夏梨「……おっす」冬獅郎「……おう」 (37)

夏梨「久しぶり」

冬獅郎「何してんだこのクソ寒いのに」

夏梨「お前こそ」

冬獅郎「俺?まあ……松本だな。仕事押し付けられるこっちの苦労をちったぁ思いしれってんだ」

夏梨「あんまり部下をいじめてやるなよ……こっちは親父だ。朝からベタベタ鬱陶しくてかなわねーよ」

冬獅郎「いつも愚痴ってねーかそれ」

夏梨「だからだよ」

冬獅郎「なるほどな」

冬獅郎「どこか行くのか」

夏梨「いんや。てきとーにぶらぶら散歩」

夏梨「お前は?」

冬獅郎「俺も別に……」

夏梨「ふーん……」

冬獅郎「……」

夏梨「……」

冬獅郎「……」

夏梨「……そーだ。どうせ暇なんだろ。付き合えよ」

冬獅郎「は?」

夏梨「寒くてもぼっちじゃ店にも入りづらいしさ。冬獅郎も休暇みたいなもんだろ?ちょうどいいじゃん」

冬獅郎「いや俺は……」

夏梨「……ダメ?」

冬獅郎「……」

冬獅郎「……わーったよ。ったく……」

夏梨「押しによえーな冬獅郎は」

冬獅郎「うるせ」

___________
_________
______

冬獅郎「……みんなやけに急いでんな」

夏梨「年末だからなーみんなやらなきゃいけないことがあるんだよ、いろいろ」

冬獅郎「そういうのはどこでも同じか」

夏梨「そっちの……なんだっけ、そうるそさえてぃ?でもそうなのか?」

冬獅郎「毎年毎年てんてこ舞いだよ。特にうちの隊は部下が仕事ためまくるからな……」

夏梨「おいおい大丈夫かよ……帰ったらドヤされんじゃねーの」

冬獅郎「どっかのバカのせいで有給消化できてねえんだ。どうとでもなるさ」

夏梨「……そういやお前隊長だっけ」

冬獅郎「どういう意味だ」

夏梨「そのナリで」

冬獅郎「だからガキじゃねえッ!」

夏梨「うー寒……なんでそんな平気な顔してられんだよ」

冬獅郎「寒いのには強いんだよ。暑いのは嫌いだけど」

夏梨「あー…そういやなんか氷とか出してたっけ」

冬獅郎「人を製氷機みてえに言うな」

夏梨「ハハ、わりーわりー」

冬獅郎「お前に限った話じゃねーけどどうも最近俺への扱いが酷い」

夏梨「だってからかうとおもしれーんだもん反応が」

冬獅郎「ふざけんな」

~浦原商店~

冬獅郎「ここかよ……」

夏梨「一応まともな商品も扱ってるから大丈夫だよ。おーい!」

ジン太「……なんだようるせーなこ……お前か」

夏梨「悪かったな私で。柚子の方がよかったか?」

ジン太「はァ!?バッ、ん、んな話してねーだろ今!」

夏梨「もういいもういいみなまで言うな。おねーさんは全部わかってっから」

夏梨「なんか食うもんない?」

ジン太「食いもんだぁ?あー…たい焼きならあるぜ。喜助がどこぞで拾ってきた専用プレートがある」

夏梨「なんでもあんなここ……んじゃそれ二つ」

夏梨「ほい」

冬獅郎「なんだこれ」

夏梨「たい焼き。知らない?まあ食えよ」

冬獅郎「」パク

冬獅郎「……美味いな」

夏梨「だろー?冬の寒ーい時に食べるとまた格別なんだよな」

夏梨「んー♪白もいいけどやっぱ赤だよなー……」

冬獅郎「……」

冬獅郎「」パク

ID変わる


ジン太「おいお前ら店先散らかすなよ。今日の当番俺なんだからな」

夏梨「へいへい」

ジン太「食ったらとっとと行った行った。こっちは商品の整理と掃除で忙しいんだよ」

夏梨「わかったわかった。じゃーなジン太。こんどは柚子にお使い来るよう言っとくからよ」

ジン太「だからあのチビはカンケーねーだろー!?」

____________
_________
______

夏梨「フッ……青いやつめ」

冬獅郎「……さっきのはなんなんだ」

夏梨「思春期真っ只中の男が意地はってるだけだよ」

冬獅郎「……?」

夏梨「さーって……どうすっかな」

夏梨「どっか行きたいとこあるか?」

冬獅郎「自分で連れ出しといてそれはねーだろ」

夏梨「それもそうか……」

冬獅郎「……なるべく静かなとこがいい」

夏梨「了解です隊長!」

冬獅郎「バカにしてんのか」

___________
_________
_______

冬獅郎「……ここは?」

夏梨「教会。時々一人で来たりするんだ」

冬獅郎「随分でかい屋敷だな……誰が住んでるんだ?」

夏梨「いや家じゃねーし……んーっと、神様に祈ったりするところ?だと思う。よくわかんねーや」

夏梨「あと結婚式あげたりとかもするんだぜ」

冬獅郎「ふぅん……」

夏梨「どうだ?静かなところだろ?」

冬獅郎「……いいな。気分が落ち着く」

夏梨「満足いただけたよーでなによりだ」

冬獅郎「お前はここで、何か祈るのか」

夏梨「う、うーん、私は別に……あ、でもまだちっちゃい頃、柚子が高熱出して倒れた時ここにきてお祈りしたなあ」

夏梨「柚子がしんじゃうんじゃないかって勝手に思い込んで……必死で神様にお願いしたっけ」

夏梨「心配して探しに来た親父と一兄にすっげー怒られたけど」

冬獅郎「……」

prrrr

夏梨「ん?」

冬獅郎「どうした?」

夏梨「一兄だ…もしもし」

夏梨「うん…うん…うんわかった…うん…うんそれじゃ」

夏梨「帰ってくる前に買い物してこいだとさ……めんどくせーなぁ」

冬獅郎「家飛び出してきたのはそっちだろ。諦めろ」

夏梨「……」ジーッ

冬獅郎「……」

冬獅郎「……手伝ってほしいんならそういえ」

夏梨「サンキュー冬獅郎!」

_________
_______
_____

夏梨「いやー助かったぜ隊長」

冬獅郎「お前は……もういいか」

夏梨「わりーな、家まで持ってきてもらって」

冬獅郎「気にすんな」

ガチャ

夏梨「ただいまー」

一護「おう夏梨。一人でだいじょ______」

冬獅郎「よう黒崎。久しぶりじゃねーか」

一護「」

……は?」」

>>20
最後の一行無しで


一護「おっ……おおっ……」

一護「親父いいいいいいいいいいいい!」

一護「夏梨が……夏梨が男連れてきたああああああああああああ」

鉄心「……なにいいいいいいいいいいい!?」

鉄心「どどどどこの馬の骨だこの野郎!」

冬獅郎「……いやいや待てお前らなんか勘違いしてんぞ」

一護「てめえ冬獅郎!いつの間に夏梨に手ぇつけやがった!」

冬獅郎「つけてねえよ話を聞け!」

冬獅郎「おいお前からも何か……」

夏梨「……」

鉄心「おい……夏梨?」

夏梨「……はっ?」

夏梨「ばっ、なっ、なななななな何言ってんだよお前ら!くだらねーこと言ってんじゃねーよバカ!」

夏梨「ほ、ほらこれ!頼まれてたやつ!」

一護「お、おう……」

夏梨「もういい部屋戻る!絶対開けんなよ!」

ダダダ…

冬獅郎「……は?」

いやいや鉄心って誰だよ

~in布団~

夏梨(あーもうあーもう!なんだよあいつら!)

夏梨(男ってなんだよ男って!そもそもあいつはそんなんじゃねーし!)

夏梨(……)

夏梨(うああああああああああ!)

夏梨(なんかさっきから心臓すげーうるせーしなんか変な汗かいてるし全身むずかゆいし!)

夏梨(なんかすごい恥ずかしくなってきたああああああああああ!)

夏梨(なんだこれ、なんなんだこれ……)

>>24
やべえやらかした一心だった俺が恥ずかしい

コンコン

夏梨「」ビクッ

夏梨「と、冬獅郎?」

冬獅郎『……入っていいか?』

夏梨「う、うん……」

ガチャ

冬獅郎「……なんで布団にくるまってんだ」

夏梨「聞かないで…何も聞かないでお願い…….」

冬獅郎「一護達にかなり尋問されたぜ……ある意味愛されてんなお前」

夏梨「なんかスミマセン……」

冬獅郎「いくらそういう関係じゃねえって言っても聞かねーし」

夏梨「……うん」

夏梨(アレ?なんか……)

夏梨(ちょっと……)

夏梨(……)ハッ

夏梨(違う違う!何考えてんだ私は!)フルフル

冬獅郎「大丈夫かお前」

冬獅郎「……今日はもう帰る」

夏梨(あ……)

冬獅郎「悪いな。邪魔した」

夏梨「あ、ちょ、ちょっと!」

冬獅郎「……?」

夏梨「お、送ってく」

冬獅郎「いや別n」

夏梨「いーから!」

冬獅郎「………おう」

__________
________
______

夏梨「あそこから帰るのか」

冬獅郎「ああ……さて、どーせ終わってねーだろうし松本の仕事でも手伝ってくるとするか」

夏梨「仕事熱心だな」

冬獅郎「隊長だからな」

夏梨「あんま無理すんなよ」

冬獅郎「無理せざるを得ないんだよどっかのアホのせいでな」

夏梨「……は」

冬獅郎「?」

夏梨「次は……いつくるんだ?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月14日 (金) 23:25:28   ID: GELuc38c

まったくぅ~
青春だなぁ!おい!

2 :  SS好きの774さん   2014年04月06日 (日) 14:17:03   ID: eMw1FS7a

この二人好きだわ

3 :  SS好きの774さん   2015年09月13日 (日) 22:45:04   ID: orw57XSl

あれ?
黒崎一心って昔の10番隊隊長じゃなかったっけ?冬獅郎とも顔馴染みなはず
確か隊長って尊敬してたような

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom