優希「咲ちゃんに好きな人ができたらしいじぇ」京太郎「嘘だろ…」(180)

蒲原「今日はカップヤキソバだぞー」

衣「わーい♪」

蒲原「この湯切り穴からお湯を出すんだけど、これをシンクに流すと温度差でベゴッっていうんだ」

衣「ドキドキ」

蒲原「いくぞー」

ボトッ

衣「あっ」

ベゴッ

蒲原「・・・」

衣「で、でもベゴッってゆったぞ」

蒲原「そうだな・・・。私たちのお昼ご飯はなくなったけどな・・・」

蒲原「じゃーん。衣、見てくれ」

衣「わーいご飯だー。衣、ご飯だーい好き」

蒲原「知ってるか?人間の側頭部のコメカミっていう部位は、米を噛む際に動くことからコメカミっていう名前になったんだぞ」

衣「なるほど」

蒲原「じゃあ食べるか。おいしい、おいしい」モグモグ

衣「おいしい、おいしい」モグモグ

加治木「なんだ二人共、食事してたのか」

桃子「ご飯だけっすか。質素っすね。私たちはからあげがおかずだったっす。選ばれた人間なんすよ」

加治木「よせよ、そんなの人に言うことじゃないだろ」

衣「智美・・・おかずはないのか・・・」

蒲原「ごめん・・・」

蒲原「今日はやけに暑いな」

衣「そこの自動販売機でジュースを買おう」

蒲原「ちょうど240円ある。衣は何にする?」

衣「アンバサウォーター。衣、アンバサだーい好き」

蒲原「よし、それじゃあ買おうか」チャリンチャリン

・・・・・・

・・・

衣「出て来ない・・・」

蒲原「機械が壊れてたのかも・・・。ごめんな、衣」

衣「気にするな」




妹尾「あ、お金入れてないのにジュースが出てきました!ラッキーです!」

睦月「うむ。二本出てきたから一本ずつ飲もう」

蒲原「衣は饅頭怖いって話を知ってるか?」

衣「当然だ。饅頭怖いって吹聴して回れば饅頭をみんながくれるっていう話だろう」

蒲原「そこで私は思いついたんだ。私と衣がプロ麻雀煎餅が嫌いだって言っておけば麻雀の時間に出されるお煎餅をみんなからもらえるんじゃないかってな」

衣「おお、さすが智美だ」

蒲原「もうみんなには言っておいた。おやつの時間が楽しみだな」

衣「うん♪」



睦月「あ、二人の分は今日は無いんでお茶だけです。お煎餅が嫌いだって聞いたんで代わりのおやつもないんです。すみません」

衣「しょぼーん・・・」

蒲原「そんなー・・・」

蒲原「じゃーん。これ、なーんだ?」

衣「たまご・・・?」

蒲原「売り物にならないからって近所の鶏小屋の人にもらったんだ」

衣「やったー!さっそく茹でて食べよう!」

蒲原「まてまて、目玉焼きにして半分こしようじゃないか」

衣「うん♪じゃあ衣がたまご割るー」

蒲原「ワハハ、任せたぞー」

カシャッ・・・

ドロォッ・・・

蒲原「ひぃっ!?死んだ鶏の赤ちゃんが出てきた!!」

衣「うわぁーん、気持ち悪いよー」

衣「お祭りは楽しいな」

蒲原「そうだなー。あ、型抜きをやってるぞ」

衣「型抜き・・・?」

蒲原「この四角い枠の中に絵があるだろう?ピンを使ってあの枠の中の形を削り出すんだ。上手にできたら図柄の難易度に応じたお金がもらえるんだ」

衣「よーし、衣やってみる!」

・・・・・・

・・・

衣「できた!サグラダファミリアの形だから20万円だ!」

人間「あー、嬢ちゃんこりゃダメだねー。ちょっと端っこがねー」

衣「そんな!?ちゃんと綺麗にくり抜けてるぞ!」

人間「ムシャムシャ・・・ごくん。失敗作だから食べちゃったよ。とにかく、お金は出せないなあ」

衣「・・・・・・・・・」

蒲原「これがお祭りなんだ・・・。子供は悪い大人に騙されて搾取されるんだ・・・」

衣「うん・・・」

衣「ここが回るお寿司屋さんかー」

蒲原「なんだ、衣はお寿司は初めてなのか?回ってるのなら何でも取って食べていいんだぞ」

衣「えっ、好きなのを取って食べていいのか!!」

蒲原「ああ、好きなだけ食え。おかわりもあるぞ」

衣「ワハハー、遠慮するな、好きなだけ食えー」

・・・・・・

・・・

人間「困るんですよ、他の人が注文したお皿のまで取って食べられたら」

衣「ごめんなさい・・・」

人間「お皿の下に席の番号が振ってあるんですからわかるでしょう。とにかく、苦情が出てるんですからもうしないでくださいね」

衣「はい・・・」

蒲原「ごめん、衣・・・。盲点だった・・・」

衣「しゃーなしだな・・・」

蒲原「あ、あれ見ろ衣!」

衣「あれは去年全国大会で見た奈良県・・・」

蒲原「小走やえさんだよ。よし、サインもらいに行こう」タタッ

衣「あっ、そんなに走ると危な・・・」

ドテッ

蒲原「・・・・・・・・・」ドクドク…

衣「わわ、膝が擦り剥けて血が出てる・・・。走るからいけないんだぞ!とにかく傷口を洗浄して止血しないと・・・」

蒲原「こんなことくらいで泣かないぞ・・・」ポロポロ

蒲原「これ、なんだと思う?」

衣「テレホンカード・・・?実物を見るのは初めてだ」

蒲原「チッチッチ、これはただのテレカじゃないんだなー」

衣「どういうことだ?」

蒲原「グレン・ラガンとかグラン・ドバンとかいう外国人から買ったテレカなんだけど、なんと無制限に使える魔法のテレカなんだそうだ」

衣「おお、すごい!」

蒲原「ということでさっそく使ってみよう」

スルーッ

蒲原「あれ?カードが飲み込まれて出てこないぞ?」

衣「どうしたんだろう・・・?」

・・・・・・

・・・

警官「君たち、偽造テレカの件で話があるので署まで一緒に来てもらいます」

蒲原「そんな・・・」

衣「なんで・・・」

蒲原「衣は顔に似合わずすごいんだな」ホジホジ

衣「やぁぁ・・・///」

蒲原「ほら、見てみろ衣。こんなに・・・」

衣「そんなの見せるなぁ・・・///」

蒲原「ワハハ。それじゃあ息を吹きかけて・・・」フゥーッ

衣「ふぁぁっ・・・」ゾクゾク

・・・・・・

桃子「先輩、私もあんな風に耳掃除してもらいたいっす」

加治木「で、でも、傷つけたらと思うと怖いし・・・」

桃子「じゃあ私がやってあげるっす!」

加治木「それはそれで怖いんだが・・・」

・・・・・・

衣「智美のお耳をほじほじー♪ハッ・・・クシュン」ザクッ

蒲原「ギャアッ!!」

衣「た、大変だ!救急車・・・!!」

文堂「というわけで、天江さんにはその強運でプロ麻雀煎餅のレアカードを当てて欲しいんです」

衣「そう上手くいくだろうか?」

文堂「まあまあ、ものは試しに」

衣「じゃあ買ってくる」

・・・・・・

・・・

衣「なんだ、女子プロの日本一の奴か」

文堂(すごい・・・ショップ価格数万円のレアカード・・・)

文堂「じゃあ天江さんにはご褒美として、この遊戯王カードの『ワイト』をあげます。なのでそのカードと交換です」

衣「うわー・・・ガイコツ・・・。あ、ありがとう・・・」

文堂「それじゃ、失敬」ドヒューン

蒲原「衣ー、そのカードどうしたんだー?」

衣「もらったー」

蒲原「ワハハー、よかったなー」

衣「う、うん・・・」

京太郎「そんな・・・。一体相手は誰なんだ?」

優希「そんなの私だって知らないじょ」

京太郎「そんな・・・咲に好きな奴ができるなんて・・・」

和「そんなオカルトありえません」

優希「のどちゃん!?」

和「大体、全国大会を控えた私たちなのに、恋愛だなんてたるんでます」

京太郎「和・・・和は咲が好きになった相手ってのが誰なのか心当たりはないのか?」

和「残念ながら・・・」

優希「でも、最近の咲ちゃんは恋する乙女そのものだからな」

京太郎「確かに・・・」

和「私、咲さんが花占いしてるとこ見ました」

優希「私は麻雀部の部室の本棚で咲ちゃんが恋愛の本を読んでるのを見たじょ」

京太郎「あ~~~~!!!!一体咲は誰に恋してるっていうんだ!!!!」

久「知りたい?」

優希「部長!?」

和「居たんですか!?」

久「まあベッドで寝てたからわからなかったでしょうけど最初から居たわよ」

京太郎「それより、何か知ってるんですか!?」

久「まあ・・・ね・・・。でも、言っちゃっていいのかしら?プライバシーとか色々とあるでしょうし・・・」

優希「・・・タコス一口あげるじょ」

和「部室の清掃を一ヶ月私が当番でいいです」

京太郎「染谷先輩んとこの喫茶店の割引券あげますから」

久「仕方ないわね。それじゃ大サービスよ。宮永さん・・・いえ、咲は放課後、部活が終わったら何してると思う?」

和「普通に家に帰るんじゃないですか?」

久「それが、どこかに寄り道してるとしたら・・・?」

京太郎「!?」

優希「!?」

和「!?」

衣「智美ー、いいものあげるー」

蒲原「なんだー?」

衣「はい、これー」

蒲原「これはテニスの王子様のミュージカル、青学vs立海のチケットじゃないか!どうしたんだ?」

衣「道で拾った」

蒲原「そうか・・・。落とした人が困ってるかもしれないから交番に届けようか」

衣「わかった」





深堀「交番にチケットが届いててよかった・・・」

智紀「うん。7・13~9・23まで色んなとこでやるから要チェック」

蒲原「最近はエコが流行ってるらしい。風越の吉留さんも水筒を持ち歩いてるんだぞ」

衣「それがどうかしたのか?」

蒲原「だから、私たちも環境を保護するために何かできることはあるんじゃないかと思って」

衣「ふむ。それが、智美のさっきからしてる日光浴と何の関係があるんだ?」

蒲原「見てわかんないのか?光合成だよ。こうして日光を浴びると体の中にビタミンDがあれで背が伸びるんだ!衣もしてみろ!」

衣「なに!?それは本当か!!なら衣も光合成しないと!」




福路「今日も平和ね・・・」

池田「そうですね、キャプテン・・・」

池田「ねーねー知ってるー?」

衣「池田か。何をだ?」

池田「長野にもフレッシュネスバーガーができたんだってさ」

蒲原「ワハハー、そりゃすごい。衣、私たちも言ってみよう」

衣「うん!」

池田「ちょっと待った!そこでは注意しなきゃなんないことがあって、食べ終わったら『フレッシュ!』って叫ばないと店員さんが片付けてくれないんだ」

蒲原「やっぱり都会のお店は変わってるなあ」

衣「教えてくれてありがとう」

・・・・・・

・・・

蒲原・衣「「フレッシュ!」」

ジロジロ・・・ ジーッ・・・

蒲原「ワハハ・・・恥をかいたぞ・・・///」

衣「穴があったら入りたい・・・///」

蒲原「もう海のシーズンも終わりだな・・・」

衣「クラゲだらけで泳げない・・・」

蒲原「貝でもほじくって遊ぶか・・・」

池田「これを見るし」

衣「貝殻・・・?」

池田「これを耳にあてると海の潮騒の音が聞こえてくるし」

蒲原「ロマンチックだな」

池田「いまならたったの525円だし」

衣「買った!!」

・・・・・・

・・・

衣「衣が耳にあててあげる」

うじゃうじゃうじゃ

蒲原「ひぃぃ、なんか変な虫がいっぱい出てきた!?」

衣「うわーん、怖いよー」

和「でも、あの咲さんが学校帰りに寄り道だなんて・・・」

京太郎「ああ。咲が小さい頃から俺は知ってるが、咲はそんな不良なんかじゃない」

優希「でも、男ができれば女は変わるじぇ・・・」

和「・・・・・・・・・」

京太郎「・・・・・・・・・」

久「ま、まあとにかく、この割引券はもらうわね。タコス美味しかったわよ、優希。和も掃除一ヶ月頑張ってね。それじゃ」

優希「部長は行っちゃったじぇ」

和「学生議会に行ったんですね。今日の部活には参加しないんでしょうか」

京太郎「なあ、提案なんだが、今日部活が終わったら咲を尾行しないか・・・」

和「!?」

優希「!?」

憧「貴女は全国の時にお世話になった・・・」

蒲原「蒲原智美だ」

衣「天江衣だ」

憧「実は、幼なじみにしずって子がいるんですけど・・・」

蒲原「ああ、あの元気な子か」

衣「ジャージのな」

憧「ええ。小さな頃から一緒で、私がお漏らしして、『お漏らし憧』ってクラスの子たちからからかわれてたときもしずだけは庇ってくれたんです」

蒲原「ワハハ、いい子じゃないか」

衣「うむ、見上げた人物だな」

憧「ええ、しずは私の大切な女の子なんです」

蒲原「うん、それで?」

憧「いえ、これだけです。しずの良さを誰かに話したかっただけです。それじゃあ私はこれで・・・」

衣「・・・・・・私は誰の悩みでも親切に聞いてあげる智美が好きだぞ」

蒲原「・・・・・・ありがとう、衣」

池田「じゃじゃーん。見て見てー」

蒲原「缶詰・・・か・・・?」

池田「外国の珍しい奴なんだー」

衣「衣には缶詰の文字が読めない・・・」

池田「今ならこの美味しい、そして珍しい缶詰がたったの6300円だし!」

衣「買った!」

・・・・・・

・・・

キコキコ

ブボボ モワッ プーン・・・

衣「なんだこの魚の缶詰は、臭い!?臭いぞ!」

蒲原「衣服に臭気が、開封した車にも臭気が染み込む・・・!うぐっ、目もしみてきた・・・。何で車の中で空けちゃったんだろう・・・」

・・・・・・

透華「衣、貴女ちょっと・・・いえ、超臭いですわ。近寄らないでくれませんこと」

衣「しょぼーん・・・」

妹尾「最近智美ちゃんが私に構ってくれないんです」

睦月「うむ。強引に入部させた割りに酷い話だ」

妹尾「だから護身術を教えて下さい!智美ちゃんをギャフンと言わせたいんです!」

睦月「修行は厳しいぞ?」

妹尾「覚悟の上です!」

睦月「その言葉を聞きたかった。練習相手も呼んである。池田さん、こちらへ」

池田「なんであたしが・・・」

睦月「それじゃあよく見ててくれ」

妹尾「はい!」

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睦月「これが基本だ」

妹尾「すごーい」

池田「・・・・・・・・・華菜ちゃんが何をしたっていうし」ピクピク

一「い~の~う~え~・・・」バッ

純「キャアッ・・・って、何スカートめくってんだよはじめくん」

一「パンツは~いて~るくぁ~?」

純「バッ・・・なんてこと聞いてんだよ・・・///」

一「パンツ穿いてるくぁ~?」バッ

純「ちょっ、やめろって!ほら、透華も見てるぞ」

透華「あら、二人とも、何かしてましたの?」

一「ううん、透華。何でもないよ。純くんが一人で騒いでただけだと思うよ」

透華「まあ。年頃の女の子なんですからつつしみを持つんですわよ?」

純「あ、ああ。わかったよ」

一「さて、透華も行ったかな・・・。い~の~う~え~・・・パンツは」

透華「あ、そういえばはじめ」クルッ

一「何かな、透華」

純(はじめくんには逆らわないようにしよう・・・)

蒲原「もうそろそろ五時か・・・」

衣「何かあるのか?」

蒲原「いや、小腹が空いたと思って・・・」

マンマンマンゾク イッポンマンゾク

衣「ん?何か聞こえる・・・?」

マンマンマンゾク! イッポンマンゾク!

蒲原「はっ!」バリッ

衣「何だそのお菓子は!?衣も食べたい!」

マンマンマンゾク! イッポンマンゾク!

蒲原「ムシャムシャ・・・。ワハハー、チョコなのにヘルシー。これ一本で満足!」

衣「衣にも!衣にもー!」

蒲原「ところでさっき聞こえてきた謎の声だけど・・・」

衣「うん」

蒲原「山笠の囃子が聞こえてくるとじゃろ。お化けかもしれない・・・」

衣「えぇ~・・・怖い~・・・」

咲「ごめんねみんな。教室の掃除で遅れちゃった」

京太郎「何、みんな今来たばかりだから気にするな」

和「ええ、そうですよ咲さん」

咲「あれ、今日は部長居ないんですね」

優希「あー・・・、さっきまで居たんだけどなー・・・」

京太郎「多分学生議会なんじゃないかな」

咲「そっか。それじゃあ時間ももったいないし打とっか」

和「そうですね」

優希「早く台の用意をするじぇ、犬ー」

京太郎「へいへい」

咲「~~♪あ、それロン」

優希「今日は絶好調だな、咲ちゃん」

咲「えへへ、わかる?」

和「何かあったんですか?」

咲「えへへ、別になんでもないよ」

京太郎(何かあったのか・・・?)

優希(何かあったんだな・・・)

和(何かありましたね・・・)

咲「さ、次の局、次の局」

蒲原「そこで私は言ってやったんだよ、『撃ち落せばいいんだろう?風越を・・・』ってな」

衣「智美かっこい~♪」

蒲原「やばっ、福路美穂子さんだ!隠れろ衣!」

衣「えー、どうしてだ?」

蒲原「あのいつも閉じている右目で見つめられるとおへそを取られちゃうっていう噂だ」

衣「怖い・・・」

福路「あら、あなた達そんなところでどうしたの?」

蒲原「 ッヒィ~!」

衣「衣も逃げるぞ~」

福路「あら・・・?一体どうしたのかしら・・・」

池田「ほんとですね、キャプテン♪」

池田(キャプテンには誰も近付けさせないし・・・。どんな手段を使っても・・・な・・・)

衣「智美、コンビニ寄っていかないか」

蒲原「ワハハー、おっけーだー。ん?なんだ、あの人だかりは・・・」

ファミファミファミーマ ファミファミマー

衣「な、何だあの気持ち悪い人間たちは・・・」

蒲原「何か変なことを呟きながらこっちに来る・・・!?」

ファミファミファミーマ ファミファミマー ファミファミファミーマ ファミファミマー

衣「智美、逃げよう!」

蒲原「ワハハ・・・それはちょっと遅かったな・・・」

衣「囲まれた!?」

ファミファミファミーマ ファミファミマー

ファミファミファミーマ ファミファミマー

ファミファミファミーマ ファミファミマー

衣「結局ファミチキを買わされてしまった」

蒲原「ワハハ、最近のコンビニは強引だなー」

蒲原「ここにバッグがある」

加治木「ああ」

蒲原「中を開けるぞ?」

桃子「どうぞっす」

蒲原「じゃーん」

衣「中に入ってたのは衣だー!」

蒲原「どうだ?すごいだろ?こんな小さなバッグに入るなんてな」

加治木(それを見てどう反応しろと・・・)

桃子(反応に困る芸っす・・・)

衣「ふぅ・・・。ちょっとこの二人には難しかったか」

蒲原「そうだな。他に行こうか、衣」

衣「うむ」



桃子「忘年会にはまだ早いっすよ・・・」

加治木「そうだな・・・」

マホ「満月になるとマホは強くなったような気がします!」

室橋「はいはい。でも、こんな夜道を出歩いたところで麻雀打つ相手が見つかるわけでもないし・・・」

マホ「特訓ですよ、特訓」

ガサガサ

マホ「!?」ビクッ

マホ「い、今あそこの繁みが・・・」

室橋「い、犬かもしれない」

一「おかしいな・・・。確かこの辺りに落としたような気がしたんだけどな・・・」

マホ「キャァァァー!!痴女ですーーー!!」

室橋「へ、変態だーーー!!」

一「あ、落としたリボン見つかった。それにしてもさっきの奴ら失礼な奴らだったな。中学生か?人を変態扱いしてさ、まったく」

智紀(そんな服装だし仕方ない)

京太郎「さーて、部活も終わったし帰るか」

咲「そだね」

優希「それじゃのどちゃん、一緒に帰るじぇ」

和「そうですね」

咲「あ、私は一人で帰るね」

京太郎「そ、それじゃあ俺も優希たちと帰るか」

咲「うん、またね、京ちゃん。優希ちゃんも和ちゃんも」

和「ええ、また明日」



京太郎「それじゃ、手はず通りに咲をつけるとするか」

和「ですね。これは仕方ないことなんです」

優希「うんうん。咲ちゃんが変な奴に引っかかったりしてたら大変だもんな」

蒲原「これ何だと思う?」キュッ

池田「は、離すし・・・。それはあたしの前髪だし」

蒲原「ワハハ、これはね、カナプルーンの苗木。わかる?つまり、ベイビー」ザクッ ザクッ

池田「今までのことは謝るから許して欲しいし!」

蒲原「この長野の農園でスクスクと・・・ヘルスィーに育って・・・春になるとね、ビューティフルなお花がメニーメニー」

池田「名前に華がついてるからってそれはないし!首だけだして土に埋めるなんて酷いし!」

衣「健康と笑顔を育む・・・カナプルーン」

池田「うにゃぁぁあああ、キャプテーン・・・」

蒲原「これにこりたらもう悪さするんじゃないぞ」

衣「今回は特別に許してやる」

池田「はぁ・・・。酷い目にあったし。やーい、バーカバーカ!騙される方が悪いんだしー!お尻ペンペーン!」ダダッ

蒲原「ワハハ、まったく、池田って奴は」

衣「次何かしたらもう許さないぞ」

衣「衣はどうも運がいいらしい。だから衣とドライブをすればいいことあるぞきっと」
蒲原「ワハハー、ドライブがしたいならそう素直に言えばいいのにー。このこのー」
衣「キャッキャッ」

ボトッ

蒲原「あっ・・・」
衣「鳥さんが車にうんこ落としてった・・・」
蒲原「・・・・・・・・・」
衣「ごめん・・・」
蒲原「ワハハ、衣のせいじゃないからいいよ」

ボトボトボトッ

衣「あー・・・。カラスがたくさんとまってる電線の下だったのかー・・・」
蒲原「車はうんこだらけだし・・・今日はもう・・・帰ろうか・・・」
衣「うん・・・」

ボタッ

衣「智美の頭にも落ちた・・・」
蒲原「・・・・・・・・」

蒲原「衣はワサビを食べられるかー?やっぱりお寿司はワサビが入ってるのを食べれないと子供だよなー」

衣「も、もちろんワサビくらい平気だ」

蒲原「それじゃあお寿司屋さんに行って食べてみるか」

・・・・・・

・・・

衣「このエンガワのお寿司、衣が食べたことあるのと違う・・・。衣が前に食べたことあるのはもっとおいしくて、何かこう・・・甘かった・・・」

将太「待って下さい!そのお寿司を再現してみせます!また来週来てくれませんか?」

衣「わかった。だが、衣の舌はちと厳しいぞ?」

将太「・・・ゴクリ。ええ、きっとそのお寿司を再現してみせます!」

・・・・・・

蒲原「でも、前と味が違ったのってワサビ入れてたからじゃないのか?」

衣「あっ・・・」

緋菜「今日はみんなでスーパーに来たし」

菜沙「のどかわいたー」

華菜「ジュース買ってくるからちょっと待ってろ」

藤田「おっ、三つ子の子供か。可愛いな。名前はなんていうんだ?」

城菜「知らない人とは話しちゃダメだっておねーちゃんが・・・」

緋菜「バカ!知らない人と話すなよ!」

藤田「実は私は10年後のお姉ちゃんなんだよ」

菜沙「ええーっ!?そういえば髪型が似てるし」

藤田「そうだろうそうだろう」

城菜「おねーちゃん、おもちゃ買ってー」

藤田「よしよし、何でも買ってやろう。ハッハッハ」

・・・・・・

池田「お前達、そのおもちゃの山はどうしたんだし・・・」

緋菜「十年後のおねーちゃんに買ってもらった」

池田「?」

蒲原「大変だ衣!」

衣「どうしたんだ、そんなに慌てて?」

蒲原「清澄にタコスばかり食べてる一年生がいるのは知ってるだろ?」

衣「ああ、県予選でジュンと対戦した・・・。それがどうかしたのか?」

蒲原「消された・・・」

衣「消された・・・?な、なんで・・・」

蒲原「噂ではドンタコスの秘密を探っていて、核心に触れたからだとか・・・。衣も気をつけるんだぞ!」

衣「わ、わかった」

蒲原・衣((こっそり調べてみよう・・・))

蒲原・衣((まさかこんな事実が・・・!?))

蒲原・衣「「こんな時間に来客・・・?誰だろう・・・?」」

ドン!

蒲原・衣「「そんな・・・まさか・・・ドンタコスの・・・」」

ドンタコスったらドンタコス!ドンタコスったらドンタコス!

だ、だってお風呂入んないとぬるくなるし・・・

一「ねえ純くん。かぐや姫って知ってる?かぐや姫は小さいとき竹の中に入ってたんだ」

純「なるほど・・・。じゃあ衣を・・・」

一「それだ!」

純「ちょうどここに衣がすっぽり収まりそうな筒がある」

一「ころたんイェイ~」ドタバタ

純「ころたんイェイ~」ダダダッ

衣「衣を追い回すな~」パタパタ

・・・・・・

・・・

衣「智美~、助けてくれ~」

蒲原「ワハハー、衣を筒に押し込めようとした?龍門渕は変態しかいないのか」

一「変態じゃない!」

蒲原「そんな痴女みたいな格好で言われても説得力ないぞー。ワハハ」

純「ぐぬぬ。国広くんのせいで・・・」

蒲原「はぁ・・・」

衣「どうかしたのか?」

蒲原「うん・・・。実は東京までの長距離運転が不安でな・・・」

衣「ふむ・・・」

蒲原「うーん・・・」

・・・・・・

・・・

憧「ねえシズ、それどういうこと?」

穏乃「ん?だから、蒲原さんがかっこいいなって」

憧「だからなんでよ!?」

穏乃「な、何でそんなに怒ってるの・・・」

穏乃「ほら、全国の準決勝前に鶴賀の蒲原さんにお世話になったでしょ?」

憧「そりゃまあ・・・」

穏乃「その時車運転してるとことかかっこよかったし、色々親切にしてもらったじゃん」

憧「な、何よそれ・・・!じゃあしずは親切にされたら誰だって構わないっていうの!?」

穏乃「何だよ、やけに絡んでくるな・・・」

憧「しずのバカッ!もういい!寝るっ!」

穏乃「なんだっていうんだよ、まったく・・・。そうだ、蒲原さんにメールでもしよっかな~♪」

憧(しずのバカ・・・)

京太郎「それにしても咲の奴、どこに行くつもりなんだ?」

優希「あっちは街の方だじぇ」

和「何かお買い物でしょうか・・・?」

咲「~~♪」

優希「鼻歌まで歌ってるじぇ。咲ちゃんご機嫌だな」

京太郎「・・・・・・」ブスーッ

和「・・・・・・」ムスーッ

優希(二人はご機嫌斜めだじぇ・・・)

花田「すばらです・・・」ジリジリ…

哩(花田・・・?あんなところで何を・・・?)

花田「アリさんを虫眼鏡の太陽光線で焼く・・・。すばら・・・」

哩「ひぃっ!?」

花田「おや、これはこれは・・・。どうかしたんですか?」

哩「い、いや、なんでもない・・・」

花田「すばらです。よかったら一緒にすばらなことしていきませんか?」

・・・・・・

・・・

哩「ハッ・・・!?なんだ、夢か・・・。ふぅ・・・」

花田「どうかしましたか?」

哩「うわぁぁあああ!!!」ドテッ

花田「パンツが丸見えです・・・。すばらっ!」

蒲原「衣、粉コーヒーって知ってるかー?」

衣「コナコーヒー?」

蒲原「うん。なんでもハワイが原産らしい。インスタントのをみんなあの島で作ってるなんて不思議だよなー。人件費が安いのかな?」

衣「??」

衣「もしかしてハワイコナのことか?」

蒲原「ハワイコナ・・・?」

衣「うん。説明すると長くなるが・・・」

・・・・・・

・・・

蒲原「ワハハ、そうだったのか。衣は物知りだな。私はなんだか恥ずかしくなってきた・・・///」

衣「何、恥じる必要はない。誰もが最初はそうなのだからな」

蒲原「ところで衣、粉コーヒーって知ってるかー?」

衣「智美・・・」

姫子「一夜を共に過ごした後、ベッドの中で囁いてもらいたいセリフナンバーワンは・・・」

哩「ジャカジャカジャカジャカジャカ・・・・・・ジャン!」

姫子「花田煌の『すばらです』に決まったとです」

哩「イェーイ、ヒューヒュー♪」

姫子「花田はなんか言葉も都会っぽくてかっこよかとです」

哩「やけんど花田は姫子にも渡さんとよ。部長である私が優先度が高かと」

姫子「部長ばかりずるかとです。私だって花田んこと・・・」

ワイワイ

ワイノワイワイワーイ

花田「聞いてしまった・・・。うわぁ、ショック~・・・」

花田「なんってことはないですね。嬉しいことです。私は誰かから必要とされてる・・・。それがどんな形であれ・・・」

セーラ「怜は死の淵から甦り超常の力を身に付けてきた・・・。だったら俺かてやったろうやないか」

船久保「あかん!通天閣なんかか飛び降りたらきっと痛いで!?」

セーラ「でも・・・!」

二条「ジャングルジムにしましょう。ジャングルジムなら私も付き合いますから」

船久保「せやったらうちも」

竜華「うちも付き合うわ」

セーラ「みんな・・・。それじゃあいくぞー」ピョンッ

・・・・・・

・・・

怜「それで・・・?」

セーラ「俺は卵の中を透視して茹で具合がわかる能力を。浩子
はどんな状況でも蚊に刺されない能力、竜華は唾液の量を調節する能力に、泉は温泉の成分が少しわかる能力を得たんやで~」

怜「それ・・・何の役に立つん・・・?」

セーラ・フナQ・泉・竜華「「「「しょぼーん・・・」」」」

メガンダヴァン「ペラペラ」

胡桃「うんうん、テロテアリーナ」

雀明華「ペラペラ」

胡桃「あるねえ、あるある。ドプフォフォカヌポゥ」

ネリーヴィルサラーゼ「ペラペラ」

胡桃「ヤンオロァA」

・・・・・・

・・・

豊音「どうだった?」

胡桃「ふふ、ちゃんと豊音にサインもらってきた!」

豊音「ありがとう!それにしても外国の選手とお話できるなんてチョーすごいよー。どうやったのー?」

胡桃「あえて言うなら・・・魂かな!」キラッ

豊音「チョーすごいよー」

シロ「ダルい・・・」

辰巳「先生~」

桜子「せんせぇ~」

佐々岡「先生!」

山谷「先生」

桐田「赤土先生♪」

志崎「はるえせんせー」

米田「せんせい」

灼「はるちゃん」
宥「赤土さん」
玄「赤土先生」
穏乃「先生!」
憧「晴絵」
赤土「はは、参ったな」ヒュウッ

・・・・・・

・・・

熊倉「あんた、最近やけに元気だね。何かあったのかい?」

赤土「若い子のエナジーを吸って元気百倍レジェンド」

熊倉「いい加減にしろお前」

赤阪「す~えは~らちゃんっ♪」

末原「なんですか代行・・・。他の部員の手前、あんまりベタベタしないで下さい」

赤坂「

おやすみなさい

蒲原「ワハハ、ネズミの国のチケットを手に入れたぞ」

衣「楽しみだな!」

小走「お見せしよう、王者の周り方を!」

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