女「男さんに会いたいよぉ……」(26)


ガチャッ
ピンポーン

「は~い、今、行きますぅ」

バタン

「男さん、いらっしゃい。ずっと待ってたんだよ」

「俺も女さんに会いたかったよ」

「私もだよ。さあさあ、中に入って♪」


「いつ来ても、ファンシーな部屋だな」

「そりゃあ、いくつになっても女の子ですから。そういえば、誕生日にプレゼントしてくれた熊のぬいぐるみ、名前を付けてあげたんだよ」

「へえ、どんな?」

「ルー君」

「ルー君?」

「そうそう。何だか、この子が見守ってくれている気がして」

「そうなんだ」

「だからlookをもじって、ルー君って付けたの。最近は、いつも一緒だよ」

「ああ、知ってる。喜んでくれてうれしいよ」

「そういえば、男さん。仕事が忙しいの?」

「年末の駆け込み需要でさあ。なかなか休みを取れないんだ」

「この前デートしたのは、一ヶ月以上も前だよね。メールもほとんど返してくれないし、どういうつもり?」

「だから、仕事で忙しいって言ってるだろ」

「でも、メールくらいは返せるでしょ」

「だからほら、今日はたくさん埋め合わせするからさあ」

「そんなの当然じゃない! どうして、メールしてくれないのよ」

「残業で疲れてて、つい忘れちゃうんだよ……。本当にごめん! お詫びに何でもするから」

「じゃあ、今日はいっぱい抱いてほしいな」

「抱いてほしいって、いやらしい女だな」

「だって、男さんに会えないのが寂しくて、寂しくて。今日もさっきまで、ずっと一人でしてたんだよ」

「一人でしてたって、何を?」

「何をって、そうナニを// 会ってくれない男さんが悪いんだからね」

「俺が悪いのかよ。なかなか会ってあげられなくて、ごめんな」

「そう思うなら、今後は気をつけてよね。ちゃんとメールを返すこと。それと、デートは最低でも月3回だからね」

「分かった、約束する」

「それにしても、さっきまでずっと一人でしてたって、いつもどうやってるんだ?」

「そ、そんなの、どうだっていいじゃない//」

「あのダンボールが、いかにもって感じで怪しいなぁ」

「ダンボール?」

「エッチな女さんは、どんなものをおかずにしてるのかな~」

「ああっ、片付けるの忘れてたあぁっ! 見ちゃ、だめぇっ!」

「結構重いな。おおっ、なんじゃこりゃあ」

「あわわ//」

「ローターとディルドに、バイブ。これは電マか? 箱いっぱいに入ってるじゃないか」

「だって、寂しかったんだもん……」

「いくらなんでも買いすぎだろ。ってか、バイブの種類多すぎ」

「それぞれ特徴があって、使い心地が違うんだよね//」

「なんだ、これ。どうやって使うんだ?」

「それは射精バイブって言って、いきそうになったら、ピュッて射精させられるの。ローションを入れて使うんだよ」

「ふぅん。こんなの、どこで買うんだ」

「ネットに決まってるじゃない。男さん、最近は連れて行ってくれないし」

「それもそうか」

「ねえ、男さぁん。そんなことより、早くしようよお//」

「女、こっちにおいで」

「はぃ……//」

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