怜「なぁ竜華。アウシュヴィッツ収容所ってあるやん?」(77)

セーラ「ガスガデルデー」

竜華「うん。歴史の奴や」

怜「アーリア人主義。ヒトラーさんの考えはった素晴らしい考えや」

竜華「え?」

怜「まぁユダヤはなんつーか・・・しゃーないやろ」

竜華「え」

怜「竜華もそう思うやろ?」

怜「竜華?」

竜華(なんなんこの子・・・)

竜華(いくらヒトラー好きでも建前上虐殺行為はNOって言うやろ・・・)

竜華(流石の私でもこれはひくわ・・・)

竜華「で、でもユダヤ人も虐殺されてかわいそうやん?」

怜「でもまぁ・・・ユダヤやしなぁ」

怜「しゃーないと思わん?」

竜華「・・・」

怜「金溜めこんどるからああいう痛い目にあうねん」

怜「あの民族は自分勝手なんや」

竜華「うーん・・・はは・・・」

竜華(なんなん?ほんまなんなんこの子?)

怜「パレスチナの件も結局悪いのはユダヤやと思うねん」

怜「ユダヤは野蛮な民族や」

竜華「そ、そうなんかな・・・?はは・・・」

怜「なんや。竜華はユダヤ側なんか?」ギロ

竜華「べ、別にどっち側とかそんなん無いし!」

怜「そっか。もしかしたらユダヤ側かとおもてな」

怜「まぁ、つまり野蛮な民族を粛清しようとしたヒトラーさんは偉いさんっちゅーわけや」

怜「私もアーリア人に生まれたかったわー」

竜華「・・・」

次の日

竜華(・・・まだ怜は来てへん)

竜華「あのさー」

セーラ「ん?どうした竜華」

ふなQ「深刻な顔してますね」

竜華「怜のことで話があるんやけど・・・」

竜華「実は怜・・・ヒトラーが好きみたいなんや」

セーラ「ヒトラーが?」

ふなQ「ただの厨二病なのでは?」

セーラ「せやせや。きっとそういうダークヒーロー的なモンに憧れる年頃なんや」

竜華「そ、それがちょっと変なんや・・・」

ふなQ「変?」

竜華「うん。なんか怜のやつ、マジでヒトラー崇拝してるみたなんや・・・」

セーラ「マジ・・・?」

竜華「大マジや。昨日それ聞いてうちびっくりしてん」

ふなQ「大マジとはどういう?」

竜華「なんか普通の厨二病じゃないみたいな・・・」

竜華「虐殺行為もYesみたいなそんな感じやった」

セーラ「おいおい・・・」

竜華「あとユダヤ人は野蛮な民族とか・・・」

竜華「それを粛清しようとしたヒトラーは偉いとか・・・」

竜華「アーリア人で生まれたかったとか・・・」

セーラ「そ、それは・・・」

ふなQ「・・・重症ですね」

竜華「このままやったらあの子・・・ネオナチになってまうかも・・・」

竜華「やからみんなからも」

ガチャ

怜「こんちはー」

セーラ「と、怜」

怜「えっ。もしかしてみんな何か話してた?」

ふなQ「い、いいえ。何も」

セーラ「そうやでー。何も話してないでー」

怜「そうか。私のことは無してるおもたんやけど気のせいか」

セーラふなQ「・・・」

竜華「ちょっと怜・・・その耳・・・」

怜「耳?ああこれか。お洒落やろ?」

セーラ「怜ピアスつけたんか!」

怜「初めてのピアスなんやけど・・・どうやろ・・・?」

セーラ「似合てる!めっちゃ似合てる!」

怜「へへ・・・ありがとな」

竜華「・・・」

竜華「そのピアス・・・何の模様・・・?」

怜「ああ、これか」

ふなQ「まんじ・・・でしょうか」

怜「マンジちゃう!!!ハーケンクロイツやっ!!!」

ふなQ「ひっ」

怜「偉大なマークを卍なんかと一緒にすんなボケェ!!!」

ふなQ「ごめんなさい!ごめんなさい!!」

怜「ったく・・・」

竜華「怜・・・なんでそんなもん・・・」

怜「そんなもん?」

竜華「ち、違う!なんでピアスなんか・・・」

怜「街で売ってて気に入って買うたんや」

竜華「そんな・・・怜にピアスは似合わんて・・・」

怜「・・・それはうちにはハーケンクロイツは似合わんゆう意味か?」

竜華「ち、違うて!そういう意味違うて!!」

怜「つかさっきからなんなん?」

竜華「えっ」

怜「なんかナチス馬鹿にされてるみたいで腹立つんやけど」

竜華「違うて!誰もそんなん思てへんて!!」

怜「ホントにぃ?」

竜華「ホンマやホンマ!!」

セーラ「そうやで怜ー!みんなヒトラー大好きやでー!」

怜「総統を呼び捨てすんなハゲェ!!」

セーラ「わっ!!悪かった!!!」

怜「総統閣下とかさん付けで呼ばなあかんやろ!!!ホンマは尊敬してへんねやろ!!」

怜「まったく・・・せっかくお洒落したのに今日は気分悪いわ」

セーラ「ごめんなー怜ー」

怜「今日はお腹痛いで帰るわ」

ふなQ「サボりか」

怜「サボりちゃうわ。それに足も痒いんや」

竜華「足はここでも掻けるやん・・・」

怜「なんか言った?」

竜華「いやなんも」

怜「ってわけやから。また明日な」

バタン

ふなQ「これは確かに重症ですね・・・」

セーラ「怜は一つのことにのめり込むタイプやでなぁ・・・」

ふなQ「いつ頃からナチス崇拝してるんでしょう?」

竜華「わからん・・・私も前々からちょっと変やと思うことはあったけど確信に変わったんは昨日やし・・・」

セーラ「もしかしたら・・・まだまだエスカレートするかもな・・・」

竜華「そんな・・・」

次の日

怜「私、もしかしたらアーリア人かもしれんわ」

竜華「・・・」

竜華「・・・」

竜華「えっ・・・」

怜「ほら、私日本人離れした青目しとるやん?」

竜華「・・・」

怜「それに異能の力も持っとる」

怜「世界最高人種のアーリア人ならそれもなんもおかしない」

怜「もしかしたら私が病弱なんも極東の空気が合わんからなんかもしれんなー」

竜華「・・・」

怜「うん。鏡見たらやっぱアーリア人みたいな顔立ちしとるわ」

部室

竜華「大変や!怜がついにおかしなった!」

セーラ「なんやて?」

竜華「なんか自分は外人やっていい始めたんや・・・」

竜華「最高の人種がどうとかこうとか・・・」

竜華「とにかくもうヤバいねん!!」

セーラ「・・・もう手遅れとちゃうか?」

竜華「そ、そんな・・・!」

ふなQ「まぁ、思想は個人の自由ですし・・・」

竜華「ふなQまで・・・」

セーラ「竜華、あんたももうかかわらん方がええかもしれんで・・・」

ガチャ

怜「私の話しか?」

竜華「怜・・・聞いてた!?」

怜「バッチリ聞いとったわ」

竜華「・・・」

怜「竜華!!!」

竜華「ひゃいっ!」

怜「私は外人ちゃう!!!アーリア人やっ!!!」

竜華「そ、そんなん知らんし~!!」

怜「そこは絶対間違えたらあかん場所やろ!!」

竜華「ご、ごめん!!堪忍して!!!」

怜「まったく・・・天国の総統もきっと怒っとるわ!」プンスカ

竜華「怜・・・」

怜「本当に反省しとる?」

竜華「うん・・・反省しとるから許して」

怜「私に許してもらってどうすんねん」

竜華「えっ」

怜「ヒトラー総統に許してもらわなかんのちゃうか?」

竜華「ひ、ヒトラーに許してもらう?」

怜「ヒトラー“さん”やっ!!これ前も部室で言ったことやろ!!!」

竜華「ご、ごめんって!!!」

怜「こない大事な事一回で覚え!!アホォ!!!」

竜華「ごめん!!!ごめん!!!」

怜「ったく・・・じゃあとりあえず総統に許してもらわなな?」

竜華「・・・え?」

怜「ヒトラー総統に謝りや」

竜華「謝るって・・・?」

怜「そんなんもわからんのかいな・・・ナチス式敬礼や」

竜華「ナチス式敬礼・・・?」

怜「そや。やり方はわかるよな?」

竜華「・・・」

怜「情けないなぁ・・・」

竜華「ごめん怜・・・」

怜「・・・わかった。竜華、私の真似してやってみ。それならできるやろ?」

セーラ「クリーク!」

フナQ「クリーク!」

泉「クリーク!」

怜「まず直立の姿勢で右手をピンと張る」

竜華「・・・」ピン

怜「一旦胸の位置で水平に構えてから・・・」

竜華「・・・」グッ

怜「腕を斜め上に、掌を下側に、突き出す」

竜華「・・・」ビッ

怜「そしてこう叫ぶ・・・」

怜「ハイル、ヒットラー!!!」シュビッ

竜華「え?え?」

怜「ほら、何ぼーっとしとるん!私に続いてやらなかんやないか!!」

竜華「う、うん!」

怜「じゃあもう一回いくで!ハイル、ヒットラー!!!」シュビッ

竜華「ハイル、ヒットラー!!!」シュビッ

怜「もう一回や!!!ハイル、ヒットラー!!!」シュビッ

竜華「ハイル、ヒットラー!!!」シュビッ

怜「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ

竜華「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ

怜「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ

竜華「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ

怜「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ

竜華「ハイル、ヒットラーッ!!!」シュビッ





次の日

竜華「ごめんな怜・・・私もあれから色々自分で知らべたんや」

竜華「そしたらさ・・・やっぱナチスもええもんやなって」

竜華「総統もかっこいいしなんか憧れたわ」

竜華「怜がナチス好きな理由。バッチリ分かったで!」

怜「・・・」

怜「・・・」

怜「ナチスとかもう飽きたわ」

竜華「え」



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