えり「私が11回…なんですって?」咏「襲われるんだとさ」(430)

ID:11ugAbhDOの代行

代行ありがとう!

支援ヤー

えり「…なんですかそれ」

咏「いや知らんし」

えり「…あなたが言い出したんでしょう」イラッ

咏「何かは知らんけど……そーだねぃ……ちーとばかし説明すると」

咏「数多の職人を泣かせてきた理不尽極まりないもの」

咏「日付が変わると遊び心と同時に突然の使命が据えられる。それが…」

咏「IDの呪い、てことだねぃ。知らんけど」

えり「あい……でぃ……?なんですかそれ」

咏「いや知らんし。とりあえずそういうこった」

えり「全然わかりません」

咏「まぁ襲われるっつーより、フラグが立つ?うーん…なんか違うなぁ…」

えり「あの、何をブツブツ言っているんですか?」

咏「まぁ、とりあえず最終的には襲われるし。いっかー」

えり「自己完結されても」

咏「とりあえず、最初の相手が……」

えり「あの、ちょっと待ってください?11回ですよね?」

咏「回数も人数もかわんねーっしょ」

えり「変わりますよ!?」

えり「それと!私何も理解してないんですけど!?」

咏「まぁまぁなんとかなるって~」

最初の相手
>>15

咏「コミックしか持ってないから連載追えてないんだよねぃ~そこは勘弁な~?」

こーこちゃん

はやりん

針生家 朝

えり「…………」

えり「……え?夢?」

えり「…いや、なんの夢見てたんだっけ……?なんだか妙に苛々するような……」

~♪

えり「?こんな時間に電話……」

ピッ

会場

スタッフ「…はい…はい………え、大丈夫!?よ、良かった……」

スタッフ「ではお願いします!はい!では失礼します…」カチャ

タッタッタ…

えり「スタッフさん!」

スタッフ「あ、針生さん」

えり「今日の実況、三尋木プロが休みってどういうことですか!?」

スタッフ「いやぁ…急に連絡が着たもんで我々もサッパリ…」

えり「ドタキャンなんて、よっぽどの理由があるんですか?」

スタッフ「なんだかよくわからないんですが…“安価は絶対”とかなんとか」

えり「は?」

スタッフ「とりあえず、解説のプロの方は代役を頼むことにしまして」

えり「な、なるほど……」

スタッフ「ご存知ですか?“牌のおねえさん”」

えり「……………」

えり「………え、まさか……」

スタッフ「瑞原はやりプロに代役を勤めていただけることになりました!」

えり「」

スタッフ「いやぁ、良い方を代役に頼むことができて良かったですよ、ホントに」ケラケラ

えり(…いや。いやいやいや。だってあの人……絶対にタイプ合わないし……)

えり(人生で関わることになるなんて夢にも……大丈夫かしら……)ハァ

スタッフ「……ただ……」

えり「……ただ?」

スタッフ「えぇっと、ですね…言いにくいんですが……」

はやり「おっはよーございま~す☆」

スタッフ「あぁ、瑞原プロ!本日は本当にありがとうございます!」

はやり「うぅん!はやり、頑張るぞ☆」キャピ

えり(…普段からこのテンション…着いていける気がしない…)

はやり「んーと、今日の相方さんはアナタかな?」

えり「…本日はよろしくお願いします。瑞原プロ」

はやり「ヨロシクね!アナタのお名前は?」

えり「実況アナウンサーを勤めます、針生えりです」

はやり「はりう、えりちゃん……えり……ふむふむ…」

えり「なにか…?」

はやり「……ス・テ・キ☆」


えり「?」

はやり「はやりが“はやりん”、アナタは“えりりん”だね!」

えり「へ」

はやり「はやりんと、えりりん☆」

えり「いや、あの、針生と…」

はやり「いいでしょ~?えりりん☆はやりのことも、はやりんって呼んで?」

えり「いえ、それは…」

はやり「いけずぅ~」

えり「…………」イラッ

えり(…やっぱり、タイプがあわない…今日無事に終わると良いけれど……)

はやり「それで、アレはどこかな~☆」

えり「アレ?」

スタッフ「あ、それはですね……」

……………

えり「……なんですか、コレは」

スタッフ「いやー、あの、ですね……あっはっは」

えり「笑い事じゃないでしょう…もう一度聞きます。なんですか、コレは」

はやり「ん~コッチかなぁ…コッチも良いよね☆」

スタッフ「いやはや、瑞原プロに代役を頼むのに実は交換条件を提示されまして」

えり「なるほど」

スタッフ「そ、それが、その……」

はやり「はやりと一緒に実況するなら、えりりんも可愛いお洋服にお着替えしましょ☆」

えり「…………」ズキズキズキ

はやり「んーと、ど・れ・に・し・よ・う・か・な~っと♪」

えり「……何故早く言って下さらなかったんですか」

スタッフ「た、タイミングが…ね?」

えり(最初に言ってくれれば心の準備もできたって言うのに…!)イライラ

はやり「せっかくスタイルいいのに、いつもそんな堅い服着てちゃツマンナイよね~?」

えり「そんなことありませんよ」

はやり「えぇ~?絶対ツマンナイ!はやりがツマンナイの!」プンプン

えり「は、はぁ…すみません」

えり(…なんで怒られてるの?私…)

はやり「ん~……」ジー

えり「な、なんですか?」タジッ

はやり「色白だし、おもちもナカナカだし、脚も綺麗…」

えり「……あ…ありがとうございます…」

はやり「……水着でやる?」

えり「嫌です!!」

はやり「えぇ~?白ビキニだよ?」ピラッ

えり「なおさら嫌ですっ!!」

はやり「じゃあパレオでも良いから」

えり「どっちにしろ嫌です!!」

はやり「ちぇ☆」

えり「…はぁ…もう…」ズキズキズキ

えり「…もう決まったことでしたら“仕方なく”やらせていただきますが…」

スタッフ(う゛っ)グサ

はやり「あ、コレかわいい~☆」

えり「…瑞原プロ、できるだけ露出の少ない服で…」

はやり「むむ。でも遊び心が足りないよね~」ジョキジョキ

えり「言ってるソバから何やってるんですか!?」

はやり「スリットをもう少し…」ジョキジョキ

えり「だから着ませんからぁあっ!」

はやり「ワガママだなぁえりりんは☆」

えり「………」イライラ

はやり「…ん~じゃあ、コレなんてどう?」

えり「…それは…やっとマトモに服ですね…」

はやり「ブレザーだけどね☆」

えり「」

はやり「あ、えりりんブレザー、はやりんセーラーにしようかなぁ…☆」

えり「あの…私たちの仕事は麻雀の実況解説ですよね」

はやり「うん☆」

えり「それで、どうしてこんなことを?」

はやり「視聴率アップ☆」

えり「そn」

スタッフ「すばらですね!!」

えり「!?」

スタッフ「視聴率アップ…か…なるほどなるほど、なるほど~」

えり「あ、あの…スタッフさん?」

スタッフ「瑞原プロ、こうなったらテレビ的目線から衣装を決めませんか?」

はやり「ほほぅ?聞いてしんぜよう☆言ってみよ!」

スタッフ「闇雲な露出のみが視聴率には繋がりませぬ、季節に合わせるのであります!」

えり(スタッフさんのスイッチが入ってしまった…)ズキズキ

はやり「ふむ、季節とな?」

スタッフ「今の時期なれば、それは……」

>>40
× えり「…もう決まったことでしたら“仕方なく”やらせていただきますが…」

○ えり「…もう決まったことのようですし“仕方なく”やらせていただきますが…」

……………

えり「……ハロウィン、というのはわかりました。」

はやり「うんうん☆」

えり「……ハロウィンの服で実況解説、というのも…まぁ、わかったことにしましょう」

はやり「うんうん☆」

えり「…………このチョイスは、驚きました」

はやり「一回着てみたかったんだぁ☆カッコイイ服っ」

えり「瑞原プロが、バンパイア…」

はやり「どう?どう?」

えり「どう、と言われましても…八重歯が魅力的ですね?」

はやり「うふふ☆」

はやり「えりりんは?はやりのオススメは猫娘なんだけど~」

えり「……魔女で」

はやり「じゃあコッチにしようよ!美少女戦士が天体に代わってオシオキするやつ☆」

えり(……随分と懐かしい……)

はやり「なぁに?」ニッコリ

えり「」ゾクッ

えり「いッ……いいえ、何も…」

はやり「だよね☆」

お着替え中

えり(…まだマトモな服になって良かった…。猫娘なんてやらされてたら…)ゴソゴソ

えり(お、おヘソまで出る服な上に猫の耳をつけるなんて…耐えられない)

えり(…よし、こんな感じで良いの…?)カガミチラ

えり(……い、意外と胸元開いてる……///)

えり(それに…スカートも、長い訳では…膝より上なんて……)

えり(……ま、マント着るから平気よ…見えない見えない…)

えり(…脚も…ストッキングはけば…黒なら平気よね…)スルッ

はやり「おー……おーおぉー!」

スタッフ「よッし!よッッし!!視聴率は貰ったッ!!」ガッツポーズ

えり「こ、これで良いですよね?」

はやり「かわいーよえりりん☆」

えり「…ありがとうございます」

はやり「というより…色っぽい?」

えり「え」

はやり「肌が白いのとストッキングがまた良い味☆」

えり(…やめたくなってきた)

スタッフ「さぁッッそろそろ時間が迫っていますよーッ!」

はやり「はぁーい!はやり、頑張る、ぞ☆」

えり「……はぁ……」

……………

「本番2分前ー」

えり「しかし瑞原プロ」

はやり「なぁに?」

えり「あまり書類などの確認ができなかったのでは?」

えり(…衣装選びに時間をかけて)

はやり「んー、たしかにそうだけどね☆でも大丈夫だぞっ!」

えり「はぁ」

はやり「えりりんが纏めた資料、とっても見やすいから!本番中に見ても大丈夫だし」

えり「あ、ありがとうございます…」

はやり「それにはやり、えりりんの実況スタイルはわかってるからね☆」

えり「へ……?」

「本番30秒前ーッ」

はやり「ほらほら、スタンバイスタンバイ☆」

えり「は、はぁ……」

はやり「あ、そうだ。えりりんのマイクにおリボンつけたら可愛いかもね☆」ゴソゴソ

えり「マイクに?」

はやり「魔法のステッキならぬ、魔法のマイク!」キュッ

えり「…なんですか、それ」クス

はやり「魔法マイクを通したえりりんの実況は、聞いてるみんなを引き込む力があるのです☆」

えり「それはそれは…素敵な魔法」クスクス

はやり「…やっと、笑ったね」

えり「え……?」

はやり「………」ニコッ

「本番5秒前!4、3………」スタート!

………………

えり「試合終了ーッ!」

はやり「なんといいますか!最後盛り上がりましたね~☆」

えり「和了るまでの鮮やかさや素早さは目を見張るものがありましたね」

はやり「うんうん☆見ててドキドキしたねっ」

えり「…さて。瑞原プロには本日三尋木プロの代役としてお越し頂いたわけですが…」

はやり「ハロウィン衣装での参上でっす☆テレビの前のみんなーっどうかなー?」

えり「…お楽しみいただけたようでなによりです」

えり「本日もお別れの時間がやって参りました。本日のCブロック第2試合。実況は私、針生えr」

はやり「魔女っ娘えりりんと☆」

えり「え」

はやり「ホントはこわぁい吸血鬼、はやりんがお送りしましたー☆」

はやり「ばいばーい☆」

「…はい、オッケーでーす!」

えり「…………」

はやり「お疲れ様☆」

えり「…お疲れ様でした」

はやり「楽しかったね~」

えり「…もう。最後の最後で何をしているんですか、貴女は」

はやり「ふふ☆」

はやり「い~じゃんっあのくらい☆せっかくなんだもん」

えり「…全国にアレが流れるんですね…」ハァ

はやり「もう、暗い顔しなーい!楽しくなかったの?」

えり「?」

はやり「はやりと実況、楽しめなかった?」

えり「…そんなこと言ってませんよ」

はやり「…良かった☆」

えり「初めてご一緒させて貰ったなんて思えないくらい、滞りなくできたと感じています」

はやり「はやり、とっても嬉しいぞ☆」

えり「うれしい……?」

ガチャ

スタッフ「いやー良かったですよ!」

スタッフ「衣装も大好評でした!」

はやり「やったね☆」キャピ

スタッフ「是非、次の機会も…」

えり「それは……」

はやり「え~☆」

えり「勘弁してくださいよ」

はやり「じゃあクリスマスとか!特別な日はこういう感じにしない?サンタさんとか☆」

スタッフ「お、良いですね~」

はやり「サンタさんとトナカイさんで実況解説!絶対可愛い~☆」

えり「……ああ…もう……」クスッ

はやり「…………☆」

はやり「…ね、スタッフさん。ここのアナウンス室、次にまだ使う?」

スタッフ「え?いえ。ここの部屋はあとは使いませんよ」

はやり「じゃあ、しばらくここにいてもいいかな?」

スタッフ「は、はぁ…最後に戸締まりと電気さえ気をつけていただければ、構いませんよ」

はやり「ね、えりりんも一緒に残ってさ、お喋りしよ?」

えり「私?」

はやり「…ね?」

えり「…構いませんが」

はやり「ありがと☆はやり嬉しいっ」

スタッフ「では、部屋のカギはお渡ししておきますね」チャリン

はやり「ありがとう~☆」

スタッフ「では、自分はこれで失礼しますね」

パタン…

はやり「~♪」

えり「…瑞原プロ?」

はやり「ん~?」

えり「ええと…私に何か?」

はやり「んーとね。この機会に、えりりんと仲良しになりたいなぁって☆」

えり「は、はぁ…」

はやり「うん、そうなの」

えり「……………」

はやり「……………」

えり(…き、気まずい…)

はやり「…はやりね、実は一個だけ言ってないことがあったの」

えり「は、はぁ…」

はやり「今日、一番最初にえりりんの名前聞いたけど…実は最初から知ってたんだ☆」

えり「そ、そうですか…では、どうして聞いたんですか?」

はやり「そー、ソコなのよ。えりりんなら自己紹介はフルネームで言うと思ったからなの☆」

えり「たしかに、言いますけど…それが何か?」

はやり「そうしたら、自然な流れで、はやりはえりりんを下の名前で呼べるってわけ☆」

えり「…………」

はやり「“それだけ?”みたいな顔してる~結構シンケンなんだよ?」

えり「す、すみません…」

はやり「はやりね、えりりんのファンなんだよ?」

えり「え……」

はやり「だから今日は呼ばれて嬉しかったなぁ…☆えりりんとお仕事できて!」ニコッ

えり「そんな、大袈裟な…」

はやり「むぅ。わかってないなぁ~?」

えり「み、瑞原プロが……私なんか、」

はやり「“なんか”なんて言わないっ!えりりんはスゴいぞ?」

えり「あ、ありがとうございます…」

はやり「…えりりんの実況はね、常に選手の目線で話すの。それでいて正統派」

はやり「ホント、真面目だよね~☆」

えり「ど、どうも……」

はやり『それにはやり、えりりんの実況スタイルはわかってるからね☆』

えり(さっき言ってたこと…こういうことだったの…)

はやり「だからね、さっきの言葉はホントに嬉しかったな☆」

えり「さっき…?」

えり『初めてご一緒させて貰ったなんて思えないくらい、滞りなくできたと感じています』

はやり『はやり、とっても嬉しいぞ☆』

はやり「えりりんの実況してる姿はたくさん見てきたけど、やっぱりキンチョーしちゃった☆」

はやり「うまく出来てるか不安だったけど…楽しかった!」

えり「…私も楽しかったです」

はやり「ホント?」

えり「ええ。私も最初は色々と不安だったんですが…」

えり「今日代役として来たのが、瑞原プロで本当に良かった」ニコ

えり「いくら時間がないとはいえ、貴女でなければここまでスムーズにできませんでしたよ」

はやり「………んーっ!今スッゴい嬉しいよーっはやり感激っ☆」

えり「…コホン」カァァ

はやり「ふふっ☆」

えり「…一つ、言わせてもらえるなら」

はやり「ほ?」

えり「…最初の衣装決め、と言いますか。何故この恰好で、と言いますか」

えり「…いつもの恰好じゃ駄目なんですかね?」

はやり「ごめんね☆つい、なにかやりたくなっちゃって」

えり(…そんな軽いノリで私は水着着させられそうになっていたの…?)

はやり「だってぇ、いつもと違うえりりんを見てみたかったんだもん☆」

えり「それでコスプレって…よく思いつきましたね」

はやり「はやりの愛故だよ☆」

えり「それがハロウィン衣装って……」

はやり「似合ってるから良いじゃん☆ますます惚れたぞ☆」

えり「惚れ……って。もう、からかわないでくださいよ」クス

はやり「本気だよー」

えり「はいはい。ありがとうございます。嬉しいです」

はやり「わかってなぁーいっ!」プンプン

えり「わかりましたから」

はやり「…ホントに?」

えり「本当ですよ」

はやり「…じゃあこんなことしてもいい?」

ギュ

えり「っ……!」

はやり「わかったならいいよね~?」

えり「あ……えっと……」オロッ

はやり「むぅ~やっぱりわかってない~」プリプリ

えり「み、瑞原プロ……」カァァ

はやり「ねーねーえりりーん」

えり「は、はい?」

はやり「…トリックオア、トリート?」

えり「……へ……」

はやり「トリックオアトリートっ!ね?」ギュー

えり「そんな、急に…」

はやり「急じゃないよ~ずぅっとハロウィンの服着てたもん☆やらない方がオカシイっ」

えり「でもお菓子なんて…」

はやり「じゃあ悪戯しちゃうぞ☆」

えり「えぇー……理不尽じゃありません?」

はやり「ハロウィンとは理不尽なイベントなのです☆」

えり「根本的ですね…」

はやり「そして私は今、ホントはこわぁい吸血鬼☆」

えり「…私は魔女ですよ。魔法でどうにかイタズラ無しにできませんかね?」

はやり「こわぁい吸血鬼には、えりりんの甘い魔法は効かないんだよ☆」

えり「…はぁ。逃げ道ナシですか」

はやり「こわぁい吸血鬼だからね。逃げようなんて考えたらパクリだよ~☆」

えり「吸血鬼が魔女を食べるんですか?」

はやり「血は吸えるんじゃない?」

えり「魔女の血は不味いですよ?きっと」

はやり「…なんで吸血鬼って首筋にかぶりつくんだろうね?」

えり「え?さぁ…」

はやり「…きっとそこが、オイシイからだよ」ペロッ

えり「ひゃッ…!?」

はやり「ん……レロッ……」シュルッ

えり「み、瑞原プロ!?ちょっと、何を……!」

はやり「こわぁい吸血鬼は血に飢えているのです」チュゥ

えり「んぁぁ…っ…///」ピクン

はやり「お菓子をくれないから、無理矢理お腹を満たそうと必死」ピチャ

えり「ぁ…やめ…っ…」ピクッ

はやり「だから、例え魔女でも首筋にかぶりついて、飢えを凌ぐの」レロォ

えり「ぁ…あ…っ…」ゾクゾク

はやり「でも吸血鬼は、気づきました。…魔女の首筋は、毒だって」

はやり「一口食べたら虜になる、あまぁい毒薬。それと同時に、…ふふ…☆」

はやり「…魔女が、オンナということにも気がついてしまったのです」シュルッ

えり「ぁ…みず、はら…プロ………っ」

はやり「…へぇ~、マントの下は、ホントに色っぽい身体が隠されてたんだね☆」

えり「やめて、くださ…」

はやり「…調子に乗った吸血鬼は、魔女に魔法を使うことを許してしまいます」

えり「…ま…ほう…?…」

はやり「吸血鬼は問いかけます。“トリック・オア・トリート?”」

はやり「私にあまぁい血をください。くれないのなら…悪戯しちゃうぞ?」

えり「…………」

はやり「吸血鬼は自分の仕事を押しつける気です。…タチの悪いイタズラだね☆」チャリ…

はやり「…この部屋のカギを使って、“誰もいなくなった”この部屋の戸締まりと電気を確認する、という仕事」

えり「…………」

はやり「…魔女は真面目だから、魔法なんてちょちょいのちょいです。ステッキやホウキ、呪文さえ要らない」

はやり「…首を振るだけで、魔法は成功してしまうのです」

はやり「…首を縦に振れば吸血鬼に血を。横に振れば吸血鬼のイタズラを」

はやり「……魔女は、どんな魔法を使うの?」

えり「…………」

はやり「…………」

えり「………っ」

…コクリ

はやり「………ふふ」

えり「…………」カァァ

はやり「魔女の魔法は大成功。…あまぁい血、ちょうだい?」

はやり編 おわり

咏「…へぇ?」

咏「人が空気読んであげてるっつーのに、ずいぶんなお楽しみようで」ニヤニヤ

咏「あと10人か…うーん、どうなるかねぃ。知らんけど」

咏「それはさておき、次行くぜ次ー」

次の相手
>>125

インハイ会場 廊下

久「…………」スタスタ

久「……んー……」ペラッ

久「………むむ」スタスタ

えり「…あの」

久「……………」スタスタ

えり「…………」ポンッ

久「おわっ!?」ビクッ

えり「やっと気付いた?」

久「…ひゅう、ありがとうございます」

えり「本を読むのに集中しているのは良いことだけれど、歩きながら読むのはどうかと思いますよ」

久「あ、あはは~」

えり「…まぁ、壁にぶつかりたいのなら止めませんが。絆創膏だけあげましょうか?」

久「いやいやいや!そんな趣味はありません!」

えり「なら、気を付けなさい。ここは人通りもあまりないんだから、思いきりぶつけて倒れても誰も来ないでしょうし」

久「す、すみません……」

えり「一体なににそんな集中していたの?」

久「いやぁ…問題が解けなくて、頭を捻っていたら」

えり「…数学?」

久「ええ。…ほんと、高三って不便だわ…こっちは必死なのに、勉強もやらないといけないなんて」

えり「この問題?」

久「ええ!この8xってどこから出てきたのかしら!」

えり「…ああ。なるほど」

久「例題ってのはもっと解るように書くべきものでしょうに…」ブツブツ

えり「…少し考えたらわかるものは省略してるだけですよ」

えり「2×4xがわからない高校三年生はなかなか居ないでしょうから」

久「……えっ!?」

えり「ここ。ゆっくり計算してみて」

久「………あちゃ。やられた」

えり「あとは大丈夫?」

久「えーっと………ああ、なんだ。簡単」

えり「歩きながら読むのは勉強するための頭も働かないし、目も悪くなります。解ける問題も解けませんよ」

久「…仰るとおり。反省します」

えり「では、私はこれで…」

久「ありがとうございましたー」

久「………って」

久(色んなことが同時に起きすぎて考えてなかったけど)

久(…今の。針生アナウンサーじゃない。普通にテレビ出てる人と話しちゃったわ)

久(…というか、なんか愚痴っちゃったし)

久「あちゃー、サインくらいもらえばよかったかなー…」

久「…ま、いっか。とりあえずみんなのところに戻って、それから勉強ね」

久「…どこかにバナナ売ってないかしら?」

次の日

えり「…………」コツッコツッ

えり「……ん……」ペラッ

えり「………はぁ」コツコツ

久「………」

えり「……………」コツコツ

久(…人に注意しておいて、自分は書類読みながら…)

えり「…………」コツコツ

久(…あ、ぶつかりそ…)

えり「…………」クルッ

久(………おお)

久「お見事」パチパチ

えり「え?」

久「どうも」

えり「ああ、昨日の…」

久「長野県代表、竹井久」

えり「竹井さん。なにか?」

久「いいえ。昨日はどうも」

えり「怪我がないなら何よりですよ」

久「おかげさまで無傷です。針生さん」

えり「勉強の方は捗っていますか?」

久「まぁ!それなりに…ぼちぼち…たまーに……」メソラシ

えり「………滞っていると」

久「……単刀直入に言えば」

えり「また数学?」

久「…化学」

えり「…化学…ああ、一度引っ掛かるとドミノ倒しになりますね」

久「そうなのよねー……」ハァ

えり「頑張ってくださいね」

久「…教えてくれないの?」

えり「え?」

久「…なんて。冗談ですよ、そんな都合の良い話…」

えり「別に構いませんが」

久「あるわけ………え?」

えり「時間があるときであれば」

久「……ホントに?」

えり「まぁ」

久「……………」

数日後

久「………」カリカリ

ゆみ「…………む」

智美「どうしたゆみちん、珍しいなー」ワハハ

ゆみ「私にだってわからない問題はあるさ」

智美「ワハハ、ゆみちんがわからないなら私にはサッパリだろうなー」

久「どれ?」

ゆみ「コレだが…解答解説もまた難解でね」

久「あーこれね。この右辺を移行して……」

智美「ワハ?」

ゆみ「…なるほど…。凄いな。いつのまにそんなに解けるようになったんだ?」

久「ふふふ。運命の出会いがあったのよ」

美穂子「………」ムゥ

智美「みっぽーシャー芯バッキバキだぞー」ワハハ

ゆみ「そんな裏技があるなら私にも教えてほしいな」

智美「なんだなんだー?楽してズルしてイタダキするつもりかー?」

久「そんなんじゃないわよ。ただステキな先生に会っただけ」

美穂子「だ、誰ですか?」

智美「なんだー一人だけ抜け駆けかー?」ワハハ

久「ないしょ」

ゆみ「なんだ、つれないな。そんなに魅力的な先生なのか?」

久「そうよ。自慢するだけ自慢して、正体は誰にも教えてあげないわ」

ゆみ「それはまたずいぶんだな。どんな人か、くらい聞かせてくれないのか」

久「そうねぇ…。氷に塩ふったみたいな、お堅くて真面目な人よ。それもガッチガチに」

美穂子「…………」

智美「みっぽーシャーペンバッキバキだぞー」ワハハ

久「でもね、ちょっと燃やせばすぐに中身が見えるの、ちょろっとだけ」

美穂子「……………」

智美「みっぽー消しゴム使いすぎてちょろっとしか残ってないぞー」ワハハ

久「その中身がね…ふふ。弄り甲斐があるのよ」ニヤニヤ

美穂子「…………」

智美「みっぽ、痛い、痛いぞ」ワハハ

―――――――
ホテル
えりの部屋

えり「…………」カチャ

えり「……今日は、大丈夫みたいね」

えり(…竹井さんから連絡も来ないし、シャワー浴びて寝ようかな…)

ピンポーン

えり(……こんな時間に?)

えり「はい、どちら様……」ガチャ

久「や」

えり「………は」

久「来ちゃった」

えり「来ちゃった、って……貴女……」

久「入っても良い?」

えり「……まぁ、とりあえずどうぞ」

えり「まず、どうしてここに?」

久「偶然教えて貰ったの。三尋木プロに」

えり「三尋木プロ?」

久「ええ。よく解らないけど、安価がどうたらって」

えり「…理由はどうあれ、普通教えないでしょうに…」

久「私がどれだけ聞いても教えてくれなかったもんね?」

えり「そりゃあそうですよ…勉強教えるくらい、24時間空いてるファミリーレストランで十分ですから」

久「あら、パパラッチに写真撮られちゃうかも?“針生アナウンサー、女子高生と夜な夜な密会か!?”」

えり「女子高生と何か、なんて考える人いません。どちらかと言えば、ホテルの部屋に来る方がどうかと思うけど」

久「なんだか卑猥よね。女子高生をホテルの自室に…」

えり「じゃあ帰ります?その方がありがたいけど」

久「嫌よ、せっかく来たんだもの」

えり「こんな時間に…」

久「まだ22時よ」

えり「…図々しくなったわね。貴女」

久「これが素ですよーだ」

えり「まったく…一番最初はこんなじゃなかったでしょうに」

久「緊張してたからね。テレビ出てる人なんだもの」

えり「あのときほどガチガチになれ、とは言わないけど…」

久「あら、話しやすい喋り方で良いって言ったのは先生でしょ?」

えり「話し方は良いの。…ただ、連絡先交換やらホテルやら聞き出し始めたのはちょっと」

久「ちなみに次は何としてでも3サイズを聞き出すわ」

えり「やめなさい」

えり「だから、私は貴女とは勉強を教える仲であることは良いの。学生が勉強に励むのは応援するべきことだから」

えり「…それで、貴女と勉強するのに私のホテルや3サイズは必要?」

久「モチベーションアップには繋がるわ」

えり「…はぁ。もう…」アタマカカエ

久「ところで、まだ仕事のときの服なのね」

えり「…貴女が来なかったら今頃私はシャワーです」

久「邪魔しちゃった?」

えり「…もういいのよ。それで、どこが解らないの?」

久「そうそう。物理なんだけど……」

えり「あ…ちょっと待ってて。眼鏡、取ってくるから」

久「…普段してたっけ?」

えり「普段はコンタクト」

久「今は取ってるんだ?」

えり「…ホテルにいるときくらい、ゆっくりしてて良いでしょう」カチャ

久「あ、似合う」

えり「どうも。それで、どの問題?」

久「えーっと……」

……………

えり「作用点がここで…」

久「…………」ジー

えり「…聞いてます?」

久「あ、ごめんなさい」

えり「…今日はどうしたの?いつもならこのくらいじゃ集中力途切れたりしないでしょう」

久「なんだか…ソワソワしちゃって」

えり「いつもと場所が違うからでしょ?これからいつもの…」

久「いや、そう。それもあるんだけど…」

久「それが先生の部屋ってなると…」

えり「…いい加減、先生って呼び方どうにかならない?」

久「じゃあえりって呼ぶわ」

えり「…どうしてその二択しかないのよ…」

久「私、他の年上の知り合いは下の名前で呼び捨てよ?」

えり「…苦労なさっているんでしょうね」

久「先生とは別の意味でかなり苦労かけてるわ」

えり「私は別に…苦労とかは考えていません」

久「またまた」

えり「まぁ、まったく無いとは言わないけれど」

えり「でも、勉強自体は苦に感じていない」

久「…じゃあ、この時間はどう?」

えり「この時間?」

久「私と二人の、秘密の授業の時間」

えり「…変な風に言わないで…」

久「あら?普通に言っただけよ?何をイシキしているの?」

えり「…っもう、竹井さん!」

久「それで、私に勉強教える時間は、どう?」

えり「どうって…別に、苦ではありません」

久「……ホントに?」

えり「ええ。嫌いじゃないです」

すみません 寝かしてください
7時前に来る

久「へぇー……」ニヤニヤ

えり「……なんですか?貴女のことだから、まだ何か罠があっても…」

久「じゃあ、この時間は?」

えり「え?」

久「どう?」

えり「この時間って…」

久「先生と私が二人っきりの時間」

えり「!」カァァ

久「あ、恥ずかしがってる」

えり「う…うるさい……」

久「ふふ…かーわいい」

えり「~~~っ」ムー

えり「同じです、同じ」

久「何と?」

えり「勉強教える時間と。嫌いじゃないです」

久「…結構好きなんだ?」

えり「貴女、自分の都合の良いように変換するの、巧いですよね」

久「動揺すると敬語出るわよね」

えり「えっ!?」

久「ほら、焦ってる」

えり「…~~! ほら、次の問題!解らないところは?」パンパン

久「んーと、もうないかな」

えり「じゃあ帰った帰った!」

久「…泊めてくれないの?」

えり「…はぁっ!?」

久「あら。先生はこんなうら若き乙女を都会の夜の闇に放り込むの?」

えり「貴女が来た時間も外は充分闇でしたよ…」

久「タクシーで来たのよ」

えり「じゃあ帰りも使えば良いのでしょう」

久「残念、行きだけですっからかんよ」

えり「お金渡しますから」

久「そんな、勉強教わったうえにお金なんて」

えり「レシート持って後日返してk」

久「私はもう向こうでシャワー済ませたから、寝間着だけ借りるかな。浴衣あるわよね?」ゴソゴソ

えり「ちょっと!」

久「遠慮せずにシャワー浴びてきて良いわよ?」

えり「そういう問題じゃ…!」

久「あ、この浴衣借りるわね~」

えり「だから、」

久「じゃあ早速」プチプチ

えり「っ!?」フィッ

久「どうしたの?」

えり「…急に着替え始めないでください」

久「あら、ドキドキした?」

えり「どうして貴女はそうソッチに持っていこうとするんですか!?」

久「ソッチってドッチのこと?」ニヤニヤ

えり「…はぁ。もういいです、わかりました」

久「お?」

えり「シャワー浴びてきますから…今日の復習でもしていて」

久「…泊まっていいのね?」

えり「…駄目って言わせない気でしょう?」

久「先生、愛してるわよ」クスクス

えり「言ってなさい」スタスタ

久「安心して、荷物漁ったりしないから」

えり「復習しているのよ。シャワーから出たらテストしてあげる」

久「そのテスト、良い点とれたらご褒美があるのね?」

えり「貴女はどこまで…」ハァ

シャワー

えり「………はぁ」シャー

えり(もう…疲れてるのに)

えり(竹井さんが何を考えているか、全く判らない…)

ガチャ

久「先生ー」

えり「!?」

久「歯ブラシ忘れたから、ホテルに置いてあるやつ使って良い?」

えり「え、ええ…」

久「…………」

えり「…早く出ていきなさいな」

久「やっぱりホテルって洗面台とトイレとシャワー同じ部屋よね…」

えり「まぁ」

久「…このカーテン開ければ、霰もない先生がいるわけね?」

えり「早く出ていって!」

仕事いってきます 合間合間には書く予定
今日は早上がりだから15時前にはペース戻せるはず

……………

えり「…ったく。ゆっくりシャワーも浴びれない」ゴシゴシ

久「おかえりー」カリカリ

えり「調子はどう?」

久「順調。ご褒美期待してるわ」

えり「そんなものありません」

久「じゃあ勝手にやるから大丈夫」

えり「なにそれ…。…何か飲み物、欲しい?」

久「あるの?」

えり「冷蔵庫にミネラルウォーターかジュース。作ればインスタントのホットココア」

久「ココアで」

えり「…本当に遠慮のない…」

久「まぁまぁ。私と先生の仲だし」

えり「はいはい。10日くらいの仲、ね」

咏「二人目の清澄の中堅の途中だけど」

咏「…ネタを考えるためにも早めに次の相手を決めておこうかねぃ…」

咏「このペースじゃいつ終わるんだか。知らんけど」

次の相手>>211

咏「明確に決定するかは知らんけど、シチュエーションの希望とかも出してみりゃ良くね?」

咏「どーなるかはマジでわっかんねーけど」

人いないからとっちゃうよー 代行でオナシャス

えり「はい、ホットココア」コト

久「んー」カリカリ

えり「濃さは私が勝手にやったから、自分で調節してね」

久「おっけー」カタ

久「…………」ゴクッ

久「……ん。良い甘さね」

えり「なら良かった」

久「あ、そだ。そろそろ終わるからテストお願い」

えり「はいはい。どこか解らないところは?」

久「大丈夫。私ぶっつけ本番って強いのよ」

えり「それはそれは。期待できそうね」クス

久「どんと来い!」ソデマクリッ

………………

えり「んー……」

久「…………」

えり「…せいかい」マルッ

久「っしゃあ!」

えり「ここ理解するのにてこずっていたでしょう。よく頑張りましたね」

久「教え方が巧いのよ。アナウンサーのくせに」

えり「くせにって、酷い言いぐさね」コツンッ

久「てっ…それほどってことよー深い意味は無いわ」

えり「アナウンサーとしてやっていけなくなったら教師にでもなろうかしら」

久「え」

えり「教員免許は一応あるし。うん、いいかも」クスッ

久「……めよ」ボソ

えり「はい?」

久「ダメよ!絶対駄目!!」バンッ

えり「っ!」ビクッ

久「見もしない誰かに授業なんて、許さないわ」

えり「じ、冗談よ…何も本気にしなくても」

久「あ……」

久「………ゴメン」

えり「いえ…何か気に触った?」

久「…ううん、なんでもないの」

久「…………」

えり「……ココア、もう一杯いかが?」

久「…ありがとう。いただくわ」

久「…………」コクッ

久「…はぁ…落ち着く」

えり「寝る前に温かい飲み物を飲むと体も暖まってよく眠れますよ」

久「うん…寝る前に飲むのも良いけど…なんだろう、胸がぽかぽかする」

えり「インスタントですよ?」

久「そのぶん先生の愛情が込もってるんでしょ?」

えり「言ってなさい」

久「えー入ってないの?」

えり「愛情はともかく、色々入ってますよ」

久「例えば?」

えり「学業成就とか」

久「あは、そりゃあ成績あがらない訳がないわね」

えり「それ飲んだらもう寝ましょう。明日の予定は?」

久「特になし」

えり「じゃあゆっくり寝て、起きたらさっさと帰ること」

久「…先生は?」

えり「仕事」

久「いつ?」

えり「朝から」

久「…………」

えり「どうかした?」

久「…別に」

えり「あ…そういえば…」

えり「寝るところ…」

久「ん?」

えり「…はぁ。私はソファで寝るから。竹井さんはベッドで寝てください」

久「だめ」

えり「じゃあ、貴女がソファで寝る?」

久「イヤよ」

えり「なぁに、それ。じゃあどこで寝るの?」

久「ベッド」

えり「どっちが?」

久「二人で」

えり「…え?」

久「二人で寝ましょ?センセ」

えり「二人でなんて…狭くなるでしょう?」

久「良いじゃない。くっついて寝れば」

えり「くっつ……いやいや」

久「なぁに?恥ずかしいの?」

えり「…まぁ、そりゃあ」

久「そういうとこ、かわいいわよね」

えり「からかってる?」

久「少し」

えり「もう…私疲れてるんだけど」

久「ベッドのクダリは本気よ」グイグイ

えり「ちょ、ちょっと、押さな…!…きゃっ」ドサッ

久「ふふ」ゴロンッ

えり「もう!」オキアガリ

久「だーめ、一緒」グイッ

えり「あっ…」ドサッ

久「逃がさない」ギュ

えり「…はぁ…もう…わかったから。手、離して」

久「無駄よ。離した隙に逃げるでしょ?」

えり「逃げませんから…」

久「…本当に?」

えり「本当」

久「なら良かった」ギュ

えり「…離してくれるんじゃないの?」

久「離さないわ」ギュー

えり「はぁ…どうしたの、急に甘えだして」

久「甘え……そうね、それかも」

えり「怒ったりぽかぽかしたり甘えたり。忙しい子」

久「いいでしょ。最高学年としていつも気を張ってるの。先生の前でくらい息抜きさせてよ」

えり「はいはい。困った生徒ね」

久「生徒……か」

えり「?」

久「教師と生徒ってなんで結ばれちゃいけないのかしら」

えり「学生の本分は勉強だもの。学舎での恋愛はご法度なんじゃない?」

久「それ、ちょっと考え方古くない?」

えり「…失礼ね。聞かれたから答えただけよ」

久「じゃあ、先生と生徒の恋愛は?」

えり「教師と何か違う?」

久「学校の先生とは限らないじゃない。別の先生かも」

えり「ああ…公務員でないのなら、個人の自由な気がしますけど」

久「………へぇ。いいんだ」

えり「どうしたの?」

久「……ふふ。どうか、しちゃったの」ゴソゴソ

えり「…え? ちょ、ちょっと…!」

久「今までガマンしてたけど、そろそろ限界」サワッ

えり「な、何を…ッ」

久「貴女はいつまでたっても私を子ども扱い。…もう高三なのよ?」ナデナデ

えり「た、竹井さん!やめて…」

久「もしかして先生と生徒って関係からのツキアイに引け目があるからと思ってたけど、そういうワケでもないみたいだし」モミ

えり「ひゃ…!?」ゾクッ

えり「た、竹井さん!コラ、やめなさいっ」

久「なんで驚いてるの?」

久「散々期待させて、私からも気持ちも伝えて。一緒にベッドに入って、こうならないとでも思ってた?」

えり「は…?」

久「連絡先聞いたり、ホテルの場所聞いた辺りで気づくでしょ?普通」

えり「な、なにに……」

久「…愛してるって、さっきも言ったわ」チュ

えり「…んぅ…!?」

久「先生なのに、鈍いのね?」

えり「だ、だって、あれは冗談じゃ……」

久「あら、私は本気よ?」

久「でも…そっか。鈍いのか」

えり「竹井さん…?今止めるならなら許しますから、私の上から退きなさい」

久「それなら、こんなことされたことあんまりないんじゃない?」サワッ

えり「ゃ…っ…!?」ビクッ

久「当たりね。じゃあ、私の方が知識も上ってことか」

えり「な、なにを馬鹿なこと…」

久「じゃ私が先生になって教えてあげるわ。今までのお礼も兼ねて」スルスル

えり「や、どこ触って…ぁ、ッ…」

久「楽しみましょ?私たちの個人授業を。…私だけの、先生」

久編 おわり

咏「………ひゅう。タラシってのはやるねぃ」

咏「次は……っと。もう決まってんのか」

咏「あと9人…まだまだたくさん残ってるぜぃ~」



郁乃「~♪」フララ

郁乃「…あら~?」

えり「………」モグモグ

郁乃「針生さんやないですか~」

えり「あ……ええと、赤阪さん」

郁乃「はい~よぅご存知で~針生さんはどうしたんです~?」

えり「見てのとおり、お昼ご飯のお弁当を」

郁乃「一人でポツンと、えらい寂しそうやんか~三尋木プロはどないしたんです~?」

えり「なにやら『安価で楽しめる定食屋を見つけた』とかなんとか」

郁乃「へぇ~?ご一緒してもええ?」

えり「構いませんよ」

郁乃「針生さんはお仕事終わったんですか~?」

えり「ええ。あとは次の書類を纏めて三尋木プロに……」

~♪

郁乃「…携帯、針生さんと違います?」

えり「そ、そうですね……あ」

郁乃「?」

えり「…三尋木プロ……はぁ」

郁乃「…どないしたん~?」

えり「…三尋木プロから、今日は都合が悪くなったとメールが」

郁乃「じゃ~今日はもう暇ってこと~?」

えり「…そうなりますね」

郁乃「ほぇ~偶然にも私も暇やったんよ~」

えり「は、はぁ」

郁乃「暇な人同士やな~」

えり「そ、そうですね…」

郁乃「針生さんっていっつも忙しいイメージあったから、暇なとこ見るのってなんかレアな感じやね~」

えり「…そうですかね?」

郁乃「そーそー」

えり「…………」

郁乃「…………」

えり(…気まずい)

郁乃「なーなー、一個頼みがあるんやけど~」

えり「はい?」

郁乃「えりちゃんって呼んでええ?」

えり「え………えぇ?」

郁乃「あのな、針生さんって呼ぶの、私はちょっと辛いんよ」

えり「辛い?」

郁乃「ちょっと気ぃ抜くと、すぐ“はりゅぅさん”って呼んでまいそうになるんやー」

えり「はりゅ……」

郁乃「せやから、いっそのこと下の名前で呼んじゃダメかなー思おて」

えり「それで……ちゃん?」

郁乃「えりちゃんのがカワイイやないですかー」

えり「かわ……」

郁乃「カワイイですー」

えり「………」

郁乃「絶対カワイイ思いますよー」

えり「…べ、別に連呼しないでいいですから…」

郁乃「かわいいー」

えり「わかりましたから…」

郁乃「いやー目ぇジッと見ながらカワイイって言う度にえりちゃん顔紅くするから面白ぉなってもうて~」

えり「えっ!?」パシ

郁乃「頬っぺた触っても色はわからんと思うけどな~」

えり「…それはそうですが」

郁乃「もぉ~えりちゃん天然やったん~?」

えり(アナタに言われるとは)

郁乃「いや~意外な一面がわんさか出てくるな~」

えり「意外?」

郁乃「もー真面目でべっぴんさんなイメージしかなかったからなぁ~」

えり「そんなこと…」

郁乃「人とお喋りするのはええことやね~ちょっと喋るだけでイメージ変わってまうし」

えり「そんなに変わりましたか?」

郁乃「せやで~ んで、ついでなんやけど~」

えり「はい?」

郁乃「えりちゃんは私にどんなイメージ持っとる?」

えり「赤阪さんに?」

郁乃「そ~なんよーいやーちょっと気になっただけなんやけどな~?」

えり「そうですね…」

郁乃「…………」

えり「えっと…」

郁乃「あ、待った、ちょっと待って」

えり「はい?」

郁乃「やっぱり聞くのちょっと怖いわ~」

えり「そうですか」

郁乃「あ、でも気になるし…どーしよ~」

えり「どっちですか…」

郁乃「あ、せやえりちゃん~」

えり「今度はなんですか…」

郁乃「私今暇なんよ~」

えり「…さっき聞きました」

郁乃「で、えりちゃんも暇やろ?」

えり「…まぁ」

郁乃「どっか遊びに行かへん?」

えり「え?」

郁乃「せやー私見たい映画あったんやー行こ行こ?」

えり「あ、あの……」

郁乃「どーせ暇なら楽しんだもん勝ちやて~ほら」グイッ

えり「あっ…」

郁乃「……えーっとぉ」

えり「赤阪さん?」

郁乃「映画館ってどっちやったっけ~?」

えり「…………」

郁乃「うーん、右か~左か~」

えり「…こっちですよ」

郁乃「東京はよーわからんわ~」

えり「あと手、離してもらえます?」

郁乃「あ、ごめんな~引っ張ったときから握ったまんまやったな~」

えり「…行きますか。映画」

郁乃「話がわかるな~ほんま嬉しいわ~」

映画館

えり(……あれ?そういえばなんで私素直に映画館来てるの?)

えり(たしかに暇になったけど…別に断っても…)

郁乃「お~ここか~おーきにえりちゃん」

えり「…………」

えり(…断る理由もないから来たのね)

えり「何を見るんですか?」

郁乃「コレ見たかったんよ~あ、ちょうど空いてるみたいやね」

えり「へぇ…聞いたことのないタイトル…」

郁乃「人がぎょーさんおる映画館とかでしかやってないらしいで~ラッキーやったわー」

郁乃「えりちゃんってポップコーン食べる派~?」

えり「私はあまり映画を見ないので…」

郁乃「ほんま~?じゃあポップコーンいらへんのー?」

えり「そうですね。飲み物だけ買おうかな」

郁乃「じゃあじゃあ、私大きめの買うからちょっとあげるわー」

えり「いいですよ。赤阪さん、食べたいでしょう?」

郁乃「一緒に食べたら美味いと思うけどなぁ~」

郁乃「これから見るのはむっちゃオススメなんやーきっと気に入って全シリーズレンタルしちゃうで~」

えり「そんなにシリーズが?」

郁乃「これは3作目やね~初の3D、楽しみやわ~」

えり「ああ、そういえば3D眼鏡…」チャ

郁乃「うーん、良い席も取れたし。今日は良い日やわ~」チャ

えり「…………」

郁乃「なぁに~?私の顔、何かついとる?」

えり「あ、すみません。ジロジロと」

郁乃「ええけど、何~?髪跳ねてたりする~?」

えり「いえ、眼鏡似合いますね」

郁乃「え~ほんまに~?」

えり「眼鏡というか、サングラスと言うか…3D眼鏡ですけど」

郁乃「そんなの言われたん初めてやわ~嬉しいな~」

郁乃「せや、記念にこの眼鏡取っておこ。マイ3D眼鏡?エコやね~」

えり「…そういえば赤阪さん」

郁乃「ん~?」

えり「よく映画館に来るみたいですが、どんな映画がお好きなんですか?」

郁乃「せやなぁ…なんでも見るで~ コメディもSFも邦画も洋画もラブストーリーも」

郁乃「でも、やっぱり一番はホラーやね~」

えり「ほ…ホラー…」

郁乃「迫力満点のホラーや。当たりでもハズレでも迫力満点ならええわ~」

えり「な、なるほど…」

郁乃「このシリーズは当たりなんよ~しかも迫力満点。やっぱり迫力あるのはR指定ないとな~」

郁乃「一部の映画館でしかやらないのが不思議なくらいやわ~みんな見たらええのに~」

えり「………ちょ、ちょっと待ってください?」

えり「………ホラー?」

郁乃「うん?」

えり「これ、ホラー?」

郁乃「せやで~言わんかった?」

えり「聞いてませんよ!?」

郁乃「あちゃ、すまんなー」

えり「それと、R指定つきってなんですか!?」

郁乃「あー私がチケット買ってる間、えりちゃんには飲み物買うの頼んだしな~」

郁乃「どんだけエグいのかえっちぃのかは知らないけどな~?3Dだしかなりの臨場感で楽しめるで~」

えり「…あ、ちょっと私、用事を思いd」

郁乃「あ、暗くなってきたなー始まるでー」

郁乃「結局人ほとんど来ぃひんかったなーチケット売り場のポスターで怖じ気づいたんやろかー」

えり(…ホラーなんて何年も触れてないもの…昔よりは、大丈夫になっているはず…)

郁乃「…えりちゃん大丈夫ー?もしかしてホラー駄目やった?」

えり「い、いえ!大丈夫ですよ、大丈夫…作り物ですものね」

郁乃「せやせや~作り物や~」

えり(…作り物だから恐いのよ…人を脅かすためにしかできてないんだから…!)

郁乃「あの映画泥棒のCM見る度に、もうちょいなんとかなりそうなもんやと思うんだけどなぁ~」

>>273
× 郁乃「あの映画泥棒のCM見る度に、もうちょいなんとかなりそうなもんやと思うんだけどなぁ~」

○ 郁乃「あの映画泥棒のCM見る度に、もうちょいなんとかなりそうなもんやと思うんやけどな~」

郁乃「おお、始まるでー…えりちゃん3D眼鏡は?」

えり「私は……」

郁乃「かけてみぃ~テンション上がるわ~」

えり「…………」チャ

~開始20分

えり(案外、普通……?なんだ、やっぱり昔の私とは違)

グアアアアアア

えり「ひッ!?」ビクッ

郁乃「おぉー」

えり(ち、ち、血が…血がぁ……)ガクブル

~開始30分

えり(す、3D眼鏡を外せばまだ……)

オヴァァァァァ!

えり「ひぅッ!?」ビクッ

えり(な、なんの鳴き声?なんの鳴き声!?)ガクブル

~開始60分

えり(うぅぅ…駄目…ホラーは本当にだめよ…)フルフル

えり(現実に起こり得ないことでどうして怖がらせる必要があるのよ…)

ソッ…

えり「きゃあ!?」

郁乃「大丈夫~?」

えり「あ、赤阪さん……だ、だいじょ」

ドォォォォォォン

えり「きゃあぁあッ!?」ギュゥ

郁乃「ほ?」

郁乃(腕に抱きつかれてもうた…)

えり(駄目、駄目よ!あんなの……)ガクブル

郁乃(震えてるし…かわええなぁ~)

~開始70分

えり(うぅ…画面見れない…)プルプル

郁乃「…………」

郁乃(あかん。映画よりえりちゃん見てる方が楽しい)

郁乃(そういえばこの映画、誰誘っても誰も来ぃひんかったしな~…誰かと一緒に見るの初めてや~)

パヒュッ パシュパシュッ

えり(なんの音よぉ…もう嫌ぁ…)ギュゥ プルプル

郁乃(…あと…関係ないんやけど~…)

えり(うぅぅ…)ギュゥ

郁乃(…おもちの感触が、良い感じに腕にきとるなぁ~…)

~開始85分

郁乃(…ははーん?なるほど~?)

えり(…悲鳴とか、訳のわからない鳴き声が止んだ……?)チラ

えり(!?)ビクゥッ

郁乃(…R指定、ねぇ…安っぽいベッドシーン入れんでほしかったわぁ……)

郁乃(……しかも……)

えり「………」アワワ

郁乃(………)

郁乃(…やっばいかなぁ~…)ムラムラ

えり(な……な…………///)

えり(…が、画面見れない……!)プイッ

ァ…アンッ… ギシッ…

えり(音声も嫌ぁ…!)ミミフサギッ

郁乃(あ…腕離れてしもた…)

えり「…ぅぅ…///」プルプル

郁乃(…かわえーなぁ…)ムラムラ

郁乃「……えりちゃん……?」サワッ

えり「ひゃぅっ!?」

郁乃「!」キュゥン

郁乃「もー映画見るって言ってくれたやんかー…」ボソ

えり「で、でも…!」

郁乃「ほらー耳塞ぐのやめー?どうせ聞こえてるやろー?」グイッ

えり「あ…」

ギシッ… アンッ…

えり「~~~っ!」

郁乃「なんも聞こえないようにするには他人の協力がいるんよ~?」

えり「え……?」

郁乃「やったげよか?」ミミカプッ

えり「ぁあ…っ!?」

パシ

えり「ん…むぅ…!?」

郁乃「あんまり大声出したら駄目や~ん…周りにバレて困るんはえりちゃんやし…」ピチャ

えり「ンン…っ…//」ピクン

郁乃「まぁ、聞かれたいんやったら止めはせぇへんけど~?ごめんな、手で口抑えたら息しにくいね~」

えり「あ、赤阪さん…?」

郁乃「チュ…ピチャピチャ……」レロッ

えり「ひ…ぁ……っ!」

郁乃「耳、もう片方抑えとくから…」ギュ

えり「ぁ、まって…それで、舐めな…ぁ…っ…」

えり(だめ…赤阪さんの…)

郁乃「チュルッ…ピチュ…」

えり(耳、舐めてる音と…)

えり「ゃっ…だめ…ぁ、は…ン…」ゾクッ

えり(私の声だけが、頭に響いて…力、抜けちゃう…)

スルッ…

郁乃「…やーっぱり良いおもちしとるなぁ~…」モミモミ

えり「あ、あかさか、さ…」

郁乃「大丈夫やて~。みんな映画に夢中やから~」スルスル

えり「だ、だめです…やめて…」

郁乃「無理な相談やね~」グイッ

郁乃「…抵抗すると余計目立つんとちゃう?」

えり「!?」

郁乃「素直に従って、ちょっとっとしてハイ終わりー。恐い映画も終わるしええと思うけど~」モミモミ

えり「そんな……ぁ…っ…」グッ

郁乃「…えりちゃん、耳舐められて感じとったや~ん…ね?シよ?」モミモミ

えり「い…やぁ……!離して…」

郁乃「…しゃーないなぁ…」

郁乃「…ちょっと無理矢理せなわからんか~」

えり「っ」ゾクッ

郁乃「膝の上、失礼します~」マタガリ

えり「え…」

郁乃「ん」チュ

えり「っ!?」

郁乃「…チュ…ピチャ」スルッ

えり(服の中に、手を……っ)

郁乃「チュゥ…レロッ…ピチュ」モミモミ

郁乃(ん~良い感じのおっぱい…さっきから散々と弄ってたから…)

郁乃(先っちょかたくなってる…)クリッ

えり「ンン…ッ///」ビクッ

郁乃「…は…なんや~…えりちゃんも期待しとったんか…」クリクリ

えり「違、…ちがいます…!」

郁乃「ホンマに?」クリクリ…

えり「ぁ、あ……っ…だめ…」ゾクゾク

郁乃「むっちゃ感じてるやんか~…」キュッ

えり「んっ…は…ぁ…///」ビクッ

郁乃「声、気ぃつけや~…バレたらあかんで~…」コリコリ

えり「ひ、…ゃ…ぁん…っ」

郁乃「…えりちゃん、耳責められるの好きそうやね~…」カリッ

えり「ぁッ……みみ、噛んじゃぁ…!」ゾクゾク

郁乃(耳と胸同時責め~)カリッ コリコリ

えり「ん…ンン…ッ…ぁ、やめぇ…!」ビクビク

郁乃「…さて、と」

えり「も、だめ…お願い…」ビクビク

郁乃「ええの、ええのよ~えりちゃん」スルスル…

郁乃「すーぐラクにしてあげるわ~…」クチュ

えり「ぁンン…ッ!」ビクンッ

郁乃「…びちょびちょやね~?」チュクチュク…

えり「ふぁ…ん、…ぁあ…ッ///」ビクビク

えり(声…抑えられないぃ…!)

郁乃「…ん、ちゅ」クチュクチュクチュ…

えり「んぅ、ぁ…むぅ…っ」

えり「ん…んっ……は、ンン…っ」ビクビク

郁乃(そろそろええかな~?)クリュッ

えり「ンンッ!」ビクゥッ

郁乃(おっぱいも…)キュッ

えり(だめ…感じるとこ、ばっかり、だめ……!)ビクビク

郁乃「気持ちええなら…遠慮せんでええよ~?」コリコリッ クチュクチュクリクリ…

えり「ぁ、ん……っ、ンン…!も、だめ、は…ぁぁ…!」ガクガク

グリュッ

えり「ぁっ―――!」ビクンッ

………………

「ありがとうございましたー」

郁乃「おおきに~」

えり「…………」モジモジ

郁乃「大丈夫かいな~えりちゃん?」

えり「…大丈夫だと思いますか…?」キッ

郁乃「ごめんね~怒らんといて~」

えり「……なんてこと、してくれたんですか……」

郁乃「今えりちゃんノーパn」

えり「赤阪さんッ!!///」

郁乃「ごめんごめん~」

えり「…このまま、自分のホテルまで……」

郁乃「えりちゃんトコのホテルまで、どのくらいかかるん~?」

えり「…会場からなら10分、でも、ここからだと…」

郁乃「…な~、ウチのホテルの部屋やったら20分もかからんで着くと思うけど~」

郁乃「…私の部屋、来る?」

えり「え……」

郁乃「シャワー貸せるし、えりちゃんがシャワー浴びてる間に替わりの下着買ってくるわ~」

郁乃「…それで、チャラにしてくれん?」

えり「…………」

えり「…今夜の…」

郁乃「?」

えり「今日の夕食。これでチャラにしましょう」

郁乃「えぇ~…」

えり「じゃあ知りません」プイッ

えり「…あることないこと、言いふらして回ります」

郁乃「あ~ん何言うん~やめてや~」

えり「……………」

郁乃「しゃーないな~悪いんは私やし…手ぇ打ったります~」

えり「…では、行きましょうか」

郁乃「ほ~い」

えり「赤阪さんのホテルまでエスコートお願いします」

郁乃「任せたって~」


郁乃編 おわり



えり「…………あの」

郁乃「ごめん、迷ってもうた~」

えり「……………はぁ」

咏「………いくのんって、わかんねー……」

咏「…ま、知らんけど」

咏「まだいけそうだねぃ、4人目だっけ?」

咏「…あと8人。IDの呪いはまだまだ続くぜ?」

次の相手
>>314

咏「…あー今まで出たのと同じ人間?別に良いんでね?知らんけど」

プロなのに扱いの悪いカツ丼さん

ファミレス

店員「いらっしゃいませーお一人様ですか?」

靖子「はい」

店員「申し訳ございません、只今店内込み合っておりまして、少々お時間いただけますか?」

靖子「構いません」

店員「禁煙席喫煙席のご希望は?」

靖子「どちらでも………あ」

靖子「いや、いい。知り合いがいたから、相席を頼むことにします」

店員「畏まりました。ごゆっくり」

靖子「…………」コツッ コツッ

靖子「…針生アナウンサー?」

えり「あ…藤田プロ」

靖子「すみません、相席を頼みたいんですが…」

えり「構いませんよ、どうぞ」

靖子「ありがとう」

えり「…………」

靖子「針生アナウンサーは…」

えり「今はプライベートですから、アナウンサーじゃなくて良いですよ」

靖子「失礼。針生さんも夕食を?」

えり「ええ。この時間なら、大体の方が夕食でしょう」

靖子「ははぁ、なるほど…」

えり「どうしてですか?」

靖子「針生さんなら、ホテルのレストランかルームサービスというイメージが」

えり「私も、たまにはこういうところで食べたくなりますよ」

靖子「なるほど。注文は済ませてあるんですか?」

えり「ええ。一通りの食事も。今はデザート待ちです」

靖子「では失礼して」ピンポーン


店員「ご注文は?」

靖子「カツ丼とドリンクバー」

店員「畏まりましたーごゆっくり」

靖子「…さて。針生さん、飲み物のお代わりは?ついでに取ってきますよ」

えり「ではお言葉に甘えて…ホットティ、というか。カップにお湯とダージリンのティーバックを。お砂糖などはいりませんので」

靖子「お安い御用」

靖子「私は……ウーロン茶でいいか」

靖子(…針生さんに紅茶、ってピッタリだよな)

靖子(…立ち振舞いや雰囲気に優雅さを感じるからだろうか)

靖子「お待たせしました」カチャ

えり「ありがとうございます」

靖子「…………」ズズッ

えり「…………」カチャ

靖子「…………」

えり「…………」カタン…

靖子(マグカップの扱いが、手慣れているというか。上級者の手つきだな)

えり「…………」コクッ

靖子(ファミレスだと言うのに、ここだけ空気が違う……)

靖子(堅い、というか…やはり少し、苦手なタイプだな)

店員「お待たせいたしましたーカツ丼のお客様」

靖子「ああ、はい」

店員「チョコレートパフェのお客様」

えり「あ、はい」

靖子「!」

店員「ご注文の品お揃いでしょうか。ごゆっくりー」

靖子「…………」ジー

えり「……なんですか」

靖子「…いや、なんというか…」

えり「…そんなにおかしいですかね。私がパフェ食べるのは」

靖子「い、いや、そんな」

えり「…良いじゃないですか。チョコレート」ボソッ

靖子「…………」

靖子「…く…っ…」

靖子「…クッ…フフフ…はははは!」ケラケラ

えり「なっ何がオカシイんですか!」

靖子「いや、失礼!人間表面だけでは判らないことが多すぎるな」

えり「そうですよ。見かけで判断してはいけません」パク

えり「…あ、美味しい」

靖子「…………」ニヤニヤ

えり「…………♪」パクパク

靖子「…………」

えり「……なんですか?」

靖子「いや、この機会に、仲良くなっておこうと思いましてね」

えり「…唐突ですね」

靖子「あなたに俄然興味が湧いた。これからヨロシクお願いします」

えり「…よろしくお願いします。…冷めますよ、カツ丼」

靖子「おっといけない」

えり(…なにかしら、急に)

えり(別に、相手が仲良くしたいと言うのであれば断る理由もないけれど…)

えり(興味が湧いたって…どういうこと?)

靖子「…アイス、溶けますよ」

えり「あ、本当。急がないと」

次の日 夜

えり(…ずいぶん帰りが遅くなっちゃった…)

えり(それもこれも、三尋木プロが引き留めるからよ…結局特に大切な用もなかったし)

えり(…うわ、街灯も暗い…ちょ、ちょっと怖いわね、さすがに)

えり(……………)

ポンッ

えり「きゃあぁッ!?」ビクッ

靖子「おぉ!?」ビクッ

えり「ふ、藤田プロ…?…驚かさないでください」

靖子「い、いや、驚かしたつもりは…」

えり「それで、藤田プロはどうしてこんなところに?」

靖子「コンビニ行ってきたんだ。その帰りに偶然キミが通りかかってね。声をかけたまでだ」

靖子「…あんな反応をされるとは夢にも思わなかったがな」

えり「す、すみません…」

靖子「キミは?」

えり「私は仕事の帰りで…」

靖子「こんな時間に?」

えり「………まぁ。色々とありまして」

靖子「危ないな。どれ、送っていこう」

えり「へ?」

靖子「なんだ、その反応は」

えり「いや、だって…」

靖子「一人では怖いんだろう?悲鳴あげてたし」

えり「あ、あれは…っその……///」

靖子「乙女、だな」

えり「うるさいです!」

靖子「ははは。…さぁ、行こうか」

えり「…でも…」

靖子「私のことは気にする必要はないよ。キミみたいに美人ではないから」

えり「そんなことは、ないですけど…」

靖子「とにかく気にするな。…こんな時間にキミを一人でほっぽり出す方が怖いよ」

えり「……藤田プロ?」

靖子「ん?」

えり「…ありがとうございます」

靖子「私がやりたいからやっているだけだよ」

えり(…この人…こんな人だったの…?)

靖子『いや、失礼!人間表面だけでは判らないことが多すぎるな』

えり『そうですよ。見かけで判断してはいけません』

えり(…私、自分のことを棚にあげていたかもしれない)

靖子(ここまでカッコつけたら、同じホテルに泊まっているとは言えないな)

ホテル

えり「ありがとうございました」ペコリ

靖子「お安い御用さ」

えり「藤田プロも、お気をつけて」

靖子「すぐそこだから、大丈夫だよ。じゃ、おやすみ」

えり「おやすみなさい」

………………

ホテル えりの部屋

ドサッ

えり「はぁ…」ゴロン

えり「…疲れたぁー」ノビー

えり「…駄目。このままソファで寝ちゃいそう。シャワー浴びないと…」

えり「……藤田プロ、か……」

えり(……よく考えると、どんな人だか全然知らないのよね……)

えり(正直、あまり話したことも…)

えり「………どんな人、なんだろう」

靖子『あなたに俄然興味が湧いた。これからヨロシクお願いします』

えり(こういうこと、なのかしら…)

数日後

デパート

えり「…………」

えり「……ん~……」

えり「……はぁ……」タメイキ

えり(駄目。全然わからない)

えり(…いっそ本人に聞いてみる…?)

靖子『え?私の欲しいもの?何故急に』

えり『この間、ホテルまで送っていただいたお礼ですよ』

靖子『気にすることはない、言っただろう。私はやりたいからやっただけだよ』

えり『でも…』

靖子『気持ちだけもらっておくよ』

えり(…直接聞いたところで、何もわからないでしょうね…)

………………

靖子(…ふむ)

靖子(あれから数日たったわけだが…そろそろ、何か変化が欲しいところだ)

靖子(関係は良好。着かず離れず、どちらかと言えば離れ気味)

靖子(…如何せん、お互い時間がなぁ…)

靖子(そこで、関係を一歩近づける何かが欲しいわけだが…)

靖子(…………)

靖子「無理だ。わからん」

~♪

靖子「…む?メール…おや。噂をすれば。…厳密には噂ではないが…」

靖子「……ほほう?これはこれは……」

………………
えり「どうしてこんな簡単なことに気がつかなかったの……」

えり「あの人へのお礼っていったら、一つでしょうに…」

えり(…そしてそれは、図らずも私の得意分野)

えり(これなら…お礼になる。はず)

えり(ええと…日付は…次の休日あたりが良いかな…)

えり「…よし。頑張ろうっと」

次の休日 夜
ホテル えりの部屋

えり「…よし、できた」

えり(…あとは、待つだけ…)ドキドキ

えり「…って何緊張してるの。私ったら」

ピンポーン

えり「!」

えり「………」スゥ

えり「………」ハァ

えり「はーい」パタパタ

ガチャ

靖子「ご招待ありがとう、針生さん」

えり「こんばんは、藤田プロ。どうぞあがってください」

靖子「お邪魔するよ」

靖子「しかし、本当にキミは堅いね。私がやりたいからやっただけなのに」

えり「帰り道を一人にさせてしまったんですから。これくらいのことやらせてください」

靖子「…本当に近いんだ。気にしないでくれ。頼むから」

靖子(…本格的に言い出せなくなったな…)

えり「それで、その…お口に合うかはわからないですが…」

靖子「…ああ、わかっているよ…この芳しい匂いは正しく…!」

えり「…カツ丼、作ってみました」

靖子「…すばら!…すばらだよ、針生さん……!」ガシッ

えり「へ? は、はぁ……」

靖子「では、さっそくいただこうじゃないか!」キラキラキラ

えり「は、はい!準備しますね」

えり(目の色とテンションとしゃべり方が変わった…)

えり(…とりあえず、掴みは良い、のかな?)

靖子「おぉぉ……」

えり「ど、どうぞ」

靖子「いただきます」パチン

えり「…………」ドキドキ

靖子「………」モグ…

靖子「―――!!」ピキィィィン

えり「…い、いかがですか…?」

靖子「美味いっ!」グッ

えり「!」

靖子「はぐっはぐっ!」カッコミカッコミ

えり「………」ポカン

えり「……ふふ」クスッ

えり「あんまりかっこむと、むせますよ?」クスクス

靖子「はぐっはぐっ!」カッコミカッコミ!

靖子「ごち」カランッ

えり「お粗末様でした」

靖子「いや、素晴らしい。ここまで美味いカツ丼はなかなかないぞ」

えり「ありがとうございます」

靖子「是非また作ってくれ。頼む。作ってくれ」

えり「は、はい…ご希望があれば、いつでもどうぞ」

靖子「うッし!!」ガッツ

えり「…喜んで貰えたなら、良かった」ホ…

……………

えり「よし、と…片付けおしまい」

靖子「おーお疲れ様」

えり「どうも。藤田プロ、お茶でもいれましょうか?」

靖子「いや、いいよ。とりあえず休め」ポフポフ

えり「は、はぁ…」

靖子「それにしても美味かった。今日はありがとう」

えり「いえ。お口にあって良かった」

靖子「料理うまいんだな」

えり「うまいかどうか…でも、するのは好きですよ」

靖子(なるほど、家庭的なのか)

えり「藤田プロは?お料理」

靖子「私?私はダメダメ、作ってもらうの専門」

えり「そうなんですか…」

靖子「料理は簡単なのしかできないね。レンジでチンとか」

えり「それ、料理ですか?」

靖子「料理だよ!れっきとした料理」

えり「はいはい、そうですね」

靖子「なんかシャクに触る言い方だなー」

えり「すみません」クスクス

えり(意外と…負けず嫌い?)

………………
数日後
ホテル 靖子の部屋

靖子(……………)チラ

靖子(そろそろ時間だが…遅いな)ソワソワ

靖子(…むむむ。道に迷った…なんてこと、彼女にはありえないだろうな)

靖子(じゃあ、彼女は…)

ピンポーン

靖子(来た!)

ガチャ

靖子「いらっしゃい」

えり「晩ごはん、お届けに参りました」ニコ

靖子「いつも悪いな」

えり「良いですよ、私も楽しんでますから」

靖子「悪くないな、こういうのも」

えり「ええ。…貴女が正直にさっさと言えば良かったんですよ。このホテル内に部屋があるって」

靖子「む。それを一番最初に言ったらお前は私にカツ丼を作ったか?」

えり「そ、それは…送ってもらった、ではなく一緒に帰った、ということになりますから…」
靖子「お礼もなにもないだろう?」

えり「……たしかに」

靖子「な?最初から言っていたら、今の時間は存在しないぞ」

えり「たしかに…最初から、ならそうなりますけどね」

うわ寝落ちしてた
すみません…

えり「でも、私に言うタイミングは何度もあったでしょう?」

靖子「…………まぁな」

えり「それなら、わざわざ起こしいただかなくても、私から出向きます」

靖子「……なんというか……」

えり「はい?」

靖子「…いや、なんでもない」

えり「なんですか」

靖子「気にしないでくれ」

えり「………」ムー

靖子(通い妻みたいだな、とか言ったら怒るだろう?)

えり「でも……本当によかったんですか?」

靖子「ああ。たまにはな」

えり「まぁ、言われた通りにしましたが…」

靖子「楽しみだ」ニヤ

えり「…急にカツ丼以外のものが食べたい、なんて」

靖子「そんなに変か?」

えり「変というか……驚きました。なにか理由でも?」

靖子「カツ丼に限らずに、お前の手料理が食べたかったんだよ」

えり「え……」

靖子「……ったく…言わせるな。恥ずかしいだろうが」

えり「……///」

………………
食後

靖子「やっぱり料理が美味いな、お前」

えり「ありがとうございます。お粗末様でした」

靖子「いや、さすがだよ。…食後の飲み物は、紅茶でいいか?」

えり「……紅茶?」

靖子「お前が来たとき飲むかと思って買い足しておいた」

えり「…いただきます」

靖子「ま、インスタントだがな」

えり「そうでしょうね」クス

靖子「どういう意味だ?」

えり「別に?」クスクス

靖子「ほら、できたぞ」コト

えり「いただきます」…

えり「…………」カチャ…

靖子「…………」

えり「…………」コクッ

靖子「………フッ」

えり「?」

靖子「…いや、私の考えも変わったもんだと思ってな」

えり「考え?」

靖子「最初にファミレスで会ったときと比べると、お互いの印象がずいぶん変わったと思わないか?」

えり「…そうですね」コトッ

靖子「短い間でよくこんな仲になったもんだよ」

仕事いってきます すみません
仕事の合間にまた書きます
17時すぎにはペース戻したい

>>401
× えり「それなら、わざわざ起こしいただかなくても、私から出向きます」

○ えり「それなら、わざわざお越しいただかなくても、私から出向きます」

えり「…夕食を作って、一緒に食べている仲?」

靖子「夜の時間を二人でゆっくり過ごせる仲」

えり「ああ。なるほど。貴女、最初は私のこと苦手だったでしょう?」

靖子「…………よくわかったな」

えり「私も、苦手でしたから」

靖子「そうだったのか?」

えり「ええ。…解説中にご飯を食べる方は、得意ではありません」クス

靖子「…はは。参ったな」ポリポリ

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