向日葵「櫻子」(168)

櫻子「ぐがー……」zzZ

向日葵「櫻子、櫻子」ユサユサ

櫻子「むにゃ……? んー、あと5せいきー……」

向日葵「櫻子っ!」ベシッ

櫻子「あだっ!? な、なにごとっ!?」ガバッ

向日葵「櫻子!」

櫻子「なんだよ! ていうか今叩いたの向日葵!?」

向日葵「櫻子?」

櫻子「いや私じゃねーし!? どう考えても向日葵だろ!」

向日葵「櫻子櫻子櫻子ー!」

櫻子「はあ? さっきから私の名前ばっかり……それしか言えないのか!」

向日葵「櫻子っ」コクリ

櫻子「えっ」

向日葵「櫻子、櫻子っ」コクコク

櫻子「……マジで?」

40分キタ━━━(゜∀゜)━━━!!

向日葵「さくらこー……」シュン

櫻子「えっと……え、いやいやいや、冗談でしょ? ドッキリ?」

向日葵「櫻子っ!」ブンブン

櫻子「……」

向日葵「……」

櫻子「私の名前は?」

向日葵「櫻子」

櫻子「ねーちゃんの名前は?」

向日葵「櫻子」

櫻子「花子の名前は!?」

向日葵「櫻子!」

櫻子「花子の名前は花子だろ、いい加減にしろ!」

向日葵「櫻子ォ!」バキッ

櫻子「おぎゃん!」グハッ

ワロタww

向日葵「サクラコー!」シャー

櫻子「おのれ暴れん坊おっぱいめぇ……そうだ!」ピコーン

向日葵「櫻子?」

櫻子「向日葵! お前のライバルの名前を言って見ろ!」

向日葵「櫻子」

櫻子「じゃあ生徒会福会長になるのは私? 向日葵?」

向日葵「櫻子! ……サクラコ!?」ハッ

櫻子「よっしゃー! 勝つのは私で負けるの青学ぅー!」キョホー

向日葵「さ、さくらこ!」

櫻子「ンン~? 櫻子だけじゃ分かりませんなァ~?」

向日葵「さくらこ……!」イラァ

櫻子「ああおっぱいよおっぱい、おっぱいさん。この世で一番美しいのは?」

向日葵「櫻子……」イラッ

櫻子「この世で一番頭がいいのは?」

向日葵「……櫻子」イララッ

櫻子「向日葵がお菓子を作るのは誰のため?」

向日葵「っ……さ、櫻子///」

櫻子「よーしよく言った! おなかペコいから早速なんか作ってこい!」

向日葵「櫻子ーッ!」バキィッ

櫻子「ざくれろっ!」グハァッ

向日葵「サクラコォ……」ゴゴゴ...

櫻子「は、はい……調子のってすんませんでした……」ゲザァ

向日葵「櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子櫻子」クドクドクドクド

櫻子「うぎゃー! なんか説教してるんだろうけど全部私の名前で気持ち悪い!!」

向日葵「櫻子!」シャー

櫻子「なんだよ! 文句があるなら分かる言葉で喋れよな!」ウガー

向日葵「さッ……く、らこ」

櫻子「あん!?」

向日葵「……さくらこ……」

筆談

>>18
この手のは筆談でも「櫻子」になるぞ

櫻子「……ほんとにそれしか言えないんだ?」

向日葵「さくらこ」コクリ

櫻子「原因は分からないの?」

向日葵「……さくらこ」コクリ

櫻子「ふーん……」

向日葵「さくらこ……」ジッ

櫻子「ぅぐ……あーもう、そんな目で見んなよ!」ガタッ

向日葵「さくらこ?」

櫻子「こんなの、名探てい櫻子様が33分で解決してやるから! 向日葵はバカみたいに櫻子櫻子言ってればいいの!!」

向日葵「さくらこっ……」パァァ

櫻子「って誰がバカだ!!!」

向日葵「櫻子」

花子「櫻子ー! いつまで寝てるし! ごはん冷めちゃうし!」

櫻子「んあーいま行くー! ほら向日葵も!」ダッ

向日葵「さ、櫻子!」ダッ

~ダイニング~

向日葵「櫻子」

櫻子「ん、いっただきまーす」パクパク

向日葵「櫻子?」

櫻子「はいはい、ちゃんと噛んで食べるってば……っと」

向日葵「櫻子!」

櫻子「箸で皿を引き寄せるなって? 遠かったんだから仕方ないだろ!」

向日葵「櫻子……!」

櫻子「あーもう分かったったら。ほら、牛乳注いでよ」

向日葵「櫻子、櫻子」

櫻子「んぐんぐ……ん? むぉっもうこんな時間! ねーちゃん花子いってきまーす!」ダダッ

向日葵「櫻子っ」ペコッ「櫻子ー!」ダッ

撫子「……」

花子「……」

撫子「……花子」

花子「……なに、撫子お姉ちゃん」

撫子「ひま子がなんて言ってたか……分かった?」

花子「分かるわけないし……花子は櫻子語なんて習ってないし……」

撫子「だよねぇ……なんだったんだ今の」

~通学路~

櫻子「あれ? 向日葵なにそのマスク」

向日葵「ざぐらごっ」ゴホゴホ

櫻子「なになに……カゼひいたことにして? なるべく喋らないようにする?」

向日葵「櫻子」コクリ

櫻子「ふむふむ……でもさ、喋らなさすぎるのも逆に変じゃない?」

向日葵「櫻子?」

櫻子「私の名前と、せめてもう一言ぐらい喋れないの?」

向日葵「さく……らこ……?」

>櫻子「私の名前と、せめてもう一言ぐらい喋れないの?」
にやにや

>>30
フヒヒ

櫻子「そーそー、そしたらあんまり変に思われないんじゃない?」

向日葵「さくらこ……さ、さく……」プルプル

櫻子「……」ジー

向日葵「さ……」

櫻子「……」ジーー

向日葵「く……」

櫻子「……」ジーーー

向日葵「ら……」

櫻子「……」ジーーーー

向日葵「こ……」

櫻子「……」ジーーーーー

向日葵「!」クワッ

櫻子「!」ガタッ

向日葵「こらっ櫻子!!」

櫻子「結局私かよ!?」

向日葵「櫻子!」

櫻子「え、でも名前以外も言えたじゃん。なんで?」

向日葵「……さくらこ?」ハテー

櫻子「わかんないのかよ!」

向日葵「こらっ!」

櫻子「偉そうに怒ってんじゃねー!」

向日葵「こざら」

櫻子「小皿!? いきなりボ、ボキャ、ボケラブリー増えすぎだろ!」

向日葵「櫻子ら」

櫻子「私一人だっての! あーもうわけわかんなーい!」

ギャーギャーギャー...

~教室~

櫻子「おっはよー!」

向日葵「」ペコリ

あかり「あ、櫻子ちゃん向日葵ちゃん。おはよ~」

ちなつ「あれ? 向日葵ちゃん、そのマスク……?」

向日葵「」ギクリ

あかり「本当だぁ、どうしたの? カゼ?」

櫻子「そ、そうなんだー! 向日葵のやつ、昨夜おっぱいまるだしで寝てたみたいでさー!」

向日葵「櫻子ッ!!」スパァン!

櫻子「いぬまるっ!」ブベラッ

あかり「櫻子ちゃん!?」

ちなつ「……カゼひいてる割には元気そうだけど」ジトー

向日葵「」ゴホッゴホッ

ちなつ「<○><○>」ジトー

櫻子「」チーン

~授業中~

櫻子「」ヌボー

先生「では、オビで顔が隠れてしまった時の主人公の気持ちを……えー、赤座さん。答えてください」

あかり「はいっ。えっと、この時のあか主人公さんは……」

櫻子「……」チラッ

向日葵「」モクモク

櫻子「(こんな時まで真面目に勉強してる……)」

櫻子「(そりゃ授業中は誰とも話さなくていいからラクだろーけどさ)」

櫻子「(自分が大変なことになってるのに)」

櫻子「(そんなんじゃ、心配してる私がバカみたいじゃん)」

櫻子「(って誰がバカだ!?)」ガタタッ

向日葵「」ビクッ

俺もつい最近まで知らなかったよ……

先生「大室さん!」

櫻子「っはい!?」ビクッ

先生「一人で騒がしいですよ? さあ、今の問題に答えてみてください」

櫻子「えっ……ひ、向日葵。ぜんぜん聞いてなかった、何ページ?」コソッ

向日葵「さくらこ」コソッ

櫻子「わかるか!!」

先生「大室さん! なんですかその言葉遣いは!」

櫻子「ごめんなさい!?」

先生「まったく……『マッドサイエンティストな理科教師の怪しげな薬を飲んだ時に女の子が考えていたことは?』代わりに……古谷さん、答えてください」


向日葵「さ、櫻子!!」ガタッ


先生「!?」

櫻子「!!?」

向日葵「!?!?!?」

ざわ...
  ざわ...

あかり「ひ、向日葵ちゃん……?」

ちなつ「なんで櫻子ちゃんの名前を……」

向日葵「ココココココココココココココココココココココココココココ」アワワワワ

櫻子「(いかん、向日葵のやつすっげーテンパってる! ここは私が!!)」

櫻子「せんせー!」シュバッ

先生「は、はいッ? なんですか大室さん……」

櫻子「ひま、ふ、古谷さんは寝ぼけてるんです! 私のことを夢で見ただけなんです!!」

向日葵「櫻子!!?///」

ざわ...
  ざわ...

生徒A「ねーちょっと今の聞いたー?」

生徒B「聞いた聞いた」

生徒C「夢の中でも一所なんだね~」

生徒D「どんだけ仲いいのってカンジ」

生徒E「いっそ結婚しちゃえばいいのに」

生徒N「もう、してた。」

向日葵「さ……さ……///」

櫻子「向日葵」ポムッ

向日葵「!」

櫻子「礼はクッキーでいいから!」グッ

向日葵「櫻子ーーーーーッ!!!」ゲシィッ

櫻子「何故ダファボッ!?」メコッッッ

>>55
NDSKさんじゃないですか

~休み時間~

「「櫻子ってしか言えなくなった!?」」

向日葵「さ、櫻子……」

櫻子「そーなんだよー。朝からそれで大変でさー」ヤレヤレ

あかり「だ、大丈夫なのっ? なにかの病気だったり?」

ちなつ「いやいやあかりちゃん、そんな病気ないって……」

あかり「でもぉ……」

ちなつ「んー、にしてもいまいちウソっぽいなー」

向日葵「櫻子!?」ガーン

櫻子「ちなつちゃんひでえ!」ガーン

ちなつ「だって現実味なさすぎだし……あ、じゃあ向日葵ちゃん」

向日葵「櫻子?」

ちなつ「私からいくつか質問してみていい?」ニヤリ

向日葵「……さ、さくらこ」コクリ

櫻子「(嫌な予感がしますわーって顔だ……)」

ちなつ「じゃあ行くよー第一問。向日葵ちゃんがいつも見てるのは?」

向日葵「櫻子! ……ッ!?///」

櫻子「な!?///」

ちなつ「ふふふ、第二問!」

櫻子「ち、ちなつちゃんちょっち待っ」

ちなつ「向日葵ちゃんの好みのタイプは?」

向日葵「櫻子!!///」

櫻子「うぎゃーーーーーーーーーー」グネグネ

あかり「さ、櫻子ちゃん!? そんなぐねぐねしてどうしたの!?」

櫻子「わかんない! わかんないけど、なんか……なんか……」

ちなつ「第三問、向日葵ちゃんがお嫁さんにしたいのは!」

向日葵「櫻子!!!///」

櫻子「にょわーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」グネングネン

あかり「櫻子ちゃーん!!」

~で~

向日葵「」チーン

櫻子「」ゴーン

ちなつ「いやー楽しいわー」ホクホク

あかり「あわわ……向日葵ちゃんと櫻子ちゃんが生ける屍に……」

ちなつ「そうだ、あかりちゃんも何か質問してみたら?」

あかり「んん!? あかりにトドメを刺せと!?」

ちなつ「そんなこと言ってないってば。ほんとになんでも同じ答えで面白いよ?」

あかり「で、でも……ちなつちゃんが50問近く質問したからもう何も訊くことがないよぉ」

ちなつ「なんかあるでしょー? なんでもいいから」

あかり「え~……うん、じゃあ……」

トテトテ

あかり「ひ、向日葵ちゃんっ」

向日葵「さくらこ……」

あかり「昨夜のおかずはなぁに?」

向日葵「櫻子」























向日葵「櫻子!!?!?!?!!!??!?!???!!?!!?!」

あかり「」ビクッ

向日葵「さ、ささささささっ!!?///」カァァァッ

ちなつ「あ、あかりちゃんっ! なんてこと聞いてるの!///」

あかり「え、えっ!? あかり、普通に昨日の晩ご飯について質問しただけだよねぇ!? ねえ櫻子ちゃん!?」

櫻子「うん……向日葵、なに赤くなってんの? 昨夜そんなに恥ずかしいもの食べたの?」キョトン

向日葵「~~~ッ……こらっ櫻子!/// こらっ!///」ポカポカ

櫻子「あたっ、いたた!? なんだよ向日葵なんで叩くの! 痛いってば!」

向日葵「っ……さ、さくらこぉ~~~」ダキッ

櫻子「うわぁっ!?///」ドキッ

向日葵「櫻子……櫻子……」メソメソ

櫻子「な、ちょ、ぁ……も、もー! なに泣いてんだよ泣き虫! 早く泣き止みなって!」ポムポム

向日葵「さくらこ……」グスン

櫻子「(な、なんだろ……泣きながら名前呼ばれると、なんか……)」ゾクゾク



ちなつ「謝りなさい! あかりちゃん、向日葵ちゃんに謝りなさい!」

あかり「ごめんなさい! よくわかんないけどごめんなさい!」ヒーン

~放課後~

櫻子「おわったー!」ノビー

向日葵「さくらこー……」グデン

櫻子「おおっ、流石の向日葵もヘトヘトだ」

向日葵「櫻子……」

櫻子「うんうん、いろいろ大変だったもんねー」

向日葵「さくさく櫻子」ミブリテブリ

櫻子「そっか生徒会か……どうする、向日葵だけでも帰る?」

向日葵「櫻子っ」ブンブン

櫻子「えー、別についてこなくていいのに……まあいいや、じゃあ行こ」

向日葵「櫻子」コクリ

テクテクテク...


「ちょっと待てーい!!」


「「!!」」

京子「やっほーい」トテトテ

櫻子「普通に歩いてきた!!」ガーン

結衣「大室さん、古谷さん、こんにちは」

櫻子「船見先輩、歳納京子ーッ!先輩、こんちは!」

向日葵「」ペコリ

結衣「あ、古谷さんのことはあかりから聞いてるよ」

櫻子「そうなんですか?」

結衣「うん。なんか大変みたいだね」

櫻子「そうなんですよ!」

京子「どうしても櫻子としか喋れない、かぁ……」ジロリ

向日葵「」ビクッ

櫻子「(あっまた嫌な予感がシテマスワー)」

京子「そんなひまっちゃんに問題です!」ビシッ

向日葵「」ゴクリ

京子「徳川幕府による渡航や貿易などを禁止する政策は?」

向日葵「さこく」

京子「お腹に乗せた貝を石で割って食べる生き物は?」

向日葵「ラッコ」

京子「結衣の口癖、オイ?」

向日葵「コラ」

結衣「オイコラ」

京子「い草で織った敷物」

向日葵「ゴザ」

京子「生贄。英語で何リファイス?」

向日葵「サク」

京子「○○かわめぐみ」

向日葵「ザコ」

京子「……」

結衣「……」

櫻子「……」

向日葵「……」

京子「喋れるじゃん!」

櫻子「あれっ本当だ!?」

向日葵「……!?」ビックシ

結衣「……ちょっと待った」

京子「んぇ、どったの結衣」

結衣「いや、今の答え……っていうか、京子の問題の方か。絶妙に妙な偏りがあったような……」ウーン

向日葵「?」キョトン

櫻子「肩凝り……?」

結衣「……あっ! 分かった!」

京子「では結衣にゃん、張り切って正解をどうぞ!」

結衣「お前『さ』と『く』と『ら』と『こ』しか使わせてないじゃねーか!」チョップ

京子「ぎゃぼー!」ヘブッ

櫻子「え? あっほんとだ!」

向日葵「さくらこー……」ビックシ

結衣「まったく、無駄に手の込んだボケを……ごめんね二人とも、引き止めちゃったかな」

向日葵「櫻子っ」フルフル

櫻子「お気になさらずーって言ってるっぽいです!」

結衣「あはは。じゃあ私達は部活に行くから、また」スタスタ

京子「あ、待ってよ結衣~。おっぱいちゃんちっぱいちゃん、またねー」トテトテ

櫻子「……あれ、歳納京子ーッ!先輩は私達に用事があって呼び止めたんじゃないの?」

向日葵「さー」

櫻子「くっ、アドリブが上達してる!」

向日葵「櫻子、ごー」ビシィ

櫻子「しかも偉そうだ!」ガーン

向日葵「ごー!」

櫻子「……」

向日葵「ごー?」

櫻子「(……向日葵、いつもより子供っぽくてなんか可愛)」

櫻子「いいいいくない!!!」ブンブンブンブンッ

向日葵「!?」ビクッ

櫻子「い、行くぞ向日葵! 生徒会室にごー!」ズンズン

向日葵「さ、櫻子っ!」タタッ

~生徒会室~

櫻子「ちわーっす遅くなりましたー!」

向日葵「」ペコリ

綾乃「お疲れ様」

千歳「二人ともおつかれ~」

綾乃「あら? 古谷さん、マスクなんかしてカゼ?」

櫻子「ああ、向日葵のやつ朝から何故か私の名前以外喋れなくなってるんですよー」

綾乃「え?」

櫻子「向日葵のやつ朝から何故か私の名前以外喋れなくなってるんですよ」

綾乃「ごめんなさい、ちょっと意味がよくわからないわ」

櫻子「ひまわりのやつあさからなぜかわたしのなまえいがいしゃべれなくなってるんですよ

綾乃「ヒマワリノヤツアサカラナゼカワタシノナマエイガイシャベレナクナッテルンデスヨー? え?」

櫻子「でーすーかーらー」

千歳「はいはい、ちょお待ってなー」

櫻子「池田先輩!」

千歳「綾乃ちゃーん?」フリフリ

綾乃「千歳……」ハッ

千歳「あのな、また歳納さんがプリントの提出忘れてん」

綾乃「歳納京子ーッ!が!?」

千歳「うん。せやから一緒に回収にいこ?」

綾乃「しょ、しょーがないわねっ! 早速出発ポーツマスよ!」ビシッ

千歳「大室さん古谷さん、留守は任せたで~」スタスタ

ガラッ ピシャッ

「「……」」

~で~

櫻子「向日葵ーそっちの書類取ってー」

向日葵「櫻子」ヒョイ

櫻子「さんきゅー」カキカキ

櫻子「(先輩もいない、向日葵もロクに喋れない、静かな生徒会)」

櫻子「(私が仕事で困ったら、YESかNOで助けてくれるけど)」

櫻子「(こうも会話がないと、色んなことを考えちゃう)」

櫻子「(向日葵はいつまでこのままなんだろう、とか)」

櫻子「(もしも、ずっと、このまま私の名前しか呼べなかったら)」

櫻子「(そしたら、仕方ないよね。私が責任を持って下僕の面倒を見)」

ガラッ

綾乃「もぉ、なんで先生まで着いてくるんですか? 会長だけでいいのに……」

千歳「まあまあ綾乃ちゃん~」

西垣「ふふ、愚問だな杉浦。松本の行く所にこの西垣あり。火薬の匂いのする所にこの西垣あり、だ」

綾乃「物騒なこと言わないで下さい!」

りせ「……」


向日葵「櫻子ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッッッ!!!!!」ガタッッッッッ


櫻子「はいごめんなさいぃ!!?」ビックゥゥゥ

綾乃「きゃっ!?」

西垣「おお驚いた……なんだ古谷、また大室がなにかやらかしたのか」

千歳「ああ、ちゃうんよ先生。古谷さんは今な――」


向日葵「さ、さ、櫻子! 櫻子、櫻子櫻子!!」ワタワタ

櫻子「え、え? 西垣先生がなんだって!?」

向日葵「櫻子! 櫻子!! 櫻子ーッ!!!」アワアワ

櫻子「落ち着け、全然わからん!」


西垣「――ああ、そういうことか」ポム

綾乃「ちょっ……先生、やけに物分りがよくありません?」

西垣「ん? いやあ、だってなぁ」

綾乃「だって?」

西垣「あの薬がこういう作用したのかと、まあそう思ってな」フム

綾乃「………………先生、説明」

西垣「はい」

~一日前~

西垣「やあ古谷、ちょうど出来立てホヤホヤの新薬があるんだが……どうだ、グイッと?」

向日葵「いえ飲みませんけど!?」

西垣「なんだつれないな」

向日葵「あの……そういうのは普段、松本会長が試されてるのでは?」

西垣「そうなんだが……こればっかりは松本じゃ意味がないんだよ」

向日葵「?」

西垣「ところで古谷、大室は真面目に生徒会活動してるか?」

向日葵「とんでもない! 聞いてください西垣先生櫻子ったらいつもいつもいつもいつもサボってこの前だって私と張り合って先輩方に迷惑をかけてまったくあの子ったらまったく」ヤイノヤイノ

西垣「」ニヤリ

~二十三時間前~

向日葵「――ですから……櫻子にはもっと、生徒会役員としての……じか、自覚……を……」ゲホゲホ

西垣「ああ古谷、喋りっぱなしで喉がガラガラじゃないか。ほら、水」

向日葵「あ、ありがとうございますわ……ごく、んくっ……なんか、変な味のお水ですわね?」

西垣「気にするな、気のせいだ」ニヤリ

~なう~

西垣「というわけだ。あ、です。はい」セイザッ

綾乃「だから生徒を実験に巻き込むのをやめてくださいってば!」キィッ

千歳「先生も懲りんな~」

西垣「反省したら負けだと思っている」キリッ

りせ「……」

綾乃「次同じ事したら校長先生に言いつけますからね!?」

西垣「それだけは勘弁してくれ」ゲザァ

綾乃「まあ……それほど大事にならなくて良かったですけど」チラッ

千歳「せやなぁ」チラッ

りせ「……」チラッ

西垣「うむ。そもそもがお試し版だったからな、効き目は一日が限度だったんだ」チラッ



櫻子「なーにあからさまに怪しい薬飲んでんだよこのバカっぱい! 人騒がせっぱい!! ご迷惑おかけしまっぱい!!!」ギャーギャー

向日葵「飲んだんじゃなくて飲まされましたのよこのバカ櫻子! 私だって被害者ですわ!! だいたい元はと言えばあなたが!!!」ギャーギャー

櫻子「なんだとー!? 向日葵がベラベラと私の悪口言ってからいけないんだろ!」

向日葵「悪口じゃなくて事実でしょう!? 櫻子はもっと真面目に仕事に取り組むべきですわ!」

櫻子「やってるっつーの! 今日だってちゃんとしてたじゃんか!」

向日葵「今日だけですけどねっ!」

櫻子「あっムカッ! ムカムカッ! もうゆるしてあげないゆるしてあげないゆるしてあげないもーん!!」

向日葵「上等ですの望む所ですのうーですの!!」

ギャイギャイギャイギャイギャイギャイギャイギャイ

綾乃「ぁぁぁ、元に戻ったら戻ったで騒がしい……」ハァ

千歳「今日一日のふらすとれーしょんっちゅーやつやろなー」

りせ「……」クイクイ

西垣「ん? ああ、これじゃあ生徒会の業務に差し支えるか。よし任せろ」

綾乃「任せろって……先生、何するつもりですか?」

西垣「安心しろ、今度は即効性だ」ハッハッハッ

綾乃「何が!?」

櫻子「さくさくさくさくさくさくさくさく!!」ウガー

向日葵「ひまひまひまひまひまひま!!」キシャー

西垣「まあまあご両人、その辺にしておいたらどうだ」

向日葵「西垣先生……」

櫻子「いーえ! 今日という今日こそこのおっぱいに忍道を渡してやるんだってばよ!」

西垣「それは引導だな。そうか、引き下がるつもりはないか……」

櫻子「当然です!」

西垣「よし! じゃあ私は大室の味方をしよう」

向日葵「先生!?」

櫻子「本当ですか!?」

西垣「本当だとも。ほら、怒鳴り合って喉が乾いたろう? これでも飲むといい」スッ

櫻子「わーいありがとうございます!」ゴクゴク



綾乃「(嘘ぉ)」

西垣「ミッションコンプリートだ」スタスタ

りせ「……」

綾乃「大室さんェ……」


櫻子「ふっふっふ! 喉もうるおってパワー満タン! 覚悟しろミイラっぱい!」

向日葵「くっ……! 負けませんわよ!」


千歳「ところで先生、あの薬って結局なんなん?」

西垣「惚れ薬だ」

綾乃「惚れ薬ぃ!?」

西垣「ああ。だが今一歩の所で失敗してしまったらしくてなぁ……」

西垣「服用時に一番強く考えていたことしか喋れなくなるようだ」





櫻子「やいこらおっぱいお前なんてコテンパンのギッタンギッタンに向日葵向日葵向日葵向日葵向日葵ーーーっ!!」





向日葵「な゛っ!?///」

櫻子「ま゛っ!?///」

.                              、
.           ´                   ` 、
       / ィ  ィ´       ./           .ヽ
      , '/イ./        /イ /           .ヘ
.     /.' .//  ,ィヘ /'  .ィ/ './ /     /  }
    /' ,' '  / /∨ ///..∥   ./ イ/ ./ l  l
.    l  j   / /  ./ヘ  ' {' }  // レ  /.ィ´l  l
.    { /  ./ / ,.r=ミミ、  .└、/ ´  /.ィ ´.l ,  l  l
     /  / ./ .Y/γ .y:.ヾ~     i,r 彡=ミ、.リl  lニニコ
.     `∨ .' .l { 心uイ::::}       "ィ .y:::.ヾx ,'   l
.     /   ハ .弋:::::::ソ      .心uイ:::::} i レ'ニニコ,'

  , --ィ   ノ/}.////       弋::::::::ソ 'イ'   j
.´ __  イ .人l ////.  '   ////´ ./    /
  _,,...  ィ  ハ           //// イ    /
 ´,ィ ィ ´ /  ,'  ヽ.    , ‐   ,、  u /´    //   /
. / '´  ./ . ,'   .\   ゝ  _  )   ヽ   ,イ /'   //
. '  、_ ノ、  ,'    .{ ` 、        .ィ ハ  / .l'   /イ
   `´ ヘ {    .{  /  }:::‐  ´   .レ .} /  .l   {' {
       ヾ、   .乂,ィ'.::´:j       .l:::ン   }  .ヽ l
       ,.r:::::::::´:/:::::::f '   (、 _ 斗'    j ヽ   乂
.      ,イ::i::::::::/:::::::::::::j.、  ,r´:::::‐-,  .....-‐ノ  .}   }:.、                 ┼ヽ  -|r‐、. レ |
     /::l::l:::/::::斗ヤ´:::::}/:´`i::::::/ /´:;r ´,r  .ノ  ィ::::                 d⌒) ./| _ノ  __ノ
    /::::::Y:::´::::::::::::::::::::::::/:::::::::::::l:::弋 {:::/,.:´:{ ,r:::´::::::::::::::

打ち切りじゃないよ、既定路線だよ
今日は大室櫻子さんの13歳の誕生日です。皆でお祝いしましょう
ご支援ありがとうございました

あと細かいけど>>131

×西垣「あの薬がこういう作用したのかと、まあそう思ってな」フム

○西垣「あの薬がこういう風に作用したのかと、まあそう思ってな」フム

でよろしくメカドック。おやすみなさい

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom