咲「私に姉なんていません……」(378)

咲「しいて言うなら菫先輩ですね、血のつながりはありませんが頼りになりますし」

淡「へーでもこの長野の3年の人って咲ちゃん似てない?」

咲「気のせいですよ、私に姉なんていません……」

菫「清澄高校の宮永照は竹井久とふたりきりの麻雀部で二人一緒に1年から全国個人戦にでてくるほどだったな」

淡「しかも1年なのにインハイ優勝でしたよね?」

菫「あぁ、あれは魔物かなにかとしか思えない強さだった……」

淡「それだけじゃなく、優勝した後2年後に私の妹が東京のどこかに現れるとか言ってたんですよね」

菫「あぁ、去年も言っていた」

淡「その後妹自慢をし続けたせいで敬遠されて結局2年で他に部員が一人しか入らなかったとか」

菫「今年は1年が二人はいったそうだがな」

咲「そうなんですか?でも私はそんな人知りませんよ」

菫「なんにせよ宮永照のちからに隠れているが竹井久も侮れない」

淡「今年は全中チャンプも入ったから清澄高校団体戦って注目されてますよね」

菫「しかし天江衣という存在もある、長野の結果は気になるところだな」

咲「というかどうしてそんなに私の前でその人の話題をだすの?」

淡「いやーやっぱり妹自慢されてたのって咲ちゃんじゃないかなって思ったから」

菫「嶺上開花が大好きでなんていうところも特徴にあっているしな」

咲「たまたまですよ、そんな人知りません」

照「いいか!必ず全国に行くぞ!」

久「落ち着きなさいよ照」

照「咲が全国にくるんだぞ!」

まこ「またはじまりおった」

優希「でものどちゃんと同学年なら最強はのどちゃんだじぇ?」

照「ふっ咲はインターミドルなんて興味ないだろうからな」

和「……」ムッ

久「はいはい、妹がすごいのはわかったからチームの空気を悪くしないの」

久「やっと私達が団体戦に出られるんだから」

咲「何度もいいますけど私に姉なんていません……」

淡「怪しいなぁ」

菫「優しそうな姉じゃないか」

咲「そうですね、優しそうですね」

淡「咲ちゃんの好きな読書の邪魔されたとか?」

咲「そんなんじゃ……じゃなくて……」

淡「へーやっぱりお姉ちゃんなんだー」ニヤニヤ

咲「だ、だから私に姉なんていません!」

久「今年は団体でも全国にいきたいわねー」

照「全国にいけないと困る……」

久「妹さん?」

照「あぁ……実は一度だけ……一人で咲に会いに行ったんだ」

久「あら、初耳ね」

照「でも咲は口をきいてくれなかった……反抗期みたいなんだ……」

久「え?あ、そう……」

照「でも、麻雀なら……麻雀でなら咲と通じ合えるはずだ!」

照「反抗期の咲の心を開かせることができるはずなんだ!」

久(どういう繋がりから麻雀なのかしら……)

咲「……」ゴゴゴ

淡「そうやって威嚇したって怖くないって」

菫「はぁ、淡は問題なくても他の部員に問題が出るからやめろ咲」

菫「皆がゾクッてなってしまう」

咲「すみません……」

菫「まぁよほど聞かれたくない内容ってことだろう、淡もそのへんにしておけ」

淡「えー」

菫「ただでさえ咲と淡が一緒に歩いていると多くの部員に問題が出るっていうのに……」

淡「力の差に気がつけるってことは見込みがあるってことじゃないですか?」

菫「そんなお前たちをまとめないといけないチーム唯一の3年の身にもなれ……」

淡「えーでも同学年で対等な咲ちゃんとは仲良くなりたいんですよね」

咲「はぁ……あの時淡ちゃんに捕まらなかったら麻雀部なんて入らなかったのに……」

菫「騙した?」

淡「すれ違ったらピーンときちゃって、絶対この子は麻雀部だと思って無理やり連れてきたんですよ」

淡「咲ちゃんはただの学内での迷子だったらしいんですけどね」

菫「ふふっ咲らしいな」

咲「笑わないでくださいよ……」

菫「しかし最初は咲は平均より上ぐらいの扱いだったんだがな」

菫「全てプラマイ0の戦績……データで見た時は目を疑ったよ」

淡「しかも家族麻雀で身につけた技術なんですよあれ」

菫「そうなのか?」

咲「え、あ、はい……」

淡「勝っても負けてもダメだったから身につけたんだよね?」

咲「うん、そうだよ」

淡「あ!わかった!勝ったらあのお姉さんに偉いぞ咲ってたくさんほめられて」

淡「負けたら残念だったな咲っていっぱい慰められたりして鬱陶しかったとか!」

咲「……」

淡(黙ってるってもしかしてあってたのかな?)

菫「まぁ今は勝つ楽しさはわかったんだろう?」

咲「はい!」

淡「勝つ麻雀を覚えた途端にうちの部員をごぼう抜きしたよね」

菫「あぁ、あの勢いには驚かされたものだ」

淡「でもお姉さんと戦うことになったらまたプラマイ0にするの?」

咲「……」

菫「団体戦では当たらないようにするつもりだが、清澄もお前も団体戦は初めてだからな」

菫「どのポジションに入るのか……」

咲「はぁ……」

淡「そうやって悩んでるってもう姉がいるって言ってるようなものだよね」

咲「うぅ……」

記者「宮永照さん、今年は初の団体戦ですが」

照「そうですね、3年の今年になって初めて団体戦に出られるなんてとても感激です」ニコ

記者「注目している選手はいますか?」

照「宮永咲、東京にいる1年生の子です」ニコ

記者「あ、その1年生インハイ個人戦優勝の時から言われている妹さんについてですが」

記者「えー東京のあの強豪白糸台にだけ宮永咲という選手がいまして宮永照さんに似ているのですが」

照「本当ですか!」

記者「聞いてみたところ私に姉なんていないと言われたのですが……」

照「え?」

久「照……」

照「やっぱりまだ怒ってるんだ……」ズーン

久「ほら、元気だしなさいって、麻雀で通じ合えるはずなんでしょ?」

照「まだ私が咲が楽しみにしてたプリンを食べたのを怒ってるんだ……」

久(理由しょぼ!)

久「えっと、本当にそれが理由なの?」

照「わからないがそれぐらいしか浮かばない……」

久(理由は他にありそうね……)

淡「うっわー落ち込んでるよー」

菫「わかりやすいほどに落ち込んでいるな」

咲「こんな人知りませんし、姉なんていないからいないって答えただけです」

淡「綺麗な笑顔でインタビューされてたのにこれ聞いてから表情死んでるよ……」

菫「ここまでわかりやすいと気の毒だな」

照「プリンを勝って咲に……」

久「あーもう、まず会わないと謝ることも仲直りもできないわよ照」

照「そう……だな……まずは長野を全員倒す……」

久「そうそう、その意気その意気」

照「長野の有力な学校は龍門淵と風越だったな」

久「そうねぇ、風越は個人戦で戦った感じ、美穂子がやっぱり怖いわね」

照「あぁ、あの個人戦でお前を意識していたあいつか」

久「いやーインターミドルで覚えててくれててお話ししてたら仲良くなったのよねー」

久「あとは龍門淵かしら」

照「あぁ、あの子供は要注意だな」

久「やっぱり照が要注意っていうほどなのねあの子」

照「あぁ、あいつは去年は本気ではなかった……」

照「まぁ私にも咲にもあれでは勝てないだろうが」

久「その自信に恥じない実力を持ってるから嫌になるわね……」

照「いいかタコス娘、こうだ!」ギュォオ

優希「わかったじぇ!」ギュン

照「違う!こうだこう!」ギュォオ

優希「これでどうだじぇ!」ギュォ

照「あと一歩だな」

優希「頑張るじぇ師匠!」

和「あの、宮永先輩、何の特訓ですか?」

照「お前と同じツモの特訓をタコス娘にしているんだ」

優希「のどちゃん見てくれ!腕を回転させてツモれるようになってきたじぇ!」

和(聞いても何の特訓かわからないって言ったらダメなんでしょうか……)

照「ちなみに私が本気を出すと」ギュォォォォオ

優希「すごいじぇ!まさに必殺技だじぇ!」

照「あぁ、このツモをみただけで相手は恐れおののく……」

照「そして東場にちょっと強いお前がこれを使えば相手は南場になっても印象が残って恐れる」

まこ(そりゃああんたに比べたらちょっと強いになるわ)

照「相手は怖くて安手の早和了を狙うようになる精神的ダメージだ」

優希「相手は死ぬ!」

照「そうだ、相手は死ぬ」

和(この麻雀部、大丈夫なんでしょうか……)

まこ「にしてもあんなにあの人が後輩育てるのに必死になるなんてのぉ」

久「妹さんに会いたいって強い思いがあるみたいね」

まこ「でもちぃと育て方がおかしいじゃろ?」

久「でも優希の強化は必要なことよ、あんなツモでも実際威嚇にはなりそうだし」

久「和もペンギンでイージーミスが減っているしこれならいけるわ!」

まこ(部長は出禁ツモ)

まこ(和はペンギンのぬいぐるみ)

まこ(あとの2人はあのコークスクリュー)

まこ(わしだけなにもないままでええんじゃろうか……)

淡「もうすぐ大会だね」

咲「そうだね」

淡「私達勝てるかな?」

咲「さぁ、私なんてまともに麻雀牌を触ったのが数年ぶりだし……」

菫「西東京の強い人材はほとんどが白糸台に集まる、2軍でも県代表クラスだ」

咲「え?そうなんですか?」

淡「へー」

菫(対戦相手にこの二人がトラウマを植え付けないかのほうが心配だが……)

久「えー先鋒は優希、次鋒はまこ、中堅が私、副将が和、大将が照でいいかしら?」

照「まて、なぜ先鋒にタコス娘なんだ」

久「あなたが鍛えた優希なら先鋒でも最高の仕事をするとおもったからよ」

優希「師匠!まかせるじぇ!」

照「ふっ確かに私の弟子なら問題はないな」

和(意味がわかりません……)

優希「じゃあ行ってくるじぇ!」

照「まてタコス娘」

優希「どうした師匠」

照「お前は東場が好きだな?」

優希「東場は我の天下だじぇ!」

照「その東場もお前が和了り続ければお前の天下が続き……」

照 優希「相手は死ぬ」

照「ふっわかっているようだな」

優希「おう!行ってくるじぇ師匠!」

久「で、優希は強くなったの?」

和「え?私がツモ切り動作をしている間に皆さんでうっていたんじゃ」

<ロン18000だじぇ

久「いやー照がまだこいつは完成していないとか言ってねー」

照「安心しろ、私が妹に会うために育て上げた」

<ツモ 8000オールだじぇ

まこ(なんじゃこの一方的な状態……)

久「自信があるのね」

照「あぁ」

<ロン 36000だじぇ

照「なにせ自分が親の時だけだが打点が上がり続けるように鍛えたからな」

久(え?何よそれ強すぎじゃない……)

<16000オールだじぇ

照「残念なことにあいつは集中力がないから役満までいくと上がった打点がリセットされるがな」

まこ(十分すぎるじゃろ……)

こんな時間に呼び出し……だと……

落とすわけにはいかないんだよもー

このSS読んでて思い出したんだけどさ
久部長はキャプテンの言葉を信じる限り一二年の時には長野県大会にも出ていないはずなのに
なんで以前の大会の牌譜があるの?

>>139
このSSでは1・2年生の頃も個人戦には出てたという設定、って解釈しとけば良いんじゃね

>>141
いやいや原作の3巻でも和が部長の事問い詰めてるシーンがあるから変だなーと思って

>>142
それは部長が、中学以前の大会での自分の牌譜を
個人的にPC内にも保管しておいたとかじゃね?

>>144
やっぱりそういうことなのかな

あと、SSとはあんまり関係ない話してしまって申し訳ない

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

<なんと清澄高校、先鋒で30万点を超えて試合終了!

優希「もどったじぇ」

照「あんな麻雀で全国に通用すると思ってるのか」

まこ(通用すると思うがのう……)

照「あんなのが通用するのは去年までの全国大会だ、しかし今年は全国で相手に咲がいるからな」

優希「絶対師匠の妹の咲ちゃんに追いついてみせるじぇ!」

照「いや、お前じゃ無理だ、咲は私の妹だからな」

優希「ガーン」




戻ってきたものの明日は朝からバイトなのよー
誰か乗っ取ってくれたらいいのに

新・保守時間目安表 (休日用)
00:00-02:00 10分以内
02:00-04:00 20分以内
04:00-09:00 40分以内
09:00-16:00 15分以内
16:00-19:00 10分以内
19:00-00:00 5分以内

新・保守時間の目安 (平日用)
00:00-02:00 15分以内
02:00-04:00 25分以内
04:00-09:00 45分以内
09:00-16:00 25分以内
16:00-19:00 15分以内
19:00-00:00 5分以内

>>298
まともなら二人とも風越に行ってただろうからインハイ史上最強かどうかは微妙なところ

>>302
美穂子「さあ練習の最後は上位四人で模擬戦よ」

照「今日こそは咲に勝ってみせる」

咲「私もお姉ちゃんには負けないよ!」

池田「……」

ワカメだけ碌に理由がない……

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