P「朝起きたら律子が隣にいた……」(514)


チュンチュン

P「……」

律子「……すぅ、すぅ……」

P「……」

P「どういうことなの……」


律子「う~ん……むにゃむにゃ」

ゴロン

P「ちょ、ちょっと、服が……!」

律子「……zzz……」

P「……」チラ

P「……だ、ダメだダメだ! なにを考えているんだ俺っ!」ブンブン


P(お、思い出せ! 俺、昨日なにをしたんだ!?)


【昨晩】

律子・P「「かんぱーい!」」

ゴクゴク……

P「……うまい! やっぱ仕事のあとはこれだよなぁ! こう、乾いた心と喉が癒されていくっていうか」

律子「ふふっ、オヤジくさいですよ~。ま、わからないでもないですけど」

P「おお、ようやく律子も酒の良さがわかるようになってきたか!」

律子「これだけ散々、小鳥さんやプロデューサーに付き合わされてきましたからねぇ」

律子「まったく、成人したらすぐこれだもの。こんなに酒好きな人達だとは知りませんでしたよ」

P「ははは……まあ、うちには酒飲める人が少ないからな、多目に見てくれよ」


P「あ、すいません店員さーん! 以前キープしてもらったボトルを……ええ、それですそれです」

律子「あれ、それ空けちゃうんですか? 結構高かった奴ですよね、それ」

P「ああ。音無さんがいたらほとんど飲まれちゃうし、せっかくだからさ、こういうときにじっくり飲んじゃおう」

律子「プロデューサー殿もワルですね~。あとで小鳥さんに怒られますよ?」

P「そういう律子だって、その顔。飲みたかったんだろ?」

律子「ふふ、まあね。それじゃあ店員さん、氷とソーダと……」

―――
――



【回想 おわり】

P「えっ!? おわり!?」

P(うう、まったくそのあとの記憶がない……一体どんなペースで飲んだんだ……)

P「……」

律子「……」

P(と、とにかく。今の状況を把握しとかないといけないな)


P(律子の服は……うん、多少乱れてはいるけど、ナニかあったって感じのはだけ方じゃない)

P(いやしかし、安心は出来ないぞ。律子のことだからきっと、事が済んだらすぐ寝るようなタイ……プ……じゃ)

P「……」

律子「……zzz……」

P(なっ、なにを考えているんだ! 事が済んだら、ってなんだよ!?)

P(そんな妄想、本人を目の前でするなんて、失礼すぎるだろ!! 寝てるとはいえ……)

P「……寝てる……よな?」

律子「……こら、いおりー……おでこばっかりじゃなくて……体にもオイル……むにゃむにゃ」

P「どんな夢を見ているんだろう……」

P(しかし……)

チラ

律子「……すやすや……」

P「……」ゴクリ

P(こうして改めてみると、律子ってかわいいよな……)


P(前々から軽く思ってはいたが……、今まであんまり、深く意識したことなかったな)

P(俺と同じように、毎日毎日朝から夜まで働いてて、ろくにまとまった睡眠も取ってないはずなのに)

P(こんなに綺麗な肌をして……)

P「……」

律子「う~ん」ゴロン

P「!」

律子「……ぷろりゅーさー……」

P「お、起きたのか!? あ、あの、俺その……」

律子「えへへ……みんなが見てますよぉ~……むにゃむにゃ」

P「……」

ドキドキ

P(どうしよう……普段と違うこんな無防備な律子を見たら、なんかドキドキしてきたぞ)

ムクムク

P(余計な部分まで元気になってきた……うう、律子のスタイルが良すぎるのが悪いんだ……)


P「……」

律子「……zzz……」

P「……よし!」

スック

P(トイレに行こう。ナニをするというわけではないけど、とにかく今はトイレだ)

テクテク



律子「……」

律子「…………」

律子「……ふぅ……行ったかしら」

ドキドキ

律子「……男の人だもん、そーいうの、しかたないわよね……」

律子「あんな……きいモノ見せられたら、寝たふりでしたー、なんて言えないわよ……」


―――

ジャー ガチャ

P「……ふぅ……」

P「最低だ……俺って……」

律子「……プロデューサー、おはようございます」

P「どわああ!? お、おお、起きてたのか!?」

律子「えぇまあ、さっき……、じゃなくて、ちょうど今起きたところですっ」

P「そ、そっか……」

律子「……」

P「……」


P・律子「「あのっ!」」


律子「あはは……」

P「……律子から言ってくれ。俺はまだ、実はこの状況がよくわかってないから」

律子「わ、わかりました。それじゃあまず……」


律子「とにかくまずは、状況を整理しましょう」

P「そ、そうだな。さすが律子、目の付け所がシャープだ」

律子「何言ってるんですか……えっと、ここはプロデューサーの家ですよね」

P「うん……朝目が覚めたら、ここに帰ってきてたんだよ」

律子「昨日のことは?」

P「乾杯して、ボトルを開けたところまでは覚えてるんだけど……」

ズキズキ

P「……その先を思い出そうとすると、頭が痛くなって、なかなか」

律子「プロデューサー、だいぶ飲んでましたからね~……」

P「そんなに?」

律子「すごかったですよ。給料が低いとか、社長の話が長いとか、10月は出費が多すぎるとか……」

P「……」

律子「ホント、いつものあなたじゃないみたいでした。ストレス、溜めこみすぎてるんじゃないの?」

P「面目ない……」

律子「ああいや、謝らせたいわけじゃ……私もわりと、それに乗って、色々愚痴をこぼしちゃいましたから」


P「律子が愚痴なんて、珍しいじゃないか。あはは、記憶にないのが残念なくらいだよ」

律子「だああっ、だっ、だっ、ダメです!!」

P「えっ、な、なにが……?」

律子「……思い出さないで、記憶から消しといてください。どうしようもない、くだらないことなんで……」

P「そんなに必死になるようなことか? なんか、尚更どんなこと言ったのか聞きたくなってきたな」

律子「……」

P「……」

律子「……」プイ

P(なんだかよくわからないけど、かわいいぞ今の仕草)

P「……わかったわかった。思い出さないし、聞かないから」

律子「ぁ、ありがとうございます……」


律子「え、えっと、それで! なんでここに来たかというとですね……」

P「うんうん」

律子「……あー……これも言いづらいわ……どうしよう、なんて言い訳……」ブツブツ

P「な、なんだよ? 全然聞こえないんだけど」

律子「……」

P「……律子?」

律子「……結局あのあと、ふたりとも酔いつぶれちゃったんです。でも終電も無くなっちゃってたから……」

律子「プロデューサーの家が比較的近いということで、タクシー呼んでここに来たんですよ」

P「そうだったのか……」

律子「……ふぅ……」

P「あれ? なんでそんな安心した顔……」

律子「なな、なんでもありませんっ」


律子「と、とにかく状況の確認は以上です、おしまいっ!」

P「う、うん……わかったよ」

律子「……」

P「……律子。ちょっと確認したいことがあるんだけど……」

律子「え? なんですか、確認って?」

P「いやぁ、言いづらいんだけどな……」

律子「もう、いつものあなたらしくないですよ、プロデューサー殿。もっとシャキシャキしてください」

P「……」

律子「……」

P「……俺、何もしてない?」

律子「? 何も、って?」

P「いや、だからさ……その、律子に対して、なんというか……」

律子「……?」

P「酔いにまかせてだな……えっと……」

律子「……っ!!!」


律子「んなっ、ななな……! 何を言ってるんでしゅかっ!!」

P「だから言いづらいって言ったじゃないか……」

律子「な、なにもしてませんし、されてません! もう、いきなりなんてこと……!」

P「お、おお、そうか! それなら良かった!」

律子「ホントです、ホントなのよっ!? 嘘ついてるって言うなら……!」

P「わかった、わかったから! 別に疑っちゃいないだろ」

律子「そ、そうですね……すみません、取り乱しちゃって……」

P「……」

律子「うぅ~……」カァァ

P「……ホントに俺、なにもしてない?」

律子「してませんっ!」

P「そ、そうか。すまんすまん、何度も聞いちゃって」

P(なんでこんなに必死なんだろう……)


律子「もうこの話はおしまいね! わかった!?」

P「わかったわかった……」

律子「……ご、ごほん! えっと、そんなことよりも……」

P「ん?」

律子「このシャツ、洗って返しますね。すいません、お借りしちゃって」

P「ああ、よく見ればそれ、俺のシャツか」

律子「ええ、『シワがつくから寝るときスーツはやだ』って言ったら、とりあえずこれ着とけって……」

P「そうか……」

P(律子の今の格好は、男物の大きめのシャツ一枚だった)

P(眼鏡もかけてないし、髪も降ろしている……)

P「……」

ゴクリ

P(正直とんでもなく可愛い)

P(し、下はどうなってるんだ? くそう、布団に隠れて見えない!)


P「いやでも、わざわざ洗濯しなくてもいいよ。そこの洗濯カゴに入れといてもらえれば……」

律子「……プロデューサー? ダメですよ?」

P「な、なにがだよ」

律子「ふふっ、そう言って、私が着たシャツをクンカクンカするつもりなんでしょう」

P「そそ、そんなことするわけないだろ!? 俺を変態か何かと勘違いしてるんじゃないか!?」

律子「どーかしらね~……ふふっ、ふふふ!」

P「ったく……まだ酔いが残ってるんじゃないのか?」

律子「え? なんでですか?」

P「いつもならそんな冗談、言わないだろ」

律子「でもでも、きの……う……は……」

律子「」ボッ

P「ええっ!? どうした、いきなり顔赤くして!?」

律子「い、いえ……なんでもありません、構わないでください……」

律子「……やだやだ、私ったらつい、昨日みたいなノリのまんまで……!」ブツブツ

P(なんなんだ……)


律子「と、とにかく! このシャツは断固、私が責任を持って洗って返しますからっ!」

P「そこまで言うなら、わかったよ……手間かけてすまないな」

律子「いいんですよ、こんなこと手間のうちに入りません」

律子「そもそも、私がプロデューサーの部屋に泊まったことが……げ、原因なわけだし……」

P「……そ、それじゃあ、よろしく頼む……」

律子「……わ、わかりました……」

P「……」

P(今の律子の言葉で……)

P(改めて、このとんでもない状況を認識させられてしまった)

P(朝起きたら律子が隣にいた? 無防備な格好で、すやすや寝息を立てていただって?)

P(なんだよそれ、それなんてエロゲ)

P(えっと、律子は……)

チラ

律子「……」

P(……概ね、俺と一緒みたいだな。さすがに俺みたいないやらしいことは考えていないだろうけど)


P「……」ドキドキ

P(さっきから、妙に律子のことを意識してしまう)

P(今までは、ただの同僚で、同じプロデューサー……いやまあ、それなりに仲は良かったけど)

P(それでも、プライベートでもよく遊ぶ友人のひとり、という認識でしかなかったのに……)


P「……」

律子「……あの、えっと……」

P「う、うん……」

律子「昨日は……あんな感じだったけど……そっ、そろそろ、私た――

ジリリリリリリ!

律子「!? め、目覚まし時計?」

P「も、もうこんな時間か! ははは、出勤の準備しないとな!」

律子「そそそ、そうですね! あは、あははあは……」

P「とと、ところで、なにを言おうとしたんだい?」

律子「ああいえ! なんでもないです! そろそろ支度しないと遅刻しちゃうかなーって思っただけ!」


―――

ザー

ザザー……

P「……」

P「律子がシャワーを浴びている」

P「いやいや、なんで改めて言葉にする必要があるんだ……ただの出勤前の朝シャン、それだけじゃないか」

P「……し、しかし……」

ソワソワ

P「落ち着かない……くそっ、これだから童貞は……!」

キュ、キュ……

P「……」

ガチャ

P「!」ドッキーン


トコトコ

律子「すみませんプロデューサー、シャワーまで借りちゃって」

P「フンフン……! それくらい、いいって……ことさっ! フンフンフンフン……!」

律子「……何やってるんですか?」

P「見て……わからないかっ? フンフンフン! 腹筋……だよっ!」

律子「あ、いや、わかるにはわかるんですけど……なんで腹筋?」

P「……ふぅ。毎日これをやらないと、目が覚めないからな!」

律子「そ、そうなんですか……。あのそれより、ごめんなさい。ついでにドライヤーも貸していただけると……」

P「あ、ああ。ドライヤーなら、そこの棚のカゴの中に……」

律子「ああ、あのカゴね。よっこい……しょ……」

律子「……」

プルプル

P「……何やってるんだ?」

律子「……棚が高すぎて……届かないんですよ……!」

P(意外とちっちゃい律っちゃんかわいい!)


律子「ううー……」プルプル

P「ああもう、今取ってやるから」ヒョイ

律子「あっ……」

P「……ほら、ドライヤー」

律子「……あ、ありがとうございます……」

P「……」

律子「……意外と、背、高いんですね」

P「そ、そうか? 平均だと思うけど……」

律子「こうして近くに来ると、見上げないと顔見れませんよ」

P「は、はは……律子が小柄なだけだろう」

律子「ば、ばかにしてます!?」

P「ああいやいや、決してそんなことは!」

ドキドキ

P(……思いがけず、こんなに近くまで来てしまった)

P(良い匂いがする……いつも俺が使っているはずのシャンプーなのに、全然違うぞ……)

うおおおおお
ここが桃源郷か


P「……」

ドキドキ

P(この心臓の音まで、もしかしたら聞かれてしまうんじゃないかと思うくらい……近い)

P(ちょうど俺の胸の真ん中くらいに、律子の頭がある。後ろからだから表情はわからないが……)

P(つむじから生える二本のアホ毛が、ソワソワと動いている……ようにも見える)

律子「……」

P「……髪、乾かさないとな。はやく準備しないと遅刻しちゃうから」

律子「そ、そうです……ね……」

P「あ、ああごめん! 俺がいるからジャマなんだよな!」

律子「あ、い、いえ、ジャマとかそういうのじゃ……まぁ、後ろに立たれてたら、確かに落ち着かないですけど……」

P「い、今どくから……」

律子「……」カチ

ブォォー

P「……」

P(離れたところから見た、律子の横顔は……ドライヤーの熱のせいか、少し赤くなっているようにも見えた)


【765プロ事務所】

ガチャ

P「……おはようございまーす」

小鳥「おはようございます、プロデューサーさん。今日はいつもよりちょっと遅かったですね?」

P「ははは……すみません、昨日飲みすぎちゃって……」

小鳥「律子さんとでしょう? いいなあ、私も行きたかったです。あの深夜アニメさえなければ……!」

P「りっ律子はっ! まままだ、来てないんですか!」

小鳥「まだですよ~。ふふ、律子さんも珍しく遅刻、かもしれないですね」

P「そうですか~! いやあはは、確かに、今日は雪でも降るかもしれませんね!」

ガチャ

律子「おお、おはおは、おはようございまーす!」

P「や、やあ律子! ちょうど今君の噂をしていたところだよ!」

律子「な、なんですか噂って~! やめてくださいよもう~!」

P・律子「「あはははは!」」

小鳥「……?」


P(……よし。渾身の演技だ……!)

P(さすがに、朝から一緒に出勤するなんてちょっとマズイからな……事前に打ち合わせしておいてあったのだ)


小鳥「……プロデューサーさん?」

P「はっ、はい! なな、なんでもないですよ?」

小鳥「……ふふ、わかりました。それじゃあ代わりに、律子さん」

律子「うっ」

小鳥「あとで、詳しく聞かせてくださいね?」

律子「……な、なんのことですか……?」

小鳥「あっ、そういうこと言っていいの? あれ、プロデューサーさんにバラしちゃうわよ~?」

律子「や、やめっ、やめてくださいよもうっ! わかりましたから……」

P「?」

P(なんだ? ふたりのヒミツの話か?)

P(……まあ、とにかく。律子なら上手く誤魔化してくれるだろう)


P「……さて、そろそろアイドル達が来る時間かな」

ガチャ

やよい「おっはよーございまーっす!」

P「っと、噂をすれば……おはよう、やよい」

やよい「あっ、プロデューサー! えへへ、おはようございますーっ!」

P「はは、やよいはいつも元気だなぁ」

やよい「はいっ! あっ、でもでも……プロデューサーは今、元気ないですよね……」

P「え? なんでだ? 俺は別に……」

やよい「だって、喧嘩しちゃったら、元気もなくなっちゃいます……私も、弟たちとたまに喧嘩しちゃうから、そのキモチは……」

P「……喧嘩? 俺が?」

やよい「はい……」

P「……誰と?」

やよい「律子さんとですっ」

P「……」

P(どうしよう……わけがわからないけど、このままやよいと話していると良くないことが起きる予感がする……)


P「……どうして、そう思ったんだ?」

やよい「だってだって、ふたりとも、ずっとお喋りしてなかったからー……」

P「そ、そんなことないぞ? 一体いつの話だよ」

やよい「今日の朝ですーっ!」

P「……」

やよい「えへへ、私、ふたりが一緒に歩いてるところ見つけちゃったから、後ろからこっそり付いていってたんですよっ!」

P「そ、そそそ、そうだったのかかかか」

P(なんということだ……! 朝出勤するところ、やよいに見られていたなんて!)

P「そっ、それならそうと、(やよいなら素直だから誤魔化せそうだし)声をかけてくれればよかったのに!」

やよい「えっ、でもでもー……伊織ちゃんが……」

P「……伊織?」

やよい「はいっ! 伊織ちゃん、前にこんなこと言ってたんですっ!」

P「……」

http://i.imgur.com/DHxKY.jpg
かわいい

>>66
うっ……ふぅ


伊織『いーい、やよい? もしプロデューサーと律子がふたりでいるのを見ても、あんまりジャマしちゃだめよ?』

伊織『それが事務所の外だったら、尚更話しかけちゃだめ』

伊織『なんでって? そんなの、せっかく律子が勇気だして頑張ってるのに、かわいそうだからに決まってるじゃない。にひひ♪』

伊織『あっ、ちなみに。わかってると思うけど、私がこんなこと言ったってのは律子やプロデューサーにはナイショよ?』

―――
――


やよい「……って言ってましたー!」

P「……やよい、それ、俺に言ってもよかったのか?」

やよい「え? ……はわわっ!!」

P「……」

やよい「こ、これはナイショだったんですーっ!! わわ、忘れてくださいーっ!!」

P「あ、ああ、うん……わかったわかった」

やよい「うぅ……伊織ちゃんにドッカーンって怒られちゃうかもー……」

P「大丈夫大丈夫、伊織には言わないでおくからさ」

やよい「ごめんなさーい……」

朝ご飯たべる

伊織はいつでも気が利き過ぎるくらいいい子だろ

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内


P「と、とにかく! 俺と律子は、喧嘩なんてしてないよ」

やよい「ホントですかーっ!?」パァァ

P「ああそうだとも! ただちょっと今朝は、お互い仕事のことで頭がいっぱいだっただけさ」

やよい「えへへっ、それなら安心ですーっ!」

P「心配かけてごめんな。よし、それじゃあ景気づけに、アレやるか!」

やよい「あっ、アレですね! アレをやると、元気がモリモリ出てくるんですーっ!」

スッ

やよい「はい、たーっち!」

P「たーっち!」

パチン

やよい「いえーい! ……えへへ。良かったです、喧嘩なんてしちゃったら、私までかなしくなっちゃうところでした」

P「……やよいは本当に、素直で優しくて、良い子だなぁ。しかもこんなにかわいい……」

やよい「ええ!? かっ、かわいいだなんて……」

P「本当のことさ……やよいかわいいよやよい」

やよい「そっ、そんなに褒めても、なにも出ないですよー! えへ、えへへ、えへ……」ニコニコ


P「……さて、やよいはレッスンに行ったか」

P(しかし、伊織が言ってたという言葉の意味、なんなんだろうな)

P(えーっと……『律子が勇気だして頑張ってるのに、かわいそう』……だっけ?)


P「……うーん……」

P(な、なんか……それだけ聞くと、あれだな)

P(俺とふたりきりになるために、勇気を出すってことは……つまり……)

P(律子がその、俺のこと……す、す……)


P「うわああぁあああ!」ガタッ

春香「!?」

P「ななな、何を考えてるんだ!! そんなわけないだろうっ!!」

春香「ぷ、プロデューサーさん?」

P「そうだ、俺は昔からこうやって勘違いしては涙を流して……うぅ、思い出したくもない」プルプル

春香「ええっ、泣いてる!? プロデューサーさんっ、どうしたんですか!?」

P「え? あ、あぁ、春香か……いつの間に……」


春香「プロデューサーさん、何か悲しいこと、あったんですか……?」

P「……」

ゴシゴシ

P「……いや、なんでもないよ。ただ昔のこと思い出しただけだから……」

春香「そ、それにしては、鬼気迫る表情だったというか……」

P「大丈夫大丈夫……春香が心配するようなことはなにもないさ」

春香「……そうですか。プロデューサーさん、何かストレス感じることがあっても、溜め込んじゃだめですよ?」

P「ははは、なんだなんだ、気遣ってくれてるのか? 春香は優しいなあ。でも――

春香「優しいのは、プロデューサーさんのほうですっ」

P「……っ」

春香「……いつだって、みんなに優しくて。私達がつらいときも、笑顔にしてくれて……」

春香「でも、プロデューサーさんが悲しい顔してるところ、私は見たことないです」

P「は、春香……?」

春香「だ、だからっ……!」

P(な、なんだ? 朝一からなんだこの雰囲気……)


春香「……だから、プロデューサーさんがつらいときは、私にも相談して欲しいんです」

P「……」

春香「わ、私なんかじゃ、力になれないかもしれないけど……」

春香「それで、ちょっとでもプロデューサーさんがラクになれるなら……」

P「……ありがとう、春香」

春香「……」

P「でも本当に、いまは何も心配事はないからさ」

春香「本当ですか……?」

P「ああ。みんなの笑顔に囲まれて、幸せじゃない理由がないだろう」

春香「……プロデューサーさんは、いま、幸せ……」

P「もちろんだよ。……でも、ちゃんと約束する。今度何かあったときには、春香にも相談するから」

春香「!」

P「だから、顔を上げてくれ。春香が笑顔じゃないと、みんな暗くなっちゃうし、俺も悲しいよ」

春香「……わ、わかりました……えへへ」

P「……」


P(なんだか、朝から少し重い空気になってしまったが……)

P(なんとか春香は、笑顔を取り戻してくれたらしいな。よかった……)


春香「プロデューサーさん、約束ですよ、約束!」

P「ああ、なんなら指きりするか?」

春香「い、いい、いいんですか!?」パァァ

P「えっ」

春香「えっ」

P「そ、そんなに喜ばれるようなことか? 指きりくらい……」

春香「あ、い、いえ、べつに喜んでるわけじゃ……」アタフタ


P(……春香に、何があったんだ? 明らかに、いつもと違う表情をしていた)

P(律子と音無さんの間にもなにやらヒミツがあるらしいし……やよいと伊織も、俺にナイショの話をしていたらしい)

P(まぁ、この年頃の女の子たちは、そういうところもあるだろうけど……なんだか気になるな)


P(ま、悩んでても仕方ないな。もう仕事の時間だ)

P(俺には、やらないといけないことがある。もっともっとアイドルたちを輝かせることだ)

P(律子との昨日のことは……とりあえず、頭の隅の隅に置いておいて……)

P(スイッチを入れ替えて頑張ろう!)


P「……」カタカタ

律子「プロデューサー、どうぞ」コトッ

P「ん? ああ、コーヒーか。ありがとな」

律子「いえいえ、これくらいお安い御用です」

ズズッ

P「……うん、美味いよ。ちゃんと俺の好みを知ってるなあ」

律子「ふふっ、何度も何度も、熱く語られたからね」

P「はは……あ、そういえば律子、あの書類どこにあるかな」

律子「あの書類? ……ああ、あれね! あれなら……」

ガサゴソ

律子「はい、どうぞ。これですよね?」

P「おお、これだよこれ。ありがとう」

小鳥「……ふたりとも、息ぴったりですねぇ」

P・律子「「そうですか?」」

小鳥「そうですよ。ふふっ……」

追いついた
朝からなんてものを書いてがるんだ…ゴクリ


―――

律子「それで、この人ったらそのときなんて言ったと思います?」

P「おいおい、いつまで引っ張るんだよ……もう随分前のことじゃないか」

小鳥「ふふっ。それに律子さん、その話聞かされたの、もう三度目ですよ?」

律子「えっ、そ、そうでしたっけ? あはは……」

ガチャ

亜美「おっはよーだぴょーん! ……およ?」

真美「おはおは~! ……おやおや~?」

P「おはよう。……ふたりとも、どうしたんだ? そんな顔して……」

真美・亜美「「んっふっふ~!」」

真美「亜美亜美、あそこにいますぜ!」ビッ

亜美「いますなあ! 我らの敵がっ!」ビッ

P「な、なにがだよ……人のこと指をさすんじゃありません」


真美「なにがってそりゃ決まってるっしょ~!」

亜美「亜美たちの敵といえば! ……ん、倒すべき宿敵(とも)って言ったほうがカッコいいかな?」

P「朝から元気だな……なんの漫画の台詞だ?」

真美「うあうあ~! 漫画とかの台詞じゃないもんっ!」

亜美「亜美たちオリジン弁当の台詞だよっ!」

律子「それを言うならオリジナル、でしょ」

真美「そー、そんな感じ。んで、えっと……なんだっけ?」

亜美「……?」

P「お前ら本当自由に生きてるよな」

亜美「……ああっ! あれだよ真美! 我らの敵といえば、カップルだよっ!」

P「……は?」

真美「そうそう! ぐぬぬ……真美たちにも彼氏が出来てないというのに、朝から見せつけちゃってさ~!」

律子「ちょ、ちょっとあんたたち、何言ってんの!?」


真美「だってだって~。いおりんが言ってたもん」

亜美「そーそー。んで、言われてみれば確かにそうかなーって。うっうー!」

P「な、なんの話なんだ……? しかし似てるなおい」

P(というか、また伊織……)

律子「ちょっと、本当、やめなさい……ね、お願いだから」

真美「……どーする、亜美?」

亜美「律っちゃん困ってるっぽいね……もしかしたら、ピヨちゃんにはヒミツなのかも」

小鳥「あら、私もその話、知ってるわよ?」

律子「小鳥さんっ!?」

真美「ホント!?」

亜美「なら大丈夫っぽいね~!」

P「……いい加減、教えてくれよ。誰と誰がカップルだって言ってるんだ……?」

亜美・真美「「そんなの、兄ちゃんと律っちゃんに決まってるっしょ~!」」

P「……」

P「はぁぁあああ!!?」

>>62
千早は身長高めな上に壁だからな…


P「な、なな……なにを言ってるんだ! そんなわけないだろ!? な、なあ律子!?」

律子「え、ええ! そうよ、伊織が何を言ってたか知らないけど、テキトーなこと言ってるんじゃないの!」

亜美「えっ、そーなの?」

真美「……あ゛っ! 亜美亜美、ヤバイよ~! ヤバイこと思い出しちゃった~!」

亜美「どーしたの、真美! ま、まさか、人類が滅亡したあの日のこと……!?」

真美「そんなの比べものになんないくらいヤバイんだって~!」

P「お前ら何を背負って生きているんだ……」

亜美「んで、なあに? はやく教えてよ~」

真美「律っちゃんと兄ちゃんは、付き合ってないの! いおりんも言ってたっしょ~?」

律子「そ、そうよ。何よ、ちゃんとわかってるじゃな――

真美「ただね、律っちゃんが兄ちゃんのこと好きなだフゴォ」

律子「はーい、お口をふさぎましょうね~」メキメキ

P「お、おい、真美は一体何を……?」

律子「プロデューサー殿は黙っていてください♪」

P「……はい……」

>>102
     ,ィ==‐- 、
   ///!_彡ヘハ

    | イ━ ━|ハ
    |/|  ━  !/!>>102 72を言ってるんだ?
    |/|      |,ハ
    |/|     |,∧
    |/|     |/∧
   ノ/|/⌒ヽ /⌒ヽ
三三三三三三三三三三三

三三三三三三三三三三三


真美「ヤバイよ……あれは人殺したことある目だったよ……」ガクガク

亜美「元殺し屋の噂は本当だったんだ……」ブルブル

P「……伊織が何を言っていたかわからないが、そんな根も葉もない噂を信じちゃだめだぞ」

亜美「律っちゃんは元朝青龍じゃないってこと?」

P「たぶん、アサシンってことを言いたいんだろうけど……そうじゃなくてだな」

律子「……」

P「……俺と律子がどうの、って話だ。俺達は本当に、何もないから」

律子「……っ」

亜美「そーなんだ~」

真美「なんか、ごめんね。兄ちゃん、律っちゃん。真美たちカンチガイしちゃってたかも」

律子「……ま、まあ、いいんだけど……」

亜美「でも律っちゃんが兄ちゃんのこと」

律子「」ギロリ

亜美「なんでもないっぽいよ~」


P「……大体な、律子には俺なんかよりもっと良い男が似合うってもんさ! あっはっは……はぁ」

真美「んっふっふ~! 確かにそうっぽいね!」

P「おいおい、そこは否定してくれよ」

真美「兄ちゃんをバカにしてるわけじゃないよ? でも律っちゃんの彼氏はもっとこう、ダメダメな人っぽいよねっ」

亜美「そーそー。それで律っちゃんが、『しょーがないわねー、はいお小遣い』って言いながらお世話すんの!」

律子「……好き放題言っちゃってまぁ……そんなダメ男は、こっちから願い下げよ」

P「……じゃあ、律子はどんなタイプが好きなんだ?」

律子「え゛っ!? そ、そうね、優しくて、頼りがいがあって……ってなんてこと言わすんですかっ!」

小鳥「律子さん、そんなに恥ずかしがることでもないでしょ? もうティーンエイジャーでもないんですから」


P(年齢の話が出たので……)

P(余談ではあるが、音無さんと律子が同じ20代を過ごせた時間はほんの数ヶ月しかなかった)

P(律子の誕生日から、こないだの音無さんの誕生日までの、約二ヵ月半だけである)

P(あのときの音無さんの表情は忘れられない……)


真美「んっふっふ~! 兄ちゃんに一生彼女が出来なかったら、将来真美の彼氏さんにしてあげてもいいよ?」

P「ははは……ありがとな。でもアイドルに手を出すわけにはいかないからさ、遠慮しとくよ」

真美「マジメっぽいね~。でもそういうところもス・キ」

P「お、大人をからかうんじゃないっ!」

真美「あははっ! 兄ちゃんが怒った~!」

P「中学生なりたてホヤホヤが調子に乗りおって!」

ギャー ギャー


律子「……」

小鳥「……律子さん、元気だしてくださいね?」

律子「……っ……。べ、べつに、なんにも気にしてないですよ。本当に私達は、なんにもないし……」

小鳥「プロデューサーさんがああ言ったのは、亜美ちゃん真美ちゃんの前だからよ」

律子「……そう、ですかね……はぁ」

小鳥「ふふっ、それじゃあ……、今日は私と飲みにいきましょう! お酒の力使ってぜんぶ吐いちゃいなさい!」

律子「昨日も随分吐いたんですけど……でも、ありがとうございます。すいません、毎度毎度話聞いてもらって……」

すまない眠気が
15時まで寝ます、残ってたらそのときに
おやすみ…

いや俺がいるし

>>152
        .'´7'´`´ヽ、
        ! 〈(从从リ|
        ヽ¶_´ヮ`ノ、i  お断りピヨ

        /    \
      ((⊂  )   ノ\つ))
         (_⌒ヽ

          ヽ ヘ }
     ε≡Ξ ノノ `J

さぁ…目覚めよ…っ!!

保守してもらってすまない
今目覚めた 10分くらいしたら再開する

きたか!!(AA略


【Pのおうち】

ガチャ

P「ただいまー、っと」

P「って言っても、誰もいないけどな。昨日と違って……」

P「……」



P(あれから……)

P(個別レッスンから帰ってきたやよいと春香を加えて、俺が担当するユニット三人は、いつも通りの営業をこなした)

P(朝は春香の様子が少しおかしいとは思ったが、仕事中はいつものような元気な笑顔を見せてくれた。さすがはリーダーといったところだ)

P(……律子とは、それ以来特に話してはいない。俺も今日はなんだかはやく帰りたくて、直帰してしまったからな)


※このPの担当アイドルは春香(リーダー)、やよい、真美の三人です


P「……さて、ちょっと横になるか……うん、疲れただけだから、他意はないから」

ポフン

P「……」

P「…………」

P「このへんに……」

サワサワ

P「……昨日、律子が寝ていたんだよな。あ、いや、どうでもいいけど」

P「……」

P「…………」

P「律子が、無防備な格好で……」

クンカクンカ

P「……ちょっと深呼吸してみよう。あ、いや、特に意味はないけど」



P「ふぅ……」

P「良い匂いが残ってる気がする。たまらん」


P「朝目覚めたら律子が隣にいるとか、今思うと本当にとんでもないな……」

P「……」

P(……正直に言って、あれから俺は、律子のことを今までとは違う目線で見るようになってしまった)

P(仕事の同僚、ただの友人……その域を超えることは決してないだろうと、思っていたのに)

P(今ではもうはっきりと、異性として、ひとりの女の子として意識してしまうようになってしまった……)


P「……はは、やっぱり俺は童貞だな。こんなことがあったくらいで、すぐその気になってしまうなんて」

P(もしも、これがアイドルの誰かだったら、ここまで素直に気持ちの変化を認めることはなかっただろう)

P(同じ同僚、同じ裏方の人間……つまり言ってしまえば、律子はアイドルじゃない。たまにステージに立つことはあるけど)

P(だからこそ、俺の気持ちを止めるものは……何もなかったんだ)


P「……律子の寝顔、かわいかったな」

ムクムク

P「おお、息子よ、お前もそう思うか」

ビンビン

P「ははは、仕方ない奴だなあ。よおし、もう一回可愛がってやるからな」

暁に死す!!


P「ええっと、律子のアイドル時代のDVDは、っと……」

ガサゴソ

P「おお、あったあった。こんなこともあろうかと今日事務所から持ち帰っておいてよかった」

P「さて……」

カチャカチャ

ジー ボロン

P「……ふふ。今日は何回でも戦えそうだ」

P「よし、それじゃあさっそ

ヴー! ヴー!

P「!?」

P「電話!? 誰だよっ、俺の大切な時間をジャマしやがって!」

パカッ

……………………
着信:秋月律子
……………………

P「!?」

P「しこしこ?」モシモシ

>>189
モシモシって何の擬音になるんだよ


ヴー! ヴー!

P「……」

P(律子から電話……な、なんの用なんだろう。仕事の話か、それとも……)

P(……プライベートな用事、だったらいいな……なんて)

P(どちらにせよ、こんなときにかかってくるなんて、なんて絶好のタイミングなんだ……)


P(……絶好のタイミング? いま、俺は何を考えた?)

P「……!」ティン

P(これで、律子の声を聞きながらデキるじゃないか! ははっ、天才か俺は!)

P(そうと決まれば……!)

ピッ

P「もっ、もしもし!」


小鳥『あ、やっと出ましたね、プロデューサーさん』

P「え……その声は……」

小鳥『私です、音無小鳥ですよ。すみません、こんな時間に……』

P「音無さん……」

シュン

P「ああ、縮んでしまった」

小鳥『縮む? なんの話ですか?』

P「あっ、い、いえいえ! こっちの話です、すいません」

小鳥『……?』

P「……えっと、それはそうと、どうしたんですか? なんで律子の携帯で……」

小鳥『あ、それがですね……』


P(ちなみに言っておくが、俺は音無さんのことをキライとかじゃ決してない)

P(むしろ好きだ。優しいし綺麗だし、とても30代とは思えない)

P(だけど、まあ、なんというか……失礼だからな、音無さんに対して。うん……)


―――

小鳥「……あ、プロデューサーさん!」

P「音無さん、お待たせしました! り、律子の様子は……!?」

小鳥「それが、この通りなんです~……」

律子「……zzz……」グッタリ

小鳥「律子さん、小柄とはいえ……うう、女の私にはちょっと重いわ~……」

P「寝てるときはそうですからね……代わります、是非そうさせてください」

小鳥「はい、それじゃあお願いしますね♪」


P(どうやら、律子と音無さんは今日、ふたりで飲み会をしていたらしい)

P(しかし律子が飲みすぎて、この通り熟睡してしまったため……)

P(俺に車で迎えに来てもらい、家まで送ってもらおうと思ったんだそうだ)

P(ちなみに、音無さんの携帯は電池が切れてしまっていたとのこと。だから律子の携帯を使ったらしいな)


P「よい、しょ……っと」

ポフン

律子「わふ……むにゃむにゃ」

P(泥酔してる律子もかわいいなあ!)


P「音無さんも乗ってください。送っていきますよ」

小鳥「い、いいんですか? なんだかアッシー君にしちゃったみたいで悪いわ……」

P「随分久しぶりに聞いたフレーズですね……」

小鳥「私も自分で使ったのは初めてです……」

P「……と、とにかく。こんなとこで酔った女性をひとりにさせるわけにはいきませんから、どうぞ」

小鳥「……ふふ。それじゃあ、遠慮なく♪」


ブロロロ……

P「……女の人を助手席に乗せたのは初めてですよ」

小鳥「え? でもいつも、アイドルの子たちを乗せてるじゃないですか」

P「ああ、すいません。プライベートで、ってことです」

小鳥「プライベート……」

P「アイドルの子たちを異性として見るわけにはいきませんからね。もちろんみんな、可愛い子たちですけど……」

小鳥「……私、女としてカウントされてる、ってこと?」

P「当たり前じゃないですか、実は男でしたー、とかじゃないでしょう?」

小鳥「……」

P「……小鳥さん?」

小鳥「……律子さんに怒られちゃうわ」

P「ええ? な、なんで……?」

小鳥「なんでもありません。プロデューサーさんが悪いんです」プイ


小鳥「……」クルン

P「律子の様子、どうですか?」

小鳥「気持ち良さそうに眠っています。体丸めちゃって、かわいいですよ」

P「そうですか、それは是非見てみたいな」

小鳥「……そーいうの、本人が起きてるときに言ってあげてください。きっと喜びますから」

P「……恥ずかしくて、そんなの言えませんよ」

小鳥「でも律子さん、言ってましたよ? 『プロデューサー殿はテキトーなこと言って相手を喜ばす天才だ』って」

P「んなっ、なんてことを……!? 今まで適当なつもりで発言したことないですよ!?」

小鳥「ふふっ、わかってます♪ ……ねえ、プロデューサーさん?」

P「なんですか?」

小鳥「……律子さんのこと、どう思います?」

P「……」


P「……」

小鳥「……」

キキッ

小鳥「いま、少し急げば赤信号になる前にいけたんじゃないですか?」

P「今日は大切なゲストを乗せてますから、安全運転でいかないと」

小鳥「それって……」

P「……」


P「好きですよ」

律子「……っ!」


小鳥「……友人として?」

P「……どうなんでしょう。まだ、はっきりとは……」

小鳥「そうですか……それじゃあ、脈アリってところですね」

P「……トップシークレットです」


小鳥「あ、私の家、このへんです。この辺りで降ろしてもらえば……」

P「わかりました」

キキッ

ガチャリ

小鳥「わざわざ送っていただいて、ありがとうございました」

P「いえいえ、いいんですよ。気にしないでください」

小鳥「ふふっ、やっぱりプロデューサーさんはお優しいですね」

P「いつも優しい人止まりで印象が終わってしまうのが、たまにきずですけどね。ははは……」

小鳥「大丈夫です、プロデューサーさんには、彼女くらいきっとすぐに出来ますよ」

P「そうでしょうか……」

小鳥「そうです、そうなんですっ。ふふふ、私が保証しますよ!」

P「音無さんだって彼氏できたことないじゃないですか」

小鳥「そ、そそ、それを言うのはズルイです~!」

このまま律子を持ち帰るとして
オナニー中断されたP(ムラムラ)
片付けてなかった律子のDVD(律子に見つかる)

ふむ
おまえら、パンツをいつでも脱げるようにスタンバイだ


P「それじゃあ、おやすみなさい」

小鳥「おやすみなさい。また、明日」

ガチャ

P「さて……次は律子か」

律子「……」

コンコン

P「ん? 音無さん?」

ウィーン

小鳥「ごめんなさい、言い忘れてました。プロデューサーさん、耳貸してください」

P「え……?」

小鳥「……送り狼になっちゃ、だめですよ?」ボソボソ

P「!? な、何を……!? そんなことあるわけ……!」

小鳥「昨日みたいに♪」

P「!?」

小鳥「それじゃあ、今度こそおやすみなさい!」タタタッ


P(送り狼、って……またへんなこと言って)

P「……」チラ

律子「……」

P「……いやいやいや、何を考えているんだ俺は……」

P「昨日のは事故、そう事故だ。二日連続でなんて、そんな……」


P「……」

P(それは、たしかに今の俺にとってはとても魅力的なアイデアだった)

P(しかし……それをしたら、大切な何かが失われてしまう気がする)

P(律子に嫌われることだけは、決してしたくないし……)


P「……やっぱり、普通に送っていこう。うん……」

律子「……く……なし……」ボソボソ

P「ん?」

律子「……z、zzz……」

P「気のせいか……」


―――

P「えっと、このへん……かな?」

P「……」

P(やばい。送っていくと言っても、音無さんからもらったアバウトな地図じゃさっぱりわからん)

P(律子を起こして聞くしかないか……)


P「おーい、律子~」ユサユサ

律子「う、う~ん……」

P「起きてくれ、もう朝だぞ~」

律子「……」

P「……寝てるなら、ちゅーしちゃうぞ~」

律子「!?」ガバッ

P「おお、起きたか。おはよう」

律子「お、おは、おはようございます……」ドキドキ

ガバッと起きたら
ぶつかってキス状態‥‥‥
という王道ではなかったか


律子「……」ポー

P「律子、色々状況がわかっていないとは思うけど……」

律子「……送ってくれたんですよね? すいません……」

P「あれ、もしかして起きてたのか?」

律子「いっ、いえいえ! ただまあ、なんとなくわかりますから! それだけですっ!」

P「そうか……」

律子「……私の家、もうすぐそこです。ここからなら、歩いていけますから……」

P「玄関まで送っていくよ」

律子「……結構です」

P「いやでも、こんな夜道とはいえ、酔ったお前をひとりにするなんて……」

律子「だいじょうぶですっ、だいじょうぶですから……!」

P「……!?」

律子「ひとりに……してください……」

P(律子の目、赤くなってる……?)


律子「……」

ゴシゴシ

律子「プロデューサーには昨日からお世話になりっぱなしですから……これ以上迷惑、かけられません」

P「迷惑だなんてそんな……」

律子「本当、あとちょっとの距離ですから、心配はいりません。お礼は後日、酔いがさめたときに……」

P「お礼なんていらないよ。ただ、ちゃんと家まで入っていくのを確認させてくれ。安心したいんだ」

律子「……」

P「……律子、お前どうしたんだよ? 様子がおかしいぞ」

律子「べつに、おかしくなんて……っ!」ジワ

P「……」

律子「……失礼しますっ」

P「あ、ああ……」


律子「……」

テクテク

律子「……っ……」

律子「ほんと、バカみたい……ひとりで舞い上がっちゃって、私……」

律子「う、うぅ……」


律子「ま、まだ、泣いちゃだめよ……」

律子「泣くのは、部屋に帰ってから……!」

P「なんで泣くんだよ」

律子「!? ぷ、プロデューサー!?」

P「……やっぱり、ほっとけないよ。フラフラじゃないか」


律子「……やっぱり、優しいですね、プロデューサー殿」

P「茶化すなよ」

律子「べ、べつに茶化してなんか……」

P「律子が俺のことプロデューサー殿って言うときは、大体そういうときだろ?」

律子「……そうでしたっけ?」

P「いや、まあ……、そうじゃないときもあるけど」

律子「……」

P「……なあ、律子」

律子「なんですか……?」

P「なんで、涙を流す必要があるんだ? 何かあったなら、相談してくれよ」

律子「……あなたには、言えません」

P「……どうして?」

律子「あなたのことだから、言えないんです……」

P「俺のこと? それなら尚更……」

律子「あっ、い、いいえ! ……やだもう、まだ酔ってるのかしら……!」


律子「と、とにかく……私はさっきも言ったように、ひとりで帰れますから」

P「……」

律子「……それじゃあ、おやすみなさい」タタッ

P「ちょ、待てよ!」

ガシッ

律子「っ! は、離して……っ!」

P「……いいや、離さない」

律子「どうして!?」

P「律子が泣いているからに決まっているだろう!? ひとりにしたくないんだよ、わかってくれよ!」

律子「そ、そんなに優しくしないでくださいっ!」

P「律子のためにやってるんじゃないっ! これは、俺がしたいからしてるんだ!」

律子「な……あなたに、なんの関係が……!」

P「関係大アリだ! 律子が泣いてるなら、俺も悲しいからだよっ!」

律子「……っ!」


律子「な、なんで……そんな風に言ってくれるの……?」

P「……それは……」

律子「そんなこと言われたら……私だって、まだいけるのかな、って……思っちゃうじゃない」

P「……り、りつ――

律子「もう本当に、私に構わないでくださいっ!」

P「っ! な、なんでそんなこと……!?」

律子「なんでって、そんなの決まってるじゃない!」

律子「だ、だって、だってあなたは……!」


律子「あなたは、小鳥さんのことが好きなんでしょう!?」


P「……は?」

律子「私、知ってるんですからっ!」

律子「小鳥さんに対して、『好きですよ』って言ってるの、ちゃーんとこの耳で聞いたんですから!」

P「いや、いやいやいや。なんの話だよ……」

律子「誤魔化す気ですか!? いいですよ、それなら教えてあげますっ!」

律子「私、本当は……車の中で、寝たふりしてたんですよ!!」

P「車の中……?」

P「……」

P(! あ、あの会話か……!)


小鳥『……律子さんのこと、どう思います?』

P『好きですよ』

小鳥『……友人として?』

P『……どうなんでしょう。まだ、はっきりとは……』

小鳥『そうですか……それじゃあ、脈アリってところですね』

―――
――


P(なんということだ……律子の頭の中には、一番上の音無さんの台詞がすっぽり抜けてしまっているんだ)

律子「う、うぅう……」

ポロポロ

P「……」

P(こいつ……盛大な勘違いをしておられる……!)


P(いや、まあ、ちゃんと聞かれてたら聞かれてたで、ちょっと困ることになったけど……)

律子「さっきだって……! 小鳥さんの帰り際に、仲良さそうに……!」

P「そこまで見てたのか……」

律子「だっ、だから私にはっ、もう優しくしないで欲しいんです!」

P「……」

律子「うぇええん……!」

P(酒のせいか、いつもとはまるで別人だ……)


P「……」

P(どうしよう)

P(かわいい)

P(それならそうで、ちょっと余裕が出てきたな。もう少し様子を見よう……)


P「……なあ、律子」

律子「な、なんですか……」

P「たとえもし、俺が音無さんのこと好きだとしたって、それでなんで律子が泣くんだ?」

律子「そんなの、決まってるじゃないですか! プロデューサーは昨日も言ってくれたのに……」

P「え、昨日?」

律子「そうです、そーなんです! 昨日はあれだけ、私のこと……ゴニョゴニョ……って言ってくれたじゃない!」

P(昨日!? 酔って記憶を失っていたときのことか! な、何を言ったんだ……?)

P「……すまん、なんのことだかさっぱり覚えていない……」

律子「最っ低!!」

P「おっしゃるとおりだ……ごめんなさい」

律子「うぅ……だから、部屋にも行ったのに……すぐ寝ちゃうし……」

P「……」


P(なにそれこわい)

P(本当に俺、何を言ったんだよ!!?)

●REC



……ピヨッ

>>256
仕事してくださいよ事務員さん!!

>>256
もちろん
律子が酔ってる隙に服へ盗聴機も仕込み済みですよね


律子「もういいもん、律っちゃん帰る!」

P「お、おいおい、その発言はそりゃいくらなんでも壊れすぎだろ色々」

律子「昨日はこんな感じだったじゃないですかっ!」

P「本当かよ……信じたくない……」

律子「……」

P「……」

律子「……ごめんなさい、こんな迷惑、かけて……」

P「いや……」

律子「……よく考えたら、そうですよね。あなたが小鳥さんのこと好きだって、私が泣くのはおかしいわ」

P「……」

P(ここらへんが、潮時か)

P(律子の誤解を解こう……色々と、よくわからないところもあるけど)

P(とにかくそうしないと、いつまで経っても話が進まない)


P「なあ、律子……お前は、勘違いをしているぞ」

律子「な、なにが……!」

P「俺は決して、音無さんのことは好きではない」

律子「!? で、でも……」

P「毛ほども恋愛感情を抱いたことはないんだ……」

P「あ、いや、もちろん、嫌いじゃないけどな? むしろ素敵な女性だと思ってる」

P「でも――

律子「じゃあっ! 車で言った、『好きですよ』ってのは、誰のことを言っているんですか!?」

P「律子だよ」

律子「!!!?」

P「……なーんて……」

律子「そっ、そそ、そうですよね……私のわけない……そうだとしたらおかしいわ」ドキドキ

P(俺の意気地なし!)

このP一発ぶん殴りてえ


律子「……はぁ……」

P「……」

律子「なんだか、今ので酔いもさめちゃいました」

P「いいことだ……酔っぱらったって、大抵ろくなことがないからな」

律子「でも、あなたの家に行けたわ」

P「でも、今みたいに律子を泣かせてしまった」

律子「……お酒の力って、こわいですね。私、今まで知りませんでした」

P「まだ二十歳になったばっかりだろ。これからゆっくり、身を持って知っていけばいいさ」

律子「……」


律子「もう、ダメ、ですね……」

P「え?」

律子「なんかもう、色々……私もう、疲れちゃいました」

せっかく「えんだー」待機していたのに…


P「疲れたって、何が……」

律子「隠すのに、疲れちゃったんです」

P「……隠す?」

律子「……私、思い返せば、色々ヤバイ発言しちゃってました。あなたは素面なのに……」

律子「それに、今日、事務所でも……亜美や真美にも言われたし、その……」

P「り、律子……?」

律子「……薄々、感づいてるとは思います。いくら鈍感なプロデューサーでも、さすがに……」

P「……」

律子「……」


律子「私、あなたのことが好きなのよ」

告白キター‥‥‥
けど、スッキリしねええええ


P「……え……」

律子「……」

P「ええぇえええ!!?」

律子「……なーんてね」

P「そ、そそ、そうだよな。そんなわけない……!」ドキドキ

律子「っていうのは、嘘です」

ぎゅっ

P「!?」

律子「仕返し、しただけよ……」

P「な、なな、なんのことだ……!?」

律子「……さっき、誤魔化したでしょ? その仕返し」

P「……」

律子「目が泳いでる、口がパクパクしてる。……大体、そんなときは、何か大切なことを誤魔化してるのよ」

P「…………」

P(いつの間にか、律子のペースだ……なんだよ、なんなんだよ、俺……!)

カス


P「な、なあ。一体、俺が何を誤魔化してるって……?」

律子「……車で言った、『好きですよ』ってのは、私のことを言ってくれたんですよね?」

P「……そ、それは……」

律子「……もう、ダメですよ」

P「……っ」

律子「もう逃がしません」

律子「女の私に、ここまで言わせたんだから……あなたも、本心を話してください」

P「……」

ドックン ドックン……


P(このタイミングだ)

P(このタイミングで、男を見せてやらないと……本当に俺は、どうしようもないダメ人間になってしまう)

P(いくじなしで、ヘタレで、クズな……本当のダメ人間に……!)


P「……俺は」

律子「……」

P「いや、違うな……俺も、だ」


P「律子のことが、好きだよ」

律子「っ!!」

P「同僚でも、友人でも……もちろん、アイドルとしてでもなく……」

P「ひとりの女の子として、律子のことが好きだ」

今Pのことをボロクソ言ってるやつはこんな状況になったら男を見せることができるのか?

congratulation…おめでとう…!!

>>307
こんな状況になることがないわ!言わせんな恥ずかしい//

>>307
既婚者だが
プロポーズはもっと勇気いるんだぜ


律子「そっ、それじゃあ……!」

P「……でもな。本心を話す、っていうなら……これだけじゃ足りない」

律子「え……」

P「正直に言って、俺は昨日まで、律子のことはそれほど意識してなかったんだ」

P「朝起きたら、律子が隣にいた……。そんなことがあったから、急激にお前のことを意識し始めたんだよ」

律子「……そ、そうですか」

P「自分でも、気持ちの変化がはやい奴だと思う。でもな……」

P「でも、そういった、ちょっとしたことがきっかけで……人の印象っていうのは、良い方向にも悪い方向にも変わるんだ」

P「俺はそれを、この年になって初めて知ることができた」

律子「……」

P「今までの律子の印象が、俺の中でガラッと変わってしまった。今日だって、一日中律子のことを考えていたんだよ」

P「律子は、とても魅力的な女の子だ。今まで意識してなかったのが、おかしいってくらいに……」

P「だからな――

律子「だーもう!! 話が長いっ!!!」

P「えっ」


律子「いいんですっ、そんなこと!」

P「いや、でも……」

ぎゅーっ

P「……っ」

律子「……いつから好きになった、とか……そんなことは、どうでもいいんです」

律子「前までの私は、ほんの少しでも……あなたが私のことを見てくれたら、それだけで幸せだった」

律子「それに比べたら、時間なんて些細なものです」

P「……」

律子「普段は、少しだらしないけれど……アイドルのみんなだけじゃなくて、私にも平等に優しくしてくれて」

律子「いっぱいいっぱい、助けてくれて……私が弱音を吐いたときも、励ましてくれて」

律子「そんなあなたが、私と同じ気持ちなら……私は……まるで魔法をかけられたみたいに、幸せになれるんです」

P「……いいのか、こんな俺で」

律子「そんなあなただからこそ、ですよ。こんなに、へタレで、ダメ人間だからこそ……」

律子「私は、そんな不器用なあなたのことが、こんなにも好きになれたんです」


P「あはは……真美たちの言ってたとおりだな。律子の彼氏はダメ人間だって」

律子「本当ですね、ふふっ……」

グリグリ

P「……頭グリグリするのはやめてくれないか」

律子「やです」

P「みぞおちに当たって苦しいんだけど……」

律子「私が今まで味わった苦しみに比べたら、これくらい」

P「え!? く、苦しみ?」

律子「そーですよ。あなたは、みんなに優しいから……そういうの見てると、胸がモヤモヤするんです」

P「……ごめんな」

ぎゅっ

律子「! ……や、やっと……抱き返してくれたわね……」

P「……これからは、律子のことだけ見るさ。今までの時間、苦しみ、全部取り返せるくらいに……」

律子「ふふっ……それも考え物じゃないですか? みんなのやる気をなくさせちゃダメですよ、プロデューサー殿?」

P「茶化すなって……」


P「……律子……」

律子「……っ」




律子「……ぷは」

P「……」

律子「……突然すぎじゃないですか? まだ、これしか、時間経ってないのに……」

P「時間なんて、関係ないんだろ?」

律子「ま、まぁ、そうですけど……」

P「初めて、キスをしたよ。不思議なもんだな……なんか、安心する」

律子「ふふっ……私は、ファーストキスじゃないですけどね」

P「え!?」


P「ま、まあ、やっぱり、律子はモテてただろうからな……いや別に、気にしてないけど」

律子「嘘ですよね?」

P「……うん……嘘だ。少し気にする」

律子「……初めての相手は、あなたですよ、プロデューサー」

P「……」

P「え? そ、それじゃあやっぱり、今のがファーストキスなんじゃないか! ドッキリさせないでくれよ……」

律子「いいえ、それも違います。今のは確かに、私にとって二回目のキス」

律子「そして、あなたにとっても……二回目のキス」

P「どういうことなんだ……」

律子「……昨日、あなたが寝てるときに……」

律子「その……、ね?」

P「……っ!」



律子「……ふふっ……」

律子「それで、今あなたがしてくれたのが……三回目、です」

ほ陰硬


律子「……私、家に戻ります」

P「あ、ああ。なんか突然だな」

律子「でもプロデューサーは、そこから動いちゃダメですよ?」

P「えっ」

律子「いいですか? 私があなたの携帯を鳴らすまで、ここにいてください」

P「……ああ、わかったよ」

律子「それではっ!」

タタッ

P「行ってしまった……な、なんなんだ……?」


カラカラ

律子「ただいま戻りましたっ!」

P「いやいやいや、帰るんじゃなかったのか?」

律子「戻るとは言ったけど、帰るとは言っていませんよ?」

P「……それに、その荷物は……?」

律子「明日のスーツと、化粧品と……、その他もろもろ、女になるために必要なものです」

P「……」

律子「……」スッ

ピッ プルルルル……

P「……電話?」

ピッ

P「も、もしもし……」

律子『それじゃあ、行きましょうか! もう動いていいですよ』

P「……えっと、どこへ行くって?」

律子『どこへって、そりゃ、決まってるでしょう? あなたの部屋ですよ』

  ____
 (\  ∞ ノ
   \ヽ  /
    ヽ)⌒ノ
      ̄

          \         rっ
       \ \ \∨(.    ||
        \ l\  (.   ∞´ ̄`∞

          ) |_\⌒  /凵凵凵! !ヽ
         )   \ \  | |の の| | | <Do-dai
         ⌒)   \ \ノ (  ワ レ゙ し/
            ⌒)   \ \ 〉   _二二二つ
             ⌒  \ \   /
                     \_ノ
                      \\
                       \\
                           レ

総員!!
パンツを脱いで主砲構えー!!


―――
――



チュンチュン

ぴよぴよ


P「……」ムクッ

律子「……すぅ、すぅ……」

P「……」

P「どういうことなの……」

P「あ、いや、今度はちゃんとわかってるけど……」

P「なんか、色んなことがありすぎて、頭が付いていかないぞ……」


P「律子は……」

チラ

律子「……むにゃむにゃ……」

P「寝てるか……」

P(いやでも、こいつのことだからな。寝たフリの可能性もある)


P「……」

P「…………」

P「……いつつ。体が痛くて仕方ない」

P「……シーツも、洗わないとな……こんなにあ

律子「せ、セクハラですよ……」

P「やっぱり起きてたか……」

>P「どういうことなの……」


そ れ は コ ッ チ の 台 詞 だ


律子「……」

P「……」


ぴよぴよ


律子「……あ、朝ですね……」

P「そ、そうだな……外で小鳥も鳴いている……」

律子「……まだ、ちょっと痛いわ……もう、今日はまともに歩けないかも」

P「ははは……なんてリアクションすればいいんだよ」



律子・P「「……あのっ!」」



律子「……ふふっ。今度はプロデューサー殿からどうぞ?」

P「あ、ああ……それじゃあ、まず……」

>>337で解るのは

事務員は撮らずに
生観察している事だな



P「……愛しているよ、律子」

律子「……ふふふ。私も、同じことを言おうとしてました」


>>363
ぶっさいくな般若だなwwwwww

         _____
     _/         \_   
    / /           \\ 
   ,|  ._l┴┴┴┴┴┴┴┴l  | 
   |  l |ヽ.___/ヽ__.ノ ∧ |        ∧
   |  ヽl. -=・=-.|| -=・=- / ヽ_       / .∧
  ,|   |〈   ̄ | |  ̄  /   `、⌒ヾ⌒ヽ/  ∧
  |   .||ヽ__,/(`   ´) /  u (.....ノ(....ノ    / ヽ.
  |   |,l  {ヽ、`─´ ,|     >>364  u .:(....ノノ
 ,|   | ヽ. ヽ/=====/ ̄ ̄ヽ      ::::::::::::::/`ヽ
  |   .|  \ヽ====(___..ノ  u::::::::::::::::::::(....ノノ
 .|   .|    \________/ヽ  u ::::::::::::::::::::::::::::ノ


P「……こんな風に、朝起きたら誰かが隣にいるっていうのは、いいものだな」

律子「あら、誰でもいいんですか?」

P「……」

律子「なーんてね。わかってます、ちゃんと」

P「言わせんな恥ずかしい……」

律子「冗談、です。あなたの気持ちは、昨晩、いやってほど聞きましたから」

P「いやだったのか?」

律子「言わせないでよ恥ずかしい……」

律子「……」

P「……」


小鳥「ピヨピヨ」


律子「……あ、朝ですね……」

P「そ、そうだな……外で小鳥さんも鳴いている……」





律子・P「「………っ!?」」


P「……いつか」

律子「え?」

P「今日みたいな日だけ、じゃなくてさ……いつか……」

P「毎日毎日、こうして、朝起きたときから顔を合わせられるようになれたらいいなって思うよ」

律子「っ!」

P「ど、どうした? そんな顔して……」

律子「……ぷ、プロポーズみたいに聞こえるんですけど……」

P「え? ……っ!!!」

律子「あ、いやでも、いつかはとは私も思いますけど、まだそれは気が早いというかっ」

律子「お互い収入が安定して、十分な貯蓄をして、将来設計の見通しが立ってからでも決して遅くはわわわ」

律子「事務所設立の夢もありますししし」

P「お、おお、落ち着け! ……っていうか、事務所設立? なんの話だ?」

律子「いっ、いえっ、なんでもないですっ」


P「……」

律子「……」

P「……は、はは……」

律子「ふふ、ふふふ……」


P・律子「「あはははは!」」


P「それじゃあ……まずは、はりきって仕事をしないとな!」

律子「そうですね! 今日もアイドルたちが、私たちの指示を待ってますからっ!」

P「一緒に、頑張っていこう。もちろん、仕事だけじゃなくて……」

律子「ええ! 朝起きたときから、夜寝るまで……」


律子「いつまでも、私の隣にいてくださいね! プロデューサー!」


おわり

   /.   ノ、i.|i     、、         ヽ
  i    | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ        |
  |   i 、ヽ_ヽ、_i  , / `__,;―'彡-i     |
  i  ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' /    .|

   iイ | |' ;'((   ,;/ '~ ゛   ̄`;)" c ミ     i.
   .i i.| ' ,||  i| ._ _-i    ||:i   | r-、  ヽ、   /    /   /  | _|_ ― // ̄7l l _|_
   丿 `| ((  _゛_i__`'    (( ;   ノ// i |ヽi. _/|  _/|    /   |  |  ― / \/    |  ―――
  /    i ||  i` - -、` i    ノノ  'i /ヽ | ヽ     |    |  /    |   丿 _/  /     丿
  'ノ  .. i ))  '--、_`7   ((   , 'i ノノ  ヽ
 ノ     Y  `--  "    ))  ノ ""i    ヽ
      ノヽ、       ノノ  _/   i     \
     /ヽ ヽヽ、___,;//--'";;"  ,/ヽ、    ヾヽ

一旦おわり
でも少し休憩したあと、後日談も書いていく


【後日談】

P(……さて)

P(朝起きたら律子が隣にいたあの日から、数日が経った)

P(俺と律子は……うん、仲良くやっている。詳しくは恥ずかしいからナイショだ)

P(しかし、俺にはまだ、わかっていないことがいくつもあるのだった)


P「その一つが、伊織。お前だよ」

伊織「一体なんの話よ……藪から棒に」


P(伊織は、やよいと亜美、真美になにやら色々と話をしていたらしい)

P(俺と律子が話しているのをジャマしちゃだめ、とやよいに言って……)

P(真美たちには、律子と俺が付き合ってるだの……あ、いや、違ったっけ?)

P(……律子に聞いてみてもよかったんだけど、まあ今日こうやって本人を捕まえられたからな。ちょうどいいや)


伊織「ところであんた、良かったわね! 聞いたわよ」

P「え? なんの話だ?」

伊織「律子と、無事に付き合うことになったんでしょ? あんたにしてはよくやったじゃない!」

P「あ、ああ……まぁ一応、ありがとう。律子から?」

伊織「ええ、そうよ」

P「……」

伊織「それで? この宇宙一の天才美少女キューピッドアイドル水瀬伊織ちゃんに、なんの用があったわけ?」

P「キューピッドって……まあ、報告も兼ねてだな」

伊織「あら、わざわざ報告だけしに来るなんて殊勝なことね。でも別に、間に合ってるからいらないわよ」

P「あ、いや、それだけじゃなくて……伊織、お前は一体何を知っていたんだ?」

伊織「? 何を、って?」

P「律子のことだよ」

伊織「そんなの、全部に決まってるじゃない! にひひ♪」


P「……ぜんぶ?」

伊織「もっちろん! 律子がプロデューサーのことを意識し始めたときから、今日のことまで、全部よ」

P「えっ」

伊織「律子が竜宮小町のプロデューサーになって間も無く、あんたが765プロに入社したじゃない?」

伊織「そのうち、『あら? おかしいわね』って思ってちょっとつついてみたら、ポロポロポロポロ……」

P「……」

伊織「あのときの律子ったら、イジイジしてて仕方なかったからね」

伊織「だから、この私がひと肌脱いでやろうって思ったわけよ! 感謝しなさいよね!」

P「……それで、やよいや亜美たちに?」

伊織「あら、知ってるの? ……ま、本当はやよいにだけ、ジャマしないように、って言うつもりだったんだけど……」

P「運悪く、あのふたりに捕まってしまったのか」

伊織「……そんなところよ。思い出したくもないわ、あのくすぐり地獄……」

P(亜美たちからどんな拷問を受けたんだろう……興味津々なときのアイツらは、律子でもなかなか止められないからな)


P「と、ところで、伊織」

伊織「なあに?」

P「全部ってことはだな……あの、律子が俺の家に泊まったことも……?」

伊織「ええ、知ってるわよ。付き合う前にそういうことするなんて、律子らしくないと思ったけど……」

伊織「ま、結果としてそれが良い方向に転んだんだから、私は別に責めやしないわよ」

P「……付き合う前?」

伊織「? そうでしょ? その一回きりだって、律子が言ってたけど」

P「……」

P(まあさすがに、言えない範囲のことはあるよな)

P(……よし、ここはひとつ)


P(俺の口から、あの日――俺と律子が付き合い始めたあの日の夜、何があったかを伝えてやろう)ニヤリ


P「……伊織。ちょっと耳を貸せ」

伊織「なによ……」

P「……実はな……」

伊織「は、はやく言ってちょうだい。くすぐったいじゃない」

P「律子が俺の家に泊まったのは、一回だけじゃなくて……」

伊織「え? そうなの?」

P「……本当は……」ヒソヒソ



伊織「……」

伊織「……――~~!!!」

伊織「ばっばばばばばバッカじゃないの!!?」

伊織「ももっ、もしそうだとしたって、なんでわざわざ私に言う必要があるわけ!?」

P「いや、伊織が知ってることを、ちゃんと本当の意味で全部にしてあげたいかなーって」

伊織「いらないわよこの変態っ! ド変態っ!! 変態大人っ!!!」

P(かわいい)


―――

『律子に言いつけてやるんだからっ!』

P(と言いながら、伊織は涙目でこの場を去ってしまった)

P(少し、イジワルが過ぎたかもしれない。まぁ、勝手に色んな噂を流した罰だな)

P(……あとで、律子からどんな顔で何を言われるんだろう。今から楽しみだ)



P「さて、と……」

ガチャ

春香「おっはようございまーっす!」

あずさ「あら、プロデューサーさん、おはようございますー」

P「おお、ふたりとも。ちょうどいいところに……」


P「今日は、ふたりで一緒に来たのか?」

春香「はいっ! えへへ……電車の中で転びそうになったところを、ちょうどあずささんが現れて」

P「あれ? 春香が乗る電車って、あずささんは反対方向だから使わないはずですよね?」

あずさ「そうなんですけど~……、私、気が付いたら上りと下りを間違えて乗っちゃってたみたいで」

春香「あずささんのおかげで、痛い思いをしなくて済みましたっ♪」

あずさ「ふふっ、私も、春香ちゃんに会えたおかげで遅刻しないで済んだわ~。ありがとね、春香ちゃん」

P「あはは……」

春香「ところで、プロデューサーさん。ちょうどいいところ、って言ってませんでした?」

P「ん、ああ。実はだな……ふたりにも一応、報告しとかないと、と思って」

あずさ「報告、ですか~?」

P「律子から、何か聞いていませんか?」

あずさ「んー……特には、何も聞いていませんけれど……」

春香「……律子さん……?」

P「ああ、実はな。俺達……」

すまない 飯の時間だ

まだあったああああ!
やっと帰宅支援


―――

春香「……え……律子さん、と……プロデューサーさんが……?」

あずさ「……っ」

P「ああ、付き合うことになったんだ。ちょうど、今週の頭くらいからな」

春香「……」

P「春香は俺が担当するユニットのリーダーで……」

P「それに、あずささんは律子の担当するアイドルだから……一応、ふたりにも報告しとくよ」

春香「……」

P「……春香? どうし――

春香「おめでとうございますっ!!」

あずさ「……春香ちゃん……」

春香「えへへ、そうならそうと、はやく言ってくださいよぅ。私とプロデューサーさんの仲じゃないですか!」

P「……すまないな、ちょっと時間が作れなくてさ」

P(春香……?)


春香「詳しく聞かせてくださいよ! どっちから告白したんですか?」

P「うん、ああ……一応、律子から……」

春香「わぁっ、律子さんすごーいっ! わ、私なんかじゃ……とても……」

あずさ「……プロデューサーさん。私からも……おめでとうございます」

P「……ありがとうございます」

あずさ「ふふっ、律子さん、ようやく実ったんですね」

P「あずささんも、伊織と同じように、律子から聞いていたんですか?」

あずさ「いえ、そういうわけではないのですけれどー……見ていれば、なんとなくわかりましたから」

P「そうですか……」

春香「プロデューサーさん! それでそれで、プロデューサーさんは、いつから律子さんのことを?」

P「な、なんだ? やけに聞きたがるな」

春香「えへへ、だって、恋の話は女の子みーんな大好きなんですよ! だから――

あずさ「あらっ、いけない、もうこんな時間だわ。春香ちゃん、行きましょう?」

春香「え? で、でも……」

あずさ「いいからいいから。さっき音無さんに呼ばれていたのを、すっかり忘れてたのよ~」


―――

P「行ってしまった……」

P「なんだろう……。春香、あのときみたいに……少し、様子がおかしかったような」

P「……」

P「……俺は……、何か間違ったことは……してないよな……?」



P(こう考えること自体が大きな間違いだったのに気付いたのは、それからずっとずっとあとになってからだった)

P(春香が何を考えて、何を思っているのか。どうして、あんな乾いた笑顔を浮かべていたのか)

P(……しかし、それはまた、別の話だ)


―――

「……うん、そうね……」


「ごめんね、春香ちゃん。私……なんとなく、気付いていたのに……言えなくて」


「……私? 私は……大丈夫よ」


「本当よ……それより、つらいのは春香ちゃんでしょう? ……ずっと、プロデューサーさんとふたりで頑張ってきたものね」


「……こっちにいらっしゃい」


「いいのよ、気にしないで?」


「……ええ、大丈夫。全部、わかってるから……」


P「……」

P「……」


P「……律子に、会いたい」


P(わからないことは、まだまだたくさんある)

P(しかし、この言いようもない不安を消すには……律子に会うしかないと、そう思った)

P(いつの間にか俺は……随分と、律子に甘えるようになってしまっていたみたいだ)


―――

律子「……あ、プロデューサー!」

P「おお、律子……」

律子「すみません、お待たせしちゃって……」

P「いや、いいんだよ。仕事もあっただろうし、急に呼び出したのは俺だからな」

律子「どうかしたんですか?」

P「うん、まあ……自分でもよくわからないんだけどな。追々話していくよ」

律子「……?」

P「……」

律子「あ、あの、まさか……」

P「え?」

律子「……いやな話……?」


P「いやな話って……」

律子「……」ジワ

P「!? ああいやいや、律子が想像しているようなことじゃない!」

律子「ほ、ほんとう……?」

P「本当、本当だよ。約束しただろ……簡単に律子と離れるようなことはしないさ」

律子「……」

ゴシゴシ

律子「そ、そうですよね……やだ、私ったら、随分涙もろくなっちゃって」

P「……言い方が悪かったな。すまない」

律子「い、いえ、いいんです! 私が勝手に勘違いしちゃっただけだから……」

P「そういうの、考えちゃうのか?」

律子「……ええ、まぁ……今が幸せな分、余計にね」


律子「き、気を取り直して! プロデューサー、おなか減ってませんか?」

P「まあ、空いてるには空いてるな」

律子「それじゃあ、まずは軽くご飯を食べましょう。えっと、たるき亭でいいかな……」

P「……律子」

律子「……あ。や、やっぱり、ちゃんとデートっぽいところのほうがいいですか?」

律子「コストパフォーマンス的に考えたら、あそこが一番いいんだけど――

グイッ

律子「っ! ちょ、いきなり引っ張らないで……」

P「俺の家に行こう」

律子「……え……?」

P「俺は、はやく律子とふたりきりになりたいんだ……ダメかな?」

律子「……」

律子「い、いいですけど……」


律子「……な、なによ……いきなりそーいうの、ズルイじゃない」ドキドキ


ガチャ

律子「お邪魔しまーす……」

P「……」

律子「ふふ、ここに来るのも、もう何度目かしらね?」

律子「いちいち使い捨てを買うのももったいないし、今度来るときは歯ブラシでも持ってきて置いとこうかしら」

P「なんなら、同棲するか?」

律子「うーん、そうしたいのは山々ですけど……まだ気が早いですよ」

律子「そういうのは、色々準備が必要だし、あと覚悟も……」

P「覚悟なら、俺はもうとっくに出来てるんだけどな」

律子「……プロデューサー? なんだか、いつもと違くないですか?」

P「……」

律子「あはは、いつものプロデューサーなら、いつまで経っても悩ん――

ぎゅっ

律子「――でたり、するのに、あれ? お、おかしいな……」


P「……」

律子「……」

P「律子」

律子「は、はい……」

P「……いいか?」

律子「い、いいって、なにが……?」


ドックン ドックン……


P「……わかってるだろ?」

律子「……」


律子「うん……」


―――
――


―――
――


律子「……ふふ。本当に……、毎回そうなんですね」

P「ん? 何がだ?」

律子「こうやって、頭を撫でてくれることです」

P「……」

律子「男の人って、その……終わったあと、全部やる気無くなっちゃうんでしょう?」

律子「私のことは構わず、寝ちゃっててもいいですよ」

P「……いやだよ」

律子「いや、って……」

P「もっと、律子と話していたんだ。一秒だって惜しいくらいに」

律子「……っ」


律子「……あーあ。本当にもう……なんでかな」

P「どうしたんだ?」

律子「なんで……こんなに好きになっちゃったんだろ、って思って……」

P「……」

律子「特に取り得もない、ごく普通の人なのに……」

P「お、おいおい、失礼じゃないか?」

律子「でも、そうでしょう?」

P「……たしかに」

律子「……でも、良かったかもしれないわね。あなたが、超イケメンとかじゃなくて」

P「う、イケメンじゃなくて悪かったな……でも、なんでだ?」

律子「だって、例えばほら……ジュピターみたいな、女の子にすごい人気のある顔だったら」

律子「それで、あなたがところ構わずモテまくるような人だったら……私が独り占めできないじゃないですか」

P「……ま、そうかもな」

律子「だから嬉しいんです……」


P「……独り占め、か」

律子「……?」

P「なあ、もしも……もしもの話だぞ?」

律子「え、ええ……」

P「俺がさ、例えば……765プロにいる誰かに、好意を持たれていたら」

律子「っ!!」

P「律子は……どうする? どう思う?」

律子「なな、なんですか……? もしかして、こ、告白とかされたの……?」

P「……例えばの話だよ。そういうことは一切ない」

律子「……」

P「……」

律子「……わからないわ」

P「……そっか」


律子「でも、たぶん……今なら、はっきりと、負けないって言えると思う」

P「今なら?」

律子「……私の立場上、こういうことを言うのはまずいのかもしれないけれど」

律子「アイドルとプロデューサーの恋愛は、私はべつに、反対はしていないんです」

P「……意外だな」

律子「もちろん、公にするのはダメですよ? それでその子のモチベーションが上がるなら、それでもいいって……」

P「……」

律子「だから……、以前の私だったら、身を引いちゃうかもしれない」

律子「その子のためを思って……私が我慢することで、その子が幸せになるなら……」

P「そうか……」

律子「……でも、今は……いやです」

律子「私とあなたの仲に、誰も入ってきてほしくないから……あなただって、そうでしょう?」

P「うん……そのとおりだよ」

律子「……だから、たとえ誰かが、あなたに好意を持っていたとしても……。私はその子と、正々堂々、戦います」

律ちゃんの「ダーリン」の破壊力は無限大
どうせ貶されるんだろうなと思って選択した結果があれだよ!

>>469
ほんとこれ
最後の最後であの不意打ちは反則
急所にクリーンヒットしたわ


P「そうだな……そうだよな。はは、それを聞いて安心したよ」

律子「こんなの、聞くまでもないですよ。当たり前じゃないですか」

P「……」

P(……律子の言葉を聞いて)

P(それまで俺の心の中で渦巻いてた、少しばかりの不安は……、見事に消え去ってしまった)

P(大したものだ……これが、誰かが隣にいる、ってことなんだな)


律子「……あの、プロデューサー?」

P「うん?」

律子「急にそういうこと言い出したってことは……何か、理由があるんですよね」

P「……」

律子「……教えてください」


―――

律子「……なるほどね。春香が……」

P「ま、まあ、俺の勘違いだとは思うんだけど」

律子「……」

P「……律子?」

律子「……あえて、ノーコメントにさせてもらうわ」

P「えっ」

律子「春香が何を考えているのか、私にもわからない。だから、何も言わない」

P「そ、そうだよな……」

律子「……」


律子「……大丈夫ですよ、プロデューサー殿」

律子「あなたが心配しているようなことは、何も起きませんから」

P「……」

律子「あなたはただ、いつも通りのプロデューサーでいてくれればいいんです」

律子「それが、あの子にとっても、そして私達にとっても……、ベストなカタチなんですから」

P「律子……」

律子「ふふっ、なーに、その顔? まるで子どもみたいね」

P「い、いいだろ! わりと不安は大きかったんだ」

律子「ぜんぶぜんぶ、そういう不安、吐き出していってくださいね?」

P「……ああ」

律子「……あなたの弱い部分を見れたら、私は嬉しい」

律子「それで、私があなたの力になれたなら……私は、もっと嬉しくなるんですから」


律子「……ふたりでいれば、悲しいことは半分に」

P「嬉しいことは、倍に……って?」

律子「ふふ、そーです、そのとおりですっ!」

律子「それが、ふたりで隣合って歩いていくということ……でしょう?」

P「……うん、そうだな!」


P(……俺たちの日々は、これからも続いていく)

P(ときにはこんな風に……うまく説明できないような不安に襲われることもあるだろう)

P(でも、そこに君がいれば……)


律子「ふふっ……きっと、ぜんぶぜんぶ、うまくいきますよ」

律子「だから、今日は安心して、眠ってください」

律子「明日の朝、目が覚めても……私は、あなたの隣にいますから」

P「ああ……」

律子「……おやすみなさい」




律子「私の、大好きな……ダーリン」




P「恥ずかしがるなら言わなきゃいいのに」

律子「う、ううっ、うるさいっ!」


おわり

なんか中途半端な感じになってしまったけど、今度こそおわりです。読んでくれた方ありがとう
りっちゃんかわいいよりっちゃん婚姻届渡したい


りっちゃんとPのオフィスラブっていいよね

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