モバP「やっぱりまゆからは目が離せない」 (27)

モバP(まゆが風邪を引いた)

モバP(何でも本人曰く)

まゆ『Pさんの事を想ってお風呂に入ってたら寝入って風邪引いちゃいましたぁ』

モバP(との事だ。この前の温泉の時と良い、まゆからは本当に目が離せない)

モバP(ひとまず緊急度の高い仕事を終えて、女子寮のまゆの部屋に向かう。お見舞いに行くことは既に連絡済だ)

モバP「まゆ? 入るぞ」

まゆ「お待ちしてましたよPさん……」

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モバP「まゆから目が離せない」の続きになります。読んでなくても問題ないはず

モバP(まゆの部屋に入るのは初めてだが、非常に少女趣味な部屋というのが俺の第一印象だった)

モバP(全体的にパステルピンクな色彩。まゆの好みなのかインテリアの要所要所にリボンの意匠が見え隠れする)

モバP(その中央には少し前の撮影の衣装を身に纏って座り込んだまゆ)

モバP(意外と女の子らしい体つきを強調するような衣装は目のやり場に困ったのは記憶に残っている)

モバP(そんな色っぽい姿をしたまゆはやや潤んだ瞳で俺の方を見上げながら……)

まゆ「Pさん……リボンが絡まって動けません……ほどいてください……」フラフラ

モバP「まゆ? まゆうううううう!」

結婚届けにハンコが押されるとこまで読めた

まゆ「助かりましたPさん」ケホッ

モバP「風邪ひいてるって言うのに何やってるんだ」

まゆ「折角Pさんが来るのでお迎えしようと思ったんですよ」

まゆ「熱が無ければ完璧な配置でお迎えできましたよぉ」

モバP「熱があるから俺が来てるんだろうが……薬は飲んだのか?」

まゆ「あ……ごめんなさいPさん。実は食欲が無くて……」

モバP「そうか。風邪薬はあるのか?」

まゆ「はい。そこの引き出しに……」

モバP「ここか」

モバP(まゆが指差した引き出しを開けると確かに有名な市販薬があった。それ以外にも大量の錠剤)

モバP(まゆがこれだけの薬を常備しているというのには驚いた。持病の類があるとは聞いてないのだが)


モバP「まゆ、どれが飲む薬だ? これか?」

まゆ「あーえっとそれは睡眠薬ですね」

モバP「睡眠薬? 不眠症なのか?」

まゆ「はい、Pさんを想うと夜も眠れなく……」

モバP「俺の事考えながら風呂で寝て風邪ひいたんじゃなかったけ」

まゆ「そんなこともあったかもしれませんねえ……」

モバP(熱があるというのは本当なのか。何時もよりも隙が多い気がする)

モバP「こっちの錠剤は?」

まゆ「媚薬ですねぇ」

モバP「…………こっちは?」

まゆ「筋弛緩剤ですねぇ」

モバP「これは?」

まゆ「あ、それが解熱剤です」

モバP「…………そうか。とりあえず解熱剤以外は処分しておくな」

まゆ「ふぁい……」

モバP「おかゆでも作るけど材料はあるか?」

まゆ「冷蔵庫の中にある物は何でも使っていいですよぉ」

モバP(冷蔵庫を開けると野菜やらいろいろと入っている。米櫃を見たら十分な量の米。これなら普通におかゆが作れそうだ)

モバP(他に何か使える物はないかと冷蔵庫を見た時ふと目に留まった物があった)

モバP「まゆ、このボウルに入った挽肉は何だ?」

まゆ「挽肉……? ああ、それはハンバーグ作ろうと思って昨日用意したんですよ。お肉買ってきて自分で挽いたんですよぉ」

モバP「そうか。まゆは料理得意だったな」

モバP(冷蔵庫の中身を見ればまゆが普段からどれだけ料理しているかが分かる。材料も無駄にしないように献立に気を使っているのだろう)

モバP「それじゃあ作ってくる」

まゆ「色々と入れても構いませんよぉ?」

モバP「入れない」

モバP(簡単におかゆを作ってまゆの元に持っていく)

モバP「ほら、おかゆ作って来たぞ」

まゆ「待ってましたよぉ」アーン

モバP(小さく口を開けて待っているまゆの姿はまるで餌をねだる雛鳥だ。普段なら自分で食えと言ってるところだが……)

モバP「ほら」

まゆ「ん……! Pさんの白くてどろっとしたのがまゆの口の中に……」

モバP「おかゆ食べさせてるだけなのに変なこと言うな!」

まゆ「普通のおかゆですねぇ」

モバP「何を期待してたんだお前は……」

まゆ「Pさん。次は口移しで……」

モバP「馬鹿なこと言ってるな。ほら」

まゆ「はーい」モグモグ

モバP(食欲が無いと言っていたので残すだろうと思っていたが、予想に反してまゆは完食した)

まゆ「Pさんの作ってくれた食事をまゆが残すなんてありえません♪」

モバP「嬉しい事言ってくれるな……それじゃあ薬飲んで後は寝てな」

まゆ「はーい。あ、Pさんも風邪薬飲んでおきますかぁ? 予防のために」

モバP「そうだな。とりあえずまゆ。さっき媚薬とか言ってたのを俺に差し出すのは止めようか」

モバP「それじゃあ俺はそろそろ帰るけど」

まゆ「あ、Pさん待ってください」

モバP「ん?」

モパP(差し出されたのはタオル。いつも以上に目じりを下げて蕩けた様な笑顔でまゆは言う)

まゆ「汗、かいちゃったので身体拭いて貰えませんかぁ?」

モバP(正直に言うと俺は迷った。迷ってしまった)

モバP(ノーと答えるのが正しいはずなのに答えに躊躇した。そのわずかな間でまゆは口元を三日月の様な笑みに変えた)

まゆ「Pさんお好きでしょう? こういうの♪」

モバP(否定したいが出来なかった。ただ俺に出来たのはぶっきらぼうに分かった、という事だけ)

まゆ「んっ……」

モバP(渡されたタオルは汗を拭くにはあまり向かない……大分薄くなったタオルだった。それ故に、布越しの感触がよく分かる)

まゆ「Pさん……気持ちいいです」

モバP「だから誤解を招く様な事を言うな」

モバP(誤解、なのかという疑問が頭に浮かんだ。第三者にこの状態を見られたら大変な事になる)

モバP(こうしてまゆの身体に触れるのは初めてで……頭がくらくらしてきた)

モバP(永遠の様にも感じられる数分。まゆがもういいですよぉと言った時に感じたのは安堵だったか無念だったか……)

モバP(こうしてまゆのお見舞いは完了した)

ちひろ「それで、今度はプロデューサーさんが風邪を引いた、と」

モバP「面目ないです……一応予防で風邪薬飲んだんですけどね……」

ちひろ「まあ今は仕事も一段落してますし、早く治して復帰してくださいね」

モバP「はい。治ったらバリバリ働きますよ」

ちひろ「期待してます。あとまゆちゃんが事務所のみんなからの差し入れ持ってお見舞いに行きましたよ」

モバP「え゛」ピンポーン

まゆ「Pさぁん。貴方のまゆが来ましたよぉ」

モバP「俺のじゃないけどな。ありがとうまゆ」

まゆ「まゆの家からお薬も持ってきましたよぉ」

モバP「助かるよ。風邪薬何て三年くらい期限が切れたやつしか置いてなかったからな……」

まゆ「御台所借りますねぇ。まゆの愛情たっぷりのおかゆ御馳走してあげます」

モバP「楽しみだ。変な物は入れないでくれよ?」

まゆ「大丈夫ですよぉ。ところで血ってどんな味でしょうねぇ」

モバP「訂正。食い物以外は入れないでくれよ」

まゆ「…………分かりましたぁ」

モバP「あとそこの風邪薬。この前まゆが言ってた睡眠薬とか媚薬とか筋弛緩剤が混ざってるのは気のせいか?」

まゆ「…………気のせいですよぉ」

モバP(まずい。こっちが殆ど身動きできない状態でまゆが自宅に襲来……荒らされる未来しか見えない!)

まゆ「それじゃあお湯沸かしてる間に軽く掃除でもしましょうね」

モバP「そう言いながら真っ直ぐに俺のベッドの下に潜り込むのは何でだ? まゆ」

まゆ「エッチな本とかあるかと思いましたけど……ありませんねぇ。それどころか埃すら無いです……」

モバP「掃除は割としてるからな」

まゆ「洗濯物……も片付いてますね」

モバP「勿論だ」

まゆ「詰まらないですねぇ」

モバP(良かった……珍しく昨日片付けしておいてよかった……! 偶然エロ本をまゆの背じゃ届かない本棚の上に移動させておいてよかった!)

まゆ「Pさん。汗拭いてあげますね」

モバP「まゆが帰ったらシャワー浴びるから大丈夫だよ」

まゆ「Pさぁん? どうしてまゆに何もさせてくれないんですかぁ?」

モバP「まゆの眼が一々何かを狙ってるからだよ!」ゲホゲホ

まゆ「Pさん、興奮しちゃだめですよぉ?」

モバP(興奮させてるのはまゆだと言いたかったが、今のところまゆは何もしていない。少なくとも献身的に看病しようとしてくれている)

モバP(良く考えたら先入観で色々と言っていたが、今日のまゆは真面目に看病するつもりなのかもしれない。薬は………………見なかったことにしよう)

モバP(あまり口を出さずにまゆに任せてみるのも良いかもしれない)

まゆ「はーいPさん。おかゆできましたよ」

モバP「お、ありがとう」

まゆ「はい、どうぞ」

モバP(まゆの作ってくれたおかゆは大変おいしかった。おかゆなど誰が作っても大差ないと思っていた俺にとっては衝撃だ)

モバP「美味いな……」

まゆ「まゆの愛情たーっぷり込めましたから♪」

モバP(いれたのは愛情だけの様で安心した。俺が食べてる最中も口移ししましょうか? とか言って俺を動揺させることも無く食べ終わるのを待って風邪薬と水を差し

だしてくる献身ぶりだ)

まゆ「それじゃあまゆは帰りますねぇ。Pさん、事務所で会いましょう」

モバP(こうしてまゆの看病は何事も無く終わった)

モバP(かの様に思えた)

モバP「……冷蔵庫のスタドリとエナドリが何か違う中身に変えられてる」

モバP(マムシドリンクとかそんな感じの中身だ)

モバP「見覚えのない電源タップが増えている」

モバP(調べてみたら盗聴器だった)

モバP「部屋に置いておいた合鍵が動かされた形跡がある」

モバP「後なんか最近帰ってくると女の子の匂いがする。具体的にはまゆっぽい匂い」

モバP「トドメにエロ本が全部捨てられてた」

モバP(俺の部屋に来たのはここ数か月では一人しかいない。部屋に入らない限り合鍵を持ち出すことも、盗聴器を設置することも、ドリンクをすり替える事も出来ない)

モバP「導き出される結論は一つ……」

モバP「やっぱりまゆからは目が離せないな!」

終わりです。ままゆは一途な女の子(断言
手段を選ばないだけだよ!

月末でお姉ちゃん引けたので手持ちと合わせてようやくシンドロームのままゆをお迎えできそうで小躍りしてます


あんたん殺すべし 慈悲は無い

おつおつー
姉引いたのか…羨ましい

文字通り病んでるまゆ可愛いい

大変なミスに気付いた。最後間違えてました

モバP(かの様に思えた)

モバP「……冷蔵庫のスタドリとエナドリが何か違う中身に変えられてる」

モバP(マムシドリンクとかそんな感じの中身だ)

モバP「見覚えのない電源タップが増えている」

モバP(調べてみたら盗聴器だった)

モバP「部屋に置いておいた合鍵が動かされた形跡がある」

モバP「後なんか最近帰ってくると女の子の匂いがする。具体的にはまゆっぽい匂い」

モバP「トドメにエロ本が全部捨てられてた」

モバP(俺の部屋に来たのはここ数か月では一人しかいない。部屋に入らない限り合鍵を持ち出すことも、盗聴器を設置することも、ドリンクをすり替える事も出来ない)

モバP「導き出される結論は一つ……」

モバP「やっぱりまゆからは不安で目が離せないな!」

今度こそ終わり。大した違いじゃないですけどね……

大した違いじゃないな(錯乱)

いいSSだった、かけ値なしに

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