科学者「ついに完成した……コードネーム:GANKO……」 (9)

20XX年
環境汚染によって多くの場所が砂漠化し始め、徐々に人類は限られた土地へと追いやられていた
そんな中、一部の科学者は自分の研究に没頭し、遺伝子工学によって、動物の突然変異を産み出していた

ヒゲ校長「どうです、研究の調子は」

開発者「遂に完成しましたよ……GANKOが」

ガメさん「GANKOですか」

開発者「そうです
遥か昔から私は、鼻息であらゆる物を吹き飛ばしたり、雄叫びであらゆる生物に尻餅を付かせたりするパワフルさを持ち、だけど心はぽっかぽかで暖かい、そんな生物を追い求めて来ました
そして、メスの恐竜の遺伝子を操作して、遂に“Giant And Natural Kyoryu by Overtechnology”、通称GANKOちゃんが完成したんです」

ヒゲ校長「GANKOちゃん……か」

開発者「今や砂漠化も進み、残された土地は少ない
このまま人類は絶滅するでしょう……
だから、ヒゲ校長にお願いがあるんです」
ヒゲ校長「?」

開発者「もしも人類が絶滅したら、GANKOちゃんの教育を、ざわざわ森で行なって欲しいんです
周りが砂漠化しているにも関わらず何故かそこだけは砂漠化しないざわざわ森、そこで学校を作り、GANKOちゃんを教育して欲しいんです
GANKOちゃんはパワフルで母性溢れる恐竜です
しかし、それが完成形であると納得する事が出来ないのです
だから、私は子供の恐竜からGANKOちゃんを産み出し、成長の余地を残しました
祖母、両親、弟は作ってありますし、恐らく私以外にも遺伝子操作で突然変異した生物を作り出した科学者がいるはずですから、ひょっとしたらその生物達もざわざわ森に集まって学校へ通うかもしれない
ざわざわ森で家族と暮らし、学校へ通い、友達と関わり、成長していく……
そんな社会体系を、ヒゲ校長に作って貰いたいんです!
それが私の、最後の夢、最後のお願いです」

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