【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第24位【アラフォーマーズ】 (1000)

・京太郎主人公

・安価スレ

・某掲示板ネタ

・本編の数年後。京太郎はプロになってる

・基本ギャグ仕立て時々しんみりシリアス

・でも腹パンとか川落ちとか関係ない

・京太郎は麻雀ガチ勢(ランキング13位)

・でもドラマに出たり(松実宥とゲスト同士共演)、料理番組を持ってたり

・異名は「オカルトスレイヤー」。堅実な技術を持つオールラウンダー。闘牌時は非常に獰猛

・でも上位ランカーのオカルト持ちと打つと、ミンチより酷い状態になる。プロ以外なら初見の魔物もルール次第で

・高校生の頃の恋人は高鴨穏乃。少なくとも玄は知らない

・進学などの関係により、破局している

・大学時代、晴絵に息抜きとして連れていかれた先で鷺森灼と出会い、そして恋仲になる。

・なお、関係は切れている。灼が京太郎をフッた(身を退いた)

・弘世菫、小走やえと同じチーム

・同じ大学(T大)なのは、江崎仁美・辻垣内智葉・弘世菫・小瀬川白望(2年上級生)
 鹿倉胡桃(浪人)・臼沢塞(浪人)・荒川憩(1年上級生)、原村和・新子憧(同級生)

・カリス……ではなく、一とは高校時代に一緒にゲーセン行ったり、夏祭り行ったり、バッセン行く程度の仲

・脚力がヤバイ。女子サッカー日本代表にPK対決で勝利

・オカルトスレイヤーの愛称は、出演ドラマから
 超能力ヒーロー学園ものドラマ。超能力者に対抗する、唯一の魔法使い(物理)

・戦闘スタイルは完全にシャコさん

・大学2年時に、オカルトを暴走させた夢乃マホと対局し、敗北

・男友達はちゃんといるよ

・ムエタイの達人。パルクール(フリーラン)を習得

・バイク大好き。愛車には話しかけたりする

・ちょい熱い高校生→陰りのある大学生→三枚目の社会人、へと進化

・カピバラとは死別。死因はウィルス性の消化器潰瘍。ピロリ菌。ゴキブリ殺す

・高校時代の最終成績は男子インターハイ個人戦2位

・Bパート(Bは暴のB)は嘘喰い仕様


   須賀 京太郎 日本

  2X歳 ♂ 高い 標準
 『M.A.R.S.ランキング』13位
  M.O.手術 〝昆虫型″
   ━サバクトビバッタ━


※有志の方のありがたいまとめwiki

http://www54.atwiki.jp/ocltslyrkyo/pages/1.html


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1386945958

※前スレ
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.2
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 Part.8【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第13位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第14位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第15位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第16位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第17位【アラフォーマーズ】

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第18位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第19位【アラフォーマーズ】
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【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第20位【アラフォーマーズ】
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383752033/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第21位【アラフォーマーズ】
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(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1384350934/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第22位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第22位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385036684/)

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第23位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第23位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385990078/)

・安価を出して、安価先の内容を基に、
 そういう「そういう事があった」「そういうトピックのスレッドが立ってる」としてそれに絡めた話を書きます
 例えば安価先が【小鍛治健夜結婚】なら


引用元:【リアルババ抜き】 小鍛治健夜、結婚 【ターンエンド】

1 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ソースはブログ。すこやんが男の手料理を食べたとかなんとか

2 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
すこやんみたいな干物が手料理をごちそうになる……これは結婚ですなぁ

3 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっとすこやんにも春が来たんだね……遅すぎるとしても

4 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
釣りかと思ったらマジだった

5 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
【悲報】ついに人柱がささげられる

6 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
勇者ありがとう。お似合いだよ……どんな人かはしらんけど

7 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
おめでとうすこやん!これで俺も安心できる

8 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんだこれは……たまげたなぁ

9 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
しつぼうしました。うえのさんのふぁんになります

10 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ん、でもこれさ……この背景……スッガが出てる料理番組じゃないか……?

11 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
糸冬 了

12 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっぱりそんな都合がいい話がすこやんにあるはずがなかった


・と言う感じで、これならその番組ですこやんで絡んだシーンとか

・開始時の人間関係はフラットです。安価で人間関係が決まります

・安価についても、明示された部分以外にはキュゥべえ理論展開されたり

・いちゃいちゃとかルートとかコンマで闘牌とか今のところ予定はない。今のところ


安価でお題を3つくらい募集
お題については以下

①いつもの掲示板形式
②掲示板によらない京太郎のオフの日の話
③高校・大学時代の話とか、作中で触れられたけどキンクリされた話(淡ラキスケ、やえタッグ)とか


一応のルールとか

【見出し系】
・基本、恋愛&マイナス結果確定系はNG
 状況なら確定系は可。
 例えば、『須賀プロ、○○プロと路上で口論』。
 但し、『須賀プロ、○○プロと路上で口論。その後、暴行』はNG
 同様に『○○プロ、須賀プロと共演。須賀プロを激怒させる』

・状況確定系でも恋愛関係確定はNG
 『恋人の○○と~』は駄目。
 『恋人と噂される○○と~』はギリOK
 あんまり恋人と噂が多いとなんか悪いこと起こるかもね

・順位確定系もアウト
 『須賀京太郎、M.A.R.S.ランキング2位に』みたいのは駄目

・暴行&下衆&鬱&エログロネタはNG
 AVデビューとかいじめ、強姦被害とか自殺とか薬物中毒とか元風俗嬢など。
 不良に絡まれたとかならまあよし

【ファンスレッド系】
・「○○プロ応援スレ」など
・一般人についてはNG

【質問、目撃スレ】
・「スッガと話したけど質問ある?」のような
・恋愛関係確定系はNG(彼女・元彼女など)


これ+同一IDの連続取得については最安価とします
なお、ズレて取得になった場合もこれにカウント

好感度

★9
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。親友ですよね?
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。あれ、可愛い……?

★7
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!

★5
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! やっぱり姐さん流石です!
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた

★3
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ
原村和:初恋……だったんだ
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは
鶴田姫子:頭おかしいんじゃないですか、あんた
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
江崎仁美
天江衣
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
荒川憩
戒能良子
江口セーラ
上重漫

13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:80/80

★麻雀スキル
・『情報(0)』
・『分析(0)』
・『対策(0)』
・『オカルトスレイヤー(10)』
・『最古の害虫(10)』
・『偽・闇を裂く雷神(10)』
・『偽・神眼の拳闘家(10)』
・『偽・悪魔の天敵(10)』
・『偽・天上の荒武者(10)』


☆スキル
>『爽やかな笑顔』
>女性キャラと(ゲーム的には初登場)遭遇時の判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

>『プロ並のシュートセンス』
>スポーツや運動関連の判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『愚行権』
>彼は本当の意味での凡人だ
>運があろうが実力があろうが、とにかく分かりやすい華はない
>因縁めいた偶然なんて存在しない
>物語の補正なんてのは、ない
>だからこそ、普通と違う誰かには、もの珍しく映ったり……
>【……思考が常識離れしている相手の好感度に影響】

>『反響定位』
>舌打ち音の反響により、無視界でも通常通りの活動が可能
>音感関連の判定や『反響定位』が活用可能な判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

>『マッハ!!!!!』
>大学時代限度ギリギリまで打ち込んだ古式ムエタイの成果
>立っている人間の肩を足場に走れる、肘でヘルメットを割れる等々……
>タイってスゲー。仏像や象さんに手を出すのはやめよう
>格闘やアクション判定について
>内容や判定に正の補正が加わります

>『舌使いが上手い』
>種を残して食べたサクランボを舌で結べる程度には舌の使い方が上手く、繊細で精密
>味覚を用いた判定や舌を使用する判定について
>内容や判定への正の補正が加わります

?位 「???」 宮永 照
ベーススタイル:『技術昇華+運+オカルト』

攻撃力:30+?/60 防御力:30+?/60 速度:30+?/60
技術:45/60 幸運:30+?/60 気力:60/60

・『照魔鏡(0)』
・『黄金回転の連続和了(0)』
・『黄金回転の連続和了Act.2(10)』
・『連続和了Act.3(10)』
・『連続和了Act.4(10)』
・『神砂嵐(20)』


3位 「赤き腕を持つ帝王」 荒川 憩
ベーススタイル:『技術昇華+オカルト』

攻撃力:50/60 防御力:60/60 速度:35/60 
技術:45/60 幸運:50/60 気力:60/60
※(35+45)/2+50=90 コンマ10以上にて聴牌
※50×(50+45/2)=3650 これをコンマ一桁倍

・『赤き腕を持つ帝王(0)』
・『赤き腕を持つ帝王(10)』


?位「???」 宮永 咲
ベーススタイル:『技術昇華+運+オカルト』

攻撃力:?/60 防御力:?/60 速度:?/60
技術:?/60 幸運:?/60 気力:60/60

・『???』
・『???』
・『???』
・『???』


7位「退くことなき双剣の騎士」 小走 やえ
ベーススタイル:『技術昇華+運+不運』

攻撃力:45/60 防御力:45/60 速度:35/60
技術:55/60 幸運:35/60 気力:60/60
※(35+55)/2+35=80 コンマ20以上で聴牌
※45×(35+55/2)=2835 これをコンマ一桁倍

・『退くことなき双剣の騎士(0)』
・『退くことなき双剣の騎士(10)』


9位 「悪魔の天敵」 辻垣内 智葉
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:40/60 防御力:40/60 速度:60/60
技術:50/60 幸運:40/60 気力:60/60
※(60+50)/2+40=95 コンマ5以上にて聴牌
※40×(40+50/2)=2600 これをコンマ一桁倍

・『悪魔の天敵(15)』
・『神速(0)』

12位「天上の荒武者」 弘世 菫
ベーススタイル:『技術昇華+運』

攻撃力:30/50 防御力:40/50 速度:40/50
技術:50/50 幸運:40/50 気力:60/60
※(40+50)/2+40=85 コンマ15以上にて聴牌
※30×(40+50/2)=1950 これをコンマ一桁倍

・『天上の荒武者(0)』
・『シャープシュート Mk.Ⅱ改 トランジスタ・スライダーICBM(5)』


13位「オカルトスレイヤー」 須賀 京太郎
ベーススタイル:『技術昇華』

攻撃力:40/40 防御力:40/40 速度:40/40
技術:60/60 幸運:10/10 気力:80/80
※(40+60)/2+10=60 コンマ40以上にて聴牌
※40×(10+60/2)=1600 これをコンマ一桁倍

・『オカルトスレイヤー(10)』
・『最古の害虫(10)』
・『偽・闇を裂く雷神(10)』
・『偽・神眼の拳闘家(10)』
・『偽・悪魔の天敵(10)』
・『偽・天上の荒武者(10)』


44位「蒼い血の死神」 大星淡
ベーススタイル:『オカルト』
攻撃力:20/60 防御力:20/60 速度:30/60
技術:20/60 幸運:60/60 気力:60/60
※(30+20)/2+60=85 コンマ15以上にて聴牌
※20×(60+20/2)=1400 これをコンマ一桁倍

・『蒼い血の死神(0)』
・『蒼い血の死神(5)』

また淡か
淡なのか

ちょっと誕生日ネタで本気だしちゃるけえ、待ちんしゃい




マホの方だけどな!

最近真面目に京淡スレを立てるべきか迷うレベル

それじゃあ、再開するでー


京太郎(も、もろ――刺さった)

京太郎(殴られるより……い、痛いぜ。内臓全部が揺さぶられたみたいに……)

京太郎(こいつ、まさかの拳法家だったのか……?)


 ソフトクリーム食べなくてよかった。

 食べてたら、今ので吐き戻すことになっていたに違いない。確実に。

 立ち上がろうとして、足が縺れた。膝頭を押さえて、何とか踏みとどまる。

 先ほど喰らった蹴り。打ち付けた背中を、再度叩き付けることになった。身体が、痛みで突っ張る。


淡「……ぁ。違」

淡「きょ、きょーたろ――」

姫子「――きょーたろ君っ!」


 駆け寄ってきた、姫子に助け起こされる。

 身長差のためか、ほとんど寄りかかる形になってしまう。

 そのままベンチへと運ばれた。


姫子「きょーたろ君ば、こんなにするなんて……!」

姫子「大星淡……お前、何ば考えとる!」

淡「――っ」

淡「うっさい! 痴女にどーこー言われる筋合いはない!」

姫子「拳法かける奴に言われとーなか!」

淡「拳法とか知らない! 今のは、たまたまだってば!」

姫子「たまたまで人が飛んでたまるか! たまたまで飛ぶんは精子だけや!」

淡「せ……い゛!? あんた、何言ってるんの!? バカなの!?」

姫子「人を飛ばす女に言われとーなかとよ! こん、ゴリラ女! 蛸足!」

淡「誰がゴリラだ! 私は、ウサギって決まってるの!」

姫子「そげに性欲アピールしたいんか、淫乱! 金髪淫乱女!」

淡「い゛、淫……!? 頭おかしーでしょ! 何言ってるのか、判ってるの!?」

姫子「ウサギはチン○がもげるまで交尾すると! チ○ポがもげても交尾する、ド変態やけん! 知らんかったか!」

淡「チ、う、うぅ……。こ、この……! 淫乱はあんたで、ド変態もあんた!」

姫子「ふん、ウサギの生態を知ってか知らんでか、ぶりっこするお前に言われとーなかと! 一つ勉強になったか、このカマトト!」

淡「――ッ。そんなに私のこと、怒らせたいんだぁ……新道寺!」

姫子「怒りよったら、どうすると? ウサギさんとダンスでも踊るんか?」

淡「上ッ、等……! そこの金髪男みたいにボコボコにしたげるから……覚悟しろ!」


京太郎(わーお)

京太郎(男を取り合う女の戦い……じゃねえな、これ)

京太郎(ラブコメ的なきゃっきゃうふふとかないのな。元々、ある訳がないだろうけど)


姫子「そこの金髪……クリリンのことと? クリリンのことと――――ッ!」

淡「それ逆じゃない?」

姫子「あ、そうとね」

淡「しかも、それ……金髪になってから言う台詞だからね」

姫子「あー、そうやっとね」

淡「そこ間違える奴多いよねー」

姫子「いや、ほんとに」

淡「感動のシーンなんだからさ、そこらへんちゃんと押さえとけーっていうか」

姫子「そげんのは、いかんよね。ファンとして」


京太郎(……)

京太郎(お前ら実は仲いいだろ)



672 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
お前ら実は仲いいだろ

673 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
お前ら実は仲いいだろ

674 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
お前ら実は仲いいだろ

675 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:magicSSSS
お前ら実は仲いいだろ

676 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:RodRussia
お前ら実は仲いいだろ

677 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ANGELAKO
仲いいでしょ。絶対あんたら

678 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:42noMount
仲がいいなら……もう、やめようよ。こんなの……

679 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:BurnKoke4
ちくわ大災害

680 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChaliceH
ま、ボクと彼の方が仲良しだけどね!


京太郎(……ま)

京太郎(これで、少なくとも判ったぜ)

京太郎(この二人のどっちかが……ガチだ)

京太郎(多分、おそらく……きっと。メイビー)


 直撃を受けた腹部と口元を押さえて、目の前の二人を見る。

 演技であそこまで喧嘩できるとしたら女って凄い。というか実際怖い。口喧嘩怖い。

 このドッキリというのは、女の怖さに目覚めさせるためのものなのだろうか。なんかそんな気がする。

 そして仕掛け人の一人は、萩原。

 これはつまり――。


京太郎(ハギヨシさんから俺への、遠まわしな告白……?)

京太郎(……)

京太郎(さ、流石に……気持ちの準備ができてないっていうかさ)

京太郎(ちょっと大掛かり過ぎて恥ずかしいっていうか……その、あの……)

京太郎(いくらハギヨシさんでも、そういう関係になるのは……ちょっと、難しいっていうか。抵抗があるっていうか、なぁ……)


 完璧超人だと思ってた憧れの人が、自分をそういう目で見ているだなんて……。

 軽くこそばゆい。男同士がどうこうって問題はあるけど、自分のどこを見てそう思うようになったのか、それも気になってしまう。

 心当たりを探してみるが、特に浮かばない。

 人に惚れられるとかよくわからないから、分析しておきたい……というか。なんだろう。


京太郎(……ま、気つけのための冗談はここまでにしといて)

京太郎(流石に、止めに入らないとな……)

京太郎(女性二人の取っ組み合いってのはまずいし、あんまり口喧嘩させても……二人の印象を損ねるかもしれねーし)

京太郎(動いてくれ、俺の身体……!)


姫子「だいたい、あんたは気に食わんかったんよ!」

淡「気が合うね……。私も、あんたのことが大ッ嫌いだったよ……!」

姫子「人ん、部長との最後のインハイば訳判らんダブリーでぶち壊してくれて……!」

淡「私の1位通過の邪魔してくれるし……あれのおかげで、テルに顔向けできなかったし、悪い意味で目立つし……決勝の奴らに研究されちゃうし……!」

姫子「その、自分が勝って当然って態度がいっちゃん好かん!」

淡「北九州最強だかなんだか知らないけど、本っっっ当に、あんたらムカつく!」

淡「麻雀は自分ひとりで打つものなのに、先輩におんぶに抱っことか恥ずかしくないの?」

姫子「うちらん絆に僻みか、こん化け物! そげん態度でおるから他に誰も打ってくれんとよ!」

淡「――ッ」

淡「あんた、もう麻雀とか関係なしにぶっ潰す……!」

姫子「こい、大星淡! そいとん、デカイのは態度と口だけと?」

淡「実力で言えば喧嘩でも百段ってことも証明してあげる……!」

姫子「喧嘩百段? だからどーした。北九州の危険地帯舐めんな!」


京太郎「……おい」

京太郎「流石に二人とも、その辺にしとけって」

京太郎「判ってるのか判ってないのかは知らないけど……人目もあるし、あんまり――」


淡「――きょーたろーは黙ってて!」

姫子「――きょーたろ君、少し喋らんで!」


京太郎「アッハイ」

淡「だいたい何よその、きょーたろ君って」

淡「そんなにきょーたろーに媚売りたいの? この、淫乱!」

姫子「そいは、お前の方やけん……大星淡」

姫子「『きょーたろー』? ずいぶん甘えた声だして、そんなにきょーたろ君に構って欲しかと?」

淡「誰がこんな奴! 麻雀がちょっと強くて諦めが悪いだけでしょ!」

姫子「中身が残念で顔だけいいっていうのもあると!」

淡「ばっかみたいに運動やってて、麻雀プロを何かと間違えてるってのも!」

姫子「最近気遣いやなくて、気違いと化してることば忘れんな!」

淡「タレントな扱いを受けてるのは、その無駄な器用さってのもあるから!」

姫子「人の観察が得意って、そんなんどこにも見られんのも押さえとけ!」


京太郎「……」



712 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
喧嘩に見せかけた巧妙なスッガいじめ

713 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
スッガが泣きそうになってるwwww

714 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
どうやら、本来のドッキリではこんな流れだった模様

715 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
あわあわも性的な方さんもスッガを苛めるんですね
しつぼうしました。ちゃちゃのんのふぁんをやめます

716 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChachaNO
じゃけぇ、なして!?
泣いとるちゃちゃのんもおるんよ……?

717 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
泣いてるちゃちゃのんを見てふぁんになりました

718 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChachaNO
ノーセンキューです――



淡「大体、こいつもちょーし乗ってんの! 二股って何?」

姫子「流石にまるで擁護できん! もっと男らしく、さっさと打ち明けた方がよかに決まっとるけん!」

淡「ま、そうなっても選ばれたのどうせ私だろうけどね」

姫子「は?」

姫子「お前みたいな、放っといたらすこやんはやりんコースのメンヘラコミュ障女にだーれが絡むと?」

淡「……は?」

淡「ずいぶんとまあ……人のこと、知りもせずに知った風な口聞いてくれるけどさぁ……」

淡「頭のおかしいレズ痴女は黙ってろ! 白水とかいうのと乳繰り合ってればいいじゃん」

姫子「……大星ぃ」

姫子「うちんことだけやなくて、部長のことまでバカにしたな……!」

淡「だったらどうするって言うのかなー? この痴女! 痴女! 痴女!」

姫子「……ッ」

姫子「きょーたろ君に三倍満喰らってタイトル逃して、いい年して涙目になってた奴がよー言うもんやね」

淡「ふん。お得意のタッグとやらを、きょーたろーに破られてたくせに!」

姫子「あいは、小走やえの力もあるやろ! ランキング7位の!」

淡「ランキングなんて飾りだってなんでわかんないのかなぁ……?」

淡「あんたら、きょーたろー一人相手にも負けたかもしれないよねー」

姫子「ふん。そいにしても、きょーたろ君一人に『負けるかもしれない』と『負けた』には大きな違いがあっとね!」

淡「新道寺ぃ……!」

姫子「大星ぃ……!」


京太郎「……」


762 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
体育座りでスッガいじけてんぞwww

763 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
これは人間不信間違いなし

764 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
誰かパネキつれてきてやれ。スッガがストレスで死にそうになってるから

765 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
>お前みたいな、放っといたらすこやんはやりんコースのメンヘラコミュ障女にだーれが絡むと?
>すこやんはやりんコース

やってしまいましたなぁ……

766 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:noWYNWDNO
とても悲しいけど、リアルなんで仕方ないですよね

767 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:sukoyA50
……

768 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:kituiA50
……



淡「そんなに言うんなら、きょーたろーに決めてもらえばいいよね」

姫子「おー、おー、望むところやけん!」

淡「ね、きょーた――」

姫子「きょーたろく――」


淡「――ろ、ぉ……?」

姫子「――ん……?」


京太郎「……」


姫子「こ、こいは……!」

淡「知ってるの、新道寺?」

姫子「こいは伝説の防御術……『猛奈丹摸鬼気託拿意』」

姫子「身体ば縮めて、外界との接触ば最小限に抑えて……そいから目と耳を塞ぐことで、五感を意図的に制限する……」

姫子「究極の防御……言わば、肉体の絶対安全権と!」

淡「なるほど……」

×姫子「究極の防御……言わば、肉体の絶対安全権と!」
○姫子「究極の防御……言わば、肉体の絶対安全圏ぞ!」

ミスってきました。寝ますゆえ


おやすみー

>>74
地震で~とかならまだしも、トラブル程度ならそのまましばらく待つでしょ。
流石に・・・

すまんけど、知り合いの誕生日プレゼント買いに行くから今日も夜からやねん
ネタ収集やねー


あと、今までの(魔物小学生含め)登場雀士で、誰が能力+描写で強く見えたかね
ちょっと今後の参考にしたい

余裕があったらトップ3とワースト3まで書いてくれたら嬉しかよ

ところで、>>76が「地雷で~」に見えた
そりゃエレベーターに爆弾仕掛けられたら、いくら京太郎でも大人しくするわ

ま、麻雀的な意味でな……?

雀力とリアル戦闘能力は基本的には比例するという風潮

上から
照(地の文で色々複線置いてるから)
憩(蟹さん強いよ蟹さん)
ガイトさん
下はスレイヤーされた方々とか非プロ勢だけど麻雀だし状況次第かなと

咲は以前の予定通り凄まじき戦士だったらまた違うんだろうけど描写少ないからわかんね

お待たせー

ちょっと淡誕生日ネタから入るけどいいかな


あと漫画版新世界よりを読みました
病みまでいかなくても依存がある同性愛とか大好きです

USB読み込めないのでしばしお待ちを


京太郎強化案としては

両親が死亡&妻に浮気される→2位
殺人犯になる&幼馴染みがコキャされる→艦長
遠くのものにピントが会わなくなる&母が病死→8位

やでー

許せ……
知り合いの誕生日プレゼントの件&淡誕生日用のネタ集めの犠牲になったのだ……>ちゃちゃのん

ぶっちゃけ未登場キャラは(ry


0100から開始します故

禁煙にブッ込まれたストレスが酷いんであわあわをあわあわさせるべし。慈悲はない

それじゃあ開始します

寝落ちしたら簡便




   【みゅーじっく・あわあわー/マシンガントーク】




「――なあ、付き合ってくれないか」

「へっ」


 突如、振って沸いたような須賀京太郎の発言に、大星淡は当惑よりも先に硬直した。

 誰が。いや、何が。どうして。何で自分に。何考えてるんだ、こいつ。

 とうとう頭にまで筋肉が回ったんだろうか。

 夏に入ったぐらいから色々壊れ始めてたけど(番組の発言を確認してるんだから間違いない)、ついに……。

 残念である。本当に残念なイケメンだ。


 黙ってればかなりのものである。

 正直、ちょっと――いや、かなりイケてると思う。まさにイケてるメンズ。略してイケメンだ。

 清涼飲料水のCMなんかで爽やか一直線な顔もするし、かと思えばドラマでは凛とした顔もする。

 麻雀を打つときのあの真剣そのものといった表情に、獰猛な笑み。最近では心底楽しんでいるのであろう快活な笑みまで。

 ほかには、挙げるとするなら……他人を気遣っているときの穏やかな顔とか、困りながら満更でもなさそうな苦笑とか。

 まあ、自分に見せるのは大抵が呆れ顔とか怒り顔とかしたり顔とか調子ぶっこいた顔なので、そこらへん実に腹立たしい。


「誰? 私?」

「……お前以外、誰がいるんだよ」

「……ね、それさ。人にものを頼む態度?」

「ぐっ……。……俺に付き合ってくれませんか、大星淡さん」


 “俺に”――つまりはどこかへ行くのに、同行してほしいということだろう。

 紛らわしい言い方をするヤツである。実に腹立たしい。

 相手が須賀とは言え――そう、須賀とはいえ、この残念なイケメンとはいえ、生意気な馬鹿男とはいえ――ちょっと一大事な台詞である。

 そのあたりの誤解を招くのは、こう、なんというか、やめろというものである。いや、本当に。

 本当に腹立たしいヤツだ。

 思えば、色々なことをされたもんだ。もう関わるなとか、そんな言葉を投げつけられたり……。



 それは、いいとしても――。

 プールでは後ろから胸を揉まれた。最終的には直。抱きつかれる形である。

 そんで首筋に息を吹きかけられたり、耳元で囁かれたりした。ふざけんな。

 麻雀勉強会のときは押し倒された。そんでキスされた。

 ……いや、事故であるが。断じて事故であるが。事故であるが、いつか取り返してやろうと思っている。取り返せるものなのかは知らない。

 こいつはなんと言うか、乙女の純情を弄ぶ鬼畜である。大馬鹿男である。


 こんな美少女――というのは年齢がちょっとあれなので――美人、こんなかわいい女の子を前にしても毎度毎度ぞんざいに扱う、素気無い態度。

 舐めてんのか。お前の目は節穴なのか。

 眼科行け。目を使う麻雀だから尚更行け。何か異常があったらどうすんだ。後々大変なことになると困り者なのだ。

 とにかく、この須賀京太郎という男は色々癪に障る奴だ。

 身長が大体頭一つ分くらいか、それとももっとか高いから……いちいち喋るのに上を見上げることになって、非常に首が痛い。

 まあ、間違いなくありえないであろうがもし仮に万が一まかり間違って何かの手違いで冗談めいた巡り合わせで恋人になったとして、キスするときどうするというのだ。

 背伸びしても届かない。この、ウドの大木め。アホノッポめ。デカブツめ。


 今までの長いとも短いともいえない人生の中で、ここまで腹立たしいと思った男はいない。

 女を含めても――実に稀だ。

 あの高鴨穏乃とか。宮永咲とか。あとは、最初に出会ったときに宮永照なんかにもそう感じた。



「別にいーけどさ。何? 喫茶店? 映画? 美術館? ケーキ屋さん?」

「いや、買い物」

「ふーん、買い物かぁ……。なになに? 服とか選ぶの手伝ってほしいの?」

「んー……似たような感じだけど、なんつーか」

「なにー?」

「プレゼントを買いたいんだよ、誕生日に送る奴。後輩の、女の子に」

「……ふーん」


 ……。


「なんていうか、大切な奴だからさ……失敗したくないって言うか、そんな感じでな」


 いや、誰も聞いてないから。

 聞いてもしょうがないし。知っても意味ないし。別にどうでもいいし。興味ないし。

 ……ほんっと、どうでもいい。どうでもいいったらいい。


「それでさ、プレゼント選ぶの手伝ってくんねーか? お礼ならなんでもするからさ! な?」

「何でも、って……本当に何でも?」

「ああ。できる範囲内なら、なんでもいいぞ。ビルから飛び降りろって言われてもやる」


 ……。

 いや、やらせないから。怪我とかされても困るし。

 怪我したらどうするんだろう。ファンに迷惑かかるとか考えてないのかな、こいつ。

 というか、もっと自分の身体労わればいいのに。馬鹿か。

 ……いや、馬鹿だった。知ってた。


「……」

「ほんっと、頼むよ! こーいうの頼めそうなの、お前しかいなくてさ! な、お願いしますって!」

「……別にいーよ」

「本当か!? いや、ありがとう……本っ当に、助かる! ありがとう、淡様!」

「……うっさいばか」


 ◇ ◆ ◇


「……で、今日か」


 別にいいけど。そりゃあ、一番近かった休日だから他意はないのだろうけど。

 それにしても、よりにもよってこの日か。何の因果なんだろうか。

 ……。

 仕方ない。気にしない。考えない。気付かない。

 なんて考えながら、待ち合わせ場所に向かう。駅から少し進んだところにある喫茶店だ。

 別に、喫茶店が大好きという訳でもなければ、昼前から須賀京太郎と顔を付き合わせてコーヒーを啜りたい訳ではない。

 ただ単純に須賀京太郎が、


「駅前で人探すのって時間かかるし、立って待つのも辛いだろうから……喫茶店で待ち合わせしないか?」


 などと、宣ってきたのであるから仕方がない。断じて自分の趣味ではない。ないったらない。

 ただまあ、言うのは尤もである。特に否定するつもりもない。

 というか、『立って待つのも辛いだろうから』とは――初めから人のことを待たせる前提なのだろうか。

 気に食わない。


 こう……なんというか、その――人と待ち合わせなら早く来る努力をするべきではないだろうか。今の自分みたいに。

 別に、楽しみだから早く来たとかそんな素敵な理由などはない。

 ただ、時間が勿体ないからだ。お互いに時間ギリギリ限度いっぱいに来るのでは、結局として無駄が生まれる。

 だから、早く来た。それだけだ。

 ちょっと早く来て、丁度起き抜けのコーヒーを飲む。そうしたかっただけである。


 ――悪いな、待たせた。

 ――別に、今来たとこだから。


 なんて、少女漫画チックなことに憧れているわけではない。ないのだ。ないのである。

 ただ、須賀京太郎が遅れてきたら……というか、向こうが時間通りに来たらなんと言ってやろうか。

 一応、考えておいてもいいかもしれない。

 本当に、全然時間に余裕はあるのだし、だから、そういう完全に無駄でどうでもいいことを考えてもいいだろう――。


「あれ? 早いな、大星」


 ……空気読め。

 そこには、コーヒーを啜る須賀京太郎が居た。

 待ち合わせ時間の、四十五分前のことである。


「ねー、須賀」

「なんだ、大星?」

「一口そっちのと交換しない?」

「別にいいけど……ってお前、皿のそれはなんだよ。それ」

「ピーマン」

「……ああ、だよな。ピーマンだよな」

「見て判んないの? ついにピーマンと人参の区別もつかなくなった?」

「……確かに区別つかないな。両方とも退けてあるし」


 皿の端には、ピーマンと人参とピーマンと人参のスパゲティ(パスタ抜き)。

 我ながら力作である。作り方は簡単。ナポリタンからピーマンと人参を取り除くだけ。

 ……訂正しよう。

 ナポリタンからパスタを取り除くだけ。実にお手軽である。本当はちょっと面倒だけど、この自分の手にかかれば慣れたものだ。


「お前なぁ……、野菜は体にいいんだぞ? 特にピーマンとか」

「えぐい。口の中がうぇってして、うじゅってなる」

「……人参は?」

「私、悟空よりもべジータの方が好きなんだよね」

「……ベジータだと、人参も含むことになるけどいいのか?」

「あー、じゃあ悟空抜きのベジータで。カカロットに拘ってないときのベジータの方がかっこいいしさ」


 実はサイヤ人というのは野菜のアナグラムで、悟空――カカロットは人参:キャロットだと知ったときは、我ながら凄いことだと思った。

 翌日、部室でそれを言ってみたら、『お前今頃気付いたのか?』なんて言われた。

 あの堅物め。硬いのは胸だけじゃないらしい。


「おおむね同意だけど……『お前がナンバーワンだ』のところは、名シーンだろ?」

「んー、確かに」

「映画観たか? 神となんとかっての。ベジータ活躍するらしいんだけど……」

「あー、観たかったんだけど……なーんか時間が合わなくて」

「俺もそうなんだよな。見たかったなぁ、ベジータ」

「DVDかBDでも買えば? 私は買ってもいいかなーって思ってるけど」

「マジ? 買ったら教えてくれよ! な! 借りにいくからさ!」

「いっそうちで観てっても別にいーよー」


 それから、ドラゴンボールと、スラムダンクと、ジョジョの奇妙な冒険などの話で少し盛り上がった。

 少し。少しだ。


「――で、そのとき菫はこう言ったんだよね。『私の後輩を可愛がってくれたな。覚悟しろ』って」

「へー、んなことあったのか」

「結構いろいろあったんだよねー。見た目と眼付き通りな感じだったけど」

「それでいて、あの人はどっか抜けてるよな」

「うんうん。なんか知らないけどこっちに連絡よこさないから、放課後親睦カラオケに来ないこともあったしー」

「……なんだ、それ」

「『親睦深めるためにカラオケでも行こう』って話になって、それから、居なかったから電話したのに出ないんだもん」

「あぁ、あの人なんかタイミング悪いもんなぁ……」

「そうそう。で、いつまでも返信しないからしょーがなく置いてくよね? そしたら、あとから『電源切りっぱで、起動してもサイレントにしてた』ーとか言っちゃうの」

「……あぁ」

「こっちもマックとかで時間潰してたのに、全っ然! 返信来ないから、仕方なく四人で行くよね? 『あ、行きたくないから寝た振りしてるのかなー』って」

「ま、確かに。思うよな」

「そうしたら翌日、カラオケの話してたらさ。『聞いてないぞ』って言い出すんだもん、菫先輩。それまで電源落としっぱなし」

「あぁ……」


 なんて、適当な会話をしてみてから、当初の時間になったので店を後にした。

 会計は、一度お手洗いに行ってたときに須賀京太郎が纏めて払っていた。

 理由を聞いたら、「付き合せちゃってるから、払わせてくれよ」だそうだ。なんだそれ。


 かっこつけ男。ナンパ野郎。けーはく。しきじょーま。

 そんなこと迂闊に言って、こっちが『今日一日の分全部奢れ』とか言ったらどうする気なんだろうか。プレゼントの買い物もあるだろうに。

 まあ、カードも持ってるのだろうけど……。

 カードで買って渡されるプレゼントとか、なんか重くて気持ち悪い。そこらへんをちゃんと理解してほしい。


「で、何買いに行くの? 去年まではどーゆー感じのを送ってたのかなっ」

「大学生だから、あんま大したもんは渡してないな……飯奢ったり、そんなぐらい。去年は忙しくて会えてないし」

「ふーん。相手のタイプは?」

「……守ってやりたくなる系っつーのか。ちょっと……いや、かなり天然入ってる。『先輩、先輩!』みたいな感じ」

「私と一緒かー」

「……は?」

「……何? なんか、文句あるの?」

「い、いや……別になんでもない」


 歯切れが悪い。失礼な奴である。

 かなり先輩には丁寧で慇懃に接していると思う。百人が百人、理想の後輩として自分の名前を挙げる程度には。

 外見も儚げである……と、思うので、守ってやりたくなるタイプなのではないか。自分は。


「で、なんかプレゼントのお勧めとかあるのか?」

「もっと、詳しく聞かないとなんとも言いようがないけど……うーん、その子って恋人とかそんなんじゃないんだよね? 一応聞いといてあげるけどさ」

「……違うな」

「うん。じゃあ、服はNGかな」

「駄目なのか?」

「恋人でもなんでもない奴から服とか貰っても気持ち悪いじゃん。靴下とか、そーゆーのならいいけど」

「そんなもんか」

「そんなもんだって。考えたら分かるでしょ?」


 やっぱこいつ、馬鹿なんだな。哀れな奴だ。


「恋人だとしても、なんとも言い様がないけど……まず、高い。貰ったらちょっと悪いって気持ちになる」

「なるな」

「んで、欲しがってた奴ならともかく……相手に選ばれるって、ちょっとあんまりかな。そーゆーのはさ」

「そうなのか?」

「だってさ、相手が送ってくれたってことは……相手は自分にそれが似合うと思ってるんでしょ? それで、自分の趣味と違ったらどー思う?」

「あー」

「で、『貰った以上は悪いから着ないわけにもいかないかなー』なんて思うかもしんない。そーゆーの、貰っても困るよね」

「なるほど。服はNGか」

「相手が恋人とか親友とかで、前々から欲しがってたならともかくね」


 ……で。


「そうなんですよねー、アウターまでレイヤー前提だと秋春以外は辛くて」

「どうしても、夏冬だと店内だと脱がなきゃいけなくなりますもんね」


 今、服屋。

 当の須賀京太郎と言えば、洋服屋の店員との会話に興じていた。


「特に飲み会とかなると、絶対脱ぐことになるから……レストランとかだといいんですけどね」

「そこらへんなんかは、中の方のバランスも考えとかないと」

「だから俺結構、雑誌でチェックするときはアウター取っ払ったらどうなるかな……って、想像してるんですよ」


 プレゼントを選びつつ、なんとなく良さそうな服屋に入ったのが運の尽きか。

 かれこれ十数分。いや、数十分になるかもしれない。

 須賀京太郎は、店員との歓談に興じていた。馬鹿馬鹿しい奴だ。


「でも、お客様なら……雑誌のものをそのまま使えますよね? 俳優さんとかモデルさんみたいですもん、スタイル」

「マジっすか? そう見えます?」

「見えますよ。海外の俳優のコーデをそのまま着ても、十分着こなせますよね」

「んー、まあ、確かにそうっちゃそうかも……」


 アホか。

 ちょっと相手のスタイルがいいからって、デレデレしちゃって。


「いやー、でも、ちょっと微妙にアンバランスなんですよね。あんまりタイトなの切ると、ちょっと引っかかって……」

「あー、何か、スポーツとかやってました? 身体つき、結構しっかりとしてますよね」

「ちょっとサッカーとかやってましたね。後は、格闘技とかなんかも齧ってたりして」


 それで齧ったレベルとか言ったら、全人類の大半は赤ん坊同然だから。

 馬鹿か。大馬鹿男。

 そーゆー、へんに見栄っ張りのところが気に食わないんだ。

 それをともかくとしても、こんな風に、人を待たせるところとか。全然気遣いとかできてない。

すまんち。眠い
寝てアルコール抜いて、起きたら続きやります

須賀プロ器用貧乏で終わらないのがすごいな
妻が浮気でカンちゃんとレズピンク思い浮かべて、両親が死亡…これはカピー死んだ京太郎からこれ以上何を奪えと…安価で行けるけどこっちはギャグだから無理ですな
結局ヘルカイザーが一番手っ取り早い

果たして今日中にライダーまで行き着いて不幸の誕生日プレゼントを贈ることができるのか

1320あたりに初めてそっこー終わらせてライダーに行きたい

両親が死亡か、

父「デビルマージャンごと俺達を撃ち抜け!」

京太郎「そんなっ!父さん!僕にはそんなことできないッ!」

母「甘ったれないで!京太郎!今まで何のために戦ってきたのか忘れたの!?」

京太郎「うっ……うああああああああああッ!!」

父「これでお前も本当のオカルトスレイヤー……」

これならランキングも上がるだろう

お待たせやねん


はじめます


「……悪い。時間かかった」

「ほんとーだよ、アホの須賀ー。随分待たしてくれちゃってさー」

「面目ない。いや、真面目な話、すまん」


 結局手持ち無沙汰だから店を出てから数分、須賀京太郎は来た。

 その手の荷物。

 買ったのか。買ってしまったのか。プレゼントを買いに来ながら、自分の洋服を。

 やっぱこいつ馬鹿だ。自分勝手だ。阿呆だ。気遣いとか欠片もない奴だ。

 多分、見てたら何となく欲しくなってしまったんだろうけど、それはどうかと思う。

 目的を忘れてるんじゃないだろうか。この馬鹿男。

 いや、でも包みが小さいし自分の物じゃなく、さっきのアドバイスに従って何か小物を買ったのかも――。


「で、結局何送ることにしたの?」

「あー、これは……その、自分用っていうかなんつーか……」


 ――そんなことはなかった。

 やっぱり、こいつは駄目男だ。知ってはいたが、そうであった。

 別に、買いたいものを買うことを否定はしないが……。それなら最初に、普通に買い物をするつもりと言ってほしい。

 こっちはこっちで、会ったこともない誰かへのプレゼントを真剣に考えているのだから尚更。


「相手の子、年はいくつ?」

「俺より……二つ下だな。今、大学生で就職活動考え中って奴」

「んー、だったらさ。手帳とかどう?」

「手帳?」

「メモとか、そんなのに使う奴。システム系じゃなくて、ちょっとデザインが洒落てるようなので」

「……そんなんでいいのか?」

「飾り気ない奴もらっても嬉しくないけど、ある程度可愛くて実用性ある奴ならいいでしょ? あとはポーチとか、そんなの」

「なるほどなぁ……」

「他には……。うーん、写真立てとか? あんまり高すぎないで、ちょっとおしゃれ系なのがいいと思う。後は花とか贈ったりも、結構嬉しいよね」

「そうなのか? 確かに、花を贈ったことはあったけどなぁ……」

「なんだかんだ、やっぱり嬉しいって! 花とか、さ。どういう人に向けるものか言えば包んでくれるしー」


 なるほどな、と頷いてみる須賀京太郎。

 なんだか、こういうのは実に気分がいい。この間抜け男をフォローするのも、悪くないかもしれない。

 結構楽しい。

 ひょっとしたら、あんまり個人的に誰かを祝うというのをこの男はやってこなかったのかもしれない。

 あるいは、どっかに遊びに連れてったりとかそんなの。


「……でも、意外だったな。大星がこういうのに詳しいだなんて」

「須賀はさ、私のことどーゆー目で見てるわけ?」

「麻雀馬鹿。というか馬鹿麻雀」

「それ、そのまんま須賀のことだからね?」


 訂正。

 やっぱりこいつ、失礼な奴だ。楽しくない。


「私だって……テルとかー、たかみ先輩とかー、せーこ先輩とかー。ちゃんとみんなの誕生日にプレゼント贈ってるんだからね?」

「マジか……。というか約一名の名前が挙がらなかったの、ちょっと不安なんだけど」

「菫先輩? ちゃんと送ってるに決まってんじゃん! お世話になってたんだしさー」

「すっげえ……。大星から、お世話になってたなんて言葉が飛び出すなんて」

「……張っ倒されたいの?」


 この無神経男が。

 誰だ。こいつを気遣いの男とか言い出した奴は。

 仕事で気遣いができても、私生活でどっかがズレてるって、結局しょうがないじゃないか。馬鹿男。




「お、こんなとこあるんだな」

「公園かぁ」


 都市部の片隅にある公園というのは、どこか心を安心させてくれる秘密基地のようなものだ。

 それまでどうにもこうにも密集していたものばかり見てきたおかげか、こういうちょっと広々としたものを見るとなんとも落ち着く。

 子供のころ、同級生の暮らす集合住宅やマンションの吹き抜けで遊んだころを思い出す、というようなものか。

 なんだか、心が引かれるものがあった。


「そうだ! 昼飯、ここで食わないか?」

「……エア弁当?」

「いや、さっき屋台みたいのあっただろ? で、お前それ見てたし……あれを食べるのとか、どうですかね」

「……」


 気が利かないけど、変なところに目ざとい男である。

 一個一個のパーツは十分なのに、組み立て方を間違えてしまったような奴だ。

 果たしてどうしたらそんなものが出来上がるのかは、ちょっとよくわからない。


「んー……ま、いっか。たまにはそーゆーのもさ」

「だろ?」

「でも、この場所選ぶってのがまたセンスの欠片もないよね」

「……は?」

「よく見たらゴミ箱いっぱいになってて景観阻害してるしー、あっちのベンチには酔いつぶれた大学生いるしー」

「注文多すぎないか、それ……」

「さすがに、なんだかカラスが集ってる人を眺めながらご飯食べる趣味とかは、ないってば」

「……死んでないよな、あの人」

「さあ?」


 一応、死んでるか死んでないかの確認をした須賀京太郎は、それから先ほどの屋台へと蜻蛉返り。

 やらせようと思ったら、本当に蜻蛉みたいに反転するんじゃないだろうか。あの男。

 無駄に身体能力高いし。


 しかし、たかがプレゼントを選ぶといっても時間がかかるものだ。

 主な原因というのは、寄り道のせいであったりする。

 やっぱり、初めから目的を決めなければどうしても冗長になってしまうだろう。今の自分の独白のように。

 それにしても、こうして待たされるというのはなんだか手持ち無沙汰で落ち着かないものである。

 何となく、携帯からラジオをつけてみる。

 関西弁の司会者が、リスナーのお便りに答えながら曲を流すという趣向のものだ。


 などとしていると、包みを二つ持った須賀京太郎が帰還した。
 

「ほい。あと、これ」

「なに?」

「ん? コーンポタージュだけど……」

「……いや、見れば分かるんだけど。須賀ってば、馬鹿なのかな?」


 こっちが猫舌だってことを、忘れてはいないのだろうか。

 暖かい飲み物とかは非常にNGである。「ないわ、ギリギリじゃなくて」というのを略してNG。

 第二位がお汁粉。あの粘り気が舌へのダメージを加速させる。

 堂々の第一位はコーラ。なんの間違いか、暖かいコーラが飛び出してきたことがあった。当然爆発した。


「いやさ……。お前、なんか指先寒そうにしてたろ? これで暖めれば飲みやすくなるし、一石二鳥じゃないかなって」

「……ありがと」


 相変わらず、変なところに気が回る奴だ。

 でも、どこかズレている。仕事とかそういうのでなければ、ちゃんと発揮されないのだろう。

 どことなく鈍感なのだ、須賀京太郎という奴は。本当に。

 まあ、憎めない間抜けといったところだろうか。実際のところ、自分はこいつのことをしばしば憎憎しく思ったりするが。



「んー……む。んー、んぅ、んっ」

「……何やってるんだ」

「気にならない? こーゆー、缶に残った最後の一粒とかって」

「ああ、確かになるなぁ」

「それが、なっかなか落ちてこなくて……もう! あー、はやくしろーっての!」


 傾けたり、舌を動かしてみたり、軽く揺さぶってみたりするが缶にへばり付いたコーンは下りてこない。

 とうもろこしの癖に、実に生意気な奴だ。

 他の仲間はやられてるのに、何を最後まで意地張って残ってるんだろう。諦めたらいいのに。


「そだ!」

「なんだよ」

「私がこうしとくからさ、須賀が叩いてくれたらちょーどいいよね!」

「……そこまでする必要、あるのか?」

「なんか、気持ち悪いじゃん! 缶に一粒残ってるのって!」


 画竜何ちゃらかんちゃらというか、こーぼーも筆の誤りというか、ひょーたんから駒というか。

 なんかどれも違う気がするけど、とにかく、最後の一粒残っているという状況は気に食わない。

 自分はこう見えても、几帳面な性質なのである。

 CDを聞き終わったら、ちゃんと棚に戻す。アーティスト順、五十音順に並べるのだ。……中身はバラバラのごっちゃごちゃだけど。


「ほら、はーやーくー」

「別にいいけど……ちゃんと支えとけよ?」

「いいから! ほら、首痛くなってきちゃうからさ!」

「……いくぞ」


 須賀京太郎が、缶のそこを軽く叩いた。

 いい音がした。実に、いい音がした。


「いひゃい」

「だから、ちゃんと支えとけって……」


 前歯に缶が当たった。それも、割と勢いよく。

 結構、頭の中に音が響いてくれた。実にいい音である。


「……ちょっとは手加減してよ。ばか」

「お前がちゃんと持っておかないのが悪いんだって……。手加減なしなら、前歯全部折れてるからな」

「なにそれこわい」


 なにそれこわい。


「で、取れたのか?」

「ん? んー、どうだろ?」

「俺に聞かれても……」

「どーなんだろ。わかんないかな、これじゃ……見えないし、触った感じでも……んー」

「なら、もういいんじゃねーの?」

「でもー、なーんか歯切れ悪いんだよねー」


 缶の入り口から指を突っ込んで探ってみるが、どうにもあたるところにはないらしい。

 プルタブの切れ込みに擦れて切れそうなので、あまり奥まで入れられないが。

 もう少し指が長かったら、探せるのだろうか。


「大星、結構手ぇちっちゃいな」

「そう?」

「ほら……っと、何だ。意外に指はそこそこ長いな」

「そりゃー、手入れを欠かしたことはないからねっ! ……手入れっていうか、指入れ?」

「……なんか違う単語に聞こえるな、それ」

「?」

「……いや、なんでもない。というか、手入れして指って伸びるっけ?」

「さあ?」


 手を離してみる。

 そういう須賀の手のほうこそ、意外に指が長かった。それに、整っている。

 ただ、やはり男の手というものであり、とこか無骨である。ちなみに麻雀タコはない。よほど牌に触っている証左だ。

 須賀の手のひらから伝わった温度が、なんとなく気恥ずかしい。


「うりゃ!」

「うおっ、お前、なにすんだよ!」

「コーンスープがついて、ベタベタするんだよねー」

「おい、馬鹿、やめろ! 本当にやめろ! 冗談でもやめろ!」

「ははっ、馬鹿って言われたらもう……やるしかないよね!」

「やめろって!」


 いや、もちろんコーンスープがついた方とは逆の指だけど。

 流石に、そこまで常識はずれなことはやらない。相手が、いくら須賀だと言っても。


 で。

 昼飯も食い終わって、しばしゲームセンターなどで時間を潰したのち、そこからは解散の流れである。

 流石に目的を果たしたのに、いつまでもつるんでいるほど、物好きではないのだ。二人とも。

 京太郎が先導。淡は、それに続く形である。


 夕暮れにはまだ早いが、そろそろ日も傾き始めていた。

 楽しい休日というのは――いや、別に楽しくもなんともなかったのであるが――これで終わりである。

 冬というのは、どうにも日が短くて困る。

 自分の誕生日がなければきっと、好きにはなれないであろう。


「それで、その後輩の子っていつが誕生日なの?」

「20日。一応、予定空けとくようには頼んだ。俺の方も、なんとか時間空けた」

「ふーん」


 階段を下る。

 誰かが気まぐれに設置したのだろうか、それともそういう趣向なのかはしらないが、ラジオが流れていた。

 モルタル作りの壁。そこに吊るされたスピーカーと、その向こうの空。

 あと数時間もすれば、日は完全に沈んでしまうであろう。


『えーっと、ペンネーム。恋するウサギちゃんからのお便りかー』


 良く見れば、まだ染まりきっていない空に星が輝いてる。

 あれは確か――金星だろうか。

 太陽の中にあっても、ただ輝きを放つ星。だから、しばしば色々な国で「反逆者」の説話を与えられる星だ。


『「悪い奴じゃないと思うんだけど、実際会ったら会ったで悪態をついてしまいます」』


 美の女神。ルシファー。天津甕星。イシュタル。ケツァルコアトル――色々な名前で表される。

 ちなみに、淡たちが行っている麻雀のランキングは、その略称がM.A.R.S.ランキングであるため、火星での制圧力などと揶揄されている。

 コラージュ画像も多い。主に、背景に様々な動植物の画像を当てはめたものであるが。

 失礼なことに、淡はタコであった。ヒョウモンダコというタコらしい。なんでも、危険な毒をもっているとかいないとか。


『「相手もそうしてくるからってのもあって……確かに気に食わないところはありますが、別に凄く嫌いという訳じゃなくて……なんだろ」』


 このコラージュ画像、一体誰が見つけてくるのだろうか。誰が考えているのだろうか。甚だ疑問だ。

 ただ、あの荒川憩や辻垣内智葉なんかはそれぞれカニとクモで、小走やえもクワガタだったりするので、まあざまあみろという感じだ。

 他にも、ワシだのハチだのシャコだのと、実にバラエティに富んでいる。

 とりあえず地球上の生命体の中で、恐るべき力を持っている生物をそれぞれの麻雀のスタイルに合わせて、当て嵌めているようであった。


『「いろいろと張り合うことが多い相手だから、こっちも無意識のうちに張り合ってるのかもしれないけど……」』


 その手の画像の纏めでは、嫌というほど、それぞれが人間大で戦ったらどの生物が一番強いのかという論争がなされていた。

 麻雀の話をしろ。麻雀の。

 なんでいつの間にか、全世界ビックリ生物ショーになっているのだろうか。

 それとも、M.A.R.S.ランキングの麻雀は最早人間のそれとは違うと暗に言いたいのだろうか。失礼な奴らだ。


『「でも、なんとなく気になってしまって、それで、口喧嘩をしたあとは“やっちゃったー”って思ったり」』


 おまけに驚きながらこの画像、宮永照が彼女の“特性(のうりょく)”で覗き見たイメージと一致している。

 偶然というのも、あるものだ。

 いや、自分はタコではないと主張したいが。本性がタコって、一体どういう生物だろうか。


『「なんか、相手のことを考えると苦しくなります。もう少し仲良くなってもいいかなと思うけど、相手が邪険にしてくるのでこっちもそうしちゃいます。で、その繰り返し」』


 須賀京太郎は――なんだったか。こいつが一番安定しない。

 というのも、麻雀にスタイルらしいスタイルというものが存在していないから。

 当初は、獰猛な笑みを浮かべていて脚力が凄まじい割に体が柔らかいから、リオックとかいうコオロギが当てられていたがそうでもない。

 最近は、シャコであったり、スズメバチであったり、バッタであったり、ウナギであったり良く分からない。

 “どの生物が強いのか”と並んでなされるのが、“須賀京太郎にどの生物を当て嵌める”か議論である。


『「今まで出会った異性に対してでこうなるのは本当に初めてなんですけど、どーしたらいいんでしょう」』


 何となく、話題が消えた。気まずい沈黙である。

 特に気にしたことはないが、須賀京太郎を前にしたときは別だ。

 何かしら話して、場を持たせなければならない――という、そんな気になってしまう。


『いやー、初々しいメッセージですねー』


 特に、このラジオの話題。

 あんまりよろしくない。なんだかとってもよろしくない。

 そんな気がした。


『……というか、自分で恋するって言ってる時点で気付こうか。それとも、高度な自虐ネタなんやろか?』



 ふと、思い出したように須賀京太郎が顔を上げた。

 それから、振り返る。


『んー、でも、なんやろ。もっとシンプルな気持ちで行ってもええんやないかなー』


 その手には――――マフラー?

 なんだろうと伺っていると、唐突に手が伸ばされた。

 そのまま、されるがままにマフラーをかけられる。髪がフワリとアーチを作ったのがわかる。

 何となく何をしたらいいのか分からないでいると、須賀京太郎のポケットに、先ほど彼が持っていた包みが捻じ込まれているのが分かった。

 あの中身は、これ――だったのだろうか。



「ほらよ、これ。プレゼントな」

「……。……知ってたの、私の誕生日」

「知らない仲じゃないからな。とりあえずは押さえといたんだよ」

「……ありがと」

「ま、付き合わせちまったからなー。普段もなんだかんだ、よく話してるしさ」

「……ん」

「誕生日おめでとうってとこかな、大星」

「……」



 あそこで、やたらと待たせていたのは……自分を店外に出すためだったのか。

 で、先に出た自分に気づかれないように、マフラーを購入した。

 それからずっと、それを持っていた。


 ……。

 つまりこの男は最初から、そのつもりであったのである。


「……」

「けっこー似合ってるな、うん。自分のセンスが恐ろしいかもしんねー。これ益々美人度アップしてるんじゃねーの?」


 なんて、悪戯っぽく笑いかけてくる彼。

 相変わらずどこか、飄々とした調子で軽快な男だ。

 自分の近くにいると、コロコロと表情が変わる。


「……って、服とかって駄目だっけか? やっぱ返してくれるか?」

「……別にいいよ、嫌じゃないから。心配しなくていいって」

「そっか?」

「うん」


 マフラーならそこまでご大層なものでもないから、服には入らないだろう。

 手袋や何かと一緒である。きっと。


「……にしても、大星って誕生日12月15日なんだな」


 ふむ、と……彼が顎に手を当てた。

 こんな感じに。どこかこの男は、子供のように表情を変化させていく。


「その分だと、親からのプレゼントもクリスマスと一緒にして一つしかもらえないんじゃないか?」

「んー……まあ、その、みんなそうなんじゃないの? 冬生まれの奴ってはさ」

「そうか? んー」

「なに……?」

「まあ、クリスマス会うことがあったらちゃんと別にもうひとつ、プレゼントやるからさ」


 「なーんてな」と、須賀京太郎は茶化した笑みを浮かべて前を向いた。

 実際のところ、彼がクリスマスまで仕事の予定を入れていることを知っていた。というか、そう漏らしていた。

 20日の予定の埋め合わせとして、24日と25日にもスケジュールが入ってしまったらしい。


 つまりはこれもお得意の冗談とか、お茶らけである。

 初めから彼は、プレゼントを渡す気なんて――たぶんきっと――ないのであろう。

 それとも、口約束だけはタダであると思っているのか。


(……んなわけないよね)


 そのまま須賀京太郎は、踊るように階段のステップを下っていく。

 思った以上に広い背中。

 実際のところ、彼は色々と約束の上に成り立って、背負い込んでいる男である。

 自分との約束もそうだ。

 かつてのタイトル戦。あのリベンジを果たす――というのが、大星淡と須賀京太郎の間に紡がれた糸。


「須賀」

「ん? なん、だ――」


 階段の一段下に居る須賀京太郎。

 その広い背中に抱きついて、それで。


「――ん、むっ」


 振り向いた彼の唇に、唇を合わせて。

 たっぷりと角度を変えるように押し付けるようにして、それから引き剥がす。


「お、おま……、え……?」

「前に取られたとき、取り返すって約束したよね?」


 なんだか、上手く言葉が出てこない。

 でも、出てこないことが嫌でもないし、悪いこととは思えない。

 いつもならもっと口が動いて、気まずい沈黙を作らないようにしたり、色んな話題を振ったりしてしまうのだけれど。

 今は妙に落ち着いているのか、特に喋り出そうという気にはならないのだ。

 シンプルな気持ち。なるほど、確かだ。


「利子つきで――唇、返して貰ったからっ!」


 ……まあ。

 別にこいつに対して、そんな気持ちとかは特にはないんだけど。

 とりあえず、取り返せる約束手形はさっさと引き取っておいてもいいんじゃないだろうか。


                                                                            ――了

クッソ難産だった。手に入れたネタを入れようとしたら長くなった
もうしばらく大星淡は書きたくない



って、右(ライダー)を向いても左(本編)を見ても、まだ淡書かなきゃいけないじゃないですかーやだー

ちなみに大学のときは、この手のプレゼント応対は憧ちゃんがやってました
ツンデレ殺すべし。慈悲はない

じゃあ、時間限度まであっちを進めてきますわ

まだまだ1000ボーナスが残っているので消化お願いします
永水の為に神社でお参りしてくるから皆も行こうか、俺は大宰府に行こうかなァ

須賀京太郎攻略ギャルゲー

①幼馴染みに生まれます
②フォローされます
③意外な、優れた一面を見せます。ギャップです
④ぞんざいに扱いつつも尊敬や敬愛されます
⑤その後もなんだかんだと付き合いを続けます
⑥「そろそろ、結婚とか考える年齢だよね」と言います
⑦結婚します。大体出会ってから20年弱かかります

①友人になります
②共通の趣味で一緒に遊びに行きます
③ギャップを見せます
④逆にちょっと避けてみます
⑤告白してきます

①居候させます
②ぞんざいに扱います
③漢気を見せます
④なんやかんや色々あって付き合いスタート

①師匠になります
②一緒に遊びに行きます
③格好をつけさせてやります
④告白します

①弟子になります
②師匠を尊敬して、後をくっついて回ります
③告白します
④お試し期間を経て、正式な交際が始まります

①巨乳に生まれます
②共通の趣味を見つけます
③デートすると落ちます

①ツンデレに生まれます
②リセットしてゲームを再スタートします

今夜はあっちを進めるんで、こっちはないかなー
あっちが切りのいいとこまで行ったらやるかもしれんけど

須賀京太郎攻略ギャルゲー

①選手として欲しいと所属団体に告げます
②コンビになります
③素っ気なく接します
④たまにはフォローします
⑤自分の口からではなく①が明かされます
⑥同じ番組を持ちます
⑦相棒であることを強調します
⑧尻尾をふって弄りにきます
⑨甘やかし過ぎないのが肝心ですが、たまには甘やかしてあげましょう
⑩獲物をとってきたら誉めてあげましょう
⑪残していくと南極でも待ち続けるので、注意が必要です

じょう(今日こそ終わるといいな)
じ(終わったら安価だすんだ)
じじょう、じ(次は短く終わらせたい)


あ、冬期休暇の進行予定だけど……

基本あっち主体&ちょいちょい遊びに行くのでよろしくオナシャッス
年末年始は福岡に出来た知り合いのとこにお泊まりしてくるんで、まあ、新道寺書きやすくなるんじゃないっすかね

20分後辺りから始めます

お待たせー
始めますか

誰か、なんか「このキャラ可愛いかな」と思って書き始めると例外なくエピソードが重くなる現象に名前つけて下さい


淡「……どうすんの」

姫子「どげんしよーか」

淡「あんな須賀、見たことある?」

姫子「なかよ」

姫子「とゆーか、そもそもあんまりきょーたろ君と顔合わせたこと自体なかとね」

淡「そうなの?」

姫子「ん」

淡「……どーすんのー、これ」

淡「こいつ、ここまで打たれ弱い奴だなんて思わなかったんだけど」

姫子「サドやけん」

淡「は?」

姫子「サド。サドち言ーたんやけど」

淡「……は?」

姫子「サドやけん、自分が打たれるのには慣れてなかとー」

淡「……いや」

淡「サドっぽく見えても、こいつマゾだから」

姫子「は?」

淡「いや、こいつマゾじゃないの?」

姫子「……は?」

淡「麻雀のスタイルとか、出演番組の内容考えてもマゾ以外ないって!」

姫子「大星ぃ……お前に、なんが判っと!」

淡「新道寺……絶対あんたなんかより詳しーから!」


姫子「サド!」

淡「マーゾー!」

姫子「サド!」

淡「マーゾー!」

姫子「聞かん奴やな、大星淡!」

淡「ああもう! それはこっちの台詞!」

姫子「サド!」

淡「マゾ!」

姫子「サド!」

淡「マゾ!」

姫子「サドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサドサド!」

淡「マゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾマゾ、マゾっ!」


京太郎「……」


淡「ああ、きょーたろーが死んじゃった!」

姫子「これは……『虎乃海星那死』……!?」

淡「知ってるの、しんどーじ!?」



791 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
ああ、スッガが死んだ!

792 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
このひとでなし!

793 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:NIKEnazca
須賀は風になったのだ……この街に吹く風にな……

794 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
さらばS

795 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChaliceH1
おっと、無意識に敬礼しなきゃ

796 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:DragonEyE
本当に身体張っとるんやな……芸人さんみたいに

797 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TOMOkiii
ゲイ人?(難聴)

798 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TAKEMEEE
京セラと聞いて

799 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:MIHspring
限界への、挑戦の記憶で

800 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:eomotRev
駆けつけました

801 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TOMOkiii
gomennnasai

802 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
実際どっちやろ

803 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:42noMount
サドだよ

804 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:BurnKoke4
いや、そんなことないと思…

805 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
こればっかりは意見割れるなぁ……

ペットヤクザ?(乱視)

ペット(意味深)


京太郎「――ッ」

姫子「す、座ったままの姿勢で……!」

淡「跳んだ……!?」

京太郎「……」

姫子「す、凄味ば感じる……!」

淡「今の須賀に触れることは死を意味しそーな感じの……」

京太郎「二人とも……」

淡「ひっ」

姫子「い、いやー……こいはね?」


淡(どーすんのさ、新道寺!)

姫子(そげんこと言ーても、うちには判らんけん!)

淡(このままだと、絶対オシオキされちゃうって!)

姫子(オシオキ? 何?)

淡(そ、その……あの……えっと……あの)

姫子(……もっとはっきり言わんと、判らんって)

淡(す、須賀の持ってる……え、えっちなオモチャ使われちゃったりー……)

姫子(……)

淡(……どしたの?)

姫子(されよう、オシオキ!)

淡(話聞いてた!?)

姫子(聞いとった! やけん、むしろそいがよか! ばってん、そいがよかとよ!)

淡(頭おかしい!? なんなのよ、あんたは!)

姫子(ひっひっひ、調教の愉しさにきょーたろ君ば目覚めさせるチャンスやね!)

淡(やめてよ! 私は普通なんだって! ノーマルなのっ!)

姫子(お前はなんか、無理矢理されたのに悦びそーな顔しとるけん……問題なか)

淡(どんな顔!? っていうか、そんなことない! ないから、離せ!)

姫子(だいじょーぶ、だいじょーぶ)

淡(やめろっ! 離せって、このしきじょーま! 離して!)

姫子(……あ、なんか今ん大星が可愛く見えてきた)

淡(ひっ)

姫子(こいまでの諍いは忘れちって、一緒に気持ちよかことしよーか。な?)

淡(やだやだやだやだやだっ、絶っっっ対、やだっ!)

姫子(……あは。可愛かぁ……可愛かよ……!)

淡(ひっ……い、いや! ちょ、やめてってば! ほんと、やだから! 嫌! や、やだっ)


京太郎「なあ……」

京太郎「もう、離さないぜ」

淡「ひっ」

姫子「あはっ」

淡「い、痛いのはやらないよね?」

姫子「酷いことになりよっと?」

京太郎「……ああ」

京太郎「痛いし、酷いことになるだろーな」

淡「ひっ」

姫子「にひっ」


淡(ちょ、やだやだやだやだっ)

姫子(別におぼこやあるまいし、そげん道具の一つや二つで……)

淡(一つや二つじゃないから問題なんじゃん!)

姫子(……)

淡(……し、新道寺?)

姫子(涎が止まらんと。止まらんとねー)

淡(は?)

姫子(きょーたろ君がそこまで振り切っとったって、そいは流石にうちにも判らんかった)

淡(は……?)

姫子(そげん数ば試してくれるなんて……きょーたろ君はいい子やけん)

淡(もー、ほんとーに頭ん中どーなってんの!?)

姫子(だいじょーぶ、先っぽだけ。先っぽだけやけん)

淡(そーゆーこと言う奴が、それで済ますワケないよねー?)

姫子(そいは、勿論当然)

淡(うあー、も、やだー!)

姫子(だいじょーぶ、だいじょーぶ)

姫子(『だいじょーぶ』が『らいひょーふぅ』としか発音できんくなるだけやけん。だいじょーぶ)

淡(だいじょーぶの欠片もないよっ)

淡(や、やだからやめてってば! やだよっ! やだやだやだっ!)


京太郎「――オ、ラァッ!」


 急に抱き締められた――。

 などと、大星淡と鶴田姫子が感じた直後、それは起こった。

 強烈な後ろ蹴り。

 黒服の腹部にめり込んで、そのまま膝から崩れさせた。

 呻き声と、幾度と込み上げては垂れ落ちる胃液。紫色にみえるほど、真っ赤に染まった顔。

 それを繰り出した須賀京太郎というのは、実に平然とした顔で……


京太郎「……余計な音を塞いで、地面に直接くっついて解ったから、判ったんだ」

京太郎「『ここはすっかり囲まれていた』」

京太郎「やれやれなのかな、こいつはさ」


 などと、息を漏らしながら右手と左手で、握り拳を手のひらに打ち付けて音を立てていた。

 そしてそれから、搾るような吐息をひとつ。

 自らのリズムを整えて、肉体と精神のパフォーマンスを最大限に引き出そうと言うのであろうか。

 緩やかな構えのまま、京太郎は奇妙な呼吸音を繰り出した。


京太郎「この分じゃ、確実にバレるよなぁ……メンポないし」

京太郎「……まあ、なんにしてもさ。二人には指一本触れさせないから、安心してくれよな」

京太郎「さあ――――ショータイムだ」

×京太郎「……余計な音を塞いで、地面に直接くっついて解ったから、判ったんだ」
○京太郎「……余計な音を塞いで、地面に直接くっついていたから、解ったんだ」


駄目だ。眠さ限界
オチますわ……

それにしても、あと10強レスで終わるはずや。きっと

書きやすいの

1.菫さん(オチ要員)
2.照(居るだけでギャグ)
3.ハギヨシさん(言わずもがな)
4.たかみー(ギャグ要員)
5.憧(シリアスにもギャグにもいけるしどうあがいてもフラグ立たないから)


書きにくいの

1.たかみー(一々妄想ネタをガチで考えなきゃいけないから)
2.宥姉(うっかりするとEDに入るから)
3.淡(うっかりするとライダーと混ざりそうになるから)
4.霞さんじゅうはっさい(うっかりするとEDに入るから)
5.アラフィフ二人(弄り過ぎるとガチで笑えない無惨さを晒す)

このエピソードをッ、終わらせる!
終わらせるッ! 終わらせるッ!! 終わらせるッ!!!
このエピソードをッ!!!
必ず終わらせて! オチを作り! 闘牌へ――闘牌へッ! 闘牌へ、還る

そうしたら……
きっと、そうしたら――
もう、肉体バトルを書かないで生きよう


始めます


淡「は?」

姫子「え?」


 呆然とする二人を尻目に、京太郎はバッグから取り出したゴムボールのようなものを投擲する。

 黒服の一名がそれを腕で払いのけ――


「いぎぃ!?」


 同時に弾けとんだボールから吹き出した液を顔に浴びて、悲鳴を上げた。

 ボール――にしてはやけに独特の形状のこれは、コンドーム。

 中学生の頃のイタズラで、限度まで水を入れたことがある人間なら判るであろうが、

 その際コンドームはバルーンアートのバブルじみた長さまで膨れ上がる。

 そうならないのは、予め京太郎が、過度に膨脹しないように加工しているからに他ならない。

 そして、手を加えたのはそれだけではない。

 詰められているのは、例の刺激水。

 さらには、その中身には幾多の画鋲が。

 この画鋲の為に、何か固いものや激しい質量で動くものに叩き付けられたとき、

 運動の慣性の残る画鋲が、さながら急ブレーキをかけた満員電車の乗客の如く殺到することで、

 コンドームの膜を傷付け破壊させ、内容液を周囲にブチ負けるのである。


 ……ちなみに。

 トイレで例のコンドームパンパン水ロケットをやったあと、処理をしなかったために学年主任と副校長が出張る騒ぎとなり、

 巡り巡って恋人と別れることになった人間がいたのは、余談である。

 水をパンパンにしても、トイレではパンパンしてないのに理不尽である。


京太郎「名付けて――」


 その、画鋲を含んだ縛られた先端の球体を、遠心力で伸びる持ち手で支える京太郎。

 薄緑色の尾をたなびかせながら、不気味な音を立てるコンドーム。

 振りかぶったそれを、回転の勢いそのままに、敵対する――あまりに唐突な現象に困惑する――黒服の顔面へと叩き付けた。

 破裂音。上がる悲鳴。 


京太郎「クラッカーヴォレイ!」



姫子「クラッカーやなくて、コンドームヴォレイよね」

淡「まったくもって!」

京太郎「クラッカーみたいに破裂するから、これでいいんですよ!」



829 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんというお下劣非人道兵器

830 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
これだけでは倒されたくない。屈辱すぎるw

831 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
荒木先生に土下座しろよwww

832 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:CHiLDPlay
これは何を武器にしてるんだ?

833 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TAKEMEEE
目の前の箱を使って、鶴田プロの言葉を検索だ!

834 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:CHiLDPlay
わかった。ありがとう!

835 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:niwakaOOO
……頭、痛くなってきた

836 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
スッガにかかれば日用品も武器になるんやな(小学生並の感想)

837 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:sukoyA50
……日用品?

838 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ANGELAKO
そ、そんな小学生いたら嫌よ!

839 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:HAgi4424
おい

840 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんだなんだ?

841 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:TOMOkiii
ちがうわたしじゃn


京太郎「更に――」


 取り出したゴムボール。

 それを投げつけるが、流石に事態を把握した男たちは受け止めようとはせず、巧みに躱す。

 足元で破裂するクラッカー(京太郎・主張)。

 ブチ撒かれた液体と画鋲。

 しかし、顔に降りかからなければ何でもない。

 ともすれば相手を侮辱するような武器に、激昂した男たちは意気強く一歩を踏み込み――


京太郎「あれ? 躱してもいいのか?」


 そのまま、勢いよく――滑った。

 地面さんと猛烈な勢いでキスする男の尻さん……の、間には邪魔物が。

 そう。画鋲である。

 またまた、悲鳴が上がった。


京太郎「へっへっへ、仕掛けさせて貰ったぜ?」

京太郎「その中には――ローションが入ってるんだよ」

京太郎「勢いよく踏み出したら、どーなるかは判るよなー?」


 傍目からでは、どちらがどちらかは判別不可能。

 受け止めるべきか、それとも回避するべきなのか。

 そう逡巡している間に、次々と須賀京太郎の攻撃が突き刺さる。


京太郎「『クラッカーヴォレイ Act.2』!」

京太郎「こいつはちょっとばかり、危険だぜ?」


 今度の内容液は、高濃度の揮発性の液体。

 着弾の衝撃。噴出の勢い。さらには画鋲が打ち鳴らす火花で着火。

 顔を庇った男たちの腕や背中で炎や爆発が巻き起こる。


京太郎「こっからは、オカルトスレイヤーの独壇場だ!」

京太郎「俺のステージだ!」


 用量がそれほどでもないため、大事には至らない。怪我も負わない程度の発火。

 だけれども、パニックには十分。

 なんとか避けようと、或いは火を消そうと駆け出し、それまで巧みに躱していたローションのスリップゾーンで足を取られる者。

 着火してしまった洋服の炎を消そうとして防御を忘れたところに、顔面への一撃を受ける者。

 まさに、地獄絵図だった。


淡「……ふつーに、引く」

姫子「……」

淡「どしたの? ショック?」

姫子「……」

姫子「……きょ、きょーたろ君が」

淡「うんうん、頭おかしーよね」

姫子「こげんハードなSMまで求めとったなんて……最高よ! 最高やけん!」

淡「うえっ、こっちも頭おかしーんだった!」

姫子「だいじょーぶ! こんあと、そいば楽しめるようになるけん!」

淡「なりたくないっ! なりたくなんかないっ!」

姫子「だいじょーぶ、痛かとは最初だけで次には気持ちよーなっとっとよ!」

淡「もうやだー! 助けてよ、テルー!」



853 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:KAMENride
こんなのちょっと……怖いです……

854 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:YOU908HTT
ひぇぇ……

855 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ChaliceH1
流石にやりすぎだよね……

856 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:KUGYUUUU
誰かあのバカ止めろ

857 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:NGLwaKiwi
ocltslyr he is so KOOOOOOoooool!!
he is amzin! its really fntstic hero! fuckin good! fuckin crzy!
U make me crzy! so,very very very very very really fuckin craaaaaaaaazy nice!

858 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:ramenMGDV
この流れからこの感想トハ……
いや、外人の感性は恐ろしいでスネ


京太郎「これで、粗方片付いたか?」


 やれやれと、溜め息を漏らす京太郎。

 辺りには呻く黒服たち。

 男たちが暴れまわったことで、惨々たる様を晒す広場。

 立っているのは、京太郎を含めて三人だけ。


京太郎「……離れるか、ここを」

京太郎(流石に、こうも連戦が続くとストレスが酷い……)

京太郎(相手には後遺症が残らないような怪我を負わせないようにして……それで、この人数)

京太郎(さっき闘り合った超人がかましてくれたダメージ。淡の発勁の分のも……)

京太郎(あんま、闘り合い続けるのは……無理だよな)


京太郎「二人とも、ここを離れよう。出きる限り、さっさと」

淡「……」

姫子「……」

京太郎「大星? 姫子さん?」

淡「なんで、逃げなきゃいけないの?」

姫子「流石にじょーだんで済ませるんは無理でしょう、こいは」

京太郎「……」

京太郎「……事情は、あとで説明するから。な?」

淡「やだ」

姫子「嫌やね」

京太郎「……は?」

淡「だって、どーみてもあんた犯罪者じゃん」

姫子「そげん奴に付き合えって、無理な話じゃなかと?」

京太郎「それは……」


淡「ふつーに、けーさつに電話するよね」

姫子「それがよかよね」

京太郎「それは――、それは……」

京太郎「頼む、それは……待ってくれよ」

淡「なんで?」

姫子「理由は?」

京太郎「その……あの……この人たちは、あの……」

淡「なんなの? 知り合い?」

姫子「そいなら、なんできょーたろ君と争っとーと?」

京太郎「……説明する。説明するけど、離れないと」

淡「だから、どして?」

姫子「理由は?」

京太郎「……俺のミスのせいで、二人が狙われてるんだよ」

淡「は?」

姫子「は?」

京太郎「わ、悪い……本当に悪いと思ってる」



淡「……」

姫子「……」

淡「……まあ、いいよ。須賀については許す」

姫子「意味もなかてこげん暴力、きょーたろ君が振るうとは思えんし」

京太郎「あ、ありがとう……」

淡「でも……だったらなおさら、けーかん呼ばないとね」

姫子「困ったらちゃんと警察ば頼りよるんが、一番よね」

京太郎「俺も、その通りだとは思う。思うよ……でもさ」

京太郎「そうなったら、そうなったあとの方がヤバいんだよ」

京太郎「絶対報復が来る。ことが、収まらなくなるんだ」

淡「……」

姫子「……」

京太郎「頼む、何を言ってるんだって思うかもしれないけど……頼む」

京太郎「俺がどうなったとしても、絶対に二人を護る。護り抜くから……」

京太郎「信用できないかもしれないけど、それでも二人を護らせてくれ。俺に護らせてくれ」

京太郎「二人が……大切なんだ。大好きで、護りたいんだ……!」


 それでも二人は、釈然としない顔である。

 当然だろう。自分が逆の立場でも、何を言ってるんだ……と思う。

 どう伝えたらいいのか、どう言えばいいのか判らない。

 こんなにももどかしい思いをするなら、もっと言葉を交わして置けばよかった。

 ぞんざいに扱いはせず、ちゃんと、優しく接していれば良かった。

 今となっては、そう――思う。


京太郎「――っ」

京太郎「新手、か……」


 そこへ乗り入れてきた、黒塗りの車。

 道端に転がる黒服たちを、たぐいまれなるドライバースキルで交わしていくと、京太郎のトラップ群を踏破する。

 流石に、怪我をさせない前提の装備では、車には対抗しえない。

 フロントガラスを砕くことなら可能だろうが、中に辻垣内智葉が乗っていることもあり得る。

 そのスモークの奥に、言い知れぬ不安を覚えた。


京太郎「下がってて、くれ」

京太郎「絶対……何があっても、二人には指一本触れさせない」


 これで、降りてきたのが辻垣内智葉であったのなら――。

 色々と手間取り、ことが大きくなりすぎたが、当初の目的通りに――大星淡と鶴田姫子への誘拐中止を伝えられる。

 まあ、間違いなく自分はケジメをとることにはなるが……身から出た錆だ。

 警察に伝えたなら、面子の問題で完全にどうにもならなくなる。

 それに、警察は万能じゃない。

 いや――強大な力を持ってはいるが、それを果たして十全に使用してくれるかは判らない。

 彼らが総力を上げて護るならともかく、そうでなく、そして何者かに付け狙われた場合、いつかは悲劇を生む。

 だから――こうするしかない。


 女性とのスキャンダル未遂に始まり、自分のミスに、ハンデのある戦闘に、負傷。

 溜まりに溜まったストレスと、初めて受ける二日酔いという現象に――自分は正常な判断力を失っているのかもしれない。

 二人を守らなければという、使命感じみた感情だけが強く焼き付く。


 車から、一人のスキンヘッドが現れた。

 外れだ――智葉ではない。

 いや、腕が立つであろうから彼女の護衛かもしれない。

 そして、そのハゲは――日焼けが激しいハゲは、車から一歩分京太郎に近付いていった。


「じょうじ」


 じょうじ――譲二。それが名前なのか。

 ドアが開き、明らかなる巨漢が――筋肉質の大男が、車外に降り立った。

 思わず、息を飲む。


京太郎「――」

× そして、そのハゲは――日焼けが激しいハゲは、車から一歩分京太郎に近付いていった。
○ そして、そのハゲは――日焼けが激しいハゲは、車から一歩分京太郎に近付いて言った。


 アレと、この状態でやりあうのは不利だ。

 可及的速やかに、決着をつけなくてはならない。

 両足に力を込め、一息に飛びかかる――。

 そこへ。


「譲二」


 譲二という巨漢への呼び掛け。

 呼応して、繰り出される譲二の巨大な拳。

 カウンター。合わせられた。

 このコースは、不味い――。そう、脳内を警報が埋め尽くす。

 完全なる空中で、この速度で迫る拳を躱す術は、今の京太郎にはない。

 しまったと――目を見開き。


 譲二が、その巨体に相応しい手を見せる。

 バッと、空中に踊りかかる白い布。

 そこに描かれて/書かれていた文字は――。



 ――ドッキリ大成功!



京太郎「――」


京太郎「……は?」



 そんな幕に阻まれて、蹴りの威力が殺された。

 体勢を崩す京太郎の身体を、件の譲二が受け止める。

 そして、優しく下ろされた。


京太郎「あ、ど、どうも……」


 別に構わないと笑いかけて、譲二が車に戻った。

 入れ替わりに出てきたのが――辻垣内智葉、萩原、天江衣、三尋木咏である。

 誰もが、やり遂げたという顔をしていた。


ハギヨシ「困りますよ、大星プロ。本当に警察に向かわれたらどうするんですか?」

淡「だってさ、何かの間違いで相手に怪我させるかもしれないですよね?」

姫子「そいに……流石に、言わんと不自然かな、と」

咏「まあ、確かに平然と受け入れたらおかしいかもねぃ」

衣「これが特撮なら、判るけど……」

智葉「いや、それにしても二人とも……いい演技だったな」

淡「演技っていうか、半分は素?」

姫子「うちは、ドッキリ仕掛けるんはうち一人って聞いとったけん」

淡「私もそうだよ」

淡「だから、なんで鶴田プロと一緒にいるのー……って本気で思ったし」

姫子「なんか当初の予定と違うけん……あれ、『もしかして逆ドッキリ』なんて思ったとよ」

ハギヨシ「リアルな表情が欲しかったので、すみません」


京太郎「いつ、から……?」

智葉「私か?」

智葉「お前が嘘を言ったと気付いたのは――あの直後だな」

ハギヨシ「いやはや、流石ですね」

智葉「お前がやったと知っている私とお前はともかくとして……それ以外の人間にとっては」

智葉「『謎の無差別通り魔に事務所が襲撃される』」

智葉「という事件でしか、ないはずだよな?」

智葉「だったら当然、『ひょっとしたら次は自分のところかもしれない』――と、注意の呼び掛けが入る」

智葉「そうだろう?」

京太郎「……」

智葉「で、それがなかったので――おや、と思ってな」

智葉「そこの天江衣と、三尋木咏に連絡をとった訳だ」


咏「いやー、なんだろねぃ」

咏「ちょっと仕返しされたんなら、仕方がないかなって頷いたろーけどさ」

咏「さっすがにあんだけやられて……トラウマ寸前まで驚かされてさ」

咏「泣き寝入りなんてのは、性に合わないんじゃね? 知らんけど」

ハギヨシ「それで、三尋木プロと辻垣内プロが新たに計画を作って――」

ハギヨシ「『須賀京太郎へのドッキリに対する逆ドッキリに対する、逆々ドッキリ』」

ハギヨシ「を、仕掛けるさせていただきましたよ。ええ」

ハギヨシ「……あ、私ですか?」

ハギヨシ「流石に、衣様の前であんな演技をさせられたことへの不満がありましたので……」

ハギヨシ「まあ、『やられたらやり返される』のは常だと思わせていただきました」


ハギヨシ「多少は……お気付きになられるか、と期待したのですがね」

ハギヨシ「例えば……『何故私がバックアップにいながらも』」

ハギヨシ「『襲撃者の情報を伝達しなかったのか』、『こちらでも排除を試みなかったのか』など……」

ハギヨシ「京太郎くんが冷静でさえ居れば、気付く機会はあった筈です」

衣「衣はハギヨシに、『どうせなら生のオカルトスレイヤーが観たい』と言ったんだ」

衣「期待以上のものを観られて良かった! ありがとうな、キョータロー!」

ハギヨシ「その為に、良いアクションになりそうな方に急遽依頼を出させていただきました」

ハギヨシ「強いて言うなら……これが一番大変だったでしょうか?」

智葉「流石に洒落にならないから、スタントマンをエキストラとして使ったぞ」

智葉「色々と技能がある奴を選んだんだが……齧った程度じゃ、お前の相手にはならなかったな」


淡「ほんっと、こいつって無茶苦茶だよねー」

淡「さっきのも、最初は本気で何かと思ったんだから!」

姫子「うちらも、半分はドッキリん被害者よ」

姫子「『自分一人が須賀京太郎にドッキリを仕掛ける』、『恋愛面の素を暴』としか……聞いとらんけん」

淡「まさかの別の女。で、あの謎の戦闘シーンだから本っっっ気でビックリ!」

姫子「ほんっと、一体なんかと思ったと」

淡「……」

姫子「……」

淡「でもさ」

姫子「ああ」

淡「ねえねえ、須賀っ!」

姫子「今、どげん気持ち? どげん気持ち?」

淡「『付き合いたい順』のラス2人相手にー」

姫子「すっごい真剣な顔ば作って……」

淡「『二人が……大切なんだ。大好きで、護りたいんだ……!』」

姫子「なーんて、歯の浮くよーな台詞ば言いよって」

淡「ねえ今、どんな気持ち? ねえ、今どんな気持ちなのー?」

×姫子「ほんっと、一体なんかと思ったと」
○姫子「ほんっと、一体なんかと思ったとね」


950 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
このあわあわのドヤ顔

951 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
腹パンしたい
というか、頬っぺたを叩きたい
普通に二度と話しかけるなってガチ切れして怒鳴り付けたい
涙目のあわあわが見たい

やれ、スッガ

952 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なにこの人怖い

953 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
なんでや、あわあわかわいいやろ!

954 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
やっぱ、獰猛な笑みを浮かべたスッガは駄目か……

955 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
無理な姿勢で攻めに転じたから、カウンターも仕方ないね

956 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
今ごろ、心がマジミンチだろうな

957 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
普通にスッガの立場なら、ガチで疎まれてんのかと自殺を考えるレベル

958 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
あ、猛奈丹摸鬼気託拿意が発動した



智葉「悪いな、須賀」

智葉「だが……他でもなく『逆手にとって仕掛ける』という手法を選んだ以上は」

智葉「またそれを、逆に利用されるのも然りだ」

智葉「今回はこっちが上手だったということだな」



998 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:???
復讐とは、実に無益なものなんだなぁ……

999 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:BurnKoke4
ちくわ大明神

1000 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:magicSSSS
あのソフトクリーム美味しそうだったな

1001 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:Awaawaii
>>1000ならきょーたろーに、ちゃんとごめんなさいって言える

1002 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:SMSMHIMEko
>>1000なら流石にどっちもやりすぎ

1003 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:HAgi4424
>>1000ならすぐに立ち直れる

1004 名前:名無しさんリーチ 投稿日:20XX/XX/XX(X) XX:XX:XX.XX ID:catchamber
>>1000なら大人としてやりすぎ





 ◇ ◆ ◇


京太郎「……」

京太郎「……」

京太郎「……」

晴絵「やっほ、どうしたの? そんな、暗い顔して」

京太郎「……」

京太郎「……放っといて下さい。俺に光は似合わない」

晴絵「いや、放っといてって……」

晴絵「別にいいけどね……でも、それでもさ」

晴絵「それならそれで、もうちょっと笑いなよ。辛気臭い顔してたら、気になるだろ?」

京太郎「……」


京太郎「……俺に、良くもそんなこと言えますね」

京太郎「ドッキリで俺が追い詰められていくのは、そんなに面白かったですか?」

京太郎「ハハ……笑ってるんだろ? ……笑え。笑えよ……!」

晴絵「え? ドッキリ? 何?」

晴絵「いや、何のことか良く判らないんだけど……」

京太郎「……」

京太郎「……俺のこと、ハメた癖に」

晴絵「え?」

晴絵「なに言ってんのさ。ハメたのは、そっちの方だろ?」

京太郎「――」


晴絵「ハハ、なーんて」

晴絵「実は私も記憶がないからさ」

晴絵「実際何があったのかまでは判ってないんだよね――」


京太郎「うああああぁぁぁぁああぁああああァァァァァァァァ――――――ッ」


晴絵「――って、足速っ」


【赤土晴絵の好感度が上昇しました!】

【辻垣内智葉の好感度が上昇しました!】

【ハギヨシの好感度が上昇しました!】

【天江衣の好感度が上昇しました!】

【三尋木咏の好感度が上昇しました!】

【大星淡の好感度が上昇しました!】

【鶴田姫子の好感度が上昇しました!】

寝落ちすまん

夜は安価出します

件数増えてるから腹パンSSかと思った1の期待を(ry

オチは当初の予定通りだけど、やっぱ単純に書くのに時間かかり過ぎたのは失敗したなと思う


ヒント

①スタッフが京太郎の服を脱がせた
②晴絵には記憶がない
③撮影されてるのにいくらなんでも…

幼馴染み分が不足している
京咲下さい。なんでもするんで

京咲でSheep~Song of teenage love soldier~なら書こうかなと思ってたけど>>1に譲るわ

あ、そういえば……


好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★7
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!

★6
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた

★3
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ
原村和:初恋……だったんだ
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
江崎仁美
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
荒川憩
戒能良子
江口セーラ
上重漫

>>479
はよ


じゃあ、ここで敢えてのお代募集行くぞこらー
これからはミックスして薄味でいくぞこらー

どうでもいいけどエスケヱプスピヰドの剣菱さんオーバーワーク過ぎるんじゃー
ブラックブレットの火垂ちゃん可愛かったんじゃー

お題3つ募集
【掲示板絡むネタ】【掲示板絡まないネタ】【高校・大学・キンクリネタ】
チャンポン可


↓5 ↓7 ↓9


・阿知賀の同窓会と鉢合わせ

・憧とツーリングに

・T大サラシ=パッド事件について迫る




>・阿知賀の同窓会と鉢合わせ

>・阿知賀の同窓会と鉢合わせ


京太郎「」

お題
・【栄光の】須賀氏、新作TVドラマにてスタントなしでのバイクアクションを披露【プロ雀士】

・南の島に漂流

・須賀プロ、ボウリング大会で優勝
(天江衣、宮永咲、宮永照、姉帯豊音、愛宕洋榎、花田煌)

・松実旅館で若手プロの交流会(実際はただの飲み会)

・京太郎怒りの日本原産大雀蜂

・【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

・そうだ、龍門渕、行こう。(メイドフラグ回収)

>>1000なら椿野美幸と神戸を巡る旅番組で共演

・【果たして】スッガ、逃走中に出演【捕まえられるのか】

・昔の照、咲、京太郎の日々

・KFC(京太郎ファンクラブ)結成

・仕事帰りにエレベーターの中に淡と一緒に閉じ込められる

・阿知賀の同窓会と鉢合わせ

・憧とツーリングに

・T大サラシ=パッド事件について迫る


マジでボウリングを捌かんと厄いな
まとめるでー


①ボウリング大会(実にさらっとテイストである。なお、玄が付属する模様)

②T大サラシ=パッド・インシデント(大学生編である)

③京太郎「オフだしハギヨシさんと一さんに会える!」(京太郎、マネージャーメイドを手に入れる)

④【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

⑤【シュレディンガーの木馬に花束を】(エレベーターのなかにいる。ただし好感度は上がらない)

⑥ハイパー阿知賀同窓会&KFC結成


こんなところやろか


①ボウリング大会(実にさらっとテイストである。なお、玄が付属する模様)

②T大サラシ=パッド・インシデント(大学生編である)

③京太郎「オフだしハギヨシさんと一さんに会える!」(京太郎、マネージャーメイドを手に入れる)

④【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

⑤【シュレディンガーの木馬に花束を】(エレベーターのなかにいる。ただし好感度は上がらない)

⑥ハイパー阿知賀同窓会&KFC結成


えらべえ

↓5

よっしゃあ、②やなー

さらっといくでー(予定)




【バッドインシデント・パッドアクシデント】



京太郎「彼女欲しい」

貴之「年上のお姉さまと出会いたい」

陽介「逆ナンされ……いや、でもやっぱりもうちょっと愛がある方が……でもひと夏の恋も憧れるよなー……」

シン「……。二言目にはそれって、どーなってんだよ」



 男三人、顔を突き合わせて麻雀卓。

 アクセスの問題から、高田馬場の雀荘である。

 京太郎は新宿を主張したが、東西線利用者たちによって敢えなく切り捨てられた。


貴之「そりゃ、なあ……」

陽介「だって、なあ……」

シン「な、なんだよ……」

京太郎「シンはいいよなぁ……巨乳の女の子とフラグ立ってるもんなぁ……」

シン「ブッ!?」

シン「い、いきなり何――」

陽介「しかも、三人って……どーなんだよ。それ」

貴之「世の中の理不尽を感じる……」

シン「そ、そんなんじゃ……」

京太郎「ああ、フラグだけじゃなくてエンディングまで入ってんのか。ご苦労様」


 牌をツモりつつ、囃し立てる。

 瞳だけでなく、顔を真っ赤にしたシンが勢いよく牌を河に倒す。


シン「いいかげんにしろ……! ――リーチ」

陽介「あ、悪い。それロン」

シン「はぁ!?」

陽介「なあ、須賀……これ何点?」

京太郎「40符3役で5200点だな」

陽介「さんきゅ」

貴之「なあ、点数計算って覚えた方がいいか?」

京太郎「あー。平和ツモぐらいしか20符はないって知っとけばいいんじゃないか?」


 手牌と河を盛大に崩して、開いた真ん中へ流し込む。

 洗牌。静かに音を立てる麻雀卓。


シン「大体、そういう京太郎だって部活には美人が多いって聞いたんだけどさ」

シン「それに、あの原村和とか新子憧って人とつるんでるって……」

シン「なのに、なんで俺ばっかり……」

京太郎「……お前は俺を怒らせた」

シン「は?」

京太郎「判るか?」

京太郎「『高校から一緒だなんて……大学でも、良い友人関係を続けて下さいね』」

京太郎「って、一ミリも異性として意識してない笑顔で言われる俺の気持ちが」

貴之「うわぁ……」

陽介「あー……」

シン「……わ、悪い」


 切れ目を入れた壁から、牌を掴みとる。

 広げた。まずまずだ。


京太郎「しかもな、初恋の相手」

貴之「須賀……」

陽介「……須賀」

シン「……なんか、ごめんな」

京太郎「いや、いいけどさ。……いいけどさ」


 点数を見比べてみる。

 2位。十分、トップを狙える位置だ。


シン「でも、新子さんが……いるだろ?」

京太郎「あー、あいつ……なんか片想いの相手いるらしい」

貴之「うわぁ……」

陽介「おいおい……」

京太郎「しかも、俺の元カノは憧の親友なんだよ」

シン「……」

貴之「……」

陽介「……」

京太郎「なんで別れたってブチ切れられた」

陽介「……須賀、もういいから! もういいって! な!」

貴之「この話題はなしなし! なし!」



シン「……悪い。俺、そんなつもりじゃなかったんだけどさ」

京太郎「いいって。俺たち、親友だろ?」

シン「京太郎……」


 声を潤ませたシンを尻目に、京太郎は残り二人にサインを送る。

 神妙そうに頷く古市貴之と、花村陽介。

 イカサマはしない。だから、通しなんてのはやるわけがない。


陽介「だから――」

貴之「ああ――」

京太郎「俺たちの酒代を出してもらう。それだけだ!」

シン「は?」


 ただ、気持ちは一つだった。


京太郎「チー。一発消しな」

シン「へ?」

陽介「ほい、現物」

貴之「須賀……ここか?」

京太郎「ポン。手番飛ばし」

シン「え?」

陽介「ぴったりじゃねーか」

貴之「ふふ……俺のことは、知将古市と呼んでくれ」

京太郎「やっぱ、流石だよなぁ……知将は伊達じゃない」

陽介「まあ、偶々なんだろ?」

貴之「いやー、ハハハ……」

京太郎「いやいや、ナイスだって……ついでに嫌がらせ。カン」

シン「は? え?」

陽介「おっ、この顔は当たり牌って奴じゃねーの!」

貴之「囲い殺しって、流石麻雀部だな……」

京太郎「ま、このスジだろうから……これで心置き無く――」


陽介「せっちゃんリーチ!」

貴之「ステラリーチ!」

シン「……ッ、おい……!」

京太郎「ルナマリアロン!」

シン「あ、あんたらって奴はァ――――!」


 ・
 ・
 ・


京太郎「よしよし、勝った勝った」

憧「なーに、ニヤけてんのよ」

京太郎「痛っ……って、憧か」

憧「あんまりだらしない顔しないでよね。あたしが恥ずかしいんだから」

京太郎「悪い、悪い」

京太郎「でも……俺がだらしない顔するのと、憧が恥ずかしがるってどんな関係があるんだ?」

憧「……」

憧「……はぁ」

京太郎「な、なんだよ? どうかしたか?」

憧「……うっさい。なんでもないわよ」


和「あ、憧。須賀くん」

憧「やっほー、和。さっきの時限ぶりねー」

憧「どうしたの? 買い物?」

和「ええ。ちょっと、備品を……」

京太郎「なんだよ。言ってくれたら、俺が行ったのに……」

和「いや、流石に須賀くんに悪いですので」

京太郎「いや、和からの頼みなら迷惑じゃないって! 全然!」

憧「……」

京太郎「それにほら、力仕事って男の仕事だろ? だから、昔みたいに任せてくれていいんだって」

和「はあ」

憧「……調子いいんだから」


京太郎「それにしても、そろそろ夏休みかー」

憧「ね。こっちは、奈良より涼しいけど」

京太郎「そうなのか?」

和「奈良は、盆地ですからね」

憧「夏は暑い、そんで冬は寒い。素敵な気候でしょ?」

京太郎「うわぁ……大変だな」

京太郎「長野に比べたらこっちは、どうにも湿気が多くてなぁ……」

憧「そうなの?」

和「ええ。やはり、山の近くは余計な湿度がなくて過ごしやすいです」

京太郎「冬は……わりと地獄だけどな」

和「……確かに」

憧「でも、夏は涼しいんでしょ?」

和「山間部のいくつかは別荘地としても利用されますから、夏は悪くない気候ですね」

憧「いいわねー、それ」

京太郎「なんなら、夏休みに遊びに来るか?」

憧「……っ」


憧(こ、これって京太郎からのお泊まりのお誘い!?)

憧(だ、大学一年生か二年生が、そーゆーの一番多いって聞くしあたしもここで!?)

憧(ふきゅぅぅぅぅぅう!?)

憧(そ、それにぃ……)

憧(家までって、両親公認なの!?)

憧(お、男は怖いけどでもあたし、京太郎ならそこまで悪くもないって思えるって言うか)

憧(知り合いこいつしかいないし、皆なんかギラギラしてていやらしいっていうか怖いし)

憧(こ、こいつになら、あたしの……こいつとだったらあたしも……)

憧(……って、違う違う違う違う違うからぁ! 今のなしなしなしなしっ!)

憧(ああもう背が高いなぁ、キスするときどうしたらいいんだろう京太郎と……)

憧(京太郎の細い指があたしの頬っぺたに……あー、あー、なしっ! 今のなしっ!)

憧(あたしはこいつのこと、なんとも思ってないし……)

憧(こいつは、しず一筋にだし……)

憧(……)

憧(……でも和にもデレデレしてるからなぁ)

憧(……)

憧(……あ、あたしもさ。和や宥姉みたいに大きくないけど、挟むことぐらいはできるから)

憧(こ、こいつ……もしかしたら、あたしの……)

憧(……)

憧(うわーっ! 違う! 違うんだからっ! 違うってばぁ!)


京太郎「麻雀部の皆を誘って、キャンプとかどうだろう」

和「ええ、楽しそうですね」

せっかくだから、大学時代の部員全員出してほのぼの日常を描きたい


寝ます故、おやすみー

チューチュー吸うから、マイマイカブリって言うんだよォォォオ――――――ッ!


始めませう

書きたいものは多いんだけど時間がない
どっかに、美形で性格よくてお金持ちで親切でスレの更新にかまけてたりして会えなくても浮気しないで養ってくれる人落ちてないかな
同性でも可

そういや暖簾元の人復活してるね


京太郎「……あ」

京太郎「こんにちは、小走先輩!」

やえ「……あ」

やえ「ど、どうも」

和「今日は部活には……?」

やえ「いや、予定があって……」

和「そうですか? 残念です……」

やえ「……」

京太郎「……」

和「……」

憧「……」


 気まずいんだよなぁ……この沈黙が。

 麻雀以外で交流するつもりはないのか、何となくこの人とは打ち解けない。

 時々、質問すれば教えてはくれるし、その受け答えは丁寧ではあるが、何となく壁を感じる。

 卒業したら、それっきりで終わりそうだ。

 非常に寂しい気がするが、四六時中否応なしに生活を共にする高校とは違い、大学というのはそんなものなのかもしれない。

 なんて――まだ、大学生一年目の夏で語るのは気が早いだろうか。


やえ「それじゃ……」

京太郎「あ、お疲れさまっす」

和「お疲れさまです、小走先輩」

憧「お疲れさまです」


 それに、外部から顔を出しているクチだから、あまり交流の機会もない。

 飲み会や打ち上げにも、呼び掛けても参加された覚えがないのだ。

 折角だから、もう少し友好を深めたいのだけれど……。


京太郎「お疲れさまですー」


 部室を開けるとそこは――。


智葉「だから、海でいいだろう。海で」

菫「いいや、山だ! 誰が何と言っても、山だ!」


 言い争う二人がいた。わりといつものことだ。

 しばしば、この手の事例は発生する。

 大体、二択を与えると意見が割れるのである。この二人は。

 二者択一で、彼女たちの意見が合致するというのは非常に稀である。

 例のあの、取っ手が折れる駄菓子とやたら粉ふく駄菓子比べでも、当然そうなる。

 どっちもたかがお菓子だと言ったら、殺されそうになった。


 ちなみに体感的には、たけのこよりきのこの方がポッキーゲームもどきをやりやすい。

 片方が持ち手を歯で挟んで、もう片方が柄を折らずにチョコレートを舐めとるというゲームだ。

 実際に以前、彼女とふとやってみたが、その長さ故に完全にキスの間合いというか、唇は合わさり、

 恥ずかしいを通り越して馬鹿馬鹿しい域にまで達していたので、以後はやっていない。

 首筋が痛むわ、舌の付け根が痛むわ……一体、あの頃の自分は何を考えていたのだろう。

 若さと言うより馬鹿さである。

 暫く恥ずかしくて、奇妙な沈黙が流れたというのは言うまでもない。


和「あのー、何があったんですか?」

仁美「ああ」

仁美「どっかに遊びに行くかちゆー話になって、そいで、例のごとく弘世とガイトが……」

憧「またかぁ……」

>>579
はよ


白望「……あ」

白望「丁度いいところに……」

京太郎「あー、今度はなんですか?」

白望「……」

白望「……」

白望「……」

京太郎「……小瀬川先輩?」

白望「シロでいいって……。ダルいなぁ」

京太郎「あ、す……すみません」

白望「そういうのも、ダル……」

京太郎「あ……いやその、ごめんなさい」

白望「……」

塞「こらこら、後輩を虐めるなって」

胡桃「須賀くんに悪いでしょ! シロ!」

白望「……塞。胡桃」


 椅子に気だるげに寄りかかっていた小瀬川白望は、叩かれた後頭部の方へ、頭を倒して視線をやる。

 椅子の背もたれから、天地が逆転した顔が覗く。

 額にかかっていた前髪が、重力に従って頭頂部へと垂れた。

 今ごろ向こうでは額が覗いてるのかなー……なんて、弓なりに反ったことで強調される白望のバストを眺めながら思う。


 手を伸ばせば、そこにある。届きそうだ。でも、届かないかもしれない。

 もしかしてここ、約束の場所だろうか。

 約束の場所だろうかなかろうが、オーバーフューチャーするだろう。刑務所に突っ込まれて。

 出てきたら何年立つんだろう。

 無職。猥褻罪。前科あり。多分、焦燥感しか生まれない。


憧「……」

京太郎「いてっ……な、なんだよ」

憧「……サイテー男。チラチラ見ちゃって、いやらしい」

京太郎「なっ」

憧「あんた、そーゆーところが残念よね。だから残念なイケメンとか呼ばれるのよ」

京太郎「ぐっ……な、何もそこまで言わなくてもいいだろ?」

憧「ふん」


京太郎「……あ」

京太郎「そーかそーか。悪かったな、憧。ごめんな」

京太郎「いや、悪い。本当に悪かった」

憧「……何よ?」

京太郎「あれだよな……その、さ……」

憧「だから、何よ?」

京太郎「小瀬川先輩への僻み、だろ? 気付かなくてごめん」

憧「はぁ!?」

憧「あ、あたしだって着痩せしてるだけでちゃんとあんたが思ってるよりも――じゃ、ないっ!」

憧「サイテー! あんた、本当の本当にサイテー!」

京太郎「じょ、冗談だって! 冗談! 痛っ、悪かった! 冗談だから!」

憧「うっさい、このセクハラ男!」


和「……はぁ」

和「憧も須賀くんも、本当に仲がいいですね」

憧「はぁ!? なに言ってるのよ、和!」

憧「こんな、間抜けのむっつりスケベとなんて別に仲がいい訳じゃないから!」

憧「馬鹿だし! 教授の言った課題聞き逃すし! 人がダイエットしてるってのに、カフェテリアに付き合わせるし!」

京太郎「そうだぞ、和」

京太郎「何だかんだ腐れ縁みたいになったから一緒にいるだけだからさ」

京太郎「男から話しかけられると、すぐにテンパって俺に助けを求めてくるんだから、しょうがなくだって」

憧「う……」

憧「別に、あんたに助けを求めてないっ! 迷惑だから、同じ男だしどうにかしてって思っただけだから!」

京太郎「……それを、助けを求めるって言うんだよなぁ」

和「……はぁ」


憩「どうしたんー?」

和「ああ、この二人のいつものです」

憩「そっかぁー」

憩「喧嘩はやめて、皆仲良くせんとあかんよー」

京太郎「……あ。荒川先輩」

憩「そうそう、荒川憩ちゃんやねー」

憩「はい、これ。ありがとうな、京太郎くん」

京太郎「あ、どうもっす。……どうでした、この漫画は?」

憩「んー、面白かったねー。特に最終決戦の盛り上がりがすっごくてなー!」

憩「少年漫画ってええなぁ……。うん、うちもな、男の子に生まれたくなったんよー」

京太郎「……いや、少年漫画は女性でも読めますって」

憩「んー、お堅いツッコミやねー」


憩「ツッコミもそうやけど……憩でええよーぅ、ってゆーたのに京太郎くんは意外とお固いなぁー」

京太郎「そうっすか?」

京太郎「そこの人見知りとかには、軽薄って言われるんですけど……」

憧「……事実でしょ」

憧「憩さんが優しいから、そう言ってるだけだってば」

京太郎「……お前に見る目がない、の間違いだろ?」

憧「はぁ!?」

憩「こらこら、喧嘩は駄目やって」

憧「……あ、その。ごめんなさい、うるさくして」

憩「なーんて、冗談やけどなー。二人が仲良しさんなんてのは、見てればわかるから」

憧「う……」


 ・
 ・
 ・


白望「須賀、お茶を……」

胡桃「ちょっと、シロ!」

京太郎「あ、はい。どうぞ」

京太郎「アイスティーのレモン二つシロップなしです」

白望「ん」

胡桃「と、当然のように用意してる……」

塞「は、早い……」

京太郎「あと、こちらっす」

京太郎「鹿倉先輩はミルクティーで、臼沢先輩はほうじ茶でよかったですよね?」

胡桃「あ、ごめん……」

塞「ごめんね、京太郎くん。君にばっかりやらせちゃって」

白望「須賀本人も喜んでるから……」

京太郎「ハハ……」

胡桃「こら、シロ!」


塞「……あー。それにしても、一年生だからって気にしないでいいよ?」

塞「飲みたくなったら自分で淹れるから、そんなにやらなくてもさ」

胡桃「私たちの方がお姉さんなんだから、別に気を使わないでいいから」

京太郎「いやー、丁度俺も飲みたかったんでついでっすよ」

京太郎「……っていうか、俺が勝手に淹れただけですし」

塞「そういうとこだよねぇ……」

胡桃「年下なのに、気にしすぎだから」

胡桃「京太郎はもっと、お姉さんたちを頼りにすること!」

塞「なんでも……って訳じゃないけど、気軽に言ってくれたらありがたいよ。うん」

胡桃「大丈夫だから、気軽な感じで……ほら」

白望「…………。なんか、アイス食べたい」

塞「……いや、シロにじゃないからね?」


京太郎「なんでもって……あー」

胡桃「何?」

塞「何かあったかな、京太郎くん」

京太郎「いやー、なんか、催促しちゃうみたいで悪いんですけど……」

塞「うんうん、何かな」

胡桃「ほら、早く!」

京太郎「いや……そのー」

京太郎「お茶がお口に合ってるかどうか聞きたいかなー、って感じっすけど……駄目ですか?」

胡桃「――」

塞「――」


胡桃「……塞」

塞「……胡桃」

胡桃「どうしよう。この子、いい子すぎる。いい子すぎて不憫だ……」

塞「あー、うん。正直年上の立場とかないよね」

胡桃「なんとか……休ませないと」

塞「……」

塞「あ、そうだ。丁度いいこと思いついたかも」

胡桃「なになに?」

塞「いやいや、これはさ――」


京太郎「……あ」

京太郎「荒川先輩、和、憧。お茶を」

憩「ありがとーなぁ」

和「ありがとうございます、須賀くん

憧「……ありがと」

憧「でも別に淹れなくていいって――っていうか、淹れんなってハッキリ言ったよね?」

憧「んなことする暇あったら、一局でも打ちなさい……って」

京太郎「……あー」

憧「弁解は?」

京太郎「ま、まだ部活始まってないからセーフってことでさ! な!」

京太郎「ほら、それに……あの先輩二人もちょうどティーブレイクって感じになるだろ! な?」

憧「……。……はぁ」

京太郎「え、江崎先輩ー! 弘世先輩ー! 辻垣内先輩ー!」

寝落ちすまんち


Q:なぜ須賀京太郎は大星淡のあれそれに対して鈍感なのですか
A:憧「その道は5年前、既にあたしが通ったッッッ!」

ああ~荒川さんにカウンセリングして欲しいんじゃ~

マホのたんじょうび

悪いけど、マホちゃんの誕生日ネタを書かせて貰います

移動しながらなんで、ぼちぼち




【アノニマスに花束を/夢乃マホは電気鰻の夢を見るか】



「……迷惑がってないよな? いや、大丈夫だ。大丈夫」


 焦げ茶色のライダース風のPコートに、青いデニムというカジュアルな出で立ちの青年は、何度目かも判らない溜め息を漏らした。

 青年――須賀京太郎。

 今日は、デートである。

 とは言ってもそれはお互いが「デートですねっ」「ああ、デートだな」と、軽い言葉で交わされたものであり、

 当人たちには、額面ほどの男女意識は垣間見えない。

 ……少なくとも須賀京太郎はその認識であるが、

 誰がどう見てもその言動というのは、差詰め初デートに不安を抱く少年のそれだ。


 あっちへふらふら、こっちへふらふら……とにかく、落ち着かない。

 貧乏揺すりをしたかと思えば、今度は吐息を漏らし、頭を掻いて、何の気なしにショーウィンドウを鏡代わりに。

 それからまた、時計を見る。

 言うまでもないだろうが、待ち合わせ時間にはまだ遠い。

 それでも実に驚くことにこの男、今から三十分前には現場にいる。

 今が、待ち合わせ時間の二十分前というあたりから――実に、察して然るべき待ち惚け時間だ。

 というか、あんまり早く来すぎるのも考えものだ。


「ま、マホに限ってドタキャンとかはないよな? でもアイツ、可愛いし、彼氏の一人や二人……」


 その場面を想像して、唸りを上げる。

 別に、マホを自分の女と思っている訳ではない。

 むしろ、彼女にも好い人が見付かって、大切にされながら幸せに暮らしてくれたら実に祝福すべきこと。


 でもそれが、半端な男ならどうなるか。

 まず、殴る。次に、殴る。それから、殴る。

 そして、殴る。更に、殴る。おまけに、殴る。

 重ねて、殴る。加えて、殴る。連ねて、殴る。

 トドメに、殴る。駄目押しに、殴る。もうひとつ、殴る。

 殴るのフルコースである。

 殴ると殴ると殴るが被ってしまったというレベルではないが、フルコースだ。


 京太郎はマホのことを大切な妹分であると考えていた。

 俺の妹が可愛すぎて異世界がヤバいけど愛があればいいよね――というレベルに。

 誰だって、いい格好をしたい相手はいる。守りたい、裏切りたくない相手がいる。

 京太郎にとって、夢乃マホはそんな少女であった。


 もう、先輩がどうこう、兄がどうこうを通り越していた。かなり、父親に近かった。パパだ。

 夢乃マホほどの少女にパパと言われたら、何か色々な意味でヤバい。児童うんちゃら、青少年うんちゃらでヤバい。

 長野なら大丈夫だろうが、生憎ここは東京である。つまり、ヤバい。

 “ヤバい、ヤバい、実際ヤバい”の謳い文句でヤバい東京である。要するにヤバかった。

 


>>645
極限流に父親……Mr.カラテで天狗面か

>>648
Mr.オカルト「覇王翔吼拳を会得せぬ限り貴様に勝ち目はない」


「す、すみません京太郎先輩っ! お待たせ――」

「――っと」


 それから、五分後。


 慌ただしく肩を上下させて走り寄るマホが蹴り躓いたのを、苦もなく受け止める。

 ここで、京太郎の胸にすっぽり収まるのならロマンスの始まりだろうが――。

 悲しきかな、身長差である。

 中学二年時よりも成長が見られるとは言え、いかんともし難い背丈の差。


「わぷっ」


 大体おおよそ、鳩尾付近かやや上あたりの位置に鼻先が埋まるのだ。可愛い。

 このまま、頭を撫でぐりたい気持ちに駆られるが、そこはそれ。彼女もいい年齢だ。

 一部の、自己主張をする年齢相応の部分が子供じゃないと京太郎に告げる。


「ご、ごめんなさい……マホ、またやっちゃいました……」

「ったく、バランスとるのが大変なんだから気を付けろって」

「? バランスですか?」

「……ああいや、なんでもない」


 さきほど、京太郎の胸にすっぽり収まるのなら――と、言ったが。

 夢乃マホの胸も、すっぽり収まらなかった。大体、クッションになるし半ば反発材染みている。

 思わずその感触に口笛をならし、やに下がりそうになるのを堪えて、京太郎は笑う。

 努めて冷静に。

 クール・アズ・キュークである。


(これはマホ、これはマホ、これはマホ。マホはロリじゃない、マホはロリじゃない、マホはロリじゃない)


 もとい。

 やっぱり、冷静じゃなかった。


(違う。マホはロリ、マホはロリ、マホはロリ……。これも、どうなんだ……?)


 そんな先輩の葛藤を知ってか知らずが、夢乃マホは京太郎の背中に――というかほぼ腰――に、手を回す。

 申し訳なさ半分、嬉しさ120%だ。


「でも、京太郎先輩なら……マホのこと、受け止めてくれるって信じてました」

「嬉しいこと言ってくれるけど……アホ。なにかあったら、どーすんだよ。気を付けろって」

「ご、ごめんなさい……」

「……まあ、俺が絶対受け止めてやるけどさ」

「……はいっ!」

「っと、引っ付くなよ。そーいうとこも、直そうな」

「えへへっ」

マホってそんな胸大きかったっけ?
貧乳の部類だと思ってたけど

人はな、成長するんだよ >>654

どこぞの魔王とかとちがって(グシャァ

>>657
そんなとこだけ都合のいい成長なんて…
しつぼうしました、はやりんのふぁんやめます


 抱き締められた腕に胸が当たる。緊張する。

 初めて出会ったそのときは、中学二年生という年齢でも幼いのではないかという容姿であったが……。

 いつの間にか、成長していた。主にある部分が。

 女ってスゲー。人体の神秘である。


 ……どこぞの回転使いや海底使いにもこの成長があれば良かったのにな。


「京太郎先輩、その格好……」

「ああ。どうだ? 大学生っぽいだろ?」

「はいっ! 京太郎先輩、若々しいです!」

「マホに合わせて、って思ってな。……これで良かったか?」

「京太郎先輩は、どんな格好でも……すっごくすっっっごく格好いいです!」

「ははっ、ありがとな」


 ぽんぽん、と頭に手をやる。

 しまった。子供扱いしすぎたか――と思ったが、当人は嬉しそうだったので、よし。

 やっぱり、後輩というのは可愛い。いい子なら、尚更。

 それは――今この場にはいない――室橋裕子にしてもそうである。


「んじゃ、行こうか」

「出発しんこーですか?」

「ああ。で、色々考えてきたけど――マホは、どんなのがいい?」

「えっと、えっと……京太郎先輩となら、どこでも……」

「嬉しいけど、ちゃんと決めてくれよな? 学生コースから社会人コースまであるからさ」

「社会人コース……な、なんだかアダルティな響きです」

内木「ロリ巨乳は邪道」


 そんな純真な少女の視線を受けつつ、須賀京太郎は苦笑する。

 社会人コースなんて銘打ったものの、内容は学生コースのマイナーチェンジだ。

 要するに使える金が増えた代わりに、時間が減った。

 翌日や翌々日への疲れを残さないようにする。妙ちきりんなテンションで騒がない。


 遠出をすることもあれば、自宅で過ごすことも多いし……。

 洒落た料理店に行くこともあれば、学生のようにボウリングやカラオケにも行く。

 バイクの代わりに車を出したり、電車でアウトドアに興じたり、街をブラついたり、アウトレットに行ったり……。

 せいぜいが、そんなところだ。

 ただ、情熱の代わりに安定が追加されただけ。


 ……なお、これは一般論だ。

 何故ならば須賀京太郎は、社会人デートというものをしたことがない。

 社会人になってから、恋人がいないのである。女友達や知人は居ても。

 ちなみに、以前行った大星淡とのあれは京太郎のイメージする社会人デートに程近いが、


(プレゼント選びだから、ノーカンだよな)


 ので、ある。

ちょっとご飯

奈良寒い

なんもかんも冬の寒さが悪い

ちょっとだけ進めるでー


 まあ、ラストもキスをして別れたのであるから、デートといえばデートかもしれない。

 ただ普段の態度があれである以上、疎まれこそはしないが若干嫌われているような気もするので、あれは何かの間違いではないかと思う。

 唇を奪われたが、そもそもそれ以前にアクシデントで接吻した形となったことはあるし、

 大星淡はとても子供っぽく負けず嫌いであるために、本当の本当に彼女が言ったような意味もあるかもしれない。

 或いはなんとなく、あの場の雰囲気に流されたか。

 しかし、それでも態々嫌いな男にやらかすか――という話であるが……。


(だって、大星だからな。バカっぽいし、負けず嫌いだし)


 とにかく、とりあえず、キスの意味については深く考えないことにした。

 一々女の言動に舞い上がってそっちに結び付けていたら、命がいくつあっても足りない。


 これは――大学のいつだったかあったのだが、まあ、麻雀部以外でなんとなくそういう雰囲気になったと思っていた女がいた。

 ボディタッチが多い。距離が近い。飲みに行ったときに、頬っぺたにキスをされたりもした。

 これは、ひょっとしたら――というかあからさまにアレじゃないかと思った。

 にこやかに笑いかけられれば、「俺に気があるんじゃないか?」と思ってしまうのが、悲しきかな男の性だ。

 それとなく――あくまでも京太郎としてはそれとなく、その彼女に、問いかけてみた。

 が、そういう察しはいいのが女だ。

 直に京太郎の問いかけの意図を見抜き、完全否定を叩き込まれたのだ。やんわりとしていたが、思いっきり。

 「勘違いするな、童貞野郎」と言う旨の言葉だった。

 念のため彼女と自分の名誉のために言わせてもらうなら、もっとオペラ歌手のビブラートレベルにオブラートに包んであったし、自分は童貞ではなかった。

 が、まあ、否定されたというのはどうしようもない事実だ。

 それから、なんとなくそういうことがあったのでどちらともなく避ける結果となった。有り体によそよそしい訳ではないが、どこかぎこちないのだ。

 京太郎は学んだ。

 女からは確信的な言葉が出るまでは、まるで信用してはならない――と。


 で、やや傷心の京太郎は、新子憧に酒に付き合ってもらった。

 そこでもされた。キスを。

 翌日なんとなく伺ってみたら、まるで憧には記憶がなかった。愕然とした。記憶にも留めないくらい、軽いんだと。

 中には、酔っぱらうとその場のノリでキスをしてくる絡み酒の新子憧のような人間もいるのだ。

 キスというのは、京太郎が考えているほど特別なものでもないのだろう。ないのかもしれない。嘆かわしいが、貞操観念は本人の自由だ。

 まあ、京太郎も酔って友人の唇を奪いそうになったので、そこらへんはノーカンとしておこう。


「どうしました?」


 首を傾げる夢乃マホに、何でもないと笑い返す。

 さすがに一緒にいるときに別の女の話題を出さないのは、マナーだ。

 個々人にルールがある恋愛観念はよく判らないが、全体としてのルールの把握は得意である。


「それで、決めたのか?」

「え、えーっと……」


 目の前で首を傾げる少女を見て、このまま穢れとは無縁でいて欲しいなーと思う。

 いや、別に処女性がどうこうとかはまるで気にしない性質であるし、後輩の貞操をじっくり見張るような変態ではない。

 でも、夢乃マホが、平然と男の唇を奪う女だったらどうだろうか。

 かなりショックだ。ショックだろう。

 正月に帰省をしたら、可愛く懐いてくれていた親戚の子が、いつの間にか金髪染色ギャルに汚染されていたくらいショックだ。

 まあ、結局は大本の性格的には変わっていないから、気にするべくもないが、やっぱり多分誰でも多少なりともショックを受けるのではないだろうか。

 つまりは、妹分に対するショックである。そういう。


「マホ、悩んじゃいます……京太郎先輩と遊びに行けるならどこでもいいと思いますけど、あだるてぃな雰囲気も気になりますし……」

「はは、マホは欲張りだな」

「あぅ、すみません……」

「いや、別にいいからな。ただ、どれかは選んで貰わないといけないけど」

「う~~~~ん……むむ、むむむ」


 まあ、人のこと言えないよな。自分も。

 プレゼント選びだのプレゼント渡しだので、こうして女の子と二人っきりで出会っているし。

 小走やえには、冗談なのか本気なのか判らない(割と本気だ)求婚や告白を数えきれないほどやっているし。

 唐突に唇を奪われても、そのときは動じても後々までは深く考えないようになってるし。

 電話帳には、男よりも女のメールアドレスの方が多いのだ。

 もしも親戚のお姉さんとか、幼馴染のお姉さんとかいたら、「昔はあんなに可愛かったのに……」と言われていることは請け合いである。


 ちなみに幼馴染の宮永咲には……。

 「中学の頃も、京ちゃんって裏で結構格好いいって言われてたんだよ?」とか、

 「歳をとっても変わらない部分ってあるだろうけど、完全に変わらなかったらそれはそれでどうかと思う」とか、

 「M.A.R.S.ランキングには女性の方が多いから仕方ないんじゃないかな」とか、

 「また私にご飯作らせるの?」とか、

 「今度はこの本がおすすめだよ! 京ちゃんにも読みやすいようにライトノベルなんだけど、サイバーパンク要素もある近未来のSFみたいなお話でねっ!」とか、

 「ライトノベルだから、女の子に囲まれてるしそういう如何にもなやり取りもあるんだけど、話はシビアでシリアスでね!」とか、

 「事件ごとに、戦う相手のバリエーションが見られるのがまた面白いんだよ! 敵側としての、主人公とヒロインとの立ち位置みたいなコンビとの戦闘とかっ!」とか、

 「市街地での対銃撃戦の、主人公単体の戦闘とか! チーム戦で怪物退治とか! 社会的に追いつめられるとか!」とか、

 「あ、名前はこれ。ブラックブレットって言うの。今度アニメ化もするんだよっ!」とか、

 「他にも他にも、ちょっと古いけどブラッドリンクってライトノベルがあって、京ちゃんはもっと女性心理について伺ってもいいんじゃないかな」とか、

 「あ、ハードSFが読みたいんだったら、『年刊日本SF傑作選』っていうのがお勧めだからね。大体、ハードSFがどんなものか触りを知りたいなら丁度いいよ」とか、

 「これは短編を集めてるから、いろんな題材のハードSFが読めて、ジャンルとして自分に合ってるかあってないかがわかるんじゃないかな」とか、

 「『結晶銀河』『極光星群』『量子回廊』『拡張幻想』『超弦領域』って名前が表紙になってるから、そっちで探した方がきっといいと思うんだ」とか、

 「きっと読んでれば、この話は好きでこの話はあまり好きじゃないとか……。これは面白くて、これは面白くないとかあると思うけど……」とか、

 「ハードSFがどういうものかわかってもらえばいいから、これでいいんだよ。とりあえず、誰か知ってる著者の名前で選んでみたらどうかな……?」とか、

 そんなことを言われた。帰るときには荷物が増えた。

 途中から本の話になってた。割といつものことだった。


 ◇ ◆ ◇


 まあ、そんな、本のこととなると人が変わったように多弁になる幼馴染は置いておこう。

 で、青年少女移動中。


「……本当に、よかったのか?」

「はいっ! あだるてぃなのにも興味があったんですけど……マホは、こういう風なのがいいなって」


 ところ変わって、ゲームセンターである。

 もう一度言おう。ゲームセンターである。

 デート場所にゲームセンターってどうなんだろうか。でも、テーマパークに行ってもその中のゲーセンに入って興じたりするし、ありなのだろうか。

 というかそもそも、デートじゃなかった。


「なんか、こうしてると高校生の頃に戻った気分だよな」

「駄目でしたか……?」

「いや、俺から選んだんだし……駄目も何もないって。それより、マホの方こそこういうところでよかったのか?」


 どうせ、社会人の自分と会っているのだし……。

 多少なりとも、金がかかるプランでもよかったのだけれど。そのつもりで、財布にも用意してあったから。

 だけれども……。


「高校生のときの京太郎先輩と、こういうところに来たことがなかったから……マホは満足ですっ」

「あー。……まあ、マホがいいならそれでいいけどさ」

「はいっ! 大・大・大満足ですっ!」


 手の前で拳を握ってリボンを揺らして力説する後輩に、なんだか悪いことしたなという気持ちになる。

 何度目だろう、女の子を連れてゲーセンにくるの(主に大星淡である)。

 小走やえと来たときは、「いい度胸じゃないの……!」と、中々取れないプライズに熱中された。こっちをそっちのけであっちに。

 話しかけられたのは、一万円札の両替を頼まれたときである。俺は泣いた。


「で、どれをやる?」

「えーっと、あのホラーゲームとか……」

「えっ」

「どうか、しました?」

「アレ、ゲームなのにR15レベルの奴で、一時期問題視された奴なんだけど……」

「? マホは、もう二十歳――いえ、今日で二十一歳ですから、だいじょーぶです!」

「あ、いや……マホがいいなら、それでいいけど」


 両替したコインを卓に置いて、ゲームスタート。

 おどろおどろしい雰囲気とともに現れる、異形の怪物/怪物/怪物。

 クトゥルフめいた怪物だったり、人間から異形のあれが生えている化け物だったり、足がなくて両腕で歩く化け物だったり、

 火炎放射器を持った片足のフラミンゴ風男だったり、あーうーあーうー言ってるゾンビだったり、眼孔から血を滴らせる怪物だったり……。

 正直怖かった。

 撃った時のエフェクトも。主人公たちの移動がすっとろいのも、合わせて。

 あと、妙にリアル嗜好というか撃つ度にコッキングがされて、リコイルショックを味わうことになった。

 大体、目の前から人に肩を押された程度の衝撃だが、連続されると馬鹿にならない。


 亦野誠子が……。

 「7.62mmのライフルなら、大体歩いている最中に前から人に押されたぐらいの衝撃だよ」と言っていたが、それから考えるとかなりリアルなのだろう。

 というか、そんなことを知っているあの人が改めて怖い。ロシアこわい。


「楽しかったですねっ!」

「お互い、ビビりっぱなしだったけどなぁ」

「そーゆーのも、全部です!」


 流石に、3DCG技術の粋を極めた化け物と銃撃戦とか、京太郎でも驚く。

 下半身が吹っ飛んだのに這ってくるゾンビに足を捕まれてキャラクターが倒されたときなんか、本気でどうしようと思った。

 あの作中のキャラクターより自分の方が動けるから、どうせならそこらへんも再現してくれないかなぁと思うあたり、末期だ。

 まだまだ完成には程遠いが、なまじそのあたりのアクションゲームのキャラクターよりも動けるなんてのは、誇らしくもあり悲しくもある。

 たぶん、軽く引かれるだろう。正直自分でも引く。


「先輩、あれ! あれやりましょう?」

「あー、パンチングマシーンか? キック力測定もあるのか」


 正直こういうのは、どうやって数値を出しているのか知らないからどうかなーと思う。

 ちなみに、成人男性の平均的なパンチ力がおおよそ100キロ。キック力が300キロ。

 これがヘヴィ級のキックボクサーになると、パンチ力が300キロ。キック力が1トン。

 で、マイク・タイソンクラスになると、パンチ力が拳銃弾と同じ威力になる……らしい。

 ちなみに、モンハナシャコのパンチ力は大体、自重の2500倍と言われる。

 人間大に直すとしたら――京太郎は76キロなので、おおよそ190トンとなる。シャコやべえ。マジやべえ。


「あんまりこういうのは得意じゃないけど……まあ、可愛い後輩の前だし格好付けるぜ」

「ファイトです! 京太郎先輩!」


 ふぅ――と、息を漏らす。

 そのまま、正拳突きの構えに移行。

 止まっている相手に対して、気合を入れた一撃を打つのならこれが一番丁度いいと感じた。

 パンチングマシーンごときに、何を本気になっているのだろうと思える。これで、碌でもない点数が出たら赤面必至だ。

 ただ、ちょっと格好つけたい。男の性だ。


 そのまま、息を吹くと同時に、全身を稼働させて一撃を繰り出す――。


「うそぉ……」

「200トン……すごいですっ、京太郎先輩!」

「うそぉ……? オレェ?」


 なんだこのパンチ力。いつの間に自分は、シャコになったのだろう。

 寝ている間に改造手術とかされてないよなぁ……なんて、自分の体を確認してみる。

 生身である。


「あ、すみません……その機械、故障中で……!」


 しばし呆然としていたら、『使用禁止』の張り紙を持った店員が現れた。

 流石に、そうだと思った。

 生身でそんなのを繰り出せるのもさることながら、それを受けて壊れないパンチングマシーンが怖すぎる。


「びっくりしましたね」

「な。あんなの本気で出してたら、俺ボクサーになってるよ」


「先輩先輩っ! これこれ!」

「あん? 『雀士格闘ゲーム』……なんじゃこりゃ」


 2D対戦型格闘ゲーム。

 登場キャラクターは、実在するプロ雀士(によく似ている)。M.A.R.S.ランカー。

 ゲームのストーリーはこうだ。


 ――一般には認知されていないが、とある地球の未来に関わる麻雀の一戦があった。

 ――それによりナチスドイツ残党軍は壊滅したが、その研究が残っていた。

 ――A.E.(エイリアンエンジン)ウイルス。

 ――一定の雀力を持つもの以外を殺害せしめる、脅威のウイルス。

 ――発症した人間は多臓器免疫不全に陥り、やがて死にいたる。

 ――この研究施設が、火星に存在していた。

 ――人類の未来のためにも、火星に向かい、このウィルスのワクチンを調達してもらいたい。

 ――生物兵器戦略には、必ず対になるように「ワクチン」が存在しているのだから。


 ――本来ならば、首相級の雀力の持ち主が向かうべきであろう。

 ――しかし、先の戦いで各国ともに疲弊しきっており、このウィルスの対策にも追われている。

 ――A.E.ウィルスが蔓延り、ある“生物”が跋扈する火星では並みの人間は生き残れない。

 ――そう。一定の、雀力を持つもの以外は。

 ――雀力を直接戦闘能力に変換するという、M.O.(モザイクオーガン)。

 ――その“生物”から採取された臓器を移植した雀士たちに、ワクチンの奪還を頼みたい。

 ――作戦の成功率を高めるために、麻雀の上位ランカーがメンバーとなることが、望ましかった。

 ――そして彼らは、戦いに挑む。地球の未来を守るために。


「……なんだこれ」

「先輩、実は改造人間だったんですね! ふわ~~、マホ、憧れちゃいますっ」

「マホ、ここにフィクションって書いてあるからな? 実在の団体とかには関係ないって……」


 プレイアブルキャラクターを見てみる。

 やっぱり、どこかで見たようなキャラクターばかりだ。


「ムエタイ、柔道、拳法、プロレス、ボクシング、喧嘩術、スローイング、マーシャルアーツ……なにこれ」

「いっぱいいますねっ」


 近くにあった、店内据え置きの解説表を見てみる。

 器用貧乏と書いてあった。ほっとけ。


「じゃあ俺、憩さんで」


 柔術・サンボ使い。投げ技が多彩なタイプである。

 コマ投げが多く、さらには投げ抜け時に相手を投げ返す使用となっていた。投げ間合いはさほどでもないが、掴みモーションもほとんどない。

 打撃技に近い。また、ほとんどすべての技がガーキャン対応だ。

 しかも硬い。単純なキャラ自体のダメージ耐性もさることながら、多くの技が発生時スーパーアーマーである。

 ぶっ壊れてんじゃないだろうか、このゲーム。バランスどこ行った。

 ただ、移動速度がさほどでもないのと、打撃同士でコンボが繋げにくいのが難点である。

 ちなみに必殺技。ゲージ消費で体力回復。バカか。


「いや……やっぱここは、小走先輩だな。それしかない」


 近、中、遠の全レンジ対応。トリッキーな設置型仕様。飛び道具持ち。

 ちなみにガード時は、どこからか相手を引きずり出して盾にする。バカにしてるのか。

 煙幕で当たり判定を小さくできる。刃物持ちのために、若干レンジが勝る。ガード相手の削り幅が大きい。

 さすが七位だ。本当に尊敬してる。


「じゃあ、マホは京太郎先輩で行きますね!」


 近、中レンジ。ジャンプ技がやりやすいタイプ。

 こいつだけエアロターン実装。空中での移動速度が速い。こいつだけ三段ジャンプ。ジャンプやステップの移動距離が大きい。

 移動技が多い。移動技キャンセルで通常ステップに移行可能で、その際のラグがない。

 ただ、ピヨりやすい。非常にピヨりやすい。


「よし、小走先輩のためにも……俺は、勝つ!」

「京太郎先輩のためにも、マホ……頑張りますっ!」


 絶対に負けないと、画面の中で小走やえが走る。

 ……。

 ……それにしても、小走先輩のためとはいえ、画面の中の自分をボコボコ殴るのは泣けてくる。すごい悲しい。

 なんで、自分をボコボコにしてるんだろう。なんで、自分をナイフで攻撃してるんだろう。……あ、ピヨった。


「やっぱり、京太郎先輩は強いですね!」

「ああうん、ごめん。なんか俺、そっとしといてくれ」


 試合に勝って勝負に負けたのか。試合に負けて勝負に勝ったのか。

 どちらかは判らないが、なんか、とにかく悲しくなった。

 「一億年後に出直しなさい」って勝ちセリフが流れているとき、色々本当に気力が折れた。

 とりあえず、その後のアーケードで、自分を使ってコンピューターの大星淡をボコボコにしておいた。ざまあ。


「先輩、じゃあ、あっちに……」

「おう、クレーンゲームか。よしっ、気分転換だな!」


 お菓子。フィギュア。ぬいぐるみ。時計。ポスター。なかなか、色々なものが揃っていた。

 こういうのを見ると、取ろうと注ぎこむお金よりも、ネットオークションで買った方がお得なんじゃないかと思ってしまうあたり、社会人的な嫌らしさが見える。

 ただ、やり始めると負けっぱなしで終わりたくなくなる。人情だ。

 麻雀プロには、どうにもその手の連中が多い。

 そもそも自分には取れそうにないと諦めるか、或いは、やり始めてしまった以上は何が何でもとってやるという人間か。

 仮にも勝負事を生活の糧とする人間が、そんなんでいいのだろうかと思う。引き際間違えるとは何事だ。


「先輩、どれがいいですか?」

「いや、俺よりもマホがやりたいのがいいだろ――っと」


 何の気なしに見かけた先。

 姉と、歳の離れた弟か。よくは知れないが、それぞれ似ている二人でクレーンゲームをしている姿が目についた。

 ここからでは会話は窺い知れないが……残念そうに、肩を落としていた。


「……悪い、マホ。ちょっと、空けるわ」

「先輩?」


 本当に悪いとは思うが……。

 どうにも、見てしまった以上は放っておけなかった。

 その二人の隣を目指し、同じ景品が設置されたクレーンゲームにコインを投じる。


「ほら、これ」

「そ、そんな……悪いですよ!」

「いいんだって。こーいうのは、大人の特権って奴だからさ」


 その後、何とか1000円以内に収めることができた。

 2ゲームを見に使って、4ゲーム目で取りにかかる。あとの3ゲームは細かな調整と移動である。

 クレーンゲームは苦手とも得意とも言えないが、キチンと“見”を行って調節すれば、絶対に取れないという話でもない。

 センスがある奴か、上手い奴なら、こうとまでも時間を弄さずに景品を取ることができるだろう。


「でも……」

「いいんだよ。俺も、あっちの前で格好つけたかっただけだからさ」


 笑って、親指で後方を指差す。

 少女が、首を傾げて京太郎の先を覗き込んだ。

 少年はと言うと、果たしてこの突然の贈り物を受け取っていいのか悪いのか、姉と京太郎に交互に目を向けていた。

 やがて、少女が頷いた。

 人からの行為を受けろと教わっていたのか、京太郎への警戒をなくしたのか、弟の喜ぶ顔を見たかったのかは知れない。


「それじゃあ……ありがとうございます」

「おう」

「ありがとう、お兄ちゃん!」

「おう。お姉ちゃんと仲良くな。おっきくなったら、ちゃんとお姉ちゃんのことを守ってやるんだぞ?」

「うん!」


 身体全体で喜びを表す少年に手を振って、やれやれと笑いを漏らす。

 財布に麻雀牌のキーホルダーを付けていたからひょっとしたら……とは思ったが、やはり気付かれない。

 まあ、別に、ここで須賀京太郎と判ってもだからどうしたという話であるし、別に今は自分自身、須賀京太郎と認識されたい訳ではないから構わない。

 一杯のかけそばかは判らないが、まあ、物事には名乗らぬが華というのもあるのだ。


「……悪いな、マホ。なんか、ほっとけなくてさ」


 結果として僅かな時間とはいえ、デート(と呼んでいいかはともかく)をおっ放り出したのは事実だ。

 夢乃マホへの隣に戻り、素直に頭を下げることにした。


「別に、マホは気にしないから大丈夫です!」

「そうか? 知り合いとかには『そういうお節介とか、しすぎじゃないの』って言われるんだけどさ」


 そのあとに、ま、ボクは気にしないけど――という言葉が続くが。

 ちなみに高校生の頃、大体今と同じようなことをして碌に取ることができずに、結局彼女がフォローに回るという事案が多々発生。

 その件もあって、なんだかんだと頭が上がらない。

 国広一なら、今のも鮮やかに決めていただろう。一発で。

 潜在能力★5は伊達じゃない。


「そうですか? 先輩のそーゆーとこ、ヒーローみたいで格好いいですっ!」

「マジ? 俺、かっこいい?」

「はいっ!」

「ヤバイ、久々に言われた……」


 夢乃マホ以外の口からその言葉が飛び出すことは、まあ、ない。せいぜいがあとは、高鴨穏乃と新子憧に言われたぐらいか。

 格好いいと、顔がいいとの間には天と地ほどの差がある気がする。

 可愛いと美形の差、とでも言うだろうか。

 そういう意味だと、雰囲気イケメンというのは羨ましい。つまり外見よりも、中身が現れているのである。

 それが例え、ある程度の虚飾に基づいていようと――他人にそれを感じさせない程度には、ちゃんと振る舞えているのである。

 気付かれないということは、つまり、そうであることと殆ど同意義だ。


「だから、先輩は――」

「ん?」

「――マホがピンチの時もきっと助けてくれるって、信じてますよ」


 ――。


「……ああ。任せてくれ。何かあったら、俺が、お前を助ける」

「本当ですか?」

「ああ、約束する。俺が――お前の、最後の希望になるってな」



 麻雀が好きだ。

 魅せられていると言っても、過言でもない。生涯、最後の最後まで麻雀を打っていたい。

 でも、それだけで終わらないのは……約束があるからだ。

 それを重荷だなんて思わない。変な義務感も今はない。

 ただ、自分がやりたいからやっているのだ。打ちたいから打つし、打ちたくなかったら打たない。

 勝てばすれば、負けもする。

 ただ、負けっぱなしというのは――嫌だ。次は勝ちたいと思う。負けたままなんかで、終わりたくない。

 小さな安っぽいプライドかもしれないけど、それさえあればどこででも戦えると、誰かが言っていた気がする。


 オカルトだ、約束だ、能力だのは抜きにしても――負けたくない。だから勝ちたいというのは本音である。

 いつからか当然すぎて忘れていて、別の何かに拘ってしまっていたけど、負けるのは悔しいのだ。

 悔しいなら、勝つしかない。悔しいから、勝ちたい。


(……ああ。だから、俺としても――リベンジがしたい。なんかない方がいい。絶対その方がいいだろうが……あっても、望むところだぜ)


 拳を握りしめる。

 拘りは矜持となり、矜持は信念となる。

 信念を番えた撃針は――止まらずに狙いを貫く槍になる。それだけだ。

 その槍が太陽の槍だろうが、獣の槍だろうがどうでもいい。大切なのは、“信念を貫く撃針”であるその一点だ。

 時代遅れの技術だろうが、運という補強がなかろうが――そいつを使って勝つ。そこが重要なのだ。


 ……と。

 なんか、変にシリアスな空気を作ってしまった。


「ところで京太郎先輩……」

「なんだ? マホ」

「さっきから、別の女の子のことを考えてますよね?」

「えっ……いや、ははは、なんのことだかさっぱりわかんねーな。うん」


 露骨に目を逸らしてみる。

 あれ、なんかマホが怖い。マホってこんな子だっけ。


「マホだって、そーゆーのは判るんですよ」

「はは……いや、あの、マホさん……?」

「今日は、マホの誕生日なんですよ? だから……」


 やっべえ。これはあれか。フラグなのか。フラグなんだろうか。

 いつからだろうか。あれ、マホに男性として意識されてるんだろうか。

 どうしたらいいんだろうか。妹みたいに思ってたのに。


「今日だけは――」

「いや、あのな、俺、そういうのはまだ早いっていうかちゃんと手を繋ぐところから初めてあのアレ――」

「――マホだけの京太郎お兄ちゃんでいてください!」

「……。……あ、そっちですか」


 盛大にずっこけそうになる。

 妹が兄を取られそうになってるとか、そういうアレですか。あー、あー、そっちですか。……そっちか。

 いや、確かにそういう目では見てないけどね。確かに今、そうじゃなくて安心してるとこはありますけどね。

 でも、やっぱりあれだよね。まるで男性として意識してないって言われると、こっちはこっちでなんか悔しいものがあるよね。


「いや、初めからそのつもりだったんだけど……」

「でも、マホのお友達は『デート中にほかのことを考えるのは浮気』って言ってましたよ?」

「……それ、本当にお友達だよな? 実は男だったりしないよな?」

「? はい、そうですけど……」


 もしもそいつが男で、マホとデート(マホはデートだと思ってない)の最中に、集中してないマホに向けた言葉ならショックである。

 ……。

 ひょっとしたら自分は、シスコンの気があるのかもしれない。

 実際には、姉も妹もいないけど。

 姉のように振る舞おうとする妹みたいな、自分と同じく金髪の、微笑ましい麻雀プロを知ってはいるが――。


「もう、京太郎せんぱいっ」

「あ、悪い。悪い。今のはあれだ。その、ごめんだ」

「そーゆーのしてると、女の子にモテないって友達が言ってましたよ?」

「……そのお友達は何でも知ってるんだな」


 漏らして、苦笑する。

 そんな自分の言葉を聞いて、マホがキラキラと目を輝かせた。


「はいっ! 本当に本当に物知りで、大学では、いっつもマホのことを助けてくれてるんです! それでそれで――」

「……なあ、マホ」

「どうしましたか、京太郎先輩?」

「こうやってデート中に、『他の奴のことを考えるのは浮気』なんじゃなかったのか?」

「う……それは、ううぅ……。え~~~っと、えっと……」

「はは、何つってな。冗談だよ、冗談」


 言われたマホが首を傾げた後、頬をむくれさせる。

 からかわれたと、気づいたのらしい。

 ぷりぷりと効果音が出そうな感じで、リボンを揺らして大股に歩いていく。


「もうっ! 京太郎先輩、いじわるです!」

「わ、悪い! 悪いって、機嫌直してくれよ! ごめんな、マホ!」

「……マホはそんなスグに許すほど、安い女じゃないです!」


 マホでも怒ることがあるのだな、と頭を書く。

 先輩に対してはどこか遠慮しているというか、尊敬が強すぎる面があるので、別の顔を出してくれるのは嬉しくもある。

 大股と言っても所詮は彼女の体躯なので、こちらにとっては然したる問題ではない。

 それでもやや早歩きで、彼女の隣まで向かう。


「あ、京太郎先輩! タコス屋さんです!」

「おー、美味そうだな」

「マホ、あれが食べたいなーって。そうした美味しくて、きっと許しちゃうかも……」

「……やっすいなぁ」


 500円の価値しかないというのか、その怒りは。

 それとも、こちらに気を遣ってくれたのか、そもそもあまり怒ってなかったのかもしれない。

 まあ、お嬢様がこう言ってくれてるので――従うとしよう。


「了解しました。お待ちください、お姫様」

「はいっ! ……ってマホ、お姫様ですか!? かんどーですっ」


 後ろで目を白黒させる後輩に笑いを零しつつ、従者は急ぐといたしましょうか。


                                                  ――了

ほいじゃあ、ここまでで
寝落ちはすまんかった。なんもかんも冬の寒さが悪い

2位ネタ入れそびれたわ……


んじゃ、てきとーに出かけてきますので

シュピーゲルはまだですかね、冲方先生

ちょっとまあ諸々やることあるのでまた夜中に
リアルでぽんこつ呼ばわりされることになるとは思わんかった

あとどうでもいいけど

①白望と京太郎のヒモとか
②意外に抜けてる京太郎と憧の年末
③京太郎と部長のグダグダ

どれがええかな?

人大杉ィ!

全部……やるかはまあ冗談として、シロかな。把握。いや、やれるようならやってもいいんやけどね


超眠いけど、PADアクシデント続けるでー


京太郎「あの、はい。どうぞ。お茶です」

仁美「おっ、ありがとう。これ、うちんは……」

京太郎「コーヒーに砂糖ミルクアリアリです。はい」

仁美「ん、よく覚えとるなー。麻雀と記憶力は無関係じゃなかとね」

京太郎「ハハ……」

仁美「それ、弘世たちにも?」

京太郎「ええ。たまに言い争うっつっても、ここまで続くのは珍しいですから……そろそろブレイクかなーって」

仁美「んー」

仁美「ま、狂犬に噛みつかれんようにな。骨は拾ってやるけん」

京太郎「骨になる前に拾ってくださいよ……」

仁美「そーゆーんは、高校ん頃で懲りた。大学まで来てぽんこつの面倒ば見んのは面倒やけん」

京太郎「それ、洒落っすか? 全然面白くないけど……」

仁美「……」

仁美「なんもかんも政治が悪い。はっきり判るとね」

京太郎「ギャグにならないギャグを政治の責任にするのはどうかと……」

仁美「今の国会中継自体、公共の電波使って全く笑えん話しとるだけやって」

京太郎「そういう各方面に喧嘩売るセリフはやめてください!」


京太郎「ちわーっす。三河屋です」

菫「……須賀か」

智葉「……須賀」

京太郎(目が怖い)

京太郎「お、お二人も喉乾いてるんじゃありませんか? ほら、夏ですし……」

菫「夏は関係ないと思うが……まあいいか」

智葉「ありがとう、京太郎」

京太郎「いやー、全然構わないですよ! むしろ、お二人に飲んでいただけるだけいいなーって」

菫「……須賀。だから、そういう言い方をよせと言ってるだろう」

菫「たとえ回りがどうだとしても、お前の力は立派に通用するものだ」

菫「インターハイ個人戦2位だったんだ。そう、卑屈になるものじゃない。お前は立派だ」

智葉「……弘世」

智葉「今のは深い考えがあって言ったわけじゃないから、そこまで目くじらを立てるものでもないだろ」

智葉「そういうのが京太郎の美点でもあり、欠点であることは私も認めるがな」

×菫「たとえ回りがどうだとしても、お前の力は立派に通用するものだ」
○菫「たとえ周りがどうだとしても、お前の力は立派に通用するものだ」


菫「……じゃあ別にいいだろ」

智葉「確かにな。お前が細かいことに拘るぐらいに、どうでもいいことだった」

菫「……」

智葉「……」

京太郎(怖い)

京太郎(普段は仲が悪くないのに、なんでか時々こうなるんだよなぁ……)

京太郎(二人とも悪い人じゃないのに。というか、コンビなのに)

京太郎(つうか、今回はやけに長いって言うか……なんだろう)

京太郎(なーんか、険悪すぎるっていうか……様子が変だよなぁ)


菫「というか、辻垣内。人の弟子をそういう風に貶めるな」

智葉「ならお前、そうしないように面倒見ろ。師匠なんだろ、須賀の」

菫「うるさい。どう言っても治らないんだから、仕方がないだろうが」

菫「というかそれを言い出したらな、お前も須賀に教えてるだろう? 私は知ってるんだぞ」

智葉「あれは……多少アドバイスをしただけだ」

菫「多少? 終わってからも雀荘に連れて行って教えてるのを多少というのか?」

智葉「ああ。お前や新子が面倒を見ている時間に比べたら、多少としか言いようがないな」

菫「フン。少しでも教えたらな、師匠なんだよ。師匠」

菫「認めろ、お前は須賀の師匠だ」

智葉「認めたとして、それでどうすればいいんだ? まさか須賀に、『先輩の前で丁寧な言葉を使うな』とでも言えばいいのか?」

菫「言ってみろ。それであいつがやめたら、お前は晴れて師匠だな」

智葉「……それで、どうするんだ」

菫「ただ、これだけは言っておく。須賀の第一の師匠は私だとな!」

智葉「……馬鹿か。馬鹿なのか」


京太郎(やばい。なんかこっちに飛び火した)

京太郎(順番的な意味での俺の師匠は、竹井先輩……部長なんだよなぁ)

京太郎(確かに、弘世先輩が教えてくれた力のおかげで大分やっていけるようになったから、そういう意味だと第一師匠だよなぁ……)

京太郎(でも、福路さんの力と組み合わせないと俺じゃあ使い切れないしな)

京太郎(迷うな……どっちが第一師匠なのか、そこらへんが)

京太郎(どっちも巨乳だしなぁ……うん)

京太郎(確かに福路さんがおしとやかさでは一歩上だけど、弘世先輩も面倒見がいいし)

京太郎(迷う)


白望「……須賀」

京太郎「あ、はい! なんですか?」

白望「あれ、どうにかしてきて」

京太郎「オレェ?」

白望「早く。……あんまり喋るとダルい」

京太郎「アッハイ」


京太郎(GW過ぎてから、小瀬川先輩係りなるものに任命されたけど……)

京太郎(この人、何を考えてるかマジでわかんねーよ)

京太郎(ご飯作っても「おいしい」って言ってくれないから……なんか作り甲斐がないっていうか、俺は都合のいい男なのかっていうか)

京太郎(……いや。違うだろ。俺はヒモにされてるキャバ嬢かよ。悩みはそこじゃない)

京太郎(なんとなく、なーに考えてるのか判らないんだよなぁ)

京太郎(まあ、実に巨乳さんだからそういう意味では、ご馳走様なんだけどさ)

京太郎(さて……)

京太郎(鹿倉先輩と臼沢先輩は何やら話し込んでるし……うーん)

京太郎(なんだってんだ? なんか、鹿倉先輩が慌ているよーな……なんだ?)


憧「ねえ、京太郎」

京太郎「なんだ?」

憧「どうしよう。あの二人」

京太郎「それは、俺も聞きたい」

憧「だよね……」

和「別に、あのままでいいんじゃないでしょうか」

和「いつものことですし」

京太郎「それは……」

憧「流石に……」


京太郎(なあ、和ってこういうとこやけにドライすぎないか?)

憧(ふきゅっ、み、耳弱いんだからやめてよっ)

京太郎(ん、ああ……悪い。ごめんな)

憧(別にいいけど……っていうか、高校に行ってからの和を良く知ってるのはあんたの方でしょ?)

京太郎(子供のころの和を知ってるのはお前の方だろ?)


京太郎(なあ、荒川先輩は?)

憧(あっちで、マンガ読んでるわよ)

京太郎(……あの人も大概マイペースだよなぁ)


 積み上げた、京太郎お勧めの少年漫画を読んでいる荒川憩。

 少年漫画だけど、中々どうして出血だの傷害だの体の各部位が吹っ飛ぶだのの描写が入っているが――。

 色々な意味で動じていない。いつもどこでも、朗らかに笑顔を浮かべている。

 それは麻雀のスタイルにしても同じである。


京太郎(……で、俺はどうしたらいい?)


 江崎仁美――あの二人を止める気なし。

 小瀬川白望――止めてほしいけどやる気なし。

 臼沢塞――鹿倉胡桃と何やら話し合っている。

 鹿倉胡桃――臼沢塞と話し合っている。心なしか慌てている。

 原村和――当人は、至って平然とパソコンを立ち上げている。

 荒川憩――漫画を楽しんでいる。本当なら一番頼りになる。


憧「……なら、あたしが行こうか?」

憧「いつもなんだかんだと仲がいい二人がああなってるの、なんか嫌だし」

憧「……あんたにばっかやらせるの、悪いし」


 憧はこう言ってくれているが――。


京太郎「いや、いいよ。俺がやっとくって」

憧「でも――」

京太郎「いいって。こーいうとき、お前ってなんだかんだ優しいのな」


 何の気なしに憧の頭の上に手を置いて笑いかける――。

 っと、危ない。女にこういう態度を表すのってのは、色々と無神経な気がする。ちょっと不味い。

 セクハラどうこうというのが、学生課の掲示板に貼られていた気がするし……。


京太郎「とりあえず、いい子で待ってろよ」

京太郎「ま、こーゆーのは清澄高校元部長にして雑用係長の俺に任せなさい……ってね」

憧「……う、うん」


 さて、こういうときは実に簡単だ。

 色々な策なんていらない。辻垣内智葉はそれを簡単に見破ってしまうから。

 だから、直球勝負だ。


京太郎(ありのままの俺で行く――!)


京太郎「先輩先輩、ところでさっきから何の話をしてるんですか?」

智葉「ん? ああ、今度はどこに遊びに行くかって話になっててな」

智葉「折角、夏だから――海にでも行こうかと言ってみたんだけど」

菫「いいや、山だ」

菫「夏なら海。誰がそう決めた? 私はそういう、ありきたりで短絡的な思考というのが嫌なんだ」

菫「夏で山に行っても別にいいだろ? 私はそう思う」

菫「むしろ避暑という意味では山の方が相応しいんじゃないか? 海なんて、どうせ人は多いしナンパする奴らもいる。女所帯でこれはよくないだろう」

菫「だから、山でいい。論理的じゃないか」

智葉「――ってぐらいに、どこかの頑固者が譲らないんだ」

菫「ふん。頑固者はお前だ。このイカ野郎」

智葉「私は女だから、野郎はないだろ?」

菫「……イカ女」


京太郎(論点違げぇ……)

京太郎(うーん。なんつーか、不自然だな、弘世先輩)

京太郎(いつもここまで変にムキになることなんてないのに……どうしたんだ?)

京太郎(それに、辻垣内先輩も引っ張られてる感じだし――なんだこれ?)

京太郎(よっぽど、弘世先輩は山に行きたいのか?)

京太郎(なんでなんだ……一体。理由が全く分からねーんだよなぁ)

鎧武まで寝るお

次週が実に楽しみです>鎧武

続き始めるでー


京太郎「そのー、せ、先輩……?」

菫「なんだ?」

智葉「どうした?」

京太郎「遊びに行くのなら、って話……ですよね?」

菫「……まあ、折角だしな」

智葉「こうしてサークル単位で遊びに行くのって、大学生っぽい……ってところだろうな」

京太郎「うん、いいんじゃないですか?」

京太郎「そういう風に、みんなと遊びに行くっての……俺も憧れてました! 大学生っぽくて」

菫「ほう?」

菫「うんうん、そうだろう。そうだよな」

京太郎「はいっ! そらもう、ガンガンお供しちゃいますよ! 俺、そういうの楽しそうで好きです!」

菫「そうか、須賀は結構乗り気なんだなぁ」


菫「……うん」

菫「新子。お前はどうだ?」

憧「えっ、え、えーっと」

憧(あたしの方に話が飛んできた……びっくりした)

憧(うーん)

憧(ああいう顔してるときの京太郎の奴が、何にも考えなしにあーやって乗っかる訳ないよね?)

憧(あいつ、何考えてんだろ……うーん)

憧(……)

憧(……判んないわよ、いきなりあんたの考えを察しろなんて言われても)

憧(何とかしようとしてるんだから……察してあげたいけど)

憧(……)

憧(でもあいつが助け船出してこないってことは、あたしの好きに答えていいってことかな?)

憧(じゃあ――)


憧「あたしも……興味あるかなーって」

菫「そうか! うん、そうだな」

菫「折角だし皆で遊びに行くか……山に!」

憧「え゛っ」

菫「ん?」

憧「い、いや何でもないです……えっと」

菫「?」


憧(山、かぁ……)

憧(ちょっとこの時期虫が多いから、考えものよね……山って)

憧(あと……)

憧(それに……)

京太郎「?」

憧(山とか行って、あいつは思い出さないかな? その、色々と……)

憧(……)

憧(多分、山登り自体は好きなんだろうけど……好きなんだと思うけどさ)


智葉「察しろ、弘世」

菫「……何がだ?」

智葉「今、新子は山が嫌だと言いたそうだったんだ。先輩の手前言えなかったがな」

菫「……お前が、他人の気持ちを勝手に代弁するな」

智葉「どうかな」

菫「そうやって何でも分かった風にしてるが、お前の方こそ外れかもしれないだろう」

智葉「さあ」

憧「え、えっと……」

憧(なんか、ドンドン雰囲気が険悪になってるんだけど!?)

憧(えっ、どーすんのよコレ! ちょっと!)

憧(京太郎の奴、一体何を考えて――)


菫「新子、お前はどうなんだ? 山だよな? 山だろう?」

智葉「そういう、圧迫尋問みたいな顔はよせ。お前のその狂相で睨まれたら誰でも萎縮する」

菫「……それをお前に言われたくない」

菫「どうなんだ、新子。正直に答えてくれていいぞ?」

智葉「夏なら海がいいとか、夏なら山がいいとか……そんなのでもいい」

憧(完っ全に! あたしに飛び火してるし!)

憧(ねえ、考えあるのよね!? だからあたしも助け船出したのよ!?)

憧(ちょっと、京太郎――!)


京太郎「――先輩! どうせなら皆に聞きませんか?」

菫「ん?」

京太郎「多数決が絶対、なんてことは言いませんけど……折角全員で遊びに行くんだし、ほら」

菫「……いやな、須賀」

京太郎「って、元々全員に聞くつもりでしたよね? 弘世先輩が、そーゆーのおざなりにするつもりはないっすもんね!」

菫「あ、ああ……」

菫「いやな、須賀……別に私は……」

京太郎「鹿倉先輩! 臼沢先輩! 海と山のどっちがいいですかー!」

菫「あ。おい……!」


胡桃「えっと、強いて言うなら……海かな」

塞「海水浴とか懐かしいね。前に、永水の人たちと一緒に行ったっきりだったから」

京太郎「海に二票、っすね」

菫「……おい」

菫「なあ、須賀――」

京太郎「おーい、和! 海と山のどっちがいいー?」

和「のどっちで」

京太郎「……は?」

和「……」

京太郎「……」

和「……コホン。須賀君は何も聞いてない。いいですね?」

京太郎「アッハイ」


和(……思ったような反応じゃありませんでしたね)

和(……)

和(別に私がたまには冗談を言ってみてもいいじゃないですか)

和(今のはかなりの自信作だったと思うのですが……須賀君にはまだ早かったのかも……)

和(それとも、そんなに意外だったのでしょうか?)

和(うーん)

和(ちょっと、今のはタイミングが悪かったようですね。次は、気を付けます)


京太郎「……の、和?」

和「ああ、はい」

和「海か山か……の話でしたっけ?」

京太郎「そうそう」

京太郎「どうせなら、次に時間が空いてるときに皆で行かないかって……弘世先輩がな」

菫「えっ」

菫「いや、わ、私はそんな――」

和「そうですか」

和「私は、どちらでも構いませんよ」

京太郎「了ー解っ」

京太郎「和は、どっちでもいい……と」

和「む」


和「違います、須賀君」

京太郎「へっ?」

和「『どちらでも歓迎する』と『どっちでもいい』との間には、大きな差があります」

和「いいですか? たとえ結果として変わらなかったとしても、その言葉では大きく捉えられ方が変わります」

和「私は、『皆と遊びに行けるのならどこででも嬉しい』……そんなニュアンスで言ったんです」

和「ここまではいいですか?」

京太郎「お、おう……」

和「それなのに、須賀君の言い方じゃあまるで私が『興味がないから好きに決めてくれ』と言っているみたいじゃないですか」

和「これでは誤解が生まれます。私が言いたかったことの意図が、まるで180度反対向きになってます。本末転倒です」

和「これじゃあ、伝えた意味がありません。伝言の意味がまるでないです」

和「わかりましたか?」

京太郎「お、おう……。いやその、悪い……」

京太郎「つ、次からは気を付けるよ。悪かった……」


和「……なんて、冗談です。さすがにここまで変なこだわりもお説教もしませんよ」

京太郎「えっ」

和「えっ」

京太郎「……」

和「……須賀君、あなたは私をどういう目で見てるんですか?」

京太郎「いやー、ははは」


京太郎「ま、まあ……和は『皆に合わせる』ってとこだな」

和「ちょっと、須賀君。私の話はまだ――」

菫「……はっ」

菫(原村のあまりの冗談のセンスに、思わず硬直してしまった)

菫「す、須賀? 私はな、その――」

京太郎「荒川先輩。荒川先輩はどっちですかー?」

憩「んー? うち?」


憩「私はなぁー、みんなと遊びに行けるならどっちでもええけどー」

憩「んー」

憩「山もええかなーって、思うんよ」

菫「!」

菫「だ、だろう? そうだろう?」

菫「山はいいよな、山! 私は好きなんだ、山が!」

菫「うん、山だな! やっぱり山がいいんじゃないかな! うん!」

憩「でもなぁ……みんなと海に行くのもええかなーって思うんよ」

憩「ほら、山やと……虫さんが多いから、みんな気にするんやないかなーって」

憩「刺されて、お肌があれちゃったりしたら、みんな困ったりするでしょー?」

菫「……う」


菫「大丈夫だ! あまり、熱くない場所に行けばいい!」

菫「元々、避暑が目的だからな! 熱くない場所なら、大丈夫じゃないか? うん」

憩「そーぉ?」

菫「そうだ。そうそう、大丈夫だ。大丈夫だろう、うん」

憩「そっかぁー、大丈夫なんやなー」

憩「なら、海やなー」

菫「そうか、山か……って、オイ!?」


菫「い、今の流れは完全に山だっただろ! 山だったよな!」

憩「んー」

憩「山もええなぁー、とは思うんよーぅ?」

菫「な、なら――」

憩「でもなぁ、塞ちゃんと胡桃ちゃんが海に行きたいって言ってるんやろ?」

憩「だったら、海にしないとかわいそうやないかなーって」

菫「……ぐ」


京太郎(流石は“白衣の悪魔”“殺意の天使”こと荒川先輩だぜ)

京太郎(しつこいナンパをしようとしていた男を、サンボと柔術で鎮圧しただけのことはある……)

京太郎(俺からしたら、普通に笑顔でにこにこ可愛らしい先輩なんだけどなぁ)

京太郎(んー)

京太郎(そんなに山がいいのか? それとも海は何か嫌な思い出とかあるのかな……)

京太郎(足攣ったとか、そのあと水が怖いもんなぁ……)

京太郎(咲も小学校の頃プールで攣ったから、水泳嫌だとか中学の時言ってたし)

京太郎(懐かしいなぁ……そのあとあいつの、水克服特訓に付き合ったりしたっけ)


京太郎「弘世先輩、弘世先輩」

京太郎「俺は山がいいですよ?」

菫「! 本当か!?」

菫「須賀、そうだよ……お前はそういうやつだと信じてたぞ! やればできる子だってな!」

京太郎「は、はぁ」

菫「うん、持つべきものは弟子だな。いい弟子だ。うんうん、お前はいい後輩だ」

智葉「……遠慮してないのか?」

京太郎「遠慮? してませんよ? 俺、山好きですし……」

憧「……」

憧「京太郎が山でいいっていうなら、あたしも山でいいです」

菫「そうか? そうかぁ……!」

菫「聞いたか、辻垣内! この後輩たちを!」

菫「見ろ、ほら。こいつらがな、可愛い後輩がな、山がいいって言っているんだ」

菫「ここは先輩として、可愛い後輩の希望を聞いてやるべきなんじゃないのか? なあ」

智葉「……まあ。そこについては、確かにそうだと言っておくが」

菫「だろう? なら、これで決まり――」


京太郎「――でも俺、臼沢先輩たちのことも思って、考えたんですよ!」

京太郎「両方行けばいいんじゃないか、って!」


菫「――いいィ!?」


京太郎「時間あるんですよね?」

京太郎「ほら、大学生だし……そういう両面待ちも行けちゃうんじゃないかなって」

京太郎「どうせなら、両方行った方が楽しいじゃないでしょう! お金ないなら、日帰りとかで」

憧「あー、まあ、確かに」

憧「あたしは別に構わないけどさ」

京太郎「だろ?」

和「私も、皆がそれでいいというんなら構わないです」

和「というよりも、みんなで両方行ける方がもっともっと嬉しいですね」

京太郎「な、そう思うよな?」


菫(両面待ちだと……!?)

菫(くっ、こいつに最初に麻雀を教えた奴はなんて教えてるんだ……クソッ!)

菫(ここは辺張待ちでも嵌張待ちでもいいだろ!)

菫(くっ、なまじいい子などと言ってしまったものだがら……!)

菫(ぐぅ、す、須賀ができた後輩なだけに……ぐぐぐ)

菫(だ、だが……そう。まだだ! まだ終わらない!)

菫(両方に行くというのであれば……そう、順番を選べば……! まだ私には猶予が……!)


憩「んー、私は構わんよーぅ」

憩「皆で、仲良くできたらいいなーって」

胡桃「わ、私も……」

胡桃(ちょっと京太郎に水着を見せなきゃいけないのは……うん)

塞「う、うん……まあ、私も別にいいかな」

塞(そういえば男の子に水着を見せるというのはこれが初めてかもしれない……)

塞(なんだか緊張してきたな……)


智葉「――じゃあ、先に海でいいな」


菫「いいィ!?」

憧「ふきゅぅぅぅ!?」


智葉「ん? どうした、新子まで?」


憧「い、いや……その……」

憧「あの、えーっと、その……なんというか、あの」

憧「何でもないです……はい」

智葉「?」


憧(う、う、う、海ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!?)

憧(先輩たちの雰囲気が悪いから、それを何とかしなきゃってすっかり忘れてたけど、海ぃぃぃ!?)

憧(う、海って言ったら……水着! 水着っ!)

憧(こ、このバカに……水着見せなくちゃならないじゃない!?)

京太郎「?」

憧(こ、こんなスケベで……スケベで、スケベな奴の前で水着?)

憧(あ、あたしはそのほら宥姉とか和とか玄とかみたいに胸がある訳でも別になんでもないけどでもこいつの射程距離に収まってそうだし)

憧(結構、自分でもスタイルいいんじゃないのかなっていうかなんだかんだ谷間出来るし着痩せする方だし結構いいとこ行ってるんじゃないかだし)

憧(水着ってすごく薄いからこいつの前にほとんど裸同然の姿をさらすことになるし……ふきゅぅ、今の違う違うさすがに裸じゃない)

憧(そう、下着同然! 裸は言い過ぎた! さすがになしなしそれはなし恥ずかしすぎるからっていうか恥ずかしすぎるってレベルじゃないけど)

憧(でもそんなの京太郎の目の前に出すって本当に恥ずかしいのよ! いや別にこんなスケベでくそ真面目っぽいくせにちゃらんぽらんな男のことなんてどうでもいいけど!)

憧(でもこいつ気が利くやつだし生意気でこっちに張り合ってくるとこあるけどちゃんと抜け目がないっていうかタイミング外さないで頼りになるし)

憧(身長高いし顔も整っているって言えば整ってるし、正直子供のころに呼んだ漫画に出てくるようなイケメンって感じだけど……でもでもでも)

憧(こいつやっぱりスケベだしスケベだしなんかだらしないっていうか抜けてるしあたしにフォローさせるとことかあるしだから甲斐性ないし)

憧(でもいい奴で……って、相手は男! 男なの! 男なのよこいつ! しかも京太郎だから! 京太郎だし! 京太郎だもん!)

憧(こいつどうせスケベだし、シズがいたくせに和にデレデレしたりシロさんにニヤニヤしたりほんっとうにスケベでやらしいえっちな男なんだから!)

憧(京太郎の前なんかで水着見せるとかそんなのない! 絶対ない! 無理無理! こんなスケベな奴に見せらんない!)

憧(で、でもちょっとこいつに褒められたらそれはそれで悪い気しないっていうか、どうなんだろ。あたしの水着のセンスとか褒めてくれるのかな)

憧(……)

憧(……えへへ)

憧(でも、こいつに似合ってないって言われたらなぁ)

憧(……)

憧(結構、ショックかも――)

憧(――って違う! 今のなしなしなしなし! 別に京太郎に見られたくなんてないから! こいつにそういうのは早いし、あたし別に見せたくないからね!)

憧(ないないないない! なし! あたし、別にこいつのことなんて何とも思ってない!)


京太郎「……?」

憧のキャラが最近ドつぼすぎるwwwwww


憧(なによあたしの気も知らないでぼんやりした顔しちゃって! 京太郎の癖に!)

憧(元はと言えばあんたが海とかそんなこと言い出したからでしょ! おとなしく山にしときなさいよ!)

憧(……う)

憧(でも、こいつしずとのことで傷付いてるかもしんないし……元はと言えば、先輩たちの仲を取り持とうとしただけだから……)

憧(……)

憧(……うん、別に京太郎は悪くないのよね。だって、塞さんたちも海に行きたいって言ってただけなんだから)

憧(こいつは別に悪くないっていうか、だから、あたしもフォローしてあげないと……)

憧(……)

憧(……)

憧(……うぅぅぅ)

憧(うううぅぅぅううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ…………)


京太郎「いやー、でも楽しみですねー」

京太郎「俺、みんなとこうやって麻雀部で遊びに行けて嬉しいっすよ!」

智葉「そうか?」

智葉「実は、女どころに一人だから喜んでるんじゃないのか?」

智葉「何せ、美人が多いもんな」

京太郎「……うっ」

京太郎「べ、別に……そんなことはないですよ?」

京太郎「ええ、ないです。ないのですよ。ええ」

智葉「なんだ、そのキャラは……?」


憧(ほ、ほらやっぱり! やっぱりあんたはそんなやつなのよ! このどすけべ! えっち! へんたい男!)

憧(皆の仲を取り持つ風にしながら、そーやって自分にとっても都合がいい感じに話を進めようとしたんでしょ! 最低!)

憧(やっぱり男とか信用できない! ナンパしてくるやつとか声かけてくるやつとかみんなそう! 最低よ、最低!)

憧(こいつのことを信用しようとして損した! あたしがバカだった!)

憧(シロさんも弘世先輩もスタイルいいし、塞さんもそう。もちろん和も。絶対こいつ好み!)

憧(憩さんは可愛い系。辻垣内先輩はスレンダー系。胡桃さんは……正直しずのこと考えたらたぶんこいつ全然イケるはず)

憧(そうやって、みんなの水着を見ようとしてるんでしょ! このバカ! バカ男!)

憧(さいってー! ほんと、さいってー!)

憧(……)

憧(なんか、悔しいな……。こいつがそーやって、デレデレしてるとこ考えると)

憧(こいつ、ナンパ男と違って……外見だけで人との付き合いを選ばないし……なんだかんだ、悪くない奴だし)

憧(うー。そ、そう! これはあれよ! こいつに先輩に嫌らしい目を向けさせないようにするだけ! 高校からの知り合いだから、あたしの責任なだけ!)

憧(そう、別に他意なんてない! ないったら、ない!)

憧(つまり、こいつからあたしへの挑戦状なの! こいつとあたしの戦いなのよ、これは!)


京太郎(……さっきからスゲー眉間に皺寄せたりしてるけど、大丈夫か、憧の奴)

京太郎「なあ、憧……大丈夫か?」

憧「だ、大丈夫よ! 受けて立つわ! 見てなさい! あたしは、負けないんだからっ!」

京太郎「お、おう……」


菫「待て、辻垣内」

菫「なんだかすっかり海が先に行くことで決まったような顔をしてるが……まだそうと決まったわけじゃないだろう?」

菫「そうだろう? そのはずだ。まだ決まってないんだ」

智葉「……はぁ」

菫「な、なんだよ」

智葉「お前が、『海は人が多い』とか『ナンパとか面倒だ』って言ったんだろう?」

智葉「だったら、そういうのが集まる前に行く。早い段階で行く方が、いいに決まってるだろ」

智葉「お前が自分で言ったことだ」

菫「……うぅ」

憧「あたしも、その方が嬉しいかなーって」

憧「やっぱり、ナンパとか……怖いし」 チラッ

京太郎「?」


憧(うー)

憧(そこは、『俺が守ってやる』って言いなさいよ! 気が利かないんだからっ!)

憧(この、甲斐性なし!)


京太郎「あー」

京太郎「まあ、憧とか可愛いし……この部活は美人多いからなぁ」

憧「ふきゅっ」

京太郎「?」

憧「う、うっさいばか! このばか!」

京太郎「な、なんだよ……俺は別に事実を言っただけで……」

憧「うるさい! うっさい! 黙れ、このむっつりスケベっ!」

京太郎「は……?」

京太郎「いや、どうしてそうなるんだ? つーか、別に俺はただ褒めただけじゃ……」

憧「そーゆーとこが駄目なのよ! このバカ! バカ男! 嫌らしい目してんのよ!」

京太郎「はぁ!?」

京太郎「なんで俺がこの流れで罵倒されるんですかね……いや、マジ……」

憧「あんたが悪いんだってば! この鈍感男! 甲斐性なし! ぱーぷりん!」

京太郎「……お前。流石にそれ、言い過ぎだっていうか」

憧「う、うるさいのよ! みんなにデレデレ嫌らしい視線送っちゃって! 京太郎の癖に!」

京太郎「なんだよ!」

憧「何よ!」


塞「あー、また始まっちゃったかー」

胡桃「ふ、二人とも、仲良くしないと……」

和「ああ、発作みたいなものですから。大丈夫じゃないですか?」

胡桃「そうなの?」

和「ええ」

和「憧は、男子が苦手なのですが……ああいう風に接していられるというなら、つまりは大丈夫ということです」

和「打ち解けてるのじゃないでしょうか」

憩「んー、まあ、見ての通り仲良しこよしやねー」

塞「見ての……?」

胡桃「通り……?」

塞「確かに時々こんな風に言い争うけど……ねぇ」

胡桃「これは、どうなんだろ……?」

仁美「んー」

仁美「まあ、こん二人のことは放っとけば止まるけん、問題はなかよ」


菫(だ、大丈夫だ……まだ慌てるような時間じゃあない)

菫(落ち着くんだ弘世菫。クールになれ)

菫(まだゲームは始まったばかりだ……そうだろう?)

菫(そう。水着にもな、水着用のパッドというのがあるんだ……形を整えるためにな)

菫(そう、形を整えるため。だからなにも問題ない――)


白望「――てい」


菫「!?」

智葉「!?」

胡桃「!?」

塞「!?」

憧「見ちゃダメ!」

京太郎「ちょ、な、なんだよ……!?」


菫「い、いきなり……後ろから人の胸を掴むなんて……!」

菫「何するんだ! というかあ、何を考えてるんだ! お前は!」

白望「……」

塞「どうしよう……シロが同性に手を出した……というか、気が狂った」

胡桃「シロが……悪戯のために……自分から、動いた……!?」

仁美「驚くとこ、そこなん!?」


京太郎「ちょ、憧、飛び跳ねるな! 危ない!」

憧「う、うっさい! おとなしくしてなさいよ!」

このころは憧まだツン枠強いんだなぁ
ここでもう少しデレとけば…


菫「お前はいきなり何を考えてるんだ!?」

白望「……」

菫「元からほとほと常識ってものを疑っていたが、それでもお前のことを信じてたんだぞ!」

白望「……」

菫「いや……おかしいな」

菫「というか、調子は大丈夫か? 何か悪いこととか、お前を苛立たせることがあったのか?」

菫「そういうのは遠慮なく相談してくれ。私は部長で……」

菫「その……私たちは……その、友人……のつもりだ」

白望「……」

白望「……じゃあ、一ついい?」

菫「ああ。私でいいなら……私にできることなら、ちゃんと聞いてやる」

白望「……」

白望「じゃあ、聞きたいんだけど――」


和「……あの、私の見間違いでしょうか?」

塞「いや……私の目も……」

智葉「……」

仁美「……」

京太郎「なんだよ、憧! おい、何がどうなってんのか判らねーって!」

憧「ちょ、ちょっと静かにしてって! あたしにも見えないけど、あんたに見せない!」

憧「っていうか、座りなさいよ! あんた、無駄にでかいからそろそろあたしの足腰限界なの! 飛ぶのも、疲れる……!」

京太郎「いや、意味が……」

胡桃「うるさい、そこっ!」

憧「……はい」

京太郎「……はい」


和「これは……」

仁美「その……」

智葉「おいおい……」

塞「えっと……」

胡桃「いわゆる……」

憩「んー」


憩「――胸、ズレとるねー」


塞(容赦なくブッ込んだ――――――――!?)

胡桃(さ、さすが憩……!)

仁美(少しはオブラートに包んでやっても……)

和(……つまり、どういうことなんでしょうか?)

智葉(……そうか。南無)


憧「こ、こうして目隠しさせてもらうからね?」

京太郎「いや、いいけど……。お前、背中に……」

憧「?」

京太郎「いや、俺は構わないけどな。うん」

憧「――はっ」

憧「う、うぅぅぅ……このド変態男! 最っ低!」

京太郎「いや、俺は悪くないだろ! お前当ててきたから……!」

憧「や、やかましいわよ! このバカ男!」

胡桃「――うるさい、そこっ!」

京太郎「い、いや……今のはこいつが……」

憧「そ、そうよ……! あたしじゃなくてこいつが……」

胡桃「だから、うるさい!」

京太郎「あっはい」

憧「……はい」


菫(こいつには、こいつなりの悩みがあるんだな)

菫(白望も照と一緒で、あまり表情には現れないタイプだ……外からじゃ無表情にしか見えない)

菫(ただ、そうだとしてもこいつはこいつなりに考えてる。それは確かだ)

菫(だから、そこは……私たちが察してやるしかない。察せられないなら、情けないが、聞くしかない)

菫(私は……私なりに、照のことも、白望のことも仲間だと思っている)

菫(大切なチームメイトであり、友人であると)

菫(それは私の方だけかもしれないが――それでも、普段のこいつらのフォローは私たちがやらなきゃならない)

菫(いやむしろ、やりたい。友人として、何かをしてやりたい)

菫(だから――私が。私たちがちゃんと、お前たちの背中を守ってやる)

菫(……こっちでも、部長だからな)

菫(だから、遠慮なくその悩みを聞かせてくれ――)


白望「――なんで、PAD入れてるの?」

菫「――」


菫「……」

菫「……」

菫「……」


菫「……は?」


菫「えっ」

菫「いや、はは」

菫「えっ」

菫「な、なんのことだ?」

菫「ちょっとお前の言っている意味が……うん、判らないな。はは」

菫「何を言ってるんだ? なあ、うん」

白望「胸、ズレてる」

菫「――ッ」


菫(いや待て、弘世菫。待つんだ)

菫(そう……落ち着け。落ち着くんだ、私)

菫(これはきっと、白望の策略だ。私に鎌をかけているだけだ……!)

菫(きっと――)


菫(『「スタンド」使いに共通する見分け方を発見した』)

菫(『それは……スタンド使いはタバコの煙を少しでも吸うとだな……』)

菫(『鼻の頭に、血管が浮き出る』)

菫(『えっ』『うそだろ、承太郎!』)

菫(『ああ、嘘だぜ……だがマヌケは見つかったようだな』)


菫(――この流れだ)

菫(そうやって鎌をかけて、私に胸を触らせる……そしてPADのことを自分からバラさせるという寸法に違いない)

菫(……)

菫(ふふ……甘かったな、小瀬川白望)

菫(私は偽テニールほどに『マヌケ』じゃないということと、私はちゃんとジョジョを読み込んでいるということだ)

菫(わざわざ答える必要はないがな……)

菫(……ふふ。勝つのは私だ)

菫(だって私は何も悪いことをしていない。そうだろう?)

菫(これは……止むに稀ない事情があったからだ。そう、仕方ない事情が)

菫(元々の私の胸は、今の詰め物をしているときと同じくらいに大きかったのだ)

菫(だが、照に付き合って写真撮影をしなければならない……そんな時に)

菫(ダイエットしたら……縮んでしまったのだ。胸が)

菫(そんな私をみて、女性カメラマンは――『だったら戻るまでPADを入れておけばいいじゃないか』と、そう言った)

菫(そう、あくまでも戻るまで……私はそれを使うことにした)

菫(残念ながら……実に屈辱的ではあるが……まだ、それが治っていないんだ……)

菫(だからこれは、仕方がないのだ――)


憩「部長さん、胸に詰め物しとったんやなー」


菫(オイィィィィィィィィィィィイ――――!? なにをするだ――――!)


菫「え、い、いや……何の事だか……」

仁美「弘世、そういうんは……胸のズレば直してから言え。な?」

菫「――」

胡桃「えーっと、うん……大きく見せたいってのは仕方ないことじゃないかな。うん」

塞「そ、そうそう! 私も女だから、まあ、その、気持ちは判るよ! うん!」

菫「――」

憩「シリコン入れるよりは、健全やと思うよー」

和「それに……大きくても邪魔なだけですから」

菫「――」

智葉「あー、その、なんだ……私も似たようなことをしてるしな。うん」

菫「お、お前もPADを使っているのか……?」

智葉「いや……その……」

菫「正直に言え! 言うんだ! 私たちは仲間だろう!?」

智葉「あー」

菫「ためらわずに言うんだ! PADを使っている、と! 宣言しろ! 宣言するんだ!」

智葉「……逆だ」

菫「は?」

智葉「……悪いな。逆なんだ」

智葉「私は……サラシで、つぶしてる方だよ」

菫「えっ」


菫「いやいや、まさか……」

智葉「……」

菫「おい、うそだろ……? 嘘だよな……?」

智葉「……悪いな」

菫「……」

菫「待て! 確かめさせろ! お前も見栄を張りたいんだろ? そうに決まっている!」

智葉「ちょ……おい、や、やめろ!」

菫「うるさい! ここで引ん剥いて確かめてやる! 確かめさせろ!」


京太郎「――っ!」 ガタッ

憧「座ってなさい、この馬鹿男!」

京太郎「放してくれ……! 俺は……俺は……!」

憧「……最低男呼ばわりするけどいいの? あんた、そんな奴じゃないでしょ?」

京太郎「……」

京太郎「……確かに、俺らしくないよな」

憧「うん」

京太郎「座ってるよ。こういうの見るのは、自分でもどうかと思うから」

憧「よろしい♪」

>憧「よろしい♪」
かわいい(確信)



菫「そうだ、そんなのは嘘に決まっている。嘘に違いない」

菫「海に行こうと言って、PADである私を追いつめている風に見せて実はお前も怯えていたんだろう? そうなんだろう?」

菫「そうだよな。私と張り合っていただけだよな」

智葉「……残念だが」

智葉「いや、お前の胸や頭のことじゃなくな?」

菫「うるさい!」

菫「私は信じない……! 信じないぞ……!」

菫「ここで、その服を引きちぎって確かめてやる! ははは! 大丈夫だ!」

菫「ほら、痛みはない! 私の握力なら容易いからな! 逃げるなよ!」

智葉「落ち着け。お前らしくない」

智葉「そんな、パッとしないようなことを言うような奴じゃ――」

菫「――誰がPADだ!」

菫「ああそうだよ! 私がPADだ! PADをつけて部長をやってたんだよ! すごいだろ!」

菫「お前もPADなんだろ? そうなんだろ、副部長!」

智葉「……落ち着け。そんなお前を見たくは……」

菫「落ち着けるか! これはな、私の進退をかけた瀬戸際なんだよ!」

菫「ほら、剥いてやる! 来い! 逃げるな!」

智葉「止めろ。いや、本当に……!」

菫「遠慮するなよ! お前も、私と悩みを共有するんだ! ああ、後輩に胸のサイズで負けたという痛みをな!」

菫「さあ――」


白望「――落ち着け、PAD長」


菫「――」

菫「――」

菫「――」


菫「……えっ」

菫「お前、今、何て……」

白望「PAD長」

白望「PADをつけた部長だから……PAD長」

白望「……二度も言うとか無駄。無駄なことはダルいから嫌いなんだ。…………無駄無駄」

菫「……うっ」

菫「お、お前……お前今、どれだけ残酷なことを言っているのかわかっているのか!?」

もう素直に「見栄を張ってました」と言った方がまだマシなような


白望「……PADだかなんだか知らないけどさ」

白望「さっきから、後輩二人に気を遣わせてるのが……部長のやること?」

菫「……っ」

白望「須賀……京太郎と、憧は結構この雰囲気をどうにかしようとしてた」

白望「珍しく変に食い下がるから、智葉との落としどころが聞かないこの空気を……」

菫「わ、私は……」

白望「……」

白望「……菫は別に、そんなのがあってもなくても魅力的な人間だから」

白望「あんまり、くだらないことで騒ぎを起こして株を落とすのはどうかと思う」

菫「へっ?」

白望「だから、落ち着け。もうちょっと」

菫「あ、ああ……」



白望「……」

白望「……長文喋りすぎた。ダルい」

菫「シロ……!」

菫「お前は、私のことを……そこまで……!」

白望「……」

白望「……遊びに行くの、楽しみにしてるから」

白望「……ダルいけど。この面子なら、ダルくない」

菫「――あ、ああ!」

菫「任せろ! あんまり、お前の負担にならない計画を立てるからな!」


白望「プラン頼んだ、PAD長」

仁美「頼りにしとるけん、PAD長」

智葉「お前なら大丈夫だ、PAD長」

白望「信頼してるよ、PAD長」

仁美「水着選びだ、PAD長」

智葉「楽しく行こうな、PAD長」


菫「お前らァァァァァァァ――――――っ!」






和「……落ち着いたのでしょうか」

和「私は、別に気にするほどのことではないと思いますが……」

憧「そりゃあ、和にとってはどうでもいいでしょうね……」

塞「うーん」

塞「あれはシロなりの気遣い……なのか? どうなんだろう? うーん」

塞「それまでのギクシャクを……茶化して、冗談っぽく終わらせてるって言えばそうだし……どうなのかな?」

憩「皆仲良しさんでええなー」

憩「私も、こーゆー、この部活の空気が好きでなぁー」

胡桃「……仲、良し?」

京太郎「……ハハハ」


京太郎「じゃあ、話もまとまったところでお茶入れますね」

塞「胡桃!」

胡桃「うん!」

京太郎「へっ?」

京太郎「あの、これは何ですか? えーっと、なんで、俺の膝に……?」

胡桃「じゅ、充電……っ」

塞「放っておくと直に須賀君は自分からそういうことをやっちゃうから、その対策としてね!」

京太郎「は、はぁ……」

塞「流石に胡桃を膝から降ろしてまで、雑用はできまいって!」

京太郎「いや、まあ、俺はいいですけど……」

京太郎「鹿倉先輩?」


胡桃(別にこれに他意はない。ただ須賀君が雑用をやっちゃうから仕方ないことなんだって)

胡桃(うん、お姉さんだから仕方ない。これも後輩のためでしょ)

胡桃(思った以上に柔らかかったり体ががっしりしてたり結構息が近かったり汗臭くなかったりとかそんなの関係ない。関係ないから)

胡桃(は、恥ずかしくは……ないっ)


憧(うわー、京太郎の膝上に収まっちゃってるよ)

憧(うん)

憧(……大丈夫大丈夫、京太郎ならたぶん大丈夫。うん、大丈夫。きっと先輩には手出しなんかしないはずだよね。うん、そうそう)

憧(でも……あいつ、しずと……あんな、感じで……その、え、えっちなことを……)

憧(~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!?)

そうだよなーこいつ付き合った相手二人とも胡桃と同系統だもんなー


京太郎(んー)

京太郎(まあ、いっか。結構ちんまくて可愛いし……先輩がそれでいいなら)

京太郎(俺が気にしても、しょうがないよな。うん)


 打ちひしがれる弘世菫は、すぐに立ち直りいつも通りの頼りになる部長に戻るだろう。

 辻垣内智葉は、そんな彼女と試合についての打ち合わせを始めるだろう。

 江崎仁美はそんな二人の様子を眺めながらも、なんのかんのとのらりくらりと立ち回るだろう。

 小瀬川白望は相変わらずで、面倒くさそうにしつつも、居心地は悪くないと椅子に寄りかかるだろう。


 荒川憩はのほほんと、朗らかな笑みで皆を見守る。

 臼沢塞は、やれやれ仕方ないなーと、皆の静かなまとめ役になる。

 鹿倉胡桃は張り切って、お姉さんとして振る舞う。


 原村和は冷静そうな振る舞いをしつつ、その実内心一番楽しんでいるはずだ。

 新子憧は相変わらずちゃっかりしてる。きっと自分と、喧嘩だかなんだかわからないやり取りを続けるはずだ。


京太郎(ああ――数か月しかいないけど、ここって居心地がいいなぁ)

京太郎(俺、この大学に来れて……本当によかったよ)


 お茶を入れる三人を見て、ちゃんと砂糖の数なんかは判っているのかなーと首を動かしてみる。

 まあ、心配なんていらないだろうが。

 ただ、どうにも手持無沙汰だ。麻雀で強くなるためにこの大学に来たと言っても、やはり、染みついた習慣というのは中々消えないらしい。


胡桃「どうしたの?」

京太郎「いやー……その」

京太郎「こういう日常が、ずーっと続いてくれるといいなーって」

胡桃「うん。そうだねー」



                                                                          ――了

ほのぼのT大麻雀クラブ
ここだけ切り取ると完全にメインヒロインは憧ちゃんです


Q:なぜ須賀京太郎は大星淡のあれそれに(ry
A:憧「だから、敢えて言おう! その道は5年前、既にあたしが通ったッッッ! 全部!」


【弘世菫の好感度が上昇しました!】

【新子憧の好感度が上昇しました!】

【原村和の好感度が上昇しました!】

【臼沢塞の好感度が上昇しました!】

【荒川憩の好感度が上昇しました!】

【江崎仁美の好感度が上昇しました!】

【鹿倉胡桃の好感度が上昇しました!】


【辻垣内智葉の好感度が上昇しました!】



※過去編だけど、多少はね


【小瀬川白望の好感度が上昇しました!】


※べ、別に忘れてた(ry

好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★8
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人

★7
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号

★3
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
原村和:初恋……だったんだ
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい
荒川憩:先輩のおかげで、俺、かなり体もいいとこまで行きました! 先輩笑顔可愛い、癒される!
江崎仁美:先輩の適当さに、結構俺って癒されてたんですよ? 政界、おめでとうございます!

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
戒能良子
江口セーラ
上重漫
鹿倉胡桃
臼沢塞

年内の更新って、たぶんここまでかなー
後はあっちを進めますがゆえに。きっと

まあ、あっちを書きつつ詰まったら気分転換にやるかもってんで、安価だしとくでー

和上がってなくね


①ボウリング大会(実にさらっとテイストである。なお、玄が付属する模様)

②年末、憧とツーリング(大学生編である)

③小瀬川白望と世話焼き京太郎(大学生編である)

④京太郎「オフだしハギヨシさんと一さんに会える!」(京太郎、マネージャーメイドを手に入れる)

⑤【牌の】小走・須賀両プロがにわか共に送る新作映画評論【…なんだこの人達】

⑥【シュレディンガーの木馬に花束を】(エレベーターのなかにいる。ただし好感度は上がらない)


↓6

と、翌日にすっかね。というか多数決でいいや
寝ます

>>900
すまんち



好感度

★10
ハギヨシ:師匠にして友人にして悪友にして戦友。この人抜きじゃ生きていけない。意外に悪乗り好きですよね…
大星淡:やたら絡んでくるアホの子ライバル。麻雀人生をやってもいいよ。当分話しかけるな

★8
弘世菫:菫さんは最高です! 菫さんのおかげで戦えるんです! 菫さんを目標に大学決めました! わりとお茶目なお人

★7
宮永照:強大な目標。勝負事では頼りになる人。なんか放っとけない。次こそは、勝つ……!
辻垣内智葉:姐さん、一生ついてきます! 姐さんがいたからあの大学に……! 正直俺も調子に乗りました

★5
小走やえ:頼りになる小走先輩だけど、やっぱ相棒としてやえさんのフォローもしないと……わおぉぉん!
赤土晴絵:師匠! 師匠がいなかったら俺は……。メメタァ。ハメタァ

★4
宮永咲:気のおけない幼馴染み。絶対の目標にして憧憬を覚えさせた存在
松実宥:なんでも共演。寒がり大変そう。正直おもちあるし結婚したい
国広一:一さんといると落ち着くんだよなぁ……僕っ娘いいよな。一本取られた
新子憧:高校大学と、本当に世話になった女友達。いい女。何年後かで、フリーなら結婚したい。ファン1号

★3
松実玄:男として見られてないけど正直結婚したい
高鴨穏乃:元恋人。ありがとう……穏乃、本当にありがとう……
三尋木咏:流石の火力っすね……三尋木プロは。ごめんなさい、俺もやりすぎました
鶴田姫子:立てばセクハラ、座ればビッチ。歩く姿は猥褻物
小瀬川白望:シロさん、元気そうでよかったなぁ。思えば昔は色々あったよな
原村和:初恋……だったんだ。まあ、いい思い出って奴だよなぁ

★2
亦野誠子:お互い大変っすよねー……今度、海釣り行きましょうよ!
片岡優希:いい女になったな
東横桃子:消えても追える
龍門渕透華:すっげえスポンサー
対木もこ:小動物可愛い
姉帯豊音:大きな小動物可愛い
夢乃マホ:可愛い可愛い後輩。何かあったら、今度こそは俺が止める
渋谷尭深:大学時代紹介されたし、おもちあるしおしとやかでタイプ……なのになんだか寒気する
竹井久:部長がくれたあの言葉――俺は覚えてます。……悪癖も貰っちゃったけど
天江衣:ころたんいえーい
荒川憩:先輩のおかげで、俺、かなり体もいいとこまで行きました! 先輩笑顔可愛い、癒される!
江崎仁美:先輩の適当さに、結構俺って癒されてたんですよ? 政界、おめでとうございます!

★1
佐々野いちご
瑞原はやり
小鍛治健夜
愛宕洋榎
愛宕絹恵
野依理沙
染谷まこ
花田煌
加治木ゆみ
新免那岐
福路美穂子
白水哩
薄墨初美
石戸霞
滝見春
狩宿巴
(鷺森灼)
戒能良子
江口セーラ
上重漫
鹿倉胡桃
臼沢塞

一応次スレなー
これで万が一、たぶんあり得んだろうけど埋まっても大丈夫

【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第25位【アラフォーマーズ】
【安価】京太郎「プロになったはいいけれど……」 第25位【アラフォーマーズ】 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1387738236/)


毎回思うけど君たちどこにそんな潜んでるのよ

おやすみー


1レスいたら100人はいると思えっていうじゃん?

>>915
じょうじ

3やなー
君たちは1を穏便にさらっと終わらせる手段を失ってしまったようだね。仕方ないね
そっちのフラグが終わらんとオオスズメバチにも行けないしルートもへったくれもない(元々ないけど)から仕方ないね

あ、今日はあっちを進めますが、まあ、ぼちぼちこっちで息抜きもするかも

この分やと、3やなー
君たちは1を穏便にさらっと終わらせる手段を失ってしまったようだね。仕方ないね
そっちのフラグが終わらんとオオスズメバチにも行けないしルートもへったくれもない(元々ないけど)から仕方ないね

あ、今日はあっちを進めますが、まあ、ぼちぼちこっちで息抜きもするかも

この分やと、3やなー
君たちは1を穏便にさらっと終わらせる手段を失ってしまったようだね。仕方ないね
そっちのフラグが終わらんとオオスズメバチにも行けないしルートもへったくれもない(元々ないけど)から仕方ないね

あ、今日はあっちを進めますが、まあ、ぼちぼちこっちで息抜きもするかも

この分やと、3やなー
君たちは1を穏便にさらっと終わらせる手段を失ってしまったようだね。仕方ないね
そっちのフラグが終わらんとオオスズメバチにも行けないしルートもへったくれもない(元々ないけど)から仕方ないね

あ、今日はあっちを進めますが、まあ、ぼちぼちこっちで息抜きもするかも

何だこりゃ

ぶっ壊れてるなこのパソコン……

お勧めの腹パンSSが(ry

あ、別に地雷とか爆発しないからな。内容自体は変わらんよ
別に読みたいもん選べばいいんだし

ただ、ボウリング行かんとスズメバチもろもろ書くのが難しくなるだけやねん。回想シーンが使えなくなるから

ルートというか、実際書くまで構想も何もないから、そのあと矛盾が出ないように書くのが面倒なだけやねん
だから結構細部暈して書いとるしなー

あ、埋めちってください

お願い、死なないで京ちゃん!
京ちゃんが今ここで倒れたら、シズさんや灼さんとの約束はどうなっちゃうの?点数はまだ残ってるここを耐えれば小鍛治プロに勝てるんだから
1000なら「京太郎死す」闘牌スタンバイ

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