほむら「……その質問は私に対する嫌味かしら」

さやか「誰も胸のことだなんて言ってないでしょ。貰えないし」

ほむら「ええ、誰も胸のことなんて言ってないわね。貰えないし」

さやか「……貰えるなら欲しい?」

ほむら「ここからサスペンス的な展開をお望みかしら?」

さやか「その気になれば痛みだって消せるけど暴力反対」

さやか「そんじゃ杏子に貰って嬉しい物は?」

ほむら「……どうしてかしら、『食うかい?』のイメージしかわかないのだけど」

さやか「奇遇だね。あたしもそうだった」

ほむら「食べ物も悪くは無いけど……少し弱いかしら」

さやか「手作りならいいんじゃない? 何を作るのかにもよるけど」

ほむら「……私を食べて、って言ったら引くわよね」

さやか「どっちの意味でも引くよね」

ほむら「むしろ舐」

さやか「黙れ変態」

さやか「もうまどかに直接聞いちゃえば?」

ほむら「それじゃダメよ」



まどか「ほむらちゃん、私が欲しいものがわかるなんてすごい!」

まどか「やっぱりほむらちゃんと私は心でわかりあえるんだね!」

まどか「ほむらちゃん大好き、愛してる!」



ほむら「って展開にならないじゃない」

さやか「どこまで自分に都合が良い世界なんだよその展開」

さやか「うーん、思ったより難しいなぁ」

ほむら「私だって一週間ずっと考えて決まらなかったんだから」

さやか「あたしは恭介にCDばっかりプレゼントしてたしなぁ」

ほむら「……それはそれでどうかと思うけど」

さやか「どうして他の物をプレゼントする考えにいかなかったんだろうね……」

ほむら「自分をプレゼントしたんだからいいんじゃない?」

さやか「だから(まだ)捧げてないっての///」

ほむら「やっぱり相談したのは時間の無駄だったわね」

さやか「自分で思いつかないくせに人聞きの悪いこと言わないで欲しいなー」

ほむら「……そうね、やっぱり自分でなんとかするべきだったわ。もう誰にも頼らない」

さやか「最後のやめろ。……しょうがない、一日考えさせて。まじめに考えてきてあげるから」

ほむら「そんなこと言って見捨てるんじゃないでしょうね」

さやか「誰かさんと違ってさやかちゃんはそこまで冷血じゃないですよー」

ほむら「言いたいことはいろいろあるけど……よろしく頼むわ」

さやか「おう、親友のためにがんばるよ」

ほむら「貴女と親友になった覚えは無いんだけど」

さやか「親友が変なものプレゼントされないようにがんばるって意味だよ」

さやか「あ、あと一個だけ聞いていい?」

ほむら「何?」

さやか「なんであたしに相談に来たの?」

ほむら「まどかについては貴女が一番詳しいでしょう?」

さやか「あー、そっか。そういえばそうだね」

ほむら「それに……なんだかんだ言って貴女が一番相談しやすかったし」ボソッ

さやか「んー? なんて言ったー? 聞こえないにゃー」ニヤニヤ

ほむら「っ! なんでもないわよ/// もう行くわ」タタタタ



さやか「……よーし、さやかちゃんがんばっちゃうぞー」

――――
――

さやか「ってことがあったんだけどさ」

まどか「それ私に言っちゃダメだよね」

さやか「この方が手っ取り早いじゃん。変な物プレゼントされても困るでしょ?」

まどか「……ほむらちゃんからなら何貰っても嬉しいかなぁ」

QB「爆発しろ」

まどか「え?」

さやか「今なんか通った?」

さやか「まどかは今一番欲しいものって何?」

まどか「寒くなってきたから冬に備えて可愛いコートが欲しいかな、って」

さやか「ほむらにコートをプレゼントさせるとは……まどかもやるなぁ」

まどか「じ、冗談だからね? ほむらちゃんに言っちゃダメだよ」

さやか「でも言えばたぶん買ってくれるよ?」

まどか「だからダメなの。そんな高いもの貰ったら困っちゃうよ」

さやか「買ってくれるってとこは否定しないんだね」

まどか「……うー///」

さやか「じゃあ冬物の洋服くらいにしておく?」

まどか「お洋服も今度買いに行くからいいよー」

さやか「そうなの?」

まどか「うん。ほむらちゃんと一緒にデパート行く約束してるんだ」

さやか「え!? デートの約束までしてるの!?」

まどか「で、デートじゃないよ/// お買い物に行くだけだよ」

さやか(もうプレゼントがどうとかどうでもいい気がしてきた)

さやか「じゃあまどかは何をプレゼントして欲しいの?」

まどか「本当に何でもいいんだけど……」

さやか「本当に?」

まどか「うん。私のために考えてくれたものなら、何でも嬉しいもん」

さやか「婚約指輪とか婚姻届でも?」

まどか「あはは……それはその、えっと、気持ちだけ受け取らせてもらうかな」

さやか「あと居住権とか」

まどか「居住権!?」

さやか「なんでもプレゼントしてもらうチャンスなのにもったいないなぁ」

まどか「そうかな? もったいないとは思わないけど」

さやか「だってほむらの資金が許す限りのお願いは聞いてくれるんだよ?」

まどか「じゃあ上条君が何でもプレゼントしてくれるって言ったらさやかちゃんはどうする?」

さやか「え? そ、それは……恭介からのプレゼントなら、何でも……///」

まどか「そうなっちゃうよね」

さやか「で、でも貰えるなら恭介そのものというか、恭介の初めてを……///」

まどか「例えばの話だから落ち着こうねさやかちゃん」

まどか「好きな人からのプレゼントなら何でも嬉しいよね」

さやか「そうだね。あたしも恭介からなら何貰っても嬉しいし」

まどか「だから何でもいいって言ったんだよ。気持ちがこもってればそれだけで嬉しいから」

さやか「大事なのは気持ちってよく言うけど、確かにそうなのかもね」

まどか「さやかちゃんもそうでしょ?」

さやか「でも好きな人から欲しいものをプレゼントされたら完璧だよね」

まどか「あはは、さやかちゃん欲張りだよー」

さやか「そうだ、あたしは欲張りなのだ。だからまどかもあたしの嫁になるのだー」ギュ

まどか「あ、こら、もー、さやかちゃんってば」

まどか「……お店追い出されちゃったね」

さやか「……はしゃぎすぎました。マジで反省してます」



さやか「でも二人で寄り道しておしゃべりしたのは久しぶりだね」

まどか「いつもはほむらちゃんも一緒だし、だいたいマミさんの家にお邪魔してるしね」

さやか「ほむらがいない方が落ち着く?」

まどか「そんなことないよ」

さやか「じゃあ、いないと落ち着かない?」

まどか「そ、そんなことないよ///」

さやか「結局プレゼントは決まらなかったなー。ほむらになんて言おう」

まどか「あはは、がんばって力になってあげてね」

さやか「まどかが何でもいいなんて言わなければ解決なのに」

まどか「だって、欲しいものを聞くのはやっぱりずるいかなって」

さやか「ずるい?」

まどか「欲しいものより、自分で考えてくれたプレゼントの方が嬉しいんだよ?」

さやか「安易な手段に頼ろうとしたあたしには耳の痛い言葉だー……」

ほっほむ

さやか「……あ」

まどか「どうしたの?」

さやか「好きな人からのプレゼントなら何でも嬉しいよね」

まどか「うん、そうだね」

さやか「まどかはほむらからのプレゼントなら何でも嬉しいんだよね?」

まどか「え? あ、え、それは……///」

さやか「好きなんだ」ニヤニヤ

まどか「ま、待って、ちょっと待って///」

キマシ…

まどか「ほら、あれはさやかちゃんの場合の話で……///」

さやか「でもほむらからなら何貰っても嬉しいんでしょ?」

まどか「そ、それは……そう、お友達だもん。お友達からも、何貰っても嬉しいよね」

さやか「じゃああたしとほむらのプレゼント、どっちの方が嬉しい?」

まどか「えっと、それはさやかちゃん……かな?」

さやか「ほんとにー?」

まどか「……さやかちゃんのいじわるー」

さやか「あたしとほむら、どこで差がついたのか」

まどか「慢心、環境の違い?」

さやか「まあ環境は違うよね」

まどか「ほむらちゃんは壮絶な経験をしてたんだよね……」

さやか「慢心は無いと思うけどなー。あたしもまどかと仲良くやってるし」

まどか「うん。さやかちゃんももちろん親友だよ」

さやか「でもほむらの方が上なんでしょ?」

まどか「親友に上も下もないよー」

さやか「本音は?」

まどか「……ほむらちゃんの方がちょこっと上かな///」

恋愛>友情

さやか「ちょこっとじゃないのは置いとくとして、親友歴はあたしのが長いのに」

まどか「ほむらちゃんはその分強い想いを伝えてくれたから、かな」

さやか「想い?」

まどか「さやかちゃんはそういう想いは上条君に向けてるもんね」

さやか「うーん、そうかな……そんなにあたしも恭介に伝えてないような……」

まどか「それじゃダメだよ。想いはね、いっぱい伝えてくれれば、それだけ嬉しいんだよ」

さやか「でも恥ずかしいし……///」

まどか「そんなこと言ってると仁美ちゃんに負けちゃうよ?」

さやか「……シャレにならないよ親友……」

さやか「よし、ほむらの難題は片付いたぞ」

まどか「え? 待って、ほむらちゃんに何を言うの?」

さやか「さあ、何かなー?」

まどか「待って待って。変なこと言っちゃダメだよ?」

さやか「変なことってどんなことかなー?」

まどか「へ、変なことは変なことだよ///」

さやか「……ふっふっふー、何を言うかは秘密なのだー」

まどか「し、信じてるよ? 信じてるからね、さやかちゃん」

胸がほむほむしてきた

――――
――

さやか「で、考えてきたよ」

ほむら「早速聞かせてもらおうかしら」

さやか「プレゼントは……何でも良いと思う」

ほむら「……何よそれ」

さやか「まあ最後まで聞いてよ。無責任な話じゃないからさ」

ほむら「……聞いて後悔させないでね」

さやか「信用無いなぁ」

ほむら「そういうのは信用されるようなことをしてから言って欲しいわ」

さやか「その前にさ、ほむらはプレゼントをまどかに贈ってどうしたいの?」

ほむら「どうって……まどかの誕生日をお祝いしたいのよ」

さやか「それならさ、お祝いの言葉をまどかにかけてあげればいいじゃん」

ほむら「そんなの、ちゃんと誕生日の日にまどかに言ったわよ」

さやか「おめでとうって?」

ほむら「ええ」

さやか「じゃあ、それでお祝いは終わったんじゃないの?」

ほむら「……え?」

ほむら「そんなの、言葉だけじゃ足りないからプレゼントを……」

さやか「足りないのは物なの? 違うよね」

ほむら「……ええ、違うわ。でも、おめでとうって気持ちをプレゼントに込めているのよ」

さやか「プレゼントを考える時、おめでとうって気持ちを込めようとか考えてた?」

ほむら「それは……」

さやか「だからさ、プレゼント自体はなんでもいいんじゃないかなって」

ほむら「大事なのは気持ちとか、そういうことを言いたいの?」

さやか「そんなとこかな」

イイハナシダナー

ほむら「そんなの言われなくたってわかって……」

さやか「本当にわかってるの? プレゼントしたら想いが伝わるとか、勘違いしてない?」

さやか「想いは勝手に伝わるもんじゃないんだよ。伝えないと伝わらないんだよ!」

さやか「お見舞いに行って、プレゼントを持っていって、それでも想いなんて伝わらなかったんだよ!」

ほむら「さやか……」

さやか「言葉で好きだって伝えて、それでやっと伝わったんだよ!」

さやか「想いは、ちゃんと伝えないとダメなんだよ……」

さやかは告白さえすれば成功するのにな

さやか「……ごめん、つい熱くなっちゃって」

ほむら「……気にしないで。むしろ嬉しかったから」

さやか「あたしの友達が言ってたんだけどね。想いはいっぱい伝えてくれれば、それだけ嬉しいって」

ほむら「想いをたくさん……」

さやか「それ聞いてからさ、あたしってどれくらい恭介に好きだって伝えたのかなーって考えちゃって」

ほむら「告白はしたんでしょう?」

さやか「仁美と一緒にね。しかも、それ一回きり。これじゃ進展なんてないよね」

まどポだと成功したのに

きらマギで恭介と結婚できてよかったねさやかちゃん

さやか「だから、さやかちゃんはこれから恭介のところに行って愛の言葉を囁いて来るのだ」

ほむら「今から?」

さやか「恋はいつでもハリケーンなのだよ、暁美くん」

ほむら「……確かにハリケーンって言葉が似合いそうね、貴女」

さやか「おいおい、そんなに褒めても何も出ないぞ」

ほむら(褒めたつもりは無いのだけど……まあいいか)

>>90
詳しく

>>94
きららマギカの例のマミさんが三十路のやつ

さやか「だからあんたもプレゼントの中身より、想いを伝えることを優先しなよ」

ほむら「……そうね、そうするわ」

さやか「想いはいっぱい伝えられた方が嬉しいからね」

ほむら「ってまどかが言ってたのね」

さやか「うん、そ……チガウヨ、マドカハカンケイナイヨ」

ほむら「……いいわ、今のは聞かなかったことにしておいてあげる」

さやか「イヤホント、マジデ。サヤカチャンノテンサイテキナヒラメキダッテバヨ」

>>96
あれかありがとう
よかったねさやさや

>>96
まあそれはマミさんだけ結婚してないんですけど(笑)
(だけど杏子の旦那さんってどうだったけ?)

>>100
マミさん…
ほむまどが仲良く買い物してたのかわいかった

ほむら「まあ、プレゼント自体は考えたからいいんだけど」

さやか「お、何か思いついてたんだ」

ほむら「ええ。真心をこめて手作りのものを贈るわ」

さやか「下心もこもってたりして」

ほむら「……否定はしないわ」ファサ

さやか「あ、しないんだ」

ほむら「大丈夫よ、まどかを困らせるようなことはしないから」

さやか「おう、あたしの親友を大事にしてくれ」

ほむら「貴女と同じような扱いは決してしないわ」

さやか「おう、あたし自身ももうちょっと労わってくれ」

ほむら「……さやか」

さやか「何?」

ほむら「ありがとう。……貴女に相談して良かったわ」

さやか「お礼なんて照れるなぁ。やっぱり想いのこもった言葉は嬉しいんだね」

ほむら「照れないでよ。こっちまで恥ずかしくなるじゃない」

さやか「ほむらが素直に感謝のセリフを吐くなんて、がんばった甲斐があるってもんよ」

ほむら「わ、私だってたまには貴女に感謝くらいするわよ」

さやか「……本当にたまにだよね」

ほむら「本当にたまにしか感謝されるようなことしないじゃない」

さやか「ねね、さっきのもう一回言ってよ」

ほむら「……嫌よ」

さやか「いいじゃん。もう一回言えよー」

ほむら「アリガトウ、アナタニソウダンシテヨカッタワー」

さやか「想いがこもってないぞー」

ほむら「こめてないもの」

さやか「想いはいっぱい伝えられた方が嬉しいんだよ?」

ほむら「……そろそろウザくなってきたわ」

さやか「それは伝えなくていいです、はい」

――――
――

<ピンポーン

まどか「はーい……あ、ほむらちゃん、こんばんは」

ほむら「こんばんは、まどか。その……遅くなったけど、誕生日プレゼントを渡しに来たの」

まどか「えへへ、ありがとう。嬉しいな」

ほむら「その……遅くなって本当にごめんなさい」

まどか「そんなのいいよー。だってずっと考えててくれたんだもんね」

ほむら「……もしかしてさやかから聞いたの?」

まどか「ううん、そんなのわかるよ。だってほむらちゃん、最近ずっとぼーっとしてたし」

ほむら「え……」

ばれてるほむかわいい

まどか「朝学校に行くときもそうだし、授業中も、お昼もそうだったし……」

ほむら「え? え?」

まどか「帰るときもそうだし、あ、そうそう、休み時間だってずっと考え事してたよね」

ほむら「そ、そうだったの……///」

まどか「照れなくてもいいのにー」

ほむら「だ、だってそんなにまどかに見られてたなんて……///」

まどか「そ、そんな一日中ほむらちゃんを見てたわけじゃ……///」

まどか(朝とお昼と帰り、授業中と休み時間……あ、あれ? ほとんど一日中だ///)

ほむら「え、えっと……///」

まどか「あ、あの……///」

ほむら「そ、そうそう、プレゼントを渡すわね///」

まどか「う、うん///」

ほむら「こ、こ、これが、その……///」

まどか「き、緊張しなくてもいいんだよほむらちゃん///」

ほむら「緊張して、してるわけじゃ……///」

まどか「い、一回二人とも落ち着こう、ね///」

ほむら「まずこれが花束。ちょっと大きすぎたけど……」

まどか「そんなことないよ、すごい立派で綺麗……」

ほむら「まどかに似合う色をと思って、リボンと同じ赤を中心にしたわ」

まどか「お花はほむらちゃんが選んでくれたんだ」

ほむら「ええ、お花屋さんで買って来たけど、お任せじゃなくて自分で選んできたわ」

まどか「えへへ、ありがとう」

ほむら(私はその笑顔にありがとうを伝えたいわ……)

ほむら「あ、あとその花束の中に……」

まどか「中に何か入ってるの?」

ほむら「……その、ちょっと変わった花が入ってるんだけど……」

まどか「変わった?」

ほむら「赤じゃないけど……入れてみたの」

まどか「外側からじゃ見えないんだね。何のお花なの?」

ほむら「それは……気にしないで///」

まどか「?」

ほむら(私はその笑顔にありがとうを伝えたいわ……)

いいね

ほむら「あとこの袋はクッキー。自分で焼いてきたの」

まどか「ほむらちゃんの手作りなんだ。ありがとう、大事に食べるね」

ほむら「たぶん美味しく……ううん、まどかのために作ったから絶対美味しいはずよ」

まどか「ほむらちゃん……///」

ほむら「その……食べるときはお皿にあけてくれると嬉しい」

まどか「……どうしてかはお皿にあけたらわかるのかな?」

ほむら「ええ、わかると思うわ」

まどか「うん、じゃあそうするね」

ほむら「それと……」

まどか「え? まだあるの?」

ほむら「え、ええ。これは物じゃないんだけど……」

まどか「な、何かな」

ほむら「えっと……ちょっと恥ずかしいから、終わるまで黙って聞いてて欲しいの……」

まどか「う、うん」ドキドキ

ほむら「……まどか」ドキドキ

ほむら「改めて、誕生日おめでとう、まどか」

ほむら「誕生日を幸せに迎えられて、本当におめでとう」

ほむら「それと、まどかの笑顔を見せてくれて、ありがとう」

ほむら「まどかが幸せに過ごせるのが何よりも嬉しいから、私は本当に嬉しかった」

ほむら「だから、おめでとう。だから、ありがとう」

ほむら「次の誕生日も、また笑顔で迎えられるように心から願ってるわ」

ほむら「その……できれば……私と、一緒に///」

ほむら「……ちゃんと言葉を考えてきたのに、いざとなるとうまく言えないものね」

まどか「うまく言えないなんて、そんなことないよ。ほむらちゃんの想いがすっごく伝わってきたよ」

ほむら「そ、そう? それなら……良かった」

まどか「だってほら、私の顔見て」

ほむら「……まどか……///」

まどか「えへへ、嬉しすぎて、顔がにやけたまま戻らなくなっちゃった///」

ほむら「……嬉しい///」

まどか「嬉しいのは私も同じだよ、ほむらちゃん///」

まどか「ほむらちゃん……こんな素敵な言葉をくれて、ありがとう///」

ほむら「私の方こそ、喜んでくれてありがとう///」

まどか「私がありがとうを言う番だよぉ///」

ほむら「私もありがとうを言い足りないもの///」

まどか「ずるいよー。ほむらちゃん、ありがとう///」

ほむら「まどか、ありがとう///」

まどか「ほむらちゃん、とーってもありがとう///」

ほむら「まどか、言い表せないくらいありがとう///」

ほむら「え、えっと……それじゃ帰るわね///」

まどか「あ、ほむらちゃんちょっと待って」

ほむら「な、なにかしら」

まどか「プレゼントのお礼をしたいんだけど、何かして欲しいこととかある?」

ほむら「お礼なんて、そんな……」

まどか「……私のお礼なんていらない?」

ほむら「そんなことあるわけないじゃない」

まどか「えへへ、良かった」

ほむら(もうその笑顔だけで胸がいっぱいよ……///)

まどか「何か私にできそうなことがあれば言って欲しいなって」

ほむら「じゃあ……その……恥ずかしいんだけど……///」

まどか「う、うん」ドキドキ

ほむら「まどかを抱きしめてもいいかしら///」

まどか「えっ///」

ほむら「あ、あの、へ、変な意味じゃなくて、まどかがここにいることを実感したいって言うか///」

まどか「///」

ほむら「だ、ダメよね? ダメなら何か違うのに……あ、明日の宿題とか///」

まどか「……いいよ///」

ほむら「……あ、ありがとう///」

キマシタワ━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

ほむら「そ、それじゃ……///」

まどか「う、うん……///」

ほむら「まどか……///」ギュ

まどか「……///」ギュ

ほむら「……///」

まどか「……///」

ほむら「……まどか、本当にありがとう。私、今とっても幸せよ」

まどか「……私も、幸せだよ」

まどか「……///」

ほむら「……///」

まどか「……///」

ほむら「……///」

まどか「……///」

ほむら「……///」



まどほむ(これっていつ離れればいいの……///)

かわいい

まどか(や、やっぱりお礼だからほむらちゃんが満足するまでだよね///)

ほむら(ま、まどかからのお礼だからまどかに任せるのが普通よね///)

まどか(ほむらちゃんが離してくれるまでこのままでいいんだよね///)

ほむら(まどかが離れようとするまでこのままでいいのよね///)



まどか「……///」

ほむら「……///」

ここで終わるかベッドインするかで全てが決まる

まどか(ほ、ほむらちゃん、離そうとする気配がないよぉ///)

ほむら(ま、まどかってばずっとこのままでいるつもりかしら///)

まどか(私から離すのはなんだか嫌がってるみたいになっちゃうし///)

ほむら(自分からこの天国を離すなんてできるわけないし///)



まどか「……///」ギュー

ほむら「……///」ギュー

ベッド…ベッド…

まどか(何かきっかけが無いとずっとこのままかな……///)

ほむら(何かきっかけが無いとずっとこのままかしら……///)

まどか(そうしたらほむらちゃん今日はお泊りかな……///)

ほむら(そうしたらまどかのお部屋にお泊りかしら……///)



詢子「ただいまー」ガチャ

まどか「!」ビクッ

ほむら「!」ビクッ

母ちゃんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
親公認フラグ

まどか「あ、ママ、おかえり……」アセアセ

ほむら「お、おじゃましてます……」アセアセ

詢子「ん? 二人とも玄関で何やってるんだい?」

まどか「あ、えっとね、ほむらちゃんが誕生日プレゼントを……」

ほむら「わ、渡すのが遅くなって……今日はもう遅いから帰るわね」

まどか「う、うん。また明日学校で」

ほむら「ええ、また明日。それではおじゃましました」タタタタ



詢子「……もしかしてアタシ邪魔だった?」

まどか「そんなことないよー」プー

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン1
マミ「あなた誰なの?違う! 私のキュウべえはあの子だけよ!」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよQB!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
マミ「違う! 私のキュウべえはあの子だけよ!」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

まどか「パパー、花瓶ってどこにあったっけ?」

知久「どれくらいの大きさだい?」

まどか「これが入るくらい」

知久「ずいぶん大きな花束だね。これなら二つに分けた方がいいかな」

まどか「あ、じゃあ私のお部屋と食卓に飾ってもいいかな」

知久「ああ、いいよ。花瓶は確か……」



詢子「なあまどかー、機嫌直してくれよー」

まどか「機嫌悪くなんかなってないもん」プー

知久「じゃあ花束のラッピングを解いて……おや? この花は……」

まどか「これだけちょっと雰囲気が違うね」

詢子「他は赤とかピンクなのに、これだけ白に紫の斑点だね」

まどか(あ、ほむらちゃんが言ってたのってこのお花のことかな?)

知久「……まどか、この花束は誰に貰ったんだい?」

まどか「え?」

知久「もしかして、クラスの男の子とか……?」

まどか「違うよ。さっきほむらちゃんがお誕生日プレゼントにって」

知久「そうか、それならいいんだ」

詢子「どういうことだい?」

知久「いや、ね。この花はホトトギスって言うんだけど……」

まどか「ホトトギスって鳥じゃないの?」

知久「鳥のホトトギスの胸の斑点模様に似てるからこう呼ばれるんだ」

詢子「へー、パパ詳しいね」

知久「……昔この花について調べたことがあってね」

まどか「?」

知久「贈り物用より、どっちかというとお茶の席に活ける茶花なんだけど」

詢子「それじゃあ花束の中に紛れ込んじゃったのかね」

まどか(それは無いと思うけどなぁ……このお花にどんな意味があるんだろう)

詢子「でもなんでパパはこの花を調べたことがあるんだい?」

知久「それは……あはは、若い頃に花を贈ろうとした時にちょっとね」

まどか「でもこれ、茶花なんだよね?」

知久「うん。でもね、この花の花言葉は……『私は永遠にあなたのもの』って言うんだ」

まどか「えっ……///」

詢子「ほほう、そんな花をパパは誰に贈るつもりで調べたのかな?」

知久「わ、若い頃の話だって。それに本当に贈ったわけじゃないし」

詢子「でも贈ろうとした相手がいたわけだよねぇ」

知久「ママ、なんか今日は怖いよ!?」

詢子「アタシが知ってる人? それとも知らない人?」

知久「ママに出会う前の話だってば!」



詢子「で、そろそろ話しかけても大丈夫?」

まどか「も、もうちょっと待って……///」

まどか「えっと……じゃあこれは私の部屋に飾る方に挿しておくね」

知久「あ、うん。でも紛れてただけだろうし、バランス悪いから挿さなくても……」

まどか「い、いいのっ! お花だって捨てられたらかわいそうでしょ」

知久「まどか……花のことを思いやるなんて、いい子に育ったね……」ホロリ

まどか「あ、あははははは……」

詢子(真相を知ったらパパは卒倒しちゃうかねー)

まどか「そ、それよりほむらちゃんがクッキー焼いてくれたからみんなで食べようよ」

知久「へー、ほむらちゃんはお菓子作りもできるんだね」

まどか「あ、そうだ。お皿にあけて食べてって言ってたんだっけ」

知久「じゃあ大きめのお皿を出してくるよ」

まどか「うん、お願い」

詢子(この流れだと絶対にクッキーもなんかあるだろなぁ。面白そうだから言わないけど)

まどか「どうしたの、ママ? にやにやして」

詢子「安心しな。まどかの方がにやにやしてるから」

まどか「そ、そんなことないよぉ///」

知久「これくらいあれば足りるかな」

まどか「じゃああけるね。割れないように気をつけて……あ」

詢子「これはまどかの顔だね。こっちはほむらちゃんの顔かな」

知久「良くできてるね。上手いもんだ」

まどか「こ、これは自分で食べるね///」

詢子「あとは……アルファベットかな」

知久「数字かもしれないけど。でもこれはAだね。こっちはKかな」

まどか「これはゼロじゃなくてOなのかな」

詢子「アルファベット26文字あるわけじゃないみたいだね。これはDか」

まどか(……もしかしてこれ、メッセージになるのかな?)

知久「これはH、これはE、これはR。あ、Oがもう一個あるね」

まどか「こっちにもOがあるよ。あとL」

詢子「……VとMが二つくらいある?」

まどか「!」

知久「VとM……ああ、あるね。よくわかったね、ママ」

詢子「そうすると残りは……」

まどか「や、やっぱりほむらちゃんから貰ったからお部屋で食べるよ!」

知久「?」

>>195訂正

まどか(……もしかしてこれ、メッセージになるのかな?)

知久「これはH、これはE、これはR。あ、Oがもう一個あるね」

まどか「こっちにもOがあるよ。あとL」

詢子「……VとM、もう一つMがあるかな」

まどか「!」

知久「VとM……ああ、あるよ。よくわかったね、ママ」

詢子「そうすると残りは……」

まどか「や、やっぱりこれはほむらちゃんから貰ったから、私が一人で食べるね!」

知久「?」

まどか「お、お部屋でゆっくり食べたいからお皿ごと持ってくね」

詢子「待て、まどか。まだアタシの推理は終わってない」

まどか「そ、そんなの別にいいよ」

詢子「せっかくだから並べるところまでやらせ……」

知久「ママはどんな文章になるのかわかったのかい?」

詢子「予想はついた。あとは確かめるだけさ」ニヤニヤ

まどか「そ、それ以上近づいたら明日起こしてあげないからね!」

詢子(まずい……それは困る……)

詢子「わかった。アタシの負けだ。行きな」

まどか「うん、ごめんね」

知久「いいのかい? 盛り上がってたのに」

詢子「しょうがないさ。社会人は遅刻が許されないんだから」

知久「ボクが起こすって手もあったよね」

詢子「まどか、開け……あ、カギ閉めてる! 開けろー! おとなしく出て来ーい!」

知久「ママ……」

詢子「ちなみにアタシの予想だと、残るパーツはU、S、A、Aのはずさ」

知久「アメリカがどうかしたのかい?」

詢子「いや、確かに出てたパーツで単語はいろいろ作れるけどね。OVAとか」

知久「MADOKAの文字は作れそうだね」

詢子「MADOKAが完成すればあとは簡単だと思うよ。パパ以外にはね」

知久「?」

ちょっと風呂休憩ー

20~30分保守してもらえると助かりますー

ほむら「保守ありがとう。お礼に解答を発表するわ」

まどか「えっ/// そ、それはいいんじゃないかな///」

ほむら「アルファベットを並べ替えると……MADOHOMU VS KOALAERになるわ」

まどか「……え?」

ほむら「KOALAは文字通りコアラ、ERは~する人」

まどか「わけがわからないよ」

ほむら「つまり、あの答えはまどほむとコアラする人との対決を意味してたのよ!」

まどか「な、なんだってー!?」

ほむら「もちろん嘘だけど」

まどか「もちろんわかってるよ」

まどか「クッキーをお皿に並べて……写真撮って……」パシャ

まどか「もったいないけど、写真に残したから食べちゃってもいいよね」

まどか「こ、この並び方であってるかわからないんだけどね///」

まどか「これで合ってるか、ほむらちゃんに画像送って聞いてみようかなー///」

まどか「これがほむらちゃんから私へのメッセージなのかな、って///」



まどか「……あ、そうだ。順番を換えて……これも撮っておこう」パシャ

まどか「これは、私からほむらちゃんへのメッセージだね///」

まどか「あとはベッドサイドに花瓶も置いたし……倒さないように気をつけないとね」

まどか「ホトトギス、かぁ……」ジー



ほむら「私は永遠にまどかのものよ……///」

まどか「ほむらちゃん……嬉しい///」



まどか「///」ジタバタ

まどか「ほむらちゃん大胆すぎるよぉ///」ゴロゴロ

まどか「クッキーだって、あんなにわかりやすいメッセージだし///」ゴロゴロ

まどか「ママに気づかれちゃったらどうしよう///」ゴロゴロ

まどか「そ、その前にママには抱き合ってるところ見られちゃってた気がする///」ゴロゴロ

まどか「もー、全部ほむらちゃんの責任なんだから///」ゴロゴロ



詢子(まどかの部屋から独り言が全部聞こえてるんだよね……)

まどか「そうだ、ほむらちゃんにお礼のメール送ろう。さっきの写真も送りたいし」

まどか「ほむらちゃんの携帯にMから始まるメッセージの画像を送って……」

まどか「私の携帯にはHから始まるメッセージの画像を入れておいて……」

まどか「ま、待ち受けにするのは大胆すぎるよね///」

まどか「でも、ほむらちゃんがしようって言ったら……///」

まどか「///」

――――
――

恭介「さやかがうちに来るのは久しぶりだね」

さやか「そうだっけ? あ、でもそんな気がするなー」

さやか(仁美に遠慮して抜け駆けみたいなことをしないようにしてたしね)

恭介「なにか飲み物でも用意しようか?」

さやか「あ、うん。お願い。その間に心の準備を済ませておくから」

恭介「心の準備?」

さやか「こ、こっちの話だから、恭介は気にしないで///」

恭介「それで、何か話があるって言ってたけど……」

さやか「話っていうか、伝えたいことって言うか……」

恭介「うん」

さやか「恭介……私は、恭介が好き///」

恭介「……ありがとう。さやかにそう言ってもらえると嬉しいよ」

さやか「これを言うのは2回目だね///」

恭介「1回目は志筑さんと一緒だったよね。でも、ごめん、まだ僕の心は決まってないんだ……」

さやか「うん、わかってる。それでも、あたしの想いを恭介に伝えたくて」

さやか「あたしね、考えたんだ。あたしがどれくらい恭介のことが好きなのか、伝えてないなって」

恭介「それで、さっきの告白を?」

さやか「ううん、あれはなんていうか……自分に対する皮肉、かな」

恭介「皮肉?」

さやか「『私は恭介が好き』なんてかしこまったセリフ、全然あたしらしくないなって」

恭介「ふふ、確かに言われてみるとさやからしくないかもね」

さやか「あんなセリフじゃ伝えきれないくらい、あたしは恭介のことが好きなんだよ」

恭介「さやか……」

さやか「だから今日は、あたしの想いを、あたしがどれくらい恭介が好きなのかを告白します!」

恭介「な、なんか照れるね///」

さやか「い、いい? 覚悟はできた?」

恭介「う、うん(覚悟……?)」

さやか「あたしがどれくらい恭介のことを好きかって言うと……」

恭介「……」ドキドキ

さやか「どれくらいかって言うと……」

恭介「……さやか?」

さやか(こんな時、なんて言えばいいのかわからない……あたしってほんとバカ……)

さやか「えっと……ま、毎日眠れないくらい好きなんだよ」

恭介「あ、ありがとう」

さやか「じゃなくて、海よりも深く好き……って、こんなのあたしらしくないし……」

恭介「……えーと」

さやか「と、とっても大好きなんだよ」

恭介「ありがとう……(ドラえもん?)」

さやか「……超好き」

恭介「ちょっとさやからしい気がするね」

さやか(がんばれあたしの脳細胞!)

さやか「うー……恭介っ!」ギュッ

恭介「さやか!?」

さやか「好き、好きなの! もうわけわかんなくなっちゃうくらい好きなの!」

さやか「恭介のこと考えると幸せだし、眺めてるだけでも心が温かくなるし!」

さやか「一緒にいると舞い上がっちゃうし、恥ずかしいところばっかり見せちゃうけど!」

さやか「最初は幼馴染で、今も幼馴染だけど、本当に好きなの! 恭介が好きなの!」

恭介「さやか……」ギュ

さやか「恭介、大好きだよ!」

さやか「ごめんね、あたしバカだから上手く言えなくて」

恭介「……でも、さやかの想いは伝わったよ」

さやか「本当? それなら……嬉しいな///」

恭介「なかなかさやかの想いに気づいてあげられなくてごめんね」

さやか「そんなの、伝えなかったあたしにも責任があるんだし、恭介は気にしなくていいよ」

さやか(ちょっと前まではそんな風に思える余裕もなかったけどさ……)

恭介「……ありがとう、前に告白されたときより、ずっと嬉しいよ」

さやか「今のがあたしの言葉でした初めての告白だしね」

恭介「……そうだね。なんか、告白されたのが初めてのように感じるよ」

さやか「それで、恭介の返事は?」

恭介「……ごめん、すぐに返事をするのは難しいかな」

さやか「……そっか」

恭介「さやかがはっきり想いを伝えてくれたから、僕も真剣に向き合わないと失礼だからね」

さやか「?」

恭介「今まではなんとなく先送りにしてたけど……もうそんなのはやめにするよ」

さやか「じゃあ、明日にも答えを?」

恭介「そ、そんなに早く!?」

さやか「女の子をあんまり待たせちゃダメなんだよ?」

恭介「う……がんばるよ」

さやか「想いを伝えきったから、何かすっきりしたなー」

恭介「さやかの言葉、とっても嬉しかった。これはお世辞でもなんでもなくて、僕の本心だよ」

さやか「そう言ってくれると、あたしも嬉しいな///」

恭介「いつの間にか、お互いにあんまり本心を口にしなくなってたよね」

さやか「そうだね。なんか遠慮って言うか、うまく言えないけど」

恭介「もっと早くお互いに本心を言い合えてたら、こんな複雑なことにならなかったのかな」

さやか「……たとえ恭介が仁美を選んだとしても、あたしは想いを伝えたから後悔はしないよ」

恭介「……本当に?」

さやか「……ちょっぴり後悔するかも。いや、後悔って言うより仁美に嫉妬するかなー」

恭介「あはは、さやからしいね」

さやか(なんか……あたしらしいって言われるのがすごく嬉しい///)

恭介「ところで……そろそろ離してくれないかな」

さやか「えー? 小さい頃はこれくらい普通だったじゃん」ギュー

恭介「ち、小さい頃はそうかもしれないけど……僕だって男の子なわけで……///」

さやか「ほほう、つまり恭介はあたしを女の子として意識してるわけですな」スリスリ

恭介「あ、当たり前だろ/// 特に最近はさやかもいろいろと成長して……///」

さやか「な、急に何言ってるの/// お見舞いのときとか全然意識して無い感じだったのに///」

恭介「意識しないように気をつけてたんだよ/// さやかに恥ずかしいところを見せたくなかったし///」

さやか「そっか。あたしを女の子として見てくれてたんだ」

恭介「……その方が嬉しいものなの?」

さやか「うん、もちろん」

恭介「逆に嫌がられると思ってた。なんていうかその……そういう目で見られるのが」

さやか「あー、そういう人もいるよ。やっぱり人によるんじゃない?」

恭介「さやかは嫌じゃないんだ」

さやか「恭介以外だったら嫌かなー。恭介にだったら、別に……とういうか、むしろ……///」

さやか「そう、それくらい恭介のことが好きなんだよ。エッチなことされてもいいって思うくらい///」

恭介「さ、さやか……///」

さやか「で、でもその時はちゃんとあたしだけを選んでくれないとダメからね///」

恭介「う、うん。それは、当然だよね」

さやか「き、今日のあたしは舞い上がりすぎだよね./// 自分でも何言っちゃってるんだろうって思うし///」

恭介「ぼ、僕だってドキドキしっぱなしで、言わなくていいことまで言っちゃってるよ」

さやか「で、でもこれは全部あたしの本心だから。嘘なんて一つもないから」

さやか「あたしは恭介が好き。大好き。伝えきれないくらい、好きだよ、恭介」

恭介「ありがとう、さやか。さやかにこんなに思ってもらえて、僕は幸せだね」

さやか「恭介……」

恭介「優柔不断な僕でごめん。でも、ちゃんと答えは出すから」

さやか「うん、待ってるよ、恭介。もしあたしを選んでくれなくても、あたしが恭介を好きなのは変わらないよ」

恭介「さやか……ありがとう」



さやか「でも、できたらあたしを選んでよねっ! なんたってあたしが一番恭介を好きなんだから!」

――――
――

ほむら「まどかからメールが……プレゼントのお礼のメールね」

ほむら「お礼を貰ってばっかりじゃ、私の方がプレゼントを貰ってるみたいな気分だわ」

ほむら「画像はクッキーの……えっ///」

ほむら「並べ方が……こ、これってまどかからのメッセージよね///」

ほむら「も、もしかして花束の方のメッセージも気づいたのかしら……///」

ほむら「ど、どうしよう/// 明日顔合わせた時に冷静でいられる自信が無いわ///」

ほむら「……でも、まどかに想いが届いたみたいで嬉しいわ」

ほむら「ま、まどかからも想いが届いたし/// 嬉しすぎて寝られる気がしないけど///」



ほむら「さやかに相談したのは正解だったわね」

ほむら「……さやかの誕生日、何かプレゼントでも考えてあげようかしら」

ほむら「それくらいの御礼はしてもいいわよね」




    HOMURA LOVES MADOKA



    MADOKA LOVES HOMURA


――――
――

まどか「相談? ほむらちゃんが? 私に?」

ほむら「ええ。非常に申し訳ないんだけど、私からまどかに相談があるのよ」

まどか「そんな申し訳なさそうにしなくていいけど、とりあえず聞かせてくれる?」

ほむら「相談したいのはさやかの誕生日プレゼントのことなのだけど」

まどか「さやかちゃんの誕生日は先週だよ……」







おしまい

おつかれさまでした
支援&保守ありがとうございました

日が変わったので書いてる本人も誕生日を迎えました

まどほむ単体の予定がさや恭を追加したせいでこんな時間

それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。

次は何を書こうかな。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom