さやか「これは知り合いの看護師さんに聞いたんだけど……」(164)

さやか「振り向くとそこには長い黒い髪をかき乱しながら……」

まどか「……」

ほむら「……」

マミ「……」

杏子「……」

さやか「まどかあああああああああああああ」

まどか「」

ほむら「ま、まどか、しっかりしなさい、まどか!」

さやか(やば、驚かせすぎた……)

まどか「んん……」

さやか「あ、まどか大丈夫?」

まどか「うん、びっくりしすぎちゃったよ」

ほむら「ほんとうに大丈夫?」

まどか「」

ほむら「まどか?」

まどか「な、長くて黒い髪」ガクガク

ほむら「」ガーン

マミ「鹿目さん、落ち着いた?」

まどか「はい、ほむらちゃんごめんね」

ほむら「いいのよ、明日にでもバッサリと切り落としてくるわ」

まどか「え?だ、だめだよそんなの」

杏子(幽霊ってお寺とか神社とかばっかりだけどロザリオじゃだめなのかな……)

さやか「あ、もうこんな時間だし寝ますか」

カッチコッチカッチコッチ

マミ(暁美さんの部屋って……なんというか出てもおかしくない雰囲気があるわよね……)

まどか(さやかちゃんの話が怖かったから全然眠れそうにないよ……)

ほむら(今まで意識していなかったけど、私の部屋ってこんなに怖かったかしら……)

杏子(お経の代わりに聖歌とかでなんとかならないかな……)

さやか「んじゃ電気消すよー」

4人「え?」

さやか「え?寝るんだから電気消さないと」パチッ

マミ(く、暗いわ……そういえば隣に鹿目さんがいたわよね……)

マミ(抱きついてしまえば……でも私は先輩としての威厳があるし……)

まどか(うぅ……こんなに暗いのが怖いのは初めてだよ……)

まどか(ほむらちゃんかマミさんに甘えちゃおうかな……あ、でも二人にとっても眠たいのに迷惑だよね……)

ほむら(どうしよう……まどかに抱きついてしまおうかしら……さっきの反応を見る限りまどかは怖がり……)

ほむら(多分抱きついても迷惑には思わないはず……でも私は黒い長い髪だしだめよね……)

杏子(小さな声で聖歌を歌い続けて気を紛らせよう……)

杏子「……」ブツブツ

ほむら(かといって杏子は杏子でブツブツ何か言っていてすごく怖い……)

さやか「うーん、きょうすけぇ……えへへぇ……むにゃむにゃ」

ガタッ

4人「!!」ビクゥ

マミ(い、今のって何の音なの……)

まどか(怖いよぉ……)

ほむら(音なんて聞こえなかった音なんて聞こえなかった音なんて……)

杏子(か、風か何かが……って聖歌をうたわないと)ブツブツ

ほむら(杏子がなにかつぶやいているのもきっと気のせい……絶対に気のせいよ)

さやか「えへへ、好きだなんて恥ずかしいよきょうすけぇ」コロン

コツン

4人「!!」ビクゥ

カッチコッチカッチコッチ

マミ(時計の音が気になるわ……)

マミ(気にしちゃダメ、目を閉じてゆっくりと羊を数えるのよ私……)

ガタガタ

まどか(なんで今日に限って風が強いのぉ……)

まどか(皆一緒なのにこんなに心細くて怖いの初めてだよぉ……)

パキッ

ほむら(ラップ音は家鳴りが原因であって決して心霊は関係ないわ……)

ほむら(そうよ、普段心霊より怖いものと戦っているじゃない私……)

パキィッ

ほむら「うぅ……」ビクビク

杏子(今ほむらからうめき声みたいなものが聞こえたけど……)ビクビク

杏子(あ、あのほむらがそんな声あげるわけ……あれ?じゃあさっきの声は誰の……)

杏子(か、考えたら駄目だ、そうだ今度は聖書を朗読しよう……)ブツブツ

さやか「キスなんて早いよきょうすけぇ……むにゃ」コロン

ポス

杏子(え?私の肩に手?さやか……だよな?さやかなんだよな?)

杏子(後ろ見れない怖い、やばいどうしようマミさん助けて……)ガクガクブルブル

ほむら(あ、あれ?杏子の念仏?が止まった……)コロン

杏子「……」ガクガクブルブル

ほむら(きょ、杏子の肩に手!?)クルッ

ほむら(え?な、なんで、この部屋に霊なんていたの……)ガクガクブルブル

杏子(い、今ほむらがこっちを見たのにすぐに目をそらした……)

杏子(ってことはさやかじゃないのかこの手……)ガクガクブルブル

さやか「えへへ、離さないよきょうすけぇ……むにゃむにゃ」

ギュゥ

杏子(しめる力がどんどん強くなってるんだけど……)ガクガクブルブル

ほむら(ごめんなさい杏子……ごめんなさい……ごめんなさい……)

まどか(ほ、ほむらちゃんがこっちをすごく怖そうな目でみてる……)

まどか「も、もしかして私の後ろに何か見えるの!?」ガクガクブルブル

マミ(鹿目さんが震えてる!これなら抱きついても鹿目さんのためってことで……)

まどか(うぅ、私の後ろに何か見えるのならほむらちゃんの方に行かないと……)

マミ(あれ?鹿目さんが私から離れていく……)

マミ(よく見ると暁美さんがこっちを怖そうな表情で見てる……)

マミ(あの暁美さんが恐怖するものが私の後ろにいるというの!?)ガクガクブルブル

ほむら(まどかが近づいてきている?)

ほむら(もしかしてあのマミも幽霊にやられたというの!?)

まどか(うぇひひ、ほむらちゃんの近くまでこれた……これで少しは安心……)

まどか(く、暗くて黒い長い髪のほむらちゃんが怖く見えるよ)ガクガクブルブル

ほむら(え?私を見て怯えてる?もしかして私にも手とかが……)ガクガクブルブル

まどか(で、でもほむらちゃんってわかってるんだから大丈夫、うん……)

まどか(ちょっとだけ甘えちゃってもいいよね……)

さやか「まどかぁのいちごいただきぃー……むにゃ」

ゴン

杏子「ガフッ」

3人「!」ビクゥ

ほむら(今私の後ろで杏子が血を吐くような攻撃を霊に……)ガクガクブルブル

ほむら(ごめんなさい杏子、ごめんなさい恨まないでごめんなさい……)ガクガクブルブル

まどか(今ほむらちゃんの後ろで怖い声が……)ガクガクブルブル

マミ(鹿目さんの行った方向が安全というわけではなかったというの)ガクガクブルブル

杏子(今私霊に殴られた……思いっきり殴られた……聖書はやっぱりダメってことなのか)ガクガクブルブル

マミ(あ、あれ?突然身体が重く……)

QB(マミ達は寝てしまっているのかな?)

QB(以前マミを起こして寝ているときは起こさないようにと注意されたことがあったね)

QB(不機嫌にして個体を減らされても困るしこの部屋で起きるのをまたせてもらおうかな)

マミ(何か乗ってる……私に何か乗って……)ガクガクブルブル

ほむら(あれ?マミも近くまで来ているのね)

ほむら(マミの上に白い何かが!?)

ほむら(そういえば霊って目を合わせたりすると……)バッ

ほむら(見ちゃダメよ私、大丈夫、マミなら霊なんかに負けないわ)ガクガクブルブル

まどか(え?私の後ろをみてさらにほむらちゃんが震えはじめた?)

まどか(ほむらちゃんがこんなに怯えるほど怖いものって何なの!?)ガクガクブルブル

まどか(どうしよう、ほむらちゃんがこんなに怯えてるならくっついたら逃げれなくなりそう……)

まどか(でも振り向く勇気もほむらちゃんの向こう側を見る勇気もないよぉ……)

QB(なんだか震えていてバランスが取りにくいね)ピョン

マミ(身体が軽い!今しかないわ)

さやか「すやすや……」

杏子(後ろを見る勇気はない、ここはほむらに近寄ってみよう……)

まどか(ごめんねほむらちゃん……)ギュゥ

ほむら(まどかが抱きついてきた!!)

ほむら「まどか、起きているの?」ヒソ

まどか「う、うん」ヒソ

まどか「えと、なんだかぬいぐるみがなくて寂しいから抱きついてもいいかな?」ヒソ

ほむら「えぇ」ヒソ

ほむら(怖いのも少しましになって願ったりかなったりよ)

ピト

ほむら「!?」

ほむら「きょ、杏子……よね?」ヒソ

杏子「あ、あぁ……」ヒソ

ほむら「あなたさっき霊に殴られたりしていなかった?」ヒソ

杏子(や、やっぱりさっきまでの手はさやかじゃなくて……)ガクガクブルブル

杏子「あぁ……なんとか逃げてきたんだ」ヒソ

ほむら(やっぱりさやかじゃなくて霊だったの!?)ガクガクブルブル

まどか(やっぱりさやかちゃんと杏子ちゃんの方にも幽霊がいたんだ……怖いよぉ)ガクガクブルブル

コツン

まどか「!?」ビクゥ

マミ「ごめんなさい、私よ鹿目さん」ヒソ

ほむら「マミ、あなたさっき何かに乗っかられて……」ヒソ

マミ「そ、そう……やっぱり何かが乗っていたのね……」ヒソ

マミ(き、気のせいじゃなかったのね)ガクガクブルブル

ほむら(マミが何かを乗せただけとかでもなく本当にこっちも幽霊だったなんて)

ほむら(私って今までこんな部屋で寝ていたというの)ガクガクブルブル

さやか「きょうすけの演奏が聞けるんだぁ……むにゃむにゃ」

ほむら「今の声はさやかの声よね」ヒソ

杏子「あぁ」ヒソ

まどか「よかった、さやかちゃんも無事だったんだね」ヒソ

マミ「えぇ、よかったわ」ヒソ

ほむら(皆無事でこうして人に囲まれて安心すると一気に……)

まどか(どうしよう……おトイレに行きたくなってきたよ……)

マミ(でも今一人で行くなんてできるわけない……)

杏子(トイレに行く方向には霊がいるのは確定だし……)

4人(どうしよう、漏れそう……)

マミ(まずこの状況でトイレに行きたいなんて自殺行為よね……)

マミ(幽霊がいて、やっとこうして4人が固まることができたのに動きましょうと言うわけだし……)

マミ(でもこのまま4人で固まって寝たら……)

―――――――――

まどか「なんだか冷たい……あ!背中がびしょびしょに濡れてる!?」

ほむら「マミ……あなた漏らしたの?」

杏子「お前中3にもなっておもらしって……」

さやか「さすがにこれはないですよマミさん……」

―――――――――

マミ(まずい、まずいわ……)

杏子(トイレに行かないとまずいな……)

杏子(でもこの状況でトイレについてきてくれなんて言えねぇ……)

杏子(ただ危険なだけじゃなくて何より私が恥ずかしいし……)

杏子(でもこのまま我慢したら……)

―――――――――

ほむら「もう、人をおしっこまみれにするなら素直にトイレに行きたいっていいなさいよ」

まどか「え、えっと……私も昔おもらししたことがあるから気にしちゃダメだよ杏子ちゃん」

さやか「ま、まぁやっちゃったものはしょうがないんじゃない?」

マミ「しょうがないわ、それよりお掃除しましょう」

――――――――

杏子(って怖がりな私のおもらしをこいつらが気を利かせるようなことに……)

杏子(まずい……なんとか耐えるしかないのか……)

まどか(絶対に朝まで持たないよ……)フルフル

まどか(でも私がそんなこといって皆が怖い思いをするのもいや……)

まどか(でもこのままだと……)

―――――――――

杏子「まどからしいっていえばまどからしいな」

さやか「まだまだまどかもお子様だねぇ」

マミ「ふふっ気にしちゃダメよ鹿目さん」

ほむら「怖かったんでしょう?しょうがないわよ、気にしないでまどか」

――――――――

まどか(そんなのだめだよ!このままだとほむらちゃんにおねしょが……)

まどか(でもどうしたら……)

ほむら(安心してしまうと余計にくるわね……)

ほむら(でもこのままだと位置的にまどかにかかってしまう……)

ほむら(いえ、それ以前におもらしした時点でアウトなのだけど……)

―――――――――

まどか「あ、えっと……わ、私は気にしてないよほむらちゃん」

さやか「いやーまさかほむらがねぇ……」

マミ「ふふっ暁美さんにそういうところがあるっていうのも可愛いと思うわよ」

杏子「ま、この歳でもらすやつなんて普通いないしな」

――――――――

ほむら(なんてことにだけは……)

ほむら(どうしたら……)

QB(そういえば同じ女の子であるマミと暁美ほむらでも部屋がぜんぜん違うものだね)

ガタッ

4人「!」ビクゥ

キィッバタン

ほむら(い、いまひとりでにドアが開いて……閉まった)

まどか(うぅ、これじゃあおトイレに行きたいなんて言えないよぉ……)

マミ(危なかったわ、後もう少しで力が抜けて大変なことに……)

杏子(頼むよ神様、こんな時ぐらい追い詰めようとするのはやめてくれよ……)

ほむら(そうよ、自分から行きたいと言い出さなければいいのよ……)

ほむら(この状況ならトイレに行きたくなった人は絶対一人ではいけないわ)

ほむら(つまりその人は誰かに一緒に来て欲しいと頼むはず……)

ほむら(そこで私がすかさず立候補して一緒に行く……)

ほむら(完璧だわ!)

ほむら(待って、今私はまどかに抱きつかれてる……)

ほむら(ここで仮に杏子がトイレに行きたいと言うとすると……)

ほむら(抱きついているまどかを引き剥がしてトイレに行かないといけないことになる……)

ほむら(まどかが言い出してくれると嬉しいのだけど……)

マミ(気がつけば簡単なことだったわ……)

マミ(誰かがトイレに行きたいと言ったところで私がついていくといえばよかったのね)

マミ(一番年長さんだから頼られてもおかしくないはずだし)

杏子(誰か早くトイレに行きたいって言ってくれ……)

まどか(うぅ……トイレにいきたいよ)

マミ(誰か……)

ほむら(誰か何か言って!)

さやか「ん、んー……」ムクリ

マミ(美樹さんが起き上がった?)

さやか「あれ?なんで皆固まってるんだろう……まぁいっか……」

さやか「トイレ行こっと……」

ほむら(さやか……今日ほどあなたを羨ましいと思ったことはないわ)

杏子(なんで怖くないんだあいつ……)

ほむら(待って、これはチャンスよ……)

ほむら(今さやかがトイレに居るということは独りででもトイレにさえいけばさやかがそこにいる)

ほむら(つまり一人ではなくなるはず……)

ほむら(さやかは寝ぼけているから危ないとでも言えば多分トイレの間ドアの前で待ってくれる)

ほむら(そうと決まれば動くのよ私……)

ほむら「……」

ほむら(あのトイレまでのトビラってあんなに遠かったっけ……)

ほむら(で、でも動かないと……)

さやか「あーすっきりしたー」

さやか「なんか仲間はずれみたいで嫌だし私も近くに行こっかな」

ほむら(結局動けなかった……)

マミ(美樹さんがいる間に動ければ……)

まどか(さやかちゃんに付いて行けばよかったよぉ……)

杏子(くっそー何で動かないんだよ私の足……)

まどか(もう限界だよ……)フルフル

ほむら(まどかが震えてる……もしかしてまどかも我慢して……)

ほむら(そうよ、気遣ってトイレに誘導したらよかったんじゃない!これならすぐに……)

ほむら「まどか、もしかしてトイレを我慢しているの?」ヒソ

まどか「え?えっと……うん……」ヒソ

ほむら「なら私がついていくわ、一緒に行きましょう?」

まどか「ほ、本当?」パァ

ほむら(私も限界だからまどかを利用してしまったけど、この眩しい笑顔を見るとまどかを利用した自分が恥ずかしいわ)

マミ「待ちなさい二人共、私も行くわ」

杏子「私も一緒に行ってやるよ」

ほむら(何よ、結局全員我慢していたのね……)

まどか「じゃ、じゃあ皆でせーので起き上がろ」

ほむら「せーの」

ガバッ

マミ「一気に突破するわよ」

杏子「おう」

ほむら「まどか、しっかり捕まっていて」

まどか「う、うん」

マミ「何事も無くトイレについたわね……」

杏子「あぁ、あんなに遠かったと感じたトイレがこんなに近いなんてな」

ほむら「ところで順番はどうするの?」

まどか「あ、そうだね」

4人「……」

杏子「じゃんけん」

3人「!!」

杏子「ポン」

杏子「私とマミの勝ちか……」

ほむら「私とまどかは負けね……」

まどか「我慢できるかなぁ……」

マミ「結果は1番目が佐倉さん、2番めが私、3番目が暁美さん、4番目が鹿目さんでよかったかしら?」

まどか「はい……」

ほむら「まどか、3番目に入ってもいいのよ?」

まどか「ううん、大丈夫だよ、ほむらちゃんだって限界なぐらい我慢してるんだから気にしないで」

杏子「はぁ……電気のついた部屋って素晴らしいな……」

杏子(あれ?でも電気なんて関係なく幽霊ってテレビとかで出てたような……)

杏子(個室にひとりきり……)

杏子「ま、マミ……ちょっと中に入ってこないかい?」

マミ「な、何言ってるの佐倉さん!?」

杏子(も、もうここまできたら全員が怖がっていたのはわかってるんだし)

杏子(いまさら恥ずかしがる必要はないよな……)

杏子「い、今入ってきてくれたらマミも個室にひとりきりにはならないように私が」

マミ(そう言われてみると確かに個室にひとりきりになるのは怖いわね……)

マミ「わかったわ、入るわね」

杏子「あ、あぁ……」

ほむら「……」

まどか「……」

ほむら「わ、私たちはどうする?」

まどか「うぇ、うぇひひ、できたらお願いしたいなって」

ほむら「奇遇ね、私もお願いしたいと思っていたところよ」

杏子「こ、こっちを見るなよ」チョロチョロ

マミ(そう言われても音がよく聞こえているのだけど……)

杏子(確かに安心できるけどなんて恥ずかしさだよこれ……)

キィッ

マミ「ま、待たせたわね///」

杏子「そ、それじゃあ私達はドアの前で待ってるから///」

まどか(なんで顔が赤いんだろう?)

ほむら(何かあったのかしら?)

ほむら「じゃあ悪いけど先に済まさせてもらうわね」

まどか「うん」

ほむら「……」シュル

ほむら(あの二人が赤面していた理由がわかったわ……)

ほむら(これは確かに恥ずかしいわ……)

まどか「あ///」

ほむら(そうやって赤面して見られると余計に恥ずかしいのよまどか///)

ほむら(まどかを待たせるわけにはいかないし……)チョロ

まどか「///」ジィー

ほむら(な、なんでそんなに凝視してるのまどか///)

まどか(ひ、人がおしっこしてるところって初めて見たかも///)

ピト

まどか(え?ドアは閉まってるのに足に何か……)

まどか(も、もしかして……違う……よね?)

まどか「ほ、ほむらちゃん……あの……」

ほむら「な、なな!」

まどか(や、やっぱり私の足元に何か居るの!?)

まどか「……」オソルオソル

QB「やぁまどか、ボクと契約して魔法少女になってよ!」

まどか「な、なんだQBかぁ」ヘタァ

ほむら「なんであなたトイレに入ってきてるのよ!」

QB「僕達にそういう文化はわからないからね」

まどか「はぁ、安心したら力が抜けちゃったよぉ」チョロ

まどか「あ、ああああああ!QBの馬鹿あああああ」チョロチョロ

ほむら「///」ジィー

まどか「み、みないでほむらちゃん///」チョロチョロ

QB「排泄行為をなかったことにするなんて君が願うだけでできることじゃないか」

チュンチュン

さやか「んーよく寝た―」

杏子「くかー……むにゃむにゃ」

マミ「すぅ……すぅ……」

まどか「おはようさやかちゃん……」

ほむら「あら、おはようさやか」

さやか「二人共クマができてるよ?」

まどか「き、気にしないで」

ほむら「そうよ、気にしなくていいわ」

さやか「ははーん、徹夜で二人一緒に恥ずかしいことでもしてたってわけ?」ニヤニヤ

まどか「ち、ちち、違うよ!」

ほむら「そ、そうよ!」

まどか(私のおもらしをマミさんと杏子ちゃんにバレないようにほむらちゃんが片付けてくれてたなんていえないよぉ……)

さやか(あれ?冗談のつもりがさやかちゃん名推理?)

さやか(よく見るとまどかはパジャマを着替えてるし……)

さやか「そっか、まさかまどかとほむらがねぇ……」

まどか「だ、だからそういうのじゃ///」

さやか「まぁそれはいいとしてなんでQBがぶら下がってるの?」

ほむら「当然の報いを与えただけよ」

QB「やれやれ、訳がわからないよ」

―夜 まどかの部屋―

まどか「お泊りは楽しかったけど昨日は怖かったなぁ……私の家はお化けはいないよね……」

コンコン

まどか「!!」

コンコン

まどか「きゅ、QB?」

アケテ~

まどか「だ、誰なの?」

コンコン

まどか「……」オソルオソル

まどか「だ、誰!」

ほむら「まどかああああぁ……」

まどか「長い黒髪の女の子が髪を乱して……」パタリ

ほむら「ま、まどか?まどかぁ!」

まどか「ん……あれ?私寝ちゃったんだっけ……」

ほむら「あ、よかった目を覚ましたのねまどか」

まどか「あれ?ほむらちゃん?」

ほむら「ごめんなさい、私があなたを驚かせてしまったみたいね」

まどか「あ、窓を叩いてたのはほむらちゃんだったんだね」

ほむら「えぇ、家にいるのが心細くて怖くて居ても立ってもいられなくて……」

まどか「うぇひひ、ほむらちゃんも私と一緒で怖がりさんだもんね」

ほむら「そうね、今更隠せないし否定はしないわ……そこでお願いがあってきたの」

ほむら「昨日の心霊現象はさやかの寝相とQBのせいということで私の部屋に問題はないことはわかったけど」

ほむら「なんだかあの部屋に一人で居るのが怖くて……」

ほむら「寝るときだけでいいからまどかにそばに居て欲しくて……」

まどか「うぇひひ、私も一人で寝るのが心細いなって思ってたの」

ほむら「ほ、本当?」

まどか「うん、一緒にベッドで寝ようよほむらちゃん」

ほむら「う、うん!」

―マミの家―

杏子「ゆ、幽霊なんて結局いるわけねぇよな」

マミ「そ、そうよ、昨日は雰囲気に流されてしまったけど」

杏子「と、ところでさ、今日泊めてくれないか?」

マミ「も、もちろんいいわよ!一人で寝るのがこわ……じゃなくてすこしお話する相手が欲しいって思っていたのよ」

杏子「そ、そうか、そりゃよかったよ」

まどか「こうやって誰かと一緒だと安心するね」

ほむら「えぇ、そうね」

まどか「昨日はごめんね、おしっこの片付けなんてさせちゃって」

ほむら「気にしないで、力が抜けたらああなってしまうのも当然よ」

まどか「うぇひひ」ギュゥ

ほむら「ま、まどか?」

まどか「昨日はほむらちゃんがずっと抱きしめてくれてたからそのお返しだよ」

ほむら「///」


マミ「こうして佐倉さんと二人で寝るのも懐かしいものね」

杏子「言われてみるとそうだな……」

マミ「大きくなったわね」

杏子「マミだって胸とかでっかくなったじゃねぇか」

マミ「あの頃は私についてきてマミさんマミさんって呼んでくれてたっけ」

杏子「そ、そんなことは忘れちまえ///」

マミ「ふふっ一人暮らしに慣れていたと思っていたけど……」

マミ「これからも佐倉さんが通うようになったら一人暮らしの寂しさに耐えれなくなりそうね」

杏子「何言ってるんだよったく……」

さやか「今日はお泊りしてそのままたくさん遊べて楽しかったなー」

さやか「それにしても朝はよくわからない事で杏子に怒られたなぁ」

さやか「殴られたとか肩を掴まれたとか……」

さやか「そう言われても私が寝相悪いのは自分でわかってるから離れて寝てたんだけどなぁ」

さやか「皆が固まってるから近づこうかなって思ったのも結局近づかなかったし」

さやか「っていうか幸せな夢を見てたからなのかずっと毛布を抱き枕にしてたみたいなんだけどなぁ……」

さやか「まぁいいや」

さやか「そんなことよりまどかとほむらの関係がどうなったかのほうが気になるし」

さやか「仁美とまどかを今度からかって探ってみますかー」





終わり

キリの良い終わりって難しいでも長時間の保守をさせることなく終われてよかった
まどほむが好きすぎて困る……5人皆好きだけど
付き合ってくれた人ありがとう、暇つぶしにでもなってれば幸い

ところでずっと気になってたんだけどお前の後ろにいるその人って……

ベッドの中のまどほむは俺の中でラブラブイチャイチャしてるよ

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