消えた勇者と変態僧侶(202)

-第1章 魔王討伐編-

賢者「・・・なるほど、では僧侶さんは私達と出会う前から勇者様と旅をされていたのですね」

僧侶「ええ・・・魔王討伐に向かう仲間を探しておられた勇者様に声をかけていただいてからずっとですね」

賢者「それはそれは・・・女性でありながらさぞ大変だったことでしょう」

僧侶「いえ・・・これも全て、神のお導きですから」ニコ

武闘家「あっ、いたいた!僧侶ちゃーん、一緒にお風呂行こー!!」

僧「あっ、わかりました・・・それでは賢者さん、失礼しますね」

賢「えぇ、ごゆっくりなさってきてください」

武「はやくはやくぅー!」ゴーゴー

僧「はいはい、すぐに準備しますからね」

・・・

武「いやー!やっぱり宿に泊まった日はお風呂が楽しみだよねー!」

僧「ふふ、そうですね」

武「あっ!勇者!!」

僧「!!」

勇「おぉ2人とも・・・悪いけど、先にお風呂いただいたよ」ホカホカ

武「どうだった!?」ワクワク

勇「うん、けっこう広かったよ。しかも1番風呂だった」

僧「」

武「えー!いいなぁー!」

勇「ははは、2人も早く行っておいで。俺は部屋に戻ってるから」

武「一番風呂かぁー、くそぅ・・・私ももっと早くいけばよかった・・・って、僧侶ちゃん?」

僧(お風呂お風呂勇者様が入ったお風呂まだ勇者様しか入ってないお風呂お風呂お風呂・・・・)

武「おーい、僧侶ちゃーん・・・?」

僧「へ!?あ・・・あ、あぁ、失礼しました!私達も早速向かいましょう!!」

武「うんっ!」

・・・

武「おー本当だ!結構大きいねー!」

僧「」バシャー、ゴシゴシゴシ、ザプーン ←迅速

僧(あぁお風呂!勇者様しか入ってないお風呂!!あああああああ!!)

武「僧侶ちゃん早っ!!そんなに湯船浸かりたかったの!?」

僧「はい」(ニッコリ)

武「・・・ふぃー、いいお湯だねぇ」

僧「そうですねぇ」

武「やっぱり旅の間に入るお風呂は格別だよねぇ・・・」

僧「そうですn・・・ハッ!?」

僧(あ、あの縮れた毛はもしやっ!!)

武「ん?どしたのー?」

僧(間違いない・・・これは勇者様の聖毛・・・何故なら私達より先にこのお風呂に入ったのは勇者様しかいないから!!)

武「そ、僧侶ちゃん?」

僧(そしてさらにこの艶のある黒い色!私のは薄青だし、武闘家ちゃんは生えてないからこれはもう100%勇者様の聖毛!!)

僧(神よ感謝しますっ!!勇者様エキスぅぅぅぅぅぅぅ!!!)チャプ ←お湯に顔つけた音

武「そ、僧侶ちゃん・・・いきなりお湯に顔つけたりしてどうしたの?」

僧「ぷはっ!い、いえ!これをするとですね、お肌にハリとツヤが出たり出なかったりするんですよ!!」

武「えっ、そうなの!?じゃあ私もやってみよっ!!」チャプ

武「」ブクブクブク

僧「」ゴクゴクゴク

・・・

勇「・・・というわけで、明日はこの洞窟を抜けようと思っている」

賢「ふむ・・・これはなかなか長丁場になりそうですね」

武「しっかり準備していかなくちゃねー」

勇「あぁ。けど、幸いなことに賢者君が仲間になってくれたおかげで回復魔法には余裕があるからな」

賢「お役にたてればいいのですが」

僧「本当に、助かります。私一人では、勇者様や武闘家ちゃんの回復で精いっぱいでしたから・・・」

勇「俺も少しなら回復魔法使えるから何とかなってたけど、これからはどうしようと思ってたところだったからな。頼むよ、賢者君」

賢「えぇ、お任せください」

武「じゃ、明日の出発に備えて早く寝よー!!」

勇「ああ、そうだな」

深夜・・・

<ギィ・・・

僧「・・・」ソロリソロリ

勇「Zzz...」

僧「・・・ラリホーマ」ボソ

勇「」

僧「あぁ・・・勇者様・・・勇者様勇者様勇者さまぁ~~!」

勇「」

僧「勇者様の髪の毛もぐもぐっ!!勇者様の肘ぺろぺろっ!!」ハァハァ

勇「」

僧「ああぁ~~~勇者さまぁ~!も、もう、私もうっ!!」ハァハァ

勇「・・・ぅ・・・ん」

僧「ラリホーマ」

勇「」

僧「あぁぁぁ勇者さまぁ~~!!」スリスリペロペロ

勇「」

翌朝。

武「おはよー!」

僧「おはようございます」ツヤツヤ

賢「おはようございます・・・ゆっくり休めたようですね」

勇「ふぁあ・・・・・」ネムイ

武「んー?勇者眠そうだね!!」

勇「あー、うん・・・なんか今朝は目覚めがえらい悪くて・・・」

賢「大丈夫でしょうか?ご無理をなさらないほうが・・・・」

勇「いや大丈夫・・・体力自体は回復してるから・・・」

武「もー、せっかく昨日はやく寝たのに!ざめはざめは!!」

勇「君魔法使えないでしょ・・・」

僧「あはは」

賢「それでは、町を出たらしばらく西の方へ進んでいきましょう」

武「よーし、じゃあしゅっぱーつ!!」

僧「さぁ、いきましょう。勇者様」

勇「ふぁーい・・・」ネムイ

武「ざめは!」(物理) ゴキッ

勇「ぐはあっ!!」

・・・

西の洞窟

勇「ここが入口か・・・」

武「全然中が見えないね」

賢「なるべく離れないようにして歩きましょう」

勇「ああ、そうしよう・・・僧侶、離れるなよ」

僧「はいっ」(もちろんですとも!!)

勇「魔物の数も思ったより多いな」

武「えいっ!とりゃーっ!!」

魔「痛E」

賢「長期戦になりそうですし、無理そうであれば一度引き返しましょう」

勇「ああ、そうだな・・・うわっ!」

武「あっ!勇者が落とし穴にっ!!」

僧「勇者様!!きゃっ!!」

・・・

勇「イテテ・・・なんだ、2人とも落ちちゃったな」

僧「うぅ・・・すみません」

<ユウシャサマー!!キコエマスカー!!

<イマソッチイクカラネー!!

勇「賢者君と武闘家か・・・おー!!頼む!!」

僧「勇者様、お怪我はされていませんか?」

勇「あぁ、大丈夫・・・危ないっ!!

僧「へっ?きゃあっ!!」

魔「キキーッ!!」

ゆうしゃはまぼろしにつつまれた!!

勇「くっ・・・マヌーサか、久しぶりにかかったな」

僧(勇者様がマヌーサ状態に・・・?チャンス!!)

僧「・・・あっ、勇者様!魔物がっ!」サワサワサワ

魔「えっ」

勇「うおっ!?ど、どこ触ってやがる!!」ビクッ

僧「勇者様!右です!!右に走ってください!!」バッチコーイ

勇「み、右だな・・・!?」グニュン

僧「はぅん!!」ビクン

勇「う、うわっ!なんかぶつかった!?魔物かっ!!」

僧「いえ違います!そのまま手を伸ばしてください!!」

勇「こ、こうかっ?」グイ

僧「」ペロペロペロ

勇「うっ!なんか生暖かい!!くそっ、なんだこれは!!」

僧(あぁ~~~!勇者様の指ペロペロ!ペロペロペロペロ!!)

魔「あっあの・・・」

武「勇者!僧侶ちゃん!オリャー!!」ゴイン

魔「ひどい」ブシャー

賢「大丈夫でしたか?2人とも」

勇「あ、ああ・・・それにしても、なんか変な魔物だったな・・・柔らかくて、ヌルヌルしてたぞ・・・」

武「えー?すっごい固かったし、鱗でザラザラだったよー?」

勇「うぅん?」ハテナ

・・・

勇「あぁ、なんとか無事に抜けられたな」

武「もうすっかり夜だねー」

賢「今日はこのあたりで野営ですかね?」

勇「うーん・・・そのほうがいいかもな。よし、じゃあ不寝番をたてて2人ずつ休もう」

武「じゃ、先に私と賢者くんが休ませてもらうね!!」

賢「それでは、お先に失礼させていただきます」

勇「あぁ、少しでも休んでおいてくれ」

僧「おやすみなさい2人とも。武闘家ちゃん、おなか出して寝ちゃだめですよ」

武「うん!ハラマキして寝る!おやすみっ!!」

・・・

勇「・・・あ、ごめん僧侶。ちょっと用を足してきていいかな?」

僧(!!!!)

僧「えぇ、どうぞ」ニコ

勇「すぐ戻ってくる」

僧(チャンスだわ!!)

勇「・・・ふぅ、ただいま」

僧「あっ、勇者様・・・その、私も・・・」モジモジ

勇「あ、うん・・・気を付けてな」

僧「はいっ」

僧(よっしゃああああああ!!)タタタ

・・・

僧(どこ!?どこにあるの!?勇者様の聖水スポット!?)キョロキョロ

僧(たしかこのあたりでしてたはずなのに!!暗くて見えないよぉ!!)

僧(・・・落ち着きなさい、私。こういうときは心の目でみるのよ)

僧(神よ・・・我に力を・・・・)

僧「レミラーマ」(迫真)

<キラン

僧「そこかああああああ!!!」

僧「あああぁぁぁあったあああここだあぁぁあ!葉っぱが濡れてるうううう!」ペロペロペロ

僧「あっああぁぁ!!勇者様の聖水がががががああああああ!!」ビクンビクン

魔「なにあの人間・・・やべぇよ・・・やべぇよ・・・」ガクガク

あたりからモンスターのけはいがきえた!!

・・・

僧「ただいまもどりました」スッキリ

勇「あぁ、おかえり・・・大丈夫?疲れてないか?」

僧「はい、まだ大丈夫です」

勇「もうすぐ交代だから、それまで頑張ってくれな」

僧「はいっ!」ニコ

僧「・・・それにしても、私達が旅を始めてかなり経ちましたね」

勇「あぁ・・・そうだな。もう1年近くになるか。思えば遠くにきたもんだ」

僧「勇者様は、平和な世界が訪れたら何をなさるんです?」

勇「そうだなぁ・・・俺は親父がいないから、何とかしてお袋の面倒をみないといけないな。僧侶は?」

僧「私は・・・」

僧(あぁぁぁぁ嫌だよぉぉぉこの旅が終わっても勇者様とお別れなんてしたくないよおぉぉぉおお!!)

僧(かといって勇者様とけっ、けっ、けけけ結婚したいだなんて・・・・言えるわけないよぉぉぉおおわっしょおぉぉぉぉぉい!!)

僧「・・・神の御心のままに」ニコ

勇「ふふ・・・そうか」

僧(あぁぁぁぁああ月明かりに照らされる勇者さまが素敵すぎてパンツ食べたくなっちゃうのおおぉぉおおおおぉんんんん!!)

翌日

勇「・・・ふぅ、やっと町についたぞ」

賢「この町を出ればいよいよ決戦です。今のうちに、できることは全てやっておきましょう」

武「あ、じゃあ私ご飯食べたい!!

賢「ふふ、武闘家さんらしいですね」ニコ

武「ことによるとこれがこの世の食いおさめになるかも」

勇「何でそんな事言うの」 ※by質屋蔵

武「ムニャムニャ!もう食べられないよ!!」モグモグ

勇「食いながらいうセリフじゃないからそれ。TPOわきまえろ」

賢「本当に、気持ちいいくらいの食べっぷりですねぇ」

武「賢者君それ食べないの!?だったら貰うよっ!」

賢「ええ、どうぞ」ニコ

僧「・・・」ジー

勇「・・・ん?どうした僧侶。食べないのか?」

僧「・・・あっ、いえ!いただきますよ。・・・神よ、感謝いたします」

勇「疲れてるだろうから、ちゃんと食べとけよー」モグモグ

僧「・・・」(ニッコリ)

武「おかわりっ!」

その夜・・・

勇「うー、いかん・・・なんか熱っぽいな・・・」

勇「おまけに身体まで・・・うごかなく・・・なって、きた」

賢「・・・風邪ですか?」

勇「わからん・・・メシを食ったら、急に来た・・・」

賢「解毒魔法も効かないようですね・・・街に出て薬を買ってきましょう」

勇「うー、すまん・・・まさか俺がこのザマとは情けない・・・」

賢「仕方ありませんよ。今まで気を張られていた疲れが一気に出たのでしょう。ゆっくりお休みください」ニコ

勇「うん・・・そうするよ。早く治しちまわないとな」

<コンコン

勇「う・・・はい・・・」

僧「勇者様・・・お風邪を召されたと聞きましたが・・・」

勇「あー、なんかメシくってから急に身体が熱くなって動けなくなってさ・・・」

僧「それはそれは・・・」

僧(計画通り)ニヤリ

勇「いま、賢者君が薬を買いに行ってくれたとこだ・・・僧侶も感染らないうちに、この部屋からでたほうがいい」

僧「あの・・・勇者様。実は、私がいた修道院に昔から伝わる解熱法というものがございまして」

勇「んん・・・?」

僧「もしよろしければ、私がその方法を試してみてもよろしいでしょうか・・・?」

勇「解熱法、か・・・それじゃあ、おねがいする、よ」

僧「わかりました・・・では少々お待ちくださいね」

僧(っしゃおらあああああああ!!)ガッツポ

僧「・・・・」ガチャ

勇「な、なんで部屋の鍵しめるの・・・・?」

僧「じ、じつはその・・・勇者様には一度お召し物を脱いでいただく必要がございますので」

勇「う・・・マジか」

僧「よろしければ、私が外して差し上げますが」

勇「・・・・ごめん、おねがいするよ」

僧「」ビクンビクン

僧「で、では・・・失礼しますっ!!」バサーッ

勇「え、えぇ!?そんなダイナミックに!?やめてちょっとこれ恥ずかしい!!」

僧「すみません!もう少し辛抱しててくださいねっ!!」ハァハァ

勇「えぇーなにこれ!?ちょ、ちょちょと!!」

勇(当たってる当たってる!!柔いの2つあたってる!!!今はヤバイってぇぇぇぇええ!!)

勇「僧侶、ストップ!!一回ストーップ!!」

僧「い、いけませんっ!途中でやめたら効果が無くなってしまいます!!」

勇「効果!?効果ってなんの!?もしかして、俺もうなんかされてんの!!?うわマジ体動かなくなってき」

勇「」

僧(・・・まんげつそうその他各種毒草を調合して作ったこのしびれ薬・・・効果は絶大なようですね)

勇「」

僧「そ、その・・・これから身体全体をツボを押していきますのでっ!・・・すみませんが、ちょっとご辛抱くださいね///」

勇「」

僧(あっ、あぁ・・・)グッグッ

僧(くっ・・・ふおぉぅ・・・)モミモミ

僧(・・・・・・・・おお、もう)ペチンピロン

・・・

僧「・・・これで解熱のツボは押し終わりました。あとはこのお茶(解毒剤)を飲んでみてください」

勇「」ゴクゴク

僧「しばらくすれば熱が下がってくるはずです」

勇「」

賢「勇者様、お待たせいたしました・・・おや、大分顔色が良くなられましたね?」

勇「なんか僧侶が、解熱のツボとやらを押してくれた」

賢「ほう、僧侶さんが・・・なるほど、彼女はその道の心得もあったのですね」

勇「賢者君」

賢「はい?どうなされました」

勇「俺・・・もうおよめいけない」シクシク

賢「えっ」

翌日

賢「では・・・これから魔王城に向かうにあたり作戦を練りたいと思います」

勇「まず魔王城までの道のりだが・・・これはもう空から行くしかないと思う」

僧「周りは高く険しい山に囲まれていますからね」

賢「伝承によれば、ここから南の島にある神殿にオーブを捧げることにより、魔王城への道が啓かれるそうです」

武「へー、いったいどうなるんだろうね?魔王城の近くまでバシルーラされるのかな?」

勇「それだとみんな着くころには死んでしまうぞ」

僧「やってみるしかありませんね」

賢「ここから先、何があってもいいように装備は整えておきましょう。もしかすると、もう街には戻ってこれなくなる可能性もありますからね」

武「よーし、じゃあこの世の食い納め(1日ぶり2回目)してこよう!!」

勇「だから縁起でもないこというなって」

賢「それではみなさん。明日の朝ここを発つまでに、それぞれ準備を整えておいてください」

勇「分かった」

僧「分かりました」

夕方。

町のはずれで、勇者が空を眺めていた。

僧「お隣失礼しますね」

勇「ん・・・あぁ、僧侶か」

僧「・・・お母様には、会いに行かれないのですね」

勇「ああ」

僧「魔法を使えば、アリアハンの町までもすぐでしょうに」

勇「・・・会えば、行きづらくなる」

僧「勇者様・・・」

そういって勇者は笑いながら立ち上がる。

勇「俺は決めた。この世界に平和を取り戻すまでは決して振り向かないと」

僧「・・・私も、ついていきます。勇者様」

勇「・・・僧侶、今までずっと一緒に旅をしてきてくれてありがとう」

勇「この旅が終わったら・・・その・・・俺と・・・」

僧「ゆ・・・勇者様・・・?」ドキッ

勇「・・・」ドキドキ

僧「・・・」ドキドキ

勇「アカン、なんか死亡フラグっぽいの立てるとこだった」アセアセ

僧「え、ええ、私も割と最後まで言っちゃうのかとおもいましたよ」アセアセ

勇「ま、まぁもうすぐだ!さっさと魔王を倒して国へ帰ろう!!」

しかし・・・

勇者たちの旅は魔王を倒しても終わらなかった・・・

魔王バラモスを倒した勇者一行が知ったのは、さらに強大な魔王ゾーマの存在だった。

世界を闇から救うために、勇者たちは新たな世界へ旅立っていく・・・

To be continued…

-第1章 魔王討伐編 おわり-

魔王バラモスを倒した勇者一行!

しかし、アリアハンに戻って待っていたのは新たな魔王ゾーマの存在だった!!

この世界の平和を守るため、勇者一行は未知の世界、「アレフガルド」へ旅立つこととなる!!

次回、第2章「アレフガルド編」、乞うご期待!!

---君は、レムオルを悪用せずにいられるか。

-第2章 アレフガルド編-

武「うわーっ!!」

勇「ぐえ!!」

僧「勇者様っ!!きゃっ!!」

勇「ぎえ!!」

賢「なんと・・・裂け目の下にこのような世界があったとは・・・」

武「すごい空の色・・・気分が重くなる・・・・」

僧「なんという禍々しい空気でしょう・・・」

勇「降・・・りろ・・・、お前ら・・・」コヒューッ コヒューッ

賢「ここは『上』の世界とは違う次元にある世界なのでしょうか?」

勇「わからん・・・だが、ここに魔王ゾーマがいることは間違いない」

武「大丈夫かなぁ・・・全部終わったらちゃんと帰れるのかなぁ」

僧「大丈夫よ、武闘家ちゃん。神様はきっと、私達を守ってくださるわ」

賢「ともあれ、あそこに城が見えます。まずはそこで話を聞いてみましょう」

・・・

勇「まさか目の前のあの城が魔王ゾーマの居城とは・・・」

武「近すぎワロタ」

僧「しかし、橋や船を使おうとしても魔王の魔力で渡ることができないと・・・」

賢「近くて遠い・・・これは何かあの島へ渡る方法を考えないといけませんね」

数日後

勇「何か分かったか、賢者君?」

賢「えぇ、この城にある書物を読んだところ、ある伝説の存在があきらかになりました」

勇「伝説?」

賢「『雨と太陽が合わさる時、虹の橋が出来ん』・・・だそうです」

勇「雨と太陽、ねぇ・・・それにしてもこんな空じゃあ、天気もクソもないだろう」

賢「それなんですが、どうやらこの『雨』と『太陽』というのはあるアイテムのことを指しているようなのです」

勇「アイテム?」

賢「はい。ひとつは『太陽の石』、そしてもう一つは『雨雲の杖』と呼ばれるものです」

勇「太陽の石と雨雲の杖、か・・・」

賢「太陽の石については、この城のどこかにあるようなのですが・・・」

勇「ふむ・・・とにかく、まずはその2つのアイテムを探してみるところからだな」

賢「ええ」

武「おーい2人ともー!ごはんだよー!!」

勇「おーう!すぐいくぞー!」

・・・

勇「・・・これはどうやって食べるんだ?」

武「なんかねー、こうやって口に入れて、食べられるとこだけ食べたらあとは芯のところだけ残すんだって」モグモグ

勇「なるほど・・・上の世界にはない果物だが、うん、こりゃ美味いな」

賢「えぇ、見かけによらず味はとてもいいですね」

勇「あっやばいマジ美味いこれどうしようツボにハマった」モグモグ

武「あはは、勇者、もうほとんど芯しか残ってないじゃん。食べるの上手だね」

勇「ふはは!骨の髄までしゃぶりつくしてくれるわ!!」チュパチュパ

武「きゃー悪い人だ!へいたいさんこっちです!!」

賢「ははは」

僧(ゴクリ・・・)

その夜・・・。

僧(・・・勇者様の食べていたあの果物・・・芯の部分がきっとどこか捨てられているはず)

僧(勇者様の唾液がたっぷり沁みこんだあの芯を、私もしゃぶりつくしてやりたい!!)

僧(どこ!?一体どこにあるの!?)

僧(台所かしら・・・あ、ここから外に行けるみたい。なるほど、きっとこの先がゴミ捨て場ね)

僧(ということは、この先に勇者様の唾液をふんだんに吸ったジューシーなあのアレが!!)ワクワク

ラダトーム城地下

僧「あった!!この箱、間違いない!!ここに勇者様のジューシーホーリースティックががが!!」

僧「あぁぁぁああ落ち着くのよ私!!深呼吸して!すぅー・・・フヒヒヒヒ」

僧「それでは・・・いざ開けん!!オープンセサミッ!」パカッ

太陽の石<よろしくニキーwwww

僧「・・・・・えっ」

翌日・・・

勇「す、すごいじゃないか僧侶!!よく見つけたな!!」

武「すごーい!どうして場所がわかったの!?」

僧「・・・神のお導きです」ションボリ

賢「ふふ、きっと普段から僧侶さんの行いが善いおかげでしょうね」ニコ

僧「・・・」(遠い目)

・・・

勇「あとは雨雲の杖か・・・」

賢「伝説によると、これは精霊のほこらと呼ばれる場所にあるらしいですね」

勇「精霊かぁ・・・」

武「やっぱり羽とか生えてたりするのかなぁ?」

勇「で、その精霊のほこらってのはどこにあるんだ?」

賢「なんでもこの先らしいのですが・・・」

沼<ズンドコベロンチョ

勇「・・・沼だなぁ」

賢「・・・沼ですね」

賢「仕方ありませんね・・・トラマナ!」

勇「よし、行こう。あまり離れるなよ、トラマナが切れて沼に落ちるぞ」

武「僧侶ちゃん行って行ってー」

僧「は、はい!」アワワ

僧「な、なんだかいつもより揺れますね!?」フワフワ

賢「ふーむ・・・上の世界とは魔法の効きが違うのでしょうか?」

勇「みんな!バランスを崩すなよー」

武「おっとっと・・・・」

僧「はい・・・わっ!!」ズルッ

勇「そ、僧侶!?」クルッ

僧「ひぶっ!!」ゴシカァン ←転んだ拍子に勇者の秘部に杖強打

勇「★」(白目)

賢「うっ・・・」ヒュン

武「つうこんのいちげきキタコレ・・・」

勇「ふ、ふあぁぁ・・・・アカン・・・これアカンやつや・・・・」ガクガク

僧「あ、わあっ!すみません勇者様!!」ペコペコ

武「ゆ、勇者大丈夫・・・?」

賢「あ、そろそろトラマナの効果が切れ」

ドボーン

精霊「よう来たな・・・なんや自分ら、泥まみれやん」

賢「いやぁ・・・ハハハ」

勇「痛い・・・お腹痛い・・・」コヒューッ コヒューッ

僧「勇者様、大丈夫ですか?ここですか?」スリスリモミモミ

武「ほらジャンプジャンプ!腰たたくよー」トントントン

精「けったいな連中やなぁ」

・・・

賢「なんとか雨雲の杖も手に入れましたね」

勇「そうだね」

武「きびしい戦いだったね・・・」

勇「そうだね」

僧「うぅ・・・勇者様すみません・・・」

武「それにしても、泥だらけになっちゃったねー」

賢「ええ。ですが、この先のマイラという村に温泉があるらしいのでそこで汚れが落とせるでしょう」

武「えっ、温泉っ!?やったー!!」ピョンピョン

勇「あ、暖めたら少しはよくなるかしら・・・」シクシク

マイラの村。

僧「え、ええっ!?混浴ですかっ!?」

僧(うわああああああああああああああ神様ありがとおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!)

村人「そうだよ」(ニッコリ)

勇「うーん、ま、仕方ないか」

賢「でしたら、女性のお2人から先にお入りになってはいかがでしょう?」

武「うーん、じゃあそうさせてもらおっか、僧侶ちゃん」

僧「へっ?あ、あぁそうですね!!」

勇「じゃ、俺たちは外で待ってるから、終わったら代わってくれよ」

武「おっけー!僧侶ちゃん、行こ行こー!!」

武「温泉だー!!」バシャーン

僧「・・・」

僧(勇者様と入りたかったよおおぉぉおおおおぉおおおお!!)

武「とっても広いねー!!あ、ほら泳げるよ!!」スイー

僧「だめですよ武闘家ちゃん。お風呂の中で泳いじゃ」

武「いいじゃんいいじゃん!2人しかいないんだし!!」

僧(あぁ・・・ここに勇者様さえいれば・・・・)

勇『昼間の痛みが引かないんだ・・・悪いけど僧侶、さすってくれるかな』

僧『わかりました・・・ここですか?ここですね?』モミモミーン

勇『あぁ、いいぞ・・・次は口を使って裏側を舐めてくれ』

僧『そ、それでは失礼します・・・ちゅぱ・・・・ぷはっ・・・』

僧「・・・」ブクブクブク

武「ちょ、僧侶ちゃん沈んでる沈んでる」

僧「はぁうっ!?す、すみません!!これをやるとお肌にツヤとハリが!!」

僧(まだよ・・・あきらめるにはまだ早いわ・・・)

僧(この後、勇者様たちがこの温泉に入るはず・・・・それに、この村に泊まっていくことになったから、夜にでもまだチャンスはあるわ!!)

僧「そうよ・・・夜よ・・・夜になれば・・・ヒッヒッヒ・・・」

武「僧侶ちゃんなんかこわい」

その夜。

勇「いやぁ、やっぱり大きい風呂に浸かると疲れが取れるなー」スッキリ

賢「えぇ・・・心身共に清められたようです」ホッコリ

勇「体の痛みもだいぶ抜けたしな・・・後でまた入りに行こうかな」

僧「!!」

僧(よっしゃあ!脱衣所の前で張り付いてよ!!)フンスフンス

勇「・・・ところで、太陽の石と雨雲の杖を手に入れたけど、何も起きないな」

賢「ふーむ、もしかするとまだ何か必要なものがあるのかもしれませんね」

勇「また少し調べてみないとダメそうだな・・・とにかく、もうちょっとこの村で休んでいくか」

武「ゾーマを倒しに行かなくちゃいけないってのに、こんなにのんびりしてていいのかなぁ」

賢「ですが、休養も大事です。休めるうちに、しっかり休んでおきましょう」ニコ

・・・

僧(・・・・勇者様は、まだ来ない)

僧(もうかれこれ4時間は張っているというのに!!)

僧(もしかして朝入るのかしら・・・このままじゃ夜が明けちゃいますよ、勇者さん!!)

勇「ふぅ・・・」

僧「!!!!!!!!」

勇者(随分寝汗かいたな・・・)ヌギヌギ

勇者(やはり魔王の力が強いせいだろうか・・・この世界に来てから、日増しに悪夢が増えている気がする)

勇者(・・・俺は、世界に平和をとりもどすことができるのか?)

勇者「・・・力を貸してくれ、親父」ボソリ

僧(そ、それってつまり脱がせるのを手伝ってくれってことかしらっ!?)ドキドキ

僧「そ、それなら私がっ!・・・って、勇者様もう入っちゃったみたい・・・」

僧(・・・落ち着きなさい、このまま偶然を装って温泉に突入するのよ!とりあえずパンツの味見をっと・・・)モグモグ

老人「お、おぉー・・・なんじゃ、こんな夜明け前から若者がおるなんてめずらし」

僧「ラリホーマ」(迫真)

老人「」

勇「・・・ふぅ・・・・」

僧「・・・・あっ?勇者様っ!?」

勇「へっ?う、うわあぁっ僧侶!!・・・って、水着着てるのか、びっくりした」

僧「ふふ、昼間みたいに外で見張ってないと、誰が入ってくるかわかりませんからね」 E:まほうのビキニ

勇「そうだな・・・っておいおい、隣にくるのかよ」

僧「えぇ・・・たまにはこうして、お湯に浸かりながらお話するのも悪くないかと思いまして」

勇「まぁ確かに・・・あぁでも俺いまタオル一枚だからちょっと恥ずかしいな・・・」

僧「///」

僧(ッしゃおらあああああああああああ!!濃厚勇者様エキスが身体中に染み込んでくるううううううわああああああああ)ジュンジュワー

勇(う・・・目のやり場に困るなぁ///)

僧「・・・もうすぐ、なんですかね」

勇「・・・ん?」

僧「ゾーマを倒したら・・・私達の旅も、これでおしまいなんですよね」

勇「あぁ・・・そうだな」

僧「・・・上の世界の魔王を倒す前に言おうとした言葉・・・勇者様、覚えてますか?」

勇「ん?・・・あぁ、覚えてる」

僧「あの時、勇者様の言おうとしたセリフを、最後まで聞かせていただけませんか?」

勇「・・・そうだな。僧侶、今まで一緒に旅をしてきてくれてありがとう」

僧「・・・」

勇「もしこの旅が終わって・・・2人とも無事に帰ることが出来たなら・・・」

勇者「俺と、ずっと一緒にいてほしい」

僧「・・・」

僧「」チャプ ←お湯に顔つけた音

勇者「そ、僧侶・・・?」

僧(うわああああああああああああああああああああああああああ!!!)

僧(う、うわああああああああああああああああああああああああああ!!)ゴク

僧(うわわわわわわああああああああああああああ!うわあああああああああああああああああっああっっあっあああ!)ゴクゴクゴクゴク

勇「ちょ、僧侶・・・」

僧「ゆ、勇者様!!」ザバァ

勇「うおっ、は、はい!?」

僧「わ、わわわわわ私も勇者さまのことがっがっがっ」

<イヤーグウゼンダネー

<ア、アノ…ヤッパリワタシハソトデ

<イイジャンイッショニハイロウヨー

勇&僧「!!」

聞き慣れた声に、思わず温泉わきの岩陰に隠れる2人。

僧(あ、あの声は・・・武闘家ちゃんと賢者さんですね・・・)ヒソヒソ

勇(あ、あぁ・・・思わず隠れてしまった・・・)ヒソヒソ

武「やったー誰もいない!!一番のりだー!!」バシャーン

賢「・・・・っ///」

僧(あーあー、武闘家ちゃんタオルもつけずに・・・)

勇(賢者君、顔真っ赤だぞ・・・)

武「本当にここのお風呂は広いよねー!ほらこうやって泳げるんだよ!!」スイー

賢「そっ、そうですねっ・・・///」

僧(いけないわ武闘家ちゃん!全裸で平泳ぎだなんて!!)ササッ ←勇者の目を隠してる

勇(うぐ・・・何も見えない)

賢「あ、ああああのっ・・・やっぱり私そろそろ上がりますね!脱衣所で寝ていたおじいさんのことも心配ですし!!」ザバッ

武「あっ、待って!!」

賢「は、はいっ!?」

武「んっ・・・」チュッ

賢「」

僧(い、いったあああああああああああああああああああああ!!!)ドキドキドキ

勇(何も見えない・・・)

賢「・・・・な///」

武「賢者くん・・・私、賢者くんのこと・・・」

賢「あ、あわわ・・・」

武「///」ギュッ

僧(oh...)

勇(いかん、そろそろ寒くなってきた・・・・)ブルブル

僧(ど、どうしましょう・・・出ていきづらい雰囲気になっちゃいましたね)ヒソヒソ

勇(そうはいってもこのままじゃ風邪ひいちまう・・・外から回って脱衣所へ向かおう・・・ん?)

僧(どうしました?)

勇(いまなんか足に当たって・・・これは、笛・・・か?)

僧(笛ですか?)

勇「ちょっと吹いてみようかな」

僧「いけません勇者様。夜に笛を吹くとヘビが出るといいます」

勇「それは迷信だと思うよ・・・どれどれ・・・・」♪~

僧「あ・・・綺麗な音色・・・」

その時、勇者の腰に巻かれたタオルがバサリと落ちた。

勇「!!!」プピーーーッ ←びっくりして笛ふいちゃった

僧「いやああああああああああああああああ」

勇「あ、そ、その違うんだごめん!!!」

僧「やったああああああああああああああああああああああ!!」

勇「わあああああああ!!」

<ヤッタアアアアアアアアアアアアアアアアアア

<ワアアアアアアアア

武「・・・なんか聞こえるね」

賢「え、えぇ・・・あの、そろそろ降りていただいても」

武「・・・・やだ」

賢「・・・・///」ポリポリ

翌朝。

武「おっはよー!!」

賢「お、おはようございます・・・」ソワソワ

勇「あ、あぁおはよう・・・」モジモジ

僧「・・・おはようございます」ツヤツヤ

武「みんなどうしたの?」ハテナ

勇「あ・・・それはそうと、昨夜温泉の近くでこんな笛を見つけたんだ」

賢「これは・・・笛ですか」

武「へー・・・なんか綺麗な笛だね」

僧「ひょっとして、何か重要なアイテムだったりするのでしょうか」

賢「では、私はこの笛のことを調べてみたいと思います」

勇「ああ、頼むよ」

・・・

勇「ようせいのふえ?」

賢「はい。この笛を使うことで、この世界のどこかに封印された精霊ルビスの封印が解けるそうです」

僧「ひょっとすると、その封印を解くことで魔王の元へいく手がかりが掴めるかもしれませんね・・・」

賢「ええ、その可能性は十分にあると思います」

武「よーし!じゃあみんなで探しにいこー!!」

勇者「あ・・・そういえばこの村の西に塔があったけど、あそこまだ行ってないよな?」

僧「そういえばそうですね」

武「じゃあまずはそこから行ってみよー!」ゴーゴー

賢「えぇ、そうしましょう」

ルビスの塔最上階

僧「・・・ひょっとして、この像がルビス様でしょうか?」

武「すごい・・・綺麗な人だね」

勇「でもこれ、どうするんだ?」

賢「封印を解くためには、この像の前で妖精の笛を吹くんだそうです」

勇「なるほど・・・」

勇「」♪~

勇者が笛を吹くと、なんとルビスの封印が解けた!

ルビス「あぁ、まるで夢のよう!よくぞ封印を解いてくれました!!」

勇「あなたが、精霊ルビス・・・」

ル「そうです・・・このアレフガルドの大地を造った者です」

ル「あなたたちがこの笛を手にしたときから、ずっと見ていましたよ」

勇「えっ」

僧「えっ」

ル「・・・人間の愛とは、素晴らしいものです」(ニッコリ)

賢(・・・ひょっとして、あの夜のことも見られていたのでしょうか・・・)

武「へー、ルビス様ってすごいんだね!!」

ル「さあ、あなたがたにこのせいなるまもりを授けましょう。これをもって聖なる祠に向かうのです」

勇「ありがとう、ルビス様。俺達がきっと、この国に平和をもたらしてみせます!」

ル「期待していますよ勇者・・・それと・・・そこのあなた」

僧「えっ!?あ、わ、私ですかっ!?」

ル(あの笛を逆から吹けば、彼のことを自由に操れますよ)ヒソヒソ

僧「あ・・・ありがとうございますっ!!ルビス様ぁっ!!」ズサァ

勇「ど、土下座!?」ビクッ

・・・

勇「虹の滴・・・か。これを使えば、ゾーマの城への橋が架かるという」

武「いよいよだね・・・」ゴクリ

賢「ええ・・・ひとまずこの途中にある町に立ち寄り、そこで最後の準備を整えましょう」

勇「ああ・・・皆、後少しだ。頑張ろう」

僧「」スヒーッ!!スヒーッ!!

勇「・・・僧侶、何やってんの?」

僧「へっ!?あ、あぁいや・・・心を落ち着けるために私も笛を吹いてみようかと」

勇「吹くところが逆なんですがそれは」

僧「あっ・・・い、いやだなあ、ハハハ・・・」

僧(何も起きないじゃないですかー!!ルビス様のうそつき!!)

僧(あぁーでも勇者様が咥えてた笛ペロペロ!!)ペロペロ

リムルダールの町

勇「ここが、最後に立ち寄ることになる町、か・・・」

町人「ん・・・あなたはもしや?」

勇「私ですか?」

町人「えぇ・・・あなたには、勇者オルテガの面影がある」

僧「!!」

勇「オルテガ・・・!?」

町人「あぁ、憐れなり勇者オルテガ・・・魔の島に渡る術を知らず、海の藻屑になったという」

僧「そ、そんな・・・」

武「勇者・・・」

勇「・・・よし、みんな。今日ははやく宿に入って、準備を整えよう」

賢「・・・お気持ちはお察しいたします、勇者様」

武「勇者・・・大丈夫?」

勇「ああ、大丈夫だ。親父が出来なかったことを、俺達がやる。俺の心はぶれていない」

僧「勇者様・・・」

勇「それに、もしこの世界に親父がいたとしたら、火山に落ちても生きてたってことだ。海を渡れないくらいで死ぬはずがないだろう」

賢「気丈ですね・・・確かにこの先、お父上に会うこともあるかもしれません。今はただ、万全を尽くしましょう」

勇「ああ!」

武「よし、そうときまれば早速爪の手入れを!!」

勇「ぬかるなよ、何せ相手は真の魔王、ゾーマだ。準備しすぎるということはない」

その夜・・・。

<コンコン

勇「どうぞ」

僧「・・・」

勇「僧侶か・・・どうした?」

僧「その・・・お父様の件が、気にかかりまして」

勇「あぁその事か・・・大丈夫だ。俺は親父を信じてる。きっとどこかで生きてるさ」

僧「・・・できれば、本当に皆で、帰りたいものですね」

勇「ああ・・・そうだな。親父にも、僧侶の顔を見せてやらないと」

僧「・・・っ!」ドキッ

勇「さあ、とにかく今日はもう休もう。明日の昼には、この町を発つ。文字通り、最終決戦だ」

僧「そ、その・・・実は私、胸が震えて・・・眠れないのです・・・」

そう言いながら勇者の胸に顔を埋める僧侶。

勇「僧侶・・・」

僧(うっはあああああああああああああああああああこっこれはああああああああたまりませんんんん!!)

僧(ああああああああああああ私の中の勇者様バッテリーが急速充電されていくよおおおおおんほおおおおおおおおお!!!)ビクンビクン

勇「・・・僧侶っ!」ガバッ

僧「えっ」ビク

勇「本当は・・・俺だって怖いさ」

僧「」

勇「小さい頃に親父を失って・・・ずっと頑張ってきた。そして、お前たちみたいな頼もしい仲間も、守るべきものもできた・・・」

勇「・・・俺は、俺はこの世界を・・・皆を守ることができるのか・・・不安になるときがある」

僧「」

勇「でも、こうして旅をしていくことで、皆がその不安を打ち消してくれる・・・」

僧「」

勇「だけど・・・それでも、俺は・・・」

勇「僧侶・・・あ、あれ?」

僧「」

勇「そ、僧侶・・・?おーい・・・」

僧「」(恍惚)

勇「しっ、死んでる・・・!?け、賢者君大変だー!!ザオリク!ザオリク!!」ドタバタ

・・・

武「・・・ねぇ僧侶ちゃん。ずっと聞きたかったことがあるんだけどさ。・・・この際だから、聞いていい?」

僧「・・・何です?」

武「僧侶ちゃんのそれ・・・なんで全身タイツなわけ?やっぱ宗教上の理由なの?」

僧「こっ、これは・・・そうですね、あまり肌の露出をするのはよくありませんし・・・かといって、あまり着込むと動きにくくなりますからね」

武「ふーん・・・そっか。おしっことかするときメンドくさそうだね」

僧「・・・」

そして翌日。勇者一行は、虹の滴を使って魔の島へ降り立ち、ついにゾーマの城へ足を踏み入れる。

勇「くっ、あともう少しだ!皆頑張れ!!」

賢「勇者様!あそこに誰かいます!」

武「う、ウソでしょ・・・あれってもしかして・・・」

勇「まさか・・・と・・・父さん!?」

なんと、オルテガがキングヒドラと戦っている!

オルテガ「ぐはっ・・・!!」

僧「いけない!勇者様、お父上をっ!!」

勇「父さん!!」ダダダッ

オ「だ・・・誰かそこにいるのか・・・わたしは、もうだめだ・・・」

勇「父さんっ!父さんっ!!」

オ「旅のお方よ・・・どうか伝えてほしい・・・わたしは、アリアハンのオルテガ・・・ぐうっ」

勇「もうしゃべるな、父さん!くそっ、なんで回復魔法が効かないんだよっ!!」

オ「伝えてほしい・・・平和な世界に・・・出来なかった・・・この父を、許してくれと・・・」

オ「すまな・・・かった・・・」ガクッ

勇「・・・・父さん?」

勇「・・・」

賢「・・・こうなってはもう・・・復活魔法でも・・・」

僧「そ・・・そんな・・・」

武「こんなことって・・・・・・ゆ、勇者ぁ・・・」グスッ

勇「・・・・・・」

勇「・・・行こう、皆」

賢「勇者様・・・」

勇「大丈夫だ。俺には皆がいる。父さんが目指した平和な世界は、必ず俺達が手に入れる」

勇「だから皆、頼む・・・俺に、俺に力を貸してくれ・・・っ!」ポロポロ

僧「勇者様っ・・・」

武「あたりまえでしょ!ここまで来たら、私たちはもうずっと一緒だよ!!」

賢「そうです。お父上の届かなかった夢を、私達が叶えるのです。私はその一助となるべくここにいます」

僧侶「・・・初めて声をかけられたあの日から、私は勇者様と運命を共にすると心に決めております」ニコ

勇「みんな・・・ありがとう・・・」

勇「・・・行くぞ!ゾーマ!!」

僧侶(くっ・・・できればあの床に垂れ落ちた涙を回収したかったけど・・・さすがにこの空気じゃ無理ね!!)

そして・・・

勇者たちは力を合わせ、なんとかゾーマを打ち破る。

空を覆っていた闇は消え、世界に平和が訪れた。

だが・・・彼達の世界とつながる時空の裂け目もまた、闇が消えるとともに塞がれてしまったのだ。

かくして、4人は英雄となり、このアレフガルドの世界で生きていくことになる・・・。

To be continued…

-第2章 アレフガルド編 おわり-

アレフガルドにわたり、魔王ゾーマを打ち破った勇者一行!

ついに世界に真の平和が訪れる!

しかし、城へ戻った勇者は、忽然とその姿を消してしまった!

果たして、勇者はどこに消えたのか?

次回、第3章「そして現実へ・・・」、乞うご期待!!

---アバカムが開く、閉ざされた少女の扉。

-第3章 そして現実へ・・・-

勇者一行がゾーマを倒して一週間。

ラダトームの城へ凱旋をはたした勇者だったが、その後、彼の姿を見たものはいなかった。

武「本当、どこいっちゃったんだろう!」プンスカ

頬を膨らませながら武闘家が話している。

武「せっかく皆でこれからの身の振り方を考えよう、ってときにいなくなっちゃうんだもの!!」

賢「本当に・・・どこに行ってしまわれたのでしょうか・・・」

僧「勇者様・・・」

僧(勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様、勇者様)

僧(どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?どこへ行ったの?)

賢「ところで・・・これからお2人はどうするおつもりで?」

武「んー、私はどうしようかなぁ・・・とりあえず、王様からいっぱいお金もらっちゃったし、特にすることもないんだよね」

賢「それでしたら、城付きの武術教官などはいかがです?」

武「えっ、なにそれ!?」

賢「実は、国王様に直に打診されたのです。私は魔法、武闘家さんは武術の教官として、城で働かないか、と」

武「なにそれー!すごいすごい!」ピョンピョン

賢「僧侶さんも・・・もしよろしければ、この国の教会の司祭として迎え入れたいとのことでしたが・・・」

僧「私は・・・」

僧(私は・・・・)

僧「私は、勇者様を探す旅に出ようとおもいます」ニコ

武「あ・・・だ、だったら私もっ!!」

僧「ふふ・・・いいのよ、武闘家ちゃん。もう魔物もいないし、私一人で大丈夫。・・・それに」チラッ

賢「?」

僧「好きなんでしょう。賢者さんのことが」

武&賢「!!!!」ドキッ

賢「な、ななっ・・・///」

武「なんでっ!?なんで僧侶ちゃんその事知ってるの!!?」

僧「長い付き合いですもの。分かりますよ」

武「ほへー・・・すごいなぁ、僧侶ちゃんは」

賢「あ・・・う、その。よろしければ私もご一緒させていただきますが」

僧「ううん、本当に大丈夫です。それに、賢者さんや武闘家ちゃんの能力は、今後のこの国のために使った方がいいとおもうの」

武「僧侶ちゃん・・・」

僧「私もたまには顔を出しますから・・・お2人とも、どうか頑張ってくださいね」ニコ

賢「・・・あなたも、どうかご無事で。困ったことがあったらすぐに呼んでくださいね。私達は、『仲間』なのですから」

武「そうだよ!!なんだったら賢者くんのルーラポイントに賢者ちゃん登録しておくからっ!!」

賢「えっ」

僧「ふふっ・・・2人とも、どうもありがとう。・・・どうか2人に神のご加護がありますように」

こうして僧侶は勇者の痕跡を追って、彼との再開を目指す旅に出た。

僧(分かる・・・私には分かるわ・・・勇者様はもう、『すでにこの世界にはいない』ッッ!!)

僧(だとしたら、一体どこに・・・!?)

彼女はこれまでに廻った場所を一人で巡っていた。

僧「・・・ハッ!!この感じ・・・間違いない、『勇気』だわっ!!」 ※勇気=勇者様の発する気配的な何か

僧「どこ!?どこなの!!?」キョロキョロ

僧「・・・・あそこの茂みだあああああああああ!!」バッ

そこに在ったのは、勇者の身に着けていた鎧だった。

僧「おらっしゃああああああああああ!!勇者様の鎧ゲットおおおおおおおおおお!スーハースーハークンカクンカ!!」

僧「くんかくんかくんかくんかスーハースーハースーハースーハーぺろぺろぺろぺろぺろぺろもぐもぐもぐもぐもぐちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷ!!!」

僧「・・・・・・・・・・・・・」

僧「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いい」(恍惚)

僧「・・・それにしても、なんでこんなところに勇者様の鎧が?」ペロペロ

僧「・・・」ペロペロ

僧(勇者様襲われる→ラリホーで眠らされる→服を脱がされる→身体中なめまわされる→口から垂れる唾液を舐めとられる)

僧(キスをしながら股間のハッスルスティックに手が伸びる→だんだんかたくなる→かたくなる→かたくなる→セックロス!!)

僧「きええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!?」モグモグ

僧「う、ウソよっ!まさか勇者様に限ってそんな!?」ガクガク

僧「『この旅が終わったら俺とずっと一緒に朝から晩まで一日中合体しててくれ』って言ってくれたじゃない!勇者さまぁ!!」 ※そこまで言ってません

僧「い、いやあああああああああああああ!いややああああああああああああ!!」ガタガタ

僧「ル、ルビス様ああああああああああああああああ!!」

僧「・・・はっ!そうだ、ルビス様っ!!!」

・・・

ル「ふんふ~ん、やっぱり賢者くんはヘタレ受けよねぇ~♪」

僧「ルビス様っ!!」

ル「ふひいっ!!?」ビクビクーン

僧「ルルルルルルビス様っ!おっ、おし、おしおしおし教えていただきたいことがっ!!」

ル「あ、あわわわわわっ、おっ、おち、おちおちおち落ち着くのですっ!!」ガックンガックン

ル「・・・勇者の居場所?」

僧「はい・・・この大地を創られたルビス様ならお分かりになるんじゃないかと・・・」

ル「そうはいっても・・・なかなか難しいですね。私とて全知全能というわけではありませんから・・・」

僧「そうですか・・・」ショボン

ル「・・・そうだ。もしよろしければ、今一度あの場所へ足を向けてみては?」

僧「あの場所・・・ゾーマの城のことでしょうか?」

ル「そうです・・・元々あの場所はこの世界の法則が及ぼす力が弱いため、特異なことが起きやすいのです」

ル「現に、その不安定さを付け狙って魔王ゾーマはこの世界を支配しようとしたわけですから・・・」

僧「そうだったのですね・・・わかりました、今一度ゾーマ城へ足を運んでみます」

ル「ええ、それがいいでしょう・・・」

僧「・・・あ、ルビス様。もう一つ聞きたいことが」

ル「はい、何でしょう?」

僧「妖精の笛、逆さに吹いても何故かまったく効かなかったのですけど」

ル「あれ、ちゃんとスイッチいれました?」

僧「スイッチ?」

ル「・・・あー、これです。この黒いツマミを横に動かすと機能がONになるのです」

僧「そ、そうだったのですか・・・」

ル「さぁ、行くのです僧侶よ。愛する人を見つけるために」キリッ

僧「は、はいっ!・・・って、んん?」

賢者本<アッー!!

ル「」

僧「えっ」

ル「・・・僧侶よ」

僧「はい」

ル「・・・・」(ニッコリ)

僧「はい」

・・・

僧「まさか再びここに足を踏み入れることになろうとは・・・」

僧「とにかくここで、何か勇者様の手掛かりをつかめれば・・・」

僧「・・・・はっ!!早速勇気が!!」 ※勇者様の気配的な何か

僧「これは・・・・床?」

僧「・・・」ウーン

勇『だから皆、頼む・・・俺に、俺に力を貸してくれ・・・っ!』ポロポロ

僧「・・・思い出したああああああああああああああ!!勇者様の涙ああああああああああああああああああペロペロペロペロおおおおおおおおおおおおおおおおお!」ペロペロ

僧「あああああああああああああああああおいしいよぉぉぉぉおおおお!!!勇者さまの涙の塩分でごはん3杯平気で食べられちゃうよおおおおおおおおおお!!」ペロペロ

僧「ふおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!」ペロペロペロ

床「アカン水たまりできてまう」

僧「・・・ふぅ、とりあえず勇者様分はちょっと補充されたわね」ツヤツヤ

僧「それにしても、やっぱり何もな・・・ハッ!?再び強い勇気がっ!!?」リンリン

僧「こっこれはああああああああああ!勇者様の使っていた剣んんんんんんんん!!ああぁぁあペロペロペロ!」

僧「こっ・・・柄の部分に勇者様の成分が沁みこんでいるっ・・・!」

僧「か、神よ!感謝します!!」

僧「柄・・・」ゴクリ

僧(こ、これなら挿入るかしら・・・?)ゴクリ

僧侶は一瞬考える。

僧(ゆ、勇者様の握っていた剣の柄が私の体内に・・・)ハァハァ

僧「挿入れたい・・・い、いやダメよっ!!初めては勇者様本人に捧げると決めたじゃない!!」

僧「そうよっ!鎧も剣も、所詮は抜け殻!勇者様の抜け殻なのよっ!!」

僧「抜け殻・・・」

僧「・・・」

僧「勇者様・・・」

僧「どこへ・・・行ってしまわれたのですか・・・私、もう・・・勇者様に会いたくて・・・胸が苦しいです・・・っ」ポロポロ

僧「う・・・ひっく・・・ぐすっ、う、うわああああああああああん!!!」

どれくらい泣いただろうか。

元魔王の玉座の前で、僧侶は一人項垂れていた。

僧侶「勇者様・・・」

ふと手に取ったのは、例の笛。

何気なく、僧侶はそのスイッチを入れる・・・。

・・・

男「・・・ふぅ、やっぱ、久々にⅢやると面白いな」ウーン

男「それにしても、勇者は最後どこに行っちゃうんだろうなぁ」

男「その後Ⅰ・Ⅱに続いてることを考えると、やる事はやってそうなんだけどな」(ゲス顔)

男「はー、やれやれ。俺もかわいい女の子と旅をしたいなー」

<・・・ソ・・・ン・・・

男「・・・ん?いまⅡコンマイクから何か聞こえて・・・?」

<・・・ハド・・・・ソン

男「ハ、ハンゲリ○グベイ・・・?」

僧「ハドソーン!!」ニョキー

男「う、うわあああああああっ!!テレビから女の子が出てきたあああああああああ!!」

僧「はっ、ここは・・・って・・・あ、あ、あぁぁ・・・・」ブルブル

男「えっ?そ、僧侶!?って・・・・君は・・・?」

僧「勇者様あっ!!」ガシッ

男「えっ、ええええええええええええ!!?」ドキーン

僧「あああぁぁ勇者様!勇者様勇者様!!あぁぁぁ会いたかったですっ・・・私っ・・・ずっと・・・!!」

男「え、ちょ、ちょっと君、えっ!?」(あたってる!柔いのが2つ当たってる!!)ドキドキ

僧「あぁ・・・この感触、この匂い、この鼓動・・・間違いなく勇者様です・・・っ」ポロポロ

男「君・・・泣いて・・・」

僧「勇者さまぁっ!」ブチューッ

男「ん!んんんんん!?」(うわああああああああ!!)

僧「はむっ・・・ちゅっ・・・ぷは、はぅ・・・ちゅっ」レロレロ

男(なにこれ!?なにこれ!!なんぞこれえええええええええええ!!!)

僧「勇者様・・・もうずっと、離しませんからねっ」ギュッ

男「えっ・・・えぇ・・・・?」ドキドキ

そしてその後・・・

男はゲームの中から出てきた不思議な少女と共に暮らすこととなる。

彼女は言った。たとえ世界が違っても、私は貴方と共に歩んでいきたいと。

男は思った。世の中には不思議なこともあるものだと。

今夜も1枚、男の部屋からパンツが消える・・・

僧「ああああ勇者さまのぱんつううううううううううううう!!!」モグモグモグ

-第3章 そして現実へ・・・ おわり-

いなくなった勇者を探し求め・・・・

ついに僧侶は現実の壁を超える!

消えた勇者と変態僧侶。

この2人の未来が、いつまでも幸に続くことを願って・・・

メダパニダンスは、セクシャルの香り。

-エピローグ その後の2人-

僧「ゲーム?」

男「あ、あぁ・・・この世界では、僧侶ちゃんたちの冒険がゲームになっているんだよ」

僧「そ・・・そんな・・・」フラッ

僧「わ、私達の命を懸けたあの旅が、ただの遊びだったなんて・・・」クラクラ

男「僧侶ちゃん・・・」

僧「・・・男さん」

男「・・・うん?」

僧「パンツください・・・」

男「やべぇ気圧差ハンパねぇ、耳キーンってなったわ」

僧「だっただってだって!わ、私たちの守った世界がこんな・・・こんな~~~!!」シクシク

男「ま、まぁ・・・でもこうして僧侶ちゃんはこっちの世界にこれたわけだし・・・その、少なくとも、ただの世界じゃないとおもうよ、うん」

僧「はっ・・・!そういえばあの2人はどうなったのかしら!?」

男「あの2人って・・・賢者と武闘家?」

僧「そうですっ!今頃ラダトームのお城で教官をやってるはずなんですけど・・・」

男「あ、そうだったんだ・・・」

僧「うーん、なんとかして2人にこっちの世界に来れたことを伝えたい・・・」

男「・・・ていうか、僧侶ちゃんはどうやってこっちの世界にきたの?」

僧「それは・・・ルビス様に教えていただいたようせいのふえで・・・あっ、こっ、これはっ!?」

男「うん?」

僧「ようせいのふえとおなじスイッチが!!」

男「ウッソ、Ⅱコンマイクが!?」オドロキ

僧「もしかしたら、ここから2人に話しかけられるかもしれません!!」

男「えっ、えぇ・・・」

僧「すみませんが、早速映してもらえますかっ!!」

男「あ、うん・・・」ポチッ

[> ぼうけんのしょ* ゆうしゃ Lv87

男「あれ・・・こんなぼうけんのしょ、あったかな・・・?」

僧「きっとそれです!・・・あっ、いた!おーい!武闘家ちゃーん!賢者さーん!!」

<オーイ

<オーイ

・・・

・・・

武「あ、おかえりなさい」

賢「ただいま・・・すみません、すっかり遅くなってしまいました」

武「ううん・・・ほら、ごはんたべよっ」

賢「ええ、いただきます」ニコ

武「・・・それにしても、僧侶ちゃんは無事勇者に会えたのかなぁ」モグモグ

賢「そうですね・・・僧侶さんが旅立ってから、もう1年は経つでしょうか・・・」

武「さすがに心配だよね・・・でも、このお腹じゃ旅にも出れないし・・・」

賢「信心深い彼女の事です。きっと神様が、暖かく見守ってくださっていることでしょう」

<オーイ

武「・・・えっ?」

賢「どうしました?」

武「賢者君・・・いま、僧侶ちゃんの声が・・・」

<オーイ

賢「本当だ・・・これは一体どこから・・・?」

僧『こっちですよー!!』

賢「この声は・・・空から!?」

武「おーい、僧侶ちゃーん!!」

・・・

僧「あっ!聞こえたみたいです男さん!!」ホラホラ

男「ふ、不思議なこともあるもんだなぁ・・・」

・・・

賢「僧侶さん、私の声が聞こえますか?今は何処へおられるのでしょう!?」

僧『説明するのが難しいんですけど・・・また別の世界にいるみたいなんです!』

賢「えっ」

武「えっ」

賢「・・・なるほど、私達の世界が物語として存在する世界、ですか」

武「じゃあ、勇者にはちゃんと会えたの?」

僧『はいっ、勇者様と言いますか、私達を操作していただいた男さんという方と今は一緒にいます』

男『あー、初めまして・・・いや、初めましてじゃないのか?』

賢「あなたが、今まで我々を導いていた、と?」

男『うーん、いやどうなんだろう・・・僧侶ちゃんがこっちにくるまで、そんなこと意識もしてなかったよ・・・』

賢「なるほど・・・不思議なこともあるものですね」

男『それは俺も同感・・・』

武「じゃあ、僧侶ちゃんはもうこっちの世界には戻ってこれないの?」

僧『それが・・・分からないんです。こっちの世界に来る時も、気付いたらここにいた感じでしたし・・・』

武「そっか・・・・・・あ、ねぇねぇ!私!賢者くんとの間に子供ができたんだよ!!」

僧侶『!!本当ですかっ!おめでとう!!』

武「うんっ、ありがとう!!」

賢「僧侶さん、私達もこの通り元気にやっています。こちらの世界も、平和そのものです」

僧『そうですか・・・よかった・・・!!』

賢「勇者様・・・いえ、男さん。これも、あなたのおかげです」

男『あぁ、いや・・・俺は・・・」

僧『もうっ、何照れてるんですか勇者様!じゃなかった、男さん!!』

武「とにかく・・・そっちも無事みたいで安心したよ!!男、僧侶ちゃんをよろしくね!!」

賢「私からもお願いしますね。僧侶さんは、私達の大切な『仲間』なのですから。勿論、貴方もですよ、男さん」

男『・・・あぁ、皆、ありがとう。元気でな』

僧『2人の姿が見れて良かったです・・・どうか皆さんの未来に、神の祝福があらんことを・・・』

・・・その後、再びそのぼうけんのしょが現れることは、なかった。

・・・

男「そういえばさ。俺の知る限りでは、君たちの世界には続きがあってね」

僧「そうなのですか?」サワサワ

男「うん・・・しばらくすると、またアレフガルドの大地に悪が生まれるんだ」

僧「・・・なんということでしょう。やはり光あるところに影ができるのは避けられない運命なのですね・・・」クリクリ

男「とっ、とりあえず乳首触るのやめてくださいあふんっ!!」ビクビクッ

男「で・・・そこで活躍するのがロトの子孫・・・すなわち」

僧「私達の子供ってことですね!!」キラキラ

男「え、ちょ」

僧「あぁぁぁぁっ、この時をどれほど待ちわびたことでしょう!!しばしお待ちを!すぐに身を清めてまいります!!」ヌギヌギ

男「ちょ、ちょっと待ってー!たしかにそうかもしれないけどそんなに急ぐこともないのでは!!」

僧「もう我慢できません!私、男さんのこと、大好きですからっ!!」スッポンポーン

男「ちょ、もう脱いでるし!ってなんで俺のパンツ履いてるんだああああああああ!!」

こうして・・・男と僧侶は結ばれた。

一方アレフガルドの世界では、武闘家と賢者の間に元気な男の子が生まれ。

どちらの世界でも、皆末永く幸せに暮らしたそうな。

消えた勇者と変態僧侶 おしまい

読んでくださった方ありがとうございます

ぼうけんのしょをつくるっていうのはこういうことなんや・・・

なんで・・・なんでワイのところには僧侶ちゃん来てくれへんねや・・・(絶望)

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