晴絵「今年はお歳暮がたくさん来たなー」 (23)

晴絵「いくつか凄く重いのがあったけど何が入ってるんだろ」

晴絵「とりあえずこれから開けてみるか」

晴絵「差出人は………小鍛治プロか私なんかにも送るなんて律儀な人だな」パカッ

健夜「赤土さんわたs」晴絵「うわーっ!」ドゴッ

健夜「……」バタン

晴絵「お歳暮の箱に小鍛治プロが入ってた気がするけど気のせいだよな…」

晴絵「……確認は後にして違う人からのを開けよう」

晴絵「これはテレビ局から…なんで?……宛先は合ってるな」

晴絵「ま、人が入ってる訳ないし開けてみるか」パカッ

はやり「はややっ」

晴絵「……」(早く閉じなきゃ)

はやり「赤土さん開けてよぉ」

晴絵「ま、まだ心の準備が出来てないので中で待っててください!!」

はやり「もう、しょうがないな~☆」

晴絵(ガムテープどこに置いたっけ?)

晴絵「つ、次行ってみよー」

晴絵「……」

晴絵「これはアナウンサーの村吉さんか……手紙が付いてるな『つまらない物ですが大事にしてあげてください』か…」

晴絵「なんだろう?」パカッ

理沙「私っ!」

晴絵「なんで村吉さんから来るのかと思ったらそういうことかよー!!」

理沙「赤土さ」晴絵「とりあえず黙っててください!」

理沙「……」ショボーン

晴絵(こういうのって送り返せるのかな?)

母「晴絵ー!お客さんよー!」

晴絵「はーい」

晴絵(誰かな?)

晴絵「お待たせしました」

良子「お久しぶりです赤土さん」

晴絵(戒能プロか…なんでウチの住所知ってるんだろ?)

良子「私がお歳暮です。どうぞ貰ってください」

晴絵「あんたもそっち側かよー!!」

母「アンタうるさいよ!」

晴絵「ごめん…」

晴絵「と、とにかく帰ってください!そんなお歳暮いりませんから」

良子「ノーウェイ、ノーウェイ、返品は受け付けてません」

母「せっかく来てくれたのに失礼なこと言うんじゃないよ。とりあえずアンタの部屋に行ったらどうだい?」

良子「ナイスアイディアですお義母さん」

晴絵「……」

良子「ここが赤土さんと私の愛の巣ですか」

晴絵(もうやだ…)

良子「これはアルバム……昔の赤土さんも良いですねえ」

理沙「ずるい」プンスコ

良子「野依プロなぜここに」

理沙「お歳暮!」

良子「ガッデム!私以外にもこのプランを思いつく人間がいたなんて」

晴絵(あと2人いますよー…)

はやり「そろそろ出ても良いよね?」

良子「は、箱がしゃべった!」ギュッ

はやり「じゃじゃーん☆赤土さん専用牌のお姉さんだよ~」

晴絵「……」

理沙「……」

良子「ジーザス!」

はやり「赤土さん?あまりの嬉しさに言葉を失っちゃったのかな?」

良子(ノーウェイノーウェイ)

はやり「それより…良子ちゃんはなんで赤土さんにくっついてるのかな?」

良子「これは」はやり「言い訳しないで早く離れよっか☆」ニコッ

良子「は、はい…」

はやり「赤土さん良子ちゃんに変なことされなかった?」

晴絵「大丈夫です…」

はやり「良かった~危うく赤土さんとの愛の巣が汚されるところだったよ☆」

理沙「それは間違い」

はやり「はややっ!なんで理沙ちゃんが?」

理沙「お歳暮!」

はやり「…うそ……もしかして良子ちゃんも?」

良子「イエス」

はやり「そんなぁ、出し抜けたと思ったのに」

晴絵(人増えるたびにこれやるのかな……)

理沙「赤土さんは私の!」

はやり「はやりのだよ!」

良子「ノーウェイノーウェイ」

はやり「健夜ちゃんがいない今がチャンスだからね。遠慮はしないよ!」

晴絵(いるんだよなあ実は…)

健夜「はやりちゃん呼んだ?」

良子「オーマイガッ!」

理沙「何故!」

はやり「す、すすす、健夜ちゃんも来てたんだね~☆」

健夜「お歳暮としてなら赤土さんに貰ってもらえるかなって…」

晴絵(4つとも返品したいです…)

健夜「赤土さんが箱を開けたら私が入ってて驚くっていう作戦だったんだけど失敗しちゃった…」

晴絵(成功してましたよ…)

はやり「自分から出ちゃうなんて間の抜けた話だね☆」

理沙「間抜け」

健夜「赤土さーんみんながいじめるー」ガシッ

良子「どさくさに紛れて抱きつくなんて汚いですよ」

理沙「こすい」プンスコ

はやり「赤土さん私も抱きついていいよね?」

晴絵「頼むから大人しくしてて下さい」

「…」

「……」

「………」

晴絵(静かになったけどなんかやりずらいな…)

望「晴絵、遊びに来たよ」

「………」

望「なにこれ…?」

晴絵「私にも分からない…」

望(あの人たちが晴絵の家に来てる目的はただ1つ……私も覚悟を決めなきゃね)

望「晴絵、実は私ずっと晴絵のことが…」

はやり「ちょっと待ったー!」ボコッ

良子「その告白成立せず!」ドカッ

健夜「ロン!」ドゴッ

理沙「槍槓!」バキッ

望「暴力はいけない…」バタンッ

晴絵(逃げよう…)

健夜「あはは…ちょっとやり過ぎちゃったかな…」

晴絵「お茶を淹れて来るので望を頼みます」

理沙「了解!」

はやり「赤土さんに嫌われてないよね…」

良子「我々は新子さんの魔の手から赤土さんを守っただけです」

はやり「そうだよね!とりあえずベッドに寝かせよっか」

理沙「ベッド…」

健夜「あのベッドは私の場所だよ」

良子「ノーウェイ」

はやり「はやりのだよ!」

理沙「私っ!」

晴絵「あの人たちは部屋に置き去りにしたし早く逃げよう」

晴絵「車で逃げれば追いつけないだろ」

《買い物に行くので車を借ります 母》

晴絵「……」

晴絵「…走って逃げるか………逃げられる気がしない…」

晴絵「お茶持ってこ…」

健夜「幸せ…」

はやり「赤土さん///」

理沙「充電!」

良子「3人にベッドを占拠されてしまいました……この人さえ来なければ…」

晴絵「お待たせしました」

「………」

健夜(これってもしかしなくても私達が遊んでる中で戒能プロが1人で新子さんを看病してるように見えるよね…)

はやり「赤土さんこれは違うの!」

晴絵「私は戒能プロを誤解していたのかもしれませんね」

良子「やっと分かってくれましたか」

健夜「赤土さん騙されないで!」

はやり「良子ちゃんも新子さんを殴ってたよね!?」

良子「先輩には逆らえなくって…すみませんでした」ウルウル

晴絵「戒能プロ…」

理沙「汚い!」

良子「だから…」グイッ

晴絵「えっ…」ドサッ

良子「私を慰めてください///」ハァハァ

晴絵「…」

望「晴絵から離れなさい!」ドゴッ

良子「ぐえっ」

望「大丈夫だった?私が慰めてあげるね///」ハァハァ

晴絵「…」

健夜「赤土さんから離れて!」

はやり「赤土さんははやりと慰め合うよ!」

理沙「悪霊退散!」

良子「ウィナーは私です」

晴絵「もう勘弁してくれ……」

晴絵「すみませーん」

「はい!なんですか?」

晴絵(こういう時は息合ってるな…)

晴絵「みんな帰ってください。色々と迷惑なので…今度ウチに来る時は1人だけで来て下さい」

健夜「それはあれかな?」

良子「デートしたり…」

はやり「あんなことをするんだよね///」

理沙「///」

望「いいから早く帰りなさいよ!」

晴絵「お前もだよ!」

晴絵「昨日と違って今日は平和だったな~」

ピンポーン

晴絵「はーい」

健夜「来ちゃった///」

晴絵(1人なら何も無いはず…)

はやり「1人で来たよ☆」

晴絵「そうじゃなくて…」

理沙「浮気はダメ!」

良子「私も一緒なら浮気だなんて言いませんから」

望「阿智賀のレジェンドなら5人くらい楽勝よね!」

晴絵「……もう好きにして…」

健夜「やっぱり愛は勝つんだね」


カン

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