遊馬「『安価』って何?」十代「ドラ焼きに挟まってる……」遊戯・遊星「それは餡子」 (1000)



・遊戯王の安価SSです。

・安価で登場するデュエリストを決めます。

・マイナー過ぎて>>1がよく知らないキャラ、そもそもデュエルしてないキャラ等は安価下となります。
(TF等のゲームでデュエルしたことがあるキャラはOKとします)

・アニメオリジナルカード、禁止カードも使わせます。(主にDMキャラ)

・四人主人公は最初からいます。

・舞台はご都合謎空間です。


以上を理解した上で、お暇な方はどうか見てってください。




      おい、なら茶店にガッチャビングしろよ俺ー!

       ̄∨ ̄ ̄∨ ̄ ̄∨ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

            _、,_   ☆彡
          /V ゞ \  
          LレWV  > (V) (V) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

           (∀・|/     ミ[ ・Y・]ミ__
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遊戯「………あ、れ……? ここは……?」

闇遊戯「気がついたか、相棒!」

遊戯「もう1人の僕……ここ、どこ? 何で僕、知らないベッドで寝てるの?」

闇遊戯「わからない……俺達は確か、家でデッキを見直し終わって、眠りについた筈だが……」

遊戯「……あれ? もう1人の僕、なんだか、いつもよりハッキリ見える気がするんだけど」

闇遊戯「あぁ。どういうわけかわからないが、俺の体は今、実体化しているらしい」

遊戯「え!? 実体化って……ホントだ! 触れる!」

闇遊戯「どうしてこんな事になったんだ? どうやって俺の体を……」

遊戯「……かなり広い部屋だね。天井も高い……何人かでデュエルできちゃいそうな位だ」

闇遊戯「テーブルやタンスなんかの家具、冷蔵庫に電子レンジに、洗濯機……? 誰か住んでいるのか?」

遊戯「……ひょっとして、僕たち、誘拐された!?」

闇遊戯「俺ですら気がつかない内に、か。 俺の実体化のことも考えると、何らかの『力』を持った者による犯行かもしれないぞ」



遊戯「ど、どうしよう……」

闇遊戯「とにかく、ここから脱出すべきだ。幸い今は誰もいない。罠の可能性も捨てきれないが、あのドアから出よう!」

遊戯「わ、わかった!」



???「――れで、どう――す?」

???「――あえず――を――しよう」



遊戯(!! 声!? 誰か来る!)

闇遊戯「ッ! 下がれ相棒!」



ガチャッ!



十代「それにしても、こんな所でお前と会うなんてなぁ。地獄に仏ってやつかな?」

遊星「そんな、俺のほうこそ、十代さんに会えて心強いです」

十代「へへ、やっぱり俺達、見えない絆で繋がってるのかもな!」

遊星「絆……そうですね。きっと、そうだと思います」

ユベル『……おい十代、あんまり遊星にくっ付くなよ』

十代「えー? なんでだよ、別にいいだろ? な、遊星!」肩くみ

遊星「ええ、大丈夫です。かまいません」

ユベル『……そうじゃなくて、僕がかまう……いや、なんでもない』

十代「あーあ、これで遊戯さんもいれば100人力なんだけ……ど……?」

遊星「! あれは……!」


遊戯「十代君!?」

闇遊戯「遊星! それから……ユベルか!?」

十代「ゆ、遊戯さん!! 遊戯さんだぁ!! うわー! ほんとに会えた!」

遊星「ま、待ってください十代さん! 遊戯さんが……2人います!」

十代「ん……? うお!? ほんとだ!?」

遊戯「あ、あの、これは……」

遊星「これはまさか……どちらかが偽もn――」

十代「遊戯さんが2人もいるなんて! これなら150人力だぜ!!」

遊星「いや、十代さんそう言う問題じゃ――」

闇遊戯「大丈夫だぜ遊星。俺も俺の隣にいるのも、どちらも本物の武藤遊戯だ」

遊星「……! その感じ……もう1人の遊戯さんですか?」

十代「ってことはこっちが、普通の遊戯さん!」

遊戯「あはは……」


遊星「……すみません、確認だけさせてください。俺達3人が戦ったデュエリストと、そのデッキは何ですか?」

遊戯「パラドックス、だね。使ったデッキは……」

闇遊戯「様々な時代のデュエリストから奪ったカードを使って作り上げた『Sin』デッキだ」

遊星「……わかりました。どうやら、本当にどちらも遊戯さんのようだ。疑ってすみません」

遊戯「気にしないいでいいよ。こんな状況だったら、誰だってそうすると思うし」

十代「いやー、お久しぶりです遊戯さん! また会えて嬉しいです!」

闇遊戯「あぁ! 遊星も十代も、ユベルも元気そうで何よりだ」

十代「でも、何で遊戯さんが2人に? 確か遊戯さんたちは、1つの体に2つの意思がある状態だった筈じゃ……」

闇遊戯「それがわからないんだ。恐らくは俺達をここに連れてきたヤツの仕業だと思うが……」

遊戯「そうだ! 十代君や遊星君も、知らない内にここへ?」

十代「ええ。俺は旅をしている途中で」

遊星「俺はガレージで眠って、気がついたらここに」

遊戯「僕らと同じだ……」

闇遊戯「それにしても、違う時間に存在する人間を1つの場所集めるとは……またパラドックスのような奴が?」

遊星(イリアステル……は無いな。もう存在しないのだから。仮にいても、もう彼等にこんなことをする理由は無い)



十代「…………?」

遊戯「? 十代君、どうしうたの?」

十代「なんか、声が聞こえませんか?」

遊星「声?」

ユベル『……十代、右前方、上に、何かいるのを感じる』

十代「! 本当か!?」



???「――ま――きろ――ま!」ヒソヒソ



闇遊戯(まさか……)

遊星(俺達をここに連れてきたヤツか!?)

遊戯「あそこ、僕が寝てた二段ベッドの上の段だ!」

闇遊戯「すぐ近くにいて気が付けなかったとは……皆、警戒して近づこう」

遊星「はい……!」

十代「がってん!」

ユベル『あぁ、そうだ、ちなみに、反応は1つの場所に、2つあるからね』

十代「? ふたつ?」




アストラル『遊馬! 遊馬! 起きろ遊馬!!』

遊馬「zzz……んにゅ~……小鳥のデュエル飯はうまいなぁ……」

アストラル『寝ている場合じゃない! 起きろ!』

遊馬「かっとビングゥだじぇ……」

アストラル『何者かが近づいてくる! 我々をここに連れてきた者かもしれない! 起きろ遊馬!!』

遊馬「俺のターン……ドロー……zzzz」

アストラル『くっ……こんなことならデッキ構築は翌日にして早く寝させるべきだった!』



闇遊戯「おい! お前! お前が俺達をこんなところに呼び出したのか!」

アストラル『!!』

十代「なんか人型のモンスターっぽいのがいるぞ! カードの精霊か!?」

ユベル『いや、精霊のとはまったく違う力を感じるよ』

遊星「光を発している……あの光、何かあるのか!?」

遊戯「…………」

アストラル(私が見えている!? 彼等は何者だ!? それにあの羽根の生えたモンスターの様なものは一体!)

アストラル『……! 待て、今君は、『俺達をここに連れてきたのは』と、言ったのか?』

闇遊戯「!」

アストラル『ということは……君たちもここに、気がついたら居た、のか?』

十代「『も』? ってことは……」

遊星「お前は……加害者ではなく……」

闇遊戯「俺たち同じ、被害者側……?」

アストラル『……どうやら、敵ではないようだ。……遊馬、いい加減本当に起きてくれ』

遊戯「! まだ誰か居るの?」

遊馬「……zzz……ンン……ん……?」パチッ

アストラル『やっとか……』

遊馬「……おお……アストラル、おはよう……」

アストラル『おはようじゃない。周りを良く見ろ』

遊馬「……? あんた達……誰? え? どこ、ここ」





――――――――――――――


アストラル『――と、言うわけだ』

遊戯「やっぱり、君たちは僕たちと同じなんだね」

闇遊戯「いきなりお前呼ばわりして、すまなかったな」

アストラル『いや、私のような存在が目に入れば、嫌でも警戒せざるを得ないだろう。気にしないでくれ』

遊馬「そうそう! 俺だって初めてアストラルに会った時はホントビックリしたぜ」

十代「で、君たちは?」

遊馬「俺? 俺は九十九遊馬! こっちは相棒のアストラル!よろしく!」

闇遊戯「『相棒』か……俺と相棒の関係に似ているような気がするな」

遊戯「あはは、そうだね」

遊馬「そういう兄ちゃん達は?」

遊戯「僕は武藤遊戯。それで……」

闇遊戯「俺も武藤遊戯……では混乱するから、ファラオとでも呼んでくれ」

遊馬「ファラオ? エジプトの王様だっけ。じゃあ、『王様』って呼ぶな!」

闇遊戯「お、王様?」

十代「お、それいい! 俺ももう1人の遊戯さんのこと、王様って呼んでもいいですか?」

闇遊戯「じゅ、十代……」

遊星「……なら、俺は『王』と呼ぼう」

闇遊戯「遊星まで……」

十代「あぁ、そうだ。自己紹介の途中だっけ。俺は遊城十代! そんでこっちが俺の精霊のユベル!」

ユベル『……よろしく』

遊星「俺は不動遊星だ」

遊馬「十代さんに、遊星さんか! よろしくな! それからえっと……ユベル!」

ユベル『必要以上に馴れ合う気はないから、そのつもりで』

アストラル『……よろしく頼む』

遊馬「それにしても、何なんだここ? でっかい部屋だなー」

十代「俺達を集めて、何をさせる気になんだろう?」

闇遊戯「わからない……相手の目的が全く見えない」

遊戯「ねぇ、ここでじっとしてるわけにもいかないし、この部屋を探索してみない?」

遊星「そうですね。調べれば、何か出てくるかもしれない」

十代「うん! 皆、手分けしてこの部屋を調べてみようぜ!」




闇遊戯「よし、俺達はこっちを調べるぜ。相棒!」

遊戯「うん!」

遊馬「じゃあ俺達はこっちだ! アストラル!」

アストラル『わかった』

十代「それじゃ、俺達はそっちを。行こうぜユベル」

ユベル『フン……』



遊星「ということは、俺はあっちか……」

遊星「……俺だけ1人だ……」



遊馬「! 王様! さっそく何か発見いたしました!」

闇遊戯「何? もうか。早いな」

アストラル『発見したというより、ただそこにあったと言った方がいいかもしれない』

遊馬「テーブルの上に普通に置いてあったぜ」

遊戯「紙……これ、書置きかな」

闇遊戯「十代! 遊星!」

遊星「何かありましたか?」

十代「? これは……」

闇遊戯「読み上げるぞ」





―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


ようこそ! デュエリスト諸君!

ここは私、神が創った暇つぶしのための空間だ!

君たちは安価に従ってただデュエルしてくれればそれでいい!

君たちがこれを読み終わったら、さっそく別のデュエリストを召喚するから

いいバトルを繰り広げてくれ!

私が飽きたら、皆帰してあげるから、それまで自由に、ゆっくりしていってね!!


PS

冷蔵庫に色々ご飯作っておきました。
よかったらレンジで暖めて食べてね(はぁと)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



全員「……………………」


遊馬「……なんじゃこりゃ」

アストラル『……とても神を自称する者の文章とは思えないな』

遊戯「デュエルすればいいって……どういうこと?」

闇遊戯「そのままの意味で受け取れば、いいのか……?」

十代「何だよ最後のPS! お母さんかよ!」

遊星「…………」ツカツカ

闇遊戯「遊星? どこへ行くんだ?」



ガチャッ!(冷蔵庫を開けた)



遊星「…………ラップがかけられたグラタンがある……」

遊戯「い、意味が分からない……」

遊星(そういえば、ここ数日まともな食事を取ってない気がする)ジュルリ

遊馬「……なぁなぁ、『安価』って何?」

十代「ドラ焼きに挟まってるアレだろ?」

遊戯・遊星「それは餡子」



パアアアァァァ……!



全員「!!!」

闇遊戯「何だ!? この光は!」

遊馬「……! 中に人が!?」





以上です。

ここから+3で対戦相手、+5でデュエルする四人主人公の内の一人を決めます。


次回は来週辺りにでも来れれば。



>>1です。

来週と言ったが、デュエル前まで書き終わったので投下するんだぜ。





アンナ「……う……な、何が起きたんだ……?」



遊馬「うぇ!? あ、アンナ!?」

アンナ「! ゆ、遊馬! ……と、誰だ?」

遊戯「遊馬君、知り合い?」

遊馬「あ、あぁ。神月アンナだ」

アストラル『かなりの腕前のデュエリストだ。WDCでは助太刀してもらったこともあったな』

アンナ「!? な、なな、何だお前!!」

遊馬「ん……!? アンナにもアストラルが見えてる!?」

アストラル『……どうやら、遊戯や十代達が特別なのではなく、この空間のせいで私の姿が見えているらしいな』

ユベル『思えば、遊馬にも初めからボクが見えていたのか』

アンナ「うわぁ!? も、もっとヤバイのがいたぁ!!」

ユベル『……失礼なヤツだな』



アンナ「お、お、お前ら!! 遊馬から離れやがれ!!」

闇遊戯「おい落ち着つけ、彼等は悪いやつじゃない!」

十代「そうそう! アストラルはいい奴だぜ! ……ユベルも!」

ユベル『なぜボクが後なんだい』

十代「ところでお前、髪型が俺にちょっと似てないか?」

アンナ「どうでもいいぜそんなこと!! ていうか誰なんだお前ら! 何なんだお前ら!」

アンナ「遊馬もなんであたり前みたいにこんな変な奴等と一緒にいるんだよ! ていうかどこなんだここぉ!」

遊戯「だ、だから落ちついてってば! まずは話を――」

アンナ「……!? き、気安く近づくなよ! それ以上寄ったらこのフライングランチャーで……」

アンナ「あれ? そういえば、フライングランチャーはどこだ!? ……な、無い!? な、何で……」

アンナ「ち、畜生、なんなんだよ……何で俺こんな所に……! ゆ、遊馬、帰ろうよぉ!」

遊馬「ちょ、アンナ、引っ張るなよ!」

十代「なぁなぁ、やっぱお前デュエリストなのか? どんなデッキ――」

アンナ「わ、わあぁ! く、来るなよ! 来るなぁ! ううぅ、遊馬ぁ……!」グスッ

十代「な、なんだよ、ちょっと話しかけただけなのに……」

ユベル『この状況に加えて、僕やアストラルの存在が、余計に彼女を混乱させてしまっているようだね』

アストラル『冷静な判断ができないでいるようだ。どうしたものか……』



遊星「…………」ピッピッ

遊戯「……遊星君、何してるの」

遊星「……グラタンを温めようかと……」グゥ

遊戯「何で1人だけご飯食べようとしてるの!? 遊星君も説得手伝ってよ!」

遊星「す、すみません、つい……」



アンナ「……う、うぅ……!」グス

遊戯(ま、まずい、盛大に泣き出しそうな雰囲気……!)

遊馬「――――アンナッ!!」ガシッ

アンナ「えっ?」

遊馬「大丈夫だから、一旦落ち着こうぜ。な? 俺がついてかっら!」

アンナ「な、ななな」

アンナ(ゆ、遊馬が、オ、オレの手を……握って……!/////)ボッ

遊馬「俺達全員、アンナと同じで、わけわかんない内にここに居たんだよ。だから俺達は、皆仲間なんだよ」

アンナ「で、でも、そいつらが悪い奴じゃないって保障は……」

遊馬「大丈夫だって! 仮にもしそうだったとしたら、俺達がデュエルでぶっ倒してろうぜ!」

アンナ「遊馬……」

遊馬「だから大丈夫! 絶対、俺がお前を守ってやる!」キリッ

アンナ「!…………わ、わかった……/////」カァァァ



十代「……なんか良くわかんねーけど、収まったのか?」

アストラル『……そうらしいな』

闇遊戯(なるほど、彼女は遊馬のことが……)

遊星(好き……なんだろうな)グゥ

遊戯(やるなぁ、遊馬君。……僕も杏子にあんなこと言えたらなぁ……)

ユベル(十代も僕にあんなこと言ってくれないかな…………無理だな。今の光景を見て『よくわからない』とか言ってしまう十代には)



遊馬「よっし! じゃあ、もう大丈夫だな!」パッ

アンナ「あ……」

アンナ(もうちょっと繋いでてほしかった……)

アストラル『良くやったな遊馬。彼女を落ち着かせることに成功した』

遊戯「すごいね、遊馬君。僕も見習わなくちゃ」

遊星「神月への真っ直ぐな言葉……いい絆の形を見せてらった」

アンナ「き、絆ってそんな……/////」

遊馬「大したことじゃないって! 『仲間』が困ってたら、それを助けてやるのが当然だろ?」

アンナ「」

闇遊戯「…………」

遊星「…………あの、すまないが、遊馬と神月は、どういう関係の……?」

遊馬「関係って、だから『仲間』だよ!俺とアンナは、デュエルと言う絆で結ばれた、最高の『仲間』さっ!」

遊戯(ゆ、遊馬君……)

ユベル『何だ、遊馬も十代と同じタイプか』

十代「え? 何?」

遊馬「なっ、アンナ!」b

アンナ「……おう、そうだな……仲間だな……へへ……」グスッ

遊馬「? どうした? 腹でも痛いのか?」

アンナ「……大丈夫だぜ……」ズーン





<ピンポンパンポーン!>



十代「! 何だ?」



<安価が選択されました。デュエルを開始します>

<不動遊星と神月アンナは、リングに上がってください>



遊星「何……?」

アンナ「は? オレ?」



ガシャン!

ゴゴゴゴゴゴ……



遊星「!! 足場が!?」

アンナ「うわわわっ!?」

十代「遊星!?」

遊馬「ア、アンナ!」



ゴゴゴゴゴ……ガシャン!


ブウゥン……


闇遊戯「これは……!」

遊戯「デュエルフィールド!」


遊星「これは……バリアか? 見えない壁のような物がフィールドの周りに……」

アンナ「な、なんだよこれ、どうなってんだ?」




<参加者は、デュエルディスクをセットしてください。30秒後、デュエルを開始します>



ウィーーン



遊星「! 床からディスクが……。……これは、俺のデュエルディスクか!?」

アンナ「あ、オレのD・ゲイザーとディスクだ!」


遊戯「……これってやっぱり……」

闇遊戯「あぁ。どうやら、デュエルが終わるまで、二人は外に出られない仕組みになっているみたいだ」

十代「デュエルすんなら俺も混ざりたかったなぁ……」

ユベル『……この状況でもデュエルを楽しむ気持ちを忘れないそんな君が好きだよ』

遊星「何てことだ……! そろそろ温めが終わる頃だと言うのに!」グゥ

遊戯「……結局グラタン温めてたんだ」

遊馬「アンナー! 取り合えずデュエルすれば出られるみたいだから、頑張れよー!」




アンナ「……なんか、アンタとデュエルしないと事は進まないみたいだし(遊馬も応援してくれてるし)……デュエルしようぜ!」

遊星「……仕方ない。さっさと、終わらせよう」

アンナ「行くぜ! デュエルディスク、セット! D・ゲイザー、セット!」 ジャキンジャキン!

遊星「それは……君のディスクか?」

アンナ「? そうだぜ? そんなに珍しいか?」

遊星「ああ。見たことないディスクだ。凄いな、そんなにコンパクトなものから変形するとは。それにその目に付けたのは……」

アンナ「何だよ、知らないのか? D・ゲイザーだよ。これがなきゃデュエルのヴィジョンが見えないだろ?」

遊星「そうなのか? 俺たちは肉眼で見えるヴィジョンでデュエルしてきたが……」

アンナ「?」

遊星(……そうか、遊馬の時代ではそういうシステムなのか)

遊星「いや、何でもない。始めよう」

アンナ「へっ! オレの暴走デッキの恐ろしさ、見せてやるぜ!!」




<デュエル開始まで、5・4・3・2・1……>




遊星・アンナ「「デュエル!!」」





ここまです。


というわけで、対戦相手はアンナちゃんです。
既に男臭い空間にⅢまで来たら、まぁ他の男キャラに比べれば幾らかマシだろうけど、
それでも男には変わりないので、アンナちゃんにしました。

そしてちょっとあざとく書きすぎた気がする。ついでに蟹のキャラも安定しない。なんだこれ。


デュエルパートは明日か明後日には。




こんばんわ>>1です。

遅れて申し訳ない。

Aパートのみですが投下します。



【遊星 LP 8000】

【アンナ LP 8000】


遊星「……? 8000?」

アンナ「あれ? ライフがいつもの倍だ……これじゃグスタフマックスでも一気に削れないじゃねーか」



闇遊戯「ライフポイントが8000だと?」

十代「ここでの特別ルールかな?」

遊戯「普通よりも長期戦になりそうだね」



アンナ「……まぁいいや。先攻はオレが貰うぜ! ドロー!」



TRUN-1



【アンナ LP 8000】手札 6


アンナ「よし……オレは手札から、《無頼特急バトレイン》(ATK 1800)を召喚!」


ガタンゴトン、ガタンゴトン!


遊星「列車……?」


アンナ「《無頼特急バトレイン》の効果発動!」

アンナ「相手プレイヤーに、500のダメージを与える!! 『トレイン・レイン』!!」



ダダダダダンッ!!



遊星「くっ……!」



【遊星 LP 8000 → 7500】



アンナ「こいつの効果を使うターンは、オレはバトルを行えないけど、先攻だから関係無いぜっ!」

アンナ「オレはカードを1枚伏せて、ターンエンド!」



【アンナ LP 8000】手札 4

モンスター

《無頼特急バトレイン》(ATK 1800)

魔法・罠

伏せ1枚




十代「先攻バーン攻撃とはいえ、先に遊星にダメージを与えるなんて、やるじゃんアンナの奴!」

ユベル『攻撃できなくなるデメリットも、先攻で使うことによって回避する、か』

アストラル『さて、彼はどう出るか……』



TURN-2


遊星「俺のターン、ドロー」



【遊星 LP 7500】手札 6



遊星「俺は、《スピード・ウォリアー》(ATK 900)を召喚!」


スピウォリ『フオォッたぁッ!!』


遊星「そして手札から装備魔法、《進化する人類》を発動して、《スピード・ウォリアー》に装備!」

アンナ「《進化する人類》……?」

遊星「《進化する人類》は、自分のライフポイントが相手より少ない場合、装備モンスターの元々の攻撃力を、2400にする!」


スピウォリ『オオオォォォ……!!』


《スピード・ウォリアー》(ATK 900 → 2400)


遊馬「い、いきなり2400にアップした!?」

アストラル『しかしあのカード、「ライフが相手より少ない場合」という説明を聞く限り、ライフが上回った時にデメリットが発生すると考えていいだろう』

遊馬「え、そうなの?」

闇遊戯「つまり、《巨大化》に似た効果ということだな」




遊星「バトル! 《スピード・ウォリアー》(ATK 2400)で、《無頼特急バトレイン》(ATK 1800)に攻撃!」

アンナ(よしよし! これでバトレインが墓地に行けば、効果を発動して『あいつ』を持ってこれる! 計画通りだぜ!)ニヤリ


遊星「この瞬間! 《スピード・ウォリアー》のモンスター効果を発動!」

アンナ「ん?」

遊星「このカードが召喚に成功したターンのバトルフェイズ時のみ発動できる!」

遊星「このカードの攻撃力は、バトル終了時まで、元々の攻撃力の倍になる!!」

アンナ「元々の攻撃力の……倍!?」


遊馬「元々の攻撃力の倍ってことは……《スピード・ウォリアー》の攻撃力は900だから……」

遊戯「違うよ遊馬君、今の《スピード・ウォリアー》の『元々の攻撃力』は、《進化する人類》の効果によって2400になってる」

遊馬「あ、そっか。……ってことはつまり!?」

十代「そう。2400の倍。よって《スピード・ウォリアー》の攻撃力は……」


アンナ「よ、4800ーーッ!?」

遊星「行け! 《スピードウォリアー》(ATK 4800)!! 『ソニック・エッジ』!!」



スピウォリ『フゥンッ! ハアァッ!!』


ゴギャンッ!!

ドゴオオォンッ!!



アンナ「うわああーッ!?」


【アンナ LP 8000 → 5000】


遊星「……バトル終了時、《スピード・ウォリアー》の攻撃力は元に戻り、さらに、《進化する人類の効果》で、ライフが相手を上回っている場合、装備モンスターの元々攻撃力は1000になる」


《スピード・ウォリアー》(ATK 4800 → 2400 → 1000)


遊馬「攻撃力が下がった!」

闇遊戯「やはりデメリット効果があったか」

ユベル『しかし、《スピード・ウォリアー》の本来の攻撃力は900だ。このデメリットはあまり機能してないね』

アストラル『装備カードでモンスターの攻撃力を強化し、さらに「元々の攻撃力を」と言う部分に着目し、モンスター効果でさらに強化……』

アストラル『そしてデメリット効果も、攻撃力1000以下のモンスターに装備することでデメリットを打ち消す……』

アストラル『不動遊星……中々のデュエルタクティクスだ』




遊星「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ」

アンナ「くっ……! この瞬間、墓地に送られた《無頼特急バトレイン》の効果発動!」

アンナ「このカードが墓地に送られた場合、そのターンのエンドフェイズ時に発動できる!」

アンナ「デッキから、レベル10の機械族モンスター1体を手札に加える!」

アンナ「オレはデッキから、《除雪機関車ハッスル・ラッセル》を手札に加えるぜ!」

遊星「! レベル10……!」


遊戯「レベル10のモンスター!?」

闇遊戯「神と同じほどのレベルを持つカードか……」

遊馬「(神……?)アンナのデッキは、強力な高レベルモンスターがバンバン出てくる暴走鉄道デッキなんだ」

十代「おーそうなのか! じゃあカイザーに似たタイプか! すげー! 早くそのモンスターを見たいぜ!」



【遊星 LP 7500】手札 3

モンスター

《スピード・ウォリアー》(ATK 1000)

魔法・罠

《進化する人類》(《スピード・ウォリアー》装備)

伏せ1枚




TURN-3



アンナ(くっそー!! いきなり3000も削られたちまった……!)

アンナ「でも! こっから挽回してやるぜ! オレのターン、ドロー!」



【アンナ LP 5000】手札 6



アンナ「……オレはカードを2枚伏せて、ターンエンドだ!」

遊星「何……?」



【アンナ LP 5000】手札 4

モンスター

なし

魔法・罠

伏せ3枚




十代「あれ? 今手札に加えたカードを召喚しないのか?」

遊戯「生贄が確保できなかったのかな?」

アストラル『いや、これは……』




TRUN-4



遊星(しかけてこない……手札事故でも起こしたか、それとも……)

遊星「俺のターン、ドロー」



【遊星 LP 7500】 手札4



遊星「! 俺は手札から魔法カード、《調律》を発動!」

遊星「デッキから、『シンクロン』と名のつくチューナーモンスター1体を手札に加えた後、デッキの一番上のカードを墓地へ送る!」

アンナ「? チューナ、モンスター……?」

遊星「俺はデッキから、《クイック・シンクロン》を手札に加える! そしてデッキトップのカードを墓地へ!」

遊星「……俺は、手札の《レベル・スティーラー》を墓地へ送り、今手札に加えた《クイック・シンクロン》(DEF 1400)を特殊召喚!」


クイック『フンッ! ハッ!!』


アンナ「レベル5……!」


闇遊戯「これは、来るぞ!」

遊戯「うん! 遊星君の十八番が!」

十代「よーし! 行っけぇ遊星!」

遊馬「……なぁアストラル、ひょっとして遊星さん、ランク5を狙ってんのかな?」

アストラル『可能性としては十分にありえるだろうな。彼にはまだ通常召喚が残っている』

ユベル『? ランク?』




遊星「そして俺は、《チューニング・サポーター》(ATK 100)を召喚!」


サポーター『はっ!』


アンナ「はぁ? レベル1? なんだよ。てっきりレベル5が来るかと思ったのに」

遊星「? 何故だ?」

アンナ「何故ってそりゃ、普通エクシーズ召喚してくると思うだろ?」

遊星「エクシーズ……? ……まぁいい。行くぞ!!」

遊星「俺は、レベル1の《チューニング・サポーター》にレベル5、《クイック・シンクロン》をチューニング!」

アンナ「……え?」





遊星「集いし力が、大地を貫く槍となる! 光差す道となれ!」



キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カンコーン★



遊星「シンクロ召喚!! 砕けッ! 《ドリル・ウォリアー》(ATK 2400)ッ!!」



ドリウォリ『ヌゥンッ! トゥアッ!!』ドン★








アンナ「な……え、なん……!? なんじゃそりゃあああ!!?」

遊星「?」




遊馬「な、な、何だぁ!? 今の何だよぉ!? 『シンクロ召喚』て何!?」

アストラル『何だ!? あの白い枠のモンスターは!』

十代「あれ? 遊馬たち、シンクロ召喚知らねーの?」

遊戯「ってことは、遊馬君たちは遊星君より前の時代の人なのかな?」

遊馬「前の時代? ってんなことより、あれ知ってるの!?」

闇遊戯「あぁ。前に遊星と共闘したときに、一度だけ見せてもらった」

十代「えーっと、何だっけ、取り合えず『チューナー』っていうカテゴリのモンスターが必要で……」

遊戯「あのね、シンクロ召喚って言うのは、場にチューナーモンスターとそれ以外のモンスターが揃っているときに召喚できるモンスターでね?」

ユベル『確か、場に存在するチューナーとそれ以外のモンスターのレベルの合計が、召喚するシンクロモンスターと同じになるようにシンクロ素材として場から墓地へ送って……』

ユベル『融合デッキ――あぁ、彼等でいうエクストラデッキだっけ? から、召喚するのが、シンクロ召喚だったよね?』

十代「あぁそうだそうだ。場に揃えるだけでいきなり出てくるから、《融合》を必要としない融合召喚みたいなもんだよな」

アストラル『我々の知らない召喚方法が存在していたとは……!』

遊馬「すっげぇ……!! なんかワクワクしてきたぜ! 遊星さん! もっと見せてくれよ! シンクロ召喚をさ!」




遊星「フッ、そう焦るな。まずはこいつで様子見だ」

アンナ(シンクロ召喚!? 知らないカードどころか知らないルール使ってきやがった!!)

アンナ(っていうか遊馬がオレじゃなくて遊星を応援し出した……! 畜生、許せねぇ!)ぐぬぬ

遊星「この瞬間、墓地に送られた《チューニング・サポーター》の効果発動!」

遊星「このカードがシンクロ素材に使用され墓地に送られた場合、デッキからカードを1枚ドローする!」

遊星「……バトル! 《ドリル・ウォーリアー》(ATK 2400)でプレイヤーにダイレクトアタック!」

遊星「『ドリル・ランサー』!!」



遊戯「これを食らえば神月ちゃんは大ダメージだ!」

闇遊戯「しかし伏せカードが3枚もある。あれが全てただのブラフとは考えにくい」



アンナ「相手のダイレクトアタックが宣言されたこの瞬間!」

遊星(やはり罠カードか?)



アンナ「手札の《除雪機関車ハッスル・ラッセル》の効果発動! このカードを特殊召喚する!!」

遊星「!! 何!?」



十代「おぉ!? いきなり手札から飛び出しくるモンスター!?」

闇遊戯「そうか! この効果で特殊召喚するためにわざと場をがら空きにしたのか!」



アンナ「そしてその後! オレの場の魔法・罠カードを全て破壊して、破壊した数×200ポイントのダメージを相手に与える!!」

遊星「またバーンダメージか……!」

アンナ「この瞬間! この効果にチェーンして3枚の罠カードを発動! 《仕込みマシンガン》と、2枚の《強欲な瓶》だッ!!」



遊戯「う、うまい! このタイミングで発動すれば、伏せカードの効果は無駄にならず、尚且つハッスル・ラッセルの効果で破壊されてダメージを!」

遊馬「や、やるなぁアンナの奴……!」

アストラル『以前、我々が彼女とデュエルした時は、伏せカードはただ破壊されただけだったが……』

アストラル『彼女も、成長しているようだな』




アンナ「さあ、順番に効果を処理するぜ! まずは《強欲な瓶》の効果! デッキからカードを1枚ドローする!」

アンナ「オレが発動した《強欲な瓶》は2枚、2枚ドローするぜ!」

アンナ「そして《仕込みマシンガン》! 相手の場と手札のカードを合計した数×200のダメージを与える!」

遊星「俺の手札は2枚……場には《ドリル・ウォリアー》と《スピード・ウォリアー》に、それに装備した《進化する人類》に伏せが1枚……」

アンナ「合計6枚っ! 1200のダメージだ!」



ガガガガガガガンッ!!


遊星「ぐぅ……!」



【遊星 LP 7500 → 6300】



アンナ「そして! 来い! 《除雪機関車ハッスル・ラッセル》(ATK 2500)!!」



ボオォォーーーッ!!

ガタンゴトン! ガタンゴトン!



遊星「攻撃力2500……!」

アンナ「最後にハッスル・ラッセルの効果発動! 3枚の罠カード×200で、600ダメージだ!」


ズドドドドドドッ!!


遊星「っ……!」


【遊星 LP 6300 → 5700】





十代「相手ターンだってのに、1800ポイント減らしたぜ!」



アンナ「へっへーん! どんなもんだ! (見てたか遊馬! やっぱりオレの方がかっこいだろ!)」

遊星「……モンスターが特殊召喚されたことにより、戦闘が巻き戻される。俺はバトルを中断。《スピード・ウォリアー》を守備表示に変更する」


《スピード・ウォリアー》(ATK 1000 → DEF 400)


遊星「俺は《ドリル・ウォーリアー》の効果発動! 1ターンに1度、手札を1枚墓地へ送ることで、フィールド上のこのカードをゲームから除外する!」

アンナ「自分から除外……? そんなことしてどうするんだ?」

遊星「……フッ。俺は、ターンエンドだ」



【遊星 LP 5700】手札1

モンスター

《スピード・ウォリアー》(DEF 400)

魔法・罠

《進化する人類》(《スピード・ウォリアー》装備)

伏せ1枚




TURN-5



アンナ「ここからが本番だぜ! オレのターン、ドロー!」



【アンナ LP 5000】手札6



アンナ「オレは手札から、《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》(ATK 3000)を召喚!!」



プァァーーー!

ガタンゴトン、 ガタンゴトン!



遊星「な、何!?」



闇遊戯「生贄も無しにレベル10のモンスターを召喚だと!?」

十代「しかも攻撃力3000って!?」



アンナ「(生贄?) 慌てるなよ。こいつはリリース無しで召喚できるモンスターだけど、この方法で召喚した場合、元々の攻撃力は0になる」


《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》(ATK 3000 → 0)



遊戯「な、なんだ。ちゃんとそういう効果があったんだね」

ユベル『無きゃデュエルモンスターズが破綻するよ。そんなカード』

闇遊戯「しかし、なら何のためにあのモンスターを……?」

遊馬「レベル10が2体……! 来るぜあいつが!!」


遊星「そういうカードか……脅かすな」

アンナ「ははは! ……と言っても、安心はしない方がいいけどなっ!」ニッ

遊星「?」


アンナ「行くぜっ!! オレはレベル10の《除雪機関車ハッスル・ラッセル》と、《深夜急行騎士ナイト・エクスプレス・ナイト》で、オーバレイッ!!」

遊星「……!?」



バアアァーーー!!



十代「な、何だ!?」

遊戯「モンスターが光になって……フィールドに、う、渦のようなものが!?」

闇遊戯「モンスターが渦に、集まっていく!?」




アンナ「2体のモンスターでオーバレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」



ドッゴォオオォン!!



アンナ「鉄路の彼方より、地響きともにただいま到着ッ!!」

アンナ「現れろ、《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000)ッッ!!」



ゴロゴロゴロゴロ……!!

ドバァーーーン★



遊星「なん……だって……!!?」


遊戯「エクシーズ、召喚!?」

闇遊戯「また新しい召喚方法か!?」

十代「すげええぇ!! でけええぇ!! かっけええぇ!!」キラキラ

遊馬「え!? エクシーズ召喚、知らないのかよ!?」

遊戯「し、知らない知らない! 何あの黒いカード!」

ユベル『説明を求めたいね』

遊馬「あんなに有名なのに皆知らないのか……じゃあ、うぉっほん! エクシーズ召喚ってのはだな――」

アストラル『エクシーズ召喚とは、場に2体以上の同じレベルのモンスターを揃えることで、そのモンスターをエクシーズ素材とし――』

遊馬「ちょ、アストラル――」

アストラル『素材となるモンスターのレベルと同じ数の「ランク」を持つエクシーズモンスターを、エクシーズ素材の上に重ねてエクストラデッキから召喚する特別な召喚方法だ』

遊戯「へぇー……! 凄い画期的な召喚方法だね! 場にそろえてからエクストラデッキから召喚する点に関しては、シンクロ召喚に似てるね」

闇遊戯「『レベル』ではなく『ランク』……レベルに関する効果を持ったカードは受け付けるのか?」

遊馬「それはな――」

アストラル『いや、受け付けない。例えば《グラヴィティ・バインド-超重力の網-》などが発動していても、攻撃できるということになる』

闇遊戯「成程……エクシーズ召喚か。この種類のカードがデッキにあるだけで、殆どのデッキは強化できそうだな」

遊馬「おい、アストラル! 何で俺に説明させてくんないだよ!」

アストラル『……君に理路整然とした説明ができると思えなかったのでな』

遊馬「どういう意味だよぉ……!!」プルプル




遊星「エクシーズ召喚……!! カードを重ねる……一体どんな効果が!?」

アンナ「エクシーズ召喚知らないなんて、どんな田舎に住んでるんだよ。まぁいいや! さっき驚かされた分、こっちもおもいっきり驚かしてやるぜ!!」

アンナ「グスタフ・マックスの効果発動! 1ターンに1度このカードのエクシーズ素材を1つ取り除くことで!」

アンナ「相手に2000ポイントのダメージを与える!!」

遊星「!? に、2000だと!?」

アンナ「食らいやがれ!! 『発射オーライ・ビッグ・キャノン』ッッ!!」


ウィィィーン、ガコンガコンガコン!

P-P-P-Pーpppppp……!



十代「攻撃力3000で、2000バーン持ち!?」

遊戯「な、なんて強力な……」アゼン

闇遊戯「名前の通り『超弩級』ってわけか……!」



ズドオオオオオォォン!!!



アンナ「へへへ! どーだ! 本当なら今の時点でデュエル終了だぜ? ルールに救われたな遊星!」


遊星「……あぁ。危ないところだった。驚いたよ。本当に。まさかカード単体で2000もの効果ダメージを与えるなんて」

アンナ「え……!?」



【遊星 LP 5700 → 7700】



アンナ「なっ!?」


遊馬「遊星さんのライフが……増えてる!?」

アストラル『これは……!』

闇遊戯「フッ……やるな遊星!」




アンナ「な、何でだよ!? 何で、2000減るんじゃなくて回復してるんだよ!?」

遊星「……君がグタフ・マックスの効果を使ったとき、俺は墓地の、《ダメージ・イーター》の効果を発動していた」

アンナ「ぼ、墓地から……!?」

遊星「こいつは、相手がダメージを与える効果を持った魔法・罠・モンスター効果を発動したとき、墓地から発動できる」

遊星「墓地のこのカードをゲームから除外して、その効果をライフを回復する効果に変えることができる」

アンナ「そ、そんな馬鹿な!? で、でも、そんなカードいつの間に墓地に……!?」

アンナ「……! そうか! 《ドリル・ウォリアー》の効果を発動したときの手札コスト!」

遊星「そういうことだ」ニヤリ


遊馬「す、すげぇ! あのアンナの一撃を、かわすどころか回復に変えちまうなんて!」

十代「流石は遊星ってところだな!」


アンナ「で、でも! まだグスタフ・マックスの攻撃が残ってる! バトルだ!」

アンナ「《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000)で、《スピード・ウォリアー》(DEF 400)を攻撃!!」

アンナ「『突進エクスプレス』ッッ!!」



ゴゴゴゴゴゴ……!!




遊戯「こ、これだけ大きいモンスターが迫ってくると、迫力あるね……!」

闇遊戯「さぁ、どうする遊星……!」



遊星「罠カード発動! 《くず鉄のかかし》!」

アンナ「っ!!」

遊星「相手モンスターの1体の攻撃を無効にする!」



ガキイィーーン!



遊星「その後、発動したこのカードは墓地へは行かず、再びフィールドにセットされる」

アンナ「ううぅ……カードを2枚伏せて、ターンエンド!」


遊馬「マジかよ! 攻撃まで完全に防いじまった!」

アストラル『手札コストで墓地で発動するカードを落とす強かさ……! 顔色1つ変えずにグスタフ・マックスの攻撃を無効にする不適さ!』

アストラル『この男……只者ではない……!』



【アンナ LP 5000】手札3

モンスター

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000/OU1)

魔法・罠

伏せ2枚


ここまでです。

書いてる時はめっちゃ一杯書いてる気になってるけど、一度あげてみると全然そんなこと無いのが分かるね。

チョー少ない。


どうでもいいことだけど、『アンナ』ってF7使って急いで書き込もうとすると『アンアン』に変換されてやべぇと思った(KONAMI感)


途中、『オーバレイ』とか書いてあるところあるけど、正しくは『オーバーレイ』です。すみません。


やあ、遅れた遅れた!

あぁ! それってハネクリボー!?(新年の挨拶)


というわで、お待たせしました。続き投下します。

つまり、品詞に気を付けながら読めば、この文は、バッファローの地に暮らすバッファローたちの社会的階級に見られる上下関係を描写したものとして解釈することができる。
{{Indent|
[Those] (Buffalo buffalo) [whom] (Buffalo buffalo buffalo) buffalo (Buffalo buffalo).<br />
{{small|(バッファローのバッファローがおびえさせるバッファローのバッファローは、バッファローのバッファローをおびえさせる)}}<br />
[Those] buffalo(es) from Buffalo [that are intimidated by] buffalo(es) from Buffalo intimidate buffalo(es) from Buffalo.<br />
{{small|(バッファロー出身のバッファローは、バッファロー出身のバッファローにおびえているが、バッファロー出身のバッファローをおびえさせている)}}<br />
Bison from Buffalo, New York, who are intimidated by other bison in their community also happen to intimidate other bison in their community.<br />
{{small|(ニューヨーク州バッファロー出身のアメリカバイソンは、同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンにおびえているが、同時に同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンをおびえさせてしまっている)}}
}}
動物のバッファローを「人間」に置き換え、動詞の "buffalo" を "intimidate" に置き換えれば、この文の理解はより容易になるであろう。
{{Indent|
"Buffalo people [whom] Buffalo people intimidate [also happen to] intimidate Buffalo people."<br />
{{small|(バッファローの人々におびえるバッファローの人々は、同時にバッファローの人々をおびえさせている)}}
}}
文の意味を変えないように、動物の "buffalo" の代わりに "bison" を、動詞の "buffalo" の代わりに "bully" を用い、市名の "Buffalo" をそのまま残せば、次のようになる。
{{Indent|
'Buffalo bison Buffalo bison bully bully Buffalo bison'<br />
{{small|(バッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンはバッファローのバイソンをいじめる)}}<br />
'Buffalo bison whom other Buffalo bison bully themselves bully Buffalo bison'. <br />
{{small|(他のバッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンは彼ら自身、バッファローのバイソンをいじめている)}}
}}
この文の構造をさらに理解するためには、"Buffalo buffalo" を何でもいいから他の名詞句に置き換えてみればよい。他の "Buffalo buffalo" をおびえさせる "Buffalo buffalo" を指す代わりに、"Alley cats"(野良猫)、"Junkyard dogs"(猛犬)、"Sewer rats"(ドブネズミ)を使ってみよう。するとこの文は次のようになる。
{{Indent|
"Alley cats Junkyard dogs intimidate intimidate Sewer rats." <br />
{{small|(猛犬がおびえさせる野良猫はドブネズミをおびえさせている)}}
}}
上の文が、'Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo' と同じ文構造、意味を持っているのである。

同音異字によるわかりにくさのほか、この文は以下の理由により、語法を理解するのが難しくなっている。
# 動詞の "buffalo" があまり一般的でない上に、この語自体が複数の意味を含んでいる。
# 名詞の "buffalo" の複数形に "buffaloes" を用いず、単複同形として動詞の "buffalo" や地名の "buffalo" と同じ形を取っている。
# "buffalo" の複数形は "buffaloes" でも良いのにも関わらず、あえて動詞と同じ形を持つ "buffalo" を含んでいる。
# 文中に冠詞や明確な複数形など、構文上重要な手掛かりが存在しない。
# カンマを打たないことで、文の流れがつかみにくくなっている。
# 結果的に袋小路文、つまり文を読み返さずに、さっと読んだだけでは意味を捉えることができなくなっている。
# この文では、ある集合についての[[全称記号|全称的]]な叙述を行なっているが、そこからさらに第2の集合(おびえさせられたバッファローによっておびえさせられているバッファロー)を導き出している。この第2の集合は、当初の集合と同じものとも違うものとも解釈可能である。
# 大文字を無視すると意味の判別が曖昧になる。形容詞の "buffalo" には "cunning"(悪賢い)という意味もあり、この用法によって文を解読すると次のようになる。'Buffalo bison [that] bison bully, [also happen to] bully cunning Buffalo bison'{{small|(バイソンがいじめるバッファロー出身のバイソンは、悪賢いバッファロー出身のバイソンをいじめる)}}
# 関係詞節が中央に埋め込まれており、理解しにくくなっている。



TURN-6


遊星(……とはいえ、次の効果ダメージは防ぎきれないだろう。攻撃に関しても、《くず鉄のかかし》がいつまでも通用するとは思えない)

遊星(何とかあのモンスターを破壊したい所だが……)

遊星「……俺のターン! ドロー!」



【遊星 LP 7700】手札2



遊星「……このスタンバイフェイズ時に、除外された《ドリル・ウォリアー》(ATK 2400)は、フォールドに戻ってくる!」

アンナ「!」


ドリウォリ『フゥン……!』


遊星「そしてこの瞬間! 《ドリル・ウォリアー》の効果発動! 自分の墓地のモンスター1体を、手札に加える!」



遊戯「墓地回収! そのために除外したのか!」

闇遊戯「この状況で遊星が手札に戻すべきカードは……」



遊星「俺は、《クイック・シンクロン》を手札に加える!」

アンナ「さっきのチューナーモンスター……ってことは!」


遊馬「おぉ! またシンクロ召喚すんのか!?」

十代「だろうな。さーて、今度は何が出んのかな!」


つまり、品詞に気を付けながら読めば、この文は、バッファローの地に暮らすバッファローたちの社会的階級に見られる上下関係を描写したものとして解釈することができる。
{{Indent|
[Those] (Buffalo buffalo) [whom] (Buffalo buffalo buffalo) buffalo (Buffalo buffalo).<br />
{{small|(バッファローのバッファローがおびえさせるバッファローのバッファローは、バッファローのバッファローをおびえさせる)}}<br />
[Those] buffalo(es) from Buffalo [that are intimidated by] buffalo(es) from Buffalo intimidate buffalo(es) from Buffalo.<br />
{{small|(バッファロー出身のバッファローは、バッファロー出身のバッファローにおびえているが、バッファロー出身のバッファローをおびえさせている)}}<br />
Bison from Buffalo, New York, who are intimidated by other bison in their community also happen to intimidate other bison in their community.<br />
{{small|(ニューヨーク州バッファロー出身のアメリカバイソンは、同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンにおびえているが、同時に同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンをおびえさせてしまっている)}}
}}
動物のバッファローを「人間」に置き換え、動詞の "buffalo" を "intimidate" に置き換えれば、この文の理解はより容易になるであろう。
{{Indent|
"Buffalo people [whom] Buffalo people intimidate [also happen to] intimidate Buffalo people."<br />
{{small|(バッファローの人々におびえるバッファローの人々は、同時にバッファローの人々をおびえさせている)}}
}}
文の意味を変えないように、動物の "buffalo" の代わりに "bison" を、動詞の "buffalo" の代わりに "bully" を用い、市名の "Buffalo" をそのまま残せば、次のようになる。
{{Indent|
'Buffalo bison Buffalo bison bully bully Buffalo bison'<br />
{{small|(バッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンはバッファローのバイソンをいじめる)}}<br />
'Buffalo bison whom other Buffalo bison bully themselves bully Buffalo bison'. <br />
{{small|(他のバッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンは彼ら自身、バッファローのバイソンをいじめている)}}
}}
この文の構造をさらに理解するためには、"Buffalo buffalo" を何でもいいから他の名詞句に置き換えてみればよい。他の "Buffalo buffalo" をおびえさせる "Buffalo buffalo" を指す代わりに、"Alley cats"(野良猫)、"Junkyard dogs"(猛犬)、"Sewer rats"(ドブネズミ)を使ってみよう。するとこの文は次のようになる。
{{Indent|
"Alley cats Junkyard dogs intimidate intimidate Sewer rats." <br />
{{small|(猛犬がおびえさせる野良猫はドブネズミをおびえさせている)}}
}}
上の文が、'Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo' と同じ文構造、意味を持っているのである。

同音異字によるわかりにくさのほか、この文は以下の理由により、語法を理解するのが難しくなっている。
# 動詞の "buffalo" があまり一般的でない上に、この語自体が複数の意味を含んでいる。
# 名詞の "buffalo" の複数形に "buffaloes" を用いず、単複同形として動詞の "buffalo" や地名の "buffalo" と同じ形を取っている。
# "buffalo" の複数形は "buffaloes" でも良いのにも関わらず、あえて動詞と同じ形を持つ "buffalo" を含んでいる。
# 文中に冠詞や明確な複数形など、構文上重要な手掛かりが存在しない。
# カンマを打たないことで、文の流れがつかみにくくなっている。
# 結果的に袋小路文、つまり文を読み返さずに、さっと読んだだけでは意味を捉えることができなくなっている。
# この文では、ある集合についての[[全称記号|全称的]]な叙述を行なっているが、そこからさらに第2の集合(おびえさせられたバッファローによっておびえさせられているバッファロー)を導き出している。この第2の集合は、当初の集合と同じものとも違うものとも解釈可能である。
# 大文字を無視すると意味の判別が曖昧になる。形容詞の "buffalo" には "cunning"(悪賢い)という意味もあり、この用法によって文を解読すると次のようになる。'Buffalo bison [that] bison bully, [also happen to] bully cunning Buffalo bison'{{small|(バイソンがいじめるバッファロー出身のバイソンは、悪賢いバッファロー出身のバイソンをいじめる)}}
# 関係詞節が中央に埋め込まれており、理解しにくくなっている。



遊星「俺は手札の《ボルト・ヘッジホッグ》を墓地に送り、《クイック・シンクロン》(DEF 1400)を再び特殊召喚!」


クイック『ハッ!』



遊星「さらに、墓地の《レベル・スティーラー》の効果発動!」

アンナ「また墓地から!?」

遊星「自分フィールド上のレベル5以上のモンスター1体を選択し、選択したモンスターのレベルを1つ下げることで、墓地からこのカードを特殊召喚する!」

遊星「俺は《クイック・シンクロン》のレベルを5から4に下げ、《レベル・スティーラー》(DEF 0)を特殊召喚!」


スティーラー『…………』


遊星「さらに、墓地の《ボルト・ヘッジホッグ》の効果発動!」

アンナ「ま、またぁ!?」

遊星「自分フィールド上にチューナーモンスターが存在する場合、このカードを墓地から特殊召喚できる! 来い! 《ボルト・ヘッジホッグ》(DEF 800)!」


ボルヘジ『キュー!』


遊星「この効果で特殊召喚された《ボルト・ヘッジホッグ》は、フィールドから離れた場合、ゲームから除外される」



遊戯「遊星君の場がモンスターで埋まった!」

闇遊戯「モンスターはレベル1の《レベル・スティラー》に、レベル2の《ボルト・ヘッジホッグ》と《スピード・ウォリアー》がいる……」

十代「チューナーの《クイック・シンクロン》は今レベル4だから、素材の組み合わせによっては、レベル5からレベル9のシンクロモンスターを召喚できるな」

遊馬「レベル9のシンクロモンスター……! 一体どんなモンスターなんだ!?」wktk

アストラル『私もガラにも無く、未知のカードに期待を隠せない……実に楽しみだ』wktk


つまり、品詞に気を付けながら読めば、この文は、バッファローの地に暮らすバッファローたちの社会的階級に見られる上下関係を描写したものとして解釈することができる。
{{Indent|
[Those] (Buffalo buffalo) [whom] (Buffalo buffalo buffalo) buffalo (Buffalo buffalo).<br />
{{small|(バッファローのバッファローがおびえさせるバッファローのバッファローは、バッファローのバッファローをおびえさせる)}}<br />
[Those] buffalo(es) from Buffalo [that are intimidated by] buffalo(es) from Buffalo intimidate buffalo(es) from Buffalo.<br />
{{small|(バッファロー出身のバッファローは、バッファロー出身のバッファローにおびえているが、バッファロー出身のバッファローをおびえさせている)}}<br />
Bison from Buffalo, New York, who are intimidated by other bison in their community also happen to intimidate other bison in their community.<br />
{{small|(ニューヨーク州バッファロー出身のアメリカバイソンは、同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンにおびえているが、同時に同じコミュニティー出身のほかのアメリカバイソンをおびえさせてしまっている)}}
}}
動物のバッファローを「人間」に置き換え、動詞の "buffalo" を "intimidate" に置き換えれば、この文の理解はより容易になるであろう。
{{Indent|
"Buffalo people [whom] Buffalo people intimidate [also happen to] intimidate Buffalo people."<br />
{{small|(バッファローの人々におびえるバッファローの人々は、同時にバッファローの人々をおびえさせている)}}
}}
文の意味を変えないように、動物の "buffalo" の代わりに "bison" を、動詞の "buffalo" の代わりに "bully" を用い、市名の "Buffalo" をそのまま残せば、次のようになる。
{{Indent|
'Buffalo bison Buffalo bison bully bully Buffalo bison'<br />
{{small|(バッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンはバッファローのバイソンをいじめる)}}<br />
'Buffalo bison whom other Buffalo bison bully themselves bully Buffalo bison'. <br />
{{small|(他のバッファローのバイソンがいじめるバッファローのバイソンは彼ら自身、バッファローのバイソンをいじめている)}}
}}
この文の構造をさらに理解するためには、"Buffalo buffalo" を何でもいいから他の名詞句に置き換えてみればよい。他の "Buffalo buffalo" をおびえさせる "Buffalo buffalo" を指す代わりに、"Alley cats"(野良猫)、"Junkyard dogs"(猛犬)、"Sewer rats"(ドブネズミ)を使ってみよう。するとこの文は次のようになる。
{{Indent|
"Alley cats Junkyard dogs intimidate intimidate Sewer rats." <br />
{{small|(猛犬がおびえさせる野良猫はドブネズミをおびえさせている)}}
}}
上の文が、'Buffalo buffalo Buffalo buffalo buffalo buffalo Buffalo buffalo' と同じ文構造、意味を持っているのである。

同音異字によるわかりにくさのほか、この文は以下の理由により、語法を理解するのが難しくなっている。
# 動詞の "buffalo" があまり一般的でない上に、この語自体が複数の意味を含んでいる。
# 名詞の "buffalo" の複数形に "buffaloes" を用いず、単複同形として動詞の "buffalo" や地名の "buffalo" と同じ形を取っている。
# "buffalo" の複数形は "buffaloes" でも良いのにも関わらず、あえて動詞と同じ形を持つ "buffalo" を含んでいる。
# 文中に冠詞や明確な複数形など、構文上重要な手掛かりが存在しない。
# カンマを打たないことで、文の流れがつかみにくくなっている。
# 結果的に袋小路文、つまり文を読み返さずに、さっと読んだだけでは意味を捉えることができなくなっている。
# この文では、ある集合についての[[全称記号|全称的]]な叙述を行なっているが、そこからさらに第2の集合(おびえさせられたバッファローによっておびえさせられているバッファロー)を導き出している。この第2の集合は、当初の集合と同じものとも違うものとも解釈可能である。
# 大文字を無視すると意味の判別が曖昧になる。形容詞の "buffalo" には "cunning"(悪賢い)という意味もあり、この用法によって文を解読すると次のようになる。'Buffalo bison [that] bison bully, [also happen to] bully cunning Buffalo bison'{{small|(バイソンがいじめるバッファロー出身のバイソンは、悪賢いバッファロー出身のバイソンをいじめる)}}
# 関係詞節が中央に埋め込まれており、理解しにくくなっている。



アンナ「れ、レベル9……ランクに変えればグスタフマックスと1つ違いじゃねーか……!」



遊星「行くぞ! 俺はレベル1の《レベル・スティーラー》に、レベル4の《クイック・シンクロン》をチューニング!」



遊馬「え?」

遊戯「あれ?」

十代「んん?」

闇遊戯「ということは……」

アストラル『レベル、5?』



遊星「集いし星が、新たな力を呼び起こす! 光差す道となれ!!」



キュピーン! キュピーン! キュピンキュピンキュピン……



遊星「シンクロ召喚ッ! 出でよ、《ジャンク・ウォリアー》(ATK 2300)ッッ!!」



ブゥゥン……!

ギャルルルッ!

ザンッ!!


ジャンウォリ『ムゥン……! トォアッ!!』バチバチッ!



遊戯「他のモンスターは使わずに、《レベル・スティーラー》だけ素材にして、レベル5を……?」

闇遊戯「レベル5のシンクロを出すなら、何故《ボルト・ヘッジホッグ》まで特殊召喚したんだ?」

遊馬「で、でもかっけぇ!! 今の見た!? こう、クルッと回転してガシーン☆って!」

十代「だよなぁ!! マフラーがなんともクールだぜ! 《摩天楼-スカイスクレイパー-》とかに立たせたら映えるだろうなぁ……!」

ユベル『それ、効果受け付けないよね。『HERO』じゃないし』

アストラル『彼は何を狙ってこのレベルのモンスターを……?』




アンナ「な……なんだよ、レベル9とかレベル8を出してくると思ったのに、一番低いレベル5?」

遊星「……カードをレベルや攻撃力だけで判断しない方がいい。痛い目を見るぞ」

アンナ「そういったって、攻撃力2300じゃ、オレのグスタフ・マックスの方が上だぜ!」

遊星「フッ、それはどうかな?」

アンナ「?」

遊星「この瞬間、《ジャンク・ウォリアー》の効果発動!」

遊星「このカードがシンクロ召喚に成功した時、このカードの攻撃力は、自分の場のレベル2以下のモンスターの攻撃力を合計した数値分アップするッ!」

アンナ「レベル2以下……あっ!?」


遊戯「そうか! 《ボルト・ヘッジホッグ》のレベルは2!」

闇遊戯「《ジャンク・ウォリアー》の攻撃力を上げるために特殊召喚したのか!」

アストラル『《ボルト・ヘッジホッグ》の攻撃力は800、この時点で+800で3100!』

十代「それだけじゃねぇ! 《進化する人類》で攻撃力1000になってる《スピード・ウォリアー》もいる!」

遊馬「+1000で……!」



アンナ「4100……!! グスタフ・マックスを超えられた!!」

遊星「『パワー・オブ・フェローズ』ッ!!」


ジャンウォリ『フオオォォ……!!』


《ジャンク・ウォリアー》(ATK 2300 → 4100)


遊星「バトルだ!! 《ジャンク・ウォリアー》(ATK 4100)で、《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000)に攻撃!」


ジャンウォリ『トゥオォッ!!』


ガシュンッガシュンッ!!

ボゴオオォーーッ!!



遊星「『スクラップ・フィスト』オォッッ!!」



ジャンウォリ『ハアァッ!!!』


ギュゴオッッ!!




アンナ「……まさか本当にグスタフ・マックスの攻撃力を超えてくるなんて……でもその攻撃は通さないぜ!」

アンナ「罠カード発動! 《和睦の使者》ッ!」

アンナ「このターンオレが受ける戦闘ダメージは全て0になり、モンスターも戦闘では破壊されない!」


闇遊戯「防いだ!」



ガキイィンッ!




遊星「……破壊できなかったか」



遊馬「わ、《和睦の使者》……あんなカードあったのか……《ハーフ・アンブレイク》とか《ダメージ・ダイエット》より全然使えるじゃん……」

アストラル『いや、そ2枚も、ホープレイの効果を発動できるようにするために、ライフを調整するのに使える利点もあるさ』



遊星(2000もの効果ダメージを与えるモンスター、放置はしたくなかったんだが……)

遊星(高攻撃力の《ジャンク・ウォリアー》を出そうとしたのが不味かったか)

遊星(フリーチェーンの《和睦の使者》で防がれるにしても、今のはレベル8の《ジャンク・デストロイヤー》で効果破壊を狙うべきだった……)

遊星(ダメージは与えられなくても、少なくともグスタフ・マックスは破壊できただろう……)

遊星(これは、次のターン……やはり防ぎきれないか)

遊星「俺はバトルを終了して、墓地の《レベル・スティーラー》の効果を、再び発動する」

アンナ「えぇ!? それ『1ターンに1度』とかの制限無いのかよ!」

遊星「俺は《ドリル・ウォリアー》のレベルを6から5に下げて、《レベル・スティーラー》(DEF 0)を特殊召喚」


スティーラー『…………』



十代「わー、厄介なカードだなーあれ」

闇遊戯「いいカードだ」

遊戯「《生還の宝札》と組みあせたら凄いことになりそう……」

遊馬「《生還の宝札》? 聞いたこと無いカードだな」

アストラル『それは確か禁止カードだったはずだ。君が知らないのも無理は無い』

遊戯「あれ、そうなの? 未来じゃそんなカードが禁止指定になるんだ……」





遊星(さて、《ドリル・ウォリアー》の効果をどうするか……)

遊星(正直、手札に残った『このカード』は捨てたくない。万が一状況が逆転した時に、立て直しがし辛くなる)

遊星(…………よし)

遊星「俺は《ドリル・ウォリアー》を守備表示に変更する」


《ドリル・ウォリアー》(ATK 2400 → 2000)


遊星「そしてカードを伏せて、ターンエンドだ」

アンナ「ん? 《ドリル・ウォリアー》の効果は発動しないのか?」

遊星「俺にも考えがあるからな。さぁ、次は君の番だ」






【遊星 LP 7700】手札0

モンスター

《スピード・ウォリアー》(DEF )
《ドリル・ウォリアー》(DEF 2000)
《ジャンク・ウォリアー》(ATK 4100)
《ボルト・ヘッジホッグ》(DEF 800)
《レベル・スティーラー》(DEF 0)

魔法・罠

《進化する人類》(《スピード・ウォリアー》装備)
《くず鉄のかかし》(伏せ)

伏せ1枚






TURN-7



アンナ「オレのターン、ドロー!」


【アンナ LP 5000】手札4


アンナ「! よっし来たぜ! まずはリバースカードオープン! 罠カード、《砂塵の大竜巻》!」

遊星「!」

アンナ「場の魔法・罠カードを1枚破壊する! そっちのカードも気になるけど……取り合えずは、《くず鉄のかかし》の方を破壊だ!」


ビュオオォォォ!!

バリーーンッ!


遊星(くっ、やはり除去されるか!)

アンナ「その後手札の魔法・罠カードを1枚場に伏せられるけど……まぁ、これは別にいいや」


遊馬「《くず鉄のかかし》を破壊したぜ!」

アストラル『《くず鉄のかかし》は、毎ターン発動できる特殊な罠……早めに破壊するのは当然だな』


アンナ「そして、グスタフ・マックスの効果を発動! オーバーレイユニットを1つ使って、相手に2000ポイントのダメージ!!」

アンナ「『発射オーライ・ビッグキャノン』ッッ!!」



P-P-P-Pーpppppp……!


バゴオオオォォンッ!!!



遊星「うおぉああぁ!!」



【遊星 LP 7700 → 5700】



十代「モロに食らった!!」

闇遊戯「さすがに防げないか!」




アンナ「へへ、今度はちゃんと当たったな! どうだ、ビッグキャノンの味はよ!」

遊星「……あまり味わいたいものじゃないな、この衝撃は」

アンナ「ははは、だろうな! でもまだまだ続くぜ? 俺は手札から装備魔法、《エクシーズ・ユニット》を発動! グスタフ・マックスに装備だ!」

遊星「! 装備魔法……」

アンナ「こいつはモンスターエクシーズにのみ装備できるカードで、装備モンスターの攻撃力を、そのランクの数×200ポイントアップさせる!!」

遊星「!!」



十代「って、ちょっと待て! グスタフ・マックスのランクは10だよな!?」

遊戯「10×200で……2000アップ!?」

闇遊戯「つまり攻撃力は……!」



《超弩級砲塔列車グスタフマックス》(ATK 3000 → 5000)



遊星「攻撃力5000……!!」


遊馬「《ジャンク・ウォリアー》の4100を超えやがった!」

アストラル『グスタフ・マックスは、数あるモンスターエクシーズの中でも最高レベルのランクを持つカード……そこに目をつけたわけか』


アンナ「これでもう恐いもの無しだぜ! バトル! 《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 5000)で、《ジャンク・ウォリアー》(ATK 4100)に攻撃!!」

アンナ「『突進! エクスプレス』ゥーーッ!!」


ゴオオオォォ……!!


ジャンウォリ『グゥッ……! オオオォ……!』


グシャアアァァン!!


遊星「うううっ……!!」



【遊星 LP 5700 → 4800】



アンナ「形勢逆転だぜ! オレはモンスターを裏守備表示でセットして、カードを1枚伏せる! ターンエンドだ!」



【アンナ LP 5000】手札1

モンスター

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 5000)

裏守備1体

魔法・罠

《エクシーズ・ユニット》(グスタフ装備)

伏せ1枚




TURN-8



遊星「俺のターン、ドロー!」



【遊星 LP 4800】手札1



遊星「……カードを1枚伏せて、ターンエンドだ」





【遊星 LP 4800】手札0

モンスター

《スピード・ウォリアー》(DEF 400)
《ドリル・ウォリアー》(DEF 2000)
《ボルト・ヘッジホッグ》(DEF 800)
《レベル・スティーラー》(DEF 0)

魔法・罠

《進化する人類》(《スピード・ウォリアー》装備)

伏せ2枚




TURN-9


アンナ「手も足も出ず、ってか? オレのターン、ドロー!」



【アンナ LP 5000】手札2



アンナ「……へへ! 遊星! 悪いけど、このターンで決めさせてもらうぜ!」

遊星「! 何……?」

アンナ「オレはセットした裏守備モンスターを反転召喚! 来い! 《魔装機関車 デコイチ》(ATK 1400)!」


ポッポーーッ!


アンナ「この瞬間《魔装機関車 デコイチ》の効果発動! こいつがリバースした時、カードを1枚ドローする!」

アンナ「そして……! リバースカードオープン! 永続罠、《最終突撃命令》!!」

遊星「!? そのカードは……!」

アンナ「このカードが存在する限り、フィールドの表側表示モンスターは、全て攻撃表示になり、表示形式の変更はできなくなる!」

アンナ「守備を固めようとしてももう無駄だぜ!」


《スピード・ウォリアー》(DEF 400 → ATK 1000)
《ドリル・ウォリアー》(DEF 2000 → ATK 2400)
《ボルト・ヘッジホッグ》(DEF 800 → ATK 800)
《レベル・スティーラー》(DEF 0 →ATK 600)


遊星「俺のモンスターが全て攻撃表示に……!」



十代「おいおい、これちょっと遊星ヤバイんじゃないか?」

遊戯「伏せカードが何なのかにもよるけど、確かにピンチかもしれない」

遊馬「……あれ、待てよ、確か《エクシーズ・ユニット》のもう1つの効果って!?」

アストラル『うむ……』


アンナ「バトル! 《超弩級砲塔列車グスタフマックス》(ATK 5000)で、《ドリル・ウォリアー》(ATK 2400)に攻撃!」

アンナ「食らえぇーーーッ!!」



ゴオオオオォォ……!!


ドリウォリ『グウォォォ……!?』


ゴギャアァァァンッ!!


遊星「っ……罠カード発動! 《ガード・ブロック》! 相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動できる!」

遊星「その戦闘によって発生する自分へのダメージは0になり、デッキからカードを1枚ドローする!」

アンナ「あーっ!? くっそー! 仕留め損なった!」

遊星(あ、危なかった……!)




アンナ「でも次のは防げないだろ! 《魔装機関車 デコイチ》(ATK 1400)で、《ボルト・ヘッジホッグ》(ATK 800)に攻撃!」



ボオオォーーッ!!


ボルヘジ『キューー……!』


遊星「ちっ……!」


【遊星 LP 4800 → 4200】


アンナ「オレはバトルを終了して、メインフェイズ2に移行! そして、《エクシーズ・ユニット》の効果を使うぜ!」

遊星「!」

アンナ「装備モンスターがオーバーレイユニットを消費して効果を発動する場合、このカードを使うオーバーレイユニットの1つとして扱うことができる!」



十代「なぁおい、そういえば、『オーバーレイユニット』って、何のことだ?」

遊戯「あ、それ僕も気になってたんだ」

闇遊戯「彼女が効果の発動を宣言する度に、モンスターの周りで回っている光が減っているようだが……」

遊馬「あー、それはな――」

アストラル『モンスターエクシーズを召喚するときに使った、エクシーズ素材のことだ』

アストラル『モンスターエクシーズは、そのカードの下に素材を重ねて召喚するわけだが』

アストラル『基本的にモンスターエクシーズは、その重ねた素材を取り除いて墓地へ送ることで、効果を発動するのだ』

遊馬「…………」

遊戯「なるほど。じゃああの光は、エクシーズ素材になったモンスターを表してるんだね」

闇遊戯「それが無くなったら、効果の発動はできない、と」

十代「《エクシーズ・ユニット》は、それを補うカードでもあったってわけか!」





遊星「くっ……!」

アンナ「グスタフ・マックス効果発動! 《エクシーズ・ユニット》を取り除いて、2000ダメージだ!!」



P-P-P-Pーpppppp……!


バゴオオオォォンッ!!!



遊星「ぐわあああぁぁ!!」



【遊星 LP 4200 → 2200】



アンナ「《エクシーズ・ユニット》が無くなったことで、グスタフ・マックスの攻撃力は元に戻る」



《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 5000 → 3000)



アンナ「オレはカードを2枚伏せて、ターンエンドだぜ!」




【アンナ LP 5000】手札1

モンスター

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000)
《魔装機関車 デコイチ》(ATK 1400)

魔法・罠

《最終突撃命令》

伏せ2枚




TURN-10



遊星「……俺のターン……ドロー!!」



【遊星 LP 2200】手札2



遊星「! 魔法カード発動! 《ソウルテイカー》!」

アンナ「!」

遊星「相手フィールド上の表側表示モンスター1体を選択して発動! 選択したモンスターを破壊する!」

遊星「俺はグスタフ・マックスを破壊!!」



バグオオォンッ!!



アンナ「ぐぅっ……!」



遊馬「魔法カードでグスタフ・マックスを破壊した!」

十代「ここへ来て除去カードを引き当てたか!」

闇遊戯「だが、あれには相手を回復させるというデメリットもある」



遊星「……この効果によって破壊した後、相手は1000ポイントライフを回復する」


【アンナ LP 5000 → 6000】


遊星「そして俺は、チューナーモンスター、《ジャンク・シンクロン》(ATK 1300)を召喚!」


ジャンクロン『はぁっ!』


遊星「《ジャンク・シンクロン》の効果発動!」

遊星「このカードが召喚に成功した時、自分の墓地から、レベル2以下のモンスター1体を、効果を無効にして守備表示で特殊召喚できる!」

遊星「蘇れ、《チューニング・サポーター》(DEF 300)!」


サポーター『ハッ!』




アンナ「……! 《最終突撃命令》の効果で、そいつは攻撃表示になる!」


《チューニング・サポーター》(DEF 300 → ATK 100)



遊戯「遊星君の場に、またチューナーが!」

十代「来るぜ! 3体目のシンクロが!」



遊星「俺は、レベル2の《スピード・ウォリアー》と、レベル1の《チューニング・サポーター》、《レベル・スティーラー》に、レベル3《ジャンク・シンクロン》をチューニング!」



遊馬「あーえーっと、2+1+1+3で……」

アストラル『レベル7だ!』





遊星「集いし怒りが、忘我の戦士に鬼神を宿す!光差す道となれッ!!」



キュピーン! キュピーン! キュピンキュピンキュピン……



遊星「シンクロ召喚!! 吼えろ! 《ジャンク・バーサーカー》(ATK 2700)ッッ!!」


ゴォッ!!


バーサーカー『ウオォォ……!!』


アンナ「モンスターを全部使ってシンクロ召喚……!」



遊馬「うおおぉ! またカッコイイのが出てきたぜ!!」

闇遊戯「モンスターを全て素材にしたことで、《最終突撃命令》の効果で低ステータスモンスターを的にされる恐れも無くなった!」

遊戯「チャンスだ遊星君!」

十代「頑張れよ遊星ー!」


遊星「《チューニング・サポーター》の効果発動! シンクロ素材となって墓地に送られた場合、デッキからカードを1枚ドロー!」

遊星「……バトル!! 《ジャンク・バーサーカー》(ATK 2300)で、《魔装機関車 デコイチ》(ATK 1400)に攻撃!!」

アンナ「ちょっと待ちな! 罠カード発動! 《亜空間物質転送装置》!」

遊星「! 何だと……?」

アンナ「自分フィールド上のモンスター1体を、ターン終了時までゲームから除外する! 《魔装機関車 デコイチ》を選択して除外!」




遊戯「あれは、海馬君も使っていたカード!」

十代「何やってんだアンナの奴!? そんなカードがあるなら、グスタフ・マックスを《ソウルテイカー》の破壊から守れたのに!」

遊馬「これじゃ見す見す《ジャンク・バーサーカー》のダイレクトダメージを受けるだけだぜ!?」

闇遊戯「いや、違うぞ十代、遊馬。あのもう1枚の伏せカード、恐らくは……」



遊星「……なら、《ジャンク・バーサーカー》(ATK 2300)でダイレクトアタック!」

アンナ「おっと、そうはさせないぜ? 罠カード発動! 《エクシーズ・リボーン》!」

遊星「!?」


遊馬「あ、あれは!」

十代「な、何だ? どういう効果だ?」

遊戯「『エクシーズ』って言葉が入ってるくらいだから、モンスターエクシーズに関するカードだとは思うけど……」

アストラル『《エクシーズ・リボーン》。自分の墓地のモンスターエクシーズ一体を復活させる通常罠カードだ』

闇遊戯「やはりグスタフ・マックスを蘇生させるカードか!」

十代「! そうか! もし《ソウルテイカー》にチェーンしてグスタフ・マックスを守っていたら、残ったデコイチに攻撃されてダメージを受けていた!」

アストラル『それを回避するために、あえて《ソウルテイカー》には反応せず、そのまま破壊させた』

ユベル『そしてその後、破壊されたグスタフ・マックスを蘇生させることで』

ユベル『その攻撃力より下回ってる《ジャンク・バーサーカー》の攻撃を中断せざるを終えない状況に持っていく……』

遊戯「ついでに《ソウルテイカー》の回復効果もおいしくいただいてるしね。かなりいいプレイングだよ!」

遊馬「……あれ? アンナってもしかして、さっきから結構凄いことやってね?」




アンナ「まだ終点には早いぜ相棒! 蘇れ! 《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000)!!」

遊星「っ……バトルは中断だ」

アンナ「それと、《エクシーズ・リボーン》のもう1つの効果だ。発動後、このカードは復活させたモンスターエクシーズの下に重ねて、エクシーズ素材となる!」

遊星「! ということは……!」

アンナ「そう! 次のターンでまたビッグキャノンをお見舞いしてやれるってわけだ!」

アンナ(遊星の残りライフは2200、そんでもって《ジャンク・バーサーカー》の攻撃力はグスタフ・マックスより300ポイント下回ってる)

アンナ(効果ダメージと戦闘ダメージの両方で、ライフは0! これで今度こそ決まり――)

遊星「メインフェイズ2。俺は《ジャンク・バーサーカー》の効果発動!」

アンナ「! モンスター効果!?」

遊星「自分の墓地の『ジャンク』と名のつくモンスター1体を除外することで、除外したモンスターの攻撃力分、相手モンスター1体の攻撃力を下げる!」

アンナ「なっ!?」

遊星「俺は墓地の《ジャンク・ウォリアー》を除外! その攻撃力分、グスタフ・マックスの攻撃力を下げる!」


十代「攻撃力をダウンさせる効果か!」

遊戯「《ジャンク・ウォリアー》の攻撃力は2300! グスタフ・マックスの攻撃力は2300ダウンして――」



《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 3000 → 700)



アンナ「そ、そんな……オレのグスタフ・マックスが、攻撃力たったの700!?」

遊星「これでもう、グスタフ・マックスは攻撃できない。オレはカードを1枚伏せて、ターンエンド」

アンナ「っ……このエンドフェイズ時、除外された《魔装機関車 デコイチ》は帰ってくる!」



【遊星 LP 2200】手札0

モンスター

《ジャンク・バーサーカー》(ATK 2300)

魔法・罠

伏せ2枚




TURN-11



アンナ(しまったー……! 《最終突撃命令》のせいで、グスタフ・マックスを守備表示にできねぇ!)

アンナ「オ、オレのターン、ドロー!」



【アンナ LP 6000】手札2



アンナ「仕方無ぇよな……! 速攻魔法発動! 《ダブル・サイクロン》!」

遊星「! 《ダブル・サイクロン》! ……」

アンナ「自分の場の魔法・罠と、相手の場の魔法・罠カードを1枚ずつ破壊する!」

アンナ「オレは自分の場の《最終突撃命令》と、遊星の右側の伏せカードを破壊する!」



ビュウオオオォ! ビュウオオオォ!

バリイィーーン!!



アンナ「これでグスタフ・マックスを守備に変えて――」

遊星「チェーンして選択されたリバースカードを発動! 速攻魔法、《ガードペナルティ》!」

アンナ「ちっ……フリーチェーンか!」

遊星「フィールド上のモンスター1体を選択! このターン選択したモンスターが守備表示になった場合、デッキから1枚カードをドローする!」

アンナ「守備表示になった場合……!?」

遊星「俺はグスタフ・マックスを選択! さぁ、どうする神月。グスタフ・マックスを守備表示にするのか!」

アンナ(……グスタフマックスの攻撃力はたった700……これを晒しとくのはヤバイ)

アンナ(せっかく《最終突撃命令》を破壊したんだ。1枚くらいドローされても大したことないだろ!やっぱりここは!)

アンナ「オレは、グスタフ・マックスと《魔装機関車 デコイチ》を守備表示に変更!」


《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 700 → DEF 3000)
《魔装機関車 デコイチ》(ATK 1400 → DEF 1000)


遊星「……カードを1枚ドローする!」




アンナ「攻撃が封じられても、効果は生きてるぜ! グスタフ・マックス効果発動!」

アンナ「オーバーレイユニットを1つ消費して、相手プレイヤーに2000ダメージだ!! 食らえ畜生!!」


ドッゴオオオォン!!


遊星「うううぅ……!!」


【遊星 LP 2200 → 200】


アンナ「へ、へへ! 残りライフ200! 《火の粉》で燃え尽きる数値だ! 次のオレのターンで、止めを刺すぜ! カードを1枚伏せて、ターンエンド!」



【アンナ LP 6000】手札0

モンスター

《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(DEF3000)
《魔装機関車 デコイチ》(DEF 1000)

魔法・罠

伏せ1枚




十代「こりゃ本格的に遊星ピンチだぜ! 手札は次のドローで2枚だけだ!」

遊戯「しかもライフの差は5800……」

闇遊戯「神月アンナ、か。遊星をここまで追い詰めるとは……」

アストラル『だが、これで終わるデュエリストとは思えない』

遊馬「遊星さんの方が圧倒的に不利なはずなのに、何でだろう……どっちが勝つのか分かんねぇ……!」




遊星「俺の、ターン!! ドロー!!」




【遊星 LP 200】手札2




遊星「……………」


遊馬「どうしたんだろう……遊星さん、ドローしてから目を閉じっぱなしだ……!」

アストラル『これは、逆転のカードを、引き当てられなかったか……!?』

闇遊戯「…………それはどうかな?」




遊星「……………神月……いや、アンナ!」

アンナ「うぇ!? な、なんだよ、級に、下の名前で呼びやがって!」

遊星「……君はとてもいいデュエルストだ。豪快で、それでいて繊細なところもあって――」

アンナ「せ、繊細ぃ? オレが?」

遊星「自分で気がついていないだけだろうな。デュエルを通じて分かった」

遊星「君のその豪快な性格の裏には、人に優しく、そして、その優しさに必要不可欠な、『強い心』を持っている」

アンナ「俺の心が、強い……? ……弱いと思ったことも無いけど、そんな風に考えたこと……」

遊星「君自身は、今はまだ分からないかもしれない。でも、いつか自分の強さの意味に気がついた、その時――」

遊星「神月アンナ……君は、もっと強くなれる!!」

アンナ「! …………」

遊星「こんなに強いデュエリスに出会えたことを、俺は誇りに思う!」

アンナ「……遊星…………」

遊星「だから……『礼』を言わしてもらいたい」

アンナ「……礼……?」

遊星「……ありがとう」






遊星「 楽 し い デ ュ エ  ル だ っ た ! ! 」





アンナ「楽しいデュル……『だった』……? だったって、それ……!!」


遊星「悪いがアンナ、このデュエル、このターンで終わりだ!!」



十代「このターンでって……つまり……!」

遊戯「うん……!!」

闇遊戯「決めるつもりなんだ! 遊星は……!!」

アストラル『残りライフ400……そして場には《ジャンクバーサーカー》が1体だけ』

遊馬「対してアンナの残りライフは6000……場には守備力3000の壁となっているグスタフマックス・がいる」

ユベル『普通に考えれば、敗北はしないかもしれないけれど、勝てる気もしない……が』

遊馬「あぁ……! 遊星さんはやる! 何をどうやってかなんて全然想像もつかねぇけど!」

遊馬「このデュエル、遊星さんの勝ちだ!!」




遊星「俺は魔法カード《戦士の生還》を発動! 自分の墓地の戦士族モンスター1体を選択して、手札に加える!!」

遊星「俺が墓地から戻すカードは、《ジャンク・シンクロン》だ!」

遊星「そして手札に戻した《ジャンク・シンクロン》(ATK1300)をそのまま召喚!!」



ジャンクロン『たあっ!』



遊星「《ジャンク・シンクロン》の効果発動! 自分の墓地のレベル2以下のモンスター1体を効果を無効にして、守備表示で特殊召喚する!!」

遊星「来い! レベル2チューナー《ニトロ・シンクロン》(DEF 100 )!!」



ニトクロン『へぇあっ!』



アンナ「な!? お、おい、ちょっと待てよ! 《ニトロ・シンクロン》!?そんなカード1体いつ墓地に行ったんだよ!?」

遊星「よく思い出してみるんだ。4ターン目の最初に、俺が何をしたのか」

アンナ「4ターン目……? えーっと、確か……そうだ! 《調律》だ! 魔法カードの《調律》を発動してた!」

遊星「……《調律》の効果は?」

アンナ「え? そりゃ、『シンクロン』と名のつくチューナーモンスターをデッキから引っ張ってくる、だろ?」

遊星「それじゃあ、その『後』は?」

アンナ「後? 後って…………あ、そっか。コストとしてデッキトップからカードを1枚墓地に……って、あーーーーっ!?」

遊星「フッ……気付いたようだな」




遊馬「え? ってことは、なに、遊星さん、あのデメリット効果で、あのモンスターを墓地に落としてたってこと!?」

十代「凄まじい引きの強さだなぁおい」

ユベル『君がそれを言うのもどうかと思うよ』

遊戯「でも、シンクロ召喚するにはチューナー同士じゃ駄目なんだよね? 《ジャンク・シンクロン》と《ニトロ・シンクロン》を並べて、どうするつもりなんだろう?」

闇遊戯「これは……来るぜ……!!」

遊戯「え?」

闇遊戯「連続シンクロが!!」




遊星「俺は、墓地の《レベル・スティーラー》の効果発動!」

遊星「《ジャンク・バーサーカー》のレベルを1つ下げることで、このカードを墓地から特殊召喚する!」

遊星「再びフィールドに舞い戻れ! 《レベル・スティーラー》(ATK 600)!」


スティーラー『…………』


遊星「俺は、レベル1の《レベル・スティーラ》に、レベル3、《ジャンク・シンクロン》をチューニング!!」


ジャンクロン『はあぁっ!』ドルンドルンドルン


遊星「集いし魂が、立ち塞がる壁を突き壊す『武器』となる! 光差す道となれ!!」




キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カッッ!!!


遊星「シンクロ召喚! 切り開け! 《アームズ・エイド》(ATK 1800)!!」


ジャキイイィン!!


アンナ「な、何だ? 腕のモンスター?」




十代「攻撃力1800……」

遊戯「あれで何をするつもりなんだろう。効果が強力なのかな……?」

遊馬「う、腕のモンスターか……」

アストラル『腕そのものと言うよりは、腕にはめて使う武具のように見えるが』

遊馬「いや、そこは問題じゃなくてさぁ……」

アストラル『?』

遊馬(やっぱり、ギラグのこと思い出しちまうよなぁ)

闇遊戯「まだ終わりじゃないぜ皆!」



遊星「俺は再び墓地の《レベル・スティーラー》の効果発動! 《ジャンク・バーサーカー》のレベルを1つ下げて特殊召喚! 来い! 《レベル・スティーラー》(ATK 600)!」


スティーラー『…………』ツカレタ


遊星「これが、このデュエルのフィニッシャーだ!! 俺は、レベル5となった《ジャンクバーサーカー》に、レベル2、《ニトロ・シンクロン》をチューニング!!」


遊星「集いし思いが、ここに新たな力となる! 光差す道となれ!!」



キュピーン! キュピンキュピンキュピン……!


カッッ!!!




遊星「シンクロ召喚!! 燃え上がれ、《ニトロ・ウォリアー》(ATK 2800)ッッ!!!」




ニトウォリ『ヴムウウオオォォ!!!』




遊馬「うっひょおお! なんかごっつくてカッコいいのキターーーッ!!」

十代「でも攻撃力は2800! グスタフ・マックスに僅かに届いてない!」




遊星「《ニトロ・シンクロン》の効果発動! 『ニトロ』と名のつくシンクロモンスターの素材となって墓地に送られた場合、デッキからカードを1枚ドロー!」

アンナ「っへ! さっきより攻撃力が100上がっただけじゃねーか! そんなので何をしようって――」

遊星「《アームズ・エイド》のモンスター効果発動!!」

アンナ「!?」

遊星「1ターンに1度自分のメインフェイズ時に、装備カード扱いとしてこのカードをモンスターに装備できる!!」

アンナ「装備……!?」

遊星「そして装備したモンスターの攻撃力は、1000ポイントアップする!!」



ガキョンッ!! ガッシイイィーン!!



ニトウォリ『ムオオオオオ……!!』


《ニトロ・ウォリアー》(ATK 2800 → 3800)


アンナ「攻撃力3800……!!」



十代「装備するシンクロモンスター! そんなのもあるのか!」

アストラル『やはり見た目どおり、モンスターに装備する効果を持ったモンスターだったな』

遊馬「『ZW』みたいなカードってことか!」


遊星「バトル!! 《アームズ・エイド》を装備した《ニトロ・ウォリアー》(ATK 3800)で、《魔装機関車 デコイチ》(DEF 1000)を攻撃!!」

アンナ「え? デコイチに……? ってそんなことさせるか!! 罠カード発動! 《聖なるバリア-ミラーフォース-》ッ!!」

アンナ「相手の攻撃宣言時に発動できる! 相手フィールド上の攻撃表示モンスター全てを破壊する!!」





十代「こ、ここへ来てミラフォだと!? とんでもねぇ隠しだま握ってやがった!」

遊戯「このままじゃ遊星君の《ニトロ・ウォリアー》も、それに装備されてる《アームズ・エイド》も破壊される!」

遊馬「いや、大丈夫だぜ遊戯さん!」

遊戯「?」

闇遊戯「その通りだ遊馬。遊星にはまだ、ずっと使っていなかった伏せカードがある!」



遊星「この土壇場でそんなカードを引き当ててくるか……流石だアンナ。……だが、その手は既に読んでいる!!」

遊星「罠カード発動! 《スターライト・ロード》!!」

アンナ「!?」

遊星「フィールド上のカードを2枚以上破壊する効果が発動したときに発動できる!」

遊星「その効果を無効にし、破壊する!!」



バアアァーーー……!


バキイイィン……!!



アンナ「そ、そんな……!!」



十代「《スターライト・ロード》……『2枚以上』ってことは、最低でも2枚のカードが破壊される状況でないと発動できないカード!」

遊戯「そうか! 遊星君は、神月ちゃんのミラーフォースを完全に読んでいたんだ! だから低攻撃力の《レベル・スティーラー》を、攻撃表時で特殊召喚したんだ!」

闇遊戯「《スターライト・ロード》の発動条件を満たすためにな!」

遊馬「そこまで考えて……!! すげぇよ遊星さん!!」




遊星「食らえ!! 『ダイナマイト・ナックル』ッ!!」



ニトウォリ『ムオオオアアアッッ!!!』


ゴギャアアアンッ!!



アンナ「ぐうぅ……!」




十代「でも、何で《魔装機関車 デコイチ》の方を狙ったんだ?」

闇遊戯「普通なら、今のはグスタフマックスを破壊しに行くべき……だが、あそこにいるのは遊星だ! 必ず理由があるはず!」



遊星「この瞬間、《アームズ・エイド》の真の効果が発動する!!」

アンナ「!? 真の、効果……!?」

遊星「このカードを装備したモンスターが相手モンスターを戦闘で破壊した時、破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを、相手に与える!!」

アンナ「なあっ!?」

遊星「デコイチの攻撃力、1400ポイントのダメージだ!!」



ギュオオオォォン……!!



アンナ「うわあああぁ!?」



【アンナ LP 6000 → 4600】



十代「破壊したモンスターの攻撃力分ダメージを与える効果か! 俺のフレイム・ウィングマンと同じだ!」

遊戯「でも、ここからどうする気で……!」



アンナ「ちっ……いいやつ貰っちまった……! でも、これでお前のモンスターは攻撃終了だ! オレのターンになれば――」

遊星「言ったはずだぞ。このターンで終わりだと!」

アンナ「何を――、……?」


ニトウォリ『ムオオオオォ……!!』


アンナ「な、なんで、《ニトロ・ウォリアー》が、こっち見てるんだ……?」

遊星「《ニトロ・ウォリアー》の効果発動。こいつがバトルで相手モンスターを破壊したダメージ計算後に発動できる」

遊星「相手フィールド上に表側守備表示で存在するモンスター1体を、攻撃表示に変更し、そのモンスターに、もう一度だけ攻撃できる!!」

アンナ「な、な、なん、何ーーーー!?」




十代「二段攻撃!! これを狙ってたのか!!」

遊戯「《ニトロ・ウォリアー》の攻撃力は3800! 対してグスタフ・マックスはたった700! この時点で神月ちゃんは3100のダメージを受けることになる!」

遊馬「そして装備カードになってる《アームズ・エイド》の効果で、破壊したモンスターの『元々の攻撃力』分だけダメージを与える!!」

アストラル『今は700だが、元々の攻撃力は3000! 残ったライフで到底受け止めきれる数値ではない!」

闇遊戯「先程《ガード・ペナルティ》を発動したときから、この戦略は始まっていたというわけか!」



アンナ(そん、な……これってつまり、オレがグスタフ・マックスを守備表示にしたから、こうなったのか……?)

アンナ(低攻撃力をさらすのが恐いからって、自分のカードまで破壊してやったことが……全部、裏目に……)

アンナ(――――負けた……!)



遊星「グスタフ・マックスを守備表示から攻撃表示に変更! 『ダイナマイト・インパクト』!!」



ニトウォリ『ムウオオオォッ!』



《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(DEF 3000 → ATK 700)



遊星「これで終わりだ! 《ニトロ・ウォリアー》(ATK 3800)で、《超弩級砲塔列車グスタフ・マックス》(ATK 700)を攻撃! 『ダイナマイト・ナックル』ッッ!!」



ニトウォリ『ムウンッ!オオアァッ!!』



ゴギャアアァァンッッ!!!


アンナ「うわああああぁぁ!!」


【アンナ LP 4600 → 1500】


遊星「《アームズ・エイド》の効果発動! グスタフ・マックスの攻撃力分、ダメージを受けてもらう!」

アンナ「あ……」



ギュオオォォンッ!!



アンナ「うあああああぁぁぁぁ……!!」



【アンナ LP 1500 → 0】




【WINNER★不動遊星】




十代「よっしゃー! 遊星が勝った!!」

遊戯「はぁーー……凄いデュエルだったね!」

闇遊戯「あぁ! 勝ったのは遊星だが、あの遊星のライフを8000から200まで削って喰らいついた神月も、凄まじい腕前だった!」

遊馬「怒号のシンクロ召喚に、何度も発動したビッグキャノン! どっちもカッコ良かったぜ!」

アストラル『それはそうと遊馬、君はアンナのところに行ってやらなくていいのか?』

遊馬「あー……そうだな。でも、なんか遊星さんがアンナと話してるみたいだし、後でいいや」

アストラル『ふむ……そうか』





アンナ「負けた……オレが……! 全力だったのに……あと少しだったのにぃ!」

アンナ(遊馬が見てたのに、負けた……)グスッ

遊星「アンナ、大丈夫か? 立てるか?」

アンナ「! やめろよ! 自分で立てるっての!」ガバッ

遊星「……フッ、そうか。それでいい。君はまだまだ強くなる。諦めない限りな」

アンナ「……あんたに言われなくたって、誰が諦めるもんか!」ゴシゴシ

遊星「……いい目だ。そのまま、今のままの君で、真っ直ぐに進め」ナデナデ

アンナ「ひゃ!? な、何だよ! 気安く頭撫でんな! 子ども扱いすんな!」

遊星「あぁ、すまない。……いや、君に少し似た仲間を思い出してな。その感じでつい」

アンナ「……仲間?」

遊星「あぁ。アンナよりも少し歳は下だな。……いつも元気で、時々暴走しがちで」

遊星「デュエルが大好きで、そのくせ、最初の頃は自分が負けると、今の君のように泣きべそをかいて……」

アンナ「は、はぁ!? 泣きべそってなんだよ! 泣いてねーし!!」

遊星「……だが本当は、仲間思いで、しっかりとした芯を胸に抱いた、強い心の持ち主だった。君のようにな」

アンナ「! ……さっきから、馬鹿にしてんのか褒めてんのかどっちなんだよ……」

遊星「褒めているつもりだぞ? ……今頃、どうしているだろうな。龍亞は」

アンナ「『るあ』? それが遊星の仲間?」

遊星「……あぁ。大切な仲間だ」フッ

アンナ(あ……今ちょっと笑った……)





アンナ「……ん? なぁ、その『るあ』って子……女の子?」

遊星「いや、男の子だが?」

アンナ「…………あっそ……」

遊星「それがどうかしたか?」

アンナ「……何でも無い」

遊星「さぁ、行こう」



グゥ~~……



アンナ「ん?」

遊星「…………」

アンナ「……遊星か? 今の」

遊星「……そういえばグラタンがあったんだったな。……もう冷めてしまっただろうな……また温め直すか」



ここまでです。


皆さん明けましておめでとう御座います(遅)

ここ最近忙しくて投下するのが遅れました。

親戚襲来などのイベントを乗り越え、なんとか今投下できました。


今年は馬年ですが、遊戯王で馬と言えば何を思い浮かべますか?

>>1はふと思いついたのがギミパペデストロイだった。

乙、遊星はやっぱ強いや
でも何度も「デュエリスト」を噛むんじゃない


この安価スレに魔王様(初代闇遊戯)は呼べますか?
魔王対覇王や歴代完璧主人公対決(遊星と闇遊戯)、鋼メンタル魔王様対豆腐メンタル王様が見てみたいんだけど



思いの他レスがいっぱいついてて驚いた。
ありがとうございます。
ちょっぴりプレッシャーだけど、頑張るぜ。


安価地点前まで投下します。



>>118

言われて読み直してうわあああってなった……
ちゃんと投下する前に確認しなきゃ駄目ですね。


>>125

初代はちょっと考えてないですね。
面白そうではあるけど、彼、OCGルールでデュエルしてないし。

仮にやるとすればエクゾディアデッキとかになりそうだ。




十代「お帰り遊星! いいデュエルだったぜ!」

遊星「ありがとうございます、十代さん」

遊馬「しっかり見てたぜアンナ! 凄かったなぁおい!」

アンナ「お、おう! 当たり前だぜ! ……負けたけど」

アストラル『いや、それでも見事なものだった。グスタフ・マックスをあそこまで活用するとは』

アンナ「うわっ! 出た! なぁおい遊馬、コイツ何なんだよ!」

遊馬「アストラルだぜ。俺の大事な相棒さ! デュエルがすっげー強いんだ!」

アストラル『普通は、遊馬や特定の者意外に、私の姿は見えないのだがな。アストラルだ。よろしく』スッ

アンナ「お、おう……」オズオズ

遊戯「もう一回、自己紹介した方がいいかな。僕は武藤遊戯。こっちは……」

闇遊戯「……ファラオだ」

アンナ「ファラオ?」

十代「あだ名は王様だぜ!」

闇遊戯「……本当にそれで定着なのか」

十代「で、俺が遊城十代! こっちは俺の精霊のユベル!」

ユベル『…………』

アンナ「十代に……ユ、ユベル、な。あのさ、ユベルって、一体……?」

十代「んー、一言で言うとカードの精霊なんだけど、コイツは色々と複雑でなぁ」

ユベル『別に僕のことを詳しく説明する必要は無いだろうに』

アンナ「いや、オレが気になるっていうか……」

ユベル『じゃあ気にするな』

アンナ「…………」

遊星「もう分かってるとは思うが、不動遊星だ。改めて、よろしく」スッ

アンナ「あ……うん、よろしく……」ギュ




アンナ「……えっと、遊戯と、王様? は、双子か何かなのか? そっくりっていうか、ほとんど同一人物だけど……」

遊戯「あー、その、もう1人の僕は、3000年前のファラオの魂なんだ」

アンナ「……は、はぁ?」

闇遊戯「俺は、普段はこの千年パズルと呼ばれる物の中にいるんだが、今はどういうわけか実体化している」

遊戯「もう1人の僕は、僕の体を僕と共有しているんだ。時々、このパズルを経由して、もう1人の僕が表に出てくるんだけど……」

アンナ「……何言ってるのか全然分かんねーんだけど……」

十代「要はさ、遊戯さんは、2人いるんだよ! ってことですよね、王様!」

ユベル『……凄い端折ったな』

闇遊戯「……まぁ、そういうことでいいだろう」




――――――――――




(テーブルに座る全員)



アンナ「……で、さっきも言ったけど、ここ何なんだよ?」

遊馬「それがさっぱりわかんねーんだよなぁ……」

闇遊戯「デュエルをしていればその内帰れるというような内容の置き書きだったが、信用していいものか……」

アストラル『自称神が何者なのか全く見当もつかないが、今のところは、あの置き書きの通り、ここに現れるデュエリストとデュエルして時間を潰す以外、何もできそうにないな』

十代「ここの建物は粗方調べつくしたけど、特に怪しい物も無かったしなぁ」

ユベル『幸い、生活するには申し分無い所だ。どういうわけか、ベッドだのキッチンだのトイレだの、「しばらくここに居てください」って言ってるみたいに、色んなモノがあるし』

遊星「………………」モグモグ

遊戯「……食料に毒が仕込んであったりするわけでも無いみたいだし、ね」

遊星「…………美味い」モグモグ




十代「……俺も腹減ったなぁ……遊戯さんも何か食べます?」

遊戯「あはは……実を言うと僕もちょっとお腹が……」

十代「冷蔵庫には……お、ピザがある。寿司もだ。色々あるなぁ」

遊馬「もう1つのデカイ冷蔵庫は食材が沢山入ってるぜ。料理しろってことか?」

闇遊戯「……しばらくは食事に困ることは無さそうだな」

十代「ですね。遊戯さん、ピザでいいですか?」

遊戯「あ、うん。もう1人の僕はどうする?」

闇遊戯「……俺もひとつ貰おう」

遊馬「デュエル飯が喰いたいけど、婆ちゃんも小鳥もいないしなー……」

アンナ「……じゃ、じゃあ、オレが作ってやろうか?」

遊馬「え!? お前作れるのか!」

アンナ「お、おう! まかしとけ!」

アンナ(デュエル飯って、アレだよな。おにぎり位ならなんとか……!)

遊星「…………」(蟹パンに手を伸ばす)

十代「ところで、遊馬とアンナは、一体どの時代の人間なんだ?」

アンナ「へ? 『時代』?」

十代「あれ、言ってなかったけ。俺も遊星も遊戯さんも、皆それぞれ違う時代から来てるんだよ」

アンナ「は、はぁ?」

遊馬「ちょ、ちょっと待ってくれよ。違う時代の人間の3人が、あ、4人か? が、なんで普通に知り合いなんだよ?」

闇遊戯「事情があってな。前に、時を超えて出会ったことが一度だけあるんだ」

遊戯「遊星君の時代で事件が起きて、それが僕たちの時代や十代君の時代にも飛び火したんだ」

十代「それを俺たち3人が解決した。って感じだな」

アンナ「はぁ~……割とぶっ飛んだ体験してんだな。あんたら」

遊戯「あはは、そうだね」

闇遊戯「俺と相棒が一番古い時代で、十代が真ん中、遊星が未来の人間だ」




十代「で、話元に戻すけど、遊馬とアンナはどの時代の?」

遊馬「俺たちの時代、なぁ……」

十代「俺も遊戯さんも遊星も、エクシーズ召喚なんて全然知らない。そんなシステム無かったからな」

闇遊戯「エクシーズ召喚が未来のシステムだと考えるなら、遊馬達は一番新しい時代の人間と考えても良かったんだが……」

アストラウル『その我々が遊星の時代のシンクロ召喚を知らないとなると、それより前の時代の人間とも考えられる……そういうことか』

十代「なぁ遊馬。お前たちがいたのって、どんな所なんだ?」

遊馬「えっーと、そうだなー……まず俺たちが住んでる街が『ハートランドシティ』って言ってさ」

闇遊戯「ハートランドシティ……聞いたことが無いな」

遊馬「街の中心には『ハートランド』って言うでっかい遊園地があるんだ」

遊戯「ハートランド……十代君聞いたことある?」

十代「いえ、無いですね。って言っても俺、遊園地なんて元々良く知らないですけど」

闇遊戯「他に特徴的なものは無いか?」

遊馬「特徴的、か……そうだな、俺たちの街は、掃除ロボットのオボットとかが沢山いて、いつも街を掃除してるんだけど、中にはデュエルができる奴がいたりしてさー」

アンナ「……それ、伝えてもあまり意味は無ぇと思うんだけど……」

十代「なぁ遊星、お前の時代はかなり科学が進歩してるらしいけど、そういうロボットとかいたか?」

遊星「…………ふぁふぃふぁふぃ、デュエフュがでふぃふゅ――」

十代「あぁ、いや、食べてからでいいよ」

遊星「(モグモグ、ゴクン)……確かに、デュエルができるロボットも居る事には居ましたが、掃除ロボットが街を廻ってる光景というのは、あまり見たことが……」

十代「そっかー。んー、今一遊馬の時代のことが伝わってこないなぁ」




遊戯「……ねぇ、遊馬君に、神月ちゃん。僕、というか、『武藤遊戯』の名前に、聞き覚えは無い?」

アンナ「? 何だよ、突然」

遊馬「……遊戯さんの名前に、聞き覚え? ……いや、特に無いけど……」

遊戯「じゃあ、海馬コーポレーションとか、インダストリアル・イリュージョン社とかの会社は知ってる?」

アンナ「カイバコーポレーション? 何だそれ?」

遊星「……? 海馬コーポレーションを知らない……?」

十代「インダストリアル・イリュージョンって、DMを作った会社だぜ? 知らないのか?」

遊馬「DMを!? その会社が作ってたのか!?」

アンナ「……初めて聞いたぜ、そんなの」

アストラル『私の知識にも無いな。DMの生みの親ともなれば、我々デュエリストが知っていて当然の筈だが……』

遊戯「……その、自分で言うのもなんだけど、僕、というか、もう1人の僕は、初代デュエルキングでしょ? その僕等の名前を知らない上に、海馬コーポレーションもI2も知らないとなると――」

遊馬「!? ちょっと待った!! い、今、デュエル、キングって!?」

闇遊戯「……俺たちは、今言ったI2社の会長のペガサス・J・クロフォードにデュエルに勝ってから、それ以降キング・オブ・デュエリストとして通ってるんだ」

遊馬「ま、マジかよ!! 俺そんな凄い人と今まで喋ってたの!? さ、サインください!!」

アストラル『……忘れているようだが、君も一応、初代デュエルチャンピオンなのだぞ?』

遊馬「あ……そうだった」

遊星「……デュエルチャンピオン? 君が?」

遊馬「おう! ワールド・デュエル・カーニバルで優勝したんだ!」

十代「……『初代』って?」

アンナ「そのままの意味さ。遊馬が最初のデュエルチャンピオンなんだ!」

遊戯「……やっぱり」

闇遊戯「相棒?」



遊戯「ねぇ、ひょっとして、遊馬君たちは、僕らとは違う『時代』じゃなくて、違う『世界』から来たんじゃないかな?」

遊星「違う、世界?」

遊戯「平行世界……パラレルワールドって、聞いたこと無いかな。SFとかで出てくる……」

アストラル『聞いたことがある。我々の住む世界は1つではなく、いくつもの世界が並列して交わることなく存在している……という説だな』

遊馬「えっと、どういうことだ?」

アストラル『人間世界とアストラル世界、バリアン世界の関係と同じようなことだ。と言うより、それそのものと言っていいかもしれない』

遊馬「な、なるほど……」

アンナ「……本当にわかったのか?」

遊戯「さっきから、色々と話しが噛み合わなさ過ぎるんだよ。遊馬君たちは僕達のことも、世界で一番有名と言ってもいい会社のKCもI2も知らない」

遊戯「そして、『初代』デュエルキングの僕達の存在があるのに、『初代』デュエルチャンピオンの遊馬君がいる……」

遊戯「シンクロやエクシーズに関してもそう。未来の人間なら、シンクロ召喚は知ってておかしくない筈。でも、実際には遊馬君たちは知らなかった」

遊戯「世界そのものが違うから、お互いのことを知らなかったんじゃないかなって」

闇遊戯「……成程、エクシーズ召喚は、俺たちとは違う次元の世界にのみ存在する召喚方法、と言う可能性があるのか」

遊戯「と言っても、平行世界の存在自体ありえるかわからないし、こんな突拍子も無い話、真実かどうか……」

十代「いや、可能性としては十分ありえますよ。俺も12次元宇宙の存在はこの目で確かに見たし」

アストラル『しかしそうなると、自称神は異なる時代どころか、異なる世界から我々を集めていることになるな。一体どれ程の力があるのか……』

十代「そのくせ、こっちに要求することはただ『デュエルしろ!』だもんな」

ユベル『でも十代、君はこの状況、「色々面白いデュエルが見れそうだからこれはこれでいいや」とか思ってたりしないかい?』

十代「え!? い、いや~別にそんなことは……あ、ピザ温めなきゃ!」

ユベル『……やれやれ、冗談だったんだが』

遊馬「あ、そう言えばデュエル飯」

アンナ「お、おう、そうだったな。えっと、炊飯器開けて……熱ッ! あちちち!」

遊馬「お、おいおい、大丈夫か?」

アンナ「だ、大丈夫だって! 見てろよ、今超弩級に美味いの作ってやっからさ!」




パアアァァ……!



闇遊戯「! この光!」

十代「また誰か来たのか!」



ここまでです。


ここから+3で対戦相手、+6で相棒、王様、十代、遊馬の内の4人から1人を決めます。

(遊星は一度デュエルしたので除外)

今後のために一応尋ねておくけど、漫画版のキャラクターはありなのかな
遊戯王Rや漫画版GXや5Dsのキャラたちを安価していいものか。
あと絶対王者版のジャックというのもありなのか、アニメ限定なら従うけど。

            /:./
          〈: : 〈      __ __
            \人> ´: : : : : : : : :.`  、
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       /. : :/. : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ∨: : : _:_:_: _: _: :メ
     〈:>-/. : : : : : : i : : : : : : 、: :i/!ト、: : : :∨´ : :_:_:_:_:_:く
     }: : :/:/:/: : : : /|:!: : : : : : :Y´|Ⅵj:ハ: : : : ∨´: : :_:_:_: :ノ

     入:./:/li: : : : :\|:!\: : : : : l ィ云ミヾ : : : :ハ < _.二._
        /:/ソj: : : : : | 从  \: : :.| |irヘ }| }: : : :i从: : : : : : : 〉 …でも4日連続入試って、絶対持たないよね…身体が
       N くl|: : : : :.| 人   \リ 辷ェソ.ハ: : :.!: :ハ: : : :_:_:/
        从: 人: : : :∧x==彡     xxx |:i :i: リ: : :jレ'´\  
         \:ハ: : : :∧xxx  '      从ル': : ル'´ ̄: : 〉
          }:入: :': :ハ     -    人:.リ´⌒入:_:_:__く
          八: : Xく: :i>  . __  _. イ: ハj     \: ハ
          ): :/´   __/j  /^ <       ):メ

          ( :く   ,ィ升:|::::::/ /. ::: :: /7´ \
          \} //:./.:リ/く. :: :: ::/:/{   \

              / /.:/:/  / \/:/. :/       .
         /  /: レ':/ 0 /.::: :::.Y´. :::: { 、     ヽ
       /`Y∨. :: ::::::/  /. :: :: :: :: :: :: :人,へ    /.:\
      /.:: :: :Ⅵ. :: :: ::/  /.:: ::: :: :: :::: :::':: ::::Ⅴ \/.:: :: :::::\
     /.:: :: :: :: :N. :: :: ::i 0 .{.:: :: ::「二o二{:: :: :/   〈. :: :: :: :: :: :::\
   /. :: :: :: :: : /!: ::::::::|   |:: :: :: |:: :||::::::|:: :::/     \. :: :: :: :: :: :::ヽ
 /. :: :: :: :: ::/  j: :: :::::|   |:::::::::└:─ :┘:::/      ヽ. :: :: :: :: :: :::〉
.'. :: :: :: :: :: ::く   .'. :: ::::::j   j :: :: :: :: :: :: :: ::::{        〉:: :: :: :: :::/

すみませんコピーしたものがそのままになってました本当にすみません

吹雪とジャックは見たい・・・・が、主人公だけなんだよなぁ・・・

闇遊戯(初代)のM&W(バンダイ)のデュエルは>>1の条件に当てはまりますか?

一応あれもデュエルモンスターズだし、初代闇遊戯ならエクゾデッキをブン回してくれそう

闇サトシ(闇バクラ三代目)VS闇シンジ(闇遊戯初代)を機体

歴代屈指の鋼メンタル同士で闇のゲームやってほしい

尤も、流石に初代でコナミ版のデッキを再構築するのが無理なら諦めるしかないけど



こんばんわ>>1です。


>>154

すいません、>>1は漫画版は知らないとです。
アニメ限定でお願いします。


>>163

主人公勢が一通りデュエルしたら、それ以外のキャラ同士の対決もさせるつもりなので、ご安心を。



それでは、十代VSアキさん、デュエルAパート、始まるよー



アキ「ん……うぅ……あれ……? 私、一体……?」

遊星「!! アキ!?」

闇遊戯「! 遊星の知り合いか?」

遊星「はい! チーム5D'sの、俺の仲間です! アキ、大丈夫か!」ダッ

アキ「……遊、星……? ……遊星っ!?」

遊星「立てるか、アキっ」

アキ「遊星……本当に遊星なの!?」

遊星「あぁ、俺だ。安心しろ」

アキ「……ここはどこなの? 私、医学校で勉強してた筈なのに……」

遊星「……ここが何なのかは俺たちにも分からない。取り合えず、向うに行こう」

十代「おい、遊星大丈夫か? その子、怪我とかは……」

アキ「だ、大丈夫……。……あの、あなた達は……?」

十代「俺は遊城十代!」

遊戯「僕は武藤遊戯。……僕達、気がついたら皆ここにいたんだ」

闇遊戯「お互い災難だったな。だがまぁ、遊星のような知り合いがいるとなれば、少しは心強いか?」

アキ(双子、かしら……? 瓜二つ……纏っている雰囲気は全然違うけど)




アキ「……! って、ちょっと待って! 武藤遊戯に、遊城十代って……まさか!?」

遊星「そうだ。あの伝説のデュエリストの、遊戯さんと十代さんだ」

アキ「そう言えば、写真で見たのと同じ……! でも、どうして当時のままなの?」

遊星「彼等が過去から来てるからだ。どうやらこの空間は、別の時間、時空の人間が集めらてるようなんだ」

アキ「! それって、イリアステルみたいな……」

遊星「あぁ。似たような技術を持ってるかもしれない」

遊戯「えっと、よろしくね?」

闇遊戯「よろしく」

十代「よろしくな!」

アキ「い、いえ! ちらこそよろしく……! 本物の武藤遊戯と遊城十代に会えるなんて、こ、光栄です!」

十代「そ、そんなにかしこまるなよ。俺別に遊戯さん程凄くも無いぜ?」

遊戯「僕だってそんな立派な人間じゃないよ十代君。……全然堅くならないでいいですよ?」

アキ「い、いえいえ! そんなことは……! というか、武藤遊戯って双子だったのね……初めて知ったわ」

遊戯「あーいや、双子じゃないんだけどね……」

十代「俺に敬語使うのは遊星だけで十分だって! ていうか、遊星だって別に敬語じゃなくたってかまわないんだぜ?」

遊星「いえ、十代さんは俺の尊敬する人ですから」

十代「ぶー……まぁ、遊星は割とそういうとこ頑固っぽいから仕方ないけど、君は普通に話してくれていいぜ?」

アキ「……まぁ、そういうことなら……よろしく、十代さん」




闇遊戯「それより、遊馬達も自己紹介した方がいいんじゃないか」

遊馬「あぁ! 俺、九十九遊馬! こっちはアストラルってんだ!」

アストラル『アストラルだ。よろ――』

アキ「ッ!? ゆ、遊星!」

遊星「大丈夫だアキ。彼は敵じゃない」

アストラル『……驚かせてすまない。私のこのなりでは、警戒するのも仕方無いが、安心してくれ。敵意は無い』

アキ「……あなたは一体……」

アンナ「えっと、神月アンナだ。よろしく!」

アキ「(こんな小さな子達まで……)よろしくね、遊馬君にアンナちゃん」

十代「? ユベル! 何でそんな所にいるんだよ、お前も挨拶しろよ!」

ユベル『……説明が面倒くさいから気配を消してたって言うのに……全く』

アキ「!!? 遊星、下がって!!」

遊星「いや、だから大丈夫だ。彼は……いや、彼女? ……とにかくその人は敵じゃない」

アキ「え!? で、でも……」

ユベル『ほら見たことか』

十代「大丈夫だって。こいつは俺の精霊さ」

アキ「精霊……? まさか、デュエルモンスターズの?」

十代「そ。まぁ、普通の精霊とはちょっと違うとこも色々あるけど」

アキ「これが、デュエルモンスターズの精霊……龍可にはこういうのが見えてたのね……」



遊戯「それで遊星君、この人は?」

遊星「十六夜アキ。俺の、大切な仲間の内の1人です。アキ」

アキ「十六夜アキです。今は医学校で医師になるための勉強をしてます」

遊馬「へー! 医者になるのか! すっげぇなー」

アキ「まだまだ、何も分からないひよっこだけどね」

遊星「……お前との再会がこんな形になるとは思ってなかったが……また会えて嬉しいよ。アキ」

アキ「……私も、状況が良くわからないけど、あなたに会えて、とっても嬉しいわ……」

アキ「本当は、一人前の医師になってから会いたかったんだけど……」

遊星「気にすることは無いさ。お前が立派な医者になるのを、楽しみにしてるぞ」

アキ「……えぇ。ありがとう遊星……」

遊戯(それにしても、綺麗な女の人だね。遊星君あんな人と知り合いなんだ……)ヒソヒソ

闇遊戯(……こういうのを、『いい雰囲気』と言うのか? あまり邪魔しない方がよさそうだ)ヒソヒソ

十代「なぁなぁ! ここに来たってことは、やっぱデュエルするんだろ!? どんなデッキ使うんだ!?」キラキラ

アキ「え? ま、まぁ、確かに私はデュエルもするけど……植物デッキ、かしら」

十代「植物族!! 変わった種族使うんだなー!」

遊戯(駄目だもう1人の僕。十代君が空気読めてない)

闇遊戯(…………2人には悪いが、十代が相手では……)

遊馬「なぁ、アキさんって、遊星さんの恋人なのか?」

アキ「なっ!?/////」ドキッ

十代「え!? そうなのか!?」

遊戯(まだ空気読めない子がいたよもう1人の僕!)

闇遊戯(……いや、ある意味では空気を読めているのかもしれないぞ)

遊星「ゆ、遊馬! 別に俺たちは恋人とかでは……」

遊馬「違うのか? だって、なんかすっげー仲良さそうじゃん?」

アンナ「……確かに。怪しいぜ2人とも!」

アキ「べ、別にそんな特別仲がいいってわけじゃ……/////」アセアセ

遊星「そ、そうだ。俺たちはただ仲間として――」

アンナ「さっきから手ぇ繋ぎっぱなしでそんな事言われても、説得力無いぜ?」

アキ「え? ……!!?」バッ!

遊星「……す、すまないアキ、気がつかなった……」

アキ「う、ううん! 別に気にしてないわ! 私の方こそ……ご、ごめんなさい!」ドキドキ

遊馬「……やっぱ仲いいんじゃん」

遊星「……あまりからかわないでくれ。アキもその、迷惑だろうし……」

アキ「えっ、別に私そんな、迷惑、なんてことは……/////」ゴニョゴニョ

十代「何だ、違うのか。遊星に彼女なんて、面白そうな話題なのになー」

ユベル『……今のやり取りを見てその判断に行き着くとは、流石というかなんというか』




<ピンポンパンポーン!>



遊馬「お?」



<安価が選択されました。デュエルを開始します>

<遊城十代と十六夜アキは、リングに上がってください>



十代「え! 今俺、名前呼ばれた!? ヒャッホー!! デュエルだ!! 行こうぜ十六夜っ!」グイッ

アキ「え!? あ、あの、ちょっと!?」

遊星「(ピクッ)…………」

ユベル『…………』イラッ



ガシャン!

ゴゴゴゴゴゴ……



アキ「きゃっ!? あ、足場が!」

十代「デュエルフィールドになるんだよ。落っこちるなよ?」手握

アキ「え、えぇ」

遊星「(ピクリ)…………」

ユベル『…………』イライラ



ゴゴゴゴゴ……ガシャン!


ブウゥン……



<参加者は、デュエルディスクをセットしてください。30秒後、デュエルを開始します>



ウィーーン



アキ「え? これ、私のディスク?」

十代「俺は初めから持ってるディスクでいいよな。よし! デュエルだ十六夜!」

十代「ここから出るにはデュエルするしかないんだし、特に危ない事も無いみたいだから、せっかくだし楽しもうぜ!」




アキ「……良くわからないけど、遊城十代とデュエルできるなら、それもいい経験になる、かしら……」

十代「なぁー、早くやろうぜ!? 植物族デッキなんて滅多に見ないからな! ワクワクするぜ!」

アキ「え、えぇ……」

アキ(なんだか、凄く元気というか、明るい人なのね。龍亞をそのまま大人にしたみたい……)

アキ「それじゃあ、よろしくお願いします!」

十代「おう! 全力で来い!!」




<デュエル開始まで、5・4・3・2・1……>




十代・アキ「「デュエル!!」」




【アキ LP 8000】

【十代 LP 8000】




アキ「あら……? ライフが、8000?」

十代「ここでは初期ライフは8000がルールらしいぜ?」

アキ「そうなの……ちょっと長引きそうね」





TURN-1



アキ「私の先攻! ドロー! ……私はレベル2の《ダーク・ヴァージャー》(ATK 0)を召喚!」



ヴァージャー『…………』ギョロ



十代「おぉ! 本当に植物だ! ……ちょっと不気味なモンスターだな。葉っぱに目がある……」

アキ「そして手札から永続魔法、《超栄養太陽》を発動!」

アキ「このカードは、自分フィールド上のレベル2以下の植物族モンスター1体をリリースして発動できる」

十代「?『りりーす』?」

アキ「あ……そうよね、十代さんの時代じゃまだ、『リリース』じゃなくて『生贄』なのよね」

アキ「『リリース』っていうのは、十代さん達で言う『生贄』のことよ。私達の時代では、『生贄に捧げる』は、『リリースする』って言って、『生贄召喚』も、『アドバンス召喚』って言うの」

十代「へー! 時代が変われば用語も変わるんだなー。じゃあ、俺も次からそう言おうかな!」

アキ「無理に合わせなくても、私は大丈夫よ?」

十代「いいんだよ! リリースもアドバンス召喚も、何かカッコいいじゃん!」

アキ「……フフ、そう。続けていい?」

十代「おう、悪い悪い」

アキ「《超栄養太陽》で、リリースしたモンスターのレベル+3以下のレベルを持つ植物族モンスター1体を、デッキから特殊召喚する!」

十代「+3……《ダーク・ヴァージャー》のレベルは2だから、+3で、最大でレベル5のモンスターか!」

アキ「私は《ダーク・ヴァージャー》をリリースして、レベル3の《ローンファイア・ブロッサム》(ATK 500)を特殊召喚!」



ローン『…………』




十代「あれ、レベル3? そんなんでいいのか?」

アキ「これでいいのよ。このモンスターは凄く使えるから。《ローンファイア・ブロッサム》の効果発動!」

アキ「1ターンに1度、自分フィールド上に表側表示で存在する植物族モンスター1体をリリースして、デッキから植物族モンスター1体を特殊召喚する!」

十代「またデッキから植物族を……!」

アキ「今度はレベルに制限は無いわ! 私は《ローンファイア・ブロッサム》自身をリリースして!」

アキ「現れなさい、《ギガプラント》(ATK 2400)!!」



ズオオオォォン……!


ギガプラ『GUAAAAAA……!』



アンナ「でかっ! キモッ! コワッ!」

遊馬「1ターン目から攻撃力2400のモンスターか!」

遊戯「デッキからの特殊召喚……呼び出すモンスターの、攻撃力もレベルも制限無しか。凄く強力なカードだね」

闇遊戯「俺たちの時代の植物族は、正直に言って、あまり日の目を見る種族ではなかったが……未来ではこんなカードが……」

遊星「アキの奴、最初から本気だな……」



アキ「対象となったモンスターが場を離れたことで、《超栄養太陽》は破壊されるわ」



バリンッ!




十代「いきなり攻撃力2400って……! すっげぇな植物デッキって!」

アキ「これてくらいで驚いてもらっては困るわ。私のデッキの本領はまだまだこれから……私はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

アキ(遊城十代……武藤遊戯と違って、資料があまり残ってないから、『HERO』使いだったって事位しか知らないけど、実力は相当のものの筈……)

アキ(勝つためには、油断はできない。最初から飛ばして行くわ!)



【アキ LP 8000】手札3

モンスター

《ギガプラント》(ATK 2400)

魔法・罠

伏せ1枚




TURN-2


十代「よっしゃ! 俺のターン、ドロー!」


【十代 LP 8000】手札6



十代「……俺は手札から《沼地の魔神王》の効果発動! このカードを手札から墓地へ送ることで、デッキから《融合》のカードを手札に加える!」

アキ「《融合》……!」



遊戯「さっそく融合召喚する気だね、十代君!」

遊星「E・HEROは、融合で初めて真価を発揮するデッキですからね」



十代「そして、手札に加えた《融合》を発動! 手札の《E・HERO ネクロダークマン》と、《E・HERO ワイルドマン》で融合!」

十代「現れろ! 《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(ATK 1900)!!」



シャーマン『ヨオオォ……ハッ!』ドドン★



遊馬「十代さんはHEROデッキかぁ! 初めて見るぜ!」

アストラル『ネオス等の伝説のカードを拝めるかもしれないな』

ユベル『勝てよ、十代』



アキ「攻撃力1900……? それでは《ギガプラント》には……」

十代「ネクロイド・シャーマンの効果発動! このカードが特殊召喚に成功した時、相手フィールド上のモンスター1体を、破壊する!」

アキ「! 効果破壊……!」



シャーマン『オオオォ!』

ギガプラ『GUAAAA……!!』


ズガアアァン!!



アキ「くっ……!」

十代「そしてその後! 相手の墓地のモンスター1体を、相手の場に復活させる!」

アキ「え……!?」

十代「俺は十六夜の墓地から、《ローンファイア・ブロッサム》(ATK 500)を攻撃表示で特殊召喚!」


ローン『…………』




アンナ「? 相手の墓地のモンスターを復活させて何の意味があるんだ?」

闇遊戯「あれは恐らく強制的に発動する効果なんだろう」

遊戯「本当ならダイレクトアタックしたいところだけど、そういう訳にもいかなかったんだね」

遊星「現時点で攻撃力2400《ギガプラント》を破壊する手が、ネクロイド・シャーマンだけだったんだろうな」

遊馬「な、成程……」



十代「そして俺は、《カード・ガンナー》(ATK 400)を召喚!」


ガンナー『ピロピロピロ……』


十代「《カード・ガンナー》の効果発動! 1ターンに1度、自分のデッキの上から3枚までカード墓地に送ることで!」

十代「墓地に送ったカードの数×500ポイント、このカードの攻撃力を上げる!」

十代「俺はカードを3枚墓地に送って、《カードガンナー》の攻撃力を1500アップ!」



ガンナー『ppppp……!』


《カードガンナー》(ATK 400 → 1900)


十代「バトルだ! 《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(ATK 1900)で、《ローンファイア・ブロッサム》(ATK 500)に攻撃!」


シャーマン「ムウウゥン……! ハァッ!!」


ズバァッ!!


アキ「うっ……!」




【アキ LP 8000 → 6600】


十代「続けて《カードガンナー》(ATK 1900)で攻撃だ!」

アキ「それは通さない! 永続罠発動! 《リビングデッドの呼び声》!」

十代「げっ!? リビデ!?」

アキ「自分の墓地のモンスター1体を、攻撃表示で特殊召喚する! 私は墓地の《ギガプラント》(ATK 2400)を特殊召喚!」



ギガプラ『GAAAAA……』



十代「……バトルは中断だ! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」

十代「このエンドフェイズ時、《カードガンナー》の攻撃力は元に戻る!」



《カードガンナー》(ATK 1900 → 400)



【十代 LP 8000】手札1


モンスター

《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(ATK 1900)
《カードガンナー》(ATK 400)

魔法・罠

伏せ1枚



遊戯「結局、《ギガプラント》は場に残っちゃったね」

闇遊戯「あぁ。しかも十代はこの1ターンで、既に手札が1枚まで減ってしまっている。ここからどう立ち直すのか……」

ユベル『まぁ、十代なら問題ないだろう』



TURN-3



アキ「私のターン、ドロー!」



【アキ LP 6600】手札4



アキ「私は、《ギガプラント》を再度召喚!」

十代「! それ、デュアルモンスターか!」


遊馬「デュエルモンスター?」

アストラル『デュ「ア」ルモンスターだ。遊馬』

アンナ「再度召喚って……どういうことだ?」

遊星「デュアルモンスターと言うのは、そういう種類のカードのことだ」

遊星「墓地と場に存在する時は、効果を持たない通常モンスターとして扱い」

遊星「場に存在する時に、通常召喚権を使ってもう1度そのモンスターを『召喚』することで、初めて効果モンスターとして扱われる、デュエルモンスターズの中でも特殊なカードだな」

遊戯「……つまり効果を発動するには、2回は『召喚』しなきゃいけないんだね」

闇遊戯「特殊召喚を使えば、1ターンで効果を発動できるが、それでも通常召喚で他のモンスターが出せないとなると、少々扱い辛いカードだな」

アストラル『《落とし穴》などのカードの効果にも引っかかってしまうしな』

遊星「そうだ。でも、その分効果は強力。特にあの《ギガプラント》は……」




アキ「これで、《ギガプラント》は効果モンスターとなったわ! 《ギガプラント》の効果発動!」

アキ「1ターンに1度、自分の墓地・手札から、昆虫族、または植物族モンスター1体を特殊召喚する!」



ギガプラ『GUAAA……!』



アキ「蘇れ、《ローンファイア・ブロッサム》(ATK 500)!」



ローン『…………』



十代「! 《ローンファイア・ブロッサム》の効果は……!」

アキ「《ローンファイア・ブロッサム》の効果発動! このカードをリリースして、デッキから植物族モンスターを特殊召喚する!」

アキ「私はデッキから、《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)を特殊召喚!!」


椿『ウフフフ……』


十代「攻撃力、2800!? 植物族にそんな上級モンスターが……!!」



遊戯「やっぱり強いね、《ローンファイア・ブロッサム》……デッキからいきなりあんなモンスターを出せるなんて」

闇遊戯「しかも、この布陣……十代、少々まずいかもしれない」

アンナ「? どういうことだ?」

遊星「あの《ローンファイア・ブロッサム》は、1ターンに1度、植物族モンスターをデッキから呼び出せる。その効果の発動に必要なのは、植物族1体のリリース」

遊星「だが、リリースするのは《ローンファイア・ブロッサム》自身でもかまわない。このカードを場に出すだけで、デッキから強力なモンスターを引っ張ってこれるわけだが……」

ユベル『今彼女がやったことを思い出してみろ。その《ローンファイア・ブロッサム》を効果を得た《ギガプラント》で蘇生したんだ』

アンナ「……つまり?」

遊馬「……! そっか! 《ギガプラント》の効果は毎ターン使える! それで毎回《ローンファイア・ブロッサム》を復活させれば、何度でもデッキから強い植物族モンスターを呼び出せる!!」

アンナ「! そ、それってかなり強いコンボじゃねぇのか!?」

アストラル『その通りだ。早めに《ギガプラント》か《ローンファイア・ブロッサム》のどちらかをどうにかしなければ、十代は苦戦を強いられることになるだろう』

遊星「……それにしても、《椿姫ティタニアル》か……アキのデュエルでは見たことが無いが、最近になってデッキに入れたのだろうか」





アキ「さらに私は手札から永続魔法、《世界樹》を発動!」



ゴゴゴゴゴゴゴ……!

バアァァァーーー……



十代「うお!? なんかでっかい樹が!?」


アキ「永続魔法、《世界樹》は、フィールド上の植物族モンスターが破壊される度に、このカードにフラワーカウンターを乗せる!」

アキ「バトル! 《ギガプラント》(ATK 2400)で、《カードガンナー》(ATK 400)に攻撃!」

十代「罠カード発動! 《ヒーロー・バリア》! 自分の場に『E・HERO』と名のつくモンスターがいる時、相手の攻撃を1度だけ無効にする!」


ギャルルルルル……!

ガキイィンッ!


アキ「……なら、《椿ティタニアル》(ATK 2800)で、《カードガンナー》(ATK 400)に攻撃!!」



椿『フフフフ……!』


スパンッ! スパァンッ!

ドガアアァン!!


十代「ぐぅ……!!」



【十代 LP 8000 → 5600】



十代「っ《カードガンナー》が破壊されたこの瞬間効果発動! デッキからカードを1枚ドローする!」


十代「……ネクロイド・シャーマンを破壊しなくてよかったのか? 今は攻撃力は劣ってるけど、攻守UP系のカードで逆転するかもだぜ?」

アキ「確かにそうだけど、ネクロイド・シャーマンの効果は、さっきの融合召喚時に発動したあれで全てでしょう?」

アキ「そんなモンスターはいつでも破壊しようと思えば破壊できるわ。それより厄介なのは《カードガンナー》の方」

アキ「《カードガンナー》の効果は、何も攻撃力を上げることが目的じゃない。デッキから最大3枚まで墓地に送るコストそのものが目的、でしょ?」

アキ「あなたに3枚も墓地肥やしされたら、何が起こるかわからないわ。あなたは引きの強さが異常だったって伝えられていたし」

十代「ははは、バレてたか」

アキ「私はこれでターンエンドよ」



【アキ LP 6600】手札3

モンスター

《ギガプラント》(ATK 2400)
《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)

魔法・罠

《世界樹》
《リビングデットの呼び声》(《ギガプラント》対象)




TURN-4



十代「俺のターン、ドロー!」



【十代 LP 5600】手札3



十代「俺は手札から《E-エマージェンシーコール》を発動!」

十代「デッキから、『E・HERO』と名のつくモンスター1体を手札に加える! 俺は《E・HERO エッジマン》を手札に!」

十代「そして、墓地の《E・HERO ネクロダークマン》の効果発動!」

十代「このカードが墓地に存在する限り、1度だけ『E・HERO』と名のつくレベル5以上のモンスターを、生贄……おっと、リリース無しで召喚できる!」

十代「出ろ! 《E・HERO エッジマン》(ATK 2600)!!」



エッジ『オオオオォッ!!』



アキ「攻撃力2600……! 《ギガプラント》より上……!」

十代「バトルだ! 《E・HERO エッジマン》(ATK 2600)で、《ギガプラント》(ATK 2400)に攻撃!」

十代「行っけー!! 『パワー・エッジ・アタック』ッ!! 」


エッジ『ヌウウウゥン……! ハアアァーーッ!!』



ズバァッ!!

ズドオオォンッ!!



アキ「っ……!」



【アキ LP 6600 → 6400】




アキ「この瞬間! 植物族モンスターが破壊されたことで、《世界樹》にフラワーカウンターが1つ乗るわ!」



《世界樹》(0 → 1)



十代「これでもう《ローンファイア・ブロッサム》とのコンボは使えないな! 俺はネクロイド・シャーマンを守備表示に変更し、カードを1枚伏せて、ターンエンド!」




【十代 LP 5600】手札1

モンスター

《E・HERO エッジマン》(ATK 2600)
《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(DEF 1800)

魔法・罠

伏せ1枚



遊戯「なんとか《ギガプラント》は破壊したけど……」

遊馬「まだ場には攻撃力2800の《椿姫ティタニアル》がいる!」

アンナ「となると、あの伏せカードはやっぱ、さっきの《ヒーロー・バリア》みたいな防御系カードか?」

アストラル『さて、彼女はどう出るのか……』




TURN-5


アキ「私のターン、ドロー!」


【アキ LP 6600】手札4


アキ「……バトル! 《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)で、《E・HERO エッジマン》(ATK 2600)を攻撃!」



椿『フフフフ……!』


スパァァンッ!


エッジ『ぐ、おおおぉ……!』


ドガアアァンッ!!



十代「うおっ……!」



【十代 LP 5600 → 5400】



遊馬「ありゃ? 普通に破壊された」

アンナ「伏せカードはブラフか?」

遊馬「いや、そうとも限らないよ」



十代「この瞬間罠カード発動! 《N・シグナル(アニメオリジナル)》!」

十代「自分の場のモンスターが戦闘、またはカードの効果で破壊され場合、デッキから『N』と名のつくモンスター1体を特殊召喚する!」

アキ「『ネオスペーシアン』……? 聞いたこと無いカード……」

十代「呼び出すのはこいつだ! 《N・グラン・モール》(ATK 900)!!」


モール『はぁっ! ……よう十代! なんだかマブい子とデュエルしてんな!』

十代「へへへ! すげーんだぜ十六夜って! 強力なモンスターをポンポン出してくるんだ!」

アキ(も、モンスターと当たり前のように会話してる……あれも精霊のカードなのかしら?)


アキ「……メインフェイズ2、私はモンスターを裏守備表示でセットして、カードを1枚伏せ、ターンエンド!」



【アキ LP 6400】手札2

モンスター

《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)
裏守備1体

魔法・罠

《世界樹》(カウンター1)

伏せ1枚




遊戯「エッジマンは破壊されちゃったけど、ちゃんと後続のモンスターを呼び出してきたね」

闇遊戯「パラドックスとのデュエルでは見なかったカードだな。『ネオスペーシアン』」

遊馬「『【ネオス】ペーシアン』……って、ひょっとしてネオスと何か関係あんのかな!」

アストラル『なるほど、君にしてはいい着眼点かもしれない』



TURN-6


十代「俺のターン、ドロー!」



【十代 LP 5600】手札2



十代「お!? 来たぜ来たぜ! 俺は《N・グロー・モス》(ATK 300)を召喚!」


グロー・モス『ムンッ……!』


アキ「また『ネオスペーシアン』……一体どんな効果を……?」

十代「そして手札から魔法カード、《NEX》発動!!」

十代「自分フィールド上に存在する『N』と名のつくモンスター1体を墓地へ送り、 送ったモンスターと同名扱いのレベル4モンスター1体を、融合デッキから特殊召喚する!!」

アキ「同名扱いを……エクストラデッキから!?」

十代「俺は《N・グロー・モス》を墓地へ送る! 進化せよ、グロー・モス! 現れろ!《N・ティンクル・モス》(ATK 500)!!」


ティンクル『フゥ……! ハァッ!』


アキ「姿が、変わった……!」

十代「こいつはルール上、カード名を《N・グロー・モス》としても扱うんだぜ!」

アキ「2つの名前を内包するモンスター……? でも、それに一体どんな意味が……」

十代「バトル! 《N・ティンクル・モス》(ATK 500)で、《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)を攻撃!」

アキ「!?」




遊戯「攻撃力は圧倒的にティタニアルの方が上だけど……!」

アストラル『必ず、何らかの効果が発動するだろうな』



十代「この瞬間! 《N・ティンクル・モス》の効果発動! このカードがバトルをする場合、俺はカードを1枚ドローする!」

アキ「ドロー効果……! でも、それだけのために自爆特攻を?」

十代「ティンクル・モスの効果はここからが本番だぜ? この効果でドローしたカードをお互いに確認し、そのカードの種類によって、こいつは別の効果を得る!」

アキ「カードの種類……!?」

十代「さぁ行くぜ! ドロー!! ……よっしゃ! 俺が引いたカードは《スペーシア・ギフト》だ!」

十代「魔法カードをドローしたことによって、ティンクル・モスはこのターン、ダイレクトアタックができる!!」

アキ「な!?」

十代「『ティンクル・フラッシュ』!!」


ティンクル『ハアアァッ!!』


バシュウウゥゥーッ!


アキ「あうぅ……!?」


【アキ LP 6600 → 6100】




十代「俺はバトルを終了! そして今ドローした《スペーシア・ギフト》を発動!」

十代「自分の場の『N』と名のつくモンスター1種類につき、カードを1枚ドローする!」

アキ「! それじゃあ、2枚のドローを……!」

十代「いいや、3枚だぜ! こいつの効果は『1種類』につき、だからな! 《N・ティンクル・モス》は《N・グロー・モス》としても扱うって言ったろ?」

十代「今場には、3種類の『N』がいることになるのさ!」

十代「ってわけで、3枚ドローだ!」シュバッ!



遊馬「おおお! カードを3枚もドローした!?」

遊星「まずい……! 3枚ものドローを許したら、十代さんのことだ。必ず状況をひっくり返すカードを引き当てるはず!」



十代「んーー……よし。俺はカードを1枚伏せて、《N・グラン・モール》守備表示にし、ターンエンドだ!」



【十代 LP 5600】手札2

モンスター

《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(DEF 1800)
《N・グラン・モール》(DEF 300)
《N・ティンクル・モス》(ATK 500)

魔法・罠

伏せ1枚




TURN-7



アキ「……私のターン! ドロー!」



【アキ LP 6100】手札3



アキ(っ……除去カードが来ない……! ティンクル・モスを破壊したいのに!)

アキ(フラワーカウンターも溜まっていないし……仕方ないわ、先に他のモンスターを!)

アキ「バトル! 私は《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)で、《E・HERO ネクロイド・シャーマン》(DEF 1800)を攻撃ッ!」



椿『フフ……ハッ!』

シャーマン『ぐおおぉぉ……!』


ドガアァァンッ!



十代「っ……!」

アキ「この瞬間、リバースカードオープン! 罠カード、《ブロッサム・ボンバー》!」

アキ「自分の場の植物族モンスターが、戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時に発動できる!」

アキ「その破壊したモンスターの攻撃力分、相手にダメージを与える!!」

十代「何!?」

アキ「ネクロイド・シャーマンの攻撃力は1900! 1900のダメージを受けなさいッ!」



ズドオオォォンッ!!



十代「うおおおぉ!?」



【十代 LP 5600 → 3700】




遊星「よしッ! いいぞアキ!」

遊戯「着実に十代君にダメージを与えてる!」

闇遊戯「本来ならこの時点で十代のライフは尽きていたな」

ユベル『ちっ……何してる十代。さっさと本気を出せ!』



十代「痛ててて……くっそー! 食らっちまった! でも、ヒーローはやられるだけじゃないぜ! 罠カードオープン! 《ヒーロー・シグナル》!」

アキ「!」

十代「戦闘で自分のモンスターが破壊された時に発動! デッキから、レベル4以下の『E・HERO』と名のつくモンスター1体を、特殊召喚する!」

十代「来い! 《E・HERO クレイマン》(DEF 2000)!!」


クレイマン『オオォォ……!』ガシンッ


アキ「……私はカードを1枚伏せて、ターンエンド!」



【アキ LP 6100】手札2


モンスター

《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)
裏守備1体

魔法・罠

《世界樹》(カウンター1)

伏せ1枚




TURN-8



十代「へへへ! やっぱデュエルは楽しいな! 俺のターン、ドロー!」



【十代 3700】手札3



十代「! 手札から魔法カード、《馬の骨の対価》発動! 自分フィールド上の効果モンスター以外のモンスター1体を墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドローする!」

十代「俺は《E・HERO クレイマン》を墓地へ送り、カードを2枚ドロー!」

十代「! よーし、手札から《融合回収を》発動! 墓地の融合に使用した素材モンスター1体と、《融合》のカード1枚を手札に加える!」

十代「俺は墓地の《融合》と、《E・HERO ネクロダークマン》を手札に!」

アキ「! また融合召喚するつもり!?」

十代「その通り! 俺は手札の《E・HERO スパークマン》と、《E・HERO ネクロダークマン》で融合!!」

十代「現れろ!! 《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000)ッ!!」



ブライト『フゥン……! ハッッ!!』ジャキーン




遊馬「おおおぉぉ!! 黒が基調のヒーロー! カッコいい!!」

アンナ「でも、攻撃力2000だぜ? これじゃティタニアルには勝てないじゃねーか」

闇遊戯「いや、十代は何の策も無しに融合を使ったりはしない。必ず何かする気だ!」



十代「俺はグラン・モールを守備表示から攻撃表示に変更して、バトル! 《N・グラン・モール》(ATK 900)で《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)に攻撃!」

アキ「!」

十代「さぁ行ってこいグラン・モール! 『ドリル・モール』!!」

モール『へっ! 俺の力を見せてやるぜっ!!』



ドリリリリリリ!!



アキ(また、ティンクル・モスのような効果が……!?)

十代「この瞬間、《N・グラン・モール》の効果発動! グラン・モールが相手と戦闘を行う場合、ダメージ計算を行わず、相手モンスターとグラン・モールを、手札に戻す!!」

アキ「な!? 戻す!?」

十代「《椿姫ティタニアル》には手札に戻ってもらうぜ!」



遊戯「ぐ、グラン・モールにも何か効果があるだろうとは思っていたけど、これ、凄く強力じゃない?」

遊星「ダメージ計算を行わずにモンスターを手札に戻すということは、戦闘ではまず無敵!」

アストラル『さらに戻されたのが上級モンスターならば、再度召喚するには時間がかる……成程。恐ろしい能力だ』

遊馬「これでアキさんの場は裏守備モンスターだけだ!」

十代「行くぜ! 《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000)で、そのセットモンスターに攻撃!!」

十代「『ダーク・フラッシュ』ッッ!!」



ブライト『ハァァーーッ!!』



アキ「っセットモンスターは《アイヴィ・ウォール》(DEF 1200)! このカードがリバースした瞬間、効果発動!」

十代「! リバースモンスターか!」

アキ「相手の場に、《アイヴィートークン》(DEF 0)を守備表示で特殊召喚する!」

十代「? 俺の場に、トークンを?」



トークン『…………』ザワザワ



十代「……まぁいいや! 《E・HERO ダーク・ブライトマン》が守備表示モンスターに攻撃した場合!」

十代「このカードの攻撃力がそのモンスターの守備力を超えていた場合、その差の数値分、相手に戦闘ダメージを与える!!」

アキ「!? 貫通攻撃……!!」



バチバリバリバリ!!



アキ「きゃあぁっ!!」



【アキ LP 6100 → 5300】



十代「ダーク・ブライトマンは攻撃した場合、そのダメージステップ終了時に、守備表示となる」



《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000 → DEF 1000)



十代「続けて《N・ティンクル・モス》(ATK 500)でダイレクトアタックだ!」

十代「そしてこの瞬間ティンクル・モスの効果が発動! デッキからカードを1枚ドローだ!」

十代「! 俺が引いたのは《強欲な壺》! 魔法カードだ!」

アキ「え?! 《強欲な壺》って、それ禁止カードじゃ……」

十代「あー、未来じゃそうらしいな。でも俺たちの時代じゃまだ使っていいことになってるからさ!」

アキ(まずい……! またドローされる!)

十代「直接攻撃は続行だ!」

アキ「ううぅ……!」



【アキ LP 5300 → 4800】



十代「メインフェイズ2に移行! 俺は《強欲な壺》を発動! デッキからカードを2枚ドローする!」

十代「……俺はこのターン、まだ通常召喚を行ってない! 俺は手札に戻した《N・グラン・モール》(ATK 900)を召喚!」


モール『よう! まだまだ俺の出番は終わらないみたいだぜ!』


アキ「くっ、また……!」



十代「俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだぜ!」


【十代 LP 3700】手札4

モンスター

《E・HERO ダーク・ブライトマン》(DEF 1000)
《N・グラン・モール》(ATK 900)
《N・ティンクル・モス》(ATK 500)
《アイヴィトークン》(DEF 0)

魔法・罠

伏せ1枚




闇遊戯「遊星。この勝負、どちらが勝つと思う?」

遊星「……普通に考えれば、実力的には十代さんの方が上でしょう」

ユベル『だろうね』フフン

遊星「だが俺は……アキに勝ってほしいと思います。……十代さんには申し訳無いんですが」

闇遊戯「それでいいんじゃないか? 大切な人なんだろう?」

遊星「……その言い方は誤解を招きそうなんですが……」

闇遊戯「……本当に、誤解なのか?」ニヤリ

遊星「…………勘弁してください……」タジタジ

ユベル『まぁ、勝つのは十代だよ。さすがにそんじょそこらの女子供に負けるほど、十代は甘くない』

遊星「……アキは強い。例え十代さんが相手でも、遅れは取らない」

ユベル『……言うじゃないか。でも十代は今まで数多くの修羅場を乗り越えてきた、文字通りの「伝説」だぞ?」

ユベル『彼女がどれ程のものかは知らないが、対策も無しに十代に勝つのはまず無理だよ』

遊星「俺はアキの強さをずっと間近で見てきた。あいつは、簡単に折れる人間じゃない」

遊星「いつだって、どこでだって、自分の花を咲かせられる……そんなやつだ」

遊星「……俺はアキが勝つと信じている」

ユベル『……ふぅーん……』

遊星「…………」



バチバチバチ……!



闇遊戯(……こういうことで遊星が誰かと張り合うとはな。よほど遊星にとって特別な人間なんだろう、十六夜は)フフ



ここまでです。


色恋沙汰に関してですが、


相棒:一般的な思考ができる。
王様:一般的な思考ができるけど、自分に向けられる好意には鈍感。
十代:お察し。
遊馬:十代よりはちょっとはマシだけどやっぱり鈍感。


っていうイメージで書いてます。

そして遊星は、アキさんからの好意には気づいてないけど、自分の気持ちにも気づいてない、的なのが、いいなぁって……

妄想だね。気持ち悪いね。


こんばんわ>>1です。

お待たせしました。

Bパート完成したので投下しますわよ。




TURN-9



アキ「……私のターン、ドロー! 」



【アキ LP 4800】手札4



アキ「! 私は手札から魔法カード、《トレード・イン》を発動! 手札のレベル8のモンスターカード1枚を墓地へ送って、カードを2枚ドローする!」

アキ「私は、グラン・モールに戻された《椿姫ティタニアル》を墓地へ送り、2枚ドロー!」



遊馬「《椿姫ティタニアル》をコストに使った!」

遊戯「手札に戻されたのを逆手に取って、カードをドローしたんだね」

闇遊戯「いくら強力なモンスターでも、場に出せなければ意味が無い。手札で腐らせているよりは、墓地に送った方がいいからな」



アキ「! 来た! 私は永続罠、《アイヴィ・シャックル》を発動!」


シュルルルルル……!


十代「うおっ!? 何だ!? 俺のモンスター達に、草が!」


アキ「このカードが場に存在する限り、私のターンのみ、相手フィールド上の表側表示モンスターの種族は、全て植物族となる!」

十代「種族変更のカード……!?」

アキ「そして手札から、魔法カード、《フレグランス・ストーム》を発動!」

アキ「フィールド上に存在する植物族モンスター1体を破壊して、自分のデッキからカードを1枚ドローする!」

アキ「私が破壊するのは、植物族モンスターとなっている、《N・グラン・モール》!」


ギチギチギチ……!


モール『ぐうぅぅあぁ……! わ、割と早い退場だったな……! 後は任せたぜ十代……!』


ドカアアァンッ!!


十代「ぐっ!? グラン・モール!!」


アキ「さらに! このカードの効果でドローしたカードが植物族モンスターだった場合、そのカードを互いに確認することで、さらにもう1枚ドローできる!」

アキ「私の引いたカードは……《コピー・プラント》! 植物族モンスター! よってさらにドロー!」




十代「うっ、引かれたかぁ……いい引きだな十六夜!」

アキ「あなた程じゃないと思うけどね。……この瞬間! 植物族モンスターが破壊されたことで、《世界樹》にフラワーカウンターが乗る!」



《世界樹》(1 → 2)



十代「え!? それって、相手モンスターの破壊でもカウンターが乗るのか!?」

アキ「そうよ。いいコンボでしょう? ……《世界樹》の効果発動!」

アキ「このカードに乗っているフラワーカウンターを任意の個数取り除くことで、その能力を発動する!」

アキ「私はカウンターを2つ取り除いて、場のカード1枚を破壊する!」


《世界樹》(2 →0)


アキ「 《N・ティンクル・モス》を破壊!!」


バアアアァーー……!


ティンクル『くっ、う、ああぁ!』


シュウウゥゥ……


十代「っ、ティンクル・モスまで……!」

アキ「植物族モンスターが破壊されたことで、《世界樹》にカウンターが乗るわ」



《世界樹》(0 → 1)



遊戯「す、凄い! 十代君の『ネオスペーシアン』を2体とも破壊した!」

闇遊戯「それでいて手札も減っていない上、フラワーカウンターもほとんど損失無し!」

遊馬「しかもまだ通常召喚もしてないぜ!」

遊星「厄介なモンスターは居なくなった! 行け、アキ!」




アキ「私は、チューナーモンスター、《コピー・プラント》(ATK 0)を召喚!」


コピー『…………』


十代「チューナー! やっぱり十六夜も使うのか……!」

アキ「さらに、自分の場に植物族のチューナーモンスターが召喚された時、このカードを墓地から攻撃表示で特殊召喚できる! 蘇れ、《ダーク・ヴァージャー》(ATK 0)!」


ヴァージャー『…………』


十代「それは……! 最初のターンで《超栄養太陽》でリリースした!?」

アキ「そして《コピー・プラント》の効果発動! 1ターンに1度、フィールド上の植物族モンスター1体を選択して発動できる!」

アキ「このカードのレベルは、エンドフェイズ時まで、選択したモンスターと同じレベルになる!」

アキ「私は、植物族モンスターとなっている《E・HERO ダーク・ブライトマン》を選択!」

十代「俺のモンスターと、同じレベルに!? 」

アキ「ダーク・ブライトマンのレベルは6。《コピー・プラント》のレベルも、6に!」


《コピー・プラント》(★1 → 6)


アキ「そして手札から速攻魔法、《スター・チェンジャー》を発動!」

アキ「フィールド上のモンスター1体を選択し、そのレベルを、1つ下げるか、若しくは上げることができる!」

アキ「私は《ダーク・ヴァージャー》を選択して、レベルを2から1に下げる!」


《ダーク・ヴァージャー》(★2 → 1)


アストラル『これで場のモンスターのレベルの合計は、7……!』

遊馬「アキさんはどんなモンスターを出すんだ!?」

遊星「フッ、しっかり見ておけ!」



アキ「私は、レベル1となった《ダーク・ヴァージャー》に、レベル6の《コピー・プラント》をチューニング!」



キュピン! キュピン、キュピン、キュピン!




アキ「冷たい炎が世界の全てを包み込む……漆黒の花よ、開け……! シンクロ召喚ッ!!」




ギュゴオォッボオオオオォォッ!!



アキ「咲き乱れよ……《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)ッッ!!」



ブラロ『ギャアアアァオオオオォォ……!!』




十代「こ、これは……!!」



遊馬「す……すげぇ……!!」

闇遊戯「《ブラック・ローズ・ドラゴン》……! 何という威圧感だ……!!」

アンナ「……でも……綺麗だ…………」

遊戯「うん……黒薔薇の龍か……華麗っていうか、凛としてるっていうか……十六夜さんにぴったりなモンスターだ」

ユベル『……あのドラゴン、何か妙な波動を感じるが……』

遊星「あぁ、それは、あれがシグナーの龍だからだろう」

アストラル『……シグナーとは、何だ?』

遊星「……話すと長くなる。後で暇な時にでも話そう」



アキ(……相手の場には、モンスターが1体と伏せカードが1枚……)

アキ(《ブラック・ローズ・ドラゴン》の全体破壊効果の『ブラック・ローズ・ガイル』は、私の場もがら空きにしてしまう)

アキ(私の場には、《世界樹》と《アイヴィ・シャックル》がある……)

アキ(《アイヴィ・シャックル》は相手に破壊されれば、カードを1枚ドローできるけど、自分からの破壊ではこの効果は使えない)

アキ(《世界樹》との相性もいいし、この2つのカードを失うのは痛い……)

アキ(ここは……もう1つの効果だけ使った方がいいわね)


アキ「《ブラック・ローズ・ドラゴン》の効果発動!」

アキ「1ターンに1度、自分の墓地の植物族モンスターを除外して、相手の場の守備表示モンスター1体を攻撃表示にし、その攻撃力をエンドフェイズ時まで0にする!」

十代「ッ!!」

アキ「私は墓地の《コピー・プラント》を除外して、《E・HERO ダーク・ブライトマン》の攻撃力を0に!」

アキ「枯れなさい……『ローズ・リストリクション』ッ!!」



ブラロ『ギャオオオオォ……!!』


シュルルルルル……!

ガシイィッ! ギリギリギリ……!


ブライト『グ、ウオオ……!』


《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000 → ATK 0)




アンナ「ダーク・ブライトマンの攻撃力が0に!」

遊馬「これを食らったらダイレクトアタックも同然……!」

遊星「……ミスったな。アキ……」

アストラル『? どういうことだ』

遊星「十代さん相手に伏せカードを残したのは悪手だ」



アキ「《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)で、《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 0)を攻撃!」

アキ「『ブラック・ローズ・フレア』ッ!!」



ボッゴオオオォォォォッッ!!



十代「罠カード発動! 《ドレインシールド》!」

アキ「ッ!? しまっ――」

十代「相手の攻撃に対して発動できる! その攻撃を無効にして、攻撃モンスターの攻撃力分、俺のライフを回復する!」


ギュイイィンッ!


【十代 LP 3700 → 6100】


十代「ふぅ……2400ポイント、ありがたく頂いたぜっ!」



遊戯「《ブラック・ローズ・ドラゴン》の攻撃を吸収した!」

遊馬「ライフが逆転したぜ!」



アキ「くっ……私はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」

十代「《ブラック・ローズ・ドラゴン》の効果は、エンドフェイズ時まで、だったよな?」ニッ

アキ「……えぇ。このエンドフェイズ時に、ダーク・ブライトマンの攻撃力は元に戻るわ」


《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 0 → 2000)



【アキ LP 4800】手札1

モンスター

《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)

魔法・罠

《世界樹》
《アイヴィ・シャックル》

伏せ2枚



TRUN-10


十代「俺のターンだ! ドローッ!」


【十代 LP 6100】手札5


十代「……よし、手札から魔法カード、《コンバート・コンタクト》を発動!」

十代「手札とデッキから、それぞれ1体づつ、『N』と名のついたモンスターを墓地に送ることで、デッキからカードを2枚ドローできる!」

十代「俺は手札の《N・エア・ハミングバード》と、デッキの《N・フレア・スカラベ》を墓地に送って、2枚ドロー!」



アンナ「ま、まだドローする気かよ!」

遊馬「十代さん、すげーなー……手札消費が激しいはずなのに、デッキがグルグル廻ってる!」

ユベル『それが十代の強みさ。手札が減っても、絶妙のタイミングでドロー補助カードを引き当てる』

闇遊戯「そしてそのドローしたカードも、全て逆転の一手……か。流石十代だな」

遊星(アキ……!)



十代「……さーて、手札もいい感じだし、いっちょ暴れるか!!」

アキ「!!」

十代「俺は手札から魔法カード、《O-オーバーソウル》を発動! 墓地に存在する『E・HERO』と名のつく通常モンスター1体を特殊召喚する!!」



アンナ「『E・HERO』の通常モンスターってことは……スパークマンを?」

遊戯「……いや、僕の予想が正しければ、これは……!」



十代「さぁ、真打登場だぜ! 来い! 《E・HERO ネオス》(ATK 2500)ッ!!」


ネオス『フウゥンッ! ハアァッ!!』ザンッ



遊戯「やっぱり、ネオスだ!」

遊馬「……で、で、出たああぁ!! ネオスだ!! 本物のネオスだよおいアストラル!!」

アストラル『あぁ! 私もこの目で見るのは初めてだ!』

アンナ「で、でも、あんなものいつの間に墓地へ送ってたんだ!?」




アキ「……《カードガンナー》でしょう? やっぱりキーカードを落としていたのね」

十代「へへ、そういうこと! さぁ、まだまだこれからだぜ?」

十代「さらに俺は手札から魔法カード、《R-ライトジャスティス》を発動!」

十代「このカードは、自分のフィールド上の『E・HERO』と名のついたモンスターの数だけ、相手の場の魔法・罠カードを破壊できる!」

アキ「な、なんですって……!?」

十代「俺の場にはネオスと、ダーク・ブライトマンの2体の『E・HERO』が存在する!」

十代「俺は、《世界樹》と《アイヴィ・シャックル》を破壊するぜ!」


カッ!! バギンッバリンッ!!


アキ「くぅっ……! でも、相手の効果によって《アイヴィ・シャックル》が破壊された場合、私はカードを1枚ドローできる!」

十代「おぉ、そんな効果があったのか。でももしかすると、あんまり意味は無いかもしれないぜ?」

アキ「? どういう――」

十代「俺は、《N・アクア・ドルフィン》(ATK 600)を召喚だ!」


ドルフィン『ケケケケッ! ……やぁ十代。また随分強い人とデュエルしているようだね』

十代「あぁ! お前の力を貸してほしいんだ!」

ドルフィン『もちろんだとも。さぁ、行こうか!』


遊星「また新しい『ネオスペーシアン』か!」

アンナ「イルカの頭……なんか、その……ちょっと、キm」

遊戯「言わないであげよう、神月ちゃん」



十代「行くぜ!! 俺は《E・HERO ネオス》と、《N・アクア・ドルフィン》で、コンタクト融合!!」

アキ「!? コンタクト、融合……!?」



ネオス『ハアアァァァッ!!』

ドルフィン『はあぁッ!』



十代「現れろ!! 《E・HERO アクア・ネオス》(ATK 2500)ッ!!」


アクアネオス『フンッ! トゥアッッ!!』 ザザンッ!




遊馬「な、何だぁ!? 融合を使ってないのに、融合召喚した!?」

遊戯「ネオス自体は見たことはあったけど、これは一体……?」

ユベル『コンタクト融合は、融合素材モンスターとなるネオスと、『N』をフィールドに揃え、それをデッキに戻すことで召喚できる特殊な融合召喚だ』

アストラル『……なるほど。場に揃えてからエクストラデッキから出すということは、遊星たちのシンクロや、我々の使うエクシーズ召喚に通じるものがあるな』

闇遊戯「《E・HERO アクア・ネオス》……ひょっとして、『ネオスペーシアン』の種類だけ、ネオスの融合体が存在するのか?」

ユベル『その通りだ。十代の持つ『ネオスペーシアン』は、全部で6種類だ。まぁもっとも、だからってコンタクト融合体が6種類だけってわけじゃないけど』

遊星「アキ……頑張れ……!」



十代「アクア・ネオスの効果発動! 1ターンに1度、手札を1枚捨てることで、相手の手札を1枚、ランダムに選んで破壊する!」

アキ「! 意味が無いって、そういう……!」

十代「さて、十六夜の手札は2枚、どっちにしようかなー」

アキ「っ…………」

十代「よし! 左のカードを破壊させてもらうぜ! 『エコー・バースト』!」



アクアネオス『ハッ!!』


ギュンギュンギュンギュン……!

バリンッ!



十代「よっしゃ、手札破壊成功! 俺はさらに手札から、装備魔法《インスタント・ネオスペース》を発動してアクア・ネオスに装備!」

十代「こいつは、《E・HERO ネオス》を融合素材とする融合モンスターにのみ装備できる!」

十代「こいつが装備されている限り、装備モンスターはエンドフェイズ時に融合……いや、エクストラデッキだっけ? に戻る効果を発動しなくても良くなる!」

アキ「エクストラデッキに戻る……?」





遊星「今のは、どういうことだ?」

ユベル『……コンタクト融合体は強力ではあるが、厄介なことに、エンドフェイズ時、エクストラデッキに強制的に戻る効果があるんだ』

ユベル『それをカバーするのが、あのカードってわけだ』

闇遊戯「……大きな力には、それ相応の代償が付きまとう、というわけか」



十代「バトルだ! 《E・HERO アクア・ネオス》(ATK 2500)で、《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)に攻撃!!」

十代「『ラピッド・ストーム』ッ!!」


アクアネオス『ハアアァァーーッ!!』


バシャアアァァ!!


ブラロ『ギャアアオオオォォン……!!』


ズガアアァァンッ!!


アキ「くっ……! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》……!」


【アキ LP 4800 → 4700】


十代「さらに《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000)で、ダイレクトアタックだ!」


ブライトマン『ハッ! タアァァッ!!』


バリバリバリバリ!!


アキ「あああぁぁっ!?」



【アキ LP 4700 → 2700】







遊星「アキ!!」

遊戯「ライフを大きく削った!」

アンナ「ライフにかなり差が開いたな……」

ユベル『フフ、十代にかかればこんなものさ』



十代「ははっ! しっかり決まったな! そして攻撃を終えたこの瞬間、ダーク・ブライトマンは守備表示になるぜ」

十代「俺はこれでターンエンド!」



【十代 LP 6100】手札0

モンスター

《E・HERO ダーク・ブライトマン》(DEF 1000)
《E・HERO アクア・ネオス》(ATK 2500)
《アイヴィ・トークン》(DEF 0)

魔法・罠

無し



TURN-11



アキ「……私の、ターン! ドロー!」



【アキ LP 2700】手札2



アキ「……お礼を言うわ。十代さん」

十代「ん?」

アキ「あなたが手札破壊してくれたおかげで、このカードを出せる! 私は永続罠、《リミット・リバース》を発動!」

アキ「自分の墓地から、攻撃力1000以下のモンスター1体を、攻撃表示で特殊召喚する!」

アキ「私は墓地の、《イービル・ソーン》(ATK 100)を特殊召喚!」



ソーン『…………』



遊馬「え!? そんなカードいつ墓地に……!」

アストラル『彼女が今言っただろう。十代がアクア・ネオスの効果で破壊した手札があのモンスターだったのだ』

遊戯「相手の手を潰す筈が、裏目に出ちゃったんだ!」

ユベル『ちっ……十代にしては運が悪いな……!』

遊星「いいぞアキ! 流れは今お前に来てる!」



十代「あっちゃー、やっちゃったか!」

アキ「《イービル・ソーン》の効果発動! このカードをリリースすることで、相手に300ポイントのダメージを与える!」

アキ「『イービル・バースト』!」



ブワッ!

ズバババババッ!!



十代「うおっ……! っへ、たかが300ダメージ、どうってこと無いぜ!」



【十代 LP 6100 → 5800】



アキ「さらにその後! デッキから新たな《イービル・ソーン》(ATK 100)を2体、攻撃表示で特殊召喚する!」

十代「! そっちが本命か!」



ソーンA『…………』

ソーンB『…………』




アキ「この効果で特殊召喚した《イービル・ソーン》は効果は発動できない……元より使うつもりも無いけれど」

アキ「罠カード発動! 《竹頭木屑》! 自分フィールド上の植物族モンスター1体をリリースして発動!」

アキ「相手フィールド上に、《プラントークン》(DEF 500)2体を守備表示で特殊召喚する!」

十代「また俺の場にトークン……!?」



遊戯「十六夜さんは、一体何を狙ってるんだろう?」

闇遊戯「相手の場にトークンを生み出す……《スケープ・ゴート》の《羊トークン》のように、生贄にできない効果があるなら、相手の場を使えないモンスターで生めるという戦術も考えられたが……」

アストラル『あのトークンにそういった制約は無い様だな』

遊星「アキ、アレをやるつもりか……」

遊馬「? 『アレ』?」



アキ「そして、もう一方の《イービル・ソーン》をリリースして、このカードをアドバンス召喚する!」

アキ「現れよ! 《ローズ・テンタクスル》(ATK 2200)!!」



テンタクルス『ォォォォォォ……!』



十代「攻撃力、2200……それじゃアクア・ネオスは倒せないぜ? どうする?」

アキ「こうするわ。手札から装備魔法、《団結の力》発動! 装備モンスターの攻撃力は、私の場のモンスターの数×800ポイントアップする!」

アキ「私の場には、《ローズ・テンタクルス》1体しかいないけど、800も上がれば十分よ!」



《ローズ・テンタクスル》(ATK 2200 → 3000)



アキ「そして……《ローズ・テンタクルス》は、特殊召喚ができない制約があるけど、その分強力な効果を持っているわ! バトル!」

アキ「このモンスターは、自分のバトルフェイズ時に、相手の場に植物族モンスターが存在する場合、通常の攻撃にに加えて、その植物族モンスターの数だけ攻撃ができる!!」

十代「!! そのために俺の場にトークンを出していたのか!」




アキ「さらに、このモンスターが植物族モンスターを戦闘で破壊した場合、相手に300ポイントのダメージを与える!」

アキ「行くわよ! 《ローズ・テンタクルス》(ATK 3000)で、《E・HERO アクア・ネオス》(ATK 2500)に攻撃!」

アキ「 『ソーン・ウィップ1』ッ!!」


シュバッ!!


アクアネオス『グウオォ!?』


ズバアアァンッ!


十代「うあぁぁ!!」



【十代 LP 5800 → 5300】



十代「っ《インスタント・ネオスペース》の更なる効果発動! 装備モンスターフィールドを離れた場合、自分のデッキ・手札・墓地から、ネオスを特殊召喚する!」

十代「来い! 《E・HERO ネオス》(DEF 2000)!!」


ネオス『トォオッ!!』


アキ「っ! なら、《E・HERO ネオス》(DEF 2000)に続けて攻撃! 『ソーン・ウィップ2』!!」



シュババッ!!


ネオス『グオオオォ……!』


ドガアアァンッ!!


十代「ぐっ……!」




アキ「まだよ! 《アイヴィ・トークン》(DEF 0)に攻撃! 『ソーン・ウィップ3』!!」



シュバッ!!

バリイィーーンッ!


アキ「植物族を破壊したことで、300ダメージ! さらに《アイヴィ・トークン》は破壊された時、300のダメージを相手に与える!」


ビシッ! バシィッ!


十代「うあぁ!?」



【十代 LP 5300 → 5000 → 4700】



アキ「これで最後!! 《プラントークン》(DEF 500)を攻撃! 『ラスト・ソーンウィップ』ッ!! 」



シュバァッ!!

バギイイィィンッ!



十代「くぅっ……!」



【十代 LP 4700 → 4400】



アキ「……私はこれで、ターンエンド」



【アキ LP 2700】手札0

モンスター

《ローズ・テンタクルス》(ATK 3000)

魔法・罠

《団結の力》(《ローズ・テンタクルス》装備)
《リミット・リバース》(対象無し)




遊戯「十代君、またピンチだね」

闇遊戯「あぁ。手札は0、場には攻撃力2000のダーク・ブライトマンとトークンが1体だけ……」

アストラル『彼女の場には攻撃力3000の《ローズ・テンタクルス》、その効果は相手の場の植物族モンスターかの数だけ追加攻撃が可能になるというもの』

アストラル『十代の場にはまだ《プラントークン》が存在する。次のターン、テンタクルスだけでも2体とも破壊される。そうなれば、彼に残された戦術も限られてくる』

ユベル『いや、方法はあるさ』

遊馬「え、どんな?」

ユベル『まぁ見てろ。このターン、十代は必ず……』



TURN-12



十代「攻撃力3000……この攻撃力を超えるには、普通ならちょっと骨が折れるけど……」

十代「そもそも、超える必要が無いとしたら、どうする?」

アキ「え……?」

十代「俺のターン! ドロー!!」



【十代 LP 4400】手札1



十代「俺は《E・HERO ダーク・ブライトマン》を攻撃表示に変更! バトルだ!」

十代「《E・HERO ダーク・ブライトマン》(ATK 2000)で、《ローズ・テンタクルス》(3000)に攻撃!!」

アキ「!? 迎え撃て、《ローズ・テンタクルス》!!」



ズバババッ!!


ブライト『グゥゥ……!』


ズガアアァンッ!!



十代「いっつつつ……!」



【十代 LP 4400 → 3400】




十代「この瞬間! ダーク・ブライトマンの第2の効果が発動する!」

アキ「第2の、効果!?」

十代「このカードが破壊された場合、相手モンスター1体を破壊する!」

アキ「!! 道連れにするつもりで……!」

十代「ヒーローはただじゃやられないのがお約束さ! 行け!! ダーク・ブライトマンッ!!」



ブライト『ぐううぅ、オオオォッ!!』


バリバリバリバリッ!!


テンタクルス『ォォォォォ……!』


バギャアァーーンッ!



十代「俺はカードを1枚伏せて、ターン終了だぜ!」


【十代 LP 3400】手札0

モンスター

《プラントークン》(DEF 500)

魔法・罠

伏せ1枚




遊戯「今度は十六夜さんが圧倒的に不利になった!」

ユベル『場には無駄に残った《リミット・リバース》だけ……どうするつもりだろうね?』

遊星「……大丈夫さ」

ユベル『ん?』

遊星「アキの目は、まだ負けを認めてない!」



TURN-13



アキ(まずいわね……このドローで何か引けなければ、十代さんはまた手札を増やして、一気に止めを刺しに来るはず!)

アキ(……負けたくない。例え『伝説』が相手でも、1人のデュエリストとして、最後まで全力で戦いたい!)

アキ(何より……)チラリ



遊星「! アキ……」



アキ(遊星に、私だって強くなったんだってこと、あなたのおかげで、ずっとずっと強くなれたんだってことを……)

アキ(もう、1人でだって、自分の道を歩いて行けるんだってことを、伝えたい!!)

アキ「…………!」キッ!

十代「!」

アキ「私の、ターン!! ドローーッ!!」



【アキ LP 2700】手札1




アキ「!! 手札から魔法カード、《マジック・プランター》を発動! 自分の場の永続罠カード1枚を墓地へ送ることで、デッキからカードを2枚ドローする!」

アキ「私は場に残った《リミット・リバース》を墓地へ送って、カードを2枚、ドローッ!!」



闇遊戯「! ドローカードを引き当てたか!」

遊戯「これならまだ十六夜さんにもチャンスはあるよ!」


アキ「……良し! さらに魔法カード、《貪欲な壺》を発動!」

アキ「自分の墓地のモンスターカード5枚をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする!」



遊馬「さらにドローカードぉ!?」

アンナ「これで手札は3枚になる!」

アストラル『これだけ引けば、いくらでも戦術は立て直せるぞ!』



アキ「私は墓地の、《ローン・ファイア・ブロッサム》・《ギガプラント》・《アイヴィ・ウォール》・《イービル・ソーン》、そして、《ブラック・ローズ・ドラゴン》をデッキに戻す!」

アキ「《ブラック・ローズ・ドラゴン》はシンクロモンスターなので、エクストラデッキに戻る!」

アキ「カードを2枚、ドロー!!」

アキ「……私は、チューナーモンスター、《黒薔薇の魔女》(ATK 1700)を召喚!」



黒薔薇『ふぅ……! はぁっ!』



遊星「!? アキ、そのカードは……!」

アキ「大丈夫よ、遊星! ……私を信じていて」

遊星「!」

アキ「《黒薔薇の魔女》の効果発動! 自分の場にこのカード以外のカードが存在しない場合に召喚に成功した場合!」

アキ「デッキからカードを1枚ドローし、そのドローしたカードがモンスターカードだったなら手札に加え、それ以外だったなら、そのカードは墓地へ送り、このカードも破壊される!」



遊馬「それって、完全に賭けじゃねーか!」

アストラル『ここで勝負に出るつもりか!』

ユベル『さて、本当にモンスターを引けるのかなぁ?』

遊星「……引ける」

ユベル『……根拠は?』

遊星「……あいつが、十六夜アキだからだ!」




アキ(……デッキが私に答えてくれているのを感じる……! そして、遊星が私を見てくれている!)

アキ(恐れることなんて何も無い! 私が引くカードは、決まっている!!)

アキ「カード……ドローーッ!!」






アキ「……私がドローしたのは……《薔薇の妖精》!! モンスタカードよ!!」

十代「!!」



遊星「良し!!」

遊馬「モンスターを、引き当てたぁ!!」

アンナ「すげぇ……!! まるで、カードが持ち主に力を与えてるみたいに……!」

闇遊戯「そうだ。人とカードが、真に心を通わせた時、デュエリストは極限まで強くなれる! それが――」

遊戯「――僕たちのデュエルモンスターズなんだ!」



アキ「この瞬間《薔薇の妖精》の効果発動! このカードが魔法・罠・モンスター効果によって手札に加わった場合、場に特殊召喚できる!」

アキ「来て! 《薔薇の妖精》(ATK 600)!!」



妖精『ふふふ! はっ!』フワリ



十代「レベル、の合計は……7……!!」

アキ「私はレベル3の《薔薇の妖精》に、レベル4、《黒薔薇の魔女》をチューニング!!」



黒薔薇『はぁーっ!』

妖精『やぁーっ!』



キュピン! キュピン、キュピン、キュピン!



アキ「冷たい炎が世界の全てを包み込む……漆黒の花よ、開け!!」



ボオォッ!! ゴオオオオォォッ!!



アキ「シンクロ召喚!! 咲き乱れよ……! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)ッッ!!!」



ブラロ『ギャアアアァァオオオオォ……!!』




十代「へへ、また出てきたか! いいぜ!! そうでないと面白くないからなぁ!!」

アキ「シンクロ召喚に成功したこの瞬間!! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》の真の効果発動ッ!!」

十代「!! 真の効果……!?」

アキ「フィールド上のカード全てを、破壊するッ!!」

十代「!!? な、何だってぇ!?」

アキ「『ブラック・ローズ・ガイル』ッッ!!」



ビュゴオオオオォッ!!!

バギイイィンッ!!



十代「くっそ……!? ミラーフォースが……!!」



闇遊戯「全てのカードを破壊する効果まで持っていたとは……!!」

遊戯「《破壊竜ガンドラ》に似た効果だけど、違うのは自分まで破壊されちゃうって所かな……」

遊星「いいぞ! 今度は臆さずに発動したな!」

遊馬「でも、これじゃアキさんの場までがら空きだ!」



アキ「……十代さん!!」

十代「……何だ?」

アキ「このデュエル……私の勝ちよッ!!」



アストラル『! 勝利宣言……!』

アンナ「通常召喚も終わってる、この状況で!?」

遊星「行けぇアキ!! お前の力を十代さんに見せてやれ!!」



十代「……っへへへ! そっかぁ! よーーしっ!! 来い十六夜ッ!!!」




アキ「えぇ!! 私は手札から魔法カード、《死者蘇生》、発動!!」

十代「《死者蘇生》! ってことは!!」

アキ「蘇れ! 《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)!!」



椿『フフフフ……』



闇遊戯「《死者蘇生》!! ここでそのカードを引き当てるか十六夜!」

遊戯「でも、これじゃまだこのターンで十代君は倒せない!」

遊馬「どうするつもりだアキさん!?」



アキ「遊星!!」クルッ

遊星「!」

アキ「見ていて……これが私の! 『今』の私の全力よ!!」

アキ「最後の手札……! 魔法カード発動!! 《星屑のきらめき》ッ!!」

遊星「!! そのカードは……!!」

アキ「自分の墓地のドラゴン族のシンクロモンスター1体を選択して発動!」

アキ「そのシンクロモンスターと同じレベルになるように、墓地のモンスターを除外して、選択したモンスターを復活せる!!」

アキ「私は、レベル3の《薔薇の妖精》と、レベル4の《黒薔薇の魔女》を除外! レベル合計7!!」

アキ「再び咲き誇れ……! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)ッッ!!!」



ブラロ『ギャアアァァオオオォォッッ!!』



闇遊戯「合計攻撃力……5200!!」

アストラル『十代のライフは、3400!!』

遊馬「場はがら空き!! 手札も無い!!」

遊戯「ま、まさか、本当に十代君相手に勝っちゃうの!?」

ユベル『…………』





アキ「これで終わりよ!! 《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)と、《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)で、ダイレクトアタックゥッ!!」




ギュオオオオォッ!!








十代「この瞬間!! 墓地の《ネクロ・ガードナー》の効果発動!!」

アキ「ッ!!?」




アンナ「!? ぼ、墓地から!?」

闇遊戯「まだ墓地からのモンスター効果があったか!!」



十代「墓地のこのカードを除外することで、相手の攻撃を1度だけ無効にできる!」

十代「俺は《椿姫ティタニアル》の攻撃を無効にするぜ!!」



椿姫『…………』



アキ「…………《カードガンナー》の効果で、送っていたの?」

十代「いや、墓地に送ったのは、アクア・ネオスの効果を使った時の手札コストさ」

アキ「……そう。でも、これは防げないわよね……! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》で、ダイレクトアタック!! 『ブラック・ローズ・フレア』アァァーーッ!!!」



ブラロ「ギャアアオオオォ!!」


ギュボオオオオォォッッ!!



十代「ぐっうううぅ!!」



【十代 LP 3400 → 1000】



遊戯「あぁおしい!! 防がれた!!」

遊馬「で、でも! 十代さんの手札は0だ! 場もがら空きで、墓地で発動するような効果も流石にもう無いだろうし……」

アンナ「まだ、アキ姉ちゃんは勝てるよな!?」

遊星「……アキ……」

ユベル『……遊星、さっき君は、十六夜がモンスターを引き当てられる根拠を、彼女が十六夜アキだから、と言ったよね』

遊星「…………」

ユベル『だったら、僕はこう言うよ。十代は負けない。根拠? 彼が遊城十代だからさ』

ユベル『……悪いがこの勝負、十代の勝ちだね』



アキ「……私は、ターンエンドよ」



【アキ LP 2700】手札0

モンスター

《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)
《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)

魔法・罠

無し




TURN-14



十代「……ッフフフ……」

アキ「?」

十代「フフクククク……! あっはははは!!」

アキ「……十代さん?」

十代「ははははは、わ、悪い、へへへ、なんか、すっげー楽しいデュエルだったからさ!」

アキ「……!」

十代「いやー! 十六夜! 『お前』すげー強いな! ずっとワクワクしっぱなしだったぜ!!」

アキ「『だった』……ね。まだカードもドローしてないのに……全く、フフ」

十代「お前は強い! 本当に強い! でも、そのお前を超えて、俺は勝つぜ! このドローで全部ひっくり返してやる!!」

十代「俺のターン!! ドローーッ!!」



【十代 LP 1000】手札1



十代「……来た来た来たァ!! 俺は手札から《E・HERO バブルマン》(DEF 1200)を特殊召喚!!」



バブル『ムンッ! ハァッ!』



十代「自分の手札がこのカードのみの場合、こいつは特殊召喚できる! さらに、このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時!」

十代「場と手札にこのカード以外のカードが存在しない場合、デッキからカードを2枚ドローできる!!」



遊馬「に、2枚ドローを、引き当てた……!!」

ユベル『良く見ておけ。これが「伝説」だ』

アンナ「っ……」ゴクッ



十代「これが、最後のドローだ!! ドローッ!!」



アキ「…………」



十代「…………十六夜!!」

アキ「!」





十代「楽しい時間を、ありがとう!!」ニシシ

アキ「……えぇ! 私も、すっごく、楽しかった!」ニコッ




十代「行くぜ!! 手札から魔法カード、《ミラクル・コンタクト》発動!!」

十代「自分の手札・フィールド・墓地から、融合素材となるモンスターをデッキに戻して、《E・HERO ネオス》を融合素材とするコンタクト融合体を!」

十代「召喚条件を無視して、特殊召喚する!!」

十代「俺は墓地の、《E・HERO ネオス》・《N・グラン・モール》・《N・フレア・スカラベ》をデッキに戻して、トリプルコンタクト融合ッ!!」

十代「現れろ!! 《E・HERO マグマ・ネオス》(ATK 3000)ッッ!!!」



ドゴオオオォォンッ!!


マグマネオス『ウオオオォォォ!! トォアアッ!!』



十代「マグマ・ネオスの効果!! このカードの攻撃力は、場のカード1枚につき、400ポイントアップする!!」



アンナ「場のカード1枚ってことは、マグマ・ネオスと、ティタニアル、《ブラック・ローズ・ドラゴン》の3枚で――」

アストラル『1200ポイントアップだ!』



《E・HERO マグマ・ネオス》(ATK 3000 → 4200)




十代「バトルッ!! 《E・HERO マグマ・ネオス》(ATK 4200)で、《ブラック・ローズ・ドラゴン》(ATK 2400)に攻撃!!」

十代「『スーパー・ヒート・メテオ』オオォォォッッ!!!」



マグマネオス『ウウウゥォオオオオォ!!!』


ボゴオオオオォッ!!

ゴアアアァァァッ!!


ブラロ『ギャアオオオォン……!!』


ボジュウウウゥッ!!



アキ「あうううぅ……!!」



【アキ LP 2700 → 900】



闇遊戯「残りライフ900!!」

遊戯「だけど、これで十代君のモンスターの攻撃は全部じゃ……!」

遊星「……いえ、あの最後の手札、恐らく……」



十代「最後の手札のカードを使うぜ!! 速攻魔法発動ッ!! 《コンタクト・アウト》ォ!!」

十代「『ネオス』と名のついた融合モンスター1体をデッキに戻す! さらに、自分のデッキから、融合素材モンスター一組を特殊召喚できる!!」

十代「現れろ!! 《N・グラン・モール》(ATK 900)!! 《N・フレア・スカラベ》(ATK 500)!!

十代「そしてッ! 《E・HERO ネオス》ッッ!!!」



モール『はっ! 戻ってきたぜ十代!』

フレア『出てきはいいが……やらやれ、どうも俺に出番は無さそうだな』

ネオス『楽しい時間も、これで終わりだな』



遊星「やはり……《融合解除》のようなカードだったか……」

遊馬「……グラン・モールの効果は、戦闘を行った相手モンスターを手札に戻す……!」




十代「行け! 《N・グラン・モール》(ATK 900)!! 《椿姫ティタニアル》(ATK 2800)に攻撃!! 『ドリル・モール』!!」


ドリリリリリッ!


モール『ははっ! またまた手札に戻ってもらうぜ!』


十代「グラン・モール効果発動!! こいつと、戦闘相手の《椿姫ティタニアル》を手札に戻す!!」

十代「止めだ!! 《E・HERO ネオス》(ATK 2500)で、プレイヤーに、ダイレクトアタック!!」

十代「『ラス・オブ・ネオス』ッッ!!!」


ネオス『ハアアァァァッ!!』



キラリッ!

シュバアアーーッ!!

ドゴオオォォォンッ!!


アキ「きゃあああぁぁぁぁ……!!」



【アキ LP 900 → 0】




【WINNER★遊城十代】



十代「ガッチャ!! 楽しいデュエルだったぜ!!」ビシッ!

アキ「えぇ……本当に!」フフッ




遊星「アキっ!!」ダダダ

アキ「あ……遊星……」

遊星「大丈夫か、アキ」

アキ「えぇ。平気よ。……ごめんなさい、負けちゃったわ……『信じて』なんて言っておいて、ちょっとカッコ悪いかしらね……」 

遊星「そんなことは無い。十代さんを相手に、よくあそこまで頑張った。皆に自慢したいくらいだ」

遊馬「そうだぜアキさん! もう俺、凄すぎて何がなんだか分かんなかったけど、いいデュエルだったぜ!」

アストラル『機会があれば、私ともデュエルをしてもらいたいものだ』

闇遊戯「引きも十代に負けず劣らず神がかっていたぞ。あそこまでデッキを廻せるのは、ちゃんとカードと心が通じ合っている証拠だ」

遊戯「未来の植物族デッキと、それを操る十六夜さんの強さ、しっかり見せてもらったよ!」

アンナ「すっげーかっこよかったぜ!! アキ姉ちゃん!!」

十代「へへ! だってよ?」

アキ「皆……ありがとう……でも、やっぱり悔しいなぁ……あと少しだったのに」

ユベル『それが「伝説」という壁さ。身にしみたかい?』

アキ「えぇ、全く、嫌ってくらいにね! フフフッ。……あーあ、負けてこんなに悔しいの、WRGP以来かしら」

十代「そりゃいいや! 負けて悔しいってことは、まだまだ強くなれる余地があるってことだからな!」

十代「もっと強くなれよ十六夜! 俺も、もっともっと強くなるからさ! そしたらまたデュエルしようぜ!」

アキ「……えぇ、喜んで!」




アキ「……ところでアンナちゃん、私のこと『アキ姉ちゃん』って……」

アンナ「えっ? ……あ。えっと、いや、その、オレの知り合いに、アキさんみたいな、年上の女の人の強いデュエリストがいてさ」

アンナ「その人のこと、海美姉ちゃんって呼んでんだけど……そんな感じでつい……/////」

アンナ「……あの、嫌だった……?」

アキ「ううん! そんなこと無いわ。良かったらそう呼んで頂戴?」

アンナ「! うん!」

アキ「『アキ姉ちゃん』……かぁ。懐かしいわねぇ……龍亞が私のことそう呼んでたっけ」

アキ「……そう言えば、アンナちゃんも龍亞と雰囲気がどことなく似てるかしら?」

アンナ「えぇ!?……アキ姉ちゃんまで……」

遊星「アキもそう思うか。元気なところが何となく龍亞を思い出せるんだ」

十代「なぁなぁ、その龍亞って子、デュエルすんの?」

遊星「はい。今もプロデュエリストを夢見て頑張ってるはずです」

十代「へぇー! プロ志望かぁ! どんなデッキ使うんだ?」

アキ「『ディフォーマー』って言うカテゴリの、変形する機械族モンスターデッキって感じかしら」

十代「変形する機械……! 変形ロボットってことか!? カッコよさそうだなぁ! そいつともデュエルしたいぜ!!」

ユベル『……今あれだけのデュエルをしたばかりなのに、もう次のデュエルのことを考えるのか』

十代「おうよ! 俺からデュエル取ったら何も残んないし!」

アンナ「あ、それ遊馬もだな!」

遊馬「な、なにおう!? 俺は別にデュエル以外何もできないわけじゃねーぞぉ!」

アンナ「じゃあ何ができんだよ?」

遊馬「そりゃあお前…………えっと……う~ん……」

アストラル『早飯早糞』ボソリ

遊馬「そうそう! 早飯早ぐ……っておいアストラル!!」

遊戯「あははははっ!」


ここまでです。


個人的には闇バクラとかⅣさん書きたいなぁなんて。

後トリップ付けてみました。

V「まだ私がデュエルする時ではない…」
遊星「おい。デュエルしろよ。」

ユベルは主人公サイドに含まれるの?


投下しますよー。


>>339

ユベルは主人公サイドには含まれないです。

主人公が全員一回づつデュエルしたら、安価で指定できるようになります。



アキ「……それにしても、本当にここは何のかしら。違う時代の人まで集めて……」

十代「それはもう、今ここで考えても仕方ないと思うぜ。難しく考えるより、置き書きに従ってデュエルしまくるのもいいと思うけど」

ユベル『……十代、さっきのデュエルで味をしめてないかい?』

十代「……だって楽しいじゃんかよぉ!! シンクロ召喚にエクシーズ召喚! 知らないカードに知らないコンボ!」

十代「ここに来る奴はきっと皆デュエルが強い奴なんだよ! 向こうの目的が何であれ、これでワクワクするなって方が無理だぜ!!」

遊戯「あはは……まぁ、今のところ、ここから出られない以外に実害は無いし、それも悪くないかもね」

闇遊戯「だが、ここに現れるデュエリストが、皆平和的な人間だという確証も無いぜ。もしも悪寄りの人間が現れでもしたら……」

アンナ「大丈夫だって! もしそんな奴が来たなら、デュエルでぶっ飛ばして言うこと聞かせりゃいいんだからさ!」

遊馬「……アンナはデュエルの前に拳でぶっ飛ばしそうだけどな」

アンナ「なんか言ったか?」ニコリ

遊馬「ひっ!? い、言ってない言ってない! 何も言ってない!」



遊星「……しかし、ここはデュエルをする以外、何もできないのだろうか」

アストラル『どうした、遊星?』

遊星「いや……思えば俺は、いつもD・ホイールや機械を弄ってばかりいたから。何か物を作ったりしていないと、落ち着かなくてな」

アストラル『……D・ホイールとは何だ?』

遊星「あぁ、そうか。遊馬達の世界には、D・ホイールは無いのか」

アキ「簡単に言えば、バイクと同じよ。二輪の乗り物のこと。D・ホイールに乗る人のことを、Dホイーラーって呼んだりするわ」

アンナ「へぇー。遊星はそのD・ホイールを作るのが仕事なのか?」

アキ「『D・ホイールを』って言うより、遊星は機械全般が得意だから。昔は、壊れた機械を直したりするのを仕事にしてたわね」

遊馬「『昔』? 今は何してるんだ?」

遊星「今は……そうだな、簡単に言うと、新しいエネルギーの開発と研究に携わっている」

アキ「『携わっている』って、あなたはそのチーフじゃないの。おもいっきり研究の中心にいるじゃない」

遊戯「あ、新しいエネルギーの開発!?」

十代「しかもチーフ!? お前、ひょっとして、かなり偉い人……!?」

遊星「そんなに大したことじゃありません。俺はただ、自分のやるべきことを見つけてやっているだけで……」

闇遊戯「いや、人々の役に立つことを、自分のやるべきことだと思える遊星は立派な人間だ。もっと胸を張っていいと思うぞ」

遊星「……ありがとうございます、王。そう言ってもらえると、頑張っている甲斐があります」

闇遊戯「あぁ。(『王』……遊星もやっぱりそれで呼ぶのか……)」




アストラル『それにしても、他にやれること、か。確かにこの場所、デュエル以外でどう暇を潰したらいいか、少しわからないな』

遊戯「そうだね。テレビも大きいのがあるけど、チャンネルつかないし、何のためにあるんだろう」

遊星「俺の場合は、ただ機械に触れるだけでも、違うと思うんですが」

アキ「……ねぇ遊星。機械じゃないけど、物を作るってことなら、私ちょっと思いつくことがあるんだけど?」

遊星「? 何だ?」

アキ「フフ、ズバリ……お料理よ♪」

遊星「りょ、料理?」

アキ「いいでしょう? 皆お腹空いてない? 材料は沢山あるみたいだし、私が何か作ってあげるわ」

遊馬「あ、そういや、デュエル飯! は、腹減った……」グゥ

アンナ「あ、そうだった……」

十代「そういや、十六夜が来た驚きで、ピザ食ってなかったけ……」グゥ

遊戯「そ、そうだったよ……僕もちょっと限界かな……」グゥ

アキ「皆、何が食べたい? 何でもいいわよ? あ、でも、同じものにしてね? さすがに全員バラバラだと大変だから」

遊馬「あ! じゃあ俺、さっき冷蔵庫で見た蟹が食いたい!」

十代「おぉ、蟹かぁ! 俺も最近蟹なんて全然食べてないぜ!」

遊戯「か、蟹……あんまり手間のかかるのはやめたほうが……」

アキ「いえいえ、大丈夫ですよ! 蟹かぁ……そうねぇ、人も多いし、せっかくだから鍋にしましょうか」

十代「蟹鍋!! いいなそれ! 名前の響きからして美味そうだぜ!」ジュルリ

遊馬「鍋かぁ! 俺好きだぜ、皆でワイワイ食えるし!」

アキ「決まりね! じゃあ、遊星、一緒に手伝って?」

遊星「お、俺が? ……かまわないが、料理なんてしたこと無いぞ?」

アキ「具材を切る程度ならできるでしょう? それに、他のことだって私が教えてあげるわ」

アキ「今時の男は、料理くらいできないと駄目よ?」

ユベル『……だそうだけど、君達は料理できるのかい?』

十代「できない!」ハハハ

遊馬「同じく!」ハハハ

闇遊戯「できないな」

遊戯「た、卵賭けご飯とか……」

アストラル『……それは料理と呼べるのか?』

遊戯「…………呼べないね」




アンナ「あ、アキ姉ちゃん!」

アキ「? 何?」

アンナ「え、えっと…………やっぱ、何でもない……」モジモジ

アキ「……フフッ、アンナちゃんも、やってみる?」

アンナ「! で、でもオレ、料理したことないし……足手まとい……」

アキ「あら、それなら遊星だって同じよ? 大丈夫、私がちゃんと教えてあげるわ」

アキ「それにアンナちゃんは女の子だもの、きっとうまくできるわ!」

アンナ「ほ、本当?」

アキ「えぇ! さ、キッチンに行きましょ? 遊星、冷蔵庫から蟹を持ってきてくれる?」

遊星「あ、あぁ……」ガチャ

アキ「さぁ! 腕によりをかけて作るわよ♪」ウキウキ






遊馬「蟹鍋かぁ……楽しみだなぁ!」

十代「おう! ワクワクするぜっ!」

遊戯「……でも、結局僕たち、暇だね」

闇遊戯「向こうに迷惑にならないように、テーブルデュエルでもするか?」

アストラル『……遊戯、テレビは、DVDなどは見れないのか?」

遊戯「あ、そっか。チャンネルは映らなくても、再生機器とビデオがあればそれは見れるね」

十代「えーっと……DVD、DVD……お、なんかあったぞ!」

闇遊戯「…………『ロード・オブ・ザ・キング』?」

遊馬「映画、か? 誰だこれ」

遊戯「パッケージには、ドキュメンタリー映画って書いてあるね」

十代「『キング・オブ・デュエリスト、ジャック・アトラスの軌跡を描く!』……だってさ」

ユベル『それ、見るのかい?』

遊戯「……他にすること無いしね」

闇遊戯「もしかすると、未来のキングの話かもしれないな」

アストラル『未来のキング・オブ・デュエリスト……興味深い』

十代「面白そうじゃん! 見てみようぜ!」

遊馬「賛成ー!」




アキ「アンナちゃん、そっちの大根取ってくれる?」

アンナ「おう! はいよっ!」

アキ「ありがとう。遊星、この白菜も切ってもらえるかしら」

遊星「……わかった」ザクザク

アンナ「で、この蟹どうするんだ?」

アキ「殻を取るんだけど、硬いから怪我をしないように気をつけてやらないとね。こっちの準備が終わるまで蟹は置いといて」

アンナ「はーい!」

アンナ(へへ! ここで料理覚えて、遊馬に美味いって言わせられる物作るんだ!)

遊星「……こんなものでいいか?」

アキ「ありがとう遊星。……遊星、結構いい筋してるわよ? 包丁捌きも様になってるわ!」

遊星「そ、そうか?」

アキ「えぇ! ……ウフフ……♪」

遊星(……妙に嬉しそうだな、アキ)

アキ(フフ……こうして並んで料理してると、なんだか新婚夫婦みたい……/////)




……数十分後……




テレビ<キングは一人! この俺だッ!!



遊馬「おおぉーー!」パチパチ

十代「シンクロ使ってるってことは、遊星の時代の奴か」

闇遊戯「この豪快なパワーデッキに戦い方、海馬を彷彿とさせるな……」

遊戯「エースモンスターが攻撃力3000のドラゴンなのも同じだね」

アストラル『《レッド・デーモンズ・ドラゴン》か……中々強力なモンスターだ』

ユベル『……僕はどうもこの男が最強のデュエリストだってのが今一ピンと来ないんだが』



アキ「皆ー! できたわよー!」

十代「お!? 来たか! 待ってたぜ!」

遊馬「ひゃっほーい! 鍋だ鍋っ!」

遊戯「テレビ、どうする?」

闇遊戯「つけたままでいいんじゃないか?」

アキ「お待たせ! 熱いから気をつけて食べてね?」

遊馬「うおおぉーー! うまっそう!!」

十代「この蟹の香り……! たまんねぇぜ!」




遊戯「ごめんなさいアキさん。大変だったでしょう?」

アキ「いいえ、遊星やアンナちゃんも手伝ってくれたし、これ位どうってこと無いわ」

闇遊戯「そういえば、遊星も作ってたんだったな」

遊星「はい。うまくできたかわかりませんが、お口に合えば……」

闇遊戯「あぁ。楽しみだ」

アンナ「ゆ、遊馬! これ、ついでの、デュエル飯!」

遊馬「お! ありがてぇ! サンキューアンナ!」

アンナ「へへへ……/////」

アストラル(……形が妙に凸凹しているのは、言わない方が良さそうだな)

十代「なぁ、早く食おうぜ! 俺待ちきれねぇよ!」

アキ「はいはい。それじゃ、皆手を合わせて……」




一同「いただきま――――」




パアアアァァーー……!




遊戯「えっ!?」

アンナ「ま、またかよ!」

遊馬「このタイミングで!?」





ここまでです。

ここから+3で対戦相手、+6で相棒、王様、遊馬の内3人から決めます。



一昨日、夢で大人になった十代に電話で、「飲みに行こうぜ!」と誘われる夢を見た。どういうことなの……

>>1>>1で当たり前のように「何だよ久しぶりじゃん!」とか言ってるし。夢って不思議。


こんばんわ>>1デース。


遊馬VSペガサス、Aパートの投下を開始しマース!



ペガサス「……うぅ……ここは……? 私は何を……」

闇遊戯「!? ぺ、ペガサス!!」ガタッ

遊星「! 何だって!?」

十代「え!? ペガサス会長!?」

遊馬「……ペガサス会長……って、さっき遊戯さんが話してた!?」

アンナ「デュエルモンスターズの、生みの親!?」

ペガサス「……! 遊戯ボーイ! ……が、二人……!?」

十代「おい、ペガサス会長、大丈夫か!?」

ペガサス「……ユーは……? なぜ私を知っているのデース?」

十代「え? 覚えてないの? 俺だよ俺! 遊城十代だよ!」

ペガサス「……申し訳ありませんが、ユーのことは記憶にありまセーン……」

十代「えぇー!? どういうことだよ!」

遊戯「十代君、ペガサスと会ったことがあるの?」

十代「えぇ、何度か。俺の母校の先生とデュエルしてたのを見たこともあります!」

闇遊戯「……恐らく、このペガサスは、『俺達の時代』のペガサスなんだろう。それなら十代のことを知らないのにも説明が付く」

十代「あ、そういうことか……」

アストラル『この人物が、DMを生み出したペガサス・J・クロフォード……!! 会えて光栄だ!』

ペガサス「!? な、何者デース!!」

遊馬「あぁいや! コイツは悪い奴じゃないんだ! アストラルって言う、『アストラル世界』の住人で、俺の相棒なんだよ!」

ペガサス「ワ、ワッツ……? アストラル世界……?」

アストラル『アストラルだ。住む世界は違えど、DMという1つの壮大な芸術を生み出したあなたには、感服するばかりだ……!』

ペガサス「o、oh、それは、ありがとう、ございマース……」

十代「? おいユベル、またそんな所で何してんだよ。こっち来いよ!」

ユベル『……だから説明が面倒だと言っているのに……』

ペガサス「……!? ユーは……?」

ユベル『……おや? そんなに驚かないんだね?』

ペガサス「……ユーからは不思議な力を感じマース。大きな負のエネルギーを感じマスが、同時に優しさや思いやり等の正しい力もある……」

ペガサス「ユーはひょっとして、デュエルモンスターズの精霊では……?」

ユベル『……へぇ……初見でそれに気がつくとは、何か特別な「力」に縁があるのかい?』

ペガサス「……昔の話デース」




ペガサス「……遊戯ボーイ、これは一体どういうことデスカ? 彼らは何者なのデース? なぜ器の遊戯ボーイとファラオの遊戯ボーイが……?」

遊戯「えっと、この状況に関しては僕らも何が何だが……ここの皆は、全員自分でも気がつかない内にここにいたんだ」

闇遊戯「何者かがデュエリストをこの場所に召喚しているらしい。……時代や世界すら超えた先の人間同士をな」

ペガサス「……時代、世界?」

十代「俺、遊城十代。アンタのことは未来で会ってたから知ってるんだよ」

ペガサス「み、未来……? まさか、そんなことが現実に……!?」

アキ「……信じられないと思うけど、これが現実です。私達は、未来のカードを持っています」

アキ「あなたがDMの生みの親なら、知らないカードは無い。でも、未来のカードの存在は知ることはできない」

アキ「このカード達が、ここが未来と過去、世界が入り乱れている空間の証明になる筈です……」ピラッ

遊星「俺達の時代の、シンクロという新しいカードです」ピラッ

アストラル『遊馬』

遊馬「あぁ。……これ、俺達の世界にある、モンスターエクシーズっていうカードだよ!」ピラッ

ペガサス「!! ……これは……! 《ブラック・ローズ・ドラゴン》 、《ジャンク・ウォリアー》……白い枠のカードなど見たことがありまセーン! こっちは黒い枠のカード……!」

ペガサス「アンビリーバボー……!」




闇遊戯「これでわかったか? ここはそういう場所なんだ。お前も、どうやら選ばれてしまったようだ」

ペガサス「……困りました……私には仕事があるというのに……」

アキ「こんな事に巻き込まれてしまったのだから、仕方無いですよ。それより、一緒にご飯食べませんか?」

ペガサス「……? この匂い……鍋……? 食事中でしたカ?」
 
遊戯「うん。良かったら、ペガサスもどうかな? 蟹鍋!」

ペガサス「……それはありがたいのですが、この状況で、鍋デスカ?」

アストラル『……私は人間ではないが、食事というものが人間にとってどれほど大切な物かは理解しているつもりだ』

アストラル『食べられる時に食べておかねば、後に響く。気を張ってばかりいては、体が持たないぞ』

ペガサス「……それも、そうデスネ。では、お言葉に甘えて、ご一緒させていただき――」




<ピンポンパンポーン!>




ペガサス「! 何でしょう?」

遊戯「あっ……」




<安価が選択されました。デュエルを開始します>

<九十九遊馬とペガサス・J・クロフォードは、リングに上がってください>




遊馬「えっ? 俺!?」

ペガサス「一体、どういうことデス?」

闇遊戯「デュエルをしろという合図らしい。ペガサスと遊馬がデュエルをしなけらばならないようだ」

十代「面白そうじゃん! 行って来いよ遊馬!」

遊馬「い、いや、俺まだ蟹鍋食べてない……」

アストラル『DMの生みの親とのデュエル……! 実に心惹かれる! 行くぞ遊馬!』

遊馬「ちょ!? アストラル!? そりゃ俺も興味はあるけど! 腹が減ってちゃ戦はできねぇって婆ちゃんも……! お、おい待てよ!?」

ペガサス「……私はどうしたら……?」

闇遊戯「行って来い。俺達はここで観戦させてもらうぜ」

ペガサス「……わ、わかりました……では、行ってきマース」






遊星「あのペガサス会長のデュエルか……俺も興味がある」

十代「はふはふ……蟹鍋食いながらデェエルの観戦……贅沢だなぁ~!」

アキ「……ちゃんと2人の分も取っておいてあげないとね。はい、遊星」

遊星「ありがとう。……思えば、アキの料理を食べるのは初めてだな」

アキ「そうねぇ。……どう? おいしい?」

遊星「もちろんだ。しっかり味が染み込んでいて美味い。他の料理も食べてみたいな」

アキ「そ、そう? じゃあ、いつか……毎日、作ってあげても、いいわよ? /////」

遊星「……そうか、それは嬉しいな。……だが、毎日家に来るのは大変だろう? 無理はしなくていいぞ」

アキ「…………そう、ね。うん。ほどほどにするわ……」

アキ(そういう意味じゃないのに……遊星のバカっ)ショボン

遊星「?」




ガシャン!

ゴゴゴゴゴゴ……



ペガサス「OH!? これは……足場がデュエルフィールドに!」

遊馬「うぅ~~……蟹鍋~~……」



ゴゴゴゴゴゴ……ガシャン!


ブウゥン……



<参加者は、デュエルディスクをセットしてください。30秒後、デュエルを開始します>



ウィーーン



ペガサス「……状況がよくわかりませんが、私もデュエリスト……デュエルなら受けて立ちマース!」

遊馬「ちくしょう……! 俺も鍋食いてーのにぃ!」

アストラル『相手はDMの生みの親! そうそう体験できるものではないぞ遊馬! 鍋がどうなどと言っている時ではない!』

遊馬「お前はいいかもしんないけど俺は腹が減るの!!」

ペガサス「……アストラル、でしたか。ユーはそこで何をしているのデース?」

アストラル『私は遊馬とは一身同体からな。私達は2人で1人のデュエリストだ』

ペガサス「……成程。まぁ、2対1だというならそれもいいでしょう。ですが私は仮にもDMの原点のデュエリスト……」

ペガサス「1人が2人に増えたところで、大した影響ではありまセーン! 2人一緒にかかってきなサーイ!」

遊馬「ああぁもう!! こうなったらさっさと終わらせて鍋食うぜアストラル!!」

アストラル『簡単に勝てる相手ではないだろうがな……!』




<デュエル開始まで、5・4・3・2・1……>




遊馬・ペガサス「「デュエルッ!!」」




【遊馬 LP 8000】

【ペガサス LP 8000】




ペガサス(おや? ライフが8000ポイントも? ……まぁ、いつもとやることは変わりまセーン)



TURN-1



遊馬「先攻は俺がもらうぜ! ドロー!」



【遊馬 LP 8000】手札6



遊戯「遊馬君は、いつもアストラルと一緒にデュエルしてるのかな?」モグモグ

闇遊戯「アストラルがサポート役で、遊馬が実際に動くというわけか。……相棒、ちゃんと野菜も取らなきゃ駄目だぜ」

十代「さーて、遊馬はどんなカード使うんだろうなぁ! はふはふ……くー、美味い!」

アンナ「遊馬は強いぜ! なんせ俺が惚れ……じゃなくて、認めた男だからな!」



アストラル『遊馬! 《ゴブリンドバーグ》を召喚だ!』

遊馬「おう! 俺は《ゴブリンドバーグ》(ATK 1400)を攻撃表示で召喚!」



ブゥーーーン!

バーグ『ヒッヒヒヒ!』



遊馬「《ゴブリンドバーグ》の効果発動! このカードが召喚に成功した時、手札からレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚できる!」

遊馬「来い! 《ガンバラナイト》(DEF 1800)!」


ガンバラナイト『ガンバッ!』ドシーン!


ペガサス「《ガンバラナイト》……面白い名前のカードデース!」



遊戯「モンスターが2体並んだ!」

遊星「レベルは同じ4……とうことは」




遊馬「行くぜ会長さん! 俺はレベル4の《ゴブリンドバーグ》と《ガンバラナイト》で、オーバーレイ!!」

ペガサス「!! ワッツ!?」

遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」



ギュゴオオオォンッ!!



遊馬「現れろ! 《ガガガガンマン》(DEF 2400)ッ!!」


ガンマン『……ガガガッ!』


十代「うおぉ! 西部劇風モンスター! カッコいいなぁ!!」

アキ「これが、エクシーズ召喚……! 凄い迫力ね……!」

アンナ「まぁ、ランクはオレの方が凄いけどな!」

遊星「1ターン目から守備力2400か。やるな遊馬」



ペガサス「ア、アンビリーバボー……! 先ほどの黒いカード! 同じレベルのモンスターを重ねることで召喚できるカードとは……そんなシステム、思いつきもしませんデシタ!」

遊馬「へへへ! すっげぇだろ!」

アストラル『遊馬、《ガガガガンマン》の効果を!』

遊馬「おうよ! 《ガガガガンマン》、効果発動! こいつは表示形式によってそれぞれ違う効果を得る!」

遊馬「守備表示の場合、オーバーレイユニットを1つ取り除くことで、相手に800ポイントのダメージを与える!」

ペガサス「! 先攻で効果ダメージ!」

遊馬「やれっ! 《ガガガガンマン》!」


ガンマン『ガガッ!!』


バンバンバンバンッ!!



ペガサス「うっ……!」


【ペガサス LP 8000 → 7200】


遊馬「よっし! 当たったぜ!」

アストラル『先攻での攻撃なのだから、防ぎようが無いだろうな。問題はここからだ。彼がどんな戦術で挑んでくるか……』

遊馬「オレはカードを1枚伏せて、ターンエンドだぜ!」



【遊馬 LP 8000】手札3

モンスター

《ガガガガンマン》(DEF 2400 [ORU 1])

魔法・罠

伏せ1枚




TURN-2



ペガサス「モンスターエクシーズ……どうやら底知れない力を持っていそうデスネ。ですが……」

ペガサス「私のターンデース。ドロー!」



【ペガサス LP 7200】手札6



ペガサス「フフフフ……ユー達をトゥーンの世界にご招待しましょう!」

遊馬「? 『トゥーン』?」

ペガサス「私はライフを1000払い、手札から永続魔法、《トゥーン・ワールド》を発動!」



BOOOOM!!



【ペガサス LP 6200】




遊戯「早速来たね!」モグモグ

闇遊戯「あぁ。ペガサスの【トゥーン】デッキの核となるカード、《トゥーン・ワールド》……」モグモグ

アキ「トゥーン……聞いたことあるわ。確か、DMを作った人物が、自分のためだけに作った特別なカード郡のことよね……そっか、ペガサスさんのことだったのね」

遊星「トゥーンデッキか……見るのは初めてだな。どんな動きをするのか……」モシャモシャ

アンナ「トゥーン……? 『トゥーン』って何だ?」モキュモキュ

十代「えっと、確か、海外でいう漫画のことじゃなかったっけ?」ズズズ



遊馬「トゥーン……聞いたこと無いな、そんなカード」

アストラル『気をつけろ遊馬。何か危険な予感がする』

ペガサス「私は《トゥーン・アリゲーター》(ATK 800)を召喚しマース」



アリゲーター『ゲッゲッゲッゲ!』



ペガサス「そしてこのモンスターを生贄にして、《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000)を特殊召喚!」



トゥーンガール『あははは☆ とぉ!』



遊馬「なっ!? ぶ、ブラック・マジシャン・ガールだって!?」




アンナ「あの伝説のカードの!? ……にしては、なんか小さい?」

遊星「……遊戯さん、あれは一体……?」

遊戯「《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》。早い話が、トゥーン版《ブラック・マジシャン・ガール》だね」

闇遊戯「オリジナルと同じく、墓地の《ブラック・マジシャン》と《マジシャン・オブ・ブラックカオス》の数だけ300ポイント攻撃力が上がる効果を持っているが、まぁ、これはオマケみたいな物だ」

十代「それよりも、トゥーンモンスターが共通して持っている効果の方が厄介だな」



ペガサス「《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》は通常召喚ができまセーン。私の場に《トゥーン・ワールド》が存在する場合のみ、モンスター1体を生贄に捧げて特殊召喚できマース」

ペガサス「行きますよ? 《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000)で、プレイヤーにダイレクトアタックしマース!!」

遊馬「は、はぁ!?」

アストラル『何だと……!!』

ペガサス「『ブラック・バーニング』!!」



トゥーンガール『きゃははは☆ えーい!』


バシュウゥゥゥーーッ!!

ズドオオオォォンッ!!



遊馬「うあああぁぁぁ!?」


【遊馬 LP 8000 → 6000】


ペガサス「私のトゥーンモンスター達は、全て共通したモンスター効果を持っていましてね……」

ペガサス「それは、《トゥーン・ワールド》が存在し、相手がトゥーンモンスターをコントールしていない限り、相手に直接攻撃ができる、というものデース!」

遊馬「トゥ、トゥーンモンスター全部が、ダイレクトアタック効果を!?」

アストラル『……これは、早めに手を打たなければ、一気にライフを削られるぞ!』

ペガサス「私はカードを1枚伏せて、ターンエンドデース」



【ペガサス LP 6200】手札2

モンスター

《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000)

魔法・罠

《トゥーン・ワールド》

伏せ1枚



闇遊戯「早速ダイレクトダメージを食らってしまったな、遊馬」モグモグ

遊星「トゥーンモンスター全てが直接攻撃効果持ちとは……やりようによってはワンターンキルも簡単にできそうだな」モグモグ

アキ「今はライフが8000だからいいけど、普段の4000ポイントのルールだったら、一瞬で終わることもありそうね……」モキュモキュ

十代「それがトゥーンの恐いところなんだよなぁ~……お、足もーらい!」ムシャムシャ

アンナ「あっ! オレが狙ってたのにぃ!」

十代「へへへ、早いもん勝ち~!」

遊戯「まぁ、あれはエラッタされて、むしろ弱体化しているカードなんだけどね」モグモグ

アキ「え? あれ、効果が変わってるんですか?」

遊戯「うん。僕らがペガサスと初めてデュエルした時のカード効果なんて、もう無茶苦茶だったよ」

遊星「それは、一体どんな?」

闇遊戯「あぁ……それがな……」




TURN-3



遊馬「くっそー! いきなり攻撃力2000のモンスター無視のダイレクトアタックって何だよ!」

アストラル『あのモンスターを野放しにするわけにはいかない。遊馬、倒すんだ』

遊馬「わかってるって! 俺のターン、ドロー!」



【遊馬 LP 6000】手札4




遊馬「よし、俺は《タスケナイト》(ATK 1700)を召喚!」


タスケナイト『はっ!』


遊馬「そしてこの瞬間、罠カード発動! 《コピー・ナイト》! 自分フィールド上にレベル4以下の戦士族モンスターが召喚された時に発動できる!」

遊馬「このカードは発動後、その召喚されたモンスターと同じレベルの同名カードとなり、場に特殊召喚される! 来い! 《コピー・ナイト》(DEF 0)!」


コピー『…………』


ペガサス「成程……トラップモンスター、デスネ? それもエクシーズ素材にできるのデスカ?」

遊馬「もちろん! 俺はレベル4の《タスケナイト》と、《タスケナイト》となっている《コピー・ナイト》で、オーバーレイッ!」

遊馬「2体の戦士族モンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」



ドッゴオオオォォォンッ!!



遊馬「光纏いて現れろ! 闇を切り裂くまばゆき王者ッ! 《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)ッッ!!」


エクスカリバー『ウオオオオォォォッ!!』ジャキーン!



ペガサス「また新しいモンスターエクシーズデスカ! それも伝説の王の剣の名を持つモンスターとは……何か強力な力を有していそうでデース……!」

遊馬「あぁ! そりゃもうとびっきり強力な効果を持ってるぜこいつは! 《H-C エクスカリバー》の効果発動!!」

遊馬「このカードのオーバーレイユニットを2つ取り除くことで、このカードの攻撃力は、次の相手ターンのエンドフェイズ時まで、元々の攻撃力の倍になる!!」

遊馬「エクスカリバーの元々攻撃力は2000! それを倍にすることで……!!」


エクスカリバー『ウオオオオォォ……!!』


《H-C エクスカリバー》(ATK 2000 → 4000)




ペガサス「攻撃力4000……!! 神にも匹敵する程の攻撃力こうも簡単に繰り出せるとは!!」

アストラル『遊馬、《ガガガガンマン》を攻撃表示に!』

遊馬「おう! 俺は《ガガガガンマン》を守備表示から攻撃表示に変更して、モンスター効果発動!」

遊馬「オーバーレイユニットを1つ取り除く!」

遊馬「バトルだ! まずは《ガガガガンマン》(ATK 1500)で、《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000)に攻撃!」



ガンマン『ガガガァ!!』



ペガサス「攻撃力1500で攻撃力2000のモンスターに攻撃……普通なら返り討ちですが、今オーバーレイユニットを取り除いたことを考えれば、何かありマスネ?」

遊馬「この瞬間! 《ガガガガンマン》の効果発動!」

遊馬「攻撃表示の状態でオーバーレイユニットを取り除いた場合、このターンこのカードが戦闘を行うダメージステップの間、攻撃力は1000ポイントアップする!」



《ガガガガンマン》(ATK 1500 → 2500)



ペガサス「OH!? 攻撃力が上回られてしまいマシタ!」

遊馬「それだけじゃねぇぜ! 攻撃力が上がると同時に! 相手のモンスターの攻撃力も、500ポイントダウンする!!」



トゥーンガール『ありゃりゃ!?』


《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》(ATK 2000 → 1500)



アストラル『これで攻撃力差は1000!』

遊馬「行っけぇ!!」



ガンマン『ガガガァッ!!』

トゥーンガール『やぁー!?』


バキイイィンッ!!



ペガサス「オーノー! 私のかわいいトゥーンが!」


【ペガサス LP 6200 → 5200】




アストラル『続いてエクスカリバーで攻撃だ!』

遊馬「《H-C エクスカリバー》(ATK 4000)で、ダイレクトアタック! 『一刀両断! 必殺真剣』ッッ!!」



エクスカリバー『オオオオォォォッッ!!』


ゴオォッ!!



遊馬「これが決まれば一気に残りライフ1500だぜ!」

ペガサス「……フッ、それは、どうでショウ?」

アストラル『!』

ペガサス「大きな力は、それそのものが弱点だということを教えてあげマース!」

ペガサス「罠カードオープン! 《ドレインシールド》!!」

遊馬「げぇー!?」

ペガサス「相手の攻撃宣言時に発動! モンスター1体の攻撃を無効にし、その攻撃力分のライフを回復しマース!」

アストラル『くっ……! エクスカリバーの一撃必殺の攻撃力が裏目に出たか!』



【ペガサス LP 5200 → 9200】



ペガサス「これで私のライフはほとんど10000! ありがとうございマース!」

遊馬「くうぅ~~!! 俺の蟹鍋が遠のいていくぅ~……!! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドォ!」


【遊馬 LP 6000】手札2

モンスター

《ガガガガンマン》(ATK 1500)
《H-C エクスカリバー》(ATK 4000)

魔法・罠

1枚伏せ




アンナ「トゥーンはトゥーンでしか攻撃できない!?」

遊戯「うん。昔のトゥーンは、ペガサスが、自分の『カードを作れる立場』を利用して作られた、ペガサスだけの無敵のモンスターだったんだ」

アンナ「それってつまり……ほとんどインチキじゃねーか! 自分にとって都合のいいカードを作るなんて!」

遊戯「あはは……まぁ、ね。あの時はホントに苦戦させられたよね」ズズズ

アキ「……そんなズルイことをするような人には見えないのだけど……」

闇遊戯「もっとも、今のは昔の話だ。あの男も、色々と変わった。自分にだけ有利なカードという事にも思うところがあったからこそ、カードの効果を正当な物に変えたんだろう」シャクシャク

ユベル『……君達は、どういう経緯でペガサスと戦ったんだ?』

遊戯「……あー、えっと……」

遊星「……話難いこと、なんですか?」

闇遊戯「……あまりベラベラと人に言うふらすことでは無い、な……。ペガサスが自分から話すならまだしも」

ユベル『ってことは、何かぺガサスが君たちに悪さを働いたってことか』

十代「お、おい、ユベル」

闇遊戯「……奴には、そうしなければならない理由があっただけさ」

ユベル『彼に、闇の力の残留のような物を感じたが、それも関係あるのかな?』

遊戯「! それは……」

十代「……ユベル、その辺にしないと怒るぞ? 誰にだって触れられたくないことの1つや2つあるだろう」

ユベル『……フン』

アキ「……え、えっと、ペガサスさんのトゥーンカードって、他にはどんな?」

遊戯「そうだね、例えば……」

闇遊戯「説明を聞くより、見ていた方が分かりやすいんじゃないか?」



TURN-4



ペガサス「私のターンデース。ドロー」



【ペガサス LP 9500】手札3




ペガサス「ふむ……私は《ダーク・ラビット》(ATK 1100)を召喚!」


ラビット「ひゃははは!」


ペガサス「そしてこのカードを生贄に、このモンスターを特殊召喚しマース! 《トゥーン・デーモン》(ATK 2500)!!」


トゥーンデーモン『ぎゃばばばば!』


遊馬「こ、攻撃力2500……!!」

ペガサス「もちろんのこのモンスターも、直接攻撃効果を持っていマース! 《トゥーン・デーモン》(ATK 2500)で、プレイヤーにダイレクトアタック!!」

遊馬「くっ……!」

ペガサス「……と、言いたいところですが、トゥーンモンスターは《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》を除き、召喚したターンに攻撃できまセーン」

遊馬「ってうおい!? なんだそりゃ! 驚かすなよ!」

ペガサス「HAHAHAHA! ソーリーソーリー! 私はカードを1枚伏せて、ターンエンドデース!」

ペガサス「エクスカリバーの攻撃力倍化の効果は、確か私のターンのエンドフェイズ時まで、でしたネ?」

遊馬「……あぁ。この瞬間、エクスカリバーの攻撃力は元に戻る」



《H-C エクスカリバー》(ATK 4000 → 2000)



【ペガサス LP 9500】手札0

モンスター

《トゥーン・デーモン》(ATK 2500)

魔法・罠

《トゥーン・ワールド》

伏せ1枚




十代「王様、あの《トゥーン・デーモン》って、ひょっとして……」ズルズル

闇遊戯「あぁ。《デーモンの召喚》が元になっているカードだ」シャクシャク

アンナ「あぁ、あの、『《デーモンの召喚》を召喚!』で有名な」モキュモキュ

遊星「……本当にそれで有名なのか……?」

アキ「トゥーンモンスターって……もしかして全部、元になっているカードがあるんですか?」

遊戯「うん、そうだよ。他にも《ヂェミナイ・エルフ》を元にした《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》とか、《ゴブリン突撃部隊》が元の《トゥーン・ゴブリン突撃部隊》なんかもあるね」

ユベル『……元となるカードの基準はなんなんだい?』

遊戯「うーん、元がどうって言うか、トゥーンモンスターは元々は存在しないカードだったんだよね」

アンナ「? 存在しない?」

闇遊戯「《トゥーン・ワールド》の効果は、場に存在する限り、その《トゥーン・ワールド》の持ち主の場に存在するモンスターが、全てトゥーンになる、という物だったんだ」

遊星「場のモンスターが、トゥーンに?」

遊戯「そう。あの《トゥーン・デーモン》って、元々は僕たちがデュエルした時、僕たちが召喚した《デーモンの召喚》を、墓地のカードをコピーするカードでペガサスの場に奪われて……」

闇遊戯「《トゥーン・ワールド》の効果でトゥーン化した物だったんだ」

十代「つまり、元々トゥーンモンスターって言うのは、《トゥーン・ワールド》の影響を受けたモンスターのことだったってことですね?」

遊戯「うん。でも、その後《トゥーン・ワールド》の効果が大幅に変わったから、代わりに最初からトゥーンのモンスターを作ったんだろうね」



TURN-5



遊馬「攻撃力2500のダイレクトアタックモンスター……! 次のターンになったら攻撃されちまう!」

アストラル『遊馬! なんとしてでもあのモンスターは破壊せねばならない!」

遊馬「わかってるぜ……! 俺のターン! ドロー!」



【遊馬 LP 6000】手札3




遊馬「! 来た! バトルだ! 俺は《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)で、《トゥーン・デーモン》(ATK 2500)に攻撃!! 」

ペガサス「! 攻撃力はもう元の2000……何をする気デース?」

遊馬「こうする気さ! 俺のモンスターが攻撃宣言を行ったこの瞬間、手札から速攻魔法、《虚栄巨影》を発動!!」

遊馬「このカードは、攻撃モンスターの攻撃力を、バトル終了時まで1000ポイントアップさせる!」

ペガサス「! なるほど、そういうことデスカ!」



《H-C エクスカリバー》(ATK 2000 → 3000)



遊馬「行けぇ! エクスカリバー! 二度目のッ! 『一刀両断! 必殺真剣』ーーッ!!」



エクスカリバー『ウオオオオォォッ!!』



ペガサス「また攻撃力を上げて来ましたか……デスが、私のトゥーンモンスターの弱点は、私が一番理解してマース!」

ペガサス「当然それをカバーするカードも、デッキに入っているのデース! カウンター罠、《攻撃の無力化》!」

遊馬「な、何ぃ!?」

ペガサス「相手の攻撃を無効にし、バトルを強制終了させマース!」



エクスカリバー『…………』スッ



遊馬「ちくしょう! 防がれたぁ!」

アストラル『……トゥーンの、弱点……?』

ペガサス「さぁ、どうします? ターンエンドデスか?」

アストラル『……遊馬、手札の『そのモンスター』をセットするのだ!』

遊馬「これを……!? でも、モンスターエクシーズを2体も消費して出すのか?」

アストラル『今我々の場にあるモンスターでは、《トゥーン・デーモン》には敵わない。どのみち次のバトルで破壊されるかダイレクトアタックされるかの2択だ!』

遊馬「……そっか、そうだよな……! わかった! 俺は、《ガガガガンマン》と、《H-C エクスカリバー》をリリースして、モンスターを裏守備表示でセット!!」

ペガサス「? 裏守備表示?」

遊馬「俺はこれで、ターンエンドだ!」



【遊馬 LP 6000】手札1

モンスター

裏守備1体

魔法・罠

伏せ1枚




アンナ「……トゥーンの弱点って?」モキュモキュ

遊戯「今ペガサスが言った弱点っていうのは、多分、ダイレクトアタックができる効果そのもののことだと思う」パクッ

アキ「? どういう、ことですか?」

闇遊戯「……相手モンスターを無視してプレイヤーにダイレクトアタックできることの弊害は、何かわかるか?」

十代「? ダイレクトアタックできることの、弊害?」モグモグ

アンナ「……そんな物、あるのか?」

遊星「……相手の場にモンスターが残ってしまうこと、ですね?」

アキ「あっ……!」

遊戯「その通りだよ。モンスターを無視して攻撃するってことは、逆に言えば、モンスターは破壊しないってことになるよね?」

闇遊戯「直接攻撃を行うモンスターの攻撃力が、相手のモンスターの攻撃力より低いにしろ高いにしろ、前者ならば、返しのターンで破壊される恐れがある」

闇遊戯「そして後者の場合も、次のターンで、生贄召喚のための生贄に使われたりする可能性もある」

遊戯「神月ちゃんや遊馬君にわかりやすく言うと、エクシーズ素材に使われちゃうかもしれないってことだよ」

アンナ「あっ、そっか! 確かにそりゃヤバイ」

十代「それが、トゥーンの弱点……」

遊星「それを、今の《攻撃の無力化》などのカードで、相手からの攻撃を防御することで、こちらの攻撃だけを一方的に相手に浴びせる……か」

ユベル『弱点さえ克服できれば、かなりえげつないことになるな』

アンナ「そ、それじゃ、遊馬ばっかり不利に……!」

遊戯「まぁ、そうなんだけど……でも、遊馬君やアストラルは、全然気にしてないみたいだよ?」

アンナ「え?」

闇遊戯「あの2体のモンスターを生贄にして裏守備表示で出したモンスター……ただの壁とは思えないが……」


TURN-6



ペガサス(モンスター犠牲にしてまで、守備表示……上級モンスターであることは間違い無いでショウが……)

ペガサス(それならば、《トゥーン・デーモン》の攻撃力より守備力の高いモンスターというとも十分考えられマスネ……)

ペガサス「ですが、私のトゥーンに壁モンスターなど無意味デース! 私のターン、ドロー!」



【ペガサス LP 9500】手札1




ペガサス「私は、《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》(ATK 1900)を召喚しマース!」


ヂェミナイ『ぎゃはははは!』


ペガサス「バトルデース! ……ちなみに、上級トゥーンは基本的に、攻撃宣言時にライフを500支払わなければなりまセーン」

ペガサス「《トゥウーン・デーモン》(ATK 2500)で、プレイヤーにダイレクトアタックデース!」



【ペガサス LP 9500 → 9000】



トゥーンデーモン『ぎゃばばばばっ!!』


バシュウウゥーーッ!!


アストラル『遊馬! トラップだ!』

遊馬「あぁ! 罠カード発動! 《攻撃の無敵化》!」

ペガサス「! 攻撃の、無敵化!?」

遊馬「こいつはバトルフェイズ中のみ発動できるカードさ!」

遊馬「このターン、場のモンスター1体を、攻撃と効果による破壊から守るか、もしくは自分への戦闘ダメージを全て0にするか、どちらかを選んで発動する!」

遊馬「俺はダメージを0にする方を選ぶ!」


ガキイイィィィンッ!


ペガサス「防がれてしまいましたか……《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》も、召喚したターンには攻撃できまセーン。私はこれで、ターン終了デース」


【ペガサス LP 9000】手札0

モンスター

《トゥーン・デーモン》(ATK 2500)
《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》(ATK 1900)

魔法・罠

《トゥーン・ワールド》




遊馬「俺のターン……ドロォー!!」


【遊馬 LP 6000】手札2


遊馬「俺はセットしていたこのモンスターを反転召喚だ! 現れろ! 《ドドドガッサー》(ATK 0)!!」



ガッサー『ドドドッ!!』



十代「攻撃力、0?」モグッ

アキ「守備力は3000あるけど、あれで何を……?」



遊馬「《ドドドガッサー》のモンスター効果! 反転召喚したこのカードは、フィールドに表側表示で存在する限り、攻撃力が3500ポイントアップする!!」

ペガサス「ワッツ!? 3500ポイント!?」



《ドドドガッサー》(ATK 0 → ATK 3500)



遊馬「さらに! このカードがリバースした時、フィールド上に表側表示で存在するモンスターを、2体まで選択して破壊できる!!」

ペガサス「効果破壊!? それも2体も……!」



闇遊戯「最上級モンスターで、リバース効果! これを狙っていたのか!」モグモグ

遊星「これで、ペガサス会長の場はがら空きに!」モグモグ

アンナ「攻撃力3500のダイレクトアタックが決まるぜ!」



遊馬「行っけぇ!! 《ドドドガッサー》!!」



ガッサー『ドドドォッ!!』

トゥーンデーモン『ぎゃばばば!?』

ヂェミナイ『ぎゃあーー!?』


バギンッ! バゴオオォンッ!!



ペガサス「くぅ……!?」



遊馬「さらに俺は《ゴゴゴゴーレム》(ATK 1800)を召喚!」



ゴーレム『……ゴゴゴォ……!』



遊馬「行くぜ!! 《ゴゴゴゴーレム》(ATK 1800)と《ドドドガッサー》(ATK 3500)で、ダイレクトアタックだぁ!!」

アストラル『彼の場に伏せカードは無し! この攻撃を防ぐ手立ては無い!』

遊馬「食らえ!! 『ゴゴゴブロー』!! 『三度笠旋風』ッ!!」



ゴーレム『ゴゴッゴォ……!!』

ガッサー『ドドドォォッ!!』



ドゴォッ!!

ザシュッ!!



ペガサス「NOOOOOO!?」


ペガサス【LP 9000 → 7200 → 3700】



遊戯「ぺ、ペガサスのライフを5300も削った!」

十代「あのペガサス会長を相手に……やるなぁ遊馬!」ムシャムシャ

アンナ「よっしゃあ! そのままゲームエンドに持ち込め!」

闇遊戯「……いや、逆にこれは、遊馬たちがピンチになるかもしれない」

アキ「? どうしてですか? これなら圧倒的に遊馬君が有利じゃ……」

闇遊戯「……今ので、ペガサスに『スイッチ』が入ったはずだ」



遊馬「っへへへ! どーだ会長さん! これが俺たちの実力さ! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだぜ!」



【遊馬 LP 6000】手札0

モンスター

《ドドドガッサー》(ATK 3500)

魔法・罠

伏せ1枚



ここまでデース。

ペガサスの口調に自信が無い。
違和感を感じていたらすみません。


デュエルがちょっと単調になってしまった。
まぁ、トゥーンの特性上仕方ないかもしれないけど。
Bパートはもうちょっと派手な展開にしたい。


>>1です。こんばんわ。

お待たせしました。

Bパート、投下します。



TURN-7



ペガサス「……私のターン、ドローデース」



【ペガサス LP 3700】手札1



ペガサス「……申し訳ありまセーン」

遊馬「え? 何が?」

ペガサス「正直に言って、未知のカードを使うとはいえ、子供だからと侮っていマシタ……」

ペガサス「デスが、どうやらそれは間違いだったようデース。……ユーは強い。私の知るデュエリストの中でも、十分上位に食い込むほどでショウ」

遊馬「そ、そう? えへへへ! やっぱ俺も強くなったかな!?」

アストラル『初めのころに比べれば、とても成長しただろうな』

ペガサス「……ゆえに……もう手加減は無しデース……!!」

アストラル『! 何!?』

ペガサス「私の持てる全てで……本気でユーを倒しに行きマース!!」

遊馬「! 本気でって……!?」




ペガサス「私は手札から魔法カード、《天よりの宝札》(アニメ効果)を発動!」

ペガサス「互いのプレイヤーは、手札が6枚になるようカードをドローしマース!」

遊馬「な、なんだそりゃあ!?」

ペガサス「私の手札は0……よって6枚ドロー!」

遊馬「お、俺も6枚ドロー……!」



アンナ「ブフォ!? ろ、6枚ドローの魔法カードだってぇ!?」ゲホゲホ

アキ「アンナちゃん、お行儀悪いわよ?」

遊星「《天よりの宝札》……あんなカードが存在したのか……」

十代「遊戯さんも持ってましたよね。《天よりの宝札》」モシャシャ

遊戯「うん。少し前に絶版になってるカードだから、今手に入れるには苦労するだろうね」パクッ

闇遊戯「最強のドローソースのカードではあるが、相手にもドローさせてしまうから、使いどころに気をつけるべきカードだな」

アキ「でも、ペガサスさんは遊馬君に自分と同じ6枚ものドローを許してしまったわ」

遊戯「まぁ、場はがら空き、相手は攻撃力3500と1800のモンスター2体。そして手札が0のこの状況でドローしたんだから、発動するしかないよね」モグモグ

闇遊戯「それに、相手にドローさせても、ペガサスは相手の手を全て乗り越え、その上で叩き潰すつもりだ」





ペガサス「私は、《トーゥン・キャノン・ソルジャー》(ATK 1400)を召喚!」



トゥーンキャノン『ぎゃばっ!』



ペガサス「そして、私の場に《トゥーン・ワールド》が存在するときのみ、このモンスターは手札から特殊召喚できマース!」

ペガサス「現れなさい! 《トゥーン・マーメイド》(ATK 1400)!」



トゥーンマーメイド『フフフフ……!』



ペガサス「私は、この2体のトゥーンを生贄にすることで、最上級トゥーンを特殊召喚しマース!!」

遊馬「最上級トゥーン!?」

ペガサス「出でよ! 《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》(ATK 3000)!!」



BOOOOOM!!



トゥーンドラゴン「ぎゃおおおおっ!!」



遊馬「な、あぁ……!? ブブ、ブ、ブルーアイズだあぁぁ!?」



アキ「『ブルーアイズ』って……もしかして!?」

闇遊戯「あぁ。《青眼の白龍》が元になっているカードだ」

アンナ「《青眼の白龍》……伝説中の伝説のカードじゃねーかよ!? ……つっても、トゥーンなんだっけ。どうせなら本物が見たかったなぁ……」

十代「あの伝説の龍が、随分コミカルになったなぁ!」ハハハ

遊戯「海馬君がここにいなくてよかったね……見てたらきっと怒ってただろうし」

遊星「……怒る、ですか?」

遊戯「うん、海馬君にとってブルーアイズは世界で2番目くらいには大事な物で、凄く思い入れがあるカードなんだ」

闇遊戯「前に海馬がペガサスとデュエルしたときも、海馬のブルーアイズがペガサスの場に奪われたらしくてな。それで、あぁなった」

遊戯「ペガサスに後で聞いたんだけど、なんていうか、その、凄くブチギレてたらしいよ……『おのれぇぇぇ!!』って」



アキ「……確かに、自分の大事にしてるモンスター……私なら《ブラック・ローズ・ドラゴン》とかを、あんな風にされちゃうと、ちょっと屈辱よねぇ(苦笑)」

アキ(……でも同時に、ちょっと、かわいくなるかも、なんて思ってる私がいる……)

アキ(遊星のスターダストとか、結構いい線行くんじゃないかしら。というか、遊星をトゥーンにできないかしら……凄く見てみたいわ)

アキ(ソリッドビジョンシステムを上手く活用してどうにか……でもそんなことできるの遊星位よね……遊星に頼めるわけないし……)ブツブツ

遊星「……? アキ、何を呟いてるんだ?」

アキ「!! な、なんでもないわ! ただの独り言だから!」

ユベル『……ところで、その海馬瀬戸は、ペガサスとのデュエルに勝ったのかい?』

遊戯「それが、負けちゃったんだ。それも、ほとんど完敗で」

十代「か、完敗!? あの海馬瀬戸が!?」

遊星「ということは……ペガサス会長は、遊戯さんたちに近いくらいの実力者ということですか?」

闇遊戯「……一概にそうとは言えないな。ペガサスがその最初の海馬とのデュエルで勝てたのは……ある『力』のおかげの部分も確かにあった……」

アキ「ある、力……?」

ユベル『…………』

闇遊戯「……これ以上は、俺の口からは言えないな……できれば、ペガサスにも聞かないでやってくれると助かる」

遊星「……わかりました。そのことについて、ペガサス会長に聞くようなことはしません」

闇遊戯「……すまない。俺から話しておいて……失言だったな」

遊戯「もう1人の僕……えっと、話を戻そうか! とにかく、ペガサスには特別な力があって、それを使って海馬君を圧倒していたんだ」

遊戯「少し前に、力を失った後のペガサスと、海馬君がデュエルしたらしくて、その結果勝ったのは海馬君だったんだ」

十代「……力を無くした後の会長は、前より弱体化してるってことですか?」

闇遊戯「もっとも、力に頼らなくとも、ペガサスは十分強いデュエリストではあるんだが」

アンナ「なぁなぁ、海馬瀬戸って、さっき言ってたなんちゃらコーポレーションの社長だっけ?」

十代「そうだぜ。世界に3枚しか無い《青眼の白龍》を全て所有していて、ここにいる遊戯さんと何度も死闘を繰り広げた人さ!」

アンナ「ほぇー……そんな凄い奴なのかぁ」

闇遊戯(……俺たちや海馬のことは知らなくても、カードのことは伝説として知っている、か。アンナたちの住む世界はどういう歴史で成り立っている世界なのか……)



遊馬「で、でも! 攻撃力3000じゃ《ドドドガッサー》には勝てないし、何より、トゥーンは召喚したターンには攻撃できないんだろ!」

ペガサス「えぇ、その通りデスヨ? 私はカードを1枚伏せて、ターンエンドデース!」



【ペガサス LP 3700】手札2

モンスター

《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》(ATK 3000)

魔法・罠

《トゥーン・ワールド》

伏せ1枚




TURN-8



遊馬「……俺のターン、ドロー!」



【遊馬 LP 6000】手札7



アストラル『遊馬、あの伏せカード、必ず何かある。無闇に攻撃するのは愚策だ』

遊馬「あぁ、わかってる。……さっき会長さんは、『本気を出す』って言ってた。それが、攻撃できないトゥーンを召喚して終わりってのは、流石に無いと思うし……」

遊馬「ここは慎重に行くぜ……! 俺はモンスターを裏守備表示でセットして、カードを2枚セット! そして、《ゴゴゴゴーレム》(DEF 1500)を守備表示に変更して、ターンエンドだ!」



【遊馬 LP 6000】手札4

モンスター

《ドドドガッサー》(ATK 3500)
《ゴゴゴゴーレム》(DEF 1500)

裏守備1体

魔法・罠

伏せ3枚




TURN-9


ペガサス「……攻撃してきませんデシタか。相手の手を警戒する慎重さも持っているというわけデスネ」

ペガサス「……私のターン、ドロー!」



【ペガサス LP 3700】手札3



ペガサス「! 私は手札から、魔法カード《強欲な壺》を発動! デッキからカードを2枚ドローしマース!」

ペガサス「……私は、《トゥーン・仮面魔道師》(ATK 900)を召喚デース!」



仮面『シシシッ!』



ペガサス「バトルデース! ライフを500支払い、《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》(ATK 3000)で、《ドドガッサー》(ATK 3500)に攻撃!」

遊馬「な、何……!?」



【ペガサス LP 3700→ 3200】



ペガサス「リバースカードオープン! 罠カード、《ブレイクスルー・スキル》!」

アストラル『!! まずいぞ遊馬!!』

遊馬「え!?」

ペガサス「このカードは、効果モンスター1体を対象にして発動しマース! そのモンスターの効果を、ターン終了時まで無効にしマース!」

遊馬「む、無効!?」

ペガサス「私が選択するモンスターは、《ドドドガッサー》デース!」

ペガサス「《ドドドガッサー》の攻撃力3500は、あくまで特殊能力による物! それを無効にしてしまえば、攻撃力は元の0デース!!」



ギュウゥゥゥン……


ガッサー『う、ううぅ……!?』



《ドドドガッサー》(ATK 3500 → 0)



ペガサス「やってしまいなサーイ! 『トゥーン・バーストストリーム』!!」



トゥーンドラゴン『ぎゃおおおおっ!!』


ドガアアアァァンッ!!



遊馬「うおおぉああぁあっ!?」



【遊馬 LP 6000 → 3000】




アンナ「ゆ、遊馬!?」

アキ「遊馬君のライフが、大きく削られたわ!」

十代「効果を無効にするカードかぁ。モンスター効果が主力のデッキに対しては痛手になるカードだな」モグモグ

遊星「えぇ、俺のデッキも、かなりモンスター効果に頼った構成ですから、ああいうカードは厄介ですね」モグモグ



遊馬「ちっくしょう……! 《ドドガッサー》がやられちまった……!?」

ペガサス「攻撃に対して何も動きませんデシタね。その伏せカードは、ブラフデスカ?」

遊馬「くっ……!」

ペガサス「私は本気で戦うとは言いましたが、まだ全力は出していませンヨ? 私に全力を出させてみせて下サーイ! 私はカードを3枚伏せて、ターンエンドデース!」



【ペガサス LP 3200】 手札1

モンスター

《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》(ATK 3000)
《トゥーン・仮面魔道師》(ATK 900)

魔法・罠

《トゥーン・ワールド》

伏せ3枚




TURN-10



遊馬「俺のターンだ! ドロー!!」



【遊馬 LP 3000】手札5



遊馬(どうする……!? 俺の伏せているカードは、確かに全部、攻撃を防御するようなカードじゃない!)

遊馬(エクシーズ召喚できれば、『このカード』を発動できるけど、かといって、今呼び出せるランク4のモンスターエクシーズは、もうデッキに無い……!)

遊馬(《交響魔人マエストローク》とか、《隻眼のスケルゲイナー》も、『No.』のための枠が足りなかったから外しちまって今は別のデッキの中だ!)

遊馬(っていうかデュエルする前に気づけよ俺! こんなことならデュエル前にエクストラデッキ変えておけばよかった……)

遊馬(やばいぜ……今度こそダイレクトアタックを食らっちまう!!)

アストラル『遊馬!』

遊馬「!」

アストラル『ホープだ! 『希望皇ホープ』を、召喚するのだ!』

遊馬「ホープを!? で、でも、相手はナンバーズどころかモンスターエクシーズも持ってないデュエリストだぜ! それでナンバーズまで使うってのは……」

アストラル『この御仁はそんな悠長なことを言っていられる相手ではない! 我々が彼に勝利するには、
ナンバーズを使うしかない!』

アストラル『それに、彼が本気で戦うと、つまり、我々と対等にデュエルを行うと言った以上、我々も、我々の持てる全てで戦うべきだ。それが、彼に対する礼儀だ!』

遊馬「!! ……そっか……! お前がそう言うんなら……いいぜ! 使ってやろうじゃねーか! 俺たちのエースを!!」

ペガサス「……!!」

遊馬「俺は、裏守備モンスターを反転召喚だ! 出ろ! 《ドドドポット》(ATK 1800)!!」



ボット『ドドッ!』


遊馬「行くぜぇ!! 俺は! レベル4の《ドドドポット》と、《ゴゴゴゴーレム》でオーバーレイ!!」


バシュン、バシュン!!


遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」


ギュッゴオオオォン!!


遊馬「現れろ!! 《No.39 希望皇ホープ》(ATK 2500)ッッ!!」



ホープ『ホオオオォォプッ!!』




遊星「このモンスターは……!?」

遊戯「ナンバーズ……!?」

アンナ「出た! 遊馬のエースモンスターだ!」

ユベル『十代』

十代「あぁ、わかってる。あのカード、何か不思議な力を感じる……」



ペガサス「……成程、ユーもまだ力を隠していたという訳デスカ!」

アストラル『今だ遊馬! 罠カードを!』

遊馬「おう! 自分がエクシーズ召喚に成功したこの瞬間! 罠カード、《エクシーズエフェクト》を発動!! 相手の場のカードを1枚選んで破壊する!!」

ペガサス「! 私の《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》を……!」

遊馬「あぁそうさ! 俺は、会長さんのブルーアイズを――」

アストラル『待て遊馬!』

遊馬「っ! な、何だよ?」

アストラル『破壊するのはモンスターではない! あのカード……《トゥーン・ワールド》を破壊するのだ!』

ペガサス「!!」

遊馬「え!? 何でだよ!? ここはモンスターを破壊して――」

アストラル『私の予想が正しければ、それが結果的にあのモンスターを破壊することになるかもしれない!』

遊馬「! どういう……」

アストラル『とにかくあれを破壊するのだ! 遊馬!』

遊馬「……良くわかんねーけど、仕方ねぇ! 俺は、《トゥーン・ワールド》を破壊するぜ!」

ペガサス「そうはさせまセーン! 罠カード、《威嚇する咆哮》を発動! このターン、相手は攻撃宣言ができまセーン!」

遊馬「げっ!? 攻撃封じられた!? ……でも、何でこのタイミングで?」

ペガサス「この瞬間、チェーンして速攻魔法発動! 《非常食》!」

アストラル『!?』

ペガサス「自分の場の魔法・罠カードを任意の枚数墓地へ送ることで、1枚につき1000ポイントライフを回復しマース!」

ペガサス「私は《トゥーン・ワールド》と、今発動した《威嚇する咆哮》を墓地へ送り、2000ポイント回復デース!」

遊馬「な!? また回復!?」



【ペガサス LP 3200 → 5200】




ペガサス「OH!危ない危ない! 私のトゥーンモンスターは全て、《トゥーン・ワールド》が破壊されると、自壊してしまうデメリットを持っていマース」

ペガサス「デスが、『破壊』でなければこの効果は発動しない! 先に墓地へ送らせてもらいマシタ!」

アストラル『くっ……! すまない遊馬、《トゥーン・ワールド》が無くなることで、何らかのデメリットが発生することは読めたのだが……』

アストラル『破壊でなければ発動しないとは……! 素直にブルーアイズを除去するべきだったか……!』

遊馬「まぁ、こんなこともあるさ、仕方ねぇよ! しっかし、やっぱりすげぇなお前! 俺《トゥーン・ワールド》にそんな弱点があることなんて思いつきもしなかったぜ」

ペガサス「さぁ、どうしますか? 《威嚇する咆哮》の効果で攻撃も封じられていマース!」

遊馬「だったらこうするぜ! 手札から魔法カード、《エクシーズエナジー》を発動!」

遊馬「自分フィールド上のオーバーレイにユニットを1つ取り除くことで、相手の場に表側表示で存在するモンスター1体を破壊する!!」

遊馬「俺は、《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》を破壊!!」

ペガサス「それは通しまセーン! カウンター罠、《マジック・ジャマー》発動!」

遊馬「カウンター!?」

ペガサス「手札を1枚捨てることで、相手の魔法カードの発動を無効にし、破壊しマース!」



バリィィーーン!!



遊馬「くそっ……! 駄目か! 俺は、モンスターを裏守備でセット! カードを1枚伏せて、ターンエンドだ……!」



【遊馬 LP 3400】手札1

モンスター

《No.39 希望皇ホープ》(ATK 2500 [ORU 1])

裏守備1体

魔法・罠

伏せ3枚




アキ「遊馬君、翻弄されてるわね……」

闇遊戯「あぁ。やはりペガサスは強い。遊馬の魔法と罠による攻撃を全てかわした」ズズズ

遊戯「前に僕らがデュエルした時は、《トゥーン・ワールド》は破壊できたけど、やっぱり今は対策もしてるか……」モグモグ

アンナ「で、でも、ペガサス会長の手札はこれでまた0だぜ! 次のターンでできるのは、ブルーアイズで攻撃するくらいだ!」

十代「しかも、《トゥーン・ワールド》が無くなったから、もうダイレクトアタックはできない。どうなるかなぁ」ムシャムシャ



TURN-11



ペガサス「フフフ、私のターン! ドロー!」



【ペガサス LP 5200】手札1



ペガサス「OH! ラッキーデース! いいカードを引けました!」

遊馬「……!?」

ペガサス「手札から魔法カード、《トゥーンのもくじ》を発動デース! このカードは、デッキから『トゥーン』と名の付くカード1枚を、手札に加えることができマース!」

ペガサス「私は、このカードを……《トゥーン・キングダム》(アニメオリジナル)を手札に加えマース!」

アストラル『《トゥーン・キングダム》……?』




遊戯「? あのカードは……?」

遊星「……遊戯さんも知らないカードなんですか?」

闇遊戯「あぁ、初めて聞くカードだ。《トゥーン・キングダム》……ペガサスが新しくデザインしたカードか?」



ペガサス「そして、デッキの上からカードを5枚除外することで! 永続魔法、《トゥーン・キングダム》を発動!!」




BOOOOOM!!


<きゃははははっ!

あひゃひゃひゃひゃ!>




遊馬「な、何だぁ!?」

ペガサス「実はこのカード、実際のデュエルで使うのは初めてのものでしテネ……まだ世間には知られていない特別なカードなのデース」

遊馬「『トゥーン』の名前がついてるからには、トゥーンをサポートするカードなんだよな……?」

ぺガサス「もちろんデース! 《トゥーン・キングダム》は、フィールドに存在する限り、カード名を《トゥーン・ワールド》として扱いマース!!」

アストラル『!? 何だと!?』

遊馬「《トゥーン・ワールド》……ってことは!?」

ペガサス「イェス。私のかわいいトゥーン達は、再びユーにダイレクトアタックできるようになりマース!!」




遊馬「くっ……! でも! ホープにはオーバーレイユニットを取り除くことで、攻撃を無効にする効果があるぜ!」

ペガサス「OH、そうデシタカ! では、私は墓地の《ブレイクスルー・スキル》の効果を発動しマース!」

遊馬「は、はぁ!? 墓地から!?」

ペガサス「このカードは墓地にあるとき、このカードを除外することで、相手モンスター1体の効果を、エンドフェイズ時まで無効にしマース!」

遊馬「なっ!?」

ペガサス「当然私は、『希望皇ホープ』の効果を無効デース!」

遊馬「ぐっ……!? これじゃ『ムーンバリア』がっ!!」



アンナ「や、やばい!? 遊馬の残りライフは3000! ブルーアイズの攻撃力も3000だ……!!」

アキ「ダイレクトアタックされたら、調度ぴったりライフが尽きるわ!」

遊星「……遊馬では、ペガサス会長に勝つにはまだ早かったか……?」ズルズル

十代「いや、まだ終わらないと思うぜ! 遊馬達はまだ諦めてない!」シャクシャク

遊戯「で、でも、遊馬君の伏せカード、さっきは攻撃に対して何も反応しなかったよ?」

闇遊戯「確かに、さっきのカードはそうかもしれない。だが、今伏せたカードは、どうだろうな」




ペガサス「バトル!! 私は500ポイントライフを支払い、《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》(ATK 3000)で、ダイレクトアタックデース!!」



【ペガサス LP 5200 → 4800】



ペガサス「『トゥーン・バースト・ストリーム』!!」



トゥーンドラゴン『ぎゃおおおっ!!』



アストラル『遊馬!!』

遊馬「おうっ!! 罠カード発動! 《ダメージ・ダイエット》!!」

遊馬「このカードは、このターン俺が受ける全てのダメージを、半分にする!!」



ブゥン……

ズドオオオォォンッ!!



遊馬「うおああああぁ!!」


ペガサス「凌ぎまシタカ……! デスがそれでもダメージは受けてもらいマース!」



【遊馬 LP 3000 → 1500】



ペガサス「続いて《トゥーン・仮面魔道師》(ATK 900)でダイレクトアタック!!」



仮面『いひひひひっ!』


ガツンッ!!



遊馬「 痛だぁ!?」



【遊馬 LP 1500 → 1050】




ペガサス「《トゥーン・仮面魔導師》の効果発動! このカードが相手に戦闘ダメージを与えたとき、デッキからカードを1枚ドローしマース!」

ペガサス「……フフフ、どうしマシタ? まだデュエルはこれからが本番……そうでしょう?」

アストラル『その通りだとも。遊馬! そのカードを発動するのだ!』

遊馬「あぁ! まだまだこっから切り返すぜ!! 相手の直接攻撃を受けたこの瞬間、罠カード発動! 《痛恨の訴え》!!」

ペガサス「! 直接攻撃を受けることによって発動できるカード……!」

遊馬「このカードの効果により、相手の場の一番守備力が高いモンスター1体のコントロールを得る!!」

ペガサス「!! コントロール奪取!?」

遊馬「1番守備力が高いのは当然、守備力2500の《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》だ!!」

遊馬「さぁ、こっちへ来いよ! ブルーアイズ!」


トゥーンドラゴン『……ぎゃおっ!』クルッ!


遊馬「この効果でコントールを得たモンスターの効果は無効化され、攻撃もできず、次のターンのエンドフェイズに相手に戻る!」

ペガサス「……まさか、私のトゥーンが奪われるとは……私は、ターンエンドデース!」



【ペガサス LP 4800】手札0

モンスター

《トゥーン・仮面魔道師》(ATK 900)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》



おっと表記ミス。

ペガサスの手札は現在1枚です。




遊戯「何とか生き残った!」

遊星「だが、ライフはたった1050。奪ったモンスターは効果は無効で、攻撃もできない……」

闇遊戯「しかもエンドフェイズになったら相手の場に戻ってしまう。ホープがいるとはいえ、窮地に立たされていることに変わりは無いな」

アンナ「……でも、遊馬なら……遊馬ならきっと……!」



TURN-12



アストラル『遊馬、わかっていると思うが、ブルーアイズを相手に返してはならない! このターンで処理するのだ!』

遊馬「あぁ、わかってる! 俺のターン……ドロー!!」


【遊馬 LP 1050】手札2


遊馬「!! よっしゃあ!! 俺は手札から速攻魔法、《神秘の中華鍋》を発動!!」

ペガサス「!!」

遊馬「自分フィールド上のモンスター1体をリリースすることで、そのモンスターの攻撃力、または守備力分のライフを回復する!」

遊馬「俺は《ブルーアイズ・トゥーン・ドラゴン》をリリースし、その攻撃力、3000ポイント分回復する!!」


【遊馬 LP 1050 → 4050】


ペガサス「……私のモンスターのコントロールを奪い、エンドフェイズに帰るデメリットをモンスターを生贄にすることで回避し、ライフを3000も回復……!」

ペガサス「素晴らしい! ビューティフォーなプレイングデース!」パチパチ

遊馬「っへへへ! そいつはどーもっ! 俺は、手札からこいつを召喚だ! 来い! 《ガガガマジシャン》(ATK 1500)!!」



ガガガマジシャン『……ガガッ!』



遊馬「さらに裏守備モンスターを反転召喚! 《アステル・ドローン》(ATK 1600)!」


アステル『はー!』




遊馬「バトルだぁ! 《ガガガマジシャン》(ATK 1500)で、《トゥーン・仮面魔導師》(ATK 900)に攻撃!!」

遊馬「『ガガガナックル』ゥッ!!」



ガガガマジシャン『フッ……! ガガガァッ!!』


ビュオッ!



ペガサス「この瞬間! 《トゥーン・キングダム》の効果を発動しマース!」

アストラル『! 効果……!?』

ペガサス「自分の場のトゥーンモンスターが戦闘によって破壊される場合、デッキの上からカードを1枚除外することで、破壊を免れマース!」



仮面『シシシ!』 スルリ



遊馬「くっ……でもダメージは受けてもらうぜ!」



バキィッ!!



ペガサス「くっ……!」



【ペガサス LP 4800 → 4200】




遊馬「続いて《アステル・ドローン》(ATK 1600)で《トゥーン・仮面魔導師》(ATK 900)を攻撃!」



アステル『やーっ!』



ペガサス「再び《トゥーン・キングダム》の効果発動デース! デッキトップのカードを除外し、破壊を無効化しマース!」



ビリリリリッ!



ペガサス「うっ……!」



【ペガサス LP 4200 → 3500】



遊馬「これで最後! 《No.39 希望皇ホープ》(ATK 2500)で、《トゥーン・仮面魔道師》(ATK 900)に攻撃だぁ!!」

遊馬「食らえ! 『ホープ・剣・スラッシュ』ウゥッ!!」



ホープ「ホオオォォッ!! ッハアァァッ!!」



ペガサス「《トゥーン・キングダム》効果発動! カードを除外し、破壊を無効にしマース!」



ザシュウゥゥッ!!



ペガサス「うううぅ……!!」



【ペガサス LP 3500 → 1900】




ペガサス「っ……ライフが大きく削られてしまいましたが……! これで《トゥーン・仮面魔導師》は健在!」

ペガサス「次のターンでまたダイレクトアタックデース!」

遊馬「へへ! そいつはどーかな!?」

ペガサス「!」

アストラル『遊馬! あのナンバーズを出すのだ!』

遊馬「おうよ! 俺は《ガガガマジシャン》のモンスター効果発動! このカードは1ターンに1度、レベルを1から8まで、好きなレベルに変更できる!」

遊馬「俺は《ガガガマジシャン》のレベルを、4から5にする!」



ガガガマジシャン『ガガッ……!』



《ガガガマジシャン》(★4 → ★5)



ペガサス「レベルを変化させる効果……しかし、エクシーズ召喚するには、同じレベルでないといけないはず……」

ペガサス「《アステル・ドローン》のレベルは4。ガガガマジシャンのレベルは、変えない方がよかったのでは?」

遊馬「いいや、これでいいのさ! 《アステル・ドローン》は、エクシーズ素材とする場合、レベルを5として扱える!!」

ペガサス「!!」

遊馬「行くぜ!! 俺はレベル5となった《ガガガマジシャン》と、《アステル・ドローン》でオーバーレイ!!」



ガガガマジシャン『ガガガァーッ!!』

アステル『はあーーっ!』


バシュン、バシュン!



遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築!! エクシーズ召喚!!」



ギュッゴオオォォンッ!!



遊馬「現れろ!! 《No.61 ヴォルカザウルス》ッッ!!」



ヴォルカ『ギャオオオォォッ!!』




ペガサス「!? 新しいナンバーズ!!」

遊馬「《アステル・ドローン》の更なる効果! こいつをエクシーズ素材にして召喚したモンスターエクシーズは、召喚成功時にカードを1枚ドローする効果を得る!」

遊馬「俺は、1枚ドロー!!」

遊馬「……『ヴォルカザウルス』のモンスター効果発動!! 1ターンに1度、相手の場のモンスター1体を破壊し、その元々の攻撃力分のダメージを与える!! 」

ペガサス「っ!!」

アストラル『《トゥーン・キングダム》のトゥーンの破壊を無効にできる効果が対応しているのは、戦闘破壊のみ! 効果による破壊ならば通る!』

遊馬「食らえッ!! 『マグマックス』ゥッッ!!」



ヴォルカ『グギャアオオッ!!』



ギュボオオオォッ!!

バギャアァンッ!!



ペガサス『ぐううぅぅッ……!?』



【ペガサス LP 1000】



アキ「ライフが完全に逆転したわ!!」

遊星「ブルーアイズもしっかり処理して、戦闘で破壊できないトゥーンもカード効果で倒したか。遊馬も、かなり腕のいいデュエリストだな」

アンナ「ほらな! やっぱり遊馬は強いんだ!」

遊戯「……でも、このまま終わるペガサスじゃないだろうし、また何か仕掛けて来るかな?」

ユベル『また、「ナンバーズ」か』

十代「やっぱり不思議な力を感じる……後で遊馬達に聞いてみるか」



アストラル『これで《トゥーン・キングダム》は攻略したも同然……相手のライフは僅か1000ポイント! このまま押し切るぞ遊馬!』

遊馬「あぁ! 俺はこれで、ターンエンドだぜ!」



【遊馬 LP 4050】手札1

モンスター

《No.39 希望皇ホープ》(ATK 2500[ORU 1])
《No.61 ヴォルカザウルス》(ATK 2500 [ORU 1])

魔法・罠

伏せ1枚




TURN-13



ぺガサス「……私のターン、ドロー!」


【ペガサスLP 1000】手札2


ペガサス「! 手札から魔法カード発動! 《貪欲な壺》! 墓地のモンスターカードを5枚選択し、デッキに戻しシャッフルした後、デッキからカードを2枚ドローしマース!」

ペガサス「私は《トゥーン・ブラック・マジシャン・ガール》、《トゥーン・ヂェミナイ・エルフ》、《トゥーン・マーメイド》……」

ペガサス「《トゥーン・キャノン・ソルジャー》、《トゥーン・デーモン》の5体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚、ドロー! 」




ペガサス「……!! ……フフフフ……アッハハハ!」

遊馬「……!?」

アストラル(何だ……何を引いた?)

ペガサス「……ようやく、私の全力、その一端をお見せできそうデース……!」

ペガサス「私は手札から、儀式魔法! 《高等儀式術》を発動しマース!!」

遊馬「ぎ、儀式……!?」

ペガサス「このカードは、手札の儀式モンスター1体を選び、そのカードとレベルの合計が同じになるように、デッキから通常モンスターを墓地へ送ることで……」

ペガサス「その手札の儀式モンスターを1体を、特殊召喚するのデース!!」




アキ「ここへ来て、儀式モンスター!?」

遊星「儀式とは、珍しいな……そんなカードもデッキに入れているのか」

遊戯「も、もう1人の僕! ペガサスが使う儀式モンスターって言ったら……!?」

闇遊戯「あぁ……『アレ』しか無いだろう……!」

アンナ「あ、アレって、なんだよ……!?」




ペガサス「私はデッキから、レベル1の通常モンスター、《千眼の邪教神》を墓地へ送り……!」









ペガサス「現れなサーイ!! 《サクリファイス》(ATK 0)ッ!!」





今日はここまでです。

Cパートが無いなんて言ってないZE!

まぁ、たんにここまでしか書いてないから上げられないだけなんですが。
結構間が空いたので途中でもいいから投下しちゃおうっていう。

Cパートはあんまり長くはならないと思います。



あと、ゲームでデュエルしてればOKっていう条件、やっぱ無理がありますかね。
小鳥ちゃんとか個人的には出してやりたいんですが……

先攻ヴァルハラクリスティアする小鳥ちゃんは見たくないですかそうですか。


こんばんわ>>1です。


前回、Cパートはそんなに長くならないと言ったな。あれは嘘だ。


思いのほか長くなっちゃいました。結局、今までのデュエルで一番長くなった。

Cパート投下します。




ペガサス「現れなサーイ!! 《サクリファイス》(ATK 0)ッ!!」



ズオオオォォォ……!



サクリファイス『…………』



ドックン……ドックン……ドックン……



アストラル『何だ……!? この得体の知れないモンスターは……!!』

遊馬「で、でも、攻撃力0だぜ……!?」

ペガサス「フフフフ……! 《サクリファイス》の特殊能力発動! 1ターンに1度、相手モンスター1体を、このモンスターの装備カードとして吸収しマース!!」

アストラル『!? 装備、だと……!?』

ペガサス「私は《No.39 希望皇ホープ》を吸収!! 『ダーク・ホール』!!」



ドックン……!

ズゾゾゾゾゾゾ……!!



ホープ『!? う、オオオォ……!』

遊馬「ホ、ホープ!?」



ギュオオォン……!

ゴックン!

ドックン……ドックン……



ペガサス「さらに! この効果でモンスターを装備した《サクリファイス》の攻守は、吸収したモンスターと同じ物になりマース!!」

遊馬「な、なんだってぇ!?」



《サクリファイス》(ATK 0/ DEF 0 → ATK 2500/DEF 2000)




遊星「《サクリファイス》……聞いたことがある……!」

遊星「元々のステータスはDMの中でも最底辺ではあるが、その圧倒的なモンスター効果で、古いカードであるにもかかわらず強力な儀式モンスターが存在すると……!」

アンナ「な、なんだよこれ!? これが、会長の、本当の切り札……!?」

アキ「ちょっと、不気味なモンスターね……効果発動の演出もなんていうか……」

十代「グロテクスだよなぁ……自分のモンスターがあの闇に引きずりこまれるのは、ちょっと見たくないな」

遊戯「そうだね……でも、これでまだ本当の全力じゃないんだから、全く、恐ろしいよ……」

アンナ「え!? どいうことだよ、あれが切り札じゃないのか!?」

闇遊戯「正確に言えば、あれはまだ第一形態なんだ」




ペガサス「行きマスヨ! 《サクリファイス》(ATK 2500)で、《No.61 ヴォルカザウルス》(ATK 2500)に攻撃!!」

ペガサス「『イリュージョン・ホープ・剣・スラッシュ』ッ!!」



ズオオオオォッ!



遊馬「突進!? てか、相打ち狙い!?」

アストラル『いや、だがこれは好都合! ナンバーズはナンバーズでなければ破壊できない!』

アストラル『ホープを吸収したとはいえ、あくまでそれはステータスのみ! 《サクリファイス》が一方的に破壊されるだけだ!』

ペガサス「フフフ……相打ち狙いだ、とでも考えているのでショウが、まだ《サクリファイス》には別の特殊能力があるのデース!」

遊馬「え……!?」

ペガサス「このモンスターが戦闘によって破壊される場合、代わりに吸収したモンスターが破壊されマース!!」

ペガサ「『スサクリファイス・シールド』!!」

アストラル『!! 身代わり効果!?』




ジュルルルル……!



ホープ『グウ、オオォ……!!』




遊馬「吸収されたホープが、サクリファイス盾の中から……!?」

遊馬「で、でも! どっちにしろナンバーズの『ヴォルカザウルス』は破壊でき――」



ヴォルカ『グギャオオオオォ……!?』



遊馬・アストラル「「ッ!!?」」



ドゴオオオォンッ!!




遊馬「なっ!!?」

アストラル『は、破壊……されただと!?』

ペガサス「……どうしマシタ? 何か想定外のことでも?」

遊馬「ど、どうなってんだ!? ナンバーズが普通のモンスターに戦闘破壊されるなんて!?」

アストラル『……!! 遊馬、『ヴォルカザウルス』のカードテキストを確認してみろ!』

遊馬「テキスト……!? ……あれ!? 『ナンバーズはナンバーズでしか破壊できない』効果が……書いてない!?」

アストラル『それに良く見たら、微妙に効果も違っているぞ!? 破壊効果を使ったターンに、ダイレクトアタックできないデメリットが記されている……!』

遊馬「ま、まさか、ホープも!?」

アストラル『……! 見ろ遊馬! やはりホープも破壊耐性効果が無くなっている!』

遊馬「そ、それどころじゃねぇ! オーバーレイユニットが無い状態で攻撃を受けたら、破壊されるぅ!? なんじゃこりゃあ!?」

アストラル『……恐らく、この空間のせいだとは思うが、まさかナンバーズの力まで制御できると言うのか……!』

アストラル「……すまない、ペガサス氏、手間を取らせた。ゲームを続けてくれ」

ペガサス「……OK。吸収したモンスターが破壊されたことで、《サクリファイス》の攻守は元に戻りマース」



《サクリファイス》(ATK 2500/DEF 2000 → ATK 0/DEF 0)



ペガサス「私は、カードを1枚伏せて、ターンエンドデース!」



【ペガサス LP 900】手札0

モンスター

《サクリファイス》(ATK 0)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》

伏せ1枚




TURN-14



遊馬「ど、どうする!? 結局場ががら空きだぜ!!」

アストラル『うろたえるな遊馬。君らしくないぞ。まぁ、私も動揺しているのだが……』

アストラル『……しかし、これは好機だ』

遊馬「! 好機?」

アストラル『今の彼のライフは、僅か900ポイント。そして《サクリファイス》は装備したホープが無くなったことで、攻撃力は0』

アストラル『相手モンスターを吸収できる効果が使えるのは自分のターンのみ。君が攻撃力900以上のモンスターを召喚して攻撃すれば、この勝負、我々の勝ちだ!』

遊馬「そ、そうか! よっしゃあ!! 俺のターン、ドロー!!」



【遊馬 LP 4050】手札2



遊馬「俺は、こいつを召喚だ! 来い! 《ガガガガール》(ATK 1000)!!」




ガガガガール『ガガッ♪』




遊戯「《ガガガガール》かぁ……《ブラック・マジシャン・ガール》みたいなモンスターだね」

闇遊戯「さっきの《ガガガマジシャン》も、《ブラック・マジシャン》に似たモンスターだったな。案外遊馬と俺たちのカードを選ぶセンスが似てるのかもな」

アキ「攻撃力1000……! ギリギリだけど、これならペガサス会長のライフを削りきれるわ!」

アンナ「よっし!! 勝てるぜ遊馬!!」

遊戯「んー……それはどうだろう」

アンナ「え?」

遊星「自分から吸収したモンスターを手放したんだ。攻撃力0を晒すことになるのはわかっているはず……」

十代「多分伏せカードが、防御系の罠カードだろうなぁ」




遊馬「こいつで止めだぜ! 行け! 《ガガガガール》(ATK 1000)!! 《サクリファイス》(ATK 0)に攻撃だぁ!」

遊馬「『ガガガプッシュ』!!」



ガガガガール『ガガガーっ!』



ペガサス「私が攻撃力0のモンスターを何の策も無しに晒すと思いマスカ? 罠カード発動! 《和睦の使者》を発動デース!」

アストラル『くっ!?』

遊馬「それって、さっきアンナがデュエルで使った!?」

ペガサス「このターン私のモンスターは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージも全て0になりマース!」



ガキィンッ!


ガガガガール『わわっ!?』



遊馬「だぁー!? 防がれちまった!!」

アストラル『まずい……! 《サクリファイス》が破壊できなかったということは、次のターンで《ガガガガール》が吸収されてしまう!』

遊馬「くうぅ……! ターン、エンド……!」



【遊馬 LP 4050】手札1

モンスター

《ガガガガール》(ATK 1000)

伏せ1枚




TURN-15



ペガサス「ライフは私の方が圧倒的に下回っていますが、勝機は今私にあるようデース……!」

ペガサス「私のターン、ドロー!」




【ペガサス LP 900】手札1




ペガサス「《サクリファイス》の特殊能力発動! ユーの場の《ガガガール》を吸収しマース!!」

ペガサス「『ダークホール』!!」



ドグンッ……!

ズゾゾゾゾゾ……

ギュオオオォォ……!!


ガガガガール『ひっ……!? きゃああぁぁ!?』



遊馬「が、《ガガガガール》ぅ!!」



ガガガガール『いやあああぁ!!』



ゴキュン……ドックン、ドックン、ドックン……


ガガガール『う、うぅ……ぅ…・…』ギチィッ



遊馬「う、おぉ……」




十代「……う、うわぁ……」

遊戯「……やっぱり、吸収されるモンスターが生身の人型だと、中々エグいね……」

アキ「それどころか女の子よ……これ、どうなの?」

アンナ「うぅ……俺あのモンスター嫌いだ……」

遊星「これで、遊馬の場はまたがら空きだな」

闇遊戯「出したモンスターが低攻撃力の《ガガガガール》でよかったな。もし強力なモンスターを吸収されていたら、遊馬は大ダメージを受けるところだった」





遊馬「ちくしょう! 俺の大事な仲間をそんな風に奪いやがって! 酷いぜ会長さん!」

ペガサス「いや、これはヴィジョンの演出でそうなっているのであって私が悪いわけでは……」

ペガサス「……いや、作ったのは私デスし、私のせいでショウか……? 立体影像の演出の修正を検討したほうが良さそうデース……」

ペガサス「……まぁ、気を取り直して……《ガガガガール》を吸収したことで、《サクリファイス》の攻守が変わりマース!」



《サクリファイス》(ATK 0/DEF 0 → ATK 1000/DEF 800)



ペガサス「バトル! 《サクリファイス》(ATK 1000)で、ユーにダイレクトアタック! 『イリュージョン・ガガガプッシュ』!!」



バチバチバチッ!


ガガガガール『あぁあぁううぅ……」ポロポロ


ギュオオオォン!!



遊馬「ううぅあああぁ!!」



【遊馬 LP 3050】



ペガサス「私はカードを1枚伏せて、ターンエンドデース!」



【ペガサス LP 900】手札0

モンスター

《サクリファイス》(ATK 1000)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》
《ガガガガール》(《サクリファイス》装備)

伏せ1枚




TURN-16



遊馬「……俺のターン、ドロー!!」



【遊馬 LP 3050】手札2



遊馬(!! き、来た! これなら逆転はできなくても、時間を稼ぐことはできる!)

遊馬「俺は手札から永続魔法、《炎の護封剣》を発動!」

ペガサス「! 『炎』の……・護封剣?」

遊馬「このカードがフィールド上に存在し、なおかつ俺の場にモンスターが存在しない限り、相手は攻撃宣言ができない!!」

ペガサス「……なるほど、カードの名前からして、《光の護封剣》と似たような効果だろうとは思いましが、永続的に攻撃を封じるとは……」

遊馬「まぁ、こいつにもちゃんと、いくつかの制約があるけどな」

アストラル『こちらの場にモンスターが存在する場合、もしくは相手の手札が5枚以上になった場合、このカードは破壊される』

ペガサス「……OK、良く分かりマシタ」

遊馬「俺はこれでターンエンドだ!」



【遊馬 LP 3050】手札1

モンスター

無し

魔法・罠

《炎の護封剣》

伏せ1枚




TURN-17



ペガサス「私のターン、ドロー!」

ペガサス「……私はカードを伏せて、ターンエンドデース」



【ペガサス LP 900】手札0

モンスター

《サクリファイス》(ATK 1000)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》
《ガガガガール》(《サクリファイス装備》)

伏せ2枚



TURN-18



遊馬「俺のターン、ドロー!」

遊馬「……俺は、何もせずターンエンド!」



【遊馬 LP 3050】手札2

モンスター

無し

魔法・罠

《炎の護封剣》

伏せ1枚



TURN-19



ペガサス「私のターン、ドロー!」

ペガサス「……私も何もせず、ターンエンドデース」



【ペガサス LP 900】手札1

モンスター

《サクリファイス》(ATK 1000)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》
《ガガガガール》(《サクリファイス》装備)

伏せ2枚






TURN-20



遊馬「俺のターン、ドロー!」



【遊馬 3050】手札3



遊馬「! 俺は《カードカー・D》(ATK 100)を召喚!」



ブゥゥゥーーン!

キキーーッ!




遊馬「召喚に成功したターンのメインフェイズ1にこのカードをリリースして発動! デッキからカードを2枚ドローする!」シュバッ!

遊馬「この効果を使った場合、強制的にこのターンは終了する!」

遊馬「よって俺はターンエンド!」



【遊馬 LP 3050】手札4



アンナ「どっちも何もしないな……」

アキ「手札も少ないし、動くに動けないのね」

遊星「ペガサス会長が《炎の護封剣》を除去するのが先か、遊馬がモンスターを召喚するのが先か……」




TURN-21



ペガサス「私のターンデース。ドロー!」

ペガサス「……ターンエンドデース」


【ペガサス LP 900】手札2





TURN-22



遊馬「俺の、ターン! ドロー!」



【遊馬 LP 3050】手札5」



遊馬「! 俺は、魔法カード、《貪欲な壺》を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする!」

遊馬「俺は墓地の、《No.39 希望皇ホープ》、《No.61 ヴォルカザウルス》、《H-C エクスカリバー》、《ゴブリンド・バーグ》、《ドドドガッサー》をデッキに戻し、シャッフル!」

遊馬「モンスターエクシーズは、エクストラデッキに戻るぜ! 俺はカードを2枚……ドロォー!」

遊馬「!!」

アストラル『遊馬! 仕掛けるならば今だ!』

遊馬「わかった! 俺は《ズババナイト》(ATK 1600)を召喚!」




ズババナイト『ズババッ!』




遊馬「俺の場にモンスターが現れたことで、《炎の護封剣》は破壊される!」



バリィィンッ!




闇遊戯「先に遊馬が動くか!」

十代「攻撃力1600……ペガサス会長のライフを削るには、300ポイント足りない!」

遊戯「となれば当然……!」

アンナ「エクシーズ召喚だぜ!」




遊馬「さらに! 自分がレベル3モンスターの召喚に成功した時、このカードは手札から特殊召喚できる!」

遊馬「来い! 《影無茶ナイト》(ATK 0)!!」



影無茶『ハッ!』




遊馬「これで2体揃った! 俺は! レベル3の《ズババナイト》と、《影無茶ナイト》でオーバーレイ!!」



ズババナイト『ズババーーッ!』

影無茶『ハアァァッ!』



遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」



ギュッゴオオオォンッ!!



遊馬「現れろ!! 《No.17 リバイス・ドラゴン》(ATK 2000)!!」



リバイス『ギャアァァオォォ!!』



ペガサス「3体目のナンバーズデスカ……! 攻撃力2000……」




遊馬「……攻撃力アップの『アクア・オービタル・ゲイン』はどうする?」

アストラル『ここは発動しない方がいいだろう。無駄な行動をして妨害でもされたら厄介だからな』

アストラル『攻撃力2000のままでもライフを削りきるには十分だ』

アストラル『……もっとも、攻撃が通ればの話だが』

遊馬「……ビビッて攻撃しないでいても、次に何が来るかわからねぇし、ここは攻めるしかねぇ!」

遊馬「バトルだ!! 《No.17 リバイス・ドラゴン》(ATK 2000)で、《サクリファイス》(ATK 1000)に攻撃だぁ!!」

遊馬「行け!! リバイス・ドラゴン!! 『バイス・ストリーム』ッッ!!」



リバイス『ギャアオオオォォンッ!!』


ドバアアアァァッ!!



遊戯「これが通れば、遊馬君の勝ちだけど……!」

十代「ペガサス会長の場には、伏せカードが2枚ある!」






ペガサス「その攻撃宣言時に罠カードを発動しマース! 《ホーリージャベリン》!」

ペガサス「攻撃モンスター1体の攻撃力分、ライフを回復しマース!!」

遊馬「ま、また回復カードかよ!?」

ペガサス「『リバイス・ドラゴン』の攻撃力は2000! よって2000ポイント回復しマース!」



【ペガサス LP 900 → 2900】



ペガサス「さらに《サクリファイス》の特殊能力発動! 戦闘破壊される場合、代わりに吸収したモンスターを破壊しマース!!」

ペガサス「『サクリファイス・シールド』!!」



ガガガガール『あああぁぁぁ……!!』バチバチバチ!


バリンッ!!



遊馬「くっ……すまねぇ《ガガガガール》……!」

アストラル『だが攻撃自体は通る!』



ギュオオオォッ!!



ペガサス「ぐうぅ……!!」



【ペガサス LP 2900 → 1900】



遊馬「くそ! 倒せなかったか……!」

ペガサス「私が戦闘ダメージを受けたこの瞬間、《サクリファイス》、第3の能力、発動ッ!!」

アストラル『!? 第3の能力!?』

ペガサス「私が受けたダメージと同じ数値の効果ダメージを、相手に与えるのデース!!」

遊馬「何ぃ!?」

ペガサス「私が受けたダメージは1000ポイント! ユーにも1000のダメージを受けてもらいマース!!」



ドバアアァァッ!!



遊馬「うああぁぁ!?」



【遊馬 LP 3050 → 2050】




アキ「ダメージを反射した!?」

十代「そんな効果まで持ってんのかよ《サクリファイス》って!」

遊星「なんて強力なモンスターだ……! モンスターを奪い、それを盾に破壊を無効にし、あげくダメージを反射する効果までとは……!」



アストラル『大丈夫か、遊馬!』

遊馬「あ、あぁ、全然平気さ……! ……お前の言った通り、『リバイス・ドラゴン』の攻撃力は上げないで正解だったな……」

アストラル「あぁ。もし効果を使っていたら、こちらは500余分にダメージを受けていた……だが、これで!」

遊馬「あぁ……光が、見えてきたぜ……! 勝利への光が! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンド……!」



【遊馬 LP 2050】手札3

モンスター

《No.17 リバイス・ドラゴン》(ATK 2000)

魔法・罠

伏せ2枚


カーD出たら炎割れるかな?

>>563

げぇ! しまった!

修正するからちょっと待っとって!


すみません。>>552のターン20からこれに差し替えで。



TURN-20



遊馬「俺のターン、ドロー!」



【遊馬 3050】手札3



遊馬「! 俺は《カードカー・D》(ATK 100)を召喚!」



ブゥゥゥーーン!

キキーーッ!



遊馬「俺の場にモンスタが現れたことで、《炎の護封剣》は破壊される!」



バリイイィーン!



闇遊戯「先に遊馬が動くか!」



遊馬「《カードカー・D》の効果発動! 召喚に成功したターンのメインフェイズ1にこのカードをリリースして発動! デッキからカードを2枚ドローする!」シュバッ!

遊馬「この効果を使った場合、強制的にこのターンは終了する!」

遊馬「よって俺はターンエンド!」




【遊馬 LP 3050】手札4




アンナ「どっちも何もしないな……」

アキ「手札も少ないし、動くに動けないのね」




TURN-21


ペガサス「私のターンデース。ドロー!」

ペガサス「……《サクリファイス》(ATK 1000)でダイレクトアタック!!」



ギュバアアァーー!



遊馬「うっぐっ……!!」



【遊馬 LP 3050 → 2050】



ペガサス「私はこれで、ターンエンドデース」



【ペガサス LP 900】手札2




TURN-22



遊馬「俺の、ターン! ドロー!」



【遊馬 LP 2050】手札5」



遊馬「! 俺は、魔法カード、《貪欲な壺》を発動! 墓地のモンスター5体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする!」

遊馬「俺は墓地の、《No.39 希望皇ホープ》、《No.61 ヴォルカザウルス》、《H-C エクスカリバー》、《ゴブリンド・バーグ》、《ドドドガッサー》をデッキに戻し、シャッフル!」

遊馬「モンスターエクシーズは、エクストラデッキに戻るぜ! 俺はカードを2枚……ドロォー!」

遊馬「!!」

アストラル『遊馬! 仕掛けるならば今だ!』

遊馬「わかった! 俺は《ズババナイト》(ATK 1600)を召喚!」



ズババナイト『ズババッ!』




十代「攻撃力1600……ペガサス会長のライフを削るには、300ポイント足りない!」

遊戯「となれば当然……!」

アンナ「エクシーズ召喚だぜ!」



遊馬「さらに! 自分がレベル3モンスターの召喚に成功した時、このカードは手札から特殊召喚できる!」

遊馬「来い! 《影無茶ナイト》(ATK 0)!!」



影無茶『ハッ!』




ここから>>562の続きです。遊馬のライフは1050になってます



【遊馬 LP 1050】手札3

モンスター

《No.17 リバイス・ドラゴン》(ATK 2000)

魔法・罠

伏せ2枚



TURN-23



ペガサス(勝利への光……? この状況で?)

ペガサス「……私のターンデース! ドロー!」



【ペガサス 1900】手札3



ペガサス「ユーが《ガガガガール》を破壊してくれたおかげで、再び《サクリファイス》の『ダーク・ホール』が使用できマース!」

ペガサス「《サクリファイス》特殊能力発動! 『リバイス・ドラゴン』を吸収!!」



ギュオオオォォ……!!


リバイス『ギャアアオオォォ……!?』


ゴックン……!



ペガサス「フフ、これで《サクリファイス》の攻撃力は2000デース!!」



《サクリファイス》(ATK 0 → 2000)



ペガサス「バトル!! 《サクリファイス》(ATK 2000)でユーにダイレクトアタックデース!!」

ペガサス「『イリュージョン・バイス・ストリーム』!!」



リバイス『ギャアオオオォォ……!!』


ドバアアァーーッ!!



遊馬「っへ! かかったな会長さん!!」

ペガサス「ム……!? もしや伏せカードを……!」

ペガサス(デスが無駄なこと! 罠が発動した瞬間、このカウンター罠、《トラップ・ジャマー》で効果は無効デース!)

アストラル『いや、伏せカードは使わない! 使うのは……』

遊馬「手札からだぜ!! 手札から《護封剣の剣士》の効果発動!!」




ペガサス「!? 手札からモンスタカードの効果!?」

アストラル『このカードは、相手からの直接攻撃宣言がされたとき、場に特殊召喚できるのだ!』

遊馬「現れろ! 《護封剣の剣士》(DEF 2400)!!」



剣士『フゥンッ!!』ガショーン!



ペガサス「守備力2400……!! 攻撃は中断――」

遊馬「さらに!! 《護封剣の剣士》の守備力がその攻撃モンスターの攻撃力より高い場合、攻撃モンスターを破壊するぜ!!」

ペガサス「ワッツ!? 破壊!?」

アストラル『《サクリファイス》の身代わり効果は、戦闘破壊時のみ適応される効果! 効果破壊に対しては無力だ!!』

遊馬「行っけぇ! 《サクリファイス》を滅多切りだぁ!!」



剣士『ムンッ!! ハアアッ!!』


ザシュウッ!! ズバァッ!!


ドゴオオォォンッ!!



ペガサス「わ、私の……《サクリファイス》が……!!」



アンナ「よっしゃああぁ!! 《サクリファイス》をぶっ倒したぜ!!」

遊戯「凄い! モンスターを召喚しつつ効果で倒すなんて!」

十代「戦闘では無類の強さを持つモンスターでも、効果には弱いってわけだな」

アキ「凄いわ! ペガサスさんをここまで追い詰めるなんて!」

遊星「これは……もしかすると遊馬が勝てるか!」

闇遊戯「……いや、まだ勝負はわからないぞ」

アンナ「? どういう……」

闇遊戯「言っただろう……あれはまだ、『第一形態』なんだ……!」

皆「!!」

闇遊戯「ここからがペガサスの……本当の『全力』だ!!」





遊馬「よっしゃあ!! 《サクリファイス》を倒したぜ!」

アストラル『よくやった遊馬。これで我々の勝利はさらに近づいた!』

ペガサス「………………フフッ……」

アストラル『……?』

ペガサス「……フフ、フフフフフ、フフフハハハハ……!!」

遊馬「な、なんだ、どうしたんだ会長さん?」

遊馬(エースモンスターがやられたショックでおかしくなっちゃたか……!?)

ペガサス「ハハハハハ……! くくく、ソーリーソーリー! ……まさか本当に私の《サクリファイス》を倒して来るとは……」

ペガサス「アンビリーバボー……いえ、ワンダフォーと言ったところでしょうか!」

遊馬「え? お、おう! えっへへ! そりゃあ、俺とアストラルのコンビなんだ! 超えられない壁なんて無いぜ!」

ペガサス「……フフフ、そうですか! 全くもってユーは面白いデュエリストデース!」

ペガサス「……そんなユーに敬意を表して……私の、本当の『全力』を……披露して差し上げまショーウ!!」

アストラル『!?』

遊馬「本当の……全力……?」

ペガサス「私は手札から魔法カード、《悪夢再び》を発動! 自分の墓地の、守備力0の闇属性モンスター2体を手札に加えマース!!」

ペガサス「私が手札に加えるのは、《サクリファイス》と《千眼の邪教神》デース!!」

アストラル『!! 《サクリファイス》を回収した!』

遊馬「それって、また召喚する気か!?」

ペガサス「それは正しいようで、間違っていマース。私が召喚するのは、《サクリファイス》ではありまセーン!」

遊馬「じゃ、じゃあ一体何を――」

ペガサス「手札から魔法カード、《融合》を発動しマースッ!!」

遊馬「!? ゆ、《融合》!?」

アストラル『融合召喚を行うというのか!?』

ペガサス「私は、今手札に加えた《サクリファイス》と《千眼の邪教神》を、手札融合!!」







ペガサス「光臨せよ……!! 《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 0)ッッ!!!」




ズオオオオオォォォォ……!!


サウザンド『…………』



遊馬「こ……こいつは……!?」

アストラル『なんという……なんという禍々しいモンスターだ……!!』




遊星「《サクリファイス》が……《融合》によって、進化したのか!?」

十代「これが……ペガサス会長の、全力の証!?」

アンナ「な、なんだよあれぇ……余計グロくなってるぅ……!」

アキ「ほんとね……あの体についた沢山の目……さすがに気持ち悪いわ……」

遊戯「……とうとう来ちゃったね。《サウザンド・アイズ・サクリファイス》」

闇遊戯「果たして、あれを遊馬達が超えることができるのか……」



ペガサス「《サウザンド・アイズ・サクリファイス》は、《サクリファイス》の吸収効果を受け継いでいマース!」

遊馬「!! 新しく召喚されたモンスターだから……効果はこのターンでも使える!?」

ペガサス「私はカードを1枚伏せて、ターンエンドデース!」

遊馬「え……!?」




【ペガサス LP 1900】手札0

モンスター

《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 0)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》

伏せ2枚





TURN-24



遊馬「何で、吸収効果を使って《護封剣の剣士》を奪わなかったんだ……?」

アストラル『……今彼は、あのモンスターは《サクリファイス》の効果を受け継いでいると言った』

アストラル『それは恐らく、吸収効果で奪えるモンスターは最大1体という効果も受け継いでいるということだろう』

アストラル『《護封剣の剣士》の攻撃力は0。吸収しても攻撃することはできない。もし吸収すれば、それ以降、他のモンスターを奪うことができなくなる』

遊馬「そ、そうか! ってことは……会長さんは、俺が別のモンスターを召喚するのを待っている……!」

アストラル『そうだ。ここでモンスターを召喚すれば、彼の思う壺……なのだが』

アストラル『今から守りに徹したところで、彼に勝てるとは思えない。ここは臆さず攻めるぞ!』

遊馬「いいなそれ! 俺にもわかりやすいぜ!! 俺のターン、ドロー!!」



【遊馬 LP 1050】手札3


遊馬「!! 手札から魔法カード、《波動共鳴》を発動!!」

遊馬「フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる! そのモンスターはエンドフェイズまで、レベルが4になる!」

遊馬「俺は《護封剣の剣士》のレベルを8から4へ変える!」



《護封剣の剣士》(★8 → ★4)



遊馬「さらに! 相手の場にモンスターが存在し、自分の場に存在するモンスターがレベル4のモンスターのみの場合、こいつは手札から特殊召喚できる!」

遊馬「出て来い! 《トラブル・ダイバー》(ATK 1000)!!」



ダイバー『むぉー!』



アストラル『ちなみに《トラブル・ダイバー》は、エクシーズ素材にする場合、戦士族エクシーズにしか使用できない』

遊馬「行くぜ!! 俺はレベル4の《トラブル・ダイバー》と《護封剣の剣士》で、オーバーレイ!!」



バシュン! バシュン!



遊馬「2体の戦士族モンスターでオーバーレイネットワークを構築!! エクシーズ召喚!!」



ギュッゴオオオオォォンッ!!



遊馬「再び出陣だぁ!! 《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)!!」



エクスカリバー『フウゥンッ!!』ジャキーン!




ペガサス「OH! また出てきましたネ! 『エクスカリバー』!」

遊馬「行くぜぇぇ!! 《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)で、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 0)を――」

ペガサス「おっと! 残念デスが、それはできまセーン!」

アストラル『! なんだと?』

ペガサス「フフフフ……! 《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の特殊能力!!」

ペガサス「『千眼呪縛』!!」



サウザンド『…………!!』カッ!



ギョロリ!



遊馬「うお、な、なんだよおい!?」

ペガサス「《サウザンド・アイズ・サクリファイス》は、《サクリファイス》のダメージ反射効果を失った代わりに、さらに強力な能力を有しているのデース!」

ぺガサス「このモンスターが存在する限り、他のモンスターは攻撃できず、表示形式の変更もできまセーン!!」

アストラル『なっ!?』

遊馬「なん、なんじゃそりゃああ!?」



ズゴゴゴゴゴ……!


エクスカリバー『ウ、オオオォ……!』



アンナ「他のモンスターは、攻撃できないぃ!?」

アキ「やっぱり、能力も強化されているのね……!」

十代「攻撃されないなら、相手モンスターを奪い放題だぜ!?」

闇遊戯「これがペガサスが持つ最強のモンスター……《サクリファイス》の最終形態、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の力だ!」

遊戯「今見ても理不尽なモンスターだよねぇ……」

ユベル『……君たちはペガサスとデュエルして勝ったんだろう? あれはどうやって攻略したんだ?』

闇遊戯「あぁ、《増殖》で無数に増やした《クリボー》の機雷化で、奴の千の目を全て潰して、『千眼呪縛』を使えなくしたんだ。それで勝てた」

ユベル『……? ……なんだって?』



ペガサス「これで『エクスカリバー』は攻撃不能! さぁ、どうしますカ?」

アストラル『まさか、こんな強力な力を持っているとは……!?』

遊馬「くぅ~……! 俺はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」



【遊馬 LP 2050】手札0

モンスター

《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)

魔法・罠

伏せ3枚



やべ、ライフ書き直すの忘れた。フィールド状況、正しくは↓で。



【遊馬 LP 1050】手札0

モンスター

《H-C エクスカリバー》(ATK 2000)

魔法・罠

伏せ3枚



TURN-25


ペガサス「私のターン、ドローデース!」



【ペガサス LP 900】手札1



ペガサス「《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の特殊能力発動!! 《H-C エクスカリバー》を吸収しマース!!」


ギュオオオォォ!!


エクスカリバー『フオオオォォ……!?』


ゴックン!


アストラル『結局奪われてしまったか!』

遊馬「くっそー! ヤバイぜ……! これでダイレクトアタック食らったら、残りライフ50だ!!」



ペガサス「…………ユーたちは――」

アストラル『?』

遊馬「ん?」

ペガサス「こんな状況下で、なぜ、そんな顔ができるのデース?」

遊馬「? そんな顔? どういうことだよ?」

ペガサス「……自分で気づいていないのデスか?」

アストラル『……何のことだ?』

ペガサス「………2人とも、さっきから笑っていマスよ?」

遊馬「え? ……あっ」

アストラル『……遊馬、私は今笑っていたのか?』

遊馬「笑ってたっつーか、今もちょっと笑ってるっぽい?」

アストラル『そういう君も、妙に楽しそうだな』

ペガサス「……『こんな状況』というのは、何も今のデュエルの内容のことだけを指しているわけではありまセーン」

ペガサス「この意味不明な空間にいきなり連れてこられて、不安になったりしないのデスか?」

遊馬「……そりゃあ、不安じゃないわけ無いさ。でも、俺にはアストラルがいるし!」

アストラル『私には遊馬いる。お互いの存在が、我々に勇気を与えてくれるのだ』

遊馬「アストラルだけじゃないぜ? ここには遊戯さんや、十代さん、遊星さんたちもいるじゃねーか。勿論、会長さんもな!」

ペガサス「! ……」






遊馬「俺たちが笑ってるのは……きっと、このデュエルが楽しいからさ!! 会長さんだって、楽しいんだろ?」

ペガサス「!」

アストラル『……我々はいつも、大切な物を賭けたデュエルをしてきた。それは仲間だったり、己の命だったり……色々だ』

ペガサス(! ……彼らもまた、何か辛い戦いを……)

アストラル『だが、そんな戦いでも、時には、心から楽しいと思えるデュエルもある』

遊馬「そんなものが、『楽しい!』って思えるんだ。なんのしがらみもない、互いの全てをぶつけ合えるデュエルが、楽しくないわけないじゃんか!」

遊馬「デュエルってのは、いつどんな時でも、人と人を繋いで、新しい何かにかっとビングさせてくれる、すっげぇ楽しいゲームさ! 俺はそう思ってるぜ!」

ペガサス「『かっとビング』……?」

遊馬「そう! かっとビング! 諦めないで、チャレンジする心……それがかっとビングだ!」




アンナ「遊馬……」

遊星「遊馬たちの言う通りだな。デュエルは、どんな時でも、俺たちを導いてくれる」

アキ「えぇ。大切な仲間と、引き合わせてくれる。そして、自分の限界を超えさせてくれる」

遊戯「例えどんな辛い現実が立ちふさがっても、デュエルが、それに立ち向かう心をくれる……」

闇遊戯「デュエルがある限り、俺たちもある」

十代「うんうん!」




遊馬「あっ、そうだ。俺まだ、会長さんにお礼言ってなかったけ!」

ペガサス「? お礼……? 一体なんの……」








遊馬「デュエルモンスターズを作ってくれて、ありがとう!!」






ペガサス「!!」

遊馬「俺、デュエルがあったから、沢山の仲間と出会えた。いっぱい強くなれた! きっとこれからも、沢山の仲間を作るし、もっと強くなる!」

アストラル『遊馬、我々の世界でデュエルモンスターズを作ったのは、恐らく彼とはまた違う……』

遊馬「そんな細かいことはいいんだよ! 少なくとも、遊戯さん達がいる世界のDMを作ったのは会長さんだろ?」

遊馬「会長さんがDMを作ってくれたから、遊戯さんも、十代さんも、遊星さんもデュエルをしてる」

遊馬「デュエルをしてるから、皆ここに来た! 出会うはずの無い人たちと会わせてくれた!」

遊馬「だから、DMを作ってくれて、ありがとう!!」ニカッ

アストラル『……なるほど。そういうことならば、私からも礼を言おう。ありがとう』

ペガサス「…………ユーは、何という名前でしタカ?」

遊馬「俺? 俺は九十九遊馬だ!」

ペガサス「……遊馬ボーイ、そしてアストラル……面と向かってそんなことを言われたのは、初めてデース」

ペガサス「……私からも、お礼を言わせてもらえますか?」

遊馬「? 何?」





ペガサス「……DMを好きでいてくれて……ありがとうございマース!」

遊馬「……へへ! おう! これからも、大好きだぜ!!」




アストラル『さぁ、デュエル再開だ!』

ペガサス「えぇ! 私は、《サクリファイス》(ATK 2000)でプレイヤーにダイレクトアタック!!」

遊馬「ってうああぁぁ!? やばい! 伏せカードも今使えるカードじゃねー!!」

アストラル『何をしている遊馬! 墓地の《タスケナイト》の効果を使うのだ!』

遊馬「……あっ! そうだった! 俺は、墓地の《タスケナイト》の効果発動!」

遊馬「自分の手札が0枚の状態で相手が攻撃宣言してきた時! このカードを墓地から特殊召喚して、バトルを終了させる!!」

遊馬「戻って来い! 《タスケナイト》(ATK 1700)!!」



タスケナイト『はぁっ!!』



遊戯「墓地からいきなり出てきてバトルを強制終了って……凄いなぁ」

遊星「手札0で発動する効果か……鬼柳が聞いたら喜びそうなカードだ」



遊馬「ふぅー、危ねー危ねー! 《タスケナイト》が墓地にいるのすっかり忘れてたぜ」

アストラル『……さっき手札を伏せたのは、《タスケナイト》の効果を使うためではなかったのか?』

遊馬「あー……いや、伏せが増えたら警戒してくれるかなって、あはは……」

アストラル『まったく……』

ペガサス「……フフ……私はカードを1枚伏せ、ターンエンドデース!」




【ペガサス LP 1900】手札0

モンスター

《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 2000)

魔法・罠

《トゥーン・キングダム》
《H-C エクスカリバー》(《サウザンド(ry》装備)

伏せ3枚





アストラル『《サウザンド・アイズ・サクリファイス》……永続的に攻撃を封じる効果……』

アストラル『これを倒すには……「あのカード」しかない!』

遊馬「あぁ! それにはまず、レベル4モンスターを引き当てないとな!」

アストラル『気合をいれてドローするのだ遊馬!』

遊馬「おう!! 行くぜ……! かっとビングだぁー! 俺ぇッ!! 」



【遊馬 LP 1050】手札1



遊馬「!! よっしゃ来たぁ!! 俺は《三段腹ナイト》(ATK 1000)を召喚!!」



三段腹『ほっ!』ボヨン



ペガサス「レベル4が2体……! とうことは――」

遊馬「俺は、レベル4の《三段腹ナイト》と、《タスケナイト》で、オーバーレイ!!」



バシュン、バシュン!



遊馬「2体のモンスターでオーバーレイネットワークを構築! エクシーズ召喚!!」



ギュッゴオオオォォンッ!!



遊馬「もういっちょ出番だ!! 《No.39 希望皇ホープ》ッッ!!」



ホープ『ホオオオォォーープッ!!』



ペガサス「出ましたね……ユーのエースモンスター!」

ペガサス「デスが、いくら攻撃力が《サウザンド・アイズ・サクリファイス》より上でも、『千眼呪縛』がある限り攻撃はできまセーン!!」

遊馬「っへ! そいつはどうかな!?」

ぺガサス「! どうするつもりデース!」






遊馬「……あのカードを引くには、『あれ』しか無いよなぁ!! アストラル!!」

アストラル『あぁ! ZEXALだ遊馬!!』

ペガサス「? ゼアル……?」

遊馬「見せてやるぜ会長さん! 俺たちの絆の力……その証を! 結晶を!!」




遊馬「俺は!! 俺自身とアストラルで、オーバーレイッ!!」




ギュオオオオォォッ!!




ペガサス「!!?」

遊馬「俺たち2人でオーバーレイ・ネットワークを構築!! 」



アンナ「おおぉ!! あれをやるのか遊馬!!」

遊星「な、なんだあれは!?」

十代「デュエリスト自身が、オーバーレイだって!?」

アキ「何……!? 2人が、ひとつに重なっていく!?」



アストラル『真の絆で結ばれし2人の心が重なった時! 語り継ぐべき奇跡が現れるッ!!』




ギュバアアアァァァーーー……!





ゼアル「『エクシーズ・チェンジ!! ZEXALッッッ!!!』」ドン★




ペガサス「」ポカーン



遊戯「な、なんなの……!? アレ!?」

闇遊戯「遊馬とアストラルが……合体したのか!?」

ユベル『っ……凄まじい程の力を感じる……アレは一体……!?』

アンナ「あれが遊馬の本気の姿……その名もZEXALだぜ!! ……あれ? 前に見たときと姿が違うような……?」



ゼアル(遊馬)「これが俺とアストラルの絆の象徴!! ZEXALだぜ!!」

ペガサス「……ハッ! よ、よく分かりませんが、プレイヤーが合体したところで、フィールドには何の影響もありまセーン! これから何をしようと――」

ゼアル(アストラル)『ZEXALの力はここからが本領だ! 行くぞ遊馬!!』

ゼアル(遊馬)「あぁ!! リバースカードオープン!! 魔法カード、《ガガガドロー》発動!!」

ゼアル(遊馬)「自分の墓地の『ガガガ』と名の付くモンスター3体をゲームから除外することで! デッキからカードを2枚ドローする!!」

ゼアル(遊馬)「俺は墓地の《ガガガガンマン》、《ガガガマジシャン》、《ガガガール》を除外!!」



ガガガ達『『『ガガガァーーッ!!』』』ギューン!



ゼアル(アストラル)『行くぞ遊馬!』

ゼアル(遊馬)「おう!! これが最後のドローだぁ!!」



ゼアル「『最強デュエリストのデュエルは全て必然!! ドローカードでさえも、デュエリストが創造する!!』」



キラリッ!



ペガサス(!? デッキの上のカードが、光って!?)

ゼアル「『シャイニング・ドロオォーーッッ!!!』」



シュバアァッ!!



ゼアル(アストラル)『…………勝利の方程式は揃った。勝つぞ! 遊馬!!』

ゼアル(遊馬)「これが、俺たちの全力だ!! 会長さん!!」

ゼアル「『手札から魔法カード、《RUM-ヌメロン・フォース》発動!!』」

ゼアル「『自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して発動! 選択したモンスター1体を、それよりもランクが1つ高い「CNo.」にランクアップさせる!!』」

ペガサス「ランク……アップ……!?」

ゼアル(遊馬)「俺は、『希望皇ホープ』で、オーバーレイ・ネットワークを再構築!! カオス・エクシーズ・チェンジ!!」



ガシンッ! ガシンッ! ガシンッ!



ゼアル「『未来に輝く勝利をつかめ!! 重なる思い、つながる心が世界を変える!!』」

ゼアル「『現れろ!! 《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》(ATK 2800)ッッ!!!』」




ヴィクトリー『ホオオオォォーーップ!!』ザンッ!!



遊戯「カオス・エクシーズ・チェンジ!?」

闇遊戯「『カオスナンバーズ』……!! あんなエクシーズ召喚もあるのか!!」

十代「すっげぇ力を感じる……! 希望の光に満ち溢れた力を!」

アキ「なんて……眩しくて綺麗な光……」

アンナ「新しいカオスナンバーズか! 遊馬の奴いつの間にあんなの……!」




ペガサス「……ユーたちはどこまでも驚かせてくれマスネ……!! ですが、結局攻撃力が500上がっただけ! 攻撃はできまセ――」

ゼアル(遊馬)「《RUM-ヌメロン・フォース》のもう1つの効果発動!!」

ペガサス「!?」

ゼアル(遊馬)「このカードでカオス・エクシーズ・チェンジを行った後、そのモンスター以外のフィールド上に表側表示で存在する全てのカード効果を、無効にするッ!!」

ペガサス「な、なん……!? 全てのカード効果を……無効!? それでは、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》は!!」

ゼアル(アストラル)『効果は無効となり、吸収したモンスターを維持できなくなる!!』

ゼアル(遊馬)「これで《サウザンド・アイズ・サクリファイス》の攻撃力は0!! 攻撃封じの『千眼呪縛』も無効だぁ!!」



《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 2000 → 0)



遊戯「全カードの効果を、無効!?」

闇遊戯「効果が無効になってしまえば、いくら『サウザンド・アイズ』といえど無力だ!!」

アンナ「行っけええっ!! 遊馬ぁーー!!」




ペガサス「くっ……だったらそのモンスターを野放するわけには行きまセーン!! 罠カード発動! 《奈落の落とし穴》!!」

ペガサス「攻撃力1500以上のモンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動! そのモンスターを破壊して、ゲームから除外しマース!!」

ゼアル(遊馬)「させるかぁ!! 罠カード発動!! 《皇の波動》!!」

ゼアル(遊馬)「自分フィールド上のオーバーレイユニットを1つ取り除いて発動!」

ゼアル(遊馬)「このターンの終わりまで、俺の場のモンスターエクシーズはカード効果では破壊されない!!」

ゼアル(遊馬)「俺は『ホープレイ・ヴィクトリー』のオーバーレイユニットを1つ取り除くことで! 破壊を回避!!」

ペガサス「ぐ……!?」




ゼアル(遊馬)「バトル!! 《CNo.39 希望皇ホープレイ・ヴィクトリー》(ATK 2800)で、《サウザンド・アイズ・サクリファイス》(ATK 0)に攻撃ィ!!」

ペガサス「……素晴らしい……!! 素晴らしいデスヨ!! 遊馬ボーイ!! アストラル!!」

ペガサス「デスが残念! 詰めが甘かったデスネ!! 罠カード発動!!《次元幽――」

ゼアル(アストラル)『詰めが甘いのはそちらだ!!』

ゼアル(遊馬)「『ホープレイ・ヴィクトリー』が攻撃する場合、ダメージステップ終了時まで、相手は魔法・罠カードを発動することはできない!!」

ペガサス「!!? ガ、ガッデム……!!」

ゼアル(遊馬)「これで……終わりだぁぁーー!!」

ゼアル「『ホープ剣・ダブルビクトリースラッシュ』ッッ!!!」




ペガサス「うおおああああぁぁぁ……!!」


【ペガサス LP 1900 → 0】




【WINNER★九十九遊馬】





パアアァァ……(ゼアル解除)


遊馬「よっしゃああぁぁ!! 勝ったぜぇ!!」

ペガサス「……まさか、最後の切り札まで出して敗北させられるとは……遊馬ボーイ、ユーはとんでもないデュエリストですネ……」

遊馬「俺の力だけじゃないさ! アストラルがいてくれたから勝てたんだ! これは、俺たち2人の勝利さ!」

ペガサス「……フフ、そうでシタネ。本当に、いいコンビデース!」

アストラル『デェエルをしてくれて感謝する。非常に心躍る内容だった』

ペガサス「えぇ。……私も、ここまで力を出し尽くしたのは久しぶり……いえ、もしかすると初めてかもしれまセーン」

ペガサス「今日のデュエル、本当に純粋に楽しめまシタ。ユーたちおかげデース。センキュー!」

遊馬「へへへ!」ニヘラ



十代「おーい! 遊馬ーっ!」

遊馬「あっ、みんな!」

遊戯「凄いよ遊馬君! 本当にペガサスに勝っちゃうなんて!」

アンナ「へへ、やっぱり遊馬が勝っただろ? 信じてたぜ遊馬!!」

十代「凄かったよなぁ。お前完璧にモンスターエクシーズを使いこなしてるな! 何度ども何度もエクシーズ召喚してさ! 圧巻だったぜ!」

遊馬「そ、そう? あははは!」

アキ「ペガサスさんも、お疲れ様です。凄かったですよ、ペガサスさん。さすがはDMの生みの親ですね」

ペガサス「ありがとうございマース。デスが、私はそんなに大した人間ではありまセーン。カードが強いだけデスヨ」

遊戯「そんなこと無いよ! 今みたいなデュエル、実力が伴ってなきゃできないよ!」

遊星「なにより、あなたはデュエルモンスターズを愛している。だからこそ、あんな風に、真っ直ぐ戦えたんだ」

ペガサス「……そうでショウか……?」

遊戯「うん! 絶対そうだよ!」

闇遊戯「本当にいいデュエルだったぞ。ペガサス……」

ペガサス「遊戯ボーイ……」

闇遊戯「…………楽しかったか?」

ペガサス「……えぇ! 最高に!」

闇遊戯「フッ……そうか」




アキ「あら?」

遊馬「…………は、腹減ったぁ……」

アストラル『……話は遊馬が食事を終えてからにしてやってくれないか』

ペガサス「HAHAHA! だそうデス。聞きたいことは後に聞きましょう」

遊馬「は~~……これでやっと蟹鍋が食えるぜぇ!」

十代「あっ……」

遊戯「えっと……遊馬君、そのことなんだけど……」

遊馬「ん?」

遊星「……その、蟹鍋は……」

遊馬「……な、ん!? か、空っぽおおぉ!!?」

アンナ「皆、おいしいからってどんどん食べちゃって……遊馬のデュエルに集中しすぎて、2人の分残しとくの忘れてて……はは……」

遊馬「そ、そんなああぁ!!?」

アキ「だ、大丈夫よ! 私がここにとってあるから!」

遊馬「一杯だけじゃねぇーか!! いっぱい食べたかったよちくしょう!!」

十代「ま、まぁそんな落ち込むなよ! 食べ物のことくらいでクヨクヨしてどうすんだよ!」

闇遊戯「…………一番食べていたのは十代だったような気がするんだが」

十代「ちょ、王様!?」

遊馬「……じゅう゛だい゛ざあぁん゛……!!!」

十代「うわっ!? な、泣くなよ!? なんか怖い!? ちょ、悪かったって! 謝るからその顔やめてくれ!」

アンナ「ゆ、遊馬! ほら、デュエル飯だぞ! これ食べて元気だせ! なっ!?」

遊馬「うぅうぅぅ……!! 何で俺ばっかりこんな扱いなんだよーー!!!」ウワーン



>ですが、結局攻撃翌力が500上がっただけ!
2500→2800だから300上がったでは?

時代を超えたエースモンスター同士の対決は燃えるね


しまった抜けてた。

>>598をこれに差し替えで……





遊星「しかし、さっきの、アストラルと合体した……ゼアル、だったか? あれは一体……?」

アキ「それに、あの最後のドロー、カードが光っていたが、何をやったの?」

十代「あ、そうだ『ナンバーズ』について聞きたいことがあるんだよ。あれって一体なんなんだ? 不思議な力を感じたぜ?」

遊馬「え、えっと、ゼアルってのはさ――」




ぐぎゅるるるる……




アキ「あら?」

遊馬「…………は、腹減ったぁ……」

アストラル『……話は遊馬が食事を終えてからにしてやってくれないか』

ペガサス「HAHAHA! だそうデス。聞きたいことは後に聞きましょう」

遊馬「は~~……これでやっと蟹鍋が食えるぜぇ!」

十代「あっ……」

遊戯「えっと……遊馬君、そのことなんだけど……」

遊馬「ん?」

遊星「……その、蟹鍋は……」

遊馬「……な、ん!? か、空っぽおおぉ!!?」

アンナ「皆、おいしいからってどんどん食べちゃって……遊馬のデュエルに集中しすぎて、2人の分残しとくの忘れてて……はは……」

遊馬「そ、そんなああぁ!!?」

アキ「だ、大丈夫よ! 私がここにとってあるから!」

遊馬「一杯だけじゃねぇーか!! いっぱい食べたかったよちくしょう!!」

十代「ま、まぁそんな落ち込むなよ! 食べ物のことくらいでクヨクヨしてどうすんだよ!」

闇遊戯「…………一番食べていたのは十代だったような気がするんだが」

十代「ちょ、王様!?」

遊馬「……じゅう゛だい゛ざあぁん゛……!!!」

十代「うわっ!? な、泣くなよ!? なんか怖い!? ちょ、悪かったって! 謝るからその顔やめてくれ!」

アンナ「ゆ、遊馬! ほら、デュエル飯だぞ! これ食べて元気だせ! なっ!?」

遊馬「うぅうぅぅ……!! 何で俺ばっかりこんな扱いなんだよーー!!」

突っ込むのも野暮な気もするけど、ヌメロンフォースの無効効果が挟まるから、そもそも奈落はタイミング逃して発動できないんだよな……



ここまでです。


吸収されて泣き出すガガガガールが書きたかった(ゲス顔)


ヌメロン・フォースは最初に使った時以降は普通にデッキに入ってるっぽいけど気にしない。
ぶっちゃけゼアルをペガサスに見せてあげたかっただけ。



>>599

またミスかよ畜生! どうしたんだ今日は!
ご指摘どうもです。



それにしても、主人公があと王様と相棒の2人が残ってるのにもう600超えちゃったか。

場合によっては次スレ立てることになるかもです。


>>601

orz


ま、まあ、演出面を重視したってことで、ここはひとつ……

安心しろエドとかもそうだ

ぶっちゃけシャイニングドローよりペガサスのデッキを回すほうが神業だ

しかし「ドローカードでさえも、デュエリストが創造する」には誰も突っ込まんのな

>>612 >>613
万丈目のデッキは?

遊馬の所持する「No.」は、この空間ではその力をOCG効果に書き換えられた。
つまりこの空間には「ヌメロン・リライティング・ナンバーズ」の力が働いていると言うことですね!。

遊馬の所持している「No.」の持つ力が、この空間ではOCG効果に書き換えられた。
つまり、この空間には「ヌメロン・リライティング・ナンバーズ」の力が働いていると言う事ですね!。


どうもこんばんわ>>1です。


6時15分に安価前まで投下します。


投下しますよー。




十代「……なぁー、悪かったってばー。機嫌直してくれよ~……」

遊馬「……蟹鍋食べたかった……」モグモグ

十代「……参ったなぁもう……」

アンナ「ゆ、遊馬、どうだ? 俺のデュエル飯。う、うまいか?」

遊馬「……うん」モグモグ

アンナ「ほ、ほんとか!?」

遊馬「うまいけど……蟹鍋いっぱい食いたかった……」モグモグ

アンナ「…………ご、ごめん……」

遊馬「…………」ズ-ン

十代(まずったなぁ、すっかり意気消沈しちゃってるよ遊馬の奴……まさか鍋食い損ねてここまで落ち込むとは……)

アンナ(何か遊馬の元気が出る話題ねーかなー……)




アストラル『……以上が、我々が集め、そして使役する『ナンバーズカード』の概要だ』

ユベル『……君の記憶のかけら……ね』

闇遊戯「人の心の闇を増幅させる力を持つ、100枚のカードか……」

遊戯「なんだか、凄い話だね……。そんな危険な物が、遊馬君の世界にはまだ沢山……」

アストラル『これでも多くのナンバーズを回収してはいるのだが、100枚全て揃うまでにはまだ遠いな』

遊星「遊馬もアストラルも……そんな危ない戦いを続けていたんだな……」

アキ「……戦うのが辛くなったり、しないの……?」

アストラル『……元々私が撒いた種だ。そんなことを思う権利は私には無い』

アストラル『撒いた種は自分で刈り取るのが、けじめという物だろう。……誰かに刈らせてしまう前に、な』

ペガサス「……先ほどの、ゼアルというのは?」

アストラル『私と遊馬の絆の象徴であり、アストラル世界を救う、奇跡の力だ』

闇遊戯「……よくわからないが、あれをやるとどういう効果があるんだ?」

アストラル『「シャイニングドロー」という力を発動することができる。先ほどのペガサス氏とのデュエルで行った最後のドローがそれだ』

遊戯「シャイニングドロー……?」

アストラル『簡単に言えば、新しいカードを「創造」してドローする、というものだ』

ペガサス「あ、新しいカードをデュエル中に創造……!?」

遊星「……そんなに珍しいことだろうか?」

アキ「遊星、あれはあなたがシグナーだからできた事よ? 感覚が麻痺してない?」

ユベル『十代も知り合いのカードと自分のカードをいきなり融合させたこともあるし……』

闇遊戯「絆の力によって生まれる新しいカード……素晴らしい話じゃないか!」

ペガサス「……私がおかしいのでショウカ……?」

遊戯「あはは……そんなことも無いとは思うんだけど……」






十代「……そ、そうだ! 俺トイレ行きたかったんだー! ちょっと行ってくるぜ~!」

アンナ「あ!? じゅ、十代!」

十代(悪いアンナ! 後はまかせた! 俺もうこの空気イヤ! 遊馬の機嫌直ったら教えてくれ!)スタコラサッサ

アンナ「!? あ、あいつ、オレに全部ぶん投げやがったな!?」

遊馬「…………蟹ぃ……」モソモソ

アンナ「……だぁーーもう! 食べ物のことでそんな落ち込んでどーすんだよ! らしくないぜ遊馬!」

遊馬「……だって……すっげー楽しみにしてたんだぞ……お前も作るって言うから……」

アンナ「えっ」ドキッ

アンナ「そ、そ、そそんなに、オレの料理が食いたかったのか!?」

遊馬「いや、お前の料理っていうか蟹鍋が――」

アンナ「な、なんだよそんなの、オレがこれからいくらでも作ってやるって!!」

アンナ「蟹でもエビでもクラゲでも何でもござれだ! お前が好きなの何でも食わしてやるよ!////」バンバン

遊馬「ちょ、背中痛い……っていうかなんでクラゲ?」

アンナ(よーし! 後でアキ姉ちゃんにもっと教えてもらおう!!)




アストラル『……そう言えば遊星、シグナーの竜について、まだ説明を聞いてなかったが……』

遊星「あぁ、そうだったな。……とはいえ、何から話せばよいのやら……」

アキ「私たちの全てが始まったきっかけだものね……ほんと、思えば数奇な運命だったわ」

遊星「……『シグナー』というのは、竜の痣を持つ、選ばれたデュエリストのことだ」

ペガサス「選ばれたデュエリスト……?」

遊星「シグナーは、5000年周期に一度、世界を滅亡に導こうとするダークシグナーと闘う宿命にある」

闇遊戯「5000年……途方も無く長い歴史があるんだな……」

遊星「シグナーに選ばれた者は皆、生まれもって、竜の痣と呼ばれる痣を体のどこかに持っているんだ」

ユベル『竜の痣……竜の形をした痣、とかかい?』

遊星「そうだ。と言っても、痣そのものが竜全体を模しているわけじゃない。痣は1人につき1つ、竜の体の一部を象徴するものが、シグナー体にあるんだ」

アキ「痣は全部で6つ。竜の頭、腕、翼、脚、尾、それから心臓……それらの内どれかが、6人のシグナーに割り当てられてるの」

遊戯「……あれ? ちょっと待って、確か竜の痣って、遊星君の腕にあった……!?」

遊星「そうです。俺達が、5000年周期に一度選ばれる、今回のシグナーだったんです」

アキ「私もよ。って言っても、痣はもう消えて無いんだけどね」

アストラル『……実に興味深い話だ。続けてくれ』

ペガサス「私にも、もっとユーの話を聞かせてくだサーイ!」キラキラ

遊星「わかった。……でも、シグナーのこと全部を話すとなると、俺の生い立ちのことや、仲間の過去まで説明しなくてはならくなる。かなり長くなるが、大丈夫か?」

闇遊戯「それなら尚更聞かせてくれ。遊星やその仲間が、一体どんな人生を歩んできたのか、是非知りたい」

遊戯「僕にも聞かせて! 十六夜さんとどう出会ったのか、とか、他の友達がどんな人なのかとか!」

遊星「……そうですか。いいでしょう。じゃあ、気合を入れて話しますよ?」

アキ「あ、じゃあ、私、お茶淹れてくるわ」





――――数十分後……





遊星「アキは、『サイコデュエル』と呼ばれる、デュエルのヴィジョンを実体化させてしまう能力を持っていた」

遊星「両親とのすれ違いが原因で、アキはその力を人に向けるようになってしまって、『黒薔薇の魔女』と呼ばれ、人々に恐れられていた」

遊戯「そ、そうだったの……? 全然想像つかないけど……」

アキ「も、もう、その話は飛ばしてよ……あのころのこと思い出すと、色んな意味で鳥肌が立っちゃうわ!」

遊星「あの時のアキは、酷く荒れていて、正直目を合わせるのが怖かったです」フッ

アキ「わ、私だって、マーカー持ちの遊星が怖かったわ! 私とすれ違った時に、こっちが睨んでも睨み返してきて!」

遊星「いや、あれは睨んでたわけじゃない。ただ、お前がどういう人間なのかを探りたくて……」

アキ「わかってるわよ。初めてのデュエルの時も、ずっと私から目を逸らさなかったわよねぇ……」




ペガサス「それで、どうしたのデース?」

遊星「フォーチュンカップで、俺とアキはデュエルした」

闇遊戯「デュエルで十六夜の心に問いかけようとしたわけだな」

遊星「はい。その結果、俺はボロボロにされたけど、なんとか勝つことができて、アキの心の内を、少しだけ垣間見ることができました」

アストラル『できればそのデュエルの内容がどんなものだったのか聞かせてほしいのだが……』

遊星「流石にそれは長くなりすぎるから省略させてくれ」

アストラル『……そうか、残念だ』




バターン!




闇遊戯「ん?」

十代「っははは! ただいま皆ー!」

ユベル『何してたんだ十代。トイレにしては長すぎ……なんだそれは?』

十代「っへへ、いいもん見つけたんだー!」ガッサァ

遊戯「十代君、このダンボール箱、何? 結構重たそうだけど……」

十代「ふっふっふ……ジャジャーン!! これなーんだ!?」バッ

闇遊戯「……? 白い、箱か?」

アキ「あっ、私それ見たことあるわ。確か……○iiって言うちょっと古いゲーム機だったような……」

遊戯「! ゲーム機……!」ガタッ

十代「そっ! トイレ行くついでに向こうの部屋もう一回調べてみたら、これがあったんです!」

十代「俺も最初これがなんなのかわかんなかったけど、一緒についてる説明書読んだらゲーム機だってことが分かって!」

ユベル『……それを持ってきてどうするつもりだ?』

十代「もちろん、遊ぶんだよ皆で!!」

アストラル『……十代、今我々は遊星のその軌跡の話を聞いているのだ。ゲームは後に――』

十代「ええぇー!? いいじゃんやろうよぉ~!! ここにあるソフトほとんど多人数系ばっかりで1人じゃつまんないんだよぉ!」

ユベル『……ひょっとして、遅くなったのは1人でずっとそれをやっていたからなのか?』

十代「おう! やってみた中だとな、これと、これと、あと、これとかがお勧めだと思うぜ!」ガシャガシャ

ペガサス「テ、テーブルを散らかさないでくだサーイ! 私のレモンティーがこぼれマース!」ヒョイ




十代「なぁ~やろうぜ! おい遊馬ー! アンナも! お前もらもこっち来いよ! ゲームやろうぜゲーム!」

アンナ(! そうか! ゲームで遊馬の機嫌を取り戻そうってわけか!)

アンナ「だってよ遊馬! やろうぜ!」グイッ

遊馬「お、おう……」

ペガサス「ちょっと待ってくだサーイ! 遊星ボーイの話の続きを……!」

遊星「いや、俺もずっと喋りっぱなしで少し疲れたし、少し休憩しましょう。気分転換にはもってこいだ」

アストラル『むぅ……』

遊戯「見たこと無いフォルムの本体だなぁ。やっぱり未来のゲームなのかな?」ソワソワ

アキ「遊戯さん、ゲームが好きなんですか?」

遊戯「あ、うん。基本的にはパズルとか、デーブルゲームが主なんだけど、こっちのゲームもそれなりに好きなんです」

十代「決まりだな! じゃあアンナ、これテレビに繋いでくれ!」

アンナ「ん? これか?」ガチャガチャガッチャ

十代「そうそう、それをそこで、こっちをそこな! よっし、とりあえず、これやろうぜ!」




―――――――――――――――




十代「今だ!! 上スマッシュゥーー!!」

アンナ「なんのっ! 緊急回避ぃ!!」

遊馬「よっしゃ! ハンマーゲットォ!」

遊戯「うわあぁ!? こっち来ないでよ遊馬君!!」



闇遊戯「○乱闘スマッ○ュブラ○ーズ……その名通り乱闘するゲームか」

遊星「○○堂のキャラクターたちが勢ぞろいの看板シリーズですね。確か新作が出るとかなんとか」

アキ「なかなか面白そうなゲームね。……あ、遊戯さんが吹っ飛ばされた」

アストラル『ライフが減るのではなくダメージが蓄積されるルールか。なるほど、画期的なシステムだ』





遊戯「あー……ストック無くなっちゃた……」

遊馬「おらおらーっ! 次はお前らだーっ!」

アンナ「ボ○兵!!」ポイッ

遊馬・十代「「ぎゃあああっ!?」」ドゴーン!




アストラル『……遊馬も、機嫌が戻ったようで何よりだ』

闇遊戯「俺たちも後で混ぜてらおうか。遊星」

遊星「そうですね。ペガサス会長はどうします?」

ペガサス「私はああいうゲームをやるような世代ではないので……適当に、ここにある本でも読んでいマース」




パアアアアァァ……!




ペガサス「む……」

アキ「あっ、まただわ」

遊星「……そろそろこれにも驚かなくなってきたな」

ユベル『現れる人間がどういう奴かにもよるがね』

闇遊戯「今度は誰だ?」





ここまで。

ここから+3で対戦相手、+6で王様、相棒のどちらかを決めます。


日常パートが>>1の趣味全開ですいません。
しかし>>1の趣味が滲み出るのはむしろこれからとだろうと言っておく。一応。
恐らく何の意味もなしていない伏字。
ソリッドヴィジョンとかが普通に普及してるあの世界で某ゲーム会社が成り立つのかとか突っ込んじゃいけない。


あと、安価前のときは投下予告したほうがいいでしょうか。
今回はちょっと早すぎたっぽいから、30分から1時間位空ける感じでどうですかね。



こんばんわ>>1です。

結構開いたけど、今まで何してたかと言うとぶっちゃけサボってた。まだデュエル書けてない。
ごめんなさい。

仕方ないからデュエル直前までの寸劇パートだけ投下します。

ただ、深夜のテンションに任せて書いたせいか、色々突っ込みどころがある内容になってると思います。





明日香「……うぅ……、……え……? 何? ここ、どこ……?」



アキ「女の人だわ!」

遊星「君、大丈夫か?」


ユベル(! あいつは! ……やばいな……隠れておこう)スゥ


明日香「! え、えぇ……あの、あなたは……?」

遊星「俺は不動遊星。君と同じで、気がついたらここにいた。ここにいるのは皆、同じように自分で気がつかない内に連れてこられた人達だ」

明日香「『皆』……?」

アキ「はじめまして。私は十六夜アキよ。今遊星が説明したように、私も良く分からない内にここにいたわ」

ペガサス「私も同じでデース。ここに選ばれてしまうとは、まったく、ユーも災難デスね……」

明日香「!? あなたは……ペガサス・J・クロフォード会長!?」

ペガサス「? ユーとはどかでお会いしたことが?」

明日香「え? ……あの、何度かデュエル・アカデミアに来てましたよね?」

ぺガサス「……デュエル、アカデミア? それは一体……」

明日香「え!? あの、デュエル・アカデミアですよ? デュエリストを養成する学校です。ご存知でしょう?」

ペガサス「……! ひょっとして、ユーは未来の……」

明日香「?」

ペガサス「……そうデスカ……未来ではそんな物が……デュエル・アカデミア、デュエリスト養成学校……」

ペガサス「……フフ、そんな物まで創られるようになったのデスネ。私のDMは……」

明日香「……あの、どういう……?」

闇遊戯「ここは、時代や世界の壁をも越えて、様々な人間が現れる空間らしい」

闇遊戯「今君の目の前にいるペガサスは、恐らく君の知る時代のペガサスよりも前の時代のペガサスなんだろう」

明日香「なっ……!? あな、たは……ひょっとして、武藤遊戯!!?」

闇遊戯「あぁ。もっとも、俺もペガサスと同じく、君より過去の人間だがな」

明日香「……わ、わけが分からないわ……どういうことなの……」

ペガサス「まぁ、混乱するのも無理はありまセーン。誰だって、いきなりこんな状況に置かれて冷静ではいられないでショウ」

アキ「……むしろ私たちの順応が早すぎたような気もするわ」



アストラル『ここに来たということは、君もデュエリストか?』

明日香「!!? な、何!?」

アストラル『……やはり警戒されてしまうか。自分の外見など気にしたことも無かったが、この容姿、不便なものだな……』

アキ「私はもうなんだか見慣れちゃったわ。あなた性格がしっかりしてるから」

遊星「そんなに驚かないでいい。彼は人間ではないが、正しい心を持ったデュエリストだ」

アストラル『……アストラルと言う。驚かして済まない。よろしく頼む』ペコリ

明日香「えっ、あ、いえ、こちらこそ、変に驚いちゃって、ごめんなさい。……えっと、アストラル、で、いいかしら?」

アストラル『構わない。それより、さっきの質問だが、やはり君もデュエリストなのか?』

明日香「え、えぇ、そうよ」

闇遊戯「……その内デュエルをさせられるだろうから、疲れていたりするなら今の内に休んでいた方がいい」

明日香「! デュエルを、させられるって……?」

遊星「あぁ、別に何か危害を加えられるようなデュエルをするわけじゃない。至って普通のデュエルだ。……今のところはな」

闇遊戯「それで、君の名前は?」

明日香「私は、天上院明日香です。さっき言ったデュエル・アカデミアの卒業生で、今はアメリカに留学してます」

ペガサス「OH! 先ほどの学校の卒業生! ということは、やはり相当の実力をお持ちなのデスネ?」

明日香「いえ、そんな……私なんてまだまだです」

明日香(……そう、彼に比べたら、私はまだ……今頃、何してるのかしら……)

アキ「あ、そうだわ。あっちでゲームしてる4人とも顔を合わせておいた方がいいわ。もしかたら、あなたの知り合いがいるかもしれないし」

遊星「おーい、皆! 新しいデェエリストが現れたぞ! ちょっとこっちへ来てくれ!」




アンナ「無理!! 今大事なとこなんだよ!!」

遊馬「もうちょっと後にしてくれ!! あっ!? スマ○シュボール取られたぁ!?」

十代「よっしゃああ!! 行くぜぇ!! 俺の最後の切り札だあぁーー!!」

遊戯「あははは……僕は今行くよ! もう負けちゃったし」




闇遊戯「……やれやれ」

ペガサス「……思いのほか熱中してマスネ」

明日香「…………十、代……?」

遊星「……!」

明日香「……十代ッ!!」ダッ

遊戯「え? うわっ!?」ドンッ

アキ「あ、遊戯さん!」

遊戯「痛たたた……ど、どうしたのあの人?」

アキ「大丈夫ですか?」

アストラル『……行ってしまったな』

遊星「どうやら、十代さんの知り合いのようだ」

闇遊戯「十代の時代の人間だったか。良かったな、見知った人がいて」

ペガサス「イェス。こういう状況で見知った顔がいないとなると、余計に不安に駆られてしまいマスからね」

アストラル『思えば、幸か不幸か、我々は全員知り合いがいるな』





明日香「十だぁい!!」

アンナ「? おい十代! 誰か呼んでるぞ!」

十代「え!? ちょっと今手が離せないんだけど!」

明日香「十代……やっぱり十代なのね!? あなたまで来てたなんて……!!」

十代「あぁうん、はいはい、十代だよ! 俺十代!」

明日香「……元気そうで良かったわ。ちゃんとご飯は食べてるの? あなたほっとくとインスタント物ばかりで済ませそうだし……」

十代「あー大丈夫大丈夫! そこらへんも気は使ってるよ!」

明日香「そう……。……なんだか、背、伸びた? 前より大きく見えるわ」

十代「そりゃ背なんて毎日伸びてるだろ、って危なっ!? チャージ弾こわっ!」

明日香「……今は、どこを旅してるの?」

十代「えー? まぁ、色々だよ色々! あっ! モン○ターボールだ!! よこせ!!」

明日香「……そ、そっちで、か、彼女……とか、作ってたりする……?」

十代「ゲット! いないいない、そんなの! ……ってトサキ○トかよ!!」

明日香「……ねぇ十代! こっち向いてよ! あなたには、話したいことが沢山あるの……!」グイッ

十代「うわっ!? ちょっ! 引っ張るなよ!? コントロールが……」

遊馬「スキありぃ!!」

十代「あ!?」チュドーン




十代「ほらー! やられちゃったじゃんかぁ!」

明日香「……ちょっと! 画面ばっかり見てないでこっち向きなさいってば!」

十代「無理だって! ほらもう、また始まってるんだから!」ガチャガチャ

明日香「……ちょっと……」

十代「だぁーから後にしてくれってば! あ、バット取られた!」

明日香「……十代ってば……」

十代「こなくそ! フ○ルコンキーック!!」

明日香「……ねぇ……」

十代「フ○ルコンパーンチ!! あ、避けられた」

明日香「……十代……!」グイッ

十代「うわ、だから腕引っ張るなよ!」

明日香「…………十代ッ!!」

十代「だーもーー!! なんだよ明日香ッ!!」

明日香「(ビクゥッ)!! …………」

十代「…………ん? ……明日、香? ……明日香!? お前、明日香か!?」

明日香「…………」

十代「明日香!! お前だったのか!! うっわーひっさしぶりだなぁおい!! 明日、香……」

明日香「……っ…………っ……」プルプル

十代「あ、明日香? ……ど、どうした? なんでちょっと涙目なんだ? あれ? なんか、怒って、る?」アセアセ



明日香「……バカアァァーーッッ!!!」



バチーンッ!!




十代「痛ったあぁーーー!!?」

遊馬・アンナ「「!?」」




遊星「十代さん!?」

遊戯「あちゃー……」

ペガサス「OH……」

アキ「……え、えっと……」

アストラル『……ファラオよ、何故彼女は十代を叩いたのだ?』

闇遊戯「…………」




十代「あ、明日香!? ど、どうしたんだよぉ!」

明日香「『どうした』!? どうしたもこうしたも無いわよ!! 私が話かけてるのに、何で無視してずっとゲームなんかやってるのよ!!」

十代「い、いや、その――」

明日香「アカデミア卒業の日に、皆で最後の夜を過ごそうっていうのに! あなただけ1人で、何にも言わずに! さよならも言わずに先に行っちゃって!!」

十代「……あー、それは、その、別れが辛くなると思って――」

明日香「たまに卒業した後のあなたの噂を聞けば! 攻撃が実体化するデュエリストを追ってるだのなんだのって、明らかに『危ないことしてます』っていうようなものばかり!!」

十代「あ、あぁ、パラドックスの事件な! 皆のカードが盗まれたっていうから、俺が黙ってるわけにはいかないなって――」

明日香「凄く心配した!! もしあの卒業式の日が、最後にあなたに会った時になったりしたらどうしようって、怖かった時もあった!!」

十代「あ、明日香……」

明日香「今ここに来て、正直本当に心細くて……! あなたが居るってわかって、嬉しかった……!」

明日香「……ずっと、会いたかった……! 会って話がしたかった……!!」グスッ

十代「…………」

明日香「それなのに……あなたは何!? 久しぶりに会ったっていうのに、私そっちのけで、こんな、TVゲームなんか……!!」

十代「な、なんかってことは無いぞ! 面白いんだぜーこれ! あ、明日香もやるか!?」ニカッ

明日香「やらないわよバカッ!!」

十代「ひぃ!? ゴ、ゴメンなさい!?」

明日香「……そう、そういうこと! 私とあなたの関係は、その程度のことだったってわけね……!」

明日香「私なんかよりも、ゲームの方が重要だって……私と話をするより、そっちの方がずっと有意義だってわけね!!」

十代「そ、そんなことは――」

明日香「もういい!! 十代なんか、知らないっっ!!」

十代「あ、明日香!? 待てよ! お、おい!」

明日香「来ないでっ!!」スタスタ




十代「…………」ポツン




遊馬「…………え? 何? なんなの?」

アンナ「……知らねぇ。……知らねぇけど、十代が悪いってことは、察しがつく」




アストラル『……なるほど。ゲームにばかり気を取られて、自分を蔑ろにする十代に怒ったわけか』

遊星「……十代さん、大丈夫だろうか」

ペガサス「ど、どうデショウ……」

アキ「ここで心配するべきは十代さんより明日香さんの方じゃないの? ……あの人、泣いてたわ」

闇遊戯「……今のは、流石に十代が悪い、か?」



<ピンポンパンポーン!>



アストラル『む……デュエル開始の合図か』

遊戯「……え、ちょっと待って、まさか……」



<安価が選択されました。デュエルを開始します>

<武藤遊戯と天上院明日香は、リングに上がってください>



明日香「……! ……今は、デュエルする気分じゃ……」グスッ

遊戯「え、えっと、この場合、僕ともう1人の僕、どっちのことを……?」

闇遊戯「相棒じゃないか?」

遊戯「え、いや、もう1人の僕のことを言ってる可能性も――」

闇遊戯「はっきりと『武藤遊戯』と言ったんだ。相棒だろう」

遊戯「もう1人の僕だって武藤遊戯でしょ! 基本的にいつもデュエルしてるのはもう1人の僕なわけだし――」

闇遊戯「相棒だって立派な1人のデュエリストだ」

遊戯「……もう1人の僕、今の明日香さんとデュエルしたくないだけでしょ!?」

闇遊戯「そんなこと無いぜ。俺はただ相棒のデュエルも久しぶりに見たいと思ってるだけだぜ」



<選択されたデュエリストの反応が、確認されません>

<武藤遊戯と天上院明日香は、リングに上がってください>



明日香「……だから気分じゃないってば……」

闇遊戯「ほら、呼ばれてるぞ相棒」

遊戯「ちょ、ちょっと待ってよ……! だ、誰か……そ、そうだ十代君! ここは十代君がデュエルするべきだよ!」

十代「えっ?」

遊戯(元々は十代君が引き起こしたことでしょ! デュエルを通じて明日香さんと仲直りしなよ!)

十代(そ、そっか! その手があったか!)

十代「よーし! じゃあ俺が――」



<選択されたデュエリスト以外の参戦は、認められません>



十代「ぐへぇ」バタリ

遊戯「そ、そんな……」



<選択されたデュエリストの反応が、確認されません>

<武藤遊戯と天城院明日香は、リングに上がってください>



明日香「……あーもうっ!! うるさいわね! わかったわよ! やればいいでんしょやれば!!」ズンズン

遊戯「あっ……」

闇遊戯「さぁ、相棒も行って来い!」

遊戯「えぇぇ……」トボトボ

闇遊戯「……頑張れ!」b

遊星「……遊戯さん……」

ペガサス「……これは遊戯ボーイに同情しマース……」

アストラル『今彼女は十代と喧嘩をしたばかりで、怒りと悲しみに囚われている』

アストラル『今無理やりデュエルさせても、行き場の無い感情を相手にぶつけてしまうだけだろうな』

アキ「と、止めた方がいんじゃ……」

闇遊戯「この空間の支配者が天上院を指定したんだ。デュエルは避けられない」

アキ「そ、そんな……」

闇遊戯「それに……」

遊星「……?」

闇遊戯「相棒なら、大丈夫だ。うまくいく」




<参加者は、デュエルディスクをセットしてください。30秒後、デュエルを開始します>




遊戯「あ、あのぉ……」

明日香「遊戯さん!!」

遊戯「は、はい!?」

明日香「八つ当たりみたいなデュエルになるかもしれないけど、よろしくお願いします!!」ゴゴゴゴゴ

遊戯(や、八つ当たり……!?)

遊戯「よ、よろしく……お願い、します……」




<デュエル開始まで、5・4・3・2・1……>




遊戯・明日香「「デュエル!!」」





ここまでです。

あ、ありのまま今起こったことを話すぜ……
俺は明日香さんのヒロイン力を全開にしてあげようと思って書いてたら、いつのまにか十代と喧嘩させていた。
何が起こったのか(ry

また滲み出る>>1の趣味といい、深夜のテンションって恐い。

そういえば、関連カードでも、登場時期が合わないものは使えないのか。
海馬と「伝説の白石」「伝説の白き龍」「蒼眼の銀龍」「青き眼の乙女」とか。

とくに「青き眼の乙女」は気になるけどチューナーだからな。

カイバーマンなら、使ってもおかしくないかな精霊だし。

海馬vsカイバーマン(ただのミラーマッチ)

>>758
カイバーマンは精霊ということで、>>747のカードとか使うことすれば面白いかも。

機皇帝がまとめてキメラテック・フォートレス・ドラゴンに食われたら、哀れすぎるぞ……

>>792
出来ればそのSSのタイトルを教えて下さい


こんばんわ、>>1です。


大っっ変お待たせしました、遊戯VS明日香パート1、投下します。

……って言っても、あんまり量無いんですが……


生存報告から2週間近く経つというのにこの体たらく、王様にマイクラしてもらった方がいいかもわからんね。


>>796

序盤しか書けてないので、まだ世に出してないのです。
……果たして続きが書かれることがあるのか、>>1にも分かりません。



【遊戯 LP 8000】

【明日香 LP 8000】



TURN-1



明日香「私の先攻! ドロー! 私は《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)を攻撃表示で召喚!」


マンジュ『……オォォォ……』


明日香「《マンジュ・ゴッド》は召喚に成功した時、デッキから儀式モンスターか儀式魔法のどちらかを手札に加えることができる!」

遊戯(《マンジュ・ゴッド》かぁ……ってことは明日香さんのデッキは儀式召喚主体のデッキなのかな?)

明日香「この効果で、デッキの儀式魔法、《高等儀式術》を手札に加えるわ!」

遊戯(うーん……《高等儀式術》……儀式をメインの戦術にするデッキでは基本的に入るカードだから、この時点ではまだなんともいえないな)

遊戯(今わかるのは、明日香さんのデッキには通常モンスターがあるってこと位だね……)

明日香「私はカードを2枚伏せて、ターンエンド!」



【明日香 LP 8000】手札4

モンスター

《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)

魔法・罠

伏せ2枚




TURN-2



遊戯「僕のターン。ドロー!」


【遊戯 LP 8000】手札6


遊戯「……僕は手札から、《レッド・ガジェット》(ATK 1300)を召喚!」


レッドガジェ『…………』ギチギチ


遊戯「《レッド・ガジェット》は召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから《イエロー・ガジェット》1体を手札に加えることができる!」

遊戯「《イエロー・ガジェット》を手札に!」


パラパラ……シュッ


遊戯「……僕は、カードを3枚伏せて、ターンエンド!」



【遊戯 LP 8000】手札3

モンスター

《レッド・ガジェット》(ATK 1300)

魔法・罠

伏せ3枚




遊星「《レッド・ガジェット》に《イエロー・ガジェット》……遊戯さんのデッキは、【ガジェット】なんですか?」

闇遊戯「フッ……さぁ、どうだろうな」

遊馬「? 【ガジェット】って?」

ペガサス「今彼が召喚した《レッド・ガジェット》、そして手札に加えた《イエロー・ガジェット》に加え、恐らくデッキにあるであろう《グリーン・ガジェット》……」

ペガサス「この3種類の「ガジェット」と名のつく機械族モンスターを主軸とする、デッキの総称デース」

アンナ「それって、強いのか? 見た感じあのモンスター自体は強くないみたいだけど」

アストラル『……驚いたな。まさかアンナまでガジェットシリーズを知らないとは……』

アンナ「むっ……なんだよ! その知ってて当然みたいな言い方!」

アストラル『エクシーズ召喚が盛んな我々の世界で、このカードの存在を知らない者はそんなにいないと思うのだが……』

遊馬「? どういうことだ?」

アストラル『あれは、エクシーズ召喚ととても相性がいいのだ。特に遊馬、君のデッキなら採用する価値はあるかもしれない』

十代「へー、そうなのか。でも、遊戯さんはモンスターエクシーズなんて持ってないぜ。攻撃力はたった1300だし、あれでどう戦うんだ?」

アキ「確かに、『ガジェット』シリーズのステータスはお世辞にも良いとは言えないわね」

アキ「でも、うまい使い方をすれば、『強い』なんてものじゃないレベルまで強化されるわ」

遊馬「???」

闇遊戯「『ガジェット』の強さは、実際見てみればわかるだろう」



TURN-3



明日香「私のターン! ドロー!」


【明日香 LP 8000】手札5


明日香「……何を狙ってるかわからないけど、引くつもりは無いわ!」

明日香「私は、先ほど手札に加えた儀式魔法、《高等儀式術》を発動!!」

明日香「手札の儀式モンスター1体を選択して、そのモンスターとレベルの合計が同じになるようにデッキから通常モンスターを墓地へ送ることで!」

明日香「その儀式モンスターを特殊召喚するわ!!」

遊戯(! 来る!)

明日香「私はデッキから、レベル4の《ブレード・スケーター》と、レベル2の《ハッピー・ラヴァー》を墓地送り!」

明日香「現れなさい! 《サイバー・エンジェル-韋駄天-(アニメオリジナル)》(ATK 1600)!!」


韋駄天『ハァッ!!』




遊戯(……? 攻撃力、1600? 儀式モンスターにしては低い打点だけど……特殊能力が強いのかな)

明日香「《サイバー・エンジェル-韋駄天-》の効果発動!」

明日香「このカードが特殊召喚に成功した時、自分の墓地の魔法カード1枚を手札に加えることができる!」

明日香「私は墓地の《高等儀式術》を手札に!」

遊戯(! なるほど、魔法回収か。儀式召喚した時点で、最低でもそのとき使った儀式魔法は回収できるわけか)

遊戯(『特殊召喚に成功した時』って言ってたし、儀式召喚以外の召喚でも効果は使えるんだろうね。確かに強力だ)

明日香「そして私は《エトワール・サイバー》(ATK 1200)を召喚!」


エトワール『フゥッ……!』



明日香「バトルよ!! まずは《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)で《レッド・ガジェット》(ATK 1300)に攻撃!」


韋駄天『ハアァーッ!!』ダダダッ


バキィッ!!


レッドガジェ『…………!』


ゴギャンッ!!

バリーーンッ!!



遊戯「っ…………」


【遊戯 LP 8000 → 7700】




明日香「続いて《エトワール・サイバー》(ATK 1200)で攻撃!」


エトワール『ハッ!』


明日香「この瞬間、《エトワール・サイバー》のモンスター効果発動!」

明日香「相手プレイヤーにダイレクトアタックする時、このカードの攻撃力は500ポイントアップする!」

遊戯「追撃はさせない! 永続罠発動! 《起動砦 ストロング・ホールド》!」

明日香「!!」


ガキンゴキンッ!!

ゴゴゴゴゴゴ……!!


ストロング『オオォォ……』


遊戯「このカードは、発動後モンスターカードとなり、表側守備表示で特殊召喚される!」

遊戯「その守備力は2000! 明日香さんの今のモンスターじゃ、『ストロング・ホールド』は倒せない」

明日香「……攻撃は中断するわ。私は、これでターンエンド!」



【明日香 LP 8000】手札3

モンスター

《マンジュゴッド》(ATK 1400)
《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)
《エトワール・サイバー》(ATK 1200)

魔法・罠

伏せ2枚




TURN-4


遊戯「僕のターン、ドロー!」


【遊戯 LP 7700】手札4


遊戯「! 手札から魔法カード、《ハンマーシュート》を発動! フィールド上で一番攻撃力が高いモンスターを破壊する!」

明日香「!」

遊戯「今場で1番攻撃力が高いのは、攻撃力1600の《サイバー・エンジェル-韋駄天-》だよ!」

遊戯「『韋駄天』は破壊される!」


ブオォンッ……!

ゴシャアァッ!!


韋駄天『あぐぅ!?』


ズドオオォンッ!!



明日香「っ……! 韋駄天……!」

遊戯「そして僕は《イエロー・ガジェット》(ATK 1200)を召喚!」


イエローガジェ『…………』ガシャン


遊戯「《イエロー・ガジェット》も《レッド・ガジェット》と同じく、召喚・特殊召喚に成功した時、デッキから新たなガジェットを手札に加える効果がある!」

遊戯「僕は《グリーン・ガジェット》を手札に加える!」

明日香「またガジェットを手札に……今度はグリーン……?」

遊戯「そして僕は永続罠、《血の代償》を発動!」



ペガサス「OH! これは素晴らしい! 【ガジェット】戦術の単純かつ強力なコンボが早くも完成しマシタ!」

闇遊戯「ここからがガジェットの恐ろしいところだぜ」

アンナ「な、何が始まるんだ?」




遊戯「《血の代償》は、ライフを500払うことで、手札のモンスターを通常召喚することができる永続罠!」

遊戯「僕は500ポイントライフを払って、今手札に加えた《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)を召喚する!」


グリーンガジェ『…………』


【遊戯 LP 7700 → 7200】


遊戯「召喚に成功したこの瞬間、《グリーン・ガジェット》の特殊能力発動!」

遊戯「デッキから《レッド・ガジェット》を手札に加える!」

明日香「! それって最初の……!」


遊馬「! 2枚目の《レッド・ガジェット》ってことは……それを召喚したら2枚目の《イエロー・ガジェット》も!」

アンナ「そうか! 『ガジェット』って、レッド・イエロー・グリーンの3体を回転させてサーチできるカードなのか!」

遊星「そうだ。手札にどれか1体だけでもくれば、後は召喚さえ妨害されなければ残りのガジェット全てを手札に呼び込める」

アキ「常に手札のモンスターを切らすことなくビートダウンを行えるし、デッキからサーチするってことは、デッキ圧縮にも繋がるから、『扱いやすくて強い』カードってわけね」

闇遊戯「そして相棒は今、《血の代償》とのコンボでこれを1ターン内で何度も発動させているのさ」

アストラル『召喚したガジェットをエクシーズ召喚の素材にするもよし、遊星の時代ならば、シンクロ素材にするもよし、と言ったところか』

十代「でも、遊戯さんはシンクロもエクシーズもできない……生贄にして強力なモンスターを出すつもりなんでしょうか?」

闇遊戯「いや、強力なモンスターなら、もう既にフィールドにいるぜ!」




遊戯「僕はさらに《血の代償》の効果を使う! ライフを500払って、2体目の《レッド・ガジェット》(ATK 1300)を召喚!」


レッドガジェ『…………』


【遊戯 LP 7200 → 6700】


遊戯「そして《レッド・ガジェット》の効果発動! 2体目の《イエロー・ガジェット》を手札に加える!」

明日香「いくら下級モンスターを場に出したところで、私のサイバー・エンジェルには勝てないわ!」

遊戯「……そんなことは無いよ!」

明日香「……!?」

遊戯「3種類のガジェットが場に揃ったことで、僕の『砦』は『起動』する!!」


レッド・イエロー・グリーン『…………!』


バッ!

ガシャン! ガシャン! ガシャン!

ギチギチギチ……!

ゴゴゴゴゴゴ……!


ストロング『オオオォォォ……!!』



遊馬「な、なんだ!? さっき発動した《起動砦 ストロング・ホールド》に、ガジェット達が!」

アンナ「合体した、のか?」



遊戯「『ガジェット』は何も、サーチするだけが取り柄じゃない。その真の能力は、その名の通り、あるカードの『装置』となること!」

遊戯「それがこの《起動砦 ストロング・ホールド》!」

遊戯「自分の場に、レッド・イエロー・グリーンの全てのガジェットが存在する場合、モンスターとなっているこのカードの攻撃力は、3000になる!!」

明日香「なっ!? ただの壁モンスターじゃなかったの……!?」




十代「うおおぉ攻撃力3000!! 遊戯さんは初めからこれを狙っていたのかぁっ!」

ペガサス「正直に言って、《起動砦 ストロング・ホールド》は【ガジェット】ではあまり採用されないカードではあるのですが……」

ペガサス「こうもうまく活用してくれると、やはり作った側としては嬉しくなりマース!」

遊星「しかし、ストロング・ホールドとのコンボをこんなに早く完成させるとは……遊戯さん、割と最初から本気なのか?」

十代「やっぱ遊戯さんはすげぇや!! いっけー遊戯さん!!」

アキ「……そこは明日香さんを応援してあげるとこじゃない?」

十代「えっ……あ、そ、そっか。で、でも! 遊戯さんも応援したいし、っていうか遊戯さんが負ける姿が想像できない……」

アキ「だからこそ明日香さんを応援してあげなきゃダメでしょう? あなたは明日香さんの友達なんだから」

十代「……そう、だな。うん! よし、遊戯さんには悪いけど、明日香を応援するぜ!」

ユベル(……別に両方応援してもいいと思うんだが……)

十代「明日香ーー!! 頑張れーー!! 負けるなぁー!!」



明日香「…………フンッ!」プイッ



十代「……あ、ありゃ?」

遊星「……やっぱりまだ怒ってるみたいですね」



遊戯「ついでだから、これも召喚するね。《血の代償》で500ライフを払い、2体目の《イエロー・ガジェット》(ATK 1200)を召喚!」


イエローガジェ『…………』


【遊戯 LP 6700 → 6200】


遊戯「召喚に成功したことで特殊能力発動。デッキから2枚目の《グリーン・ガジェット》を手札に!」

遊戯「そして《起動砦 ストロング・ホールド》を攻撃表示に変更! バトルだ!」

遊戯「《起動砦 ストロング・ホールド》(ATK 3000)で、《マンジュ・ゴッド》ATK 1400)に攻撃!!」

明日香「させない! 相手の攻撃宣言時に罠カード発動! 《聖なるバリア -ミラーフォース-》!!」

明日香「相手の場の攻撃表示モンスターを全て破壊する!!」




アンナ「うわっ! ミラフォだ!」

遊馬「あちゃー、せっかく沢山モンスター出したのに全滅だぜ」

闇遊戯「……いや、相棒は多分――」



遊戯「やっぱり、そういうカードが伏せてあったね」

明日香「えっ……」

遊戯「モンスターを大量展開するときに警戒しなきゃいけないのは、展開しきった後の、ミラーフォースや《激流葬》みたいな、モンスターを全滅させるようなカードでしょ?」

遊戯「2体目の《イエロー・ガジェット》を召喚した時に何もしてこなかったから、《激流葬》って線は消えたから、だったら後は攻撃に反応するタイプの罠かなってさ」

明日香「ま、まさか……」

遊戯「悪いけど、その手は読んでたよ。カウンター罠発動! 《トラップ・ジャマー》!」

遊戯「バトルフェイズ中に発動した罠カードの発動と効果を無効にして、破壊する!」



バギンッ!!



明日香「ま、まず――」

遊戯「攻撃は続行! 『ストロング・ホールド』と《マンジュ・ゴッド》の攻撃力差は1600! 1600のダメージを受けてもらうよ!」



ドゴオオォッッ!!


マンジュ『オオォォ……!?』


ドバアアァァンッ!!



明日香「あああぁぁっ!!」



【明日香 LP 8000 → 6400】



遊戯「続いて《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)で《エトワール・サイバー》(ATK 1200)に攻撃!」



レッドガジェ『……!』


ドガッ!!


エトワール『きゃああぁっ!!』



明日香「くっ……!!」


【明日香 LP 6400 → 6200】




遊戯「そして残りのガジェット全てで、ダイレクトアタック!!」



遊馬「えぇっと、攻撃力1300の《レッド・ガジェット》と、1200の《イエロー・ガジェット》が2体で……」

遊星「合計ダメージ……3700……!!」

アンナ「その前のダメージを含めたら、5500じゃねーか!? 1ターンでどんだけ喰らわすんだよ……!」


ドガッ! バキィ! ドゴォッ!


明日香「あううぅっ……!?」



【明日香 LP 2500】



遊戯「……うん、これでよしと。僕はバトルフェイズを終了して、カードを1枚伏せ、ターンエンド!」



【遊戯 LP 6200】手札2

モンスター

《起動砦 ストロング・ホールド》(ATK 3000)
《イエロー・ガジェット(A)》(ATK 1200)
《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)
《レッド・ガジェット》(ATK 1300)
《イエロー・ガジェット(B)》(ATK 1200)

魔法・罠

《血の代償》

伏せ1枚



ペガサス「……器の遊戯ボーイも、顔に似合わず容赦ありまセーン」

アキ「さっきまで明日香さんに怯えてた様子だったけど、デュエルが始まってから顔つきが変わったような……」

闇遊戯「相棒は『決闘者(デュエリスト)』だぜ? 相手が誰であろうと、自分の持てる全てを尽くし闘う。それが真の『決闘者』だ」

ペガサス「……フフ、そうデスネ」




TURN-5



明日香「くっ……!! いきなり3000以下に削られるなんて……!?」

明日香(ライフが8000のルールじゃなかったら、今ので終わってた!!)

明日香「っ……私のターン、ドロー!!」


【明日香 LP 2500】手札4


明日香「! 私は手札から《強欲な壺》を発動! デッキからカードを2枚ドローする!」


シュバッ!


明日香「! 手札から速攻魔法《サイクロン》を発動! フィールド上の魔法・罠カードを1枚破壊する!」

明日香「私は《血の代償》を破壊!」


ギュオオオォォン!!

バリィィーーンッ!


遊戯「っ……!」

明日香「これで、ガジェットととのコンボは断ち切った……!」

遊戯「……よかったの? 罠カードとしても扱う《起動砦 ストロング・ホールド》は、今の《サイクロン》で破壊できたよ?」

明日香「えぇ、これでいいんです。今『ストロング・ホールド』を破壊したとしても、後に続くガジェットの展開が止められなければ、意味は無いから……」

明日香「それに……『ストロング・ホールド』を倒す手なら、他にもあるわ!」

遊戯(……頭に血が上ってても、判断に関しては冷静、か)




遊戯(…………でも、まだ、だよね)




明日香「私は手札から、『韋駄天』の効果で手札に加えた《高等儀式術》を発動!」

明日香「デッキから、レベル4の通常モンスター、《デュナミス・ヴァルキリア》2体を墓地へ送り、手札のレベル8儀式モンスターを儀式召喚!!」

明日香「現れなさい!! 《サイバー・エンジェル-荼吉尼-(アニメオリジナル)》(ATK 2700)ッ!!」



荼吉尼『ハアァァッ……!!』ジャキジャキン!



遊戯「流石にレベル8ともなると攻撃力も高いね……」

明日香「特殊召喚に成功したこの瞬間、『荼吉尼』の効果発動!! 相手フィールド上にいるモンスター1体を、相手が選択して破壊する!!」

遊戯「……!」

明日香「さぁ、どれを破壊しますか?」

遊戯(……僕の場には《起動砦 ストロング・ホールド》が1体と、《イエロー・ガジェット》が2体で、他2色のガジェットが1体ずつ)

遊戯(『ストロング・ホールド』は、3色のガジェットの内どれか1つでも無くなれば、その時点で機能が停止してもとの攻撃力0になる……)

遊戯(でも、僕の場には《イエロー・ガジェット》が2体いる)

遊戯(このどちらかが破壊されても、もう片方が残ってれば、『ストロング・ホールド』の攻撃力は維持される)

遊戯(……まぁ、その後の攻撃からガジェットを守るのは、無理かな)

遊戯「……僕は《イエロー・ガジェット》を選択する」

明日香「でしょうね。……やりなさい『荼吉尼』!!」


荼吉尼『フゥッ……! ハアァッ!!』


ザシュウッッ!!


イエローガジェ『ッ……ッ……!!』バチバチ


ドゴオオォォンッ!!


遊戯「くっ……」




明日香「私はまだ通常召喚を行っていないわ……! 手札から2体目の《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)を召喚!」


マンジュ『……オオォォ……』


明日香「召喚に成功したことで効果発動! デッキから儀式モンスターか儀式魔法1枚を手札に加えることができる!」

明日香「私は儀式魔法《機械天使の儀式(アニメオリジナル)》を手札に!」

明日香「バトル!! まずは《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)で、残った方の《イエロー・ガジェット》(ATK 1200)に攻撃よ!!」



マンジュ『オオォォ……!』


ズドドドドッ!!


イエローガジェ『……! ……!』


バギャンッッ!!



遊戯「っつ…………!」

明日香「この瞬間!! ギアが欠けたことにより、《起動砦 ストロング・ホールド》の攻撃力は、0になる!!」



ストロング『グ……グオオ……ォォ……』


ガシャン、ガシャン……プシュー……


《起動砦 ストロング・ホールド》(ATK 3000 → 0)




遊馬「あぁっ!? 『ストロング・ホールド』が止まっちまった!」

ペガサス「遊戯ボーイは攻撃力0を晒してしまった! これを攻撃しないデュエリストはいまセーン!」

アキ「『荼吉尼』の攻撃を食らえばダイレクトアタックも同然……2700の大ダメージだわ!」

アストラル『一矢報いるか!?』

十代「よっしゃ!! やっちまえ明日香ーっ!!」




明日香「行くわよ!! 《サイバー・エンジェル-荼吉尼-》(ATK 2700)で、《ストロング・ホールド》(ATK 0)に攻撃!!」


荼吉尼『ハアアァァーッッ!!』






遊戯「迂闊だよ明日香さん! 伏せカードはちゃんと警戒しなきゃ!」

明日香「っ!!」

遊戯「罠カード発動! 《魔法の筒》ッ!!」

明日香「な――!!?」

遊戯「相手が攻撃宣言してきた時に発動! その攻撃を無効にして、攻撃モンスターの攻撃力分のダメージを与える!!」



十代「うわああぁ!! シリンダーだぁ!! 遊戯さん本当に容赦無ぇ!?」

遊星「『荼吉尼』の攻撃力は2700……彼女のライフは2500……!」

アキ「これを避けられなかったら、明日香さんは……!」



明日香「くっ……リバースカードオープン!! 速攻魔法、《神秘の中華なべ》発動!!」

遊戯「!」

明日香「自分の場のモンスター1体を生贄にして、その攻撃力か守備力の数値分、ライフを回復する!」

明日香「私は《サイバー・エンジェル-荼吉尼-》を生贄にし、その攻撃力、2700ポイント回復する!」



【明日香 LP 2500 → 5200】



明日香「対象がいなくなった《魔法の筒》の効果は無効となり、ダメージは発生しない!」



遊馬・アンナ「「あ、あぶなぁ~!!」」

十代「よ、良かった……そういうがカード伏せてあったかぁ」



遊戯「まぁ、かわすよね。流石に今のがすんなり通るとは僕も思ってないよ。折角始めたんだもの、もっと楽しまなきゃ!」ニコッ

明日香「……! ……私は、カードを1枚伏せて、ターンエンド……」



【明日香 LP 5200】手札2

モンスター

《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)

魔法・罠

伏せ1枚



ここまでです。

少なくてスマン。


相棒のLVモンスターの出番を期待してる人はもうちょっと待っててね。



いよいよZEXALも終わりかぁ、長かったような早かったような。

まぁ、10話位貯め撮りしたまま見れてないから、最終回が見れるのはちょっと遅れるかもだけど。


そして始まるARC-V。この>>1、未だにペンデュラム召喚なる物が良く分かりません。

これは第1話での親切なルール解説が期待されますな。

マスタールール3になるけどどうするのかな


こんばんわー>>1ですよー


遊戯VS明日香パート2、投下します。


>>837


とりあえずこのSS内ではマスタールール2で通そうかと。

そういや先攻ドロー無くなるんだよなぁ……

「俺の先攻、ドロー!」が聞けなくなるとは……


>>837


ライフ増減を書き忘れました。

現在AIBOのライフは6000です。




TURN-6



遊戯「僕のターン、ドロー!」



【遊戯 LP 6000】手札3



遊戯「!」

遊戯(……んー……ここは……)

遊戯「僕は《起動砦 ストロングホールド》を生贄にし! 《闇紅の魔術師》(ATK 1700)を生贄召喚する!」



闇紅『ハッ!』ザンッ



アンナ「あれ? 『ストロング・ホールド』、リリースしちまったぞ? いいのか?」

遊馬「っていうか、召喚するのは《グリーン・ガジェット》じゃないのか?」

ペガサス「恐らく、ガジェット戦術から別の戦術に切り替えるつもりなのでショウ」

十代「別の戦術?」

闇遊戯「『ストロング・ホールド』は、ガジェットが1種類欠けて機能停止していた」

闇遊戯「確かに、また3種類場に揃えることができれば、攻撃力は再び3000にアップする。だが、再起動に必要なパーツは《イエロー・ガジェット》だ」

遊星「《グリーン・ガジェット》を召喚してデッキから持ってこれるのは《レッド・ガジェット》……」

遊星「《イエロー・ガジェット》を場に出すには、まずグリーンを召喚、さらに中間のレッド、そして最後のイエロー、と、最低でも3回も召喚権を使わなければならない」

アキ「《血の代償》が無くなった今、3ターンもかけて『ストロング・ホールド』の再起動を狙うのは、ちょっと無謀でしょう?」

アストラル『《死者蘇生》のように、墓地のモンスターを復活させるようなカードでもあれば話は別だが、そういうわけでもないようだからな』




明日香「レベル6で、攻撃力1700……?」

明日香(打点は低いけど、ひょっとして、その分何か強力な効果が……)

遊戯「召喚に成功したこの瞬間、《闇紅の魔術師》の特殊能力発動! このカードに魔力カウンターを2つ乗せる!」

明日香「! 魔力カウンター……!」



《闇紅の魔術師》(魔力C 0 → 2)



遊戯「そして《闇紅の魔術師》は、自身に乗っている魔力カウンター1つにつき、300ポイント攻撃力がアップする!」

遊戯「今乗っているカウンターは2つ! よって攻撃力は600ポイントアップ!」


闇紅『ハアアァ……!』



《闇紅の魔術師》(ATK 1700 → 2300)



明日香「なるほど……そういう効果ってわけね……」

遊戯「そして僕は手札から魔法カード、《天よりの宝札(アニメ効果)》を発動!」

遊戯「互いのプレイヤーは手札が6枚になるようカードをドローする!」

遊戯「僕の手札は1枚、よって5枚ドロー!」

明日香「……私は4枚ドローするわ」

遊戯「そしてこの瞬間! 魔法カードが発動されたことにより、《闇紅の魔術師》の2つ目の特殊能力が発動!」

遊戯「自分、または相手が魔法カードを発動するたび、このカードに魔力カウンターを1つ置く!」

明日香「!」



《闇紅の魔術師》(魔力C 2 → 3)



遊戯「カウンターが増えたことで、攻撃力も300ポイントアップ!」



《闇紅の魔術師》(ATK 2300 → 2600)





遊戯(……新たな手札に《死者蘇生》は無し、《イエロー・ガジェット》も来ない、か。やっぱり『ストロング・ホールド』は切り捨てて正解だったかな)

遊戯「……バトル!! 《闇紅の魔術師》(ATK 2600)で、《マンジュ・ゴッド》(ATK 1400)に攻撃!!」

遊戯「『闇紅衝撃波導』ッ!!」



闇紅『ハアアァーーッ!!』


ギュバアァーーッ!!


マンジュ『オオォォオ……!?』


ズバアァンッ!!



明日香「ぐうぅっ……!!」



【明日香 LP 5200 → 4000】



遊戯「そして、《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)と《レッド・ガジェット》(1300)の2体で、ダイレクトアタック!!」

明日香「これ以上はやらせないわ! 永続罠発動! 《リビングデッドの呼び声》!!」

遊戯「……!」

明日香「自分の墓地に存在するモンスター1体を、攻撃表示で特殊召喚する! 戻ってきて! 《サイバー・エンジェル -荼吉尼-》(ATK 2700)!!」


十代「おおぉ! 『荼吉尼』が復活したぜ!」

遊星「今の《闇紅の魔術師》は攻撃力2600……僅かに及ばない!」

闇遊戯「あぁ。しかもその上……」



明日香「特殊召喚に成功したことで『荼吉尼』の効果が発動! 相手の場のモンスター1体を、相手が選らんで破壊する!」

遊戯「……《レッド・ガジェット》(ATK 1300)を選択するよ」



荼吉尼『セアァッ!!』



ザシュウッ!!

バギンッ!!



明日香「さぁ、どうします? ターン終了ですか?」

遊戯「ううん、こうさせてもらうよ。僕はバトルを終了して、メインフェイズ2に移行」

遊戯「そして手札から魔法カード発動! 《振り出し》!!」

明日香「!? ふ、《振り出し》って確か……!!」

遊戯「知ってるみたいだね。手札1枚をコストにすることで、フィールド上のモンスター1体を、持ち主のデッキの一番上に戻す!」

遊戯「僕が戻すモンスターは当然……《サイバー・エンジェル-荼吉尼-》だ!!」



ぼんっ!!



遊馬「お、お……? なんか、でっかい手が出てきたぞ」



ガシッ!


荼吉尼『!?』



アンナ「あ、捕まった」



ぶんっ!ぶんっ! ぐるぐるぐる……!



アキ「振り回されて……」



スポーーンっ!!



十代「デッキに飛んでった……」

アストラル『……凝った選出だな』

ペガサス「お褒めにあずかり光栄デース♪」



明日香(くっ……墓地送りでも除外でもなく、『戻す』効果! しかも再召喚が面倒な儀式モンスターに対してっ……!!)

遊戯「魔法カードが発動されたことで、《闇紅の魔術師》にカウンターが乗り、攻撃力が300アップ!」



《闇紅の魔術師》(ATK 2600 → 2900) (魔力C 3 → 4)



遊戯「そして! 《闇紅の魔術師》の更なる特殊能力発動ッ!」

明日香「なっ、そのモンスターまだ効果があるの……!?」

遊戯「魔力カウンターが乗るカードは、基本的にそれを取り除いて能力を発動するんだよ。覚えておいた方がいいかもね」

遊戯「1ターンに1度、このカードに乗った魔力カウンターを2つ取り除くことで、相手の手札を1枚、ランダムに選んで捨てる!」

明日香「て、手札破壊……!」




遊戯「あ、手札はシャッフルしてくれるかな。左から2番目のカード、《マンジュ・ゴッド》で手札に加えた、確か……《機械天使の儀式》だよね?」

明日香「お、覚えてたんですか?」
 
遊戯「あ、やっぱり当たってたんだ。公平さを考えるならシャッフルしないと」

明日香「は、はい……」シャカシャカ

明日香「……じゃあ、これで……」

遊戯「んー、どうしようかなぁ……」

遊戯「……よし、一番右のカードを捨ててもらえるかな?」

明日香「っ……わかりました……」

明日香(結局《機械天使の儀式》じゃないっ! どうしてこんなピンポイントで当てられるの!?)

明日香(余計に『荼吉尼』を再召喚する機会が減ったわ……)

遊戯「カウンターが2つ減ったことで、《闇紅の魔術師》の攻撃力は600ポイントダウンするよ」



《闇紅の魔術師》(ATK 2900 → 2300)



遊戯「僕はカードを2枚伏せて、ターン終了!」



【遊戯 LP 6000】手札2

モンスター

《闇紅の魔術師》(ATK 2300) (魔力C 2)
《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)

魔法・罠

伏せ2枚





遊馬「……なんか、遊戯さんのデュエルって、すげぇなぁ……」

アストラル『あぁ……! 決して明日香が弱いわけではない。むしろ彼女のタクティクスはとても良い』

アストラル『だが、それ以上に遊戯のタクティクスが洗練されている!』

十代「だよなぁ!」

アストラル『ガジェット戦術が通じなくなったと分かってからの戦術の切り替え』

アストラル『《天よりの宝札》でただドローするだけでなく、それにより《闇紅の魔術師》にカウンターを置き……』

アストラル『攻撃が通らなくとも、ドローした《振り出し》により、相手のエース級モンスターをデッキトップに戻すことで、場をがら空きにした上ドローさえも封じる』

十代「うんうん!」

アストラル『そして再びカウンターを置いた後、それを消費して手札破壊を行うことで、《天よりの宝札》による相手にドローさせたディスアドバンテージを軽減……』

アストラル『この一連の流れるような動きは、見事の一言に尽きる……!』

十代「そうだろう、そうだろう!? やっぱ遊戯さんは強くてカッコいいぜ!!」

アキ「十代さん、明日香さんの応援はどうしたの!」

十代「あ……ははは……つ、ついな。どうも遊戯さんの方に肩入れしたくなっちゃうんだよなぁ……」




明日香「っ…………」イライラ




アキ(あっ……まずいわ、今の聞かれてたみたい……)




TURN-6




明日香(……何よ!! さっきは『頑張れ』とかなんとか言っといて、結局遊戯さんの方がいいんじゃない!!)

明日香(……十代の中で私の存在は……滅多に会ったことのない人よりも、劣ってるんだ……)

明日香(……あーーっもう!! なんでこんな気持ちにならなきゃいけないのよ!! 十代のバカ!!)

明日香「……ッ!」キッ!

明日香「私のターン!! ドロー!!」



【明日香 LP 4000】 手札6




明日香(ドローカードは『荼吉尼』……今、これを召喚する術は無い)

明日香(……だったら!)

明日香「手札から速効魔法、《手札断殺》を発動! 互いのプレイヤーは手札を2枚捨てた後2枚ドローする!」

明日香(今は手札にあっても仕様が無い……ここは墓地に送る!)



闇遊戯「ドローロックを切り抜けてきたか」

ペガサス「遊戯ボーイは実質、手札の総入れ替えデスネ」

遊星「しかし、遊戯さんの2枚の手札の内1枚は《グリーン・ガジェット》……」

遊星「ガジェット戦術を破棄した今、これはむしろ遊戯さんにとって好都合かもしれない」



遊戯「2枚捨てて……2枚ドロー、と」

遊戯「魔法カードが発動したから、《闇紅の魔術師》に魔力カウンターが置かれて、攻撃力は300ポイントアップするよ」



《闇紅の魔術師》(ATK 2300 → 2600) (魔力C 2 → 3)



明日香「ドロー!! ……! 私は手札から魔法カード《死者蘇生》を発動! 自分、もしくは相手の墓地のモンスター1体を特殊召喚する!!」

明日香「蘇りなさい! 《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)!!」



韋駄天『ハァッ!!』



遊戯「……魔法カードが発動したことで、《闇紅の魔術師》にカウンターが置かれる」



《闇紅の魔術師》(ATK 2600 → 2900) (魔力C 3 → 4)



明日香「構わないわ! 特殊召喚に成功したことで、『韋駄天』の効果発動! 墓地の魔法カード1枚を手札に加える!」

明日香「私は《機械天使の儀式》を手札に加えるわ!」

遊戯「あ、結局それが墓地に行ってたんだ……」

明日香「そして《機械天使の儀式》を発動!! レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるよう、手札、自分フィールド上からモンスターを生贄に捧げる!!」

明日香「私はレベル6の『韋駄天』を生贄にし、レベル6の《サイバー・エンジェル -弁天-(アニメオリジナル)》(ATK 1800)を儀式召喚!!」



弁天『フウゥン……! たあぁ!!』



遊戯「魔法カード発動により、さらにカウンターが置かれる」



《闇紅の魔術師》(ATK 2900 → 3200) (魔力C 4 → 5)




アンナ「あれ……? なぁ、オレあんまり詳しくないけど、儀式召喚って、リリースするモンスターは、召喚する儀式モンスターのレベルを超えてればいいんじゃなかったけ?」

アンナ「なんでリリースするモンスターと、儀式モンスターのレベルがぴったりじゃないとダメなんだ?」

ペガサス「イェス。ユーの言うとおり、普通は生贄にするモンスターのレベルの合計値は、召喚するモンスターのレベル以上になっていればOKデース」

遊馬「じゃあ、なんで……」

十代「それは、《機械天使の儀式》が、全ての『サイバー・エンジェル』の儀式召喚に使えるからさ」

アンナ「全ての……?」

闇遊戯「元々、儀式召喚と言うものは、儀式モンスターに、それと対になる、そのモンスター専用の儀式魔法を使う召喚方法だ」

闇遊戯「1枚のカードが、対となるもう1枚のカード『だけ』にしか使えず、そのカードも、対となるカードが無ければ意味を成さない」

闇遊戯「召喚さえしてしまえば、強力なモンスターを従えることができるが、そこに至るまでの過程が困難なんだ。それが、『儀式召喚』……」

遊星「だが、これが後になって、あるカテゴリや属性の儀式モンスターならば、1種類の儀式魔法で、何種類かの儀式モンスターを召喚できるようなカードが出てきた」

遊星「それが、今明日香さんが使った《機械天使の儀式》のようなカードだ」

十代「要はさ、あの儀式魔法は、『弁天』以外にも、『韋駄天』や『荼吉尼』にも対応してるってわけだ」

遊馬「ふぅーん、なるほどな~……」

アンナ「でも、それじゃ他の儀式モンスター達の立場が――って、あぁ、だからか!」

アキ「アンナちゃん、わかったみたいね」

遊馬「え? どういうことだよ?」

アストラル『つまりだ。そういった、「いくつかの儀式モンスターに対応した儀式魔法」によって、そのモンスターばかりが強くならないよう、「制限」を設けたのだ』

ペガサス「それが、『レベルの合計が召喚するモンスターのレベルと同じになるように』……の一文というわけデース」

闇遊戯「普通の儀式モンスターには無い制限を設けることで、バランスを取ってるのさ」

遊馬「はぇ~……なんか、皆の話は為になるな!」

アストラル『……本当にわかっているか?』

遊馬「あぁ! とりあえず、儀式召喚が難しいってことは良く分かったぜ!」

アストラル『…………』

遊星「まぁ、そうだな。確かに儀式召喚は難しい。俺の時代でも滅多に見ない」

アキ「……滅多というより、全く見てないと言った方がいいかも……」




明日香「さらに手札から装備魔法、《契約の履行》を発動!」

明日香「ライフを800ポイント支払うことで、自分の墓地の儀式モンスター1体を特殊召喚し、このカードを装備する!!」

明日香「三度現れよ! 《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)!!」



韋駄天『ハァッ!!』



【明日香 LP 4000 → 3200】



遊戯「……魔法カード発動により、カウンターを置く」



《闇紅の魔術師》(ATK 3200 → 3500) (魔力C 5 → 6)






遊馬「おいおい……! さっきから明日香さん何やってんだ!?」

遊馬「魔法カードを使いたいのはわかるけど、これじゃ《闇紅の魔術師》の攻撃力が上がるばかりだぜ!」

十代「……明日香は何の考えも無しに自分を追い込むような真似はしない。きっと何か策があるはずだ!」



明日香「『韋駄天』が特殊召喚に成功したことで効果発動! 墓地から魔法カード1枚を手札に加える!」

明日香「今度は《強欲な壺》を手札に加えるわ!」

明日香「そしてそのまま発動! 《強欲な壺》の効果で、カードを2枚ドロー!!」シュバッ!

遊戯「……カウンターを置くよ」



《闇紅の魔術師》(ATK 3500 → 3800) (魔力C 6 → 7)



明日香「!! 来た……! 手札から装備魔法《リチュアル・ウェポン》を『弁天』に装備!!」

明日香「このカードは、レベル6以下の儀式モンスターにのみ装備でき! 装備モンスターの攻撃力を1500ポイントアップさせる!!」



《サイバー・エンジェル-弁天-》(ATK 1800 → 3300)





遊戯「だけど、それじゃ《闇紅の魔術師》を倒すには足りない。魔法カード発動で、さらにカウンターが置かれ、300攻撃力がアップ!」



《闇紅の魔術師》(ATK 3800 → 4100) (魔力C 7 → 8)



明日香「ならこれでどう!? 手札から速効魔法《禁じられた聖杯》を発動!!」

遊戯「!!」

明日香「モンスター1体を選択して、エンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力を400上げ、効果を無効にする!!」

明日香「当然対象に選ぶのは《闇紅の魔術師》!! 効果が無効になることで、魔力カウンターは全て消え、攻撃力もリセットされるわ!!」



バシャアッ!!


闇紅『く、ううぅ……!?』



《闇紅の魔術師》(ATK 4100 → 1700 → 2100) (魔力C 8 → 0)



アンナ「おぉ! 攻撃力がガクッと下がったぜ!」

アストラル『これならば今の「弁天」で容易に突破できるぞ!』









遊戯(……やっぱり……『まだ』ダメだね。まだ――――)









遊戯(――――僕を見ていない)






遊戯(対戦相手の僕ではなく、別のことに囚われて、『正しいデュエル』ができてない)




明日香「まだよ!! 自分の墓地の、光属性モンスターである《デュミナス・ヴァルキリア》2体をゲームから除外して、《神聖なる魂》(ATK 2000)を特殊召喚!!」



神聖『フッ……ハッ!』



遊戯(飛ばすなぁ……これは大分キてるかな……?)

遊戯(……ここは、一度通してあげようか)

明日香「バトルよ!! まずは《サイバー・エンジェル-弁天-》(ATK 3300)で、《闇紅の魔術師》(ATK 2100)に攻撃!!」

明日香「『エンジェリック・タン』ッ!!」



弁天『ハアアァーーッ!!』



ドゴドゴドガッ!!



闇紅『うあああぁ!!』



ズバアアァンッ!!




遊戯「うっく……!」



遊戯【LP 6000 → 4800】



明日香「この瞬間ッ! 『弁天』のモンスター効果発動!!」

明日香「このモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送ったとき、破壊したモンスターの守備力分のダメージを与えるッ!!」

遊戯「!? 《闇紅の魔術師》の守備力は2200……!!」

明日香「よって2200のダメージを、受けてもらうわ!!」



弁天『ラァッ!!』



ドゴオォッ!!



遊戯「くうううぅぅっ……!?」



【遊戯 LP 4800 → 2600】





ペガサス「あの遊戯ボーイ相手に、1回の攻撃で3400ものダメージを……!」

遊星「やりますね、彼女。流石は十代さんの御友人だ」

アキ「しかもまだ、2体のモンスターの攻撃が残ってるわ!」

十代「…………でも、なんか……」

闇遊戯「…………」




明日香「続いて《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)で《グリーン・ガジェット》(ATK 1400)に攻撃!!」



韋駄天『ハァッ!!』



バキャッ!!

グシャアンッ!!



遊戯「っ……!!」



【遊戯 LP 2600 → 2400】



明日香「そしてッ!! 《神聖なる魂》(ATK 2000)で、ダイレクトアタックッッ!!」



神聖「ハァァァ……!」



カッ!!



遊戯「っっづ……!!」



【遊戯 LP 2400 → 400】



明日香「ハァ……! ハァ……! どう!? これが私のサイバー・ガールの力よ!!」

遊戯「……うん、凄いね。効果を無効にすることで攻撃力を下げてくるとは思わなかったなぁ。せっかく沢山溜まった魔力カウンターも全部パーだ」

遊戯「……『韋駄天』を蘇生させて、効果で儀式魔法を回収」

遊戯「回収した儀式魔法を使って、新たに『弁天』を儀式召喚しつつ、『韋駄天』を墓地送りにすることで《契約の履行》での特殊召喚を可能にする」

遊戯「そして再び効果を使って今度は《強欲な壺》を回収して発動し手札を増やす……」

遊戯「そしてドローした《リチュアル・ウェポン》と《禁じられた聖杯》を使って《闇紅の魔術師》を撃破……」

遊戯「完璧な流れだよ! うん、やっぱり凄い!……強いんだね、明日香さん」

明日香「えっ!? あ、いえそんな! ほんとに私なんて、まだまだ、全然大したこと無いです!」











遊戯「…………ただ……ちょっとだけ、『自分勝手』かな?」









明日香「……え……?」

遊戯「どうかな。全力で力をぶつけて、ちょっとは、落ち着つけた?」

明日香「……あ……」




十代「……? 遊戯さん、何を話しているんだろう」

遊星「……さっきよりも声が小さくて聞き取れませんね……」

闇遊戯(……始めたか。まぁ、相棒なら大丈夫だろう)





遊戯「あのさ、明日香さん。明日香さんは、どんデュエルが理想的だと思う?」

明日香「理想的な……デュエル……?」

明日香(何? 遊戯さんは、何を聞こうとして……?)

明日香(『理想的』……ライフを削られないこと? 沢山コンボを決めること?)

明日香(相手の手を超えること? 相手の手を封じること? いや、そもそも、負けないこと?)

明日香(………違う。そうじゃない。私が、あの学校で、皆と……十代と一緒に学んだことは、そんなことじゃない……!)

遊戯「……僕はね、デュエルが終わったときとに、お互いが、『楽しかった』と思えるデュエルこそ、理想的なデュエルだと思うんだ」

明日香「……私も、そう思います……」

遊戯「じゃあ、質問なんだけど……明日香さん、今こうして僕とデュエルしていて、楽しい?」

明日香「ッ……!?」

遊戯「『楽しい』っていうのとは、ちょっと違う気持ちでプレイしてるよね」

遊戯「そういう気持ちが、もし、相手に伝わっちゃったら、どうなるかな」

明日香「え……あ……!」

遊戯「きっと、相手も、『楽しくないな』って、思っちゃうよね」

遊戯「明日香さん、ずっと僕じゃなくて、十代君と喧嘩したことが頭の中にあったでしょう?」

遊戯「対戦相手を見ないでデュエルするっていうのは、相手を思いやらないデュエルになっちゃうんだ」

明日香「ごっ……ごめんなさいっ!! わ、私、なんて失礼なこと……!!」

遊戯「あ、いや! 別に怒ってるわけじゃないんだ! ただ、明日香さん自身が、デュエルを楽しめてないのは、良くないと思って」

遊戯「このままでデュエルが終わったら、僕も悲しいし……ね」





明日香「本当にごめんなさい!! 私っ、そんなつもりじゃなくて……! い、今からちゃんとやりますから!!」

明日香「私は手札から――――」

遊戯「あ、ちょっと待って! その前に、僕のカード発動させて!」

遊戯「戦闘ダメージを受けたこの瞬間、罠カード、《ダメージ・ゲート》発動!」

遊戯「そのとき受けた戦闘ダメージの数値以下の攻撃力を持つモンスター1体を、特殊召喚する!」

遊戯「僕が受けたダメージは2000! 僕は攻撃力1000の《サイレント・ソードマン LV3》を墓地から特殊召喚!」



ギィィィ……!



ソードマン『はっ!』




明日香「え!? そんなカードいつ……まさか、私の《手札断殺》!」

遊戯「墓地に送ったのは《振り出し》を使った時だよ。コストに使ったんだ」

明日香(な、なんて抜け目の無い……)

明日香「……私は手札から永続魔法、《強欲なカケラ》を発動して、ターンエンド……!」




【明日香 LP 3200】手札0

モンスター

《サイバー・エンジェル-弁天-》(ATK 3300)
《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)
《神聖なる魂》(ATK 2000)

魔法・罠

《リビングデットの呼び声》(対象無し)
《リチュアル・ウェポン》(《サイバー・エンジェル-弁天-》装備)
《契約の履行》(《サイバー・エンジェル-韋駄天-》装備)
《強欲なカケラ》




アンナ「……ライフは圧倒的に遊戯の方が下回ってるけど……」

アンナ「なんでだろう……負けるヴィジョンが湧いてこない……」

遊馬「……それ、俺も思った」


アキ(なんだか明日香さんが慌ててるようだけど……遊戯さん、明日香さんに何を言ったのかしら……?)




TURN-8




遊戯「僕ターン、ドロー」



【遊戯 LP 400】手札3



遊戯「このスタンバイフェイズ時、《サイレント・ソードマン LV3》の特殊能力発動!」

遊戯「『サイレント・ソードマン』はターンが経過する度に進化するLVモンスター!」

遊戯「このカードを墓地へ送ることで、デッキまたは手札から、《サイレント・ソードマン LV5》(ATK 2300)を特殊召喚する!!」



パアアァ……!


ソードマン『フゥンッ……!』




明日香「! でも、攻撃力は2300……それでは攻撃力3300の『弁天』には勝てない!」

明日香「LVアップすれば分からないけど、それにはまた自分のスタンバイフェイズを迎えることが必要なはず……」

遊戯「確かに、正規の方法で召喚するなら、このモンスターでダイレクトアタックに成功した状態で、なおかつ次のターンまで生き延びなければならない」

遊戯「でも、そんなことをしなくても、『無理やり進化』させる方法もある!」

明日香「!! まさか――」

遊戯「僕は手札から《強欲な壺》発動! デッキからカードを2枚ドローする!」シュバッ

遊戯「そして、手札から魔法カード、《レベルアップ!》発動!!」

遊戯「場に存在する『LV』を持つモンスター1体を墓地へ送り、そのカードに記されているモンスターを、召喚条件を無視して手札・デッキから特殊召喚する!!」

遊戯「さらに進化せよ!! 《サイレント・ソードマン LV7》(ATK 2800)!!」



ソードマン『……ハッ!!』ザンッ!




アストラル『1ターンでLVモンスターを最終形態まで進化させるとは……』

遊星「あぁ。流石だぜ、相棒!」




明日香「そ、それでも攻撃力は2800! 『弁天』には届かな――」

遊戯「それはどうかな?」

明日香「っ!」

遊戯「《サイレンド・ソードマン LV7》の特殊能力!! このカードが表側表示で存在する限り、フィールド上の魔法カードの効果は、全て無効となる!!」

明日香「!? 魔法が、無効!?」

遊戯「これにより、《リチュアル・ウェポン》は効力を失い、『弁天』の攻撃力は元に戻る!」



《サイバー・エンジェル-弁天-》(ATK 3300 → 1800)



明日香(まずい!? これじゃ《強欲なカケラ》も、カウンターが置けない!!)

遊戯「さぁ、バトルだ! 《サイレント・ソードマン LV7》(ATK 2800)で、《サイバー・エンジェル-弁天-》(ATK 1800)を攻撃!!」

遊戯「『沈黙の剣 LV7』ッッ!!」

明日香「くっ……《神聖なる魂》の効果! 相手のバトルフェイズ中のみ、相手の全モンスターの攻撃力を300下げる!」



《サイレント・ソードマン LV7》(ATK 2800 → 2500)



遊戯「それでも『サイレント・ソードマン』の方が上なのは変わらない!」


ソードマン『オオオォッ!! ハアァ!!』





――――斬ッッ!!







弁天『ウウゥ……!? 』



ドガアアァンッ!




明日香「うぅ……!」



【明日香 LP 3200 → 2500】



遊戯「バトル終了。メインフェイズ2に行くよ。僕は手札の《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1000)を召喚!」



マジシャン『やぁっ!』



遊戯「そしてカードを2枚伏せ、ターンエンド」



【遊戯 LP 400】手札0

モンスター

《サイレント・ソードマン LV7》(ATK 2800)
《サイレント・マジシャン》(ATK 1000)

魔法・罠

伏せ3枚






TURN-9





明日香(魔法カードを永続的に封じるなんて……! どうする!? 手札は0、頼みのモンスターは倒された!)

明日香(この状況を覆すカードが、私に引ける……?)

明日香「……私の、ターン……!!」























――――じゃあ、質問なんだけど……明日香さん、今こうして僕とデュエルしていて、楽しい?

 
 

――――『楽しい』っていうのとは、ちょっと違う気持ちでプレイしてるよね。

――――そういう気持ちが、もし、相手に伝わっちゃったら、どうなるかな。









明日香「……っ……!」




――――――――――――――――――――――――――――


明日香『……バカアァァーーッッ!!!』

十代『痛ったあぁーーー!!?』


―――――――――――――――――――――――――――――





明日香「……っく……ぅ……!」フルフル

明日香(…………駄目だ……集中できない! やっぱり、こんな気持ちで、デュエルなんてできない……!)

明日香(こんな、半端な気持ちでカードを引いても、逆転の手なんて、引き当てられるわけ……)




十代「……明日香……?」




明日香(……そうよ……分かってる……十代に悪気があったわけじゃないことくらい……)

明日香(それを、勝手に一方的に怒ってぶった挙句……憧れの人に対して失礼なデュエルまでして……!)

明日香(私……最低じゃない……!!)

明日香(……こんな私を……十代は、見てくれるのかしら……)

明日香(…………嫌われちゃった、かしら……さっきも無視しちゃったし……)

明日香(ひょっとして、もう前みたいに、私のデュエルで、笑ったり、喜んだり……)

明日か(……して、くれないかも……)ジワッ……





アンナ「どうしたんだ……? なんか明日香姉ちゃん、急に元気無くなったぞ……?」

遊馬「あぁ、噴火しててた火山がいきなり止まったみてーだぜ……」

十代「…………」




遊戯「……明日香さん」

明日香「っ……! ごめんなさい! なんでもないですから! 続けましょう!」ゴシゴシ

遊戯「ねぇ、明日香さん。ドローする前に、ちょっと僕の話、聞いてくれるかな」

明日香「……?」

遊戯「まだ、君の心の中のわだかまりは、取れてないよね」

明日香「っ!! い、いえ! 大丈夫です! もう真面目にやれま――」

遊戯「大丈夫に見えないんから言ってるんだけどなぁ……とにかく、聞いてくいれると嬉しいんだけど」

明日香「…………はい……」

遊戯「このまま明日香さんの気持ちがモヤモヤしたままデュエルしても、明日香さんのデッキのカード達も、嬉しくないと思うんだ」

遊戯「勿論僕もだし、それに何より、十代君も」

明日香「! …………」

遊戯「やっぱり、明日香さんが、真っ直ぐに、自分のデュエルをできるのが一番いいと思うから……」

遊戯「まず、明日香さんの心の闇を、取り除いてみようか」

明日香「……心の、闇……」




遊馬「遊戯さん何喋ってんだ? なんか声が小さくて聞こえないぜ」

闇遊戯「聞こえなくていいんだ。相棒は今、天上院にのみ聞こえるように話してる」

アンナ「? 何でだよ、内緒の話か?」

闇遊戯「まあ、そうだな。なんにせよ、俺達が知る必要は無いさ」

アキ(……! なるほど、そういうことだったのね。うまくいくといいけど……)






遊戯「明日香さん、十代君とは、どれくらい一緒にいたのかな?」

明日香「え……? さ、3年間、デュエル・アカデミアで一緒でした、けど……」

遊戯「じゃあ、その3年の間、十代君は、一度でも明日香さんのこと、『どうでもいい』とか、『嫌いだ』、みたいな言葉をかけたり、態度を取ったことってあった?」

明日香「そ、そんなこと……! 絶対無いです! 十代は私たちを仲間と言ってくれて、いつも私たちを笑顔にしてくれた!」

遊戯「ふふ、だよね。じゃあ、さっきの十代君が、本気で君のこと無視してたわけじゃないってことも、本当は分かってるんだよね?」

明日香「!」

遊戯「ただ、いきなり訳の分からないところに連れて来られて、不安になっちゃったこととか……」

遊戯「唯一心を許せる人がいて、それがずっと会いたかった大切な人だったこととか」

遊戯「その人に素っ気無い態度取られたこととか、色んなことが、もう、ごっちゃになって、自分でも良く分からない内に、カァーっとなっちゃっただけなんだよね」

遊戯「それで、勢いでビンタまでしちゃったんだ」

明日香「…………はい」

遊戯「本当は、後悔してるんでしょ? でも、自分から謝りに行くのが何となく億劫で、意地を張っちゃったりして、ね」

明日香「…………はい……」




遊戯「でもね……それで十代君が、君のことを嫌いになったりするなんてことは、絶対無いよ」

明日香「え……?」

遊戯「君は知ってるはずだよ。それこそ僕よりもずっとずっと、深いところまで」

遊戯「十代君が、泣きそうになってる仲間を放っておける程、冷たくなんかない、とっても優しくて、青空みたいに広い心をもってるってことを」

明日香「…………で、でも……」









十代「 明 日 香 !!!」






明日香「っ……!? 」





十代「どうしたんだよ! そんな暗い顔でデュエルして! さっきのことなら謝るよ! 悪かった!」

十代「悪かったから……今はデュエルに集中しようぜ!」

十代「相手はあの遊戯さんなんだぜ!? 楽しまなきゃ損だろ!」

十代「そんな悲しい顔でデュエルするお前なんて、見たくねぇよ!」

十代「俺が好きなのは、お前の、気高くてカッコいいデュエルなんだからさ!!」


闇遊戯「…………」ニヤリ


十代「カードを引くんだ明日香!! 自分と、自分のデッキを信じて! いつもみたいにカッコよく宣言しろ!!」

十代「ちゃんとお前の、お前らしいデュエルを見せてくれよ!!」







明日香「……十代…………」

遊戯「ね? 言ったとおりでしょ。大したことじゃないんだよ。喧嘩したら、また仲直りすればいいだけなんだから」

遊戯「何も心配することなんて無い。後でデュエルが終わったら、一言謝ろう。それで元通りだよ!」

明日香「……っ……はいっ……!」グスッ

遊戯「それじゃあ、続き、やれるかな?」ニコリ





明日香「…………えぇ!! 勿論!!」




遊戯(……うん。真っ直ぐな目になった。これならもう大丈夫だね)

遊戯(さてと、そうと来れば僕も気合入れないとね……!)






アキ「良かった……うまく行ったみたいだわ」

闇遊戯「十六夜は気づいていたか。相棒の真意に」

アキ「途中からでしたけどね。……あなたは初めからこうなることを予測していたんですか?」

闇遊戯「相棒は真の決闘者だ。デュエルをしていれば、嫌でも相手の気持ちや考えが理解できてしまう」

闇遊戯「そうなれば、心底優しい相棒のことだ。天上院の心に生まれた僅かな闇を、消してやろうとするだろうと思ってな」

アキ「そういうことだったのね……でも、それなら別に、あなたでも良かったんじゃ?」

闇遊戯「……俺は相棒のようにはなれない。俺は決して、相棒ほど優しい心は持ち合わせてないし、相手を思いやる気持ちにも、少々欠けているからな」

闇遊戯「俺に無い強さを、相棒は持っているのさ」







明日香(……カードを引くことを、恐れないで)

明日香(自分と、自分のデッキを信じて……いつもみたいに……!)






明日香「私のターン!! ドロー!!」






【明日香 LP 2500】手札1





ここまでです。


……おかしい、明日香さんがめんどくさい女になっている。これじゃまるでシャークさんじゃないか。

そして遊馬並のカウンセリングを実行する相棒……自分でやっといてなんだけど、どういうことなの……

ここまで来ると最早キャラ崩壊だろうか?


次スレの件なんですが、どうするべきか。

まだ立てなくても大丈夫なような気もするけど……

速攻魔法《>>1召喚》を発動!
コストを1レス支払い、>>1をこのスレに召喚する!


>>901

カウンター罠、《召喚拒否》発動!

コストに1レス支払い、さらに、>>1の《プライド》と《信用》を墓地へ送ることで、その効果を無効にして破壊!!


……嘘ですちゃんと召喚されますよ!



お待たせしました、遊戯VS明日香、今回で完結です。


投下は9時頃に始めますよー。




明日香(……カードを引くことを、恐れないで)

明日香(自分と、自分のデッキを信じて……いつもみたいに……!)

明日香「私のターン!! ドロー!!」



【明日香 LP 2500】手札1



明日香「…………!!」

明日香(来た!!)



遊戯「この瞬間《サイレント・マジシャン LV4》の特殊能力発動!!」

遊戯「『サイレント・マジシャン』もまた、『サイレント・ソードマン』と同じく、自身を成長させする能力を持っている!」

遊戯「相手がカードをドローするたび、このカードに魔力カウンターを1つ置く!」

遊戯「置かれているカウンター1つにつき、500ポイント攻撃力がアップ!!」



マジシャン『はあぁぁ……!』



《サイレント・マジシャン》(ATK 1000 → 1500) (魔力C 0 → 1)



アンナ「あ、ちょっと大きくなった」

十代「相手がドローする度に成長するモンスターか……!」

遊馬「アストラル、あれってどの位まで成長するんだ?」

アストラル『……確か、《サイレント・マジシャン LV4》に乗せられる魔力カウンターは最大で5つまでだったと記憶している』

アストラル『5つカウンターが溜まったそれをリリースすることで、LV8に進化する、というカードだった筈だ』

遊星「だが、正規の方法で召喚するとなると、相手に5回ドローさせなければならない」

遊星「召喚の難易度は《サイレント・ソードマン LV7》にも劣らないだろう……」

アキ「……ねぇ、攻撃力1500にはなったけど、それでも、《神聖なる魂》には500ポイント劣ってるわ」

アキ「遊戯さんの残りライフは400……攻撃を受けたら負けてしまうはずなのに……何故わざわざ召喚したの?」

闇遊戯「それはきっと、相棒の伏せカードに答えがあるだろうな」




明日香「手札から、《放浪の勇者 フリード》(ATK 1700)を召喚!!」


フリード『……フンッ!』



十代「あ、あのカード!!」

遊馬「十代さん、あれ知ってんのか?」

十代「あぁ! あれなら行けるかもしれないぜ!!」



明日香「《放浪の勇者 フリード》のモンスター効果発動!!」

明日香「1ターンに1度、自分の墓地の光属性モンスター2体をゲームから除外することで、このカードよリ攻撃力の低いモンスター1体を選択し破壊する!!」

遊戯「……ちゃんと逆転のカードを引き当てられたんだね……明日香さん、やっぱり凄いよ!」

明日香「私は墓地の光属性モンスター、《ハッピー・ラヴァー》と《マンジュ・ゴッド》を除外して!」

明日香「《サイレント・ソードマン LV7》を、破壊!!」

明日香「『ジャスティス・ブライト』!!」



フリード『ハアアァ!!』


カッッ!!




遊戯「でも、ただでやられる訳にはいかないんだ! 罠カード発動! 《生贄の祭壇》!!」

明日香「っ!?」

遊戯「自分フィールド上のモンスター1体を選択して墓地に送り、そのモンスターの元々の攻撃力分のライフを回復する!!」

遊戯「僕は《サイレント・ソードマン LV7》を墓地へ送り、その攻撃力、2800ポイントのライフを回復!!」



【遊戯 LP 400 → 3200】





十代「うおぉぉ!? ここへ来て回復カード!?」

アストラル『効果破壊もうまく回避されてしまったか!』



明日香「くっ……! でも、どっちにしろ厄介なモンスターは消えた! これで魔法カードも発動できるようになったわ!」

明日香「バトル!! 《神聖なる魂》(ATK 2000)で、《サイレント・マジシャン LV4》を(ATK 1500)!!」



神聖『ハァァ……!!』



遊戯「リバースカードオープン! 永続罠、《六芒星の呪縛》を発動!!」

明日香「!? えっ……!?」

遊戯「フィールド上のモンスター1体を対象にして発動! このカードがある限り、対象となったモンスターは攻撃宣言できず、表示形式の変更もできなくなる!」



ブゥゥン……

ガチィッ!



神聖『う、うぅ……!』



明日香「そ、それは、5ターン目で伏せていたカード……!? なんであの時発動しないで――」




――――どうかな。全力で力をぶつけて、ちょっとは、落ちついたかな?



明日香「!!」

明日香(そうか……あの時は、一度私を冷静にさせるために、わざと喰らったのね……!!)

明日香(この人は……いったいどこまで私の手を……!?)

明日香「っ……まだ『韋駄天』と『フリード』の攻撃が残ってるわ!!」

明日香「《サイバー・エンジェル-韋駄天-》(ATK 1600)で、《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1500)に攻撃!!」


韋駄天「はっ!!」



遊戯「それを待っていたよ! 罠カードオープン! 《強欲な贈り物》!!」

明日香「なぁ……!!? ご、《強欲な贈り物》ですって!!?」

遊戯「知ってるみたいだね。だったら話は早い。この効果で相手はカードを2枚ドローする!!」

明日香「……2枚、ドロー……!」

遊戯「相手がドローしたこの瞬間、《サイレント・マジシャン LV4》に魔力カウンターが乗り、攻撃力は500ポイントアップ!!」



マジシャン『はあぁぁ……!』


《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1500 → 2000) (魔力C 1 → 2)




遊星「『韋駄天』の攻撃力を上回った!!」

アンナ「これじゃあ……!」



遊戯「迎え撃て!! 『サイレント・マジシャン』!!」



ガキンッ!!


韋駄天『!?』

マジシャン『くっ……! やあぁーー!!』


キラッ! バシュウッ!!


韋駄天『ウグゥ!?』


ズガアァンッ!!




明日香「あぁうっ……!」


【明日香 LP 2500 → 2100】



十代「ご、《強欲な贈り物》って……あんな使い方があったのか……」

ペガサス「アンビリーバボー……あのカードはほとんど使い道が無いと言って差し控えないカードだと言うのに……」

遊星「さすが遊戯さんだ。どんなカードでも価値を見出すことができるのは、とても素晴らしいことだ」



遊戯(……とは言え、明日香さんみたいなデュエリスト相手に、何の見返りも無しに2枚もドローさせたのは、流石にちょっと痛いかなぁ)

遊戯(多分、何か引き当ててると思うんだけど……)




明日香「……くっ……」

明日香(何よこれぇ……! ドローしたらその分危なくなるっていうのに、引いたカードが《マジック・プランター》に《貪欲な壺》って! どっちもドロー補助カードじゃない!)

明日香(……どうする……このまま何もせずターンエンドすれば、『サイレント・マジシャン』は次の私のターンが来るまでは攻撃力2000のまま……)

明日香(攻撃ができなくなったとはいえ、《神聖なる魂》の攻撃力は2000……)

明日香(それに加え、相手のバトルフェイズ中に攻撃力を300ダウンさせる効果があるから、戦闘では破壊されない……)

明日香(《放浪の勇者 フリード》が攻撃されても、相打ちに終わる……)

明日香(遊戯さんの手札は0。伏せカードもなく、あるのは『サイレント・マジシャン』だけ……)

明日香(次のドローで完全に追い込まれるようなことには、ならない……)

明日香(……って……相手が普通のデュエリストならそう思えるけど……!)




遊戯「…………」




明日香(遊戯さんだったら、きっと何かしてくる……!!)

明日香(…………やるしかない! ドローするしか!!)

明日香(相手は伝説のデュエリストなんだもの! 私がドローしようがしまいが、どっちみち『サイレント・マジシャン』はレベルアップさせるはず!)

明日香(だったら今ここで、少しでも逆転の手を増やしておかなければならないッ!!)





明日香「私は手札から魔法カード、《マジック・プランター》を発動!! 自分フィールド上の永続罠1枚を墓地へ送ることで、カードを2枚ドローできる!!」

明日香「私は場に残った《リビング・デッドの呼び声》を墓地へ送り、2枚ドローする!!」

遊戯(! そういう選択で来たか……!)

遊戯「……相手がドローしたことで、『サイレント・マジシャン』に魔力カウンターが乗るよ!」



《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 2000 → 2500) (魔力C 2 → 3)



明日香「さらに手札から魔法カード、《貪欲な壺》を発動!! 自分の墓地のモンスター5体をデッキに戻してシャッフルし、カードを2枚ドローする!!」

明日香「私は墓地の《エトワール・サイバー》、《マンジュ・ゴッド》、『韋駄天』、『弁天』、『荼吉尼』をデッキに戻し、カードを2枚……ドロー!!」

遊戯「再びカウンターが乗る!」



《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 2500 → 3000) (魔力C 3 → 4)



明日香「……! 私はカードを2枚伏せて、ターンエンドよ!!」




【明日香 LP 2100】手札2

モンスター

《放浪の勇者 フリード》(ATK 1700)
《神聖なる魂》(ATK 2000)

魔法・罠

《強欲なカケラ》

伏せ2枚




アンナ「攻撃力、3000……あんなにドロー補助カード発動して、良かったのか? みすみす『サイレント・マジシャン』の攻撃力を上げちまったぜ」

アストラル『恐らく彼女は、『サイレント・マジシャン』のレベルアップを許してでも、キーカードを手札に呼び込むことで、無理やり逆転の道を切り開くつもりなのだろう』

闇遊戯「今の天上院の判断は間違ってはいないだろうぜ。相棒だったら必ず、次のターンで『サイレント・マジシャン』を完全に成長させるはずだからな」



TURN-10



遊戯「僕のターン! ドロー!」



【遊戯 LP 3200】手札1



遊戯「! 僕も魔法カード《貪欲な壺》を発動!」

明日香「!!」

遊戯「僕は墓地の《レッド・ガジェット》2体と、《グリーン・ガジェット》2体、そして《イエロー・ガジェット》1体をデッキに戻し!」

遊戯「シャッフルした後、2枚ドローする!」シュバッ!

遊戯「……よし! 手札から魔法カード、《貪欲で無欲な壺》発動!」

遊戯「このカードは、自分の墓地に存在する種族が異なる3体のモンスターをデッキに戻すことで、カードを2枚ドローするカード!」

明日香(まだ手札補充のカードを!?)

遊戯「これにより墓地の、機械族の《イエロー・ガジェット》、魔法使い族の《闇紅の魔術師》、戦士族の《サイレント・ソードマン LV3》をデッキに戻す!」

遊戯「そしてカードを、2枚ドロー!!」

遊戯「! さらに魔法カード、《手札抹殺》を発動! 互いのプレイヤーは手札を全て捨て、捨てた枚数分カードをドローする!」

明日香「!! 『相手にドローさせる』カード……!!」

遊戯「僕らの手札は同じ2枚……2枚捨てて2枚ドロー!!」

明日香「……私もドロー……!」

遊戯「相手がドローしたことで、『サイレント・マジシャン』に最後のカウンターが乗る!!」


《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 3000 → 3500) (魔力C 4 → 5)




遊戯「これで準備は整った! 僕は5つの魔力カウンターが溜まった《サイレント・マジシャン LV4》を墓地へ送り……!」

遊戯「進化せよ!! 《サイレント・マジシャン LV8》(ATK 3500)ッ!!」



マジシャン『はああぁぁ……! たあぁッ!!』ドン★



アキ「な、なんて綺麗な……!」

遊馬「め、めっちゃ美人……!!」

ペガサス「イッツァビューティフォー! 最初は幼い少女だったというのに、あっという間に大人の女性になってしまいマシタ!」

アンナ「……なんかその台詞、娘の成長を見て昔を懐かしむ父親みたいでおっさん臭いぜ」

ペガサス「ワッツ!? 私はおっさんなどではありマセーン!! こういう見えてもまだ24歳デース!!」

アンナ「に、24!? 老けてるなぁ!」

ペガサス「ぐっ!? 最近の若者は遠慮というものがありマセンネ……!!」




遊戯「《サイレント・マジシャン LV8》は、最大まで魔力カウンターが置かれた《サイント・マジシャン LV4》を墓地へ送ることで、デッキ、手札から特殊召喚できるモンスター……」

遊戯「その特殊能力は、相手の魔法カードの効果を、一切受け付けない力!」

明日香「……魔法の効果を、受けない、ね」

明日香「攻撃力こそ《サイレント・ソードマン LV7》よりは高いけど、魔法の効果そのものを無効にされるよりは全然マシだわ!」

遊戯「ははは、言ってくれるなぁ。まぁ、その通りなんだけどね。でも、この状況、明日香さんはどうやって覆す?」

明日香「っ…………」

貪欲と貪無の順番逆にしないと発動出来んよ
貪無は『メインフェイズ1の開始時』じゃないと使えない


>>920

しまった忘れてた。
順番逆だったってことで、脳内保管してください。すいません……



明日香(確かに、強がってはみたものの、マズイわね……)

明日香(私の伏せたカードは、モンスターの攻撃を防ぐようなものじゃない……)

明日香(《神聖なる魂》の効果で攻撃力が300下がるとはいえ、それでも3200……)

明日香(《放浪の勇者 フリード》を攻撃されれば、1500ものダメージが……!)

明日香(やっぱり、補助カードを使ったのは間違いだった……?)

遊戯「……あ、言い忘れてたけど、僕はこのターン攻撃はできないよ」

明日香「え?」

遊戯「《貪欲で無欲な壺》のデメリット効果だよ。これを使ったターン、僕はバトルを行うことができないんだ」

明日香「そ、そうだったんですか……」ホッ

遊戯「……それと、さっき明日香さんが使った手札補充カード。あの選択は間違いじゃなかったよ」

明日香「! どういう……?」

遊戯「僕が今《手札抹殺》で捨てたカードの中にはね、2枚目の《レベルアップ!》 があったんだ」

明日香「!!」

遊戯「『サイレント・マジシャン』の攻撃力が上がるのを警戒してドローカードを発動しなかったとしても、結局最終形態に進化してたってことだよ」

明日香「……そう、ですか」

明日香(私の読みは当たってたってわけね……賭けに出て良かったと思う反面、その引きのよさにゾッとするわ……!)

遊戯「僕はカードを1枚伏せて、ターンエンドだ!」



【遊戯 LP 3200】手札1

モンスター

《サインレント・マジシャン LV8》(ATK 3500)

魔法・罠

《六芒星の呪縛》

伏せ1枚




TURN-11



明日香「私の、ターン……! ドロー!!」



【明日香 2100 LP】手札3



明日香「このドローフェイズ時、通常のドローを行ったことで《強欲なカケラ》に強欲カウンターが置かれる!」



《強欲なカケラ》(強欲C 0 → 1)



明日香「魔法カード、《闇の量産工場》発動! 自分の墓地の通常モンスター2体を、手札に加える!」

明日香「私は墓地の《ブレード・スケーター》と、《デュミナス・ヴァルキリア》を手札に!!」



遊馬「あれ? 《デュミナス・ヴァルキリア》って、《神聖なる魂》を特殊召喚するときに除外したんじゃあ……?」

十代「いや、あれは3体目だ!」

遊馬「3体目!? そんなもんいつ……」

十代「多分、遊戯さんが発動した《手札抹殺》のときだぜ。あの時もう手札に来てたんだ!」



明日香「そしてリバースカードオープン! 罠カード、《凡人の施し》を発動!」

明日香「デッキからカードを2枚ドローした後、手札の通常モンスター1体を、ゲームから除外する!」

明日香「私はカードを2枚、ドローッ!!」

明日香「………!! 来たわ!!」

遊戯「!」




明日香「遊戯さん! あなたに見せてあげるわ! 私の、サイバー・ガールの真の力を!!」

明日香「私は手札から最後の《デュミナス・ヴァルキリア》をゲームから除外!」

明日香「手札から魔法カード、《増援》を発動!! デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を手札に加える! 私は《エトワール・サイバー》を手札に!!」

遊戯(……《エトワール・サイバー》……この状況下でそれを引っ張ってきて、いったい何を……)

明日香「そして……!! 魔法カード発動!! 《融合》!!」

遊戯「!? 《融合》!?」

明日香「手札の《エトワール・サイバー》と、《ブレード・スケーター》を手札融合!!」




明日香「プリマの部隊は整ったわ……!! 現れなさいッ!! 《サイバー・ブレーダー》(ATK 2100)ッッ!!」




シャー! シャー! シャー!

シャキン! シャキン!


ブレーダー『フォオオ……!! ハアアッ!!』ドン★




遊星「融合召喚だと……!? 明日香さんは、儀式デッキの中に融合のギミックまで組み込んでいるのか!」

十代「出たああぁぁーー!! 明日香の《サイバー・ブレーダー》だぁ!! なんかかなり久しぶりに見たなー!!」

アキ「でも攻撃力たったの2100……今の《サイレント・マジシャン LV8》には適わないわ!」

十代「いや、そうとも限らないぜ! あれにはすっげー効果があるんだ!」

遊馬「すっげー効果!? ど、どんな効果なんだ!?」

十代「今に分かるさ! ……って、あ!? 遊戯さんの場にモンスター1体しかいないぞ!?」

アンナ「? 遊戯の場のモンスターの数がどうしたんだ?」

十代「《サイバー・ブレーダー》は、相手のモンスター数で効果が変わるんだ!」

十代「2体いればこの戦況が変わるかもしれないんだが……どうするつもりだ明日香……!」




明日香「安心して十代! こうするつもりよ!! 罠カード発動!! 《ミス・リバイブ》!!」

遊戯「《ミス・リバイブ》……?」

明日香「相手の墓地のモンスター1体を、相手フィールド上に守備表示で特殊召喚する!」

遊戯「僕のモンスターを!?」

明日香「私はあなたの墓地の《サイレント・マジシャン LV4》(DEF 1000)を、守備表示であなたの場に特殊召喚!!」



マジシャンLV4『はっ!』



遊馬「おぉ! 小さい方と大きい方が並んだぜ!」

アンナ「でも、そんなことして何の意味が!?」



遊戯「わざわざ僕の場にモンスターを増やして、何を……?」

明日香「意味ならちゃんとあるのよ! その子が墓地に居てくれて、助かったわ。おかげで必殺のコンボが完成した!!」

遊戯「……!」

明日香「相手の場にモンスターを召喚するこのカードは使えるわ!」

明日香「私の《サイバー・ブレーダー》の効果が、発動しやすくなるもの!」

明日香「相手の場のモンスターが2体のみの場合! このカードの攻撃力は倍になる!!」

遊戯「っ!? このために僕の場にモンスターを……!!」

明日香「2100の倍で、攻撃力、4200よ!! 『パ・ド・トロワ』!!」



ブレーダー『ハアァァァ……!!』



《サイバー・ブレーダー》(ATK 2100 → 4200)



アストラル『「サイレント・マジシャン」の攻撃力を上回った……!!』

遊馬「おおぉぉーー!! 攻撃力4200!! 確かにすげーぜ!!」

十代「なるほど! そういう手があったか!!」




遊戯(でも、僕の伏せカードは《シフトチェンジ》! 《サイレント・マジシャン LV8》に攻撃してきたら、その攻撃を守備表示の『LV4』に変えれば――)

明日香「手札から魔法カード、《『守備』封じ》発動!!」

遊戯「えっ……!?」

明日香「守備表示モンスター1体を攻撃表示に変更する! 《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1000)を攻撃表示に!!」



マジシャンLV4『……!』スッ



明日香「この意味、わかりますよね? 攻撃力1000の『LV4』に、攻撃力4200の《サイバー・ブレーダー》で攻撃すれば、与えられるダメージは3200……」

明日香「そしてあなたのライフは、同じ3200ッ!!」


遊戯(必殺のコンボって、そういう……!?)

遊戯「……本当にやるね明日香さん……!!」

明日香「ありがとうございます! バトル!! 《サイバー・ブレーダー》(ATK 4200)で、《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1000)に攻撃!!」

明日香「『グリッサード・スラッシュ』ッッ!!」

遊戯「仕方ないね……! 罠カード発動!! 《シフトチェンジ》!!」

遊戯「自分のモンスター1体が相手のカードの効果、または攻撃の対象になった時、その対象を、自分の場の他のモンスターに移し変える!!」

明日香(くっ……! あと一歩のところで!!)

遊戯「僕は攻撃対象を『LV4』から『LV8』に変更!!」

明日香「それなら、《サイレント・マジシャン LV8》(ATK 3500)に攻撃よ!!」




ブレーダー『ハアァァッ!!』



ギャルルルルッ!!

ズバアァッッ!!



マジシャンLV8『あううぅ……!?』


ドガアアァンッ!!



遊戯「ううぅぅ……!!」


【遊戯 LP 3200 → 2500】




明日香「相手の場のモンスターが減ったことで、《サイバー・ブレーダー》の攻撃力は元に戻るわ」



《サイバー・ブレーダー》(ATK 4200 → 2100)



明日香「さらに《放浪の勇者 フリード》(ATK 1700)で、《サイレント・マジシャン LV4》(ATK 1000)に攻撃!!」

明日香「『ブレイブ・ソード』!!」



フリード『おおぉぉッ!! たあぁッ!!』


ザシュッッ!!


マジシャンLV4『きゃああぁぁぁ……!!』


バリイィン!!



遊戯「うわっ!? くっ……!」



【遊戯 LP 2500 → 1800】



明日香「良し……! 私は手札から永続魔法、《地盤沈下》発動! 使用されていないモンスターカードゾーンを2ヵ所指定して発動!」

明日香「このカードが場に存在する限り、指定したカードゾーンは使用できない!」

明日香「私は遊戯さんのモンスターカードゾーンを2ヵ所使用不能にする!!」



ガッ! ボオオォン……!!



遊戯「!? 僕のフィールドに穴が……!!」

明日香「追い詰めましたよ……! 遊戯さん! 私はこれでターンエンド!!」



【明日香 LP 2100】手札0

モンスター

《サイバー・ブレーダー》(ATK 2100)
《放浪の勇者フリード》(ATK 1700)
《神聖なる魂》(ATK 2000)

魔法・罠

《強欲なカケラ》(強欲C 1)
《地盤沈下》




アキ「凄い……あの武藤遊戯の場をがら空きにして、ライフも上回ってる!」

遊星「これは……いくら遊戯さんでもピンチだ! 場にあるカードは《六芒星の呪縛》だけ、手札もたった1枚、その上展開できるモンスターの上限まで減らされては……!」

闇遊戯「……次のドローで、全てが決まるな」



TURN-12



遊戯(これは……さすがにきついなぁ。このドローで必ず魔法カードを引かないと……!)

遊戯「僕のターン!! ドロー!!」



【遊戯 LP 1800】手札 2



遊戯「!! 僕は手札から魔法カード、《死者蘇生》を捨てて、《二重魔法》発動!!」

遊戯「このカードは手札の魔法カード1枚をコストとして墓地に捨てることで、相手の墓地に存在する魔法カード1枚を、自分のカードとして使用する!!」

明日香「私の墓地から!?」

遊戯「僕が選ぶ魔法カードは、《強欲な壺》!! その効果で、デッキからカードを2枚ドロー!!」

遊戯「………僕はモンスターを裏守備表示でセットし、カードを1枚伏せ、ターンエンド!」



【遊戯 LP 1800】手札0

モンスター

裏守備1体

魔法・罠

伏せ1枚






遊馬「効果でカードをドローしたけど、動きが無いぜ!」

アンナ「いよいよ壁モンスターで守るしかなくなったか……!?」

ペガサス「遊戯ボーイに伏せカードは無し……明日香ガールのチャンスデース!!」



TURN-13


明日香「行けるわ……!! 私のターン、ドロー!!」



【明日香 LP 2100】手札1



明日香「通常のドローを行ったことで、《強欲なカケラ》にカウンターが置かれる!」


《強欲なカケラ》(強欲C 1 → 2)


明日香「《強欲なカケラ》の効果発動! 強欲カウンターが2つ乗っているこのカードを墓地へ送ることで、カードを2枚ドローするわ!!」シュバッ!

明日香「……私は手札から、《サイバー・チュチュ》(ATK 1000)を召喚!!」


チュチュ『ふふっ♪ はぁっ!』



明日香「バトルよ!! 《サイバー・ブレーダー》(ATK 2100)で、セットモンスターに攻撃!!」



ブレーダー『ハァァァッ!!』


シャゴオォッッ!!



明日香(この攻撃が通れば、残った『チュチュ』と『フリード』のダイレクトアタックで、私の勝ち!!)





――――ぐにゅうっ


ぼよよ~ん!



ブレーダー『ウッ!?』




明日香「……え?」




十代「な、なんだ? 遊戯さんの裏守備モンスターが……!」

アストラル『弾力がある、のか? 《サイバー・ブレーダー》の攻撃を弾き返したぞ!」

遊馬「破壊されずに……場に残ってる!」



遊戯「君が攻撃したのは、《マシュマロン》だよ。このカードは戦闘によっては破壊されない!」

明日香「《マシュマロン》……!! あっ……しまった!?」

遊戯「裏守備表示のこのカードが攻撃された場合、ダメージステップ終了時に、相手に1000ポイントダメージを与える!!」

遊戯「行けっ! 《マシュマロン》!!」



マシュマロン『くああぁ~~!!』


ガブリッ!!


明日香「痛っ!?」



【明日香 LP 2100 → 1100】




明日香「~~~っ!!」

明日香(この土壇場に来て戦闘破壊できない《マシュマロン》だなんて!)

明日香(《放浪の勇者 フリード》の効果は、フリードよりも攻撃力が高いモンスターしか破壊できない!)

明日香(それ以前に、《貪欲な壺》でデッキにモンスターを戻してしまった今、私の墓地に除外できる光属性モンスターはいない!)

明日香(《サイバー・チュチュ》の直接攻撃効果が使えるのも、相手の場のモンスターの攻撃力が《サイバー・チュチュ》よりも高いことが条件……!)

明日香「……バトル終了!! 私はカードを2枚伏せて、ターンエンド!!」



【明日香 LP 1100】手札0

モンスター

《サイバー・ブレーダー》(ATK 2100)
《放浪の勇者 フリード》(ATK 1700)
《神聖なる魂》(ATK 2000)
《サイバーチュチュ》(ATK 1000)

魔法・罠

伏せ2枚



明日香(でも大丈夫……! 私のフィールドは磐石よ! 次のターンで、私が勝つ!!)



TURN-14


遊戯(残りのデッキも……あまり無いね……)

遊戯(……引き当てるんだ……! あのカードを!!)

遊戯「……僕の、ターン!! ドロー!!」



【遊戯 LP 1800】手札1



遊戯「!! 良し!! 僕は手札から魔法カード、《命削りの宝札(アニメオリジナル)》を発動!!」

遊戯「僕はカードを5枚ドローする!!」

明日香「なっ!? 5枚!?」



アンナ「ま、またそんなとんでもないカードを!?」

闇遊戯「あのカードは、5ターン後に自分の手札を全て捨てるデメリット効果がある。……まぁ、それにしても強力なカードではあるが」

アンナ「強力すぎだろ!! 5ターンも経過すれば捨てる手札もほとんどねーだろうに!」

遊星「……いや、そもそも、5ターンもデュエルを続けるつもりは、無いだろうな」

アキ「……そうね。もしかたらもう、次のターンすら無いかも」






遊戯「………………明日香さん!」

明日香「は、はい! なんでしょう!?」

遊戯「君は本当にいいデュエリストだと思う。単純にプレイングとか、デュエルの腕の話だけじゃなく、デッキとの絆も深いし、何より、仲間を想う気持ちが伝わってくる」

遊戯「さっき喧嘩したのだって、裏返せば、十代君のことを本気で想ってるからこそだものね」

明日香「……遊戯さん……」

遊戯「君はこれからも、ずっと真っ直ぐ自分の道を歩んで行けるよ。だって、君には十代君みたいな友達が、沢山いるんだから」

遊戯「例えどんなに離れていたって、時々喧嘩したって、その絆は絶対途切れない。君が忘れさえしなければ、君はどんなところへだって行ける」

遊戯「……あっ、ついでに僕とも、これを機会に、小さくてもいいから、絆をつなげてくれると嬉しいな?」

明日香「そ、それは勿論! ……光栄ですっ!」

遊戯「あはは、良かった! じゃあ、友達になれた記念として…………」

明日香「……?」





遊戯「僕の『とっておき』を……見せてあげるよっ!!」

明日香「!!」




遊戯「僕は手札から魔法カード、《浅すぎた墓穴》を発動!!」

遊戯「互いのプレイヤーは自分の墓地からモンスター1体を裏側守備表示で特殊召喚する!!」

遊戯「僕は《サイレント・マジシャン LV4》を墓地から特殊召喚!!」

明日香「……私は《エトワール・サイバー》を!」

明日香(モンスターが2体になった!! 今だわ!!)

明日香「遊戯さん! あなたの『とっておき』がなんなのかとても見てみたいけど! やっぱりこのデュエル、どうあっても勝ちたいから!!」

明日香「そのとっておきは出させない!! 罠カード、発動!! 《ミス・リバイブ》!!」

遊戯「2枚目……!」

明日香「この効果で、あなたの墓地から、《サイレント・ソードマン LV5》をあなたの場に守備表示で特殊召喚!!」



ソードマン『ハッ!!』



明日香「これで、あなたの場は3体のモンスターが埋め尽くした!! 《地盤沈下》がある限り、これ以上モンスターを召喚することはできない!!」

明日香「そして《サイバー・ブレーダー》のモンスター効果!!」

明日香「相手の場のモンスターが3体のみの場合、相手の魔法・罠・モンスター効果は、全て無効となる!!」

明日香「『パ・ド・カトル』ッッ!!」



ブレーダー『ハアアァァ……!!』


バチバチバチ……!!


マシュマロン『にゅ~~!?』



遊戯「っ……!!」




遊馬「ぜ、全部のカードの効果を無効にするだって!?」

アンナ「しかも永続的にだろ!? もうモンスターは増やせないし、魔法や罠で何かしようとしても全部止められる!!」

闇遊戯「……いや、手ならあるぜ!」



明日香「これで《マシュマロン》の効果も無効! 次のターンで、私がモンスターカードを引いてあなたのモンスターを破壊すれば……!!」

遊戯「あー……惜しかったなぁ……!」

明日香「!! そ、それじゃ……!!」







遊戯「本当に惜しかったよ、明日香さん!」

明日香「……!?」

遊戯「凄い効果だね。全部のカード効果を無効にするなんて!」

遊戯「その上、《地盤沈下》とのコンボでモンスターを増やせなくして、効果を切り抜ける道を塞ぐ……」

遊戯「本当に、惜しかったよ!」

明日香「『惜しかった』って……え? 私の、こと……!?」

遊戯「僕はまだ、通常召喚を行っていない!! 《マシュマロン》と裏側守備表示の《サイレント・マジシャン LV4》を、生贄にし!!」






遊戯「光臨せよ……!! 《破壊竜ガンドラ》(ATK 0)ッッ!!」




カッ!!

ズゴゴゴゴゴ……!!



ガンドラ『グギャアアアオオオオォッッ!!!』ドン★




明日香「さ、最上級の……ど、ドラゴン……!?」




十代・遊馬「「かっ……かっけぇぇぇーーー!!!」」

アキ「《破壊竜ガンドラ》……!?」

アンナ「物騒な名前してっけど、攻撃力0……!?」

闇遊戯「あれが、相棒の最後の切り札だ!!」

遊星「いったい、どんな効果が……!」




明日香「ぐっ……!? モンスターが2体になったことで、《サイバー・ブレーダー》の攻撃力は倍になる!!」



《サイバー・ブレーダー》(ATK 4200)




遊戯「関係ないよ!! 《破壊竜ガンドラ》の特殊能力発動!!」

遊戯「自分のメインフェイズ時に、ライフを半分払うことで! このカード以外のフィールド上に存在するカードを全て破壊し、ゲームから除外するッ!!」

明日香「なっ、なんですって!!?」

遊戯「そして破壊したカード1枚につき300ポイント、『ガンドラ』の攻撃力はアップする!!」




遊星「全てのカードを破壊して除外!?」

アキ「《ブラック・ローズ・ドラゴン》に似てるけど……自身は生き残るってことは!!」

ペガサス「これが決まれば、遊戯ボーイの勝ちデース!!」

十代「うおおおぉ!! 明日香頑張れえぇーーー!!」




明日香「負けるわけには……いかない!! リバースカードオープン!! 速効魔法、《禁じられた聖杯》!!」

遊戯「!!」

明日香「2枚目だから効果はわかりますよね!! モンスター1体を対象にして発動! そのモンスターの効果を無効にして、攻撃力を400アップさせる!!」




アンナ「うおおーー!? 聖杯だーー!! これなら明日香姉ちゃんが――」

闇遊戯「いや、まだだぜ!!」





遊戯「……凄い……!凄いよ明日香さん! 僕、こんな楽しいデュエル、久しぶりだったよ!!」

明日香「私も……こんなに油断できない緊張したデュエル、久しぶりに味わいました……!!」

遊戯「ありがとう、明日香さん……本当に、楽しかった!!」




遊戯「でも……勝つのは僕だっ!!」




遊戯「カウンター罠発動!! 《八式対魔方多重結界》!!」

明日香「!!!」

遊戯「フィールド上のモンスター1体を対象にする魔法カードの発動と効果を無効にして、破壊する!!」



バギンッ!!



明日香「…………」

遊戯「順番に効果を処理するよ! まず《八式対魔法多重結界》の効果で、《禁じられた聖杯》を破壊して!」

遊戯「《破壊竜ガンドラ》の効果が発動!! 場のカード全てを破壊する!!」

遊戯「『デストロイ・ギガ・レイズ』ッッ!!!」


ガンドラ『ギャアアゴオオオォォ!!!』




ピカッ!!


ズガガガガガガアアァンッッ!!


明日香「うううぅぅぅ……!!」


遊戯「破壊したカードは、全部で8枚!! よって攻撃力は……!!」



《破壊竜ガンドラ》(ATK 0 → ATK 2400)




明日香「…………負けました」

遊戯「うん。でも、本当に凄かったよ。最後まで喰らいついてきて……カウンターが無かったらどうなっててか!」

明日香「……あの、遊戯さん」

遊戯「なにかな?」

明日香「もし、機会があったらですけど……また、私とデュエルしてくれますか……?」

遊戯「もちろん! 喜んで! 僕たち、もう友達だもの!」ニコッ

明日香「! ありがとうございますっ!」

遊戯「じゃあ、行くよ!!」

明日香「……はい!!」

遊戯「《破壊竜ガンドラ》(ATK 2400)で、プレイヤーにダイレクトアタックッッ!!!」



ガンドラ『ギャアアアオオオオオォッッ!!!』



ズバアアアァァンッッ!!



【明日香 LP 1100 → 0】



【WINNER★武藤遊戯】




遊戯「ふぅ……あー、楽しかった!」

明日香「つ、疲れた……! ……でも、楽しかったです!」

遊戯「うん♪」



十代「おーーい!! 明日香ーー!!」ダダダッ

明日香「! 十代……」

遊戯「……僕、皆のところに戻るね?」

明日香「あ……はい!」

明日香(気を使わせちゃったわね……後でいろいろお礼言っておかないと……)

十代「惜しかったなぁ! あの遊戯さん相手によくあそこまでやったよ! やっぱ明日香はすげぇや!」

明日香「……あの、十代、私……ごめんなさい!」

十代「? 何が?」

明日香 「私、自分のことしか考えてなくて……あなたをぶったりなんかして……バカだったわ……」

明日香「本当に、ごめんなさい!!」

十代「あぁ、そのことか。別に気にするほどのことじゃないだろ? 俺たち仲間じゃん。頭に来ることだってたまにはあるさ」

明日香「……十、代……」

十代「俺の方こそ、ゲームに夢中になってばっかでゴメンな? でもホント面白いんだってアレ! お前も後で一緒にやろうぜ!」

明日香「…………フフ、フフフ、あははは!」

十代「? ど、どうしたんだよ? なんか変なこと言ったか?」

明日香「くくく……ち、違うの! フフフ、なんか、安心したら、おかしくなってきちゃって、ンフフフ!」

十代「……なんか分かんねーけど、仲直りできたってことで、いいか?」

明日香「……えぇ! ……ありがとう、十代」

十代「ん? なんか言ったか?」

明日香「なんでもないっ! 行きましょ♪」

十代「? おうっ!」





アキ「あ、明日香さん、おかえりなさい!」

明日香「アキさん……」

アキ「良かった。仲直りできたみたいね」

明日香「えぇ。……皆にも謝らないといけないわね……空気悪くしちゃって、ごめんなさい」

遊星「気にしないでいい。明日香さんが十代さんと仲良くできるなら、それで十分だ」

遊戯「あぁ。喧嘩もできない友達なんて、友達とは呼べないぜ」

遊馬「俺とアストラルもよく喧嘩するもんな!」

アストラル『君が勝手に怒ってばかりな気もするがな』

遊馬「なにおう!? そもそもお前がだな!」

アンナ「はいはい、そこまで! 別の喧嘩が始まっちゃ困るっての」

遊馬「ぶー!」





<ガヤガヤ




明日香「……あの、遊戯さん。本当に、ありがとうございました。色々、迷惑かけちゃって……」

遊戯「別に謝ならくてもいいよ。むしろ僕の方こそ、知ったようなことばかり言っちゃって、ごめんね?」

明日香「そ、そんな! 大丈夫です! 全部あたってましたから!」

遊戯「あはは……」

明日香「本当に、私どうかしてました……喧嘩することも、これが初めてじゃないのに、悲しい気持ちとか不安が、どんどん大きくなって……」

明日香「十代が、私と仲良くしてくれなくなるんじゃないか、なんて思いまで浮かんできて……」

遊戯「まぁ、仕方ないよね。恋ってきっと、そういうものだから」

明日香「……えっ?」

遊戯「ん?」

明日香「今、なんて?」

遊戯「まぁ、仕方ないよね、って」

明日香「その前」

遊戯「恋ってきっと?」

明日香「こ、恋? 誰が? 誰に?」

遊戯「え? 十代君のこと、好きじゃないの?」

明日香「ぶっ!!?////」



一同「?」



十代「なんだ明日香? どうした?」

明日香「な、何でも無い!! なんでも無いから!!」アセアセ




明日香「ゆ、遊戯さん!! 突然何を……!!」小声

遊戯「いや、女の子が男の子にああいう態度をとってたわけだし、ワリとわかりやすいと思うんだけど……」

明日香「わ、わかりやす……!? ひょっとして、皆にもそんな風に……!?」

遊戯「……一部を除けば、多分」

明日香「orz」

面白いけど流石に人が多すぎて収集つかなくなってきたな、次で誰か数人送り返す選択もありと思う



遊戯「そ、そんなに気にしなくてもいいと思うよ? 明日香さんの気持ちに気づいている人で、誰かに言いふらしたりするような人はいないと思うし!」

明日香「そういう問題じゃないです……!」

遊戯「…………好きな人ができるっていうのは、きっととても素晴らしいことで、誇っていいものなんだと思う」

明日香「え……?」

遊戯「でも、その分、色々苦しいこととかがあるんだけどね」

遊戯「いつもは考えないようなことや、思いつきもしないことが、好きな人が関わってくると、途端に湧いて出てきて……あること無いこと考えちゃったり」

明日香「……ひょっとして、遊戯さんも……?」

遊戯「うん。いるんだ僕にも、好きな人が」

遊戯「でも、分かってるんだ。その人が好きなのは、僕じゃないってことも」

明日香「! …………」

遊戯「でもいいんだ! その子が笑ってくれる方が、僕は嬉しいし、その子が好きな人、僕の大事な人でもあるんだ」

遊戯「だから……2人がずっと笑っていてくれたら、僕は――」

明日香「ダメですよそんなの!!」



一同「?」





明日香「あっ、なんでもないです!! ほんと、なんでもないから!!」

明日香「……好きな人がいるなら、その、ちゃんと思いを、伝えた方が、いいと思います……!」

遊戯「……それ、自分に言える?」

明日香「うぐっ……わ、私も、努力は、してみます! だから、遊戯さんも、大事な人のために身を引くなんて、そんな……」

明日香「そんなの……悲しいじゃないですか……」

遊戯「…………ありがとう、明日香さん。……そうだね、ちょっとだけ、考えてみるよ」

明日香「……はい!」




十代「なぁ、遊戯さんと何話してるんだ? 俺も混ぜろよー!」

明日香「駄目!! 絶っっ対駄目っ!!」

十代「はぁ? なんなんだよぉ……」

遊馬「?」



一同「…………」(生暖かい目)




以上です。

ついに始まりましたねARC-V。
これからどんな超展開が待っているのか見物ですな。


しっかし、OCGやってないと新しいカードのことが分からなくて辛い。
実を言うと>>1のリアルデュエルの経験はむかーし昔に従兄弟にやらせてもらった記憶がある程度で、
実際にはカードもろくに持ってないんですよ。

何で始めないかって? 友達がいn周りにやってる人がいないからだよ。


コナミさんTF7……はもう期待しないからDC2はよ。
ストーリーはzexal最終回後の学園編で。


>>958

確かに人増えましたよなぁ。
でも減らすのもなんかかわいそうな気もする……どうしようかな。


もう次スレは立てた方がいいんだろうか。

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