リト「ララのこと無視する」 (189)

ララ「おっはよー、リト!」

リト「……」

ララ「おはよー!」

リト「……」

ララ「リトぉ? どうしたの、挨拶くらいしてよー?」

リト「……」

ララ「もう、リト。お・は・よっ!」

リト「……」

ララ「聞こえてるんでしょー。おはよーって返してよぉ~」

リト「……」

ララ「あ、何か怒ってるんでしょ? 言ってみて」

リト「……」

ララ「リ、リトってば!」

蜜柑「おはよう、リト、ララさん。朝食できてるよ」

リト「おう、おはよう。毎朝サンキューな」

ララ「むーっ。蜜柑にはちゃんと挨拶してるのにぃ!」

ララ「ねぇ、リト。私にも挨拶してよォ~!」

リト「……」

ララ「リト……」

蜜柑「どうかしたの?」

ララ「リトがね、今朝から一度も私と口利いてくれないの」

蜜柑「ちょっとリト。何だか知らないけどそういうの男らしくないんじゃない」

リト「何のことだ?」

蜜柑「何のことって……」

ララ「私のことだよ、リト!」

リト「……」

ララ「また無視したぁ(;;)」

蜜柑「リト、何かの悪ふざけ?」

リト「だから、何のことだって」

リト「悪いけどもう出ないと学校遅刻するから」

リト「話の続きは帰ってからな、蜜柑」

リト「それじゃ、いってきます」

ガチャ

ララ「あっ! ちょっと、おいてかないでよー! リトぉ」

ララ「私も一緒に行くから~(><)」

通学路

リト「ふあぁー」

ララ「えへへ、リト眠そうだねぇ」

ララ「そうだ! 私の発明品で眠気覚ましてあげよっか!?」

リト「……」

ララ「ね? リト」

リト「……」

ララ「……」

ララ「ご、ごめん。必要ないよね……」

春菜「おはよう、結城君」

リト「あ、おはよう、西連寺」

春菜「大丈夫? 何だか眠たそうだけど」

リト「そ、そんなことないさ! あはは」

春菜「そっか。ふふ」

春菜「ララさんもおはよう」

ララ「……」

春菜「ララさん?」

ララ「え、あ」

ララ「おっはよぉー! 春菜!」

春菜「お、おはよう」

春菜「あの、ララさん」

ララ「何?」

春菜「何かあったの?」

ララ「え、どうしてそんなこと聞くの~?」

春菜「なんか今朝のララさん、いつもより大人しい感じがして」

ララ「そんなことないよぉ。元気元気ぃ」

春菜「そう、ならいいんだけど」

教室

ララ「……」

春菜(やっぱり今日のララさん)

春菜(いつもと様子が違う気がするんだけどな)

籾岡「ねぇねぇ、ララちぃ」

ララ「なぁに?」

籾岡「正直、あれからリトとはどのくらい進んだのさ」

ララ「えっ」

籾岡「定期的に経過は教えてもらわないと」

ララ「え、えっと……」

ララ「まずまずかな、なんて。えへへ」

籾岡「おおー」

沢田「さすがに言うことが違うねー」

ララ「あはは」

籾岡「そうなると言葉だけじゃなく行動でも見たいもんだねぇ」

ララ「え、えぇっ!」

沢田「見せて見せて。今ここで。まずまず進んだ結城とのラブラブっぷり」

ララ「ん、んーと……」

ララ「……」

ララ「リぃ~ト」

ピタ スリスリ

ララ「え、えへへ」

リト「……」

ララ「ほら」

籾岡「そんなスキンシップなんていつもやってるじゃん」

沢田「もったいぶらないでもっと見せつけちゃってよー」

ララ「で、でもこれ以上やるとリトがめいわ」

籾岡「ん? 何か言ったー?」

ララ「ううん、何でもない……」

リト「……」

籾岡「それにしても今日の結城、やけに冷静だな」

沢田「うん。いつもなら少し触れただけで騒ぎ立てるのにねー」

ララ「リトだっていつも落ち着きがない訳じゃないよ」

ララ「いざというときはすごく頼りになるんだから」

ララ「ね、リト?」

リト「……」

ララ「ほ、ほら、リトも『うん』だってさ」

ララ「えへへ……」

屋上

ララ「……」

ララ「……グスッ」

春菜「ララさん」

ララ「は、春菜。それに唯も」

ララ「春菜たちも屋上へ涼みに来たの~?」

唯「そんな訳ないでしょ。ララさん、あなたと結城君は今日日直でしょ」

ララ「あ、うん……」

唯「いくらあんな結城君でも、彼だけに当番の仕事を任せるなんて許されないわ」

ララ「……」

春菜「待って、古手川さん」

唯「?」

春菜「ララさん。もしよければ私に話してくれない」

ララ「春菜……」

春菜「やっぱり今日のララさん、何か悩んでるように見えるの」

唯「へ? いつもと変わらないような気がするけど……」

春菜「朝のリサたちとの会話聞いてたんだけど、その時も元気なさそうで」

春菜「今も泣いてた……ように見えたから」

ララ「……」

春菜「間違ってたらごめんなさい。でも、もし本当なら少しでもララさんの力になりたい」

ララ「春菜……春菜ァ、わたし……グス」

・・・
・・


春菜「そっか。そんなことがあったんだ……」

唯「あの結城君があなたを無視するなんて……ちょっと意外ね」

ララ「今朝からずっと私と話してくれなくて」

ララ「私はまったく心当たりなくて」

ララ「理由を聞いてもやっぱり答えてくれなくて」

ララ「私、どうしたらいいかわからなくて……グスッグス」

春菜「泣かないで、ララさん」

春菜「みんなで理由を考えましょう」

唯「考えるもなにも、ここまで来たらただの意地悪なんじゃないかしら?」

ララ「それはないよ!」

ララ「リトはそんなことしないもん、きっと」

春菜「私もそう思う。結城君はそういうこと絶対しないと思う」

唯「ま、まあ、そうかもね……///」

唯「でも、だったら何が原因でララさんにそんなことしてるっていうの」

春菜「それは」

ララ「やっぱり、リト、私のこと嫌いになっちゃったのかなぁ……」

春菜「大丈夫。結城君に限ってそんなことないから」

春菜「安心して」

ララ「うぅ……うんっ」

唯(待って。今日、私、結城君と一度も会話してないじゃない)

唯(もしかして、結城君、私のことも無視するつもりなんてことは……ないわよね)

ララ「あれ。唯、どこへ行くの?」

唯「ち、ちょっと、一旦教室に」

唯「すぐここへ戻ってくるから」

春菜「え、ええ」

スタスタスタ

ララ「唯。急に慌ててどうしたんだろう?」

春菜「さあ」

教室

唯「……」

リト「……」

唯「コホン、コホン」

リト「どうしたんだ、古手川」

唯「え?」

リト「俺の机の前でウロウロして。何か落し物?」

唯「ち、違うわよっ! ただあなたがまたハレンチなことしてないか見張ってただけ!」

リト「おいおい……相変わらずひどいな」

唯「これからもちゃんと見張ってるから、気を付けなさいよっ! それじゃあね!」

タッタッタ

唯(ふぅ。とりあえず、よかった……)

ララ「唯たちはいいよね……。リトと普通に会話できて」

唯「!?」

唯「ララさん、今の見てたの」

ララ「結局、リトは私だけ……私だけ話もしてくれなくて……グスッ」

春菜「古手川さん!」

唯「ち、ちがっ! 今の行動はただその、結城君がどんな精神状態なのか」

唯「確認しようと思っただけで! べ、べべ、別に深い意味はぁ!」

こういう精神的攻撃SSはもっと増えてほしい

【捕手中】

     ∧ ∧
    ( *‘ω‘)           シュッ!!

     ( っ(⌒)  (;;゚;;)三二≡=─  ⊂(><; )、
     `v v'                  ヽ   と)
                           `し-J'

【捕手中】

     ∧ ∧
    ( *‘ω‘)           シュッ!!

     ( っ(⌒)  (;;゚;;)三二≡=─  ⊂(><; )、
     `v v'                  ヽ   と)
                           `し-J'

【捕手中】

     ∧ ∧
    ( *‘ω‘)           シュッ!!

     ( っ(⌒)  (;;゚;;)三二≡=─  ⊂(><; )、
     `v v'                  ヽ   と)
                           `し-J'

ララ「リト……」 ショボン

唯「え、えっと……。西連寺さん」

春菜「ラ、ララさん、落ち込まないで」

春菜「もう一度、原因を考えてみましょう」

ララ「でも、やっぱり何も考え付かないよ」

ララ「もう、本当にリトが私のこと嫌いになったとしか……うぅ」

春菜「わかった。こうなったら私が直接、結城君に理由をきいてみる」

ララ「えっ」

春菜「どうしてララさんを無視するのか。結城君にきいてみる」

ララ「春菜……」

春菜「それが一番、手っ取り早くて確実だと思うから」

春菜「どうかな、ララさん」

ララ「……」

ララ「うん!」

ララ「ちょっと怖いけど、私もリトの本当の気持ち知りたい!」

ララ「本当は私から聞けたらいいんだけど……」

ララ「ごめんね、春菜。頼んでいいかな」

春菜「もちろん」

ララ「ありがとう!」

教室

春菜「それじゃあ、聞いてくるね」

ララ「お願いっ」

春菜「あ、あの、結城君」

リト「西連寺」

春菜「ちょっと結城君に聞きたいことがあって」

リト「な、なに?」

春菜「ララさんの件なんだけど」

リト「ララ……さん?」

春菜「いいかな」

リト「あ、あのさ」

リト「悪いんだけど、そのララさんって誰のこと?」

リト「西連寺の友達とか?」

ララ・春菜・唯「えっ」

春菜「誰って、ララさんだよララさん」

リト「ご、ごめん。ちょっとわからないかも」

ララ「どうしてそんなこと言うの、リト!? 私だよ、私ぃ!」

ララ「デビルーク星から来た、ララ・サタリン・デビルーク!」

ララ「今もリトの家に一緒に棲んでる、ララだよぉ!?」

リト「悪いな、西連寺。力になれなくて」

ララ「リト、私なんだよ……」

私怨

ララ「リトぉ……そろそろ許してよ……えぐっ、えぐっ」

春菜「結城君、何かララさんのことで気にしてることがあったら」

春菜「この際、ここで言ってあげて」

春菜「じゃないと、これ以上見ていられない」

リト「い、いや、だから、気にするも何も」

リト「その人自体よくわからなくて」

春菜「ほら、すぐここにいるじゃない。泣いてるよ」

リト「と、言われましても……」

唯「ここまで来ると結城君もよほど徹底してるわね……」

リトがキレてララをぶん殴る展開はよ

春菜「お願い、目を覚まして」

春菜「結城君はそんなことする人じゃない」

リト「さ、西連寺……」

唯「何のつもりか知らないけど、友人を無視するなんて」

唯「風紀が乱れるわ。大人げない真似はその辺にしてあげなさいよ」

唯「ラ、ララさんも少しかわいそうだし……」

リト「いや、だから本当にさっぱりなんだって。ま、参ったな」

ヤミ「話は聞かせてもらいました」

春菜「ヤミさん!」

ヤミ「結城リト」

ヤミ「えっちぃことを除けば」

ヤミ「私はあなたのことを少しは骨のある標的だと買っていたのですが」

ヤミ「どうやら完全な見込み違いだったようです」

リト「お、おい、ヤミ……! どういうことだ!?」

ヤミ「プリンセスには恩があります」

ヤミ「その彼女が哀しんでいる姿を見るのは忍びないです」

ヤミ「よってその原因であるあなたを今ここで殺します」

リト「ま、待て!」

支援

リト「さっきから皆目見当が付かないんだよぉ」

リト「だからとりあえず、落ち着いて話し合おう!」

ヤミ「問答無用」

ヤミ「トランス」

ビュシ ビュシ ドス ドス

リト「う、うわああぁ!」

ララ「やめて、ヤミちゃん!」

ヤミ「プリンセス、なぜ庇うのですか?」

ヤミ「結城リトはあなたのことを虫けらのように扱ったのですよ」

ヤミ「無視だけに」

ララ「わかってる。でも、仕方ないよ」

ララ「リトをそこまでさせたのは私だから」

ララ「えへへ……」

春菜「ララさん」

ヤミのキャラww

ララ「今までごめんね、リト」

ララ「私、鈍いから気づかなかったよ」

ララ「いつもリトが優しくしてくれるから勘違いしてたのかも」

ララ「嫌いだったのにずっと優しくしてくれてたんだよね」

ララ「本当に今までありがとう……リト、春菜も唯も」

唯「ち、ちょっと、どこへ行くつもり?」

春菜「まさか、デビルーク星に帰るんじゃ……」

ララ「みんなのおかげですっごく楽しかったよ」

ララ「せめてさよならくらい、リトの口から言ってほしかったけど……」

ララ「それじゃ、バイバイ。ヤミちゃんも」

ヤミ「……」

春菜「ララさん、待って!」

唯「いくらなんでも早まりすぎよ!」

ペケ「あのー、ララ様」

ララ「何?」

ペケ「さっきからずっと気になっていたんですが」

ペケ「ララ様の背中に付いてるのは」

ペケ「もしやこの前、ララ様が独自開発した『スケスケカメレオンくん』じゃありませんか」

ララ「あ、本当だ。どういう発明品だったっけ?」

ペケ「確か、これに張り付かれた者は他の皆から姿が見えなくなるとかなんとか」

ララ「あ、そうだそうだ。これ造ってリトを驚かしちゃおうって」

春菜「それじゃあ、まさか今朝から結城君だけララさんの姿見えないのは」

春菜「その背中に付けてる発明品のせい……?」

唯「ちょっと待って。だったらなんで結城君だけ見えなくて他の私たちには見えるの?」

唯「それになんか結城君、ララさんの記憶まで失くしてる雰囲気だったし」

ヤミ「確かプリンセスの発明品には不備がよくみられると伺ってます」

ララ「そういえば、これ造ってる間ずっとリトのことばっかり考えたなー」

ペケ「それが原因でどこか製作工程がおかしくなったのでしょうかねぇ」

ララ「そうとわかれば、それ!」

ペシ ポイッ

ララ「カメレオンくんは払いのけたよ。これでどうかな……ドキドキ」

リト「お、おい、ヤミ、いいかげん、放して、くれェ……くるし」

ヤミ「失礼、忘れてました」

ポイっ

リト「けほっけほっ。助かったァ……」

ララ「ね、ねぇ、リト」

リト「な、なんだよ、ララ」

ララ「リト……!」

春菜「元に戻ったわ」

ララ「わ、私のことわかるよね? わかるよね?」

リト「いきなり何言ってんだよ。当たり前じゃんか」

リト「ララはララだろ」

ララ「わあぁー! やっほー!」

ララ「リト、だぁい好きー!」

スリスリ

リト「わ、わわっ! こらっ、こんなところで抱き着くなってば!///」

リト「胸が当たってるんだって!!」

唯「あ、あなたたち! ば、場所を弁えなさい、ハハ、ハレンチなっ!///」

ヤミ「まったく人騒がせにもほどがありますね、結城リト」

ヤミ「やはりいつか私の手で引導を渡した方がよさそうです」

リト「ちょ、ちょっと待て! どうしてそうなる! 俺が何をした~!」

春菜(本当によかった。本当に……)

ララ「ねぇ、リト」

リト「今度は何だよ、ララ」

ララ「えっとね、言い忘れてたっ」

ララ「おはよう!」

リト「あ、ああ、おはよう」

おわり

途中で寝てすまん
王道展開になってしまったが
とにかく保守支援サンクス

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