冬馬「ありったけの感謝を込めて」(113)

立ったら書く

「お疲れ様でーす」

「おう、お疲れ」

今では見慣れた仕事の帰りの風景
昔の俺では見慣れなかった風景
昔はこんな寂れたステージではなく、もっとキラキラとした大歓声の中で歌ってた
たまにふと思い出すあのファンの歓声

今では遠い夢
楽しかった……だけどもの足りなかった……

そういやもの足りない何かにに気づかせてくれたのがあんただったよな

感謝してもしきれないこの気持ち
だけど恥ずかしいからあんたの前では絶対言えないこの言葉

………ありがとう

そう心の中で呟いた

あーいしてるッ!愛してるッ!


「冬馬、何をしてるんだい?」

そう問いながらいくつかの荷物の間から俺の愉快な同僚が出てくる

「あぁ、北斗か…いや、ただ昔の事を少し思い出してな」

「昔の事?あぁ…君の事だプロデューサーさんの事でも考えていたんだろ」

「!?……べ、別にそんなんじゃあねぇーよ」

「わかりやすいな、冬馬は」

そう北斗は笑いながら言った
何がおかしんだよ……何だかイライラとしてきた
つうか終わったならとっと帰れば良いものを何でいまだに残ってんだよ

……だけど何でだろう、こんな馴れ合いも嫌いじゃない

昔の俺じゃ本当に考えられなかったよ

                | │                   〈   !
                | |/ノ二__‐──ァ   ヽニニ二二二ヾ } ,'⌒ヽ
               /⌒!|  =彳o。ト ̄ヽ     '´ !o_シ`ヾ | i/ ヽ !
               ! ハ!|  ー─ '  i  !    `'   '' "   ||ヽ l |
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 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄'`'` ̄ ヽ {  |           !           |ノ  /  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               ヽ  |        _   ,、            ! , ′
                \ !         '-゙ ‐ ゙        レ'
                  `!                    /
                  ヽ     ゙  ̄   ̄ `     / |
                      |\      ー ─‐       , ′ !

「そういや彼ハリウッドから帰って来たんだって?」

「!?……本当か?いつ」

「痛いって冬馬」

「あ、あぁ悪い…」

……気がついたら俺は北斗の襟を思いっきり掴んでいたようだ
俺が手を離すと、乱れた襟を直しながら俺の言葉について返す

「帰って来たのは昨日の昼ごろだね、だけどプロデューサーさんは日本に着いたばかりだから休暇を取ってると思うよ?」

「昨日って……つぅかなんでお前が知ってんの?」

「真ちゃんに聞いたんだよ」

あぁ、なるほど
つうかお前、まだストーカー続けていたんだな
そのうち通報されてもおかしくねぇぞ

ホモは帰って、どうぞ

だが昨日って事がわかってりゃ迎えに行ってやったのにな…

「それにしてもあの人が帰って来たって分かると妙に感傷に浸っちゃうね」

「……そうなのか?」

「俺達がこうしてやってるのもあの人のおかげだからね」

「確かにな……あいつがいたから俺達は変われた、手を合わせるなんて甘い事も良いかななんて思えた」

「冬馬……」

「だからあいつには俺達がくじけてる姿は見せらんねぇんだよ」

お世辞にも売れているとは言えない
だけど立ち止まれない

俺はあんたに頑張っている姿だけ見て欲しいから

俺はステージの設置を再び始める
俺の仕事は終わっているけど、あんたに距離をつけられないように

少しでもあんたに近づけるように

「だから俺達ももっと頑張らねぇとな」

「……相変わらずの熱血だね」

「なんだよ、わりぃかよ」

「いや?別に俺は嫌いじゃないよ」

ゾワッと俺の背筋を何かが襲った…
……何と言うか…気持ちわる

「冬馬?なんで…俺との距離を取るんだい?」

「……悪い、俺はノーマルだから」

「?……何を言ってるかわからないんだけど」

そう答えながら俺との距離を縮めるホモ

支援

トイレ君がいないようだが

「だから俺に寄るな!!俺はホモじゃねぇ!!」

「ホモ?何を言ってるんだ?俺は真ちゃん一筋だぞ」

「どっちにしろストーカーのド変態じゃねぇか!!」

「ストーカー!?人聞きの悪い事を言うな!!」

そんなくだらない喧嘩が設置途中のステージの上に響く
本当に昔では考えられねぇな

……こんなのも悪くねぇなんて思えるなんて

あんたのおかげだよ……本当に



俺は昨日ハリウッドから戻って今頃は自宅で荷物を整理してくるはずだった……

なのに何故か俺は自宅のベッドではなく病院の固いベッドで寝かされている


首に巻かれた包帯が妙に痛々しい

昨日はあいつらに帰国歓迎される素敵な日のはずなのに
本当にどうしてこうなった……

帰国して来た時に俺のプロデュースしてきた彼女達は迎えにすらこない
それだけならまだしも

日本の空港で困り果てる外国人…
俺は性格上ほっとけねぇから助けに言ったら、その外国人に過剰なまでの感謝をされ…

『あの人痴漢です!!』

『貴様!何をしてんだ!!』

『ご、誤解だぁああ!!』

………この様だ

……首……鞭打ちになっちまったよ

可哀想過ぎるwww

そんな俺が悩んでる中、静かに病室のドアを開けお馴染みの彼女が見舞にきた

「プロデューサーさん、体の調子はどうですか?」

「音無さん、わざわざお見舞いすみません…首の鞭打ちはとりあえず三日ぐらいで退院できるそうですよ?」

「そうですか、よかった」

彼女はそう優しく微笑むと慣れた手つきで花瓶の花を変えはじめた
花には詳しくないけど何故かその花がとても綺麗に見えるよ

「……プロデューサーさんはとても大きくなって帰って来ましたね」

「そうですか?俺、別に身長とかは変わってませんけど」

「そうじゃなくて…その、プロデューサーとして大きくなって帰って来ましたね」

アイドル達は忙しくて迎えに行けなかったのかな?支援

「プロデューサーとしてですか?」

確かに俺はハリウッドでいろんな事を学んだ…いろんな事を考えた
プロデューサーとして成長してなきゃ俺の努力はなんだったんだって言う事だしな

だけどそんなの一目見て分かるもんなのかねぇ

「貴方のそんな姿を社長に一目でも見せてあげたかった」

「……えっ?どういう…事ですか?」

音無さんは俯きながら事実を俺に告げた

「……社長は一ヶ月ほど前に亡くなられましたから……病気で急死…でした」

………何…?
そんな事は一言も聞いてない…一切連絡も来なかった

……あの社長が?

死んだ?

「嘘……ですよね」

「……私も信じたくは無いです」

「そんな!!……俺…一言も連絡貰って無いんですよ…?」

「……社長がプロデューサーさんに変な心配をかけたくないから連絡するなって」

地面にこぼれ落ちる涙、音無さんは泣いていた

…社長……そんなのってねぇよ…立派になった俺を見るのを楽しみにしてるって言ったじゃねぇか
あんたに何一つ……恩を返せてねぇじゃねぇか
なのに死ぬなんて……そんなのってねぇだろうが…

……くそったれ

「……だけど葬式の連絡ぐらいはくれたってよかったじゃないですか」

「………」

「……音無さん?」

葬式の話を聞くと彼女は黙りこんでしまった
それもまた、さっきのような虚ろな目で

「……あんな葬式ならプロデューサーさんは来なかったほうがよかったのかも知れません」

「それは、どういう事ですか?」

「……血縁の方と友人の方以外誰一人として表情を変えないんですよ」

「!?」

表情を変えないって……泣かないって事か?
…そんなことより血縁と友人以外ってことはあいつらに何かがあったのか?
俺がいない間に起きた変化が……あったのか?

「……俺がいない間にあいつらに何かあったんですか?」

みなみけスレか

「………」

相変わらず黙りこむ、どうやら図星だったらしい

彼女はちいさなため息を吐くと病室に置かれていた椅子に座り、俺の顔を見つめ始めた
深く、何かを確かめるように

しばらくすると納得したように彼女は口を開いた

「……プロデューサーさん心して良く聞いて下さい」

そう確認を取るとかばんの中から一つの封筒を取りだし、無言で俺に渡す

「……これは!?」

中に入っていたのは数枚の写真
その全部に俺が写っていた…

…しかし驚く所はそこじゃない

「……何で俺が血の海のど真ん中に倒れてんだよ」

血縁は兄で友人は崇男か。表情変わっててもわからんだろ


どれも俺の惨殺死体の写真
トレーラーにひかれ内蔵が飛び出している写真にばらばらの体に頭にナイフが生えている写真……どれも気分のいいものじゃない

だが俺はこうして生きている……

なのにどうして……

「これらの写真はあの子達の自宅のポストに入れられていたものです」

「!?……なんて事を…」

「他にもありますけど見ますか?」

俺は彼女の問いに無言で首を振り答えた

言葉がでないとはまさにこの事だ
俺はその自分の朽ち堕ちた姿に最早釘付けにされていたから

血縁と友人以外泣かないって普通じゃないの?それとも俺の経験した葬式が普通じゃないだけ?

彼女達はどんな気持ちでこんな写真を見せられたんだろう……
そう考えると、無性にイライラとし俺は唇を強く噛み締めた

「……しかしどうしてこんな事を」

「………今、各プロダクションでは765プロは危険視されてるんです」

「危険視?どうして……俺達はそんなことされるような事はしていない!!」

「プロデューサーさん!!落ち着いて下さい!!痛!?」

そう止めに入った彼女の悲鳴で我に返る
払った拳が彼女の頭にあたったらしい

彼女の頭は皮膚がぱっくりと切れ赤いちいさな滝を建設していた

「音無さん!?……大丈夫ですか音無さん!!」

拳で頭がわれるのか?

「私は……大丈夫です…彼女達の心の傷にくらべたらこれくらい」

「……そんな…とりあえず誰か呼ばないと…」

「……待って下さい…その前に話を聞いて下さい」

ナースコールを押そうとした俺の手を止め彼女は囁いた
その目は決意に溢れ、何を言っても揺るがない……まさにそんな感じ

俺は頷きながら倒れそうな彼女を支え静かに頷いた
すると彼女は優しく微笑むと、小さく"ありがとう"と囁き話を再開する

「あいての策略は見事でした、あの写真を送られた彼女達はあいての策略通りに"壊れて"しまいましたから」

「………壊れる?」

ハリウッドで南斗聖拳を会得したか

「……それはもう感情のない人形のように」

その言葉を聞いた途端に目の前が真っ暗になった

俺はあの写真を見せられたら彼女達にとってかなり気分が悪くなるもの、と俺は考えていた
しかし現実はもっと厳しかった

……彼女達の感情自体をぶち壊すなんて

「………貴方なら彼女達を救えるはずですよ」

「音無さん!?」

「だから……あの子達をどうかお願いします」

「音無さん!!音無さん!?しっかりして下さい!!」

彼女はそう残すと気を失ってしまった
優しい笑顔のまま…

その後彼女は俺の押したナースコールにより治療室に運ばれた
医者の話では命には全然別状はないそうだ…

だけどストレスと疲労が限界まで溜まっていて、今までたっていたのが不思議なくらいな状態らしい

手に着いた音無さんの血を見つめ自分の非力さに嘆く

何もできない自分に
何もできなかった自分に

……俺は一体どうしたらいいんだよ


………くそったれ

ジュピターいるしほのぼのかと思ったのに何この鬱展開…

どういうことだってばよ

ジュピターはどう関わってくるんだろう



「こんなもんでいいか」

「天ヶ瀬くんすまんねぇ」

「構いませんよこれくらい、つうか俺たちのステージですし」

「いやいや、とても助かったよ」

一通りステージの準備も終わったな
後は明日のライブを頑張るだけだ

そんなことを考えながら俺はメロンソーダを飲む
仕事の後のメロンソーダは格別ってか?

さぁ仕事も終わったし帰ろうとした時にマネージャーに止められた

「あぁ、天ヶ瀬くんこれあげるよ」

「これは……チケット?」

「あぁ、君の知り合いでも誘ったらどうだい?」


知り合い……ねぇ

あいつに渡したら見に来てくれるかな

「ありがとうございます」

「いいよこれくらい、それじゃあお疲れ様」

「お疲れ様です」

しっかしチケットはもらったはいいがどこであいつに渡すかな
つうか北斗が言うにはあいつは今休暇をとってるらしいし

帰国祝いと併用してこのチケットを渡すか…

うん、それがいいな
もっとも自然に見えるしな

メインヒロインの春香さんに渡してもスルーされる絶望…


……はぁ、俺は心の中でも言い訳かよ…何も進歩してねぇんだな俺
こんなんじゃプロデューサーとして成長したあいつにどう顔向けしたらいいんだよ

とか考えてる内にあいつの部屋に着いた


つぅかなんで俺あいつの部屋知ってんだっけ…

……………

ま、まぁそんなことはどうだっていい、俺は扉を叩きながらあいつをよぶ

「お~いアホプロデューサー、天ヶ瀬冬馬だ帰国祝いに来てやったぞ」

「………」

反応なし、あいつ寝てんのか?

「おい、ヘッポコ!!開けろつってんだろ!!」

「………」

相変わらずの反応なし
おかしいな、買い物でも言ってんのかな

とりあえず引き換えそうかなと思った矢先おかしな事に気がついた

「……鍵が開いてる?」

無用心ににもほどがあんぞ……

てかどうすっかなぁ……このまま俺が帰っちまったら空き巣の餌食にされるかもしんねぇしな
かと言って外で待ってたらただの不審者だしな

「ハニー……これは一体なんなの?」

彼女のその瞳はいつもの輝きはなく、ただ激昂を回りに振り撒く。
その手には茶髪の少し短めの髪の毛を摘みながら。

「ハニーの髪の毛よりも長いよね?それにミキの髪の毛は金髪だからミキのでもないの」

俺の頬をタラーッと垂れる冷汗に構わず彼女は続けた。

「……どうしてそんなのがハニーのベッドに落ちてるの?」

……やっちまった。
トイレの紙を確認。香水の匂いの除去。ここまでは完璧だ。
証拠は隠滅したハズ……だった。

俺としたことがまさかベッドの上を確認し忘れるとは。

悪い娯爆

別の奴投下した、今のは忘れてくれ

なん・・・だと・・・

誤爆の詳細


北斗の野郎の同類には死んでもなりたくないからな

つうか俺とあいつは知り合いなんだし事情説明しりゃあわかってくれんじゃねぇのか?
そうだ、そうにちがいない

空き巣に狙われないように……そう空き巣に狙われないように
だから俺は悪いことはしてないよな

右手で握ったドアノブが重たく音をたてて回る

完全に回りきったのを確認すると今度は扉をゆっくりと開く

そして中に入るその瞬間にものすごい違和感を感じた

「……なんだこの臭い…生ぐせぇ…」

どういう誤爆だよw

>>1本人が誤爆とはまた珍しいwww

そっちも期待しとく

これは期待できる

つまんねえから死ね腐

鼻を刺激する謎の臭い……こいつはただごとじゃない

それになかの埃とその足跡……明らかにあいつの足の大きさじゃない

「……うぷっ………おぇ」

そう気を抜いた瞬間俺は腹の中から昼食ったものを逆流させ玄関の床にぶちまけた

蜘蛛の巣も辺りに作られ人のいる場所とはとうてい思えない空間
そんな状況下更に違和感を被せられる

「………誰か…いるのか?」

そんな空間の中で女性の啜り泣く声が微かに響いた
玄関の奥……ここからでは見えないベッドの上辺りから聞こえる声

俺はポケットからハンカチをだすと鼻に当て警戒しながらすすんだ
暗くて回りがよく見えない

「そうだ携帯のライトがあったな」

あまりにも暗すぎる
俺は思いついたように携帯を取りだしライトをつける

だがその携帯のライトが映し出したのは、俺の想像していたあいつの部屋じゃなかった

「……なんだこれ…文字?…気持ちわりぃ」

壁いっぱいにかかれた文字
ペンで書かれた文字に、口紅で書かれた文字、終いには血で書かれた文字までもあるようだ
さっきから臭う生臭い臭いは血の臭いだったのかよ…

……それにしてもこんなの一体だれが

俺は壁に書いてある文字を読み始める
何か分かるかも知れないから

「…"ハニードコニイルノ""ハニーハヤクカエッテキテヨ""ハニー"…なんだよこれ」

全くわからん、何がいいたいんだよ…
とにかくここはまずい…俺の中の何かがそう叫ぶ…そう考え踵を帰した時"何か"に足をぶつけた
生暖かく柔らかい"何か"に

急に凍え着く背筋
そんな感触のする物なんて俺は数える程しか知らない

恐る恐るライトを向けた時その啜り泣く声の正体を映し出した

「ハニー、どこなのハニー…」

「うわぁぁああ!!?」

俺はいきなりの事に腰を抜かしその場に座り込んでしまった
持っていた携帯は床に転がり辺りが全く見えない

「!?……声が聞こえるの、ハニー…帰って来たんだね」

「違う!!俺はお前の待ち人じゃねぇ!!」

「ハニー……ミキね?ずっと待ってたんだよ?」

「だ、だから違う!!俺はハニーなんかじゃねぇ!!」

その床に転がっていた何かは一心不乱に俺に這い寄る
だけど俺は腰が抜けていて動く事すらままならない状況
もはや俺はパニックに陥っていたのかもしれない

一歩、また一歩と何かが這い寄る……必死に何かに取り付かれたように

そして俺との距離が無くなると俺の体に絡み付き囁やいた

「ハニー……もぅはなさないよ」

「や、やめろぉぉおお!!」

その刹那、俺の意識が完全に飛んだ

飯ですぅ

★食事代行始めました★
食事したいけどその時間が無い、食事をしたいけど食べるものが無い、そんなときに!
フードファイトで鍛えたスタッフたちが一生懸命あなたの代わりに食事をしてくれます!
モチロン食事を用意する必要もありません!スタッフがあなたの家の近くのラーメンを無差別に食い荒らします!
1時間\1200~ 24時間営業 年中無休!

                /ヽ
                /  s i
          /    .|/\――ァ      _ / ̄/ ̄:::''‐、.       ら

.    r―――くS    /   |―― ァ     ./::/ /::::::::::::::::::::::\.   お.  あ
     \__r――― '――― ァ_ノ    /::::::/ /:::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ.   か  め
.    r、{ ̄∽  \∽   ∽∽ ノ―ァ ア    ./_/__i i:::::::::::::::::::::::::::::::::::ヘ  わ.  ん
  r、! \   r――――― '‐―ァ/}.     ../ | .|:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|  り
 !\ S. ` 、r‐` ――――――‐ァ―ァ      /┃ ヘ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/
  r――――.\______ ,ノ―ァ     (   (7::::::::i:::::::::::::::::::::::::/
.  \∽   { ̄∽   ∽∽  ,フ /       .\ /::::::::::/:::::::::::::::::::::::(
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―――――――――――――――ヽ‐<...,,__/)λ" ):/ / / / / / /――――

                                 ヽ ) (/ / "/ / / /

   食事代行では現在スタッフを募集していません

ただいま

HAEEEEEEEEEEEE
支援

全く展開が読めないな
支援します



正直病室に篭っている生活は飽きてきた
俺はこんな時に何をしてるんだろう
小鳥さんの話では765プロは崩壊の一直線だと言うのに俺は……

さっき下で買ってきたメロンソーダを口に含む
正直あんな写真を見せられた後じゃあ食欲が全然湧かないからな

「それにしても酷い事をしやがる」

俺はその封筒の中のコラ写真を一枚取りだしながら呟く

その引いたカードに写った自分は逆さ吊りで血が地面に滴っていた
相変わらず趣味が悪い殺し方だ

こんなふざけた写真のせいであいつらは…
そう考えると無性に腹が立つ

気がつけばその手に持っていた写真はグシャグシャになっていた

「……ちくしょう」

強く握られた拳……爪が食い込んで手の平に後がつく
そんなことを気にする余裕さえ、俺にはのこされてなかったから

やるべき事はあるのに何をしていいのかわからない
後悔ばかりが先に行ってて、何をしていいのか考えられない

本当に俺は……無力だ…


「プロデューサーさん……ですか?」

そんな絶望に飲まれる中静かに病室のドアを開け、驚いた表情で懐かしい奴が入って来た

「……春香か?」

「……よかった…生きてたんですね…本当によかったぁ」

そう呟きながら俺に抱き着きポロポロと涙を流す
三年の年月は以外に長い、何と言うか彼女は前よりずっと綺麗になった

「あの写真を見た時…本当にプロデューサーさんに…グスッ…何かあったらどうしようって…」

「……ごめんな?心配かけちまって」

「うぅっ…グスッ…プロデューサーさん…プロデューサーさん」

「大丈夫、俺はここにいるから」

そう返しながら彼女の頭を撫でてやる
あいつは子供扱いされて嫌だろうけど俺にとって今できる最大のコミュニケーションだから

しっかしまぁ、なんつぅ顔してんだよ…可愛い顔が台なしだぜ?

「落ち着いたか?」

「……はい」

「………だったらよし、お前に泣き顔なんざ似合わないからな」

「ふふっ、プロデューサーさんも相変わらずなんですね」

「相変わらず?そうなのか?」

俺がそう返すと彼女は軽く頷き、再び微笑む
やっぱり彼女は笑顔が似合う、そう実感させれた

だがよかった……コイツだけでもまともな奴がいるって安心出来るから

「……そういえばプロデューサーさん765プロの現状…聞きましたか?」

「ん?あぁ………大まかにだが音無さんに聞いたよ…大変だったんだってな」

「……そうですか」

そう俯きながら彼女は呟く
相変わらずの虚ろな瞳で

だけど俺にその事を気づかれないように微笑んだ
だけどさ、バレバレなんだよ
そんな演技じゃあ、誰一人として騙せやしないぜ?

全部わかってるから…お前が心配で潰れそうなのも
俺は再び彼女を抱きしめ、頭を優しく撫でてやる

「もういい……もう…いいから…無理に笑うなよ」

「……プロデューサーさん?」

「お前が苦しいのも、お前が心配なのもんな下手くそな笑顔で隠すんじゃねぇよ」

俺は本物の満面な笑みが見たいんだよ

しえn

「だから迷いも悩みも取っ払って、お前の本当の心だけを見せてくれればいい」

「……ありがとう…ございます」

そうお礼をいいながら微笑む
……作られた笑顔ではなく、本当の笑顔で

「……悪いが音無さんには大まかにしか話を聞いていない、お前の話を聞かせてくれないか?」

「……私の話ですか?」

「辛い思い出だと思うが頼む」

「構いませんよ?……だって今はプロデューサーさんがいるから、何も怖い事はないです」

そう答えながら頬を赤らめた
……つうか恥ずかしいなら言わなきゃ良いのにな

「あれは三ヶ月くらい前でしたっけ……765プロのアイドル達の自宅のポストにプロデューサーさんの惨殺死体の写真が入れられてたんですよ」

「あぁ、それは音無さんに聞いた…だけどなんでそんなことを」

「……たったの一年でIAの優勝と言う恐ろしい速度で成長する765プロが回りのプロダクションに危険視され始めたからですよ」

いつもでは見られない真剣な瞳のまま放ったその言葉は俺の行動を停止させるのには充分すぎる程の威力をもっていた
普通に考えればそうだ、デビュー仕立てのアイドル達をたったの一年でIA優勝は脅威の物だから

やっぱりわた春香さんがヒロインなんですね


そんな脅威的な成長を回りが普通に考えて放っておく訳がない
出過ぎた杭を打ち込みが如くあらかじめ手は打っておいたって事かよ

………ざけんじゃねぇよ

「その惨殺死体の写真を見たみんなはもう私を含め酷い惨状でした…」

「……くそったれ……それで…みんな?」

「……事務所にすら顔を出さなくなって、終いには行方不明…って所です」

行方不明……だと?
俺の予想の遥か上を行くふざけた単語に俺は再び唇を強く噛み締める

彼女はそんな俺を見つめると更に重たい表情で続けた

「……社長の葬式にはみんな参加したんですけど…みんな感情の無くした人形の様にただそこにいるだけ…でした」

「……」

「もう…みんな……完全に壊れてしまったんですよ…うぅっ」

それだけ言うと、我慢を解いたように涙を流す
彼女にとってこれはよほど辛い思い出だったんだと思うよ

……本当に最低だな俺

「ごめんな、辛い思い出を話させて…」

「……ヒッグ…大丈夫ですから…グスッ……大丈夫ですから」

「大丈夫なんかじゃないだろ…」

彼女は壊れたレコードの様に大丈夫と繰り返す
地面に大量の涙をこぼしながら

俺の腕の中で溜まった悲しみを解き放つ様に

この世界線でもアイドルのP依存度は振り切れてるんだな
てか律子はどうしたんだ


しばらくすると彼女からは落ち着いたのか啜り声すら聞こえなくなった

つうか春香と話しててどんだけたったんだろうか…外は真っ暗になっていた
そろそろ彼女は帰さないといけない時間だろ

「なぁ、春香…もうそろそろ帰らないとヤバいんじゃないか?」

「……嫌です」

「だけど外は真っ暗だしな」

「……今プロデューサーさんと離れたら今度は本当に二度と会えくなるかもしれないから」

……成る程、さすがにあの写真はかなり来る物があったのか
次離れたら本当に俺が遠くに行ってしまいそうと思うくらい

ネットで知らない奴のグロは見飽きてるけど
顔見知りのはキツイだろうな…

……馬鹿だな…俺がお前らを置いて死ぬ訳が無いのに
俺は彼女の頭に優しく手をのせ、彼女に告げる

「俺はどこにも行かないよ?だから信じて」

「……無理です…信じられません」

「いつでもお前の傍にいる……そう約束するから」

「いつでも?……本当ですか!?」

なんだ?…えらい食いつきようだな

「プロデューサーさん!!」

「えっ?あぁ本当だ…」

「よかった……」

どうしたってんだ…
なんか春香の様子が変わったって言うか何と言うか

彼女はそう頷くと何やら自分なかばんを漁りだした


その時に気づいておくべきだったのかもしれない

彼女も壊れているという事に


「約束ですから……プロデューサーさん…ずっと傍にいてくださいね?」

「春香?……イギッ!?」

押し付けられた青白い光
身体に流れる電流

それがスタンガンのものだと気づく前に俺の意識は暗闇に堕ちていた

うわああああ……
そういえば真は帰国知ってるはずなのにまだ顔出してないのか



「とっととおきなさい!!アホ毛ちぎるわよ!!」

「いでっ!?」

あいててっ……ちくしょう、ぐっすりと寝ていたっつうのにいきなり蹴りで起こされた
つうかここどこだよ……

………いやまて

「そういや、俺は変なのに襲われて!」

「うるさい!!」

「いてっ!?」

今度はスリッパの様なもので叩かれた
スパーンと乾いた音だけがなり響く

つうかさっきから俺を叩いてんのだれだよ表でやがれ
相変わらずの暗闇で相手の顔が見えない

なんだこれ…

>>76
よくわからないがすまないホームズ
支援させていただくよ

なんかよくわからんが、とりあえず貴音はかわいいというのは確かみたいだな


「単刀直入に聞くわ、なんであなたがここにいるの?」

「お前こそだれだよ!!……ってまてよ、この声どっかで聞いた事あんぞ?」

たしか仕事の時にいろいろと会ってる奴
ほかにもうるさいガキ共を引き連れていた……!?

「竜宮小町のプロデューサー!?」

「だからうるさいわよ!!」

「いて!?……いちいち叩くんじねぇよ!!」

「あなたがうるさいからでしょ!?」

……お前も充分うるせぇよ
つうかなんでコイツがこんな所にいるんだよ


つうかそれ以前にあいつは一体どこにいったんだ?
それにさっきの奴は一体……

「……それでなんであなたがここにいるの?」

「それはこっちの台詞だ……つうかさっきのあれは何なんだ?」

「さっきのあれ?……あぁ成る程、あれを見ちゃったのね…」

あいつはそう呟くとその場から立ち上がり移動を始めた
暗くてよく見えないが、立ち止まり何かを手探りで探してる見たいだ

そうしている間にいきなり電気がつく
どうやら探していたのはどうやら電気のスイッチだったみたいだな

みなみけじゃねーのかよ紛らわしい

眩しくて始めは何も見えなかったがしだいに目がなれてくる

「……多分あなたが見たのはあれね」

「あれって………!?……おいおい、マジかよ…」

そう言いながら彼女が指を指した方向にいたのは想像を絶する物だった
これがドッキリっつうならしてやられた

……本当にドッキリなら

「……星井…美希……?」

「あたり……正確にはだったものだけど」


「それで私がここにいる理由は彼女にご飯を届けていた……納得したかしら?」


血の後の大量に残る包帯まみれの腕にボサボサの髪……本当にあいつとはとうてい思えない
ただその場に丸まってハニー、ハニーと繰り返す

「なんだよこれ……どうしてこうなるまで放って置いた!!」

「私だって本当はどうにかしてあげたいわよ!!」

「だったらどうして、今にも病院に運ばなきゃヤバいじゃねぇか!!」

「こんなことを世間に知られたら765プロは潰れるかもしれないのよ!?出来るわけないじゃない!!」

なんだと……?

……そんなことのために……そんなことのためにこんなになるまで放って置いたって言うのかよ……

そんな自分勝手な理由で……

美希は容易に想像できちゃうのがまた痛ましいな


「ふざけんじゃねぇよ!!あんたが連れていかねぇなら俺が連れていく!!」

「やめなさい!!765プロが潰れたらあなた責任とれるの?」

「んなこと知ったこっちゃねぇ!!俺は俺のやりたい様にやるだけだ!!」

そんなふざけた理由でコイツが見殺しにされていい訳がねぇ
そんなふざけた理由がまかり通っていい訳がねぇ

あいつだったら迷わずこうするはずだ、後の事なんて後でどうにかすればいい

………今はとにかく行動するだけだ

「死ぬんじゃねぇぞバカヤロー」

最後まで書き溜めてあるのかな?
気になるので支援

最終的にはPと幸せなキスをして終了の気がするんですけどそこらへんは大丈夫ですかねぇ…

俺はその丸まった物体を担ぎあげ、外へと向かう

「ハニーなの?よかった、帰って来てくれたんだね」

「だから俺はハニーじゃ……ってまさかお前!?」

「その子目、見えて無いわよ?」

確かに最初から違和感はあったが、マジで目まで見えてないだと?

クソッ………なんだってコイツがこんな目に合わなきゃいけねぇんだ
そう考えると余計に腹が立つ……

「ハニー、ミキね?ずっとハニーを待ってたんだよ?いい子でしょ?」

「……ギリッ……だから俺はハニーじゃない」


「だけど、必ず俺はお前をあいつの所に連れていってやるから安心しろ」

美希「されど心の目は開いてるの」

なんでアイドルが悪役なんですか…

心眼の美希

必ずあいつの所に連れていってやるから……
だから今は自分の事だけ考えてろ

……それじゃいっちょ行きますかね



「…………んんっ…ここは?」

目が覚めると見たことの無い景色が広がっていた
まるでホテルかアパートの一室って所か……
つぅかなんで俺こんな所にいんの?
しかも手足はベッドに括りつけられているし

確か俺は病院で入院してて……

「おはようございますプロデューサーさん」

「春香……お前…」

「どうですか?これからの二人の家ですけど気に入ってくれましたか?」


気に入ったかどうか、この状態で聞けるならとっとと頭の病院行け
第一こんな一室がある所は来たこともないし、見たこともない

場所もわからない所に監禁されたって事かよ

「訳のわからないの事を言って無いで俺を解放してくれないか?今ならなかった事にしてやるから」

「訳のわからない事?プロデューサーさんはずっと傍にいるって約束してくれたじゃないですか」

「確かに約束はしたが、こういう事では無いと思うぞ?多分」

彼女は何を言ってるかわからないと言うかの如く首を傾げた
はなから話を聞くつもりは無いと言うことか……

何はともあれ俺はずっとこんな所にいるわけにはいかない

「いい加減にしてくれないか、お前もわかってるんだろ?俺は早くあいつらのもとに行かないとまずいんだよ」

「……わかってますよ?それくらい…だけどそれが何ですか?」

「なっ!?」

「私はプロデューサーさんと二人でいれればそれでいいです、ほかの人なんて関係ない」

彼女は虚ろな瞳でそう返した

もはや彼女の眼中にほかの奴らの事なんざ写ってないようだ
本当にコイツは春香なのか?と疑問に思うぐらいの変わり身

ヒロインかと思っていたらラスボスだった
何を言ってるかわからry
ピサロだとかケフカだとかそんなちゃちなもんじゃ断じてねぇ!もっと恐ろしい閣下の片りんを味わったぜ…

「お前はそれを本気で言ってんのか?」

「本気ですよ?私はプロデューサーさん以外何もいらないから」

そう囁きながら俺の首に手を回す

「……プロデューサーさんももういいじゃ無いですか、私と二人でずっと幸せに暮らしましょう?」

「それが本当に俺にとって幸せになると思ってんのか?」

「幸せにならないならなるまでプロデューサー自体を変えて行くに決まってるじゃないですか…」

「俺自体をかえrムグッ!?」

彼女はいきなり俺の口をふさぐように唇にむしゃぶりつく
やはり何を言っても彼女は聞く気はないみたいだな

唇をゆっくりと放すと唾液の糸が両者の唇を繋ぐ

風呂入ってくる

おう

それでも…それでも貴音なら…

風呂代行は?

「なんでお前はそんなに変わってしまったんだ?」

「変わった?私は昔から変わってませんよ?ただ抑圧してただけ、プロデューサーさんが好きだと言う気持ちを」

「抑圧?」

「だけどもう我慢なんてできない、ここでプロデューサーさんを放したら今度は本当に……」

そう俺に告げながら彼女は大粒の涙を流していた

「だから……もうプロデューサーさんを放さない…何があっても」

彼女の瞳に写るのが俺だけのように、彼女に見えているのは俺だけなんだろう
それ以外は背景でしかない

振り払おうと思えばできたのに俺は何故かそれをしなかった




「どうだった?美希の容態は」

「……どの面下げてきたんだ?お前」

「……正直悪かったとは思ってるわよ」

悪かったで事がすむなら警察はいらねぇわな……

だけど俺がコイツと同じ立場だったら同じ事をしていたのかもしれない
あいつにとってもコイツにとっても、それが一番だったのかもしれねぇな

……コイツはコイツで椅子に座りながら落ち込んでるし
やっぱり765の奴らはめんどくせぇわ

「別にあんたが悔やむ事じゃないと思うぜ?事務所を思うならあんたの行動が一番正しかったろうしな」

「……だけど美希は見殺しにしようとした」

「見殺しにするつもりなら手当なんてしねぇだろ」

「………」

まただんまりかよ……

わりぃ明日早朝出勤だからもう寝るわ
また立て直して続きかく

んじゃ

乙期待しとく

なんと、おつであった


待ってる

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