マミ「今年のクリスマスは中止します」 (36)

まどか「えっ」

マミ「中止です」

さやか「な、なんでですかマミさん!」

マミ「中止」

杏子「いきなり何言ってんの?納得のいく説明を…」

マミ「ちゅ・う・し!!!」

まどか「そんなぁ…」

杏子「ふざけんなよ、オイ……」

さやか「なんでそんないきなり…」

マミ「…………」

マミ「………ね」

杏子「あ?」

マミ「なぎさちゃんがね」

さやか「なぎさがどうかしたんですか?」

マミ「『今年のクリスマスはママとパパと一緒にすごすのです!』って…」

まどか「……」

マミ「だ、だからっ…!『マミとは一緒にいられないのです』って…!!」グスッ

マミ「わ、わたしっ…!もうっ、ひとりぼっちじゃないって思ってたのに…!なのにぃ…!!」メソメソ

マミ「ふぐぅっ…!うっ…!うええええええええ…!!」メソメソ

杏子「な、泣くなよ……」

さやか「なんだ、そんな事で…」

まどか「大丈夫ですよマミさん!私達がいますから!」

デブさんこれ以上マミるな

杏子「そうだよ…あたし達と過ごせばいいじゃん?な?」

さやか「マミさん、泣き止んでくださいよー」

マミ「ふぐうぅっ…!」ポロポロ

まどか「そ、そうだ私!プレゼント買ってきます!」

さやか「料理もいっぱい作りましょう!!」

杏子「マミお得意のケーキ作りの腕を存分に振るうチャンスだろ?」

マミ「………」グスッ

まどか「マミさんはひとりぼっちなんかじゃないです…!クリスマスはみんな一緒に…」

マミ「…………じゃない」

まどか「え?」

マミ「貴女達…!夜は予定があるじゃない!!!」

さや杏まど「!!!!」

マミ「し…知ってるんだからっ…!!美樹さんと佐倉さんが、夜はふたりっきりでデートする相談してた事…!」

杏子「うえぇえ!?」ビクーン

さやか「き、聞いてたんですか!?」

マミ「一緒とか言っておいて…夜は私をおいて二人だけの世界に旅立つんじゃない!!」

まどか「マミさん!私は…!!」

マミ「鹿目さんだって暁美さんにデートに誘われてたじゃない!!」

まどか「うぐっ…!」

マミ「私、知ってるのよ…!暁美さんが『聖夜は二人で愛の巣と言う名の結界に潜りましょう』って言ってたの!」

さやか「うわキモッ」

杏子「言い回しが悪魔的にキモい」

さやか「しかもしゃれた事言おうとしてまったく言えてない」

杏子「キモい」

まどか「そんな言い方止めてよ!!!!!!」

親方「土俵というなの秘密の花園に帰ってこい」

マミ「お、親方…」

まどか「ほむらちゃんだって私の前でカッコつけようと精一杯頑張ったんだよ!!!!!!」

さやか「そういうの逆に引く」

杏子「普通に『夜は二人で過ごしましょう』とかでいいじゃん?」

マミ「なんなのよ…リア充爆発しなさいよ…」

マミ「慰めなんていらないの…どんなに楽しくったって、夜には一人ぼっちになるんなら、そんなもの…」

まどか「マミさん、あの…」

マミ「とにかく今年のクリスマスは中止!はいこの話おしまい!!やめやめ!!やめないと貴女達のソウルジェム全部砕く!!」

まどか「ひぃっ」

杏子「こりゃダメだ、クリスマス終わるまで触らない方がいいな」

さやか「行こうまどか、マジで割られる」ガッ

まどか「さ、さやかちゃん……」

杏子「じゃあなマミー」ガチャッ

さやか「クリスマス終わったらまた来ますからー」

まどか「その……元気だしてください…」

マミ「うぅっ…!ぐすっ…!!か、風邪ひかないようにね、みんな…」メソメソ

バタン

マミ「ふぐうぅ…っ!なぎさちゃん…!!なんでぇ…!!」メソメソ

マミ「一緒って言ったのに…!一緒にケーキ作りましょうっていったのに…!!」メソメソ

マミ「なぎさちゃんの大好きなチーズケーキ、準備してたのにいぃ…!!!」メソメソ

マミ「うっ、うぅっ……!」

マミ「………」

マミ「………」

マミ「さみしい…」

まどか「ふー…外寒……」テクテク

杏子「あーぁ、今年はマミのケーキなしかぁ」スタスタ

さやか「まったく…さやかちゃんが作ってあげようか?」

杏子「仕方ねーからそれで我慢してやるかー」

まどか「マミさん、大丈夫かな…」

杏子「あん?ほっときゃいーんだよ、こういう時は」

まどか「でも…」

杏子「マミだって言ってたろ?クリスマスの話すんなってさ」

杏子「どうせ25日過ぎたらけろっとしてるさ」

まどか「……そうかなぁ」

まどか(マミさん……)

さやか「じゃあまどか、私と杏子は買い物行くから」

まどか「えっ、あ…うん」

杏子「は?聞いてないけど?」

さやか「ケーキの材料買いにいくの!アンタも買い物くらい付き合いなさいっ!」ズルズル

杏子「あ、ちょっ…放せコラー!」

さやか「じゃあまたね、まどか!」

まどか「うん、またね二人とも」

杏子「あとで冬休みの宿題写させてーーー」ズルズル



まどか「ふぅ……」テクテク

まどか(クリスマス…どうしようかな、昼間はマミさんの家に行く予定だったから…)

ほむら「…………」ハァハァ

まどか(家にいてもいいけど…それもなんだか)

ほむら「…………」ハァハァ

まどか(でも、さやかちゃん達の邪魔しちゃ悪いし…うーん)

ほむら「ま、まどかぁ……」ハァハァ

まどか「え…?うわああああ!?ほむらちゃん!?」ビクッ

ほむら「ぐふぅっ…!」ゼェゼェ

まどか「ど、どうしたの…いきなり現れて」

ほむら「さっきから声をかけてたのだけど…」ゼェゼェ

まどか「え?ごめん…ちょっと考え事してて気づかな……って、ほむらちゃん?」

ほむら「ふぅ、ふぅ…」ゼェゼェ

まどか「なんだか様子がおかしいよ……風邪?」

ほむら「……私は風邪なんて引かないわ、ただ……」ハァハァ

まどか「ただ?」

ほむら「この時期になると、街の至るところで神を称える文句やら聖歌やらが流れていて…」

ほむら「何故だか…とてもつらいのよ」

まどか「なにそれ……悪魔なの?」

まどか「ん?神…?神って……とても、身近な物…だったよう…な…」ゴオオオオオ

ほむら「はっ!?」

まどか「神……円環…の……」ゴオオオオ

ほむら「だめええええーーーっ!!」ギュウー

まどか「…………ん!?ほむらちゃん!?」

ほむら「はぁ、はぁ…!!」

まどか「ど、どうしたの!?立ってられない程辛いの!?」

ほむら「だ、大丈夫…ちょっとめまいがしただけよ……」ハァハァ

まどか「家に帰って寝てた方がいいよ…」

ほむら「そうするわ……でもその前にまどかに話が…」

まどか「話?」

ほむら「えぇ…」ゼェゼェ

ほむら「まどかには申し訳ないのだけど……今年のクリスマスは中止にさせて欲しいの」ハァハァ

まどか「え…」

ほむら「ごめんね、本当は貴女と一緒にいたいけど……」

まどか「うん…でもしょうがないよ、そんな酷い風邪ひいてるんじゃ」

ほむら「本当にごめんなさい…この埋め合わせは必ずするわ」

まどか「気にしないで、ゆっくり休んで早く良くなって?」

ほむら「ありがとう…」ゼェゼェ

ほむら「それじゃ……また」フラフラ

まどか「今度、一緒に初詣行こうねーー!」

ほむら「……………頑張るわ」フラフラ

ほむら「じ、神社……ごふっ!げふんげふん!!」フラフラ

まどか「大丈夫かなぁ…」

まどか「………」

まどか「私もひとりぼっちになっちゃった」

まどか「クリスマス、どうしようかなぁ…」

まどか「………」

まどか「……よしっ!!」


12月25日
 巴さんち

マミ「………」ゴクゴク

マミ「この紅茶おいしいわ…たまにはいつもと違った茶葉もいいわね」

マミ「何故か冷蔵庫の中にあったチーズと合う…紅茶とチーズってすごい組み合わせね」モグモグ

マミ「このチーズ、いつ買ったんだったかしら…えっと確か…」

マミ「なぎさちゃんが……そうだ、なぎさちゃんとチーズケーキを作るはずだったのよ」

マミ「なぎさちゃんと一緒に………クリスマス……ケーキ…………を」

マミ「………………」

マミ「………ふぐううううううううううううううううう!!!!!!」

マミ「ううぅっ…!私って本当馬鹿…!昼間だけでもみんなに来てもらえばよかった…!」

マミ「よく考えたらなぎさちゃん来ても5時には家帰っちゃうし…!どっちみち夜は一人だったし…!!」

マミ「キュゥべえはなんか最近姿見ないし…!!ゆまちゃんは美国さんの家行くって言ってたし…!!」

マミ「テレビつけてもクリスマス、街に出てもクリスマス…!どいつもこいつもクリスマス…!!」

マミ「さみしい…!!さみしいよぉ…!!」グスッ

ピーンポーン

マミ「……?」

ピーンポーンピンポーン

マミ「何よ…こんな日にお客さん…?」

マミ「みんなは来ないはず…誰かが来る予定なんてないのに…」

マミ「……クリスマスの押し売りだったらドアに指挟んでやるわ…!!」スタスタ

マミ「はい…おせちなら間に合ってますけど…」ガチャッ

まどか「あ…こ、こんにちは」

マミ「…鹿目さん?」

まどか「えへへ…私もひとりぼっちになっちゃって……来ちゃいました」

マミ「……………」

まどか「………へくしょっ」

マミ「…………」

まどか「あの……入ってもいいですか?」

マミ「……はっ!?い、いいわよ!どうぞどうぞ!」

まどか「おじゃましまーす…」トテトテ

マミ(な、なんで鹿目さんが……クリスマスは暁美さんと一緒に過ごすんじゃ…?)

まどか「は~…こたつあったかい……」

マミ「……あの、鹿目さん」

まどか「はい」

マミ「えっと、その……」

マミ「ど、どうして来たのかしら」

まどか「え?」

マミ「言ったはずよ、慰めなんていらないって」

マミ「暁美さんと約束があるんでしょう?こんな所で油を売っている暇が…」

まどか「あぁ…その予定、キャンセルになっちゃって」

マミ「ある…………え?」

まどか「だから、マミさんに…一緒にいてもらえたら、って思って」

マミ「………」

まどか「……迷惑ですか?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2018年10月19日 (金) 19:02:15   ID: okU9Bb-0

サスペンスホラーってなんだよw

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