ビュティ「お金がもうないよー」ボーボボ「5億年ボタンを使うか」 (129)

ビュティ「あれ?」

ヘッポコ丸「どうしたんだ?」

ビュティ「お金がもうないの。おかしいなぁ。昨日はそんなに使ってないのに」

首領パッチ「おいおい!!マジかよ!!これからどうするザマス!!!お金が無いとパンが買えないザマスわよ!!!」キラキラ

天の助「パンがないならところてんを食べればいいじゃありませんこと?」キラキラ

ヘッポコ丸「お前ら!!なんだよ!!そのキラキラした装飾品は!!!どこで買ったんだよ!!」

首領パッチ「デパート・ヨコセヨ」

天の助「なら、良し」

ビュティ「良しじゃないよ!!何言ってるの!?大事なお金、勝手に使ったの!?」

首領パッチ「グダグダいうなやぁー。また稼げばいいだけだろ?」

ビュティ「稼ぐって……」

ボーボボ「何かあったザマスか?」キラキラ

ビュティ(多分、横領の主犯格だーこいつー!!!)

首領パッチ「おねえさまぁ!!ビュティがお金を使ったっていうのよぉ!!」

天の助「ねえ、酷くない?あの子、私たちに責任押し付けてるわよぉ」

ボーボボ「ビュティ……」

ビュティ「違うよ!!どう見たって首領パッチくんたちが使ってるよ!!!」

首領パッチ「あぁ?ショーコでもあるんですかぁー?言いがかりもやめてくれませんかぁー?」

天の助「すいませーん。Tokozonから首領パッチさんへお届けものでーす」

首領パッチ「わーい!!きたきたー!!」

天の助「二世帯住宅を通販で買っちゃうなんてリッチですねー」

首領パッチ「パパのカードで買ったのーえへへー」

ヘッポコ丸「今の通販ってすごいんだな」

ボーボボ「……どっちが本当のことを言っているのやら」

ビュティ「火をみるより明らかでしょ!!!普通、二世帯住宅なんて買えないよ!!!」

ボーボボ「ここは鼻毛を抜いて占う、鼻毛占いをするか。……首領パッチが犯人っ」ブチッ

ボーボボ「いてぇじゃねえかボケェ!!!!」ドゴォ!!!

首領パッチ「ぶげぇ!?」

ボーボボ「ついでに天の助も!!!」ドゴォ!!!

天の助「おやくそくー!!!ぐばぁ!!!」

ボーボボ「これで満足か?」

ビュティ「もういいよ」

ヘッポコ丸「でも、お金がないと困るな。食料だって買えないし」

ビュティ「うん」

ボーボボ「なんだ。金の心配をしていたのか。オレはてっきりヘッポコ丸がマカデミアンナッツのことをインディアンナッコォって言い続けている件かと」

ヘッポコ丸「オレ、そんなこと一度も言ったことありませんよ!!!」

首領パッチ「インディアンナッコォ!?なにそれ!!かっこいい!!!」

天の助「技にしちゃお!!技にしちゃお!!」

首領パッチ「特許申請してこなきゃ!!!」

ビュティ「もう真面目にしてよ!!お金がもうないんだよ!?」

ボーボボ「金の心配はいらない。これを使えばいいだけだ」パカッ

ビュティ「またアフロから……。で、それなに?」

ボーボボ「5億年ボタンだ」

ビュティ「5億年ボタン……?」

ヘッポコ丸「なんですか、それ?」

ボーボボ「押すだけで100万が出てくる」

ビュティ「100万が……!?」

首領パッチ「へっ。嘘くせえなぁ。オレはそんなの信じないぜ」ポチポチポチ

ヘッポコ丸「おい!!!なにしてんだ!!!危ないぞ!!!」

ボーボボ「あ、間違えた。これ100万ジンバブエドルが出るほうだった」

ビュティ(ジンバブエドル!?なんかもうヤバい香りしかしない!!!)

ボーボボ「まぁ、いいか。首領パッチだし」

ヘッポコ丸「ボーボボさん。何も起こりませんけど……?」

天の助「それどころか首領パッチも動かなくなったぞ?」

ボーボボ「当然だ。この5億年ボタンジンバブエドルバージョンは、実際の時間で5億年間動かなくなる呪われたスイッチだからな」

ビュティ(首領パッチくんがあっさり殺されたー!!!!)

ボーボボ「こっちが本物の5億年ボタンだ。押すだけで100万円と100万本の鼻毛が出てくる」

ビュティ「鼻毛はいらないよ!!!」

ボーボボ「植毛に使えるのに……」

天の助「とりあえず押そうぜ。こっちは金欠なんだからよ」

ボーボボ「まて!!!!天の助!!!!!」

天の助「な、なんだ!?」

ボーボボ「お前、オレのエクレア食べただろ」

天の助「ちっ……ころせ!!」

ビュティ「今はどうでもいいでしょ!!!そんなこと!!!」

ヘッポコ丸「あ、説明書がついてた」

ビュティ「え?ホント?なになに……」

『これを押すと100万円と100万本の鼻毛がでてきます。ただし、何もない空間で5億年過ごしてもらいマッスル!ハッスル!』

ビュティ(説明文、ウザ……)

ヘッポコ丸「何も無い空間?」

ボーボボ「精神だけが別の世界に飛ばされてしまう。恐ろしいスイッチというわけだ」

ヘッポコ丸「うーん、100万円のかわりに5億年も過ごすなんて……」

ビュティ「な、なんだが怖い……」

ヘッポコ丸「せめてどんな感じの世界なのかわかればな……」

ボーボボ「ヘッポコ丸、見たいか?」

ヘッポコ丸「え?見れるんですか?」

ボーボボ「ああ。オレが若気の至りで押してしまったときの映像が残っている」

ビュティ「映像が残ってるの!?」

ボーボボ「心配するな。5億年分を2時間のヒューマンドラマにまとめてある」

ビュティ「編集でどうにかなるのそれ!?」

ボーボボ「さーてと、どれにするかなぁ」

天の助「全12回か」

ボーボボ「大変だったぜ。1クール分のロケをするのはな」

ビュティ「12回も5億年過ごしたの!?」

ボーボボ「第一話『はじめての5億年』から見るか」ピッ

ビュティ(サブタイトルが無駄に壮大……)

天の助「ところでオレのぬ億年ボタンは押すか?」

ヘッポコ丸「ちょっと黙っててくれ」

ボーボボ『――こ、ここは!!』

ビュティ「あ、ボーボボだ」

ヘッポコ丸「本当に何もないな」

ビュティ「これいつのときのなの?」

ボーボボ「先週だ」

ビュティ「先週!?」

ボーボボ『おいおい。オレは一体、どうしちまったんだ』

ボーボボ『おーい!!ビュティ!!ヘッポコ丸!!首領パッチ!!ソフトン!!田楽マン!!!破天荒!!!魚雷先生!!!』

ボーボボ『みんな!!どこだー!!』

天の助「あれれ?ボクの名前呼ばれてないよ?あれれー?」

ヘッポコ丸「辛いな……これ……」

ビュティ「うん」

ボーボボ『まぁいい。どこかにいるだろう。探してみるか』

ボーボボ「当然だが。この空間には誰もいない。オレは一人で5億年を送ることになった」

ビュティ「ボーボボ、いつもそんなに大変なことをしてたの?」

首領パッチ『ハァーイ、なにしてるの?』

ボーボボ『誰だ、てめぇ』

ビュティ(でたぁー!!!早速設定を打ち破るやつー!!!)

首領パッチ『私がききたいぐらいよぉ。ここにはなにもないの。こまっちゃうわぁ。エステの予約だってしたのにぃ』

ボーボボ『大変だなお嬢さん。オレもどうやら時の牢獄に入れられてしまったようだ』

首領パッチ『そうなの。私と一緒なのね』

ボーボボ『似た者同士なら、オレたち』

首領パッチ『あら、もしかして口説いてるの?』

ボーボボ『ここにはオレとお嬢さんしかいない。アダムとイヴだろ?』

首領パッチ『いいわ。相手になってあげる』

ボーボボ『それは嬉しいな』

首領パッチ『向こうにホテルがあったわよ。あんたのオゴリね』

ヘッポコ丸「なんだよ!!一人じゃないじゃないか!!!」

ボーボボ「バカヤロウ!!!!考えてもみろ!!!5億年も奴と一緒だぞ!!!3秒もあれば発狂するだろうが!!!!」

ビュティ「してないじゃん!!なんかいい雰囲気になってるよ!!!」

『~100年後~』

首領パッチ『……』

ボーボボ『シャワー浴びたら出るぞ。こっちはさっさとチェックアウトしたいんだからよ』

首領パッチ『酷い……酷いわ!!!結局、私の体だけが目的だったのね!!!』

ボーボボ『これだから女ってやつはメンドーなんだよなぁ』

ビュティ(100年もなにしてんのこの二人ー!!!)

ボーボボ「ほら見ろ。たった100年でこのザマだ」

ヘッポコ丸「色んな意味ですごい精神してますよ!!!あんた!!!」

首領パッチ『あなたと出会ったのが全ての間違いだったのね!!』

ボーボボ『うるせぇ。服きろよ、ブス』

首領パッチ『出会ったときはあんなに愛しあっていたのに……うぅぅ……こんな人だって知っていたら……』

ボーボボ『泣くんじゃねえ!!!消えろ!!!』

首領パッチ『うぇぇぇん!!!』

ボーボボ『あぁー。うぜぇ。早く死なねえかなぁ、コイツ』

ビュティ(すごいことになってる……。100年だし、仕方ないか……)

『~1時間後~』

ボーボボ『やっぱり、オレにはお前がいないとダメみたいだ』

首領パッチ『急にそんなこと言われても、ゆ、許してあげないんだからね!!』

ビュティ(100年の溝が60分で修復したぁー!!!)

ヘッポコ丸(むしろカットされた部分が気になるぞ、これ!!!)

ボーボボ『さぁ、行くか』

首領パッチ『ええ、チェックアウトしましょう』

ボーボボ『そうだな。まぁ、オレたちの愛にチェックアウトはないけどな』

首領パッチ『ば、ばかにしないでよ!!ふんっ!!でも、そんな貴方がすきっ』

ビュティ(なんだこれー!!!!うっざー!!!)

ボーボボ「まだ100年と1時間だ。地獄はこれからだ」

ヘッポコ丸「そんな感じひとつもないですよ!?苦しんでないですよ!!!」

ボーボボ「黙ってみてろ!!!天の助!!!!!」

天の助「すぅ……すぅ……」

ビュティ(ねてるー!?ムリもないけど)

首領パッチ『しっかし、行けども行けども何もねえな。どうなってんだよ、ここ』

ボーボボ『何もない空間みたいだな。やはりオレが押したあのスイッチは噂に名高い5億年スイッチだったのか』

首領パッチ『5億年スイッチだと?なんだそれ?』

ボーボボ『これだ』パカッ

首領パッチ『これか。押すとなんかあるのかよ』

ボーボボ『100万が出る』

首領パッチ『へっ。嘘くせえな。オレはそんなの信じないぜ』ポチポチポチ

ボーボボ『あ、間違えた。これジンバブエドルがでるほうだった』

ビュティ(同じシーン、さっきでみたー!!!)

ボーボボ『ちっ。首領パッチがやられたか……。ここからは独りってことか』

ボーボボ『さてと、何するか……』

ボーボボ「言い忘れたが、この世界では眠ることも死ぬことも狂うことも許されない」

ビュティ「さっき、発狂するとかいってたのに」

ボーボボ「アーハン?」

ビュティ「……」イラッ

ボーボボ『今、どれぐらいの時間がたったんだ……。3時間は余裕で越えているはずだが』

ボーボボ『5億年もこのままか……。しかし、時間を無駄にするわけにもな……』

ボーボボ『修行して鼻毛真拳を極めるか』

ヘッポコ丸「おぉ。割とまともなことを言い出した」

ビュティ「ボーボボが強いのってもしかして、この世界で鍛えているからとか……」

ヘッポコ丸「それ、ありえるな」

ボーボボ『いくぞ!!!』ニュルルル!!!

ボーボボ『鼻毛真拳!!!奥義!!!!鼻毛剛乱舞!!!!』

ボーボボ『鼻毛真空弾!!!鼻毛百烈撃!!!鼻毛超撃破!!!!』

ヘッポコ丸「すごい技ばかりだ!!!」

ビュティ「鼻毛出してるようにしか見えないけど」

『~10年後~』

ボーボボ『鼻毛真拳奥義……鼻毛……鼻毛で絞ってやるぅ!!!!いや、この技は3年前にもつくったな……』

ビュティ「技のクォリティが明らかに低下してる!!!」

ヘッポコ丸「10年も開発してたのか……」

『~300年後~』

ボーボボ『鼻毛!!!ハナゲッゲ!!ゲゲゲゲゲ!!!ハナナナナ!!!!ゲッゲハゲハナッゲ!!!!!』

ビュティ「ついに狂ったぁー!!!!」

ヘッポコ丸「400年ちょっとでこれって意外に早いな!!さっきまでの余裕はどこにいったんだ!?」

ボーボボ「所詮はオレも人間だったんだなぁ。ボボボ」

ビュティ「名言風に言わなくていいよ!!名言じゃないし!!」

ボーボボ『ハナゲッゲッゲッゲッゲ!!!ハナーゲ!!!ゲハーナ!!!ゲハナ!?』

ボーボボ『ハナゲ!!!ハナゲ!!!ゲーゲーハー!!!』

ビュティ「でも、なんだか痛いしい……」

ヘッポコ丸「これ以上、見たくないな。こんなボーボボさん……」

ボーボボ「目をそらすな。これがこの5億年ボタンの恐ろしいところだ」

ビュティ「う、うん」

ボーボボ『ハナゲ!?えー!?はなげー!?あっはっはっはっはっは!!!!』

ボーボボ『飽きた。次、なにしよ』

ビュティ(純粋な視聴者が弄ばれたー!!!)

ボーボボ『しかし、そろそろ腹も減ってきたな。流石に何百年と食ってないと小腹のひとつも空くぜ』

ボーボボ『といっても、この空間には何もねえしなぁ……』

ビュティ「あれ?この世界でもお腹すくんだ」

ボーボボ「そんなはずがない……!!どうなっている……!?」

ビュティ「ボーボボが体験したことでしょ!?何驚いてるの!?」

ボーボボ『何もないなら作るしかねえか』

ヘッポコ丸「またとんでもないこと言い出したぞ……」

ビュティ「作るって言っても土だってなさそうだし、そもそも種がないんじゃ」

ボーボボ『それは違うな、ビュティ。土がなくともカイワレは育つ』

ビュティ「あれー!!?テレビから返答がきちゃったー!!!」

ヘッポコ丸「でも、水すらないのにどうやって……!!」

ボーボボ『ハナクソをここに植えてっと。水分は鼻水でいけるはずだ』

ボーボボ『早くそだたないかなぁー。うふふふ』

ビュティ「うふふじゃないよ!!!最低の組み合わせで何が育つの!?」

ボーボボ「え?カイワレだろ?」

『~1000年後~』

ボーボボ『ちくしょう!!!どうして何も育たねえんだよぉ!!!うわぁぁぁぁ!!!!』

ビュティ「あれで1000年も粘ったの!?少しは学習しなよ!!!ていうか、半月ぐらいで気づけ!!!」

ボーボボ「HAHAHA」

ヘッポコ丸「あんたのことだろ!!!」

ボーボボ『何がいけなかったんだ……わからねえ……わからねえよぉ……』

ビュティ「一生わかるわけないよ」

ボーボボ『うわぁぁぁぁ!!!オレにはカイワレを育てる資格がねえっていうのかぁ!!!カイワレの神様よぉ!!!』

天の助『そんなことはありませんよ、ボーボボよ』

ビュティ(カイワレから最も遠い奴が降臨したー!!?)

ボーボボ『あ、あんたは……?』

天の助『我はカイワレの神、ところ天のカイワレ助です』

ビュティ「ところてんだろ!?カイワレ助ってなんだよ!?」

天の助『ごらんのように我の体はカイワレでできています』

ビュティ「おまえの9割水分じゃん!!!」

ボーボボ『カイワレ神様。オレにどうかカイワレの育て方を教えてくれ。このままだと飢え死にしてしまう……』

天の助『いいでしょう。ただし、条件があります』

ボーボボ『条件だと?』

天の助『タダの我が技能を伝授するわけにもいきませんからね』

ボーボボ『わかった。どうすればいいんだ?』

天の助『私と勝負しなさい。そして、貴方が勝てばカイワレの全てを教えて差し上げましょう』

ボーボボ『な、なんだと!? しかし。カイワレ神に勝つなど……』

天の助『できなければカイワレを育てられず、あなたは死ぬ。戦い敗れても、待っているのは死。二つに一つですよ』

ボーボボ『そうだな……オレは……やるしかねえ……!!カイワレを食べるために!!!』

ボーボボ『鼻毛真拳奥義!!!!鼻毛で絞っちゃうぅ!!!!』バシンッ!!バシンッ!!!

天の助『うぎゃぁぁぁ!!!!』

ビュティ(10年間の修行の成果が今ここにー!!!)

天の助『くっ……いいでしょう……。約束通り教えましょう……カイワレの育て方を……』

ボーボボ『トドメじゃぁ!!!!』ドゴォ!!!!

ビュティ(やっぱり息の根とめにいったぁー!!!)

ボーボボ『おら。くそカイワレ、早く教えろよ」

天の助『ひぃぃ。ゆるしてください、ゆるしてくださいぃ!!おしえます!!おしえますからぁ!!!』

ボーボボ『きちんと基礎から教えろよ。じゃないと、お前の妹であるところ天のカイワレ子がどうなるか……』

ヘッポコ丸「妹いたのか!?」

天の助『やめろ!!!妹は関係ないだろぉ!!!』

ボーボボ『ほら、早くしろよ』

首領パッチ『おにいやぁぁぁん!!!たすけておくれやすぅぅぅ!!!!』

ビュティ「妹、お前なの!?」

天の助『カイワレ子ぉぉ!!!!』

首領パッチ『おにいやぁぁぁん!!!!』

ボーボボ『うっせえぞ。クソガキ!!うまい棒のキャラメル味でもかじってろ!!!』

首領パッチ『うえぇぇぇん!!!かたいよぉ!!キャラメル味、硬くて歯が折れちゃうよぉ!!!』モグモグ

天の助『やめてくれぇぇぇ!!!妹にだけは手をだすなぁぁぁ!!!!』

ボーボボ『だったらカイワレ作れよ!!!!無能がぁ!!!!』

ビュティ(いつの間にか作らせようとしてるー!!)

ボーボボ「なんて恐ろしい……。追い詰められた人間ってのは、こうも変わるのか……」

ビュティ「いつものボーボボじゃん!!何も変わってないよ!!」

ボーボボ「それは次のシーンを見てから言うんだな」

ヘッポコ丸「場面が変わる。時間が進むのか」

『~500年後~』

田楽マン『すいません。カイワレくださいなぁ』

ボーボボ『はぁーい。勝手に取っていっていいよー』

軍艦『ここのカイワレ、マジカイワレだわ』

ビュティ(人ふえてるー!!!なんだこの楽園!?)

ヘッポコ丸(どこからわいたんだー!!!軍艦ー!!!)

首領パッチ『このカイワレ村もようやく形になってきたわね』

ボーボボ『ああ、長かったな。500年もかかっちまった。――お前にプロポーズするが』

首領パッチ『え!?や、やだ……な、なにをいっているの。私はカイワレ子。貴方にとってはただの人質……』

ボーボボ『いや、もう違う。今はオレが人質だ。愛というなのな』キリッ

ビュティ「このくだり、マジいらねー!!!」

ボーボボ「そんこというなよ。ヒューマンドラマには必ず恋愛要素はあるだろ?」

ビュティ「そうだった!!これドラマなんだ!!!脚本めちゃくちゃすぎて忘れてた!!」

ボーボボ「まだ5億年という果てしない時間の一部しかみてない。裏に隠された人間性の発露はここからだ」

ヘッポコ丸(考えてみればまだ折り返してもいないんだよな……)

ソフトン『すまない。ここがカイワレ村なのか?』

ビュティ(ソフトンさん!?貴方だけは出ないって信じてたのに!!!)

ボーボボ『お前は?いや、言わなくてもいい。ウンコか』

ソフトン『オレも時間という檻に閉じ込められた鳥だ』

首領パッチ『いや、ウンコじゃねえか』

ボーボボ『鳥のフンってことか』

ソフトン『ここがオレにとってのサンクチュアリかもしれないな』

田楽マン『もしかして住むつもりなのら!?いやぁー!!!』

軍艦『や、やだぁ、このウンコマジウンコじゃん。汚いわぁ』

ボーボボ「戦乱の予感」

ビュティ「ただのイジメじゃん!!やめてあげなよ!!!いい加減やめてあげなよ!!!」

『~3000年後~』

ボーボボ『……全部、失っちまったぁ』

ヘッポコ丸「あれ!?村はどうしたんだ!?影も形もないぞ!?』

ビュティ「みんなは!?3000年の間になにがったの!?』

ボーボボ「分かるだろ、ビュティ?」

ビュティ「え?な、なにが?」

ボーボボ「ソフトンが出てきた時点で放送なんてできないんだ」

ビュティ「……ごめんなさい」

ヘッポコ丸(ビュティさん!!認めちゃっていいんですか!?)

ボーボボ「ソフトンは並みの生命力ではなかった。故に3000年もかかったんだ」

ヘッポコ丸「お前!!殺したな!!!ソフトンさんを殺したな!!!」

ボーボボ「バカヤロウ!!!いつまでもテレビに出していいツラしてねえだろうがよぉ!!!!」

ヘッポコ丸「くっ……」

ボーボボ「さ、続きを見るぞ。物語はまだプロローグすら終わっていない」

ビュティ「5000年近くなにしてんの!?無駄な時間すごしすぎだよ!!!」

『~5000年後~』

ボーボボ『おーい。お前たちぃ。こっちにこーい』

ボージョレヌボーボボ『『パパー!!』』

ビュティ(ひぃぃー!!!酒瓶がはしゃいでるー!!!)

ボーボボ『パチ子。1000年前、お前と出会えてオレはよかったよ。こうしてワイン村が出来上がったしな』

首領パッチ『うふ。もういわないで。受験会場と間違えて土佐犬と相撲とることになってた私を助けてくれたことは感謝してるけど、思い出したくないの』

ボーボボ『どうして?あのときのお前はとても可愛かったのに』

首領パッチ『だって、あの土佐犬、よく見ればチワワだったし』

ボーボボ『はっはっは。お前はおっちょこちょいだなぁ』

ビュティ(また始まった……)

ボーボボ『ん?二人がいないな。おーい!!なにしてる!!はやくこーい!!!』

首領パッチ『あの二人はヤンチャだから』

ボージョレヌーボーボボ『パパ。今年のボクは100年に一度の息子だよ』

ボージョレヌノワイン『ぬぬぬ』

ヘッポコ丸「おい!!二人目!!!あいつの息がかかったやつだろ!!!」

ボーボボ「なんて幸せそうな家庭なんだ……。こっちまで恥ずかしくなってくるぜ」

ビュティ「これ、いつ終わるの?」

『ハーッハッハッハッハッハ!!!!やっと見つけたぜぇ!!!!』

ヘッポコ丸「な、なんだ?」

ボーボボ『誰でぇい!!!てやんでい!!!』

5億年ボタン『オレこそ!!毛狩り隊5億年ボタン空間ブロック基地隊長の5億年ボタンだ!!!』

ビュティ「毛狩り隊だぁー!!!」

5億年ボタン『うぅ……やっと人にあえたよぉ……さびしかったよぅ……オレ……オレ……部下とかいねえし……こんな辺境で独りでいるなんてもうやだよぉ……』

ビュティ(毛狩り隊も大変だなぁ)

ヘッポコ丸「そ、そうか!!だから毛狩り隊の軍艦や田楽マンがいたのか……!!想像できた展開のはずだったのに……!!裏をかかれた!!」

ビュティ「ヘッくん楽しんでたんだね」

ボーボボ『子どもたちよ!!オレの後ろに隠れろ!!!』

首領パッチ『こわいこわいわー!!!』

ボーボボ『てめぇは盾になれやぁ!!!!』ドゴォ!!!!

首領パッチ『あぶぇ!?』

5億年ボタン『くっくっく。オレを攻撃できるかなぁ?ボーボボ?』

ボーボボ『なんだと?』

5億年ボタン『オレを攻撃すれば精神だけが別の世界に飛ばされて5億年のときを過ごすことになるんだぜ?』

ボーボボ『な、なんだと!!!』

5億年ボタン『まぁ、お前は5億年も過ごしたという記憶はないんだがな』

ボーボボ『ならラクショーじゃー!!!』ドゴォ!!!!

5億年ボタン『ごへっ!?』

ビュティ(躊躇なし!!)

ボーボボ『いくらでも殴ってやるぜぇ!!!!』バキドゴバゴ!!!!

5億年ボタン『ぐぉぉ!!!ば、バカな……怖くないのか!!オレを殴るたびにお前は5億年という虚無を味わっているのに……!!』

ボーボボ『だって、記憶ないし』

5億年ボタン『正論……!!』

ビュティ(あ、こいつバカだ)

ヘッポコ丸「流石ボーボボさん!!並大抵の精神力じゃない!!オレならきっと攻撃できない!!」

ボーボボ「この敵が現実にいなくてよかった。5億年とかこわすぎる」

5億年ボタン『くそ……!!1億年以上も放浪して出会えた相手が敵で……しかも、オレの想像をはるかに凌駕するやつだったんなんて……!!!』

5億年ボタン『あんまりだぁ!!!あんまりだぁぁぁ!!!!』

ボーボボ『お前……』

5億年ボタン『いつだってそうだ……!!オレはいつもいつも忌み嫌われてきた……。そりゃそうさ。だってオレは5億年ボタン。誰も近づいてきやしねえ』

5億年ボタン『5億年ボタンだからってだけで!!!オレは避けられてきたんだ!!!!』

首領パッチ『おっと、危ない』ササッ

5億年ボタン『オレをバカにしてきた奴らに復讐するため、毛狩り隊に入ってもこんな場所に飛ばされる始末……!!!』

5億年ボタン『ハハハハハ!!!!見てみろよ!!!!もうオレを避ける人間すらここにはいねえ!!!!』

首領パッチ『なんだ、こいつ。邪魔だなぁ』ササッ

5億年ボタン『笑えよ!!!ボーボボ!!!このオレを!!!!』

ボーボボ『お前は何をしてきたんだ?』

5億年ボタン『なに……?』

ボーボボ『1億年も生きてきて、一つも悟れてないな。煩悩だらけじゃねえか。それじゃあ他人に避けられて当然だ』

ビュティ「ボーボボだけは絶対に説教しちゃだめだよね?」

ヘッポコ丸「うん」

5億年ボタン『てめぇに何がわかる!!5億年ボタンの気持ちなんてわかりゃあしねえだろうがよぉ!!!』

ボーボボ『黙りやがれ!!!!』

首領パッチ『ちょっと!!静かにしてよ!!!子どもを寝かせなきゃいけないのよ!!!』

ボージョレヌノワイン『ぬぬぬ』

ヘッポコ丸「そいつだけは寝かせるな!!ヴィンテージになったら調子にのるぞ!!!」

ボーボボ『オレだって同じだ』

5億年ボタン『な、なに?』

ボーボボ『オレもこの何もない空間で1億年以上、過ごしてきた……』

ビュティ「どの口がいってんの!?」

天の助『んー。チュパっ。この口よん?』ウッフン

ビュティ「邪魔だよ!!!」

5億年ボタン『お、お前もだったのか……ボーボボ……』

ボーボボ『まさかこの世界でこうして会話ができる奴と会えるなんてな。嬉しくて涙が出そうだ。これも運命、ってやつかもな』

5億年ボタン『ボーボボ……さん』キュン

ビュティ「またやるの!?恋に落ちるの首領パッチくんだけでいいよ!!!」

ボーボボ『だが、オレたちはアダムとイヴでありながら、ロミオとジュリエットだ。決して結ばれる運命ではない』

5億年ボタン『そんなぁ!!どうしてぇ!!!』

ボーボボ『敵同士の定め。無理なんだよ』

5億年ボタン『いやよ!!そんなの!!どうしてあなたはボーボボなのよぉぉぉぉ!!!!』

首領パッチ『どうして私がヒロインじゃないのよぉぉぉぉ!!!!!こたえてよ!!!てんイチくん!!!』

天の助『パチ子さん。ボクが愛しているから安心して。貴方のスタンドも一緒に愛してあげるから』

首領パッチ『だが、断る』

天の助『ぐわぁぁぁ!!!ショックのあまり秒速60キロの速度で後方に吹っ飛ぶ!!!!』

ヘッポコ丸「はやっ!?」

ボーボボ『許してくれ!!』

5億年ボタン『いやよ!!だって、だって、貴方が始めて私に触れてくれたのにぃ!!とっても嬉しかったのにぃ!!!』

ボーボボ『5億年ボタぁぁぁぁぁン!!!!!』ダダダダッ

5億年ボタン『ボーボボォォォォ!!!!!もう一度だけぬくもりをぉぉぉぉ!!!!』ダダダダッ

ボーボボ『――1億と2千年前から恋してる(交響詩篇エウレカセブン)!!!!』バーン!!!!

5億年ボタン『うぎゃぁぁぁぁ!!!!』

5億年ボタン『さよなら……私の初恋――』

5億年ボタン『ごぶぅ!?』グシャ

ボーボボ『オレの愛は無限パンチだ』キリッ

ビュティ(意味わからん!!!別にかっこよくもないし!!!ただただ腹が立つ!!)

ボーボボ『また、独りになっちまったか……』

ボーボボ『あと4億年……オレの業を考えれば妥当かもしれないな……』

首領パッチ『独りになんてさせねえよ』

天の助『オレたちがいるだろ?』

ボーボボ『お前ら……』

首領パッチ『ボーボボっ』

天の助『全く。お前は俺たちがいないとダメだよな』

ボーボボ『仲間面すんなぁー!!!!』バーン!!!!

首領パッチ『はぶぇ!?』

ビュティ(やっぱりだー!!!)

ボーボボ『オレをむかつかせた罪でてめえらは4億年カイワレの刑に処す』

『~4億年後~』

ボーボボ『カイワレ~カイワレ~カイワレ~』

首領パッチ『カイワレヲ~アガメタマエ~』

田楽マン『カイワレ~ワレカイ~カレワイ~』

ビュティ「なにがあったの!?なにがったの!?これどうしちゃったの!?怖いよ!!!」

天の助『カイワレ教!!!今日こそはところてん教がお前たちを支配してくれるぜぇぇ!!!ひゃっはぁー!!!!』

ボーボボ『来たな。憎きところてん教……』

ソフトン『今日こそ、このジハードを終結させよう』

首領パッチ『へっ。カイワレの底力、みせてやるぜ』

軍艦『カイワレマジカイワレ』

ボーボボ『いくぞぉぉぉぉぉ!!!!!』

天の助『ヒャーッハッハッハッハッハ!!!!!!しねえ!!!カイワレどもぉぉぉぉぉ!!!!!!』

『~続く~』

ビュティ「続いた!?なにこれ!?どういうことなの!?」

ボーボボ「あそこで5億年が経過し、オレは現実の世界にもどってきたということだ」

天の助「すげぇ気になる!!二話もみよ!!二話もみよ!!」

首領パッチ「カイワレ教どうなったの!?どうなったの!?」

ボーボボ「4億年という月日はあまりにも長すぎた。その所為で、人間たちはああやって偶像を見つけ堕落していったんだ」

ビュティ「カイワレを偶像にしたの!?どんなセンスだよ!!!5億年かけたってそこに行き着く自信なんてないよ!!!」

軍艦「ちょっとぉ、監督ぅ。私の活躍すくなすぎなぁい?」

田楽マン「ボクの田楽パンチ1兆回チャレンジがまるまるカットされてるぅ」

ソフトン「オレの野グソ日記もないな」

ビュティ「あんたたちそんなことしてたの!?暇すぎるよ!!!」

ボーボボ「どうだ。これが5億年ボタンを押したあとに待っている世界だ」

ヘッポコ丸「まぁ、あの、なんていうか……」

ビュティ「楽しそうではあったけど」

ボーボボ「強気だな。なら、押すか?」

ビュティ「絶対やだ」

ボーボボ「そうだな。真面目に働くのが一番だ。これは捨てていこう」ポイッ

5億年ボタン「……さよなら、わたしの初恋」
                             おしまい。

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