伊織「過去を変えて」 真「Pをピュアな心の持ち主に」 美希「するのー!☆」 (184)

遅刻なんですが、クリスマスSSです。
温かい目で見守ってやってください……


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2013年12月23日  ― 765プロ事務所前 ―


律子「やよい、今日の仕事もよかったわよー♪ ばっちりじゃない♪」スタスタ

やよい「えへへっ/// 律子さんもプロデューサーの代わりに付き添ってくれてありがとうございました!!」ガル-ン!

律子「ううん、私のほうこそ良い刺激になったわ♪」スタスタ

律子「……にしても、すっかり日が落ちるのも早くなったわね~」スタスタ

やよい「そうですね~ 事務所に戻ったらあったかいお茶入れますね!」スタスタ

律子「ふふっ。ありがとう、やよい♪」ニコッ♪

ガチャ

律子「――ただいま、戻りました……って」




P「はぁ…… はぁ……」ボロボロ

真「ぜぇ…… ぜぇ……」ボロボロ

伊織「……相変わらず、手強いわね」ボロボロ

P「伊織たちもな。……なぁ、そろそろ諦めたらどうだ?」ニヤッ

伊織「キー!! 誰が諦めるもんですか!」プンスカ

真「今年も…… やよいや、かすみちゃんたちの純粋な思いはボクたちが守ってみせるッ!」キリッ




律子「……何やってるのよ、あなたたちは?」ハァー

やよい「みなさん、何やっているんですかー?」キョトン


真・伊織「!?」


伊織「――や、やよい!? ダメよ、早くここから逃げな――」 

P「おっかえり~律子♪ ……そして、やよいー!!♪」ダキツキ!!

やよい「あわわっ///!! ど、ど、どうしたんですかプロデューサー///!?」アセアセ

真「――し、しまった!!」

P「……なぁ、やよい? もうすぐクリスマスだよなー?♪」

やよい「うっうー!! そうですね♪」

やよい「かすみたちは今年もサンタさんに手紙を書くって言って、すっっごい楽しみにしていましたよ♪」

やよい「みんな楽しそうにしてるから、私もすっごい楽しみにしてます!!♪」

P「そうだろ、そうだろ……」ニヤニヤ

P「良い子にしていた子どもたちには、サンタクロースが素敵なプレゼントを運んでくれる……」

P「なんて素晴らしいお話なんだろうな……」

伊織「ちょ、ちょっと!! 早くやよいから離れな――」ヨロッ...

真「い、伊織!?」

伊織「だ、大丈夫よ……ちょっと疲れただけだから……」


P「くっくっく……」ニヤニヤ

P「……でもなー、やよい? サンタクロースなんていないってことは知っている……よな?」

やよい「う~……そ、それは……」

やよい「――昔からサンタさんの代わりになって、かすみたちが寝ている間にそっとプレゼントを置いてましたから……」

P「そっか……やよいは偉いなー♪」ナデナデ

やよい「えへへっ/// そんなー///」カァ///

やよい「――あっ!でも、去年は伊織ちゃんと真さんがサンタさんになってくれたんですよー♪」エヘヘッ♪

P「…………」チラッ

真・伊織「くっ……」ボロボロ


P「……あぁ、知っているよ」ニヤッ...

P「……なあ、やよい?」ナデナデ

やよい「なんですか、プロデューサー///」ホワ~ン///



P「――今年はサンタクロースの役、俺にやらせてくれないか?」ニヤッ...

真・伊織「!?」



真「や、やよいは……かすみちゃんたちのためにサンタクロースを演じていたんだぞッ!!」

伊織「そんな、尊い犠牲をあんたは今年も踏みにじ――」

律子「はいはーい」パン! パン!

伊織「!?」

律子「あなたたち……そろそろ寸劇を終わりにしてくれないかしらー」ニコッ...

伊織「ちょ、ちょっと! 今、大事な話を――」

律子「伊織は今度の新曲の振り付けはもう覚えたのかしら?」ニコッ...


伊織「…………まだよ」ボソ...

真「――さ、さっきまでボクが振り付けのコツとかいろいろと教えていたんだよ、律子!」アセアセ

律子「ふーん……」


P「いおりん、怒られてやんのwww」m9

律子「……プロデューサー殿?」ギロリッ

P「えっ、あ、はい!!」ビクッ

律子「そろそろ……ブーブーエスで打ち合わせの時間ですけど、向かわなくて大丈夫なんですか?」ニコッ...

P「――えっ、あ、ひゃい!! そろそろ行こうかなと思っていたところでしゅ!!」オロオロ

律子「そうですか……外は寒いので暖かい格好していってくださいね」ニコッ...

P「……さ、さーて!! そろそろ打ち合わせに行かないとなーっと」アセアセ


真・伊織「…………」

P「――あっ、そうだ!……まことー? いおりー?」

伊織「……何よ?」ギロリッ

P「…………」スタスタ




P「――今年もクリスマスは……楽しくなりそうだな」ボソボソ ニヤッ...




真・伊織「……っ!!!」

律子「プロデューサー殿……? 何、油売っているですかぁ?」ニコッ...

P「え、いや、あの……それじゃー行ってきましゅ!!」アセアセ

やよい「いってらっしゃーい、プロデューサー♪」


ガチャ バタン


律子「全く……」ヤレヤレ

律子「さて、私は残っている事務業務を片付けちゃいますかー」

律子「――小鳥さんはクリスマスが近づいてくるたびに弱っていって、とうとうダウンしちゃうし……」ハァ-

マッタク... モー

伊織「…………」

やよい「――ねぇ、伊織ちゃん?」

伊織「……何かしら?」



やよい「プロデューサーって、サンタクロースのことが大好きなのかなー?♪」

真・伊織「!?」



真「なっ!? ――や、やよい!プロデューサーなんかにサンタの役をやら――」

伊織「…………」サッ

真「!? い、伊織!?」

伊織「……そうかもしれないわね、にひひっ♪」ニコッ♪

伊織「全く……いい歳こいて何、サンタクロースに浮かれてんだか」ヤレヤレ


伊織「――ねぇ 真?」チラッ

真「えっ……」


真「――あ、あぁ~。……ホント、プロデューサーはいつまでたっても子どもっぽいんだから♪」アハハ...

やよい「でもでも、それがプロデューサーの良いところかなって///」


ヤヨイ-


やよい「あっ、はーい。なんですか律子さーん?」

律子「寒くて凍えそうだわ~」グスン

やよい「あわわっ! すみません、忘れてました!! すぐあったかいお茶入れますね!♪」

律子「ふふっ♪」ニコッ

ハイ!ドウゾ♪
アリガトウ、ヤヨイ♪


真「……なんで、やよいに本当のことを言わないんだよ!?」ボソボソ

真「小さい子どもたちがサンタクロースを思う、純粋な気持ちを打ち砕くのが大好きなんだって!!」ボソボソ

伊織「私たちが去年……そして今年もあいつに悪戦苦闘していることを知ったら……やよいはきっと、責任を感じてしまうわ」ボソボソ

真「あっ……」

伊織「それにね……あんな小さい子たちの夢を壊そうとするサイテーなヤツだけども、やよいにとっては優しいお兄さん的な存在なのよ」

伊織「その思いを壊してしまっては……私たちはあいつと同類になっちゃうでしょ?」

真「……!」

真「…………」ニヤニヤ

伊織「ん? ……な、何よ! ニヤニヤしちゃって///!?」アセアセ

真「いや……」クスッ


真「伊織はやさしいなーってね♪」ニヤニヤ

伊織「な、な、なっ~~!!///」カァ~///

伊織「そ、そ、そんなことよりッ!――さ、作戦会議をするわよ///!!」アセアセ

真「はいはい♪」ニコッ♪

――――
―――
――

― 765プロ事務所 談話室 ―

ソレジャ- オサキニシツレイシマ-ス!
キヲツケテカエルノヨ、ヤヨイ-

真「お疲れ、やよいー♪」

ハイ、オツカレサマデシタ-♪
イオリチャンモ、マタアシタ-♪

伊織「気を付けて帰りなさいよー」


ガチャ バタン


真「さてと……そろそろ始めようか、伊織」

スヤスヤ~

伊織「そうね」

伊織「キー!! もう、なんなのよあいつはホント!!!」プンスカ

伊織「……命(タマ)取ってやろうかしら?」

真「伊織が言うと冗談に聞こえないから」アハハ...


伊織「あんたに言われたくないわよ……」ハァー

真「ん?」キョトン


伊織「……ほら、去年、やよいの家にプレゼントを届けようとしたときに、プロデューサーの妨害にあったじゃない?」

真「…………あぁ♪ あのときに着たサンタクロースの衣装、キャピキャピしてて可愛かったなー♪」エヘヘッ♪

伊織「……そのキャピキャピした可愛いサンタクロースの格好で、あいつの顔面に思いっきり正拳突き食らわしていたのは誰かしら?」
 
伊織「人体が鳴らしちゃいけない音がしたわよ、あの時……」ジト-

スヤスヤ~

真「っ~~///!!」カァ~///

真「い、いや、だって/// プロデューサーの妨害がしつこくて! ……し、しかも、結構強いんだもんプロデューサー!! ……だからッ///!」アセアセ

真「――しばらく、亜美たちに『ミイラ男だー!!☆』ってからかわれていたときは、少しやり過ぎたかなって反省したんだよ……」シュン...

伊織「まぁ、自業自得ってやつだから気にしなくても平気よ☆ にひひっ♪」

スヤスヤ~


伊織「…………」


ハニ- オニギリナノ-♪...


伊織「……それで、作戦会議を始める前になんだけれども」

美希「えへへ~♪ …….もう、おにぎりにイチゴ入れちゃヤなの! ……むにゃむにゃ~」スヤスヤ~

伊織「さっきから隣でよだれ垂らしながら寝ているこの子、どうにかしてくれない!?」キ-!!

美希「はに~……だぁいすきなの~♪」スヤスヤ

真「……まぁまぁ。美希の方が先にソファーで寝ていたわけだし、良い夢見てそうだからそっとしておこうよ」アハハ...

伊織「さっきまで私たちが交戦していた間もずっと寝ていたのかしら!?」

伊織「私たちの苦労も知らないで……」ハァ...


伊織「――で、今年もどーする?」ヤレヤレ

真「ん~~。去年もそうだけど、プロデューサーと直接、交戦するのはさっきの二の舞になりそうだし……」

真「――もっと、根本的な部分を解決しなくちゃいけない気がするなー」

伊織「確かにそうね……毎年、こんなことやっていたらやんなっちゃうわ」ハァ...


伊織「――だけどもなんで、あいつはサンタクロースの存在に執着しているのかしら?」

伊織「私たちのプロデュースもきっちりこなしているし、普段はちゃんとした下僕として私たちに尽くしてるわよね?」

真「あー そのことなんだけど……この前、小鳥さんからある情報をつかんだよ」

真「同じ、反クリスマス勢として話が盛り上がったときにプロデューサーが漏らしたらしいんだけど……」

真「なんか、プロデューサーが5歳のクリスマスの時にサンタクロースが来るのをベッドに入りながら待っていたら……」

真「サンタクロースの格好をした、ベロンベロンに酔っぱらったプロデューサーの父さんが窓から入ってきたんだってさ……」アハハ...

伊織「うわぁ……」ジト-

真「それに驚いて、泣いちゃったらしいんだけど……その後、追い討ちをかけるかのように『サンタクロースなんて、この世に存在しない』って、説教したらしいよ……」アハハ...

伊織「酔っぱらっていたとはいえ、子ども相手にそれはキッツいわねー」 ジト-

伊織「つまり……幼少の頃に受けたトラウマが原因で、クリスマスの時期が来るとあいつは、あーなちゃうってなわけね……とんだ迷惑だわ」ヤレヤレ

真「プロデューサーが小さい頃に素敵なクリスマスを過ごすことができていたきっと、こーいう性格にはならなかったかもしれないなー」ハァ...


伊織「!?」


伊織「……なるほど、その手があったわね」ボソ...

真「でも、こんなこと話していてもしょうがないよね♪ だって、タイムマシンなんてあるわけな――」アハハッ♪

伊織「あるわよ」

真「だよね~」アハハッ♪

真「……でも、もし、タイムマシンがあったらどうしようかな~♪」キャッ キャッ♪

真「過去に戻って、父さんにボクをもっと女の子らしく育てるようにがつーん!っと言ってやりたいな~」ハァー

真「あっ! ……未来に行って、ボ/// ボクの旦那さんがどんな人なのか……見てくるのもいいかな―///♪」エヘヘッ♪

伊織「いや、だからあるわよ」

真「――って、ごめんごめん♪」エヘヘッ♪

真「こんな夢物語を話している場合じゃなか……」



真「……えっ?」



伊織「だ か ら!! タイムマシンがあるって言ってんのよ!!」

真「…………っっえぇぇえええええ!!!???」



美希「!? ……むにゃ?」

マコト--!! コエガオオキイワヨ!?

真「うわぁっ~ ご、ごめん律子!! ちょ、ちょっとビックリしちゃって……」アハハ...

マッタク...


伊織「…………」

伊織「……これはまだ世間には公表されていない話なんだけれど、以前からお父様が融資していた研究所が開発に成功したらしいのよ」ヒソヒソ

伊織「つまり……さっき真が話した『過去に戻り、Pのトラウマを取り除いてピュアな人間にしちゃう』作戦は案外、的を射た話なのよ」ヒソヒソ

真「え!? うそ!?」ヒソヒソ アセアセ

伊織「……でも、まぁー、世間に公表されていないことからも伺えるように、あまりにもリスクが大きいから無理なはなし――」



美希「それは名案なのー!!!」



真「っうわぁ!!」ビクッ!  伊織「っ~~!!」ビクッ!

...ッ!!? ドンガラガッシャ-ン!!



美希「小さい頃のハニーにあえ―― っん!? ん、むぅ~!! んんんんnー!!」ジタバタ

真「しー!!」ヒソヒソ

美希「むぅ~! んん~!!」ジタバタ

伊織「ちょっと! 静かにしなさいよね!!」ヒソヒソ

...チョット、アナタタチ... シズカニシナサイッテ イッタバカリ-

真「――ち、ちがっ! 美希が寝ぼけてて、いきなり寝言を言い出したんだって!!」アセアセ

伊織「み、美希には、私たちからきつーく言っておくから!!」アセアセ

...ワカッタワヨ、モウ- チラカシチャッタジャナイ...

美希「んん~!!むぅ~~!!」ジタバタ

美希「……ぷはぁ!――もう!! いきなり二人がかりでミキを押さえつけるなんて酷すぎると思うな!!」プンプン

伊織「あーんたがいきなり大声出すからでしょうが!!」ヒソヒソ アセアセ

美希「ミキ、もうすぐで窒息しちゃうところだったの!!」プンプン

真「ごめん、美希……大丈夫だった?」アセアセ

美希「むぅー」プクー

美希「――あっ! そんなことよりも、ねぇねぇ♪ 美希も一緒に行きたいの!!」アハッ♪

美希「小さい頃のハニーに会えるなんて……こんなチャンス、他にはないの♪」ジュルル... ニヤリ

美希「――ねぇ、デコちゃん! ミキも一緒に行っていいでしょ!?☆」

伊織「デ、デコちゃん、ゆーな!! ……だ か ら! その話は、リスクが大きいからあまり賛成はできないって言ってるの!!」

美希「えー」ムゥ...

伊織「『南半球で一匹の蝶が羽ばたくと、北半球で竜巻が起きる』って昔からよく言われ――」

美希「ハニーのトラウマってハニーのパパが原因なんでしょ? ――なら、美希たちがハニーのパパを止めればオッケーなの!♪」アハッ♪

伊織「ちょ、ちょっと人の話を聞きなさいよ!!」キ-!!

美希「そうじゃないの?」キョトン

伊織「――ま、まぁ、そうかもしれないけれど……」アセアセ

伊織「そ、それだけじゃ、サンタを信じて待っているプロデューサーの元にサンタが現れなければ……結局、失望しちゃうかもしれないじゃない!?」

美希「それなら、美希たちが代わりにサンタクロースになってハニーにプレゼントをあげればいいんじゃない?♪」アハッ♪

真「――うん、美希! それ名案だよ!!」

美希「でしょー♪ 美希たちがサンタさんになってプレゼントを渡したらぜっっったいハニーも喜んでくれると思うな!」キラキラ

美希「ねぇ、デコちゃんッ!! …………ダメ?」ウワメヅカイ

伊織「っ~~!!///」

伊織「…………っっあぁぁあ! もう、わかったわよ!! やればいいんでしょ、やれば///!!」 

美希「やったのー!!♪ さすがデコちゃん、話がわかるの女なの!!♪」

真「へっへ~ やーりぃ!!♪ タイムマシンに乗れるなんて……くぅ~!楽しみだなー♪」 

美希「――そうと決まれば、急いで準備しなくちゃいけないの!!」

伊織「ちょ、ちょっと待ちなさいって! 新堂に電話しなくちゃいけないんだから!」アワアワ

美希「まず、ハニーにプレゼントするものを用意しなくちゃいけないし……あと、衣装も着て行ったほ――」

――――
―――
――


カッチ コッチ
    カッチ コッチ
        カッチ コッチ

カッチ コッチ
    カッチ コッチ
        カッチ コッチ


カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ

カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ

美希「わぁー! すごいすごーい!!♪ 周りの景色、ぐにゃぐにゃした時計がいっぱいなの♪」 

真「伊織ん家って、やっぱりすごいな~♪」 

美希「デコちゃん♪ このタイムマシンって、絶対にあのアニメを参考にしてるよね?♪」

伊織「…………」ムスッ...

真「確かに♪」 

真「――ねぇねぇ、伊織?♪ もしかしたら、そのうちドラ○もんとか作っちゃうの!?」

伊織「そんなもの......作れるもんなら作ってみたいわよ!!」 

伊織「――そんなことよりも......他にツッコむところがあるでしょ!?」 

真「…………」

真「…………」

真「――そうだ! 忘れるところだった!! ……美希!!」

美希「んー? なーに、真クン?」 

真「ボクたちのこの格好、どういうことなんだよ!!?」

 
美希「えー。真くん、それ、気に入ってないの?」 

美希「その、サンタさんのプレゼント袋とかもミキ的には、すっごく似合ってると思うのにー♪」アハッ♪

真「……っあったりまえじゃないか!!」

真「なんで、美希はキャピキャピした可愛いサンタコスなのに……」



真「ボクだけイケメンサンタコスなのさ!!?」
 
伊織「っ!!!」 プルプル...


カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ

カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ


伊織「――まだ、いいじゃない……サンタクロースの格好をしているだけ……」

伊織「…………っっっなぁぁぁぁんで、私だけトナカイ姿なのよ!!!?」 

美希「ぷっ……デ、デコちゃんも……すっごい、に、似合ってるって思うなぁ……っふふ♪」

伊織「キー!!! このスーパーアイドル伊織ちゃんがトナカイ衣装なんて似合うわけないじゃないの!!?」ドタバタ

美希「そんな、こと……な、ないっておも、――もうダメ、あはははっっ!!♪」

伊織「キー!!!」ドタバタ

真「ちょちょちょちょっと!! そんなに暴れないでよ!! ゆ、ゆ、揺れてるじゃないか!!」

美希「デコちゃん、そんなに怒ったらお鼻が赤くなっちゃうよ? あはっ☆」

アハハハッッ♪

真「……そーいえば、過去に向かっているのはいいんだけど、プロデューサーが昔どこに住んでいたのか知っている人いる?」

美希「ミキ、知らないよー」

伊織「それについては問題ないわ。あいつの身辺調査に関してはさっき、新堂に調べさせたから♪」

伊織「あいつは今……えーと、26歳だから……5歳のクリスマスに事件が起きたのならば……年数は1992年12月25日っと」カチャカチャカチャ

伊織「実家は○○県△△市×× 123ー56」カチャカチャカチャ

伊織「事件が起きた正確な時刻まではわからないけれど、子どもが眠りにつく時間帯よ……21時~00時ってところかしら?」カチャカチャカチャ

伊織「……よし! これで行き先はオッケーよ! にひひっ♪」

真「……プロデューサーの家族構成は?」

伊織「えーと、『家族構成:お父様、お母様、プロデューサー』って書いてあるわね。あいつ1人っ子なのねー」

真「……プロデューサーが自転車に乗れるようになったのは?」

伊織「『小学2年生の夏休み』」

美希「……ハニーの初恋の人は?」

伊織「『小学5年生のクラスメートの女子』だって……至って普通ね」ハァ...

真・美希「…………」ジト-

伊織「ん? 何かしら?」キョトン

ウウン、ナンデモナイノ...
ナニヨ! イイタイコトガアルナラハッキ-

――――
―――
――


カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ

カッチ コッチ
       カッチ コッチ
              カッチ コッチ

1992月12月25日 22:30 ― 空き地 ―


キュルルル-ン


伊織「――っと」スタッ

真「――えっ!? わっっと!!」スタッ

美希「――!? きぁっ!!」ズテ-ン!!

真「み、美希!? 大丈夫かい? ――さぁ、ボクの手を掴んで!」キリッ!

美希「真クン/// あ、ありがとうなの///」

真「よいしょっと……伊織!? なんで降りるときは高低差があること教えてくれなかったんだよ!!?」

美希「デコちゃん! ひどいの!!」 

伊織「あら~ 私、伝えてなかったっけ~ ごっめんなさいね~♪」ニヤニヤ

美希「あー!! デコちゃん、わざと言わなかったでしょ!? むぅー!!」 

伊織「違うわよ~ ほら、私……ト ナ カ イ だから、人とうまくコミュニケーションが取れないのよね~♪」

マダキニシテルノ!? デコチャンモシツコイノ!!
ナ、ナンデスッテ-!! キ-!!

真「ほらほら、二人とも! こんなときに喧嘩しないで……」

真「――もう!! ……あ~あ、プレゼント袋も少し汚れちゃったじゃないか~」

真「にしても……周りは畑が多くて、だいぶ静かな所だな~」

真「…………」

真「……ん?」ジ-

伊織「キー!!! ............ん?どうしたの真?」

真「――えっ!? いや、なんか今向こうで物音が聞こえたような……」ジ-

シ ー ン  

伊織「……何も聞こえないわよ?」

美希「おばけでも見たんじゃない?♪」 

真「ここここ怖いこと言うなよ、美希!!!」

伊織「ふぅ……とりあえず」チラッ

伊織「――タイムトラベルは成功したみたいね♪」

真「ん? 伊織、何を見てるの?」

伊織「えっ? あー、これ?」サッ

伊織「――これは、タイムトラベルした世界の時間軸に自動的に合わせてくれる腕時計よ♪ これを見ると……今は1992年12月24日 22時35分になるところね」

伊織「つまり、私たちが今いるこの世界の至るところを探しても、『水瀬伊織』という人物は戸籍上、存在しないってわけ♪」 

真「ボクたちが、生まれる前の世界……!」

 
美希「幼いハニーが、いる世界……!」 

真「……っっっっすぅぅぅっごい!! あははっ!!♪ ボクたちはホントに過去に来たんだ!!♪」

美希「ねぇねぇ!♪ 早く、ハニーに会いに行こうよ!!♪」 

伊織「――こ、こら!? あんたたち、少し静かにしなさいよ!!」

伊織「もし警察でも捕まったりでもしたら、身元不明なんだから本当にサンタクロースとトナカイだと勘違いされちゃうじゃない!!?」アセアセ

キャッ キャッ♪
キ-!!! モウ!!

――――
―――
――

伊織「――ったく、落ち着いたかしら二人とも……」ジト-

真「あははっ……ごめんなさい」シュン...

美希「っ~~!! なんで、美希だけ叩いたの!?」ナミダメ

伊織「あんたはそうしないと暴走が止まらないでしょ!!?」

美希「デコちゃんはミキの扱いがぞん……ざい? だと思うな!!」
 
伊織「あら~ 美希にしては難しい言葉使うじゃない♪ お利口お利口♪」ナデナデ

美希「っ~~!! あーもう!! 真クンからも言ってほしいの!!」 

真「だ、だから、二人とも~」

真「……はぁ」ヤレヤレ

真「それで伊織?……ここからプロデューサーの実家は近いの?」

伊織「……えっ? あ~/// そ、そうだったわね///!」 

伊織「ここから歩いて5分ほど離れたところにあるはずよ♪」

美希「――そうだったの!! こんなところで油を売っている場合じゃなかったの!! 早く幼いハニーに会いに行かなきゃ!!♪」ダッシュ!!

真「ちょ、ちょっと!? 美希、勝手に一人で行くなよ……って」

真「――行っちゃったよ」アハハ...

伊織「…………」

伊織「美希ー? あいつの実家はこっちよー?」

ピタッ !?

真「――あっ、引き返してきた……」

美希「そーーーーーいうことは早く言ってなの~~~!!」ダッシュ!!

真「やれやれ……それじゃ、そろそろ任務開始しますか、伊織♪」

伊織「――そうね♪ にひひっ♪」

――――
―――
――

伊織「――赤茶色っぽい屋根の平屋、表札は……オッケイ♪」

伊織「着いたわ。ここがあいつが住んでいる実家よ♪」

美希「ここに幼いハニーがいるのッ……!」ジュルリ...

伊織「あんた……さっきからなに興奮してんのよ…………発情期?」 

美希「デコちゃんは幼いハニーに会うのは楽しみじゃないの///!?」 ハァハァ///

伊織「――なっ///! わ、私たちの本来、ちゃんとした目的のためにここへ来たのよ///!!?」 

伊織「そ、そんなこと、これっぽっちも思ってないわよ///!!!」

真「でもまぁ~ 正直、小さい頃のプロデューサーに会うのも楽しみだよね。へっへ~///」

真「……しっかし、肝心のプロデューサーはどこの部屋にいるん――」

ヘックシュン!!

真「!?」

真「二人とも静かに!!」ヒソヒソ

伊織「えっ!?」

真「――誰か、裏庭にいるみたいだよ……」ヒソヒソ



???「――ったく……なーんで俺がこんな格好をして、クソ寒い外で待機してなきゃいけないんだっつーの!」ヒック!

パパP「サンタクロースなんちゅー夢物語なんか信じてたら、ナヨナヨした野郎になっちまうじゃねーか!!」

 
パパP「……ここは一つ、俺が現実の厳しさを教えて、早く終わらしてもう一本空けるとするかぁ~!♪」 




真・伊織・美希「」

伊織「……うわぁ~」 

真「想像していた以上にパンチが効いてるなぁ……」 

美希「あの人……誰? ハニーのお家でなにしてんの?」
 
伊織「あれが、たぶん……プロデューサーのお父様よ……」

美希「……う、うそ!?」

美希「――ハ、ハニーのお嫁さんになったら、ミキ、あの人とうまくやっていけるかな……」グスン

ウェ~イww ヒック!!

伊織「と、とりあえずグッドタイミングだわ!」ヒソヒソ

伊織「サンタクロースの格好をした酔っぱらい……プレゼントらしきものも持ってるし、たぶん、あ、あれがプロデューサーのお父様よ……!」 

伊織「――そ、そして恐らく、あの人がいる辺りの部屋にプロデューサーがいるはず……!」
 
真「――で、ど、どーするの伊織!? 何か良い案とか考えてあるの!?」アセアセ

伊織「もちろん……考えているわよ♪」

真「へっへ~!! さっすがいお――」

伊織「さぁ、倒してきなさい真!!」ビシッ!!

真「力ずく!?」ガ~ン!

伊織「なーに言ってんのよ!!」ヒソヒソ

伊織「闇討ちするのが一番手っ取り早い方法だし、それに……あんたのお得意な正拳突きをがつーんと見せつけてやりなさいよ!!」ヒソヒソ

真「ボクのこと、格闘家かなんかと勘違いしていない!!?」 

伊織「えっ? 違うの?」キョトン

真「っ~~!!」

真「ボクはキャピキャピな可愛いアイドルを目指しているんだよ!! 誰も格闘家なんて目指してなんかないって!!」 ナミダメ

伊織「格闘家もアイドルも対して変わんないわよ、きっと♪」

真「――ぜっんぜん違うだろ!!?」
 
伊織「キー!!! もう、なんでも良いから早くしな――」



美希「――ちょっと、そこの人!?」ババンッ!

真・伊織「!!??」

パパP「――あん? 誰かいるのか!? ……って、こりゃ、だいぶ可愛い娘ちゃんじゃねーか!///」

パパP「しかも、そんな服なんか着ちゃって……おいおい、まさか俺にクリスマスプレゼントでもくれるのかい?」ゲヘヘッ...

美希「そこの人にあげるプレゼントなんて持ってきてないよ!!」 

パパP「――ちょいと、目上の人と話す態度ってのを知らないようだな嬢ちゃん……」

パパP「俺が、手取り足取り教えてやるよー!!!」ガバッ!!

美希「――っ!!!」



真「……うぉぉぉおおおおお!!!」 モウダッシュ!!

パパP「――ん? なんだお前? 今から良いところなんだから邪魔すんじゃ――」

真「――でぇぃりゃぁぁああああ!!!」ドゴッ!!

パパP「ねーぞんkじぇうい!?」 ドギャバグシャ!!

ドンガラガッシャ~ン!!

伊織「――あ~ この音……聞き覚えがあるわ~」

真「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」


パパP「」 チ-ン


真「――美希ッ!! 危ないじゃないか!? なに考えてるんだよ!!?」 

美希「だって、そこの人のせいでハニーが辛い思いをすることになるって思ったら……」

美希「いてもたってもいられなくなったんだもん!!!」

伊織「ちょ、ちょっと二人とも!? 大きな声出すんじゃないって言ってるでしょ!!」ヒソヒソ

真・美希「あっ!」


シ - ン


伊織「……大丈夫みたいね」

伊織「……!?」

伊織「――あの、それよりッ! 二人とも、怪我はない!? だ、大丈夫!?」アセアセ

真「……ふふっ♪」

真「ボクも美希も大丈夫。怪我してないよ♪」 

伊織「……そう」ホッ...

真「――心配してくれたのかなー?」ニヤッ

伊織「っ~~///!!! な、な、なっ!!///」

伊織「――あ、あんたたちがここで、け、怪我なんかされたら///!! わ、私が困るでしょうが!!////」 

真「……はいはい、そーですよねー♪」ニヤニヤ

美希「デコちゃん……可愛いの♪ あはっ☆」

伊織「~~~~~っ////!! ――ほ、ほら!! 早く次のステップに移るわよ!!」スタスタ

美希「はいはーい♪……って一人で先に行っちゃったの」クスッ

真「――ほら、ボクたちも行こう♪」 

伊織「全く……///! 人がせっかく心配してるのに、茶化すんだから///」ボソッ...

伊織「……あっ!」

伊織「これ……あの人が手にしていたプレゼントかしら?」ガサッ

伊織「一応……これも一緒に渡してあげま――」


ナノ---!!!


伊織「っ!?」クルッ!

伊織「だから! 静かにしなさいって言ってるでしょ!? 美希!!」ヒソヒソ

美希「むぅ…… ミキ、何も喋ってないよー」

伊織「――あれ?」

美希「もう! トナカイさん、しっかりしてよね!」

伊織「――私の、気のせいかしら……」ボソ...

真「……ねぇ 二人とも!」ヒソヒソ

美希「どうしたの、真クン?」

真「たぶん、この部屋がそうじゃないかな!?」ヒソヒソ

伊織「――どれ? 勉強机にサッカーボール……そうね、たぶん、この部屋だと思う……」

美希「はぁ~/// やっと、幼いハニーに会える瞬間が来たの~!♪」 

伊織「――わ、私は ト ナ カ イ なんだから/// あ、あんたたち二人がメインでサプライズしなさいよね///!!」ヒソヒソ

真「はいはい、わかってますよ~だ……美希? 準備はいいかい?」

美希「ばっちこいなの!!」ゴクリッ!

伊織「私は外で待機しているから……あっ!」

伊織「――それから、さっき、これを拾ったんだけど……」ガサッ

真「……ん? 何これ?」

伊織「きっと、あの人がプロデューサーに渡そうとしていたプレゼントだと思うんだけども……ついでだから、これも一緒に渡してあげなさい!」ヒソヒソ

真「――了解♪ それじゃ、この袋の中に入れて……っと」ガサガサ

真「…………」フゥ...

真「――窓の鍵、開いてなかったらどうしよう……」ボソ...

真「…………」ス-- ハ--

真「――よし!!」

コン! コン!

...ガラガラガラ

真「……フォッフォッフォッ、メリ~クリスマ~ス♪」ヒソヒソ

美希「メリークリスマスなのー♪」ヒソヒソ

伊織「……メ、メリ-クリスマス///」ボソ...



幼少P「……!?」


シ - ン

美希「……誰もいないの」ヒソヒソ 

真「あれ、もしかして……部屋間違えたぁ!?」ヒソヒソ

伊織「大丈夫よ、小鳥の情報を思い出しなさい!」ヒソヒソ

伊織「――ほら、あのベッド……」

モゾモゾモゾモゾ...

伊織「『サンタクロースが来るのをベッドの中で待っている』って言ってたんでしょ?」 

真「そういえばそうだっ――」


バサッ!!


???「――あ、あのッ///!!」

真・美希・伊織「!?」

幼少P「――も、もしかしてサンタさん///!?」

真・美希・伊織「…………」

幼少P「ぼ、ぼく/// サンタさんに会いたくてずっとこうして待ってい――」



美希「きゃあああああ~!!!!」ダキツキ!!!



幼少P「えっ!? ちょ……ん、んんんーー!!!」ムギュ!! 

美希「あはぁ~////!! ハニーが!! 小さくて、声が高くて!!」

美希「――それに……くんかくんか!! ……あー///!!!! なんか良い匂いがするのー!!♪」ムギュ!!

幼少P「んん~!! ん、ん~~~っ!!!」ジタバタ

真「……か、可愛い/////」キュン♪

伊織「///」

伊織「――って! ちょっと美希!! 苦しがってるじゃないの!? 殺す気!?」 

美希「はぁ~~~ん////」ムギュ!!

幼少P「っ~~~!!」ジタバタ 

真「――はっ///!! ……み、美希!!? 何やってんだよ!!」バシッ!!

美希「いったーい!!」パッ!

幼少P「っぷは!!…………っ~~!!」ダッシュ!!

真「あっ!」

幼少P「!? !? !?」 ガクガクブルブル

伊織「部屋の隅っこに逃げちゃったじゃない……」

真「完全に怯えちゃってるじゃないか~……こらっ!」ポコン!

美希「やん!……もう、真クン!! 叩いちゃヤなの!!」 

幼少P「」ガクガクブルブル

真「…………」スタスタ

幼少P「」ガクガクブルブル

真「――大丈夫だったかい?♪」ナデナデ

真「もうイタズラ好きのサンタさんはボクが懲らしめたから安心しておくれ♪」キリッ

幼少P「――あっ///」

幼少P「あ、ありがとう、サンタさん////」 

真「ふふっ、どういたしまして♪」 

ドンドンドン ドンドンドン

一同「!!!???」 

ママP「P~!! ――なんだか、騒がしいけれど、どうかしたのー?」ドンドンドン

幼少P「――う、ううん! な、なんでもないよ!!」アセアセ

真「やばっ!!」ヒソヒソ

伊織「ちょっ!! 真!! 早くプレゼントを渡しちゃいなさい!!」ヒソヒソ

幼少P「あわわ~ お母さんが起きてきちゃった!」

伊織「美希!! 早く逃げるわよ!!」グイッ!!

美希「ヤ!! まだ全然幼いハニーを堪能してな――」

伊織「いいから!! 早く来なさい!!」バシッ!! グイグイッ!!

美希「ぃったぁい!! ――もう!! すぐ叩かないでって言って――」

伊織「い い か ら!!」グイッ!

ママP「Pー? 何してるの? なんか人の話し声が聞こえるけれ――」

幼少P「ななな何でもないよ!!……どうしよう」アセアセ

真「…………」

真「Pくん。ボクたち、もう、行かないと……」

幼少P「!?」

幼少P「――そ、そんな~ まだ全然サンタさんとお話、できてないよ……!!」

真「……ごめんね」

真「――でもね、帰る前にPくんに渡したいものがあるんだ♪」ガサガサ

幼少P「えっ」

真「はい、どうぞ♪」

幼少P「――もしかして、これ……」

真「メリークリスマス、Pくん♪」ナデナデ

幼少P「っ~~~///!!!」

幼少「ありがとう、サンタさん!!♪」 

>> 64  確かにwww お前、天才だなww

―――
――

ママP「――もう!! ドア、開けるわよ、Pー!!」 

幼少P「!?」

ガチャ

ママP「……あら?」

シ - ン

幼少P「ど、どーしたの?お母さん?」アセアセ

ママP「――えっ!?」

ママP「――ううん、なんでもないわ♪ ……ほら、もう遅いんだからちゃんと寝なさーい♪」 

幼少P「は~い♪」



幼少P「……ありがとう、カッコいいサンタさん♪」ボソッ...

――――
―――
――


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美希「全然……物足りないの……」 

美希「……全然、幼いハニー分がチャージできなかったのー!!」ジタバタ

伊織「キー!! ――もう!! あんたは邪魔ばかりでして、全然役にたってなかったじゃない!? 何しに私たちと一緒に来たのよ!!?」
 
美希「――だ か ら!! ミキは幼いハニーを堪能するために一緒についてきたの!!」ジタバタ

伊織「本来の目的からだいぶ逸脱してるわよ!! そんな、いやらしい目的のために私たちは――」

真「あーーーーーー!!!」

伊織「っ~~!!――ど、どうしたのよ急に!?」アセアセ

真「――プ、プロデューサーの父さんが渡そうとしていたプレゼント……渡すの忘れちゃった……」アハハ...

伊織「……何やってんのよ?」

真「――だ、だって、しょうがないじゃないかー!! あの時は焦っていたし……」

伊織「そ、そうね……」

伊織「――まぁ、私たちが用意したプレゼントを渡せたんだから大丈夫でしょ♪」

真「はぁ……せっかく用意してくれてたのに、申し訳ないことしちゃったな~」

伊織「……正拳突きに関しては何も思わないのね♪」

真「あ、あれはッ///!!――せ、正当防衛だろッ///!?」 

伊織「そうかもね~ にひひっ♪」

真「――もうッ///!!」

真「……ちなみにプロデューサーの父さんは、いったいどんなプレゼントを用意していたのかな~」

真「……ちょっと見てみようかな♪」ガサガサ

美希「――ねぇ、デコちゃん!? もう一回タイムスリップして、幼いハニーを持ち帰ってきちゃ…………ダメ?♪」

伊織「ダメに決まってんでしょ!? そんなことしたら、大変なことになっちゃうわよ!!」

美希「きっと大丈夫なの!! 一日……ううん!一時間だけでもいいから~!!」ダキツキ!

伊織「ちょ/// ちょっと美希! し、しつこいわね!! 離れなさ――」グイグイ

真「あーーーーーー!!!」

伊織「っ~~!!」ビクッ!

伊織「――だ か ら!! うるさいわよ!! 今度は何なのよ、いったい!!」 

真「これ……ボクたちが用意したプレゼントだ……」

伊織「……えっ?」

真「だから、これ……ボクたちが用意したプレゼント……」サッ

美希「――そ、それじゃ……ミキたちがせっかく用意したプレゼントはハニーに渡せなかったってこと?」

真「そーいうことに……なるかなー」アハハ...

美希「……踏んだり蹴ったりなのー!! うわーん!!」

伊織「……はぁ」

伊織「――まぁ、あいつのトラウマ、『酔っぱらったお父様がサンタの幻想を打ち砕く』ことを防ぐことができたんだから……」

伊織「私たちが用意したプレゼントをあいつに、渡せなかったのはあれだけど……本来の目的を果たせたんだから良しとしましょう♪」

真「……そうだね。はぁ~」

伊織「――さぁ、もうすぐ、私たちの元の時間軸に戻る頃よ♪」

真「もうすぐ、ボクたちの冒険が終わっちゃうのかぁ~」

伊織「そうやって拗ねないの! 貴重な体験ができたんだから感謝しなさいよね♪」

美希「――ねぇねぇデコちゃん!! 今度、みんなで一緒にタイムトラベルするのはいいでしょ!?♪」

真「!?」

真「いいねいいね~♪ 今度はもっと、ずぅっっと過去に遡って、恐竜とか見てみたいな~♪」

伊織「……ダメよ」

伊織「――それはダメ。タイムトラベルは、今回限り! 今後、一切使用しないわ……!!」

真・美希「えーーー!!!」

真「今後、一切って……ちょっとぐらい使ってもいいじゃないか!!」 

美希「そうだそうだー!! デコちゃんのイジワル!!」 

伊織「――実際に、体験してみてわかったけれど……やはりタイムトラベルは危険よ」

伊織「今回の任務だって……あんな状況で目的を果たせたのは、たまたま運がよかっただけなの!!」

エ-!! ブ-ブ-!!

伊織「キー!!!……もう、この話はこれでおしまい!! ほら、あんたたち!しっかり捕まってなさい!!」


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―――
――

2013年12月23日  ― 765プロ事務所前 ― 


ガチャ

伊織「――新堂、送ってくれてありがとう♪ 帰るときに、また連絡するわね」

新堂「かしこまりました、お嬢様」

バタン!  ブ- - -ン

伊織「――さてと」

真・美希「…………」ツン

伊織「――はぁ。あんた、まだ拗ねてんの?」 

真「……べっつに~」 

美希「拗ねてなんかないよーだッ!」

真・美希「ねー♪」

伊織「――だから、何度も説明したでしょ? タイムトラベルは危険なのよ……はぁ~」スタスタ

美希「デコちゃんは、ミキが邪魔ばっかりしたから、きっと怒ってるの!」スタスタ

伊織「なっ///!! ――べ、別にそこまで怒ってないし……そーいうことじゃないって何度も説明してるでしょ!?」スタスタ

真「はいはい……タイム……ぱらどっくす?が、どうとかこうとかでしょ?」スタスタ

伊織「もう……後で、ゴージャスセレブプリン奢ってあげるから!」アセアセ

美希「!?」ピタッ!

美希「――イチゴババロアも……?」チラッ

伊織「両方奢ってあげるわよ……」

美希「なななっ!!――そ、それなら、考え直してあげても……いいかな///!!」スタスタ

真「全く……美希は単純だな~ホント♪」 

伊織「あんたには言われたくないセリフトップ3に入るわ、それ……」ジト-

伊織「――まっ、これで今年のクリスマスは静かに過ごすことができるでしょ♪ にひひっ♪」

ガチャ

伊織「――ただいま戻ったわよ~。はぁ……全く今日は散々ないちに――」

美希「――っきゃ!!」ドン!



伊織「」 ホウシン

美希「むぅ……ちょっと!! デコちゃん!! 急に立ち止まらないでほしい…………の……」

真「――ん?」スタスタ

美希・伊織「」ホウシン

真「どうしたの? 二人して立ち止まっちゃって? 寒いんだから早く中にはい――」

???「――あら? 真ちゃんもおかえり~!!♪」ダキツキ!

真「うわ~/// ちょ、ちょっと//// プロデュー…………え?」アセア...

???「ちょっと~ 3人とも遅かったじゃないの!? ホラ、早く中に入んなさいよ!!」





P(オカマ)「今年もクリスマスに、かすみちゃんたちにクリスマスプレゼントをあげる計画を一緒に考えるんでしょ!?」

真・伊織・美希「」

P(オカマ)「――ん?…….あら、やだ~何? その異星人にあったような顔しちゃって~♪」

真・伊織・美希「」

P(オカマ)「――えっ? ちょっと私のこと……エイリアンか何かだと思ってるわけ~!?」

P(オカマ)「――ちょ、どんだけ~~.って、これもう古いかしら? アハハッ!♪」バシバシ

真「……あ、ちょ、痛ッ。あの、すみません……肩叩か――」

P(オカマ)「あら! ちょっと、ミキちゃーん!! 何、その衣装!? すぅっごい可愛いじゃないの!? やっぱりミキちゃんは何着てもかわ――」

美希「うん、ありがとうなの……」 

ア、ソウダ! ミキチャン オニギリアルワヨ♪ タベ- -
ウン、イラナイノ...

律子「プロデューサー殿~? 私が買ってきてって頼んだチーかまが、ないんで――」

P(オカマ)「あんな食べ物!! 買ってくるわけないじゃない!!!」 

エ~...ナンデデスカ...
アンナタベモノ、コノヨカラキエルベキヨ!!

美希「」 

真「」 ガクガクブルブル

伊織「…………」

伊織「…………」サッ ポパピプペ

伊織「……あ、新堂? 今しがたで悪いんだけども、今すぐこっちに車を寄こしてもらえないかしら? …………えっ、渋滞?」





伊織「――っっっっっなら、ヘリでも戦闘機でもなんでもいいから早く迎えに来なさい!! 五分以内よ!!!!!!!!」

――――
―――
――


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伊織「ちょちょちょちょちょっ!!」アタフタ

真「えっ? あれ? なんで? ちょ? ……っ!!?」アタフタ

美希「ハハハハハハハニーのタ、タ、タ○タ○が!! なく、な、なくな……」アタフタ

伊織「な、な、なんであいつ、オカマになってるのよ!!?」

真「そ、それは、い、伊織が言ったからじゃないか!!」

伊織「――はぁ~!? 私が何時、なんて言ったっていうのよ!!?」 

真「ほ、ほら!! 事務所の談話室で話しているときに、あいつの、タ……/// タ○を取るとかなんとか言ってたじゃないか///!!?」

伊織「な、な、なっ~/// 何言ってるのよ///!!」

伊織「わ、私は『命(タマ)を取る』って言ったのよ!!?」

伊織「――だ、誰があいつの『玉(タ○)を取る』なんて言ったわよ///!!?」

真「どーするんだよ!? プロデューサーのタ……///」

真「っ~~!!///」

真「――さ、流石にこのままじゃマズイでしょ///!!?」

伊織「わわわかってるわよ、そんなこと///!!」 

伊織「だから――今こうしてタイムマシーンに乗って、また過去に向かっているんじゃない!!」

美希「……ねぇ 真クン!?」ガシッ!

真「――いたっ!! ちょ、ちょっと美希? そんなに肩強く捕まーー」

美希「ハニーって男の人だったよね!? タ○タ○ついてたよね!?」グラグラグラグラ

真「えっ!?/// それは、そ、その……///」ユラユラユラユラ

美希「ねぇ!? タ○タ○ついてたよね!?」グラグラグラグラ

真「……つ、ついてたよ///!! り、立派なモノがついてたよ、きっと///!!」ユラユラユラユラ

伊織「ちょ、ちょっと二人とも!! 暴れるんじゃないわよ!!」

...ポトッ

伊織「――ん? これって……あいつの身辺調査ファイル……」

伊織「…………」ペラペラ

伊織「!?」

伊織「は、初恋の相手が……小学5年生のクラスメートの『男子』に変わっている……」ガクガクブルブル


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伊織「…………」カチャカチャカチャ

ナノー!!
ミキ!! ソンナニユラサナイデヨー!!

伊織「キー!!! もう!! タマタマタマタマうるさいわよ///!!」カチャカチャカチ

真「――で、でも、なんで!? プロデューサーのトラウマは確かに取り除いたはずでしょ!?」ユラユラユラユラ

伊織「さっきの化け物の話を思い出しなさい!! 『一緒にクリスマスのサプライズ計画を考えましょ』って言ってたでしょ!?」

伊織「……つまり、当初の目的である『サンタクロースに対するトラウマを取り除く』ことには成功したはずよ!?」カチャカチャカチャ

伊織「だけども……私たちが引き起こしたなんらかの『行動』によって、あいつをオカマ道へ導いてしまったんだわ!!」

真「――なっ!? そ、その、なんらかの『行動』って何なんだよー!?」ユラユラユラユラ

伊織「そんなのわかんないわよ!!!」 

伊織「キー!!! だからタイムトラベルは危険だって言ったのよ!!」カチャカチャカチャ

伊織「…………」 カチャカチャカチャ

伊織「――よし!! これでたぶん大丈夫なはず……」

伊織「行き先をセットしたわ! 二人ともしっかり捕まってなさい!!」

美希「ミキ、ハニーのお嫁さんになりたかったのに……うわーん!!」グラグラグラグラ

真「…………っっっっあ~!!! もう!! ……ごめん、美希ッ!」ユラユラユラユラ

美希「うわーん!!…………こうなったら……美希がお婿さんになるしかな――」

真「せいっ……!!」ストッ!!

美希「ぐふっ!?」

美希「」キュ-

伊織「手刀で相手を気絶させることもできるなんて……格闘家よりむしろ、アサシンの方が向いてるんじゃないの?」ジト-

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―――
――

1992年12月25日 22:10  ― 2回目のタイムトラベル ―


キュルルル-ン

伊織「――よっと」スタッ

真「――よいしょと……っと、と、と、うわわ~!!」スタッ ...ヨロヨロ ドンッ!!

伊織「――きゃっ!!」ズテ-ン!!

伊織「……ちょっと、しっかりしなさいよね、もう!! ……あー!! プレゼント袋が汚れちゃったじゃない!!?」
 
真「そんなこと言ったって、美希をおんぶしながら着地するの大変なんだぞ!!」

美希「……むにゃむにゃ」

伊織「……どうせなら、お姫様だっこしてあげれば美希も喜ぶんじゃない?」

伊織「 真 王 子 さ ま♪」ニヤニヤ

真「っ~~!! 後で覚えておけよ! ……って、あれ?」キョロキョロ

真「……ねぇ 伊織? さっきとは違う場所に着いちゃったけれど……大丈夫なの?」

伊織「――問題ないわ」

伊織「行き先は1回目のタイムトラベルよりも20分前……私たちが出現する場所も、さっきの空き地から1kmほど離れたところにセットしておいたの」

真「なんでまた、そんな面倒なことを?」

伊織「私は……これを恐れていたのよ……」ハァ...

真「えっ?」

伊織「――私たちがさっきのタイムトラベルのせいで……バタフライ効果が生じてしまったのよ」

真「うん?? ち、蝶がどうしたって!?」

伊織「――とりあえず、あまり時間がないから!! 急いで1回目のタイムトラベルで私たちが出現したあの空き地へ向かうわよ!!」

真「ちょ、ちょっと伊織!! ……待ってってばー!!」アセアセ

――――
―――
――

― 空き地が見える物陰 ―


伊織「……この物陰に隠れていれば大丈夫かしら?」

真「はぁ……はぁ……」 

真「――ちょ、ちょっと伊織!! み、美希をおぶるの……こ、交代してくれないかな?」ゼェ... ゼェ...

伊織「嫌よ!! あんたが暗殺武術で眠らせたんだから最後まで責任取りなさいよね!!」

美希「う~ん……むにゃむにゃ……」 

真「くっ…… だ、だってしょうがないじゃないか!! あのまま美希に揺らされ続け――」

伊織「いいから、とりあえずこっちの物陰に隠れなさいって!!」グイッ!

真「うわぁっ~! ちょ、ちょっと!!」アセアセ

伊織「…………」チラッ

伊織「数時間前の私たちが、この時間軸に到着するまで少し時間に余裕がありそうね……」 

真「一旦、休憩しようよ~。美希、少し間だけ下ろすよ? ……よいしょっと」

美希「…………」スヤスヤ

伊織「そうね。今のうちに、今の状況を整理しましょう……」

伊織「――私たちはタイムトラベルでまず、プロデューサーの実家に直行した……」

伊織「この間、特に変なことしてないわよね!?」

真「常に3人一緒に行動していたじゃないか!?」

伊織「そ、そうよね」アセアセ

伊織「私たちがこの時間軸で大きく干渉したといえば……」

伊織「プロデューサーのお父様の暴挙を未然に防いだ』ということ……」

真「やっぱり、これがまずかったのかな!?」アセアセ

伊織「――いえ。確かに、それも考えられる話だけれど……」

伊織「もっと……直接的に私たちが、あいつをオカマ道へ導く『何か』をしてしまったはずよ!!」

真「――つまり、ボクたちが直接的にプロデューサーをオカマに変えてしまうほどのショックを与えてしまったということか……」





真・伊織「…………」

真・伊織「…………」 チラッ

美希「小さいハニ~ 可愛かったの~♪」 スヤスヤ ゲヘヘ...

真・伊織「――こいつよ!! (美希だ!!)」

伊織「ここここいつがいきなり抱きついて、この……でっかい胸で窒息させようとしたからッ!!」バシッ!

美希「やんっ……///」スヤスヤ

真「いきなり侵入してきた人に殺されそうになったら、そりゃ誰でもトラウマになるよ……」

伊織「……はぁ」

伊織「……オッケー。仮に、この豊満ボディの美希に襲われたことによって、『女性恐怖症』になってしまったとしましょう」

伊織「でも……」

伊織「それだけで、あんなモンスターが誕生するのかしら……?」

伊織「他に……何か他に+α があったはず……」チラッ

真「でもさ~。すぐにボクが救いだしたから、そんなにショックは受けていないんじゃないかなー?」キリッ




伊織「!?」

伊織「…………」ジ-

真「――ん? どうしたの伊織? ボクの顔に何か付いてる?」キリリッ

伊織「……はぁ~」

伊織「――美希に殺されそうになったところを……すかさず、イケメンサンタに助けられた……」

伊織「これが事の顛末ね……」ハァ...

真「――えっ!? ちょ、ちょっと!? ボクにも原因があったってこと!?」アセアセ

伊織「イケメンサンタに窮地を救ってもらったのよ? そのときに……ときめいてしまったのね~」 

真「――えっ、何!? 幼いプロデューサーはボクのこと……男の子だと勘違いしていたってこと!?」

伊織「そんな格好していたら無理もないわよ……」

伊織「――つまり、美希による『女性恐怖症』と、真による『男色っ気の覚醒』が、幼いあいつの心に芽生えてしまったため……」

伊織「あんな化け物が誕生してしまったってわけね……」ハァ...

真「うぅ……ボク、全然悪いことしてないじゃないかー」グスン

伊織「…………」 チラッ

伊織「――そろそろ、来る頃ね」


キュルルル-ン


伊織「……っ!! 来たわよ!! 隠れなさい!!」グイッ!

真「――わ、わかったから、そんなに引っ張んないでよ!!」アセアセ

...エッ!? ウワッ...ット!!
...キャッ!! ズテ-ン!!
ミ、ミキ!? ダイジョウブカイ?

真「――うわぁ~。もう一人のボクが目の前にいるって……変な感じがする」アハハ...

伊織「……全くね」

真「……でも、なんでここで数時間前のボクたちを待ち伏せしてるんだい?」

伊織「それはもちろん、数時間前の私たちと遭遇しないた――」

真「あ、そっか!! ……へっへ~ さすが伊織♪」

伊織「――何よ、急にヘラヘラしちゃって?」アセアセ

真「ここで待ち伏せしていたのは、数時間前のボクたちにこの事態を伝えるためでしょ?♪」

伊織「!?」

真「――それじゃボクが、失敗しないようにがつーんと伝えてくるね♪ 美希のこと、おねが――」ダッシュ!!

伊織「それはダメよ!!」グイッ!

真「ぐぇ!?」


ズテ-ン!!


真「……けほっ!けほっ! ……急に襟元引っ張るなんて酷いじゃないか、伊織!!」

伊織「しー!!」ヒソヒソ

...ン?
...ドウシタノマコト?
エッ!? ...イヤ、ナンカ、イマムコウデモノオトガ...

伊織「!?」ビクッ!!

伊織「――や、やばっ!! 伏せて真!!」グイッ!!

真「ぐえっ!!」ベタ-ン!!

...ナニモ、キコエナイワヨ?

伊織「」ドキドキ  グイ~!!

真「うぐぐぐぐぅ……」ベタ-ン!!

...オバケデモ ミタンジャナイ? アハッ♪
コココココワイコトイナヨ、ミキ!!!


伊織「……危なかったわ」ホッ

伊織「――何しようとしてんのよ!? 数時間前の私たちに気づかれたらどうするのよ!?」ヒソヒソ

真「……けほっ! けほっ! ……それは、こっちのセリフじゃないか!?」 

伊織「静かに!! ……さっきの失敗を無かったことにするのは危険だわ!!」ヒソヒソ

真「なんでだよ!? 数時間前のボクたちにこの事態を説明してあげれば――」

伊織「そんなことをしたら、私たちが消えてしまうかもしれないじゃない!?」 

真「???」ケホッ ケホッ

伊織「……はぁ」

伊織「――いい? 真?」

伊織「もし仮に……今から、真を出産する前のお母様に会いに行くとするわね」

伊織「そこで、真……あなた自身が真のお母様を過って殺してしまった場合、どうなるかしら?」

真「えっ!?」

真「――うーん。ボクが生まれる前に母さんが死んじゃったなら……とりあえず、ボクという人間は存在しない……んじゃないかな?」

伊織「そうね。……でも、真が存在しないということは、真のお母様は殺されずに済むんじゃないかしら?」

真「そういうことに……なるのかな??」

伊織「――何か、おかしなことに気がつかない?」

真「???」

伊織「……はぁ~ まだわからないの!?」

真「」イラッ

真「こんな話がなんだって言うんだよ!?」 




真「――あれ? 待てよ……」

真「ボクがタイムスリップをして、ボクは昔の母さんを過って殺しちゃう……するとボクは生まれなくなるから、母さんは殺されなくて済む……」ブツブツ

真「でも、それじゃボクが生まれちゃう?……そしたらボクはタイムスリップをして、母さんを殺し……」ブツブツ




伊織「……もう!! 私が悪かったからこんなときにフリーズしないでよ!!」アセアセ

―――
――

伊織「……よし」

伊織「――そろそろ移動し始めるみたいね……私たちも見つからないように後を追うわよ!!」

真「……ねぇ、伊織?」ボケ~

伊織「――何よ?」

真「もし……さっきボクが、数時間前のボクたちに話しかけに行ったら……どうなっていたのかな~?」

伊織「そうね~」

伊織「……たぶん、銀河系が崩壊するくらいで済んだはずよ♪」 

真「」

真「……次からは気を付けることにするよ」アハハ...

伊織「えぇ……そうしてくれると助かるわ♪」 

ハニ-! イマイクカラマッテテネ-!!

真「――ボクたちが出会うことの危険性を確認したばっかりでなんだけども……」ボケ~

伊織「今度は何よ……?」ジト-

真「……数時間前の美希が猛スピードでこっちに向かってきてるんだけど……どうしようか?」アハハ...

伊織「!?」

伊織「――えっ、嘘!? ……ちょ!? あのバカ!! なんでこっちに向かってきてるのよ!?」アワアワ

真「どーするんだよ!! 隠れる場所なんてどこにもないぞ伊織!!」アワアワ


キ - - - - - ン!!!


真「スゴいスピードでこっちに……来てるー!!」アワアワ

伊織「えっ!? ――あ、どうしよ……」アワアワ



伊織「!?」

伊織「そうよ!! ……私は野生のトナカイのふりをすればいいじゃない!!♪」 

真「はぁーーー!?」

伊織「ほ、ほ~ら!……こうやって、ポーズを取れば……それっぽく見えるわよね♪」アハハ...☆

伊織「――って、真!? トナカイってどんな鳴き声かしら!!?」

真「そんなことッ、知らないよ!!!」ナミダメ

真「っ~~!!!……やばい!!もうすぐそこまで来てる!!!」アワアワ

伊織「っ~~~!!!」



真「……さよなら……銀河系」





...ミキ-? アイツノジッカハコッチヨ-?
ピタッ!?

真「……えっ」

...ソ-イウコトハ、ハヤクイッテナノ~~!! クルッ!!




真「…………」

真「…………」ヘナヘナ

真「た……助かった~」ナミダメ

伊織「っ~~~!!!」

真「伊織……もう、トナカイの真似……しなくて大丈夫だよ」アハハ...

伊織「……えっ!?」

真「美希……向こうへ引き返していったよ……数時間前の伊織に呼ばれてね」 


ハニ-!! マッテテネ-!!
キ- - - -ン!!!


伊織「…………」

伊織「…………」ヘナヘナ

伊織「っ~~~!!! ありがとう……数時間前のわたし……ッ!」ナミダメ

伊織「――よ、よし! 私たちは先回りして、先にあいつの実家に向かうわよ!!」

真「り、了解。 美希は……」チラッ

美希「……ぐふふっ~~///」スヤスヤ

真「――まだ、寝ているのか~」ハァ...

伊織「もう!! こんなやつ、ここに置いていきましょ!!」 

真「ボクも、それが名案なんじゃないかなと思えてきたよ……」

――――
―――
――

― プロデューサーの実家前 ―


伊織「はぁ……はぁ……」

真「ぜぇ……ぜぇ……」

伊織「――な、なんとか、先回りに成功したわね……」ゼェ... ゼェ...

真「――も、もうダメ。これ以上は……は、はし、走れな――」ゼェ... ゼェ...

伊織「だから……そんなお荷物、置いてきなさいって言ったじゃない……!!」 

真「ぜぇ……ぜぇ……」ジト-

伊織「――な、何よ!? そんなことしたら可哀想とか言うんじゃないで――」

真「さ、さっきは……それもいいかなって思ったんだけど……」ゼェ... ゼェ...

真「――もし仮に、美希をこの時代に残していったら、ボクたちの世界……めちゃくちゃになっちゃうと思わない……?」ニコッ... 

伊織「……っ!」ゾクッ!

伊織「――か、考えただけでも、おそろしいわ……」
 
真「……でしょ?♪」

伊織「――と、とりあえず時間がないわ! この表側の入り口は、数時間前の私たちが逃走経路で通る場所だから……ここから反対側へ移って、そこから裏庭の様子を伺いましょう!」

真「……オッケー♪」

―――
――

ウェ-イww ヒックッ!

伊織「――よし、この場所なら数時間前の私たちの行動を監視できる……」ヒソヒソ

真「――もう、無理ぃ……美希? す、少し下ろすからね……!」ヨイショ

美希「むにゃむにゃ……」スヤスヤ

真「……つ、疲れた」ゼェ... ゼェ...

伊織「よかったわね~♪ ずっと背中で、美希の胸が堪能できたでしょ?♪」 

真「――これでボクが『男の子』だったら……さいっこうに嬉しいだろうね……!!」
 
伊織「にひひっ♪」

チョット!! ソコノヒト!!

伊織「っ!!……あっちも動き出したわよ!」ヒソヒソ

真「へっへぇ、ボクが華麗に美希を助け出す場面だね……♪」ゼェ... ゼェ...
 
伊織「華麗にねぇ……今みたいな、冷や汗かきまくってたじゃない?」ジト-

真「むぅ……」 

...........ウォォォォオオオ!!!

真「――いっけぇぇぇ! 数時間前のボクッ!♪」 




伊織「……あっ」

伊織「――ね、ねぇ……今、私たちがいるこの辺りって……」ボソッ...

真「ちょっと待って! 今いいところなんだか――」

- -デェィリャァァアアア!!! ドゴッ!
ネゾンkジェウイ!? ドギャバグシャ!!



パパP「」 ピュ~~



真「!?」

伊織「っ~~!! やっぱり、こっちへ吹っ飛んでくるッ!!」アワアワ

ドンガラガッシャ~ン!!!

美希「!!?……ふにゃ?」 

パパP「」チ-ン



伊織「…………」

真「…………」

伊織「――こっちまで……吹っ飛んできたわよ? ……真?」ジト-

真「……お、大袈裟だな~ プロデューサーの……と、父さんわ♪」アハハ...

真「ボ、ボク、そんなに強く殴ってないのにな~ 全く♪」 

伊織「――白目……剥いてるけれど?」ジト-

真「……あははっ♪ 酔っぱらって寝ちゃったのかな~? ……おーい、そんなところで寝ちゃうと風邪引いちゃいますよ~♪」アハハ...

パパP「」

伊織「…………」ジト-

真「…………」

伊織「…………」ジト-

真「……うぅ」グスン...




美希「…………っだぁぁぁあああからー!!」ガバッ!!

真・伊織「!!!???」

美希「おにぎりにイチゴは入れちゃヤ、って言ってる――」

真「――あわわっ!!」ギュ!!

美希「ん!? むぅー!! んーーーー!!」ジタバタ

- -ダカラ、シズカニシナサイッテイッテルデショ!? ミキ!!

伊織「!!??」ビクッ!

真「」ギュ!!

美希「んんーー!!」ジタバタ

ムゥ...ミキ、ナニモシャベッテナイヨーダ!
...アレ?

真・伊織「…………」ドキドキ


...ネェ、フタリトモ!!
ドウシタノ? マコトクン


真「……あ、危なかった~」ナミダメ

美希「むぅー!! ……んんー、んーーー!!」ジタバタ

伊織「っ~~!!」

伊織「――あんったはッ!! 目覚めるときは毎回叫ばなければ気がすまないわけ!!?」バシッ! バシッ!

美希「っ~~!! いふぁい!!いふぁいっふぇ!!」ジタバタ

真「――美希は何度、ボクたちをピンチにさせれば気が済むのさ!……ばかぁ!!」ゲシッ!! ゲシッ!!

美希「!?……まふぉふぉふんまふぇ~」ナミダメ

――――
―――
――

伊織「――ってことだから……たぶん、あいつはオカマになっちゃったのよ……」

美希「そ、そんな……」

美希「――それじゃ、ハニーのタ○タ○がなくなっちゃったのって……ミキのせいだったの?」グスン

伊織「……その可能性が一番高いわね」

美希「っ~~~!! …….ミキ、今すぐハニーに謝ってくる!!」ダッシュ!!

伊織「今は先客がいるから少し待ちなさいって!!」グイッ!

真「そうだよ美希! ボクの方の問題についても考えなきゃいけないだから……」

美希「……ぐすっ……はいなの」シュン

伊織「真の方を修正するのは、そんなに難しいことじゃないわよ、きっと♪」

真「えっ!? ホントに!? もったいぶらずに早く教えてよ!!♪」

伊織「簡単よ♪ 別にあんたが、幼い頃のあいつに好かれてしまったことに対しては問題じゃないの……」

伊織「問題は……あんたを『男』だと勘違いしていること」

伊織「つまり……自分は『女』だって証明してやればいいのよ♪」 

真「ボクの『女』な部分を証明する……?」

真「……っ~~~///!!」カァ/// 

真「――なっ//// い、伊織はボクに服を脱げって言ってるのか///!?」アセアセ

伊織「っ~~~///!! ぬ、脱げるもんなら脱いでみなさいよ///!!?」アセアセ

伊織「べ、別に脱がなくても/// 仕草とか雰囲気で、女らしさなんてものはいくらでも出せるものでしょ///!?」 

真「そ、そっか~……ボ、ボクの、ばりっばりのフェロモンを見せつければいいんだね!?♪」

真「へっへ~♪」

真「なーんだ……そんなの簡単なことじゃないか……」

エヘヘッ~♪

伊織「ったく/// ……で、問題は美希の方ね」

美希「……ごめんなさいなの~ハ”ニ”ーー!!」ウワ-ン!

伊織「――案外、素直に謝って許してもらうのが一番かもしれないわね……♪」


ドタバタ ドタバタ


伊織「!?」

ホラッ!! マコトモ ハヤクシナサイ!!
ウワワ~!! マッテヨ イオリ-!!

伊織「……よし! 先客が退散するようだわ」

伊織「もう少し経ったら、私たちも行くわよ! ……準備はいい?」

美希「……うん」グス...

真「へっへ~♪ いつでも大丈夫だよ♪」

伊織「――オッケイ。それじゃ、そろそろ行く――」


ガサガサ


パパP「……う、う~ん」ムクッ...

真・美希・伊織「!?」

パパP「――いっててて……あれ? なんで俺、こんなところで寝てんだ?」

パパP「……!?」

パパP「思い出したぞ……! 俺の目の前に、いきなり可愛いサンタクロースが現れて……」

パパP「そしたら、その連れのサンタ野郎におもいっきり殴られたんだった……」

パパP「――あれ? ……なんだよ~しかも俺が買ってきた『チーかま』もどっかにいっちまったじゃねーか!」ガサガサ

パパP「店の店員もふざけてラッピングなんかしやがって……ちくしょう!!」

真・美希・伊織「!?」

伊織「――えっ!? うそ? あのプレゼントの中身って……」アセアセ

真「……っ!!」バサッ!!

伊織「ちょ、ちょっと真!! なに急に立ち上がってんのよ!! 見つかったらどうす――」アセアセ

真「ちょっと、行ってくる……」スタスタ

伊織「えっ!? ちょっ……もう!!」 

パパP「……あぁ~ クリスマスっだってのに、踏んだり蹴ったりだな――」

ガサッ

パパP「ん?…………なっ!! お、お前はッ!!」

真「こんばんわ♪ ……サンタクロースだよ♪」ニコッ...

パパP「!? ……てめぇは、さっきのサンタ野郎じゃねーか!!」

パパP「――まだ、なんか用があるのか? まさか……お前も俺にクリスマスプレゼントでもくれるっていうのか?♪」




真「…………っせいで……」プルプル

パパP「……あー? よく聞こえねーぞ!? ちゃんとはっきり喋りやが――」

真「お前のせいで……間違ってプロデューサーにチーかま渡しちゃったじゃないかぁ!!」ドゴッ!!

パパP「れっpvっちょぽおhjh!!!!!!!」 ドギャバグシャ!!

ドンガラガッシャ~ン!!

伊織「――あの音も、聞き慣れてきたわね……にひひっ♪」


パパP「」チーン

真「……ボクからのクリスマスプレゼントだ、ありがたく受け取っておきなッ!」キリッ スタスタ

美希「――ま、真クン/// やっぱり、カッコいいの///」 

真「……ふぅ」スタスタ

真「――ごめん、お待たせ♪ ……伊織ぃ、プレゼントなんだけども――」シュン...

伊織「……だいじょーぶ♪ このプレゼント袋の中に入れて、ちゃんと持ってきてあるわよ♪」

真「……へっへ~♪ さっすが伊織♪」 

伊織「――さぁ♪ とんだ道草食っちゃったわね。 もう一度、あいつに会いに行くわよ!♪」

―――
――

幼少P「……サンタさん、無事に帰れたかな~」

幼少P「…………」ソワソワ

幼少P「――サンタさんがくれたプレゼント、何が入ってるんだろう?♪」 

幼少P「……よし! 今から開けてみようかな――」ガサガサ


コン コン コン


幼少P「!?」ビクッ!!


ガラガラガラ

真「お、おじゃましま~す……Pくん、まだ起きているかな~」ヒソヒソ

幼少P「!?」

幼少P「わぁ~/// サンタさん!!……帰ったんじゃなかったの!?」ダキツキ!

真「わぁ///!?」アセアセ

真「――ちょ、ちょっと忘れ物をしちゃってね///  も、戻ってきたんだよ!!」アセアセ

幼少P「忘れもの……?」

真「…………」ス- ハ-

伊織「??」キョトン

伊織「……ちょっと、真……どーした――」ボソボソ




まこりん「きゃっぴぴぴぴ~~ん☆!!!!」

伊織・幼少P「!!??」 

まこりん「じつはねPくん!……この姿は仮の姿なんだぁ~♪」

まこりん「――本当のわたしは~↑↑♪ しゃんしゃんぷりぷりの可愛い、愛の戦士……まこりんなりよ~☆↑↑」

まこりん「それじゃ~みんな? いっくよ~♪ ……せ~の!」

まこりん「まっこまっこり――」




伊織「っ~~~///!!? これ以上、なにトラウマ増やそうとしてるのよ!!?」バシッ!!

真「ぃったぁ~!!」ナミダメ

真「――今からいいところだったのに……なんで邪魔するんだよ伊織!!」 

伊織「あんた、それ……いつも冗談かと思ってたけれど、本気だったのね……」ハァ...

真「ボクはいつだって全力だよ!!」 

伊織「……あいつの様子を見てみなさいよ!?」

真「えっ?」



幼少P「!? !? !?」グスン

真「あわわ~!! ……えっ!? なんで泣きそうな顔してんの!?」アワアワ

伊織「そんなの……同じ立場だったら、私でも泣くわよ!!」バシッ!!

幼少P「……ぐすっ……ぐすっ」

幼少P「――サンタさんは……サンタさんじゃないの?」グスン

真「あわわッ! えっと……そ、そーいうわけじゃなくてね!!」アセアセ

真「実はボクね、男じゃなくておんな――」



美希「あのっ!!……ハニー?」

幼少P「!?」ビクッ!!

幼少P「っ~~!!?」ダッシュ!!

伊織「あっ……!」

幼少P「」ガクガクブルブル

美希「っ~~!!!」

伊織「……完全に怖がられているわね、みき――」




美希「ハ”ニ”ーーー!!ご”め”ん”な”さ”い”な”の”ーーー!!!」ドゲザ-!!

一同「!!??」

美希「ミキね……幼いハニーに会えて……うれしかっただけなの……!!」グスン

美希「いつも……ミキたちのために頑張っているハニーへ……プレゼントをあげたかっただけなの……!!」グスン

美希「きっと……喜んでくれると……思ってたの……!!」グスン

美希「いきなり……ぎゅってしたのは……謝るから……!!」グスン

美希「だから…………」




美希「ミ”キ”の”こ”と”き”ら”い”に””な”ら”な”い”て”ーーー!!!」ウワ~ン!!

美希「オ”カ”マ”に”な”ん”か”……な”ら”な”い”て”な”の”ーーー!!!」 ウワ~ン!!

伊織「……美希」

幼少P「――えっ? あの、その……お、お姉さん……?」オロオロ

真「……Pくん」ナデナデ

幼少P「――あっ///」 

真「イジワル好きなサンタさん、すっごく反省しているみたいだから……許してあげられないかな?♪」

真「あのお姉さんね……Pくんのこと、すごっく大好きなんだってさ♪ ……Pくんと仲良しになりたんだって」

真「――どうしようか? Pくん?♪」ナデナデ

幼少P「///」

伊織「……やれば出来るじゃない。にひひっ♪」

幼少P「――なんか、サンタさん……ぼくのお母さんみたい///」 

真「えっ///!?」 

幼少P「ぼくが幼稚園の友達とケンカしちゃったとき……いつも、こんな風に優しく励ましてくれるんだよ♪」

幼少P「でも……へんなの!! だって、サンタさんは男の人なのにね///♪」

真「っ~~!!」ガ-ン

伊織「ぷぷぷっ……!!」クスクス

真「――Pくん。実は……ボクも、お姉さんなんだからねッ!」コツン!

幼少P「いたっ!?」

真「だから……今、Pくんが感じた雰囲気は、勘違いなんかじゃないと思うよ♪」

幼少P「えっ///!? ……サンタさん、お姉さんだったの!?」

伊織「それは本当よ」

幼少P「トナカイが喋った!!?」ビクッ!!

伊織「今さら!?」ガ-ン

真「――あっ!そうだ!」

真「実はねPくん……さっき渡したプレゼントなんだけど……実はあれ、Pくんのお父さんにあげるプレゼントだったんだ」アハハ...

幼少P「えっ!? そうだったの!?」

真「……うん。ごめんね間違っちゃって」アハハ...

真「――そのプレゼントは、後でお父さんに渡してもらえないかな?」

真「……お利口にしていないと、来年もまたプレゼントを渡しにくるからねって……伝えといてもらえるかな?♪」ニコッ...

幼少P「??? ……う、うん!! わかった♪」 

真「ありがとう♪ ――それで、こっちが……」ガサガサ

真「Pくんに渡そうとしていた本当のプレゼントだよ♪」サッ

幼少P「わぁ~!! ありがとう、サンタさん!!♪」

真「ボクたち、3人からのプレゼントだよ♪」

真「――そして、そのプレゼントを選んでくれたのは……そこのお姉さんなんだ♪」チラッ

幼少P「えっ……?」

美希「…………」グスン

真「……Pくんのためにね、お姉さん……一生懸命プレゼントを選んでくれたんだよ♪」

幼少P「…………」

美希「…………」グスン

幼少P「…………」スタスタ

幼少P「――あ、あの!! イジワルなお姉さん!!」

美希「……えっ?」

幼少P「――ぼ、ぼくのために……一生懸命プレゼントを選んでくれて、ありがとう///!!」

幼少P「ずっと、大切にするね///♪」ニコッ♪

美希「っ~~~!!!」

真「……美希、許してもらえてよかっ――」

美希「ハ”ニ”ーーー!!! 」ガバッ!! ドンッ!!

真「痛ッ!! ――ちょ、ちょっ……あわわわっ~!!」ヨロッ...

幼少P「――サンタさん! 危ないッ!!」ギュー!!

ドンガラガッシャ~ン!!



チュッ!!

伊織「――あんたの頭の中には学習能力っていう単語はないわけ!!?」アセアセ グイッ!!

美希「あわわッ!! ごめんなさいなの!! だ、だいじょう――」アセア...



真「///」

幼少P「///」



美希・伊織「」

伊織「――ちょ、ちょ、ちょっ///!!」アワアワ

真「///」バッ!!

幼少P「///」

真「ち、ちがッ///!! ……今のは、み、美希が押したからッ///!!」アセアセ

美希「ななななッ…… 二人とも!! なにしてんのーーーーーーー!!!!!!!!!」 キ  -  ン ! !




ドンドンドン ドンドンドン

ママP「Pー!! やっぱり、絶対に誰か部屋にいるでしょ!? もう、お母さんは騙されませんよ!!?」 

一同「!!??」

伊織「っ~~~!!! ――もう!! 最後は、またこのパターンじゃない!?」アセアセ

美希「真クンがミキのハニーを奪って、ハニーがミキの真クンをうば――」

伊織「い い か ら!!」グイグイ!!
伊織「真も、早く!――行くわよ!!」アセアセ

真「――う、うん/// わかっ――」



サラ   サラ
   サラ   サラ



真「……あっ」


サラ   サラ

   サラ   サラ

サラ   サラ

   サラ   サラ


真「ゆきだ……」


ギュッ...


真「!?」

幼少P「…………」ギュッ...

幼少P「……また、会えるよね?」

真・伊織「…………」

ギャ- ギャ- ハニ-ノウワキモノ-!!

伊織「……えぇ」クスッ

真「いい子にしていれば、きっとボクたち……必ず、また会えるよ♪」ニコッ♪

幼少P「……うん!」グスン

真「――もし今度、会えたときは……」

伊織「――私たちを、もっともっっと!! ……輝かさせなさいよね! にひひっ♪」

幼少P「……うん、わかった! 絶対に……絶対にいい子にしているからッ!!」グスン

幼少P「また、会える日を……」




―― 楽しみにしてるからね♪




――――
―――
――

――――
―――
――

2013年12月23日 ― 765プロ事務所前 ―


ガチャ

伊織「――新堂、送ってくれてありがとう♪ 帰るときに、また連絡するわね」

新堂「かしこまりました、お嬢様」

バタン!  ブ- - -ン

伊織「――さてと」

真・美希「…………」ズ-ン

伊織「――はぁ。あんたたち、まだ凹んでんの?」 

真「ボクの……ファーストキスが……あんなシチュエーションだなんて……」ズ-ン

美希「ミキね……二人同時にフラれちゃった気分なの……」ズ-ン

真・美希「……はぁ」

伊織「――だから、過ぎたことはしょうがないって、何度も言ってるじゃない? ……はぁ~」スタスタ

美希「デコちゃんも、ミキの複雑な気持ち……わかってくれると思うんだけどなー」ジ- スタスタ

伊織「なっ///! ――べ、別にあいつのことは/// ……そんなんじゃないって何度も説明してるでしょ///!?」スタスタ

真「はいはい……ツンデレ乙」ジト- スタスタ

伊織「キー!!! もう……ゴージャスセレブプリン奢ってあげる話は無しよ!」スタスタ

美希「!?」ピタッ!

美希「――イチゴババロアも……?」チラッ

伊織「両方奢ってあげないわよ///!!」 

美希「なななっ!! ――そ、それは、考え直してくれても……いいかなってミキ的には思うな!!」スタスタ

真「全く……美希は単純でいいな~ ホント」アハハ...

伊織「あんたに言われたくないセリフトップ3に入るわ、それ……」ジトー




伊織「…………」

真「…………」

美希「――あれ?」ザワ...

真「なんか……車から降りてからのボクたちの会話、聞き覚えがあるような気がする……」ザワザワ...

伊織「…………」

伊織「いいえ!! きっと大丈夫よ……!!」グッ!

伊織「今度こそ……今度こそは静かに過ごせるクリスマスが待っているはずよッ!!」

伊織「…………」ス- ハ-

伊織「――それじゃ……開けるわよ?」

真・美希「…………」ゴクリッ...



ガチャ



真・伊織・美希「っ~~~~~!!!」


シ  -  ン


伊織「っ~~!!…………って、あれ?」

美希「だ、誰もいないの……?」

真「――ぷはぁ~ 身構えて損しちゃったじゃないか~」ハァ...

???「あら?……3人とも、いつのまに帰ってきてたの?」

真・伊織・美希「!!??」 

律子「おかえりなさい♪ 外は寒かったでしょ?…………って、あんたたち……なんて格好してるのよ?」

律子「ちょっと、クリスマスには浮かれるの早すぎるんじゃ……ん? どーしたの? そんな、びっくりした顔をして?」

伊織「えっ!? ――な、なんでもないわ///!!」アセアセ

律子「??」

律子「――そうそう! 3人とも、ちょうどいいタイミングで戻ってきたわ♪ ついさっき、プロデューサーも帰ってき――」

???「おっかえり~~!!! まっこと~~~!!!♪」ダキツキ!!

真「うわ~/// ちょ、ちょっと////!!?」

???「今日も真は可愛いな~/// ――って、真!? なんだその格好は!? 今年は男サンタコスでいくのか!?♪」

真「なっ/// いきなり何するんですか! プロデュー............サーですよね?」

???「…………な~に言ってるんだよ、まこと……」




P「俺はずっっと前から、お前らのプロデューサーだろ!?♪」ギュー!!

真「っ~~///!?」

美希「――あ、あの!」

P「――ん? お、美希も伊織もおかえ――」

美希「ハニー!! ……男の人だよね!?」 

P「!!??」

P「…………俺は生まれてからこれまで、ずっっと男だが……どれ? ちょっと証拠を見せようか?」ズルズル

真「あわわ~/// わ、わかりましたから///!!――っていうか、ちょ/// ちょっと離 れ て~!!」グイ-!!

真「はっ/// 離れてくださいってばッ///!!」ドゴッ!!

P「な~んて、じょうだげtyj3えd」ドギャバグシャ!!

ドンガラガッシャ~ン!!

...ポトッ

真「はぁ……/// はぁ……///」

真「!?」

真「プロデューサー…………その格好!?」

P「いててててっ……ん? あ~これか? ――どうだ?ばっちり決まってるだろ!?♪」ドヤッ

P「やっぱ、サンタクロースの格好してなきゃ、様にならないよなー♪」

真・伊織・美希「!?」

P「――それに……この格好してなきゃ、不法侵入で捕まる自信あるぞ、俺」アハハ...

伊織「あんた……サンタクロースの存在が憎いんじゃないの!?」

P「はぁ~!? 俺がいつ、そんなこと言った?」

真「――だって!! 去年……ボクたちが、かすみちゃんたちにクリスマスプレゼントをあげる計画を妨害してました……よね?」

P「??」

P「……妨害どころか、一緒に協力してかすみちゃんたちに夢を配ったじゃないか!?」

真・伊織・美希「…………」

P「……さっきから、なに訳のわからんことを言ってるんだ?」




伊織「私たち……やったのね……」プルプル...

美希「……うん」プルプル...

真「そう……みたい……」プルプル...

P「なぁ……さっきから、おかしいぞお前ら――」

美希「……やったのー!!♪ ミキたちは、ちゃんとやり遂げたんだよ!!♪」

伊織「っ~~~!!!」グッ!

真「あははっ……!! やったー!! 伊織!? ボクたちはやり遂げたんだよ!!♪」  

伊織「えぇ……私たちは……勝利したのよ……!!」グスン

真「……へっへ~ やーりぃ!!」 

ワイワイ ギャ-ギャ-

P「……お~い」

律子「……いったい、どうしたっていうのよ~」ヤレヤレ

律子「――あっ! ……ちょっと、プロデューサー、私が買ってきたチーかま知りませんか……?」ギロリ...

P「えっ!?…………あっ!」

P「……さっき、小腹が減ったんで……食べちゃった☆」テヘペロ☆


...ナンデ、カッテニタベテルンデスカ!?
エッ!?...イヤ、ダッテ ナマエカイテナカッタカラ...

伊織「はぁ~♪ これで、これからのクリスマスは静かに平和に過ごせるわね~♪」

美希「きっと、ミキがせーしんせーいを込めて、ハニーに謝ったおかげなの♪」 

真「……な~に言ってるんだよ美希! ボクから満ち溢れている女らしさがプロデューサーに伝わったおかげだろ!?」

美希「――もう少しで、余計なトラウマがもう1つ増えるところだったの……」ハァ...

真「ちょっと美希ッ!! それ、どーいう意味だよッ!!?」 

伊織「――元はと言えば、あんたたちが余計なことをしなければ、こんなに苦労はしなかったのよ!!」

ギャ- ギャ-

伊織「……ったく」

キラン!

伊織「――あら? なにか落ちてるわね……」スッ

伊織「!?」

真「――誰が気絶している美希をおぶって運んでたと思ってるんだ!……この恩知らず!!」

美希「むぅー!! ……それは、真クンがミキのこと気絶させたんでしょ!!?」 

伊織「――ちょ、ちょっと二人とも!! これ……」サッ

真「なんだよ伊織!!美希に一言、言ってやらないとボクの気が――」

美希「そうなの!!デコちゃんは邪魔しないでほしい――」



真・美希「!?」

P「――ん? 伊織が手にしているのは……」

伊織「ねぇ……この懐中時計……」サッ

P「おっと……さっき、真に愛のスキンシップをされたときに落としちゃったみたいだな♪」

真「えっ!? ――あっ、動いてないッ! うそ……ボク……壊しちゃったのかなッ!?」アセアセ

P「いやいやいや!! 大丈夫♪ そいつはだいぶ前から動いていないんで、安心しろッ♪」アセアセ

美希「っ~~!! ハニー!! 壊しちゃったの!? ……なんで修理しないの!!?」

P「……なんで、美希が怒ってるんだよ~」

P「もちろん、すぐに修理に出したんだけど……」

P「なんか『現在、生産がされていない部品が使われている』とかなんかで……当時、修理できなかったんだよ~」

伊織「……そりゃ、最新型だもんね」ボソ...

律子「でも、それなら、また新しいやつを買えばいいじゃないですか?」

P「んー……まぁ、そうなんだけどな///」アハハ

律子「それに、だいぶ年季が入ってますね~♪ いつ頃から持ち歩いているんですか?」

P「たしか……俺が5才の頃かな~」

P「……とある人からクリスマスプレゼントとして貰ったんだ///」

P「そのときの記憶は、ぼんやりとしか覚えてないんだけど……」 

P「……ただ、めちゃくちゃ嬉しかったことだけはハッキリと覚えている///」

P「まぁ、俺にとってのお守りみたいなもんだよ♪」ニコッ♪

律子「へぇ~ だから、プロデューサーはこの時期になると、いつも以上にテンションが高くなるってわけですか~♪」

P「あれ? やっぱ、わかっちゃう///!?」

P「それに……サンタさんコスの真が俺の目の前にいるんだぞ!? そりゃ、テンションも上がるってもんさ♪」ダキツキ!

真「うわわ~/// ……もう!! さっきから何なんですか///!?」アタフタ

律子「……はいはい、うちのアイドルにセクハラしないでくださいッ!」コツン!

P「いたッ!」




伊織「…………」ジー

伊織「――ねぇ? あんた、さっきから……やたら真ばかりに絡んでない?」ジトー

美希「確かに……前はそんなに真クンに絡んでなかったの……」ジー

真「うぅ……////」

P「――えっ!?」ギクッ!

伊織・美希「…………」ジ-

P「――い、いや! そ、そんなつもりはないぞー!」アセアセ

律子「なに言ってるのよ……そんなこと、今さら始まったことじゃないでしょ……?」

P「なっ!?り、律子!? デタラメなこと言うんじゃないぞ!?」アセアセ

美希「……むぅ」 

伊織「やっぱり……あれは、まずかったかしらね~」ボソ...

美希「……そーいえば、真クン――さっきのファーストキスの話なんだけれども……♪」

真「っ~~~////!!」ガタッ

P「!!??」ガタッ

P「ちょ!ちょっと待て!!美希!! ……い、今、なんて言った!?」ガクガクブルブル

美希「え~? ……真クンのファーストキスの話?」ニヤニヤ

P「っ~~~!!!!!!!!」ガタガタガタッ

真「ちょ/// み、美希///!?」アセアセ

P「…………っっっっっまぁぁぁことおおおおおおおおお!!!!!」ダキツキ!!

真「うわわ~///!!」 

P「……おい!! 本当なのか!?」ガタッ

P「……ファーストキス……しちゃった……のか?」

真「えっ///!? いや、あれは/// 事故って言うか――」

P「事故でもしちゃったのかーーーー!!!」ギュ-!!

真「ちょ///!! ぷ、ぷろでゅーさー/// 離れてくださ――」グイッ!!

P「おい……誰だ……俺の、真のファーストキスを奪った相手は……」

真「いやッ/// あの、それは……ふ、深い事情があって言えないっていうか///」アセアセ

真「――って/// いつからボクはプロデューサーのものになったんですか///!?」

P「――だぁあああああ~~~~~っ!!!」

P「…………」

P「……決めた」ボソ...

P「……絶対、俺の手で真のファーストキスを奪ったやつを制裁して、ボッコボコにして――」ギュー!!

真「いたッ////!!! ……もうっ~~~///!!!」ドゴッ!!

P「やるんだkじ8う9いぽjlk」 ドギャバグシャ!!



ドンガラガッシャ~ン!!



P「」チ - ン

真「……ふんッ///!!」 

真「ボクが代わりに制裁しときましたよ///!!」ボソッ///

―――
――

P「……う、う~ん」ムクッ...

美希「――あっ!ハニーが起きたの♪ ねぇねぇハニー!! お外見てなの!!♪」 

P「いててててっ……外がどーしたっ――」



サラ   サラ

   サラ   サラ



P「あっ……」


サラ   サラ

   サラ   サラ

サラ   サラ

   サラ   サラ


P「……雪だ」

P「…………あの時も、こんな風に雪が――」

伊織「ちょっと~!! いつまで寝てるのよ、全く!!」

P「!!??」

伊織「かすみちゃんたちへのサプライズ計画を考えるんでしょ!?」

伊織「私たちのために馬車馬のごとく働く下僕なんだから、しっかりしなさいよね!!」

P「…………」

伊織「……なっ、何よ!? 神妙な顔しちゃって……も、文句でもあるのかしら!?」アセアセ

P「えっ!? ――い、いや……トナカイの衣装、脱いじゃったんだな~ってね♪」 

伊織「あ、当たり前じゃないの///! もう、あの格好はこりごりよ!!」

P「……待てよッ!?」ガタッ

P「……って、ことは……真のサンタコスは……」ガクガクブルブル

真「…………もちろん、着替えちゃってますよ!!///」ムスゥ...///

P「ちっきしょ~~~~!!!」ナミダメ

伊織「うるっっさいッ!! そんなことよりも――」

P「……わかってるよ♪」ボソ...

伊織「えっ? ……今なんていっ――」

P「――さーて!!! これからもっと気合い入れてお前たちに仕事取ってきてやらないとな~♪」

伊織「あ、あら……いい心意気じゃない♪ にひひっ♪」

真「これからも、バリっバリ仕事していきたいんで、よろしくお願いしますねプロデューサー!♪」

P「おうッ!! もちろんだとも♪」

P「だって……」




―― お前たち全員を、輝かせてやらなきゃいけないもんな♪


真・伊織「…………」




真「……へっへ~♪」

伊織「……ええ、そうね♪ 期待してるわよ、プ ロ デ ュ ー サ ー!! にひひっ♪」

真「……あっ! それならプロデューサー!!」

真「今度はもっと、こう……ボクの女らしさとかをばば~ん! っと、アピールできる仕事を――」

P「却下」キッパリ

真「えぇぇぇぇぇ!!? ……少しは考えてくださいよ~!!」
 
伊織「そんな、どーでもいいことは置いといて……」

真「ど、どーでもいいことッ!!?」ガ-ン

伊織「――今回、かすみちゃんたちにあげるプレゼントは何がいいかしら?」

P「ん~……去年は確か――」

美希「ミキ的には!! こないだ発売した、限定のイチゴババロアがいいかなって思うな♪」 

伊織「誰もあんたの欲しいものなんて聞いてないわよ!!」 



ガチャ

ウッウ-!! タダイマモドリマシタ-!!

P「――おっ! やよいが戻ってきた♪ ……ちょうどいい、やよいにも相談してみよう♪」

P「やよい~!! ……ちょっと、相談があるんだが~?」スタスタ

ウ-? ナンデスカ、プロデュ-サ-♪
ジツハナ...カスミチャンタチニ アゲルプレゼ-

真「ボクは一体いつになったら女の子らしい格好ができるんだ……」グスン

美希「――真クン! 今からお外行って、一緒に雪だるま作ろうよ♪」グイ!

真「うわわ~!! ……えっ、今から!?」アセアセ

美希「そーだよ♪ ミキと真クンの愛のきょーどーさぎょーなの♪ 行こ? あはっ☆」タタタッ

真「……もう!! わ、わかったから!! 上着だけでも着させてよ!!」アセアセ

律子「こーらッ、待ちなさい!! 風邪引くからあんまり外ではしゃぐんじゃないわよ~!」

ソレジャ イッテクルノー♪
ミキ、ソンナニヒッパンナイデヨ!?
チョット!! ダカラ、マチナサイッテ!!

伊織「はぁ……」

伊織「――結局、去年以上に疲れたかもしれないわ……」

伊織「でも……」

アー!! プロデューサー!! ソノカッコ、トッテモイイデスネ♪
ソーダロヤヨイ、ニアウダロ?♪




伊織「今年はホント……楽しいクリスマスが過ごせそうね♪ にひひっ♪」



お わ り

途中レスしてくれた方、見ていてくれた方、ありがとう♪  ノシ

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