さやか「ほむらとくっついた」(193)

まどか「仁美ちゃん、おはよー」

仁美「おはようございます、まどかさん」

まどか「あれ?さやかちゃんとほむらちゃんは?」

仁美「まだですわ…遅刻でなければ良いのですが…」

まどか「そうだね…あっ」

さやか「おはよっす!」

ほむら「おはよう、まどか、仁美」

まどか「さやかちゃん、ほむらちゃん、おはよー!」

仁美「おはようございます」

仁美「…まあ!」

まどか「仁美?どうしたの…って」

まどか「ええっ?さやかちゃんとほむらちゃんが手を繋いでるよ!」

仁美「何時の間にそのような仲に…?」

さやか「あはは」

ほむら「ふふっ」

ほむホーム

ほむら「ん…」パチッ

ほむら「ふわっ…」ノビー

ほむら「んー…お昼寝し過ぎたかしら?」

ほむら「もうこんな時間ね」

ほむら「………」

ほむら「暇だわ」

ほむら「平和になったらなったで、意外とすることないのよね」

ほむら「することと言えば、まどかと遊ぶくらいだけど」

ほむら「まどか…今日は家族とお出掛けらしいからね」

ほむら「んー…もうひと眠りしようかしら?」

ピンポーン

ほむら「あら?お客さん?」

ほむら「誰かしら?」

ガチャ

ほむら「はーい」

マミ「暁美さん、こんにちは!」

杏子「よっ」

ほむら「マミ、杏子…どうしたの?」

マミ「今日は暁美さんにお土産を持ってきたの」

杏子「あたしは連れてこられただけさ」

ほむら「ふぅん…?まぁいいわ。あがって?」

マミ「ええ、ありがとう」

杏子「おじゃましまーす」

ほむら「こ、これはまさか磁石の魔女……! 全然離れないわ……」ベッタリ
さやか「うう、とりあえず少しずつ体をずらして離れるよ、あんたそっちつかまってて」ズルズル
ほむら「………ちょっとまって、今の私たちの格好、もしかしてものすごくヤバいんじゃない!?」
という例のアレかと

ほむら「ハプニングを装ってまどかとくっつくための強力接着剤が完成したわ」ホムッ

さやか「おーい転校せ おわっ」コケッ

的な感じかと

ほむら「何か飲む?と言ってもコーヒーくらいしかだせないけど」

マミ「うん、じゃあコーヒーお願い」

杏子「あたしは―」

ほむら「コーヒー牛乳よね?わかってるわ」

杏子「ああ、頼むな」

ほむら「ふふっ、了解」

マミ「さて、ようやく落ち着けるわね」

杏子「ああ…」

マミ「疲れたけど、楽しかったでしょ?」

杏子「あたしはクタクタだぜ…マミはしゃいでたけどさ」

マミ「だって楽しかったじゃないの」

ほむら「何処に行っていたの?1週間くらい出掛けてたわよね?」

マミ「プレイアデス聖団よ」

ほむら「ぷ、プレイ…?」

マミ「プレイアデス聖団」

ほむら「は、はぁ…なによそれ?」

マミ「えっ?知らないの?魔法少女で結成した聖団よ」

ほむら「見たことも聞いたこともないわよ…」

杏子「だろ?あたしも全然知らなくてさー」

マミ「2人とも損してるわ!今度は3人で行きましょう」

杏子「嫌だね、次からは1人で行なよ」

ほむら「私も遠慮しておくわ」

マミ「えー?そんなぁ」

ほむら「…無理矢理連れていかされたのね」

杏子「ああ…ほんと疲れたよ」

ほむら「何をしてきたの?」

杏子「えーと…よくわかんねぇけど必殺技コンテストとか」

杏子「聖団の儀とか…とにかくよくわかんねぇことしてた」

ほむら「要はマミみたいな魔法少女の集まり…ね」

杏子「そうそう、そんな感じ」

ほむら「あなたは何もしなかったの?」

杏子「そりゃ何もしたくなかったけどさ、無理矢理参加させられたよ」

杏子「しかもロッソ・ファンタズマが気に入られてさ…はぁ…」

ほむら「…お気の毒ね」

マミ「ティロ・フィナーレに勝ったんだから、もっと誇りを持っていいのよ?」

杏子「はいはい」

ほむら「で、そのお土産はその聖団から持ってきたものなの?」

マミ「ええ、そうよ」

ほむら「へぇ…」

マミ「え?なによその目は…嬉しくないの?」

ほむら「だって…ねぇ」

杏子「なぁ」

マミ「ふーん…せっかく暁美さんが喜びそうなものを持ってきたのに」

ほむら「私はそういうのは興味ないの」

マミ「それが鹿目さんともっと仲良くなれるものでも?」

ほむら「…」ピクッ

マミ「…まぁ要らないなら仕方ないわね、美樹さんにでもあげようかしら?」

ほむら「…!」

マミ「うん、そうしましょう」

ほむら「まっ、待って!」

マミ「なあに?どうしたの?」

ほむら「ま…まだ要らないとは言っていないわ」

マミ「あらー?でも言ったじゃないの」

マミ「私はそういうのは興味ないの」ファサッ

マミ「って」

ほむら「う…」

マミ「興味ないものをあげても仕方ないものね」

マミ「だから美樹さんにあげることにするわ」

ほむら「っ~」

杏子「ほむらも釣られやすいなぁ」

ほむら「わ、わかったわ!」

マミ「何がかしら?」

ほむら「さっきの発言は訂正するわ、だから…」

マミ「だからなに?言わないとわからないわ」ニヤニヤ

ほむら「むぅ…」

杏子「ほむらピンチ」

ほむら「っ…」

マミ「ほら、早く言わないと帰っちゃうぞ?」

ほむら「…さい」

マミ「ん?」

ほむら「ください!」

杏子「ほむらアウトー」

ほむら「っ~」

マミ「ふふっ、よく言えました」

杏子「マミって結構意地悪だよな」

マミ「素直にならない暁美さんがいけないのよ」

ほむら「うぅ…」

マミ「ふふ、そんな顔しない。ちゃんとあげるから」

杏子「で、何をあげるのさ?あたしは知らねーぞ?」

マミ「じゃーん!これよ」

ほむら「えっ?」

杏子「はぁ?」

マミ「ナストロ・アデズィーヴォ」

ほむら「な、なすとろ…」

杏子「あでじーぼ?なんだそりゃ」

マミ「見ての通りよ」

ほむら「見ての通り…って」

杏子「言われてもなぁ…」

ほむら「杏子、私にはただのガムテープにしか見えないのだけど…」

ほむら「私の目が悪いのかしら?」

杏子「心配すんなよ、あたしもだ」

マミ「ふふっ、ただのガムテープじゃないのよ?」

ほむら「はぁ…」

マミ「これはね?人と人をくっつける、魔法のガムテープ」

マミ「つまりナストロ・アデズィーヴォなの!」

ほむら「ちょっと何言ってるかわかんないわ」

杏子「あたしも」

マミ「飲み込みが悪いのね、これで鹿目さんとくっつけると言ってるのよ」

ほむら「まどかと…!いや、でもガムテープでどうやって…」

ほむら「まさか、ガムテープで物理的にくっつけると言いたいの?」

マミ「うーん…惜しいわね、ちょっと違うわ」

マミ「この魔法のガムテープ、つまりナストロ・アデズィーヴォを使えば―」

杏子「名前がなげーよ」

マミ「名前はこれで良いの、聖団のみんなもそう言ってたのよ?」

杏子「あー…わかったわかった」

ほむら「それで、どう使えばまどかとくっつけるのかしら?」

マミ「簡単よ、ガムテープにそれぞれ自分の名前を書くの」

マミ「そして、それを互いの体の何処にでも良いから張り付けるの」

マミ「するとびっくり!2人は24時間手を繋いだまま離せなくなるの!」

杏子「はぁ?なんだそりゃ?」

ほむら「なら、これを使えばまどかと24時間手を繋いだままいられるのね?」

マミ「ええ、そうよ」

ほむら「まどか…!」

マミ「ふふ、どう?使えると思わない?」

ほむら「ええ!」

杏子「おまえそれでいいのか?」

ほむら「いいのよ、それで…えっと私の名前を書けばいいのよね?」

マミ「ええ、まずは暁美さんが『暁美ほむら』と書けば良いの」

マミ「次に鹿目さんにお願いして『鹿目まどか』と書いてもらう」

ほむら「それをまどかに貼れば…!」

マミ「24時間手を繋いだまま!ってわけよ」

ほむら「まどか…!」

マミ「ただ、普通に貼ると不自然だから、事故を装うと良いわ」

マミ「手を離せない理由は…鹿目さんには魔女の仕業とでも言えば良いかもね」

マミ「鹿目さんならきっと信じてくれるわ」

杏子「あたしは、そう上手く行くとは思わないよ」

杏子「むしろ嫌な予感がするね」

マミ「たしかに、間違って別の誰かとくっついたら大変ね」

マミ「でも、本人が名前を書く必要があるから大丈夫だと思うわ」

杏子「ならいいけどさ」

ほむら「マミ、ありがとう」

マミ「ふふっ、いいのよ?奥手で可愛い後輩のためだもの」

ほむら「マミ…!」

マミ「ただ、一回分しかないからよーく考えて使うこと、いいわね?」

ほむら「ええ!」

マミ「ふふ、それじゃあ私達は帰るわ」

マミ「暁美さん、頑張ってね!」

ほむら「ええ、ありがとう」

杏子「ま、面倒なことにならないよう祈っといてやるよ」

杏子「でも、あまり過ぎたことはすんなよ?逆に嫌われるぜ」

ほむら「大丈夫、心得てるわ」

杏子「ならいいんだけど」

マミ「さて佐倉さん、私達は帰って聖団グッズの整理をするわよ」

杏子「えー?一人でしろよ、あたしは寝る!」

マミ「だーめ。じゃ暁美さん、またね」ズルズル

杏子「くっそーはなせー!」ジタバタ

バタン

ほむら「……魔法のガムテープね」

ほむら「私…恥ずかしくて今までちゃんと、まどかと手を繋いだことがなかったわ…」

ほむら「でもこれなら…!」

ほむら「んと…私の名前を書けばいいのよね?」

ほむら「暁美…ほむら…」カキカキ

ほむら「よし、後はまどかに名前を書いてもらって貼るだけよ」

ほむら「これで24時間まどかと…!」

まどか『えへへ、なんだか恥ずかしいね』

まどか『でも、ほむらちゃんと手を繋いだの初めてだし…嬉しいな』

まどか『わたし…お料理も何もできないけど、でもね?』

まどか『ほむらちゃんと2人なら、何でもできる気がするんだ』

まどか『ほむらちゃん、わたし左じゃお箸持てないの』

まどか『だから食べさせてほしい…な』

まどか『えへへ、あーん』

まどか『おやすみ、ほむらちゃん。今日は楽しかったよ』

まどか『24時間経っても、また一緒に手を繋ぎたいな』

ほむら「えへへ…まどか…」

ほむら「食事も勉強も一緒、そして眠る時も一緒よ」

ほむら「ふふっ、楽しみ」ニコニコ

ほむら「……ん?」

ほむら「…お風呂とトイレは…どうしよう…」

ほむら「いや、私は魔法でトイレくらいなんとかなるわ」

ほむら「それに、まどかはトイレになんて行く必要はないわ」

ほむら「だってまどかは天使だからね」

ほむら「でも…お風呂には入るわよね…」

ほむら「ど、どうしよう…恥ずかしくて一緒には入れないわ…」

ほむら「目を瞑って…いや、でもそれじゃ危ないわ」

ほむら「なら…ドア越しに互いに交代交代でシャワーを…」

ほむら「うん、これなら恥ずかしくないわね」

ほむら「よし…なら作戦決行は明日、日曜よ!」

ほむら「ふふ、早く明日にならないかしら?」

ピンポーン

ほむら「あら?またお客さん?」

ガチャッ

ほむら「はーい」

さやか「ほむらー助けてー!」

ほむら「さやか?どうしたの?」

さやか「宿題がわかんないのよぉ…」

ほむら「はぁ…」

さやか「まどかは出掛けてるし、仁美は習い事でしょ?」

さやか「んで恭助はヴァイオリンで忙しいから邪魔できないしさ」

さやか「だからほむら、あんたが便りなの!お願いっ!」

ほむら「…まぁ今日は暇だし、構わないわ」

さやか「ほんと?いやー、助かるよ!」

ほむら「ほら、あがって?」

さやか「うん、おじゃましまーす!」

ほむら「それで宿題って?昨日はそんなに出てなかったでしょ?」

さやか「あはは…実は月曜が提出期限のやつ全部終わってなくてさ…」

ほむら「…まぁ、そんなとこだろうとは思ってたけど」

さやか「うーん…想像以上に貯まっててさ」

さやか「まどかの写そうかと思ったのにいないし…」

ほむら「はぁ…」

さやか「ほむら、あんたは終わってるよね?」

ほむら「ええ、誰かさんと違って、その日の内に終わらせるからね」

さやか「むむっ!酷いなぁ」

ほむら「そう?私は嘘は言っていないわ」

さやか「あたしはあたしで忙しーの!」

ほむら「例えば?」

さやか「魔女退治!」

ほむら「…それは私もよ」

ほむら「そもそも今は4人で戦ってるじゃないの」

さやか「うっ…たしかに」

ほむら「ほらね、あなたが怠けてるだけよ。宿題をする時間は十分にあったはずよ」

さやか「あはは…」

ほむら「お喋りはここまでにして、早く宿題をするわよ」

ほむら「私が教えてあげるから」

さやか「あっ、いいよ!写させてもらうからさ」

ほむら「ダムよ、ちゃんと理解して自分で解きなさい」

さやか「えー?なんで?」

ほむら「あなたの為にならないからよ」

さやか「別にいいじゃん、写してもさ」

ほむら「また赤点取るわよ?」

さやか「そん時はそん時よ、それにあたしが赤点取ってもほむらの迷惑にはならないでしょ?」

ほむら「なるわよ。どうせ赤点取ったら私に泣きついてくるんでしょ?」

さやか「うっ…たしかに…」

ほむら「だから今の内に理解して赤点取らないようにすることね」

さやか「はぁ…わかったよ」

さやか「ところでほむら」

ほむら「なにかしら?」

さやか「ダムってなんなの?」

ほむら「ダム?」

さやか「いやさ、さっきダムよ。って言ってたのが気になってねぇ」ニヤニヤ

ほむら「え…」

さやか「クールぶっても噛むときは噛むんだね」

ほむら「う、うるさいわね!」

さやか「あははっ」

ほむら「…もう、早く宿題をするわよ」

さやか「はいはーい」

ほむら「はぁ…ちゃんとやりなさいよ」

さやか「わかってるって!」

2時間後

ほむら「これだけ教えれば後は自力でできるわよね?」

さやか「うん、大丈夫大丈夫」

ほむら「なら後は自分で最後までやるのよ?」

ほむら「私は部屋で本でも読んでるわ」

さやか「オッケー」

ほむら「じゃあ、またね」スタスタ

さやか「よーっし、やるぞぉ!」

さやか「えーっと?こうだよね!」カキカキ

さやか「うんうん、順調順調!」カキカキ

5分後

さやか「あれ?こうだったっけ?んん?」カキカキ...

10分後

さやか「んー…」カキ...

15分後

さやか「………」

20分後

さやか「あぅ…」グデー

30分後

さやか「……無理」

さやか「あぁもう!わかんないよ!」

さやか「…あっ、そうだ!今の内にほむらの写しちゃえ」

さやか「えーと?ほむらの宿題は何処だー?」ガサゴソ

さやか「…ない…ん?メモ?」

さやか「愚かね、自力でやりなさい…って」

さやか「くぅー!けちっ!」

さやか「いいよ、絶対見つけてやるんだから!」

さやか「…でも、ほむらの部屋に置いてあったら取れないよね」

さやか「んー…よし、とりあえずほむらの様子を見に行こ」

さやか「ほむらさーん」ソロー

ほむら「すやすや」

さやか「あれ?お昼寝中?」

ほむら「ん…」

さやか「なんとまあ無防備な…」

ほむら「んん…」ゴロン

さやか「ふふっ、何時もはすました顔してる癖に寝顔は可愛いじゃん」

さやか「つんつん、っとね」

ほむら「ほむぅ…」

さやか「ちょっ?『ほむぅ』って言った!なにそれ寝言?」

さやか「もう一回」ツンツン

ほむら「ほむ…」

さやか「きゃっ!かわいー!」ツンツン

ほむら「ほむ…ほむ…」

                      ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
                       ''';;';'';';''';;'';;;,.,   ザッ
          ザッ            ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
                        ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
                        vymyvwymyvymyvy     ザッ
               ザッ     MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
                   Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^-^Λ_ヘ^Λ_ヘ
     ザッ            ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
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さやか「あはは、おもしろー」

ほむら「ほむぅ…」

さやか「うんうん、こりゃ悪戯のしがいがあるね!」

さやか「何か面白そうなのないかな?」キョロキョロ

さやか「…ん?なんだこれ?ガムテープ?」

さやか「暁美ほむらって…」

さやか「何でこんなに堂々と名前書いてるんだろ…?」

さやか「うーん…よくわかんないけど、悪戯には丁度いいかもね」

さやか「ほむらにピタッとね」

ほむら「ほむ…」ピタッ

さやか「あはは、名札なくした人みたい」

さやか「…でも、剥がしとかないとほむらのことだから起きたら怒るよね?」

さやか「ってことでやっぱ剥がそっと」グイッ

さやか「…ん?」

さやか「あれ?あれれっ?剥がれない?なんでっ?」

ほむら「んん…」

さやか「や、やばっ!ほむら起きちゃうよ!」

さやか「も、もう!何でー?何で剥がれないのよ?」

ほむら「んー…」

さやか「…仕方ない、こうなったらおあいこ作戦だ」

さやか「あたしも自分の名前書いて貼ろう、これでおあいこってことで」

さやか「ほむらもこれなら許してくれるよね?たぶん」

さやか「えっと、美樹さやか…っと」

さやか「よし、後はこれを貼って」ピタッ

さやか「今の内に宿題を――」

カッ

さやか「ん?なんか光った?」

さやか「って…わわっ?か、体が勝手に?」

ギュッ

さやか「…お、収まった?」

ほむら「んん…」

ギュッ

さやか「…え、えーと?なんかよくわかんないけど、ほむらの手握っちゃった」

さやか「どゆこと?…まぁいいや、離さなきゃ」

ギュッ

ほむら「ん…」

さやか「あれ?ほむらが強く握り締めてるから離せない?」

さやか「あはは、ほむらったらぁ離してよ」

ギュッ

さやか「……んっと、指を一本一本外していけば」

ギュッ

さやか「……え?」

さやか「ほ、ほむらの指どころか…あたしの指まで動かない?」

さやか「えっ?な、なんでっ?」

さやか「ちょ…マジで離せなくなってる?なんでぇ?」

ギュッ

さやか「うそっ?ほんとに離せないよ!」

さやか「ほむら!離してよ!なんか焦るじゃん!」

ギュッ

さやか「えぇ…し、仕方ない…ほむらを起こさなきゃ」

さやか「ほ、ほむら!起きて!」

ほむら「ん…」

ほむら(なに…手があったかい…?)

ほむら(誰かが私の手を握ってる…)

ほむら(まどか…?)

まどか『ほ、ほむらちゃん!起きて!』

まどか『手が離れなくなっちゃったの!ど、どうしよう…!』

ほむら(そっか…私、まどかに魔法で手を握って…)

ほむら(まどか…!)

まどか『ほむらちゃん、謝るから!謝るから離してよ!』

ほむら「ん…まどか…」パチッ

さやか「手が離れなくなっちゃった!ど、どうしよう…!」

さやか「ほむら、謝るから!謝るから離してよ!」

ほむら「ん…まどか…」パチッ

さやか「お、起きた…!」

ほむら「まどか…?」ポケー

さやか「まどかかと思った?残念!さやかちゃんでしたー!」

さやか「って!そうじゃなくって!」

ほむら「……?」

さやか「ほむら!手!手を離してよ!」

ほむら「さやか…?」

さやか「何かよくわかんないんだけど、ほむらの手を離れなくなっちゃったの!」

ほむら「手…私の…?」

ほむら「………」

ほむら「えっ?」

さやか「あたしの指も動かなくってさ!ど、どうしよう!」

ほむら「さ、さやか?何でさやかがあたしと手を繋いでいるのよ?」

さやか「わかんないよ!体が勝手に動いてさ!」

ほむら「な…まさか、あなた…」バッ

ほむら「な、ない…ガムテープがない…?」

さやか「あ、それならあたしが…ってあれ?」

さやか「貼ってたのに、なくなってる…?」

ほむら「ば、ばかっ!何してるのよ?」

さやか「いや、あれはただの悪戯のつもりで…」

ほむら「ばか!ばかっ!ばかぁっ!」ポコポコ

さやか「いたた!ちょっ…そんなに怒らなくてもいいじゃん」

さやか「そんなことよりも、今は手を…」

ほむら「うぅっ…まどかぁ…」グスッ

さやか「ちょ…何も泣かなくても…」

ほむら「あれは…まどかのための…とっておきだったのに…」

さやか「え?ただのガムテープじゃん」

ほむら「違う…あれはなすと…えぇと…」

ほむら「とにかく、あれは魔法のガムテープだったのよ!」

さやか「ま、魔法のぉ?なによそれ?」

ほむら「マミがよくわからない所から私の…まどかの為に持ってきてくれたのよ!」

さやか「は、はぁ…」

ほむら「なのになんで…さやかなのよ…」

さやか「えと…」

ほむら「うぅっ…私とまどかのなのに…」

さやか「その…なんかごめん……」

ほむら「…24時間」

さやか「えっ?」

ほむら「24時間は、ずっとこのままよ」

さやか「…なにが?」

ほむら「私とあなたは!24時間このまま手を繋いだままなのよ!」

さやか「えっ?…え?えぇっ?」

ほむら「魔法の力でこうなっているの…24時間経つのを待つしかないわ」

さやか「えぇーっ?」

さやか「ちょっと待って?それマジで言ってんの?」

ほむら「本気よ!嘘ならすぐに離しているわ!」

ほむら「でもっ…」

ギュッ

ほむら「離せないでしょ…」

さやか「う…たしかに……」

ほむら「…さやか、あなたはあと24時間、私とずっと一緒よ」

ほむら「自分のした愚かさを恨むことね」

さやか「あ…あはは……」

ほむら「はぁ…」

さやか「…あっ!そうだ!」

ほむら「もう…なによ?」

さやか「あたし達の魔法でなんとかなるんじゃないの?」

ほむら「えっ?」

さやか「治癒魔法みたいな感覚で、この魔法を外しちゃえばいいんだよ」

ほむら「なるほど…試してみる価値はありそうね」

さやか「よし、変身しよう!」

ほむら「ええ」

カッ

ほむら「さてと、いくわよ」

さやか「ままよ!」

1時間後

さやか「………」

ほむら「………」

ギュッ

さやか「……無理、だったね」

ほむら「そうね…」

さやか「何時間絶った?」

ほむら「まだ1時間よ」

さやか「てことは…後23時間はこのままってわけね」

ほむら「…えぇ」

さやか「くぅー!勝手悪すぎだっての!」

ほむら「はあ…元はあなたのせいでしょ?」

さやか「そうだけどさぁ…」

グゥー

さやか「ん?」

ほむら「……」

さやか「…お腹空いたの?」

ほむら「……///」コクッ

さやか「あぁ…お昼食べる前にあたしが来ちゃったパターンか」

ほむら「……///」モジモジ

さやか(こうして見ると、ほむらって結構可愛いじゃん)

さやか「よーし、ならこれから料理しよっか!」

さやか「どうせ、夜もここで食べることになるんだろうし」

さやか「一緒に料理するよ、ほむら!」

ほむら「う、うん」

ほむら「でも…」

さやか「ん?」

ほむら「この状態で料理は難しいわ…それに2人分の材料はないし…」

さやか「…外に買いに行くしかないってことか」

ほむら「ええ…」

さやか「なら仕方ないかぁ、買いもの行こっ」

ほむら「そ、そうね」

さやか「んじゃ…えっと、このまま行くしかないよね」

さやか「い、行こっか」

ほむら「…ええ」



ほむら「……」スタスタ

さやか「……」スタスタ

さやか(恥ずかしい…!)

さやか(女同士で手を繋いでるとか…絶対誤解されてるよ!)

さやか(普通に手を握ってるだけなら、仲の良い友だちって見られるかもしれないけどさ)

さやか(よりにもよって、恋人繋ぎなんて…)

ほむら「……」

さやか(ほむらも凄く恥ずかしそうにしてるし…)

さやか(これじゃ初々しいカップルって思われちゃうよ!)

さやか「うぅ…」

さやか(何か回りのみんなから視線を感じる…)

さやか(すっごく恥ずかしい…!)

さやか(…もういいや!適当な店に入って食べよう!)

さやか「ほむらっ!」

ほむら「えっ?」

さやか「こっち!ここの店で食べるよ!」タタッ

ほむら「きゃっ?ちょっと、走らないで…」

さやか「ご、ごめん…行こっ?」

ほむら「え、ええ」

15分後

ほむら「……」

さやか「ま、たまにはラーメンも悪くないよね?」

ほむら「…そ、そうね」

さやか「一番目立たない席に座れたし、これで少しは恥ずかしくないよね」

ほむら「…ええ」

さやか「んじゃ、いただきます!」

ほむら「……いただきます」

さやか「うん!おいしー!」ズルズル

ほむら「ん……」プルプル

さやか「そういえば、友だちとラーメン屋来たの初めてかも」

さやか「いっつもファーストフードばっかりだし」

さやか「なんか新鮮だね」

ほむら「……そう」プルプル

さやか「ふふっ、おいしー」ズルズル

ほむら「……」ススッ

さやか「…」ズルズル

ほむら「…」ススッ

さやか「あ」

ほむら「…」ススッ

さやか「……ごめん」

ほむら「…いえ、仕方ないわ」

さやか「箸持てないよね?だからスープばっかり飲んでたんだ」

ほむら「…まぁね」ススッ

さやか「…この店に入ったのも、手を繋ぐはめになったのも」

さやか「みんな、あたしの責任だもんね」

さやか「よーし…!」

ほむら「……」ススッ

さやか「ほむら」

ほむら「…なに?」

さやか「はい、あーん」

ほむら「…え?」

さやか「ほら、あーんして?あーん」

ほむら「な、何言ってるのよ?」

さやか「だってこうでもしないと食べられないでしょ?」

ほむら「それは…そうだけど…」

ほむら「で、でも…恥ずかしいわ」

さやか「あたしだって恥ずかしいわよ!」

さやか「でも、こうしなきゃほむらが食べられないじゃん」

ほむら「……」

さやか「それに…」

さやか(初めてあーんする相手は恭助がよかったけど…)

さやか(仕方ないよ、あたしが悪いんだし…ほむらが可哀想だよ)

さやか「…だから、ほーら!あーんするの!」

ほむら「さやか…」

さやか「ほら、早くしないと麺が伸びちゃうよ?」

ほむら「そ、そうね…」

さやか「あ、あーん!」

ほむら「…あーん」

ほむら「ぱくっ」

ほむら「もぐもぐ…」

さやか「お、おいしい?」

ほむら「ええ…!」

さやか「そ、そっか!なら2人で交代交代で食べよ!ねっ?」

ほむら「そうね」

さやか「あはは…」

ほむら「…ふふっ」

さやか「はい、あーん」

ほむら「あーん」

さやか「ふふっ」

さやか(なんだか不思議な気分だなぁ)

さやか(あたしとほむらの仲はそれなりに良かったとは思うけど、ここまでの仲じゃなかったもん)

さやか(こうして一緒にいると、知らなかったほむらの顔が沢山見られるんだよね)

さやか(いつもは清ましてるから気づけなかったけど)

さやか(ほむらもたくさん可愛い表情するんだね)

さやか(まどかの気持ちが少しはわかったよ)

さやか(ほんとは初めてを恭助に食べさせたかったけど)

さやか(ほむらで良かったかもね)

ほむホーム

ほむら「ただいま」

さやか「おじゃましまーす」

さやか「ママにはここに泊まるオッケー貰ったよ」

さやか「あたしの家より、ここの方が色々やり易いだろうしさ」

ほむら「ええ、私の家が一番無難よ」

さやか「そうだよねぇ…さてと、何しよっか」

ほむら「宿題はまだ終わってないでしょ?早く終わらせておいた方がいいわ」

ほむら「私が教えてあげるから」

さやか「ほんと?助かるー」

1時間後

ほむら「いい?ここの文法は…って、綴りも違うじゃない」

さやか「あはは…」ソワソワ

ほむら「kirika is lavu orikoって…あなたわざとやってるの?」

さやか「え、えーと?」ヒヤヒヤ

ほむら「ちょっと、聞いてるの?」

さやか「はは…」

ほむら「さやか…?なに?気分が悪いの?」

ほむら「顔色が悪いわよ?」

さやか「うぅっ…」モジモジ

ほむら「…?」

さやか「んん…」モジモジ

ほむら「さやか、どうしたの?」

さやか「ほむらぁ…」

ほむら「?」

さやか「と、といれぇ…」ウルウル

ほむら「あっ…」

さやか「うぅぅっ…」モジモジ

ほむら「は、早く行きなさい!」

さやか「ほむらが立たないと動けないよぉ…」

ほむら「そ、そうよね?…ほら、早く!」

さやか「う、うんっ!」

さやか「……」ピタッ

ほむら「あら?何かしら?」

さやか「は、恥ずかしいから目瞑ってて!」

ほむら「あ…わかったわ」

さやか「それから向こう向いてて!」

ほむら「え、ええ」

さやか「うぅっ…」ウルウル

さやか(恥ずかしすぎるよぉ…)

ほむら「…あっ」

ほむら「さやか」クルッ

さやか「ば、ばかっ!向こう向いててって言ったでしょ!」

ほむら「ご、ごめんなさい…!」クルッ

さやか「…な、なによ?」

ほむら「…その、トイレ関係のものは魔法である程度はなんとかなるわ」

さやか「えっ?」

ほむら「だから無理してトイレに来る必要はないの」

さやか「そ、それを先に言ってよ!」カッ

さやか「すっごく恥ずかしいんだから…」

ほむら「…ごめんなさい…」

さやか「はぁ…でも助かったわ」

さやか「うん、これで大丈夫かな」

ほむら「…そう」

さやか「ごめんね、んじゃ勉強の続き行こっか」

ほむら「ええ」

数時間後

さやか「さーて、宿題も終わったし次は夕食だね」

ほむら「お昼が遅かったから、夕食は少しでいいわよね?」

ほむら「そのくらいの食材ならあるわ」

さやか「よっし!クッキングスタートだね」

ほむら「…と言っても役割分担が難しいわね」

さやか「包丁はあたしに任せてよ、ほむらは押さえてて?」

ほむら「わかったわ」

さやか「いくよー」

トントントント....

さやか「あ」

ほむら「……」ジワッ

さやか「ご、ごめん…痛かったよね?」

ほむら「痛くなんかない…」ウルウル

さやか「わわ!だ、大丈夫!魔法で治すから!」パアッ

ほむら「…もう」

さやか「あはは…ごめんごめん」

ジュー

さやか「ん?焦げ臭い」

ほむら「あっ?お魚さんが焦げちゃう!」

さやか「えっ?魚焼いてたの?」

ほむら「は、早く消して!」

さやか「う、うん!」

ゴッ

さやか「あ」

ガシャーン

1時間後

ほむら「もぐもぐ…」

さやか「ほ、ほんとごめん…散々散らかしちゃってさ…」

ほむら「…いいわよ、気にしてないわ」

さやか「はは…ごめん…はい、あーん」

ほむら「…あーん」

ほむら「もぐもぐ…」

さやか「あはは…あたしも食べよ」

さやか「う、うん…冷めちゃったけど美味しいわ」

さやか「もぐもぐ」

ほむら「……」ジィー

さやか「あっ、はいはい。あーん」

ほむら「あーん」

2時間後

さやか「ほむら、お風呂はどうすんの?」

さやか「2人一緒は…やっぱ恥ずかしいんだけど…」

ほむら「私だって恥ずかしいわよ」

さやか「でしょ?でも入らないのも嫌だし…」

ほむら「私にいい考えがあるわ」

さやか「いい考え?また魔法とか?」

ほむら「いえ、片方がシャワーを、もう片方がお風呂の外で待機するのよ」

さやか「ああ!ドア越しに交代交代ってわけね」

ほむら「ええ、これなら恥ずかしくないでしょ?」

さやか「そだね、んじゃほむらから入ってよ」

ほむら「ええ」

ジャー

ほむら「……」ワシャワシャ

さやか「やっぱ片手だと洗い辛い?」

ほむら「そうだけど、仕方ないわ。1日の我慢よ」

さやか「我慢するしかないよね…髪短くて良かったわ」

ほむら「……んっ」

さやか「ん?」

ほむら「っ…いたっ…」

さやか「あっ、もしかして目に入った?」

ほむら「う、うん…早く流さなきゃ…」

ほむら「あれ?」スカッスカッ

さやか「ちょっと、何やってんの?」

ほむら「蛇口がわかんない…」スカッスカッ

さやか「えぇ?もぉ、仕方ないなぁ」

ガチャッ

ほむら「きゃっ?もしかして入ったの?」

さやか「だってシャワー使うんでしょ?」

ほむら「は、恥ずかしいわ///」

さやか「心配しなくても、あんたの裸なんて見ないわよ!」

ほむら「うぅぅっ///」

さやか「ほら」

ジャー

ほむら「んん…」グイッ

さやか「わわっ?引っ張んないで!濡れる!濡れるから!」

バシャッ

さやか「あぁ…」

ほむら「え…?」

さやか「もぉ!濡れちゃったじゃないの!」

ほむら「あっ」

さやか「あっ」

ほむら「…っ///」

さやか「ご、ごめん…」

ほむら「ばかっ…見ないでって言ったでしょ…?」

さやか「そ、そうだけど…でもいいじゃん!あたしも女だしさ」

ほむら「誰に見られても恥ずかしいものは恥ずかしいわよ…」

さやか「はぁ…もう、わかったわよ」

さやか「…あ、あたしもほむらと同じ目に合えばおあいこでしょ?」

ほむら「えっ?」

チャボン

さやか「や、やっぱり2人だと狭いね…」

ほむら「え、ええ」

さやか「あ、あはは…」

ほむら「……」

さやか「…思ったんだけど、どうやって服着よっか」

ほむら「脱ぐときと一緒よ…魔法を使うわ」

さやか「そ、そっか!そうだよね!」

ほむら「……」

さやか「いやぁー魔法少女で良かったわぁ」

さやか「魔法って便利だよねぇ」

ほむら「…魔法のせいでこの状況があるのよ」

さやか「あ、あはは…」

さやか「……上がろっか?」

ほむら「……ええ」



さやか「はぁー…今日は疲れたわぁ」

ほむら「私もよ」

さやか「片手が使えないだけでこんなに不便だなんてね」

さやか「あんた、これをほんとはさ。まどかとするつもりだったんでしょ?」

ほむら「…ええ」

さやか「あたしは魔法少女だからなんとかなったけど、まどかだったらこうは行かなかったよ?」

ほむら「そうね…考えが甘かったわ…」

さやか「ほんと、相手があたしで良かったね」

ほむら「…ある意味、ね」

さやか「ふふ、ほんとにね」

ほむら「さて、もう寝ましょう?明日に備えなきゃ」

さやか「明日が日曜で助かったよ、学校だったら一大事だからね」

ほむら「そうね、じゃあもう電気を消すわよ?」

さやか「うん、いいよ」

ほむら「狭い布団で悪かったわね」

さやか「いいよ、このくらい全然平気だからさ」

ほむら「そう、ありがとう」

さやか「おやすみ、ほむら」

ほむら「おやすみなさい」

ほむら「……」

さやか「……」

ほむら(お昼寝し過ぎたからかしら?眠れないわ)

ほむら「……さやか、起きてる?」

さやか「ん…すぅ…すぅ…」

ほむら「ふっ…寝ちゃったのね」

ほむら「今日は疲れたもの、特にさやかはね」

ほむら「さやか、今日はありがとう」

ほむら「案外、あなたとこうなって本当に良かったのかも知れないわ」

ほむら「これまで…まどかとは仲良くなれても」

ほむら「…さやか、あなたとはあまり仲良くはなれなかったんだもの」

ほむら「でも、この時間軸のあなたは違った」

ほむら「私がマミや杏子とも仲良くなれたのも」

ほむら「ワルプルギスを倒せたのも」

ほむら「そして、まどかを助けることができたのも、みんな」

ほむら「あなたがいてくれたから…かもしれないわね」

ほむら「さやか」

ほむら「でも、やっぱりあなたとは仲良くなりきれないでいたの」

ほむら「たぶん、過去のあなたとの記憶が邪魔したのかしら…」

ほむら「嫌な思い出がどうしても頭を過ってしまってね…」

ほむら「でも、今はもう大丈夫よ」

ほむら「私はあなたに感謝しているわ」

ほむら「私が素直になれたのも、そのおかげなの」

ほむら「だから礼を言うわ、さやか」

ほむら「今日はありがとう、楽しかったわ」

ほむら「明日もよろしくね?」

さやか「んん…」

ほむら「ふふ、おやすみなさい。さやか」

ほむら「……」

ほむら「…すやすや」

さやか「………」

さやか「礼を言うのはあたしだよ」

さやか「ありがとう、ほむら」

さやか「おやすみ」

翌日

さやか「もう手を繋いだまんまで過ごすにも慣れたね」

ほむら「ええ、朝食も昼食もスムーズに行けたわ」

さやか「えへへ、この調子でどんどん行っちゃお!」

ほむら「ふふっ」

ピンポーン

ほむら「あら?」

杏子「ほむらー!助けてくれよ」

さやか「ん?杏子じゃん、どうしたわけ?」

杏子「またマミのやつがよくわかんねぇ所に行くって言い出してさ」

杏子「…って、あれ?」

さやか「なに?」

ほむら「私たちに何か?」

杏子「いや…あんたら何時の間にそんな仲になったのさ?」

さやか「えっ?そんな仲?」

杏子「だって楽しそうに手を繋いでるじゃんか」

ギュッ

ほむら「あぁ、これは昨日マミが持ってきた魔法の…」

杏子「あの変な名前のやつ使ったんだな」

ほむら「ええ、そうなるわね」

杏子「ん?でもなんでさやかと?まどかじゃなかったのかよ?」

さやか「いろいろあってねー」

杏子「へぇ?ってことは効果あったのか」

さやか「すっごく効果あったよねー、ほむら!」

ほむら「ええ」

杏子「へへっ、なんか前より仲良くなってんじゃん」

さやか「えー?あたし達は最初から仲良しだったよね!」

ほむら「ふふっ、うん」

杏子「そっか、そうだったな」

杏子「…マミもたまには良いもん持ってくるじゃんか」

マミ「たまにはですってぇ?」

杏子「げっ!マミ!」

マミ「私はいつも役に立つものしか持ってこないわよ?」

杏子「はいはい、そうだな」

マミ「ところで暁美さん、昨日の何時にナストロ・アデズィーヴォを使ったの?」

さやか「えっ?なにそれ?新しい必殺技?」

ほむら「ううん、魔法のガムテープのことよ」

さやか「あぁ…それなら、昨日の昼過ぎだよ」

ほむら「そうだったわね」

マミ「えっ」

杏子「えっ」

ほむら「?」

さやか「?」

マミ「それならもう24時間経ってるんじゃないの?」

杏子「もう夕方だぜ?」

マミ「なのに、あなた達はまだ…」

ギュッ

杏子「ずっと手握ってんじゃん」

ほむら「……」

さやか「……」

ほむら「これでいいのよ」クスッ

さやか「うん、繋ぎたいから繋いでんの」

マミ「えっ?」

杏子「じゃああんたら、まさか…」

さやか「あはは」

ほむら「ふふっ」

―――

さやか「ってことが土日にあったわけよ」

仁美「まあ、そうでしたの?」

ほむら「長いようで短い24時間だったわね」

さやか「うんっ」

まどか「そ、そんな…じゃあ、さやかちゃんとほむらちゃんは…」

さやか「そ、見ての通りだよ。あたしはさ」

さやか「ほむらとくっついた」

ほむら「…」ニコ

まどか「え……」

仁美「あらあら!」

まどか「そ、そっか…そうなんだ…」

まどか「うぅ…」シュン

ほむら「まどか…」

さやか「つまりだ、こういうわけよ」

さやか「ほむらはあたしの親友になったのだぁー!」

ほむら「ええ!」

まどか「…え?」

仁美「親友に?恋人同士ではないのですか?」

さやか「恋人同士かと思った?残念!」

ほむら「ふふ、親友でした!」

まどか「じゃ…じゃあ!ほむらちゃんはさやかちゃんが好きじゃないの?」

ほむら「いえ、好きよ?」

まどか「あっ……」

さやか「あたしもほむらが大好き!」

仁美「まぁ」

まどか「…や、やっぱりそうなんだ…」

まどか「お、おめでとう…さやかちゃん、ほむらちゃん…」

さやか「まどかー?何か勘違いしてない?」

ほむら「好きは好きでも、likeよ?loveじゃないわ」

まどか「!」

さやか「あいあぐりーうぃずゆー!あたしもね」

さやか「だって、ほむらにはもう好きな人がいるんだもん」

さやか「もちろん、lavuのね」

仁美「あら、そうでしたの?」

ほむら「ええ、それも昔からね」

まどか「そ、そうなんだ…」

さやか「それに、あたしには恭助がいるんだもん」

仁美「!」

さやか「ね?仁美…!」

仁美「そうですわね…!」

さやか「ライバルが減ると思った?残念!減らないのだぁ!」

仁美「ふふっ、一番のライバルがいなくなって寂しい思いをするところでしたわ」

まどか「わわわ…」

さやか「仁美、負けないからね」ニッ

仁美「ええ、正々堂々挑みますわ」ニコッ

ほむら「さやか、仁美、頑張ってね」

さやか「まったく、ライバルがいないほむらが羨ましいわ」

仁美「ほむらさんがお慕いしている方はどのような方なのですか?」

ほむら「それは…」

まどか「ほむらちゃん…」

さやか「それはすぐにわかるよ、まどか」

まどか「えっ?」

さやか「ほむらはさ、魔法の力であたしと手を繋いだんだ」

さやか「最後はあたし達の意思で手を繋いでもっと仲良くなれたけどね」

さやか「でも、今度は魔法の力を使わないで最初から自分の意思で手を繋いで…」

さやか「そして、告白するんだよね?ほむら」

ほむら「うん…!」

さやか「ほむらが今から手を繋ぐ人が、ほむらの好きな人なんだよ」

さやか「ほむら、頑張って!」

ほむら「まどか」

まどか「ほむらちゃん…?」

ギュッ

おわり

                   ___ _
              /.::::::::::::::::::::::::::|

             /.::::::::::::::: _:_:::::::L
      __ ノ ⌒ヽ/.::∧,. . : ´: : : : : : : :`ヽ
     フ    (( ))y'´. : : : : : : : : : : : : : : : \
  ー<        ゝく/. : : : : : : : : /: : : : : : 〃: : :ヽ
    `フ    (  ./: : : : : : : :./:/: : : : : : /:ハ: : : : :'.
     / /    イ: : : ./: :/: /:/: : :/: ://ハ}: : : :.i: }
   イ /     /{: : : :l: : l:.:/Vl: : /:/ノ ̄ ̄`ヽ、ーニ 二
    l/ |/ //ハ: : : l: : l/´ l: /´/ ´`ヽ _  三,:三ー二
    ノ:´: ̄:`ヽ ハ: : :l: : {    ノヽ--/ ̄ ,    ` ̄ ̄ ̄
    {: :_:‐- 、: : :.ミV : : l: :.l   ミ }  ..|  /!
     `ー‐、:ミヽ: : : い: :ト、  ,,,,,,,,_}`ー‐し'ゝL _
   ノ.´: ̄:`ヽ ): : : ノrく ヽ\  _,:ヘr--‐‐'´}    ;ー------
  (:_:_:‐_ 、: : :\_ソノ ,ハ 丶 _ >ノ`ヾ:::-‐'ーr‐'"==-

      `ヽ: : :}  /  ヽ    ̄ノム: : : : : :/
  ,  -‐‐‐‐ )_ノ /     `ー くク〈  ̄ ̄`ヽ:)
 (: : (  ̄  ̄   /  _ _     ヽ_)ヽ
  ヽ: :\_      レ'´    `ヽ    ヽ ))
    ̄     !       \    `Y´`ヽ

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