卓「・・・・」ｽｩ・・ｽｯ

このみ「すっと手を差し出してくれるのは紳士的でいいと思うんだけどさ、今鼻ほじくってたよねその手で」

卓「・・・・」ﾊｧ～・・ｷｭｯｷｭ・・ｽﾀｽﾀ

このみ「曇らせた窓にバカって書いてさっさと出てこうとしないでよ・・・・」

このみ（はぁ・・・なんだか意味わかんないこのこ）


夏海「・・・・・」

小鞠「ね？だから言ったでしょ？お兄ちゃんだって二次元とか妹なんかよりこのみちゃんみたいな女のこの方がいいんだって」

夏海「そーかなぁ・・・あんまりそういう感じに見えなかったんだけど」

小鞠「なんでよ！？すっごいラブラブだったじゃん！」

ほたるん「そーですよ！こういう感じでしたよね！？」ｶｸｶｸｶｸｶｸｶｸｶｸｶｸｶｸｶｸ

小鞠「ちょっとほたる腰ｶｸｶｸおしつけるのやめて・・・」ｸﾞｲ　ほたるん「ん゛あ゛」

れんげ「う゛う゛・・・・乗り物酔いしたのん・・・・」

夏海「電車で乗り物酔いってれんちょん・・・」

小鞠「大丈夫れんげ？」ｻｽｻｽ　れんげ「も゛う゛だ゛め゛な゛ん゛・・・っ」

ほたるん「れんちゃん、あっちに発射口を！」ｶﾞｼｯ　れんげ「に゛ゃ゛ん゛ぱ゛す゛っ゛！゛！゛」

ゲッロオォオオオオオオオオオオオオオォォォオ！！！！！！！！

夏海「量が・・・」　小鞠「うっぷ・・・この臭いも・・・」

ほたるん「いったい普段なにを食べてるんでしょうねこのこは」

れんげ「ふぃー・・・苦しかったのん。これだから都会は嫌なのん」

ほたるん「田舎だけどねこの辺も」　れんげ「ケッ、都会人ぶりやがってのん」

乗客１「もらいげろぁおおおおおおおおぁおおおおおおおおおあああああ！！！！！！」

乗客２「もらいげろぁおおおおおおおおぁおおおおおおおおおあああああ！！！！！！」

乗客３「もらいげろぁおおおおおおおおぁおおおおおおおおおあああああ！！！！！！」
　　・
　　・
　　・
乗客Ｎ「もらいげろぁおおおおおおおおぁおおおおおおおおおあああああ！！！！！！」

ドゴシャァアァアアアアアアアアアアアアアア！！！！！

夏海「うわ、後続の人がみんなもらいゲロしてる・・・」

ほたるん「もうゲロ電車ですねこれ。はやくずらかりましょう人身事故ですよコレ」

れんげ「逃げるのん！」　小鞠「はわわわ」

スタタタッタタタタタタ

このみ「うーん意外と人通り多いなぁ」

　　ｽｯ・・・　　ｽｯ・・・
ｽｯ・・・　卓「・・・・・」ｽｯ・・・
　　　　ｽｯ・・・　ｽｯ・・・

このみ（な、なにあれ・・・ほとんど一直線に歩いてるのに全然誰にも当たってない・・・）

このみ「ってちょっと待ってよメガネ君！」ﾀｯ

このみ（どこに向かってるの一体・・・・）


夏海「あっ、動いた！追わなきゃ」

れんげ「うーん・・・」

小鞠「どしたのれんげ？まだ気分悪い？」

れんげ「違うのん。都会のアスファルトにはアリさんいないからぷちぷちして遊べないなと思ってただけなん」

小鞠「なんでそんな病んだことを・・・・」

ほたるん「そういえばれんちゃんが開発したスマホのアプリの『アリ殺し』っていういろんな方法でありを拷問して殺すのあったよね」

ほたるん「あれレビューでけっこう書かれてたよ。こいつぜったいやばいよマジで頭おかしいとか」

ほたるん「まぁそれ書いたの私なんだけど」

れんげ「ほたるんのスマホも勝手にアリ殺しｵﾝﾗｲﾝに課金しようとしたら五十音全ての予測変換候補トップが『小鞠犯す』になっててかなりヤバイかったのん」

小鞠「いやなんか聞きたくないこといっぱいあったけどどっちがアレかで決着つけようとするのやめようよ・・・」


アニメイト

このみ（オタクショップって・・・・メガネ君なんてとこに・・・）

ヲタク「あああああああああ！！！なっつんこまちゃんれんちょんほたるん具具具具具具！！」ﾄﾞﾋﾟｭ

このみ（なにあの人・・・・やばいよここ早く出たい）

このみ「ねぇ、メガネく・・・」

卓「・・・・・」　店長「ええ、グラム４ｋほどが最近の相場で・・・いえ越谷様なら特別価格で譲らせてもらいますよ」

このみ（なんなのなんかすごくアブナイおくすりの取引みたいな会話してる・・・）

万引き「いいんすよ万引きしてもいいんす」

このみ（え？なに・・・もしかして万引き？あんな自分の行動口ずさみながら萌え人形を・・・）

万引き「いいんすいいんす代金払わずに商品持ち出してもいいんす」

このみ（どうしよ店長さんメガネ君と話してて気づいてないし・・・うう、私が行くしか・・・・）

卓「・・・・」ｼｭｯ　万引き「いいんす！？」ガッ

このみ（え・・・？メガネ君いつの間に・・・しかも思いっきり蹴りでヒザカックン入れてるし・・・）

万引き「よくねぇんすぉが！？」ｶﾞｯ　卓「・・・・」

このみ（あ・・・口ふさいだ）速い・・・

ガッ！！！ゴッ！！！ドス！！！

万引き「・・・・・」ｽﾞﾙ　卓「・・・・・」

このみ（口ふさいだままお腹に何発か入れて沈めちゃった・・・・）

店長「どうかしましたか！？」　卓「・・・・・」ｽｯ・・・

店長「こいつ・・・クズが。ちょっと裏来いお前」　万引き「い゛い゛ん゛す゛・・・・」ｽﾞﾙｽﾞﾙ・・・

このみ（ひぇぇ・・・どうなっちゃうんだろあの人・・・・）

卓「・・・・」　このみ（それにしてもメガネくんて以外とたくましいというかなんというか・・・）乱暴だけど・・・

このみ「えっと・・・メガネ君てけっこうやるときはやるんだね。驚いちゃった」

このみ「でも暴力はだめだよ。店員さんに引き渡せばそれですんだでしょ？」

卓「・・・・」ｼｭﾝ・・・　このみ「あはは、そんな落ち込まないの。一応えらいことしたんだから褒めてあげる」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

卓「・・・・」ﾆﾀｧ、ｼｭｯ　このみ「わ！？」ﾌﾟﾁｯ

このみ「ってなに服の上からブラ外してるの君は！怒るよ！！」ｱｾｱｾ

卓「・・・・」　このみ「こら！人形みてないで人の話聞きなさい！」

このみ「もう・・・ごほうびになにか好きのもの買ってあげようと思ってたのに・・・」

卓「・・・・・」ｽｯ・・・

このみ「ってだめでしょ！なにポケットに人形入れて出てこうとしてるの！万引き犯捕まえた直後に万引きしちゃだめ！ちゃんと買いなさい！」



小鞠「あ、腕組んでる。仲いいな～」

夏海「えー・・・なんか引きとめてるだけのように見えるんだけど・・・」

小鞠「違うよあれは俗に言う恋人つなぎってやつだよ。ま、子供のあんたにはまだわかんないか」

夏海「姉ちゃんにだけは子供だとか言われたくない・・・」

ガチャリ

小鞠「え？」　ほたるん「ふふ、どうですか先輩？この手錠のつけ心地は。面白いもの売ってますよねここ」

小鞠「いやなにしてんのほたる！？」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ　ほたるん「恋人繋ぎですけど？」

小鞠「そんなリアルな意味で繋がないでよ！しかも商品を勝手に・・・」ｶﾞﾁｬｶﾞﾁｬ

ほたるん「まぁまぁそんなこと今はどうでもいいじゃないですか面倒だからもう一生このままでいましょうよ」

小鞠「やだよ！あーもう・・・カギ出してよほたる・・・」

ほたるん「はぁ・・・そこまで嫌がるなんて・・・ちょっとさびしいけどしょうがない・・・」ﾌﾞﾁｨ

小鞠「素手で引きちぎるって・・・・しかもまだ買ってない商品を・・・」

れんげ「ここ人形たくさんあるしほたるんのこまぐるみもここで売ればいいのん」

ほたるん「あ、それいいかも。最近けっこう大き目のれんちゃんくらいの子が中に入れる感じの作ったからパーティー用品としても売り出せるかも」

れんげ「すごいのん！それもうふなっしーみたいになれるのん！こまっしーなのん！」

ほたるん「じゃあ地元帰ったら中に入ってみてね。けっこう密度高くて呼吸できないからコマッヒャア！ってやったら窒息死するかもしれないけど」

小鞠「そんなもん売り出そうとしないでよ・・・・」


ゲーセン

このみ（レースゲームかぁ・・・コントローラーでしかやったことないんだよなぁ・・・）

レディ　GO！

このみ（よーし・・・）

ズゴゴゴゴゴッゴゴ！！！

このみ（なにあれ・・・消防車？しかもなんか痛車みたいなラッピングされてるし・・・）

ドガッ！！！バキッ！！！メキャッ！！

このみ（ひぇえ・・・他の車ハネたり乗り上げてぐしゃぐしゃにしてる・・・公務員の癖に・・・）

ブシャーーー・・・・

このみ（げげ・・・放水してスリップさせてる・・・どこまで汚いのあれ・・・お邪魔CPUなのかな？）

カチッ　シュボ・・・・・

このみ（なんだろ人が出てきた・・・・）　

シュ・・・・ゴォオオオオオオオオオォオオオオオオ！！！

このみ（ええええ！？火の海！？放水してたのガソリンだったの！？もう放火車じゃんあれ！）

このみ（うう・・・やりづらいなぁ・・・）ギャァァゴァアアァァア

このみ（ふぅ・・・なんとか消防車と並べた・・・）

歩行者「あ」ｽﾀｽﾀ

このみ（うわっ、ほ、歩行者！？）ｷｷｨ

バンッ！！！

このみ（反射的にブレーキ踏んじゃったけどあの消防車迷わずハネていったな・・・）

ドガッ！！！

歩行者「あ゛」

このみ（ひっ！フロントガラスにさっきハネられた歩行者が！！そんなリアルに作んないでよ―――――！！）ﾌﾞﾛﾛﾛﾛﾛ

GOAL！！

このみ（はぁ、はぁ・・なんとかゴールできたけど２位か・・・１位は消防車・・・）

このみ「メガネ君どう？なんか消防車がさ――」

卓「・・・・」　１ｓｔ　congratulations！！

このみ「って君があの消防車かい！！どーやってペダルとブレーキであんな放火する人とか操作してたの・・・」

このみ「いやそれ以前にあんな車セレクト画面になかったのに・・・」

卓「・・・・」ｽｯ・・・　このみ「なにこれ？エディットカード・・・？それでカスタム車使えたんだ・・・」

卓「・・・・」ﾆﾀｧ　このみ「ってよく見たらTポイントカードじゃん・・・全然関係ないもの出さないでよ・・・」




夏海「なんか面白そう・・・ウチも混ざりたかったなぁ・・・・」

小鞠「デート邪魔するなんて野暮なことしちゃだめだよ」

夏海「む・・・付き合ってるわけじゃないんだからデートとか言うなよー姉ちゃん！」

小鞠「時間の問題なんじゃないの～」

小鞠（このみちゃんにはそれっぽく見えるようにしてって頼んであるし・・・）

夏海「そんなことないし・・・・」

ほたるん「ﾎったるぁ！」ｼｭｯ

！！！！！！！！ズガン！！！！！！！！

れんげ「すごいのん！全体重乗ってたのん！ﾊﾟﾝチングマシーンのバーが捻じ曲がってるん！」

ほたるん「えへへ・・まずまずかな」

小鞠「ほ、ほたるだめだよﾊﾟﾝチングマシーンにフック入れちゃ！真横に倒れちゃってるじゃん！」

ほたるん「じゃあ反対方向から・・・えい！」ｼｭｯ！

アイカツおじさん「お゛ぁ゛？！？！」ﾊﾞｷｨ！

小鞠「マトちがう！それアイカツおじさんだよ！」

ほたるん「ノックアウトゲームですよ」　れんげ「クール！！！ﾜｰﾙﾄﾞｸﾚｲｼﾞｰｻｲｺﾚｪｽﾞ！！」ﾋｭｳ！

小鞠「もう嫌この子達・・・」


クレーンゲーム

卓「・・・・・」　このみ（また萌えグッズ狙ってるし・・・なんだろあれ萌えメリケンサック？）変なの

ガコン

卓「・・・・・」ｽｯ　このみ（一発で取っちゃった・・・あと１チャンス残ってるけどどうするんだろう他に萌えグッズないけど）

ウ゛ィイイイイイン・・・・シコシコシコシコ・・・・ガコン

このみ（あれ・・・普通の時計・・・？）

卓「・・・・・」　このみ「え・・・？くれるの・・・・？ありがとう・・・・」

こにみ（へぇ・・・不意にプレゼントかぁ・・・全く期待してなかっただけにこれはなかなか・・・）



小鞠「あ！お兄ちゃんがこのみちゃんになんかあげてる」

夏海「・・・・・」　小鞠「わざわざ取ってあげたんだ～・・・ラ～ブラブだねぇ」

夏海「兄ちゃん・・・」

小鞠（う・・・なんかわりと深刻に落ち込んでる気がする・・・・いやいやでも近親相姦を避けるためにはこれくらいは・・・）

れんげ「ウチぷりくら撮ってみたいのん」　ほたる「あ、いいねそれ。私もみんなで尾行しに来た記念残したいな」

小鞠「あ、そ、そだね！じゃあ撮ってこうか！ほらいくよ夏海！」　夏海「うん・・・」

機内

ほたるん「じゃあ背景は『修羅場』でいいですね」

小鞠「いやそんなさも当然みたいに言わないでよ・・・・」

ほたるん「ダメですか？空気読んだつもりなのに・・・夏海先輩のテンションとか」

小鞠「いや、それは・・・・とにかくもっと明るいやつ・・・」

れんげ「ならこの『盗まれたと思ったチャリが戻ってきた！』にするん」　ほたるん「じゃそれで」　

ほたるん（それもどうなんだろう・・・）

ほたるん（それもどうなんだろう）→小鞠（それもどうなんだろう）　だった

『じゃあ撮るよ～☆３，２，１・・・』

ほたるん「びゃあ！」ｼｭｯ

カシャ

『撮れたよ～☆証明写真じゃないんだからそう何回も撮らないよ～今ので終わりだよ～早く出てってね☆』

小鞠（なにこの筐体のAI・・・それになんか直前に変な声聞こえたような・・・）

ほたるん「ささ、落書きスペースいきましょう」

スペース

れんげ「なんか・・・ほたるんが異様な速さでこまちゃんに密着しててカメラが捕らえきれてないのん・・・」

小鞠「すごいブレてる・・・っていうかあの変な声ほたるだったのか・・・」

ほたるん「ちょっと私の映り悪いけど・・・編集編集♪」

れんげ「こまちゃんとの接合部にモザイクエフェクトかけてるからこまちゃんと繋がってるとこ修正してるように見えるのん」

ほたるん「水玉コラでハダカに見えるっていうあれ系統のあれだね」

小鞠「変なことやめて！ハートとか普通のエフェクト使ってよ！」

ほたるん「ハートで接合部修正ですか？もうっ、先輩のえっち！ふふふっふふ♪」

れんげ「自分の世界に没頭してるのん。もうモザイクハートが入り乱れててなにがなんだかわからないのん」

小鞠（クレイジーサイコほたる・・・・）


公園

このみ（ふぅ・・・最初はどうなることかと思ったけど・・・なかなか楽しめてるかも・・・）

卓「・・・・」　このみ「あ、お帰りメガネ君。どこ行ってたの？トイレ？」

卓「・・・・」ｽｯ　このみ「え、ジュース？ありがと！気が利くねぇ～そういうのはお姉さんに任せてくれていいのに・・・」

このみ（けっこう気が利くとこあるし・・・小鞠ちゃんには演技してって頼まれてるけど・・・わりと素で高感度高いかも・・・？）

ハトども「あ゛」　

このみ「あ、ハトだ。人馴れしてるね～。やっぱり公園に住んでると人がエサあげたりするから警戒心ないのかな？」

卓「・・・・・」ﾋﾟｭー　ハトども「お゛ぁ゛きったねっ！？」ﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀﾊﾟﾀ

このみ「ってなに鉄砲ウオみたいにジュース吐いて蹴散らしてるの！？やめなよ！」

卓「・・・・」ｹﾞｯﾌﾟ・・・　カラス「ガァガァガァガァ」

このみ（なんかハトのかわりにカラス集まって来たし・・・・・・）

このみ（はぁ・・・・こういう妙なところがなければ本当に好きになってあげてもよかったのになぁ・・・）顔もけっこう整ってるし



小鞠「いい雰囲気・・・典型的なカップルって感じだね」