モバP「あちゃー。ちひろさんはやっぱり俺だけのアイドルだったかー」 (52)


千川ちひろ。

アイドルたちを支え、プロデューサーさんを助ける、ごく普通の事務員。

プロデューサーさん。

アイドルたちをプロデュースする、事務所の頑張りやさん。

そして。

私にとって、かけがえのない、大切な人。


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お仕事終わりの夜。

静かな事務所にふたりの声だけが反響します。

私の密かな楽しみ。

アイドルたちは知らない、私たちだけの秘密の時間。

プロデューサーさんからの、お誘い。

今日、泊まっていきませんか。

頷くより早く、彼の胸に飛び込んでいる私。

子供っぽいと思われることよりも、その温もりを感じていたかったんです。


雪降る夜の、少し普段より騒がしい帰り道。

道行く男女は手を繋いで、仲睦まじそうに。

でもちっとも羨ましくありません。

私は、ちゃんと腕に腕を絡めて、ぴったりくっ付いているからです。

歩きにくくはあるけれど、それより離れたくありませんでしたから。

それに……。

歩く早さが遅いほうが、心の準備も、できるじゃないですか。


プロデューサーさんの部屋に到着して、ほんわかした空気の中、深呼吸します。

借りていた彼のマフラーに埋もれるようにして、その寒さからだけじゃない赤い表情を、隠しました。

すぐに、暴かれちゃいますけど。

防寒具を外されて、上着もするする下ろされていきます。

お互いの衣服を、一つ一つ、丁寧に脱がしていきました。

寒くないように薄着一枚だけ残して、彼の首に手を回します。

名前を呼ぶと、それだけで、なんだか照れくさいです。

だから照れ隠しに、少し唐突に、唇を重ね合わせました。


唇が触れ合うだけの、控えめな口付けで、何度もくっ付いては離れます。

プロデューサーさんはそれぞれにちゃんと応えて、優しい声で私の名前を呼びます。

その声は頭の中でくるくる反芻して、じわじわと私を酔わせていきました。

美しくも妖しい、魅力的な美酒に溺れるように。

背中に回した手が、彼の服をきゅっと一際強く掴みました。

キスが濃く、甘く変化していきます。

より深く、強く、長く繋がれるように。

夢中で押し付けあう唇の奥から、苦しさじゃなく、あまえた声が漏れ出てきてしまうのを、止められそうもありません。


あんまり離れるのが惜しくなる前に、一度その結合を解きます。

まるでこどもみたいに、プロデューサーさんに最後の服を脱がされます。

期待と不安を精一杯込めて選んできた、勝負下着が露わになりました。

結局白の地味なのしかなかったんですけど……あんまり見ないでほしいです、プロデューサーさん。

その、喜んでいるのは、分かりましたから……。

そんなに強く抱きしめられたら、ベッドまで行けませんよ?


下着姿に喜んでくれたのかな、プロデューサーさんは私をお姫様抱っこして、ベッドまで運びます。

重いから、自分で歩きますって言っても、ぎゅっと大事そうに抱え込まれるだけで、なんの抵抗も出来ませんでした。

結局おとなしく腕の中にうずくまって、恥ずかしいような嬉しいような気持ちで、ふわふわしてしましました。

小動物みたいに縮こまって、プロデューサーさんのなすがままで、ベッドの上でも、そうなるんでしょうか。

……そうなりますよね。

あの……こんなこと言ったら、子供っぽいかもしれませんけど。

優しくしてほしい、です。


温かな腕の中から開放されて、純白のシーツに横たわります。

私とプロデューサーさんの身体を受け止めるベッドが、ぎしりと軋んで、でもしっかりとふたりの距離を保ちます。

子供を寝かし付けるように、隣に寄り添って、片方の手だけ、隙間なく繋ぎます。

こうすると、とても安心できます。

彼の優しげな温もりが、余さず伝わってきます。

お互いのとくんとくんって音と鼓動が、どちらにも届いてるのかな。

だとしたら、きっと、ふたりしてすごくどきどきしてるんです。

これから始まる、甘美な時間への足踏みとして。


下着の上から、プロデューサーさんが胸に触れてきました。

手のひら全体で覆うと、穏やかに撫で付けます。

アイドルの皆よりは魅力的じゃないかもしれませんけど……プロデューサーさんが満足してくれたら、嬉しいです。

時折、身体の表面を走る電流の正体は、私の期待でしょうか、プロデューサーさんの吐息かもしれません。

どちらにしろ、甘受するのに違いはなく、もっと身体が欲しているものでした。


ブラジャーを軽くずらして、その下が全て見られてしまいます。

寒さなのか、それとも別の原因かは知りませんけど……私の乳首は、自分で分かるくらい固く尖ってしまっていました。

その露骨な部分を当然のように見つけて、そっと手のひらで乳房全体を包むと、指先で器用に先端を摘みます。

神経を尖らせて、彼の僅かな動きにも反応してきた私の身体は、簡単に女らしい姿を見せてしまいます。

プロデューサーさんは意地悪にも、そんな私を何度も引き出すために、数えられないくらい、胸を弄びました。


乳房の先っぽに、びりびりと甘い痺れが残る中、プロデューサーさんがキスを求めてきました。

でも、今の私はそれに応えてあげる気はありません。

だって、優しくって言ったのに、意地悪したからっ。

許しません、そんな目で見たって、許しませんよっ。

顔をふいっと背けて、プロデューサーさんの唇から逃れます。

そんなの、無駄な抵抗だって知ってるのに。

すぐさま、覆いかぶさるようにして、プロデューサーさんの唇が、私の唇を塞ぎます。


プロデューサーさんは少し乱暴に、有無を言わさずに、私に口付けます。

苦しげな声が漏れても、構わず、私のことを求め続けます。

最後に銀色の糸が後を引いて、発情しきった女の視線が、追いかけるんです。

縋るような、おねだりする視線で、プロデューサーさんを見つめる私は、信じられないほど、彼を求めていました。

身体の奥から沸々と芽生えてくる、耐えることの出来ない衝動が、私を火照らせます。


プロデューサーさんの指先が、緩やかに、だけど確実に下半身へ迫ります。

ショーツの上から、湿り気を帯びたスリットへ指を這わせると、ちょっとだけ力を込めて擦るんです。

愛しい感触が秘部を責めるたび、腰の浮くような刺激が喘ぎ声と共に、私の何もかもを溶かしていきます。

陰唇を擦る動きは段々と速まって、私はそれに耐えることしか許されません。

最後に指が埋まるほど強く膣口を責め立てて、手は離れていきました。

その後下着も全部一緒に抜き取られて、一糸纏わぬ姿で、プロデューサーさんに抱かれる準備が整いました。


晒された膣口はひくひくと震えて、プロデューサーさんに愛されるのを、今か今かと待ちわびているようでした。

プロデューサーさんは、すぐにはその期待に応えません。

指先で探るように、狭い膣内の様子を確かめます。

口に出すのも恥ずかしいほど、興奮しているのを確認して、彼の性器が目の前に差し出されます。

私の痴態にすっかり性欲を滾らせて、ひとつになりたいと思ってるんです。

それは、私も……ちひろも、おんなじきもち、です。


染み出る愛液を、先端に塗りたくりながら、入り口にそっとあてがわれると、それだけで全身が強張ります。

だけど、何度も挿入のふりをして、ペニスを膣に擦りつけるだけ。

裏筋の盛り上がった部分が、クリトリスにぶつかって、今までとは違う刺激を与えてきました。

焦らされているような、いぢめられているような、じれったい気持ちが、私の理性をぽかぽか殴りつけてきます。

待ちわびた瞬間を迎えた途端、何かがきゅうっと身体の奥底を締め付けてきて、体中がびくびくと震えました。

絶頂に浸る私の様子も気にしないで、プロデューサーさんは腰を押し進め、最奥までたどり着きました。


プロデューサーさんがじっとしている間は、理性を手繰り寄せて、なんとかキスだけでも続けます。

繋がっているだけで、充実感と幸福感で一杯の温もりが、結合部から染み込んできます。

そして彼が腰をゆっくりと抜き去り、そしてもう一度、奥深くまで挿入されます。

プロデューサーさんの私を呼ぶ声が、優しく愛しむように、私の耳を侵していきます。

愛する人の挙動一つに、私はもう翻弄されてしまっていました。


くっついていたふたりの身体は、プロデューサーさんが身体を起こしたことで離れてしまいました。

けれど代わりに、私の腰をしっかり掴んで、突然、乱暴に腰を打ちつけ始めました。

ベッドが軋む音より大きな声で悦びながら、私は再びオーガズムが迫ってくるのを感じました。

せめてゆっくり動いてもらおうと、プロデューサーさんに両腕を伸ばしたら、その手首を掴まれました。

抵抗する術を失った私は、プロデューサーさんがイかせようとしてきているのを感じながら、絶頂に身をゆだねました。


もう、何度目かも分からないオーガズムを終えて、プロデューサーさんとのキスに没頭していました。

結合部のシーツはぐじゅぐじゅに濡れて、もう誰の液体かも分からなくなってしまいました。

そろそろプロデューサーさんも限界なのか、私の両手を取って、きつく指を絡めてきてくれました。

大好きな人に求められながら、大好きな人を求めながら、私の意識は霞がかってきます。

何度も何度もプロデューサーさんの名前を呼んで、彼の口付けをおねだりします。

舌と舌が縺れ合うたどたどしいキスをして、上も下も繋がったまま、プロデューサーさんと絶頂を迎えました。


気が遠くなるほど長い時間、私たちは繋がっていました。

とっくに吐精を終えたプロデューサーさんも、余韻に浸るために、私の身体に密着して、ぎゅってしてくれてます。

やっと意識が戻ってきたので、プロデューサーさんのほっぺにひとつキスしてあげます。

くすぐったそうにするのが面白くて、いくつもキスを重ねます。

でも不意打ちに、ディープキスをしてもらって、また、プロデューサーさんの手玉に取られちゃいます。

そんな風にして、ふたりの気が済むまで、ひたすら、愛を交わし続けたのでした。



ちひろ「『……えへへ』」

P「おい」

ちひろ「わひゃいっ!?」

P「買いに来たんですが」

ちひろ「あ、えっと、今日はちょっと無いというか……」

P「またまた、後ろに隠してるんでしょ?」

ちひろ「なんでそんな目ざといんですか!」

P「なんとひどい言い草……」

ちひろ「とにかくこれはダメです! まだまだ足りないしもっと過激に……」


P「……あの、ちひろさん」

ちひろ「だから、これは渡しませんよ!」

P「いえ、後ろ……」

ちひろ「そんなこと言って、騙されませんからね!」

P「いやほんとに」

ちひろ「……?」

凛「……」

ちひろ「……」


凛「……話があるんだけど」

ちひろ「……はい」

P「待て凛、ちひろさんも反省してるようだしあんまり……」

凛「いくらで?」

ちひろ「今なら特別価格ですよ!」

凛「取り合いプリプリ娘ズでお願いします」

ちひろ「お任せください!」

P「おい」








P「俺の分もお願いします」

おしまい

あけましておめでとう
新年早々なんか唐突に美羽と裕子が可愛いと思えてきた

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月02日 (日) 16:05:20   ID: bS_boSSo

美羽かわいいよ美羽
みうさぎかわいすぎる

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