響「ただいまー!」美希「おかえりなさいなの」(117)

-事務所-

響「おっ。帰ってきてるのは美希だけなのか」

美希「お仕事が終わって、ずっと寝てたの。あふぅ」

小鳥「あら響ちゃん。おかえりなさい」

響「ただいま、ぴよ子」

小鳥「暑かったでしょ。すぐお茶を入れるわね」

響「にふぇーでーびる!」

美希「ことりー美希もお願いなのー」

小鳥「はいはい、待っててね」

響「プロデューサーもいないのか?」

美希「ハニーなら春香を迎えに行ったの」

響「えっ」

美希「? どうしたの? 響」

響「い、いや、なんでもないぞ……」

響(どうして自分は迎えに来てくれないのに……)

美希「あー春香は今日クランクアップなの。だから挨拶もかねて迎えに行ったんだって思うな」

響「ふ、ふーん、なるほどね。……って、べ、べつにそんなこと気にしてないぞ!」

美希「響の考えてることなんてまるわかりなの」ゴソゴソ

美希「ことりーっこのプリン食べてもいいかな?」

響「それ伊織のじゃないのか?」

小鳥「いいんじゃないかしら」

響「い、いいのか!?」

美希「でこちゃんなら許してくれるの!」パタン

響「自分、知らないぞー……」

美希「んぅーっ美味しいのーっ!」パクパク

響「………」

美希「でこちゃんに感謝しなくちゃって思うな! あはっ☆」

響「………」

美希「響、こっちじーっと見て、どうしたの?」

響「へっ!? み、見てない、見てないぞ!」プイッ

美希「響、このプリンね、とーっても美味しいの!」

響「へ、へぇ~、そっかぁー」チラッ

美希「響はわかりやすすぎるの」

響「へあっ!?」

美希「しかたないの。一口あげるから、それでガマンするの」

美希「はい、あーんなの!」

響「じ、自分は……」ゴクリ

美希「はやくしないと美希が全部食べちゃうの。はい、あーん」

響「……っ、あーんっ!」パクッ

小鳥「キマシタワー!」

美希「ね? すっごく美味しいでしょ」

響「美味しい! 美味しいな! 美希!」

美希「底のほうもまた違うカンジで美味しいの!」

響「………」ジーッ

美希「はい、あーんなの!」

響「あーん!」パクッ



響「やっちゃったぞ……ひとの食べ物を食べるなんて、自分サイテーだ……」ズーン

美希「そんなに気にしなくてもいいって思うな」

響「うぎゃー! 伊織に怒られるぞ!」

美希「でこちゃんはそんなことで怒らないってば」

響「いや、怒ってるだろいつも!」

美希「あれはなんとゆーか、んーっと、でこちゃんなりの愛情表現なの」

響「そ、そうなのか……?」

美希「そうなの! 美希、でこちゃんのデザートとかいっぱい食べてるけど、怒られたことないよ?」

響「そ、そっかぁー、よかったぁ……」

美希「いつだったか、間違えて律子のを食べちゃったらすっごい怒られたの。ひどいって思うな!」

響「『さん』ってつけないとまた怒られるぞ」

美希「もーっ響まで律子…さんみたいなこと言うの!」

響「ご、ごめんってば」

響「そういえば美希のあのCM、昨日見たぞ」

美希「あ、コンディショナーの?」

響「そうそう。なんかこう、ぴかーってして、さらさら~って感じだったぞ!」

美希「ホント!? 美希も、きらきら、ふわふわしてて、とっても良いって思ってたの!」

小鳥(ぜんぜんわからないわ……これがジェネレーションギャップ……!?)プルプル

美希「響もせっかく長い髪なんだし、ちょっと気をつければもっともっときらきらできるって思うな!」

響「へっ? い、いやぁ自分はいいさー」

美希「どうして?」

響「え、えっとぉ……」

美希「?」

響「だって……なんか、恥ずかしぃ……」

美希「ど、どういうことなの!?」

響「じ、自分がそんな、きらきらなんて、似合わないし……」

美希「えっ?」

響「元気だね! って言われることはあるけど、可愛いねってあんまり言われないし」

響「似合わないのに力いれてたら恥ずかしいっていうか……」

美希「? 響は可愛いよ?」

響「え……?」

美希「ミキ、響は可愛いって思うな!」

響「そ、そんなことないぞ……だってみんなそんなこと言わないし」グス

美希「それはね、響」

響「?」

美希「可愛いっていうのは、言わなくても可愛いからなの!」

美希「元気だねっていうのは、可愛くて、しかも元気だねってことなの!」

響「み、美希……」

美希「ミキがホショーしてあげるの! 響は可愛い!」

響「……う」

美希「う?」

響「うぎゃーっ! 恥ずかしいぞー!」ダダッ

美希「響!? ……行っちゃったの」

小鳥(美希ちゃんGJ)



響「………」コソコソ

P「響、なにしてるんだ?」

響「うわひゃぁっ!?」

響「ぷ、プロデューサー……!」ドキドキ

春香「ただいま! 響ちゃん」

響「おっおかえり!」

P「やー暑い暑い。響、早く事務所に入ろう」

響「あ、ごめん!」ガチャ

美希「響やっと帰ってきたの」

美希「あ! ハニー!」ガバッ

P「おお、美希。ただいま」

春香「美希、ただいま」

小鳥「おかえりなさい、プロデューサーさん、春香ちゃん」

春香「ただいまです!」

P「戻りました。なにかありました?」

小鳥「いえ、特には」

美希「ハニーハニーハニーハニー」

響「美希が壊れちゃったぞ……」

春香「美希? プロデューサーさんから離れなよ」

美希「さっきまでハニーとふたりっきりだった春香に言われたくないの!」

春香「ふ、ふたりっきりって……! そんなんじゃないから!」

美希「ねーハニー」

P「どうした?」カチカチ

美希「ハニー……いい匂いなの……」クンクン

P「おいやめろ」

春香「美希はいつもどおりだねぇ」

響「いや、笑ってる場合じゃないレベルじゃないのか?」

P「よし、メールチェック終わり」ガタ

P「音無さん、またちょっと出てきます」

小鳥「はい、いってらっしゃい」

美希「えー! ハニー、もう行っちゃうの!?」

P「悪いな。春香、駅まで送るよ」

春香「はいっ!」

響「春香は帰るのか?」

春香「今日はちょっと用事があるんだ」

美希「また春香なの!? 美希もハニーとふたりっきりになりたいのーっ!」

P「はいはいまた今度な」

春香「だから美希、ふたりっきりとかじゃないってば!」

響「………」

P「それじゃ、いってくるな」ガチャ

美希「あぁっハニーに捨てられたの……!」

P「人聞きの悪いことを言うなって」

春香「また明日ね! ばいばい!」バタン

美希「ハニー、ミキ、ミキ、待ってるからね……!」

響「美希は楽しそうで良いな」

美希「フラれた女は不貞寝するの……」ポスン

美希「………」グゥ

美希「おーなーかーすいたのーっ!」ガバッ

響「おわっ! び、びっくりしたぞ」

美希「響! ごはん食べにいこっ」

響「え、今からか?」

美希「膳は急げ、っていうでしょ? 小鳥ーごはんいこーっ」

小鳥「ごめんね、私は電話番しなくちゃいけないから」

美希「そっかぁ。じゃ、お土産買ってくるね!」

小鳥「ありがとね、美希ちゃん」

美希「それじゃれっつごーなの!」ガシッ

響「わわっ、ちょっと待ってくれー!」バタバタ



-商店街-

響「たるき亭じゃないのか?」

美希「せっかくなんだから響とのデートを楽しむの!」

響「でっデートなのか!?」

美希「響ってば動揺しすぎなの! あはっ☆」

響「もぉ~っからかわないでほしいぞ!」

響「といっても、こんな中途半端な時間だと、ファミレスとか喫茶店とかしかないんじゃないか?」

美希「ふふふ。甘いの、響。さっきのプリン並に甘いの」

美希「これから響を、ミキのとっておきのお店に連れて行ってあげるの!」

響「とっておき? それは楽しみだぞ!」

美希「響はお腹すいてる?」

響「いや、現場でお弁当もらったから、そんなには」

美希「むむぅ~それなら何個も食べられないかなぁ」

響「何個?」

美希「厳選する必要があるの……これは難しいの……」ムムム

美希「ここなの!」

響「『御握屋』……おにぎり専門店なのか?」

美希「そうなの! ここがミキの、えーっと、ゆ、ゆー、ゆーとくいなり? なの!」

響「ワケがわからないぞ……」

美希「細かいことはいいの! おばちゃーん!」ガラッ

おばちゃん「あら美希ちゃん今日も来てくれたの? 相変わらず可愛いわねぇ。今日はお友達も一緒なのね! いらっしゃい!」

響「はいさい! 自分、我那覇響だぞ!」

おばちゃん「まぁまぁ響ちゃんも可愛いわねぇ。おばちゃんの若いころに似てるわね! なんちゃってねオホホ!」

美希「響ーこっちこっち」

美希「メニューはあそこにあるの」

響「カウンターに座っておにぎりを食べるのか……」

おばちゃん「はいはいどれにしましょうかね! どれも美味しいよ!」

美希「響ははじめてだから、やっぱりスタンダードに梅干から始めるべきかなぁ……」

響「は、はじめてって、自分、おにぎりくらい食べたことあるぞ!」

美希「響」

響「は、はい! な、なんか美希が怖いさー……」

美希「ミキはね、おにぎり大好きなの」

響「し、しってる」

美希「おにぎりくらい、なんて言われると、悲しくなっちゃうな」

響「ご、ごめん。自分が悪かったぞ……」

おばちゃん「オススメはねー! これね! すじこ! 美味しいわよ!」

響「す、すじこってなんだ?」

美希「簡単に言うとばらばらになってないイクラなの」

美希「っておばちゃんさらっと一番高いやつ薦めないでほしいの!」

響「一番……? うわっ高っ」

おばちゃん「あらら、ばれちゃった? でも美味しいんだから食べてほしいな~」クネクネ

美希「美味しいのは知ってるの。でもミキだって月に一回だって決めてるんだからね」

響「美希はおにぎりのことになるとすごいな……」

美希「よし! 響には高菜でいくの!」

響「あれ、自分に決めさせてくれるんじゃ……」

美希「甘いの! さっき食べたプリン並みに甘いの!」

響「気に入ったのか? そのフレーズ」

美希「何事も段階を踏むべきだって思うな!」

響「それ、プロデューサーに抱きついたりほおずりしてる美希に言われたくないぞ」

美希「あれはアレなの、スキンシップなの」

美希「そんなことは今はいいの! ミキは塩辛おねがい!」

おばちゃん「はいよー!」

おばちゃん「はいお待ちィ!」

響「早いな! いや、おにぎりだから早くて当たり前なのか?」

美希「いただきまーす!」パクッ

響「いただきまーす!」パクッ

響「うわ、なんだこれ、すごい美味しいぞ!」

美希「ふふふ、響もおにぎりの魅力にめろめろなの」

響「ごはんが熱々ふっくらで、高菜の食感との相性がバツグンだぞ!」

美希「塩辛も相変わらず美味しーの!」

美希「おばちゃん、次はミキ、昆布が食べたいな!」

響「自分、自分はえーとえーとっ」

響「うぎゃーっどれも美味しそうで決められないぞ!」

美希「その気持ちはとーってもよくわかるの」

おばちゃん「すじこなんてどうだい? 響ちゃん」

美希「天丼なの!」

響「ん? きゃらぶき、って、なんだ?」

美希「フキの柄を甘辛く煮たものだよ」

響「ようし! きゃらぶきおねがいします!」

おばちゃん「はいよー!」

―――
――


ガラッ

美希「美味しかったのー!」

響「た、食べ過ぎたぞ……」ヨロ

美希「でも美味しかったでしょ?」

響「それはもう、美希の言うとおりだったぞ! 肉味噌おにぎりとかすっごいボリューミーだったし」

響「あう、お腹一杯で動けないぞ……」

美希「あはっ☆ 響ってば食いしん坊さんなの!」

響「しょうがないだろー美味しいんだからー」

美希「ちょっとそこのベンチで一休みするの」

響「賛成さー」

美希「ふうっ! いい天気だね、響!」

響「そうだなー。沖縄は晴れてるかなー」

美希「沖縄! ミキも沖縄行ってみたいって思うな!」

響「沖縄はいいぞぉー! 海も空もきれいだし、ご飯もおいしいし!」

美希「飛行機でどれくらいかかるのかな?」

響「本島までなら2時間くらいだったと思うぞ」

美希「それくらいならぐっすり寝られてちょうどいいの!」

美希「ミキはねぇー沖縄にいったらゴーヤおにぎり食べたいの!」

響「お、おにぎりかぁ、あるかなぁ?」

美希「なければ作ればいいの! ……?」

男A「うわぁー君、かっわいいねぇー!」

男B「マジマジ! やばいでしょこれマジで!」

響「う、うわ、ナンパってやつだぞ……」

美希「ミキが可愛いって? そんなこと知ってるの!」

男A「小悪魔系いいねー! ちょっと俺らとご飯でも行こうよー」

男B「美味しいところ、おごっちゃうぞー!」

美希「残念だけど、ミキたちお腹一杯なの」

男A「あれ、そうなの? そんじゃ腹ごなしにカラオケとかどうよー」

男B「いいねぇカラオケ、行こう行こう!」

響「ね、美希」

美希「? どうしたの? 響」

響「も、もう休憩はいいから、どっか行かないか? なんか怖いぞ……」

美希「あはっ☆ わかったの!」

男A「そっちの君も可愛いねぇ! なでなでしたいね!」

男B「ポニーテールいいねぇマジヤバイ」

美希「ミキの歌を聴くなら、ライブに来てほしいって思うな! それじゃね!」スタスタ

響「ご、ごめんだぞ!」タタッ

男A「あっちゃあフラれちゃったよ! 今度は遊びに行こうね!」

男B「後ろ姿もマジ可愛いねぇ」



響「追っては来なかったか、よかったぞ」

美希「響は気にしすぎなの。あっちも遊びなんだから、てきとーにあしらっとけばいいの」

響「なんか美希がやけにかっこよく見えるぞ……!」

美希「自分、完璧だからなっ! あはっ☆」

響「あーッ、それ、自分のセリフだぞーっ!」

響「いい天気なのはいいけど、ちょっと暑いなー」

美希「そうかな? ミキ的には、ひなたぼっこが気持ちよさそうだって思うな!」

響「自分、暑いのは苦手さー」

美希「沖縄生まれなのに、響ってばおもしろいね! もしかして、沖縄生まれってウソなの?」

響「うっウソじゃないぞ! 正真正銘のうちなーんちゅさ!」

美希「あははっジョーダンなの!」

美希「それじゃ、そこの喫茶店にでも入って涼もっ?」

響「そーするさー」

美希「キャラメルマキアートひとつなの!」

響「えっと、ジャスミンティーおねがいします」

美希「静かでいいところだね!」

響「こういう静かなお店に入ったこと、あんまりないから緊張するぞ……」

美希「? 何も気にすることないの」

響「美希はマイペースだなー」

美希「そうかな? よくわかんないの」

響「そういうとこ、ちょっと羨ましいなぁ」

美希「完璧な響にしては珍しいね! あはっ☆」

店員「お待たせしましたー」

美希「ありがとうなの!」

響「ありがとうだぞ」

美希「んーっ美味しいの」

響「うん!」

美希「さてと」

響「? どうしたんだ? 美希」

美希「そろそろ本題に入るの」

響「何の話だ?」

美希「あのね、響はハニーのこと、好き?」

響「っ!?」

美希「ね、ハニーのこと、どう思ってるの?」

響「ぷ、プロデューサーは、えっと、さ、最近頼りになるようになってきて、助かるさー!」

美希「美希はね、ハニーのこと大好きだよ? 響は違うの?」

響「み、美希……えぇっと、」

響「自分、自分は……プロデューサーが……」

美希「まぁ、ホントはわかってるの」

響「えっ!?」

美希「だって響、わかりやすいんだもん。ハニーのこと気にしてるの、ばればれなの! あはっ☆」

響「そんなことないっ! と、思うぞ……」

美希「だって帰ってきてすぐハニー探したし、迎えに来てほしそうだったし」

美希「ミキがハニーに抱きついてたら羨ましそうにしてたし、ふたりっきりって話をしてたらずうっとハニーのこと見てたし」

響「うがっ!?」

美希「おにぎり屋さんでも、ミキのあとでハニーの分のお土産買ってたでしょ」

響「ば、バレてた!?」

美希「ホントに隠してたつもりだったの!?」

美希「それで、やっぱり響はハニーのことが好きなんだよね?」

響「うぅっ……。そ、そうかもしれないぞ……」

美希「かも?」

響「わぁーっわかった! 自分、プロデューサーのことが大好きだぞー!」ガタッ

美希「ひっ響、落ち着いてなの!」

響「はっ! ご、ごめん」ストッ

響「って、自分ってば、何言ってるんだー恥ずかしいー」

美希「なにも恥ずかしいことじゃないの」

響「自分にはそうじゃないさー……」

響「ごめん美希……自分もプロデューサーのことが、す、す、簀巻き!」

美希「ごまかすのが遅いの、響」

響「うぅ……」

美希「それに、どうして謝るの?」

響「い、いや、それは、だって、美希が、えっと……」

美希「ミキ? 響がハニーのことを好きなのと、ミキは関係ないでしょ?」

響「えっ? そ、そうなのかな?」

美希「うん。関係ないって思うな」

響「そっかー」

響「ち、ちなみに、美希はプロデューサーのどこが好きなんだ?」

美希「ミキをきらきらさせてくれるからなの!」

響「即答……!」

美希「それに先生も保証してくれたの」

響「先生?」

美希「カモ先生なの。それじゃ、響はハニーのどこが好きなの?」

響「自分は……、うーん、けっこう難しいな、それ」

響「むむむ……」

美希「さっき、頼りになる、って言ってたの。それは違うの?」

響「それはそうなんだけど、それだけじゃなくて、なんというか、な、なでなでしてほしい……っ」

美希「こ、これは! 涙目で見上げてくるなんて、破壊力高すぎなの、響!」

響「うぎゃーっ自分、さっきから恥ずかしいことばっかり言ってるぞー!」

美希「そういえば、響はハニーにどんなアピールしてるの?」

響「アピール?」

美希「だから、自分のことを好きになってもらうために、どんなことをしてるのかなって」

響「うが?」

美希「もうっ! 響はハニーに好きになってほしくないの!?」

響「プロデューサーに、好きに……プロデューサーが自分のことを好き……」ボッ

響「ふわあぁぁ」

美希「想像するだけで真っ赤になったの……」

響「ううぅ……」ゴクゴク

響「ちょっと、自分には早すぎるみたいだぞ……」

美希「響って年上だよね?」

響「それは言わないでほしいさー……」

美希「それじゃあミキがアピール方法を伝授するの!」

響「でもそれで美希はプロデューサーに好きになってもらったのか?」

美希「グサッ、なの……。なかなか痛いところを突くの、響」

美希「たしかにまだミキはハニーの心を奪えているとは言いがたい状況なの」

響「そもそも、プロデューサーには好きな人がいるのかなぁ?」

美希「ミキなの!」

響「言ってることが真逆だぞ美希!」

美希「うーん、ハニーの好きな人……ハニーを好きな人ならたくさんいるんだけどなぁ」

響「えっ!?」

美希「響、そんなことも気付いてなかったの?」

響「ほ、ホントなのか? たとえば誰が?」

美希「春香とか千早さんとかなの。あと最近、真美も意識しだしたみたいなの」

響「ぜんぜん知らなかったぞ……。どうやってわかるんだ?」

美希「見てればわかるの! 響はハニーばっかり見てて、ぜんぜん周りを見てないんだね。あはっ☆」

響「プロデューサーにべったりな美希にそんなことを言われるとは思わなかったぞ……」

響「って、べ、別にプロデューサーばっかり見てるわけじゃないぞ!」

美希「響。いまさらなの」

―――
――


美希「それじゃ、事務所に帰ってさっそく実践なの!」

響「こ、こんなこと、恥ずかしすぎるぞ……」

美希「もう夕方だね! 夕陽がきれいなのー」

響「ぷ、ぷろ、プロデューサー、な、な、あうぅ……」ボソボソ



美希「ただいまなのー!」

響「た、ただいまだぞー!」

P「おかえり、二人とも」

小鳥「おかえりなさい」

美希「小鳥! これお土産なのー!」

小鳥「わぁ、ありがとう美希ちゃん!」

美希「そんでもってハニー! ただいまのチューなのー!」ガバッ

P「はいはい、律子にやってやれな」

律子「どうしてそこで私に振りますかね」

伊織「ちょっと美希! あんた私のプリン食べたでしょ!」

美希「あ、でこちゃん! あれすっごく美味しかったのー」

伊織「でこちゃんゆーな!」

美希「はい、これあげるの」

伊織「な、なによ。おにぎり?」

美希「うん! とっても美味しいから、でこちゃんにも食べてほしいの!」

伊織「そこまで言うなら、食べてあげるわよ……ってでこちゃんっていうなってば!」

P「はは、なんか一気ににぎやかになったなぁ。俺も仕事に戻るか……ん?」

響「……ぷ、プロデューサーっ!」

P「響? どうした?」

響「えっと、こ、これっ!」

P「おぉ、おにぎりか。ここのやつ美味いんだよな。ありがとう、響」

響「そ、それで、えっと、お、お願いが、あるんだけどっ」

P「? なんだ?」

響「うぅー……」

P「響?」

響「じッ自分のことなでなでしてほしい!」

「「「!」」」

P「ん? あぁ。ありがとな、響」ナデナデ

響「! えへへ……」

美希「あーっハニー! ミキも! ミキもなでなでしてほしいの!」

伊織「わ、私もなでなでして、いいのよ? 今だけ特別なんだから!」

美希「じゃあミキはキスしてほしいって思うな!」

P「なんだよお前ら……。ほら仕事に戻るから散った散った」

美希「ぶーっ」

響「えへへ……」

響(やっぱり自分はプロデューサーのことが好きなんだ)

響(今は声に出していえないけど、いつか、きっと……)

響(プロデューサー、かなさんどー!)






おしまい

また遅くまでかかってしまった…
ありがとござましたー


ツーショットない。おやすみ響かわいい

http://i.imgur.com/puPMs.jpg
http://i.imgur.com/ZCY0f.jpg
http://i.imgur.com/d7L0t.jpg


このひびみきは私の奢りだ

>>111
すっごい感謝!次はどういう組み合わせでいこうかなー

僕はやよいと雪歩ってマイナーだけどとってもいいと思うんですよね

http://i.imgur.com/rUu8c.jpg
これで

>>113
あぁ、最高の癒しだそれ。前にどっかで見た。

>>114
わた春香さん可愛い! ちょっと考えてみよう

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