まどか「杏子ちゃんが太った…」 (94)

マミルーム



マミ「今日のおやつは特製ピーチパイよ!」

杏子「おー!いっただっきまーす!」ガツガツ

マミ「こーら!ガッツかないのっ!」

杏子「だって美味ぇんだもん…モグモグおかわり!」

マミ「もぉ…佐倉さんってば」

ほむら「少しは遠慮という言葉を覚えなさい。佐倉杏子」

まどか「うぇひひ」

さやか「杏子、そんなに食べたら夕飯入らなくなるよ?」

杏子「ひゃいふぉーふはほ!」ゴックン

杏子「さやかん家の飯美味ぇからな!別腹別腹!」ニシシ

マミ「…佐倉さんって、相変わらず凄い食欲よね。太らないのかしら?」

杏子「ふふん!あたしは食っても太らないからな。寧ろマミやさやかに肉の付け方を教えて貰いたいくらいさ」

マミさやか「 」ピシッ

マミ「…そそそそそう。でででも、気を付けた方が良いわよ!け、健康にもよよ良くないし!」カタカタカタ

まどか「マミさん、落ち着いて!」

さやか「むっかぁ~!馬鹿にしやがって!!いつか泣きを見たって知らないんだからね!」

杏子「へーへー」ムシャムシャ

杏子「……というのが、約二ヶ月前、か…」

杏子「…服がキツい」

杏子「もしかして太った…?…いやまさか…ははは」

杏子「…」ハハハ

杏子「……今日から早弁辞めようかな…」

さやか「杏子ー」ガチャ

杏子「!」ビクゥ

さやか「あ、まだ着替え中だった?…って、どしたの?」

杏子「なっ何でもねぇよ!!つか、勝手に入ってくんじゃねぇ!」

さやか「えー?別にそんなの慣れっこじゃん…」

さやか「って、そうじゃなくて。そろそろ行かないと遅刻だよって言いに来たんだった!」

杏子「お?やっべぇ!急ぐぞ!」


トタトタトタ


さや母「あ、待って二人共お弁当!」

さやか「おっとと!…って、お母さん?何か杏子の多くない?」

さや母「いつも早弁してお昼はパンだって聞いたから、杏子ちゃんの分多目にしてみたの♪」


杏子「 」

学校



杏子「…」

杏子(くそ…っ!結局誘惑に負けて早弁しちまった……昼飯は抜くか?いや、でもまだ弁当あるし…)グゥー


杏子(…食いもんは無駄に出来ねぇよな)

マミ「あら?佐倉さん今日はちゃんとお弁当なのね。珍しく早弁しなかったのかしら」フフ

さやか「違うんですよマミさん。うちのお母さん、杏子がいっぱい食べるからって早弁用のお弁当まで用意しててさぁ」

まどか「今持ってるのは二個目なんだよね」ウェヒヒ

ほむら「その恐ろしい程の食欲、分けて欲しいくらいだわ」

マミ「でも、そんなに食べて太らないなんて、羨ましいわ」

杏子「!」ドキーン

杏子「はは…まぁね」ダラダラ



杏子(…まぁ次体育だし、これくらい平気だよな…?)

放課後



マミ「あ、そうそう!美味しいお茶が手に入ったの!今からうちに来ない?」

さやか「マミさんのお誘いとあっちゃあ、行くっきゃないでしょう!ね、まどか?」

まどか「てぃひひ。うん、お邪魔しようかな。ほむらちゃんも行くでしょう?」

ほむら「えぇ。まどかが行くなら」ファサッ

杏子「 」

さやか「杏子はー?って、決まってるかぁ!どうせ来るでしょ?」ハハハ

杏子「あ!…あたしは、止めとこっかなぁ」

杏子、病気か?

みたいなパターンだな

さやか「え?何か用事?」

杏子「えーと…まぁ、そんなとこ?」

マミ「そう…残念だわ。せっかく佐倉さんの好きなアップルパイも用意してたんだけど…」

杏子「え」

マミ「でも仕方ないわよね。佐倉さんの分はキュゥべえに…」

杏子「やっ…やっぱりあたしも行く!」

マミ「え?」


ほむら「…用事は平気なのかしら?」

杏子「あー…別に、今日じゃなくっても…良いかなー?…なんて」ハハ

マミさやほむまど「?」



杏子(…体育で身体動かしたし、大丈夫だよな)

>>16似たようなのあるのか
二番煎じになるかも

ミキハウス



杏子(…ちくしょう!マミの奴菓子作りばっかりどんどんどんどん上達しやがって…!)

杏子(結局3切れも美味しく頂いちまったじゃねぇか!)

杏子「…うぅっ。心なしかウエストが苦しい気がする…夕飯はちょっと控えよう」



キョウコチャーンオユウハンヨー!オリテラッシャイ!

食卓


杏子「…ナンテコッタイ」

さやか「うわ!いくらなんでも作り過ぎだってお母さん」

さや母「だってー、杏子ちゃんたくさん食べるでしょう?お母さん作りがいあるんだもの」ニコニコ

杏子「…あ、はは。いただきまーす…」

杏子(…う、美味しい)モグ…

さやか「?…杏子?」

さや母「…あ、もしかして美味しくなかった…?」

杏子「え!?」

さやか「いや、いつもみたいにガッツかないからさ…」

さやか「あ!さては、マミさんのアップルパイでお腹いっぱいなんでしょ!だから言ったのに」

杏子「ち!ちげーよ!!ちょっと考え事してたんだって!」

杏子「おばさん!これ超美味ぇよ!」ガツガツガツ

さや母「ふふふ♪まだまだたくさんあるからね。杏子ちゃんがうちに来てくれて良かったわ~」

杏子「あ///」

杏子(…やっぱりおばさんの飯は残せねぇ)


さやか「…?」

杏子「…言われるままにご飯を5回もおかわりしてしまった」

杏子「…」チラッ

杏子「ひ、久しぶりに計ってみるか…」オソルオソル


カタタ


杏子「…どういうことだおい」

杏子(…確か最後に計ったのが、学校の健康診断の時で…3ヶ月前か…)

杏子(…3ヶ月でこんなに増えるもんなのか!?…計る習慣なんてないから分かんねぇ)

コンコン
さやか「杏子、お風呂上がったー?」

杏子「!」ビクッ

杏子「お、おう!」

さやか「?」

さやか「冷蔵庫にプリンあるから、お風呂上がりに食べたら?」

杏子「!…い、いらない!さやか食えよ」

さやか「え?あんたが食べ物拒否するなんて…熱でもある?」

杏子「と…とにかくいらないってば!」
バタン


さやか「杏子…?」

杏子「……さて、と」

杏子「…逆に、今までは何で太らなかったか考えよう」

杏子「魔女退治は今までと対して変わらねぇし…他に」


杏子(うーん…うーん…思い出せー…!)

杏子(今までの生活は…)
ーー

ホワンホン

「こらー!食い逃げ待てー!」
杏子「うわ!逃げろ!」ダッシュ

「こらー!万引き待てー!」
杏子「うわ!逃げろ!」ダッシュダッシュ

「こらー!中学生がこんな時間に何してる待てー!」
杏子「うわ!逃げろ!」ダッシュダッシュダッシュ


ホワンホン

杏子「…」

杏子「魔女退治と合わせると、結構運動してたんだな…」

杏子「確かに、行く宛てがなく昼夜問わず色んな所歩き回ってたし…」

杏子「さやかの家に居候してからというもの、体育以外昼間は座りっぱなし…」

杏子「飯だって、あの頃は一食にあれだけっていっても、今考えりゃ食えない時の方が多かった気もしてきた…」


杏子「それが今じゃ、毎日3食ガッツリ……あたし達ってそういう仕組みだったんだね…」

杏子「あたしって、ほんとバカ」

杏子「…おばさんに頼んで飯の量減らして貰うか?いや、そしたら確実に理由を聞かれる」

杏子「ダイエットなんて皆に知られてみろ…きっと」


ホワンホワン

さやか「ほーら!やっぱり言ったじゃん!」プークスクス

マミ「これであなたも教えてあげる側ねぇ!肉の つ・け・か・た!」プークスクス

ホワンホワン


杏子「ぜってぇ言えねぇ!!」

杏子「…腹が痛い事にするか?いや、ずっとは無理だし、第一おばさんに心配かけちまう…駄目だ」

杏子「…うぅ。どうすれば」

学校



杏子「…結局今日も早弁用の弁当を貰ってしまった」

杏子「スカートがキツい…」

杏子「……腹は、そんなに出てねぇよな?」サスサス

まどか「杏子ちゃん?」

杏子「うわぁっ!」ドキーン

まどか「ごごごめん!驚かせちゃったね」ティヒヒ

まどか「大丈夫?お腹でも痛い?」

杏子「(腹の肉気にしてんの見られた!?)い、いやー!…ちょっと気分悪かったっていうか…もう良くなったから平気平気!」ダラダラ

まどか「そう…なの?」

杏子「ああ!この事他の奴には言うなよ?心配かけちまうから」

まどか「う?うん」

放課後



マミ「佐倉さん、ごめんなさい。今日は用事があって…お茶会はなしね」

杏子「え?いや、気にすんなよ(逆に助かったー!)」

さやか「あ!私も寄らなきゃ行けない所あるから、杏子先帰ってて!」

杏子「お?あぁ分かった」

まどか「じゃあ、私達はこっちだから」

杏子「おー!じゃあな!まどか!ほむら!」

ほむら「えぇ。また明日」ファサッ


杏子「…ふぅ」

杏子「ダイエットがてら散歩でもして帰るか…」

マミルーム


まどか「…杏子ちゃん抜きで集まるなんて、ちょっと杏子ちゃんに悪いかなって思ってしまうのでした」ウェヒヒ

マミ「そうだけど…。でも、佐倉さんの事でお話しがあるんでしょう?なら、仕方ないわ」

さやか「はは…」

ほむら「それで?美樹さやか、相談って?」

さやか「うん…。最近、杏子の奴おかしくない?」

まどか「うぇひ?そうかな…?」

マミ「別に、いつも通りだと思うけど…」

さやか「うーん…。何か、無理にそう振舞ってるように見えるっていうか…」

ほむら「…確かに、最近の佐倉杏子は時々上の空って感じね」

ほむら「…四六時中一緒にいる貴女が言うなら間違いないんじゃないかしら」

さやか「やっぱり、何か悩みでもあるのかなぁ?」

まどか「あ!」

マミさやほむ「?」

ほむら「まどか?どうかしたの?」

まどか「え、あ、えっとね…(あぁ、でも言うなって言われてるんだった)」アセアセ

マミ「鹿目さん?美樹さんは真面目にら佐倉さんを心配してるのよ?何か気付いた事があるなら言って頂戴」

まどか「(…ごめん杏子ちゃん)えっと…関係ない事かもですが、今日体調が悪いって…」

さやか「そうなの?…変な物でも食べたか~?」

まどか「私も、最初はそう思ったんだけど…お腹抑えてたし。でも、ちょっと気分が悪いだけで、もう大丈夫だって…」

マミさやほむ「…」

まどか「本当は、皆に心配するから言わないでって言われてたんだけど…」ウェヒ…


さやか「ちょ、ちょっと待って…」

マミ「お腹を抑え」

ほむら「気分が悪く」

さやか「皆に言うな…って」ハッ



ほむら「…ま、ままままさか!!」

マミ「ええええ!そそそんな!?」

さやか「あわわわわわ」ブクブクブク

まどか「さ、さやかちゃん!!」

マミ「そそそそれで…ああ相手は…?」

さやまどほむ「…」ワカンナイ

マミ「クラスの子かしら…?」

まどか「あ!」

さやか「まだ何かあるの!?」

まどか「…いや、えっと…最近杏子ちゃん、中沢君とよく話すよねって…」

ほむら「確かに、ゲームとかお菓子の新商品なんかの話題で盛り上がっていたわ…!」

マミさやまどほむ「…」

マミさやまどほむ「なーかーざーわー!!」



中沢「へっくしゅん!」

マミ「とにかく!その中沢君とやらをとっちめましょう!」

さやか「私、杏子に電話してみる」

プルルル…プルルル…

さやか「…出ない」

さやか「そうだ家に…プルルル…あ、お母さん?杏子は…え?まだ帰ってない?うん、うん分かった」

さやか「…杏子、学校出てから結構経つよね?」

マミ「ま、まさか…。佐倉さん、誰にも言えずに一人で思い詰めてるんじゃ…」

まどか「そんな!」

ほむら「お、落ち着いて!とりあえず、佐倉杏子と中沢君を探しましょう!」

マミさやまど「うん!」

マミ「キュゥべえ、佐倉さんを見つけたらテレパシーお願い!」

QB「分かったよ」キュップイ

学校


上条「でさ、志筑さんにするかさやかにするか…」
中沢「どっちでも良いんじゃないかと」

まどか「あ!中沢君だよ!」

中沢「え?」



さやか「スクワルタトーレ!」ドゴォ

中沢「ひでぶ!」ズサァッ
上条「中沢ー!?」


さやか「あんたって、ほんとバカ!!」
まどか「酷いよ!こんなのあんまりだよぉ!!」
マミ「死ぬしかないじゃない!」
ほむら「リリース!!」

バキバキドカバキドンパチドドンパ

中沢「うわあああ!!」

上条「…」ガクガク

学校


上条「でさ、志筑さんにするかさやかにするか…」
中沢「どっちでも良いんじゃないかと」

まどか「あ!中沢君だよ!」

中沢「え?」



さやか「スクワルタトーレ!」ドゴォ

中沢「ひでぶ!」ズサァッ
上条「中沢ー!?」


さやか「あんたって、ほんとバカ!!」
まどか「酷いよ!こんなのあんまりだよぉ!!」
マミ「死ぬしかないじゃない!」
ほむら「リリース!!」

バキバキドカバキドンパチドドンパ

中沢「うわあああ!!」

上条「…」ガクガク

QB「おーい!杏子が見つかったよ!」


マミさやまどほむ「キュゥべえ!」

マミ「早く行きましょう!」
さやか「はい!」





ほむら「…目に焼き付けておきなさい。女を敵に回すって、そういう事よ」ファサッ

まどか「クラスの皆には、内緒だよっ!」タタタッ



上条「あわわわ…」ガクブル

中沢「…僕が何をしたと言うんだ」ポクチーン

杏子「…ふぅー!そろそろ帰るか」



マミ「あ!佐倉さんよ!」

さやか「杏子ー!」
まどか「杏子ちゃーん!」タタタッ

杏子「ん?」


さやか「…もぅ!心配したんだから!」

マミ「もっと私達を頼ってくれても良いんじゃない?」

ほむら「でも、無事で安心したわ」ファサ

まどか「杏子ちゃぁん…良かったぁ」グスッ

杏子「…お前ら」

杏子「何の事だ?てか、用事あったんじゃなかったのかよ?」

さやか「え?何の事って…だって、あんた最近何か隠してるっぽかったし…」

杏子「えぇ!?」ドッキーン

まどか「皆杏子ちゃんを心配してたんだよ?…今日の用事も、本当はその事で…」ゴニョゴニョ

杏子「…え」

杏子(…皆、そんなに心配して)

杏子「…やっぱり、ちゃんと言わねぇとな」フッ

さやか「うん…。話してよ。何だって聞くよ」

杏子「さやか…」

杏子「あの…その……な?」モジモジ

さやか「うん」

杏子「…実は」コソッ

さやか「え」

さやか「太ったぁ?」

マミまどほむ「えー!?」

杏子「しーっ!しーっ!声でけぇよバカ///」

さやか「…それだけ」ガクゥ

マミ「もう…そんな事気にしてたの?」

杏子「な!マミだっていっつも気にしてるじゃんかよ!」

マミ「だからこそ、よ?佐倉さん。同じ悩みを持ってるんだもの。ちょっとくらい力になれるかもしれないじゃない」

さやか「そーそー!お母さんにはご飯の量減らしてって言っとくわ!」

ほむら「…心配して損したわ」

まどか「ほむらちゃん」ウェヒヒ

杏子「皆…悪かったよ。前にマミとさやかにあんな事言った手前言い出せなくなっちまって…」

さやか「あんな事?」

杏子「…肉のつけ方がどうとかって」ゴニョゴニョ

マミ「あら、嫌ねぇ。佐倉さんが本気で言ったんじゃないって分かってるもの。一々気にしないわよ」クスクス

杏子「マミ…本当、悪かったよ」

まどか「あれ?」

ほむら「どうかしたの?」

まどか「うん。杏子ちゃん、背伸びたんじゃない?」

杏子「そうかぁ?」

ほむら「そういえば、そうね」

まどか「もしかして、生活が改善されて成長期が一気に来たんじゃない?」

杏子「え!…てことは、体重が増えたり服がキツくなったのも…」

さやか「どりゃっ!うーん、この辺は成長期まだ来てないみたいだど?」モミモミ

杏子「おいこら!どこ触ってやがる///」

まどか「うぇひひ」

ほむら「でも良かったじゃない。太った訳じゃなくて」ジト

まどか「ほむらちゃん…大丈夫。私達もこれからだよ」ウェヒヒ

マミ「もう!油断は大敵なんだからね?」

杏子「…肝に銘じるよ」

マミ「ふふふっ!それにしても、佐倉さんもそういう事気にするようになるなんて"普通の女の子の生活"に馴染んできたんじゃない?」


杏子「あ…」

杏子「あぁ!」


~おわり~

おまけ

まどか「んー?何か忘れてるような…」

ほむら「そういえば…」

さやか「え?何を…」

マミ「えーと…」


マミさやまどほむ「あ!(…中沢君、ごめんなさい)」


中沢「へっくしょん」

おまけ②

上条「…もう女の人はこりごりだよ」ガクガク

中沢「…僕もさ」

上条中沢「…」

上条「…僕、どうかな?」

中沢「…どっちでも、良いかと///」


本当におわり

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