照「点棒を渡しなさい」玄「ひっ…」(371)

――――――――

玄「うぅっ…!!ぐすっ…」

穏乃「玄さん、また点棒取られちゃったんですか!?」

玄「うん……、宮永さんに」

憧「あちゃー運が悪かったね、玄」

玄「宮永さんはこの学園の最高権力者にして生徒会長…、誰も逆らえないよ……」

宥「先生たちも宮永さんには何も言えないって……」

憧「しかも玄っていつもドラ沢山抱えてるからどうしても目立っちゃうのよね」

穏乃「くそー、私にもっと力があれば宮永照なんか…」

池田「お、反逆者発見!!さっそく報告だし」

憧「い、池田!?」

池田「おい上級生には敬語使えよ」

憧「す…すいません」

池田「高鴨穏乃、今の宮永先輩に対する発言聞いたぞ」

穏乃「あ、あの…今のは」

池田「弁解の余地はないし、見逃して欲しくばお前の点棒を」

福路「そんなのはよくないわ、華奈」

池田「福路先輩!?」

憧「え!?し、四天王の福路美穂子!?」

池田「おい!!」

福路「そんな四天王だなんて…、その呼び方はやめてほしいわ」

池田「先輩、こいつらが宮永先輩の悪口を」

福路「……今の宮永さんのやり方に不満が出るのは仕方ないわ、だからこそ私がなんとかしなくちゃいけないのに…」

福路「本当にごめんなさい…」

池田「福路先輩のせいじゃありません!!」

福路「ありがとう…華奈、あの」

玄「わ、私ですか!?」

福路「先程、宮永さんに点棒を渡したのはあなたよね?いくら渡したのかしら?」

玄「え、えっと…18000です」

福路「そう…」
ジャラ

玄「え?」

池田「先輩、またそんなこと…」

福路「いいのよ華奈、松実さん…本当にごめんなさい」

玄「え…あ、その……」

点棒とはなんぞや

穏乃「良かったですね、玄さん」

玄「う、うん…でもいいのかな?」

憧「いいも何も点棒を全て失ったらこの学園を退学にされちゃうのよ」

玄「わ、わかってるけど…」

穏乃「憧、お前点棒どんくらい残ってる?」

憧「んー、十万点くらいかな」

穏乃「まだそんなに残ってんの!?私なんてあと四万点しかないよ…」

憧「マジ?支給日までまだ20日くらいあるけど大丈夫なの?」

穏乃「うぁ……」

玄「穏乃ちゃん、よかったら私の点棒貸してあげる」

穏乃「本当ですか!?やったー!!」

生徒会室――――

照「福路」

福路「はい…」

照「何故あんな真似したの?」

加治木「お前には前にも同じことを言ったはずだったが」

福路「……しかし、一般生徒から一方的に点棒を巻き上げるのは酷すぎます!!」

照「力こそが全てだ」

福路「でもそんな…」

加治木「会長に意見するとはお前も随分と偉くなったものだな」

久「ま、まぁまぁその辺にしてご飯でも食べに行きましょう」

加治木「久…」

照「今回は目を瞑ろう、だけど次はない」

福路「……はい」

教室――――

穏乃「あ、あれ!?点棒が減ってる」

憧「まさか落としたの?」

穏乃「そんなはずは…、あれ…あれ…!?」

憧「え…?私の点棒も減ってる!!」

和「朝から賑やかですね、穏乃、憧」

穏乃「おはよう和、って大変なんだよ!!点棒が勝手に消えて」

和「そんなオカルトありえませんよ、それより授業の予習を」



桃子「先輩、今日は大量っす」
ジャラジャラジャラ…

加治木「すごいじゃないか、モモ」
ナデナデ…

桃子「わわっ!?せ、先輩…////」

加治木「これからも頼りにしているからな」

桃子「は、はいっす!!////」

かじゅがクズいとは珍しい

穏乃「せっかく玄さんに点棒借りたのにこれじゃヤバいよ…」

憧「はぁ…、いざとなったら私が貸してあげるから」

泉「なぁなぁ聞いた?今日、このクラスに転入生来るらしいで」

憧「マジ?」

穏乃「チャンス…」

憧「え?」

穏乃「転入したばっかりだったらさこっちがちょっと脅しかければ簡単に点棒が」

憧「それだと宮永照と一緒でしょーが!!」



咲「うぅ……、ここ何処?」

咲「今日から新しい学校なのに場所がわからないよ……」

昼休み――――

赤土「随分と遅い登校だな、宮永」

咲「す、すいません…道に迷っちゃって」

赤土「まぁいい、まずこれを渡しておく」
ジャラ…

咲「点棒…ですか?」

赤土「この学園においてこの点棒は最も――」

咲「あ、あの!!」

咲「おトイレ行ってきてもいいですか…?」


咲「トイレ…トイレ何処……?」

田中「おい、あれ」

門松「見ない顔だな」

田中「ふふっ」

門松「おい!!」

咲「は、はい…」

咲「な、何ですか?」

門松「何ですかじゃねーだろ!!」

田中「お前、名前は?」

咲「宮永…咲です」

門松「み、宮永って……」

田中「ビビる必要はねぇ、ただの偶然だ…役満ぶち当ててやんよ」

咲「あ、あの…」

田中「この学園では先輩とすれ違う時には必ず点棒を差し出すっていうルールがあんだよ」

咲「で、でも…」

門松「さっさと出しゃいいんだよ!!」

咲「あっ!!」

門松「へへ、ごちそーさん」
ジャラジャラ…

田中「私にも半分よこせよ」


咲「点棒……取られちゃった」

教室――――

咲「宮永咲です、よろしくお願いします」

「宮永……?」「あの生徒会長の……?」「まさか…」「でもちょっと似てない?」

ざわざわ……

赤土「じゃあ宮永は原村の隣の席で」

咲「はい」

和「よろしくお願いします、宮永さん」

咲「うん!!」

咲(確か…お姉ちゃんはこの学校の生徒会長してるんだよね、すごいなぁ)

咲(早く会いたいなぁ……)

憧「え……?」

咲「えっと…生徒会室の場所って」

穏乃「生徒会に何の用なの!?」

咲「私のお姉ちゃん、生徒会長なんだ、だから会いに行こうかなって」

穏乃「え…?宮永照の妹……」

憧「……しず、行くよ!!」

穏乃「あ…あぁ、ごめん咲、また明日」

咲「……??」

和「……」

咲「あの原村さん、私…」

和「宮永さんは何も悪くないですよ、悪いのは……」
ガタッ…

咲「待って!!」

和「生徒会室の場所は三階に行けばわかります、……あまりおすすめはしませんが」

生徒会室――――

コンコン…

久「どうぞ」

ガチャ

まこ「会長、あんたに客じゃ」

照「誰?」

まこ「あんたの妹、いうとるが」

照「!?」

加治木「照?」

照「私に妹などいない、追い返せ」

まこ「じゃが…」

久「言う通りにしなさい、まこ」

まこ「了解じゃ」


久「どういう事情があるのかしら?興味あるわ」

照「……」

咲「え?」

まこ「じゃから会長は妹などおらんて」

咲「そんなはずは…」

まこ「ここにおると邪魔じゃけぇ、はよ帰れ」

咲「で、でも…、お姉ちゃん!!」

純「おい、あんましつけーと痛い目見るぞ」

ドカッ!!!!

咲「がはっ……!!げほっ…げほっ…!!」

まこ「あんたは気短すぎじゃ」

純「そういや、こいつからは通行料もらってなかったな」

咲「うっ…、はぁ…はぁ……」

純「これは貰っておくぜ」
ジャラ…

穏乃「憧、あれ!!」

憧「宮永…咲……?」

咲「」

穏乃「気を失ってるみたいだ」

憧「酷くやられちゃってるみたいね、しょうがない…保健室に連れていってあげるか」

穏乃「うん!!」


ガラッ…

怜「先生は今、留守やで」

穏乃「そうですか、ベッド一つ貸してもらっていいですか?」

怜「私が言うのも何やけど、構わんで」

穏乃「よいしょっと、咲、大丈夫か?」

咲「」

怜「しばらく寝かしとったらええやろ、うちが見とくから」

憧「いいんですか?」

怜「うん、うち…病弱やから」

おいおい
魔王様がハーレム作って学園全体を牛耳る話がみたいんだよこっちは

咲「――ん…っ……」

怜「目覚ましたか?」

咲「ここは…?」

怜「保健室や、あんた廊下に倒れとったらしく友達が運んでくれたんやで」

咲「そう…ですか」

怜「誰にやられたん?」

咲「……一瞬でよく覚えてないですけど、背の高い細身の」

怜「あぁ…それやったら多分、生徒会の井上やな」

咲「あの、この学校の生徒会って」

怜「平和な学園生活送りたいんやったら関わらん方がええよ…」

咲「知ってることがあれば教えてください」

怜「あんた…死ぬで」

咲「お願いします」

生徒会室――――

照「全員集まったか?」

久「天江さん以外はね…」

加治木「最近は全く登校してないらしいな、四天王の自覚があるのか怪しいところだ」

福路「……」

照「では…、ここに集う四天王、そしてその直属の会員に告げる」

「……」

照「一年の宮永咲、こいつを箱らせ、退学に追い込め、手段は問わない」

福路「なっ…!?」

久(ふーん、やっぱり何かあるのね)

照「宮永咲を退学にした者には私から百万点を贈呈する」

加治木「百万点だと……!?」

照「それでは…、作戦開始だ」

怜「―――というくらいや、うちから話せるんわ」

咲「そう…だったんですか」

怜「……もうこんな時間や、そろそろ帰ろか」

咲「はい」

ガラッ…

純「よう、また会ったな」

咲「ひっ…!!」

純「悪いがさっきとは状況が違う、お前の点棒全部渡せよ」

咲「そ、そんなことしたら私……」

怜「あんま下級生虐めるんは感心せんな」

純「あ、あんたは…!!」

純「元四天王の園城寺……」

怜「昔の話やけどな」

純「はっ、そうだ!!」

純「お前は衣に負け四天王の称号を剥奪された、そしてその時、衣に植え付けられたのがその不治の病だ!!」

咲「園城寺さん…?」

怜「……」

純「今のお前に何ができる!?俺の邪魔をするようならお前も」

ドカッ!!バキッ!!ドスッ!!!!

怜「ぐはっ…あ、ぐ…ぎゃっ……あああああぁぁぁ…!!!!」

咲「お、園城寺さん!!」

怜「さ…咲ちゃ…ん、はよ…逃げ……っ…、げほっ…げほっ…!!」

純「おらァ!!」

咲「だ…誰か、助けて…!!」
ダダダダッ…

家――――

咲「はぁ…っ、はぁ…っ…」

咲「なんとか助かったけど…園城寺さん、大丈夫かなぁ……、心配だよぉ」

咲「明日から学校行くの怖いなぁ……、ずっとお家にいたいよ……」

桃子「家だから安全ってわけじゃないっすよ」

咲「わっ!?」

桃子「こんばんわっす」

咲「だ、誰……?」

桃子「同じクラスの東横桃子っす、お泊まり会に来たっす」

咲「へ?そんなの開催した覚えないよ…」

桃子「仕方ないっすね、じゃ点棒だけ貰っていくっす」

咲「あ!!」

咲「ここでは弱い者が悪…なら…」

末原「ひいいい…」

桃子「ちょっとしか取れなかったっす」
ジャラジャラ…

咲(この人の気配…全然気付かないよ、どうしよう……)

咲(に、逃げよう……!!)
ダダダダダッ…

桃子「あ、待つっす!!」



加治木「それで見失ったというのか」

桃子「も、申し訳ないっす!!」

蒲原「ワハハ、モモはあまり役に立たないなー」

桃子「むっ」

加治木「だが家の前で張っていたらそのうち帰ってくるだろう、そこを闇討ちする」

桃子「さすが先輩、悪カッコいいっす////」

蒲原「ワハッ…ワハッ…ワハッ…!!」

この学園に希望はないのか

咲「はぁ…っ、はぁ…っ…もう走れないよ……」

咲「ど、どうしよう……家に戻ったらまだあの子がいるかもしれないし……」

咲「うぅ……」

和「あら、もしかして宮永さんですか?」

咲「原村さん……ぐすっ…」

和「……やっぱり何かあったんですね、話だけなら聞きますよ」

咲「ありがとう原村さん」
ギュッ

和「み、宮永さん////コンビニでアイスを買ってきたんです、よろしければ一緒に…」

咲「泊めてくれるの!?」

和「と、泊め!?////み、宮永さんがそう言うんでしたら私は別に」

咲「わーい!!」


まこ「発見じゃ」

咲「お姉ちゃんの言った通り雑魚は全員倒したよ!」
照「これで2人っきりだね」ナデナデ
咲「えへへ」
こうして学園は宮永姉妹の手に堕ちたのだった

みたいなのを想像した

久「よくやったわ、まこ」

まこ「当然じゃぁ」

優希「タコスうまー」

久「で、目標は?」

まこ「あの家の中じゃ」

久「うーん、一般家庭っぽいわね、強行手段に出るより炙り出した方がいいか…」

まこ「また悪いこと思い付いた顔じゃな」

久「まこ、優希、ガソリンと新聞紙、ライターを調達してきてちょうだい」

まこ「人使い、荒いのー」

優希「オーライだじぇ!!」



久「準備は完璧だわ、よし…行くわよ、点火!!」

ボォッ!!!!ゴォォォーッッ!!!!

優希「あの家、のどちゃんちに似てる気がするけど多分気のせいだじぇ…」

酷過ぎィ!

和「大変でしたね、そんな目にあってもお姉さんに会いたいんですか?」

咲「うん、お姉ちゃんは小さい頃はとっても優しくて…また仲良くなれたらいいな」

和「宮永さん…」

咲「あ、私歯ブラシ買ってこなきゃ」

和「でしたら裏口から出た方が近いですよ」

咲「うん、じゃあ行ってくるね」



ゴォォォー……ッッ!!!!

咲「……」

咲「原村さんちが火事だよ、ここには泊まれない…」

原村どうした?wwwwwwwwwww

近接戦闘最強:姉帯
蹴り技最強:愛宕妹

ゴォォォー……ッッ!!!!

和「ゴホッ…ゴホッ……ゴッホ」

和「い、一体……何が……、宮永さんは無事でしょうか……」


優希「あれ?出てきたののどちゃんだけだじょ」

まこ「おかしいのー、宮永咲も確かに…」

久「ここまでして失敗か…、また作戦練り直しましょう」

優希「もうのどちゃんちに遊びに行けないじぇ…」


咲「はぁ……、これからどうしよう……」
トボトボ…


文堂「先輩、あれって…」

池田「にゃ?」

池田は周りが強いからいきり立ってるだけだから咲さんでも狩れるんじゃね

咲さんさすがにそれは……

>優希「もうのどちゃんちに遊びに行けないじぇ…」
どっちの意味?

吉留「確かあれの子が生徒会長の言ってた…」

深堀「宮永……咲……」

文堂「どうします?先輩」

池田「ここで宮永咲を箱らせれば風越部隊の手柄になるし」

吉留「そうなれば福路先輩の株もあがる」

池田「福路先輩はもっともっと評価されるべきなんだ…」

文堂「じゃ、じゃあ……今すぐにでも強襲を」

深堀「……」
ゴゴゴゴゴ…

池田「待て、文堂」

文堂「え?」

池田「福路先輩は……こんなこと絶対望まないはずなんだ」

池田は人間の鑑だった

ドムが風越メンバーでバトル要因なのか

文堂「そんなことは…!!だって百万点ですよ!?」

池田「お前は一年だからわかんないか」

吉留「福路先輩は自分の欲の為に他の人を傷付けるなんてしない」

文堂「でも百万点ですよ!?百万点!!」

池田「文堂、お前が箱る寸前に大量の万点棒を恵んでくれたのは誰だ!?」

文堂「福路先輩です」

池田「お前が生徒会の井上純に目つけられた時に庇ってくれたのは?」

文堂「福路先輩です」

池田「お前が生徒会長の制服にアイスをべっとりつけた時に殴られつづけても泣きながらお前の代わりに謝っていたのは!?」

文堂「福路先輩です!!」

へえ、アイス食えるんだあの生徒会

文堂「わ…私が間違ってました……」

文堂「すいませんでした…」

吉留「大丈夫よ、文堂さん、一年生なんだからこれから覚えていけば」

池田「私たちは福路先輩が悲しむことは絶対にしないし!!」

深堀「……」
ゴクゴクッ…

池田「それとさ、ここから先は私の勝手な想像なんだけど」

吉留「華奈ちゃん?」

池田「福路先輩だったら、宮永咲を守ると思うんだ」

文堂「!?」

吉留「確かに…」

池田「だから私は宮永咲を他の生徒会メンバーから守ろうと思う」

池田「これは命に関わるかもしれない危険なことだから無理にとは言わない」

池田「私は宮永咲のところへ行く、怖いやつはここでお別れだ」

池田「そして、死にたいやつは前に出ろだし!!!!」

文堂「つ、連れていってください!!」

吉留「私も!!」

深堀「……」
ニコッ…

池田「お前たち…、よーし華奈ちゃんに着いて来いだし!!」


池田「おーい」

吉留「宮永さーん」

咲「だ、誰ですか?」

文堂「私たちで宮永さんを守りますから!!」

深堀「お任せあれ!!」

咲「は、はぁ……」

智紀「裏切り者には」

一「制裁だね」

純「おらァァ!!!!!!!!」

ドカッ!!バキッ!!ドスッ!!!!

文堂「ぐはっ…!!」

吉留「あぐ…!!」

深堀「ぐああああああああ!!!!!!!!」

池田「うぐっ…あ、い…井上……」
バタッ…

咲「あ…あ……」

純「会長は何でこんなの気にかけてんだ?」

一「すぐにでも箱らすのは簡単だけど、どうする?」

透華「そうですわね…、拘束して屋敷に運びますわ」

咲「や、やめ…助け……」
ガクガク…

純「大人しくしてないと痛い思いすることになるぜ」

久「始まったか…」

照「全て予定通りだ」

――――――――

透華「衣、衣はいますの?」

衣「とーか」

透華「今日は衣にプレゼントを持ってきましたの」

衣「プレゼント!?」

透華「純!!」

純「さっさと入れ!!」

ドカッ!!

咲「あうっ…!!」

衣「??」

透華「新しいおもちゃですわ」

衣「今度のは金剛不壊に出来てる?」

咲「……!?」

衣「それは衣の莫逆の友となるか、贄か供御となるか」

咲(こ、怖いよぉ……)

dounaru

咲「カン!!も一個カン!!ツモ、嶺上開花」

衣「なっ!?」

一「そんな…」

純「やるじゃねぇか」

衣「……」

衣「お前、名は…」

咲「咲、宮永咲…です」

衣「そうか、咲」

咲「はい…」

衣「衣ももっと遊んでくれ!!」

咲「うん!!」

一「衣は咲を気に入ったみたいだね」

透華「ここへ連れつきて正解でしたわ」

衣「サイコロまわれー!!」

咲(ふぅ…、なんとかなりそうだよ、子供が相手でよかった)

あかん
咲さん自分が強いのにも衣の強さに気づいてない

生徒会室――――

照「どうなっている?これだけ刺客を送り込んで未だに一年ひとり箱に出来ないのか?」

加治木「それが、昨夜から姿を見失って…自宅にも戻ってないようだ」

久「うちのとこも惜しいとこまではいったんだけど」

照「風越はどうだ?」

福路「私は…」

池田「あ、あの…、龍門渕の」

純「!?」

純「おっと、池田ちょっと来いよ」

池田「にゃ!?」


ドカッ!!!!バキッ!!!!

純「てめぇ何言おうとしたんだ?あぁ?」

池田「ひぐっ…、けほっ…けほっ…」

純「俺たちは宮永咲なんか知らねぇ、わかったな?」

池田「わ、わかったし……」

――――――――

衣「ツモ、ハイテー」

咲「強いなぁ、衣ちゃんは」

衣「へへ、これで衣の49勝48敗だー」

透華「衣、咲、食事ですわよ」

衣「わぁーい」

咲「透華さん、ありがとうございます」

透華「感謝するのはこちらですわ、咲が来てから衣はとてもイキイキしてますの」

咲「はぁ…」

衣「やっぱりみんなで食べる晩餐は格別だー」

咲(いつになったらここから出してもらえるんだろ……)

衣「どうした?咲」

咲「ううん、麻雀って美味しいよね」

衣「どういう意味だー?」

数日後――――

透華「では私たちは学園に行ってきますので衣のこと頼みましたわよ、咲」

咲「はい、お気をつけて」

衣「咲ー、遊ぼー」

咲「うん」

咲(最近は透華さんたちの信用を得て監視役はいなくなったみたい…、逃げるなら今かな…?)

衣「咲ー」

咲(でも万が一、見つかっちゃったら今度こそ監禁されちゃうよ……)

衣「咲…?」

咲(何かいい方法はないかな、このままじゃ永遠にこの子供の面倒を……、子供?)

衣「うぇ…っ…ひぐっ……咲が…怒った……っ」

咲(子供だからすっかり忘れてたけどこの子、透華さんたちと同じ高校生だったよね?それなら…)

衣「うああああん……っっ!!」

咲「え?何で泣いてるの?」

衣「咲が…っ、咲が……怒って……ひぐっ…」

咲「私?怒ってないよ、そんなことよりさ」

衣「うん…?」

咲「どうして衣ちゃんは透華さんたちと一緒に学校行かないの?」

衣「つまらないから」

咲「そうかな?学校楽しいよ、私は衣ちゃんと一緒に学校行きたいな」

衣「ほ、ほんとか?咲」

咲「うん、だから今から学校行こうよ!!」

衣「うん!!」

咲(よし、作戦の第一段階クリア、子供は扱いやすいなぁ)

キキィーッ!!!!

ハギヨシ「ではお気をつけて」

衣「うむ、送迎大義であった」

咲(うわぁ…久しぶりの学校だよ)

衣「咲、行くぞー」

咲「うん」


桃子「あれは…宮永咲!!やっと姿を現したっす」

蒲原「誰か一緒にいるぞー」

桃子「誰でも関係ないっす、宮永咲…今度こそとばしてやるっすよ」

加治木「あれは…!?待てモモ!!」

桃子「え?」

加治木「宮永咲の隣にいる者は、四天王の…天江衣だ」

aaaaaaaa

咲(衣ちゃんといると私に危害を加える人はおろか、みんな道を譲ってくれるよ)

咲(これならお姉ちゃんのとこまで一直線だね)

衣「咲、ご機嫌だな」

咲「うん、衣ちゃんと一緒の学校楽しいからね」

衣「衣は久しぶりに生徒会室に行きたい!!そこにとーかたちがいるんだ」

咲「じゃあ行こう」

衣「こっちだぞー咲、みんな衣が学校来てびっくりするかな?」

咲「そうだね、透華さんたちもきっと喜ぶと思うな」

衣「へへー」

バンッ!!

衣「衣が来たぞー」

咲「こ、こんにちわ」

純「!?」

透華「な…、衣…!?何故…」

照「龍門渕、どういうこと?」

透華「いえ、その…これは……」

咲「お姉ちゃん!!」

照「……私は宮永咲を退学にしろと言ったはず」

咲「え…?お姉…ちゃん……?」

衣「咲を退学?何でだー?」

照「やはり天江は四天王の器ではなかった」

ギュルルルルル…ッッ!!!!

加治木「照!!ここでコークスクリューは…!!」

衣「がはっ…!!く、苦し……!!」

咲「衣ちゃん!!お姉ちゃんやめてよー!!」

透華「衣…、衣……!!」

純「て、てめぇ衣を離せ!!」

照「邪魔をするな」

ギュルルルルル……ッッ!!!!

純「ぐ…が、ぎゃあああああああああ……!!!!!!!!」

衣「は…ぐっ、あ…じゅ、じゅ…ん……」

照「……」

ギュルルルルル……ッッ!!!!

衣「あああああああああああああああ……っっ!!!!!!!!」
バタッ…

透華「衣…衣ぉぉぉぉ!!!!!!!!」

照「……」

ギュルルルルル……

透華「ひっ…!!」

福路「会長、もうやめてください!!」

シュイーン……ッッ!!

池田「福路先輩の右目が…!!」

ギュルルルルルッッ!!!!

福路「きゃああああああああああああ!!!!!!!!」
ドサッ…

池田「先輩!!」

咲「お、お姉ちゃん……何で……?どうしちゃったの……?」

照「……」

咲「……」
ガクガク…

ギュルルルルル……

咲「ごめん、お姉ちゃん…」

照「……」

ギュルルル…?

咲「私が学校辞めたらみんな傷つかないで済むんだよね…?」

照「……」

ギュルル…!!

咲「じゃあ私……」

照「……三ヶ月前」

咲「え…?」

照「三ヶ月前、私の右肘に爆弾が見つかった」

久「…!?」

照「コークスクリューを使い続ければそのうち大変なことになると言われた」

加治木「そんなことが……」

照「自分でも感づいてきた、おそらく次が最後の一撃になることも」

加治木「やめろ、照!!何故そうなることがわかっていながら…」

久「意地……じゃないかしら」

加治木「そんなことで…馬鹿な」

久「あら、そうかしら?会長がああいう性格ってことを一番知ってるのは私たちのはずだけど?」

加治木「ふふっ、そうだったな」

照「……」

ギュルルルルル……

咲「いいよ、お姉ちゃん」

照「……?」

咲「お姉ちゃんの最後の一撃、私が喰らってあげる」

照「な…」

咲「きて」

ギュルルルルル……ッッッッッッ!!!!!!!!!!!

咲「お姉ちゃん…っっ!!」

照「咲ィィィィィィィィ!!!!!!!!」

ヒラッ…

加治木「なんだ…?」

久「花びら?」

照「さ、咲……!?」

咲「嶺上開花、咲かせたよ、私とお姉ちゃんの花」

照「こんなことが…」

咲「私はこれからあらゆる場所で沢山の花を咲かせる」

咲「だからお姉ちゃんには枯れないようにずっと傍で照らしていて欲しいな」

照「あ…、さ…咲……私……」

咲「お姉ちゃん、大好きだよ」

照「あぁ……」

――おわりっす――

ごめん
設定思い付いたから唐突に書き始めたんだ
時間あったらまた展開やオチを真面目に考えて書きます

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年12月19日 (土) 11:27:02   ID: kuuuJGZK

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