ニッポン放送・吉田尚記「竹達彩奈はうまくプロデュースされてる 」 (1)

吉田:アニソンっていうのは必ず89秒バージョンが必ず存在するんです。
この縛りがクリエイティブだった。ラジオだったら4分曲をかけて2分喋ると良いという鉄則があって、
同じように1分半ってきっと気持ちがいい生理的な理由があるんです。そこにおさまるように
上手くハンドリングされた音楽、アニソンを聴いている人たちって恐らく一番豊かな体験をしているんじゃないかな。

──アニソンって、作品の世界観も重要ですよね。

吉田:アニメの 記憶再生装置としての機能もある。その音楽のシーンが流れると泣いちゃう、みたいな記憶の
トリガーとしての機能は強いですね。さらに作品の映像が良ければもう最高。
でも逆に映像によってある程度左右されてしまって、明暗が別れるのも難しい。Blu-rayの売上も
関係ないとは言えないし。

──なるほど、今年の吉田アナ的ヒットアニメはなんですか?

吉田:『サイコパス』が最高におもしろかった。毎回面白くて何度でも観ていられる。「名前のない怪物」
とか超名曲です。ロックフェスで聴いたら絶対楽しいですよ。あと、竹達彩奈はうまくプロデュースされてる
と思います。音楽活動始めるって聞いて、担当してるシンパルスが“可愛くって意地悪なバンドをやりたい”
というワードを元々掲げてるんですが、まんまじゃん、って思いました。バースデーライブも司会として
参加した際に、ギターが木暮晋也で、ドラムは白根さんが参加し、2人が同時に舞台に上がったのって
小沢健二以来ですよ。ディレクターが、声優っていうポップアイコンの使い方をずば抜けてよく分かっています。

──実は...のいい例ですね。ちなみに今年アニソンで一番すごかったと感じた事件はありますか?

吉田:クラムボンのカバーアルバムかもしれません。「ごはんはおかず」もヤバいんですが、
「幸せ願う彼方から」という『らき☆すた』のキャラソンがあり、劇中で一回だけ流れてるシーンを
ミトさんが見つけてきて採用しちゃって、これめっちゃいい曲なんです。事もあろうに元がキャラソンなのに、
リードトラックになって映像もついちゃって、PV撮ってるのがあの行定勲なんですよ。アニメだから
すごいってわけでもないと思うんですが、アニソンという全ての食材を消化することができる土壌も、
客側の消化力もある。投げたものに対するリアクションが、ちゃんと消化してから返ってくる。
すばらしい。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom