ゆみ「屋上のステルスさんだ」(342)

モモ「屋上のステルスさんっすよ」
モモ「屋上のステルスさんっすよ」 - SSまとめ速報
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モモ「先日の安価でルートは確定してるのでいきなり本編っす」


モモ(ここは学校法人龍門渕学園・白百合台学園っす)

モモ(理事長のお嬢さんたっての願いで設立された女子高っす)

モモ(この学校には女の子を好きになってしまった女の子たちがたくさん集まっているっすよ)

モモ(同じ学校になれば自然とくっつくだろう。
   お嬢さんはそう考えたのだけど上手くいかなかったす)

モモ(そんな訳で存在感の薄い私が誰が誰の事を好きなのか探る事にしたっす)

モモ(見つけただけじゃ何も出来ない? 大丈夫、私には最高にして最愛のパートナーが付いているっすよ!)

ゆみ「モモ、今日は気になるカップルは見つかったか?」

モモ「あ! 先輩ちょうど良い所に!
   今回はスケバンの宮永照さんと普通の生徒の蒲原智美さんの身分差百合ップルっすよ!」

ゆみ「……今、なんと?」

モモ「え?」

ゆみ「……いや、すまない。いきなりスケバンなどと言うからびっくりしてしまってな」

モモ「そ、そうっすか」

ゆみ「スケバンと言うと、素行の悪い生徒を従えていたりする女番長と言う事か?」

ゆみ「宮永照なら私も知っているが、そのような生徒ではないと思うのだが」

モモ「ん~、確かにスケバンってそういうイメージが強いっすけど単純に『最強!』って感じっすね」

ゆみ「確かにこの学校で一番盛んな麻雀部の絶対的エースであり、視線で相手を威圧するような迫力もある」

ゆみ「そういう意味では最強なのかもしれんんが……」

モモ「あと、単純に格好がスケバンぽいっす」

ゆみ「ああ、それは確かに……あんな格好ではなぁ」

モモ「とにかく、いつもの事前に調べた情報の報告からいくっすよ」

校門前

淡「あ。スミレー。やっときた!」

菫「待たせたな淡、15分前登校とは感心感心」

淡「早くスミレに会いたかったから、実は30分前から来てました!」

淡「で、時間があったからその辺のゴミ拾っといたよ。ほらほら~」ゴミ袋を見せる

菫「そうか、淡は偉いなぁ~」なでなで

淡「えへへ~」

「ごきげんよう弘世先輩、大星さん」

菫「ごきげんよう」

淡「ごきげんよう」

「今日も仲睦まじい事で羨ましい限りです。でもまだ私達は諦めていませんからね」

淡「いつでも受けて立つ! あ、勿論殴る蹴るじゃなくてスミレの愛を勝ち取れるかどうかの勝負だよ」

菫「///」

「それでは失礼します。ああ、弘世先輩。今日お召しのそのリボン、大変お似合いですよ。可憐です」

菫「あわあわ……///」

淡「あー! それ私も言おうと思ってたのにー! むぅ、あの子もなかなか手強いな……!」

淡「ま、そのリボンをプレゼントしたのは他でもない私なんだけどね!」ドヤ

モモ(淡さんも後輩ロードの子達とちゃんと和解出来たようで良かったっすよ)

照「……」テクテク

淡「ん? なんだろあの人。地面に擦りそうな超ロングスカートに指の出てる皮グローブ……ダサッ」

淡(服装は違うけど麻雀部の強化合宿にいたようないなかったような……)

菫「淡、ちょっと下がってなさい」ずい

菫「宮永、君はまたそんな格好をしてきて……この前注意したばかりだろう」

照「……」テクテクテク

菫「あ、こら待てっ。……行ってしまったか」

淡「スミレー、あの人誰?」

菫「知らないのか? この白百合学園一の有名人、『虎姫』宮永照だよ」

淡「聖人菫より上なの? それは見過ごせないなぁ……」ゴゴゴ

菫「先に言っておくが喧嘩はご法度だぞ。あと、さすがに宮永相手だと淡が怪我しかねない」

淡「えっ、そんなに強いの?」

菫「大抵は睨まれただけで全員降参してしまうほどだ」

淡「へぇー」

菫「淡は中学時代の武勇伝があるし、髪もその頃の金髪に戻したから喧嘩をふっかけられるかもしれない」

菫「だからあまり関わらない方が良い。まあ向こうから絡んでくるようなら……」

菫「その時は私が命を賭してでも淡を守るから」

淡「スミレ……」キュンキュン

モモ(弘世先輩も言うようになったっすねー。良いっすよ良いっすよー)

菫「っと、宮永照が登校してきたと言うことはそろそろチャイムが鳴るじゃないか」

菫「校舎まで走るぞ。だが廊下では走らないように」

淡「はーい、せっかく15分前に登校してたのに意味が無かったね」スタタタ

菫「つい話し込んでしまったな。なんもかんも淡が可愛いのが悪い」スタタタ

淡「人のせいにしないでよ~っ。ここはなんもかんも政治が悪いって事で」

菫「ははは、なんだそれは」

淡(それにしても、宮永照さんかぁ。確かに麻雀はものすごく強かったけど……)

淡(セイコから貰ったブラックリストには名前が無かったんだよね。どういう事なんだろ)

廊下

照「……」テクテクテク

?「あたっ」

?「ワハハ、なんか肩をぶつけられたぞ」

照「……」テクテクテク

洋榎「おーい智美ー、何そないな所に突っ立っとんねん。カカシにでもなりたいんか?」

智美「ワハハ、なんでもないぞ」

洋榎「なんか突っ込めや! 道の真ん中にに立つカカシさんなんて邪魔でしかないとか!」

洋榎「ウチの絹やったらこうしてる間にも3つ位突っ込んでくれるわ!」

智美「それはすごいなー」

洋榎「せやろーさすがやろー」

キーンコーンカーンコーン

洋榎「やばっ、ほらはよ教室入ってきい。あと、いつかマジで笑い転げさせたる」

智美「ワハハ」

智美(変な格好の人だったなー。あれって確か宮永照だったっけ)

智美(あんまり関わらない方がよさそうだなぁ)

照「……」

放課後

憧「やっと終わったよー。今日は久しぶりにみんなでどっか行こー」

穏乃「いいね! じゃあこの前二人でリサーチした美味しいタコス屋に連れて行ってよ」

優希「おう任せろ! ほっぺが落ちるくらいの最高の店を紹介するじぇ!」

和「滅多に食べる事のない珍しいものなので楽しみです」

校舎

優希・憧「~♪」

和「さあ、私達もあの二人のように恋人繋ぎを」

穏乃「い、いやそれはまだはっやいんじゃないかなーっと」

穏乃「そ、そんな事よりもあれ! あれ何してるのかな!」

和「そうやってまた話題を逸らそうと……ってあれは」

「じゃあ今日も掃除当番はお願いするねー」

「アンタ、ドン臭いから日が暮れるかもしれないけど」

「きゃはは、そんな事言う癖に一人だけ残すとかどんだけなのよ」

?「……」

優希「あれは……見過ごす事の出来ない悪だな」

憧「優希ならそういうと思ったよ。でもあれ上級生みたいだしちょっとやばくない?」

穏乃「そういう問題じゃないないよ!」

和「かと言って私達が出ていった所でどうしようも……先生方を呼んできた方が」

憧「私らで時間稼いでる間に和には先生を呼んできてもらうのが最善かなぁ。って、あれは……」

照「……」ギュインギュイン

「ひぃっ!? み、宮永照さん!?」

照「……邪魔」ギギギー

「す、すいませんでしたー!!」スタコラサッサ

穏乃「ギュインギュインからのギギギ―で一瞬にして終わった……さすが宮永照さん」

優希「私らには何をしたのか全く分からないけどな……」

?「あの、ありがとうございました」

照「……別に」テクテクテク

?「あの、名前をっ……って行っちゃった……」

絹恵「ごめん、日直の仕事で遅れてもた!」

?「あ、別に良いよー。今から始める所だったし」

絹恵「てかあいつらまた勝手に帰っとるやん。今度一回〆たらなあかんな」

絹恵「元サッカー部の運動神経舐めるんやないで!」

?「あはは、穏便に、穏便にね?」

絹恵「まあ、そんなん言っとっても始まらんしね。はよ掃除してまおっか」

?「うん、そうだね」

?(あの人、確か宮永照さんだっけ? 今度お礼言っておこう……)

モモ(んん? なんか予定違いの事が起こっているっすよ?)

モモ「と言うのが、ここ何日か眺めていた出来事の報告っす」

ゆみ「……」

モモ「この後宮永さんが……って、どうしたっすか?」

ゆみ「最後の話で、宮永照が助けた女の子……」

ゆみ「二年生で眼鏡を掛けててサイドポニーでおもちが大きいのが特徴だったな?」

モモ「はい。そうっすけど……確か名前は―――」


ゆみ「妹尾佳織だろう?」


モモ「えっ、なんで知ってるんすか……?」

ゆみ「妹尾佳織は……今回のもう一人のターゲットでもあり私の友人でもある―――」


ゆみ「蒲原智美の想い人だよ」


モモ「え……? マジっすか……?」

モモ(つまりこれは……どういう事っすか?)

つまりこれはグランドフィナーレへのフラグです。
蒲原智美または妹尾佳織が選ばれることが加治木ゆみに変化をもたらす引き金になっていました。
このルートからエンディングへ向けてシナリオが進んでいきます。
そして、今回は変則的ルールによりスケバンの宮永照、蒲原智美。
そこへ追加ヒロインの妹尾佳織を加えた三角関係ルートとなります。
このルートの行く末次第ではバッドエンドになる可能性もあります。
安価が出た時の選択肢は慎重にお願いします。

書きためてた分はここまでなんで、ここからは脳内にあるプロットを元に即興で書き上げていきます。
こっからペースが落ちますが寝るまでには完結させるつもりで書くのでよろしくお願いします。

モモ「え? 蒲原智美さんって先輩の友達だったんすか? 知らなかったっすよ」

ゆみ「モモがこの学校に入学してきた今年からはクラスが違うからな。接点はなくなったな」

ゆみ(むしろ、こちらから無くしたとも言えるかもしれんが……)

モモ「ともかく友達なら蒲原さんに近づくのは容易っすね!」

モモ「今回もサポートを―――」

ゆみ「私が応援するとしたら蒲原智美と妹尾佳織のカップルになるが、それでも構わないか?」

モモ「え、それはちょっと……」

ゆみ「龍門のお嬢さんの意志に反する。だろう? しかしこればかりはな」

ゆみ「まあ、蒲原の気持ちだって変わってるかもしれない。その時はモモ達の言うように動くさ」

モモ「そうっすかー……ともかく今は経過を見守るしかないって事っすね」

ゆみ「すまないな」

モモ「いえいえー」

いつの間に照ワハって安価出たんだろ
支援

ゆみ「私もいつでも動けるようにはしておくから満遍なく情報収集を頼むぞ」

モモ「はいっす」

モモ(というわけで早速観察開始っす。まずは……>>26っすね)

1:照 2:智美 3:佳織

>>23
一昨日ぐらいに短いスレが立ってた記憶が
安価なら1

>>23
一昨日くらいの夕方に立てたスレでルートだけは確定したんですが落ちてしまいましてね。
そして安価>>26把握。

モモ(とりあえず宮永照さんっすね。あの人は考えてる事がよく分かんないっすからちゃんと情報収集しないと)

照「……」テクテクテク

モモ(今日もギリギリの登校っすか。でも遅刻してくるわけじゃないし、それほど不良さんってわけでもないっすね)

教室

照「……」シュボッ

モモ(ライターに点火!? 教室のど真ん中でタバコでも吸うつもりっすか!?」

照「……」ジーッ

モモ(って火を見てるだけっすか……不良さんじゃないみたいですけど意味不明な行動っす)

照「よし」

モモ(何がよしなんすか)

モモ(なんなんすか。なんなんすかこの人ーっ。わっかんねー、全てがわかんねーっすよー)

モモ(でも私の百合レーダーだけはビンビンなんすよね)

放課後

照「……」テクテクテク

モモ(授業中は特に何も無かったっすね。先生は誰もが目線を逸らして宮永さんを当てようとしませんでしたが)

モモ(ウチの花形である麻雀部のトップっすから特別扱いされてるんすかね)

麻雀部部室

健夜「はい、それじゃあ今日の部活を始めますよ。皆さん卓に付いて下さい」

洋榎「久、久しぶりにウチとやろうや。久だけにな!」ドヤ

久「久々の寒いギャグありがと。折角だから貴女の点棒もお寒くしてあげるわ」

洋榎「言うやないか。掛かってこいや! そんで絹、こっちでやろうや」

絹恵「分かった、ひろ……お姉ちゃん」

洋榎「あとは……セーラ、アンタやな」

セーラ「お、ウチか。ええでー」

ワイワイガヤガヤ

照「……」

健夜(うーん、また宮永さんの相手がいない……)

健夜(この部活で宮永さんの相手を出来るのは愛宕さん、竹井さん、そして顧問の私くらいなのよね……)

健夜(その愛宕さんや竹井さんにしたって絶好調の時でようやく飛ばないという程の圧倒的な力量差……)

健夜(ああ、合宿の時に来てもらった大星さんが正式入部してくれたらなぁ)

健夜(弘世さんと一緒に学校の問題を片付けてくれてるからあまり強く言えないのよね)

健夜(しょうがない、また私が入ってあとは一人見つければ最悪三麻でも……)

佳織「あの、ご一緒させてもらって良いですか?」

智美「ワハハ、なら私も入るぞ」

健夜(あれは……完全な初心者で新入部員の妹尾さんに、三年の蒲原さんだったかな?)

健夜(とにかくメンツは集まったしこれで何とか。……でも妹尾さんで大丈夫かなぁ……)

佳織(みっつずつ……みっつずつ……)トン

照「ロン」ギュインギュイン

佳織「あ、はいっ」

健夜(これは、駄目ね……リーチ掛けられてるのに生牌切りなんて無防備すぎる)

智美「……」


佳織「ロ、ロンです! ええっと、チャンタ……?」

智美「ありゃ、それ清老頭じゃないか。残念、飛ばされたぞー」

照「……」

健夜(一応チャンタ系で警戒はしていたけど役満を張ってたなんて……)

健夜(ボーッとしてるからそんな大物を張ってるなんて気づかなかったわ。ビギナーズラック恐るべし……)

健夜「と言うことでトップは私、2位は妹尾さん、3位は宮永さん、4位は蒲原さんのトビで終了ですね」

4人「ありがとうございました」

照「ねぇ」

智美「ん? 宮永さんじゃないか」

照「さっき手加減したよね」

智美「え? 何の事だ?」

照「最後のアレ、中張牌がドンドン捨てられてるのになんであそこを切った?」

智美「ワハハ、そんな事を言われてもなぁ。3位終了になったから悔しかった?」

照「……」

智美(ワハハ、まずった……これはギュインギュインからのギギギ―が来るかなぁ……)

智美(具体的に何をされるのか全然分からないんだけど)

照「……別に」

智美(あれ、意外な反応)

佳織「あ、あのー……」

照「?」

佳織「昨日、助けてもらった妹尾佳織って言います。ありがとうございました」ペッコリン

照「……別に。私は邪魔なものをどけただけ」

佳織「それでもありがとうございました」

照「今度からは自分でも何とか出来るようにした方がいいよ」

佳織「あはは、分かってはいるんですけどね……」

照「じゃあ、また」テクテクテク

智美「かおりん、知り合いだったのか?」

佳織「うん、同じ掃除当番の人達に絡まれてるのを助けてもらったんだ」

智美「ワハハ、それは良かったな」

佳織「うん……」窓から校門へ向かおうとする照を眺める

智美「……」

モモ「という感じだったっす」

ゆみ「……」

モモ(うわー見るからに険しい表情っすよー)

モモ(当たり前っすよね。友人の蒲原さんが宮永さんに行くならともかく、完全に振られるパターンまっしぐらなんすから)

ゆみ「……モモ、ここからは私も本気でやらせてもらって良いだろうか」

モモ「えっ?」

ゆみ「これまでの私はあまり大きくは動くべきでは無いと思っていた」

ゆみ「調子に乗りすぎて一度大きな失敗してしまったから……」

ゆみ「だが蒲原にはそのフォローをしてもらった借りがある」

ゆみ「そう、あれは一年の時の文化祭だった―――」

回想 一年生の文化祭の準備中

ゆみ「では私達のクラス発表はお化け屋敷とする。異論はないか」

「「ないでーす」」

ゆみ「では可決だな。じゃあまず資材の買い出しについてだが―――」

「適当に美術室とかから借りてくればいんじゃないかなー?」

ゆみ「使えそうな物があればなるべくそうしようとは思ってる」

ゆみ「しかし申請にも手間が掛かるしあちこちから借りていては迷惑だろう」

ゆみ「だから数日の間にリストを作っておくからそれを元に買い出しをお願いしようと思う」

「了解でーす」

ゆみ「それでは今日の所は解散」

智美「ワハハ、見事な采配だったな」

ゆみ「それほどでもないさ。ええと……」

智美「蒲原智美だ」

ゆみ「蒲原か。覚えたぞ」

智美「それにしてもお化け屋敷と決まった瞬間から、必要な資材の割り出しや人員の概算まで計算出来るとはさすがだなぁ」

ゆみ「こういう出し物で使うものは大体決まっているからな。後はどの程度の量が必要かというだけだ」

智美「それでもすぐに考えつくのはゆみちんくらいだと思うな」

ゆみ「ゆ、ゆみちんだと……? 失礼な呼び方もあったものだな」

智美「ワハハ、すまん。ついついあだ名を付けたがる癖があるんだ」

ゆみ「謝るのか笑うのかどっちかにしたらどうなんだ。……はぁ、まあいい。好きに呼ぶといいよ」

ゆみ(蒲原と話しているとつい毒気を抜かれてしまうな……)

っと、すいません。頭が回らなくなってきたんで一度シャワー浴びてすっきりしてきます。
20分ほどで戻ってくるので保守お願いできますか。

ただいま帰りました。
レッドブル+アイスコーヒー投与で頭をギュインギュイン回していきますよー。

そして日数が過ぎて準備が佳境に差し掛かった頃―――

ゆみ「その板はそこへ頼む。そう、土台に差し込んでくれればいい」

ゆみ「ああ、それはあそこへ、ああそうじゃないこうするんだ」

智美「ワハハー、ゆみちんはやっぱりすごいなー」

「だねぇ。仕切るのが上手くて私達とは頭の出来から違うって感じ」

「なんか別の世界の人間っぽい気がするよね」

智美「そうか? ゆみちんは頑張り屋さんなだけだと思うけどなー」

「えーっ、私達が本気出した所であそこまで出来ないよー」

「ねーっ」

ゆみ「こらそこ、手が止まってるぞ。雑談に誘ったのは蒲原か?」

智美「ワハハ、ごめんなゆみちん。さーて今日はもうひと頑張りするぞー」

「だねー。帰りに美味しいケーキ食べようっと」

智美「私も一緒に行かせてくれないかな」

「いいよー」

智美「ワハハ、ありがとう」

ゆみ(そして文化祭開催され、私達の発表は一年のクラスとしては珍しく展示発表部門のMVPに選ばれた)

ゆみ(それはもう嬉しかったさ。クラスメイト全員で掴んだ栄光だったからな)

ゆみ(だが、手放しで喜んでいるのは私だけだったんだ……)

ゆみのクラスがある廊下

ゆみ「はぁはぁ……」

ゆみ(廊下を走ってはいけない? そんなの知るか)

ゆみ(私はこの感動を早くみんなと共有したいんだ)

ゆみ「おいみん―――」

「今年の展示さー。一年生がやるにしてはちょーっときつすぎたよねぇ」

「だよねー。まだ二年もあるんだし今年はのんびりしたかったかな」

「私、戒能先輩の演劇見たかったのに当番で行けなかったんだよねー」

「私もー。演出のために人出を割く必要があったのは何度も説明されて理解してたんだけどさ」

「もうちょっと余裕を持った計画を立てて欲しかったよ」

ゆみ「みん、みんな……」

ゆみ「……」ダダッ

ゆみ(みんなに悪気なんて無かったのは分かってる)

ゆみ(でも私はみんなと同じ気持ちを共有しているんだと思っていた)

ゆみ(その時その時で最善を尽くすべきだと。だが、みんなはの考えは違った)

ゆみ(一人で仕切って一人で浮かれて……私はとんだ大馬鹿者だった)

屋上

ゆみ「はぁ、はぁ……」

ゆみ(気がつくと私は屋上へ来ていた。夕焼けの悲しげな橙色が私の心境と重なったのかは分からない)

ゆみ(するとそこには蒲原がいた)

智美「どうしたゆみちん」

ゆみ「蒲原……なんでここに」

智美「んー、なんか夕焼けを見たい気分だった」

ゆみ「そうか、私もだよ」

智美「……」

ゆみ「……」

智美「結果、どうだった?」

ゆみ「見事にMVPだよ」

智美「そっかー。やったなゆみちん」

ゆみ「私だけの功績じゃない、みんなのお陰だよ」

ゆみ「蒲原にもよく助けてもらった」

智美「私がかー?」

ゆみ「私がガミガミと指示を出してる裏でみんなのガス抜きをしていてくれてたんだろう?」

智美「んー、そういうつもりでも無かったんだけどなー」

ゆみ「ふっ……そういう事を自然体で出来る蒲原が羨ましいよ」

智美「ワハハ、その言葉はありがたく受け取っておく」

ゆみ「私はこの通り、暴走を重ねたあげく屋上へ逃げてくる始末だ」

智美「……」

ゆみ「本当はみんなと喜びを分かち合いたかったんだがな……」

ゆみ「私の自己満足でしかなかったようだ……」

智美「そうでもない、私はこの文化祭がとても楽しかった」

ゆみ「え……」

智美「みんなで一生懸命、一つの目標に向かって自分のやるべき事をこなしていく。最高の事だ」

智美「今回はゆみちんが仕切る役で、私が適当に流して周りのテンション保つ役だっただけ」

智美「ゆみちんに掛かる重圧が大きかったから、その反動で喜びも大きかったんだろうな」

智美「あんまり役に立てなくてごめんな」

ゆみ「何を、何を言っているんだよ……蒲原は……」

智美「……ゆみちん、私はそろそろ帰るよ。この後どうするか自分で決めると良い」

智美「しばらくは教室でぼんやりしてるから」

ゆみ「……」

ゆみ「私はこの通り、暴走を重ねたあげく屋上へ逃げてくる始末だ」

智美「……」

ゆみ「本当はみんなと喜びを分かち合いたかったんだがな……」

ゆみ「私の自己満足でしかなかったようだ……」

智美「そうでもない、私はこの文化祭がとても楽しかった」

ゆみ「え……」

智美「みんなで一生懸命、一つの目標に向かって自分のやるべき事をこなしていく。最高の事だ」

智美「今回はゆみちんが仕切る役で、私が適当に流して周りのテンション保つ役だっただけ」

智美「ゆみちんに掛かる重圧が大きかったから、その反動で喜びも大きかったんだろうな」

智美「あんまり役に立てなくてごめんな」

ゆみ「何を、何を言っているんだよ……蒲原は……」

智美「……ゆみちん、私はそろそろ戻るよ。この後どうするか自分で決めると良い」

智美「しばらくは教室でぼんやりしてるから」

ゆみ「……」

帰るのに教室にいるとかなんかおかしい気がするので訂正。

ゆみ「うう……うわぁ……うわああああああ!!」



ゆみ「こうして私は、積極的な行動は取らず影からサポートするような人間になったわけだ」

モモ「そうだったんすか……」

ゆみ「蒲原に言われた事を額面通りに受け取るなら、その後も仕切り屋を続けていれば良かったのだろうけどな」

ゆみ「臆病な私はそうはいかなかったよ。だけど蒲原の言葉は確実に私の救いとなった」

ゆみ「私と気持ちを共有してくれていた人が一人でもいたんだとな」

モモ(……悔しいっすね。2つしか違わないのに、同級生と後輩で信頼関係を築く期間がまるで違うっす)

ゆみ「だが、私は……そんな蒲原が悩んでいる時に何の手助けも出来なかった」

ゆみ「……すまないなモモ。さっきから一人でしゃべって」

モモ「いいっすよ。私は先輩の全てを受け止めさせて頂く所存っす」

モモ「かっこいい所も、弱虫さんな所も全部。だから続けて下さいっす」

モモ(蒲原さんに追いつくために、私も出来る限りの事はするっすよ)

ゆみ「ありがとう。蒲原が悩んでいた内容と言うのがまさに今回の件と関係ある事だったんだ」

1年前

智美「ワハハ、今年も同じクラスだなー」

ゆみ「そのようだな。よろしく頼む」

智美「こちらこそだぞ」

ゆみ「それにしても、私達も二年生か」

ゆみ「後輩を持つ身となったわけだが今年の一年生はどんな感じだろうな」

智美「……」ソワソワ

ゆみ「どうかしたか?」

智美「ワハっ!? いいいや、なんでもない」

ゆみ「ふむ、そうか」

智美「な、なぁゆみちん……」

ゆみ「どうかしたか?」

智美「後輩にさ、好きな子がいるんだけどどうしよう……」

ゆみ「……ぇ? ここって確かめるまでもなく女子校だよな?」

智美「うん、そうだな……」

ゆみ「という事は……」

智美「幼馴染の、女の子なんだ……」

ゆみ「……すまん、ちょっと考えをまとめさせて欲しい」

智美「うん……」

ゆみ(まず蒲原だが……更衣室で裸は何度も確認している)

ゆみ(確かに、スタイルが良いと言うわけではない。だが女だ)

ゆみ(そしてその幼馴染と言うのも当然女だ。蒲原本人が言うのだから間違いない)

ゆみ(つまり、女の子同士の恋愛と言うわけだ。……恋愛、だと?)

ゆみ「それはその、友情とか妹みたいなものだとか、そういうのでは無いんだよな?」

智美「ワハハ、それだったらこんなに悩んでないぞー」

ゆみ「そ、それもそうだな。うーん……」

ゆみ「すまん、私にはどうして良いか分からない」

智美「そっかー。ゆみちんでも駄目かー」

ゆみ(それ以降、蒲原が私に相談してくる事は無かった)

ゆみ(だが、それでも何か出来ればと思い蒲原の想い人とやらの情報から集めることにした」

ゆみ(彼女の名前は妹尾佳織。ボーッとしてはいるが温厚でとても優しそうな子だった)

佳織「あの、何をしてるんですか?」

尭深「水やり、です……」

佳織「私も混ぜてもらって良いですか? あ、園芸部でも無いのにお節介でしょうか……」

尭深「そんな事……ないです。よろしくお願いします」

佳織「わーい、ありがとー。どのお花さんも綺麗ですね」

尭深「うん……」

ゆみ(あれがそうか……あ、蒲原だっ)コソコソ

智美「ワハハー。何してるんだかおりん」

佳織「智美ちゃんだ。今ね、お花に水あげてる所なんだよー」

尭深「お手伝い、してもらってます」

智美「そっかー、じゃあ私も手伝うぞー」

ゆみ(楽しそうだな……そして妹尾佳織がきつい仕事をしようとすると蒲原がさり気なく支えている)

ゆみ(理想の姉妹、のように見えるのだが……片方はそうではないんだよな)

ゆみ(うーむ、やはり恋愛関係としては考えられんな……)



ゆみ「そこで私の思考が止まってしまったのが問題だったんだ」

ゆみ「蒲原がどういう気持ちなのかをもっと深く理解してやろうと努力すべきだった」

ゆみ「そして、あの日が訪れた……」


一年前のとある日 放課後

智美「ゆみちんゆみちん、ちょっと屋上良いかな?」

ゆみ「ああ、構わない」

屋上

智美「単刀直入に言う。あの件なんだけどな……」

ゆみ「あの件と言うと、あれか……」

智美「うん、実はな……私、どうやらフラれてしまったようなんだ……」

ゆみ「フラれて、しまったようとはどういう事なんだ?」

智美「かおりんにな、さり気なく聞いてみたんだよ」

智美「女の子同士の恋愛ってどうだろうなって感じの事をさ」

智美「そしたらさ、そういう事は考えられないかな。だってさ」

ゆみ「……」

智美「そりゃそうだよなー。普通に考えたら女の子が好きになるのは男の子だろう」

智美「特殊なのは私の方なんだよ。分かってはいたんだよ」

智美「分かってはいるんだけどさぁ……この気持ちは抑えられないんだよ……」

智美「ワハハ……このくらいでは、泣かないぞ……」ジワッ

ゆみ「……」

ゆみ((掛けるべき言葉を見つけられなかった)

ゆみ(一年前のあの時は助けてもらったのに、折角私を見込んで弱音を吐いてくれたのにだ)

ゆみ(それ以来、私は蒲原と何となく距離を取るようになった。私が無力なのだと実感してしまったから)

ゆみ「私は、逃げたんだ。普通じゃないと自覚しながらも自分の気持ちと向きあおうとしていた蒲原から……」

ゆみ「友人なら一緒に悩んで結論を導きだしてやるべきだったのに」

モモ「先輩……」

ゆみ「だから私はモモや龍門のお嬢さんから誘われた時もノリ気ではなかった」

ゆみ「こんな私が特殊な恋愛事情に悩む人達の助けになるとは思えなかったからな」

モモ「でも、先輩は……先輩はこれまで三組もの悩める乙女達を救ってきたっすよ!」

ゆみ「そうだ、こんな私でも……モモ、お前がいれば出来ることがあると分かったんだよ」

モモ「!」

ゆみ「だから私は蒲原の手助けをしたい。その結果どうなる事になろうと最後まで見届けたい」

ゆみ「そこにあるのが本当の愛だと言えるなら、私は全てを受け入れよう」

モモ「先輩……分かったっす。そういう事なら私も腹をくくるっす」

モモ「でも、私は宮永照さんの事もほっとけないっす」

ゆみ「そうだな……彼女は彼女で何かを抱えているかもしれない」

モモ「だから私は宮永照さんの視点に立ってサポートするっす」

ゆみ「私は蒲原智美の視点に立ってサポートさせてもらう。が……」

ゆみ・モモ「三人が最善の状態に落ち着けるようなエンディングを目指そう(っす)」

すいません。6時前までには終わるかと思ったら滅茶苦茶長引きました。
昼から仕事あるんで一旦中断してそろそろ寝させてもらいます……

帰宅出来るのが夜の11時頃だと思うのでそれまで保守お願いします・・・・・・
落ちてたらこれと同じ名前でスレ立てしなおします

仕事前にみずからほ。
今更だけど前スレが3日間も生存してたのは実は結構すごい事だったんですよね。
前スレ保守してくれた人も含めてありがとう。なるべく良いものが書けるよう頑張ります。

菫『宮永、君はまたそんな格好をしてきて……この前注意したばかりだろう』

菫『あ、こら待てっ。……行ってしまったか』

照(私は虎姫、誰の指図も受けない孤高の存在」

『ひぃっ!? み、宮永照さん!?』

『す、すいませんでしたー!!」』

照(私は虎姫、目に映る物全てに噛み付く凶暴な獣)

佳織『あの、ご一緒させてもらって良いですか?』

智美『ワハハ、なら私も入るぞ』

照(私は虎姫……孤高の……)


照「久しぶりに声を掛けられた……」

照「……また、話をしたいな」

照(私は虎姫、虎の威を借る気弱なお姫様……)

照(威圧と虚勢と孤独感だけが私を全て、そのはずだった)

照(あの二人に声を掛けられるその時までは……)

麻雀部部室

佳織「あの、今日もご一緒させてもらっても良いですか?」

智美「ワハハー、自分も混ぜてもらうぞ」

照「……勝手にしたら」

照(何故こうも突き放した言い方しか出来ないのだろう、自分でも嫌になる)

照(そして、そんな私に構ってくれるこの二人に申し訳なく思う)

智美「さて、あと一人は……」

シーン……

照「……」

ガラガラ

ゆみ「そこの三人、私も混ぜてもらって良いだろうか」

智美「ゆみちん!?」

モモ(先輩、いきなり全開っすねー)

ゆみ「これで4人揃うだろう?」

智美「で、でもゆみちん……」

ゆみ「休部させてもらっていたが先日復帰した」

ゆみ「先週の強化合宿にだって行ってきたんだ。鈍ってはいないだろうさ」

智美「そ、そうなのか……」

ゆみ「さあ、始めよう」

そして放課後

ゆみ「一度も勝てなかったか……さすがだな」

照「……それほどでも」

佳織「でもすごかったですねー。最後のすー、すー…‥」

智美「四暗刻単騎待ちな。いやー、邪魔してすまなかったなー」

智美「残り3000点だったから焦って和了ってしまったぞ」

ゆみ(妹尾が私に振り込んで飛びそうだったからな。分かっているよ)

照「それじゃあ、帰る」

佳織「はい、お疲れ様でしたー」

照「……」テクテクテク

佳織「それにしても驚いたなー。智美ちゃんに誘われて部活に入ってみたら宮永さんがいるんだもん」

智美「ワハハ、お礼を言うのに探す手間が省けて良かったな」

ゆみ(学校一の有名人を知らないとは世間知らずと言うレベルでは無いぞ……)

ゆみ(蒲原が面倒を見たくなる気持ちが良く分かったよ。とても危なっかしい子だ)

ゆみ(それにしても蒲原……お前まさか)

佳織「それじゃあ私はこっちなんで」

智美「気を付けて帰れよー」

佳織「うん、ばいばい智美ちゃん、加治木さん」

智美「またなー」

ゆみ「さよなら、また明日」

ゆみ「……少し話がある。そこの公園に来てもらって良いか?」

智美「ワハハ、構わないぞー」

公園

ゆみ「一体どういうつもりだ?」

智美「何がだー?」

ゆみ「蒲原……妹尾佳織と宮永照の仲を取り持とうとしているだろう」

智美「……んー? そんなつもりは無いぞ―? 第一仲を取り持つってどういう意味かな」

ゆみ「はぐらかすんじゃない。お前は……」

智美「かおりんが宮永照が好きなんだったらそれで良いと思ってるんだ」

ゆみ「……」

智美「だってかおりんが宮永照の事が好きなんだとしたら、女の子が好きなんだとしたら……」

智美「私がかおりんを好きなのを気づかれていたとしても、気持ち悪いとか思われていなかったはずだろー?」

智美「そういう事は考えられないかな。の答えは、そう思える人がいなかったと言うだけ」

智美「単に私では駄目だったという事になるじゃないか」

ゆみ「……蒲原」

智美「なら私もなっとくでき」パンッ

智美「……ワハ?」

ゆみ「いい加減にしろよ」

ゆみ「そうやって逃げ道を作るための理論を組み立ててどうするんだ」

ゆみ「気持ち悪がられて無かったらそれで良い? ふざけるな」

ゆみ「妹尾だって女の子を好きになる可能性があったんだぞ? 逆にチャンスだろ?」

ゆみ「それを気まぐれで一回助けただけの子に奪われて納得するつもりか?」

ゆみ「お前と妹尾が過ごしてきた時間はたったそれだけの事に負けると言うのか? 違うだろ!?」

智美「ゆみちん……」

ゆみ「……すまないな。もっと早く、1年前にこういう風に考えてやる事が出来ていれば……」

ゆみ「蒲原と妹尾の関係も今頃は違うものになっていたかもしれないのに」

智美「いや、いいんだ。ここまで言わるまで動こうとはしなかったんだ」

智美「どっちみちちゃんと相談してもらっていた所で理由を付けて投げ出していと思うなー」

ゆみ「という事は、今は……」

智美「少し、頑張ってみようかなと言う気になった」

智美「宮永照は、正直ちょっと怖いんだけどな。ワハハ」

ゆみ「それが怖がっている人間の顔か?」

智美「笑う門には福来たるだからなー。ゆみちんこそ、いつもしかめっ面なのやめた方が良いと思うなー」

ゆみ「余計なお世話だ。だが、善処はしてみよう」

ゆみ・智美「ワハハ」

智美「……ぷっ、変な顔」

ゆみ「蒲原こそ」

智美「さて、と言うことで作戦会議だな。ゆみちん、何か良い案ないかな?」

ゆみ「私任せなのか!?」

智美「今まで通りやっていても何も進展しなさそうだからなー」

智美「一年の私達を文化祭MVPに導いた頭脳を借りたい」

ゆみ「……仕方ないな。ではこんな時に最適な言葉にこんなものがある」

ゆみ「>>212だ」

1か2の安価選択です。
1.敵を知り己を知れば百戦危うからず
2.虎穴に入らずんば虎子を得ず

(誰もいないかな? いなければこちらで選んで勝手に進めちゃおうかな?)

安価下

智美「つまり、宮永照の事をもっと知れと?」

ゆみ「そうだ、蒲原にとってはライバルとなる人物なのだからな」

智美「そっかー……でも何考えてるか分からないしなぁ……」

ゆみ「だからこそだよ。宮永照が妹尾の事を特に気にしてないならそれが一番だ」

ゆみ「蒲原は遠慮なく、じっくりと、妹尾にアタックすればいい」

ゆみ「もし彼女にもその気があるなら、こちらが先手を打たねばならない」

ゆみ「それに、妹尾が宮永照を好きなんだとしたら何か参考にすべき所だって見つかるかもしれない」

智美「な、なるほど……でも私から見て宮永照の参考に出来そうな所って……」

ゆみ「……いや、あのスケバンの格好は真似しなくていいぞ?」

智美「いやーでもかおりんの事だからああいう格好だからこそ好きなのかも……」

ゆみ「それは考慮してなかった。まぁ、その時はその時だ」

ゆみ(出来ればそれはやめてもらいたいがな……)

智美「ワハハ、とにかく頑張ってみるぞー」

ゆみ「ああ、その調子だ」

ゆみ(さて、モモは何をしているんだろうな)

宮永家・自宅

照「……」コソコソ

照「……」キョロキョロ

咲「あ、お姉ちゃんおかえ」

照「っ!」スタタタタ

咲「あっ……」

モモ(そーっと、そーっと……ああ、なんかものすごいプレッシャーっすよー)

モモ(宮永照さんの察知能力も半端ないっすけどこの子も同じくらいすごいっす……)

照の部屋

照「ああ、またやってしまった……」

照「昔はもっとちゃんと話を出来たはずなのに……」

モモ(むむ、何か訳ありっすかね? あんまり踏み込むのも悪い気はするっすが……)

照「ははっ、こんな性格や格好になってまで守ろうとした妹なのにな」

照「気が付けば妹とすらすらまともに会話出来ないような人間になってしまってるなんてな」

照「なんて皮肉なんだ……」

モモ(スケバン化の背景にはそんな裏話があったっすっか……)

照「でも、あの二人……妹尾佳織と蒲原智美と言ったか」

照「あの二人だけはまだまともに喋れているような気がする。……いや、あれでは普通の人からしたら全然だけど」

照「また話がしたいな。でも、それをすると私の虎姫としての格が下がるかもしれない」

照「そしたら、また咲がいじめられた時の抑止力になれない。どうしよう……」

モモ(ふんふむ、つまり妹さんを取り巻く環境が改善されれば良いって事っすね)

モモ「っと、宮永照さんについてはこんな感じっす」

ゆみ「なるほどな……まさか妹さんがいたとはな」

モモ「普段はお互いが姉妹じゃないように振舞っているみたいっすけどね」

ゆみ「それも宮永照なりに考慮しているんだろう。だが、そういう事なら考えがある」

モモ「おおっ、さすが先輩っす。でもいいんすか?」

モモ「そしたら妹尾さんとの距離が近づいてしまうかもしれないっすよ?」

ゆみ「なに、蒲原にも宮永照とは色々話をするように言っておいたばかりだからな」

ゆみ「向こうから打ち解けてくれるなら話が早い」

ゆみ「そこで、宮永咲には園芸部に入部するよう働きかけてもらおうと思う」

モモ「園芸部っすか?」

ゆみ「あそこの部員の渋谷尭深は柔和で面倒見も良さそうだ」

ゆみ「宮永咲が人見知りだとしても打ち解けられるだろう」

モモ「なるほどー。確かにあの人なら任せられるっすね」

ゆみ「それにあそこには大星淡が出入りしている」

ゆみ「彼女は宮永咲と同級生だしあの子の性格なら誰とでも打ち解けられるだろう」

ゆみ「そうなれば、聖人菫の後ろ盾も加わり……その気になれば大星淡本人だって」

モモ「だ、駄目っすよー。淡さんはもうそういう事しないって弘世先輩に誓ってるんすから」

ゆみ「分かっている。その気になれば誰にも負けないという虎の威を借りるだけさ」

モモ「そ、そうっすか。それならいいっすけど」

ゆみ「では早速とりかかる事にしよう」

モモ「とは言いますけど、具体的にどうするんすか?」

ゆみ「そこはいつものように龍門のお嬢さんに頼ることにしよう」

生徒会室

久「はぁ!? 花壇を増やせですって!? ちょっと待って下さいよ」

久「園芸部の部員だってそんなにいないですしどうせ増やした所で……」

ガガガガガ

久「ってもう作り始めてるし! ああ、これはもう緊急で部員を集めてもらうしか無いわねぇ……」

久「思いつきで振り回されるこっちの身にもなりなさいっての。いつか絶対クーデター起こしてやる」

校門前

尭深「花壇増設に伴って園芸部の部員を緊急招集させてもらっています」

尭深「ただいま入部して頂きますと学校の花壇を一つ、自分の好きな花で埋め尽くす事もできます」

尭深「あ、良かったらどうですか?」

咲「え? 私ですが?」

尭深「うん、なんだかとてもお花さんが好きそうだから」

咲(私の名前が『咲』だって知ってるのかな……)

淡「花壇を占拠できると聞いてやってきたよ」

淡「当然私はパンジーとスミレで埋め尽くさせて頂く所存です!」

尭深「淡ちゃんも入部してくれるの?」

淡「それは残念ながらー。スミレのお手伝いで忙しいので」

尭深「そっか……残念」

淡「ところで君はー?」

咲「えと、さっき渋谷さんから誘われて付いてきました」

淡「じゃあ入部希望者だねー。はいこれ入部届と朱肉」

咲「よ、用意が早いんだね」

淡「手際の良さはスミレ譲りです!」ドヤ

咲「あはは……まあ断ろうとは思ってなかったし今からでも」

尭深「宮永、咲……良い名前だね」

淡「園芸部をやるために生まれてきたような名前だね!」

咲「そ、そっかな……」

淡(ん? 宮永? どこかで聞いた事あるようなー?)

淡(ま、別にいっか)

佳織「こんにちは尭深ちゃん、花壇が大きくなって大変だって聞いたから手伝いに来たよ」

智美「ワハハ、私もいるぞー」

尭深「蒲原先輩、妹尾さん、いつもありがとうございます」

菫「これは……いくらなんでも大きくしすぎだろう」

淡「スミレー!」ガバッ

菫「こ、こら見つけたと思った瞬間に抱きつくなっ。ほ、ほらみんな見て……あわあわ///」

智美「ワハハー」

モモ(あ、顔が赤くなったっす。これは私でも分かるっすよ)

照「……」コソコソ

照(咲、大丈夫かな……)

智美(んー、そこにいるなー?)クンクン

智美「出てきたらどうかなー。宮永照」

照「!?」

淡(ああ、宮永って宮永テルと同じだったんだ。姉妹なのかな」

菫「宮永か……」

照「……」

モモ(あ、そういえば宮永先輩と弘世先輩ってそういう関係だったっすね)

モモ(喧嘩にならないといいっすけど……)

智美「まーまー、宮永の手袋だってしてるし土いじりには良いじゃないか?」

淡「そんな指出し手袋じゃ指先切っちゃうし意味ないですけどねー」

照「……」ジーッ

淡(? なんか鏡みたいなものが見えるような?)

照(……この子本物だ。本物の不良さんだ。どうしよう怖い)

智美「どうしたんだ宮永ー? 言いたいことがあるなら私が聞くぞー」

照「……別に」

智美「そっかー、じゃあみんなで作業に取り掛かるぞー」

尭深「あの、指示は私がしますから……」

智美「ワハハ、すまなかったな渋谷」

モモ(正式な部員だけあって渋谷さんの指示はとても的確だったっす)

モモ(完璧超人スペックの大星さんと弘世さんもいたし作業は順調に進んでいったっす)

淡「そーそー、さすがサキだけあってスジが良いね!」

咲「そ、そうかな?」

淡「優秀な人材が入ったようで良かったねタカミー」

尭深「うん、とっても優秀……」

モモ(宮永咲さんも大星さん達と打ち解けたようですし良かったっす)

照「……」

智美「ワハハー。そうじゃないぞー」

照「む」

佳織「こうですよー」

照「むむ」

モモ(その様子を見た宮永照さんも安心したのか二人と随分打ち解けた……ように見えたっす)

モモ(そして帰り道……)

モモ(咲さんの方は正式に入部することになったので渋谷先輩から話を聞くことになったっす)

モモ(弘世先輩と大星さんはいつも通り二人で次のお手伝いに向かっていったっす)

モモ(そして、残ったのは例の三人だったっすけど、妹尾先輩が最初に分かれ道で分かれる事になったっす)

佳織「それじゃあまた明日、宮永さん、智美ちゃん」

智美「気をつけて帰れよー」

照「……」手をフリフリ

照「ねぇ、あの時なんで声掛けたの」

智美「んー、なんか入りたそうにしてたからなー」

照「別に、そういうのでは無かった」

照(私は咲が心配だっただけ)

智美「そっかー、じゃあ私が誘いたかったって事にしておくかな」

照「お前、が?」

智美「ワハハ、なんかわざとらしい『お前』だぞ」

照「そんな事はない」

智美「まあそれはどちらでも良いけど」

照「……」

智美(あんまり関わりたくないと思っていたけど話してみると案外怖くないもんだなー)

智美「いつも一人なのもつまらなくないかな?」

照「……別に」

照(つまらないよ。おもいっきりつまらないよ)

智美「みんなでいると楽しいぞー。ゆみちんだろー、たかみーだろー、それに……かおりんだろー」

智美「それに私だっているぞ、ワハハ」

照「最後のはいらないな」

智美「ひどいなー。でも言うようになったなー」

照「あっ」

智美「いつでもそういう風に弄ってくれて良いから。私はいつでも待っているぞ」

照「……ふんっ」スタスタスタ

智美「あ、逃げられたぞ。でも案外可愛い奴だなー」

すいません。終わる兆しは見えてきたんですけど頭働かなくなってきた。
朝起きて仕事行くまでに書いてしまおうと思うので一度寝ます。

起きた。レッドブル飲んで続き書きます。

『たとえばさー、上級生をお姉さまって慕ってる小説とかどう思う?』

『えっ!? い、いきなり何言い出すの!? ……うーん、物語の中でならアリ、じゃないかなっ』

『そっかー、じゃあ女の子同士で手を繋いでるのを見てどう思う?』

『え、えーと……人それぞれだし、良いと思うけど』

『……』

『でも、私はちょっと考えられない、かなぁ』

『……そっかー、普通そうだよなぁ。うん、そうだよな』

『あはは、そうだよ、そうだよねぇ』

(私の気持ちが見透かされたのかと思った。そして牽制してきたのだと思った)

(表情から感情を読み取り辛いあの人はその時に何を思っていたのか分からない)

(でも、完全に拒絶されるのが怖くて有耶無耶にしてしまった)

(そうやって気持ちの整理がつかないまま、また私は別の人を好きになろうとしている)

(本当に好きなのか、どういう気持ちなのか分からないままに……)

佳織「あぁ、私って大馬鹿者だぁ……」

街のとある喫茶店

「……」コソコソ

「……いた」コソコソ

誠子「ごきげんよう」

照「……ごきげんよう」

誠子「いやー、今日もフリフリですねー。眼鏡と帽子で変装してるのがものすごいミスマッチだ」

照「うるさい。それよりちゃんと持ってきたの」

誠子「はい、あの先生の同人デビュー本」

照「おおっ、なんて神々しい……お姉さま達が抱きあうお姿はまるで天使の戯れ……」

誠子「しかし、あの虎姫が大の百合好きだと知った時は驚きましたよ」

照「友達いないから……創作の世界で仲の良い女の子同士を求めているうちにこうなった……」

照「あと、こういう話の女の子って女の子女の子してるから憧れちゃったのもある」

誠子(私と同じ理由だなぁ……だからこそここまで打ち解けられたんだけど)

誠子(にしても、虎姫と生徒会の番犬がこんな風だなんて誰が想像出来るだろう)

誠子「それで、学校ではどうなんですか? 相変わらず虎の威を借るぼっちなんですか」

照「ぼっちじゃない。孤高の番長。……そうでも思ってないとやってられない」

照「でも、友達は出来た。妹尾佳織と蒲原智美」

誠子「へー。良かったじゃないですか」

照「咲にも友達が出来たみたいだし、もう無理しなくても良いかな……」

誠子「かと言っていきなりフリフリで大手を振って出歩くのはやめといた方が良いですけどね」

誠子「メッキが剥がれればお礼参りの嵐ですよ」

照「……」カタカタカタ

誠子「まあ、宮永さん以上にすごかった子の脱ヤンの例を知ってますし私も出来る限りサポートしますよ。同好の士としてね」

照「助かる……」

佳織(あれ? 店の中にいるあの人って宮永先輩? なんだかすごく可愛い服着てる……)

佳織(向かいにいるのは……王子様みたいにカッコイイ人……)

佳織(もしかしてデートなのかな……)

佳織「そうだよね、やっぱり男の人を好きになるのが普通だよね……」

誠子(今なんか、すごい失礼な事を思われたような気がする)

誠子(……スーツルック、いい加減やめようかなぁ。でも他に何が似合うか分からないんだよなぁ)

佳織「……」タタタッ

智美「んー? さっき走っていったのっておりんか?」

智美「喫茶店の中を覗いてたみたいだけど……ワハッ」

智美(フリフリ衣装の宮永照がいるぞー)

智美(ちょっと、いやなかなか、いやすごく可愛い……)

智美「かおりん、自分の理想とかけ離れた宮永を見てショックだったのか……」

モモ(そうじゃないっすよ~っ。このままだと本人同士にその気が無い誠子×照によるバッドエンド確定っす!)

モモ(多分ここが最大の山場っすね、先輩に相談しないと……)

ここで最後の安価を出すつもりだったけどこの時間だと流石にあんまり人いないですよね……
こっちで進めてしまった方が良いですかね

ゆみ「なるほどな、これは最大のチャンスだな」

モモ「この状況を活かすと言ったら……」

ゆみ「ああ、龍門のお嬢さんには悪いが……」

ゆみ「蒲原には妹尾への思いの丈をぶつけて貰おうと思う」

モモ「智美×佳織の幼馴染百合ップルで行くんすね」

ゆみ「宮永照自身には百合の許容する下地があるようだが二人に対してどうと言う思いはまだ無さそうだからな」

ゆみ「今後とも三人で仲の良い友だちを続けてもらえば良いだろう」

モモ「今にも芽生えそうな感じだったっすけどね……」

ゆみ「むしろ、だからこそ今で良かったかもしれない。そうなると誰かが傷つく事になったのだからな」

モモ「確かに、それもそうっすね」

ゆみ「よし、後は私に任せるといい」

ゆみ「蒲原、そろそろ覚悟を決めたらどうなんだ」

智美「でも宮永がなー。このまま二人が一緒になるのもそれで良い気がするんだよなー」

ゆみ「おいおい、確か宮永照の事を探れとは言ったがそこまで感情移入しろと言った覚えがないぞ」

智美「……バレた?」

ゆみ「まあな。でも好きなのはやっぱり妹尾なんだろう?」

智美「そりゃそうだよ。宮永に対しての感情は……小さな子猫を雨宿りさせてやるようなものと似てるな」

ゆみ「なら話は早いな。宮永照の事なら今日は私が引き受けておくから妹尾をどこでも好きな所へ連れ出すといい」

智美「ん、分かった」

ゆみ「健闘を祈る」

智美「ワハハ、任せろー」

近所の公園

佳織「……」ギーコギーコ(ブランコを漕ぐ音

智美「……」ギーコギーコ

佳織「どうしたの? 今日は二人で帰ろうだなんて」

智美「かおりんさー。あん時の事覚えてるかー?」

佳織「あの時って?」

智美「お姉さまだとかどうとかって話した時のやつ」

佳織「えっ? ええと、うーん、どうだろう?」

佳織(今になってなんであの時の話するのかな。宮永先輩の事も好きになるのはやめといた方が良いって事かな?)

佳織(あはは、もうその心配だってする必要はないよ。宮永先輩には素敵な人がいるんだから)

佳織(……これを機に、もう女の子を好きになるのはやめよう。こんなの辛すぎるよ)

智美「あれなー、遠まわしに私の事はどう思うかなって聞いてたんだー」

佳織「……え?」



智美「現実で女の子同士なんて普通じゃ有り得ないからなー」

智美「気持ち悪がられるんじゃないかと思ってちゃんと言い出せなかったんだ」

佳織「え? え?」

智美「私はかおりんの事が好きなんだよ。幼馴染だとか友達だとかじゃなくて一人の女の子として」

佳織「うそ……」

智美「あー……やっぱり引かれたかな? 宮永照の事を好きになりかけてたような気がしたから大丈夫かなーって思ったんだけど」

佳織「あ、いや、そういうのとちがくてっ」

佳織「智美ちゃんは、女の子同士でも良かったの……?」

智美「ワハ? そういうつもりで言ったんだけど」

佳織「そうなんだ……」

智美「……」

佳織「……」

佳織「……あっちこっちに好きな人が出来ちゃう、こんな私でも良いの?」

智美「と言っても他に好きになったのは宮永照くらいだろー? 全然浮気の内に入らないな」

智美「そもそも今まで諦めていた私にはそんな事言う資格無いしな」

佳織「智美ちゃん……私、私もずっと前から智美ちゃんの事が……」

佳織「……好きでした!」

佳織「智美ちゃんに気持ち悪がられるかなと思ってもずっと忘れられなかった!」

佳織「智美ちゃんと同じように、私の事を助けてくれた宮永先輩を好きになろうともしたけど……」

佳織「やっぱり、ずっと一緒にいてくれた智美ちゃんが、一番だよぉ……」

智美「……ワハハ」ボロボロ

佳織「智美ちゃん、泣いてるの……?」

智美「あー、うん。泣いてるなー……これはこの程度では泣かないとか言えないなー」ボロボロ

智美「滅茶苦茶、嬉しい……」ボロボロ

佳織「……智美ちゃんに泣き顔は似合わないよ」

佳織「嬉しいなら笑って? 私は智美ちゃんの笑ってる顔が一番好き」

智美「……この状況で無茶言うなぁ。まあでも、かおりんの頼みとあれば」

智美「……ワハハ」

佳織「うん、それでよし」

智美「でも本当に感動した時は涙が出るもんなんだぞー?」

佳織「わかってる、分かってるよ……」ジワ

智美「あー……やっぱりかおりんずるいなぁ」

智美「なだめる役を私に押し付けたってわけかー」

佳織「うぅ……うわあ……うわあああん! 嬉しい、嬉しいよおおお!」

智美「よしよし……これからも私にどんと任せるといいぞー」

佳織「うんっ……うん!」

モモ(そして数分間の間、蒲原先輩に抱きかかえられながら、妹尾先輩は二人きりの公園で泣き続けたっす)

智美「落ち着いた?」

佳織「うん、ありがとう……」

智美「ワハハ、かおりんが私の分まで泣いてくれたお陰でこっちは今すごい冷静だぞー」

佳織「そうなんだ、良かった」

智美「だから、こんな事も出来る」

モモ(こ、これは……自分の右手に姫の顎を乗せ顔を引き寄せる王子様スタイル!)

モモ(これはいよいよ来るっすよー……)

智美「ワハハ、今日のために色々漫画とか読んで勉強したんだぞー」

佳織「智美ちゃん……ここで勉強したとか言うのカッコ悪いよ」

智美「ワハッ!? あー、失敗しちゃったか」

佳織「でも嬉しい……私が夢見た通りのシチュエーション……」

智美「これからも良い夢見せてやるからな。じゃあ、行くよ……」

モモ(そうして二人は誓いの口づけを交わしたっす。どうか末永くお幸せに!)

カン!

ということで照×蒲原ルートから派生してのグランドフィナーレへのフラグルートは終わりです。
色々詰め込みたい物を詰め込んだら2日がかりになってしまいました。
あとはエピローグとおまけと安価リクの愛宕姉妹小ネタを消化して終わりですね。
しかしそろそろ出かけなければならない……

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