ビザロ「オレ、見滝原守る!」 (88)

スーパーマン×まどか☆マギカのSSです
基本的にスーパーマンの設定はアニメ準拠です。けどスーパーマンはあまり出ません


メトロポリス デイリー・プラネット社 終業時間


クラーク「今日の仕事はこれで終わり、と」

ロイス「ええ、明日もまた頑張りましょ」

クラーク「ところでロイス。今日は空いてるかな?良かったら一緒に食事でも」

ロイス「ごめんなさいクラーク。これから買い物に行こうと考えてて」

クラーク「じゃあ僕もお供s「ロォォォイス!会いにきたヨォォォォ!」

CRAAAASSSSH!

ビザロ「ロイス、こんばんワ!」

ロイス「え、ビザロ!なんであなたが」

ビザロ「スキな人に会うの、アタり前!ロイス、これから一緒に星見に行ク!」

ロイス「uhh、ごめんなさい。これからまだ仕事だから・・・再来年の週末ぐらいには予定が空くかしら・・・じゃあね!」DASH!

ビザロ「ロイス、ダメ!今から行ク!」CATCH

ロイス「キャッ!?やめて腕を引っ張らないで!」

ビザロ「ロイス、ビザロと一緒に星みる!」


スーパーマン「やめろビザロ!彼女が嫌がっているじゃないか!」

ロイス「スーパーマン!」

ビザロ「aaahhhh!スーパーマン、なんでオレの邪魔する!?オレ、ロイスと一緒にいたいダケ」

スーパーマン「それを決めるには彼女の同意も必要だ。ロイス、下がって!」

SMAAAAASSSSH!

ビザロ「Gaaaahhhh!オレ怒った!!お返しダ!」

BROOOOKE!

スーパーマン「クッ!なんでビザロが急に現れたんだ!」

?「それは間違いなくオレの所為じゃないかな?」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1387510719

スーパーマン「ん?その声は・・・・君か!Mr.ミックス」

Mr.ミックス「ブッブー、ハズレ!正解はMr. MXYZPTLK!残念ながら回答者得点ならず!」

スーパーマン「なぜこんなことをするんだ!」

Mr.ミックス「おや、こっちのジョークには付き合わないわけか」

スーパーマン「答えになってないぞ!」

Mr.ミックス「そりゃもちろん実験さ。この次元の特殊な生命体の観察とそれと酷似した生命体を相対させた場合どうなるかってところ」

スーパーマン「つまりビザロを使って、僕をからかいにきたわけだ」

Mr.ミックス「まぁ要約するとまさにそれ!なんか退屈な夜を過ごしそうな雰囲気だったんでね」

スーパーマン「余計なお世話だ!ともかく、ここに彼を招いたのは間違いだ!僕と彼を戦わせたいんだったら別の場所にしてくれ」

Mr.ミックス「個人的に言えば、おたくの困った顔をもっと見ていたいんだが」

ビザロ「ビザロ!ブッこわす!」CRAAAASH

Mr.ミックス「被害を大きくするのは忍びないなぁ、仕方ない。もっと派手なところへ連れて行こう」SNAP

ビザロ「くらえ!スーパーマ」PUFF

スーパーマン「hhhh、で彼をどこへやったんだ?」

Mr.ミックス「あ、ヤバい!別次元に送っちまった」

スーパーマン「なんだって!?」

一応補足説明

メトロポリス:時代の先端をゆく都市。スーパーマンの管轄。
       アニメ、コミック共にヴィランやヒーローがよくやってくる。

デイリー・プラネット社:メトロポリスの新聞社。クラークとロイスの仕事場。よく破壊される。
            コミックだとバットマンが筆頭株主だったりする。

クラーク:メガネをかけた新聞記者。姓はケント。スーパーマンが現れると姿を消す。
     バレバレだが、スーパーマンの世を忍ぶ仮の姿。

ロイス:同じく新聞記者の女性。クラークの同僚。クラークの愛しい人だが、本人は好意に無頓着。
    スーパーマンの正体に気づいていないが、本人の横で彼の記事を書く。
    コミックだと二人はその後結婚したり、なかったことになったり。

スーパーマン:言わずと知れたアメリカの「人類の夢」を代表するヒーロー。
       「弾よりも速く、力は機関車よりも強く、高いビルもひとっ飛び!」
       並大抵のことじゃ身体に傷はつかない。心は別。
       眼から熱線(ヒートビジョン)、口から冷たい息(ブレス)を出せる。
       コミックだと何回か死んでる。

ビザロ:スーパーマンの偽者。レックス・ルーサーによって造られたスーパーマンのクローン。
    スーパーマン同様の能力、同等の力を奮う。
    善悪の判断が出来ないが、無邪気な子どもみたいなヤツ。
    コミックだと「嬉しい」を「悲しい」という風に、あべこべに言う癖がある。

Mr.ミックス:見た目はチビのオッサン。5次元の世界からやってきた。
      魔法を使う。ヴィランというよりスーパーマンをからかうことを目的とした憎めないヤツ。
      けど結果的に割と洒落にならないこともする。コミックだと愛嬌ある顔立ちだったり、悪人面だったり。

補足ありがとう。

追記:スーパーマンは鉛以外のものを透視することが出来る。

   コミック版ビザロは死ぬと、すぐに色々な人物によって色々な理由で新しいビザロが生みだされる。
   能力もその時々によって本物と正反対(口から熱い息が出るとか)だったりマチマチ。鉛ビジョンもその一つ。

   Mr.ミックスの名前はMr. MXYZPTLK。こっちの次元では発音できない名前。
   便宜上、Mr.ミックスと呼ばれる。

レックス・ルーサー:スーパーマンの長年の宿敵の一人であるハゲ(昔はそうでもなかった)
          レックスコーポレーションという企業の社長(コミックだとよく失墜する)
          科学技術と悪の天才で、自分でスーパーマンに対抗できるものを作ったりする。
          誰よりも一番になりたい野心家であり、スーパーマンを超えることが趣味のようなもの。
          場合によって悪でもあり、正義でもある。コミックだと大統領にもなった。

見滝原 薔薇園の魔女結界


ビザロ「ン!・・・・アレ?」

ビザロ「どこスーパーマン!ドコ!?」キョロキョロ

ビザロ「ここメトロポリス・・・・じゃない」

ビザロ「ロォォォイス!ドコォー!」フラフラ

造園の使い魔「KISHAAAAA!!!!」

ビザロ「・・・・?おもしろい花!ロイスよろこぶ!!」グワシッ

使い魔「GYAAAA!!!!」メキメキメキグキッ

使い魔「・・・・」グッタリ

ビザロ「・・・?ヘンな花」ポイッ

ビザロ「ここどこだァァァァ?」フワー


まどさや「す、すごい!」

マミ「フフッ、じゃぁここから脱出しまs「ウオオオォォォォ!!!」フオッ

マミ「!」ズドンッ

ビザロ「イテぇ!」ドサッ

まどさや「!」

マミ(え、ウソ!?ヒトを撃っちゃった!?)

ビザロ「イタい!何だァ?」ムクッ

まどさや「ウワァァァァ!!!!」

マミ「え、え?えぇぇぇ!?な、なんで立ち上がって!?」

ビザロ「今、ビザロ撃ったのオマエか?」フンワリ

マミ(今この人浮いて・・・)

ビザロ「こたえろォ!」ズイ

マミ「あ、あのごめんなさい!お怪我はないですか!」

ビザロ「いい、ユルす」

マミ「あ、ありがとうございます!」

マミ(この人、怪我一つしてない。掠っただけ?血色が悪そうだけど、何かの病気?)

まどか(うわぁ、おっきい人。外人さんかなぁ?ちょっと怖そう)

さやか(胸に大きな、歪な『S』が描いてある?・・・っていうかなんで全身紫タイツに赤マント!?)

ビザロ「ここどこ?ビザロに教えろ!」

マミ「え?えーとビザロさん?」

ビザロ「オレ、ビザロ。それが名前」

マミ「私は巴マミ。えーと、そっちの二人は・・・」

さやか「み、美樹さやかです!」

まどか「鹿目まどかです!」

ビザロ「そんなこと聞いてナイ!」バンッ

まどさやマミ「ヒィッ!?」ビクッ

マミ「あの、そろそろ元の空間に戻るはずなんで・・・」ブルブルッ

ビザロ「・・・・?」ポカーン

補足

血色が悪い:ビザロの肌はアニメ、コミック共通して死人じみた色合い。
      蒼白とか灰色とかそんな感じ。

歪な『S』:アニメだとビザロのトレードマークは「S」の字とそれを囲う線が混ざって歪んだような形。
     コミックだとそのまんま「S」を鏡で見た感じ。

マミ宅

ビザロ「ウマい!これウマい!ありがとうマミ。オマエ、イイ奴!」ガツガツッ

マミ「どういたしまして」

まどか(色々あってマミさんの家にきたけれど・・・)

さやか(ビザロさんと歩いているとき、周りの視線が痛かった・・・)

マミ(この人日本語が中途半端にわからないみたいだから、不安で連れてきたけどどうしよう)

ビザロ「ミタキハラ、イイところ。とっても」

マミ(とても不安・・・)

まどさや(なんで私たちも一緒に来ちゃったんだろ・・・)

マミ「そういえばビザロさんはどうしてあの場に?」

ビザロ「オレ腹いっぱい。じゃぁ、カエる」

まどさやマミ「え」

ビザロ「バイバ~イ!」フンワリ

まどさやマミ(やっぱり浮いてる!!???)

マミ「え、えとまだケーキとかあるんですが」

ビザロ「ウ~ン・・・じゃぁすぐ戻ル」ヒュンッ

まどさやマミ「え」

まどか「窓の外へ」

さやか「飛んでちゃった」

マミ「一瞬のうちに」

ビザロ「ウーン・・・」ヒュンッ

さやか「・・・・と思ったらもどってきた!」

ビザロ「メトロポリス、どこだかワカラナイ・・・」ショボーン

一同「えぇ・・・」

~ビザロ説明中~

マミ「えっと、ビザロさんはアメリカのメトロポリス出身で」

さやか「ロイスって人とデートする予定だったけどスーパーマンっていう人に邪魔されて」

まどか「気づいたらあそこにいたってことですか」

ビザロ「そうそう」コクリコクリ

まどか(さやかちゃん、さっきこの人自分のことクローンって・・・)

さやか(いやありえないでしょ!まだそんなの技術的に無理だってニュースで・・・)

キュゥべえ「話は聞かせてもらったよ」

マミ「キュゥべえ!もう、どこ行ってたの?」

ビザロ「しゃべるネコちゃん、カワイイ!こっちおいで!」スッ

キュゥべえ「おっと、すまないけどハグはまた今度にしてもらえるかな。あとボクは猫じゃないよ」クルリッ

キュゥべえ「今の話から察するに、キミは別の世界からやってきたんだ」

女子三人+男「?」

キュゥべえ「現在この世界において、アメリカのメトロポリスにスーパーマンという人物は存在しない」

キュゥべえ「そんな特異的な能力の持ち主を、ボクが知らないわけがないからね」

キュゥべえ「また現在の科学技術で成人した男性を複製するのは不可能に近い」

キュゥべえ「そしてデイリー・プラネット社、またそこで刊行されている新聞も存在しない」

キュゥべえ「一見すると、ただキミが嘘をついているだけのようだけど。キミの人間では在りえない強靭ぶりを見て確信した」

マミ(やっぱりさっきの当たってたんだ・・・)

マミ(・・・けど別世界の住人って凄い!)ワクワク

まどか(なんか・・・すっごくファンタジー!)テカテカ

さやか(むしろSFじゃない?)スコシフシギ

ビザロ「賢いネコちゃん、ルーサーみたい」

キュゥべえ「ルーサー?ともかく、そこで折り入ってキミに頼みたいことがある」

ビザロ「頼みってなんだァ?」

キュゥべえ「魔女退治を手伝ってもらいたいんだ。もちろんキミたち二人にもね」

さやか「え、あたしたちも」

ビザロ「マジョ?」

マミ「ちょっとキュゥべえ!彼女たちはまだしも、いくらなんでもそれは・・・」

キュゥべえ「あくまでサポート役としてだよ。それに彼はキミが考えている以上に役に立つと思うよ」

マミ「役に立つって・・・」

キュゥべえ「魔女というのは・・・」

~キュゥべえ説明中~

ビザロ「マジョはワルいヤツ。わかった!」

キュゥべえ「キミならそう言ってくれると思ってたよ」

ビザロ「オレ、オマエたちの邪魔する!」

キュゥべえ「え」

ビザロ「オマエたち、スーパーマンとやってること同じ。だからオレ、全力でオマエたち邪魔する!」

ビザロ「オレ、スーパーマンになれない。だからスーパーマンと逆のことやる。ビザロだけができること!」

キュゥべえ「わけがわからないよ」

ビザロ「ごちそう様!マミありがとう。今度会ったらコテンパンにしてヤル!」ビュォッ

マミ「あ、ちょっと!」

まどか「また飛んでちゃった・・・」

さやか「なんか、よくわからないヤツだったなぁ」

キュゥべえ「・・・なんだか余計なことをしてしまったようだね」


次の日 薔薇園の魔女結界

魔女「GWHAAAAAAA!!!!」

マミ「後輩たちの手前、カッコいいとこ見せな「ビザァァァロォォ、参上!」ドッカーン

ビザロ「ビザロ、マミの邪魔すル!」

マミ「ビザロさん!?あなたとは戦いたくないの!」

ビザロ「違う!マミ、正義の味方!だったらオレと戦う!それ、アタリ前!」ヒートビジョン

マミ「キャッ!」バタッ

さやか「なにアイツ!目からビームが」

まどか「マミさん!」

ビザロ「ガッハハハ、どーだ!これでも戦わないカァ?」

マミ「クッ!」(二対一・・・それに二人も守らなきゃいけない)

マミ「ならこれで!」シュルルッ

ビザロ「うん?なんだこれ!?シバラれた!」ギッチリ

マミ「しばらくおとなしくしてなさい」

ビザロ「WOOOH!こんなんじゃ、オレ止められナイ!」バッツン

マミ「ウソ!?」

ビザロ「お返しダ!」パーンチ

マミ「キャァ!!!」シュルッ

ビザロ「どうだ、マイッたか!・・・アレェ?マミがリボンの束に・・・」メゴシゴシッ


補足
ヒートビジョン:アニメ版ではビザロの能力はスーパーマンと瓜二つである。
     残念ながら顔とお頭の方は全然似ていない。けど心はよく似てる。

マミ「油断大敵ね」ブンッ

ビザロ「ぐえっ!」ドッカーン

マミ「今度こそ・・・!」

ビザロ「もう怒った・・・ン?」

魔女「GYHAAAAAAAOOOHH!!!!」

ビザロ「オマエ、ちょうどイイ!」ガシッ

魔女「!」ジタバタッ

ビザロ「んー、暴れるなァ!」フワッ

マミ(魔女を持ち上げて何をする気?まさか!)

ビザロ「これでも・・・くらえィ!」ブオンッ

マミ「二人とも逃げて!」

まどさや「キャァァァァ!!!」ダッ

ドッガァァァァァン!!!!

ビザロ「とどめ・・・ダ!」ヒートビジョン

魔女「GWAAAAAA!!!!!・・・・」ボワァァァッ

さやか「魔女を・・・」

まどか「燃やしてる・・・」

ビザロ「アーハッハハハ!ビザロ、イチバン強い!サイキョ―!」

キュゥべえ(なるほど・・・興味深いね)

マミ(まさか魔女をほとんど一撃で!・・・)

ビザロ「ウッハハハハ・・・・・あれぇ?ビザロ何しにきたんだっけェ?」

マミ「えーっと、ビザロさん・・・・」

ビザロ「・・・そうだ、マミたちの邪魔するんだった!」

キュゥべえ「キミの言う“邪魔”というのは、魔女を倒すことなのかい?」ヒョコッ

ビザロ「」ガーン

ビザロ「ビザロ、邪魔するつもりだったのに・・・」ズゥーン

マミ「ちょっとキュゥべえ!」

キュゥべえ「ボクは事実を言ったまでだよ」

まどさや「マミさん、マミさん」

マミ「美樹さん、鹿目さん!二人ともケガはない!?」

さやか「どうにかこうにか、って感じですかね」フゥー

まどか「それよりビザロさん、どうかしたんですか?」

マミ「それが私の邪魔を出来なくて、落ち込んでいるみたいなの・・・」

ビザロ「オレ、何やってもダメ・・・どうしようもないヤツ・・・」

さやか「う~ん、ここは一つ、慰めの言葉をかけた方が・・・」

マミ「え、だけど・・・」

さやか「なんかアイツ・・・見ててなんか可哀想だなって・・・」

まどか「私からもお願いします。このままだとあの人可哀想・・・」

マミ「・・・もー、しょうがないわねぇ!」

マミ「ビザロさん」

ビザロ「何?」

マミ「前向きに考えましょ。あなたは私のやるべきこと奪った。これって一つの“邪魔”の内に入らないかしら」

ビザロ「ウーン・・・」

マミ「・・・・悔しかったなぁー、もう少しで魔女倒せたのにー(棒読み)」

ビザロ「・・・本当?」

マミ「うん。すごく悔しかったわ」

ビザロ「・・・デへへへ、オレの勝ち?」

マミ「ええ、勿論!」

ビザロ「やったァァァァ!ビザロの勝ちだァァァァ!!!」スッキリ

ビザロ「オレ、マジョ来たら、また先に倒す!そしたらマミ、困る?」

マミ「ええ、そ・の・と・お・り♪」

ビザロ「わかった!次もっと速く倒す。バイバ~イ!」ビュォッ

マミ「・・・ハァ・・・」

さやか「マミさん、グッジョブ!」

まどか「マミさん、大人(対応)みたいでカッコよかったです!」

マミ「え・・・ええ、当たり前じゃない!伊達に魔法少女やってないもの」フンスッ

キュゥべえ「マミ、キミのおかげで強い味方ができたよ」

キュゥべえ「形はどうあれ、彼が協力的になってくれたのはボクたちにとってプラスになるはずだ」

マミ「ええ、そうね・・・」


ほむら「・・・・」ジィー

ほむら(ビザロ・・・・一体何者なの・・・)

ほむら(尋常ではない腕力、空を飛び、目から熱線を出す・・・・ありえない!)

ほむら(今のところまどかに手を出す様子はない・・・だけどアイツの能力は危険すぎる!)

ほむら(なんとかして排除するべき、か・・・・)

ビザロ「オマエ、そこで何シテる?」フワッ

ほむら(いつの間に背後を取られた!?)

ほむら「チッ・・・・ビザロ、って呼ばれてたわね。アナタ」

ビザロ「そう!オレ、ビザロ。オマエ誰だ?」

ほむら「そうね、私は」カチッ

ビザロ「・・・・・アレェ?どこいった?・・・」

ビザロ「・・・・ヘンなヤツ」

数日後 お菓子の魔女結界

まどか「ここです!この中にさやかちゃんとキュゥべえが!」

ビザロ「マミ!早くマジョ見つける!オレ、早くマジョやっつけたい!」

マミ「そ、そうね。ちょっと待っててね…」

まどか「……ほむらちゃん?」

ビザロ「・・・ア!?ヘンなヤツ!・・・」

マミ「暁美さん……」

ほむら「……」

マミ「あなたも邪魔しに来たって、ところかしら?」

ほむら「今回の獲物は私が狩る。あなたは手を引いて」

マミ「そうも行かないわ、美樹さんとキュゥべえを迎えに行かないと」

ほむら「その二人の安全は保証するわ」

マミ「信用すると思って?」

ほむら「お互いの利に反してはいないはずよ」

ビザロ「つ~かまえた~!」ガシッ

ほむら「ば、馬鹿っ!こんな事やってる場合じゃ!」(見た目以上に速い!)

マミ「ビザロさん!」

ビザロ「マミ、早く魔女みつける!そしたらオレ邪魔しに行く」

マミ「わかったわ。彼女はそのまま丁重に扱ってね!」

ビザロ「ワカった!」

ほむら「待ちなさい!今度の魔女は、これまでの奴らとはわけが違う!」

マミ「大人しくしていればちゃんと開放してあげる」

マミ「行きましょう、鹿目さん」

まどか「え……はい」


ほむら「離しなさい!このデクの坊!」

ビザロ「グッフフフ!オマエ、オレより速く動ク!だからこうする!」ギュッ

ほむら「クッ!」(・・・なんてパワー!これじゃ時を止めても振りほどけない!)

ビザロ「こうすれば逃げれナイ!早くマミ見つけないかなァ♪」

ほむら(なんとか懐柔すれば・・・!)

ほむら「・・・・アナタ本当に巴マミの邪魔をしたいの?」

ビザロ「?」

ほむら「私はね、あの人を邪魔するためにここに来ているのよ」

ビザロ「ビザロと同ジ?」

ほむら「ええ、私は悪い魔法少女なの。だけどアナタがこのまま私の邪魔をしていると・・・」

ビザロ「マミの邪魔できナイ?」

ほむら「だから私を開放しなさい。今ならまだあの二人に追いつける」

ビザロ「ウーン・・・・オマエ雰囲気、コウモリ男に似てる。けど信用シテやる」

ほむら(チョロいわね。蝙蝠男?)


マミ「せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせてもらうわよ!」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」ドッカーン

ドォォォ――――ン!!!

まどさや「・・・マミさん!」

マミ「え?」

魔女「Hungryyyyy!!!」クワッ

マミ(え?いや、ウソ!?死・・・)

ドッカァァァ――――ン!!!!

ビザロ「マミ今度こそ邪魔s「カプッ」

魔女「♪」ペロリッ

まどか「ビザロさんが・・・」

さやか「丸のみにされちゃった・・・」

マミ「ビザロさん!助けなk「その必要はないわ」

ほむら「彼は平気よ」(多分)

マミ「暁美さん!」



補足
コウモリ男:ご存じ、ゴッサムのダークナイトことバットマン。
      アニメ版ジャスティスリーグはアニメ版スーパーマンとリンクしており
      バットマンとビザロはジャスティスリーグのエピソードで出会っている。

魔女「・・・・・!」グチグチッビチャビチャッ

ビザロ「フン!」ブチッ

魔女「GHEEEEhhhhh!!!・・・・」マップタツ

ビザロ「クセェ!チーズくせェ!」ブンブンッ

まどか「魔女を真っ二つにしちゃった・・・・」

さやか「・・・正直グロい・・・・ウェッ」

マミ「無事なの、ビザロさん!」

ビザロ「オレ、ヘーキ!それより見た!?マジョ倒すとこ?」エッヘン

マミ「もう!心配させないでよ」ポロポロッ

ビザロ「!・・・マミなんで泣く?どこかイタい?」オロオロッ

マミ「違う!痛くて泣いているわけじゃないの・・・・!」グスッ

ビザロ「じゃあ、ナゼ?」

マミ「グスッ・・・・私あの時死ぬって思った。そしたらアナタが目の前に飛び出して・・・・私の身代わりになって・・・」

ビザロ「?」

マミ「すごく怖かった!自分が死ぬんじゃくて、誰かが私のために死ぬって思って・・・」

ビザロ「ア~、マミィ?」ポンッ

マミ「グスッ・・・ビザロさん?」

ビザロ「マミ、ヒーロー泣かない。ヒーロー泣くの、人が死ぬときダケ」

マミ「ウッ・・・」

ビザロ「?・・・・ドーした?」

マミ「ウッ、ウェェェェ―――――ン!!!!」

ビザロ「ワオッ!」

まどか「ちょっ、マミさん大丈夫?」

さやか「ビザロ!アンタ、マミさんに何かしたの!?」

ビザロ「違ウゥ!?何もしてナイ!!!!オマエラ、話聞いてなかっタ?」

さやか「聞こえるわけないでしょ!コッチは離れたところに隠れてたんだから!」

ビザロ「・・・・!ソウだ!ホムラ!コッチ来t「彼女ならもうとっくにいなくなったよ」

キュゥべえ「キミが魔女を倒した直後にね」

ビザロ「ウ~ン・・・」ソワソワッ

ビザロ「オレもうカエ「ちょっとまった!」

さやか「アンタ男でしょ!泣いてる女の子がいたらどうするの?」

ビザロ「ウ~、オレ、アタマワルイカラワカラナイ」

さやか「逃げてんじゃないわよ!慰めるんでしょ?」

ビザロ「ウ~、サヤカ怖イ」

まどか「あ、元の空間に戻ってる・・・」

さやか「アンタはマミさん泣かした罰として、そのまま家まで背負っていくこと・・・」

ビザロ「オレ、ミンナ、ナンデ背負ってる?」フワーッ

さやか「いやー、一度でイイから空飛んでみたかったんだよねー♪」

まどか「風が気持ちイイ♪」

キュゥべえ「ボクとしては、キミの能力に興味があるからね。これも研究の一つさ」

マミ「」スゥースゥー

まどか「マミさん、寝ちゃってる・・・」

さやか「まぁ無理もないっしょ、酷い目に遭ったんだから」ジトッ

ビザロ「オレ、ナニもしてナイ」

さやか「言い訳無用!さぁ、チャッチャと飛ぶ飛ぶ~♪」

ビザロ「オマエ、調子に乗るナ」グォッ

さやか「うわ、ちょっ、スピード出し過ぎ!」

ビザロ「ウェヘヘヘヘ!」

まどか「ウェッヒヒヒヒ!」

キュゥべえ(急加速も可能かぁ・・・本当に既存の人類とはかけ離れた存在のようだ)

これから仕事なので今日はここまで。また明日以降投稿します。

乙ー。
ところでこのビザロはアニメの顎が細い方か
原作のすっげぇ顎が四角い方かどっちだろうか。
個人的にはアニメ版の方が好きだ

クロス先ほぼ知らないけど期待してる

まさかと思って開いたら本当にビザロだった

ちなみにビザロは原作ではわざと(多分)死んで女の子を救ったり
平和に暮らしてたけどスーパーマンの魔逆の行動をするためにわざと自分が移り住んだ星を滅亡させて死んだり
ジョーカーに生み出されたりしたけど彼は元気じゃないかな

キュウベエ的には魔女は魔法少女が倒さないと困る筈じゃ…?

遅くなりました。付けた方が良いのかわからなかったのですが、試しに一応トリップつけました。

>>21
最初に書いたのですが、書き方が悪かったみたいですね
基本的にスーパーマン側の設定は、時々コミックの内容挟みつつもアニメを準拠にしてます
ですので、ビザロの見た目はアニメ版で想像してくれると嬉しいです

>>22
どうも。アニメ版スーパーマン面白いですよ

>>23
スーパーマンは知ってても、そのヴィランは知らない人が多いだろうと思ったけど、意外と知ってる人がいて嬉しいです

>>24
あと何回死んで、何回生まれ変わるんだろう?

>>25
一応、理由があります

見滝原中学校 廊下


さやか「あの後、ビザロがマミさんに変なことしてないか心配」

まどか「さやかちゃん、ビザロさんはそんなに悪い人じゃないよ」

さやか「冗談だって!お、マミさんだ!」

まどか「おはようございますマミさん!」

マミ「あ!・・・・///////」ダッ

まどか「行っちゃった。どうしたんだろマミさん?」

さやか「アチャー、ありゃ多分あたしたちが泣いてるとこ見たからだわー」

まどか「え?だけどそれぐらいのこと誰だって・・・」

さやか「仮にも三年、しかも魔法少女見習いの前であの姿見せちゃ、ああなっちゃうよー」タメイキ

まどか「そうかなぁ・・・今日は魔法少女体験講座なしかもね・・・・・」

さやか「まぁどっちにしろ、あたし今日参加するつもりなかったけどね」

まどか「また上条くんのところ?」

さやか「まぁ、そーいうこと♪」


見滝原中学校 三年教室

教師「えー、この問題解けるかな巴さん・・・巴さん?」

生徒「センセー、巴さんならさっき早退しましたー」

教師「なら仕方ない、じゃぁこの問題は――――」

見滝原市 公園のベンチ

マミ(あー、もう!後輩の前で号泣とか・・・これからどうやって接していけばいいのよ・・・)

マミ(しっかりしなきゃ!人生と魔法少女、両方の先輩として!)

マミ(・・・・・・けど今だけはこうして一人で過ごしたい)グテー

マミ(・・・そういえばビザロさん、普段はどうしてるんだろ?)

・・・・コチャン・・・・ネ・チャン・・・オイ・・・デ・・・・

マミ(ん?)

ビザロ「ネコちゃんネコちゃん、こっちおいデー!」オイデオイデ

キュゥべえ「だからボクはネコじゃないって、何度言えばわかるんだい」ヒョイッ

ビザロ「逃げるナ!ダッコして、ナデナデしてあげるからコッチコッチ!」チョイチョイ

キュゥべえ「キミのボクに対する好奇心がどこから湧いてくるのか、理解に苦しむよ」

ビザロ「ウー、逃げるのヨクないぞ!」

キュゥべえ「キミがボクを捕まえる努力をやめてくれたら考えてあげるよ」

マミ「ビザ・・・ロさん?・・・」

ビザロ「マミ!イイところ来た!アイツ捕まえる!手伝っテ!」

マミ「アイツって・・・キュゥべえ!なんでそんなに嫌がるの?アナタ、ビザロさんのこと嫌いなの?」

キュゥべえ「マミ、想像して欲しい。巨体の魔女を軽々と持ち上げるような人に抱かれた場合、ボクの体がどんな状況に陥るか」

マミ「もー、アナタの考え過ぎよ。ビザロさんがアナタをそんな風に」

ビザロ「メチャクチャにハグしてやる!」ニタニタ

マミ「・・・・ああ、そういえば!ビザロさんは本当に動物が好きなんですね」ワダイカエナキャ

ビザロ「オレ、ドーブツ好き!元の世界でもクリプト飼っテタ!」

マミ「クリプト?」(キュゥベエハヤクニゲテ)

キュゥべえ(オンニキルヨ)スタコラサッサ

ビザロ「オレのペット!ここにクリプトいれば、モットいいのに!」

ビザロ「・・・そうだ!マミ、“さん”付けル。ヤメロ。ビザロでイイ」

マミ「え!なんだか気が引けちゃうんだけど・・・・わ、わかったわ、ビザロさ・・・じゃなくてビザロ」

ビザロ「ウン、その方がしっくりクル!」



クリプト:ご存じスーパーマンの飼い犬、スーパードッグ・・・・ではなく
     アニメ版スーパーマンでビザロが飼っていた奇妙な生物。名前自体はそれに由来する。
     元々はスーパーマンの秘密基地である「孤独の要塞」で保護されていた。
     見た目は爬虫類で口が縦に大きく開き、鋭い牙がギッシリ生えている。
     ビザロに対してやたらと噛みつくが、言うことをちゃんと聞くあたり一応懐いていると思われる。
     明らかにマジ噛みしているのだが、ビザロは気にしていない。噛みつくのがスキンシップ(?)なのかもしれない。
     ビザロ曰く「カワイイワンちゃん」

ビザロ「ソーいえば、マミはなんでココいる?」

マミ「え、ええ。ちょっと気分転換に散歩・・・かなぁ?」

ビザロ「マジョ、探さナイ、のか?」

マミ「今は休憩中なの」

ビザロ「ウ~、ツマラナイ!」

マミ「・・・・じゃあ、ビザロ。私が魔法少女になった時の話でも聞いてみる?」

ビザロ「ムズカシい話嫌い!けど思い出話スキ!」

~マミ説明中~

マミ「・・・というわけで、今の私があるの」

ビザロ「・・・・ビザロ、ムズカシい話嫌い」

マミ「ごめんなさい。つまらない話だったわね」

ビザロ「けど今ダケ、ムズカシイ話してみる」

マミ「?」

ビザロ「ビザロが・・・・クローンだってワカッタときの話」

ビザロ「オレ、ルーサーにツクられた。最初はスーパーマンと同じ。だけど本当はそうじゃなかっタ」

ビザロ「ルーサ―に言われた。『コノデキソコナイ!』って。『オマエ、シッパイ』だっテ」

ビザロ「オレ、怒った。クローンの機械壊しタ。ルーサーもコロそうとした。けどスーパーマンがキた。ロイス助けるために。オレ、ワカッタ」

ビザロ「アイツがスーパーマンで、ビザロはやっぱりニセモノだって。だから、ビザロ、スーパーマンになれなイ」

ビザロ「けど、ビザロはビザロのまま。それが一番イイ。ビザロはビザロにしかなれナイ」

マミ「ビザロさ・・・ビザロ」

ビザロ「マミ。オマエ、自分らしさ、ナンだ?人に頼られるのが、自分らしさ?」

マミ「!」

ビザロ「マミはマミ。ビザロはビザロ。それダメ?」

マミ「・・・・・」

ビザロ「・・・・ン!?ソウだ!オレ、ビザロだ!」」フワッ

マミ「え!?」

ビザロ「ビザロだけど、この世界スーパーマンいない!だからオレ、スーパーマンっみたいなビザロにナル!」

ビザロ「マミ!話聞いてくれて、アリガトウ!バイバ~イ!」ビュォッ

マミ「・・・・こちらこそ、ありがとうビザロ」

見滝原市 夜 町の上空


ビザロ「・・・・・ン?」シタニダレカイル?

さやか「・・・・・・」トボトボ

ビザロ「どうしたサヤカ?」ビュォッ

さやか「う、うわ!・・・なんだアンタか」

ビザロ「そう、オレ!で、なんでオマエ、元気ナイ?」

さやか「・・・・なにー?アンタ、あたしのこと心配してくれてるわけ?」

ビザロ「・・・・・オマエ、なんかヘン。指どうしタ?」

さやか「指って・・・ああ、指輪のことね!遂にこのさやかちゃんも魔法少女デビューしちゃうわけですよ!」

ビザロ「マホーショジョ、オレ助ける!」

さやか「しょ、処女じゃなくて!しょうじょ!いい?少女だからね!」オオキナコエダスナ!

ビザロ「?・・・・ヘンなヤツ」

さやか「まったく・・・・ん?助けるって、アンタはアタシたちの邪魔すんじゃなかったの?」

ビザロ「ココ、スーパーマンいない。だからオレ、アイツの代わり、ヒーローなル!」

さやか「へ~、アンタにしちゃ良い考えじゃない。で、どうよアタシのソウルジェム。結構キレイでしょ?」キラキラッ

ビザロ「どーでもイイ・・・」ポリポリッ

さやか「ちょ!?アンタ、あたしに対する扱い酷くなーい!」ムカッ

ビザロ「どーでもイイ・・・・」ボリボリッ

さやか「てゆーか、乙女の前で頭掻くのやめーい!」パシッ

ビザロ「オトメってナンだ?」(メンドクサイ)

さやか「ク~!人のことからかいやがっ・・・・ん?この反応!」

ビザロ「マジョいる!?」

今日はここまで。遅筆で申し訳ない


完結さえしてくれれば問題ない
できればはやくおもしろく、生存報告が必要なほど間を開けないことが望ましいのは当然だけど



new52以降ってビザロでてる?

期待してるので保守

すみませんトリップ忘れてしまったため、新トリップです

>>32
言われた傍から期間空けてしまい申し訳ありません

>>33
私は未読ですが、またルーサーによって作られたみたいです

>>34
どうも。お待たせしました

ハコの魔女結界

まどか「誰か・・・・助けて・・・・」

魔女「HAHAHAHAHAHA!」

さやか「とぉぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!!!」

ビザロ「ヒーロー、来たゾォォォォォ!!!!」

さやか「くらえぇ!」ブオンッ

魔女「UHIEEEEEE!」スルッ

ビザロ「マジョ、逃がさナイ!」ガシッ

さやか「とどめダァァァ!!!!ってアレ?」

使い魔「WARAWARAWARAWARAWARA」ガード

さやか「くっ!邪魔するなァァァ!!!!」

ビザロ「サヤカ!・・・・マジョなんて、ブン投げてヤル!」ブォン

魔女「UHIHIHIHIHIHIHIE!」フンワリッ

使い魔「GHIHIHIHIHIHIHIE!」ナイスキャッチ

ビザロ「ウ~、ムカつく!」ヒートビジョン

使い魔「GHI!」スカッ

ビザロ「避けるナァ!」

さやか「クソッ!雑魚が多すぎる!」ザンッ

魔女「UHYOHYOHYOHYO!」

マミ「あら、楽しそうじゃない」ズドンッ

魔女「GWAH!」グチャッ

さやか「マミさん!」

ビザロ「イイところにキタ!」

マミ「遅れてごめんなさい。さあ、一気に決めさせてもらいましょう!」

―――――――――――――――――――――――――――――――

マミ「これから魔法少女としてよろしくね、美樹さん!」

さやか「まっ、かせなさい!この期待の新人さやかちゃんにかかれば魔女の1ダース2ダースなんてナンボのものよ!」

ビザロ「サヤカ、役に立たなくてもオレいるからダイジョーブ!」

さやか「あ、アンタねぇ!人の目の前で普通そういうこと言う!」プンスカ

まどか「さやかちゃん、いいなぁ・・・・・私も「その必要はないわ」

ほむら「あなたが魔法少女になることを誰も求めていない」

まどか「ほ、ほむらちゃん!」

さやか「出たなっ、転校生!」

ビザロ「来た、ワルい魔法少女!」

ほむら「美樹さやか・・・・そう、魔法少女になったのね。悪いけどあなたに構っている暇はないの」

さやか「何を!」

ほむら「それより私はそこのキュゥべえに用があるのだけど」

キュゥべえ「へぇー、ボクに何かようかい暁美ほむら」

さやマミ「キュゥべえに何かする気?」チャキッ

ビザロ「ネコちゃんイジメたら、許さナイ!」

ほむら「心配する必要はないわ。ただ話をしたいだけ」

キュゥべえ「奇遇だね。ボクも少しキミと話がしたかったんだ」

ほむら「じゃぁ、少しの間コイツを借りるわね」

マミ「ま、待ちなさい!」

キュゥべえ「4人とも、悪いけど先に帰ってもらっていいかな。ボクなら大丈夫。今のところ彼女に敵意はないよ」

キュゥべえ「あとビザロ、ボクが心配だからと言って後を追わなくても平気だよ」

ビザロ「・・・・・ワカッタ」

マミ「・・・」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

見滝原 ほむら宅


キュゥべえ「さて、わざわざキミの家に招待してくれたということは、彼女たちには聞かれたくない事柄のようだね」

ほむら「何故、鹿目まどかに契約を迫らないの?」

キュゥべえ「・・・・」

ほむら「わかっているはずよね。彼女には途方もないエネルギーがある。アナタの性格からして」

キュゥべえ「どうして?と言いたいわけだね」

ほむら「そうよ」

キュゥべえ「ボクらの目的を“理解”してくれてるキミになら、わかると思うんだけどね」

ほむら「目的を知っているだけで“理解”はしていないし、するつもりもないわ」

キュゥべえ「ふーん。じゃあ単刀直入に言おう。ボクらの観測の対象は鹿目まどかからビザロに移っているのさ」

ほむら「ビザロに?一体それがアナタたちに何の利益をもたらすの?」

キュゥべえ「別世界の生物に対して興味を抱くのは、決して悪いことではないはずだけど?」

ほむら「とぼけないで、インキュベーター!アナタたちが興味を惹くものに意味のないものはないはずよ!」

キュゥべえ「鋭いね。まるでボクたちのことを熟知しているような口ぶりだ」

ほむら「・・・・」

キュゥべえ「答える気はない、か。そうだね、確かに意味はないわけではないよ」

キュゥべえ「正直なところ、行き詰っていたところでね。エネルギーの需要に応えられる供給先について」

ほむら「・・・・・?」

キュゥべえ「この世界、宇宙が如何に広大であろうと限りがある。ボクたちの計算によればそう遠くない年月に、いつか終わりがくる」

キュゥべえ「ボクらは半分諦めていた。いくらエネルギーを供給しても、未来は覆せないのだから」

ほむら「意味がわからない。それがどうして彼女に契約を迫らない理由に?」

キュゥべえ「そこへやってきたのがビザロさ。彼の存在は革新的だった。別世界の存在を証明する、生き証人なのだから」

ほむら「?」

キュゥべえ「現在、出来る限り彼から聞き出せる情報は全て聞き出そうとしている。ただ彼の話す内容は断片的だから、時間はかかるだろうね」

ほむら「何を知りたいの?」

キュゥべえ「ビザロは自分のオリジナルであるスーパーマン、自分の出生、メトロポリスの話をしてくれた」

キュゥべえ「“この世界”と“彼の世界”の違い、ボクたちのような存在は今のところ存在していないこと、おかげで“彼の世界”の情報は大体わかった」

キュゥべえ「けどボクたちが欲しい情報は、“彼の世界”についてじゃないんだ」

ほむら「まさか!・・・・・」

キュゥべえ「そう!彼がどうやって“この世界”にたどり着いたかだよ」

ほむら「インキュベーター!“あちらの世界”に手を広げるつもりね!」

キュゥべえ「キミたちの基準で考えてごらん。未だ手付かずのダイヤの原石が、すぐ手が届きそうな場所に、数えきれないほどあるんだ!」

キュゥべえ「それに比べて鹿目まどか一人のエネルギー量は膨大であっても、無限じゃない。同じようにこの世界の住人だけを魔法少女にするのにも限界がある」

キュゥべえ「ボクたちはこの世界の未来を見据え続けなければならない。そのために新たな供給先を開拓するのさ!」

ほむら「そうはさせない!」

キュゥべえ「キミに何ができるって言うんだい?また過去へと戻ってやり直すのかい?」

ほむら「・・・・いつから」

キュゥべえ「時間跳躍について知っていたのか、かい?」

ほむら「!」

キュゥべえ「なんてことはないよ。ビザロが話してくれた内容と、そしてキミの話し方で大体の想像がついた」

キュゥべえ「そうキミの魔法、それもこの難問を解く鍵、そしてその後押しになってくれたんだ」

キュゥべえ「キミが別の時空へと渡るように、ボクたちも次元を超えて新たな魔法少女を生み出せばいいってね」

キュゥべえ「ただ彼の話を聞けば聞くほど、何処に“あちら側”への門があるのかわからなくなってしまってね」

キュゥべえ「だけどキミという特異な存在が教えてくれた。彼こそが“鍵”であり、“門”なんだってね」

ほむら「彼に別世界に渡る能力が秘められているというの?・・・・」

キュゥべえ「だろうね。だけど彼はその能力を隠している様子も、能力に対する認識すらなかったけどね」

キュゥべえ「さて、お喋りはここまでにしておこうか。ボクたちをもう一つの世界が待っているのだから」

ほむら「待ちなさい!」

キュゥべえ「何故止めるんだい?これ以上ボクを止める必要はないはずだよ」

キュゥべえ「鹿目まどか。彼女が魔法少女になることはない。キミの望んでいた通りの結末だよ?」

ほむら「クッ・・・黙りなさい!」チャキッ

キュゥべえ「犠牲になるのは別の世界の住人。何も悩む必要なんてないじゃないか。キミたちでいえば“尊い犠牲”」

キュゥべえ「キミはキミなりの選択をすればいい。過去に見つめ続けるか、未来に生きる努力をするか」

ほむら「・・・・・」

見滝原 タワー内展望室


キュゥべえ「またせて悪かったね」

杏子「遅い!呼び出しといて待たせんなっつーの!」オカシモグモグッ

キュゥべえ「早速本題に入ろう」

杏子「こっちの事情はお構いなしかよ」ゴクッ

キュゥべえ「最近、見滝原でマミとは別の人物が魔女退治を行っていてね」

杏子「?・・・・新しい魔法少女が出てきたってアタシには関係ないじゃん。縄張り荒されたって、マミの問題だろ?」

キュゥべえ「ところがその人物は魔法少女じゃないんだ」

杏子「ハァ?どういうことだよ」

キュゥべえ「そもそも少女ですらない。成人した男性で、奇妙な力を使って魔女を倒しているんだ」

杏子「・・・・マジかよ」

キュゥべえ「ボクが嘘をついたことがあるかい?」

杏子「まぁ、あんまり信用できないけど嘘はつかねーな」

キュゥべえ「ともかく、魔法少女以外の存在に魔女を倒されてしまうのは魔法少女にとってプラスにはならない」

杏子「で、そいつをぶっ潰すためにアタシを呼んだってわけか。マミはどうしてる?」

キュゥべえ「彼女には少々荷が重すぎたようでね。だけどキミなら彼を止められると考えてね」

杏子「ふ~ん。アタシへの見返りは?」

キュゥべえ「見滝原の一部をキミの縄張りにすることかな。勿論、マミは了承すると思うよ」

杏子「それで決まり!じゃあソイツの特徴は?」

キュゥべえ(杏子には悪いけど、これでボクたちの結論が正しいかどうかわかるはず)

キュゥべえ(ビザロ、キミの能力を見極めさせてもらうよ)

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次の日の見滝原中学校 廊下


マミ「二人ともおはよう!」

まどさや「おはようございますマミさん!」

さやか「あの、昨日キュゥべえは何を?」

マミ「それが詳しくは話してくれないのだけれど。一応、暁美さんと仲直り(?)してくれたみたいなの」

まどか「本当ですか!?よかったぁ~」

さやか「な~んか、ウソくさいけど。まぁ一応キュゥべえがそう言うなら良しとしますか!」

マミ「お互い魔女と戦う者同士ですもの。仲良くやりたいわよね。そういえば私からも二人に用があったの」

さやか「アタシとまどかに?」

まどか「?」

マミ「いつも戦ってくれているからお礼を渡したいのだけれど、ビザロが何処にいるのかわからないの。二人は何か知らない?」

さやか「おやおや、マミさん。いつからアイツのことを“さん”付けで呼ばない仲になったんですか?」ニヤニヤ

マミ「え!・・・・べ、別に深い意味は///////」アセアセ

さやか「フフ、普段はカッコイイマミさんの照れる姿はこれはこれで中々」

マミ「もう!美樹さん、茶化さないで!」

まどか「ウェッヒヒヒヒ!けど確かにビザロさん、普段は何処にいるかわからないですよね」

マミ「そうなのよ。すぐに飛んでっちゃうから困っちゃうのよね」ハァー

さやか「まどかはともかく、マミさんも知らないとなると・・・・ウ~ン」

まどか「も~、さやかちゃんってば!」

ほむら「三人揃って、お悩みのようね」

マミ「あ、暁美さん・・・」

さやか「うわ!アンタ、神出鬼没かよ!もしかしてストーカー・・・・」

ほむら「失礼ね。たまたま通りすがっただけよ」ファサッ

まどか「お、おはよう。ほむらちゃん」

ほむら「・・・・おはよう、まどか。」

まどか「・・・・どうかしたのほむらちゃん、具合悪いの?」

ほむら「いいえ、なんでもないわ。それよりビザロのことだけれど」

三人「?」

ほむら「彼の居場所なら心当たりがあるわ」

今日はここまで。今度こそもっと早めに投稿します

QBがDCユニバースに進出したらグリーンランタンが黙ってなさそう

お待たせしました。投稿開始します

>>42
他のコーズも黙ってなさそうですね

夕方 鉄道橋の下


ビザロ「レッシャ追突しない。ヒコーキ墜落しない。ワルいヤツもマジョもいない。誰もキケンな目に合わない。退屈ゥ!」フンッ

キュゥべえ「・・・・キミのいた世界は予想以上に危険なようだね」

ビザロ「ココ、キケン少なすぎる!ネコちゃん、アブナイ目に合う?」キラキラ

キュゥべえ「何故ボクが危険な目に合うこと前提なんだ・・・・」ゲンナリ


ほむら「・・・・ここのはずよ」

さやか「へー、こんなところに住んでるんだ~」

まどか「こんにちわ、ビザロさん!」

マミ「この前と同じケーキを持ってきたのだけれど、お一ついかがかしら?」

キュゥべえ「やあ皆。ほむらもよく来たね」

ビザロ「ウォー!ミンナきた!よくオレの基地ワカッタな!」

キュゥべえ「ボクがほむらに伝えておいたからね」

ほむら(基地?)

まどか(多分、“秘密基地”のことじゃないかな?)タックンモヨクヤッテル

さやか(な~んか子どもっぽいなぁ)

マミ(私は好きだけどなぁ、秘密基地)

ビザロ「ホントはモット広い所がよかった。けどココなら孤独でいられる。スーパーマンと同ジ!」

ビザロ「ン?けど、ミンナが来たら孤独じゃナイ・・・・・アレェ?」

さやか「まぁまぁ、細かいことは気にしない気にしない」

まどか「お邪魔しま~す」

ほむら「それじゃ、私はこれで」

マミ「そう言わずに暁美さんも一緒に食べましょう!」

ほむら「……わかったわ」

キュゥべえ「悪いけどボクは遠慮させてもらうよ。急ぎの用があるからね」トコトコッ

ほむら「……キュゥべえ」

キュゥべえ「ん?何かなほむら?」ヒョコッ

ほむら「……何でもないわ」

キュゥべえ「そうかい、ならいいんだけど」

まどか「?」


補足
秘密基地:スーパーマンが“孤独の基地”という秘密基地を持っているように、コミック版のビザロも持っている
     その名も“孤独の墓地”。あまり重要性はない。

ビザロ「ケーキ美味い!」ガツガツッ

マミ「も~、そんなにがっついちゃダメじゃない!服が汚れちゃうわよ」

ビザロ「汚れてもダイジョーブ!気にしない!」

マミ「あなたはヒーローになるんでしょう?ヒーローはまず身嗜みをしっかりしないと!」

ビザロ「ウ~ン、ヒーロー人助けが仕事。見た目は気にしナイ」

マミ「そんなこと言わないの。ほら、口にベッタリついちゃった。ハンカチで拭いてあげる」フキフキッ

ビザロ「余計なお世話!ケドありがとう」

さやか(なんか、マミさんが世話焼き女房みたい・・・)ヒソヒソ

まどか(どちらかというと、子どもを躾けるお母さんみたい)ヒソヒソ

ほむら「ごちそうさま。悪いけど私用事があるから先に帰るわね」

マミ「あら、まだ紅茶もあるのだけれど」

まどか「ほむらちゃん、もう行っちゃうの?」

さやか「あんたホント付き合い悪いわね」フゥー

ほむら「・・・・いつか、もっと長く一緒にいられる時が来ると思うわ」

まどか「?」

ほむら「今はまだその時じゃないから。さようなら」カチッ


まどか「あれ?ほむらちゃん?」

さやか「急に現れたと思ったらまた消えた。せめて普通に帰ればいいのに」パクパクッ

マミ「・・・・多分、暁美さんにもそれなりの事情があるのよ」

ビザロ「ホムラ、ワルい魔法少女だって言ってタ。けど」

三人「?」

ビザロ「イロイロ考えて、イイことしてル・・・気がスル」

さやか「ちょっ、何その意味深で曖昧な言い方…」

マミ「・・・・美樹さん!」

さやか「この反応、近くに魔女!?」

ビザロ「皆、ビザロに捕まル!飛んで見つけル!」

見滝原 某所


落書きの使い魔「ZzzzooooooommmmMMM!」

さやか「待てー!」

ビザロ「皆降りル!オレ、先回りスル!」ビュォッ

マミ「頼むわ、ビザロ!」

まどか「マミさん、ビザロさん、さやかちゃん。頑張って!」

さやか「おうよ!」

使い魔「Mmmmmmm!WhiiiiiiiiizzzzZ!」

マミ「ちょこまかと・・・!」

?「ちょっと何やってんのさ、あんた達」 ブォンッ

使い魔「?・・・・・Whiiiiiizzzzzzz!」スタコラサッサ

さやか「な!何よアンタ!邪魔しないでよ!」

杏子「おいおい、マミ。新人の躾けぐらいちゃんとしろよな」

マミ「佐倉さん……」

杏子「マミはホント甘っちょろいなぁ、使い魔も狩るなんてさぁ」

さやか「アンタ、誰よ!?」

杏子「あたしのことはどうでもいいだろ。あんたはわかってるか知らないけど、ちゃんと見なよ。あれ魔女じゃなくて使い魔だよ?」

さやか「それが何なのよ?」

杏子「グリーフシードを持ってるわけ無いじゃん」

さやか「だから?あれを放っておいたら誰かを殺すかも……」

杏子「だからさー、何人か殺らせて魔女にさせる。そんでグリーフシードが出来るまで待つんだよ」

さやか「魔女に襲われる人達を……あんた、見殺しにするの!?」チャキッ

杏子「魔法少女のやる事わかってる?魔女を狩るのがあたしたちの仕事。雑魚が大きくなるまで待つのが基本じゃん」

まどか「ひ、ひどい!」

マミ「佐倉さん、それが全てというわけじゃないわ!」

杏子「またそれかよ。前にも言ったけど、やることの根本は変わらないじゃん」

さやか「へ~んだ、お説教してるとこ悪いけどお生憎さま!アタシたちに気を取られてる隙に使い魔はやられたみたいだよ!」

杏子「何言ってんだ?んなわけな「マミー!サヤカー!使い魔倒したゾ!」フオッ

ビザロ「・・・・オマエ誰?マホー少女?」

杏子(コイツが例の!?)

さやか「サンキュー、ビザロ!さてと、3対1だけどどうする?」

杏子「ハァ?なんであたしがあんたら二人を相手しなきゃいけないわけ?」

ビザロ「オマエ、ワルいマホー少女?だったらビザロ戦う!」フンスッ

杏子「あたしの目的は、あんただよ!」ブォンッ

ドスッ!

ビザロ「グフッ!やっぱりワルいマホー少女ダ!」ハライタイ

杏子「チッ・・・・話通りの頑丈さかよ!」

マミ「な、何で佐倉さんがビザロと戦うの!?」

杏子「決まってんじゃん、コイツが勝手に魔女をぶっ倒してるからだよ!役立たずのマミは引っ込んでな!」アミコミケッカイ

ビザロ「ウン?編目のカベ、オマエの仕業?」

杏子「余裕かましてじゃねぇよ!その余裕、どこまで持つ試してやるよ」ヒュンッ

ビザロ「ガフッ、この!お返しダ!」パンチッ

杏子「そんなヒョロいパンチなんざ当たらねぇよ!」ブンッ

ビザロ「グッ!」ヒートビジョン

杏子「おお、おっかねぇおっかねぇ。けどあんたの行動はお見通しだぜ!」スカッ

ビザロ「スバしっこい!なら捕まえてヤル!」グワッ

杏子「お前馬鹿だろ?動きが単調過ぎ」ガスッ

ビザロ「ウー!長い棒っきれ、卑怯ダァ!」イターイ

杏子「これは棒じゃなくて槍だ!それに卑怯なのはお互い様だろ。目から光線が出る人間なんざ、初めて見たぞ」

ビザロ「ビザロ、武器使わナイ!」

杏子「そうかい。だったらこっちは気兼ねなく使ってやるよォ!」

―――――――――――――――――――――――――――――

まどか「ど、どうしよう!マミさん、さやかちゃん、なんとかしてやめさせないと!」

さやか「そうはいっても・・・・この変な壁、全然壊れない!」ガンッ

マミ「これは佐倉さんが創った結界よ。私のティロ・フィナーレで一気に壊したいのだけれど・・・・」

まどか「ビザロさんや佐倉ちゃんに当たっちゃう!」

さやか「佐倉とかいうヤツはどうでもいいけど・・・・クッソー!」ガンッ

今日はここまで。次の投稿は明後日以降となりそうです

遅くなりました。投稿を始めます

杏子「ほれほれ、どうした?さっきまでの威勢はよぉ?」

ビザロ「……」ヒートビジョン

杏子「オラァ!ボディがガラ空きだぞ!」ブンッ

ビザロ「グフッ!」メツブル

杏子「目ぇ閉じちまえば、自慢の光線も出ねぇだろ!」ゴスッ

ビザロ「……」グッタリ

杏子(マミの奴が敵わないほどっつーから、どんなヤツかと思ったら大したことねぇな)

杏子「そろそろ降参したらどーよオッサン。今後一切、魔女や魔法少女に関わらないんだったら命まで奪らねーよ」

ビザロ「…ビ…ロ……ッタ」

杏子「ああん?」

ビザロ「ビザロ、怒ッタ!」

杏子「だから?」

ビザロ「コイツで!」ガシッ

杏子(・・・・地面に手つけて、何する気だ?)

ビザロ「オマエ、倒スッ!」バキッグラッゴゴゴゴッ

杏子「なッ!?」(地面が捲れあがって!?持ち上げられる!)

ビザロ「グウゥゥゥ、フンッ!」グォンッ

杏子「マジかよ!」ダッ

ビザロ「ぶつけてヤル!」ブォン

―――――――――――――――――――――――――――

マミ「結界が!?」

さやか「解けた!」

まどか「ビザロさん!?」

ビザロ「グヘヘヘ!ビザロ、強い!ワルいマホー少女倒しタ!」

マミ「ビザロ!ケガしてない?大丈夫!?」

ビザロ「ビザロは無敵!ヒーローは勝つ、それアタリ前!」

さやか「ったく、心配させんじゃないわよ!」

杏子(チッ、足が瓦礫に挟まって取れやしねぇ。どさくさに紛れて逃げようにもこれじゃぁな。ホントついてねぇ・・・・)

まどか「よかったぁ・・・・あ、佐倉ちゃん!大丈夫?」

杏子「・・・・なんだよ。お情けはいらねぇぜ」

ビザロ「ン?まだ生きてタ・・・・・今トドメ刺ス!」

杏子(クッ、これまでかよ!)

マミ「ま、待ってビザロ!佐倉さんに何をする気!?」バッ

ビザロ「マミ、邪魔するナ!コイツ、ワルいヤツ。だからコロす!」

さやか「ちょっ!いくらなんでも殺すことはないよ!」

ビザロ「ウルサい!二人、ナンデ庇う!コイツ庇うなら、ビザロの敵!」

マミ「けれど殺すのは絶対にダメ!あなたヒーローなんでしょう?」

ビザロ「オレ、ヒーロー。だからワルいヤツ倒す!」

マミ「倒すのと、殺すのは違うわ!」

ビザロ「オレ襲われタ!ダカラ、お返しスル!」

マミ「ビザロッ!」

さやか「分からず屋!そんな簡単に、人を殺しても良いと思ってるの!?何様のつもりよ?」

ビザロ「ナンデ二人、ビザロの味方しナイ!?マドカ!オマエ、オレの味方する?」

まどか「えっと・・・・・ビザロさん。多分佐倉ちゃんにも事情があったんだと・・・・思う」

ビザロ「マドカ、オマエ弱いクセにオレの邪魔するのカ?」ギロッ

さやか「・・・・ちょっと聞き捨てられないな。まどかがなんだって?」ズイッ

ビザロ「マドカ、ヨワい。だから・・・・・」

さやか「これ以上、あたしの友だちを馬鹿にするんだったら容赦しないよ」チャキッ

マミ「美樹さん!落ち着いて」

まどか「ごめん、さやかちゃん・・・・ビザロさん、絶対駄目だよ。殺すなんて」

ビザロ「ナゼ?」

まどか「だって・・・・殺しちゃったら、死んじゃうんだよ!」

ビザロ「アタり前。だから?」

まどか「殺したらビザロさんがヒーローじゃなくて、ただの人殺しになっちゃう」

ビザロ「・・・・・ワルいヤツ、減るならそれでイイ!」

まどか「でも……」

杏子「あたし抜きで話進めんなよ・・・」ゲホッ

マミ「佐倉さん!・・・・大丈夫?」

杏子「足が動かないだけでなんともねぇよ」

ビザロ「・・・・オマエなんでビザロ襲っタ」

杏子「さっき話したろ。あんたが勝手に魔女を倒してるからだよ」

ビザロ「マジョ倒してナンデワルい?」

杏子「あたしら、魔法少女の死活問題だ。グリーフシードがなけりゃあたしたちは魔法を使えなくなるんだよ」

ビザロ「・・・・ソーなのか?」

杏子「お前、知らないでやってたのかよ・・・マミもよくこんなヤツに負けたな」

マミ「うん?何のことかしら?」

杏子「いまさら見栄張るなよ、アホらしい。お互い負けた者同士だろ」

マミ「・・・・ごめんなさい、どういう意味なのか私には分からないわ」

杏子「知らばっくれるなよ、キュゥべえから聞いたんだ。変な力で魔女を勝手に倒すヤツがいるって」

マミ「キュゥべえが?」

杏子「そうだ。マミが倒せなかったからあたしにお鉢が回ってきたわけ。分かりきったことだろう?」

さやか「ちょーっと待った!さっきから、何デタラメ言ってんのよ!ビザロとマミさんは同意の上で魔女退治やってんの!」」

杏子「はぁ?新人が寝言言ってんなよ。マミ、冗談はここまでにしてこれからコイツのことどうすんだよ?」

マミ「どうする、って言われても・・・・・佐倉さん、あなた何か大きな勘違いをしていると思うの」

杏子「おいおい、そりゃいったい」

まどか「マミさんとビザロさんが、お互いに協力しているのは本当なんです!」

杏子「・・・・おい!そりゃどういうことだよ!」

ビザロ「うるサーーーーーーーーイ!皆、黙レェェェェーーー!」キィーン

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

杏子「耳が痛てぇ」ジンジン

マミまどさや「同じく」ジンジン

ビザロ「静かになっタ!今度はビザロが話ス!」

4人「「「「どうぞ!」」」」

ビザロ「オレ、ネコちゃ…じゃなくてキュゥべえに頼まれてマジョ倒してル」

杏子「!」

ビザロ「マミと一緒にキョーリョクしてる、分かるカ?」

杏子「あ、ああ」コクコク

ビザロ「けどオマエ、ビザロ倒セって言われタ。キュゥべえに?」

杏子「そうだ。あいつが『魔法少女にとってプラスにはならない』つーことで、お前をどうにかしろって」

ビザロ「けどオレ、キュゥべえに頼まれてタ。ン?どうしてビザロ倒せにナル?」ウーン

まどか「どうしてキュゥべえがそんな事を……」

マミ「一度、キュゥべえに事情を聞く必要がありそうね」

さやか「アイツ、前からなんか胡散臭いって思ってたんだよね!」

ビザロ「訳分からナイ。だから今から聞きにイく!」

杏子「なんだか、あたしもアイツに一杯喰わされたみたいだな。虫が良すぎるけど、あたしも一緒にいいかい?」

さやか「う~ん、まぁ一応騙されてたみたいだし。情状酌量の余地ありで許してやりますか!」ヘンシンカイジョッ

杏子「お前には聞いてねえよ」

さやか「あっー!そういう態度取るか普通!」

まどか「落ち着こうよ、さやかちゃん」

杏子「ったくこれだから生意気な新人は・・・・それよりこの足にある瓦礫退かしてくんない?」

ビザロ「今、助けてヤル」ガシッ

杏子「ん、サンキューな」ヨイショッ

ビザロ「良シ……」ギロッ

杏子「なんだよ、まだ怒ってんのかよ?」

ビザロ「怒ってル。ケド、コレで許ス」

杏子「?」

ビザロ「エイッ!」バッチコォォォン!

杏子「?・・・・・・・痛ッテェェェェェェェェ!!!!!」ゴロゴロ

ビザロ「ゲヘヘヘヘ、お返しダ!」ニヤニヤ

杏子「てめぇ!よくもデコをッ!クソッ!どんな力してやがんだよ!」バタバタ

まどか「……プッ」

杏子「オイ!今、誰か!笑いやがったな」ヒタイジンジン

マミ「・・・・ンッフフフフ」

杏子「マミまで笑うな!」

さやか「プッ、アッハハハハ!たかがデコピンぐらいで大袈裟な~」

杏子「てんめぇ!最初に笑ったのお前だな!こいつのパワー見てただろ!一度喰らってみやがれ!」プンスカ

マミ「ウフフ、ビザロもほどほどにしてね。今は急がないと」カナメサン、ワラッタコトナイショニシテオクワネ

まどか「笑いすぎだよ、さやかちゃん」アリガトウゴザイマス////

ビザロ「次、サヤカ」ズイッ

さやか「ハハハッ・・・ハァ!?マジ?」

ビザロ「コレ、もらっタ!」パシッ

さやか「あ!あたしのソウルジェム!」

ビザロ「前はそれホド。けど今キレイ!」フワッ

さやか「ちょっ!飛ぶなぁ!」

ビザロ「キラキラしてる!フシギ!」

マミ「ビザロ!そろそろいい加減にしなさい!」

さやか「そうだそうだ!今は急がなきゃいけな・・・・」バタッ

まどか「?・・・・・さやかちゃん?」

マミ「どうしたの美樹さん?」

さやか「・・・・・」シーン

杏子「おい、何バカやってんだよ」ガシッ

さやか「」プラーン

ビザロ「サヤカ・・・・?」

杏子「・・・・・どういうことだよコイツ、死んでんじゃねぇか!」

???


キュゥべえ「……さてと、これで準備は万端」

ほむら「何のことかしら」

キュゥべえ「やっぱり追いてきていたんだね。ほむら」

ほむら「質問に答えなさい」

キュゥべえ「ボクらの計画が最終段階に入ったのさ」

ほむら「この前の話と違うじゃない。正直に答えなさい」

キュゥべえ「ビザロは十分に働いてくれた。けどもう彼の能力に興味はないよ」

ほむら「彼の能力があなた達にはもう必要ないの?」

キュゥべえ「ふ~、ほむら。そもそもボクは彼の能力について、断定した言い方をしたかい?」

ほむら「・・・・だから何なのよ」

キュゥべえ「物分かりが悪いね。ビザロには別世界へと渡る能力なんて最初からなかったんだ」

ほむら「!・・・・なら、何故」

キュゥべえ「含んだ言い方をしたのか?あれはただの仮定した上での結論。机上の空論だったわけさ」

ほむら「騙したわね!」

キュゥべえ「人聞きが悪いなぁ。あくまであの時点で一番の有力説をキミに教えてあげただけだよ」

ほむら「・・・・それで、彼はどうやって?」

キュゥべえ「おそらく偶然か、はたまた何者かによる意図的なものか。何にしても彼にそれが出来ないことは確かさ」

ほむら「それにしても、どうやって調べたの?」

キュゥべえ「生物は危機に陥ると通常とは違った、異常な能力を発揮することがある。だからボクたちはそれに賭けた」

ほむら「一体何を?」

キュゥべえ「杏子とビザロを戦わせ、彼の秘めた能力を解放しようとしたんだけど」

ほむら「・・・・佐倉杏子を出しにしたのね」

キュゥべえ「観測した結果、彼は何らのか力場を持っていることがわかった。けど残念ながらそれはボクたちが期待したものとは違った」

ほむら「残念だったわね・・・・」チャカッ

キュゥべえ「また銃を向けて・・・・何を考えているんだい?」

ほむら「決まっているでしょう。ビザロに別世界を渡る能力はなかった。なら以前と同様、まどかに契約を進めるはず」グリッ

キュゥべえ「全く、時間操作できるキミは少々結論を急ぎすぎて」パーン

ほむら「・・・・・」

キュゥべえ「学習能力がないのかいキミは。代わりはいくらでもあるけど、無意味に潰されるのは困るんだよね」 トコトコッ

ほむら「いいえ、これはただの暇つぶし。無意味ではないでしょう?」カチャッ

キュゥべえ「わけがわからないよ。まだ話すことがあるのに、話の腰を折るなんて」

ほむら「早く話しなさい。私の気が変わらない内に」

キュゥべえ「彼にその能力はない。しかし彼の持つ力場はボクたちの求めていたものに通ずるものだった」

ほむら「その力場がなんだというの」

キュゥべえ「彼の力場を利用すればいいのさ」

ほむら「話が見えない」

キュゥべえ「彼の持つ力場のエネルギーは有益だ。それを燃料にした他世界へ渡る装置を作ったんだ」

ほむら「・・・・・」

キュゥべえ「少し突拍子過ぎたかな?理論上は燃料さえあれば問題ないよ。ボクたちの技術力を持ってすれば、それぐらい容易いのさ」

ほむら「何故それを最初に考えなかったの?」

キュゥべえ「ボクたちもキミと同じようにせっかちな部分があってね。楽な方法があるなら、そちらへ転ぶ」

ほむら「・・・・それでビザロをどうするつもり」

キュゥべえ「まぁ、彼にはもう一つの世界同様、ボクらの世界の人柱になってもらおうかな。不服かい?」

ほむら「いいえ。本当にできるんでしょうね?」

キュゥべえ「もちろん。ビザロを捕まればすぐにでも使用可能さ」

キュゥべえ(もう一つの問題は、試験運用をしようにも手頃な燃料がないからぶっつけ本番をやるしかないんだよね)

キュゥべえ(最悪ビザロが失敗しても、代わりの燃料はまだある)

キュゥべえ(最低でも4回は試せる。ほむら、キミを含めた候補が5人もいるのだから)

今回はここまで。今度の投稿は来週の金曜になると思います

すみません。てっきりここは閉鎖されたものかと思っていました
長らくお待たせしました。投稿開始します

某所


キュゥべえ「ボクらはいつでも動けるようにしておくから、ビザロを捕えるのはキミに任せていいかい?」

ほむら「‥‥いいわ」

キュゥべえ「キミという協力者がいてくれて、ボクらも助かるよ」

ビザロ「見つけタ!キュゥべえ、聞きたいコトある」フワッ

ほむら「ビザロ!」

ビザロ「?・・・・ホムラ、なんでココにイル?」キョトン

キュゥべえ「一体どうしたんだい、ビザロ?聞きたいことって?」

ビザロ「ソウだ!ミンナ、降りル」ヨイショッ

まどか「ほむらちゃん・・・・?」

ほむら「まどか!?何故あなたが‥‥」

マミ「暁美さん?どうしてあなたがここに?」

杏子「まーた新人かよ……んなことより、話が違うじゃねぇか!どういうことだか説明しろよキュゥべえ!」

さやか「‥‥キュゥべえ、あたしに何したの?」

杏子「ついでに、この新人が急に“死んだように”動かなくなった説明もしてもらおうじゃん」

キュゥべえ「杏子。キミの言っている意味がよくわからないから詳しく事情を聞かせてもらえないかな」ホムラタノムヨ

ほむら「‥‥ビザロ、少し話したいことがあるの。出来れば、二人きりで」ヒソヒソッ

ビザロ「ん?……オレ、キュゥべえに聞きたいコトある」

ほむら「いいから!」グイッ

ビザロ「んー、ワカッタ」

マミ「二人ともどこへ行くの?今からする話は暁美さんにも関係のあるのだけれど」

ビザロ「ホムラ、二人で話したいって……」

マミ「……暁美さん、今は後にしてもらってもいいかしら」

ほむら「‥‥わかったわ」チッ

キュゥべえ(これはマズイ)

杏子「おい、キュゥべえ!いいかげん話したらどうなんだよ!?」

キュゥべえ「う~ん、どこから話をするべきかな」

さやか「ちょっとあんた!あたしを魔法少女にしたときに全部わかってやってたんじゃないの!?」

キュゥべえ(ほむら、悪いけどキミの力でなんとかしてほしい)

ほむら(……使えないヤツ)カシャッ

シーーーーーン

まどか「」

さやか「」

杏子「」

キュゥべえ「」

ほむら「許してとは言わないわ、ビザロ」

ビザロ「」

ほむら「ごめんなさい」



マミ「何を謝っているの?」チャキッ

ほむら「……巴マミ!」

マミ「動かないで。いくらあなたでも、この距離からの攻撃は危険よ」

ほむら「一体どうやって!?」

マミ「不思議そうね。足下をよく見なさい」

ほむら(いつの間にリボンを足にッッッ!)

マミ「いつもすぐ消えるから、後を追おうと思ってやってみたらこういう仕掛けだったわけね」

ほむら「どういうつもり?」

マミ「それはこっちが聞きたいわね。ビザロに何をする気だったの?」

ほむら「あなたに関係ないわ」

マミ「話さなくてもいいわ。キュゥべえから話を聞いたら、嫌でも白状してもらうから」

ほむら「……いいわ。アイツからも話すべきことがあるでしょうしね」

マミ「?……ともかく、あなたの魔法を解除しなさい」

ほむら「もうすぐ戻るわ」カシャンッ



キュゥべえ(ほむら、何をグズグズしているんだい!?早く!)

ほむら(悪いけど、巴マミに感づかれたわ)

キュゥべえ(なんだって!?話が違うじゃないか)

ほむら(あなたが直接彼女に事情を話すしかないようよ)

キュゥべえ(‥‥)

マミ「キュゥべえ……佐倉さんにビザロを襲わせたこと、美樹さんのこと、それに暁美さんのこと、三つとも話してくれない?」

まどさや杏「?」

キュゥべえ「‥‥」

マミ「答えられないの?」

キュゥべえ「……う~ん、どこから話すべきかなぁ」

マミ「‥‥ここで話をはぐらかすなら、あなたとの信頼関係にヒビが入るわ」

キュゥべえ「マミ、それは脅しのつもりかい?」

マミ「そう捉えてもらって結構よ」

キュゥべえ「キミがそんなことを言うなんて‥‥」

杏子「何が何だかさっぱりだけど、とにかく話せよ」

キュゥべえ「……仕方がない。キミらに黙っておく必要もないし、美樹さやかのこともあるから説明するよ」

~魔法少女の真実について暴露中~

キュゥべえ「というわけで、ソウルジェムさえ砕かれない限り、君たちは無敵だよ」

杏子「そんなのってアリかよ‥‥それじゃあたしたちゾンビじゃねぇか!」

さやか「‥‥元の体に」

キュゥべえ「戻れないよ。キミたちの願いの対価だからね。遅かれ早かれ、最終的にはキミたち全員が魔女になるだろうね」

マミ「そんな‥‥」

まどか「あんまりだよ‥‥」

ビザロ「‥‥オマエ、許さナイ!」

キュゥべえ「何を考えてるか想像がつくけど、ボクをどうにかしたって、何も変わらないよ」

ビザロ「でもオレの気ハレる!」ブンッ

キュゥべえ「グエ!」ベチャッ

ビザロ「オレ、間違ってタ。オマエ、賢いけどルーサーじゃナイ。ウソつきのブレイニアック!」

キュゥべえ「またキミのいた世界の例えかい?」ヒョコッ

ビザロ「ナンデ生きてル?死んでるコッチ偽物?」ギョッ

キュゥべえ「言った筈だよ、ボクをどうにかしたって無駄だって」

ビザロ「バケモノッ!」

キュゥべえ「キミに言われたくないなぁ……あとビザロについてだけど、この世界を救うには彼の持つ力場があれば事足りることがわかった」

杏子「なんだって!?」

キュゥべえ「さっきも言ったように、キミたち魔法少女の希望から絶望への相転移のエネルギーが必要だったのだけれど」

ほむら「……彼の力場を使えば、もう魔法少女を生み出す必要はないのよ」

キュゥべえ「彼一人の犠牲で多くの少女たちの魔女化を防げる。キミたちにとって悪くない話だと思うよ?」

マミ「……」

キュゥべえ「そして多くの命が助かる。難しい選択だけど、ボクは世界を守るためにビザロを犠牲にしようと考えた」

マミ「ビザロが……世界の命運を握っているっていうの!?」

キュゥべえ「ボクはビザロを捕えるために杏子を送り出した、というのが事の真相だよ」

まどか「ビザロさん一人にそんなこと……」

キュゥべえ「ボクらにあまり多くの選択肢は残されていない。仕方ないことなのさ‥‥さぁ、ほむら。彼を捕える絶好のチャンスだよ」

ほむら「……ええ」

キュゥべえ「ビザロ。ボクと一緒に行こうか」

ビザロ「イヤだ!」

キュゥべえ「世界を救えるチャンスだよ?これはキミの求めている“ヒーロー”らしい行動じゃないのかい?」

ビザロ「……ソレでもイヤだ!」

キュゥべえ「同意は求めていないんだ。後は頼んだよ、ほむら」

ほむら「……」


補足

ブレイニアック:ルーサ―と並ぶ、スーパーマンの宿敵。
コミックでは惑星コルの首席科学者で、肉体を失い精神だけの存在(電子生命体)になった人。
アニメではスーパーマンの父親に作られたクリプトン星のコンピュータ。
自我を持ち、後述の理由でクリプトン崩壊を黙認し、宇宙に逃亡した。
情報の収集を目的とし、訪れた惑星のデータを収集した後、情報の価値を高める為、惑星を破壊している。
アニメ版でビザロは一度「孤独の要塞」に保管されていたブレイニアックのオーブ(記録装置)を見て
自分をスーパーマンだと思い込んだことがある。


ビザロ「マドカ、一緒にニゲル!ツカマれ!」

まどか「だけど、皆が!」

ほむら「まど……ビザロ、待ちなさい!」

マミ「このまま黙って通すと思って?」チャキッ

ほむら「巴マミ!あなた、さっきの説明を聞いていなかったの?」

マミ「聞いてたわ。理解もしてる……魔法少女はこの世界のための生贄だって」

ほむら「だったら何故」

マミ「ビザロを犠牲にする……けどすでに魔法少女になった私たちはどうなるの?」

ほむら「!」

マミ「まだ見ぬ多くの魔法少女になるかもしれない少女たちとビザロ。どちらかが犠牲になるしかないのもわかったわ」

マミ「だけど、そんな犠牲は認めない!例えこの世界が滅びても!だからビザロを犠牲にさせはしない!」

ほむら「あなた、何を言って……」

杏子「あたしのことも忘れちゃ困るよ」ブンッ

ほむら「佐倉杏子!あなたまで……」

杏子「まぁ理屈はよくわかった。けどそれとは別。ゾンビの件も含めて、あたしをダシにしたこと、キッチリさせてもらおうじゃん」

キュゥべえ「まったく。どうして人間は無意味な事に時間を潰したくなるのか、わけがわからないよ」

さやか「……無意味?」

まどか「さ、さやかちゃん?」

さやか「……確かに無意味かもね。けどあたしもビザロと同意見。あたしの気が晴れるまでキュゥべえ、あんたを八つ裂きにする!」

ビザロ「……ミンナ、ゴメン。ビザロ、ニゲル」ビュォッ

まどか「さやかちゃん!マミさん!佐倉ちゃん!」ビュォッ

ほむら「そいつを切り刻むのを邪魔するつもりはないけれど、巴さん。ビザロのことは諦めてもらえないかしら?」

マミ「あなたからお願いされるのは初めてね。でもダメよ」

ほむら「交渉決裂ね」

マミ「得意の魔法が封じられているのに、随分と余裕なのね」

ほむら「戦う必要がないから」

マミ「?」

キュゥべえ「ビザロが逃げたら、キミたちと戦う理由はボクたちにはないよ」

さやか「そっちにはなくても」

杏子「こっちにはあるんだよ!」

キュゥべえ「ボクの体をバラバラにしたいならどうぞ。代わりはいくらでもあるし、それでキミたちの気が済むならどうぞ」

杏子「‥‥やけに余裕だな」

キュゥべえ「ボクらは人間の感情の“真意”は理解できない。だけどキミたちが次にどう行動するかは予想できるよ」

さやか「どういう意味よ!」

キュゥべえ「今ビザロは逃げたけど、いずれ必ずボクの下に戻ってくるのさ」

マミ「ありえないわ。自分から死にに行くなんて」

キュゥべえ「彼が“ヒーロー”になりたがっている限りは、ボクの下に戻らざる負えないよ」

さやか「あいつの願いを利用する気!」

キュゥべえ「彼は今日この世界の運命を知った。彼が本当にヒーローになりたいなら、この世界のために命を差し出すだろうね」

杏子「反吐が出る理屈だな」

キュゥべえ「物事はもっと客観的に見るべきだよ、杏子。いずれキミたちはビザロの犠牲に、ひいてはボクの決断に感謝するはずさ」

さやか「‥‥」ギリッ

キュゥべえ(本当はほむらに捕まえさせて、手早く済ませたかったけどね)

キュゥべえ(やや手間がかかるけど、ビザロが自発的に来てくれれば、過程はどうだっていい)

キュゥべえ「さぁ、みんな。無意味に時間を浪費するよりも、そろそろ家に帰ったらどうだい?」



ビザロ「……」フワッ

まどか「……」

ビザロ「オレ、ドウシタラ‥‥イイ」

まどか「ビザロさん‥‥」

ビザロ「オレ、キュゥべえの言いナリになりたくナイ……でも、ソウしないと世界滅ビル」

まどか「……私のお願い聞いてもらっても良いかな?」

ビザロ「‥‥ドーゾ」

まどか「ビザロさんはここの世界の人じゃないって、キュゥべえが言ってたよね?」

ビザロ「ウン」

まどか「だからビザロさんが無理すること、ないと思うんだ」

ビザロ「ダケド」

まどか「ここの世界はここの人たちに任せちゃえばいいんだよ」

ビザロ「‥‥オレ、ワカラナイ」

まどか「わからなくてもイイよ。ビザロさんが悪いわけじゃないんだから」

ビザロ「本当はオレ、世界救いタイ。“ヒーロー”になりタイ……ケド死にたくナイ」


まどか「……」

ビザロ「……マドカ、ゴメン。さっきヨワイ、言ってワルカッた。オマエ、ホントは強い」

まどか「そんなこと‥‥ないよ」

ビザロ「ソンナコト?」

まどか「私ね。さっきまで魔法少女に、マミさんみたいな強くてカッコイイ人にあこがれてた」

まどか「けど今は、怖い。いつか魔女になっちゃうなんて……嫌」

まどか「私はいいよ……まだ契約してないから。だけど、皆は……」

まどか「皆は魔法少女として頑張ってきたのに、あんなのってないよ……あんなの、あんまりだよ」ポロポロ

ビザロ「……でもマドカ、ミンナと一緒にいたかっタ、ダロ?」

まどか「……うん」

ビザロ「コワイだけ、だったらニゲル。ケド、オマエ皆と一緒にいようとしタ。ミンナのこと気にシタ」

ビザロ「オレ、デキなかった。死にたくナカったカラ。オマエはデキる。なら、オマエ強い」グッ

まどか「‥‥ありがとうビザロさん。……けどビザロさんも強いと思う」

ビザロ「逃げタのに?」

まどか「だって、私を連れて逃げてきたじゃないですか」

ビザロ「……オレ、もう少し考えタイ。ダカラ、マドカのお願い、少し待ツ。イイか?」

まどか「うん……ここで下してもらっていいですか?」

ビザロ「一人でカエレル?」ヨイショッ

まどか「大丈夫だよ!私は、その……強いから!」

ビザロ「……アッハハハ!元気がイチバン。オヤスミ……バイバイ」ビュォッ

まどか「‥‥無茶しちゃ嫌だよ。ビザロさん」



キュゥべえ「ケフッ、まさかあの3人に敵意を向けられるとは予想できなかったよ。おかげで死なない程度に傷つけられたし」ボロボロ

ほむら「どういうつもり?」

キュゥべえ「何がだい?」

ほむら「何故、ビザロを利用する本当の理由を話さなかったの?」

キュゥべえ「わざわざ話す必要性がどこにあるんだい?ボクはビザロさえ手に入れば何だっていいのさ」

ほむら「……まぁいいわ。そんなことより本当に彼はあなたの下へ来るんでしょうね?」

キュゥべえ「……おそらくは」

ほむら「あなた、まさか!」

キュゥべえ「勿論、ある程度の確信あっての決断さ。だけど彼の行動は予想がつかないからね」

ほむら「私、賭け事はキライよ」コツコツ

キュゥべえ「どこへ行くんだい?」

ほむら「ビザロを捕まえに」

キュゥべえ「その必要はないね。彼が必ずボクの下へ来るというのは、何も彼が自発的に来るだけじゃないよ」

ほむら「……」ピタッ

キュゥべえ「キミにもわかっているはずだ。近いうちに見滝原に最大の脅威が訪れることを」

ほむら「ワルプルギスの夜……!」


キュゥべえ「だから慌てることはないんだ。彼があの強大な魔女との戦いに疲弊したところを捕えれば良いんだから」

ほむら「私は!‥‥そんなには待てない!」

キュゥべえ「そうかい。なら一人で頑張って。キミと違ってボクらには時間と余裕があるからね」

ほむら「クッ‥‥だったら、勝手にするわ」カツカツ

キュゥべえ「‥‥人間はどうして時間に追われたがるのか、わけがわからないよ」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

次の日 見滝原 タワー頂上


ビザロ「……」ハァ

杏子「こんなところで暇つぶしかい?“ヒーロー”さん」

ビザロ「……オマエ、ナンデここにイル?」

杏子「ここは眺めが良いからさ、偶に来るんだよ」

ビザロ「……」トボトボ

杏子「何処行くんだ?」

ビザロ「もうビザロにカマウな……」

杏子「はぁ?命令のつもりかよそれ。あんた何様?」

ビザロ「オレ、ビザロ様」

杏子「……あんた、ひょっとしてあたしのことバカにしてる?」

ビザロ「オマエがいても、ナニも意味ナイ」

杏子「やっぱりバカにしてんな」

ビザロ「ほっといてクレ」

杏子「やだね。バカにされて黙っていられるかよ」

ビザロ「……」ハァ

杏子「……どうせくだらねぇことで悩んでるんだろ」

ビザロ「……くだらなくナイ」

杏子「いいや、くだらないね」

ビザロ「グゥゥゥ!」ギロッ

杏子「なんだ、意外と元気じゃん」

ビザロ「オレの悩ミ、オマエにワカルわけナイ!」

杏子「バーカ。よく考えて物言えよ。ようするにあんたが何処かに行けば済むことじゃん」

ビザロ「!」

杏子「あたしがあんただったら、こんな町どころか、こんな世界にもいたくはないね」

ビザロ「……ビザロ、皆助けタイ」

杏子「ハァ~‥‥あんた本当にバカなんだな」

ビザロ「?」

杏子「誰があんたに助けてほしいって言った?」

ビザロ「デモ」

杏子「でも、じゃねーよ。あんたさぁ、一人で何でも解決できるなんて思ってんじゃないよね?」

ビザロ「……」

杏子「図星、か。はっきり言うと、そういう考えマジでムカつく」

ビザロ「人助ケルの、イイこと」

杏子「あんたが人助けが好きな変人なのはわかった」

ビザロ「オレ、ヒーローなりタイ」

杏子「じゃぁ聞くけど、あんたは魔女退治してるけど、この町以外の魔女はどうでもいいわけ?」

ビザロ「……ソーじゃナイ」

杏子「人助けが無駄とまでは言わねぇけど、今のあんたはただワガママ言ってるだけのガキだよ」

ビザロ「じゃぁ、ドーすればイイッ!」

杏子「言ったろ、何処かに行けって。別にさぁ、あんたが犠牲になる必要なんて全然ないじゃん」

ビザロ「オレ……」

杏子「あんた、よく“オレ”とか“ビザロ”とか言う割には、他人の事ばっかりで自分のこと考えないよな」

ビザロ「‥‥」

杏子「さっきも言ったけど、誰もあんたにそんなこと求めちゃいねぇんだから。たまには自分のことだけ考えてみろよ」

ビザロ「‥‥アリガトウ」

杏子「ヘン!別にあたしは自分の言いたいこといっただけさ。じゃぁな」

ビザロ「待っテ!」ガシッ

杏子「今度はなんだよ?」

ビザロ「オレ、皆の意見聞きタイ。オマエ、手伝ウ」ビュォッ

杏子「ハァァァァァァァァァアアアアアア!!!!!?」グォッ



見滝原中学校


仁美「退院、おめでとうございますわ上条くん」

上条「ありがとう仁美さん」

さやか「……」ボー

まどか「……さやかちゃん、上条くんに挨拶しなくていいの?」

さやか「……あー、うん……後ででいいよ」

上条「やぁ、さやか!入院中は世話になったね。お礼をしたいから、今日の帰り一緒に」

さやか「ああ!ごめん。今日ちょっと予定があって……また今度!」ダッ

まどか「さやかちゃん!」

上条「?」

―――――――――――――――――――――――――――――


見滝原中学校 屋上


さやか(こんな身体で……なんて声かければいいのよ…)グスッ

杏子「へー、あんた意外と繊細なんだね」

さやか「!」

杏子「おいおい、落ちつけよ。別に戦いに来たわけじゃねぇからよ」

さやか「……あたしに一体何の用よ?」

杏子「別に。ただ近くで泣き虫がいるみたいだから、どんなツラか見てみようと思ってね」

さやか「戦う気はないけど、喧嘩は売るんだ……」ギロッ

杏子「おお、怖い怖い。泣き虫にしちゃ元気そうじゃん」

さやか「あんたには関係ないでしょ」

杏子「確かに関係ないね。だけどあんたと話したい奴がいたから連れてきた」ホントハツレテコラレタケド

さやか「ビザロ?」

ビザロ「サヤカ、オハヨー……」


さやか「……あたしはあんたと話したくないんだけど」

ビザロ「オレ、どうシタらイイか、わからナイ」

さやか「昨日のこと?そんなの自分で考えれば!」ダッ

杏子「お、おい!待てよ‥‥行っちまいやがった。いいのかよ、こんなんで?」

ビザロ「イイ。ビザロ悩んデル。ならサヤカも悩むことアル。それがアタリマエ」

杏子「‥‥おまえ、最初に会った時と大分印象変わったな」

ビザロ「……ソウでもない。ケド、オマエはカワッた」

杏子「あたしは……何も変わっちゃいないさ」

ビザロ「ヤサシくなった……」

杏子「べ、別にあたしはそういうつもりじゃ」

ビザロ「気がスル」

杏子「“する”だけかよ!」ムカッ

ビザロ「ハッハハハ!オマエ、オモシロいヤツ!」

杏子「……あーもう、あんたと話してると調子が狂うぜ。あと、あたしの名前は杏子だからな!」

ビザロ「‥‥ソーいえば、キョーコ」

杏子「ん?」

ビザロ「ドーして、キョーコはサヤカが気にナル?」

杏子「はぁ?別に興味なんてねぇよ」

ビザロ「ダケド、キョーコが最初に気がツイた。サヤカに」

杏子「……なんつーか、ほっとけないんだよ」

ビザロ「ウン?」

杏子「ああ、もうこの話は無し無し!」

ビザロ「ウ~ン……ワカッた」

杏子「それと、急に引っ張られたからここに来ちまったけど、これから用事があるから、じゃあな!」


見滝原中学校 下校時間


さやか「‥‥」トボトボ

まどか「さやかちゃん!」

さやか「ごめん……今日は一人で帰らせて」

まどか「でも……さやかちゃんのことほっとけないよ!」

さやか「あたしは……ほっといてほしい!」ダッ

まどか「さやかちゃん!」

ビザロ「サヤカ、待ツ」

さやか「……あんたもしつこいね。あたしは」

ビザロ「ソウじゃない。オレ、別の話、しにキタ。マドカ、ちょっとサヤカと二人デ話しタイ」

まどか「‥‥わかりました。ごめんさやかちゃん、先に帰ってるね」タッタッタッ

さやか「あ……」

ビザロ「少し、人イナイところいく」ガシッ

さやか「ちょ!勝手に決めないでよ!あたしはまだ行くって…」

ビザロ「モウ遅い」ニヤリ

さやか「うわぁぁぁぁ!!!!」ビュォッ

―――

―――――――――

――――――――――――――――

鉄道橋の下


ビザロ「ツイた」フワッ

さやか「あんたね!いきなり人を掴んだと思ったら空飛んで!」

ビザロ「ワルカッた……」

さやか「ふざけるんじゃ……え?」

ビザロ「ゴメン」

さやか「あ、あんたにしちゃ素直じゃない……」

ビザロ「オレ、サヤカに言いタイことアル」

さやか「……何?」

ビザロ「オレ、ウソついた……本当はロイスとデートしてナイ」

さやか「……初めて会った頃にそんなこと言ってたかな‥‥で、それが何よ?」

ビザロ「オレ、ロイスに会いに行ク。ロイス好きダカラ。ケド、ロイスはスーパーマンがスキ」

さやか「……」


ビザロ「オレ、ワカッてる。けど何度デモ、ロイスに会いにイク」

さやか「どうして?」

ビザロ「ロイスはオレのことスキじゃない、ワカッてる。ケドこのキモチわかってホシイ」

さやか「ふーん。あんたはロイスさんのストーカーなんだ」

ビザロ「……意味ワカラない。ケド違う」

さやか「だってさ、相手はあんたのことどうでも良いって思ってるんでしょ?それなのに付き纏うとかサイテーじゃん」

ビザロ「……ウーン。ダッタラ、ソウかもしれナイ」

さやか「で、何が言いたいわけ?」

ビザロ「オレ、ロイス好キ。ロイス好キだけどロイスはオレ、好きじゃなくて……アレ、ナンだっけ?」

さやか「話は終わり?あたし帰るよ」

ビザロ「ツ」

さやか「何?」

ビザロ「ツ、伝えるのがジューヨー。キモチ」

さやか「……」

ビザロ「悩ムより伝えル。その方がイイ。オレ、言いタイのコレ」

さやか「ハァ~……ビザロ、あんたって」

ビザロ「ナニ?」

さやか「ホント、乙女心がわかんないんだね」

ビザロ「ウン?」クビカシゲ

さやか「まぁいいわ……それよりあんたこそ昨日の話、真面目に取ってるわけじゃないわよね?」フゥー

ビザロ「……」

さやか「そんな簡単に世界が終わるわけないでしょう?あんなデタラメ信じちゃうなんて、まだまだ精進が足りませんなぁ?」

ビザロ「ウソ……じゃナイとオモウ」

さやか「例え本当だとしても、そんなに気にすることでもないと思うけど」

ビザロ「ン?」

さやか「物事には必ず終わりがあるんだからさ、それがたまたま遅いか早いかってだけで」

さやか「いざ“世界が終わる”って言われても、TVや宗教とかで、“世界の終り”とかよくやってるしね」ハハッ

ビザロ「……サヤカ、ソレでイイ、のか?」

さやか「あたしはそんな大きなこと深く考えない性質だしね。自分のことで手一杯、なんちゃって!」

さやか「でもいつだってどうするか決めるのは他人じゃなくて自分だよ……それじゃあたし行ってくるよ」

ビザロ「……帰らナイのか?」

さやか「……ちょっと別の用事を思い出したからさ。じゃあね!」タッ

ビザロ「バイバイ!」

さやか(……ありがと、ビザロ)タッタッタッ

ほむら宅


ほむら「……」

杏子「あんたで二人目だよ。そういう顔したヤツにあったの」

ほむら「何かようかしら?」

杏子「ずばり、あんたの目的が何なのか聞きたくてね。キュゥべえは答えたけど、あんたはまだだろ?」

ほむら「……ワルプルギスの夜を倒す」

杏子「ワルプルギスの夜?……ビザロのヤツはどうでもいいわけ?」

ほむら「……良い訳ではないけれど、私の本当の目的ではないわ」

杏子「ふーん……本当にそれだけ?まだあるだろ?」

ほむら「……鹿目まどかを魔法少女にさせない」

杏子「……確かにあいつはスゲー魔法少女になるかもしれないけど、そんなに警戒する事か?」

ほむら「違う!そういう意味じゃ」

杏子「そういうと思ったよ。だけど釈然としねぇな。その二つは別々のようで繋がってるのか?」

ほむら「詳しくは言えない……ただあなたと巴マミ、美樹さやかの助けが必要なの」

杏子「はぁ?」

ほむら「昨日あんなことがあった後に頼みごとなんて、身勝手なのは分かってる。恥知らずと思われても良い、お願い」

杏子「頼みってのはなんだよ?」

ほむら「ワルプルギスの夜を倒すのに協力してほしい」


マミ宅


マミ「‥‥」

マミ(“必ずボクの下に戻ってくる”か‥‥)

マミ(彼は自分を犠牲になんて、するわけがない‥‥)

マミ(そう思いたい)

マミ(けど、彼は“ヒーロー”になりたがってる‥‥ヒーローは、命を投げ出すことなのビザロ?)


コンコン!


マミ「?」

ビザロ『マミ、窓アケテ!』

マミ「……いらっしゃいビザロ」

ビザロ「……コンニチワ、マミ」

マミ「こんにちわ、ビザロ」

ビザロ「……」

マミ「……昨日のことで話に来たんでしょ?」

ビザロ「ウン‥‥」

マミ「……ビザロ。それとは別に私から一つ提案があるの。聞いてくれるかしら?」

ビザロ「……ドーゾ」

マミ「……ビザロにはヒーローは向いてないと思うの。だから、もうこの街にいなくていいわ」

ビザロ「!・・・・・ドーシテ!ナンデ、ソンナこと言ウ!」

マミ「あなたはこれまで魔女退治をよく頑張ってくれたと思うわ。でもね、もうたくさん!」

ビザロ「マミ……」

マミ「あなたに会ってからもう何が何だか……魔法少女の運命、キュゥべえの目的。次から次へと問題ばかり!」

マミ「それもこれもあなたの所為よ、ビザロ!あなたがこの世界にやってこなければ、私があなたに出会わなければ!」

ビザロ「マ、マミ‥‥ホントにソウ思ってル!?」

マミ「‥‥ええ、もちろんよ!それに‥‥あなたの顔を見ているとムカムカしてくる!」

マミ「もうこの家にも立ち寄らないで!あなたの顔なんて二度と見たくないわ!」

ビザロ「ウッ、ウッ、ウッ。ウルサァァァァイ!!!!マミなんてキライだ!」グスッ

マミ「そう。私はあなたのこと大嫌いよ」

ビザロ「……ミタキハラ、もう来ナイ!」ガッシャーン




マミ(ごめんなさい、ビザロ。こうするしか、あなたは自分を犠牲にしてしまう)

マミ(さようならビザロ……私の大切な友だち・・・・・)




テレビ『……現在、気象庁の発表によりますと、南で発生したスーパーセルは数日中に日本へ上陸する見込みとなっており……』

今日はここまで。次は今週の日曜に投稿します

遅れて申し訳ない。投稿開始します

見滝原 上空


ビザロ(ミタキハラ、イイ場所だっタ……)グスッ

ビザロ(‥‥デモ、もうビザロはヨウナシ)

ビザロ(……キョーコのイウ通リ、コンナ世界、ビザロはイナイ方がヨカッタ」

ビザロ(メトロポリス‥‥帰りタイ……人イナイところ……行きタイ)

ビザロ「……ソウダ!南極なら人イナイ!南極行こウ!」ビュォッ

ビザロ「ン?」ピタッ

ビザロ(ナニカ、聞こエル。南の方カラ)

ビザロ(……)ジーッ

ビザロ(……行ってミル)フワッ


――――――――――――――――――――――――――――――――――

ほむら宅


杏子「事情はわかったけどよー。あたしは良いとして、マミとさやかが何て言うかね?」

ほむら「おそらく断られるわ……昨日のことがあるもの」

杏子「……あたしから声かけてみるわ」

ほむら「……どうして私の話を信じる気になったの?」

杏子「キュゥべえが魔法少女の末路について話している時に全然驚いてなかったじゃん、あんた」

杏子「その事実をあらかじめて知ってた上で、どうしたらあんな奴の言うことを聞くのか」

杏子「まぁ色々訳ありだっつーと思わない?」

ほむら「……ごめんなさい」

杏子「ん?」

ほむら「私、あなたのことを過小評価してたみたい」

杏子「……それ、遠回しに喧嘩売ってる?」

?「やれやれ。何処で油を売っていると思ったらココにいたのか」

ほむ杏「!」

キュゥべえ「杏子と一緒に何を話してたんだい?」

ほむら「あなたには関係ないわ」

キュゥべえ「別に無理に話さなくても良いよ。ボクはただキミたちに情報を伝えに来ただけさ」

ほむら「情報?」

キュゥべえ「まず一つ目。ビザロが見滝原を離れたよ」

杏子(……アイツ、やっと自分のことを考えたか)

ほむら「あら、あなたの求めたモノが遠ざかったのに意外と冷静ね」

キュゥべえ「またこっちに戻ってくるのは目に見えているからね。二つ目は、ワルプルギスの夜が今日見滝原にやってくるよ」

ほむら「何ですって!?」




ビュオオオオオオオオオ


ビザロ(風ツヨイ!)スーッ

ビザロ(嵐?ケド、嵐と別にナニカ聞こエル……)ミミスマス


ビュオオオオオオオオオオオオオオオオ

KYAHAHAHAHAHAFFFhhhhh

ビュオオオオオオオオオオオオオオオオ


ビザロ「ナニ……アレ?マジョ?」

ワルプルギス「KYAHAHAHAHAHA!」

ビザロ「オマエ、ナンデ笑ウ!コノ嵐、オマエの所為カ!?」

ワルプルギス「KYAHAHAHAHAHAHA!」

ビザロ「ウ~!無視するナァ!」ビュォッ

ワルプルギス「KYAHA?」

ビザロ「コレでもクラエ!」パンチッ

ワルプルギス「……?」パシッ

ビザロ(……オレのパンチ効いてナイ?)

ワルプルギス「KYAHAHAHAHA!」スッー

ビザロ「オレ、無視してイクな!」

ワルプルギス「AHAHAHAHA!」スーッ

ビザロ「ドコ行く?」

ワルプルギス「KYAHAHAHAHA」

ビザロ(ビザロが来た方向……ミタキハラ!)ビュォッ

――――――――――――――――――――――――――――――――――――


見滝原 川辺


さやか(……なんで今までこんな簡単なことしなかったんだろ!あたしってば!)タッタッタッ

『ツ、伝えるのがジューヨー。キモチ』

さやか(恭介……何処にいるの!)ハァハァ

さやか「……いた!恭す……」

上条&仁美 キャッキャッキャッウフフッ

さやか(……どうして仁美と一緒にいるの?)

さやか(……どうして二人で楽しそうに話しているの?)

さやか(そんなのないよ……あたしやっと決心ついたのに、こんなのって)

上条「……それじゃ仁美さん、今日は付き添ってくれてありがとう」

仁美「いいえ、とんでもございませんわ!私も男の人と帰るのは初めてなので新鮮でした!」

上条「あはは、それじゃまた学校で」

仁美「また明日、学校でお会いしましょう!」

さやか(仁美が帰ってく……あたしも帰ろう……)トボトボ


上条「そこにいるのは、さやか?」

さやか(!)ギクッ

上条「やっぱり、さやかだ!もう先に帰ってたと思ってたよ」

さやか「あ、あははは……」

上条「ちょうど良いや!さやか、まだ帰る途中なら一緒に帰らない?」

さやか「え、えーと……」

上条「?……どうかしたの?」

さやか「……ねぇ恭介。今好きな人っている?」

上条「な!なんだい急に、藪から棒だなぁ」

さやか「答えて、今すぐに!」

上条「……いないと言えばウソに聞こえちゃうかな。さやかはボクにどう答えてほしい?」

さやか「……なんで質問を質問で返すの?」

上条「急にさやかが聞くから、ボクとしてもはっきり誰と言うべきか、YESかNOで……」

さやか「‥‥ハハハ、あたしってば……いきなり過ぎたよね」ポロポロ

上条「さやか!どこか痛いのかい!?」

さやか「ゴメン……勝手に舞いあがって……仁美とお幸せに!」ダッ

上条「え、ちょっ!さやか!」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

まどか宅


TV『……ただ今情報が入りました。スーパーセルは驚異的な速度で本日中に本州を縦断すると気象庁からの……」

まどか(……ママは大丈夫かな?)

タツヤ「すーぱーせる?」

智久「タツヤにはまだ何のことだかわからないか」ハハッ

詢子「うーっす、ただいま~」

智久「おかえり。今日は早いね」

詢子「ニュースで散々報道されてるアレのおかげで今日は早上がりさ」ドサッ


『……警戒警報、警戒警報。住民の方々は避難誘導に従い、避難場所へ集合してください』ピンポンパンポーン


詢子「……思った以上にヤバいみたいね」

智久「タツヤ、今日は皆でキャンプに行こうか」

タツヤ「キャンプー!」

詢子「まどか、準備するからちょっと手伝って」

まどか「……うん、わかった」

見滝原 上空


ビザロ(アイツが来たら、ミタキハラ大変なことナル!)

ビザロ(ミンナに知らせナイと!)ビュォッ

ビザロ(……デモ、誰にイエバ良い?)ピタッ

ビザロ(マミ、オレの顔見たくナイ言っタ‥‥)

ビザロ「‥‥サヤカ!」グォッ

さやか「‥‥」トボトボ

ビザロ「サヤカァァァァ!!!!」

さやか「うわっ!‥‥ビザロ!急に大声出さないでよ」

ビザロ「ソンナことヨリ!ヘンなマジョ、ココにムカッてる!」

さやか「魔女が!?」

―――――――――――――――――――――――――――――――

見滝原 マミ宅


マミ(‥‥一人で紅茶を淹れて飲むのも、久しぶりね)カチャッ

マミ(こんなに淋しく‥‥感じるものかしら)

マミ(‥‥そろそろ避難しなきゃ)

杏子「おーい、何一人でのんびりしてんだ」

マミ「!……佐倉さん、いつのまに!」

杏子「ワルいけど、説教は後にしてくれ。ちょっと手伝ってほしいことがある」

マミ「‥‥何を手伝えばいいのかしら?」

杏子「決まってるだろ!魔女狩りだよ!」

――――――――――――――――――――――――――――

見滝原 避難所

ガヤガヤ

タツヤ「きょうはきゃんぷ!」

知久「ああそうだよ!今日はみんなで一緒にキャンプだ~!」

キャッキャッ

まどか(ビザロさん、嵐で大丈夫かな‥‥)

詢子「どうかした?」

まどか「う、ううん。なんでもない」

詢子「‥‥まどか、ちょっと聞きたいことがあるんだけど」

まどか「なにママ?」

詢子「さやかがどうしてるか知らない?さっき親御さんが必死に探してて、あの子のことだからどっかで道草食うことはないとは思うけどさ」

まどか「さやかちゃん!?‥‥ママ、ゴメン。ちょっとトイレ行ってくる!」

仕事があるので今日はここまで。次の投稿は明後日になります

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月07日 (月) 22:48:53   ID: ZDCCLcTy

続き楽しみにしてます。

2 :  SS好きの774さん   2014年04月27日 (日) 11:58:36   ID: 0maTDlo0

続き楽しみにしてます(笑)

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