P「安価で音無さんを救出する」(148)

P「おはようございまーす」ガチャ

春香「あっ プロデューサーさん・・・」

千早「おはようございます・・・」

P「ん、皆どうしたんだ?なんか暗いぞ。」

真美「それがさぁ」

貴音「今日事務所の投函箱に、こんな手紙が入っていたのです。」


「私、音無小鳥は、○○さんという方と結婚をする運びとなりました。つきましては、今月付けで事務所を退職します。」

P「なんだと?これ本人が書いたのか?」

貴音「筆跡からして間違いありませんね。」

P「はぁ。随分いきなりだな。音無さん、結婚するのか・・・」

真「それが、ちょっときなくさいんだよね。」

P「どういうことだ?」

真「本人に電話で聞いても細かいこと全然教えてくれないし、何より全く嬉しそうじゃないんだよ。」

P「そういえばこの前、音無さん、お見合いに行くっていってたな。まさかその相手に無理やり・・・?」

律子「お見合いの件は私達も知っています。恐らくそうではないか、と睨んでいるところです。」

P「なんてことだ。すぐ俺から音無さんに話を聞いてみるよ。」

P(電話か?それともはぐらかされるとまずいから自宅に乗り込むか?)

P(よし>>5にしよう)

1.電話
2.メール
3.自宅突撃

3

P「電話じゃ切られるのがオチだろう。自宅に行って来る。」

律子「場所わかるんですか?」

P「ああ。前に酔いつぶれた音無さんを送り届けたことがあるから。」

律子「そうですか・・・くれぐれも突飛な行動はしないようにお願いしますね。」

P「わかってる。」

P「じゃあ、行って来る。」


~小鳥家~
小鳥「・・・」

小鳥「今頃、みんなどうしてるかな・・・」

ピンポーン

小鳥「はい。今でます。」

ガチャリ

P「音無さん。」

小鳥「えっ プロ・・・デューサー?」

P「ちょっとお話があります。上がってもいいですか。」

小鳥「大体内容の察しはつきますが・・・ どうぞ。」

P「失礼します。」

~リビング~
P「・・・」

小鳥「・・・」

P(思いのほか深刻そうだ。一体どうやって切り出そうか。 >>11の話題あたりが無難かな。)

P「あ、あの、音無さん。」

小鳥「はい。」

P「>>11

伊織の財力ってすごいんですよ

P「音無さん、伊織の財力って、どれくらいか知ってます?」

小鳥「はい?」

P「小国家予算並みの資産ですよ。あれ。」

小鳥「えっと・・・それが何か?」

P「すごいと思いませんか?」

小鳥「まぁ、そりゃ思いますけど。」

P「そんな凄い奴がうちの事務所にいるんです。」

P「そして俺はその事務所のプロデューサー。」

P「もし、今何か困ってることがあったら、相談にのりますよ。」

小鳥「えぇっと、よく意味がわからなかったのですが・・・」

P「今、困っているんじゃないですか?」

小鳥「やはり、結婚のことが聞きたいんですね。」

P「それが困りごとの種ならば。」

小鳥「別に困ってなんていません。折角結婚がきまったのに困りごとなんてないですよ・・・ははは・・・」

P「単刀直入に聞きます。相手のこと、愛してますか?」

小鳥「え?」

P「相手と結婚したいんですか?」

小鳥「それは・・・」


P「答えられないのですね。」

小鳥「だって、しょうがないじゃありませんか。」

小鳥「相手の方は中堅企業の社長のご子息。うちの母親も乗り気。」

小鳥「母が勝手に話を進めて、気付いたら結婚することになってて、しかも式は1週間後って。」

P「一週間!?」

小鳥「誤解のないように言っておきますが、相手の方はとても素晴らしい方ですよ。ほんとうに」

P「でも好きではないんでしょう?」

小鳥「・・・」

P「もし、これを白紙にかえせるとしたら、そうしたいですか?」

小鳥「・・・」

P「答えてください。」

小鳥「ほんとは、まだ私は事務所の皆と頑張っていきたいです。」

小鳥「まだ、結婚はしたくないんです・・・」

小鳥「でもそんなことは無理ですから。どうぞ私には構わないで。」

P「貴女の気持ちは分かりました。」

小鳥「お願いですから変なこと、しないでくださいよ。」

P「善処しますが、765プロの仲間達は、きっと音無さんをこのまま逃してくれるような生易しい連中ではないと、私は思いますよ。」

小鳥「・・・」

小鳥「これから出かける用事があるので、もう帰ってもらえませんか。」

P「用事?」

小鳥「○○さんと、結婚式まで某所のホテルにとまるんです。もう出ないと。」

P「ちょっ、どこなんですかそれ、待っt」

ガチャン

小鳥「ばか・・・」

~事務所~
P「はぁ、、、はぁ、、、ただいま、みんな。」

律子「ど、どうでした?」

P「やはり、望まない結婚ということだった。しかも式は一週間後だ。」

皆「近っ!」

P「しかも今日から結婚式までは、どこかのホテルに相手ととまるらしい。」

春香「場所はわからないんですか?」

P「ああ。でも式場の場所は分かる。□□セレモニーホールだ。」

亜美「なら、やることはもう」

真美「一つしかないよね?兄ちゃん。」

P「へ?」

真「プロデューサーが王子様になるんですよ!」

千早「現実的な案とはいえませんがね。」

響「自分たちで、式場に乗り込んで、ピヨコを取り戻すんだぞ!」

P「そんなこと出来るか?」

律子「それ以外に方法があるなら聞かせて欲しいですね。」

P「・・・危険すぎるし、第一連れ出したとこでその後どうするんだ?」

春香「プロデューサーさんが自分に正直になればいいんですよ。もうみんな気付いてますよ。プロデューサーさんが音無さんのこと気になってるの。]

P「俺がプロポーズするのか・・・?」

やよい「そうです!格好いいですよー 絶対おっけーもらえちゃいます」

P「・・・」

P「わかった。」

P「それには皆の力が必要だが、協力を強いるつもりはない。有志だけで・・・」

律子「もうみんなその気ですよ?誰も参加しないって言いそうな人はいませんね。」

P「皆・・・」

P「よろしい、ならば戦争だ。」

P「765プロ総力を挙げて、音無小鳥奪還作戦を決行しよう。」

皆「「「オー!」」」

~翌日、事務所改め作戦会議室~

P「では、当日の役割分担を説明する。」

P「当日は、ホールから音無さんを連れ出す救出班、逃げ道を確保する退路確保班、救出のために会場を混乱させる工作班、そして管制班に分かれて行動する。」

雪歩「本格的ですぅ・・・」

P「さっそくだが、分担を行おう。」

P「まず、救出班。これには3人が必要だな。一人は俺がなるから、あと二人。」

P「警戒されずらい人や、腕っ節に自信がある人が向いてるな。 >>33>>34なんかどうだ?」

ここは真

黒井社長

P「なら真と、、、、」

ガチャーン

黒井「なんだ、このような野蛮な作戦に俺を呼ばないとはどういう了見だ?」

P「く、黒井社長・・・?」

黒井「765プロはにくいが、それがこんなつまらんことで倒れては面白くない。」

黒井「これでも腕っ節に自信はある。手伝ってやらんこともない。」

P「は、はぁ。ではお願いします。」

P「よし次。退路確保班は、セレモニーホール内、3階廊下、3階→2階階段、2階廊下、2階→1階階段、一回廊下の6人いるな。」

P「前から決めていこう。セレモニーホールは>>37 三階廊下は>>38だな。」

雪歩

社長

P「ならセレモニーホールは雪歩と、3階廊下は、、、」

バァーン

高木「おいおい、黒井君を呼んでおきながら僕に声をかけないとはどういうことだねキミィ。」

P「しゃ、社長!?」

高木「765プロの事務員の危機なんだ。私も協力させてもらうよ。」

黒井「はっ。まさかお前と共同戦線をはる日がくるとはな。」

高木「頑張ろうじゃないか。昔みたいにね。」

P「盛り上がってる二人は放っておいて次だ。3-2階段は>>41 2階廊下は>>42

黒井

千早

被ったので再安価>>44

美希

千早「わかりました。」

美希「まかせてなの!」

P「よし、順調だな。」

P「この班は最後だ。2-1階段は>>49 1階廊下は>>50でいいか?」

北斗

言い忘れてた モバマス・木星はすまんがナシで頼む

再安価>>55 >>56

やよい

真美

P「よし。決まったな。」

P「んじゃあおつぎ工作班だ。」

P「>>60 >>61 に頼もう。残りは管制班にまわってくれ。」

春香

バリィィン
舞「こんな面白そうなこと、私が放っておくと思って?」

P「窓から入ってこないでください・・・」

舞「気にしないの。協力させてよ。ね?」

P「もう好きにしてください・・・」

P「じゃあ雪歩、律子、あずささん、亜美、響、伊織は車で管制および応援をたのむ。」

~役割分担~

救出班    
P                
黒井          
真              
    
退路確保班

雪歩(セレモニーホール内)  
社長(3階廊下)       
千早(3階→2階階段)     
ミキ(2階廊下)       
やよい(2階→1階階段)    
真美(1階廊下)       

工作班

春香(電気系統操作室)    
舞 (セレモニーホール内)  

管制班      
律子(統括指示)       
あずさ(時間)        
亜美(監視カメラ)             
響(応援要員)

貴音(応援要員)    

P「よし、じゃああとは当日を待つばかりだな。」

春香「あ、あれやっときませんか?」

P「円陣か?」

春香「はい!」

P「わかった。よし皆あつまれ。」

春香「音頭はプロデューサーさん、お願いします。」

P「おっし。じゃあいくぞ!」

P「765プロー!」

「「「「ファイトーーッ!」」」」

~当日 ホール前 ワゴン車車内~

律子「これ、みんなつけてみて。」

真美「なにこれ?コンタクトとイヤホン?」

律子「はい。音無さんの机から出てきました。そのコンタクトにはこのコンピュータから画像を送れるみたいです。」

P「イヤホンは、無線通信用か?」

律子「はい。説明書によればイヤホンのコードがアンテナになるので超小型でも感度クリアらしいです。」

真美「どうどう?似合ってる?」

亜美「おっ いい感じですな真美隊員。」

P「じゃあ、会場に潜入を開始するぞ。順番に行け。」

P「最優先は自分の身の安全だ。忘れるなよ。怪我しそうになったらすぐ持ち場を捨てて逃げろ。」

ザワザワ

雪歩・やよい「行ってきますー」

P「ああ。」

P「よし。全員いったか。」

P「真、黒井社長、我々も行きましょう。」ダッ

真・黒井「はい。」タタッ


律子『みんな、聞こえる?』

P『ああ。感度良好だな。』

真美『おっけいだよ オーバー』

美希『不思議なの・・・』

律子『これからみんなのコンタクトに残り時間ゲージを送ります。』

律子『これが0になると式が終了、作戦が失敗となるので注意してください。』


状況          残り時間■■■■■ ボンッ

P「うおっ これが残り時間ゲージか」

P「よし、まだ十分あるな。早く進もう。確かホールは3階だったな。」



受付「こちらにお名前の記入をお願いいたします。」

P「はい。」

P(あ、俺達招待状とかもらってないんだった。)

P(どうしよう あ 祝儀もないや。やばいぞ。)

黒井(どきたまえ)コソッ

黒井「本日はおめでとうございます。」つ祝儀

受付「有難う御座います。お預かりします。」

黒井「記入はこちらでよいかね?」サカサカ

受付「はい。恐れ入ります。」

P・真(さすが、曲がりなりにも大企業の社長・・・)

P「ありがとうございます、おかげで無事入れました。」

黒井「あんな初歩的なミスをするとはまったく。危なっかしくて見てられん。」

P「あはは・・・」

P『律子、今の配置状況を教えてくれ』

律子『コンタクトに送ります。』

状況          残り時間■■■■■

救出班    
P           配置完了     
黒井          配置完了
真              配置完了

    
退路確保班
雪歩(セレモニーホール内)  配置未完了
社長(3階廊下)        配置未完了
千早(3階→2階階段)     配置未完了
ミキ(2階廊下)        配置未完了
やよい(2階→1階階段)    配置完了
真美(1階廊下)        配置完了

工作班
春香(電気系統操作室)    配置未完了
舞 (セレモニーホール内)  配置完了

律子『配置が未完了のまま進めれば、当然失敗の可能性も高くなります。』

律子『かといって待ちすぎて時間が無くなってもまずいです。』

律子『そこの判断は、プロデューサーにお任せします。』

P『わかった。』

P(よし、>>86だな。)

1.もう決行しよう
2.まだ待った方がいい

P(まだ早いな、もう少し待とう。)

真「音無さん、いませんね・・・」

黒井「いるわけがないだろう。式典が始まってから新郎新婦は入場してくるんだ。」

真「そうなんですか。」

黒井「予定時刻まではあと5分だな。」

春香『照明操作室に潜入しました。工作班、配置完了です。』

P『よし。そのまま待機だ。』

美希『こちら2階廊下。持ち場についたの。』

P『よし。引き続き退路の障害のクリアを頼む。』

P「順調だな・・・」

P「!ゲストの入場が始まったぞ。式の開始だ。」

真「よっし、気合入れていきましょう!」

P「ゲストの入場が終われば、いよいよ新郎新婦の入場だぞ。」

黒井「ふむ・・・さっきから黒服の姿が多いのが気になるな。」

真「SPか何かですか?あれ」

黒井「恐らくそうだろう。相手は一応、社長の息子らしいからな。」

真「ま、何人こようとボクがぶちのめしてやりますよ!」

P「真、あくまで穏便にたのむぞ。」


司会「続いて、新郎新婦の入場です」

P「きた!いよいよだ。」

P「居たぞ、音無さん。」

真「うわぁ・・・すごい綺麗。純白のドレス、とっても似合ってるよ・・・」

黒井「おい、君、趣旨がずれているぞ。」

真「あっ そうだった。 あれ、走りにくそうですね。」

P「まぁな。ちょっと連れ出すとき苦労するかもしれんが、秘策がある。」

真「秘策?」

P「ああ。今は秘密だ。」

P『律子、音無さんがホールに入場した。 現在の配置状況を教えてくれ。』

律子『はい。再送信します。』

状況          残り時間■■■□□

救出班    
P              配置完了     
黒井             配置完了

真              配置完了
    
退路確保班
雪歩(セレモニーホール内)  配置未完了
社長(3階廊下)        配置未完了
千早(3階→2階階段)     配置未完了
ミキ(2階廊下)        配置完了
やよい(2階→1階階段)    配置完了
真美(1階廊下)        配置完了

工作班
春香(電気系統操作室)    配置完了
舞 (セレモニーホール内)  配置完了

律子『順調に進んでいますね。かなり時間に余裕が持てそうです。』

律子『ただいくつか、気になる点があります。』

律子『新郎側がかなり侵入者などを警戒して、警備を厳重にしています。』

律子『先ほどからひっきりなしに外部から応援のSPが入っていっています。』

P『なるほど。律子たちが乗ってる退却用のバンに目をつけられたらおしまいだな。』

律子『ええ。そう考えると、歓談が始まるまでは待てないかもしれません。』

P(配置はまだ一部未完了だが、これから先警備が厳しくなるかもしれない。)

P(よし、>>100しよう。)

1.作戦決行
2.まだ待つ

P(いや、今はまだホール内が整然としすぎている。)

P(照明がすぐ復旧した場合のことを考えると、まだ待ったほうがいいな。)

真「プロデューサー、まだですか?」

P「あせるな。まだだ。」

千早『階段の退路確保完了です。大勢黒服が戯れていたので、あずささんを呼んで色仕掛けで他所へ追いやりました。』

P『やるなお前・・・』

P「あとは社長と雪歩だけか。社長は心配なさそうだが、雪歩は何をやってるんだろう。」

P『雪歩、聞こえるか?』

P『おい雪歩?おーい。』

雪歩『まずいですぅ・・・』

P『どうした?』

雪歩『受付の人がどっかに行っちゃって、しかもホールの扉の鍵が閉まってますぅ』

P『鍵が?そんなはずは無い。ちゃんと確かめてくれ。』

黒井「気付かれたのかもしれんぞ、若造。」

P「その可能性は考えたくないですね。」

雪歩『どうしよう・・・鍵開けても大丈夫ですか?』

P『開けられそうなのか?』

雪歩『ちゃちな南京錠なので、多分スコップで壊せます。』

P『音がかなり出るな・・・』

P『じゃあ雪歩はホール外で待機。作戦決行と同時に鍵を壊してくれ。』

雪歩『了解ですぅ。』

P(ちょっと不安要素が出てきたな・・・)

社長『待たせたね。かなり入り組んでるから大変だったが、退路確保完了したよ。』

P『ありがとうございます。これで全員が配置につきましたね。』

P(あとは、タイミングだけだ。)

P「ん?なんでこんなにウェイターが回って・・・そうか乾杯の時間か。」

黒井「乾杯が終わればケーキ入刀とファーストバイトがあるな。」

黒井「そのタイミングならば、写真撮影で席を立つ者も多かろうな。」

P「そうですね。検討してみます。」

皆「「「「かんぱーい!」」」」

P「よし。乾杯が終わった。」

真「いいなぁ・・・ボクもあんな綺麗なドレス着たいなぁ」

P「おい真。」

真「へへっ ちょっと緊張してきたんで別のこと考えようって思って。」


ザワザワ

P「ウエディングケーキがお目見えしたぞ。」

黒井「新郎新婦もナイフを持っているな。もうすぐか。」

P(取り繕ってはいるが、音無さん、泣きそうな顔してる・・・)

パシャッ パシャッ

P(いよいよ騒がしくなってきた。入刀が始まったぞ。)

P(歓談ほど騒がしくはないが、いけるか?)

P(>>111だ。)

1.作戦決行
2.まだ待とう

1

P『律子、作戦決行だ。』


律子『了解しました。』

律子『指令より総員へ。』

律子『只今より、音無小鳥奪還作戦を開始します。』

律子『工作班照明担当。』

春香『はい。』

律子『ホールの照明電源を全て落として。』

春香『了解しましたっ』ガコン

フッ

「うわっ?電気が・・・」ザワザワ
「なんだ、停電か?」ザワザワ

P「よしっ 今のうちに音無さんの傍へ行くぞ。」

P『雪歩、鍵を壊してくれ。』

雪歩『分かりました!』バキッ バキッ

律子『指令より工作班ホール担当へ。』

舞『はいはーい。準備は上々よ。』

律子『装置を起爆してください。』

舞『I Copy!』ポチッ

ドガンッ
シュゥゥゥゥゥ
バチバチバチッ

舞「ふふっ 愛特製の煙球とねずみ花火の恐怖をとくと味わうがいいわ。」

「なんだ今の音はっ?!」ザワザワ
「煙が出てるぞ!火事だ!」キャアア
「なんだ足元に火の粉が うわっ」ドタドタ

律子『工作班、すぐに退却を開始してください。』

春香『はいっ』

舞『もうしてるわ。』



タッタッタッ

P「くっ どこだ!」

ドンッ

P「いって あ、すみません!」

??「いえ、こちらこそ・・・」

P「その声はもしかして、音無さん?」

小鳥「えっ プロデューサー?」

P「よかった、見つかったぞ、真、黒井社長!」

小鳥「この騒ぎ・・・あなたたちが?」

P「その質問は後です。はやくこっちに。」

アナウンス「皆さん、落ち着いてください。子供の悪戯のようです。どうぞ皆さん落ち着いて。」

P「まずい、もう司会の人達は落ち着きを取り戻してる。急ぐぞ。」

真「はいっ」

小鳥「そ、そんなに早く走ったら、裾が・・・きゃっ!?」

P「おっと。大丈夫ですか?」

小鳥「足が・・・ヒール高い靴はいてて・・・」

P「秘策の出番だな。動かないでくださいね。 よいしょっ」

小鳥「わっ わっ 何してるんですか!?」

P「軽いですね。助かりました。」

真「うわぁ・・・お姫様抱っこで走ってるよ、プロデューサー。」

黒井「さながら映画のワンシーンのようだな。」

黒井「だが、感傷に浸っている暇はなさそうだ。」

真「ですね。出口まであと少しです。行きましょう!」

雪歩「こっちですぅー!急いでください!」

P「ありがとう雪歩!」

真「やーりぃ!ホールから脱出成功!」

黒井「ここからが正念場だ。気を抜くな。小娘。」

真「勿論。」

P「よし、3階の退路は社長が確保してくれてるはずだ。急ごう。」

律子『指令より退路確保班へ。』

律子『救出班が通過したら、防火扉を閉めて一緒に退却を開始してください。』

律子『少しでも追っ手を足止めできるはずです。』

P(さすが律子、的確なオペレートだ。頼りになるな。)

社長「こっちだ。この通路をまっすぐいきたまえ!」

P「ありがとうございます。」

社長「はっはっは。君らはまるで姫と王子様だね。」

社長「絶対に成功させようじゃないか。防火扉を閉めるぞ。」

ガシャーン

P「よし、これで時間が稼げたな。」


律子『ストップ!その通路を左に曲がってください。』

律子『予定していた階段は使用できなくなったのでルート変更を行います。』

律子『西側非常階段へ行ってください。千早がルートを確保しているはずです。』

P『わかった。何が起きた?』

千早『大量の黒服が現れたので持ち場を放棄して退路変更を行いました。』

P『いい判断だ。ありがとう。』

千早「こっちです!」

千早「この階段を降りれば、2階にいけます。すぐ近くにミキとやよいもいます。」

真「おっと、追っ手が来たみたいだ。」

黒服「待ちやがれ!」ダダダッ

P「おい真!」

真「先に逃げて。後から追います。」

真「早く行って!」

P「・・・わかった。行くぞ。」ダッ




真「こいよ、黒服共。」

黒服「なんだお前。どけ。」

真「やだね。ボクの大切な人のためだ。死んでもどかない。」

黒服「なら、少々痛い目を見t」ドゴォッ

黒服「ぐっ」ドサリ

真「遅いぞ。」

P(真・・・無事でいてくれ。)

ミキ「こっちなの!」

やよい「この階段を下りてください!」

P「わかった。」タッタッタッ

律子『まずいわ。一階で退路クリアリングにあたっていた真美が捕まった。』

P『何っ!?』

律子『今貴音と響が応援に行ったわ。』

貴音『貴方様、どうぞご心配なく。すぐ救出します。』

P『わかった。頼んだぞ。』

黒井「ここを抜ければ一階。成功目前だな。」タッタッ

社長「・・・まぁ、そうは問屋が卸してくれないようだな。」

黒服「お前達か。騒ぎを起したのは。」

P「くっ ここに来て先回りされたか。」

社長「ここは任せなさい。」

P「社長、しかし・・・」

社長「これでも空手と合気道の経験があるんだ。キミたちが今なすべきことは、音無君を脱出させることだろう。いきたまえ。」

黒井「お前の無鉄砲は相変わらずだな」ザッ

社長「黒井君?」

黒井「高木が残るのに俺だけ尻尾まいて逃げるわけにはいかんだろう。」

高木「まだまだ若いな、お前は。」

黒井「さぁいけ若造!」

P「ありがとうございます!」ダッ


黒井「背中は預けたぞ。一匹も通すな。」
高木「うむ久しぶりに腕がなるね。」

P(皆が、俺達のために頑張ってくれている。絶対失敗できないな。)

P「よし。階段を抜けたぞ!」

ミキ「あ、あれ」

やよい「貴音さんと黒服さんが闘ってます・・・」

P「貴音!」

貴音(貴方様! さぁ、今のうちに真美を連れて外へ。)

P(貴音はどうするんだ?)

貴音(適当にこの方の相手をした後で向かいます。)

貴音(ご心配は無用です。この方、案外骨が無いですから。)

P(わかった。)

P「走るぞ!」

P「おい、真美?」

真美「・・・」

P「駄目だ。気絶してる。」

やよい「私がおんぶしてきます。」

P「頼めるか?」

やよい「よく長介たちにやってあげてたので大丈夫です。よいしょ。」

黒服「貴様らっ 何時の間に!」

貴音「目の前に淑女が居るというのに、余所見とは無粋な。」バキッ

黒服「うぐっ」ドサリ

貴音「さ、行きましょう。」

響「こっちだぞ!」

P「やった!外が見えてきたぞ!」

美希「亜美が自動扉を壊して空きっぱなしにしてくれたの。」

P「さすが、765プロが誇る悪戯っ子といったところだな。」

P「音無さん。もう少しです。」

小鳥「なんで、貴方たちは、ここまで・・・」

貴音「決まっています。」

響「みんなピヨコが大好きだからな!」

千早「プロデューサーも含めて、ね。」

P「なっ 千早、お前っ。」

小鳥「皆・・・」


黒服「感傷に浸っているところ悪いな。」

P「なんだこの人数は・・・20人はいるぞ・・・」

P(律子たちのバンはまだ無事のようだな。)

P「お前達、何故邪魔をするんだ。」

P「音無さんは、望まない結婚をさせられそうになっていたんだぞ。」

黒服「我々は旦那様に頼まれただけだ。それ以上の理由はない。その方を渡してもらおうか。」

P「くっ・・・囲まれたか。」

貴音「さすがに、厳しいですね。この人数では。」

??「あら、誰かを忘れてるんじゃないかしら?」

P「その声・・・伊織?」

伊織「ぴんぽーん。伊織ちゃんがここに来たってことは、さぁ、何が起こるでしょうか?」

P「お前、つかまるぞ。早く逃げろ!」

小鳥「プロデューサーさん。」

P「え?」

小鳥「私に言ったこと忘れたんですか?」

P「音無さんまで問答ですか・・・それどころじゃないんですよ!」

小鳥「ねぇ、水瀬財閥の力って凄いんでしょう?」

P「それがどう・・・ もしかして 伊織?」

伊織「やっと気付いた?」

SP達「さながら王子様ですね。」ザッ

SP達「お嬢様がお世話になっている方に乱暴を働く輩がいるようですね。」ザッ

新堂「少々、お灸をすえねばなりませんな。」

P「水瀬家のSP達・・・」

SP達「行くぞ。御友人をお守りしろ!」

黒服「食い止めろ!応援まで耐え切れ。あいつらを逃がすな!」

ドタン バキッ  バシィン

P「この混乱の隙に逃げるぞ!」

律子『あとは貴方達と真だけです。急いで!』

P「全員走れ!」ダッ

律子「こっちです!早く!」

バリイイン

P「なんの音だ・・・?」

真「プロデューサー、今から降ります!」

P「ま、真!?そこ3階だぞ!」

真「はっ」ダンッ

P「音無さん、律子さんのとこに走って!」

小鳥「はいっ」

P「受け止めてやるから!安心しろ!」

ドサッ

P「ぐっ」

P「ふぅ・・・受け止めきれたか・・・」

真「さすが、プロデューサー! あ、お姫様抱っこしてもらっちゃった やりぃ!」

P「冗談言ってる場合じゃない。急がないと。」

律子「あと二人と社長・黒井さんだけです!」

P「真、車に乗って。」

真「プロデューサーは?」

P「社長達がまだ来ていない。」

SP「それなら、心配ありません。」

SP「お二人ともかなり怪我をなさっていたので、今うちの車で手当てをしております。」

P「なんだって・・・」

P(さすが水瀬家SP。行動が素晴らしく早いな。)

P「じゃあ、これで全員だな。」

P「よし、律子!車出して!」

律子「はいっ!」ブォォォン



P「・・・」

亜美「終わった・・・の?」

美希「うん。」

律子「みんなお疲れ様。作戦、大成功よ。」



「「「「やったぁぁぁ!」」」」



千早「プロデューサー。」

P「ん?」

千早「言うべきことがあるんじゃないですか?」

P「ああ、そうだな。」

P「音無さん・・・いや、小鳥さん。」

小鳥「はい。」

P「俺、小鳥さんが結婚するって言われて、かなりショック受けたんです。」

P「でもそれが望まない結婚だって知って。」

P「なんとかそれを白紙に戻すこと以外頭になくなったんです。」

P「俺、ようやく気付きました。」

P「俺は、音無小鳥のことが好きです。」

小鳥「・・・で」

P「はい?」

小鳥「何でもっと早くに言ってくれなかったんですか!ばかぁっ!」

P「こういうきっかけがないと、俺は気づけなかったんですよ。すみません。」

小鳥「謝らないでください・・・ とっても今、嬉しいんですから・・・」

小鳥「私も、プロデューサーのこと、好きです。」

小鳥「お見合いの話を貰ったときも、さっきの式のときだって、ずっと頭にあったのは貴方の顔でした。」

P「そうですか・・・」

P「じゃあ、こっからが本題です。」

P「もし、小鳥さんがよければ。」



P「俺と結婚してください。」


小鳥「はい。こんな私ですけど、よろしくお願いします。」




パチパチパチパチ


亜美「ヒューヒュー やるねえ兄ちゃん!」

響「式場から花嫁奪い去ってプロポーズなんて、かっこいいぞ!」

春香「おめでとうございます!式呼んでくださいね!」

貴音「小鳥嬢、今とても良い表情をしていますね。やはり、こうでなくては。」
ザワザワ

小鳥「ほんとに、映画みたいでしたね。」ボソッ

P「ああ、そうだな。」

P「新郎さん、怒ってるだろうな。」

小鳥「あちらも親が主導したみたいですから、案外そうでもないかもしれません。」

P「親父さんが怒ってたら余計えらいことだ・・・」

小鳥「大変になりそうですね・・・」

P「まぁ、でも、小鳥さんとならなんとか出来そうな気がします。」

小鳥「私もです。貴方となら。」

P「時間もいくらでもあります。」

小鳥「ええ。ずっと。」

P「ずっと二人で、歩んでいきましょう。」


おしまい。

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