咲「妹選手懇親会に参加したんだけど……」(191)

咲「道、迷っちゃったよぉ……会場どこだろう……」


というオチにならないように、インターハイ姉妹選手の妹さん同士の懇親会を、宮永咲の地元、長野県で開こうとしたのは。


順子「どうしてお姉さん同士じゃないのかしらねぇ。うちの編集長、見る目なさすぎでしょう」

順子「だいたいみんな、ろくな打ち方しないじゃない。お姉さんの集まりのほうが絶対いい記事になるのに」

大介「偉大なお姉さんを追う妹さんの記事で考えればいいんじゃないですかね?」

順子「それでまとまればいいけどさぁ」

人選を疑ってやまない気がする、麻雀雑誌の編集部だった。



順子「だいたい、なんで宮永さんがいるのよ」

大介「突っ込みどころそこですかっ!?」

長野県上伊那郡飯島町の某お食事処。

絹恵「やっとついたわー、麻雀雑誌がただでご飯食べさせてくれるかわりに、こないな場所までとかありえへん」

絹恵「朝大阪出たのに、もう夕方やないの」

絹恵「だいたい普通やったら、うちと、奈良の子と、長野の子やったら、真ん中の名古屋とかにせえへんやろか」

絹恵「まあ仕方ないわ、来たからにはきっちりおごってもらわんと」

絹恵「まいどー」

店員「いらっしゃいませ~、おひとりさまですか?」

絹恵(確か予約名は)

絹恵「ああ、西田で名前とってますか?」

店員「西田様は、このまま奥の和室になります」

絹恵「奥ですね。おおきに」

絹恵「こんばんは」

玄「あ、こんばんは~。えっと、確か大阪の」

絹恵「愛宕絹恵や。あんさんは」

玄「阿知賀の松実玄です」

絹恵「まだひとりなん?」

玄「西田さんは今辰野? の駅まで来たみたいです」

絹恵「そか。近いんか?」

玄「さあ……それより愛宕さん」

絹恵「なんや?」


玄「なんと素敵なものをお持ちで」ワシワシ

絹恵「ちょ、どこ見てゆうとるん」

玄「立派なことはいいことです」

絹恵「あほなこと言わんといて、だいたい松実さんかてええもの持ってるやないか」

玄「愛宕さんにはかないませんよ」

絹恵「大きければええってもんやないと思うけどな」

絹恵(でもお姉ちゃんも結構ほっぺた押し付けてくるし、心地ええんやろか)

玄「いいえ、大きなおモチはすべての美しさですから!(力説)」

絹恵「そないなこと威張ってゆう話やないやろ……」

玄「とにかく、西田さんが来るまで何か頼んでいましょうか」

絹恵「ほな頼みますわ、もうおなかすいた」


注文とかした後。


絹恵「ところで、地元のこはまだ来てへんの?」

玄「そうみたいですねぇ」

咲「ここだよね。いくら私でも、住んでる町のお店くらいわかるよ」

がらがら。

ご主人「らっしゃい」

咲「あの、西田という名前で予約があるかと」

ご主人「ん? 今日そんな話入ってないな」

咲「そうなんですか? でもこのお店で」

ご主人「俺がいうのもなんだけどさ、○○ってとこじゃねーぇ?」

咲「あ……す、すみませんっ! 失礼しました!」

西田「まったく、質問の内容まとめていたらもう夜7時回ってるじゃない」

大介「しかし、いくら宮永さんの都合とは言っても、長野県内を会場にすることはなかったんじゃ」

西田「通いなれてるんだからこれくらい我慢しなさい」

大介「はぁ(原村和の追っかけしてるとは言っても、一度東京に戻ってからこれはさすがにハードじゃないか)」

19時30分くらい? お料理とかいろいろ届いてる。

絹恵「マフラーとか暑くない?」

玄「お姉ちゃん寒がりだから、厚着しないと凍えちゃうんです」

絹恵「そうなん。夏にマフラーとか逆に暑すぎや。シネルわ」

玄「愛宕さんのお姉さんはおもち小さめですよね」

絹恵「松実さん聞く質問がむっちゃ失礼やない?」

玄「いいえ、まず人はおもちから」

絹恵「……(おもちからとか断言するかい普通)」

玄「……っ!!」

絹恵「しゃあない人やな松実さ……どないしたん?」

玄「あ、あ」


店員「いらっしゃいませ~」

大介「しかし、なぜ新子さんに声かけなかったんですか? あの人のお姉さんもインハイ経験者でしょう」

西田「今年インハイに出た姉妹の妹、にしないと記事の鮮度がよくないって編集長が言うのよ」

西田「しっかし、いつ来ても本当に何もないところよねここ」

大介「はぁ、まあ田舎ですから」

しまった、西田さん、順子で統一しないといけないのに何やっているんだろうか。
とりあえず以後気をつける。

咲「あ、あの、西田という名前で予約を」

店員「はい、伺っております。奥のお部屋になりますね」

咲「あ、ありがとうございます(ぺこり)」


絹恵「ああ、やっと地元さんがいらしたわ。って松実さんどないしたん?」

玄「え、愛宕さん感じなかったん、ですか?」

絹恵「なして? 地元さんかわいい人やないか」

玄「確かにひかえめなおもちもかわいいかもしれませんけど」
玄(こんな凍てつくようなオーラを放っている人なのに愛宕さん気づかないの……?)

咲「すみません、お待たせしました」

絹恵「おっそーいわ。といいたいところだけれど、ちょうどお料理来た所だからええわ」

玄「あ、あの、はじめ、まし」

咲「あなたは、お姉ちゃんと闘った人ですよね? 始めまして、宮永咲です」

絹恵「うちは愛宕絹恵や。松実さん、手震え取るけど大丈夫なん?」

玄「ああ、はい、大丈夫です、松実玄です」
玄(ま、間近にこないでっ、お願いだから)

咲「あああの、私1年で、お二人が2年生だから、敬語とかそういうのなくても大丈夫ですよ?」

絹恵「それはあかんやろ。同じ学校ならともかく」

玄「そ、そうですよ」
玄(そ、そんな顔で見てもだまされないから)

絹恵「咲ちゃんでええか? あいとるとこ座って」

咲「あ、はい、では」

玄「あ、愛宕さんなんで仕切っちゃってるんですかっ!?」
玄(し、しししかも、宮永さんこっち来てるんですけどっ!?)

咲「こっちでいいですか?」

玄「え、ええ……」
玄(ど、どうしよ、どうしよ)

店員「スイマセン!ご注文は焼き鳥でよろしかったっすか!?」

絹恵「咲ちゃんそっちいったんかぁ。じゃあうちのとなりにマスコミさんかいな」

玄「そ、そうみたいですね」

咲「松実さん、よろしくお願いします」ペコリ

玄「わ、私もよろしくされます」
玄(う、わぁ……やばいよぉ、妹さんもとんでもない威圧感だよぉぉ)

絹恵「惜しいなぁ。けどお似合いみたいでええ感じやないかお二人」

咲「え!? そ、そんなことないですよ」

玄「はっ、はい、そうかもしれませんません」

絹恵「? 松実さんどないしたん、冷や汗だらだらに見えるけど具合悪いんか?」

玄「そんなこと、だ、大丈夫ですよー」

玄(愛宕さんこのオーラ本当にわからないのかな……心臓がバクバクで握りつぶされそうなのにっ)

絹恵「咲ちゃん、好きなものどんどん食べて」

咲「あ、はい、いただきます」

玄「わ、わたしもいただき」


箸が同じものどんぴしゃする。


玄「!?」

咲「あ、ご、ごめんなさいっ!」

玄「い、いえ私もすみません」

絹恵「息ぴったりでうらやましいな。けど松実さん、もしかしておびえてるんとちゃう?」

玄「そ、そんなことありませんありませんからええありませんともっ!?」

咲「??」

咲「あの、松実さん、大丈夫ですか?」

玄「え? あ、はい、平気ですです」
玄(やめて、稲光するような目で見ないでぇっ)

絹恵(咲ちゃん優しいこやな。うちも妹がいたらこんなこが欲しいわ)
絹恵(つまり、あの白糸台のチャンプはこんなこを「妹なんていません」なんて)
絹恵(もったいないにもほどがあるわ)

絹恵「しかし、西田さん遅いな」

玄「あ! ちょっと連絡してきますので、すこし席はずしますっ」

絹恵「ああ、頼むわ」

咲「わかりました」


玄「ふぅぅぅ」
玄(なんでなのぉ、なんで私のほうに来ちゃったのよぉ。と、とにかく、西田さんに連絡を取らないと)

絹恵「ふぅ。なあ咲ちゃん」

咲「はい、なんでしょう?」

絹恵「どうすれば咲ちゃんみたいに麻雀強くなれるんやろか」

咲「私みたいにですか?」

絹恵「うちのお姉ちゃんは名門姫松を引っ張る主将になるくらいの人なんや」

絹恵「うちもレギュラーにはなれたけど、まだ自信なくて」

絹恵「だから、強くなってお姉ちゃんを安心させたいんや。咲ちゃん、どないしたらええんやろか?」

咲「ああ、あの、そういう話あんまり私」

絹恵「頼むわ、教えてもらえんやろか」

>>31
焼き鳥とか並んでいたら玄ちゃんがトラウマになっちゃう。


咲「んー、思い、でしょうか?」

絹恵「思い?」

咲「実は、私もよくわからないんです。楽しかった思い出の中で身についていたことなので、どう説明したらいいのか」

絹恵「ちょっとしたきっかけでもなんでもええねん。教えてもらえんやろか?」

咲「それじゃあ」

その方法を>>45で示してみようか。

照の妹になる

咲「たぶん、お姉ちゃんがお姉ちゃんだったからだと思います」

絹恵「お姉ちゃんがお姉ちゃん……咲ちゃんのお姉さん、宮永照でええんか?」

咲「あ、はい」

絹恵「確かにそら強くもなるわ。けどそらあかんわ。うちは愛宕洋榎の妹として強くなりたい」

絹恵「でないと意味がないんや。でないとうちのアイデンティティがなりたたん」

咲「それなら、愛宕さんはすぐ強くなれるんじゃないでしょうか?」

絹恵「そないなこと」

咲「私もお姉ちゃんのこと思って麻雀してたからだと思うから、きっと愛宕さんも」

絹恵「それでええんかなぁ……まぁ、咲ちゃんの言うことや、がんばってみるわ」

絹恵「けど、ほんまそれで解決になっとるんか?」

咲「大切なのは、やっぱり家族の間の気持ち、だと思いますから」

絹恵「せやな。咲ちゃんがゆうと妙に説得力がある」

咲「あまり、お役に立てなくてごめんなさい」

絹恵「ええわ気にせんでも。けど機会があったらうちの闘牌も見てもらえたらうれしいわ」

咲「はい、私でよければ」

絹恵「おおきにな、咲ちゃん」
絹恵(やっぱ咲ちゃんかわええやないか。なんで松実さんはあんなそそくさ逃げ出すように出ていったんや)

玄「おまたせしました~、西田さんもうちょっとで着くそうです」

絹恵「結構かかってたやないか。そか、もうちょっとか」

玄「それで、愛宕さんにお願いが」

絹恵「なんや」

玄「席そっちにうつっていいですか?」

絹恵「あかんやろ。そないなことしたら咲ちゃんかわいそうやん」

玄「ええええっ」

咲「松実さん、私なにかいけないことしましたかっ……」ウルミウルミ

玄「べ、別になにかしたわけじゃないですよっ、なにもっ」
玄(ふえええええんんっ、すごくこわいのにぃっ、どうしてそんなこと)

絹恵「そんないやいやしてたらあかんやろ、咲ちゃんかわいそうやわ、松実さん」

玄「ですけどぉ」

絹恵「そや、ええこと思いついた。咲ちゃんと松実さんが>>65したらええねん」

ちゅー

玄「な、な、愛宕さんいいいいいきなり何を言い出すんですかっ!」

咲「そ、そんないくらなんでも(///)」

絹恵「すぐ隣同士なのに気持ちが遠いんやから、ぴったりくっついたらええねん」

玄「だ、だめだめです、私のキスは、キスは……」
玄(お姉ちゃん以外の人となんてそんなこと)

咲「わ、私だってキスは」
咲(ごめん、和ちゃん)

絹恵「ちゅっ」
玄「!?」

絹恵「ちゅっ」
咲「!?」

絹恵「うちはふたりとも仲良いつもりなんやけどな?」

玄・咲「……(///)」

玄(キスだから、てっきり唇かと思ったら)

咲(お、大阪の人、大胆すぎ、いくらほっぺたでも恥ずかしいよぉ)

絹恵「な、簡単やろ」

絹恵「ほな、今ので少し気がまぎれたんちゃうか? 松実さん」

玄「は、はひ……」
玄(そういえば、愛宕さん……すごく気を使ってたりするのかな、今の、少しぎこちなかったような)

絹恵「咲ちゃんには、さっきのアドバイスのお礼のつもりだけど?」

咲「こ、こんなお礼は……その、はい」
咲(そういえば物語で頬にキスするときって、感謝する場合結構あったよね)

絹恵「てなわけやから、松実さん、お詫びと親愛のキスを咲ちゃんにしてあげたってや」

玄「え、えええ、私がっ」
玄(でも、さっきのキスが思い過ごしじゃなかったら、愛宕さんの気持ちを無駄にすることに)
玄(宮永さん、私まだこわいけど)

咲「あ、あの別に私は」

絹恵「ただなんやから受け取りなさい」

咲「別に値段の問題じゃ」

玄「宮永さん……っ(額にキス)」

咲「っ……!?」

絹恵「あはは、これでええ感じやないか。松実さん、どやった?」

玄「あ、ははは、まぁ、たぶん、大丈夫です」
玄(ちょっとまだ怖いよぉ。でも少し平気になれたかも)

咲「……(///)」
咲(どうしよう、でも唇じゃないから大丈夫だよね)

絹恵「でも、なんかええな」

玄「はっ、はひっ」

咲「そうですね……なんだか、お姉ちゃんが増えた気がします」

玄「おねえ、ちゃん?」

絹恵「そやわ。咲ちゃんは年下なんだし、松実さんにとっても妹みたいなもんやで」

玄「そうかな」
玄(でも突然また恐ろしいオーラを感じるような妹はやっぱり無理だよぉ)

咲「私は松実さんと、愛宕さんと、会って、すごくよかったと思っていますよ」

玄「そうなのっ!?」

絹恵「ほんまかぁ? ええなー、うちも咲ちゃんにあえてうれしいわー」

玄(なんでこんなに笑顔でいられるのぉ~)

咲「でも、この会が終わったら解散なんですよね。ちょっとさびしいです」

絹恵「解散? 明日まで終わらんやろ」

咲「そうなんですか?」

玄「??」

絹恵「この会、21時くらいまでやろ? その後どないに逆立ちしても途中の駅で野宿せな帰れへん」

咲「え、でも」

玄「あああああっ!!」

絹恵「松実さん、まさか考えとらんかったんか?」

玄「どうしよう、お泊りするお金持ってないよ……」

絹恵「あかんなぁ。うちはそこんとこまで計算してお金もってきとるけど」

咲「でも、21時からお泊りできるところあったかな」

玄・絹恵「!?」

絹恵「そういえば、駅前にそういう宿なかったわ……田舎まじありえへん」

玄「どうしよお、お姉ちゃんに日帰りだって言ってきちゃった」

咲「あの、もしよければうちに泊まっていきます?」

玄・絹恵「!?」

咲「すぐ近くだから、大丈夫だと思いますけれど」

玄「ぜひ」
絹恵「お願いしたいわ!」

順子「今何時だっけ」

大介「もうじき9時ですね」

順子「まぁ行ってすぐ終電で宿のあるところにいかなきゃならないわね。せっかく3人とも集まってるのに、記事にすらならないじゃない」

大介「はぁ」

順子「あとで個別に取材するしかないかしら……まいったわね」

絹恵「そろそろお開きの時間やけど、ふたりともこられなかったんか」

玄「お忙しかったんでしょう」

咲「あの、私お金持ってないですけど」

絹恵「心配あらへんやろ。だいたいここを取ったの西田さんなんやし」

玄「そうですね。あとのことはおまかせさせちゃいましょう」

咲「いいのかな」

絹恵「ええんちゃうか」

玄「いいことにしましょう!」

咲「はい、じゃあ少ししたら移動しましょう」

咲(ふたりともすみません……)

カラ鉄でも行けばいいのに(東京もんの発想)

店員「お帰りですか?」

玄「はい、もうじき幹事さん来ますので、いろいろそちらにお任せしています」

店員「わかりました、じゃあお会計もそのときで」

絹恵「たのんます」

咲「ありがとうございました」

店員「はい、ありがとうございました~」

照「おかえり」コークスクリュースマイル
玄「」カタカタ

>>90
そういえば今宮女子のふたりが塩尻市のカラオケ店で夜を明かしたとかいうエピソードがあったが、
不可能な気がしてならない(地元民的発想)


咲の家

咲「ただいまぁ」
玄・絹恵「おじゃまします~」

咲父「お帰り咲。ん? その人たちは?」

咲「今日の懇親会で一緒になった人なんだけど、関西にお住まいで明日までちょっと帰れないから、一晩だけお泊りさせてあげたいんだけれど」

咲父「それはかまわないけど、親御さんは大丈夫なのかい?」

玄「あ、はい、連絡済みです」
絹恵「お泊り前提だから問題あらへんです」

咲父「ああ、じゃあゆっくりしていってください。なにぶん父一人子一人にはちょっと広すぎる家ですから」

玄・絹恵「ありがとうございます~」

玄(広すぎる家……?)

絹恵(何かわけありでちょっとさびしい言い方やな……)

咲「すみません、あいている部屋ってここしかなくて」

玄「ここ……」

絹恵「別にかまへんよ」

咲「お布団とか、あとで持ってきますね」

玄「あ、はい。いろいろごめんなさいです」
玄(変な寒気がするよぉ、なんなのかなぁ、夏なのにおかしいよぉ)

絹恵「本当に何もない部屋やけど、なんやろ、誰かが使っていた感じが」

咲「気になりますか?」

絹恵「ああ、無理には聞かん、気にせんといて」

玄「い、言わないでくれると助かります……」
玄(このひんやりと風が吹き抜けてく感じって、やっぱり……)

咲「そうですか? じゃあ、ちょっと行ってきます」

玄(間違いない、ここ、あのチャンピオンが使ってた部屋だ……)

咲「おふとん敷き終わりました。松実さんお手伝いしてもらわなくても」

玄「い、いえ、うち旅館ですし」
玄(こんな雰囲気じゃ眠れないよぉ)

絹恵「まあ堅苦しいことは抜きでええやん。それより、オフロはいってええか?」

咲「あ、はい、それはかまいませんけど」

玄「あ、あああ愛宕さんいいんですかっ?」

絹恵「んー? 何か気になることでも?」

咲「お父さんのことなら気にしなくていいですよ? しばらく外で時間つぶしてくるって、車で今出て行ったから」

絹恵「ほら、できた男はちがうんやで」

玄「宮永さんのお父さん、すみません……」

絹恵「さて、じゃあゆっくりしてきますわ」

咲「はい、どうぞ(にこり)」

玄「あ、あの、愛宕さん」

絹恵「ん?」

玄「わたしも一緒に」

絹恵「ああ、ええよ」

玄「え、ええっ!?」

絹恵「別にあかんことないやん、何かおかしいか?」

玄「別にそんなことは」
玄(こんなぞくぞくする感じのままじゃいられません、ここは愛宕さんのおもちで気を紛らわせるしか)

絹恵「なら決まりやな」

玄「はい! じゃあさっそくご一緒いたしましょう!」

絹恵「ええな、松実さんのその元気のよさそうなところかわええ」

玄「え、えええ!?」

絹恵「事実やないか。まあともあれいこか」

玄「は、はい……」
玄(愛宕さんって、なんだかびっくりさせられるところばかり。でも、おもちが大きい人に悪い人なんていません!)

咲「私、お部屋にいますから、済んだら呼んでくださいね」

絹恵「ああ、そうさせてもらおか」

玄「お願いします」

お風呂場

絹恵「まあ、予想はしとったけど、ふたりだとちょっと狭いな」

玄「でも、入れないことはありませんよ」
玄(うわぁ、愛宕さんやわらかい)

絹恵「そらそうやけど、松実さん」

玄「はいっ」

絹恵「そないにくっついとったら体洗えへんやん」

玄「体くっつけて体洗えばいいと思います!」

絹恵「それどんな変態プレイや」

玄「変態で結構(ワッシワッシ)」

絹恵「ちょ、隙間に石鹸すべっとるっ! っくすぐったいわっ!」

玄「すべったんじゃなくてすべらせたんですよっ! ふふふ、愛宕さん、女同士だからって油断しましたねっ!」

絹恵「ちょ、最初からそういうつもりでっ、ふぁっどこ触って」

玄「これはこれは、お姉ちゃんにも負けないおもちっ」

絹恵「変な力こもっとるやん、それ絶対間違うとるわっ」

玄「いいえ、ここの裏側とか、丁寧に指でなでないと綺麗になりませんよっ」

絹恵「ちょ、なで方なんか変やわっ、ぁっ」

玄「ほらほら、せっかくのおもちだからきれいにしてあげましょお」

絹恵「うぁ、やめ、指の動きだんだんおかしくなっとるやないか、言ったこととやってることがぜんぜん」

玄「おおきなおもちの先っぽが大事なんじゃないですかっほらほら(ぐにぐに)」

絹恵「あ、あかんて、それっ、先っちょだめやぁ、ぁ」

玄「ふう、これでよしと。素敵なおもちでありました」

絹恵「え、もう、終わりなん……?」

玄「終わりです」

絹恵「そか……終わりか……(うずうず)」

玄「さて、私は湯船に」

絹恵「あ、あの松実さん」

玄「はい?」

絹恵「それだけでほんまに終わりなん?」

玄「愛宕さんのおもちは十分わかりましたので」

絹恵「そか……そうなんか」

絹恵「しゃあないな、続きは自分でするか」

玄「(じーっ)」

絹恵「ん、っ」
絹恵(あかんわ、体完全にほてってしもうた。でも松実さんの前でどないして収められるん)
絹恵(お姉ちゃんじゃない人の前でなんてとてもあかん)

玄「愛宕さんまだでしょうか?」

絹恵「なにがまだなんやぁ」

玄「続きを」

絹恵「何の続きやねん」

玄「お体を洗う続き」

絹恵「いわんといてもするからまっといてや」

玄「はい」

絹恵(うう、もうぬれぬれやん、完全にあかんわ)

絹恵(ふっ、うぅ……って、何やっとるねん、松実さんの前で)

玄「愛宕さん?」

絹恵「いわんといてまだやから」

絹恵(でも止められへん。気づかれんように洗いながら慰めるしかない)

絹恵「んっ、ふっ……ん」

玄「(ぼんやり)」

絹恵「ふぁ…っ!? はぁ……」
絹恵(うぁぁ、洗いながらあそこいじるとかじれったいわ)

絹恵「ふぅ……ふぁぁ……」
絹恵(でもあかん、止められへん)

絹恵(ぁぁ、せつなすぎるわぁ、指先の感触だけでだんだんおかしくなってまう)

玄「愛宕さん?」

絹恵「ん?」

cxvxc


玄「まさかとは思いますけど、してます?」

絹恵「してへんわっ」

玄「そうなんですか?」

絹恵「何をいいたいんや?」

玄「いえ、愛宕さんのお顔が真っ赤なので」

絹恵「おフロだから当たり前やろっ!」

玄「では静かに待ちますね」

絹恵「ああ、頼むわ」
絹恵(けどあかん、こんな馬鹿馬鹿しいやりとりしとるはずなのにどんどんせつなさあふれてくるわ)
絹恵(うう、あの部分だけいじりたいわ……でもそれじゃ、あきらかに不自然すぎる)
絹恵(あかんあかん、とっとと洗って何かで気をまぎらわせんと)

玄(楽しみだったんですけど、ちょっと我慢ができちゃったですかぁ)
玄(仕方ないからやりますか)

絹恵「お、終わったで。松実さんどうぞ」

玄「はい、では」

絹恵「ん? その位置やとうちが湯船にはいれへんやろ」

玄「ええ」

絹恵「別にええやろ? ちゃんと入れればええのに」

玄「愛宕さん本当にいいんですか?」

絹恵「なにが本当になのかわからんけど別にええ」

玄「こことかこんなにぬるぬるのままでいいんですかっ!?」

絹恵「ふぁあぁっ!(びくびく)」

玄「あれ? そんなに大きい声だしたら、宮永さんにきこえちゃいますよ?」

絹恵「聞こえるとか聞こえないとかそないなこと気にしとる場合ちゃうやん! 今うちの大事なとこいじったやないかっ」

玄「大事なとこってここですか?」

絹恵「や、やめ、っぁあ!」

玄「こことか、こことかここのことですか?」

絹恵「そ、そんなに、あ、やめ、ぁん、ぁっ!」

玄「うり、うりうり」

絹恵「っく、いやらしすぎや、ふあ、松実さ、やめて、うちもう」

玄「こうして、こうしちゃいたかったんですねっ」

絹恵「っぁ、っっっ!!!(びくびくっ)」

玄「うわ……愛宕さん、いっちゃいました?」

絹恵「っ……ぁ……」

玄「愛宕さん?」

絹恵「あほおおおおお!! いきなりイカせるとかどないなつもりやねんっ!」

玄「ふぎゃああああっ!」(おもちわしづかまれ)

咲の部屋。

咲「ふたりとも仲よさそうだなぁ」

咲「愛宕さんは、お姉さんに安心してもらいたい麻雀がしたいんだったっけ」

咲「松実さんは……どうしてあんなにおびえてるのかな」

咲「でも、優しそうで、あったかそうな人だよね」

咲「せっかく仲良くなれたし、お風呂からふたりが上がったら誘ってみようかな」

咲「麻雀」

あかんでそれはあかんあかん

末原二号機

お風呂場

絹恵「はぁ……はぁ……(///)」

玄「はぁ……はぁ……(///)」

絹恵「松実さん、ええやろこれ」

玄「ふぁぁ、そんなのだめ、貝合わせなんてお姉ちゃん以外とは」

絹恵「そのわりに、ええ感じぬるぬるやないか」

玄「そ、それでもだめぇ、口付けは下でも」

絹恵「あぁ? あのあと、うちのおもちずっと味わっといて、それでこの口やないかぁ」

玄「そ、それでも、これはぁ」

絹恵「浮気とかゆう前に、うちの話、聞いといてくれるか?」

玄「ぁっ、ぁあっ」

絹恵「うちはな、お姉ちゃんに麻雀で必要に、されたいねん」

絹恵「せやけど……お姉ちゃん、、うちのこと、おもちの感触でしか、必要としてくれへん気がしとるんよぉ」

玄「ふぁぁっ!?」

℡「なんでひとんちの風呂でスケベやってるんですかねぇ?」

絹恵「なぁ、松実さん……っ、うち、おもちだけの、女やろかぁ」

玄「愛宕、さ、ふぁぁ」

絹恵「なぁ、っぁ」

玄「そんな、ことない、そんなこと……」

絹恵「嘘やわぁ……松実さん、うちの、うちのおもちしか見とらんかったやないの……」

玄「そんな、こと、ない……だって、あたご、さ、私のこわいの、こわいのっを」

絹恵「宮永さんのことぉ?」

玄「こわいの、やわらかく、してくれてぇ」

絹恵「あたりまえ、やないかぁ。かわいいこ同士、仲よう、してほしいし」

玄「ふぁぁ、だから、だからぁぁ、いい人、優しいひとっておもったのっ……」

絹恵「あかんわ……それ聞いたら体もう熱いわ……」

玄「わ、わたしももお……(お姉ちゃんごめんなさい)」

絹恵「っ、ぁぁぁ!!」

玄「ふぁああああんっ!!」

咲「なんばしよっと!?」

咲「それにしても」

咲「もう1時間立つよね」

咲「のぼせたりしないかなぁ?」

咲「ちょっと様子見に」

ガチャ

玄「あ、今あがったよぉ」

絹恵「いいお風呂やったわ」

咲「ああ、それはよかったです。でもちょっと長かったですよね」

玄「あ、それはその」

絹恵「ええやない、ゆっくり語りあえたし」

咲「そうなんですか。じゃあ、私も語り合っていいですか?」

玄「ふえ?」

絹恵「語り合うってどないなことしてやん?」

咲「麻雀に決まってるじゃないですか」

玄(やっぱりぃぃぃぃぃぃ!!!!)

やめーや、また末原さん生み出すのやめーや

絹恵「宮永さんじきじきに見てくれるん?」

咲「お役に立てるかわかりませんけど」

玄「あ、ああの、私」

咲「お父さんもうちょっとで帰ると思うけれど、しばらく3麻でいいかな?」

玄(やっぱりだめ、逃げられない!)

絹恵「ええで。松実さんもええよな」

玄「は、はひ……」

咲「じゃあ、始めようか(にこり)」

絹恵「おー!!」
絹恵(咲ちゃんうれしそうやわ。よっぽど麻雀好きなんやな)

玄「おー…」
玄(笑顔が怖い、悪い予感しかしない)

くろちゃーレイプ!ドラを増やされたくろちゃー

雀卓

咲「ツモ! 嶺上開花ツモタンヤオ、1300・2600です」

絹恵「あちゃぁ、親かぶりやわ。すごいなぁ、3麻でもこんなに嶺上開花決められるんやね」

咲「3麻のときも結構ありましたので……」

玄(これでもうオーラスなのに1度も和了れてない……ドラはいっぱいくるのに)
玄(完全に焼き鳥状態でしかも……)(ウルウル)

絹恵「松実さん大丈夫? 目の焦点あってなさそうだけど」

玄「は、はひ……」
玄(今ので……ちょうど手持ちの点が0点……)

絹恵「せやな、これでオーラスや、ちょっと点差ひどいけどがんばるわ」

咲「うん……愛宕さん、松実さん」

玄「はい!?」
絹恵「なんや?」



咲「麻雀って、楽しいですよね!」

ウザすぎィ!畜生道へ落ちろ

くろちゃーはレイプされてるのが良い女なんだよ


順子「はぁ、結局個別に取材したんだけれど、松実さん相当ショックだったみたいね」

順子「お姉さんも引退した今、阿知賀は来年大丈夫か心配ね」

順子「でもそんなにあの宮永さんって怖い打ち手なのかしら」

順子「そりゃ、嶺上開花の確率は異常だけど、だからって別に」

大介「宮永照の妹相手じゃ仕方ないんじゃないですかね」

順子「本人が妹じゃないって言ってるのに妹扱いはないわ」

大介「はぁ」

順子「でも、逆に愛宕さんはお姉さんの後を背負って立てるくらいに頭角を示しつつあるし」

順子「こちらはとても楽しみね」

大介「眼鏡美人でおまけにお姉さんよりはるかに巨乳」

順子「そんなことはどうでもいいわ」

大介「……」

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gf

さて、ここで〆ます。

続きとかそういったのは書ける保障ができませんので、
これでおしまいになります。

おつ

たぶん気が変わったら別スレで書くかもしれませんが、
この場は寝て起きて帰宅の路につくくらいしか思いつかないので、
続きは関連した別タイトルにしたほうがしっくりきそうな感じです。

結構ぶっつづけで書けるものと驚いているので、次はもうすこし安価ネタを増やしたいと思ってみています。

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