P「もしも俺が勇者だったら?」(117)


【とある日@765プロ】


小鳥「プロデューサーさんっ! 勇者ですよ、勇者!!」ピヨ

P「春香のマネですか、それ? そんなことより、早く仕事を終わr…」

小鳥「はい、この通り」ジャジャン


 書類の束< 俺の負けだぜ…嬢ちゃんっ!


P「既に終わっている…だと……っ!?」

小鳥「抜かりはありません」ドヤァ

P「そのやる気を普段から出してくれれば業務ももっと捗るのに…」

小鳥「だって頑張ったご褒美がないんですもん」

P「社会人なめんな」


小鳥「そんなことより、です」

P「俺はまだ絶賛デスクワーク中な訳ですが…」

小鳥「私の質問に答えてくれたら半分引き受けますよ?」

P「………で、『もしも俺が勇者だったら』でしたっけ?」

小鳥「それでこそプロデューサーさんです!」

P「それほどでも……///」テレ

小鳥「褒めてませんよ」

P「知ってます」


P「それで? 具体的に何が聞きたいんですか」

小鳥「ズバリ!プロデューサーさんが勇者だったら、パーティとして765プロの誰を連れて行くか!? …です」

P「ちなみに世界観は?」

小鳥「ドラクエⅢでお願いします!」

P「懐かしいですね…。小学生の頃よくやりましたよ」

小鳥「プロデューサーさんもですか?」

P「…も、ということは小鳥さんも?」

小鳥「そうですよー。いやー、懐かしいですよね。私なんか発売日初日に学校休んで買いに行っちゃいましたもん」

P「……ん?」

小鳥「あの時はすごかったですよねー。社会現象になっちゃってニュースでも取り上げられてましたし」

P「………」


P「………地下世界でオルテガが出てきたときはビックリしましたよね」

小鳥「キャラデザがカンダタですもんね」

P(やっぱりファミコン世代っ!?)←スーファミ世代

小鳥「……ハッ!? カンダタ×オルテガ……いや、バラモス×オルテガも……でも…」ブツブツ

P(あれ? そういえばファミコン版のⅢが発売されたのってたしか20年以上前だよな…)

P(さすがに小学校低学年で学校休んでまで買いには行かないだろうし、そうなると小鳥さんの年齢って……)

小鳥「…サイモン×オルテガ……バラモス×ゾーマ……フヒヒヒ」ブツブツ

P「………」

P(うん。深く考えるのは止そう)


小鳥「戦士×武道家……商人×勇者………ピヨッピヨヨヨヨヨ」ブツブツ

P「………シャナク!」バシン

小鳥「ピヨッ!?」ハッ

P「話を戻しますね」

小鳥「え? あ、あれ?? 私のアレフガルドは何処!?」キョロキョロ

P「もし俺が勇者だったとして、765プロの人間から3人選べば良いんですね」

小鳥「あ、はい」

P「単純に選ぶだけで良いんですか?」

小鳥「できれば職業と選んだ理由もお願いします」

P「うーむ」


-5分経過-


P「…ここは……でも冒険となると……」ウーン

小鳥「結構ガチで悩んでますね」

P「いや、自分が勇者になって冒険すると考えると、かなり難しいですよこれ」ムムム

小鳥「そうですかね。私なら…」

P「小鳥さん」

小鳥「はい?」

P「ちょっと黙っててください」シンケン

小鳥「」エー


-3時間後-


P「よし、キミに決めた!」

小鳥「長い…長すぎですよ。どんだけ真剣に悩んでるんですか」グッタリ

P「いやー、つい…」

小鳥「まぁいいです。それより、さっそく発表といきましょうか!」キリ

P「ドンとこい!」

小鳥「では、発表はパーティの並び順からということで。先頭は勇者Pとして、2列目の前衛ポジションを獲得したのは………ダレだっ!?」ジャカジャカジャカジャカジャカ


P「【武道家:菊池 真】です!」デデン


小鳥「ガチですね」

P「ガチです」


 壁< ガタタッ ヤーリィ!


P「ん?誰か隣の控室に…」

小鳥「…!? そ、そんなことより!! やっぱり真ちゃんは外せませんよね」

P「え?あ、はい。まぁ、ただの冒険ならまだしも戦闘要素満載ですからね。攻撃力は確保したいです」

小鳥「真ちゃんがそれ聞いたら怒りそうですけどね」

P「オフレコでお願いします」

小鳥「善処しましょう。それより…」

P「?」

小鳥「プロデューサーなら真ちゃんは戦士にすると思ったんですけど…。予想が外れました」

P「あぁ~」

小鳥「どうして武道家を選んだんですか?」

P「そりゃまぁ、正直、戦士を選ぶメリットってあんまり……ねぇ?」

小鳥「でもビキニアーマーですよ?」

P「ちょっと再考します」


-1時間後-


P「うん。真はやっぱり武道家のままで」

小鳥「私の時間を返して!」

P「いやぁ、厳しい戦いでした」

小鳥「…もういいです。それで、結局真ちゃんを武道家に選んだ理由は何なんですか?」

P「そうですね、真って空手やってるじゃないですか。だからってのもあるんですけど…」

小鳥「他にもなにか?」

P「前にあずささんを追いかけて、真と二人で石油王のSPと争ったことがあったんですけど…」

小鳥「あー、聞きましたよ。真ちゃん凄かったらしいですね。ジャッキー顔負けだったって…」

P「いやホントにハリウッドも夢じゃないと思いましたよ」

P「どうもそのイメージが離れなくて…。鎧に身を包んで剣を振り回してる姿より、そっちの方がしっくりくると言いますか」


P「ただ、一番の決め手はあれですね」

小鳥「あれ?」

P「Ⅲでの武道家のキャラデザインってツインテールじゃないですか」

小鳥「ほほう」

P「想像してみてください。ショートヘアの真が短い髪をがんばって束ねてチョコンとツインテールにしてるんですよ」

小鳥「……続けて」

P「口では自分には似合ってないだとか言うんですけど、内心は春香みたいに可愛いリボンが付けられて喜んでたりして…」

小鳥「似合ってる! 似合ってるわよ、真ちゃん!!」

P「でもちょっと不安で、恥ずかしそうにしながら勇者にこっそり聞くんです」


 真「あ、あの……似合ってますか、ね?」モジモジ


小鳥「上目遣いですね!」

P「もちろんですとも!」


小鳥「分かりました。真ちゃんの武道家……ごちそうさまです」

P「お粗末さまでした」

小鳥「では、続いてパーティの3列目にいきますか」

P「ここも悩みどころでした」

小鳥「ゲームだと僧侶あたりがセオリーですかね」

P「体力が低いけど素早さと打撃力もあって、ダンジョンで役立つ盗賊という手もありますよ」

小鳥「え?」

P「?」

小鳥「Ⅲの話ですよね?」

P「はい」

小鳥「盗賊なんて職業ないですよ?」

P(……コイツ、初代で時が止まってやがる)


P「……小鳥さん、ドラクエⅢがリメイクされているのはご存知で?」

小鳥「あぁ、ありましたね」

P「ちなみに、プレイしたことは?」

小鳥「ありませんよ?ドラクエⅢはファミコンで散々やり尽くしましたから。改めてやることもないかな、と」

P「…やはりそうでしたか」

小鳥「プロデューサーさん?」

P「……小鳥さん、この際だからはっきり言っておきますが」

小鳥「?」

P「いまの二十代にドラクエⅢの話題を振ると、8割方がリメイク版の方を連想します」

小鳥「っ!???」ガタタ


小鳥「………」

P「………」

小鳥「はは…。まさか、そんな筈……ナニイッテルピヨ、プロデューサーサン」ピヨヨ

P「武道家の最強装備は?」

小鳥「…『鉄の爪』と『身かわしの服』」

P「盾と兜は?」

小鳥「え?武道家は装備できn…」

P「できますよ? リメイク版では。盾と兜」

小鳥「!?」

うわぁあああああああああああ武闘家だったあああああああ


P「ちなみに…」

小鳥「まだ、なにか…?」

P「ムオルでポポタに会っても『水鉄砲』はもらえません」

小鳥「うそ…」

P「ゾーマにベホマを使ってもそこまで大きなダメージは与えられないです」

小鳥「そんなっ!」

P「クリア後のイベントでオルテガは生き返ります」

小鳥「 」

P「あとは…」

小鳥「も、もうこれ以上は…」

P「オルテガのキャラデザインがカンダタから専用デザインに変更されました」

小鳥「いやぁぁぁあああああああああああああ」


P「…という訳で、盗賊もリメイク版から追加になった新キャラです」

小鳥「分かりまた。分かりましたよぅ。どうせ私は若い人の話題についていけない今年で[ピーーー]歳のオバサンですよぅ」シクシク

P「他に大きな変更点と言えばキャラに性格がつきました」

小鳥「なにそれおもしろそう」

P「めっさ食いつきましたね」

小鳥「この切り替えの早さこそが長い独り身人生を生き抜くコツです」フンス

P「真は『おとこまさり』か『ロマンティスト』ですかね~」

小鳥「なら、私は『さびしがりや』かもしれません。あ~あ、誰か私と一緒になってくれる人はいないかな~」チラ チラ

P「……3列目ですが、これは正直かなり悩みましたよ」

小鳥「安心と信頼のスルースキルですか。そうですか」グスン


小鳥「それではぁぁぁぁ3列目ぇぇぇぇカミングアゥッ!!!」ダラララララ

P「なんですかそのテンション…。まぁいいです。パーティの3人目は…」


P「【僧侶:三浦 あずさ】さんです!」ダダン


小鳥「さすが分かってますね!」

P「当然です!」

小鳥「僧侶をチョイスした理由については不要ですね。冒険に回復役は必須ですから」

P「僧侶で回復呪文を覚えておけば転職後も有利ですしね」

小鳥「…して、その僧侶にあずささんを当てたその心は?」

P「もちろん、あずささんの面倒見の良い性格や聖母の如きオーラがその理由です」

小鳥「………」

P「………」

小鳥「……プロデューサーさん、腹を割って話そうっ!!」

P「このヒゲッ!」


小鳥「私とプロデューサーさんの仲じゃないですか」サァサァ

P「ただの会社の同僚ですけどね」

小鳥「プロデューサーさん、正直になっちゃいましょう?」ホラホラ

P「ですから、あずささんを選んだ理由はさっき言ったとおr」

小鳥「あれれ~?こんなところにきわど過ぎてボツになったはずのあずささんのグラビア写真が~」ヒラヒラ

P「………ズバリ、全身タイツです!」

小鳥「予想よりずっとフェチっぽい理由だった」

P「いやだってあの法衣の下どう見ても全身タイツじゃないですか何ですかアレもうホント鳥山先生グッジョブ!」ヒャッホウ

小鳥「だいぶはっちゃけてますね」

P「あとはやっぱりあずささんの青髪ロングな感じが僧侶のキャラデザインと似通ってるっていうのもありますね」

小鳥「あずささんの髪の色については黒や紺という説もありますけどね。…それに、青なら千早ちゃんがいm」

P「……千早に全身タイツは残酷、です」シンケン


 壁< ドガッ クッ!クッ!クッ! オチツイテー!!


P「?」


小鳥「それでは、想定よりもだいぶ長くなってしましましたが、ラストいってみましょう!」ジャンジャカジャンジャカ

P「パーティの最後尾。安全地帯の4人目は…」


P「【遊び人:高槻 やよい】だぁぁぁぁ!」ジャカジャン


小鳥「!?」ガタッ

P「……驚いてるようですね」

小鳥「そりゃあ、もう。詳細な説明を要求します」

P「………」

小鳥「予め言っておきますが、やよいちゃんを選んだことが問題なんじゃありません」

小鳥「あの頑張り屋のやよいちゃんが何故よりにもよって遊び人なんですか!?」バン

P「………」

小鳥「プロデューサーさん、説明してください!!」バンバン


P「いいでしょう。説明します」フゥ

小鳥(なぜ上から目線…)

P「まず、小鳥さんは怒りで忘れているようですが、【遊び人】という職業の特性についてです」

小鳥「…特性?」

P「えぇ。ぶっちゃけ冒険の序盤から遊び人をパーティに入れるのは大変リスキーです。何てったって役に立ちませんからね」

小鳥「……それは、暗にやよいちゃんが役立たずということですか?」


 壁<ガタッ! ドンッッ!! ガンッッッ!!!


P「!?」ビクッ

小鳥「プロデューサーさん!!」バン

P「ひっ!ち、違いますよ。誤解です!」

小鳥「では、どういうことですか?」

P「だから言ったでしょう?【遊び人】の特性……それは覚醒キャラということです」

小鳥「……あっ」


P「そうです。ストーリーの中盤。ダーマ神殿まで進められればこっちのもんです」

P「僧侶と魔法使いの呪文。双方を極めし職業……つまり、」


P「―――【賢者:高槻 やよい】!!!」ウッウー


小鳥「………ッ」ブハァ

P「小鳥さん!?」

小鳥「…スイマセン。賢者コスのやよいちゃんを想像したら鼻血が」ダクダク


 壁<ブホォォ ィィワァ! ンァー!!


P「!?」ビクッ

小鳥「でも、いま思ったんですけど…」

P「はい?」

小鳥「『【遊び人】→覚醒→【賢者】』なら美希ちゃんの方がピッタリじゃないですか?」

P「まさに王道ですね」


P「たしかに、最初に【遊び人】という職業を考えたときにまっ先に思い付いたのは美希です」

小鳥「金髪でハネッ気のある髪なんてもう見たまんまですし…」

P「バニーコスも似合うでしょうね」

小鳥「………ッ」ブハァ

P「やると思いました」つティッシュ

小鳥「面目ないです」

P「ですが、今回は残念ながらパーティからは外れてもらいました」

小鳥「是非! 是非、その意図をお聞かせてください!!」

P「よかろう」


P「まず、パーティを組むにあたってあるコンセプトを考えました」

小鳥「コンセプト…ですか?」

P「はい。考えてみてください。…昼夜問わず襲ってくる凶暴なモンスター。終わりの見えないダンジョン」

小鳥「………」ゴクリ

P「長く険しい…辛い冒険劇。そんな中でパーティに必要になってくるのはなんだろうか?」

P「当然、強さは必要でしょう。ですが、それよりもっと重要がモノがあるんじゃなかろうか!」バン

P「冒険が進むに連れて荒んでゆく心。疲労が溜り、精神的にも追い詰められる」

P「そう考えたとき、俺は悟りました」

小鳥「……その、心は?」


P「―――癒し、ですよ」


小鳥「……ッ!?」


勇者(P)「クソッ! コイツ、ただの盗賊だと思ったら…かなり手強いぞ!?」ガク

武闘家(真)「ハァ…ハァ……。でも、金の冠を取り返さないと…ッ」フラフラ

某盗賊「ハッ! 勇者ご一行なんざ楽勝、だぜ」

盗賊手下A「とうm……お頭、それは死亡フラグだよ☆」

盗賊手下B「そうそう、そういう台詞言ったときって大概碌なことならないんだから」

僧侶(あずさ)「勇者様、ここが正念場ですよ」ホイミ

勇者(P)「……えぇ、わかってます」ドウモ

武闘家(真)「でも、あずささんのMPもそろそろ限界だし、このままじゃ…」

遊び人(やよい)「うっうー! 私もがんばりまーすっ」ダッ

勇者(P)「…っ!? 待て、やよい!!」


 バナナの皮< どうも、バナナです


遊び人(やよい)「いっくぞぉー……うわぁ!?」ズル ビターン



【遊び人は転んでしまった。やよいは膝を擦りむいた】


遊び人(やよい)「………」

某盗賊「………だ、大丈夫…か?」

僧侶(あずさ)「あらあら~」ニコニコ

勇者(P)「(やよいは期待を裏切らないなぁ…)」ホッコリ

武闘家(真)「(やよいになら戦闘の邪魔されても許せるなぁ…)」マッタリ

遊び人(やよい)「………グス」ジンジン


「「「!!?」」」


勇者(P)「大丈夫か、やよいぃぃぃ!!」アセアセ

武闘家(真)「い、痛いの痛いの飛んでけー! 飛んでけったら飛んでけー!」オロオロ

僧侶(あずさ)「ホイミホイミホイミホイミホイミホイミ」アタフタ


遊び人(やよい)「うぅぅぅぅ」ポロ ポロ

勇者(P)「大丈夫だ! いまあずささんが回復呪文かけてくれたからもう痛くないぞー」ナデナデ

遊び人(やよい)「…ち、ちがい…ます。ちがうんですっ」グシグシ

勇者(P)「?」

遊び人(やよい)「私、いっつも皆さんの足をひっぱって…ダメダメでぇ……。だから、次に勇者さんが困ったときは今度こそお役に立とうって…」

遊び人(やよい)「なのに、また失敗しちゃいましたぁー」ウルウル

勇者(P)「やよいマジいい子」ダキ

武闘家(真)「やよいのその気持ちだけで戦闘の疲れなんて吹き飛んじゃうよ!」フンフン

僧侶(あずさ)「そうよ~。やよいちゃんはダメダメなんかじゃないわ。だからもう泣き止んで、ね?」ナデナデ





盗賊手下B「ねぇ、これっていま攻撃しちゃダメなの?」

某盗賊「そこはアレだ。ショッカーのお約束的なヤツだ」


勇者(P)「……さて、と。やよいに元気をもらったことだし」スッ

武闘家(真)「そうですね。やりましょう」ザッ

僧侶(あずさ)「ほら、ここから塔の外を見るとロマリアを一望できるわよ」

遊び人(やよい)「うっうー! ホントに良い景色ですーっ!!」

僧侶(あずさ)「それじゃ、やよいちゃんはここで景色を見ながらちょっと待っててね。………絶対、私たちが呼ぶまで振り向いちゃダメよ」ナデナデ

遊び人(やよい)「……う?」










某盗賊「いっせーの…3!」

盗賊手下A「チャオ☆」b

盗賊手下B「あっ」bb

某盗賊「ゲッチュ! 見たか、これが俺様の実力、だぜ」


勇者(P)「…………おい」

某盗賊「あ? あぁ、もうさっきの茶番は終わっt」

勇者(P)「ウチのカワイイやよいを泣かせておいて『いっせーの』で暇つぶしとはいい度胸してんじゃねーか、あ゛ぁ゛?」ゴゴゴゴ

某盗賊「……え?」

武闘家(真)「アハハハッ! ……勇者様。ボク、久しぶりにキレちゃいましたよ」パキ ポキ

盗賊手下A「ちゃ、チャオ?」ガタガタ

僧侶(あずさ)「あらあら~。本当に………………………………どうしてくれようかしら」ニコ

盗賊手下B「ひぃぃぃぃ」ブルブル


盗賊手下B「た、たすけっ……」ダッ

勇者(P)「大地斬! 海破斬!! 空裂斬!!!」

盗賊手下B「うわぁぁぁ」ガッシ ボカ

勇者(P)「トドメだ。………765」コォォォォ

勇者(P)「ストラァァァァッシュ」

盗賊手下B「 」スイーツ

武闘家(真)「次は、キミの番だね」ハァァァァ

盗賊手下A「お、お手柔らかに…」

武闘家(真)「魁星穿光脚! 啾星殲光弾!! 流星斬魔刀!!!」

盗賊手下A「ちゃぁぁぁおぉぉぉぉぉ」ドゴォ ドガァ ズバァ

武闘家(真)「喰らえ!………螺旋掌破ッッッ」

盗賊手下A「 」キラッ


ドサッ ドサッ

盗賊手下A・B「「 」」チーン


某盗賊「……な、ななな」タジ

某盗賊「に、逃げないとここここ殺さr」ガシ

僧侶(あずさ)「あらあら~」ニコニコ

某盗賊「―――ッ!?」

僧侶(あずさ)「…………………ドコへ、逃げるのかしら?」














            瞬




























            獄




























            殺
















某盗賊「」

僧侶(あずさ)「やよいちゃ~ん! ゴミ掃除終わったわよ~」ニコニコ

遊び人(やよい)「……え? わぁー! 盗賊の皆さんがみんなボロ雑巾みたいですーっ」

勇者(P)「やよいのおかげで無事に金の冠も取り戻せたよ」ナデナデ

遊び人(やよい)「……でも、私また勇者さんのお役にたてなかったです」ショボン

武闘家(真)「そんなことないよ! やよいがボクたちに元気をくれたおかげでこんなに圧勝できたんだから」

僧侶(あずさ)「そうよ~。これはやよいちゃんのお手柄ねぇ」ウフフフ

勇者(P)「という訳だ。だから、やよいは役立たずなんかじゃないぞ!」ナデナデ

遊び人(やよい)「………えへへへ」








P「…と、ここまで妄想してパーティが決まりました」

小鳥「もうやよいちゃん転職しなくてもこのままゾーマ倒せるんじゃないですか?」


P「ちなみに性格は、やよいが『がんばりや』で、あずささんは『やさしいひと』な設定です」

小鳥「そのまんまですね!」

P「そのまんまです!」

小鳥「でもまぁプロデューサーさんがこのパーティに決めた理由は良く分かりました」


P「真をいじってニヤニヤし」


小鳥「あずささんで目の保養」


P・小鳥「「やよい(ちゃん)で何もかも癒される!」」


小鳥「完璧ですね!」

P「当然です!」


P「さて、そろそろ良い時間ですし…」

小鳥「お帰りですか?」

P「何言ってるんですか、約束通りこれ半分手伝ってもらいますよ」チラ


 書類の束< また会ったな、嬢ちゃん


小鳥「Oh-」

P「さっ、やりますよ」

小鳥「………ふっふっふ、果たしてそう上手くいくとお思いで?」ピヨ

P「…っ!まさか、ここまできて裏切るつもりですか!?」

小鳥「いーえー、私の方はお手伝いしたい気持ちでいっぱいなんですが…」

P「なんですが?」


小鳥「これを見ればさすがのプロデューサーさんも仕事どころではなくなりますよ!」

小鳥「勇者パーティのぉぉぉおなぁぁぁりぃぃぃ」ピヨォォォ

P「は?」


 ドア< ガチャ


真「あははは。なんかちょっと照れるね」←武闘家コス

あずさ「どうも~」←僧侶コス

やよい「うっうー! プロデューサーさん、選んでくれてありがとうございまーすっ」←遊び人コス


P「 」

小鳥「プロデューサーさん?」

P「 」

小鳥「返事がない。ただの屍のようだ」


真「プロデューサー?」ブンブン

P「 」

あずさ「あらあら~」

小鳥「……ザメハ!」バチコーン

P「ポカパマズ!?」ハッ

やよい「あっ、起きましたー」

P「これはいったい……」

真「あ、あの…プロデューサー!」

P「真…か。なんでそんな恰好を…」

真「衣装は小鳥さんが…。リボンは春香に借りました。それで…」


真「あ、あの……似合ってますか、ね?」モジモジ ←上目遣い


P「 」


P「……に」

真「に?」

P「似合ってるに決まってんだろぉぉぉ」ウォォォ マコトォォォ

真「へへ。やーりぃ!」

あずさ「あら~。なら、私はどうなんでしょうか~?」ドッタプーン

P「………」

あずさ「?」

P「……小鳥さん」

小鳥「はい?」

P「俺、はじめて貴女の気持ちが分かりました」ボタボタ

小鳥「でしょう」つティッシュ


やよい「あ、あのぉ…」

P「どうした、やよ……ッ!?」クル

やよい「私だけこの格好はちょっとはずかしいかなーって」モジモジ

P「」

やよい「あの、プロデューサー?」

P「……小鳥さん、これはアカン」

小鳥「言い出したのはプロデューサーさんですよ」REC●

P「そうですけど…。なんかもう罪悪感とか背徳感やら色々な感情がシェイクでブギーな胸騒ぎですよこれ」

小鳥「今の子たちには分からないと思いますよ、それ」

P「どうせドラクエⅢの時点で同年代以上しか見てないから無問題です」


P「……あれ? でも、この4人が隣の控室で待機してたってことは、最初から俺が4人を選ぶって分かってたってことですか?」

小鳥「まさか。そんなエスパーな能力ないですよ」

P「え? でも現にこうして…」

真「プロデューサー! ボク、さっき『誰』にこのリボンを借りたって言いました?」

P「確か、春香に借り…………まさか!?」


ダダダダダ ガチャ


春香「プロデューサーさんっ! 戦力外ですよ、戦力外!!」ハハ


 【控室内の空気】ズズーン


P(……テドンの村がこんなところに)


美希「……ハニー」

P「美希…?」

美希「ハニーは、ミキと一緒にいても癒されないんだ」アハッ

P「――ッ!? いや、それは…」

雪歩「そうですよね。こんな貧相でちんちくりんでダメダメな私なんかが勇者様に選んでもらえるわけないですよね」フフフ

P「そんなこt」

千早「やっぱり胸ですかそうですかそうですよね私は72ですものねまぁなんでもいいですけれど」アハハハ

P「え? あれ、なにこれどうしt」

伊織「変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態変態」ブツブツ

P「なんかいつもの罵りと全然違う!?」

響「どうせ自分のことなんか少しもまったく一片たりとも思い出すことなくパーティ決めたんさー。ジブンボッチニハナレテルカラナンクルナイサー」イジイジ

P「いや、違うぞ!? ちゃんと響のことも覚えてt」

貴音「これもあなた様が考え抜いた末の結論ということであれば、最早わたくしにはあなた様に何かを語る資格などありません」スッ

P「ちょっと待て! その台詞を言いながら窓に近づくのは止めよう!!」


クイクイ

真美「ねぇ兄ちゃん。どうして真美のこと選んであげなかったの?」

P「え? 真美?」

亜美「何言ってんの兄ちゃん? 真美はこっちだよ。それより、どうして亜美を選んであげなかったのさ」

P「……はい?」

真美「やだなー。真美は兄ちゃんに選ばれるに決まってるじゃん。だから、選ばれずにここに残ってる真美は亜美なんだよ」

亜美「冗談キツイですなー。兄ちゃんに選ばれたのは亜美じゃん。だから、いまここにいる亜美は真美なんだよ」

真美「あれ? なら選ばれたのは真美で亜美なの??」

亜美「じゃあ、選ばれなかったのも亜美で真美なの??」

亜美真美「「………」」

P「………」

真美「ならこうしよう」パサ

亜美「ちかたないよね」シュル

P(……髪を解いてどうしようってんだ?)


真美「ねぇ、兄ちゃん。これなら真美は亜美で」クル

亜美「亜美は真美だよ」クル


亜美真美「「これで、ずっと三人でいられるね」」ニヤァ


P「―――ッ」ゾク

律子「プロデューサー殿?」

P「!?」ビクッ

律子「どうかされたんですか?」

P「(どうやら律子は正気のようだな…)良かった。なぁ、亜美と真美…いや、みんなの様子がちょっとおかしいんだ!」

律子「へぇ…」チラ

アイドル達「………」ジー

律子「別に、いつも通りじゃないですか」

P「……え?」


律子「……そんなことより、早く準備してください」

P「そんなこと?それに、準備って…」

律子「何言ってるんですか、プロデューサー殿。魔王を倒しに行く冒険に決まってるじゃないですか」

P「……おい」

律子「まずは王様に謁見して、道具屋さんと武器屋によって……あぁ、出発前にお義母様にも挨拶しないとですね」ケラケラ

P「律子! しっかりしろ、律子!! なぁ、いったいどうしちゃったんだよ!?」ユサユサ

律子「プロデューサー殿こそどうしたんですか? そんなに動揺して…」ケラケラ…

律子「まるで、幻惑でも見てるみたいですよ?」スッ

P「!?」


律子「まったく、本当に手間がかかる…まさか冒険に出発する前から敵の呪文にかかるなんて」つ棍棒

P「おい律子! そんな棍棒どこから……いや、それよりそれを俺に向けてどうする気だ!?」


 ドア< カチリ


春香「決まってるじゃないですか、そんなの」つ果物ナイフ

P「春…香?なぁ、なんでこのタイミングでドアのカギを閉めるんだ?あと、そのナイフは危ないからすぐ離s」

千早「………ふっ」ブン

P「――ッ!」サッ

千早「……チッ」

P「千早!? いきなり棒で殴りかかってくるなんてどういうつもりだっ!!」

千早「どういうつもりも何も…」つひのきの棒

美希「幻惑にかけられた相手の目を覚ますには、仲間が攻撃するのが一番なの」つおおばさみ

P「 」


ドンドン

 ドア< プロデューサー! 何があったんですか!?
 ドア< …ダメ。鍵がかかってるわ!
 ドア< 音無さん! は、はやくケイサツを…


伊織「どうやら、敵が仲間を呼ぶみたいね」つ棘のムチ

雪歩「なら、早くプロデューサーには正気になってもらうですぅ」つスコップ

響「大丈夫さ、プロデューサー! 自分、完璧だから一発で正気に戻してやるぞー」つどくばり

貴音「響、それでは正気に戻る前に即死してしまいますよ。ここはわたくしが…」つモーニングスター

P「よせ…! 俺は正気だ!! 混乱してるのはオマエ達のh」

ゴォォォ

P「あっつ!?」ビクッ

亜美「みてみて兄ちゃーん。亜美ね、メラが使えるんだYO」つゴキジェット+ライター

真美「真美もヒャドが使えるんだー」つ氷殺ジェット

P「あ、あああ…」ガクガク


春香「大丈夫ですよ、プロデューサーさん。果物ナイフで刺されたって5ぐらいしかHP減りません」

美希「ケガしても薬草があるから問題ないの」つ雑草

雪歩「それに、例え死んでも教会に行けば生き返らせてもらえますぅ」

伊織「だから安心しなさい」

律子「さぁ、プロデューサー殿?」

響「自分たちと一緒に…」

貴音「新たな冒険へと旅立ちましょう」

亜美「もう誰にも邪魔されない」

真美「兄ちゃんと真美たちだけの世界」

P「やめろ! く、くるな!! おれは…俺は……っ」ギリ


 「オマエ達を全員まとめてトップアイドルにするって誓ったんだ!!!」


アイドル達「……!」


P「だから、俺はこんなところで倒れるわけにはいかないんだよ!」

P「俺のせいでオマエ達がおかしくなったんだとしたら謝る!」

P「俺のことが気に食わないならいくら殴ってくれたって構わない。骨の1本や2本ぐらいならくれてやる」

P「でも、お願いだから一緒にトップアイドルになるために必要なものまでは奪わないでくれ!!」

アイドル達「………」

P「……勝手なことばっかり言ってるのは百も承知だ。だが、………頼む。この通りだ」←土下座

アイドル達「………」


P「………」

アイドル達「………」

P「………」

アイドル達「………」

小鳥「………」

真「………」

あずさ「………」

やよい「………」

P「………ん?」



 看板< ドッキリ☆大成功!!


小鳥「じ、実はドッキリでしたー!…なんて」テテテテッテッテッテー

P「………」

小鳥「………」

P「ドッキリ?」

小鳥「ドッキリ!」

P「………」

小鳥「………」

P「どこから?」

小鳥「最初から!」

P「えっ」

小鳥「えっ」


P「………」チラ

春香「のヮの」テヘペロ

千早「のヮの」テヘペロ…///

美希「のヮの」テヘキラッ

伊織「のヮの」テヘツン

雪歩「のヮの」テヘオロ

響 「のヮの」テヘウル

貴音「のヮの」テヘズル

亜美「のヮの」テヘブイ

真美「のヮの」テヘテレ

律子「のヮの」テヘニヤ

小鳥「のヮの」テヘドヤ

高木「のヮの」テヘクロ

P「」


 < こんな会社辞めてやるーーーー!
 < プロデューサーさん!?
 < 標的が逃げたぞー!
 < 追えー! 逃がすなー!!


真「あのー、ボクたちはいつまでこの格好してれば…」

雪歩「いいよー! 真ちゃんスゴイ似合ってる!! キャー、もうどうしよー!!!」パシャ パシャ パシャ

真「あははは。……雪歩?」

あずさ「でも、たまにはみんなでこういう衣装着るのも楽しいわ~。どうかしら? 千早ちゃんも一緒に着てみない??」ドタプーン

千早「……くっ!」

やよい「うぅー。この網タイツって穴だらけですけどなんの意味があるんですかー///」モジモジ

伊織「ゃょぃ……ぃぃゎ……」



小鳥「…という訳で、765プロは今日も平和です」

高木「うむ」


‐Fin‐

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