C.C.「ふふっ。ようやくお目覚めか。坊や。」(122)

― 廃協会の一室 ―

ルルーシュ「うっ……。」

ルルーシュ「かはっ……。はぁ、はぁ……。」

C.C.「ふふっ。ようやくお目覚めか。坊や。」

ルルーシュ「ぐっ……。俺は、生きている、のか……?」

C.C.「まだ無理はするな。1年も眠っていたのだからな。」

ルルーシュ「1年!?」

C.C.「そう。お前は約1年間の眠りを経て、たった今生き返ったのだよ。」


※最近ギアスSSが多めなので便乗して。
※割と真面目?な感じかもしれません。
※C.C.分多めで。
※宜しければ見てってください。

ルルーシュ「生き返っただと!?俺はスザクに……ゼロに討たれたはずだ!」

C.C.「剣は確かにお前の体を貫いていた。それは保証しよう。」

ルルーシュ「ゼロレクイエムは……ゼロレクイエムは成功したのか!?」

C.C.「ああ。見事なものだよ。今やゼロは悪逆皇帝ルルーシュを討った英雄。
ナナリーはブリタニア代表として各国との平和協定に奔走している。」

ルルーシュ「そうか……。ところでなぜ俺は生きている?
……俺は……、ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアは死んだはずだろう?」

C.C.「確かに死んだ。だが、お前は一度死に、そして生き返った。
いや、生まれ変わったと言ったほうがいいか。コード継承者としてな。」

ルルーシュ「なにっ!?なぜそんな事が起こる!?」

C.C.「何を驚くことがある。お前はコード所有者であるシャルルを倒した。
お前のギアスがあそこまで高まっていれば継承もするだろうよ。」

ルルーシュ「ならばその時点で俺のギアスが消えなかったのは何故だ!?」

C.C.「コード継承は継承者の死を持ってはじめて成立する。
シャルルもお前のギアスで一度自ら命を絶ったと聞いたが?」

ルルーシュ「まさか!俺が殺した事でシャルルはコードを継承したのか!?
そして俺は……ゼロに殺される事でシャルルのコードを受け継いだのか!?」

C.C.「だからそう言っている。」

ルルーシュ「だが、シャルルはすぐに息を吹き返したぞ?それはどう説明する。」

C.C.「私だって全ての仕組みを知っている訳じゃないからな。
シャルルの方がギアスの能力が高かったんだろう。
コード継承にはギアスが深く関係しているからな。そういう事もあり得る。」

ルルーシュ「確かにシャルルの方がギアスに造詣は深かっただろうが……。」

C.C.「まだ納得行かないのか?」

ルルーシュ「納得するしないではない!俺はそもそもコードなど望んではいない!」

C.C.「望む望まないは関係ない。お前は手続きを完了してしまったのだからな。
己のギアス能力を高め、コード所有者を殺し、自らも死ぬというコード継承の手続きをな。」

ルルーシュ「お前は知っていて……俺に茶番を演じさせたのか!?」

C.C.「正直、シャルルの消滅でお前がコードを継承したという確信はなかった。
だが、見込みはあった。私はその可能性に賭けたのだ。」

ルルーシュ「魔女め!」

C.C.「ふふ。何を今更。」

ルルーシュ「そんな……。俺はあそこで死ぬべきだったのに!」

C.C.「いいじゃないか。
ゼロレクイエムは完成し、世界は平和への道を歩き始めたんだ。何の問題がある?」

ルルーシュ「だが!俺はこうして生きている!悪逆皇帝と言われたこの俺が!!」

C.C.「世間ではお前は死んだと認識されている。それでは不満か?」

ルルーシュ「生きていること……今の俺はそれだけで罪なのだ!
償えるとは思わんが、俺が死ぬことが、多くの人の心を救ったはずだ……。」

エロ多めでお願いします先生

C.C.「変なところだけ真面目だな、お前は。」

ルルーシュ「俺はいつだって真面目だ。」

C.C.(痛いほど理解しているさ)
「そうだったな。お前はいつも頑固で融通が利かなくて、、、
バカでケチな童貞だが、どんなバカな事でも大真面目にやり遂げる奴だったな。」

ルルーシュ「バカにしてるだろう?」

C.C.「元気付けようと思ってな。」

ルルーシュ「そんな言葉で元気になるのはドMだけだ!」

C.C.「お前はドMじゃなかったのか?現に随分と口が回るようになったじゃないか。」

ルルーシュ「クッ。」

C.C.「ふふ。ともあれお前は簡単に死ぬことも叶わない体になったのだ。私と同じ……。」

ルルーシュ「……俺はこれからどうすればいい?
俺が生きることの許されないこの世界で……」

C.C.「別に何もしなくていいんじゃないか。
後はナナリーやスザク、扇が何とかするだろう。お前は私と一緒に―――」

ルルーシュ「扇?黒の騎士団を率いているのはゼロじゃないのか?」

C.C.「扇は日本の首相になったのだよ。」

ルルーシュ「扇が首相だと!?」

C.C.「そうだが、なにか疑問でも?……確かに頼りない奴ではあったが。」

ルルーシュ「いや、いいんだ。少し驚いただけだ。
……しかし1年か……。俺にはゼロレクイエムがまだ昨日のことのように感じるが……。」


>>7 ごめん。エロはないんだ。

C.C.「当たり前だ。寝ていたようなものだからな。」
(私にとってこの1年は……とてつもなく長かった……)

C.C.「もう永遠に起きないかと思ったぞ。」

ルルーシュ「起きなくても良かったんだがな。」

C.C.「そんな事を言うな!
私がどれだけ……待っていたか―――ブツブツ」

ルルーシュ「ん?何をブツブツと。」

C.C.「いや、何でもない!気にするな!そ、そうだ!
ちょうど1週間後に世界開放1周年記念式典が行われるぞ。」

ルルーシュ「何だそれは。」

C.C.「お前が死んだ日を祝う式典だよ。」

ルルーシュ「フンッ。民衆はさぞかし浮かれているのだろうな。」

C.C.「そう不貞腐れるなよ。覚悟の上での行動だろう?」

ルルーシュ「死後の評価など目にすることはないと思っていたからな。
想像するのと自ら直面するのでは大違いだ。」

C.C.「評価など気にするな。私は知っているからな。お前の真意を。」

ルルーシュ「当たり前だ。お前は共犯者だったのだからな。」

C.C.「ふふ。そうだ。私はお前の……。」

ルルーシュ「……ふぅ。まだ本調子ではないようだ。少し眠るとするよ。」

C.C.「もう寝てしまうのか……。まだ私はお前と話を……ゴニョゴニョ」

ルルーシュ「さっきから言いたい事があるならはっきりと言え。お前らしくないぞ。」

C.C.(こ、この鈍感野郎)「そんなだからお前は童貞なのだ。」

ルルーシュ「ふん。そんなモノ、捨てようと思えばいつでも捨てられる。」

C.C.「ほう。……では今からでも……?」

ルルーシュ「ばっおまっなっなにを言っている!?そんな……!」

C.C.「いつでも捨てられるのではなかったのか?ふふっ。私はお前なら―――」

ルルーシュ「だ、誰がお前などと―――お、俺は―――」

C.C.「なんだ。私では不満なのか?」

ルルーシュ「そんな事は……イヤ!そういう事ではないっ!
と、とにかくっ!俺はもう寝るからな!」

C.C.(このヘタレめ……)
「まぁ、ゆっくり休むといい。時間は……気にする必要がないからな……。」

― 1週間後 ―

C.C.「1週間も部屋に篭もって何をしていたんだ?」

ルルーシュ「いろいろとな。」

C.C.「体調はもういいのか?」

ルルーシュ「すっかり……とは行かないが、体は楽になったよ。ありがとう。」

C.C.「れ、礼を言われることなどしてはいないっ!」

ルルーシュ「なんだ?照れているのか?社交辞令だ。気にするな。」

C.C.「そ、そんな事よりだ!記念式典、今日だぞ!見に行かないのか?」

ルルーシュ「自分の死を祝う式典など、誰が行きたいものか!」



C.C. 「それは残念。屋台もいっぱい出ているだろうに。
それに―――主賓はナナリーなんだがな。」

ルルーシュ「なに!?ナナリーが来るのか!?」

C.C.「当然だろう?ブリタニアの代表だぞ。主催は扇だが。」

ルルーシュ「そうか……。ナナリーが来るのか……。ならば……。」

C.C.「なんだ。行くのか?ナナリーに会いたいのか?」

ルルーシュ「会いたいに決まっている!だが……。
ナナリーに会うなど……出来るはずがないだろう!」

C.C.「そりゃそうだな。ナナリーはお前が死んだと思っているだろうからな。
ナナリーだけでなく、扇も、その他すべての人々がな。」



ルルーシュ「そ、そうだ。会いになど、行けるはずがない……。」

C.C. 「遠目から見るくらいなら出来るんじゃないか?パレードも行うみたいだぞ?」

ルルーシュ「パレードか……、なら……、いや、ダメだ……ブツブツ」

C.C.「煮え切らないな。お前はそんなにウジウジした奴だったか?
私が知っているお前はもっと凛々しく賢明で、それに……、
どんなにツライ事でも必要であればやってのける男だったハズだ。
まぁもっとも、イレギュラーにはとことん弱かったがな。」

ルルーシュ「事はそんなに簡単ではない!
万が一にでも皇帝ルルーシュが生存していたなどという事が露見してはならないのだ!
それにもう、こちらには黒の騎士団もスザクも居ないんだ。迂闊なことは出来ない。」

C.C.「ならばお前はずっとそこで引き籠っていればいい。
私は行くぞ!屋台が待っているからな!」



― パレード予定街道 ―

C.C.「結局来るのか。それにしてもなんだ、その格好は。」

ルルーシュ「うるさい。万が一にも見つからないための変装だ。」

C.C.「それにしたってだな。もう少しマシな格好は出来なかったのか?
何故タバタッチの着ぐるみなんだ?」

ルルーシュ「この着ぐるみならば、背も体型も、性別も人種も、外からは分かるまい。
声も変声機で変更済みだ。これで万が一にも俺の正体は分からないだろう。」

C.C.「そんなモノを着ていたら屋台のたこ焼きも食べられないぞ?」

ルルーシュ「いらんっ!俺の目的はただひとつ!
ナナリーを生で!ひと目だけでも見ることだ!!」

C.C.「さすがシスコン。」

ルルーシュ「フン。なんとでも言え。」



C.C.「しかし……。すごい人だな。
あの状態からよくもまぁ1年やそこいらでここまで増えたものだ。
どこから湧いてでたんだ?」

ルルーシュ「復旧の中心地だからな。日本全土から集まっているだろうさ。
それに海外の関心も高い。全世界から押し寄せればこれくらいの混雑はするだろう。」

C.C.「よく知ってるじゃないか。私などよりよっぽど世情に詳しそうだ。」

ルルーシュ「お前が世の中に無関心すぎるだけだ。
1週間も篭って調べていればだいたいのことは分かる。」

C.C.「ただウジウジ悩んでいるだけだと思っていたぞ。」

ルルーシュ「言ってろ。」



― パレード開催直前 ―

観衆「悪逆皇帝ルルーシュ討伐バンザーイ!新生日本建国バンザーイ!」
男「ゼロー!ナナリーさまー!黒の騎士団最高ーーー!」
女「ゼロさまー!ルルーシュを殺してくれてありがとーーー!」

女の子「こうていルルーシュってそんなに非道いことしたの?」
母親「非道い男だったよ。殺されて当然さね。」
女の子「ふーん。じゃぁ、今日は嬉しい記念日なんだね。」


ルルーシュ「言いたい放題だな。」

C.C.「どうした坊や。帰りたくなったのか?」

ルルーシュ「覚悟はしていたさ。」



C.C.「気にするな。歴史の上面しか知らない連中だ。」

ルルーシュ「だが、歴史の大半が、その上面でしか語られないのが、、、現実だ。」

C.C. 「声が震えているぞ。泣くなよ?」

ルルーシュ「泣くかっ!」

C.C.「すぐに歴史の一コマに成り果てるさ。それまでの辛抱だ。」

ルルーシュ「何十年後の話だ。」

C.C.「我々にとってはそんなに長い時間ではないさ。(そう、我々二人ならな……)」

ルルーシュ「魔女の時間感覚など!まだ俺には分からん!」

C.C.「ふふ。」

???「タバタッチ!懐かしいな~。」



ルルーシュ(なんだ?)

カレン「あ、ごめんなさい。ちょっと懐かしくてつい。」

ルルーシュ(カレン!?何故こんなところに!)「あ、ああ、気にするな。」

C.C.「どうした?」

カレン「あれ?あなた、何処かで……?」

C.C.(うぁ!こいつは!)「いや、気のせいだろう。」

カレン「そうかなー。声も聞き覚えあるし、姿だって……。」

C.C.(深いキャスケットを被っていたのが幸いしたな)
「そんな事よりタバタッチに思い出なんか持っているお前は何なんだ。」

カレン「昔学園祭で着たことがあるのよ。タバタッチ着ぐるみ。」



ルルーシュ(あの頃は……)「こんな着ぐるみなど着てご苦労なことだな。」

カレン「あの時は大変だったけど……楽しかったな。」

ルルーシュ「そ、そうか。思い出は楽しい方がいい。」

カレン「でも、もう……。」

ルルーシュ「何があったか知らんが……せっかくのパレードだ。今を楽しむといい。」

C.C.(楽しめだなどと……よく言う)

カレン「そうだよね。ありがと。パレード、一緒に見てもいいかな?」

C.C.(断れよ、ルルーシュ)

ルルーシュ「まぁ、いいだろう。」

C.C.「おい!」

ルルーシュ(帽子は目深に被っておけよ)

C.C. (どういうつもりだ!)



カレン「あなた、変声機で声まで変えて……もしかして……。」

ルルーシュ(ま、まさか!?)

カレン「すっごいタバタッチマニアなのね!」

ルルーシュ「な、何事もやるなら本気でやらねば面白くないからな。」

カレン「あ、わたし、カレン。紅月カレン。よろしくね。」

ルルーシュ「俺はタバタッチだ。それ以外の何者でもない。
こっちは俺の下僕だ。無視してもらって結構。」

C.C.(後で覚えていろよ?)



カレン「あくまでもキャラで押し通すつもりね!まぁいいわ。私もその方が気楽だから。」

ルルーシュ「そう言ってもらえるとありがたい。」

カレン「それにしてもあなた、、、その話し方、ルル……私の知ってる人に……。」

ルルーシュ「タバタッチだからな。」

カレン「タバタッチって、そんなキャラだっけ?」

ルルーシュ「もちろんだ。マニアだからな!」



― テレビ局中継車 ―

ミレイ「私は今、パレードを予定している街道に居ます。これからこの街道を、扇首相、
ナナリーブリタニア代表、そしてゼロ率いる黒の騎士団の一隊が通過します。
今日は私ミレイ・アシュフォードがその模様をしっかりとお伝えいたします!
この映像は、街道沿いに設置の大型スクリーンにも映されますので、是非ご覧ください!」

ミレイ「街道沿いにはすでに大勢の観客が詰めかけています!悪逆皇帝ルルーシュ打倒が
いかに民衆の悲願であったかが分かります。さてココで、観客の声を聞いてみましょう。」

ミレイ「すみませーん!あなたは皇帝ルルーシュについてどう思っていますか?」

男性「そんなの決まってる!あんな悪逆非道な奴は歴史上に奴以外居ないね!
倒してくれたゼロには感謝してるよ!」
女性「1年前、私は学生でした。幸い私の家族は無事でしたけれど、中には親を、兄弟を、
小さな妹や弟たちをルルーシュによって殺された友達が居ます。
私はルルーシュを許すことは出来ません。何度でも殺してやりたい!」

ミレイ「あ、ありがとうございました!」(当然とは言え憎まれたものね、ルルーシュ……)



― ルルーシュ一行 ―

C.C.「フンッ。先ほどといい、すごい嫌われようだな。」

ルルーシュ「当然だ……。そのように仕向けたのだからな……。」

C.C.「無理はするな。」

ルルーシュ「無理などしてはいない!」

カレン「どうしたの?二人とも。」

ルルーシュ「いや、皇帝ルルーシュの悪評についてちょっとな。
そうだ。紅月カレンと言ったな。お前はルルーシュのことをどう思う?」

カレン「カレンでいいよ。……ルルーシュのこと……そうね……。」

ミレイ「おっと!そこに居るのはカレン!?
黒の騎士団の元エースパイロット・紅月カレンがタバタッチと談笑しているようです!
って、タバタッチ!?また懐かしいキャラだわね!」



ルルーシュ(まずいっ)

カレン「会長!」(いつの間にこんな近くに)

ミレイ「今はレポーターよ。突然だけどカレン!皇帝ルルーシュの事、
黒の騎士団に居たあなたはどう思っているの?みんな興味があると思うの。
答えにくいかもしれないけど……良かったら答えて!お願い!」

C.C.(生徒会長殿の意識はカレンに向いてるみたいだ。良かったな。ルルーシュ)

ルルーシュ(あ、あぁ……)

C.C.(私は今のうちに……)



カレン「え、えーっと……。」
(ここに居る人たちはみんなルルーシュの事を非道い暴政を行った人物として
認識していて、ルルーシュもそう思われるためにあんなコトしたんだよね……)

ミレイ「ダメかな?」

カレン「い、いえ。大丈夫です。」

ミレイ「じゃ、お願い!」

カレン「私の思いは、皆さんと同じです。どんな理由があったか知らないけど、
大勢の人を殺し、圧政を敷き、私達を苦しめた事実は変えられません。
……皇帝ルルーシュは討たれるべくして討たれたんだと思います。
私は……生涯、彼のことを許すことはないでしょう。」

ミレイ(なかなか辛辣ね……。ルルーシュのこと、好きだったと思ったのだけれど。)
「ありがとうございました!
元黒の騎士団エースパイロット・紅月カレンさんにお話をお伺いしました!」

ミレイ「あーっと!パレードが始まった模様です!
まだ遠方ですが、あちらから扇首相らを乗せた専用車が移動しています。
見えますでしょうか!」(カレン、またね)



C.C.「行ってしまったな。相変わらず賑やかな奴だ。」

ルルーシュ「カレンはよく俺の事を理解してくれているようだな。」

C.C.「ふん。案外本音じゃないのか?」

ルルーシュ「それでもいいさ。いや、その方がいいかもな。」

C.C.「格好をつけるな。理解されたくて仕方がないクセに。」

カレン「ごめんねー。あのレポーター、高校のOGで前生徒会長なの。
あの会長、妙なカリスマがあるって言うか。昔っから逆らえないのよね。
あれ?あなたいつの間にお面なんて。」

C.C.「お前がインタビューに答えてる間にそこの屋台でな。」

カレン「それ、チーズくん?」

C.C.「ほう。よく知っているな。」

カレン「昔一瞬だけ流行ったよねー。まだあったんだ。」

C.C.(貴様……。チーズくんに対してなんて言い草だ!……まぁいい)
「さて、我々も移動するとしよう。」



― 移動中 ~小道にて~ ―

C.C.「で、だ。さっきのインタビューはお前の本音なのか?」

ルルーシュ(おまっ!?)

C.C.(ふふ。まぁ私に任せておけ)

カレン「と、当然でしょ!あんな酷い事をした皇帝だよ!
私だってどれだけ苦しめられたか分からない!殺されて当然!
あんは皇帝……ひ、必要なかったのよ!」(ごめんルルーシュ!)

C.C.「民衆の声そのままってわけか。ご苦労だな。」

カレン「え!?本音よ!ほ・ん・ね!どれだけ憎んでも足りないくらいよ!」

ルルーシュ「……。」

C.C.(なんだ?やはりショックなのか?)

しーつーってえろいよな



ルルーシュ「……。」

C.C.(ふふ。打たれ弱い奴め)
「しかし、ルルーシュとかいう皇帝も何故あんな無駄な暴政など行ったのだろうな。
世界の大半はすでに帝国が握っていたというのに。」

カレン「そ、そんなのあいつがやりたい放題しただけじゃないの!?」

C.C.「そうか。あの皇帝は欲にまみれた俗物だったというわけだな。」

カレン「そ、そんな事……。」

C.C.「今お前がそう言ったのだろう?」

カレン「そうだけど……。でもね……。」

C.C.「なんだ?言いたいことがあるならはっきり言ってみろ?」

カレン「ううん。止めておくわ。」


>>39 C.C.の尻は至高。異論は認めない。

C.C.が最初でてきたときに
朱雀がなんか脱がしてたのは気のせいか?



C.C.「どうせ行きずりの関係だ。吐き出すには良い相手たと思うが。」

カレン「で、でも……。」

C.C.「無理強いはすまいよ。会ったばかりの私では信用出来ないだろうしな。」

カレン「そんな事ないけど……。」

C.C.「ふふ。いいさ。気にするな。」

カレン(あぁ……。話しちゃいけないのに……)
「あの、、、ホ、ホント言うとね、皇帝は、、、はわざと暴政を行ったと思うの。」

C.C.(かかった!)「ほぅ。何のために?」



カレン「皇帝が死んでから、世界は変わったと思わない?
それこそ天地がひっくり返ったように……。」

C.C.「何が言いたい?」

カレン「ほら、皇帝が侵略するまで小競り合いを続けていた国々も、
歴史的に仲の悪かった国々も、侵略されて1つになって……。」

カレン「皇帝が死んで開放された後、またバラバラになると思ったら、
そのままくっついていたり、離れても以前のように仲違いしなかったり……。」

カレン「何だかわだかまりが無くなって毒気が抜けたみたいな、
皇帝一人が憎しみとか悪意とか、全部持ってっちゃったみたいに……。」

カレン「そんな感じ、しない……?」

C.C.「プッ。ククククッ……アハハハッ!」

カレン「何がおかしいのよ!」


>>42 拘束具じゃなかったかね?



C.C.「ふふふ。ははは。イヤ、すまない。つまりお前は皇帝ルルーシュが、
世界中の憎悪を己に集め、死ぬことでその憎悪を消した、とでも言うつもりか?」

カレン「そう、かもしれないなって。私は思うの。」

C.C.「ふん。バカバカしい。
己の命を賭してまで、世界を変えようなどと思う愚か者が居るわけがない。」

カレン「そう、かな……。」

C.C.「そうさ。当たり前の事だ。その皇帝だって、やりたい放題やって、
結果的に憎悪を一身に集める事になったに過ぎないだろうよ。」

カレン「そう、かもしれない。でも……。」

C.Cのケツはやべぇ

C.C.「聞けば無類の女たらしで泣かせた女は数知れず。
更にはロリコン・シスコン・ホモ疑惑まで。
そのくせキザで厨二でヘタレなのに目立ちたがりという噂も。」

ルルーシュ(貴様……)

C.C.「何処を取っても碌でなしじゃないか。」(そろそろか?)

カレン「ルルーシュは……!ルルーシュはそんな人じゃない!
ルルーシュは世界のために身を捧げたのよ!優しい世界を創るために!」

C.C.「お前は皇帝ルルーシュの事をよく知ってるようだな。」

カレン「当たり前よ!私は!ルルーシュの事、ずっと近くで見てきて!」

カレン「ルルーシュがどんな思いで!
悪逆皇帝なんて呼ばれてまで世界を壊したのか!」

カレン「今なら全部分かるもの!」

カレン「うう……ルルーシュ……。」

追いついちゃったから早く書いてね~^^



C.C.(ふふ。これくらいでいいだろう)「ようやく本音を語ったな。」

カレン「!?まさかあなた……!私をわざと怒らせて―――」

ルルーシュ(C.C.め。余計な事を……)
「……話はそれくらいにしておけ。ナナリーの通過地点まであと少しだ。」

C.C.(少しは気が晴れたか?ルルーシュ)

カレン(やっぱりこの人……)


>>48 君とは良い酒が飲めそうだ。



― パレード前列 ―

ルルーシュ「ナナリーは!?」

C.C.「慌てるな。」

ルルーシュ「クッ。まだ少し距離があるな……。行くぞ!最前列をキープだ!!」

C.C.「お前はナナリーの事になると見境がなくなるな。少しは私のことも―――」

ルルーシュ「もうすぐだ……。もうすぐナナリーが……。」

C.C.(ダメだこいつ……)


>>51 投稿間隔ってどれくらいが良いのだろう?



カレン「この人、ナナリーのファンなのね。」

C.C.「こいつはファンなどではない。タチの悪いストーカーだ。」

カレン「え!?それは……通報したほうが良い?」

ルルーシュ「ええい!俺は単にナナリーフェチなだけだ!ストーカーなどではない!」

カレン「それって余計悪くない!?」

C.C.「ま、コイツに何かする度胸などないから大丈夫だ。」
(ましてやナナリーに害を及ぼすなど)

カレン「ならいいけど。」



― 専用車両 ―

ナナリー「お兄様の真意を知らない人達にとって、
今日はこの上ない記念日なのでしょうね……。」

ゼロ「そうだね。でもそれは、ルルーシュが望んだことなんだ。」

ナナリー「でも!だからって!私達までお祝いしなきゃならないなんて……。」

ゼロ「民の記念日は我々にとっての記念日でもあるんだ。
特にこの日は世界中の人々にとっての記念日だからね。」

ナナリー「分かっています……。でも、やっぱり悲しいです……。」

ゼロ「ナナリー、ほら、笑って。皆、ナナリーの笑顔を見たがっているよ。」

ナナリー(以前より平和になったとはいえ、まだまだ世界は不安定。
ここで人々にちょっとでも不安を与えるような行動は取れません)
「そう、ですね。分かりました!私、精一杯笑顔を作ります!」



― パレード最前列 ―

ルルーシュ(ナナリー、いい笑顔だ……」

C.C.(あれは作り笑顔だな。ナナリーがお前の死を喜ぶはずはないからな)

ルルーシュ(無理をしてあんないい笑顔は出来ないさ。
俺の死亡記念日はともかく、新政府はうまくいっているようだ)

C.C.(さすがロリコン。妹の事はよく分かるようだな)

ルルーシュ(ふん。何にせよ、ナナリーが笑顔で良かった。
俺はナナリーが笑顔で暮らせる世界を創るために、世界を壊したのだからな。)

C.C.(望みが叶って良かったな)

ルルーシュ(ああ……。ナナリー……)



カレン「さっきから何コソコソ話してんのよ?」

C.C.「なんだ?お前も混ざりたいのか?我々の夜の営みについて話していたのだが。」

カレン「なっそんなのに加わりたくないわよっ!」

C.C.「その慌てぶり。……お前まさか―――」

カレン「な、何よ?他人のそーいう話に興味が無いだけよ!」

C.C.「お前も加われば良いのに。何なら夜の方にも加わるか?」

カレン「ばっ……(絶句)…………ばっかじゃないの!」

C.C.「ふふ。冗談だ。可愛い奴め。」

カレン「全くもう……。」



C.C.「そこの着ぐるみ!恍惚としているところ申し訳ないが、
ナナリーはもうとっくに通り過ぎたぞ?」

ルルーシュ「ハッ……追うぞ!」

C.C.「あまり歩きたくないのだが。」

ルルーシュ「お前達はここに居ろ。俺は行く!」

C.C.「変な時だけ男らしいな、お前は。まぁいい。私も付いて行ってやる。」

ルルーシュ「なんだかんだ言ってもお前もナナリーが好きなんだな。」

C.C.(私はお前が……)

カレン(この人達、もしかしてやっぱり……)



― 専用車両 ―

ナナリー「スザクさん見てください。あそこ、可愛い着ぐるみの方が付いて来てます!」

ゼロ「あれは……タバタッチだね。昔学園祭の時にカレンが着ていたよ。」

ナナリー「着ぐるみさんが私を呼んでいます!」(あ……この声の感じ、懐かしい……)

ゼロ「ナナリーのファンかな?」

ナナリー「あ、タバタッチと一緒にカレンさんも居ますよ!カレンさ~ん!」

ゼロ「ナ、ナナリー!そんなに身を乗り出すと危ないよ。」

ナナリー「大丈夫です。スザクさんが支えてくれるのでしょう?」

ゼロ「それはもちろん―――」



― パレード終端 ―

ルルーシュ「ナナリーがこっちを向いて手を振ってる……。天使だ……。」

カレン「ちょ!ちょっと!!やっぱりあの人危ないんじゃないの!?」

C.C.「大丈夫だと言っている。ヤツのことは気にするな。」

カレン「そうは言っても……。」

ルルーシュ「あぁ……。ナナリーが行ってしまう……。」

カレン「あのー。もうパレード会場終端なんですけど……。」

C.C.「ゲートをくぐって追いかけるのはさすがにマズいぞ。」

ルルーシュ「しかし!ナナリーとゼロが楽しそうに話してるんだぞ!」

カレン「そりゃそうよ。ゼロはナナリーの盟友なんだもの。」

C.C.「ただの盟友かな?」



ルルーシュ「な・ん・だ・と!?」

ルルーシュ(まさか!そんな事は……!スザクに限って……)

ルルーシュ(いやしかし!ユーフェミアの事もある!アイツがムッツリなのは事実!)

ルルーシュ(だがマテ……ブツブツ)

カレン「ちょっと!ホンットーに大丈夫なんでしょうね、この人!」

C.C.(ふふ。少し意地悪が過ぎたか。)
「おい。お前はナナリーの事をそんなに尻の軽い女だと思っているのか?
ゼロのことは信用出来ないかもしれんが、ナナリーのことは信じてやれ。」
(お前が世界を託した妹だろう?)



ルルーシュ(そう、だな……。俺のナナリーがそんなに尻軽なはずがない!
スザクも、軽い気持ちで女を口説けるような奴ではない……な……。)

C.C.「落ち着いたか?」

ルルーシュ「あぁ……。それと、ナナリーの笑顔はしっかりと記憶に焼き付けた。」

C.C.(ならばそろそろか……)「よし、カレン。お別れだ。私達は帰ろうと思う。」

カレン(そっか……。少し残念だけど……)「わ、分かったわ。ありがとね!」

ルルーシュ「こちらこそ楽しかった。……さようなら、カレン。」

カレン「……さようなら、タバタッチの中の人!じゃあね!」
(今の言い方、ルルーシュに似てた……。ルルーシュ……まさか、ね……)



― 専用車両 ―

ナナリー「あの着ぐるみ、ずっと付いて来てくれていたのですね。」

ゼロ(カレンとタバタッチ、それにタバタッチに寄り添うお面の女か……。)
「さすがにゲートの中までは追って来なかったね。」

ナナリー「ふふっ。付いて来たら付いて来たで困っちゃいます。」

ゼロ「その時は捕らえなくてはならないからね。」

ナナリー「悪い感じはしなかったですけれど……。」(むしろ少し懐かしい感じ……)

ゼロ「決まりだからね。」

ナナリー「ふふ。相変わらず固いのですね。スザクさんは。」

ゼロ「ところでナナリー。
あのタバタッチの隣にいるお面の女、ナナリーはなにか感じなかった?」

ナナリー「え?あの方ですか……。そういえば……。
どことなく、お兄様が連れてらしたC.C.さんに雰囲気が似ているように感じました。」

ゼロ「ナナリーもそう感じたかい?僕もなんだ。まさかとは思うけれど……。」



ナナリー「え、でも。あの方はゼロレクイエム後ずっと失踪していたのですよね?
どうして今こんなところに……。」

ゼロ「僕にも分からないけれど、あのタバタッチの中、もしかしたら……。」

ナナリー「!?お兄様のはずがありません!お兄様はあの時確かに…………!」

ゼロ「僕はルルーシュだなんて言っていないよ。
でも、ナナリーがそう言うってことは、少しそんな感じがしたんじゃない?」

ナナリー「……はい……。着ぐるみは着ていますけれど、歩き方、身振り、
そして何よりあの方が私を呼んだ時、お兄様に呼ばれたような感じがして……。」

ゼロ「もし、だよ。万が一、あの着ぐるみの中身がルルーシュだとして、
ナナリー、君はどうしたい?」

ナナリー「私は…………。……私はどうもしません。
私には他にやらなくてはいけない事がたくさんありますから。それに……。」
(お兄様……。お兄様の想い、私が必ず無駄にはいたしません……)

ゼロ「強いね。ナナリーは。」(ナナリーは僕が最後まで守ってみせるよ。ルルーシュ……)



― 廃協会の一室 ―

ルルーシュ「ナナリー……。元気そうだった。」

C.C.「私も久々に見たが、少し成長したように感じたな。」

ルルーシュ「あれから1年経つんだ。
ブリタニア代表としての責任もあるだろう。成長もするさ。」

C.C.「お前は全く変わってないがな。ふふっ。」

ルルーシュ「当たり前だ。俺はほとんど寝ていたようなものだからな。」

C.C.「あのまま永遠に目覚めないかと思ったぞ。」

ルルーシュ「目覚めなくても良かったんだがな。」

C.C.「そ、その話は1週間前に終わっただろう!?」

ルルーシュ「蒸し返すつもりはない。ただの愚痴だ。」

C.C.「なら、良いのだがな……。」



ルルーシュ「…………。」

C.C.「ルルーシュ?」

ルルーシュ「……すまない。C.C.。」

C.C.「どうした、突然。」

ルルーシュ「ナナリーの姿を見ることが叶った。これで俺に思い残すことはない。」

C.C.「ん?何が言いたい?」

ルルーシュ「人の居ない所へ行こうと思う。」

C.C.「山にでも篭るのか?」

ルルーシュ「そんなところだ。」

C.C.「なら場所を探さないとな!」



ルルーシュ「場所の検討ならついている。」

C.C.「何処だ?何処でもいいぞ?」

ルルーシュ「神根島だ。」

C.C.「ん?そこは確か……。」

ルルーシュ「ああ。かつて思考エレベーターのあった島だ。」

C.C.「そんなところで大丈夫なのか?人が入るのではないか?」

ルルーシュ「あの遺跡は俺が皇帝の時代に徹底的に調査し尽くした。
今更調べる価値はない。それに、今の情勢で再調査する余裕も無いだろうしな。」

C.C.「そうなのか。」

ルルーシュ「そういうことだ。すぐに準備を開始しようと思う。」

C.C.「なら私も。自分の分は自分で準備しよう。何を用意したら良い?」

ルルーシュ「いや、島へ行くのは俺一人だ。」



C.C.「え!?」

ルルーシュ「お前まで世を捨てる必要はない。」

C.C.「な、何を言っている!」

ルルーシュ「お前はそんなに顔を知られてはいない。隠れて生きなくてもいいんだ。」

C.C.「隠れるとかの問題ではない!私はお前と―――」

ルルーシュ「俺は生きているだけで、それだけで大罪を犯しているんだ。
もう二度と、誰とも関わるつもりはない。」

C.C.「……私……とも……?」

ルルーシュ「お前にはこれ以上負担をかけられない。」

C.C.「お前と一緒に居たこと、負担だなどと思ったことはない!」

ルルーシュ「……すまない。」



C.C.「何故だ!?私とお前は共犯者だろう!?」

ルルーシュ「……もう共犯関係を続ける必要はない……。」

C.C.「そんな簡単に切れるものか!私とお前の関係は……!」

ルルーシュ「利害が一致していただけだ……。」

C.C.「ふざけるな!お前は私の事を、その程度にしか―――!」

ルルーシュ「……そうだ……!」

C.C.「私が魔女なら、お前は魔王になってくれるんだろう!?
あの言葉は嘘だったのか!?どうなんだ!ルルーシュ!!」

ルルーシュ「俺は魔王になり、世界を壊した……。嘘は言っていない……。」

C.C.「私はそんなの認めない!お前は私にとっての魔王でなくてはならないんだ!
お前が居ないなら、私の世界は変わらない!以前と同じ、孤独なままだ……。」



ルルーシュ「……。」

C.C.「何とか言え!ルルーシュ!」

ルルーシュ「…………。」

ルルーシュ「……その必要はないよ……」

C.C.「まだ言うのか!!」

ルルーシュ「いや……。一緒に行こう。C.C.。」

ルルーシュ「俺と一緒に、居てくれるか?」

C.C.「初めからそう言っている。私はお前と共に生きたいと。」

ルルーシュ「ありがとう。C.C.。」

C.C.「礼など……。私が望んだことだ……。」



C.C.「よし。ならば早速用意せねばな!島篭もりのな。」

ルルーシュ「それは止めだ。文明を捨てた生活など、お前が耐えられるとは思えん。」

C.C.「バカにするな!」

ルルーシュ「二度とピザも食べられないんだぞ?」

C.C.「ピザなんかより私は……私はお前さえ居れば―――」

ルルーシュ「C.C.、代わりに……二人で世界を回ろう。」

C.C.「世界を……。」

ルルーシュ「俺たちが壊し、ナナリー達が創る世界を見て廻るんだ。」

C.C.「うん!」

ルルーシュ「まずは……そうだな―――」


エピローグ

- 70年後 ?ヨーロッパの何処か -

「なぁルルーシュ。ナナリーもスザクも逝ってしまったな……。」

「結局、パレードで見たのが最後になったな……。」

「ナナリー生涯独身だったらしいぞ。」

「自分の幸せを捨ててまで、世界平和のために尽力していたんだな。」

「誉めてやれよ。ルルーシュ。」

「スザク?あぁ、あいつも相当頑張っていたかもな。」

「なんせ死んでも仮面を外さなかったらしいからな。」

「融通が効かないにも程があるよな。あの世でもきっと真面目で堅物のままだな。」

「はは。閻魔様に説教かましたりしてな。」




「……二人が死んで、平和の象徴とでも言うべき存在が無くなった。」

「これからが世界にとっての正念場だな。」

「どうせお前の事だ。また裏で暗躍するんだろう?」

「当然だろう?ふふっ。私が居なくてはお前はダメだからな。」

「そうそう、ナナリーの死後にカレンが執筆した本、知っているか?」

「【悪逆皇帝の真実】っていうんだと。」

「本屋でざっと読んでみたが、あれはお前を持ち上げすぎだな。」

「でも、これで多少はお前の悪評も見直されるかもな。」

「良かったな。ルルーシュ。」

「カレンはちゃんと、お前を見ていたようだぞ。」



「さて、次は何処へ行く?私はお前となら何処へでも……。」

「そうか。珍しく嬉しいことを言ってくれる。」

「私は今、こんなに心が満たされている……。」

「誰のおかげだと思う?」

「お前だ。ルルーシュ。」

「言われなくとも分かっているって態度だな。自惚れ屋め。」

「私にベタ惚れのクセに。」

「ふふ。無理をするな。お前はすぐに動揺するからな。バレバレだ。」

「そこは何十年経っても直らないな。」



「……ギアスという名の王の力は人を孤独にする。」

「ふふっ、少しだけ違っていたか。」

「……なぁ、ルルーシュ。」


おわり。

以上です。

見てくれた方、ありがとうございました。

今回、SSもスレ立ても初めてでしたので、お見苦しいところ等ありましたらごめんなさい。

機会があれば、また……。

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