妹「お兄ちゃん、待って……」(209)

妹「あぅっ!」

兄「……」

妹「えへへ……」

兄「……チッ」

妹「……ごめんなさい」

俺「あぅっ!」

妹「……」

俺「えへへ……」

妹「……チッ」

俺「……ごめんなさい」
ガチで俺こんな感じ

兄「早く歩けよ」

妹「うん…」

兄「ったく、なんでお前の病院に付き合わなくちゃいけないんだよ」

妹「今日は家族の人が誰か居ないとダメだから……」

兄「あー!もう!」

妹「っ…」ビクッ

兄「やってらんねえ、大体俺が悪いわけでもないのにこの糞暑い中歩くとか馬鹿じゃねぇの」

妹「ごめんなさい…」

兄「うるせぇよ」

兄「親父も糞ババアもとんだ置き土産をくれたもんだ」

妹「……」

兄「てめぇら死ぬだけならいいけど、こんな手間だけ残していきやがって……」

兄「金もねーし、最悪だ」

妹「……ごめんなさい」

兄「っだあああああ!すぐ謝るんじゃねぇ!」

妹「……」

兄「つーか、俺とは何の関係もない奴の面倒を何で俺が……」

兄「くそが…、考えるだけでイライラする…」

妹「今日の御飯頑張って作るから……」

兄「んなのあたり前だろうが」

妹「…うん」

兄「医者の言ってることもあてにならねーしなあ、行く意味感じねーよ」

妹「…そうだね」

兄「詳しい説明されても俺にはどうすることもできねーじゃねーか」

妹「…でもっ!」

兄「うるせーうるせーわかってるよ、どうせ何かあった時の為だろ?知ってるよそんくらい」

妹「…うん」

兄「あーあ、かったりぃ……」

――



医者「ということで、妹さんの体調は少しずつ悪くなっていってます」

兄「はい、わかりました、自宅では具体的にどのような事をすればよろしいのでしょうか?」

医者「今は安静にして頂き、様子を見るのが最善としか言えませんね」

兄「わかりました、できるだけ静養させるよう心がけます」

医者「早く良くなるといいですね」

兄「そうですね……」

医者「親御さんが居ないという事から、精神的な部分も弱っていると思うので、お兄さんが心の支えになってあげられたら、と思います」

兄「わかりました」



兄「帰るぞ」

妹「…うん」

兄「いつも通り安静にしてろってさ」

妹「…そっか」

兄「そんな事聞きに来てるわけじゃねーのにな、つかえねぇ」

妹「…いつもごめんね」

兄「だからすぐ謝るな、むかつくんだよ」

妹「…うん」

兄「あー……くそ」

兄(ほんと、ばかみてぇ)



コンコン

妹「お兄ちゃん、御飯出来たよ?」

兄「後で食べる」

妹「たまには一緒に…」

兄「食わねーよ」

妹「そっか……」

兄「後片付けは自分でやるから適当に食って部屋戻ってろ」

妹「…わかった」

トットットッ

兄「……」

―お兄さんが心の支えになってあげられたら、と思います

兄(できたら苦労しねーよ…、タコ)

兄(まったく……、飯でも食うか)

トットットッ

兄「…毎回病院の付添い行った日は気合い入ってるな」

兄(あいつなりの気遣い、か)

兄(気遣わなくちゃいけないのは俺の方なんだけどな)

兄「…はぁ」

兄(夏休み明けまでだっけか…、田舎で静養させるか決めるのは)

兄(あいつとしてはどうなんだろうな…)

兄(ここまできつく当たってたら家から出たくもなるだろう)

兄(静養の話があがった時にあいつは絶対に家から離れないって言ってたからな…)

兄(同じ家に住む俺が糞な人間だったら田舎に逃げたくもなるだろう)

兄(まったく…、損な役回りだ)

兄(あいつの中で俺は最低な人間として刻み込まれるだろうが、それも仕方ない)

兄(あいつが元気になれるなら、俺はそれで――)

パタン

妹「―あっ」

兄「…っ」

妹「ごめんなさい……」

兄「…なんだよ?」

妹「ちょっと忘れ物しちゃって……」

妹「えへへ……」

兄「早く戻れよ」

妹「うんっ」

トットットッ

兄(飯、美味いって言ってやりたかったな)

兄(でも、もうそれも叶わない)

兄(…ちくしょう)

~♪~~♪

兄「ん、おばさんか」

兄「はい」

叔母「元気でやってるかい?」

兄「俺はまぁまぁだ」

叔母「そうかい、妹ちゃんは?」

兄「少しずつ悪くなってる、医者は安静にしてろってさ」

叔母「……今起きてるの?」

兄「めんどくせぇけど呼んでみるわ」

叔母「ほんとにあなたって人は……自分の妹をなんだと!」

兄「うるせーよ」

―コンッ

妹「なぁに?」

兄「叔母さんが電話代われってよ」

妹「うん、入って」

男「まずこのssにて注意していただきたいことが」

1、>>1はss初心者。「いくらなんでもこれはないわ」とか「キモ過ぎる」
とか思った人はブラウザの戻るを押してください。
2、メタ発言があります。ご容赦ください。
3、更新が遅くなります。

男「まあこんぐらいか。あとは…まぁキャラの設定としては>>1の知り合いなどが使われている。
  ちなみに主人公の設定はほとんど作者だ。」

男「次から口調かわる」

男「じゃぁ温かい目で見てやってください。はじまりはじまりー」

妹「こんばんは、お電話代わりました」

兄(いつも通り綺麗な部屋だな)

妹「ううん、そんなことないよ」

兄(ぬいぐるみ、また買ってやりたいな)

兄(でも次の誕生日は、もう田舎に行ってるかもしれないな…)

妹「もう少し考えてみるね……、私この家が好きだから……うん、またね」

兄(早く行けばいいのに、まったく)

妹「お兄ちゃん、ありがとう」

兄「なんて?」

妹「予定を早めて来ないか?って言ってたけど……」

兄「向こうがそう言ってるなら早く行けばいいじゃねーか」

妹「でも、私は……」

兄「はいはい、面倒だからいいよ、じゃあな」

妹「……お兄ちゃん」

兄「あ?」

妹「おやすみなさい」

兄「……」

―パタン

兄(どうやってあいつを田舎に行かせるか……)

兄(これ以上きつく当たると身体に影響が出そうだしな……)

兄(俺は…)

兄(俺は、どうしたらいいんだよ…)

兄(このまま家に残ることになれば、俺が居ない時間あいつを一人にさせてしまう…)

兄(何かあった時に俺にはどうすることもできない…)

兄(それだけは避けないと…)

兄(どうすればこの家を出てくれるんだ……)



――どうすれば

―コンコン

妹「お兄ちゃん、お風呂どうぞ」

兄「寝たんじゃねーのかよ、勝手に入るから放っておけ」

妹「うん、ごめんね」

兄「ったく、どいつもこいつも」

妹「…あとね」

兄「なんだよ?何か言いたい事でもあんのか?」

妹「何かあったら私でいいなら話してね、お兄ちゃんが悩んでるの見てると辛いから……」

妹「こんな妹に言われても説得力ないよね」

兄「……」

妹「ごめんね、おやすみなさい」

トットットットッ…



兄「ぐすっ……」

兄(ちくしょうっ!……ちくしょう……っ)

――



父「これはお前の妹になる子だ、ちゃんと面倒みてあげるんだぞ」

幼兄「うん、わかった!」

父「何かあった時はお前がしっかり守ってやらないとだめだからな」

幼兄「俺強いから大丈夫だよ!」

父「そうか、それなら安心だな」

母「よろしくね…ほら、こっちきなさい」

幼妹「ぅ……」

幼兄「よろしくな!」

幼妹「……」ビクッ

幼兄「んーっと…んーっと…こっちきて!」

母「あらあら……」

父「あんまり遠く行くんじゃないぞー」

幼兄「ほら見て!」

幼妹「……わぁ!」

幼兄「ここは俺の秘密の場所だ!」

幼妹「お家いっぱい見える…、向こうのお山も…」

幼兄「すごいだろー、内緒だからな!」

幼妹「うんっ!」

幼兄「今日から俺の妹だから特別だぞ!」

幼妹「うん、ありがとう…」



――おにいちゃん

――



兄(朝、か)

兄(結局あのまま寝ちまったのか……)

兄(それにしてもあの夢……あれからもう十数年)

兄(思えば短かったな)

兄(シャワーでも浴びてくるか…)

面白いからお前のかーちゃんにも読ませてやれよ

兄(俺はあいつを守ってやれなかった)

兄(今も苦しい思いをさせている)

兄(…他に何かやりかたはなかったんだろうか)

兄(朝から憂鬱だ)

―トットットッ

妹「あ、おはよう」

兄「ああ、何してるんだ」

妹「朝ごはん作ってるの、もう少しでできるから…」

兄「後で食う」

妹「うん、わかった」

―パタン

兄(頼むからそんな悲しそうな顔しないでくれよ…)

兄(くそ…)

仕事キリつけて家帰る、残ってたらあとでまた

>>37
かーちゃんいねーんだわ

ただいま
ほしゅさんくすこ
着替えてから書き始める

兄(このままだと妹に精神的負担をかけてしまう……)

兄(もしかして俺の言動が妹を引き止めている原因になっているのか…?)

兄(いや、昨日のあの一言からそう感じ取れた気もする)

兄(そうだとしたら田舎に行くように素直に言った方がいいのか)

兄(その方が妹への負担も少ないし、何より早く田舎に行かせることができる)

兄(遠まわしに聞いてみるのが無難か)

――パタン

兄「今朝は何を作ったんだ?」

妹「…えっ?」

兄「朝飯だ、何を作ったんだよ」

妹「た、大したものじゃないけど、昨晩のあまりものとお味噌汁を…」

兄「そうか……なんだその顔は」

妹「あ、いや…お兄ちゃんがこんな事聞いてくるの久し振りだなあと思って…」

兄「同じ家に居れば朝飯くらい聞くこともあるだろう」

妹「そ、そうだよね!」

兄(嬉しそうな顔しやがって…)

兄「ところで、昨日叔母からの誘いを断ってた理由って何かあるのか?」

妹「ん…、やっぱり気になる?」

兄「気になるわけじゃないし、お前の面倒を見るのも楽じゃない、俺としては早く田舎に行って欲しいからだ」

妹「うん…そうだよね」

兄「それで、なぜ断った?」

妹「……」

兄「なんで黙っているんだ」

妹「この家にはお兄ちゃんとの思い出が詰まってるから……」

兄(やはり名残惜しいだけか)

兄「そういう下らない事なんか忘れてさっさと田舎に行け」

妹「あとは――………」

兄「なんだ?よく聞こえなかった」

妹「ん、ごめんなさい…やっぱりなんでもない」

兄「はっきり言え、そういう曖昧な返事をされるとイライラすんだよ」

妹「ぅ……」

兄「早くしろよ、俺だって早く部屋に戻りたいんだよ」

妹「あの……その……」

兄「あーうぜぇ…早く言えよ!」

妹「――――――いの」

兄「あんだよ、きこえねーよ!」

妹「お兄ちゃんと離れたくないの!」

兄「……は?」

妹「お兄ちゃんと一緒がいいの!だからここに居たいの!」

兄「は…あ、え?」

妹「はーはー…」

兄「あんなに…俺に嫌がらせされても…、悪口言われてもか?」

妹「…だって、演技だってわかってたもん」

兄「――なっ!」

妹「事ある毎にすごく悲しそうな顔するし…口で何言ってても顔が本気じゃなかったから……」

兄「……っはぁ」

妹「他の人にはわからないと思うけど…、悩みがあって仕方なくこういう事をしてたように思えるの」

兄「こんだけ一緒に居たらわかるもんなんだな…」

妹「だから…ぐすっ…何かあるなら相談して…ほしかった…のに……」ペタン

兄「…そうだよ、演技だよお前を田舎に行かせたかったから…辛く当たってた」

妹「もう少し続いてたら……本当に嫌われちゃったと勘違いしてた…よぅ…」

兄「……心配かけてごめんな」

兄「お前に早く田舎に行って欲しかった、落ち着いた場所でゆっくり治療に専念できるように…」

妹「…うん」

兄「俺だってお前の事が心配だ、このまま学校が始まったら家に一人残して俺は外に出ることになる」

兄「俺にはそれが不安でたまらない、お前にもしものことがあったら……」

妹「大丈夫…なのに」

兄「だから、田舎に行ってくれ」

兄「頼む……」



妹「―――いや」

兄「え?」

妹「いやって言ったらどうする……?」

兄「どうって……困る、なあ」

妹「ぷ、あはは」

兄「なんで笑うんだよ!」

妹「あーおかしい……他に何か答え方なかったの?」

兄「だって、お前の意見を尊重するって田舎側は言ってるし…、俺もお前を叩き出すことはできないだろ…」

妹「だからって困るって言うのは…あはははは」

兄「この馬鹿野郎!こいつめ!」

妹「やーだぁ!くすぐったいよぅ…あはははは」


お互い本音で語り合う事で、気持ちを察することができたと思う

妹にはよく考えて田舎に行ってもらおうと思う

もちろん無理にでなく、妹なりの考えがまとまった時に……

あれから数日後、妹と普通に会話をするようになっていた

が、妹に前の件でちょっかいを出されることが多く、頭が上がらない事が多かった

妹「お兄ちゃん見て、夏祭りだってー!」

兄「お前は留守番な」

妹「えー!なんでー!」

兄「ほら、まだ通院中だろ?お前の分まで楽しんできてやるから、な?」

妹「家に私一人残してもしものことがあったらって不安になっちゃうのに?」

兄「ぐぬぬ……」

妹「一人でいくなら一緒に行こうよ、ね?」

兄「しかたねーなあ…、体調良かったらな?」

妹「やった!」

夏祭りは数日後、町はその準備で盛り上がってる所だった

俺も友人からの誘いはあったものの、妹と一緒にいなきゃいけないのを理由に断っている

どちらかといえば、妹と一緒に祭りを歩く方が個人的に楽しいからで、シスコンと言われようが楽しいものは仕方ない

それはさておき、家の中でも夏祭りの準備をする為に妹がはしゃいでいた

妹「お兄ちゃんこの浴衣とこっちの浴衣どっちがいいと思う?」

兄「どっから引っ張り出してきたんだそれ」

妹「少し前からあったもーん!」

兄「片方は中学の時に見たな、サイズ大丈夫なのか?」

妹「うん、全然平気!」

兄「成長してないんだな、どこもかしこも」

妹「失礼なー!少し身長のびましたー!」

成長してないものは仕方ない、特にその控え目な部分とか

なんてことはあえて言わないことにした

俺「あぅっ!」

俺「……」

俺「えへへ……」

俺「……チッ」

俺「……ごめんなさい」

ガチでこんな感じ

ーーーーーーーーそして夏祭り

ワーーワーーーーーー

妹「お兄ちゃん!あっち見よ!」

兄「あー待て待て!急かすな・・・」

妹「わー、これキレー・・・」

兄「ん?なになに?」

俺「おい、あの娘かわいく根?w」

ピョマエ「ビュヒヒドボォwwwwwwヤリますかwwwwww」


俺「それじゃ」

妹「ん?お兄ちゃん?」

俺「」バシッ

妹「え?!ムグムグ」

俺「」ズルズルズル

妹「え?・・・いや!!!助けて!!!!!!!!お兄ちゃん!!!お兄ちゃん!!!!!!!!!!!」

俺「お兄ちゃんは来ないセヨ。」ボロン

妹「ひっ!!?」

ーーーーーーーーーーーー事後

妹「」放心

俺「フウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウ」

ピョマエ「あー気持ちよかったニダwwwwwwwwwwwwww」

俺「こいつどうするセヨ?」

ピョマエ「おすそわけニダ」

ピョマエF「フヒヒwwwここにチョッパリ便器があるときいてw」

ピョマエO「楽しみむニダwwwww」

俺「ほどほどになセヨ。」

兄「おーい、妹ー? たくどこいったんだ・・・」





その後、妹は戻ることはなかった。後日、外見からは識別できないほど凄惨な状態で遺体が発見された。



fin

妹「夏祭り久し振りだなあ」

兄「中学の時は一緒に行かなかったからな、去年はお前体調悪かったし」

妹「大丈夫ですぅ、今年はちゃんとでーとしてあげますからぁん」

兄「あ、あのなあ、デートって言うのはなあもっとこう…」

妹「あはは、照れてるー!お兄ちゃん可愛い!」ツン

兄「この野郎ー!純粋な俺の心を弄びやがって!」

妹「弄ぶ方は面白いのです!」

たった一人の家族と過ごす、こんな時間が楽しかった

――そう、だからこそ何よりも大切にしたかったはずなのに

兄「あんま寄り掛かるなよー、重いぞー」

妹「…っはぁ…っはぁ……」

兄「え…おい、どうした!おいっ!」

束の間の安らぎは、非情な現実の前に失われる

え?なんで俺が死ねとか言われなきゃなんないの?

せっかくピョマエたちも出してあげたのに・・・

感謝の一言でもないの?クズ

>>153
ごめんなさい
ありがとう 続きが読みたい

>>156
胸糞悪くなるから謝んな

>>160
しね

俺に伝えられた妹の状態は衰弱による意識障害とのことだった

兄(さっきまで楽しそうに笑っていたのに……)

兄(あいつが何をしたんだよ…)

兄(何であいつを助けてくれないんだよ……)

兄「誰か…助けてくれよ……」

存在するのかも不明な神の前に心の内を打ち明ける

そして闇の中に吸い込まれるように消えていく

>>164
あ?ヤツザキにされたいの?
オマエと俺のホモss書くぞボケゴミ

赤いランプが消え、医者が足音静かにこちらに向かってくる

兄「妹は……」

医者「ご家族の方は大分衰弱していた様子です、暫く安静にしていれば体調は良くなると思いますが、油断はできません」

兄「そうですか、ありがとうございます…」

医者「何か精神を病んでたのでしょうか?」

兄「いえ、特にそのようなことは…」

医者「なるほどわかりました、今後精密検査をすることで病状を明確にしていきましょう」

兄「ありがとうございます」

―パタン

兄「…大丈夫か?」

妹「…お兄ちゃん?」

兄「ごめんな、俺がもう少し早く気付いていたら……」

妹「ううん、お兄ちゃんと夏祭り行きたかったから……無理しちゃった……ごめんね」

兄「いいんだ…、お前は何も悪くないんだから…今はゆっくり休んどけ」

妹「ごめんね……」

兄「何か欲しいものはあるか?」

妹「ん、今は……そう」


――お兄ちゃんが傍に居てくれたら、それでいい

――数日後

夏祭り当日、俺は妹の頼みで夏祭り会場である神社に来ていた

頼みというのは、同じお守りを二つ買ってきて欲しいというものだった

すぐに買って戻るつもりだったが、俺は同じところを廻っている気がしていた

兄(何度も来たことがあるのに、なんで俺は迷っているんだ……)

いつも通りの神社、そして数十分歩いて辿り着くのは人気のない境内

明らかにおかしい、何かが違う

柱に背を預け息を整える

目の錯覚か、何かが闇の中で動いた気がした

――気のせいではない、闇の中を駆けていた『それ』は不意に俺の目の前に姿を現した

目を疑った、自分は夢でも見ているのではないかと

そこに存在していたのは、たった一人の家族

そう、俺の妹だったから

妹「何を驚いている、人間よ?」

兄「お前……こんなところで何――」

腹部に鈍痛を感じる

妹「お前とは口の利き方がなってないぞ、人間」


――何が起こっているのか理解ができなかった

兄「なんでっ……こんなっ…!」

妹「ふむ?この身体の持ち主と知り合いか?」

兄「知り合いも何も、俺の妹だろうが!」

妹「なるほどなるほど、これはすまなかった」

兄「っ……冗談にしては出来が悪いぞ…」

目の前にいる『妹の姿をした何か』は静かに手を差し伸べる

その手を掴んだ時、俺の腹部から鈍痛は消えていった

妹「この身体の持ち主は少々特別での。」

兄「なんであれ納得できる理由を説明してもらおうか…」

妹「まったく…口の利き方には気を付けた方がよいぞ、人間」

兄「くっ……」

妹「まぁよい、この人間は昔から儂を宿しておったが、先日からどうも調和が取れぬ様になってしまってな」

兄「何を言ってるんだよ……」

妹「おまえさんにわかるように説明するならそこにある石造、あれが儂じゃ」

指差された先、そこには神社に奉られている九尾像

兄「すまんが、わけがわからない」

妹「理解力に乏しい人間じゃのう…」

よし、日付変わったら逃走する

ネタばれすると>>1が自宅規制だったので代わりに自己流書きましたが方向性違い過ぎて無理でした
>>1に期待してた皆さんありがとうございました

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