なぎさ「黄色いサンタさんなのです」 (59)

※叛逆ネタバレ注意




マミ「もうすぐクリスマスね。なぎさちゃん、クリスマスの予定は?」

なぎさ「なぎさのおうちでは、毎年お父さんがサンタさんの格好をしてプレゼントをくれるのです」

マミ「プレゼントは何がいいか伝えてあるの?」

なぎさ「うーん……なぎさはプレゼントよりも、おいしいクリスマスケーキが待ち遠しいのです」

マミ「あらあら、食いしん坊さん」

なぎさ「えへへ」

マミ「それじゃ、みんなが幸せなクリスマスを迎えられるように今夜も張り切って魔獣退治よ」

なぎさ「はいなのです!」

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マミ(――最近、不思議な違和感を感じるのよね)

マミ(魔法少女になった私は、佐倉さんとコンビを組んでいた期間を除いて、ずっと一人で戦っていた)

マミ(同級生との付き合いも希薄になり、普通の女の子のように遊んだり恋をしたりする暇だってなかった)

マミ(寂しくて、辛くて、弱音を吐ける相手もいなくて、私はいつダメになってもおかしくなかった――はずなのに)

マミ(ふと気がつくと、佐倉さんが美樹さんという新しい仲間を連れて戻ってきてくれた)

マミ(そしていつの間にか、私の傍にはなぎさちゃんがいた)

マミ(魔法少女としての使命を受け入れた生活が、こんなに充実したものになるなんて)

マミ(今の私にある、とても大切な日常。そんな幸せな日々が、いつから始まったか思い出せないなんて――)

マミ(特になぎさちゃんとは最近出会ったばかりのはずなのに、なんだかずっと昔から一緒にいるように思える)

マミ(例えるなら、夢の中で逢ったような……)

マミ(うふふ、きっと気のせいよね)

さやか「みんな今日もおつかれー」

杏子「なあさやかー腹減ったからラーメン食いに行こうぜー」

さやか「えーっ今から? しょうがないなあ。じゃあマミさん、お先に失礼しまーす」

マミ「お疲れ様。あんまり遅くならないようにね」

なぎさ「なぎさはもう眠いのです」

マミ「そうね。じゃあ家まで送るわ。おうちの人にはいつも通り、一緒にお勉強していたことにしておきましょう」

なぎさ「ふわあ……了解なのです」

マミ「ちゃんと家まで歩ける? おんぶしていってもいいのよ」

なぎさ「大丈夫なのです。なぎさはそんなに子供じゃないのです」

マミ「うふふ。はいはい」

なぎさ「わあー、あそこの家の壁、イルミネーションが光ってるのです」

マミ「ほんと、素敵ね。ロマンチックだわ」

なぎさ「でもああいう形で自己顕示欲をひけらかすのもどうかと思うのです」

マミ「夢のないことを言うわね」

なぎさ「なぎさは自分の家が観光スポットになるのは嫌なのです」

マミ「それは確かにそうだけど」

なぎさ「派手な電飾などなくとも、おいしいケーキがあればそれだけで幸せなのです」

マミ「ケーキといえばなぎさちゃん、サンタさんにもらうプレゼントは何にするの?」

なぎさ「サンタさんはお父さんなのですよ」

マミ「あらあら」

マミ「それじゃあ、本物のサンタさんがいたら何をお願いする?」

なぎさ「だからなぎさのサンタさんはお父さんなのです」

マミ「例えばの話よ」

なぎさ「うーん、そうですね……食べきれないくらいいっぱいチーズが欲しいのです」

マミ「うふふ。ほんとに食いしん坊なんだから」

なぎさ「――あれ?」

~~~~~

なぎさ「なぎさは、チーズケーキがほしいのです。一切れでいいから、チーズケーキをください」

~~~~~

マミ「どうかしたの?」

なぎさ「……いえ、なんでもないのです」

~~~~~

QB「何を怒っているんだい? これでも僕達は君達人類にしっかり譲歩しているつもりなんだよ」

QB「現に君は僕達の力によって願いを叶えたじゃないか」

QB「一切れのチーズケーキ。それが君にとっては魂を差し出すに足りる願いだったはずだよ――」

~~~~~

なぎさ(今のは一体……夢? それとも……)

なぎさ「――ひっくちゅん!」

マミ「あら、大丈夫?」

なぎさ「大丈夫なのです。ちょっと鼻がムズっとしただけなのです」

なぎさ「それにマミが買ってくれたお揃いのマフラーもあるし、この程度の寒さなんてへっちゃらなのです」

マミ「でもせっかくのクリスマスに風邪ひいたりしたら大変――あっ」バフッ

なぎさ「えいっ、こうすればあったかいのですよ」ギューッ

マミ「うふふ、そうね。二人でいると、あったかいわね」なでなで

マミ「じゃあねなぎさちゃん、おやすみなさい」

なぎさ「また明日なのです」

なぎさ「……」

なぎさ(マミはいつもなぎさに優しくしてくれるのです)

なぎさ(魔獣と戦うときも、いつも頼りになるかっこいいお姉さんなのです)

なぎさ(だけど本当は寂しがり屋で泣き虫で、とっても繊細な心の持ち主なのです……)

なぎさ(まだ出会って一年も経ってないけど、なぎさはマミのことをいっぱい知っているのです)

なぎさ(……どこで知ったんだろう)

なぎさ(マミとは、もっと以前からお友達だったような気がするのです)

マミ(サンタさんはお父さんか……私の家もそんな感じだったなぁ)

                                          サンタクロース
マミ(「我はおとぎの国よりそなたにプレゼントを届けるべく舞い降りた聖髭翁なり」)

マミ(――とかなんとか言いながらスタイリッシュに登場していたっけ)

マミ(プレゼントもらえなくなってから、もう何年経つのかしら……あら?)

ウイーン
おもちゃ屋店員「ありがとうございましたー」

モブ家族父親「ほら、一足早いクリスマスプレゼントだぞー」

モブ家族娘「わーい! マギキュアのキュアホムリーのロケットランチャーだ!」

モブ家族母親「うふふ。大事にするのよ」

モブ家族娘「うん! パパ、ママ、ありがとう!」

マミ(そういえば……誕生日もクリスマスも、プレゼントが包まれてるのはいつもこのお店の袋だったっけ)

マミ(懐かしいなぁ…)

――マミルーム

マミ「ただいまー……あっ」

マミ(いっけない。テーブルの上が散らかしっぱなしだわ――)

マミ(そういえば、なぎさちゃんが泊まりにきたら読んであげようと思って、絵本を整理してたんだっけ)ガサゴソ

マミ(どれもこれも懐かしいものばかり……また感傷に浸っちゃいそう)ガサゴソ

マミ「あら……マッチ売りの少女」

マミ(よりによってこんなタイミングでこれを見つけてしまうなんてね)


マミ(本当に不思議だわ。今の幸せな日常が始まった頃の記憶はあやふやなのに)

マミ(お父さんとお母さんがいつどこでどんな風に死んだのかは、はっきりと覚えてる)

マミ(そして、なぜ私だけが生き残ることができたのかも……)

マミ(まさか今の幸せな日々が、誰かが作りだした幻で、)

マミ(マッチの火が消えるように、いつか突然終わってしまうなんてことは――)

マミ(……考え過ぎよね)

――なぎさの部屋

なぎさ「zz……うぅ……」

~~~~~

なぎさ「はぁ……はぁ……」

なぎさ「ねえ、キュゥべえ……なぎさは魔法少女なんですよね……正義の味方なんですよね……」

QB「そうだよ。君達魔法少女はこの世界に希望を運ぶ存在だ」

QB「そしていずれ呪いと共に魔女へと成長し、この世に絶望を撒き散らす――」

なぎさ「そんな……」

QB「ありがとうなぎさ。君のおかげで、宇宙にまた新たな可能性が広がった」

QB「さあ、その感情を解き放ってごらん。そうすれば、君のソウルジェムは世界を呪う魔女を生むだろう」

なぎさ「いやです……なぎさは、お父さんやお母さんや友達……みんなと過ごした世界を、壊したくないのです」

なぎさ「でも……もう二度とチーズが食べられないのは……いやなのです……」

なぎさ「チーズが食べられない世界なんて……もう……」

ゴゴゴゴゴ

なぎさ「……みんな……ごめんなさいなのです……ああっ……あああああああ……」バリバリバリィ

シャルロッテ「モベベーーーーッ!!」

~~~~~

ガバッ
なぎさ「はぁ……はぁ……」

なぎさ(インキュベーター……魔女……ただの夢とは思えないのです)

なぎさ(でも魔女なんて、この世界には存在しないのです。ならこの記憶は一体……)

――翌朝、美樹ハウス前

さやか「あれ? なぎさじゃない。どうしたの?」

杏子「お前ん家って確かここから遠いだろ。なにか用事でもあるのか?」

なぎさ「はいなのです。なぎさはさやかにお話したいことがあるのです」

杏子「さやかにって、あたしは?」

なぎさ「……できれば、さやかにだけに話したいのです」

杏子「ふーん……まああたしは別にかまわないけど。先に行って公園でりんごでも食ってることにするよ」

なぎさ「ありがとうなのです」

杏子「じゃあまた後でなー」スタスタ

さやか「……それで、話って何?」

なぎさ「実は――」

さやか「――なるほどねぇ。それであんたはその魔女っていう化け物になって、人を襲うようになったと」

なぎさ「なぎさには、どうしてもただの夢とは思えないのです」

さやか「どうしてあたしに相談する気になったの?」

なぎさ「だってさやか、前になぎさに言ってたから……あんた、なにも覚えてないのかって」

さやか「えっ、そんなこと言ったっけ?」

なぎさ「なんか、さやかは本来なぎさと一緒にこの世界の外側にいたとか……そんなことを言っていたのです」

さやか「あれーそんなこと言ったかな……ごめん、思い出せないや」

なぎさ「そうですか……」

さやか「あんたも最近魔獣と戦いまくってるからね。ちょっと疲れてるのかもしれないよ」

なぎさ「疲れてなんかいないのです。なぎさだって立派な魔法少女なのですよ」

さやか「大丈夫。あんたは小さいけど頼りになるし、いつも助かってるよ。だから頑張り過ぎちゃダメよ」なでなで

なぎさ「う……わかったのです」

杏子「よぉ、もう話はいいのかよ?」

さやか「うん。じゃあねなぎさ、今日もしっかり勉強するのよ」

なぎさ「その言葉、そっくりそのままさやかに返してやるのです」

さやか「何をーっ!?」

杏子「ぎゃはははwwwwさやかイズベリーフーリッシュwwwww」

さやか「そういうあんたこそいつも授業中居眠りしてるでしょうが!」

なぎさ「やれやれ、また痴話喧嘩が始まったのです」

なぎさ「ではお邪魔虫のなぎさはさっさと小学校に行くことにするのです」スタスタ


杏子「ったく相変わらずマセガキだなー。マミに絵本読んでもらってるくせに」

さやか(……ごめんねなぎさ。あんただってまどかと同じ。人として、幸せに生きたっていいんだ)

さやか(だからまどかが悪魔と戦うそのときが来るまでは……真実を思い出さなくていいんだよ)

まどか「おはよー!」

さやか「おっはよう!」

杏子「おっせーぞまどか」

まどか「ウェヒヒヒ。ごめんねー」

杏子「なあまどか、あたし英語で赤点とっちまったんだよ。後でちょっと答え写させてよ」

さやか「こーら! そういうズルにまどかを巻き込むなっつーの!」

杏子「おいおいいいのか? オメーも赤点とったくせに。これで追試もダメだったら冬休みがパァだぜ?」

さやか「う……そうだけどさぁ」

まどか「ウェヒヒヒ。大丈夫。二人ともわたしが見てあげるからなんでも聞いてね」

杏子「やったーサンキュー。ほんとまどかはマジで神様みたいだよな」

まどか「神様……あれ? わたし、何か大事なことを……」ゴゴゴゴゴ

さやか(まずい…この展開は)

ダダダダダ… ヒュンッ

ガシィッ

ほむら「ハァー……ハァー……」ダキダキ

まどか「ひぇぇ!? ほむらちゃん! 何してるの!?」

ほむら「大丈夫……あなたは何も忘れたりしていないわ……」ダキダキ

まどか「えっ……」ゾワッ

ほむら「そして今日もとってもかわいい///」ダキダキ

まどか「ウェヒィ……そうかな?」

杏子「」

さやか(なんというか……平和ね)

――放課後、マミルーム

なぎさ「こんにちはなのですー」

マミ「なぎさちゃんいらっしゃい」

なぎさ「マミー、なぎさはお腹がぺこぺこなのです! 早くチーズケーキが食べたいのです!」

マミ「あらあら。おうちでもおやつ食べてきたんじゃないの?」

なぎさ「ギクッ……なんでわかるのですか」

マミ「口元にチョコレートがついてるわよ」

なぎさ「あわわ……で、でも腹が減っては戦はできぬなのです」

マミ「じゃあおやつを食べた分だけ、しっかり運動してね」

なぎさ「おまかせなのです! 今日も魔獣をいっぱい倒すのですよ」

マミ「ケーキ用意するから、ちょっと待っててね」

なぎさ「はいなのです~」

なぎさ(おや? 段ボール箱があるのです)

なぎさ(わあ、絵本がいっぱいなのです)

なぎさ(少し古い……そっか。マミが小さい頃に読んでもらっていた絵本なのですね)

なぎさ(むむ? これは自由ノートですね。四年三組、巴マミ)パラパラ

なぎさ(愛の紅茶で悪を惑わす、マジカルエンジェル・フランボワーズマミ――)

なぎさ(おお、もう……。見なかったことにしてあげたいのです)パラパラ

なぎさ(あれ? これは……)

マミ「さあどうぞ。チーズケーキとミルクティーよ」

なぎさ「あっ、いただきますなのです」

マミ「なぎさちゃん、どうかした?」

なぎさ「なんでもないのです」モグモグ

なぎさ「ねぇマミ……今度のクリスマスイブに、なぎさのおうちに友達を呼んでパーティをするのですが」

なぎさ「できれば、マミにも来てほしいのです」

マミ「私が行ってもいいの? お友達とは初対面なのに」

なぎさ「大丈夫なのです。みんなにもちゃんと紹介するので」

マミ「そう。じゃあお言葉に甘えて、寄せてもらおうかしら」

なぎさ「ありがとうなのです。それでですね――」

なぎさ「パーティの最後にプレゼント交換をするので、マミにもなにか持ってきてもらいたいのです」

マミ「あら、じゃあ素敵なプレゼントを用意しなくっちゃね」

なぎさ「値は張らなくて構わないのです。しょせん小学生の遊びの延長なのですからね」

マミ「ふふっ。なんにせよ、楽しみにしてるわ」

なぎさ「よかったのです。――ふう、ごちそうさまなのです」ペロリ

マミ「今日のケーキはどうだったかしら」

なぎさ「とってもおいしかったのです!」

マミ「うふふ。おいしく味わってもらえて嬉しいわ」

マミ「――さて。おやつも食べたことだし、そろそろ魔獣退治に出かけましょう」

なぎさ「はいなのです!」

――日暮れ時、町はずれの廃病院

マミ「今日はここね」

さやか「いかにもなんか出そうな場所ね」

杏子「ガキんちょ、しょんべんちびんなよ」

なぎさ「むーっ、この程度へっちゃらなのです!」

マミ「さあ、入るわよ」


魔獣「ケケケッ」

マミ「出たわね……ティーロ!」ダァン!

魔獣「グガーッ」「ゴゴーッ」

マミ「ティロ・ドッピエッタ!」ダダァン!

さやか「よっしゃ、さすがマミさん!」

なぎさ「すごーい! やっぱりマミはとっても強いのです!」

なぎさ(でも……この感じ、どこかで……)

~~~~~

マミ「せっかくのところ悪いけど、一気に決めさせてもらうわよ!」

~~~~~

さやか「なぎさ、ぼさっとしてちゃダメよ!」

なぎさ「は、はいなのです……えいっ!」ポポポワッ

魔獣「ギャオーッ!」シュウウ…

なぎさ「……」

杏子「よーし、結界を張り終わったぞ。これで魔獣どもはここから出られない。袋の鼠だぜ」

マミ「オーケー。では、仕上げといきましょうか」

マミ「ティロ――」

~~~~~

マミ「――フィナーレ!」ドォン!

まどか・さやか「やった!」

(――痛い)

(――チーズ)

マミ「……!?」

ガバァッ

(――やっと見つけた……チーズなのです)グシャァ

さやか「マミさん!!」

まどか「いやああああっ!」

~~~~~

なぎさ(!!!)

マミ「うふふ」スタッ

杏子「よしっ、いっちょあがりだな」

さやか「いやあ、あたしらのチームワークもなかなかいい感じになってきましたなあ」

マミ「みんなお疲れ様。では帰りましょうか」

なぎさ「……」

マミ「なぎさちゃん、どうかしたの?」

なぎさ「ううん、なんでもないのです」

なぎさ(思い出したのです。あれはやっぱり夢じゃなかったのです)

なぎさ(わたしは、かつて魔法少女として希望を運び、魔女になって呪いを振りまいた……)

なぎさ(そしてその後、神によって円環の理へ導かれ、この世の因果を外れた……)

~~~~~

――円環の理

なぎさ「なぎさは、ひどいことをしてしまったのです」

まど神「大丈夫だよ。あなたはもう誰も呪わない。祟らない――」

まど神「魔女になったあなたが人を殺した記録はもう残らない。世界は書き換えられたんだよ」

なぎさ「あのチーズ頭のお姉さんは、無事なのですか」

まど神「そうだよ。ほら、見て」


マミ『ティロ・フィナーレ!』ズガーン!


まど神「ね、今日も元気に魔獣を倒してるでしょ」


マミ『魔弾の舞踏!』ズダダダダダ…


なぎさ(……かっこいいのです)

なぎさ「あのお姉さんは、なぎさに襲われたときのこと、覚えていないのですね」

まど神「うん」

なぎさ「じゃあなぎさは、お姉さんに謝ることはできないのですね」

まど神「なぎさちゃん……」

~~~~~

――なぎさの部屋

なぎさ(それからしばらくして、あの「事件」が起きたのです)

~~~~~

さやか「インキュベーター……なんてひどいことを」グッ…

まど神「それでもわたしはあきらめないよ。絶対に、ほむらちゃんを救ってみせる」

まど神「だって約束したもん、ほむらちゃんと。必ず迎えに行くってね」

さやか「まどか……そうだよね。あたし達があきらめちゃダメだよね」

まど神「エリーちゃん、状況はどうなってる?」

エリー「どうやらほむら氏の使い魔が遮断フィールドの外側で活動を始めた模様でござる」カタカタ

さやか「誰かを結界内に連れ込むつもりね」

エリー「モニターを切り替えるでござる」カタタッ

まど神「パパ、ママ、タツヤ……!」

さやか「恭介、仁美…それからえーっと……中沢!?」

エリー「さらに切り替えるでござる」

まど神「マミさんや杏子ちゃんまで……」

なぎさ「……」

さやか「一体どういうつもりなんだろう。結界内に見滝原市を丸ごと再現したりなんかして……」

まど神「ほむらちゃんは結界内に、現実では叶わなかった幸せな世界を作ろうとしてるんだよ」

まど神「わたしやほむらちゃんやみんなが、仲良く平和に魔法少女をしている世界を……」

エリー「女神様のおっしゃるとおり、使い魔が女神様とさやか氏を探し始めたようでござる」

さやか「そうと決まれば、あたしもついていくっきゃないね」

まど神「うん。でもインキュベーターに気づかれないように、慎重にやらないと…」

さやか「そこは任せてよ。かばん持ちでもなんでも引き受けるからさ」

なぎさ「……あの、なぎさにも手伝わせてほしいのです」

まど神「なぎさちゃん……でも、どうして?」

なぎさ「だって、マミお姉さんも結界にさらわれちゃったから……お姉さんを助けたいのです」

まど神「そっか……でも、なぎさちゃんはほむらちゃんとは知り合いじゃないし……」

なぎさ「うう……」

エリー「結界内に動きがあったでござる」

エリー「どうやらほむら氏はマミ氏の傍にマスコットを配置するつもりのようでござるよ」

まど神「マスコット――それなら、なぎさちゃんが適任だね」

さやか「うん。あんたの魔女姿はマスコットにもってこいだからね」

なぎさ「でも大丈夫ですかね。マミお姉さんは、かつて魔女のなぎさに食べられちゃったのに……」

さやか「問題ないさ。マミさんにはそのときの記憶はないし、きっとかわいいマスコットだと思ってくれるよ」

まど神「よろしくね、なぎさちゃん」

~~~~~

なぎさ(なぎさは、マミを助けるために、魔女の姿で結界に入ったのです)

なぎさ(不安でなかなか打ち解けなかったけど、マミはなぎさに優しくしてくれて、かわいがってくれたのです)

なぎさ(「ベべ」って名づけてもらって、お洋服も作ってくれたのです)

なぎさ(とっても楽しい日々だったのです)

なぎさ(だからこそ、正体を隠しているのは、辛かったのです…)

~~~~~

――ほむ結界内

なぎさ「今まで黙っていてごめんなさい」

マミ「――そうだったの。あなたが、美樹さんと一緒に……」

なぎさ「やっぱり、怒っていますか?」

マミ「ううん。そんなことないわ」

マミ「例え私の記憶が偽物だったとしても、あなたと一緒に過ごした楽しい時間は、嘘じゃないもの」

マミ「できればこれからもずっと一緒にいたいけれど……そういうわけにもいかないのよね」

なぎさ「はい。この世界は、もう長くは持たないはずなのです」

なぎさ「時が来れば、なぎさ達は元の場所に帰らなければならないのです」

マミ「そうよね。あなた達には円環の理という、大きな使命があるんですもの……」

なぎさ「でもあと少しだけなら、まだ一緒にいられるのです」

なぎさ「今までどおり、べべとマミとして――二人で一緒に過ごせるのです」

マミ「そうね。もう、あと少しだものね」

なぎさ「べべにはマミの思い出がいっぱい詰まっているのです。元の場所に帰っても、絶対忘れたりしないのです」

なぎさ「マミ……大好きなのですよ。嘘じゃないのです」ぎゅっ

マミ「ええ。私も大好きよ」なでなで

マミ「今までとっても楽しかったわ。ありがとう、ベベ――」

~~~~~


なぎさ(あの後世界は書き換えられ、なぎさはこの世に戻ってきてしまった)

なぎさ(マミとはまた仲良くなれたけれど、ベベとして一緒に過ごした頃の思い出は消えてしまったのです)

なぎさ「……」スタッ

なぎさ(この部屋には、写真がたくさん飾ってあるのです)

なぎさ(なぎさが生まれた頃の家族写真、七五三の写真、幼稚園のお遊戯会の写真――)

なぎさ(この間学校の運動会や遠足で撮った写真もあるのです……)

なぎさ(まさか自分が一度死んでいて、神様の使いになっていたなんて――にわかには信じられないのです)

なぎさ(正直、怖いです……いつかまた、みんなとお別れしなきゃならないときが必ず来るなんて……)

なぎさ(でも、本来の記憶を取り戻したおかげで、べべだった頃の楽しい出来事も思い出せたのです)

なぎさ(みんなと一緒に幸せなクリスマスを過ごせるのも、今年で最後になるかもしれない)

なぎさ(マミと一緒にいられるクリスマスも、最初で最後かもしれない――)

なぎさ(だからマミには、どうしても恩返しがしたいのです)

――12月24日。夕方、なぎさの家

なぎさ「みなさん、メリークリスマスなのです!」

なぎさの友達「「「「メリークリスマス!」」」」

なぎさ「しかーしっ、あいにく仕事の都合ということで、今夜なぎさの家には大人がいません!」

なぎさ「よってパーティはろーどーきじゅんほーに則り夜8時でお開きなのです!」

マミ(なるほど。私はゲスト兼保護者役で呼ばれたってわけね)

なぎさ「ではみなさん、それまで思う存分楽しんでくださいなのです!」

なぎさの友達「「「「イェーイ!!」」」」

なぎさ「食事はなぎさが厳選した上でデリバリーしたのです。どうぞ召し上がれ」

友達A「なぎさちゃんが厳選って、まさか」

なぎさ「じゃーん! 鶏肉とチーズたっぷりのピザとグラタンとラザニアとキッシュなのでーす」

友達B「わーやっぱりチーズだー」

マミ(あらあらこの子ったら。しょうがないわね…)

友達C「お姉さんって美人さんだね」

友達D(わーおっぱい大きいー)

マミ「うふふ。おめかししたみんなもとってもキュートよ」

なぎさ「――コホン。えんもたけのこではございますが」

マミ「たけなわよ」

なぎさ「楽しいパーティの時間も残りわずかとなってしまったのです」

友達A「えーっ、もうそんな時間?」

友達B「ということは――」

なぎさ「はいです。プレゼント交換の時間なのです!」

みんな「「「「「イェーイ!!」」」」」

なぎさ「それではみなさん、はりきってどうぞ!」

なぎさ(自分が用意したプレゼントを狙った相手にピンポイントで渡す方法――)

なぎさ(手品の本に書いてあったのです)

なぎさ(この裏ワザを使って、なぎさのプレゼントをマミに渡して……)

マミ「さあ、私は誰のプレゼントをもらえたのかしら?」

なぎさ「プレゼントは各自おうちに帰ってから開けるのですよ」

みんな「「「「「はーい!」」」」」

なぎさ「ではパーティはこれにて終了なのです。みなさんこの後も素敵なクリスマスをお過ごしくださいなのです!」

マミ「なぎさちゃん、楽しかったわ。誘ってくれてありがとう」

なぎさ「はいなのです。また明日なのです」

マミ「ええ。なぎさちゃんも素敵なクリスマスを」

なぎさ「……」

なぎさ(いいえ。なぎさのお仕事はこれからなのです)

――同じ頃、美樹ハウス

さやか「あんたさー、ちょっとは遠慮しなさいっつーの」

杏子「なんだよー。せっかくおばさんが腕を振るってくれたのに、食べなきゃ申し訳ないだろう?」

さやか「この家の一人娘であるさやかちゃんがチキンたった一切れしか食べられないってどういうことなのよ」

杏子「この世は弱肉強食なのさ。食物連鎖って知ってる? 学校で習ったよね」

さやか「あんた理科の授業はいつも寝てるでしょー」

杏子「ふわあ……なんか食いすぎて眠くなっちまった。ちょっと横になるぜ」

さやか「もーう。あんたはボスライオンかっつーの」

プルルルルッ

さやか(電話だ。ん? 知らない番号……)ピッ

さやか「もしもし?」

エリー『ドプフォ繋がった! さやか氏ー! 久しぶりでござるよー!!』

さやか「ちょっ、嘘でしょ」

さやか「なによこれ説明してよ。なんで円環の理から電話が通じるのよ」

エリー『それはですね、円環サイドとそっち側の繋がりが急に強まったからでござるよ』

さやか「どういうこと?」

エリー『原因はおそらく、幼女先輩が魔女時代と円環時代の記憶を完全に取り戻したことにござろう』

さやか「なぎさが記憶を? そんな……」

ゲルト『心配しなくとも大丈夫ですわ。こちらから見た限り、なぎささんが取り乱している様子はありませんから』

エルザ『ただ、この状況もそう長くは続かないでしょうね』

パトリシア『エリーちゃんの力技とはいえ、私達がそちら側と通信できるほど影響が出てるんだもの』

ロベルタ『あの悪魔っ娘が気づかないはずないだろうね』

さやか「じゃあ……なぎさの身が危ないのね!」ダッ

エルザ『あっ、ちょっとオクタちゃんってば!』

エリー『やれやれ、相変わらず正義感の強い子でござるよ』

マミルーム

マミ(ふう……お風呂も上がったし、クリスマスとはいえ特にすることもないわね)

マミ(プレゼントはマカロンだったわ。しかも賞味期限が今夜中だなんて)

マミ(どうしよう。今から食べたら美容によくなさそうだし……)

マミ(でもちょっとくらいいいわよね。今夜はクリスマスイブなんだから)パクッ

マミ「う~ん、甘くてまろやか……まるで私を夢の世界へと誘っているような心地良さ」

マミ「っていうかほんとに眠くなってきたわ。早く歯磨きして寝ちゃいましょう」スタスタ


――マンションの外

なぎさ(そろそろですかね……)

なぎさ(準備は整っているのですよ)

???「あら、一体なんの準備をしているというのかしら」

なぎさ「!! あなたは、悪魔さん……」

ほむら「ウフフフ。あまり勝手に動かれると困るわ。まどかに影響が出たらどうしてくれるの?」ニタァ

なぎさ「なぎさは別にあなたと戦うつもりはないのです」

ほむら「それとこれとは話が別。円環の理がこの世に干渉できる状態をこれ以上放っておくわけにはいかないのよ」

なぎさ「……お願いです悪魔さん。少しだけでいいので、なぎさに時間をください」

なぎさ「ほんの少し……一分だけでもいいから……」

ほむら「私が大事にできる存在はいつもただ一人だけ。もはや他の誰かが割り込む機会など、永遠に訪れないわ」

なぎさ「お願いです。わかってください」ペコリ

なぎさ「なぎさは知っているのです。あなたが、大切な人の人生を守るために、悪魔になったことを……」

ほむら「そう。そこまで覚えているのなら、なおさら記憶を消してしまわないとね」

なぎさ「いやなのです。今記憶を消されたら……なぎさは、やらなきゃいけない大事なことを忘れてしまう」

なぎさ「大切な人に、ほんのささやかなプレゼントをあげることさえ、できなくなってしまうのです」

ほむら「……大切な人?」

なぎさ「なぎさは魔法少女です。魔法が使えるのです」

なぎさ「その魔法を大切な人のために使うこと……あなたなら、認めてくれますよね」

~~~~~

まどか「だって魔法少女はさ、夢と希望を叶えるんだから」

~~~~~

ほむら「……」

なぎさ「プレゼントを渡し終えさえすれば、好きなだけ記憶を消してくれて構わないのです」

なぎさ「だからどうか、お願いします!」ペコリ

ほむら「……日付が変わるまで、待ってあげるわ」

なぎさ「ありがとうなのです!」

ほむら「では私はこれで。今から行かなくちゃいけないところがあるから」ファサァ ヒュンッ

エルザ『ほら、取り越し苦労だったじゃない』

さやか「う……そうみたいだね」

エリー『まあ我々も久しぶりにさやか氏とお話ができて楽しかったでござるよ』

さやか「うん。っていうか、その分だと円環の理は問題なく機能してるって考えていいんだよね」

卑弥呼『私のように力の強い者が支えることで、なんとか機能は維持できていますよ』

さやか「わっ、卑弥呼さん!?」

クレオパトラ『しかしこの後どうなるかは女神と悪魔に懸っているといっていいでしょうね』

さやか「やっぱりそうなんですね……すみません。あたしの力が及ばなくて、こんなことになってしまって」

さやか「みんな当然、ほむらのこと恨んでるよね」

エリー『まあ思うところはなくはないですが、意外とこっちの雰囲気は悪くないのでござるよ』

エルザ『ええ。こっちにいる私達って、言ってみれば悟りを開いたようなものだし』

イザベル『細かいことはそんなに気にしてないんだよね』

さやか「えっ」

ロベルタ『そうだな。もしほむらと会う機会ができたら、酒飲みながら愛についてじっくり語り合いたいね』

ワルプル団長『私は今回の出来事を戯曲に書いて女神様の前で上演してやるつもりだよ。アハハハハ』

ゲルト『うふふ。バラだけじゃなく、ユリの花も用意しておいたほうがいいかしら?』

さやか「みんな……」

エリー『だからさやか氏はこっちのことは気にせず、クリスマスを楽しんでほしいでござるよ』

エルザ『そうそう。かわいいあの子が家で待っているわよ?』

さやか「ぐっ……もう、ちゃかさないでよ!///」

エリー『さやか氏、メリークリスマス』

さやか「メリークリスマス、みんな」

さやか「――って、そっちに時間や日付の概念なんてあったっけ?」

エリー『ドゥフォwwwちょっとくらいそっちのクリスマス気分を分けてくれたっていいでござるよwww』

マミ「zz……」

なぎさ(マミ、なぎさが用意した魔法のマカロン、ちゃんと食べたようですね)

なぎさ「さて、始めるのです」ポポポワッ

フワフワフワ…

なぎさ(確かにこれって、マッチ売りの少女みたいで、悲しいようにも思えるのです)

なぎさ(でもこれは魔法なのです。なぎさがマミに運んだ希望なのです)

なぎさ(魔法少女は夢と希望を叶える――まどかがいつも言っていたのです)

なぎさ(いつか醒めない絶望の夢を見たからこそ、思うのです)

なぎさ(例え夢でも、魔法で小さな奇跡を起こせたら)

なぎさ(きっとそれが、ささやかなクリスマスプレゼントになるはずなのです)

なぎさ「なぎさのシャボン玉、天高く飛んでください」

なぎさ「そしてどうか届けてください。マミの夢の中に――」

フワフワフワ…

???「マミ、起きて。夕ごはんの支度ができたわよ」

マミ「ん……あれ?」

マミ母「さあ、今夜は家族でクリスマスパーティよ。たんと召し上がれ」

マミ「お母さん…!? どうして……」

ガチャ
                                              サンタクロース
???「我は天界よりそなたにプレゼントを届けるために舞い降りた黄金の聖髭翁なり」

マミ「お父さん……!」

マミ父「ははは。メリークリスマス、マミ」

マミ母「うふふ。大きくなったわね、マミ」

マミ父「ああ。母さんに似て、美人でグラマラスじゃないか」

マミ母「もう、あなたったら」

マミ「本当に……本当にお父さんとお母さんなの?」

マミ母「そうよ。マミ、今まで寂しい思いをさせてしまって、ほんとにごめんね」ぎゅっ

マミ父「もう何年も誕生日を祝ってやれなかったし、クリスマスプレゼントも渡せなかったもんな」

マミ「ううん……いいの。二人にまた会えただけで……私、とっても嬉しい」

マミ「そうだ。あのね、二人にぜひ食べてもらいたいものがあるの」タタタッ

マミ「――これなんだけど…」

マミ母「まあ、クリスマスケーキ。あなたの手作りなのね」

マミ「本当はこのケーキ、明日友達と一緒に食べるつもりでいたんだけど」

マミ「二人に私が作ったケーキを食べてもらうのが、ずっと夢だったから……」

マミ父「嬉しいよ。ではさっそくいただくとしようか」モグモグ

マミ「……どう、かな?」

マミ父「ああ。おいしい……すごくおいしいよ」

マミ母「ほんと、とってもおいしいわ。あなたがこんなにお料理上手になるなんてね」

マミ「そうだよ。私、ずっとお母さんみたいにおいしいお菓子を作れるようになりたくて」

マミ「お母さんの思い出の味に少しでも近づこうと、ずっとずっと勉強してきたんだよ」

マミ母「ありがとう。こうして間近で気持ちを伝えてもらえるなんて、嬉しいわ」

マミ父「マミ、おまえは今までどんなに辛くても使命から逃げず、一生懸命頑張ってきたよな」

マミ父「おまえは本当に、父さん達の自慢の娘だよ」

マミ母「これからもずっと見守っているからね」

マミ「うん……」

マミ父「おっと、そろそろ時間がきたみたいだ」

マミ母「それじゃあマミ、体に気を付けてね」

マミ「ありがとう、お父さん、お母さん……メリークリスマス」

マミ「zz……」ホロリ


なぎさ「幸せそうな寝顔……どうやら成功したようですね」

なぎさ「ノートに書かれたサンタさん、あれがマミのお父さんだったのですね」

なぎさ「さて、なぎさもそろそろ戻らないとサンタさんが帰ってきちゃうのです」

なぎさ「マミ、メリークリスマスなのです」

ピョンッ タタタタ…



――翌朝

マミ「う……ん」ムクッ

マミ「あれ……料理がない。お皿もコップも」

マミ「そりゃそうよね。夢に決まってるもの」

マミ「だけど、例え夢でも会えてよかった……」

――昼過ぎ、マミルーム

なぎさ「マミー、こんにちはなのですー」

マミ「いらっしゃい。さあ、上がって」


マミ「なぎさちゃん、クリスマスプレゼントは何をもらったの?」

なぎさ「えへへ、聞いてください。なんとチーズフォンデュの機械をもらったのです!」

マミ「あら、よかったわねー」

なぎさ「嬉しすぎて朝から舞い上がってしまっているのです♪」

マミ「大事に使うのよ」

なぎさ「もちろんなのです。ところでマミ、なぎさは早くクリスマスケーキが食べたいのです」

マミ「はいはいそう来ると思ったわ」

マミ「ケーキは事前に六等分してあるから、後で佐倉さん達にもお裾分けするわね」ガチャ

なぎさ「はーい」

マミ「!!」

なぎさ「どうかしたのですか?」ヒョコ

なぎさ「あれ? ケーキが四つしかないのです。さてはマミ、先につまみ食いしたのですね。ひどいのです―」

マミ「……夢じゃない」

なぎさ「ほえ? 夢って?」

マミ「ううん。なんでもないの」

なぎさ「?? 変なマミー」

マミ「うふふ」

なぎさ「何かいいことでもあったのですか?」

マミ「ええ。だってクリスマスだもの。私だって素敵なプレゼントをもらったんだから」

なぎさ「えーっ、どんなプレゼントなのです?」

マミ「うふふ、内緒よ。私だけの、黄色いサンタさん達からの贈り物ですもの」

おしまい

おまけ

エリー『さやか氏ー、冬コミ行って進撃と黒バスと銀魂の薄い本買ってきてほしいでござるー』

ゲルト『さやかさん、うちの子は元気にやってますか!? ちゃんとごはん食べてますか!?』

イザベル『ねえオクタちゃん、キマシタワーはまだ建たないの?』

ワルプル団員『胸糞悪い夢を見たんだ…///』ギュッ

ワルプル団員『夢っていうほど、悲しいものじゃないよ…///』ギュッ

ロベルタ『おうおう、クリスマスなんだから酒持ってこいや』

ワルプル団員『私が裂けちゃうッ!!!』

ワルプル団長『愛よッ!!!!』クワッ

さやか「くそーっ、早く12時になれよー!」

杏子(さやかのやつ、ベランダで携帯振り回して何やってんだ?)



本当の本当に終わり

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年05月09日 (土) 22:06:19   ID: uSe5LQpl

しみる…、円環の魔女軍団も含めて

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