播磨拳児「あ?アマガミ」花井春樹「そうだ!」 (44)



東寿司

全員「かんぱ~い!!」

梅原「いやぁ!これだけの人数だと店も大助かりだ!」

花井「ぷっはぁ!当然だ!!居候の身なのだからな!」

今鳥「はぁ……つかれるのはやだなぁ」

花井「今鳥!!貴様ぁ!!」

吉田山「あっれ~?播磨さん飲まないんすか?」ヘラヘラ

播磨「るせぇ……」

播磨(ったく!呑気にしてられっかよ!!)

播磨(いつまでこんなところにいなきゃなんねぇんだ?)

播磨(あぁ!!ちくしょう!帰りてぇ!いますぐにでも帰りてぇ!!)

花井「だぁっはっはっは!!!」

奈良「は、花井くん!飲み過ぎ……」アセアセ

花井「今宵は戦前の宴だぁ!!」ハッハッハ

梅原「なんか知らねぇけど明日に響くぞぉ」

次の日

輝日東高校

2年A組

花井「これがヒロインのリストだ。奈良から聞いた特徴も一応書いておいた」

吉田山「こんなかの誰かと付き合っちゃえばいいんだろ?」

播磨「馬鹿野郎!それが難しいんだろうが!」

今鳥「ふん」

播磨「んだよ?」ア?

今鳥「久々に本気だそうか?」

今鳥「俺の手にかかればこの中の女の子なんて」

棚町「おっはよ~!あれ?またなんか話し合い?」

花井「い、いかん!隠せ!」

播磨「とう!」ドシャァ

棚町「な、なんで机につっこむ……」

播磨「な、なんでもねぇ」(こんなもん見られたら変態だって思われるじゃねぇか!)

花井「これは極秘事項でな」

棚町「極秘?」

花井「うむ。委員長として」

棚町「委員長?クラス委員は絢辻さんだけど」

花井「え?」

棚町「だから、クラス委員は絢辻さんだって」

花井「ええええええええええ!!!!!!!!!」

播磨「そりゃそうだろうよ。こっちでも委員長なわけねぇだろ」

花井「僕が委員長でないクラスなんて!!そんなことあってたまるか!!」

花井「絢辻くん!!!!絢辻くんはどこだね!!!!!!!!!」

奈良「ちょっと、会議は」

花井「中止だ!!!!!!!!」

花井「どこだぁ!絢辻くん!」

絢辻「は?」

花井「君に、折り入って頼みたいことがあるのだが」コホンッ

絢辻「なんですか?」

花井「クラス委員……僕に譲ってくれないか!!!?」

棚町「なっ!」

絢辻「お断りします……」

花井「」チーンッ

今鳥「そりゃそうだろう」

桜井「おっはよー!」

桜井「あれ?なんで倒れてるの?」

今鳥「!!」(なかなかの胸の大きさ……)

棚町「いや、花井くんがクラス委員を変わってくれて」

桜井「えぇ!なんで?」

花井「ぼ、僕は!君たちの学生生活をより良いものにするために」

絢辻(……ちっ)

絢辻「それは私も同じです!」

播磨「その辺にしとけよ。メガネ」

花井「だが!」

播磨「名前聞いたろ?絢辻……さっきのリストに名前が挙がってた。お前の作ったあのリストにだ」ヒソヒソ

花井「!!」

花井「確かに……妙に頭に引っかかていた。絢辻という名が」ヒソヒソ

播磨「相手の機嫌を損ねてどうする。ここは後の事を考えて引けよ」

花井「……」

絢辻「あの、もういいですか?」

花井「あ、あぁ……すまんかったね」

――


高橋「そろそろ今年の創設祭も近づいてきました。」

高橋「そこで、クラスの実行委員を決めないといけません。誰か立候補はありませんか?」

絢辻「はい」

花井「はい!!はい!!僕がやりまーす!!!!!!!!」

高橋「絢辻さん、いいの?クラス委員との掛け持ちになるけど」

絢辻「はい、大丈夫です。」

花井「何なら僕がクラス委員も引き受けてもいいんだが?」クイッ

播磨(馬鹿か!!あのメガネは!!!!!!!!!)

昼休み

播磨(購買って確か食堂の)トボトボ

播磨「ちっ……バカ見てぇに群がりやがって」

播磨「邪魔だ。俺様を先に通せ」

中多「…え?」

播磨(この子は……昨日の)

中多「……えっと」ウルウル

播磨(ちょっ!さっきのは!そこに群がる不特定多数に向けた言葉でお前に言ったわけじゃねぇって!)

播磨(こんなところで泣かれちゃ大迷惑だぜ……)

播磨「こうなったら……よし!」

播磨「てめぇら!そこどけ!!この子が何も買えねぇだろうが!レディファーストだ!レディファースト!!」

中多「さ、さっきはその……ありがとうございました」

播磨「なぁに、いいってことよ!んじゃぁな」

中多「えっ」

中多「行っちゃった……」



播磨「あぁ!!俺、何も買ってねぇじゃねぇか!!!!!!!」

廊下

播磨「……」トボトボ

桜井「お~い!播磨く~ん」

播磨「……あ?」(確か同じクラスの子か)

桜井「さっき、食堂ですっごく怒ってたねぇ~♪」

播磨「げっ!」(見てたのかよ!)

桜井「さっすが不良って感じだね!」

播磨(……なんで俺が不良だってことはここでも同じなんだよ!花井の時の違うじゃねぇか……)

1年B組

美也「え?サングラス?それ絶対!播磨拳児だよ!輝日東一の不良!!」

中多「そ、そうなんだ……」

播磨「……」ジーッ

播磨(めちゃ買うなぁ。パン)

桜井「そうえいば、お昼ごはんは?」

播磨「え?いやぁ、ないんだ」

桜井「う~ん」

桜井「可哀想だから少しわけてあげよう!」

播磨「いや!いいって!さすがに」

桜井「まぁまぁ、えんりょなさらずに~」

播磨(なんていい子なんだこの子は……)シクシク

2年A組

今鳥「それでね!かおり~ん」

棚町「だから、かおりんて何!」

ガラッ

桜井「ごはん~♪」

播磨(ありがてぇ……)シクシク

今鳥 棚町(なんだ……この二人は)

吉田山「播磨さんやるねぇ!さっそく女、ひっかけてくるとは」

ドスッ

播磨「馬鹿野郎!恩人に何いってやがる!」

吉田山「す、すいません」バタッ

梅原「クラスで人気の桜井さんと食事とは……恐るべし、播磨」

奈良「ほんとすごいよね~。播磨くん」(さっそくヒロインにアプローチかぁ)

播磨(さ、桜井?じゃぁこの子は)

桜井「美味しいな~♪」

播磨(ゲームのヒロイン!?ってことか!?)

播磨「……」(これは好機と言っていいのか?しかし……俺には天満ちゃんが!!)

桜井「どうしたの?食べないの?」

播磨「あ、いただきます……」

奈良「そういえば花井くんの姿が見えないなぁ」

梅原「花井は花井で絢辻さんと二人で創設祭の準備だと」

梅原 奈良「うらやましい」

吉田山「へっ!俺達だって負けてらんねぇぜ!!」

梅原「おうよ!!」

播磨(……んだよ。俺はどうすればいいんだよ!この機会を無駄にしていいのか?)

播磨「」モグモグ

桜井「意外と無口だなぁ」

花井「ほれ」ポンッ

絢辻「え?」

花井「さっきの資料、ひと通り眼は通しておいた。」

花井「各クラス対象の資材の貸付が一番の面倒になりそうだな」

花井「ツリーの飾り付けは我々のクラスが担当か」

花井「いやぁ!創設祭かぁ!初めてでワクワクするなぁ!」ハッハッハ

絢辻「」クスッ

絢辻「毎年の恒例行事じゃない」フフッ

花井「そ、そうだったな。ただ、実行員は初めてなもんで」

絢辻「素敵な創設祭にしましょうね」

花井「もちろんだ!!この花井春樹!創設祭に僕の全てを捧げよう!!」

絢辻「ふふっ、面白い人ね」

2年A組

今鳥「ねぇ、かおり~ん!デートしよう!デート!」

棚町「いやよ。それにかおりんはやめなさい」

今鳥「それじゃぁさ!創設祭にデートしよ!二人で楽しもうよ!」

棚町「なんでアンタと楽しまないといけないのよ!」

今鳥「それとも、先約がいる?」

棚町「い、いないけど」

今鳥「じゃぁ!いいじゃ~ん!かおり~ん!」

棚町「だから!かおりんはやめて!」

奈良「今鳥くんすごい積極的……」

梅原「いや、あれくらいの行動力は必要だぞぉ」

吉田山「」ウンウン

吉田山「よっしゃ!俺も攻めるぜ!!」

奈良「だ、誰を?」

吉田山「きまってんだろ!輝日東一の美人!スタイル抜群!森島はるか先輩だぁ!」

今鳥「スタイルバツグン……」ピクッ

今鳥「かおりんが駄目なら!はるちんだ!」ガタッ

棚町「やめておいたほうがいいんじゃな~い?」

今鳥「え、どうちて」

棚町「森島先輩を狙って撃沈した男の子多いらしいよ」

棚町「って!もういない!」

廊下

花井「悪いな。僕のせいで遅くなってしまった」

絢辻「仕事熱心なのね」

花井「実行員になったからには抜かりなく頑張るつもりだ!」

花井「ってあれ。あいつは」


森島「それで、この子犬の写真がとってもキュートなの!」

今鳥「わんわん!」

森島「ふふっ!君も写真と同じポーズしてる!」

今鳥「お手もするよ!ぼくのほうがキュートだよぉ」


花井「……何をしてるんだ。あいつは」

放課後

美也「ゆるせない!」ドカドカ

美也「いくら不良でも女の子に手を出すなんて!」ドカドカ

中多「えっと、そうじゃなくて美也ちゃん」


播磨「何もすることねぇし。帰るか」

播磨「寿司屋の手伝いでもしよう。親父さん達には当分迷惑かけるだろうし」トボトボ

美也「ちょっと!!」

播磨「ん?なんだ?」

美也(ちょ……ちょっとこわい特にサングラスが)

中多「美也ちゃん……」

播磨「あぁ、あの時の」(主人公の妹さんか)

播磨「そんで隣が昼休みの」

中多「」コクリッ

美也「紗江ちゃんをいじめないで!」

播磨「はぁ?」

美也「」ビクッ

美也「女の子をいじめるなんてサイテー!」

播磨「ちょっ!俺が何したって言うんだよ!」

中多「ねぇ、美也ちゃん」

美也「行こ!紗江ちゃん!!」

中多「え?ちょっと!美也ちゃん!」

播磨「……なんだ?あの子」

2年A組

棚町「なんか人が少ないって思ったら!今鳥くんも播磨くんもいないじゃない!」

梅原「しょうがないよ。播磨は不良だし、今鳥はアレだし」

棚町「しょうがなくない!」

桜井「創設祭の準備、今日からなのにね」

奈良「2人がいない分僕達ががんばろう」

桜井「そうだね!」ニコッ

奈良「っ/////」

プール

今鳥「うっひょ~。絶景絶景」

森島「でしょう~?いいでしょ、ここ♪」

今鳥「やっぱ、水着は最高だなぁ」

今鳥「体の美しいラインが!強調されて!」

森島「うんうん♪」

塚原「……二人共」

今鳥 森島「!!」

塚原「ここは水泳部以外、立ち入り禁止。何度言えばわかるのよ」

森島「ちょっと見に来ただけ」

塚原「だめ」

今鳥「入部を前提に!見学に!」

塚原「今は女子の練習」

森島「んもう~。ひびきちゃんのけち~」

今鳥「ひびきちゃんのけち~」

塚原「あなた達ねぇ……」

七咲「先輩、ちょっといいですか?って……この人達は?」

今鳥「……発展途上。おしい」

七咲「」ムッ

七咲「ちょっと、どういう意味ですか」

今鳥「まだ途中ってことさ」

七咲「何がですか」

今鳥「……ふっ」

今鳥「胸が!」ビシッ

塚原「やめなさい」

七咲「し、失礼な……」

塚原「はぁ……」

塚原「はるか、この子連れていってあげて」

森島「しょうがないなぁ。行こっ」クイッ

今鳥「また会おう!さらば!」

七咲「二度と会いません!」

東寿司

播磨「へい!らっしゃい!」

播磨(なにしてんだ俺は……なんでここにいるんだ俺は……)

播磨(はぁ……天満ちゃんに会いたい!いますぐに!!)

播磨(アマガミか……漫画や恋愛のヒントになればと思って買ったが)

播磨(……こんなことになっちまうとは)

播磨(ははっ、きっと罰が当たったんだな。ゲームとは言え他の女に手を出そうとしたことに……)

播磨「……」

播磨「……天満ちゃん」

ガラッ

播磨「あっ。へい!らっしゃい!」

今鳥「とりあえず、大トロ!」

森島「へえ!ここが今鳥くんの家何だぁ!」

播磨「なんで!!女連れ込んでんだよ!!」

今鳥「あれ?親父さんは?」

播磨「用事で店任された」

今鳥「ちぇっ、せっかくお寿司奢ってもらうとおもったのになぁ」

播磨「どんだけ甘えるつもりだ!!あほが!!」

森島「えぇ!お寿司たべれないの~」

播磨(んだよ……こいつ)

播磨「今日のところはお引き取りください」

今鳥「えぇ!大トロたべた~い」

森島「たべた~い♪」

播磨「てめぇ…とりあえず、この女を帰らせろ」ボソッ

今鳥「は、はい……」



森島「またね!播磨くん♪」

播磨「まいどありー」

播磨「あの子もヒロインなんだよな……」

播磨「だったら、寿司でも握って」

播磨「いや!播磨!何を言ってるんだ!浮気はよくない!よくないぞぉ!」

播磨「あぁ!!でも、誰かと付き合わないとここから出れないぃぃい!!」

播磨「……メガネたちに任せるか」

播磨「でも!!誰とも付き合わなかった俺だけ出れなくなる可能性も!!」

播磨「うぉおおお!!!!!!!!どうしろってんだぁああ!!」



森島「賑やかなお寿司屋さんだね」

今鳥「え……まぁ」



銭湯

播磨「……」

花井「なんで播磨はこうなってるんだ?誰か知らんか?」

今鳥「し、しらん……」

吉田山「おいおい!森島先輩と放課後遊んだってマジ?」

今鳥「あぁ!マジだぜ!」

奈良「すごいなぁ」

花井「お前の行動力すさまじいな」

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