飛竜「お前が俺のマスターか」(325)

凛「そうよ、私がマスターの凛。あなたは?」

飛竜「アサシンのサーヴァント……コードネーム飛竜」

凛「飛竜? 聞いた事ない英霊ね……日本の英霊なの?」

飛竜「その情報は作戦に必要か」

凛「え」

飛竜「必要なのは俺とお前の能力、そして敵の情報。俺の素性など、聖杯戦争には関係ないだろう」

凛「……」

凛「……そうね、貴方の言う通りだわ。重要なのは聖杯戦争に勝つ事ですものね」

飛竜「……」

凛「……何か言いなさいよ」

飛竜「俺は聖杯戦争に勝つよう、与えられた任務を実行するのみ。方針を決めてくれ」

凛「……なんなのこいつ」

凛(アサシンのサーヴァントを引いたのは痛いな……迂闊に行動ができない)

凛「飛竜、とにかく敵サーヴァントとマスターの情報を集めて」

飛竜「了解した。作戦を開始する」

ビュンッ


凛「…………はぁ」

ガキィンッ

ランサー「小娘かと思ったが、なかなかやるじゃねぇか」ザッ

セイバー「賞賛と受け取りましょう」ザッ

士郎「セイバー!」

セイバー「下がっていて下さい士郎。大丈夫、万が一にも私が遅れを取る事はありません」

ランサー「言ってくれるじゃねぇか!」ダッ

ギィン ガキィンッ




飛竜「飛竜より本部、敵サーヴァントを補足した」スゥ…

ストライダー!

俺はドラゴン()の人かと思ったのに

>>18
ドラゴンさんは飛龍だ

                r、ノVV^ー八
             /)::::::: |::::::::^vィ
       ブォッ!! ///):::: |:::::::::::::イ

          /,.=゙''"/|:::::::::::::::::::::: |
   /     i f ,.r='"-‐'つV─八:::::::( 
  /      /   _,.-‐'~_、 ,__、}f'〉:|__  こまけぇこたぁドラゴンウィング!
   /   ,i   ,二ニ⊃ `'` | `'`  |ノ:::|::::::::::::ヽ
  /    ノ    il゙フ::::|、  、,    l|ヽ:r:::::::::::::::::} 
     ,イ「ト、  ,!,!::::::::::ヽ -=- ./| ...\:::::::::::::::| 
    / iトヾヽ_/ィ":::::::::::::::\二/ :ノy ̄::::::::r::::|




『ランサーとセイバーが交戦状態。セイバーのマスターらしき男もいるが、ランサーのマスターは見当たらない』

『今ならセイバーのマスターを100%仕留められる。マスター、指示を』

凛「今は見に回って頂戴。できるだけ詳細に敵の情報を集める事」

『了解した』



凛「流石はアサシン……ってところか。人間味がないのを除けば、案外扱いやすいかも」

ギンッ ギィンッ

セイバー「はあぁぁ!!」グァッ

ガキィンッ


ランサー(打ち合いで勝つのは難しいか……!)ザッ

セイバー(流石はランサーのサーヴァント。防戦に入られると攻めきれませんね……)ジリッ


ランサー「! 撤退か……身体があったまってきたってぇのに」

ランサー「セイバーよ、この勝負預けたぜ!」スゥ…

セイバー「待て! 敵に背を向けるのか!」


セイバー「……くっ」

飛竜「セイバーとランサーの交戦はランサーの撤退で終了。互いに著しい損耗は無し」スゥ…

飛竜「それと……これが撮影した敵の写真だ」

凛「撮影って……随分近代的なサーヴァントね」

飛竜「……」


凛「!? 衛宮君じゃない! 飛竜、本当にこの男がセイバーと一緒にいたのね!?」

飛竜「ああ」

凛「……なんてこと」

凛「……ついてきなさい」ガタッ

飛竜「了解」




ピンポーン

士郎「こんな夜更けに……はーい」

ガラッ

凛「こんばんは」

士郎「遠坂……?」

士郎「どうしたんだ遠坂……こんな遅くに」

凛「単刀直入に言うわ。衛宮君、聖杯戦争から降りなさい」

士郎「なっ!?」

凛「今日のランサーとの戦闘中、貴方は私のサーヴァントにずっと狙われていた。その事に気付いていた?」

士郎「いや……」

凛「自分の身も守れないマスターは聖杯戦争で生き残れない。衛宮君、貴方はマスターとしての自覚が足りない。大人しく棄権なさい」

セイバー「夜分遅くにやってきて、いきなり身を引けとはどういうつもりですか」

士郎「セイバー」

凛「貴方が衛宮君のサーヴァントね。どういうつもりも何も、貴方達二人が未熟だから、こうして忠告しに来てあげたのよ」

セイバー「私が未熟……?」

凛「アンタがどれくらい優秀な剣士か知らないけど、目の前の敵に夢中で守るべきマスターを忘れる猪武者なら、バーサーカーと大差ないわ」


凛「いい? 聖杯戦争はチャンバラとは違うの」


セイバー「!!」

セイバー「私を侮辱するのですか!」

凛「事実を言ったまでよ。貴方達のしている戦いは1対1の戦いじゃない。誰も脱落していない現状、1対5と言っても過言じゃない」

凛「その事に貴方達は気付かなかった。戦争に二度目はないわ」

セイバー「く……っ!」

凛「付き添ってあげるから教会に行きましょう」

セイバー「……駄目です。私は、どうしても聖杯を手に入れなければならない」


セイバー「名は、なんと言うのですか」

凛「凛。遠坂凛よ」

セイバー「遠坂凛、貴方に決闘を挑みます……!」

士郎「セイバー……」

セイバー「シロウ、止めるなら令呪で自害するよう命令して下さい。私は――」



「素人めいた台詞を吐くな」


飛竜「まだ自分の立場がわかっていないようだな」スゥ…

士郎「サーヴァント……!」

セイバー「どういう意味です」

飛竜「言った筈だ。戦争に二度目はない。俺が貴様等を補足した時点で、勝敗は既に決していた」

セイバー「剣を交えていないのに、何故そんな事が言える!」

飛竜「剣を交えるまでも無いからだ」

セイバー「なに……!?」

飛竜「屋敷に無数の爆弾を仕掛けた。貴様等が生きてここを出る事は無い」

PSYRENスレかと思ったのに

セイバー「貴様! それでも英霊か!」

飛竜「結果が全てだ」

セイバー「…………ッ」ギリッ

士郎「わかった遠坂、俺達の負けだ」

セイバー「シロウ!」

士郎「セイバー、黙ってて」


士郎「遠坂、一つ頼みがある」

凛「何?」

士郎「俺達の命を預かってくれないか」

セイバー「シロウ! 何を言うのですか!」

士郎「聖杯戦争に参加するって事は、遠坂にも危険が及ぶって事だろ。だったら、俺はこのまま降りる訳にはいかない」

士郎「俺が遠坂の盾になる。だから――」

凛「な、何言ってるのよ」カァァ

士郎「頼む遠坂」

凛「う……」




凛「危なくなったら見捨てるわよ?」

士郎「構わない」

凛「…………はぁ、わかった。私もお人好しね」

飛竜「……」

>>52
>>20

…………

凛「嘘!? アーサー王って女だったの?」

セイバー「はい。ですが、マーリンの魔術で男性に化けてはいました」

凛「そうか……思わぬ収穫ね。アーサーがこっちに付いてくれるとは」

『飛竜より本部へ。山頂の寺院に神殿を築いている魔術師がいる。潜入するか指示を』

凛「結界の範囲だけ探って頂戴。今日はこれで休むから」

『了解。終了次第帰還する』

士郎「遠坂のサーヴァントはアサシンなのか?」

凛「ええ。ただ、カメラらしき物を使ったり、さっきみたいに爆弾を仕掛けたり、あまりサーヴァントっぽくないわね」

セイバー「カメラ? 何故そのような物まで」

凛「わからないわ。コードネーム以外一切を語らなかったから」

セイバー「諜報、特殊工作のプロですか……」ギュッ

……2夜目


凛「言われた通り学校休んだのね」

士郎「言ったろ、遠坂に従うって」

凛「胸張って言う事じゃないでしょ。本当はさっさと降りて日常に戻って欲しかったんだから」


『飛竜より本部へ。魔術師が衛宮邸に接近中。迎撃許可を』

凛「待って。まだここが狙いかはわからないわ。できるだけこっちの戦力は晒したくない。いざとなったらセイバーもいるし、そのまま泳がせて」

『了解』

士郎「飛竜からか?」

凛「魔術師がここに接近してるみたい」

セイバー「サーヴァントは」

凛「目視してないみたい。まだここが狙いって決まった訳じゃないから――」


『飛竜より本部へ。敵魔術師がサーヴァントを展開、衛宮に接近中。迎撃許可を』

凛「サーヴァント!? クラスは!」


『恐らく――バーサーカー』


――――ガギィンッ

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■――――!!!!」

イリヤ「いきなり斬りつけてくるなんて、躾がなってないサーヴァントね」

飛竜「……」ザッ

イリヤ「何? アサシンのサーヴァントで私のバーサーカーを止めるつもり? 無能なマスターに使われて貴方も可哀想ね」

飛竜「……飛竜より本部へ。目標と接触、殲滅を開始する」

イリヤ「…………私に勝つつもり? 生意気!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■!!!!」

イリヤ「殺しちゃえ! バーサーカー!」

バーサーカー「■■■■■■――!!!!」グォッ


ドガァァアアアッッ


バーサーカー「……!」

ギィンッ

イリヤ「きゃ!?」

飛竜「せあッ!」

キンッギィンカシィッガキィンッガッピキンッ
カキンッギッギィンッ
カキンッギッギィンッギッキンッカシィッ

タタタタ…

セイバー「ヒリュウ、助太刀に……!」


ガッカシィッガキィンッガッ

イリヤ「ひ……きゃあ!」ビクッ

バーサーカー「■■―――■……!」ググッ

飛竜「ヴァジュラ!」ガキンッ



士郎「どうなってるんだ……?」

セイバー「……飛竜がマスターを狙って攻撃しているのをバーサーカーが凌いでいるようです」

凛「マスターを……?」

イリヤ「て、撤退! バーサーカー、逃げるよ!」

飛竜「逃がさん」バッ

士郎「止めろ飛竜! 子供を殺す気か!」

飛竜「……」タタタッ

凛「深追いは止めなさい飛竜! これは命令よ!」

飛竜「…………」ピタッ

凛「迎撃してくれたのは感謝してる。でも、ああいうやり方は私も好きじゃないわ」

飛竜「……」

…………

凛「貴方がバーサーカーをも凌ぐ実力を持っているのはわかった。でもこれで他のマスターも警戒するでしょう」

凛「勿論、私達が組んでる事も含めて、ね」

飛竜「……」




凛「私の甘さを責めないの?」

飛竜「どんな過程を踏もうと、任務を達成する事に意味がある。今更……過去など関係ない」

凛「あ、アンタね! そうやって冷徹ぶって……それでも人間なの!?」

飛竜「人間である前に、俺はプロだ」

凛「……!」ギリッ

士郎「遠坂、今日はここまでにしよう。今の遠坂は冷静じゃない」

凛「そうね! 冷静でいられるかってのよ!」

凛「悪かったわね! 素人めいた台詞を吐いて!」

スパンッ

飛竜「……」スゥ…


士郎「結果を得る為には手段を選ばないのがアンタの正義なのか……?」

……

美綴「どうした? 元気ないじゃん」

凛「……ちょっとね」


凛(もうやだ……自分が何をしたいのかわからない)

凛(聖杯戦争に勝つのなら、あそこで飛竜を止める手はなかった。なのに……)

凛(士郎を教会に連れていかなかったのもそう。セイバーがいるとはいえ、士郎の動きも把握しなきゃならない負担は大きい)

凛(……結局、私には覚悟が足りなかった。私は、飛竜みたいに非情になれない)


『飛竜より本部へ、応答せよ』


凛「!」

凛(……何?)

『シンジという人物から、衛宮士郎に電話による呼び出し有り』

凛(慎二ですって? マキリも一応魔術師の家系だけど…………それで?)

『詳細はシンジという人物の家で話すとの事。引き抜きの可能性が考えられる』

凛(追跡して。……もし裏切るようなら爆破していいわ)

飛竜『……了解』



凛「……」

……

士郎「寝返れ?」

慎二「ああ。お前遠坂と手を組んでるだろ? でも昨日の戦いを見る限り、ヤツのサーヴァントは相当ヤバい」

慎二「何せサーヴァントには目もくれず、マスターを集中攻撃するプライドの欠片もないヤツだ」

士郎「……」

慎二「正直アイツと1対1で戦うのが嫌なんだ。昨日は間に合ったが、あのアサシンがいつ暴走するかもわからない」


慎二「だからさ、僕と組んで遠坂を潰そうぜ、衛宮」

士郎「……」

士郎「悪いけど、断る」

慎二「っ、……なんでだよ」

士郎「俺は……もう既に一回負けてるんだ」

慎二「なに……?」

士郎「一回遠坂に負けたんだ。その時に遠坂に傘下に入れてくれって頼んだんだ」

士郎「だから、遠坂を裏切るなんて選択は最初からないんだ」

慎二「……」



慎二「……なんだよ、それ」

慎二「負けたから下っただ……?」

慎二「だったら……僕がお前を倒せば今度は僕の奴隷になるんだな!」

慎二「ライダーッ!!」

士郎「!」



――ガギィンッ



飛竜「対象の護衛を開始――障害を排除する」ザッ

慎二「な……アサシン!?」

士郎「飛竜!? なんでここに!」

飛竜「凛からの指令だ。『裏切るようなら爆破しろ。ただし約束を守ったなら命懸けで守れ』と」

士郎「……手厳しいな」


慎二「なんだよ……全部筒抜けだったってのかよ!」

慎二「どいつもこいつも僕を馬鹿にしやがって! 殺す……殺してやる!」

ジャラララララララ……ッ

士郎「わ!?」

飛竜「ふッ」ギィンッ


ゴウッ


飛竜「!」

ガギィンッ


飛竜「……」ズザーッ

ジャラララララララ……ッ

飛竜「クライムシルク!」ジャラララララララッ

ライダー「!」

ライダー「くッ!?」ガキンッ

ライダー「!」バッ

飛竜「ヴァジュラ!」バッ


ガギィンッッ


飛竜「はッ!!」ジャララララララララララララッッ
          ジャララララララララララララッッライダー「せあッ!!」


ガキンッッ



飛竜「……」グッ  ギチチ……  ライダー「……」グッ

ライダー「せッ!」グイッ

飛竜「!」グラッ

グオンッ


士郎「飛竜!」


飛竜「はッ」クッ


ダンッ    ダンッダンッ      ダンッ ダンッ  ダンッ   ダンッ
  ダンッ    ダンッ  ダンッ
ダンッダンッ       ダンッ    ダンッ       ダンッ
     ダンッ   ダンッダンッ    ダンッ     ダンッ
    ダンッダンッ    ダンッダンッ
ダンッ    ダンッ    ダンッ


――――――カシィンッッ


ライダー「……っ」ギギ

飛竜「…………」キチッ

ライダー「……シンジ、宝具使用の許可を」ググッ

慎二「ば……! ここで使ったら家が吹き飛ぶだろ!」

ライダー「しかし、この空間ではアサシンの方が有利です。シンジを守りながらではこのサーヴァントには勝てない」

慎二「!」



慎二「クソ!」

ライダー「はあッ!!」ドカッ

飛竜「ぐッ」ズズッ


ザクッ

ブシャァァァ…

士郎「自分の首を!?」

慎二「どうせ吹き飛ばすならまとめて殺すんだ! 外すなよ!」

ライダー「……突破する」カッ



     騎 英 の 手 綱

ベ  ル  レ  フ  ォ  ー  ン



――――ドゴオォォォオオオッッ――――



オオオォォォ――…





ガラ…

士郎「…………ッゲホ!ゲホ!」

士郎「助かった……のか」


飛竜「飛竜より本部。敵サーヴァントは逃走、任務完了。これより帰還する」

ちょっと朝ご飯食べてきます

お前ら開会式が終わるまで落とすなよ

…………

セイバー「何故私を喚ばなかったのですか!」

士郎「セイバーの怒りはもっともだ。悪かった、反省してる」

凛「その辺にしときなさい。慎二が何しでかすかわからないんだから、さっさと見つけて倒さないと」

士郎「明日になったら、慎二はきっと学校の結界を発動させる……」

凛「そうなる前に、今晩中に決着をつけるわよ」

飛竜「……こちら飛竜、目標を捕捉。敵サーヴァントはペガサスに騎乗中。指示を願う」

飛竜「…………問題ない。宝具の使用さえ承認が下りれば、確実に撃破できる」

飛竜「……了解」タンッ


タタタタタタタタタ タンッ――――



――――ザッ


飛竜「これより敵サーヴァントの殲滅を開始する」


士郎「飛竜はどこだって?」

凛「新都のビル街。ペガサスに乗ったライダーと戦ってる」

セイバー「急ぎましょう。ペガサスはそれほど位の高い幻想種ではないが、ライダーの宝具と組み合わされば、時に倍化する事もある」

士郎「! あれか!?」

凛「! あの流星みたいな光……ライダーの疾走だわ!」

セイバー「シロウ、令呪で私を飛ばして下さい。今度こそ参戦せねば!」

ゴオオオオオォォォォォォ―――――――ッッッ



―――――――ドガァァアアアアアアッッッ


パラ…


飛竜「……予想以上だな」ザッ


――――ィィィィィィィィィィイイインッッ


飛竜「だが、想定内だ。これで終わらせる」

――――イイイイイイイイイイイイイイインッッッ



飛竜「オプション、全方位展開。『ウロボロス』発動」キュィィィッ



――――ゴオオオオオォォォォォォッッッ


飛竜「茶番は終わりだ……!」




     始 焉 の 円 環

   ウ  ロ  ボ  ロ  ス





――――ガギィィィィイイイイイインッッッ――――


ライダー「!!」ジジッ



ガガガガガガ……ッッ


ライダー「私の疾走が……!?」ジジジッ


「露と消えろ」


ライダー「ああ……!!」ジッ



バシュゥゥゥ――――――……

シュウウゥゥゥゥ……

飛竜「……」

「う、うわあああ!?」

タタタタタッ
ザッ ザッ ザッ

飛竜「ライダーのマスターだな」バッ

慎二「ひっ!? ち、違う! 僕は妹の代理で……!」

飛竜「……」

慎二「ほ、本当のマスターは妹の桜なんだ! それを魔術書で」

―――ビッ

慎二「べへっ……?」ブシュッ

ドサ…

飛竜「お前の辞世の句ならその程度だろうさ」


飛竜「飛竜より本部へ。目標は沈黙」

『飛竜より本部へ。目標は沈黙』


イリヤ「だって。良かったね、シロウ」

士郎「」



凛「し、士郎……」

イリヤ「シロウはイリヤが貰うわ。返して欲しかったらアインツベルンの森に来なさい」

ブンッ

ドシャ

セイバー「」

……

飛竜「気がついたか」

凛「…………」


凛「! シロウとセイバ……っつ!」ビクッ

飛竜「安静にしていろ」

凛「……」

飛竜「……」

飛竜「……不覚を取った」

凛「え……」

飛竜「戦場に二度目はないと言いながら、目先の敵に気を取られ、マスターの護衛が疎かになった」

飛竜「これは俺の過失だ。凛の所為ではない」

凛「……」



凛「いいえ。私が非情に徹して――飛竜を止めなければ、こんな事にはならなかった」

凛「私は……聖杯戦争を戦うには甘すぎたのよ」

飛竜「……」

凛「……」グシッ



ガチャ…

凛「どこに行くの?」

飛竜「アインツベルンの森へ」

凛「私を置いて行く気?」

飛竜「護衛メカを展開して行く。少しは時間稼ぎになるだろう。センサーに反応があれば、最優先で帰還する」

凛「そういう意味じゃないんだけど……」

飛竜「言った筈だ、任務を完遂すると。凛を聖杯戦争に勝たせ、衛宮士郎を生還させる。それが俺の任務だ」


バタンッ

凛「……」

ザッザッ…

飛竜「……」ザッ

イリヤ「来たわね。この間の屈辱、晴らさせて貰うわよ」

飛竜「飛竜より本部へ。これより衛宮士郎奪還作戦を開始する」

イリヤ「前みたいに私を狙ったら……わかってるでしょうね?」

飛竜「アインツベルン、まだ理解していないようだな」

イリヤ「……何がよ」



飛竜「狩るのは俺で、狩られるのはお前だ」



イリヤ「……殺せ」


バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■■―――!!!!」


――――ドガァァアアアアアアッッ


飛竜「……遅い」グッ


ザクッ――――   ――――ブシャァァ……


飛竜「!」

ガシッ

バーサーカー「■■■■■■■■■――――!!!!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■――!!」グオッ

ドガァァッッ

飛竜「ぐあぁッ!?」

イリヤ「フフ……いい顔。さっきまでの澄まし顔よりずっといいわ」

飛竜(確かに額を貫いた筈……強力な再生能力持ちか)

イリヤ「ほらほら! もっと遊んであげなさいバーサーカー!」

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■――――!!!!」



―――――ドガァァァァアアアッッ

ガキンッ ギィンッ

ドガァァアアアッッ


飛竜「……」ザッ

イリヤ「どうしたの? 動きが鈍ってきた気がするけど、もうお終い?」

飛竜「終いは貴様等だ」カチッ



――――ドゴオォォォオオオォォォォォォンンッッ――――



飛竜「……!」


バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■■■!!!!」

イリヤ「爆弾なんか使っても無駄無駄! ランクB以上の宝具でないとバーサーカーには傷一つ付けれないんだから!」

イリヤ「それに、同じ宝具は二度は通用しない。残念だけど、あなたの光剣はもう通用しないよ!」

飛竜「……」

イリヤ「あれ? 絶望しちゃった?」

飛竜「……お前に一ついい事を教えてやる」


飛竜「死の前では全てが平等だ」ブゥン…



     神 を 討 つ 者

   ラ  グ  ナ  ロ  ク


支援

イリヤ「!? アサシンが……分身した」

飛竜「神の力を手に入れたという人間に会った事があるが――そいつも死んだよ」

飛竜「貴様はどうだ、バーサーカー……!」ダッ

          ビッ――――――
―――――――ズバッ

バーサーカー「■■■■■■■■■■■■■――!!!!」ブシュ

ザンッ  ザンッザンッ
ザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッ

イリヤ「振り払って! バーサーカー……!」

バーサーカー「■■―――■■■―――――■」ブシュゥァァ…


ザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッ
ザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッザンッ



飛竜「黄昏に消えるがいい……!」


――バシュゥゥッッ――

ごめんなさい眠気がピークなんで落ちます

いやいや・・・えぇっ!?

ふざけんな!!
保守してやるから起きたら続き書け

ほれ


新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

PSYRENのヒリョーさんならクラスはライダーなんだろうなぁ

勝てるビジョンが全く見えないなぁ……

>>221
それでもアーチャーならタツオ召喚ドラゴンブレスという一発逆転拳ががが
最終版ドラゴンなら五次鯖あいてでも火力が足りない程度だとおもうけどなあ防御は固いんで

飛竜「……」スタッ

バーサーカー「■■―――――!!!!」グ…ッ



バーサーカー「―――――■」ガクッ

イリヤ「バーサーカー!?」

ズズウン……

バーサーカー「■――――■■……」シュゥゥ…

イリヤ「嘘……イリヤのバーサーカーが負けるなんて……」

チャキッ

イリヤ「……!」

飛竜「衛宮士郎のところへ案内してもらおうか」

…ガチャ

士郎「! 飛竜……お前また子供に刃を!」

飛竜「飛竜より本部へ。衛宮士郎の身柄を確認、これより帰還する」

士郎「テメェ――」

ビッ

飛竜「オプションメカを展開しているとは言え、長く本陣を空けるのは好ましくない。速やかに帰還するぞザッ」

士郎「……っ」

来てた

…………

凛「よかった……無事戻って来れたのね」

士郎「ああ、遠坂のおかげだ……ありがとう」

士郎「それより、遠坂の方は大丈夫なのか?」

凛「……大分落ち着いたけど、正直まともに立ち回れる状態じゃないわね。結構派手にやられたから」

士郎「……ごめん」

凛「? どうして謝るのよ」

士郎「遠坂を守るどころか、助けられるなんて……」

凛「今回の件は私の甘さが引き金になった。だから士郎が責任を感じる事はないわ」

凛「……私に敵を倒す覚悟が足りなかったから」

士郎「遠坂……」


凛「……今日はもう休むわ。士郎は、セイバーのところに顔を出してあげて」

士郎「ああ。おやすみ遠坂」


バタンッ


士郎「飛竜、いるんだろ?」

飛竜「……」スゥ…

士郎「お前、遠坂のあの顔を見てなんとも思わないのかよ」

飛竜「……」

士郎「自分のマスターが苦しんでいるのに、お前はそうやって機械みたいに突っ立ってるだけなのか」

飛竜「……」

士郎「お前はなんでそんなに冷たいんだよ……!」

飛竜「マスターの心的コンディションの管理は俺の司る部分ではない」

飛竜「俺はあくまで手段。聖杯戦争を生き抜くツールに過ぎない」

士郎「……!」

飛竜「聖杯戦争に乗るか降りるかは凛次第だ。いつ降りてもらっても構わない。だが乗ると言うのなら、俺はサーヴァントとして障害を排除する」

飛竜「それだけだ」

士郎「…………」

飛竜「嫌ならまっすぐ教会へ行け。そして全てを忘れろ」スゥ…




士郎「クソ……!!」

コンコン

「はい」

士郎「セイバー、入るよ」

ガチャ

士郎「体調はどうだ?」

セイバー「傷は塞がりましたが、魔力消耗が激しい。まだ戦線復帰は難しいですね」

士郎「そうか……」

セイバー「申し訳ありませんシロウ。貴方を……守りきれなかった」ギュウッ

士郎「セイバーが悪いわけじゃない。元々、俺が魔術師として未熟なのが悪いんだし」

セイバー「シロウ、その議論は止めようと最初に言っていたではないですか」

士郎「……そうだったな。無いなりに、俺達の勝ちパターンを作り出そうって決めたんだ」

セイバー「そうですシロウ。力比べだけが戦いではない。情報を集めて戦略を練り、勝つべくして勝つ」

セイバー「幸い、こちらにはアサシンもいますし――」

士郎「……」

セイバー「……アサシンと何かあったのですか?」

士郎「……」


士郎「アサシン……飛竜は、正義も悪も全て理解した上で平等に無視している」

士郎「聖杯戦争の事だけじゃなく、多分世の中全てに対して、任務を主観とした見方しかしない」

士郎「……俺、あいつの事嫌いだ」

セイバー「奇遇ですね、私もです」



士郎「飛竜は聖杯戦争に勝つ事を司ると言っていた。だったら、俺達は飛竜にできない事をしよう」

すみません席外します
ちょっと再開何時になるかわからないので保守大変なら落としてください

ほあー

追いついた
この時間の保守間隔ってどんなもん?

>>283
追いついたってこのスレの>>175にあるじゃないですかーやだー見てないんじゃないんですかー

175 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[ ] 投稿日:2012/07/28(土) 08:42:35.82 ID:U5w8Axeki [6/7]
ほれ


新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom