ほむら「マミを拾ったわ」(142)

捨てマミさんとほむほむのハートフルストーリーを誰か

たらい回しにされて最終的にべぇさんに飼われるマミさんをはよ

マミ「……」

ほむら「『拾ってください』と書いてあるわね」

マミ「……」

ほむら「もとの持ち主に捨てられたの?」

マミ「……」コクン

ほむら「そう……かわいそうね」

マミ「……」

ほむら「どうしようかしら……」

マミ「……」ジー


こんな感じで頼む

ほむら「そうね……。ショウガ焼き、久しぶりに食べて見ようかしら」

マミ「………」

ほむら「とりあえず血を抜いて気絶させればいい……のかな」ザシュッ

マミ「アンギャァァァァァァ!……ァ……ウァァ……」

ほむら「……うん、おとなしくなったわね。どの部位にしよう……。このお腹周りが柔らかくてよさそうだけれど……」ザクザク

ほむら「これを適当な薄さに……。あ、でもちょっと厚めな方が贅沢感があって良いわね」ストン…ストン…

ほむら「そしたらこれを、たれに漬け込むのよね……。ふふ、楽しみね、醤油とショウガの香りがもう美味しそう……」

ほむら「そうね…このまま放っておかれたら餓死か他の動物に食べられるかはたまた保健所送りか…
    いずれにしても酷い末路ね…」

マミ「…」ジーッ

ほむら「大丈夫よ。痛くしないし、あっちは良い所らしいから」カチャリ

パン

ほむら「一人暮らしだから家事をやってもらえるなら助かるのだけど……」

マミ「……」

ほむら「貴女料理はできる?」

マミ「……」フルフル

ほむら「洗濯は?」

マミ「……」フルフル

ほむら「……きっと掃除もできないのよね」

マミ「……」コクコク

ほむら「どうしようかしら……」

マミ「……」ジー

場違いすぎワロタ

ほむら「食費がかさむのは痛いわね……」

マミ「……」

ほむら「……一日二食でも我慢できる?」

マミ「……」コクコク

ほむら「ケーキを食べなくても耐えられる?」

マミ「……」コクコク

ほむら「その目は嘘をついてる目ね」

マミ「……」プイッ

ほむら「……ウチに来る?」

マミ「……」 パァァァァ

ほむら「……でも、飼うのは厳しいかしら」

マミ「……」 ショボーン

ほむら「……と思ったけど、このまま放置するのも可哀想よね」

マミ「……」 パァァァァ

ほむら「……やっぱりやめようかしら」

マミ「……」ショボーン



ほむら(……可愛い)

        __〃^ミ、__,,,,....,,,,_
    /⌒{{=ミィ幺圭圭圭圭ミ≧z..、
   ⌒>《_≧{≫'''" ̄  ~`'''寺圭ミ℡、  ←オシャレなベレー帽
   / ((>''"         / ``寸圭心、
  /ィ .//  /      ノ    `寸ミ沁  ←頼れる理想の先輩
   ∨ /  ,:'   / / ヽ  `:,   ゙寸l私
   / /  斗‐‐// /  ⌒ト、i !   Ⅵ仞  ←明晰な頭脳
   / /  ,'  ∠  {/  二,,, i i }   }  }少゙
   { {  { { ,ィi然     テ斧≧jノ} j!  j!  }  ←眩しすぎる金髪
    弋 人i {!i.)ll}       わ戔心 ;  /  ノ
    \ rハ弋ソ     弋;;;;;;タノ /^)ノ  ←癒しのタレ目
    f⌒「{{_{゙i⊃      ⊂ニ/彡,斗‐'"⌒}
    辷弋::::::ト.、_ `ー ''   _,.ィ/  -―__〉  ←聞く者を魅了するお姉さんボイス
   }⌒ヽrミニ彡}<∀/>ニ、/ ,.ィ<孑''"~}

   ニ二>j /仁ニ(7ー-┐ \ミァ"_,.ャ≦ }  ←マミマミしたい美乳

  /   __〈 { f彡イf゙{ {\/ _/ ( (__`'''" ̄`ヽ
 { 〃 ̄ } ゝ_,,.::jj \>`ヒ o],,.._`ー‐''"⌒ヽ  }  ←円環の理に導く縦ロール
  `(    `ー//:::〃`iトミ/〈 '⌒{-┴-...,,_  ノノノ
     / ̄ヾ::〃;;斗=〈≦i  `<~、,,} ''"´  ←モデル体系をひきたてるコルセット
   ∠.:.:.:.:.:./.:`'"/.:.:.:.:i.:.:.j   _{_
   (ヾ/`ミメ.:.:.:./孑三ミ}.:.:.\〃il㌢ミ}  ←白魚のような繊細な手
   `^{::::::`ミ三ヾノl  レ辷ニ彡(/⌒"
     `"`ー<l、_ノiΠl辷}}==ヨ} }  ←逆さ吊りでも鉄壁ガードのスカート
            l:;l:;l:;代辷彡>"⌒''"
          {ヽ/{_}ト ̄  ←絶対領域が作り出す素敵空間
            l::::::::ll::{
             }f^Lll::l  ←能力はリボン。拘束からマスケット銃まで多彩
            j__ノ^゙}
             ゝ_ノ  ←使い魔も一撃で潰す魅惑のヒール

ほむら「……ここまでやって見捨てたら私ひどい人よね」

マミ「……」ジー

ほむら「はぁ……まあいいわ。保健所行きになるのは忍びないもの」

マミ「……」パァァァァ

ほむら「ずっとは無理だけど……引き取り手が見つかるまでウチに来なさい」

マミ「……」コクコク

ほむら「……ふふ、じゃあよろしくね」

マミ「……」ニパー

ほむら「さて、捨てマミを拾ってきてしまったわけだけど……」

マミ「……」

ほむら「……ずっと鳴き声一つ立てないのは不思議よね」

マミ「……」プイッ

ほむら「ほら、一言でいいから鳴いてみなさい」ナデナデ

マミ「……」ニパー

ほむら「鳴きなさいってば」ナデナデ

マミ「……」ニパー

ほむら「……」ナデナデ

マミ「……」ニパー

ほむら「……癒されるわね」ナデナデ

マミ「……」ニパー

ほむら「でも飼うって具体的にどうすればいいのかしら」

マミ「……」

ほむら「貴女、食事は何を食べるの?」

マミ「……」パタパタ

ほむら「……パントマイムじゃわからないわ。私そういうの苦手だし」

マミ「……」

ほむら「まさかこんなに早く手詰まりになるとはね」

マミ「……」

ほむら「……まあ人間が食べるものなら大丈夫でしょう」

マミ「……」コクコク

ほむら「そういえば私の言葉はわかるのね。鳴きもしゃべりもしないのに」

マミ「……」

ほむら「最低限の意思疎通はできるけど、もどかしいわ……」

マミ「……」オロオロ

ほむら「……別に怒ってないわよ」ナデナデ

マミ「……」ニパー

幾多のキュゥマミSSを見たがいまだにこのネタを使ったキュゥマミSSはない
パターン1
マミ「あなた誰なの?」
QB「確かに “この僕” は、三時間ほど前まで君のそばにいたのとは別の個体だよそちらは暁美ほむらに撃ち殺された」
黒い魔法少女。暁美ほむら。あの女だけは、絶対に許さない。
まどか「わたしの願いでマミさんのそばにいた子を蘇生すれば、ほむらちゃんのこと許してあげられませんか?」
マミ「今日も紅茶が美味しいわ」
パターン2
QB「うううっ……マミ、どうして、死んじゃったんだよ、マミを蘇らせて欲しい」
まどか「私の願い事はマミさんの蘇生。叶えてよインキュベーター!」
パターン3
マミ「あなた誰なの?」 QB「前の個体は処分した」
QB「『前の僕』、は精神疾患を『患い』かけていたからね。『僕達』にとっては、『煩わしい』存在でもあったしね」
こんな感じの旧QB蘇生キュゥマミ魔法少女全員生存ワルプルギス撃破誰か書いてくれたらそれはとってもうれしいなって

ほむら「はい、カロリーメイト」

マミ「……」

ほむら「なによ、その不満そうな顔は……」

マミ「……」プイッ

ほむら「居候のクセに態度が大きいわね……」

マミ「……」ジー

ほむら「……」

マミ「……」ジー

ほむら「……わかったわよ。なにか作ればいいんでしょう」

マミ「……」ニパー

マミ「……」ソワソワ

ほむら「はい、お待たせ」

マミ「……」パァァァァ

ほむら「口に合うかはわからないわよ」

マミ「……」ウキウキ

ほむら「それじゃいただきます……の前に、待て」

マミ「……」ビクッ

マミ「……」ソワソワ

ほむら「おあずけ」

マミ「……」ソワソワ

ほむら「まだおあずけ」

マミ「……」モグモグ

ほむら「まだよ」ウフフ

マミ「……」モグモグ

ほむら「……あれ?」

マミ「……」モグモグ

ほむら「躾が行き届いてるかと思ったらそうでもないのね」

マミ「……」モグモグ

ほむら「……ま、いいけど。イジワルしようとした私が悪いんだし」

マミ「……」モグモグ

ほむら「ほら、口元にソースがついてるわよ」グイグイ

マミ「……」モグモグ

ほむら「拭ってる時くらい食べるのやめなさい」

マミ「……」

ほむら「素直でよろしい」

マミ「……」ニコニコ

ほむら「……私と同じくらいの量食べるのね」

マミ「……」ニコニコ

ほむら「本気で食費の心配しなければならないのかしら」

マミ「……」

ほむら「一日二食でも大丈夫よね?」

マミ「……」フルフル

ほむら「拾う前と言ってることが違うじゃない」

マミ「……」ニパー

ほむら「ごまかそうとしてもダメよ」ナデナデ

マミ「……」ニパー

ほむら「さて、お風呂が沸くまで少し時間があるわね」

マミ「……」

ほむら「貴女、何で捨てられたの?」

マミ「……」フルフル

ほむら「わからないの?」

マミ「……」フルフル

ほむら「? どういうこと?」

マミ「……」ジー

ほむら「……目で訴えられてもわからないわ」

マミ「……」ショボーン

ほむら「貴女の元の飼い主はどこにいるの?」

マミ「……」フルフル

ほむら「それもわからないの?」

マミ「……」フルフル

ほむら「感情はわかりやすいんだけど、何が言いたいのかはさっぱりだわ……」

マミ「……」

ほむら「……いいわ、捨てられた理由は聞かないであげる」ナデナデ

マミ「……」ニパー

<オフロガワキマシター

ほむら「ん、お風呂沸いたみたいね」

マミ「……」

ほむら「話の続きは後にして、お風呂に入っちゃいましょう」

マミ「……」コクン

ほむら「貴女、水を嫌がったりしないわよね?」

マミ「……」コクコク

ほむら「じゃ、行きましょう。着替えは……まあ適当に用意すればいいわね」

マミ「……」ニコニコ

ちょっと風呂入ってくるー

正直この後の展開がさっぱり浮かばない

ほむら「保守ありがとう。お詫びにマミが芸を疲労するわ」

マミ「……」フンス

ほむら「お手」

マミ「……」ポン

ほむら「お座り」

マミ「……」ペタン

ほむら「チンチン」

マミ「……///」

ほむら「こら」

マミ「……」ニパー

ほむら「はい、バンザイして」

マミ「……」タユン

ほむら「……じゃあ脱がすわよ」

マミ「……」タユンタユン

ほむら「……お風呂の間は半角カナを禁止にするべきよ」

マミ「……」キョトン

ほむら「独り言だから気にしないで。先に入ってなさい」

マミ「……」タユンタユン

ほむら「……」ギリ…

ほむら「はい、じゃあ髪洗うわよー」

マミ「……」コクン

ほむら「そんなに緊張しなくても目に入らないわよ」

マミ「……」

ほむら「……水に濡れただけでなんであの髪型がストレートになるのかしら」

マミ「……」フンス

ほむら「のけぞると目に入るわよ」

マミ「……」アセアセ

ほむら(いちいちリアクションが可愛いわ……)

ほむら「身体は自分で洗えるわね」

マミ「……」コクコク

ほむら「さすがにあの身体を洗うのはね……」チラッ

マミ「……」ポヨンポヨン

ほむら「……気にしたら負け気にしたら負け……」ペターン



ほむら「湯船にそのままつかると沈んじゃうから、私の足に乗ってなさい」

マミ「……」コクン

ほむら「肩までつかって、ゆっくり温まりなさい」

マミ「……」コクコク



ほむら「……貴女、言葉はわかるのよね」

マミ「……」コクン

ほむら「……今から少し退屈な話をするわ。別に聞いてくれなくていいけど」

マミ「……」

ほむら「これは私の愚痴で、弱音だから」

マミ「……」

ほむら「私にはね、先輩がいるの。年上って言うだけでなく、魔法少女としての先輩」

マミ「……」

ほむら「最初に会った時は、私を魔女から助けてくれたのよ」

マミ「……」

ほむら「あの時はまどかも魔法少女で……二人に助けられて……」

マミ「……」

ほむら「みんなで仲良くなって……とっても楽しかった」

マミ「……」

ほむら「……でもね、その世界はもう無いの」

ほむら「私は時間を遡って、何度もこの時間帯を繰り返してるの」

ほむら「繰り返すうちにね、少しずつ、少しずつ、いろんなものがずれていって」

ほむら「……気づいたら、もう最初の世界とはかけ離れた世界になってた」

マミ「……」

ほむら「それでも、私のやることは変わらない。まどかを救う。ただそれだけ」

マミ「……」

ほむら「……でもね、できるなら……最初の世界の関係をもう一度取り戻したいの」

マミ「……」

ほむら「まどかは……この世界でも私を気にかけてくれてる」

ほむら「完全には信用してくれないのは、しょうがないけどね……」フフ…

マミ「……」

ほむら「でも、先輩の方は……私を敵だとさえ思ってる」

マミ「……」

ほむら「無理も無いわ。この世界のあの人にとっては、私は不審な魔法少女でしかないもの」

マミ「……」

ほむら「それでもなんとかワルプルギスの夜を倒すための協力は約束してくれたけどね……」

マミ「……」

ほむら「でも、私が望んでるのはそんなのじゃなかった」

ほむら「信用して欲しかった! 心から力を貸して欲しかった!」

ほむら「また、いつかのように仲良くなりたかった!」

マミ「……」

ほむら「どうして!? どうしてうまく行かないのよ!?」ポロポロ

ほむら「これはそんなに欲張りな願い!? 私には過ぎた願いだって言うの!?」ポロポロ

ほむら「最初は、あんなにも簡単に仲良くなれたっていうのに……!」ポロポロ

マミ「……」ポロポロ

ほむら「わからない……私にはどうしていいか……もうわからないの……」ポロポロ

マミ「……」ポロポロ

ほむら「……ごめんね、こんな話しちゃって……」グスッ

マミ「……」フルフル

ほむら「なにか貴女を見てるとその先輩のことを思い出しちゃって……」

マミ「……」

ほむら「……でも、変なのよ。その先輩のことは思い出せるのに、その顔さえ思い出せないのよね」

マミ「……」

ほむら「この世界であの人が今どこでどうしてるのかも、知ってるはずなのに全然思い出せないの」

マミ「……」

マミ「……」ナデナデ

ほむら「……慰めてくれるの?」

マミ「……」コクコクナデナデ

ほむら「……ありがとう」

マミ「……」ニパー

ほむら「ちょっと話が長かったわね。そろそろ上がりましょう」

マミ「……」コクン

ほむら「湯あたりしてない? 大丈夫?」

マミ「……」コクコク

ほむら「寝相はいいから、同じベッドで大丈夫よね」

マミ「……」コクコク

ほむら「それともダンボールで寝る?」

マミ「……」フルフル

ほむら「ふふ、冗談よ」

マミ「……」

ほむら「その代わり抱きしめさせてもらうわ」ギュッ

マミ「……」

ほむら「嫌がらないのね。……おやすみ」

マミ「……」ギュッ

それからしばらくマミとの生活は続いた

一緒にいることが当たり前のようになっていて

引き取り手を探すなんてことはすっかり頭の中から消え去っていた

そしてこの生活がずっと続んじゃないかと意識し始めた頃に



終わりの時は、突然やってきた

ほむら「魔女がいるのはこの辺りね……」

マミ「……」クイクイ

ほむら「何?」

マミ「……」ジー

ほむら「……気をつけろってことかしら?」

マミ「……」コクコク

ほむら「大丈夫よ。心配しな……」

マミ「……」ジー

ほむら「……いえ、気をつけるわ。油断なんてしない。約束する」

マミ「……」ニパー

――――
――

ほむら「使い魔はあらかた倒し終わったかしら。あとは魔女だけ……」

マミ「……」キョロキョロ

ほむら「どうしたの?」

マミ「……」グイグイ

ほむら「きゃっ! 急に引っ張って……え? こっちなの?」

マミ「……」コクコク

ほむら(この魔女を知ってるの? ……まさかね)

魔女「……」

ほむら「こいつね……」

マミ「……」クイクイ

ほむら「ええ、気をつけるわ。……でも速攻で終わらせるけど」

カチッ





カチッ

ほむら「いつもより火薬を多めにセットしといたわ。それじゃあね」ポチッ


ドガァ――――――――ン!!

ほむら「さ、終わったわよ。帰りましょう」

マミ「……」フルフル

ほむら「……えっ? 後ろ?」

魔女「……」

ほむら「!? もう一匹!?」

マミ「……」アセアセ

魔女「……」ニヤ

背後の魔女が大きく腕を振りかぶって

今まさに私目掛けて振り下ろそうとする刹那

後ろにいたはずのマミが私と魔女の間に割り込んでいた



身を挺して犠牲になるなんて

残された方の気持ちをまったく考えない行為なのに

ほむら「でもね、私はマミの忠告を忘れてないのよ」


カチッ





カチッ

ほむら「さっきと同じで芸が無いけど、許してね」ポチッ


ドガァ――――――――ン!!

ほむら「まったく、無茶をしないで欲しいわ」

マミ「……」キョトン

ほむら「時間を止めて貴女を安全なところに移してから魔女を爆破したのよ」

マミ「……」

ほむら「……気をつけろって伝えてくれたから、油断せずにいられたのよ。貴女のおかげよ、ありがとう」

マミ「どういたしまして」

ほむら「え?」

マミ「え?」

ほむら「あれ? マミさ……巴マミ?」

マミ「魔女を倒したから元に戻れたのね。やっと声が出せるようになったわ」グググ

ほむら(身体がすごい勢いで成長して……服が破れていかがわしい感じに……)



マミ「久しぶりに視線が高いわ……あれはあれで面白い経験だったけど」

ほむら「えっと……巴マミ? いろいろと説明してもらえるかしら?」

マミ「ええ、いいわよ。でもまずは家に帰りましょう」

ほむら「それよりも先に服を着てよ」

――――
――

ほむら「つまり、あの魔女の呪いで捨てマミになってたってこと?」

マミ「そういうこと。その影響で貴女も私が巴マミだって認識が持てなかったみたいだし」

ほむら「だから巴マミの顔が思い出せなくなってたのね」

マミ「貴女が痴呆でないのならね」

ほむら「おあいにくさま。まだそんな年じゃないわ」

マミ「でも何度もこの時間帯を繰り返してるんでしょう?」

ほむら「貴女……覚えて……?」

マミ「ええ、もちろん。貴女たちから巴マミって認識できなかっただけで、私はちゃんと意識があったもの」

ほむら「最初に捨てられてたってアピールしてたのは?」

マミ「そうでもしなきゃ拾ってもらえないじゃない。あの状態で一人で生きていくのは怖いわ」

ほむら「そうね。あのサイズだと野良犬に首から上を持ってかれてもおかしくないものね」

マミ「……なにその不穏なたとえ話は……」ゾクッ

ほむら「うふふ、この世界の貴女とは関係のない出来事よ」

ほむら「あ……」

マミ「どうしたの?」

ほむら「な、なんでもないわよ///」

マミ「大丈夫よ、暁美さんの恥ずかしいあれこれは私の心の中にしまっておいてあげるから」

ほむら「……貴女口が軽そうだから不安だわ」

マミ「私は優しい先輩だから、約束は守るわよ」

ほむら「さあ、どうだか」

マミ「あら、正直じゃないわね。あんなに仲良くなりたいって涙までこぼしてたのに」

ほむら「! あ、あれは……」

マミ「なにかしら?」

ほむら「っ……な、なんでもないわよ!」

マミ「もう、意地っ張りなんだから」

ほむら「その上から目線はやめて欲しいのだけど」

マミ「私は先輩だもん」

ほむら「精神年齢もキャリアも、時を繰り返している分私のが上よ」

マミ「でも時々つらいことを思い出して泣いちゃったりするのよね」

ほむら「! わ、忘れなさい! 今すぐ!」

マミ「鹿目さんのことをデレデレしながら私に語ったこととかも?」

ほむら「~~~~~! あ、貴女の頭ごと記憶を飛ばしてあげてもいいのよ!?」

マミ「なんでそうやって頭ばっかり狙いたがるの!?」

ほむら「機会があったら語ってあげるわよ、貴女の悲惨な死の数々を……」

マミ「やめて!」

ほむら「……絶対に他言無用にお願いするわ」

マミ「もったいないわねぇ。これを聞けばみんな暁美さんに対する間違ったイメージを払拭できるのに」

ほむら「しなくていいわよ」

マミ「……そう? そんなことないんじゃない?」

ほむら「……余計なことを言わなければ、多少なら言ってもかまわないわ」

マミ「いいじゃない、この際クールなイメージは全部破棄で」

ほむら「……恥をさらせと言うのかしら」

マミ「そう? 可愛いと思うけど」

ほむら「……」プイッ

マミ「まあ、みんなの前に、まずは私が暁美さんをしっかり信用してあげないとね」

ほむら「あれだけいろいろ聞かれたのに、まだ信用されてないのかしら」

マミ「時間を繰り返してることや魔法少女や魔女のこと、隠してることはあるでしょう?」

ほむら「それはそうだけど……」

マミ「……信用って言うのは、片方だけじゃなくて、お互いにするものじゃないかしら」

ほむら「……お互いに……」

マミ「ええ。私は暁美さんを信用するわ。だから、暁美さんも私を信用して欲しい」

ほむら「……わかったわ、マミ」

ほむら(やっとわかった気がする)

ほむら(少しずつずれてたのは、世界だけじゃなくて、私自身もなんだって)

ほむら(だから、私たちの関係もどんどんずれてしまったんだろう)



ほむら「またこうやって貴女と信頼関係が築けるとは思わなかったわ」

マミ「そうなの?」

ほむら「私も別に昔の私に戻ったわけじゃないのにね」

マミ「昔の暁美さん……今まで観察した結果から考えると、もっと素直で気が弱い子だったんじゃないかしら」

ほむら「ぐっ……」

マミ「図星ね」

ほむら「ご想像にお任せするわ」

ほむら「じゃあ、まず何から話せばいいかしら」

マミ「急がなくてもいいわ。まだ時間はあるし」

ほむら「……そうね。いろいろあって今日は疲れたわ」

マミ「ご飯食べてお風呂入ってぐっすり眠りたいわ……」

ほむら「貴女毎日そういう生活だったじゃない」

マミ「何もしないでご飯もお風呂もベッドも用意される生活って素敵だわ」

ほむら「自堕落ね」

マミ「しばらくあの生活から抜けるのが大変そう……」

ほむら「じゃあ送っていくわ」

マミ「え?」

ほむら「それくらいしてあげるわよ」

マミ「泊めてくれないの?」

ほむら「……どうしてもって言うならかまわないけど」

マミ「孤独を感じる一人の夜は涙がこぼれるくらい寂しいのよね」

ほむら「寝袋があるから今日はベランダで寝てくれるかしら」

マミ「温かいベッドで昼まで寝ていたいわ」

ほむら「……しばらく堕落した生活から抜けられなさそうね」

ほむら「じゃあ夕食の準備でも始めようかしら」

マミ「楽しみに待ってるわ」

ほむら「……手伝いなさいよ」

マミ「ゲストに手伝わせちゃダメよ」

ほむら「今まで働いてない分を取り返すくらいの気概は無いの?」

マミ「食べてくれる相手がいると作りがいがあるんだからいいじゃない」

ほむら「本当にその口縫い付けてやろうかしら……」

マミ「代わりにお風呂で背中流してあげるわ」

ほむら「そういうのはいらないから」

マミ「背中だけじゃ足りないのかしら」

ほむら「そういうことじゃなくて」

マミ「じゃあベッドで抱き枕になってあげる」

ほむら「いらないってば」

マミ「でも本当は嬉しいんでしょ? 嫌とは一言も言わないものね」

ほむら「……さあね」プイッ

マミ「さっきまでしゃべれなかったから、しゃべるのがとっても楽しいわ」

ほむら「昨日まで静かだったのに、今日はひたすら騒々しいわ」

マミ「その方がいいじゃない。たまには静かなのもいいけど、ずっと静かだとやっぱり寂しいもの」

ほむら「……明日からはまた静かなんだけどね」

マミ「え?」

ほむら「え?」

ほむら「明日帰るんでしょう?」

マミ「明日のことは明日にならないとわからないわ」

ほむら「……いつまで人に家事を頼るつもりなのよ」

マミ「冗談よ。明日には帰るわ」

ほむら「……そう」

マミ「それで明日は逆に暁美さんがうちに泊まりに来るのよ」

ほむら「……え?」

マミ「私も一人ぼっちは寂しいもの」

ほむら「淫獣がいるじゃない……って、それよりなんで私が……」

マミ「嫌?」

ほむら「嫌ってわけじゃ……ただ、勝手に決められるのは……」

マミ「じゃあ、明日泊まりに来て欲しいのだけど、どうかしら?」

ほむら「……わかったわ。明日はよろしくね」

マミ「ええ。掃除とか大変だと思うけどがんばってね」

ほむら「……私をメイドかなんかと勘違いしてないかしら?」

マミ「こうやってお互いに行き来してれば、寂しいなんて思わないでしょ」

ほむら「まあ、そうだけど……」

マミ「毎日は泊まれないけど、遊びに来るだけでもいいしね」

ほむら「ずいぶん積極的なお誘いね」

マミ「仲の良い友達のためなら、これくらい当然よ」

ほむら「……ありがとう、マミ」





おしまい

おつかれさまでした
支援&保守ありがとうございました

初ほむマミとかそういうことよりとにかく眠い。

やっぱり見切り発車で乗っ取るのは良くない(戒め)
ずいぶん間隔開いたから次は早めに書きたい


それでは皆様おやすみなさい。
またどこかのスレでお会いしましょう。

次は何を書こうかな。

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