雪歩「春香ちゃんとPが堕ちるまで」(162)

春香「ん…」

春香(ここは…?私は…)

春香(私は、たしか、事務所に…)

春香(プロデューサーさんと一緒で)

春香(雪歩の淹れてくれたお茶を一緒に飲んでて…)

春香「頭…ガンガンする…」

春香(それから…眠くなって、プロデューサーさんに抱きかかえられて)

春香(そのままプロデューサーさんも私に寄りかかって来て…)

春香「プロデューサーさん…?」ボー

春香(あれ…なんで私裸なんだろう…?)

春香(ここはどこなんだろう…)

春香(あし…くさり………まるで……)

春香「………!」ハッ

春香「ここ、どこ?」

雪歩「おはよう、春香ちゃん」

春香「雪歩!?何が起こってるの?」

春香「私の服は?プロデューサーさんは?この鎖はなに?」

雪歩「落ち着いて、大丈夫だから」

雪歩「あと、プロデューサーは春香ちゃんの後ろだよ」

春香「―――っ、プロデューサーさんっ!」

雪歩「眠ってるだけだよ。ちょっとお薬多すぎたかもしれないね」

春香「薬?薬ってなに?プロデューサーさんに何をしたの?」

雪歩「一遍に質問されても答えられないよ」

春香「雪歩…これ、雪歩がやったの?」

雪歩「うーん。じゃあ一つ一つ説明するね」

雪歩「二人のお茶に睡眠薬を混ぜたの」

雪歩「二人ともまったく疑ってなかったから、ちゃんと飲んでくれて嬉しかったな」

雪歩「それからウチの人に手伝ってもらって、ここまで運んだんだよ」

雪歩「二人の服を脱がせたのと、足に鎖をつけたのは私だから、安心して?」

春香「なんでっ…」

雪歩「最近はペットに服を着せる人もいるみたいだけど」

雪歩「ふつうは着せないよね?」

雪歩「最初は逃げだそうとするかも、って思ったから」

雪歩「邪魔かもしれないけど、足枷つけたんだ。ごめんね」

雪歩「そこの壁に繋がってるけど、長さは十分なはずだよ」

雪歩「6畳でちょっとせまいけど、洋式トイレ付きだし、窓は少しだけ開くから」

雪歩「一応エアコンつけてるけど、寒かったら言ってね」

雪歩「毛布もそこにあるからね。一枚だけど」

春香「そうじゃなくて…」

P「どうしてこんなことをしでかしたのか、って意味だよ」ムクッ

春香「プロデューサーさん!」

雪歩「あぅ、起きてました?」

P「悪ふざけにしてはちょっと悪趣味だぞ」

雪歩「ふざけてなんかいないですよぅ。私は真面目に…」

雪歩「二人を飼いたいなぁっと思いまして」

P「飼う?」

春香「私たちを…?」

雪歩「はい」

P「飼うって何だよ。俺たちは犬じゃねえんだぞ」

雪歩「プロデューサーが犬だったら飼えませんっ」

P「そういうことじゃない。俺達は人間なんだぞ」

雪歩「バレないようにしましたよ?」

春香「今頃、皆心配してるんじゃ…」

雪歩「ううん、誰も探したりしないよ。偽物を置いて、事務所を燃やしてきたから」

春香「燃やす…って…?」

雪歩「その偽物が大変だったんだ。二人と体格が似てる死体なんて、そうそう用意できないんだから」

雪歩「焦げ炭になっちゃえば状況的に二人の遺体ってことで処理されるし」

雪歩「連続放火魔の犯行にしちゃえば違和感もないし」

春香「―――あっ」

春香「もしかして、最近テレビでやってる連続放火魔って」

雪歩「うん、二人を攫うためのカモフラージュ」

P「何人死んだかわかってるか?」

雪歩「社長も小鳥さんも律子さんもいない時を狙ったんですよ?」

P「違う!今までの放火だよ」

雪歩「ああ…どうでもいいじゃないですか、そんなの」

春香「何、言ってるの?」

雪歩「二人をこうして飼うためなんだもの、見知らぬ人が何人か死んでも仕方ないよね」

春香「そんな…雪歩…おかしいよ……」

P「今すぐこの鎖を外してくれ。一緒に警察に行くんだ」

雪歩「どうしてですか?」

P「自首するんだ。今ならまだ―――」

雪歩「私、春香ちゃんとプロデューサーのことが好きです」

雪歩「二人のためなんですよ?私が飼えば、みんな幸せになれるんだから」

春香「なにそれ…おかしいよ…」

P「お前の言う幸せってなんだ。俺は今の生活が充実してる。春香だって同じだと思う」

雪歩「それがどうしたんですか。春香ちゃんの本当の気持ち、知ってますか?」

P「本当の気持ち?」

春香「ま、待って!それは…」

雪歩「春香ちゃんは気持ちを抑えるばかり、プロデューサーも仕事以上の関係は作ろうとしない」

雪歩「ずっと傍で見ていたから、わかるんです」

雪歩「このままじゃ、春香ちゃんの一番欲しいものは手に入らない」

P「だから、それは何なんだよ」

雪歩「………まだ分からないんですか?」

雪歩「それは、春香ちゃん自身から聞いてください」

雪歩「いい時間ですし、朝ご飯持ってきますね」

P「待て!」

ギィィ

バタン

春香「…」

P「春香、雪歩の言っていたことって」

春香「はい…」

春香「私、プロデューサーさんには感謝してます」

春香「プロデューサーさんがいてくれたから、今の私がある」

春香「それに応えなきゃ、頑張らなきゃ、って思ってて」

春香「でも、私、私は…」

春香「プロデューサーさんのことが、その、ええと、」

春香「いつの間にか…その、す、好き、になっちゃって、あはは」カァァ

P「春香…」

春香「でも、きっとこの気持ちは邪魔になるから」

春香「まだまだ二人で上を目指せるはずだから」

春香「だから…」

春香「………」シュン

P「………」

P「ありがとう」

春香「え?」

P「実際、告白されてたとしてもちゃんと受け止めてやれたかわからない」

P「お前の気持ちより、アイドル活動の方を優先していたかもしれない」

P「俺自身、お前をそういう目で見る事は避けていたから」

P「でも、気持ちは、嬉しいよ」

春香「………はい!」

P「そうだな…春香みたいな子が傍にいてくれたら、毎日とても楽しそうだな」

P「俺も…春香のことが好きだよ」

春香「えへへ………」フニャ

P「はぁ、しかし、お前の気持ちを伝えるためだけに雪歩はこんなことをしたのか?」

春香「飼うって、一体どういうことなんでしょう」

P「そういう趣味の人間もいるらしいが、俺は正直ごめんだね」

雪歩「おまたせしました。お話はしましたか?」

P「気持ちはちゃんと聞いたよ」

雪歩「そうですか」

P「お前のおかげで両想いになれたよ。もういいだろう、ここから出してくれ」

雪歩「何言ってるんですか、なおさらですよ」

春香「尚更?」

雪歩「言ったよね、私、二人の事が好きだって」

雪歩「春香ちゃんには気持ちを伝えて欲しい、成就してほしい。心からそう願ってるよ」

雪歩「でも、私だってプロデューサーの事好きです」

雪歩「それと…同じくらい春香ちゃんのことも大好き」

雪歩「二人が結ばれて、私も二人の傍にいるには、私が飼うしかないじゃないですか」

P「お前は、好きなものを鎖でつないで手に入れて、それで満足なのかよ」

雪歩「今は私のこと、憎いかもしれないですけど」

雪歩「時間をかけて慣れていきましょう」ニコッ

雪歩「その時がきたら、鎖なんていらなくなります」

雪歩「はい、ご飯です。いわゆる犬飯ですけど、丹精込めて作りました」ニコ

春香「これ…犬用のお皿?」

雪歩「うまくこぼさないで食べてね。一応お手拭きは用意したけど」

P「まるで犬扱いだな」

雪歩「世の中の犬がみーんな春香ちゃんとプロデューサーなら、私も犬好きになれるんですけど」

雪歩「あ、もしかして、ねこまんまのほうが良かったですか?」

春香「お箸か、スプーンはないの?」

雪歩「えっ?必要ないよね」

P「人間扱いもしてもらえない、ってことだな」

雪歩「プロデューサーはものわかりがよくて助かります」ニコニコ

P「屈辱的で食欲も失せたよ」

春香「私も…」

雪歩「そう…お腹すいてないなら仕方ないですね。これは捨てちゃおう」

雪歩「お腹すいたらいつでも言ってくださいね。おいしいの、作りますから」

P「ふぅ、強がってはみたものの、流石に飲まず食わずは堪えるな」グゥ

春香「………」チラッ

春香「うぅ…」オロオロ

春香(どうしよう)

P「春香?どうかしたのか?」

春香「ふぇっ!?い、いや、なんでもないです!」

P「そ、そうか。ならいいんだ。どうにかしてここを出る策を考えよう」

春香「はい」

春香(言えない…)

春香(恥ずかしい…)

春香(我慢しよう、我慢しなきゃ)

春香(プロデューサーさんと同じ部屋でトイレなんて、使えないよう…)

P「窓を割る…いや、あのサイズじゃ春香でも肩が引っかかるな」ブツブツ

春香(ああ…駄目だ…このままじゃ漏れちゃう…)

春香「プ、プロデューサー、さん、あの」

春香(言わなきゃ。でも、恥ずかしいよぉ…っ)

P「春香?」

春香「目、瞑って、耳、塞いでてください」

春香「トイレ、使いたいんです…///」カァァァ

P「あ………あ、ああ。わかったよ」ドキッ

春香「ご、ごめんなさい、すぐ済みますのでっ!」

P(あーあーなにもきこえなーい)

P(………チクショウ)

P(そんな趣味はないはずなんだがなぁ)ギンギン

P(春香が悪い。あんな顔されたらたまらんだろ!)

P(ただでさえ告白したりお互い全裸だったりで意識しちまうってのに)

P(最低だ…)ビンビン

春香「うわっ…こんなにおっきくなるんだ…」

P「うわっ!は、春香!?」

春香「あ、ご、ごめんなさい!!男の人ですもんね、こんな環境じゃしょうがないですもんね」チラッチラッ

P「すまん…」

春香「謝らないで下さいよぉ!ほら、生理現象ですし」

春香「それに…今までそういう目で見てくれなかったから…」

春香「ちょっと、嬉しいなぁ…って」ドキドキ

P「っ………」ドクン

P(落ち着くんだ…素数を数えて落ち着くんだ)

P(逆に考えるんだ、勃起チンコを見られてもかまわないさと考えるんだ)

P(これは試練だ。性欲に打ち勝てという試練と俺は受け取った)

春香「プロデューサーさん…?」

P「あ、いや、なんでもない」

P(欲に負けて獣に堕ちるものか…絶対だ)

P「俺は人間のまま、ここを出る。出てやるんだ…」

春香「プロデューサーさん…」

春香「はい。ペットなんて嫌です。一緒に脱出しましょう!」

春香「今、何時くらいですかねー」

P「すっかり日が落ちたな」

春香「あれ以来雪歩は来ないし」

P(裸でいるせいか回数がかさみ、お互いトイレタイムに慣れてしまった)

春香「…お腹、すいたなぁ」グゥゥ

春香「でも、絶対雪歩の思い通りにはならないんだから」

P(雪歩だって俺たちに餓死されたくはないだろう)

P(主導権を握られる前に、ここから出るんだ…!)

春香「毛布、一枚だけなんですよね…」

P「春香が使え。俺は大丈夫だから」

春香「そ、そんな!プロデューサーさんが使ってください」

P「女の子が体冷やすと後が大変だぞ。いくらエアコンが効いてるからって…」

春香「~~~、プロデューサーが使わないなら私も使いません!」

P「おいおい…」

春香「…」

P「…」

春香「………し、仕方ないですよね、一枚しかないんだから」

P「やっぱり、そうなるよな………」

春香「…」ドキドキドキドキ

P「…」ドキドキドキドキ

P「い、一緒に使うか」

春香「は、はひっ」

ギュッ

春香(暖かい……プロデューサーさん…えへへ)

P「春香の体、柔らかいんだな…」スリスリ

春香「ちゃんとレッスンしてますからね!」

P「あ、いやそっちじゃなくて」

春香「ふぇ?」

P「さわり心地がいいというか…だな…」

春香「も、もう!何言ってるんですかぁ!!」

P「悪い」

P(ああ、でも、本当に、人肌って安心できるな―――)

春香(ここから出ても、またこうやって抱きしめてほしいな―――)

P「おやすみ」

春香「はい、おやすみなさい」

P「…」

春香「…」

P「春香…」

春香「はい?」

P「……………」

春香「………え?」

春香(顔が…近い…)

P「………」ドキドキ

P「っ…」ゴクッ

春香「…」ドクッドクッドクッ

チュッ

春香「んっ」

春香「い、今の」

P「…あの、その、な」

春香「…えへへ、ファーストキス、奪われちゃった」ギュー

P「す、すまん。なんか、衝動的に」

春香「いいですよぅ!」

春香「愛してますから。えへへぇ」

P「俺もだよ……もう、寝るぞ」

雪歩「おはようございます」

春香「おはよう、雪歩」

P「おはよう。それは…」

雪歩「お腹はすいてないとの事だったので、取りあえずお皿に水を入れてきました」

雪歩「喉が渇いてるだろうな、と思いまして」

P「助かるよ。エアコンのせいで喉がカラカラでね」

雪歩「お腹がすいたらいつでも言ってくださいね。ああ、そうだ」

雪歩「これ、使ってください。このボタンを押せば、いつでも来ますからね」

P「ナースコールってか?」

雪歩「何かあってからじゃ遅いですから、何でも言ってください」

ギィィ

バタン

春香「…」ボー

P「大丈夫か?」

春香「んー、なんか、力でなくて…」

P「朝は弱いのか?」

春香「そんなことないんですけど」グゥ

春香「お腹すいて…頭いたくて」

P「………雪歩に頼んで、飯もらうか」

春香「でも…」

P「さっきの様子じゃ、あっちから無理矢理食わせようとはしない腹だ」

P「雪歩の言うとおりだ。春香が倒れてからじゃ遅い」

P「あいつ、本当にイカれてる」

春香「………やめてください…」

春香「何をされても、どんなふうになっても、雪歩は私たちの仲間だから」

春香「そんなふうに、イカれてるなんて言わないであげて下さい」

P「…そうだな、すまない」

雪歩「はい、召し上がれ」

雪歩「水にお皿使っちゃったんで、二人で仲良く食べて下さいね」ニコニコ

P(白米に味噌汁をかけただけのものなのに、こんなにうまそうに見えるとは)ゴクッ

P(空腹は最高の調味料、だったかな)

春香「…」ボー

雪歩「はやく食べないと冷めちゃうよ?」

春香「うん…」

P(手で掬って食わせてやるか)

P「ほら、春香」スッ

春香「ん…」ハム

モグモグ

ゴクンッ

春香「美味しい…」

雪歩「えへへ、良かったぁ」

雪歩「少ししたら下げに来るので、ごゆっくりどうぞ」

春香「…」モグモグ

P(少しは顔色が良くなったか)

春香「…プロデューサーさんも食べて下さい。私は、もう大丈夫ですから」

P「そうか、じゃ残りは貰うぞ」

P(手を拘束されなかったのは不幸中の幸いだな…)スクッ

ムシャムシャ

P(美味い。シンプルな味付けが空きっ腹にはちょうど良く沁みる)

P(ヒゲ…剃りたいな)ザラザラ

P(風呂…シャワーでもいい)

P(あとは…太陽の光がもっと射してくれれば文句なし、かな)

P(雪歩に言ったら、どれくらい通るだろうか)

P(雪歩…?)

P「おかしい…よな」

春香「ふぇ?」

P「雪歩は何がしたいんだ?」

P「あの様子からして、雪歩はもっと俺たちに絡んでくるものだと思った」

P「だが実際は飯の配膳くらいでほとんど顔も見せない」

P「これじゃ、あいつが俺たちを監禁した本来の目的を果たせないような気がする」

春香「それは…たしかに、そうですけど」

春香「たとえば、私たちが死んだ事について、警察やマスコミにマークされてるとか」

春香「これだけのことをしておいて後はフリーなんてこともないと思います」

P「だとしても、ボタンを押してすぐ来るのはどうなんだ」

春香「たまたま、としか…」

春香「あと、私たちが衰弱するのを待ってるとか」

P「ふーむ。その考えで正しいとしたら、時間をかけちゃいけないな」

P「ひょっとしたら、この監禁状態は突貫でまだ穴が多いのかもしれない」

春香「私たちにべったりする時間ができたら、逃げだすチャンスが減るってことですか」

P「今すぐにでも、ここを出られるような作戦が欲しいな」

春香「でも、どうやって…」

春香「この足の鎖が取れればいいんですけど」

P「…足の鎖か」

P(そのためには雪歩が鎖を外さざるをえない状況を作るしかない)

P(つまり俺たちが外に出ざるをえない状況)

P(外…部屋の外はどうなってるんだ…廊下、扉…キッチンは少なくともある)

P(そうだ。外じゃなくていいんだ)

P「シャワー。浴場があるのなら、それでいける」

春香「シャワーですか…体が汚れれば、要求が通るかも」

P「春香にシャワーを浴びせたいと要求を出し、それを飲ませ」

P「雪歩が春香の足の鎖を外したところで俺が死角から雪歩を襲い、春香を逃がせば…」

P「いや、電話でいいんだ。雪歩が携帯を持っていればいいし、持ってなくともこの家のどこかにはあるはず」

春香「うまく…いきますか?」

P「わからん。だが、やってみる価値はあると思う」

春香「よし、体を汚しましょう!」

P「ああ」

春香「ええと、どうやって?」

P「俺も気づいた。そこが問題だ」

春香「おしっこ漏らすとか」

P「そこにトイレがあるからなぁ…」

春香「体が臭くなるまで待つ」

P「時間がかかりすぎるな」

春香「となると…」チラッ

P「…」

春香「…」

P「待て、それは」

春香「でも、他に方法がないんですよ?」

P(昨夜は食欲が優先されてたから気にならなかったが)

P(腹が膨れたら春香の裸が急に目の毒になってきてる)

P(なんでこんなスタイルいいんだよコイツ。あ、アイドルだからか)

P(一部の巨乳には負けるが充分でかいし、レッスンのせいでボディラインは整ってるし)

春香「おっきくなってますよ」

P「……生理現象だ」

春香「別に、最後までするわけじゃないんですから」

P「春香、俺はお前が好きだ」

P「好きだから、そういうことをしたくないんだ」

春香「私は、いいですよ?」

P「っ!」ドクッ

春香「プロデューサーさんになら、汚されてもいい」

春香「私の全部、あげてもいい」

春香「………ううん、あげたい。受け取ってほしいんです」


春香「私を」

P「肌、荒れるぞ」

春香「それは嫌ですね。出したら、すぐに雪歩を呼びましょう」

P「なんでそんな乗り気なんだよ…」

春香「ちょっとだけ…ほんのちょっとですよ!?その、興味があって」ウズウズ

春香「じゃ…いきますよ」

P「お、おう…」

ニギッ

春香「あ、あつっ、かたっ、えっ、なにこれ」

P「なにと言われましても、ナニですとしか」

春香「うまくないです」ニギニギ

P「うるせえ」

春香「とりあえず握っちゃいましたけど、ええと、擦った方がいいですか」

P「握ってるだけでメチャクチャ気持ちいい。お前の指柔らかすぎ」

春香「マジですか」

春香「出ちゃいます?」シコシコ

P「いや、そこまで早くもないが」

P「なんというか、心がいっぱいいっぱいでだな」

春香「そ、そんなのこっちだって一緒ですよぅ!」

春香「男の人の、それ、握るのなんて初めてで…」カァァァ

P「っ」ビンッ

春香「えぇっ!?なんで今大きくなったんですか?」

P「お前が可愛いのが悪い」

春香「なんですかそれ!」

P「ヤバい。お前眺めてると手だけでイク。あざとい」

春香「褒めてるのか貶されてるのかよくわかりませんっ」ギュッ

P「ッ…」ビクン

春香「あ…大丈夫ですか?痛かった…ですか?」

P「い、いや、大丈夫だ」

春香(………なんか出てきてる)ズイッ

P「お、おい!」

春香「ん~」ペロッ

P「」ビンビン

春香「………にがい」

P(素数だ、素数)

P「2、3、5、7、11、13、17、19、23」ブツブツ

春香「うわ、血管ドクドクしてますよ!」

P「29、31、37、39…ああ、くそ!お前ちょっと黙れ!」アタフタ

春香「……ふーん」ニヤニヤ

P「ほんと勘弁してください」

春香「……ファーストキスは済んでますし」

P「そういうこと言わないで」

春香「ペロペロされるの、嫌ですか?」ウルウル

P「てめっ、その顔は卑怯だぞ」

春香「はむっ」チュパ

P「~~~っ!」ビクンッ

春香「ふぇへへ、ほひかふきはしはほ?(えへへ、腰が浮きましたよ?)」

P「しゃぶったまま喋んな…っ」

春香「んー」レロレロ

春香(プロデューサーさん…感じてくれてる…嬉しい…)

P「はぁ…ハァ……長くは持たないぞ」

春香(なんか、可愛いなぁ)キュン

春香「んっ」ジュボジュボッ

P「うぁっ、それヤバい…出る!顔離せ!!」

春香「ふぁっ!?」

P「で、出るッ!」ビクビク

春香「どうぞ!出して下さいっ!」ゴシゴシ

P「ぅあっ」ビクンビクンビクン

ビュッ!ビュッ!

春香「あぅ…おっぱい、汚されちゃいました」ドロッ

春香「すごく熱いですよぅ…」ウルウル

P「」

春香「これが精子…」ペロ

春香「うへぇ、苦い…あと、臭いが凄いです。お風呂の口実にはバッチリですね!」クンクン

P「」

春香「…プロデューサーさん?」

春香「気持ち良かったですか?」

P「」コクコク

春香「えへへ。溜まってたんですね。結構早かったような」

P「早さはどこ基準なんだよ。好きな女にしゃぶられて10分持つやつを俺は童貞とは呼ばねえ。絶対に」

春香「ふふ、知ってますよ。ソーローって言うんですよね」ニヤニヤ

P「黙ってろ。おら、雪歩、呼ぶぞ」フラッ

春香「はい!」

春香「作戦、決行ですね!」

P「…」ゴシゴシ

春香「お風呂…せめてシャワーだけでも、浴びたいな、って」

春香「駄目…かな?」

雪歩「うーん…両手を拘束したままでいいなら、いいよ」

春香「ありがとう!」

雪歩「…まるで獣ですね」クスッ

P「ああ、そうだな」ケロッ

雪歩「両手を後ろにまわして」

春香「うん…」

ガチャン

雪歩「はい、じゃあ足の鎖外すね」

春香(きたっ―――)

P(よし、すまん、雪歩っ)ソロリ

雪歩「…」

ガチャ

雪歩「はい、とれたよ」

P(今っ!)

P「はぁっ!」

P(アイドルを殴りつけるのは今回が最初で最後だ…悪いな!)

雪歩「…」ニヤッ

春香「っ!?」

P「……!?」

雪歩「じゃーん」

ビビビビビビ

P「がっ…」ガクッ

春香「そ、それ…」

春香「スタンガン…?」

春香(っ、逃げなきゃ!私が逃げて、助けを―――)ダッ

雪歩「見捨てるんだね」

春香「っ…」ビクッ

雪歩「逃げていいよ。プロデューサーに“お仕置き”してから、追いかけてあげるから」ニコッ

春香「…やめて」

雪歩「逃げないの?」

雪歩「せっかくプロデューサーが体を張って作ったチャンスなのに」

春香「やめて…プロデューサーさんは悪くないの。私が」

雪歩「跪いて」

春香「………え?」

雪歩「跪いて、私の足を舐めて」

雪歩「そうしたらスタンガンの電源、切ってあげる」ビリリリリ

春香「……うん。わかった。だから、お願い」

雪歩「あ、ちょっと待って。プロデューサーにも手錠つけなきゃ」ガチャン

雪歩「さ、跪いて」

春香「…」スッ

雪歩「やさしく、ね?」

春香「―――」ペロペロ

雪歩「そうそう。ふふ、春香ちゃん可愛い。大好き」

シャァァァァ

雪歩「ふぅ、二人分の体を洗うのは結構大変ですう」

P「………」

春香「………」

雪歩「プロデューサーは私が部屋に来ない理由をもっとちゃんと考えるべきでした」

P「こなくても様子がわかった…のか。カメラ、か。だが、そんなものあの部屋にはなかった」

雪歩「ええ、カメラなんてないです。だってあの部屋、一面だけマジックミラーになってるんですから」

雪歩「壁も薄くて隣の部屋にいたら全部聞こえちゃって」

雪歩「人間って、追い詰められたらあんな馬鹿馬鹿しい作戦にでもすがっちゃうんですね」

春香「隣の部屋にいたの?ずっと?」

雪歩「あはは、そんなに落ち込まなくてもいいのに」

雪歩「これからは、ずっと二人の面倒をみてあげますから」

雪歩「二人で愛し合ってるのを眺めててもいいんですけど」

雪歩「たまには私も混ぜて下さいね」

雪歩「はい、夕ご飯です」カラン

雪歩「例によってお皿は一つなので、仲良く食べて下さいね」

P「なぁ、手錠を外してくれないか」

雪歩「手?手なんて使わなくても食べられますよね?」

春香「…」グゥ

雪歩「これからは手が必要な時は私がお世話しますから」

P「そうか。そうだな…」グッ

春香「プロデューサーさん…」

P「…」ガブッ

モグモグ、ゴクッ

雪歩「あは、プロデューサー、犬みたいですぅ」

雪歩「春香ちゃんはお腹すいてない?」

春香「…ううん、すいてるよ。私も…食べるから」

春香「ん…」ハムッ

アグアグ

雪歩「プロデューサー、口のまわり、汚れてますよ」

雪歩「えへへっ」ペロッ

P「ッ…」

春香「…」ギュッ

雪歩「春香ちゃんも」ペロペロ

雪歩「心配しなくても、プロデューサーをとったりしないよ」ボソ

春香「そんなんじゃない…」

雪歩「…まぁ、少しずつ、だね」

雪歩「私は行っちゃうけど、二人仲良くお休みしてくださいね」

P「おやすみ」

春香「…おやすみなさい」

雪歩「はい、おやすみなさい」

P「すまん」

春香「謝らないで下さい」

P「俺が半端な作戦で動いたせいで、こんな手錠まで」

春香「手なんて、使わなくても」

春香「くっついてるだけで幸せです」

春香「雪歩がいないとお尻も拭けないのは問題ですけど」

P「まさか雪歩に介護されるとはなぁ」

春香「介護ってw」

P「こうなったらとことん世話してもらうか」

春香「………そうですね」

P「マジックミラーか。今の会話も聞かれてるのかね」

P「壁ドンしてみるか」

P「………足の鎖に手錠。鍵がないんじゃ工具でも持ってこないとな」

春香「はぁあ。脱出する作戦、鍵を奪うくらいしか思いつかないです」

P「スタンガン相手に手錠状態で奪うのは無理だよなー」

P「―――このまま、さ」

P「諦めて、雪歩に飼われて」

P「畜生みたく扱われて」

P「そのうち、だんだん自分が人間じゃなくなっていくような気がするんだ」

P「それが、怖い」

春香「プロデューサーさん…」

P「俺は人間だって、証が欲しいな」

春香「じゃあ、たくさんキスしましょう!」

春香「私たちは人間だって、忘れないように」

P「なんでキスなんだよ」

春香「だって、この状態じゃそれしかできないじゃないですか」

春香「おはようのキスと、おやすみのキス」

春香「なんか人間っぽくありません?」

P「そう…なのか?まぁいいや」フフ

P「それか、いっそのこと一気に堕とされればいい」

P「その方が、苦しまずに済む」

春香「プロデューサーさん…」

チュ

春香「この先なにがあっても、どうなっても、私はあなたが好きです」

P「俺も、お前を愛してる。ずっとな」

春香「このーさかーみちをー」

春香「のぼーるたーびにー♪」

P「あなたーがすぐそばにー」

P「いるよーぉーにー」

春香「あはは、音程違いますよ」

P「お前も間違えてるぞ」

春香「のワの?」

P「あずささん、元気かなぁ」

春香「みんな元気でやってると思いますよ」

春香「千早ちゃんがちょっと心配ですけど」

P「ああ、あいつは心配だ」

春香「事務所も燃えちゃったら、社長や小鳥さん大変だろうし」

P「それでもしぶとくやっていけてそうな気がするのはなんでだろうな」

春香「さぁ、信頼じゃないですかね」フフ

雪歩「なんだか、二人に嫌われちゃった気がしますぅ」

P「そりゃ、嫌われるような事をする方が悪い」

雪歩「私はただ、二人の傍に居たかっただけなんだけどなぁ」

春香「だからってこんなやり方、ないよ」

雪歩「ううん、これしかないの」

雪歩「だって、二人が結ばれたら、私の付け入る隙がなくなっちゃうもん」

雪歩「二人が結ばれてほしい。でも私も二人が大好き」

雪歩「だったら、私が無理矢理介入するしかなかった」

雪歩「そのためにベストを尽くしただけ」

雪歩「人を好きになるのも、人に好かれるのも、難しいですね」

P「そうだな」

春香「私だって雪歩の事は好きだったよ。友達として、だけど」

雪歩「ありがとう春香ちゃん」

P「………はぁ、なんだか、もうどうにもならないよな」

雪歩「え?何がですか?」

P「俺も、春香も、一回絶望したんだ。もう逃げられないってさ」

春香「それなのに、私たちはまだ人間でいる。尊厳を持ってる」

雪歩「―――いっそ、動物のようになりたい、ですか?」

P「人間でいたいさ。だが、だんだん心が荒んできてる気がする。イライラしてるのかもな」

春香「心のどこかで人間をやめられないの。だから、こんな状態でも私は雪歩に反論してる」

P「雪歩がいないと自分のケツも満足に拭けないっていうのにな」ククッ

春香「プロデューサーさんだって」ムッ

P「そうだな、人の事言えないな」

雪歩「………プライドを、へし折られたい?」

P「ああ。いっそポッキリいってくれれば、楽になれるんじゃないかって」

春香「頭もバカになっちゃえば、難しい事で悩まなくてもいいなって」

P「そう思ったんだ」

春香「そう思ったの」

P「雪歩、頼む。もういいんだ。もう」

春香「私たちの心を、壊して」

雪歩「………そうしないといけないんだ。私が二人を手に入れるには」

雪歩「二人はずっと愛し合って、私はずっと二人の傍にいて、皆で幸せになって、それで」

P「それでいい。そんなふうに俺たちを変えて欲しい」

春香「余計なプライドのせいで、自分じゃ変われないから」

春香「自分じゃ自分を楽にできないから」

雪歩「…わかった。ちょっとだけ手荒かもしれないけど、やってみる」

雪歩「心に直接干渉するのは偽物みたいでいやなんだけど、仕方ないね」

雪歩「やり方はとってもシンプル」

雪歩「HMDをかぶせて、単調な映像と音楽を聞かせるの」

雪歩「そして刷り込む」

「私は犬だ」

「俺はペットだ」

雪歩「何度も何度も聞かせて、言わせて、私もそれに同意する」

雪歩「まわりの全てが、自分さえもが動物なんだと言ってくる」

雪歩「そんな環境」

雪歩「ちょっとうまくなかったから、何度か方法を変えて試してるうちに」

雪歩「二人は自分がペットであることを認め始めた」

春香「私たちは雪歩のペットなんですよね」

P「そうだ、俺たちは雪歩のために生きてるんだ」

二人は心から言ってるわけじゃない。そうじゃないって心は叫んでる。

それでも、パートナーの言葉は心を穿つ。

嘘が相手の心を攻める。

春香「雪歩のために生きるの」

P「雪歩のペットとして」

食事にもちょっとした薬をほんの微量だけ混ぜている。違法な薬物を。

眠る時は三人一緒。私が真ん中で、二人に抱きしめられるの。

きっかけさえ作れば、後は二人が勝手に互いを堕としていく。

私に体を洗われるのは気持ちいい。

ウンチした後、私にお尻を拭かれるのは幸せ。

私のご飯を食べると心の底から嬉しくなる。

実際にそう感じてくる。心が洗われて、染められる。

カチャ

雪歩「もう、必要ないよね」

雪歩「足も手も自由だよ」

春香「え…?」ウロウロ

P「ゆきほ…」ボー

雪歩「好きにしていいよ」ニコッ

春香「ゆきほ…」スリスリ

P「すきだ」スリスリ

雪歩「うん、うん。私も大好きだよ」ナデナデ

春香「うー」ゴロゴロ

P「いい」ポカポカ

雪歩「うんうん」

雪歩「それじゃ、赤ちゃん、作ろっか」

春香「あかちゃん?」

雪歩「春香ちゃんはプロデューサーのこと、好きだよね」

春香「うん。すき」

雪歩「好きな人のあかちゃんを産むのは、気持ちいいんだよ」

春香「きもちいい…?」

P「こども…」

雪歩「いいんですよ。春香ちゃんは、妊娠すると幸せなんです」

雪歩「だから、春香ちゃんとエッチしていいんです」

P「いい…のか…」

雪歩「はい。ね?春香ちゃん」

春香「うん。エッチして、にんしんして、あかちゃんほしい」

雪歩「ほら、お尻出して、お股広げて?プロデューサーに、春香ちゃんのお股見せて」クパァ

春香「みて…」

雪歩「うふふ、ほら、おちんちんおっきくなってるよ。嬉しいね!」ナデナデ

ブチブチ

春香「いたいよ…いたいよぉ」

雪歩「頑張って」ナデナデ

雪歩「私に撫でられると、幸せだよね?頑張れるよね?」

春香「うん、がんばる」ビクビク

雪歩「エッチは気持ちいいですよね、春香ちゃんと繋がって嬉しいですよね」

P「きもちいい。うれしい」

雪歩「はい。もっともっと、繋がって、気持ち良くなっていいんですよ」ナデナデ

P「でる…でるっ」

雪歩「はい、ビュービュー出しましょうね」

春香「びくびくしてるぅ!」

雪歩「赤ちゃんできるよ!やったね、春香ちゃん」

春香「あかちゃんんんっ!」

P「うあぁっ」ビュルルルル

雪歩「もっともっと、中出しして、妊娠して、気持ち良くなっていいんですよ」ナデナデ

ギィィ

「っ!?」

「これは、どういうこと?」

雪歩「あれ…?なんで?」

雪歩「ここなら、誰にも見つからないはずだったんだけど」

「最近までわからなかったわよ。こんなことになってるなんて」

雪歩「……お父さんにも嫌われちゃったかぁ」

「そういうこと。でも、この有様は…」

「春香っ!しっかりしなさい!!」

雪歩「…もう少し踏ん張っていれば」

雪歩「人間にもどれたかもしれませんね」

雪歩「まぁ、過ぎた事はどうでもいいや」

雪歩「場所が変わっても、もう私たちは変わらない」ニヤ

―――病院

医師「三ヶ月、です」

千早「………」

医師「母体への影響を考えると、やはり三人を隔離することは難しいかと」

律子「でも、あのままじゃ三人はいつまでたってもあのままじゃないですか」

医師「雪歩さんとPさんに対する強い依存が、結果的に春香さんの精神を安定させているんです」

千早「あの三人は、これからどうなるんですか?」

医師「……元の生活に戻る事は、おそらく難しいでしょう」

医師「孤独な狼少女ならともかく、絆で固まった野犬を丸々手懐けるのは厄介だ」

律子「せめて人間らしい生活をさせたいんです」

医師「こちらがそれを与える事はできます。しかし、彼女らがそれを受け入れるかどうかは…」

律子「なんで…なんで春香もプロデューサーもあんな姿でっ!」

千早「三人の部屋に入る事は?」

医師「刺激しなければ」

千早「これで幸せ?」

雪歩「うん」ニコニコ

春香「しあわせだよ」

P「ああ、このままがいい」

千早「もう、ここから出たくないんですか」

春香「やだ」

P「はるかと、ゆきほと、いっしょがいい。いっしょがしあわせなんだ」

雪歩「ありがとう」ニコッ

千早「………ここには、春香もプロデューサーもいないのね」

雪歩「ううん、いるよ。私たちはずっと一緒だもん」

千早「いいえ。あなたが殺したのよ。二人を」

オギャァ!オギャア!

春香「えへへ…」

春香「かわいい」

春香「しあわせ」

春香「ずっと…」

春香「いっしょ」



おわり

以上です。支援などありがとうございました。
続きはないので落としていいです。
インスピレーション湧いたら乗っ取ってもいいです。

Qところで結局雪歩は混ぜてもらってたんですか?

>>152
任せます


なんか元ネタでもあるんかな

Q、監禁もの書いたの君?

>>154
とくにないです。
>>155
こないだもスレ立てました。

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