C.C.「瞼を抉じ開ければいいだろ」ナナリー「痛い!痛いです!」(255)

ナナリー「折り紙って楽しいですね」

C.C.「ナナリー?」

ナナリー「はい、なんですか?」

C.C.「目が見えなくて辛いんじゃないか?」

ナナリー「いえ。お兄様がいますから、何も辛いことはありません」

C.C.「でも、見えたほうがいい」

ナナリー「それは……」

C.C.「眼球そのものを損傷しているわけじゃないんだろ?」

ナナリー「ええ……。精神的なものですから」

C.C.「じゃあ、瞼を抉じ開ければいいだろ」グイッ

ナナリー「痛い!痛いです!!C.C.さん!!」

C.C.「まぁまぁ」

ナナリー「や、やめてくださいぃ!」

C.C.「……」ググッ

ナナリー「いたたた」

C.C.「どうだ?」

ナナリー「少し眩しいですけど、何も見えません」

C.C.「黒目が隠れているな」

ナナリー「うぅ……もうやめてください……」

C.C.「無意識に光を閉ざしているのか」

ナナリー「は、はい……」

C.C.「そうだ。私に名案がある」

ナナリー「なんですか?」

C.C.「ふんふふーん」ガサガサ

ナナリー「あのぉ……何を……?」

C.C.「あったぞ、セロテープだ」

ナナリー「え……」

C.C.「ふふ……これで瞼を……」

ナナリー「や、やめてください!!そんなの何の意味も……!!」

C.C.「いいから、いいから。私を信じろ」

ナナリー「や、やぁ……」

C.C.「そうそう……そのまま……」ググッ

ナナリー「うぅぅ……!!」

C.C.「よっと」ペタッ

ナナリー「目が乾きます……」

C.C.「ほら、黒目を出せ」

ナナリー「そ、そんなこと言われても……涙が……」

C.C.「白目のままだと、怖いぞ」

ナナリー「もう許して……」

C.C.「がんばれナナ―――」

咲世子「……何をされているのですか?」

C.C.「さよ―――」

咲世子「ルルーシュ様だけでは飽き足らず、妹であるナナリー様までをも手にかけると?」

C.C.「……」

咲世子「……」

ナナリー「さ、咲世子さん!!このテープをとってもらえますか!?ドライアイになりそうで!」

咲世子「はい、ただいま」

C.C.「殺されるかと思った……」

咲世子「もう大丈夫ですよ、ナナリー様」

ナナリー「あ、ありがとうございます」

C.C.「私はナナリーのためを思ってしてやったんだ。殺意を突きつけられる覚えはない」

咲世子「あ?」

C.C.「ひっ」

ナナリー「咲世子さん」

咲世子「しかし……」

ナナリー「C.C.さんは私のことを不憫に思ってしてくれたのですから」

咲世子「ナナリー様……。申し訳ありません」

ナナリー「C.C.さんも心配してくれてありがとうございます」

C.C.「気にするな。義姉として当然のことをしたまでだ」

ナナリー「……」

咲世子「そろそろ夕飯の準備をしてきます」

ナナリー「お願いします」

C.C.「ピザで頼む」

ナナリー「鶴でも折りましょう?」

C.C.「いいぞ」

ナナリー「つる、つる~」

C.C.「しかし、お前もルルーシュの顔を見たいと思っているだろ?」

ナナリー「そうですね。もう7年もお兄様の顔は見ていませんから」

C.C.「可哀相にな」

ナナリー「どういうことですか?」

C.C.「今のルルーシュは顔はいいからな」

ナナリー「お兄様の外見は手で触れれば分かります」

C.C.「でも、感触で判別するよりも、目で見たほうがいいだろう。形を知るためにはやはり見たほうがいい」

ナナリー「そうですけど」

C.C.「やはり、目を開ける特訓をするべきだ」

ナナリー「特訓ですか?」

C.C.「お前が目を閉じたのは、見たくないモノから目を背けるためだったな?」

ナナリー「ええ……」

C.C.「逆に言えば、なんとしても見たいモノがあれば目は開く。ということになる」

ナナリー「はぁ……」

C.C.「ナナリー?この世で目で見たいモノはあるかな?」

ナナリー「見たいモノ……ですか……。んー……」

C.C.「なんでもいいぞ?」

ナナリー「やはりお兄様の顔ですね」

C.C.「それでは弱いのだろう?もしルルーシュの顔を見たいと強く願うなら、とっくの昔にその瞼は上がっているはずだ」

ナナリー「そうですね」

C.C.「目の前にあれば絶対に見たくなるモノではないとな」

ナナリー「そんなものあるのでしょうか……?」

C.C.「そうだ。ルルーシュの裸は?」

ナナリー「は、はだ、はだか!?ですか……!?」

C.C.「何を動揺している?」

ナナリー「い、いえ……」

C.C.「なるほど……そういうことかぁ……ふふふ……」

ナナリー「な、なんですか?」

C.C.「ルルーシュの裸が目の前にあれば、目は開くか?」

ナナリー「そ、そんなの分かりません……」

C.C.「よしよし。ルルーシュが帰ってきたら一肌脱いでもらおうか」

ナナリー「そ、そんなことやめてください!!」

C.C.「いい方法だと思うがな」

咲世子「……」コクッ

ナナリー「でも、お兄様を裸にするなんて……いけません……」

ルルーシュ「ただいま」

ナナリー「お、お兄様ぁ!?」

ルルーシュ「どうした、ナナリー?顔が赤いぞ?熱でもあるのか?」

ナナリー「いえ……」

C.C.「おかえり、ルルーシュ」

ルルーシュ「C.C.……!!お前!!」

C.C.「将来を誓った仲だろ?居て問題はない」

ナナリー「……」

ルルーシュ「全く……」

C.C.「ところで、ルルーシュ?」

ルルーシュ「なんだ?」

C.C.「脱げ」

ルルーシュ「は?」

ナナリー「し、C.C.さん!!」

ルルーシュ「脱げとはどういうことだ?」

C.C.「服を脱げ。一糸纏わぬ姿になれと言った」

咲世子「生まれたままの姿ですね」

ルルーシュ「何故、そんなことをしないといけない?ヌードモデルにもする気か?」

C.C.「ナナリーのためだよ」

ルルーシュ「ナナリーの?」

C.C.「そうだ。お前が脱ぐことでC.C.は過去の鎖を引き千切りことができるかもしれない」

ルルーシュ「意味が分からないな」

C.C.「なぁ、ナナリー?そうだよな?」

ナナリー「そ、そんなことありません!」

咲世子「ナナリー様、嘘はダメですよ」

ナナリー「咲世子さん!?」

ルルーシュ「ナナリー……お前……」

ナナリー「ち、違います!!そんなことありません、お兄様!!ナナリーはお兄様の裸体を夜な夜な妄想していたりなんてしていませんから!!」

ルルーシュ「だ、そうだ。残念だったな、思惑が外れて」

C.C.「だが、試す価値はあると思うが?」

ルルーシュ「何を……」

C.C.「お前、馬鹿か?服を脱ぐだけだぞ?そこになんの労力がある?着替える過程で全裸にもなるだろうに」

ルルーシュ「下着までは脱がないがな」

C.C.「いいから脱げ。ダメで元々じゃないか」

ナナリー「い、いけません!!お兄様!!婦女子の前で服を脱ぐなんて!!エッチです!!」

ルルーシュ「分かっているよ。ナナリー。俺はそんな男じゃない」

ナナリー「はぁ……」

C.C.「ちっ」

ルルーシュ「さて、着替えてくる―――」

咲世子「ルルーシュ様、申し訳ありません。ルルーシュ様の服は全て洗濯してしまいました」

ルルーシュ「なんだと!?何故だ!?」

咲世子「ついうっかり」

ルルーシュ「うっかりで俺の私服を全て洗うことがあってたまるか!!」

咲世子「ついでに今、着ているお召し物も洗濯いたしますので、脱いでください」

ルルーシュ「これを脱いだら、俺の着るものがなくなるだろうが!!」

咲世子「バスローブをご用意しました。とりあえず、こちらで」

ルルーシュ「本当に洗ったのか?」

咲世子「今、洗濯機が絶賛稼働中です」

ルルーシュ「ちぃ……わかった。バスローブで我慢します」

咲世子「本当に申し訳ありません」

ルルーシュ「今後は無いようにお願いしますよ、咲世子さん」

咲世子「はい」

ルルーシュ「全く……。着替えてくる……」

C.C.「……グッジョブ」

咲世子「いえ」

ナナリー「C.C.さん!!咲世子さん!!何を考えているのですか?!」

咲世子「これは事故で僥倖です」

ナナリー「もう!咲世子さん!」

ルルーシュ「―――じゃあ、これ。お願いします」

咲世子「おや?下着がありませんが?」

ルルーシュ「今、穿いていますから」

咲世子「では、脱いでください」

ルルーシュ「はぁ?!」

咲世子「この際、全てを洗濯します」

ルルーシュ「分かった……。じゃあ、新しい下着を……」

咲世子「下着も全て洗ってしまいました」

ルルーシュ「何をやっている!!」

咲世子「私、少し天然で」

ルルーシュ「……!!」

C.C.「天然なら仕方ないな」

ナナリー「……」

咲世子「脱いでもらえますか?」

ルルーシュ「……わかった……脱ぎます……」

ルルーシュ「ど、どうぞ……」スッ

咲世子「生暖かいですね」

C.C.「どれどれ?」

ナナリー「どれほどのものですか?」

ルルーシュ「こら!!ナナリィ!!」

ナナリー「ご、ごめんなさい」

ルルーシュ「早く洗って、着替えの服を用意してください」

咲世子「畏まりました」

ルルーシュ「くそ……」

C.C.「いいじゃないか。貴族らしくて」

ルルーシュ「俺はそういうのが嫌いなんだよ」

ナナリー「お、お兄様?今……どのようなお姿に……?」

ルルーシュ「バスローブ一枚だ。下着もなにもない」

ナナリー「……っ」

C.C.「どうした、ナナリー?」

ナナリー「いえ……なんでも……」

ルルーシュ「顔が赤いな。もう休んだほうがいいんじゃないか?」

ナナリー「だ、大丈夫ですから」

ルルーシュ「なら、いいが」

C.C.「それにしてもそのバスローブの下は何もないか。脆い鎧だ。解けば容易く瓦解する」

ルルーシュ「あまりこっちを見るな」

C.C.「そういうわけにもなぁ……」

ナナリー「……」

ルルーシュ「ナナリー?」

C.C.「まだ、弱いか。それもそうだな。完全体とはいえないからな」

ルルーシュ「何を言っている?」

C.C.「まぁ、暫くはその姿でいろ」

ルルーシュ「それしか選択肢がないだろうが」

ナナリー「……っ」

咲世子「ルルーシュ様、夕食の準備が整いました」

ルルーシュ「ああ。じゃあ、手伝いますよ」

咲世子「ありがとうございます」

C.C.「ふっ……」

ナナリー「C.C.さん?」

ルルーシュ「今日はシチューですか」

咲世子「ええ―――あぁ、ついうっかり躓いてしまって、ルルーシュ様のバスローブに手をかけて、脱がしてしまうことにぃ」グイッ

ナナリー「……!!!」ピクッ

ルルーシュ「咲世子さん!?」

バッ!!

C.C.「おお」

ナナリー「え!?え?!なんですか!?」

ルルーシュ「何をする!!」ババッ

咲世子「うっかりしてました」

C.C.「お尻が少し見えただけか。ルルーシュめ、意外と素早いな」

ルルーシュ「咲世子さん。今日はうっかりが多すぎませんか?」

咲世子「使用人スランプでしょうか」

ルルーシュ「疲れているなら帰ってくれてもいいですよ?」

咲世子「いいえ。元気です」

ルルーシュ「しかし、これだけ失敗を重ねられると……」

咲世子「気をつけます」

ルルーシュ「……」

C.C.「ルルーシュ。人間なんだから、失敗の一度や二度あるだろ?お前、そこまで器の小さな男だったか?失望だな」

ルルーシュ「あのなぁ……」

ナナリー「お兄様?あの……今のお姿は?」

ルルーシュ「心配いらない。もう大丈夫だ」

ナナリー「よ、良かったです」

咲世子「では、夕食に致しましょう」

ルルーシュ「咲世子さん。もう休んでもらっても……」

咲世子「今日はサービス残業します」

ナイスサービス

ルルーシュ「ど、どうしてですか……」

咲世子「どうか、この篠崎咲世子に汚名返上のチャンスを」

ルルーシュ「……わかりました。お願いします」

咲世子「……」グッ

ルルーシュ「よし。食べようか、ナナリー?」

ナナリー「は、はい」

C.C.「なんだピザじゃないのか」

咲世子「申し訳ありません」

C.C.「おぉい、ルルーシュ、ピーザー」

ルルーシュ「勝手に電話してデリバリーしてもらえばいいだろうが」

C.C.「愛がないな。冷たい奴だ」

ルルーシュ「ふんっ……魔女に愛情を向けるやつはいない」

C.C.「なんだと?もう一回、言ってみろ」

ルルーシュ「ああ。何度でも言ってやる。このピザ魔女が」

C.C.「ふふ。―――怒り狂ったC.C.は、ルルーシュのバスローブに手をかけ、勢いで脱がしてしまったと……さっ!」グイッ

ナナリー「……!!!」ピクッ

ルルーシュ「何をする!!C.C.!!やめろぉ!!」

C.C.「あぁ、てがすべったぁ」ポイッ

ルルーシュ「思い切り投げてるだろうが!!!」

咲世子「しまった!!ついうっかり、両手にナイフを持って、反射的にバスローブを切り刻んでしまいました!!!」ズバッ!!!

ルルーシュ「咲世子ぉ!!!うっかりではないだろう!!待ち構えていただろうがぁ!!!」

咲世子「天然なのです」

C.C.「きゃっ。ルルーシュ、エッチだな。乙女の前で全裸になるなんて。サイテーだぞ?」

ルルーシュ「咲世子さん!!着替えを!!」

咲世子「ありません。まだ洗濯機の中でグルグルしてますから」

ルルーシュ「だが……!!」

C.C.「おいおい。隠すな。見られて恥ずかしいモノでもついているのか?」

ルルーシュ「貴様ぁ!!!」

ナナリー「あ、あああ、あの……お兄様……いい、今の……お姿は……」

C.C.「全裸だ」

ルルーシュ「なんだこれは!!魔女がぁ!!俺を辱めて何が目的だ!!!」

C.C.「結果的にそうなっただけで、事故だ」

ルルーシュ「故意だろうがぁ!!」

咲世子「ルルーシュさま、さあ、恥ずかしがらずに」

C.C.「お前のスラッシュハーケンを見せてみろ。手で隠すな」

ルルーシュ「くっ……!!」

ナナリー「お、お兄様が……裸で……か、かかくし……」

ルルーシュ「ナナリーの目の前で……C.C.!!どうなるかわかっているのだろうな?!」

C.C.「ナナリーは目が見えない。何も心配はいらない」

ルルーシュ「そういう問題じゃないんだよ……!!」

咲世子「ルルーシュ様……やはり恥ずかしいのですか?」

ルルーシュ「当然だ!!もう濡れててもいい!!下着と服を!!」

咲世子「分かりました。では、この二つの桶を使ってください」

ルルーシュ「お、桶……?」

咲世子「これなら前後を隠せます」

バスタオルくらいあるだろwwww

咲世子「左右に持って、前後を隠すのです」

ルルーシュ「こうか……」

咲世子「はい」

C.C.「いい格好だ」

ナナリー「……っ」

ルルーシュ「くそ……もう休む」トコトコ

C.C.「あ、おい」

ルルーシュ「明日には着替えも用意できますよね?!」

咲世子「……無理かもしれません」

ルルーシュ「いいから用意してください!!買いに行ってくれても構いません!!」

咲世子「……」

ルルーシュ「返事は?!」

咲世子「……」

ルルーシュ「寝るっ!!!」

ナナリー「見たい……お兄様の……恥ずかしいお姿……を……ダメなのはわかっているのに……」

C.C.「寝室に篭ったか」

咲世子「篭城策は過去の戦においても成功した試しはありません」

C.C.「まあ、ジリ貧になると取る苦肉の策だしな」

ナナリー「……」

C.C.「ここは一つ。私に任せてもらおう」

ナナリー「C.C.さん、何かいい方法があるのですか?」

C.C.「未来の義姉を信用しろ」

ナナリー「……」

咲世子「ですが、このまま三人で突貫したほうが早いのでは?」

C.C.「それはエレガントじゃない。押し込み強盗は嫌いだ」

咲世子「では……」

C.C.「奴を部屋から引き摺りだす。―――ところでナナリー?目のほうは開きそうか?」

ナナリー「いえ……残念ですけど……」

C.C.「そうか。なら、次の一撃で決めておこうか」

咲世子「して、策は?」

ルルーシュ「どうして俺がこんな目に……。ナナリーはともかく、C.C.と咲世子の様子が変だったな」

ルルーシュ「何か怒らせるようなことをしてしまったか……?」

咲世子『では、私は休ませていただきます』

ナナリー『お疲れ様でした』

ルルーシュ(咲世子のサービス残業は終わりか)

咲世子『だ、だれですか?!あなたは?!』

ルルーシュ「ん?」

咲世子『ナナリー様!!お逃げください!!』

ナナリー『きゃぁー!!お兄様ぁ!!』

ルルーシュ「ナナリー!!」ガバッ

ルルーシュ「ちぃ!!誰だ!!」

ルルーシュ「桶を!!」バッ

ルルーシュ「これでよし」

ルルーシュ「ナナリー!!!」トコトコ

C.C.「ほら、出てきた」

>ルルーシュ「ナナリー!!」ガバッ

>ルルーシュ「ちぃ!!誰だ!!」

ここまでかっこいい
ここからダサい

>ルルーシュ「桶を!!」バッ

>ルルーシュ「これでよし」

>ルルーシュ「ナナリー!!!」トコトコ

ルルーシュ「え……」

咲世子「……ほう」

C.C.「ルルーシュ、随分と焦ったみたいだな。お前の輻射波動機構が隠れきれてないぞ?」

ナナリー「……!!」カッ!!

ルルーシュ「うわぁ!?―――なんの悪戯だ!!」

C.C.「怒るなよ。ちょっとしたドッキリじゃないか」

ルルーシュ「性質が悪いんだよ!!!」

咲世子「ルルーシュ様」

ルルーシュ「なんだ?!」

咲世子「ご立派です」

ルルーシュ「賛辞はいい!!謝辞をよこせ!!謝辞を!!」

C.C.「ナナリー、どうだ?」

ナナリー「い、今……一瞬だけ……ぼんやりとですけど、お兄様の輪郭が……」

C.C.「ほら、見ろ。ルルーシュ。効果ははっきりと―――」

ルルーシュ「出てないだろうが!!もういい!!桶は返却する!!そして俺は寝る!!」ポイッ

咲世子「ルルーシュ様」

ルルーシュ「ん!?なんだ?!扉があかないぞ!!」ググッ

咲世子「言い忘れておりました。ルルーシュ様の寝室の扉が壊れてしまいまして」

ルルーシュ「30秒前まで使えていただろうが!!」

咲世子「使用回数が限られていて……」

ルルーシュ「何故回数を使い切ってから報告するんだ?!」

咲世子「私、天然なので、ついうっかり」

ルルーシュ「咲世子!!お前はクビだ……!!」

ナナリー「お兄様、そんな酷いことを言わないでください!!」

咲世子「そんな……ルルーシュ様のために……がんばっているのに……」

ルルーシュ「結果が伴っていないだろうが!!」

C.C.「おいおい。そういきり立つな。揺れるから、目のやり場に困る」

ルルーシュ「嫌なら見るな!!」

ナナリー「何が……揺れているのですか……?」

ルルーシュ「ナナリーは知らなくていいことだ。とにかく、桶ではなく布をよこせ!!布だ!!腰に巻けるものを!!」

咲世子「では、エプロンを」

ルルーシュ「……よし」

C.C.「……」

ルルーシュ「……ん?」

咲世子「まぁ、丈が短くてルルーシュ様のグラスゴーが荒ぶっていますね」

ナナリー「……!!!」カッ!!!

ルルーシュ「なんだ!!これはぁ!!!!」

C.C.「咲世子のものだから、サイズが少し小さかっただけだろ?気にするな」

ルルーシュ「くそがぁ!!!」バッ

咲世子「あぁ……可憐でしたのに……」

ルルーシュ「これを巻く!!」

C.C.「布地が足りなくてお尻まるだしだな」

ルルーシュ「ぬぉ!?なんだこの二重三重の罠はぁ!!!」

C.C.「ナナリー?どうだ?」

ナナリー「す、すごいです……今、はっきりとお兄様のご立派な……ものが……見えました……」

ご立派様が降臨なされた

ルルーシュ「ナナリー……?」

C.C.「見えたのか?」

ナナリー「は、はい……7年ぶりに……お兄様のを拝見させていただきました……一瞬だけでしたけど……」

ルルーシュ「ナナ、リー……!!」

咲世子「ご感想は?」

ナナリー「んー……」

ルルーシュ「……っ」

ナナリー「形は昔のままで安心しました」

ルルーシュ「ああぁぁ……!!」

ナナリー「お兄様?どうしたのですか?」

C.C.「ふふ、成長はしたが昔のままか。まあ、そうだろうな。それじゃあ」

咲世子「私はいいと思いますが」

C.C.「そうか?汚れが残りやすいし、いいことはないと思うがな」

咲世子「可愛いではありませんか」

ルルーシュ「ナナリーに……バレた……こんなことで……」ガクッ

お姉さん方に優しく剥いて貰えるチャンスだろうが(震え声

C.C.「お前はどちらの頭にも仮面を被っていたんだな」

ルルーシュ「黙れ!!魔女!!!」

咲世子「ルルーシュ様……」

ルルーシュ「もういいだろう!!俺を解放してくれ!!」

C.C.「待て待て。まだ、ナナリーは完璧に開眼されていない」

ルルーシュ「もう……十分だろうが……」

ナナリー「そうですね。今の光景が瞼の裏に焼きついて、ご飯が進みます」

ルルーシュ「目を開けろ!!ナナリー!!今すぐ、忘れさせてやる!!」ググッ

ナナリー「いたい!お兄様!!痛いです!!」

C.C.「こら!!ほぼ全裸で妹に迫るやつがあるか!!」

咲世子「ルルーシュ様、通報も辞さない構えです」

ルルーシュ「ぐぅぅ……!!おのれ……俺が何をしたぁ……!!」

ナナリー「お兄様……」

咲世子「ルルーシュ様。本当に申し訳ありませんでした。今すぐ、お召し物をご用意いたします」

ルルーシュ「うっ……ぐぅぅ……ぐすっ……」

ヒロイン達よりもルルーシュのがなんか可愛いぞwwww

シュナイゼルはこんなことシナイゼル!なんちゃって

>>138が滑ったのもシュナイゼルのせいだ

咲世子「どうぞ。この下着は乾きやすかったので」

ルルーシュ「ブーメランパンツか……もうなんでもいい……」

咲世子「では、こちらで」

ルルーシュ「ああ……」

C.C.「……」

ナナリー「お兄様、本当にごめんなさい。私……あの……」

ルルーシュ「もういい……。俺も無理やり目を開けさせようとして、悪かった……」

ナナリー「お兄様……」

咲世子「……スイッチ、オン」カチッ

ブブブブブ……

ルルーシュ「ふはっ!?」ビクッ

ナナリー「お兄様?どうしたのですか?」

C.C.「あー、うっかりしていた。そのパンツにはバイブレーションが仕込んであったんだ。スイッチ一つで下半身をマッサージできるかもと開発したんだ。忘れていた」

ルルーシュ「おおおおお、おおおのれれ……!!!どど、どこまで……!!!」

咲世子「振動……最大……」カチッ

正直ローターをチンポに当てても勃起しないよね

C.C.「おー?ルルーシュ、お前のスラッシュハーケンがヴァリスに変化して、面積の小さなそれでは隠せなくなったな」

ルルーシュ「ふぁ……」ビクッ

ナナリー「……」カッ!!!

咲世子「む、ナナリー様……目が……!」

C.C.「ナナリー……やったな……」

ルルーシュ「み、みるな……ナナリー……こんな無様な俺を……見ないでくれ……!!」

ナナリー「……」ジーッ

ルルーシュ「咲世子ぉ!!とめろぉ!!!もういい!!」

咲世子「あ、はい」カチッ

ブィィィィン!!!!!

ルルーシュ「はぁ!!ち、がう!!増したぞ!!!威力があがった!!」

咲世子「これは本当にうっかりです、ルルーシュ様」カチッ

ルルーシュ「はぁ……はぁ……」

ナナリー「……」ジーッ

咲世子「ナナリー様……私……嬉しいです……。ナナリー様についに光が戻ったのですね……」

C.C.「私の思惑通りだったな、ルルーシュ?」

ルルーシュ「うぅぅ……ぐすっ……うぅぅ……」

咲世子「ル、ルルーシュ様……?」オロオロ

ルルーシュ「なぜだ……どうして……こんな酷いことが……できる……」

C.C.「ルルーシュ……すまなかった……泣くな……」

ルルーシュ「うっ……うぅ……」

ナナリー「さ、咲世子さん!!C.C.さん!!これはちょっとやりすぎです!!7年ぶりに見たお兄様の顔が泣き顔だなんて、悲しすぎます!!」

ルルーシュ「ナナリィィ……」

ナナリー「お兄様……」ギュッ

ルルーシュ「うぅぅ……ナナリィィ……」

ナナリー「よしよし……」ナデナデ

C.C.「ま、待て。悪いのは私たちだけか?」

咲世子「C.C.さん、だからこんなことはやめようと言ったのです」

C.C.「なに?!全ての業を背負えというのか?!」

咲世子「私は初めから反対だったのです。桶で隠すなんて常軌を逸した悪魔発想……私では思いつきもしませんでした……」

咲世子さん可愛い

C.C.「そんな……どうして……ノリノリだったくせに……」

咲世子「C.C.さんだけです」

ナナリー「そうです」

C.C.「咲世子、ナナリー。あんまりだ」

咲世子「原因を作ったのはC.C.さんですし」

C.C.「そうかもしれないが。誰も止めなかっただろう?」

ナナリー「私は止めました」

咲世子「私もノリ気ではありませんでした」

C.C.「な……!!」

ナナリー「そもそも……C.C.さん?」

C.C.「な、なんだ?」

ナナリー「……将来の義姉ってどういう意味なんですか?」

C.C.「え?」

ナナリー「……」

C.C.「それは……だから……私とルルーシュは将来を誓った仲だから、必然的にナナリーは私の義妹になるだろ?何か変か?」

ナナリー「お兄様?」クイッ

ルルーシュ「ナ、ナナリー……?」

ナナリー「お兄様?C.C.さんとそのようなお約束をしたのですか?」

ルルーシュ「いや……そんなことは約束していない」

ナナリー「……と、いうことのようですが?」

C.C.「ひっ……」

咲世子「C.C.さん。一体、どの夢の話をされていたのですか?」

C.C.「お、お前たち……この状況を作るために……わざと私を泳がせたな……」

ナナリー「急に現れて私とお兄様の間に土足で踏み込んでこないでください」

咲世子「……」

C.C.「待ってくれ!おい!ルルーシュ!!なんとか弁解しろ!!将来を誓ったような関係だろ、私とお前は!!」

ルルーシュ「……」

C.C.「ほら……な?」

ルルーシュ「……しらん」

C.C.「な……んで……」

咲世子「では、そういうことですので」

C.C.「まて!!ルルーシュ!!おい!!契約不履行だぞ!!ふざけるな!!」

ルルーシュ「……まさか、お前の願いとは……結婚のことだったのか……?」

C.C.「え……あ、ああ!!そうだ!!私の願いはお前と婚姻を結ぶことだ!!」

ナナリー「お兄様?どういうことですか?」

ルルーシュ「……」

C.C.「だから、将来を誓った……ということだ」

ルルーシュ「そうか……そういうことなら……」

ナナリー「え……?」

ルルーシュ「悪い、ナナリー。俺はC.C.と結婚しなければならない」

C.C.「嬉しいよ、ルルーシュ。あと、そろそろ何か着ろ」

咲世子「ルルーシュ様……本当なのですか?」

ルルーシュ「ああ」

ナナリー「何か弱みを握られているのですか?」

ルルーシュ「いや。これは俺とC.C.との大事な契約なんだ。わかってくれ、ナナリー」

ナナリーにも抱きしめてもらってる

ナナリー「……っ」

C.C.「ふふんっ」

ナナリー「……!!」ガタッ!!!

咲世子「え……!?」

ルルーシュ「ナナリーが……立った……!?」

ナナリー「ふー……ふー……」

C.C.「ナナリー……お前……」

ナナリー「あぁ……立ちくらみが……」フラッ

ルルーシュ「ナナリー!!」ガシッ

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「すごいな……立ち上がるなんて……」

ナナリー「お兄様がずっと私に勇気をくれたからです……」ギュッ

ルルーシュ「いや、これはナナリー自身の力だ」

ナナリー「お兄様……まだ、上手く立てません。だから、これからも傍にいてください」スリスリ

ルルーシュ「ああ……分かっている……離れるものか……」

咲世子「よかった……一件落着ですね……」

C.C.「ルルーシュ。ナナリーは目も足も自由になった。構う必要などないだろう?」

ナナリー「いえ。目も足も一時的に回復しただけのようでした。もういつものナナリーです。C.C.さん」

C.C.「貴様……!!」

ナナリー「お兄様……愛しています……」

ルルーシュ「ああ。俺もだ」

C.C.「くっ……」

ナナリー「ふっ」

C.C.「……こんな……こんな小娘に……鼻で笑われる日が来るとは……」

咲世子「C.C.様……では、そろそろ……」

C.C.「……ルルーシュの……バーカ……」

ナナリー「……ふふ……」

C.C.「バーカ!!」ダダッ

ルルーシュ「待て!!」ガシッ

C.C.「な、なんだ!?はなせ!!私はこれからLサイズのピザを10枚頼んでやけ食いをするんだ!!」

ルルーシュ「お前と結婚するなら、同じ部屋を使え。いきなり別居をする気か?」

C.C.「え……」

咲世子「ルルーシュ様!?」

ナナリー「お兄様、C.C.さんはお兄様を辱めた張本人なのですよ?そんな人と結婚をするなんて絶対に幸せになれません」

ルルーシュ「確かに酷い陵辱は受けた。だが、それでナナリーは光を取り戻した。それで帳消しだ」

C.C.「お前……」

ルルーシュ「ナナリーのためだったんだろ?感謝する」

C.C.「……うむ……感謝されてやろう……」

ルルーシュ「それから、咲世子さん」

咲世子「は、はい!!」

ルルーシュ「今回の度重なるミスは到底看過できるものではない」

咲世子「あ、あれは……あの……」

ルルーシュ「重い罰を与える」

咲世子「そ、そんな……」

C.C.「やれ、やってしまえ」

ルルーシュ「名誉を挽回できるまで、俺たちに仕え続けてもらいます!!」

咲世子「……え?」

ルルーシュ「名誉を取り戻せたかどうかは俺とナナリーが判断する。二人から許可が出るまで、俺たちの傍を離れることは許さない」

咲世子「……」

ルルーシュ「分かりましたね?」

咲世子「は、はい!」

ルルーシュ「何か着るものを」

咲世子「ただいま!!」ダダダッ

ナナリー「お兄様……」

ルルーシュ「もう目を開けてくれ」

ナナリー「は、はい……」

ルルーシュ「おかえり、ナナリー」

ナナリー「お兄様……ただいま戻りました……!!」ギュッ

ルルーシュ「やっと目を合わせられたな……」

C.C.「……」ギュッ

この間もルルーシュは裸

咲世子「ど、どうぞ」

ルルーシュ「どうも。よかった風邪をひくところだった」

C.C.「ルルーシュ……すまなかった……」

ルルーシュ「わかったわかった」

ナナリー「お兄様……私は……私は……」

ルルーシュ「何も言うな」

咲世子「ルルーシュ様……私は……一生、ルルーシュ様に仕えます……」

ルルーシュ「ありがとう」

C.C.「ルルーシュっ」

ナナリー「お兄様っ」

咲世子「ルルーシュ様……大好きです……」

ルルーシュ「……ふふ……ふふふ……」

ルルーシュ(よし!!これで全員が堕ちた!!)

ルルーシュ(俺を手玉に取ろうなんて甘いんだよ!!!C.C.!!咲世子!!!これでお前たちは俺の傍から離れることはできなくなった!!)

ルルーシュ(だが、ナナリーの心まで完全に掌握できたのはC.C.と咲世子のおかげだな。そこだけは本当に感謝している。ふふふ……ははははははは!!!!!!!)

ルルーシュどないしたんや!

ナナリー「お兄様?」

ルルーシュ「なんだい、ナナリー?」

ナナリー「お兄様のは大きくなってもブレイズルミナスで守られているのですね」

ルルーシュ「……」

C.C.「ナナリー、仕方ないさ。真のほうだからな」

咲世子「はい。手術しか手はないかと」

ナナリー「お兄様、真だったのですか……」

ルルーシュ「あ……ぇ……」

ナナリー「でも、愛嬌があっていいと思いますよ?」

ルルーシュ「……」

C.C.「そうだな。悪くは無い」

咲世子「ええ」

ルルーシュ「ナナリィィィ!!!今日の出来事は全て忘れろ!!!」キュィィン!!!

ナナリー「え……い、いや……忘れたくない……お兄様の光景が……消える……いやぁぁ!!」

C.C.「そんなことしたら、ふりだしに―――!!」

ナナリー「折り紙って楽しいですね」

C.C.「ナナリー……?辛くないか?」

ナナリー「え?」

C.C.「目と足が不自由なこと……」

ナナリー「いえ。お兄様が居てくださるので、何も辛いことはありません」

C.C.「そうか」

ナナリー「それに……」

C.C.「それに……?」

ナナリー「……」カッ!!!!

C.C.「!?」

ナナリー「なぜか、目が開けられるようになっていましたので」

C.C.「そのこと、ルルーシュには……?」

ナナリー「言っていません。言ったら、お兄様。私のことを嫌いになってしまいそうで、怖いんです。だから、時期が来るまで目が見えないことにしておきます」

C.C.「……魔女だな……ナナリー……負けたよ……。お前にギアスを与えたら、面白そうだ……」

ナナリー「ふふ……お兄様、まだ帰ってこないのでしょうか……ふふふ……」
                                                  END

乙 

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