照「路頭に迷ったけど何とかなったね」 咲「逆転だね」(200)

照「路頭にまよったね」 咲「なんとかしないとね」
のアフターです。龍門渕の人達は色々あって仲良しになり、
原作と呼び名が違う部分があります


照「両親が大人気ない喧嘩で殺し合って2人とも死亡」

咲「500万を超える借金を押し付けられた美人姉妹」

照「家も失い、路頭に迷い、夢も希望も失った姉妹であったが、持ち前のメンタルと
  麻雀の実力により、復帰への糸口を掴んだ」

咲「麻雀の実力により、お嬢様の審査を突破した姉妹は借金完済と宿、職、高校入学まで
  達成したのであった。人生って楽しいね!」

衣「照と咲はいきなりどうしたんだ?」

照咲「なんでもないよー」

咲「でも、あのときの透華ちゃんは凄かったね」

照「結局topも取られたからね。2回ともロースコアゲームにしかできなかった」

衣「あの時の透華はかなり違っていたな。雰囲気も打ち筋も。結局2回とも衣がビリだったし……」

咲「あれを自在に引き出せたらかなりのものだね」

照「訓練しようか。そのうち」

透華「余り気が乗りませんけど、そうは言ってられませんわね。全国で勝つためには」

一(県は無視か)


透華「今日はとりあえず夕方まで休みましょう。15時頃に集まって検討会でもしましょうか」

一同「はーい」

照「あ、透華。話したいことがあるんだけど、この後時間ある?出来れば個室で」

透華「ありますわよ。私も話したいこともあったから丁度いいわ。それじゃ、解散で」

衣「衣も行く!」

咲「ごめんね。ちょっと内緒話なんだ。終わったらお話しようね」

衣「それじゃ、我慢する」

照「また後でね」

咲(もしかして、あのこと?)

照(そうだ。私達のダークサイドについてだ)

咲(うーん……そうだね。早いほうがいいもんね。ちょっと怖いけど)

照(仕方ないさ。それに話しておかないと、いつか、またダークサイドに落ちそうだからね。しかも
  次は帰ってこれないだろうから)

咲(そうだね……アナ〇ン・スカイウ〇ーカーからダー〇・〇イダーになる前にね)


照(まぁ、落ちてもそんなに問題ないけどね)

咲(正直、今と余り変わらないよね)

―とある部屋―

透華「まず、私の方から話させて頂きますわ。ハギヨシ、お茶の準備を」

萩「かしこまりました」

透華「私の方は龍門渕高校入学について。入学における試験は全てパスします」

照咲「えっ」

透華「……ですが、余りにも成績が酷いようであれば、それなりの対処をしなくてはいけませんわ。
   貴方達は〇〇中学校でしたが、そこでの成績はどのくらいかしら?」

咲「私もお姉ちゃんもは上位2割の中にほぼいるよ」

透華「なら、問題ないわね。でも、少し意外。馬鹿にしているんじゃなくて、家族麻雀、雀荘、
   家事をしていたでしょうに」

照「暇な時間は図書館で本を借りるか、教科書を読んで勉強するしかなかったからな」

咲「そうだね。麻雀と家事以外は読書か勉強しかすることがないもんね。テレビもPCもないし」

透華「そうでしたわね……。入学の手続きは全てこちらで済ませたから、あとは入学を待つのみ」

―5分後―

照「……ということです」

透華「……」

咲「本当にごめんなさい。反省してます」

照(宿、職なし、借金リターンかもね)

咲(それくらいならね。頑張って返そう。近くの雀荘はご愁傷様)

透華「この話は私以外の誰かにしました?」

照「いや、まだ透華にしか話してない。これから話すつもり」

透華「なら他の人には言わないことね。これで終わりにしましょ。縁を切という意味ではなく、
   これからもよろしくってことですわ」

照咲「えっ」

透華「自ら話したってことは自責の念があるわけですし、状況も状況でしたわ。むしろ、あんなことに
   なっても犯罪を起こしたり、ヤケにならず、前向きの貴方達が凄いですわ。過去にどんなことを
   思ったとしても最後に龍門渕……いえ、今の私達のことを思って行動してくれている貴方達が
   目の前にいるのだから、それでいいですわ。もし、言うことを聞いてくれるなら、私からは2つ。
   これからも末永く、よろしくお願いします。そして、衣をよろしく頼みます。話は以上?」

咲「い、以上です……」

透華「それじゃ、他の皆には内緒ね。このことは忘れましょう」

照「でも……」


透華「それに、言っても結果は変わらないもの。あの子たちもそんなに度量が狭くないわ。それどころか、
   茶化されるでしょうね。純なんて『やっぱり怪物の考えることはワイルドだ』と言いそうですわ。
   それじゃ、検討会まで休んでいいわ。小腹がすいたのならハギヨシに用意してもらいましょう」

照「わかった。他の皆には話さない。そして、忘れない。透華の優しさも。私達の罪も」

透華「忘れていいのに誠実ですわね。それに優しいのは私だけじゃなく、皆もですわ」

咲「こんな私達に誠実なんて言葉をかけてくれるのは透華ちゃんだけだと思う。それに、少しくらい後ろめたい
  気持ちがあったほうが物事に懸命になれて、いい行動を起こせるしね。忘れないよ。忘れたくない」

透華「これ以上はお互いに恥ずかしくなるからやめません?どこかのお節介が何か行動を起こす予感がしますわ。
   お茶を飲んだら解散しましょう」

照「どこかのお節介?」

咲「気にしちゃダメだよ、お姉ちゃん。それじゃ、検討会で」

―とある部屋前―

萩「それでは、透華お嬢様方がお茶を飲んで下さっている間に退散しましょう。
  物音を立てないように気を付けましょう」

一「そうだね。疲れたから少し休みたいし」

純「散々な成績だし検討会が憂鬱だな。一は俺より散々だけど。まぁ、対抗の糸口になるならいいか」

一「僕は2回とも-3万点越えたからね……。トラウマ再び、っていうか新たに植えつけられたよ。
  正直、なんで正気でいられるのが不思議なくらい。ともきーは2回目に-6万点。衣もほぼ
  手加減しなかったから仕方ないけど」

智紀「何故、いま生きているか分からない」

衣「衣はこれから咲達とお話しするんだ!ハギヨシ咲達の部屋に連れて行ってくれ」

萩「かしこまりました」


衣「それにしても……いいのか?ハギヨシ。今の行動は結果や皆の想いは別として、透華の言葉に背いたことになるぞ?」

萩「当然謝罪します。どんな罰も受けるつもりです。そして、私は透華お嬢様からの最優先の命令である龍門渕麻雀部の
  方々のために行動しました。……これは言い訳ですね。使用人の私には、主と主が信じる皆様を良い方向に導く責任が
  あります。私にどんな罰が下ろうとも悔いはありません」

衣「そうか……。ありえないだろうが、もしもの時は衣が味方になってやろう」

萩「衣様が味方になって下さるのであれば、心強いですね。それでは行きましょうか」


智紀(……ハヤ〇のごとく?)

―照部屋―

照「休憩といってもやることが無いな。本でも借りてこよう。……そういえば、衣が来るんだったな」

咲「お姉ちゃんいる?」

照「せめてノックして。何?」

咲「衣ちゃんがお姉ちゃんの部屋を見たいって」

衣「失礼するぞ。やっぱり照の部屋も殺風景だな」

照「今まで最低限のもので生活してきたからね。余裕があっても何を買っていいのかわからない。本もあるみたいだから」

衣「ぬいぐるみも何もないのか……寂しくないのか?」

照「うーん、咲がいるからね。今まではほとんど一緒に居たから少し寂しいかも。寝る時も一緒だったし。それに寂しいときは
  咲の部屋にいけばいいし」

咲「あ、私も何か変な感じだと思ったら、それかー。いつも一緒だったもんね」

照「お風呂も一緒だったからね。1人で入ると時間とお湯ももったいないし」

衣「いいなー」

咲「今日も一緒に寝る?それとお風呂も。昨日みたいにお話しながら。それに、いつでも来ていいよ。
  お邪魔していいなら衣ちゃんのとこにもいくよ」

衣「うん!」


―とある部屋―

透華「それじゃ、検討会ね。牌譜はまとめてありますし、気になった場面を幾つかあげましょうか。まずは智紀から」

智紀「私は2回目の東4。親の照が清一色をあがった場面」

一「あそこかー。確かに少し違和感があったね」

純「あのあがりは順当じゃないか?」

―東4― ドラ8s

咲:23000 衣:22400 智樹:20700 照:33900

―照配牌―

12399m569s45p白北南

照「配牌が悪いな。実力を見るといっても咲と同等と見られたからか、衣からのプレッシャーがあったね」

衣「満月だしな。でもあがられた」

純(そんなに悪いか?)

透華「あがる直前の手牌はこんな感じね」

―東4― ドラ8s

咲:23000 衣:22400 智樹:20700 照:33900

―照配牌―

12399m569s45p白北南

照「配牌が悪いな。実力を見るといっても咲と同等と見られたからか、衣からのプレッシャーがあったね」

衣「満月だしな。でもあがられた」

純(そんなに悪いか?)

透華「あがる直前の手牌はこんな感じね」

―12巡目―

2346677999m 1mポン(10巡目)

一「どうしてこうなった!両面2つを5巡目に落としてるし!これは染めを警戒されるでしょ。それに捨てた時も
  萬子が7枚だし。聴牌はこの前の9巡目か。あがりは6-7mだけど場に1枚の7mと衣が7m持ってる。まぁ、見えないけど。
  でも、衣の河に萬子は9巡目から1-2m捨ててることからね。そして咲ちゃんが3mを2枚捨て」

純「親だし、威嚇にしても何ともいえないな」

照「萬子の臭いを察知した」

透華「どんな臭いか知りたいわね……。そして12巡目のツモがこちら」

2346677999m 1mポン(10巡目) ツモ8m

一「これは9m捨てちゃうかな。5-8m待ちなら8mが衣の捨て牌に1枚のみ。周りがオリ気味+萬子抑えてるのを考えても自摸期待
  できる打9mがいいんじゃない?」

純「でも照はノータイムでツモ切りか」

照「染めバレ+萬子溢れの打9mなら5-8でも6-7でも出ないからね。自摸しやすい打9mはあるかもしれないけど。衣の捨て牌に
  萬子が余りないことと、1-2m捨てから一気通貫崩れの3-6-9辺りが考えられるから。それに配牌に1枚もなかった6mを連続で
  持ってきたから6mが来る気がした」

透華「どんな気か知りたいわね……。ちなみに衣の手牌はこれです」

―衣手牌―

345p67888s34578m

純「6-9待ちの平和ドラ3で7700か。広い受け取ったら照が振ってたな」

智紀「衣は結局5-8s8mの待ちはやめたのね。5sは照の捨て牌に1枚で親の安牌だから出上がりできそうだけど」

一「それに衣、なんで1-2m捨てたの?捨てる前は678sでドラも1個だし。それに1-2mは照に危なくない?
  2-3、3-4持たれて1-4待ちもあるし」

衣「7mは危ない気配がしたから!1-2mは当たらない気配がしたから!」

透華「どんな気配か知りたいわね……そして13巡目の照の自摸がこちら」

2346677999m 1mポン(10巡目) ツモ6m

純「見事な自摸だな。守りを考えて打8mはあるけど照みたいに自摸を考えて打8mは少ないだろうな」

透華「これで4000オールで主導権は照に持っていかれたわね。この後も照が6000オールの1本付けを
   あがりました。この半荘は南4で智紀が-6万点に達して終了」

智紀「面目ない」

透華「こんな感じで進めていきましょう。場面の設定は誰がしても構いませんわ。3人の気配探知も
   なるべく理由を考えていきましょう。何か深い読みがあるのかもしれませんし。……超感覚
   オンリーの可能性もありますけど、挫けずいきましょう」

―3時間後―

純「終わった……」

一「長かったね……」

智紀「疲れた……」

一「初めて衣と打った時の方がまだいい結果だけど、今回のは何故かそれほどキてないなぁ」

純「同じく。むしろ清々しいくらいだ」

咲(【倒錯した前向】―フォース・ユートピア―をお姉ちゃんと2重にかけたからね)

照(これ使わないと相手が逃げるか折れて牌をぶちまけるからね。再起不能は困る)

透華「やっぱり、何度見ても私のあの時の打ち筋がわかりませんわ。せっかくデジタル打ちを研究して
   ますのに。あの打ち方は何かが見えてるとしか思いませんわ」

咲「私も何もできなかったよ……暗槓、大明槓、加槓どころかポンすらできなかったよぉ」

衣「衣も鳴いて海底を得ることもできなかった。むしろ海底まで行くことが、ほぼ無かったな」

照「面前でしか仕上げられないからスピードが落ちて、高打点になる前に流されたしな」

咲「2回目は私もお姉ちゃんも衣ちゃんも場を全力で支配しようとしたけど、それ程効果がなかったしね。
  むしろ注いだ分、打ち方を変えなくちゃいけなかったし」

照「あがりは地味なものばかりだが打牌には違和感があったな。透華がロースコアゲームを制したな」

衣「うむ。摩訶不思議な場の流れを掴んでいたな。基本はデジタルの様だが、要所では何かを読んだ打牌だった。
  奇幻な手合が増えるのなら衣は嬉しい」

一(僕は嬉しくないな―)

透華「私は余り嬉しくないですわ。私はあくまでデジタル!今まで積み重ねたことを活かした打ち方をしますわ。
   何より『のどっち』とスタイルが違いすぎますわ」

一(よかった……)

一「でも、透華は目立ちたがりだからね。目立つためにブレることもあったよね。その点、『のどっち』は全然ブレない。
  『のどっち』なら変なプロよりよっぽど強いよ」

純「あいつは別格だろ。デジタル的には完璧な打牌だ。和了率、放銃率、期待値を見るまでもない。そういえば原村和って
  奴が『のどっち』かもしれないって言ってなかったか?」

透華「全中覇者だとかで雑誌に載ってた頃に牌譜を見ましたが、可能性はありますわ。違う部分がいくつかありましたけど」

純「そうか?ミスの多いデジタル打ちで正直下手だと思ったぞ」

一「そういえば、最近ネット麻雀界で『のどっち』を見かけないんでしょ?家庭の事情で東京に転校したとも言われてるし。
  最近までこっちに居たみたいだけど。東京なら臨海女子か白糸台?去年の覇者の白糸台かな?今のままじゃ、通用しない
  と思うけどね。たとえ『のどっち』だとして、完璧な打ち方をしてもね」

透華「それだと私も通用しないってころとじゃなくて?それも含めて全国が楽しみですわ」


智紀「おまけに白糸台には去年のメンバーが2人残っている。当時、1年で中堅の弘世菫と1年で大将を務めた上埜久。
   弘世菫の方は打ち筋からは謎めいた能力はなさそう。ただ単に狙い撃ちを目的とした打牌のよう」

純「上埜久は一時期話題になったな。ほぼ確実に能力持ち。そして変な噂があったな」

透華「おしゃべりはこれくらいにして、ご飯にしましょう。ハギヨシ、準備をして頂戴。今日はフレンチがいいわ」

萩「かしこまりました」

咲(萩原さんって忍者?いつの間に)

咲「それじゃ、ご飯は1時間後くらい?」

一「萩原さんだから、僕達が食堂に着いた時には出来てるよ」

咲「えっ、でも食堂まで3分もかからないよ?」

純「ハギヨシを見くびりすぎだ。3分もあれば満漢全席はキツイかもしれないが、フルコースは用意できるさ」

照咲(なにそれ、怖い)

―食堂―

照咲(本当にできてるよ……しかも、熱々。作り置き?温めただけなの?)

萩「そのようなことはしませんよ。皆さんに対して失礼にあたりますから」

照咲(……)

透華「食べ終わったに話したいことがありますの。麻雀部のこれからについて。それじゃ、頂きましょう」

そういえば瀬戸熊プロ 途中流局あったとはいえ9本場とか公式の試合でやってたなw
PKKT

―食後―

純「それで、話ってなんだ?」

透華「強化合宿についてですわ。せっかく照、咲という不思議な打ち手が増えたのだから、これを利用しない手
   はないわ。高校入学までのあと18日間を有効活用しましょう。合宿の期間は2週間。残りの4日は休暇
   にしたいを考えていますわ」

衣「好きなだけ打てるの?衣、合宿したい!」

一「合宿かー。どこで?」

透華「ここよ。設備も整っているしね。合宿というより強化訓練ってとこかしら」

純「まぁ、そうだな。ここより設備の整っているところなんてそうそうないだろ。ここだと打つ相手が増えないけどな」

透華「プロを1人呼ぶ予定がありますわ。それで8人。2卓準備できますわ」

一「もしかして藤田 靖子プロ?それっていいの?それに2週間って……」

透華「問題ありませんわ。すでに本人から了承を得ましたわ。むしろ、衣に会えるようで喜んでいましたわ。あと、
   照さん、咲さんにも興味があるようですわ。けしかけたのは私ですけど」

衣「フジタが来るのか。まぁ、雑魚が来たりすることや、いないよりましだ」

透華「そんな風に言うんじゃありません」

>>40

解説・司会ににそらちゃんとタケシがいればもっと面白かったのに……
最強戦は司会が最強。楽しみです

透華「今日は予定を考えましょう。どのような合宿にするか。ハギヨシ、ホワイトボードを」

萩「かしこまりました」

透華「今回の合宿でて衣、照、咲を中心に考えています。そして、プロを混ぜたこの4人の内、2人と同卓して
   打っていきましょう。私達は強化られる側ね。そこで3人にある程度予定を考えてもらいますわ。
   必要なのは麻雀とその検討会。これは1セットね。それでは、お願いします」

咲「責任重大だね……」

照「そうだね……」

衣「それなら、咲の予定を主体にして衣と照が補完していくようにしよう。咲、予定表を書いてくれ」

咲(強化訓練だからね。やっぱり長時間打つのが大事だよね。でも、程よい休みも重要だしなぁ。そういえば、体を動かす
  ことも大切だよね。頭もまわるしストレス解消にもなるからね。何より麻雀ばかりはよくないかな?こんな感じかな

―咲案―

7:00~ 7:30→起床

7:30~ 8:30→運動

8:30~ 9:00→朝食

9:00~ 9:30→休憩(お風呂等)

9:45~13:30→麻雀&検討会

13:45~14:15→昼食

14:20~18:30→麻雀&検討会

18:30~19:00→夕食

19:00~20:00→休憩(お風呂等)

20:00~23:45→麻雀&検討会

23:45~ 7:00→自由時間

一(うわぁ……12時間近く麻雀関係?)

智紀(鬼がいる)

純(マジかよ……でも休憩も運動も入れてるし、睡眠時間も6:30はとれるな。結構いいんじゃないか?12時間以外は)

照「咲、そんなんじゃダメだ。私が先に訂正していいか?衣はそのあと見てくれ」

智紀(弱体化期待。でも、そんなんじゃ、ってことは……)

衣「わかった」

照「その前に、皆は超回復ということばを知っているか?」

智紀「超回復とは、筋力トレーニング後に24~48時間くらいの休息をとることによって起こる現象で、休息の間に
   筋肉の総量 がトレーニング前よりも増加することをいいます」

一(Wikipedia?)

照「そうだ。それを今回の合宿に応用する。だが、更にアレンジを加える。具体的に言うとアイシール〇21理論を使う」

一(嫌な予感しかない)

照「そうしてできたのが、この予定」

―照案―

7:00~ 7:30→起床

7:30~ 8:00→運動

8:00~ 8:30→朝食

8:30~ 9:00→休憩(お風呂等)

9:00~ 13:30→麻雀&検討会

13:45~14:00→昼食

14:00~20:30→麻雀&検討会

20:30~20:45→夕食

純(お?)

照「ここまではあまり変わらない。食事は簡単に食べれて栄養があるものをハギヨシさんに作ってもらう。
  これで時間が増える」


21:00~ 8:00→麻雀&検討会

8:00~ 8:30→朝食

8:30~ 9:00→休憩(お風呂等)

9:00~13:30→麻雀&検討会

13:45~14:00→昼食

14:00~19:00→麻雀&検討会

19:00~19:15→夕食

19:15~ 7:00→自由時間

以下、ループ

照「こんな感じ。体と違って頭は簡単に痛まないから問題ないはず」

智紀(ほげえええええええ)

一「えっ、なにこれ怖い」

純「お、おう」

衣「つまり徹夜麻雀か。体力もメンタルも鍛えられるな!」

咲「流石お姉ちゃん!19:15から休めるから次の日も平気だね!」

照「余り褒められると照れる///」

一(これから、この3人は魔物3姉妹と呼ぼう。心の中で)

透華「うーん、この予定はちょっと……」

純一智紀(さすが透華っ!おれたちにできない事を平然とやってのけるッ そこにシビれる!あこがれるゥ!)

透華「余り予定を刻むと大変ですわ。咲さんのものをもう少し簡素にしたものにしましょう」


―透華案―

7:00~24:00→麻雀&検討会(内、食事3回(計1時間)、休憩(お風呂含み、2時間))


透華「こんな感じかしら?」

純一智紀「oh……」

透華「冗談はさておき、咲さんの案が一番よさそうね。3人にまかせると照以上に凶悪な予定ができてしまいますわ」

純(冗談だったのかよ……。心臓に悪いぜ)

照「えっ、年末は72時間ほぼ打ちっぱなしだったこともあるから、この予定はそこまで酷くないはず。お風呂休憩は
  全員で1時間×3日。ご飯は打ちながら食べれるモノだったし」

一「宮永姉妹の内情はおいといて、僕は咲さんの案でいいかな。純君もともきーもそれがいいよね!」

一(これ以上、悲惨にされたら堪らないよ……)

純「あぁ、それがいい」

智紀「同じく」

照「そうかなぁ……」

透華「藤田プロにも頑張って頂きましょう。ハギヨシ、藤田プロにこの予定表を送って下さいまし」

萩「かしこまりました」

咲「あとは準備物だね。これも重要だよ」

透華「そうね。何が必要かしら」

照「精神安定剤、気付け役、催眠薬、抗うつ薬、気分調整薬、精神刺激薬、辺りは必要だね」

咲「あと椅子に電気ショックや固定ベルトも必要だね。あと龍門渕に伝わる秘薬とかないかな?
  お姉ちゃんが挙げた薬の効果があるものや、滋養強壮とか体力回復にいいもの」

照「椅子に付けるなら、それもいいけど他にも何かないかな」

咲「うーん、意気消沈を確認したらツモ、打牌を勝手にしてくれる機能があればいいね」

照「ツモ切りマシーン?」

咲「ううん、なるべく他家の危険牌を察知して切る機能。それか自分の面子や有効牌を落とすの。もちろん
  腕と手に固定して自分の手で切るようにするの」

照「なるほど。他人の意思で振り込んだり、有効牌を切るくらいなら自分で切ったほうがマシって思わせる
  んだね。いいね、ソレ。意気消沈の確認は私達?」

咲「うん。同卓した私、衣ちゃん、お姉ちゃん、プロの2人が押したら機能するようにしたいね」

衣「面白そう!見てみたい!」

咲「あとはー、こういうのもいいんじゃない?」

キャッキャッ ウフフ アハハ エヘヘ

純「誰か、あの魔物3姉妹を止めてくれ」

一「無理。でも、このままじゃ僕達はジャンキー&廃人確定だよ」

智紀「ザキ ザラキ ザラキーマの詠唱が聞こえる。正にDead or Alive。いや、Dead End」

一「死よりも深い絶望か……。死は救いにもなるって、こういう事なんだね」

透華「強くなるためには代償が必要ですわ……。秘薬なんてあったかしら。ハギヨシ、確認して」

萩「龍門渕の劇……秘薬の龍神薬・治水と激流があります」

一「なにその怪しい壺。禍々しいオーラが見えそう」

純(そんなものがあったのか……。劇薬って)

透華「今日はもう解散しましょう。これから昼食ね。合宿は明後日から。明日は各自、休暇と合宿に向けて
   準備してくださいまし。明後日は朝7:30にミーティングルームに集合しましょう。遅れた場合は
   ペナルティ。合宿中に深夜の麻雀2時間追加ですことよ。藤田靖子プロは麻雀の始める9:00前に
   来ていただきます」

純「逃げるのは無理そうだな」

一「男らしく覚悟をきめないとね、純君」

純「俺は女だ!」

透華「雀卓の改造はハギヨシに任せましょう。よろしくね。あと、合宿に向けてお薬も用意してくださいまし」

萩「かしこまりました。危険牌の判断と面子落としは高レベルCPUの判断に致します」シュタ

一「あの機能、本当につけるんだ……」

透華「付けませんと自我を失いそうですからね……。電気ショックはどうしましょう……」

純「どっちにしろ何かを失うけどな」

―食堂―

照「ふぅ……」

咲「お腹いっぱいだね」

純「相変わらずだな。それにしてもプリン好きなのか?食後に毎回食べてるし」

照「プリンはいいものだ」

咲「うん。おいしいよね。特にハギヨシさんのは格別。衣ちゃんも気に入ったみたいだし」

衣「うん……。衣、眠たくなってきた……。お昼寝する。咲もお昼寝しない?」

咲「うーん、私はいいかな。でも衣ちゃんが寂しくないようにそばにいるよ。本借りてきたら
  お邪魔するね。先にいってて」

照「私もお邪魔しようかな。本もって」

衣「待ってる!それじゃ、また後で」トコトコ

一「それにしても、すっかり懐いたね」

純「本当に家族みたいだな」

透華「ほんの少し悔しくて、寂しいわね。嬉しさの方が何倍も大きいですけど」

一「照と咲がいてくれれば、きっと僕達もなれるよ。本当の友達で家族にね。そうなると
  透華がお母さんで純君がお父さん、僕とともきー、照、衣、咲の5人姉妹だね。そんな
  感じかな」

透華「そうね。それがいいわね」

純「俺は女だっつの」

咲「何とかついたね」

照「少し迷ったけどね」

咲「何読もうかなー。図書館だと人気の新作は待ち時間が凄かったからね。新作があれば読もうかな」

照「私は少し気にっている本があるから、それかな」

咲「どんな本?」

照「遠藤周作の『沈黙』。有名な本らしい。キリシタン禁制の厳しい日本が背景となっている。宗教と
  人の心情の変化、神に対しての問い。とあるキリスト教の信者と司祭の生き様をテーマとした作品らしい。
  一部で色々と話題になったようだ。重く、救いのない話のようだが、それは人によってどう感じるかだな。
  遠藤周作だと他にも宗教関連として『死海のほとり』、生き様として『侍』をとある人が薦めている」

咲「正に文学って感じなのかな?お姉ちゃんがそういうの読むなら私は三島由紀夫の『金閣寺』でも」

照「三島由紀夫かぁ。扱っている題材と表現している内容から好き嫌いがかなり激しいよね。あと彼の
  性格というか生き様によっても割れるよね。事件もあったし。三島由紀を語るなら芥川、太宰、川端の
  3人の小説家の関係は欠かせないよね。読書が純粋に好きなら余り関係ないけど」

咲「それとも、米澤穂信の『犬はどこだ』にしようかな」

照「あの『インシテミル』や『氷菓』で有名になった人か」

咲「そうそう。他にも小市民シリーズとかも有名かな?。ミステリー?系が多いね。『ボトルネック』とか
  は微妙らしい。とある人が言ってた」

照「これ以上はやめとこうか」

咲「そうだね。色々と面倒なことになりそうだからね。衣ちゃんのところに行こうか」

―衣館―

照咲「おじゃましまーす」

衣「ただいまでいいんだぞ。私達は家族なんだからな」

咲「うん。ただいま。衣おねえちゃん」

照「ただいま、可愛い私の妹よ」

衣「それじゃ、衣は寝る」

咲「衣ちゃん、おいでー」

衣「ん?」

咲「膝枕してあげる」

衣「子ども扱いするな!でも、膝枕はしてもらう」

照咲(あぁん!)

照「私は手を握っていよう」

衣「うん、お休み」

咲「衣ちゃん、寝ちゃったね」

照「可愛いね。どこ舐めようか。私はまず、手かな」

咲「私はほっぺかなぁ」

照「冗談は置いといて、本が少し読みにくいな。全く問題ないが」

咲(冗談だったんだ。でも、衣ちゃんを見る目がマジだよ)

照「ころたんのお手てあったかいナリぃ」

咲「衣ちゃん軽い可愛い。足の痺れも心配なさそう」

照「……」

咲「……」

照咲「いただきます」

―衣館・寝室―

あぁっと!あいらしいじょせいのあぶないすきんしっぷはいそくさいわかめによりきんぐ・くりむぞん
されました。しかし、やわはだのあつきちしおのふれあいはおそらくそんざいしたのです。わたしたちのこころのなかに。

―3時間後―

衣「ふあぁ……おはよう、咲、照」

咲「おはよう!衣ちゃん!人生って楽しいね!」ツヤツヤニコニコ

照「おはよう!マイ・エンジェル!天に地に希望があふれているみたいだ!」ツヤツヤニコニコ

衣「??」

咲「寝癖ついちゃってるみたいだから髪とかしてあげるね」

照「服に皺ついっちゃったみたいだから服脱がし」スパアン

咲「あ?越えちゃいけないライン、考えろよ」

照「ゴメンナサイ」

衣「晩御飯まで暇だなー。あと一人呼んで麻雀する?」

咲「うーん。今日は面子集まらないかも」

衣「なんで?麻雀楽しいのに」

照「明後日から始まる合宿に向けて準備してるだろうからね。合宿でいっぱい打てるから今日と明日は我慢しようか」

咲「残念だけど、合宿で好きなだけ打てるよ」

衣「そうだな。我慢するとしよう」

照咲(他の人達のことを考えると流石に今から麻雀はなぁ……私達は問題ないけど)

咲「そうだ!明日3人でお出かけしない?買いたいものがあるんだ」

照「私も欲しいものがあるからちょうどいい」

衣「わかった。明日何時からいく?」

咲「お店が始まる10:00に門前に集まろうか」

照「それがいい」

衣「わかった!」

照「今日はダラダラしてようか。合宿に向けて英気を養おう」

―次の日の10:00―

衣「今日は何買うの?」

咲「栄養ドリンクや栄養剤買おうとしたんだけど、ハギヨシさんに『こちらで用意します』って言われちゃった。
  何買うとか言ってないのに凄いなぁ。まぁ、他にも欲しいものあるけどね」

照「私は針とか縄、鞭を買おうと思ったけど、ハギヨシさんに『冷水、低温ろうそくも用意しておきます』
  って言われちゃった」

咲「さすがハギヨシさんだね」

衣(鞭と縄?)

咲「今日はお洋服を買いに行きます」

照「私達は洋服余りないからね。透華に支給されてものはあるけど。それに、かばんに詰めたのはひときれのパン、
  ナイフ、ランプと少数の肌着、厚手の洋服、上下2着づつくらいだったからね」

咲「透華ちゃんにお金ももらったし、好きなのが買えるね」

照「無駄遣いしないように気を付けないとね。どこで買おうか」

咲「ユニ〇ロ?しま〇ら?」

照「西〇?Avai〇?」

衣「洋服を買うのか。衣がいつも買っているところへ行こう。案内するぞ。人混みもないところだから安心するといい」

照(おい、子供服とか私達じゃ着れないぞ)

咲(それに衣ちゃん御用達とか1着ウン万円とかしそう)

照(衣は人混みが嫌みたいだし、否応なしに高いところへ連れて行かれそうだ)

咲(私達は1500以下の服しか身に着けたことないのにね。どうにかしないと。最悪、事情を話してツケにしてもらおう)

照(こういう時こそ携帯電話が役立つ!咲、透華に電話して事情を説明しよう)

咲(携帯電話って携帯するから携帯電話っていうんだね……。私は今日1つ賢くなったよ)

照(うわぁ……。仕方ない、私に任せろ。衣をよろしく頼む)

咲(ラジャー)

咲(お姉ちゃん、どうだった?)

照(なんか色々いじってみたらデータを消去しました、って出た。どうやって使うの?コレ)

咲(うわぁ……。引くわぁ)

照(失敗から学ぶんだ。次からは大丈夫)

咲(次まで待つ時間がありません)

照(……大声で『助けて!ハギヨシさん!』って叫ぶ?)

咲(おもむろに登場して頭頂部(アンパ〇)もいで渡されそうな呼び方だね)


衣「歩くと時間がかかるから車を呼ぼう」

咲(車ってタクシー!?さすがセレブ!電車やバスでも躊躇するのに!)

照(徒歩4時間以内なら歩きでもいいのに!衣を止めるぞ!遠くても私達がだっこすれば問題ない!)

衣「きたぞ。3人で後ろに座ろう!」

咲(時、すでに遅し)

萩「お待たせしました。どうぞ、お乗りください」

照咲(超執事・ハギヨシ、万能杉ワロタwww)

萩「それと、咲様にこちらを。透華お嬢様からです」

咲「あ、私の携帯電話」

透華『咲?お洋服の件ですが行きつけのお店に事情を説明しているから、お代は問題ありませんわ』

咲『本当にすみません……次から気を付けます』

透華『そのかわり、食事は衣の好きな場所でとらせてあげてね。あと、ハギヨシが麻雀卓の改造を
   しているところだから暇があるとき確認してくださいまし』

咲『え?ハギヨシさんが?』

透華『ハギヨシはなんでもできますからね。あ、ちょうどハギヨシはお茶を準備してくれたようだから、
   皆のところへ行くわ。それじゃあ、失礼しますわ』ピッ ツーツー

咲「……」

萩「ということです。それと、あと少しで到着です」

照(ハギヨシさんって、あくまで執〇か何か?)

―とある洋服店―

衣「咲にはこのワンピースが似合うんじゃないか?」

咲「青白くて綺麗なワンピースだね。フリルも付いてて可愛いけど……私には可愛すぎない?」

衣「そんなことないぞ。衣はこのワンピースの色違いをもっている。お揃いだ」

咲「うーん、じゃあ買おうかな。これでお揃いだね」

照「流石に私には似合わないかな。お揃いになりたいけど」

衣「そんなことない。照にもきっと似合うぞ。照は少し赤みがかった色が似合うんじゃないか。
  ちょうど色違いもあるぞ」

照「うーん、たまには冒険してみるか。とりあえず試着してみよう」

咲「どうだね。他にも色々あるから試してみよう。衣ちゃんもきてみようよ。きせてあげるね」

照「私も手伝う。手取り足取りね……」

衣「えっ、待て!」

咲「フヒヒ」

照「ゲヘヘ」

あぁっと!うるわしいじょせいのきぬずれのおととふぁっしょんしょーはみどりがかったわかめによりきんぐ・くりむぞん
されました。しかし、じょせいのいじらしく、てれたすがたはたしかににそんざいしたのです。わたしたちのこころのなかに。

咲「衣ちゃんのお肌はいつさわっても最高だね」

照「さわるっていうか撫でまわしてたよね。私もだけど」

衣(うぅ……鏡で見たら変なあとまでついてた。虫にでも刺されたのかな?)

咲「いっぱいかったねー。こんなに買い物したの生まれて初めて」

照「そうだね。いくらかかったのか気になるね」

衣「そうかー、よかったな。それにしても、肌着買うんだな」

照咲「えっ」

衣「?」

照(そういえば、なかったな。探しても見つからなかったし。だが、それもいい!)

咲(さがしたんだ……ないわぁ)

照(衣の靴を狩人の目で見てた咲には言われたくない)

衣「今日は楽しかったな!お腹もすいたしハミレス行こう!」

照咲「ハミレス!!」

衣「どうかしたか?」

照咲「なんでもないよー」

照「お昼もすませたし、戻ろうか」

衣「そうだな。この後、衣はお風呂に入ってお昼寝しようかな」

咲「私もお風呂に入ったら読書でもしようかな。読みたい本、たまってるし」

照「私も同じかな」

衣「明後日から合宿だからな。衣も色々と済ませておこう」

咲「そうだね。合宿楽しみだね」

照「2週間もあるからね。色々と済ませておこう」

衣「たまには一人でいたいこともあるからな。明日はおそらく、そんな感じだ」


―衣館前―

衣「またなー」

照咲「またねー」

照「さてと、整理しようか。色々買ったしな」

咲「そうだね。あとはゴロゴロしてようかな。それじゃ」


・・
・・・

―合宿当日の9:00―

透華

透華「それじゃ、本日から2週間、強化合宿に参加して頂く藤田靖子プロです。
   皆さん、失礼の無いように」

藤田「そんなかしこまらなくてもいい。2週間よろしくな。そして、宮永姉妹って、この2人のことか」

咲「あ、藤田靖子プロってかつ丼さんなんですね」

照「かつ丼さん、お久しぶり」

龍門渕(かつ丼さん?……あぁ、なるほどね)

衣「面識があるのか?」

藤田「あぁ、一度、雀荘で打ったことがある。2人がまだ中学1年生くらいの頃か?」

照「そのくらいですね。あのときはお世話になりました」

透華「打ったこともあるんですの?結果が気になりますわね」

藤田「痛み分けさ。正直、自信を失いかけたよ。でも、なんで龍門渕に?」

咲「家庭の事情ですね。合宿よろしくお願いします」

藤田(なるほど……。詮索はやめておくか)

藤田「成長した2人と衣がいるのであれば、私も全力を出さねばな」

藤田「話は聞いていたが、まさか本当にあるとは」

萩「藤田様、衣様、照様、咲様にはリモコンをお渡しします。リモコンの機能ですが。……で……ショック。
  ……で……注入。……で……発動。……で高速……になります」

衣「面白そう!とりあえず、押してみよう」

咲「クスクス、どうなるかな」

照「ブフッ、想像したらマズイ」

藤田「麻雀するのに必要か?これらの機能。とりあえず、かつ丼特盛で、くれ」

萩「かしこまりました」

龍門渕『……』

一「なんかショックとか注入とか発動とか聞こえたんだけど気のせい?」

智紀「現実を見るべき」

純「家族だと思っていた人達が「面白そう」って理由で妖しいボタンを押そうとしてたり、想像して笑ってる現実をか?」

透華「信じましょう」

一「そ、そうだよね!いくらなんでも……」

透華「人間の耐久力を」

純「そっちかよ」

透華「ルールは大会に近く、25000-30000でアリアリ赤4。責任払いアリです。違いは、跳びなし箱下でも立直可。
   麻雀部屋は2つに分かれています。半荘4回終わりましたら麻雀部屋を出て、すぐ眼の前の控室へ。全員
   集まったらメンバーを入れ替えましょう。控室には飲食物が用意してありますので、ご自由にどうぞ。
   トイレは控室を出てすぐ右です。ちなみに全室防音、4人中2人が許可しない限り内側から開かないように
   なっていますわ。館は閉め切ってあり、カメラもあるので逃げることは不可能となっていますわ」

藤田「対局中にかつ丼が食えれば問題ないが、ここは監獄か何か?」

一「自分を追い詰めることで巫力の強化を図るんだね。よくある展開」

智紀「それ、死んでる」

純「正にファイナルファイト系だな」

透華「組み合わせですが、照、藤田康子プロ、智紀、一と咲、衣、私、純で行きましょう。その後は照、藤田康子プロと
   咲、衣を入れ替えてましょうか。それでは、移動してくださいまし」

智紀「それじゃあな!!しみったれたじいさん!長生きしろよ!そして、そのケチな娘よ!俺のこと忘れるなよ!」

純「また会おうッ!俺のことが嫌いじゃあなけりゃあな!……マヌケ面ァ!」

一「忘れたいくてもそんなキャラクターしてねえぜ……てめーはよ。元気でな……」

智紀「……あばよ」


バ ン !

―第2部 完―

照「まだだよー。こっち、おいでー」

咲「こっちにもねー」

―麻雀部屋A―

藤田「ロン、5800」

藤田「ロン、11600は11900」

照「ロン、1500は2100」

照「ロン、2900」

照「ツモ、2600オールは2700オール」

照「ツモ、4000オールは4200オール」

照「ロン、18000は18900」

藤田「ロン、7700は9200」

藤田「ロン、5200」

照「ツモ、500-1000」

智紀一「……」ビクンビクン

すいません。ジョジョ3部ネタです

咲「カン、もう1個カン、さらにカン、最後にカン!ツモ!責任払いで48000。麻雀って楽しいよね!」

咲「カン、カン、カン、18000は18300」

衣「海底ロン!12000は12600!皆でやる麻雀は楽しいな!」

透華(……)

純(冷えるの速いな……)ビクンビクン

―18:30(夕食)―

衣「楽しかったなー」

照「今日、まだ続けたいくらいだね」

咲「そうだね。でも明日があるよ」

藤田「若いっていいなぁ」

照「若さってなんだ?」

咲「振り向かないことさ」

照「愛ってなんだ」

咲「躊躇わないことさ」

藤田「宇宙刑事ギャバ〇?」

照咲「あばよ、涙。よろしく、勇気」

藤田「よく、知っているな。結構前だぞ。そして変なテンションだな」

>>107
>照「ロン、18000は18900」

>藤田「ロン、7700は9200」

4本場だったら8900では?

ハイテイだっけ
ホーテイじゃね
よくわかんないけど

>>115

せやな!

>>116
海底、河底は分けてなかったりする。とある場所でも海底で統一してたりします。

藤田「こっちもな。正に死屍累々」

透華一智紀純「……」

衣「生きてるのか?」

照「いま動いたから大丈夫」

咲「痙攣の間違いじゃない?」

照「電気ショック」ボソッ

透華一智紀純「うぅ」ビクン

咲「注入」

透華一智紀純「おうふ」ビクン

衣「強制打牌」

透華一智紀純「らめぇ!」ガバッ

>>118
ちゃちゃ入れてごめんなぁ。
検討会のところで牌譜の記述があったから点数計算も気になったんよ。
それだけやし。
続けてくんさいな。

皆は点数ごまかしちゃダメだよ!とある人は7700と言われたから何も言わずに
7700だして1位でした。気付かなかっただけです。嘘じゃないです

透華「ハッ!危ういところでした……」

純「幽体離脱って気持ちいいんだな」

智紀「ともき、おうちかえる」

一「連続和了はらめぇ、直撃狙いはらめぇ、嶺上はらめぇ、海底はらめぇ」ブルブル

咲「やりすぎたね。昇天間際、幽体離脱に幼児退行とトラウマだよ」

照「結構難しいね」

藤田「照も咲も随分と強くなったね。4人で卓を囲んでみたいね」

衣「面白そうだな。時間があれば囲もう」

透華「これから夕食ですが……動けない人も多いようね。私も食堂まで歩けるかわかりませんけど」

純「ハギヨシにここまで持ってきてもらうか……。喉を通るか微妙なとこだが」

咲「智紀ちゃんは私が食べさせてあげるね。赤ちゃんプレイって楽しみ」

照「プレイ言うな。L・JCだぞ、一応」

藤田「そういえば、まだ高校入学してないんだな。これからだと大会前と県大会後に長期休暇があるけど、
   そこでも同じようなことするのかい?」

一智紀「ちょっ」ガバッ

照「あ、起きた」

透華「余裕がありましたら開催を考えていますわ。……余り乗り気じゃありませんけど」

照咲(頑張るなぁ……。凄い意思だね)

透華「ここで食事にして、また頑張りましょう。食べませんと、この強化合宿を乗り切れませんわ」

純「食事後の休憩と麻雀&検討会。そしてあと13日間か……」

照「皆で頑張ろうね」

咲(何日で目覚めるかな。目覚めない可能性の方が高いだろうけど、才能もあるし……)

透華「食後の麻雀ですけど、麻雀をするのではなくて、対局中に気付いた点をまとめることにしません?自分の中で、
   何かいつもと違う感じでしたり、何か気付いたことといったものをまとめて、対局者に読んでもらう形式ですわ。
   そして、次の日にそれを試してみる。少しでも違和感があったらメモしておきましょう。きっかけが掴めるかも
   しれませんわ」

咲「確かにそのほうがいいかも。自覚することが第一歩になると思うし」

照「そうだね。試せるものはなんでも試していこう」

藤田「きっかけか……。先天的ではなく、後天的に掴むのか。おそらく、茨の道だろうね」

純「いつもの違うことをするのも大事だからな。そうしよう」

―夕食&休憩後―

咲「あと、イメージを大事にした方がいいよ」

一「イメージ?」

照「打ってる時のイメージ。衣ちゃんと打ってる時に何か感じたりしない?お姉ちゃんでも私でもいいけど。自分で何か行動を
  起こそうとするときのイメージ。ぼんやりと浮かぶもの。直感が大事だから。念の修行にも自分の直感っていうしね」

純(ネン?イメージか……。確かに俺は流れを感じることはあるけど、そのイメージか)

一(うーん……)

咲「とりあえず、今日感じたことをメモしていこう。私達は4人は麻雀してるから2時間後を目安にしよう」

照「それじゃ、行こうか。衣、かつ丼さん」

龍門渕4人(タフだなぁ)

―10日後の朝休憩中―

照「だいぶ慣れてきたみたいだね」

純「10日もかかったけど、何とか意識を失わずに打てるな」

咲「それに純くんは何か掴んだみたいだったね。今日試してみようよ」

純「そうだな。透華、今日の対局だけど照、衣、俺、一で打ちたいんだけど、いいか?」

透華「そうね。存分に試してみてくださいまし」

一「先を越されちゃったかな。僕達も頑張らないとね」

智紀「そうね。とりあえず今日も頑張ろう」

東1 ドラ2s

衣:25000 一:25000 照:25000 純:25000

―16巡目―

―純手牌―

145m667s234599p  ツモ3m 

純(聴牌ならず。衣は聴牌気配でこのままじゃ海底コース。  一からは聴牌気配がないな。衣と照は読みづらい。
  1mは衣の安牌だし、普通に1mを切ればいいんだが……1-3mに何か違和感が。よく見れば照の牌にも同じような感じが
  する。少し大きく見える?6sも何か変だな。一回り小さいのか?よく見ると2pも同じように見えるな。まず、6sから
  切ってみるか。幻覚なのか何なのか確かめてみよう)

純「牌、少しおかしくないか?」

照「幻覚か?電気ショックいっとく?」

衣「ずいぶんと悩んでいるな。いく?」

純「ま、まて」

1345m67s234599p

照(打6sか、結構いくなぁ。今までと少し違う?安全な2m落としとくか。ついでに魔境も)

照打2m

純(鳴ける。衣の海底を一応ずらせるな。って、1-3mが少し浮いてる。あとで精密検査だな)

純「チー」

衣(ずらされただと!照め……)

45m67s234599p 123mチー

―17巡目―

45m67s234599p 123mチー ツモ3m

純(役なし聴牌か。まぁ、うまくいけば点棒もらえるが。衣が字牌、端牌ばかりで特に2-5-8pキツイな。だが、2pが相変わらず小さい。
  そして、6-7sがチカチカしてる。一の牌からも同じ反応が……)

純打2p

345m67s34599p 123mチー

少牌でした。治します。あとアク禁ってた

猿さんでした。ごめんなさい
>>132からやり直し
東1 ドラ2s
衣:25000 一:25000 照:25000 純:25000
―16巡目・純手牌―

145m667s1234599p  ツモ3m 

純(聴牌ならず。衣は聴牌気配で海底コース。一からは聴牌気配がないな。衣と照は読みづらい。
  1mは衣の安牌だし、普通に1mを切ればいいんだが……1-3mに何か違和感が。よく見れば照の牌にも同じような感じが
  する。少し大きく見える?6sも何か変だな。一回り小さいのか?よく見ると1-2pも同じように見えるな。まず、6sから
  切ってみるか。幻覚なのか何なのか確かめてみよう)

純「牌、少しおかしくないか?」

照「幻覚か?電気ショックいっとく?」

衣「ずいぶんと悩んでいるな。いく?」

純「ま、まて」

1345m67s1234599p

照(打6sか、結構いくなぁ。今までと少し違う?安全な2m落としとくか。ついでに魔境も)

照打2m

純(鳴ける。衣の海底を一応ずらせるな。って、1-3mが少し浮いてる。あとで精密検査だな。1pから行こう)

純「チー」

衣(ずらされただと!照め……)

5m67s234599p 123mチー

―17巡目―

45m67s234599p 123mチー ツモ3m

純(役なし聴牌か。まぁ、うまくいけば点棒もらえるが。衣が字牌、端牌ばかりで特に2-5-8pキツイな。2pが相変わらず小さい。
  そして、6-7sがチカチカしてる。一の牌からも同じ反応が……)

純打2p

345m67s34599p 123mチー

―海底―

衣(海底自摸コースに戻せなかったか。衣の5pが一に行ってしまった)

一(ツモは5pか……。衣と照の捨て牌怖すぎ。2人の確定安牌は5sのみか。でも、純くんはよくずらせたな。5sは純くんに打6sから
  危ないけど、照、衣よりもましか)

一打5s

純「ロ、ロン。海底のみ1000」

照衣一「!!」

照「何か掴めた?」

純「打ってる時にいくつかおかしなことがあった。要精密検査かもな」

衣「ほう……精密検査は後だ。今日は色々試してみよう」

照「特性を掴めるようにしよう」

純「不思議な世界の仲間入りか……。悪くないな」

照「続けようか」

―夜夕食前―

純「ん……。ここは……寝室?」

一「純くん……」

智紀「おめざめ……」

純「夢……夢オチか?」

透華「衣と照を相手にして若干の劣勢で済んだことなら夢ではありませんわ」

智紀「牌譜はこれ。純は4ゲーム目が終わったところで気を失った」


一「急に倒れたから心配したよ」

純「そうか……。悪いことしたな。迷惑もかけちまった」

透華「そんなこと……。それにあの4人なら相変わらず打っていますわ。純が起きたから呼びましょうかね。
   夕食の時間ですし」

純「もう、そんな時間か」

―食堂―

咲「大丈夫そうだね」

照「安心した。そして、ようこそ?」

衣「微弱ながら、何かを感じるな。今日は休んで今度、試してみよう」

純「そうだな。智紀と一はどうだ?何か掴めたか」

一「微妙かなぁ」

智紀「まったく」


一「純くんは元から流れらしきものを感じ取っていたからね。それが強化されたのかも」

純「そうだな。まだまだ及ばないけど試してみる価値はあるな」

透華「今日は大事を取って寝たほうがいいですわ。そして、明日も休みましょう」

純「だが、一人減ると2卓囲めないだろ?」

透華「問題ありませんわ。藤田プロ、衣、照は明日近くの雀荘へ行きますから。息抜きの意味も兼ねて。
   ですから純が休んでも問題ありませんわ」

純「それなら、甘えようかね。1日ゆっくり休ませてもらうわ」

―合宿最終日の夜―

藤田「なかなか楽しめたよ。それに役に立てたようで何よりだ」

透華「とても助かりましたわ。今年の大会を楽しみにしてて下さいまし」

藤田「そうだな。県レベルなら問題ないだろうね。風越の全国大会連続出場記録も今年で終わりかもな。
   油断は禁物だがな」

透華「また機会があればお願いするかもしれませんわ。それと後でお礼を別に致します」

藤田「わかった。それじゃ、またな」

咲「かつ丼さんまたお願いしますね」

照「またいつか」

透華「それでは、私達も寝ることにしますかね。他の皆はダウンだなんて」

咲「仕方ないよ。予定がねぇ。透華ちゃんは凄いね」

透華「私も何度か気を失いましたがね。ある程度、掴みましたし。大会が楽しみですわ」

照「県は問題ないだろう。風越も去年のメンバーが何人かいるけど、私達のチームならほぼ確実」


咲「データも揃ってるしね。それじゃ、今日は寝ようか。合宿お疲れ様」

照透華「お疲れ様」

咲「お姉ちゃん、純くんのことどう思う?」

照「身長高すぎかなぁ。私は咲、衣、一みたいな娘がいいな」

咲「微弱な気がするけど得たかもしれないよね」

照「スルーっすか。確かにね。流れを読んで断ち切る、相手に嫌な流れを押し付けるって感じがする」

咲「海底や嶺上、連続和了もあったよね。3連続で打点に関してはお姉ちゃんと全然違うけど」

照「発現した部分を用いて鳴くことで奪うって感じなのかな。大きく、小さくとか、
  光る?とか浮く、おまけに踊るように見えたって言ってたね」

咲「そんな感じだね。『最初は幻覚かよ、ついに壊れたか』って思ったけどね。お姉ちゃんの魔境には
  どう映った?」

照「打ち方が違い過ぎたように見える。不要なはずの牌を残して、役の無い鳴きもあったからね」

咲「今度、衣ちゃん、お姉ちゃん、私で試してみようか。あと、変な感じの透華ちゃんも入れて鳴けるかも」

照「そうだね。純はどこまで対応できるのか見たいね。【踊る分岐点】―キャッチ・アンド・リリース―って
  とこかな」


咲「全国に行けば私達も有名になって、富と名誉も手に入りそうだしね。頑張ってもらおう」

照「ダークサイドでてない?まぁ、透華に拾われた時点で、ある程度はあるから焦る必要はないと思うけど。
  『全国を制覇した美人姉妹―牌に愛された者達―』とかっていうキャッチコピーもいいかもね」

咲「透華ちゃんが嫉妬するかもね。まぁ、透華ちゃんも取り上げられそうだけど。あとは個人戦をどうするか」

照「大会が楽しみだね。県はとっとと流しちゃおう」

咲「余裕だろうね。伝統の風越(笑)。データのない新設や弱小に来た人の方がやっかいそう」

照「そうだね。そういえば、Zo〇に高校生が出入りしてたね。しかも、結構な人数。もしかしたら……」

咲「打ったことない人達だからね。強いのかな?少し心配」

照「私達がいるのに?衣も透華も純もいるし。咲は心配性だなぁ」

咲「問題ないか。それじゃ、おやすみなさい」

照「おやすみー」

第2部終了
機会があればまた。
途中猿とレベルで張るのが遅れて申し訳ない。それでわ

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