蒲原「ワハハ……センター試験失敗したぞ」(115)

蒲原「今年は諦めるかぁ……」

蒲原「ワハハ……県大会の最後で何もできなかったからなー」

蒲原「結局失点して終わったし……」

蒲原「はぁ……」

蒲原「ゆみちんは麻雀で推薦とかとって大学いくのかなあ……」

蒲原「ワハハ……勉強も麻雀もダメダメだぁ……」

蒲原「はぁ……」

蒲原「あっゆみちんだ」

蒲原「一応センター試験は受けたみたいんだけどねえ……」


蒲原「やっほーゆみちん」

加治木「おう、蒲原」

蒲原「ゆみちんってどの大学受けるんだっけ?」

加治木「その……まあ」

蒲原「ん?(いいづらいのかな?)」

加治木「千葉大の……医学部だ」

加治木「そういうことだ」


蒲原「……」

蒲原「……へ?」

加治木「地元を離れるのはちょっと辛いが……」

蒲原「はぁ……いやーまったくすごいよゆみちんは!」

蒲原「医学部って、ワハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」


加治木「蒲原が壊れた」

ペラッ

加治木「んっ?何だこれは」


センター試験 自己採点表
蒲原智美

国語 102
数IA 87
数IIB 62
英語 151
リスニング 18
生物 70
化学 80
日本史 74


加治木「……(何と言えばいいんだろう……)」

加治木「……(それにしても字が汚いな……)」

加治木「あの、か、蒲原」

蒲原「ん?」

加治木「こ、これ……落としたぞ」

蒲原「……見たの?」

加治木「え、あ……」

蒲原「正直に言って欲しいなー、なんてね、ワハハ」

加治木「あ、まあ……見た、が」

加治木「ていうかお前、前日に何してた?」

蒲原「え、いや、まあ……ワハハ」

加治木「笑って誤魔化すな」

蒲原「すいません……」

加治木「前日の夕方、学校が早く終わって、お前から電話がかかってきた」

蒲原「ワハ……」

加治木「『入試の前日はリラックスするのが必要だから今から麻雀をしに行こう』、と」

蒲原「はい……」

加治木「何時までやってた?」

蒲原「深夜1時です……」

加治木「バカかお前は!!!」

蒲原「……!」ビクッ

加治木「寝たのは何時だ」

蒲原「いやー、ね、何というか……」

蒲原「麻雀やってたら、ね、興奮して……」

蒲原「久しぶりに当たって……ワハハ」

加治木「はぁ……そんなんじゃ取れるものもとれるわけないだろ」

加治木「しかし国語のこの点数……」

蒲原「最初に漢文を解いたんだよ」

加治木「ああ」

蒲原「ここまでは簡単だったな、で、次の古文」

蒲原「内容一致の問題があるじゃない」

蒲原「時間に余裕があったから少しじっくり考えてたんだよ」

蒲原「……気づいたら、50分経ってた」

蒲原「寝ちゃってたんだろうな……ワハハ……」

蒲原「……もうそこは適当にマークして、小説にいったよ」

蒲原「でも小説も焦ってぜんぜん解けなかったなあ……」

蒲原「現代文は……全部3にマークして提出したよ……ワハハ」グスッ

蒲原「あれ……涙が……」

ニッコマくらいなら受かる点数だろ

加治木「さすがにこればかりは、お前が悪い……」

蒲原「そんなことわかってるよ……ワハハ」

加治木「で、どこを受けるつもり(だったん)だ?」

蒲原「まあ……九大の農学部だ(った)よ……ワハハ」

加治木「……諦めろ」

蒲原「来年頑張るよ……」

蒲原「で、ゆみちんはどうだったの?」

加治木「まあベストとはいい難いが、お前よりは実力は出せたとは思う」

加治木「……あれ、点数表がない」

蒲原「え?あれ落としたの?落としたら結構ヤバいんじゃ……」

加治木「……あれ?あれ?」アセアセ

モモ「先輩、すごいっすね!」ピラッ

加治木「モモ……!お前何時の間に……!」

蒲原「まぁまぁ、あってよかったじゃん、ワハハ」

加治木「早くそれを返せ」

モモ「部長、先輩すごいっすよ」

蒲原「ほう、どれどれー?」


【風越女子】

池田「これなんだし??」 ペラッ

池田「かじきゆみ・・・ 鶴賀のアイツだし!!」

池田「アイツには点数毟られた恨みがあるし!!」

池田「華菜ちゃん良い事思いついちゃったし!!」 ピコーン!

センター試験 自己採点表
加治木ゆみ

国語 174
数IA 97
数IIB 91
英語 200
リスニング 40
生物 88
物理 97
地理 84


蒲原「」

蒲原「」

蒲原「に……ひゃく……」

笑えよ、蒲原

蒲原「」

加治木「……」ドヤッ

モモ「……先輩、今一瞬本心が顔に出てたっす」

蒲原「……ゆみちん、一瞬ドヤ顔したな」

加治木「えっ、いやあ、その……」

蒲原「ゆみちんでもやっぱりいい点とったら嬉しいんだね」

モモ「先輩のかわいい一面っす」

加治木「いや、お前ら勝手に……い、言いがかりだそれは!」

さすが竹井さんの彼女は可愛いな

>>52

モモ&キャプ「うっとおしいハエ共め・・・!!」

~1年後~

蒲原「ワハハ、思えばあの時悔しい思いをしていてよかったと思うぞ」

蒲原「ワタクシ、蒲原智美は今、こうして京都大学農学部を目指して地獄の一年間を生き抜いてきました」

蒲原「ゆみちんは千葉大の医学部ではなく、結局京都大学の医学部に合格しました」

蒲原「今度はゆみちんの後輩として、京都大学の麻雀部の一員として戦いたい、と思えました」

蒲原「ゆみちんは麻雀に講義に色々と忙しそうです」

蒲原「自分にもそういう忙しいキャンパスライフが待っていると思うとワクワクしてなりません」

蒲原「では、今日は明日のセンター試験に向けて早く寝ましょう」

~3日後、駿●予備校にて~

蒲原「ワハハハ!やったぞ!やったぞ!」

蒲原「ワハハハハ!!ワハハハハハ!!!」

久「うるさいわよ、蒲原さん」

蒲原「ワハハハハ!!ごめんごめん!!」

久「ところで、結果はどうだったの?」

センター試験 自己採点表
蒲原智美

国語 174
数IA 95
数IIB 93
英語 188
リスニング 44
生物 90
化学 92
日本史 82


久「へぇ~凄いじゃない」

蒲原「ワハハハハ!!待ってろよ!ゆみちん!!」

蒲原「待ってろよ!!!京大農学部!!ワッハッハッハ!!!」

~蒲原宅~

蒲原「さて、勉強勉強っと」

蒲原「あっ、ポスト見に行かなきゃな」

蒲原「たしか受験票は今日届くはずなんだけど……」


蒲原「あっ、あったぞ……」ホッ

農学部行った奴

ってきり農業水産系の職場にでも行くのかと思ったが
なんも関係ない会社だった・・・

蒲原と突き合いたいとは思わないが

付き合いたいとは思う

理学部→より非生物に特化→工学部

より生物に特化

農学部




なのに一般的な
農学部イメージ悪すぎてワロタ…

~入試当日~

蒲原「さて……」

蒲原「さすがに緊張するな……ワハハ」

蒲原「でも、この一年、自分のやってきたことを信じてるぞ……」

久「まぁまぁ、そんなに気負わず、
リラックスしてがんばろ、ね?」バンッ

蒲原「おっ、びっくりするなあ、いきなり背中を叩くのやめてくれよ」

久「ごめんごめん、でもあんまり緊張してたから」

蒲原「ワハハ」

>>76
数学科は理学部?

蒲原「ところで君はどこの学部を受けるんだ?」

久「医学部よ」

久「残念ながら去年は落ちちゃったけどね」

蒲原「医学部?すごいなー、ワハハ」

蒲原「ゆみちんと一緒だ」

久「そうだったの?」

久「現役で通ってるんだもの、凄いわ」

蒲原「ワハハ、ゆみちんが凄いって言われると何かうれしいなー」

久「そろそろ時間ね、医学部と農学部は会場が別だから、また後でね」

蒲原「ああ、お陰でリラックスできたな、ありがとう」

久「私もプレッシャーに弱いから、蒲原さんと話せて緊張がほぐれたわ、ありがとう」

蒲原「じゃ、お互いがんばろう」

久「ええ」

蒲原「ワハハ……センター試験失敗したぞ」
蒲原「ワハハ……センター試験失敗したぞ」 - SSまとめ速報
(http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1342278694/)

蒲原「ワハハ…彼氏に殴られたぞ」

蒲原「ワハハ、サンポールとドメスト混ぜるぞ」

これはひどい

~二日目終了後~

蒲原「ワハハー……」フラフラ

久「あ、あはは……」ヘトヘト

蒲原「難しかったな、ワハハ……」

久「英語は首が凝って大変だったわ……」

蒲原「ワハハ……」

久「……」

蒲原「……」

久、蒲原「「はぁ……」」

蒲原「さて、長野に帰ろう」

久「受かってる気がしないわ……」

蒲原「ワハハ……」

蒲原「そういえば、合否ってネットで見れるんだったよね?」

久「確かにそうだったね、今の時代便利になったよねえ」

蒲原「昔から生きてきたような言い草だな……」

部長はババ臭いところが良い

~合格発表~

蒲原「さすがに緊張するな……」

蒲原「さて、あと15分あるぞ、ワハハ」

蒲原「とりあえず……」


prrrr…

久『もしもし』

蒲原「ワハハ、緊張してかけちゃった」

久『緊張しちゃうね』

蒲原「ワハハ……」

久『奇遇ね、私も蒲原さんにかけようとしてたところなの』

蒲原「ワハハ……どうして?」

久『なんでかねえ……』

久『多分、私たちに似たようなものを感じたからじゃなかしら』

蒲原「ワハハ……そうかもなぁ」

久『私、こう見えてもプレッシャーに弱いから……去年は大失敗しちゃったの』

蒲原「へえ、意外だなあ」

蒲原「自分はね、まあ……」

……

蒲原「こんなことがあってセンターを失敗してから浪人したんだよね、ワハハ」

久『ぷはははは!なにそれ!』

蒲原「笑うなんて酷いじゃないか!」

久『あはは、ごめんごめん、でもしょうもないなー、って』

蒲原「ワハハ……しょーもないって……」

蒲原「15分経ったな、ワハハ……」

久『そろそろね……ああ緊張する』

蒲原「そうだな……ワハハ」

久『じゃ、そろそろ』

久『あ、合格してたらまずは誰に連絡するのかしら?』

蒲原「そりゃあ……もう心に決めてるよ」

蒲原「あ、合格したら一緒に麻雀部でがんばろうな!」

久『そうね!きっと合格してるわ!』

リアルにセンター試験受けた人間からしてみれば
臨場感半端無いんだが

加治木「あれから蒲原からは連絡がない」

加治木「蒲原……今頃どうしてるのかな」

加治木「またセンター試験であんなヘマはやらかしてないか……」

加治木「大学生活は忙しいが、やはり良いものだ」

加治木「アイツにも……ただ家業を継ぐんじゃなくて、大学生活を楽しんでほしいな……」


pppppp… pppppp…

加治木「着信だ…誰からだろう」


おわり


久『ゆみ!私よ!!』

加治木「おおっ!」

たまには理不尽な目に遭わない蒲原さんを書きたかっただけです
どう解釈するかは自由です
しかし、僕の中では蒲原さんは少なくとも不幸ではありません
最後までお読みいただいた方、ありがとうございました


お前らワハハ大好きだな(白目)

>>111
恐ろしい子!

ワハハと藤子不二雄展に行きたい

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