来夏「紗羽の家でお泊りパーティしよう!」(107)

 TARI TARI最終回まで見てた方が楽しめます。

紗羽「なに、いきなり?」

来夏「だって、白祭終わってから打ち上げも、何もしてないじゃん!」

紗羽「それはそうだけど、なんでウチ?」

来夏「お寺だから、雑魚寝できると思って。ウィーンの家も負けてないけど、日本風じゃないから無理」

紗羽「……でも、みんな受験勉強で忙しいと思うけど」

来夏「んー。田中、ウィーン!」

田中「なんだー?」

ウィーン「なにー?」

来夏「明日ー。金曜日の夜って空いてるー?」

田中「あー、大丈夫だぞー!」

ウィーン「僕も大丈夫ー!」

来夏「打ち上げやるから空けといてねー」

田中「おう! わかった!」

ウィーン「? 大智、打ち上げって?」

田中「ああ、お疲れ様ってみんなで飲んだり、食ったりすることだ」

来夏「ね」

紗羽「高校三年生の発言とは思えない……」

来夏「和奏は? 聞いてたでしょ?」

和奏「うん。大丈夫だけど……」

来夏「けど?」

和奏「男の子と泊まるってのが、ちょっと……問題かな、って」

紗羽「たしかに……。うちのお父さん何て言うか……」

来夏「だいじょーぶ。だって、田中とウィーンだよ?」

紗羽「ああ。」

和奏「……うん、田中とウィーンだもんね」

来夏「そーそー、だいじょぶだいじょぶ! じゃ、明日ね!」

紗羽「で、具体的に何するの?」

来夏「んー? なんでもいいんじゃない? 遊んだリー、食べたり、話したり出来れば」

和奏「飲み物とか、お菓子もっていこっか」

紗羽「部屋の準備もしないとね」

来夏「よーし、盛り上がってきたー! 精一杯遊ぶぞー!!」


――――そして、金曜日の夜。


来夏「お菓子よし!」

和奏「飲み物よし!」

紗羽「部屋よし!」

来夏「そんじゃ、始めるよー! かんぱーい!」

来夏・和奏・紗羽・田中「「「「かんぱーい!!」」」」 ウィーン「Zum Wohl!!」

ちょっとだけ支援

来夏「……ぷはー。あー、オレンジジュース最高ー」

和奏「来夏、おじさんみたいだよ」

紗羽「ちっさいおじさんだ」

田中「なぁ、お前、さっきなんつった?」

ウィーン「Zum Wohl?」

田中「ツンボー?」

来夏「おじさんは余計だ! いいじゃん、こう解き放たれる感じがして」

紗羽「準備してきたのが、全部終わっちゃったんだもんね」

和奏「なんか、少しさみしいよね」

ウィーン「Nein。Zum Wohl!」

田中「ツンヴォー?」

ウィーン「zum、wohl」

来夏「和奏も、作曲お疲れ様。ままま、一杯……」

和奏「もー、ほんとに来夏、おじさんー!」

来夏「えへへー」

紗羽「でも、良かったね。無事に終わって」

来夏「うん。凄く楽しかった」

和奏「……そうだね。楽しかった。楽しくできて、本当に良かった」

来夏「和奏と、お母さんの曲だもんね」

和奏「うん」

紗羽「わたし、初めて聞いたとき感動したんだー」

和奏「え?」

紗羽「わたしと来夏で歌った、心の旋律。あれ、和奏のお母さんが作った曲なんだよね」

和奏「うん。お母さんと、教頭先生で作ったんだって」

紗羽「少し和奏の歌と似てるよね」

和奏「ちょっとだけね。お母さんとの曲だって、わかって欲しくて、そのまま使ったんだ。」

紗羽「うんうん。その曲調が凄く気に入ったんだ。それに、本当になんというか、希望にあふれた曲に仕上がってると思ったよ」

和奏「そう……かな。思いついたのを、書いて繋げただけなんだけど……」

来夏「もしそうなら。今の和奏が、そういう気持ちだからだよ」

和奏「……うん」

紗羽「本当に良かった。最後の白祭に、あんな素敵な曲をみんなで出来て。最高の思い出になったよ」

来夏「うんうん」

和奏「ありがとう、二人とも」

紗羽「お礼を言うのはこっちだって。ありがとう、和奏」

来夏「ありがとー!」

和奏「うん……」

田中「Zum Wohl」

ウィーン「OK!」

田中「あ、ドイツ語でもオッケーっていうんだ。ちなみに、ツン・ボーってどういう意味だ?」

ウィーン「うん。ドイツ語で乾杯って意味だよ。」

来夏「ちょっと、田中とウィーンさっきからうるさい」

田中「は?」

紗羽「ドイツ語の発音なんて、出来なくてもいいでしょ。田中は」

田中「んなことねーし! もしかしたら、必要になるかもしれねーだろ」

和奏「どうして?」

田中「そりゃ……その……俺、バドミントンでプロになるつもりだし……だから、世界にだって……」

来夏「モジモジしてキモイ!」

紗羽「キモーイ」

和奏「キモイ」

ウィーン「きもーい」

田中「うるさい! ウィーンも乗っかるな!」

和奏「……ね、みんなは卒業したらどうするの?」

来夏「ん? あたしは普通に大学行くよ」

紗羽「来夏、さり気に成績優秀だもんね」

来夏「ナンダト?」

田中「俺は、推薦の結果待ち。もしダメなら、一般で受けるつもりだ」

紗羽「推薦って、バドミで?」

田中「略すな、今世話になってる大学あるから、そこに入りてーんだよ」

紗羽「そうなんだ……田中は。夢、叶えようとしてるんだね」

田中「……まぁな」

和奏「ウィーンは?」

ウィーン「僕は、実はまだ考えてないんだ。……もしかしたら、このまま日本に居るかもわからない」

来夏「え、そうなの?」

ウィーン「居たくないわけじゃないんだ。ただ、そういう事もできるって両親に言われただけ」

来夏「そっか。ウィーンも悩んでるんだね」

ウィーン「うん。でも、僕もいつか、自分で出来ることを見つけたい」

和奏「応援するよ」

来夏「あたしも!」

ウィーン「ありがとう」

来夏「紗羽は?」

紗羽「わたしは……」

田中「馬じゃねーのか?」

紗羽「……うん。でも、わたしもまだ、どうするか悩んでる」

田中「どうするって……調教師なら、体重関係ないって言っ」

和奏「田中のクズ!」

来夏「バカ!」

田中「なっ……けど、前に言ってたじゃねーか!」

紗羽「調教師は、やっぱり難しいと思う」

来夏「大変なの?」

紗羽「ううん。そうじゃない。わたしが、本当にやりたくて、望んでることじゃないから」

紗羽「これから先、自分が納得できるほど向き合えるか、わからなくて」

和奏「……そうなんだ」

紗羽「早く決めないといけないから、今色々と考えてるところなんだ」

来夏「紗羽も田中も、夢一直線ですな」

ウィーン「和奏はどうするの?」

和奏「私は」

和奏「……音楽の道に、進もうと思ってる」

来夏「おおー! うん、良いよ。絶対それがいい!」

紗羽「専門学校? 大学?」

和奏「大学……かな。しっかりと、時間かけてやりたいから」

ウィーン「試験は大丈夫そうなの?」

田中「そういや、坂井って補修してたよな」

和奏「うん……だから、多分今年は難しいと思う」

和奏「でも、みんなが教えてくれた音楽の楽しさだったり、嬉しさだったり」

和奏「そういうのを、忘れたくなくて。ずっと先まで、続けていきたいから」

和奏「時間かかってでも、入りたいと思ってる」

来夏「……そっか!」

紗羽「頑張ってね」

和奏「うん」

田中「じゃ、卒業したら俺たちバラバラだな」

来夏「こら田中、無神経だぞっ!」

田中「……でも、実際そうだろ」

和奏「そうだね」

紗羽「大丈夫だよ。和奏が言ってたでしょ」

ウィーン「あの歌をみんなで歌ったこと。それを思い出せば」

来夏「きっと、あたし達はずっと繋がっていられる!」

和奏「うん!」

来夏「……はっ! なんか打ち上げなのに、反省会みたいになっちゃった!」

紗羽「じゃ、来夏。何か楽しいことお願い」

来夏「うーん……王様ゲームとか?」

田中「え」

紗羽「いいね! やろうやろう!」

ウィーン「王様ゲームって?」

来夏「王様ゲームってのは、かつて王様になれなかった平民の人が
   せめて気分だけでもって町民を集めて行った選出方法のことでね。街の支配者を決める為によく使われていた~~」

田中「ウィーン、嘘だかんな。メモらなくていいぞ」

ウィーン「え?」

和奏「どうやって王様決める?」

紗羽「割り箸持ってくるから、ちょっと待ってて」



――――。



田中「ってルールだ。単純だろ?」

ウィーン「なるほど。ありがとう、大智」

来夏「じゃ、ウィーンへの説明も終わったところで!」

紗羽「この筒から、一人一つずつ引いていってね」

和奏「どこまでオッケーにするの? あんまり……その」

来夏「なに?」

田中「あんまりエロいのはナシにしとけよ」

紗羽「うわっ、田中が言った!」

田中「俺がエロいみたいな言い方すんな! 代わりに言っただけじゃねーか」

ウィーン「大智。えろい、って?」

田中「あー、もう。めんどくさい……」

来夏「こーこーせいらしく、節度ある命令でいきましょう。みんな引いたね?」

紗羽「はい、王様だーれだ!」



来夏「あたしだ!」

紗羽「来夏か……」

和奏「普通のでお願いね、普通ので」

来夏「わかってるってー。んー、どうしようかなー」

田中「……」

紗羽「田中、何そわそわしてんの?」

田中「し、してねーよ!」

来夏「よし、じゃー3番と4番で、校歌斉唱!」

紗羽「本当に普通だね」

ウィーン「3番は僕だ」

紗羽「4番はわたし!」

来夏「はい、じゃあこっちに立って!」

紗羽「前でやるの?」

来夏「あったりまえじゃん! あ、撮影はオッケーだから、じゃんじゃん取っちゃおうね!」

田中「……」

来夏「ん? 田中までケータイ構えちゃってー。紗羽の写真でも撮るの?」

田中「!! た、ただの思い出だろ、別に。」

来夏「何焦ってんだか。わかってるよ、そんなの」

田中「ったく……」

ウィーン「紗羽と二人で歌うのって初めてだね」

紗羽「そういえば」

ウィーン「よろしくね」

紗羽「うん」

来夏「カメラ準備オッケー?」

和奏「オッケー」

来夏「大声出さない程度でね。よし……いち、に、さん、はい!」

紗羽・ウィーン「しろきーはまのー♪」

――――。

紗羽「ふー」

来夏「はいオッケー。お疲れ様!」

紗羽「お疲れ、ウィーン。ハイターッチ! いえーい!」

ウィーン「イエーイ!」

田中(動画、撮っちまった……沖田の。)

来夏「んじゃ、次いってみよー!」

ウィーン「引いたよー」

和奏「じゃ、せーの! 王様だーあれ!」




紗羽「あ、わたしだ」

来夏「紗羽か―。何してくるかなー?」

紗羽「無難なのじゃ面白くないしなー」

和奏「過激なのもやめてね……?」

紗羽「……よし、じゃあ2番の人が、得意なモノマネをする!」

田中「あぶね、俺3番」

ウィーン「僕は1番」

来夏「あたし、4番だから……残るは」

和奏「私だ……」

来夏「和奏のモノマネ……なんだろ?」

和奏「モノマネなんて、やったことないよー!」

紗羽「出来そうなので良いからね」

和奏「出来そうなのって……んー……」

田中「教頭先生とか?」

和奏「ええっ? うーん……無理」

紗羽「動物の鳴き声でもいいよ」

和奏「あ、ドラの鳴き声とか!」

来夏「はい、坂井さんの愛猫、ドラの鳴き真似ー」

紗羽「どうぞっ!」

和奏「えっ、えっ?」

来夏「頑張れ!」

和奏「もう……」

和奏「コホン……ん゛っ……あー……んんっ!」




和奏「…………にゃぉーん」

来夏「ほふぁっ!!」

紗羽「きゃー! 和奏、可愛いー!!」

ウィーン「凄く猫っぽかったね!」

田中(……ありだな。うん)

和奏「恥ずかしい……」

来夏「ああっ、録音しとけばよかった!」

和奏「絶対やめて!」

紗羽「えー、可愛いのにー。ね、和奏もう一回お願い!」

和奏「嫌だよ!」

紗羽「ちぇー。まーいいや、次いこー」


来夏「よし、王様だーれだ!」



田中「お。俺だ」

来夏「田中か……」

和奏「田中なんだ……」

紗羽「田中ねえ……」

ウィーン「大智だ!」

田中「なんで俺だけ白い目で……」

来夏「普通のにしてよ、フツーのに!」

田中「普通ってどんなだよ」

和奏「面白いのでね」

田中「はいはい」

紗羽「シラケさせないでね」

田中「注文多いっつの! ったく……」


田中「……じゃ、1番の人が王様に耳かきをする。……で」

来夏「……」

和奏「……」

紗羽「……それはない」

ウィーン「??」

田中「なんだよ、定番じゃねーのかよ!?」

来夏「定番っちゃ定番だけど」

紗羽「女性率の高いここで、そのチョイスがなんかヤラしい」

和奏「ところで、1番は誰なの?」

来夏「あたしー!」

田中「宮本か……。ケガさせんなよ?」

来夏「ふふん。小さい頃はよく誠にやってあげてたかんね。結構得意なんだよ」

紗羽「はい、耳かき」

来夏「ありがと。じゃー田中。おいでおいで」

田中「……」

紗羽「いざやられると恥ずかしいんだね。膝枕だし」

田中「うるさい。……ちゃんとやれよ」

来夏「はいはい、来夏お姉ちゃんにお任せー」

和奏「……なんか、ほんとに兄妹みたいだね」

紗羽「誠くんと違って田中大きいから、来夏が妹で、田中がお兄ちゃんっぽいけどね」

来夏「あら、田中、意外に綺麗にしてるんだね」

田中「まーな」

紗羽「お姉さんにしてもらってるの?」

田中「あほか! 自分でやってんだよ!」

和奏「そこまでお姉さん好きじゃないんだ」

来夏「こら、動くな。頭ずり落ちるでしょー」

田中「はいはい。お前の太腿小さいから、乗っけにくいんだよ」

来夏「せっ、セクハラ!!」

田中「はぁ!?」

和奏「天然でセクハラするなんて、さいてーだね」

紗羽「引くわー」

田中「わけわかんねーし……」

ウィーン「これが耳かきか……。ねえ大智、それって気持ちいいの?」

田中「ん? まあ、やる人によってはな」

来夏「あたしのじゃダメだと?」

田中「お前のは普通だな。なんとも……ぅっ、ゲホッ! ゴホッ!」

来夏「あ。あんたも、こうなるんだね」

和奏「? どうしたの?」

来夏「耳かきすると、咳出る人いるんだよね。誠もそうなんだ。あたしは、なんないんだけど」

紗羽「あー! 出ちゃうの、わたしだけじゃないんだ」

和奏「私は、くしゃみ出ちゃう人だな」

田中「ごほっ! ……あ、くしゃみも出そう……」

田中「は……パックス!!」

来夏「何そのくしゃみ」

田中「あ゛ー……。宮本、もういいわ。サンキュ」

来夏「はーい」

紗羽「お二人の兄妹愛もしっかり撮ったからね」

ウィーン「ばっちりメモも取ったよ!」

田中「耳はすっきりしたけど、なんつーか鼻が……」

来夏「ほいじゃー、次いこー!」




ウィーン「あ、やった! 僕が王様だよ!」

来夏「ウィーンかぁ」

ウィーン「どうしようかな。えっと……」

紗羽「……ね、ウィーン。ちょっと耳貸して」

ウィーン「え? うん、どうしたの。紗羽」

紗羽「そろそろ爆弾を、ね?」

和奏「え?」

紗羽「……ゴニョゴニョ」

ウィーン「……うん。わかった、それを言えばいいんだね」

紗羽「うん」

和奏「紗羽、何を言ったの?」

紗羽「ふふ。聞いてのお楽しみ」


ウィーン「3番の人が、好きな人をバクロしてください!」

来夏「ヒュー! きたきたー! こういうの待ってたんだよ! 紗羽、グッジョブ!」

紗羽「でしょー?」

和奏「で、3番って誰?」

田中「…………」

来夏「固まってるってことは……田中みたいだね」

紗羽「はい田中、起立!」

田中「な、何でだよ!?」

来夏「男らしくビシーっと言っちゃいなよ」

ウィーン「大智、頑張って」

田中「……」

紗羽「あ、動物とかスポーツ禁止ね」

来夏「田中はお姉ちゃん居るから、お姉ちゃんやお母さんも禁止」

和奏「男友達の好き、も」

田中(言い逃れが……)

田中「…………えっと……俺は……」

来夏「うんうん」

田中「……俺は…………」

紗羽「はやくー」

田中「お…………」

ウィーン「……あ、メモ取らないと」

和奏「まだ?」

田中「……」

紗羽「?」

田中「……はぁ……。」




田中「……俺は、合唱部のみんなが好きだ!」

来夏「ええー!? 何それー!? ずるい!」

田中「禁止から外れてるし、問題ねーだろ!?」

ウィーン「素晴らしい答えだね、大智! 僕もみんな好きだよ!」

和奏「……あ、でも私たち3人は女子なわけだし」

紗羽「この中に、誰か好きな人居たりしてー?」

田中「あっ、あほか!」

来夏「まー、シスコンでバトミントンオタクの田中に限ってそれはないかー」

田中「シスコンじゃねーし! あと、バドミントンな」

和奏「自覚ないんだ……」

来夏「……ふぁ」

紗羽「なんか眠いと思ったら、もうこんな時間なんだ」

和奏「そろそろ寝る?」

田中「じゃ、俺たちも部屋に行くか」

紗羽「案内するね」

ウィーン「あ、僕トイレ行ってから、行くから。大智と紗羽は先に行ってていいよ」

来夏「あたし達も寝る準備しますか」

和奏「うん。おやすみ、二人とも」

田中「ああ。おやすみ」

ウィーン「おやすみ」



――――。


田中「……」

紗羽「……」

田中「お前んちって、ホント広いよな」

紗羽「お寺だからね」

田中「うちはアパートだかんな。みんなで駄弁ったりできんのは、スゲーと思うわ」

紗羽「そ?」

田中「……結構遠いな」

紗羽「お父さんに、部屋が近いのは許さないって言われちゃって」

田中「ま、仕方ないか」

紗羽「……ね、田中」

田中「ん?」

紗羽「わたし、結構嬉しかったよ」

田中「え?」

紗羽「田中が、好きって言ってくれて」

田中「!」

紗羽「わたしも、同じなんだ」

田中「え……」

紗羽「わたしも、合唱部のみんなが好き」

田中「あ……あぁ、なんだ……」

紗羽「卒業しても、遠くに行っても、離れても。ずっと、こんな気持ちでいられたらいいよね」

田中「……ああ。そうだな」

紗羽「うん。あ、部屋はここね」

田中「サンキュ。ウィーンにも案内してやってくれよ」

紗羽「りょーかい。じゃ、おやすみ」

田中「……ああ。おやすみ」


――――次の日の朝。


来夏「ふあぁ……ねむぅ……。……あと寒い」

和奏「それじゃ、お世話になりました」

志保「また遊びにおいでね」

来夏「はい、また来ます」

紗羽「ばいばい」

ウィーン「またね!」

田中「じゃな」



来夏「はー、これでまた勉強の毎日かー」

和奏「まだクリスマスとか、お正月もあるでしょ」

来夏「そだね。また遊べたらいいね、みんなで」

田中「一番忙しい時期だろ。油断すんなよ」

ウィーン「へー。日本でも、クリスマスを祝うんだ」

和奏「祝うってより、お祭り騒ぎをしたいだけなんだろうけどね」

来夏「いいじゃん、お祭り騒ぎ。あたし、好きだよ」


田中「……あ、俺こっちだから」

ウィーン「僕も、ここで」

来夏「そっか。じゃあ、またね」

和奏「また遊ぼうね」

田中「おう。じゃーな」

ウィーン「ばいばい」

――――。

来夏「楽しかったねー」

和奏「うん」

来夏「絶対、またやろうね!」

和奏「来夏、勉強は?」

来夏「受験生にも安息の日は必要なのだよ!」

和奏「もー」

来夏「和奏だって、勉強あるでしょ? いいの?」

和奏「ん……。それもそうだね」

来夏「あ。それじゃあ、あたしもここで」

和奏「うん。また来週ね」

来夏「うん。ばあーい!」

和奏「ばいばい」



和奏「……」

和奏「……うん。私も、がんばろ!」





おしまい

なんかこう、打ち上げの盛り上がり? と案外すんなり終わっちゃったなー、という感じを出してみたくて……。

紗羽ちゃんのお家が気になる人は、本日夜中より予約開始になった
TARI TARI設定資料集(税込4500円+送料600~1000円)を買いましょう。
和奏ちゃん? 来夏ちゃん?
それでも構わん。さあ、グーグルで「p.a.works shop」と今すぐ検索だ!(濃密なステマ)

おい
9月26日のCDの探したがどこにも置いてねえぞ
設定資料集どろころじゃねえ

>>94
順次出荷されつつあるそうです。メイトやとらの穴など、目撃証言多数有。
amazonでは10/6より在庫復活予定。

ちなみに、設定資料集は増刷予定なし。初版限定です。今しか買えません。今だけです。
ラバーキーホルダー等、イベント限定グッズは再販されません。ヤフオクを使いましょう。

クリスマスやお正月のお話を誰かが書いてくれると信じてTARI・・・

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