恒一「小椋さんの家族にご挨拶に行く」(180)


―小椋家リビング―

小椋「兄貴、就職おめでと。これ、お祝いのハンカチ。一応ブランドだから人前で出しても大丈夫だと思う」

敦志「お、おうサンキュー。はは、なんか照れるな」

小椋「バ、バカ照れんなキモい///」

敦志「キモいっておまえ…」ガクッ

小椋「あ、ちが、えっとその…えっと」アセアセ

兄貴の名前初めて知ったわ

小椋可愛いよ小椋


小椋父「ははは。俺からもおめでとう敦志。これで俺も安心だ。がんばれよ!」

小椋母「ほんと、おめでとう。よかったね敦志…」ホロリ

敦志「親父…お袋も心配かけてごめん。俺がんばるからさ。もう心配しなくていい、と思う…たぶん」

小椋「なにそれwww っていうかあたしには何もないの? 心配かけてごめ~んってwww」

敦志「由美にも悪いと思ってるよ。っていうか俺としてはむしろお前のほうが心配なんだけどな?www」

小椋「はぁ~? なにそれ。あたし引きこもったりしないもん」プンプン

敦志「ちげえよwww お前俺に似て口悪いからな。ちゃんと友達とか彼氏とかできんのかってなwww」

小椋「友達くらいいるよ! 彩と泉美なら兄貴だって知ってるでしょ?」フンガー

さあ始まりますわよ

久々にanotherスレみた希ガス

久しぶりのおぐおぐメインな気がする


敦志「そういやそうだったな。じゃあ彼氏は?」

小椋「か、かれし!? かれしはー…そのー…」

敦志「そ、彼氏は?」ニヤニヤ

小椋「―――か、かれしくらいいるし! 私モテるんだからね!」アセアセ


小椋父「」


小椋母「そうだったの!? あらあら、おめでたい事って重なるものね!」ウキウキ

小椋佳で再生

小椋パパ可愛い

小椋「そ、そーだよそーなんですいるんです!」

  「えっと、榊原君っていって、東京から来たイケメンで頭も性格もいいんだよ!」

  「ほんとすっごいんだから! 会ったら絶対びっくりするんだから!」

  「ど、どーだ!?」フンゾリ


小椋父「」


敦志「おお、まじか。じゃあ今度家に連れて来いよ」

小椋「へ。い、家? いえいえそんな…え、家!?」

ほう


敦志「何驚いてるんだよ。それくらい普通だろ。そんなにいいやつなら俺も会ってみてえし」

小椋「えーとあのー…家はそのー…しゅ、しゅうきょうじょうのりゆうで無理っていうか…」ゴニョゴニョ

敦志「そういわずに連れて来いって。母さんも楽しみにしてるみたいだし」チラッ

小椋母「…」キラキラ

敦志「あ。それともホントは彼氏なんていないんじゃ…」ジー

小椋父「!」ガタッ

小椋「い、いるし嘘じゃないしラブラブだし最近なんか所構わずだいしゅきホールドだしホントだし」アセアセ

小椋父「」

お父ちゃん死んじゃう

恒一vs小椋パパで由美を賭けフェンシング対決!小椋パパのレイピアは無情にも恒一の胸を貫く!!しかし……!!


敦志「ならいいじゃん。それじゃ、次の日曜な」

小椋「!? お、おっけー!?」

敦志「決まりだな」ニヤニヤ

小椋母「楽しみね! お茶とお菓子買っておかなきゃ!」ウキウキ

小椋「…(うう…っべー。まじ、っべーわ…)」

小椋父「」

あ、忘れてた
おぐりん好きなので全力支援

>>15
そっち書きゃよかったw


―翌日 3年3組―

小椋「―――っていうことなの」

恒一「なるほど、そういうこと。いきなり“彼氏になってください!”なんて言われた時は驚いたけど」

小椋「ごめんなさい。ちょっと混乱しちゃってて」ショボン

恒一「ううん、気にしないで。でもいいのかなぁ、嘘ついちゃ悪い気もするけど」

小椋「うん…それはそうなんだけど、その…」ゴニョゴニョ

恒一「まぁ、なんとなく気持ちはわかるけどね」

  「お兄さんが就職決まったばっかりで難しい時期だから、余計な心配かけたくなかったんだよね?」

このSSはパパがサブヒロインか

とても素晴らしいので続けてください


小椋「う、うん! ごめんね、そんな理由でこんなこと頼んじゃって」
  (すごい…何も言ってないのに察してくれた///)

恒一「気にしないで。ウソ吐くのはちょっと気が引けるけど、そういうことなら協力するよ」

小椋「ほ、ほんと!?」パアァ

恒一「うん。僕でよければ喜んで付き合うよ」ニコッ

小椋「つ…“付き合”…っ!? ふ、ふつつかものですがよろしくオナシャス!」


赤沢・見崎・多々良・綾野(…これは対策会議が必要(だ)ね)

寝ようと思ったのに。
明日早いのに。

しえん


―昼休み―

ヒルヤスミダー オナカスイター バナナゾナー ボクノオベントウ…スブタニパイナップルハフェアジャナイヨ…

見崎「…榊原君」テクテク

恒一「あ、見崎。今日の昼ご飯どこで食べる? また屋上でいい?」

見崎「…悪いけど、今日は赤沢さんたちと約束があるの」

恒一「そうなの? 珍しいね。わかった、じゃあ今日はほかの人誘ってみるよ」

見崎「…ごめんね。じゃあ」テクテク

小椋「…!(チャンス!)」キラン

はよはよ!!!


勅使河原「お、なんだサカキ、今日はひとりなのか? じゃあ俺らと…ぬわーーっっ!!」ドガッ

キャー ナンダナンダ テシガワラガトンデキタ アイキドーナラマカセロー

小椋「しゃ、榊原君!」

恒一「あ、小椋さん。勅使河原吹っ飛ばしちゃだめだよ、みんなご飯食べてるんだから。おてんばだなぁ」

小椋「あ、ごめんつい」

恒一「まぁいいけどね。それでどうしたの?」

勅使河原「お…おまえら…ぐふっ」

テシガワラシンダ アンフェアダネ エーセーヘー! ショウジキワロタ ユカリスキダ!

お転婆 由美ちゃん可愛い

勅使河原がパパスになった


小椋「お、おほん! よければなんだけど、一緒に食べない? 彩が用事あるってどっか行っちゃって」

  「そのーよければー…なんだけども」チラッ

恒一「うん、いいよ。じゃあついで日曜の作戦会議もしちゃおっか。とりあえず屋上に行こう」

小椋「うん! (っしゃあ!!)」

おぐりん


―第2図書室―


赤沢「それでは、小椋由美対策会議をはじめます」

多々良「はい、これは由々しき事態です」

綾野「んー。ところで見崎さんお弁当は?」

見崎「…いつも榊原君に作ってもらってたから…」グー

綾野「あ、そうなんだ。じゃあ今日は私のお弁当半分あげるよ。一緒に食べよう」

見崎「…いいの? …お礼はそのうち」パアァ

綾野「あはは、いいってことよ」


赤沢「ちょっと二人とも、もっと緊張感を持ってちょうだい。緊急事態なのよ」

綾野「んー最初はそう思ってたんだけど、よく考えたらそうでもなくない? ただの彼氏役でしょ?」

赤沢「甘い!」バンッ

多々良「ええ、本当に! 下顎が痛み出すくらい甘いです!」

綾野「お、大声出さないでよこわいなぁ。どういうこと?」

赤沢「人は自分の役割を全うしようとするもの」

  「ただの彼氏役といえど、役に真摯であればあるほどその気になってしまうものなの」

  「あなたも演劇部ならわかるでしょう?」

綾野「た、たしかに」

支援


多々良「恒一君は良くも悪くも真面目ですから。より彼氏らしく振舞おうとするでしょう」

   「役に入り込み過ぎるあまり、いつしか本当の彼氏になりたいと思ってしまうかもしれません」

   「勿論そうならない可能性も等量存在します。ですが、そうなってからでは遅いんです!」

見崎「…スタンフォード監獄実験…」モグモグ

綾野「う、うん。ごめんちょっと甘く見てたわ」

赤沢「いいわ。それより対策を練りましょう」

多々良「恋人役をやめさせられればそれが一番いいんですが…」

赤沢さんよくわかってんじゃん 昨日赤沢さんがこんな感じで恒一オトしたSSあったぞ


見崎「…でもチクったりはできない。小椋さんにもなにか事情があるようだし。さすがに可哀そう」モグモグ

赤沢「…とすると、次善の策として彼氏役をほかの誰かと交代してもらいましょう。勅使河原あたりに」

多々良「それも難しいと思います」

赤沢「どうして?」

多々良「夜見山は田舎ですから。榊原君みたいに人目を引く人は知名度が高い」

   「小椋さんのご両親もご存じの可能性があります。ただでさえ娘さんと同じクラスの人なんですから」

赤沢「…チッ。じゃあいっそ恒一君を月曜日までどこかに監禁しておくのは?」イライラ

最高の手段は

その監獄実験知った時は人間は怖いなと思いました

>>35
愛のホットラインだなwあれはよかった。


綾野「いやーそれはさすがに大事になっちゃうんじゃないかな。ストレートに犯罪だし」
  (何言いだすんだこいつ…)

見崎「…(ヤンデレルートもありか…)」モグモグ

赤沢「じゃあどうするのよ! わ、私いやだからね、告白する前に失恋するなんて!」ジワッ

綾野「ちょちょちょ、泣かないでよ泉美! まだわかんないじゃん、だから落ち着いて、ねっねっ?」アセアセ

赤沢「れもぉ…」グスッ

多々良「…はぁ。確かに意気込んでみたものの、実際のところ対策は難しいんですよね」

   「わかりやすく妨害工作に出たら小椋さんも黙っていないでしょうし」

   「…せめて情況を見守れたらいいのだけど。恒一君に指示を出せたりできればなおいいですね」

赤沢さんかわいいなあw

さっさと告白すればいいものを……


見崎「…そういうと思って、すでに有田さんに話をつけてます。先生どーぞ」モグモグ

有田「ご紹介に与りました、有田です。みなさんよろしく!」ババーン

綾野「ど、どっから出たの? ていうかなんで松子?」

見崎「…有田さんは情報戦、電子戦、隠密工作のプロフェッショナル」

  「以前榊原君の下着や使用済みティッシュを獲ってきてもらったこともあるし」

  「二人で榊原君をストーキングしたことも両手の指じゃきかない」

赤沢・多々良・綾野「」

有田さんペロペロ

れもぉ…

 ↑

可愛い

食事と会話両立してる鳴ちゃんカワイイ


有田「いやーそれほどでも」テレテレ

赤沢「ほめてねえよ」

見崎「…とにかく、彼女さえいれば小椋さんの家に盗聴器とカメラを仕掛けるくらいわけない」

有田「あとは適当な理由付けて榊原君に小型無線機渡せば見守りつつ指示も出せるよ!」


赤沢「それは助かるけど…それよりも!」

  「下着とティッシュってどういうことよ犯罪じゃない恒一君の気持ちも考えなさいよ私も欲しいわよ!」

綾野「おーい。本音漏れてるから」

多々良「わ、わたしも…///」

有田「しょうがないなー少しなら分けてあげるよ。私いっぱい持ってるし」

  「あと恒一君が部屋で××××してる写真と動画もあるけどどうする? そっちは有料お値段5万円也」

赤沢「ごっ…しょ、しょうがないわね、明日までに用意しておくわ」

有田「まいどありー」フヒヒ

綾野「…こんなんで大丈夫なのかなぁ…あと松子、私の分もね!」


千曳「…会議は構わないんだが、図書室に弁当のにおいが充満するのは尋常ではないね…」

会議の内容の方が尋常じゃねぇよwwww

そんだけのストーキング技術があれば、夜這い→逆レイプまで出来そうなところだが

>>50
純愛派なんだよきっと。きちんと恋愛関係になってからしたいんだよ


ストーキングは純愛かって? それは儂にもわからん…

俺達が紳士なように有田さんも淑女だから そんなことしねえよ


―下校時―

見崎「…」テクテク

恒一「…」スタスタ

見崎「…そういえばお昼休みの話し合いはうまくいった? 小椋さんに何か頼まれてたんでしょ?」

恒一「うん。なんとか役に立てそうだよ」

見崎「…そう」

恒一「いい子だよね、小椋さん。正直嘘を吐くのは気が引けるけど…」

  「でもそれ以上に家族に心配かけたくないって気持ちもわかるしね。がんばらなきゃ」

見崎「…そうね。(彼氏役が榊原君である必然性については疑問に思ってないのか…榊原君らしいけど)」


恒一「ただやっぱりちょっと…バレちゃったらどうしようってね」

見崎「…不安?」

恒一「そうだね。失敗したら小椋さんにも迷惑かかっちゃうし」

見崎「…じゃあこれ。当日使って。私たちがサポートする」スッ

恒一「なにこれ。小型の無線機?」

見崎「…そう。これで適宜指示を出す」コクリ

>>35
スレタイ


恒一「それはありがたいけど、なんでこんなの持ってるの?」

見崎「…いつもこれで美咲とスパイごっこして遊んでるの。(…ということにしておこう)」

恒一「ふーん。それじゃお言葉に甘えてちょっと貸してもらうね。ありがとう」ニコッ

見崎「うん。当日がんばってね」

恒一「うん。こっちこそ、よろしくね」

見崎「…それじゃ、今日はこのへんで。じゃあね、サ・カ・キ・バ・ラくん」

惨劇の幕開けか…?


―日曜日 小椋家前―

小椋「…じゃあ今日は宜しくね。極力私が話すようにするけど、何かあったらお願いしていい?」ウワメヅカイ

榊原「うん、了解。見崎たちも指示くれるし、大丈夫だとおもう」

小椋「…(泉美達め…何かしてくるとは思ったけど、私にまで堂々と無線機渡してくるとは)」

  (…まぁでも、ばれないように協力してくれるって言ってたし、変な邪推しちゃ悪いよね)

恒一「じゃ、そろそろ行こうか」

支援


小椋「そうだね。…うう、緊張するなぁ」スーハースーハー

  「…」

  「…よし! ただいまー!」ガチャッ

恒一「お邪魔します」

小椋母「あらあら、いらっしゃい。はじめまして、由美の母です。今日はゆっくりしていらしてね」ニコニコ

恒一「初めまして、榊原恒一です。こちらこそお休みのところお騒がせしてすみません」ペコリ

小椋母「あらあら、いいのよ。由美の彼氏さんなら大歓迎だから」

いったい何が始まるんです?

パンツはとっくに脱いだ もはや書き込みを待つのみ


恒一「ありがとうございます」ニコッ

  「あ、こちら、お土産です。インドで評判のお菓子で、フェアマカセーロ・ゾナっていうそうです」

  「よろしければ皆さんでどうぞ。スライスしてから召し上がるとおいしいらしいです」ズズイ

小椋母「あら、これは結構なものを。お気遣いありがとうございます。ありがたく頂戴しますね」ウフフ

小椋「もうお母さん、玄関なんかで話してもしょうがないでしょ! 恒一くん、どうぞ上がって」

恒一「うん、ありがとう。お邪魔します」


―同時刻 イノヤ 小椋由美対策本部―

恒一『うん、ありがとう。お邪魔します』ザザッ

赤沢「ファーストコンタクトは済んだわね。今のところ障害は無し」

  「…由美のこれでもかというほどの彼女ヅラを除いては…!」ギリギリ

多々良「初対面のご家族相手にも爽やかに挨拶できる恒一くんかっこいい…///」

見崎「…榊原君がくれたフェアマカセーロ・ゾナおいしい。ローストしたらさらにおいしそう」モグモグ

綾野「お前ら…。まーここまでは予定調和っていうか、問題が起きるほうが珍しいよね」
  
  「指示することも今はなさそう。…ん、なに見崎さん。お菓子くれるの?」

見崎「…こないだのお弁当のお礼。あとでサンドイッチも頼むからそれも分けてあげる」モグモグ

綾野「ありがと。…うん、おいひい」モグモグ

フェアマカセーロ・ゾナでぐぐってもうた…

猿田は死んでないけどなw


有田(この恒一君の声で爽やかイケメン彼氏CD作ったら夜のジョブが捗りそうだなあ)フヒヒ

  (泉美たちにも売りさばけそうだし、ほかのクラスの子も欲しがりそう。高音質で録音しなきゃね)

小椋母『じゃあそこに座ってくださる? 今お茶をお持ちするわね』ザザッ

赤沢「…ん。しばらくはリビングでご家族と話すつもりみたいね」


見崎「…オムライスとサンドイッチと激辛カレーとスコーンと紅茶を」チュウモン


―再び小椋家 リビング―

小椋母「はい、どうぞ。お口に合うといいけれど」

恒一「ありがとうございます、頂きます。 …うん、おいしいです」ズズッ

小椋「恒一君のこと話したらお母さん舞い上がっちゃって。すぐにお茶とお菓子買ってきちゃったんだ」

恒一「あはは。 …ところで、今日は他の皆さんはご在宅だとお聞きしていたんですが、お休み中ですか?」

小椋母「あらあらごめんなさいね。長男の敦志はちょっと出ちゃってるの。じきに帰ってくると思うわ」

   「それと主人はその…ちょっとね」チラッ

小椋「えっとその、お父さん今ちょっと寝込んじゃってて」アセアセ

パパカワユスw

猫んじゃったか

期待


恒一「えっ。だ、大丈夫なの? うるさくしちゃいけないんじゃ…ぼ、僕もう帰ったほうがいいかな」

  (無線機からもそれ帰れやれ帰れってうるさいし)

(赤沢・多々良・綾野・有田「…! …!」)※ここぞとばかりに解散を勧める対策本部面々

小椋「だ、大丈夫大丈夫! ちょっとその、虫の居所が悪いみたいで! ごめんね気を使わせちゃって」アセアセ

  (娘に彼氏いるのがショックで、今度は父親が引きこもったなんて絶対言えない…あと泉美たち煩い!)

恒一「そうなんだ。なんかすみません、大変な時にお邪魔してしまったみたいで…」キョウシュク

14の娘が彼氏を家に連れてくるとかそらショックだろ

>>15
どこのさんかれあだよ


小椋「気にしないで! 恒一くんが悪いわけじゃないんだから!」

小椋母「そうそう、お気になさらないで。 …そんなことより、二人のお話をきかせてくださる?」

   「そうね…付き合うようになったきっかけとか教えてくださらない?」ウキウキ

小椋「ちょっとおかあさん!」

小椋母「あらいいじゃない。ねぇ、榊原さん」

恒一「は、はあ…。えっと、きっかけですか」チラッ

小椋「(…しょうがないな…)…え、えっとね! 五月に恒一くん転校してきたばっかりで!」

  「それでえーと、私が演劇部に誘ったのがきっかけなの!」


小椋母「あらあらそうなの。じゃあ榊原君も演劇部なのね」

恒一「いえ、僕は。せっかく誘ってもらったんですけど…ちょっと体の問題があって」

小椋「あんまり部活とかできないんだって」

小椋母「あらそうだったの、ごめんなさい。…じゃあ次はそうね、どっちから告白したのか聞きたいわ」ワクワク

恒一「えっと、い、いちおう僕から…(っていう設定なんだよね)」

小椋母「あらそうなの! 榊原君みたいに素敵な男の子に告白されるなんて、由美も隅に置けないわね」ニヤニヤ

小椋「お、おかあさんてば…///」モジモジ

(赤沢『ウソカノのくせにモジモジすんなや!』ザザッ)

小椋(泉美うっさい!)


小椋母「告白の時のセリフとか聞きたいな~」ニヤニヤ

小椋「ちょっとあかあさん、さすがに失礼だってば!」ガタッ

恒一「あはは。え~とその普通に…好きです、って…///(ただの役とはいえ、さすがに恥ずかしいな///)」

小椋「こ、恒一くんも答えなくていいのに…///(今の録音しとけばよかった!)」

(有田『大丈夫! 録音したよー!』 ナイスアリタ グッジョブ フェアダワ ワイノワイノ)

小椋母「青春ねーいろいろ若い頃を思い出すわ~ふふふ」ウフフ

   「じゃあじゃあ、由美のどんなところを好きになってくださったのかしら?」ワクワクサン

小椋「ちょ、おかあさん! いい加減にして!」バンッ

支援

フェア沢さん……

あーーーー、支援だ。有田さん安定しすぎだろ

このまま付きあっちゃえyo

小椋さん可愛い


小椋母「あらいいじゃない。大事なことよ。ねぇ榊原くん」

恒一「あはは、えっと…言わなきゃだめですか?(そんなことまで打ち合わせしてなかったし…)」タジタジ

(対策本部面々「言わなくていいよ! 言っちゃダメ!ゼッタイ!」アセアセ)

小椋母「よければ聞かせてくださらないかしら」ワクワク ズズイ


敦志「俺も聞きたいな、それ」


小椋「あ、あにk…おにいちゃん! 帰ってたの?」


小椋母「あらおかえり敦志」

敦志「ただいま。そっちの君が榊原君? 由美の兄の敦志です。よろしく」

恒一「あ、はい。榊原恒一です、よろしくおねがいします」ガタタッ

小椋母「あんたもちょっと話していったら? 今お茶入れるから」ガタッ

敦志「ん、さんきゅ。で、榊原君。突然現れといて失礼だけど、よければさっきのやつ聞かせてくれないか」

恒一「えっと、僕がおg…由美さんを好きになった理由、ですか」

敦志「そう。単なる興味本位もあるが、兄として是非聞かせてほしいと思ってね。だめかな」

敦志ktkr


小椋「ちょっとお兄ちゃん! だから失礼だってばもう! どいつもこいつも~!」フンガー

敦志「なんだよ由美、お前気にならないのか」

小椋「そりゃ…気にはなるけど、だからってこんな風に無理に聞きださなくても…」ゴニョゴニョ

敦志「もちろん無理強いはしないけどな、やっぱり妹のことをどう思ってくれてるのか、知りたいんだよ」

小椋「…」チラッ

恒一(…ここは答えたほうがいいのかな。そんなの打ち合わせしてなかったけど)

  (今日彼氏役をしてるのだって、小椋さんの、お兄さんに心配かけたくない気持ちに応えたからだし)

  (…だったら、とにかく打ち合わせじゃない、思ってる気持ちだけ伝えよう。ウソを重ねないように)

  「…わかりました」コクリ

敦志と拳で語り合う展開くるか?

お兄ちゃんwww いるいる呼び方変える奴


(対策本部面々「…!」ガタッ)

敦志「お、話がわかるね」

小椋「…!」ソワソワ

小椋母「ふふふ。あ、敦志これお茶ね」コトッ



恒一「…えっと。由美、さんですけど」

  「実はその、正直はじめは少し怖い子なのかなって、思ってたんです、本当は。…ごめんね」

  「でも、その…」

  「話してみたらすごく話しやすくて、転校してきたばかりで不安な僕のことも気遣ってくれて」

  「あと、さりげなく気をまわして皆のこともフォローしてくれるようなひとで」

  「でもちょっと意地っ張りっていうか、頑固なところもあるんですけど」

  「それも、例えばそう、“ある人”…に心配かけまいとして、のことだったりして」

  「そういう、不器用だけど優しいところを見て、そばで支えてあげられたら、って…」

  「そんな感じです。…あはは、なんだか恥ずかしいですね」テレテレ

恒一マジイケメン

さすがや

惚れてまうやろー!


小椋「…!」

小椋母「はぁ~」タメイキ

敦志「なるほどね。うんうん。よくわかったよ、ありがとう」

恒一「いえ…ははは」


―イノヤ 小椋由美対策本部―

恒一『いえ…ははは』ザザッ


赤沢「…いいなぁ…」フゥ

綾野「…うん、正直すっ………っごいうらやましい」


多々良「…ええ、本当に」

見崎「…(私のことはどう思ってくれてるんだろう。…カレーおいし)」モグモグ

有田「NTRっていうのもアリだな…」ボソッ

赤沢「…なんかちょっと虚しくなってきたわ。ハウェイコナ・イクストラファンスィーでも飲もう…」コクリ

綾野「…ん? あれ今から恒一くんとお兄さんの二人だけで話すんだってよ」キキミミ

多々良「“俺の部屋で男同士で腹割って話そう”って言ってますね。どういうことなんでしょう」

有田「あ、やば。カメラも盗聴器も玄関とリビング、それから由美の部屋にしか仕掛けてないよ」

恒一△

赤沢さんの発音w


綾野「え、マジ? じゃあこっから先様子見れなくない?」

赤沢「なんでお兄さんの部屋に仕掛けなかったのよ」

有田「だってまさかホモまつり開催するなんて思わなかったし…」

多々良「ほ、ほ…///」

綾野「じゃあ今から移動しようよ。幸い由美ん家はここから近い(という設定です)し」

赤沢「それしかないみたいね…40秒で支度してちょうだい。ほら、見崎さんも!」


見崎「…まだカレー食べ終わってないのに…」グスッ

多々良さんから腐の匂いが……

多々良さん自分の部屋BL本だらけだったりして

長くなってごめん。ID変わってると思うけど>>1です

―小椋家 敦志の部屋―

敦志「悪いね、ちょっと散らかってるけど気にしないでくれ」

恒一「いえ…それで、話ってなんでしょう」

敦志「そう緊張しないでくれよ。何も殴り合いたいわけじゃない。ちょっと確かめたいことがあるだけさ」

恒一「確かめたいこと…ですか?」

敦志「そう。ん~なんと言えばいいか…」

  「…端的に言おうか。 今日は悪かったな、由美の彼氏役なんてものを押し付けちまって」

敦史鋭い


恒一「…!? え、えっとなんのことですか? (え? ば、ばれてる!?)」アセアセ

敦志「ああ、やっぱりそうなのか」フムフム

恒一「ええと、だからその、どういうことなのか…その、えっと」アセアセ

敦志「カマをかけたのは謝るよ。だけどそれも含めて、さ。言ったろ、“腹を割って”って」

恒一「………。どうしてわかったんですか?」

敦志「どうしてというなら経験で。いつからというなら始めから、かな」キリッ

このヒキニートやるな


恒一「始めから…それに経験、ですか」

敦志「ああ。あいつは隠し事が下手だからな。お袋と親父は疑ってないみたいだけど」

  「それに、あいつは昔から俺に対して妙な対抗意識っていうか、意地張るところがあるしな」

  「…まぁ、今回のはちょっと毛色が違うんだろうけど」

恒一「…そうですね。たぶん、敦志さんの考えてる通りだと思います。小椋さんは、“優しい”から」

敦志「…」

私怨


―小椋家庭 物陰―

赤沢「ハァ…ハァ…つかれた」

綾野「全力疾走したからね…」フゥ

有田「とりあえずブースターマイク、っと。見崎さん、そのパラボラのやつとって」

見崎「…ん」ガチャガチャ

多々良「でも大丈夫なんでしょうか。勝手に庭に入っちゃって」


赤沢「…フゥ。どっちにしろ今更よ。カメラと盗聴器し掛けちゃったくらいなんだから」

多々良「…それもそうですね」


小椋「庭が騒がしいから来てみれば。カメラと盗聴器ってなんのことかしら。詳しく知りたいんだけど」ニコッ


赤沢・綾野・有田・多々良・見崎「」

小椋「ねぇどういうこと?」ニコニコ

赤沢・綾野・有田・多々良・見崎「」

関係ないけどスイッチが入ったらのバックコーラスって
豆・味噌・豆腐に聞こえるよね

紫煙


~~カクカクシカジカ~~


小椋「…はぁ、なんかこそこそやってると思えば…あんたらねぇ、それ犯罪だよ」

赤沢・綾野・有田・多々良・見崎「…ごめんなさい」ペコリ

綾野「…あの、由美怒ってる?」

小椋「…まあいいや。良くないけど、私も同じ立場なら同じことしたかもしれないしね、もういいや」

  「それより、兄貴の部屋の声拾えるの?」

赤沢「…止めないの?」

小椋「言ったでしょ、同じことするって。正直私も二人が何話してるのか気になるし。聴かせてもらうわ」

有田「用意できたよー」

小椋「ん」

あの人って?


―再び敦志の部屋―

敦志「…そうだな、あいつは優しい。うちの家族の中でも一番、な。 …君、俺のことは?」

恒一「…聞きました。その、今までどういう状況にあったか。簡単にですけど」

敦志「そうか。…本当に君の言うとおりだよ。あいつは優しい」

  「俺みたいな穀潰し、あの年頃の女なら蛇蝎のごとく嫌いまくってあたりまえなのにな」

  「俺がこの汚い部屋でくすぶってる時も、普通に接してくれたよ」

  「嫌ったり避けたり、かといって余計に気遣ったりもせずに。普通に、兄妹らしく」

  「…こないだもさ、俺の就職祝いっつって、小遣い使ってハンカチくれたよ。会社で使えるようにって」


恒一「そうなんですか…」

敦志「ん、これな。いいやつだろ。 …そういえば今日、親父の顔見たか?」

恒一「いえ。ご気分が優れない、とかで」

敦志「ん~まぁ間違っちゃいないな。いないんだが…」

恒一「?」

敦志「親父な、いま引きこもっちまってて」

恒一「え」

4

見崎鳴がヒロインじゃないんですか?


敦志「あ、引きこもりっつっても、もう何日かしたら落ち着くと思うんだけどな」

恒一「そうなんですか…こう言ってはなんですけど、もしかして僕のせいで…?」

敦志「きっかけはそうなんだが、そうじゃない。君のせいじゃない。あれは親父の責任だよ」

  「娘に彼氏がいるのがよほどショックだったみたいでさ、最近家にいるときはずっと部屋でいじけてる」

  「まぁ結局狂言だったわけだが」

  「それにしてもひどい。何がひどいって、この家の男はなんつー豆腐メンタルなんだってな」

  「ようやく長男が出てきたかと思えば今度は父親だ。母と妹にも申し訳ない。…君にもね」

  「…軽蔑したか?」

いいね

なんだ親父はバスティアン・シュバインシュタイガーだったのか


恒一「いえ、そんな…小椋さんの家族を軽蔑なんて、しません」

敦志「そっか…ありがとう。いいやつだな、お前。…それでな、こっからが本題なんだ」

恒一「本題、ですか」

敦志「そう。あのな、俺なんかがこんなこと言えた義理じゃないのはわかってるんだが…」

恒一「…続けてください」

敦志「あいつと、由美とつきあ…その、これからも仲良くしてやってくれないか」

  「あいつあんなだろ。俺に似て口は悪いし、意地っ張りだし。そのせいで君にも迷惑かけちまって」

  「おまけに家に帰れば男どもは親子ともどもヘタレだし。あとあいつちょっと目つき悪いし」

恒一「…」

しゃーなしだな!


敦志「だからさ、いろいろと負担になってると思うんだ、本当は。表に出さないだけで」

  「つい最近まで負担そのものだった俺が言うのもなんだが、あいつはもうちょっと…」

  「そう、もうちょっと肩の力を抜いてくれればと思うんだ」

  「それで、できれば君みたいなやつに、いてやってほしいっつうか…なんだその、そんな感じだ!」

恒一「…ふふっ」

敦志「…人の真剣な気持ちを笑うなよ…」ガクッ

恒一「ふふ…いえ、すいません。そうじゃないんです。そうじゃなくて」

敦志「…?」

これは本当に付き合っちゃって赤沢さんたちに嫉妬されるフラグ
いや嫉妬どころか・・・

おぐりん大勝利くるか?


恒一「小椋さんも敦志さんも、なんていうかそっくりだなぁって」

  「お互いのこと大事に思ってるくせに、表に出さないとことか。見えないところで気遣うとことか」

敦志「…」

恒一「大丈夫です。小椋さんは大事な友達だし、ぼくのほうこそこれからも仲良くしてほしいと思ってます」

  「もちろん、敦志さんの気持ちもよく理解した上で。だから、安心してください」

  「きっとほかの友達もそうだと思います」

敦志「…そか。サンキューな」

恒一「…はい」


―再び小椋家庭 物陰―

小椋「…」

綾野「…」

赤沢「…」

見崎「…」

多々良「…」

有田「…」

綾野「…“男同士の話”、かぁ」

支援


赤沢「…ごめんね、由美」

小椋「…なんで?」

赤沢「その…今日、こんな風に、いろいろと出歯亀してしまったこととか」

綾野・有田・多々良・見崎「ごめんなさい」

小椋「…ううん。私こそ、皆には感謝してる…ほんとはずっと不安だったんだ」

綾野「不安?」


小椋「その…この間まで、私が普通に接することが、かえって兄貴の負担になってるんじゃないかって」

  「だから兄貴も、本当は私のことなんて嫌いなんじゃないかって。…だから」

  「…だからみんなには感謝してる。もちろん恒一くんにも」

  「…ありがとう」

多々良「…ええ」

見崎「…」

赤沢「…しんみりしちゃったわね。いくらなんでも三点リーダー多過ぎよ!」

綾野「あはは、確かに」

支援しに来たよ

でっ?誰ルートに成るんだ?ww


赤沢「とりあえず今からまたイノヤにでも行ってみんなでハワイコナでも飲むわよ! 気分転換!」

見崎「…にわかコーヒー通乙」ボソッ

赤沢「あんですって?」ギロッ

見崎「…」シレッ

綾野「あはは、まぁまぁ。せっかくだしイノヤでガールズトークでもしようよ」

多々良「それもいいかもしれませんね」フフッ

有田「ついでに恒一君の声録音したの編集しようよ。きっと捗るよ~」フヒヒ

小椋「あんたねぇ…」


  「…ちゃんと私の分もコピーしなさいよ!」

柿沼「そんなの敦志ルートに決まってるじゃないですか」

父√

おぐりんと鳴ちゃんの3Pかな

「お父さん!! 締りが良いです!」 パンパン

「うーん恒一くんも筋が良いね~」

恒一のハーレム√


 結局そのあと、恒一くんも誘ってみんなでイノヤに行きました。

 恒一くんは、なんで泉美たちがうちにいるのか不思議がっていたみたいですけど。

 イノヤでは、道中たまたま遭った勅使河原くんたちも巻き込んで、大騒ぎをしました。

 まるでいつもの学校のような居心地のいい喧噪に紛れて、私は恒一君の横顔に心の中で語りかけます。

 彼氏役なんか押し付けて散々迷惑をかけてしまいました。ごめんなさい

 けれどおかげで私も家族も、いろんなことがうまくいきそうに思えます。ありがとう

 私は。

 だから。

 そんなあなたのことがすごく…そう、すごく―――。





 …終わり。

        /           ハ
     /           /  ヽ
     l          /     \ヽ.        :. !
     | :.   .:     /       \     ヽ  :: :
     | ::. .::   /           `ヽ..:   :. :::.:
     | ::::..:::: ./___,,,/  ゝ、____ \  :::..::::′
     {:::.::::::::::/ ,=====、     , ====、 ヽ.:::::::/

      ヽ/⌒:〃ィ圻示圷 ヾi __〃ィ坏示斥 ヾi ⌒゙  どっちが攻めなの? 私は榊原k・・・
       | /`ヾ  乂辷タ  〃⌒ ll  乂辷タ  ∥ヽ./
       {ヽ _ヽ\ __ 彳    \____ /_.ノ/::|
       | \_ヘ  ̄ ̄    i     ̄ ̄ /_/::::::}
       l  / ∧               /:: :: .:〈
       〉、_..::〈 \      -- ‐-     / }ヽ_..::/::
      { ゙::/´.:|   \     ̄     イ  {   .::
.      〉  .::ノ    >      <    〉 ...::::
      /ヽ::/':〈     __|  ≧≦ |_     { ヽ´:::
      !   /   __ノ \_  _ノ \   ヽ.  .:::
      〉、 ..:〈   /、    ℡ト、    .\_  | ヽ:〈

乙、おぐおぐかわいいよおぐおぐ

乙!

柿沼さんのAAもあんのかよwww


おぐりん可愛い チュッチュ

とっくにホジホジされた鉱脈だけど、小椋ちゃんスキーが高じてこんなん書いてしまった。
長くなったけど読んでくれてありがとう。
個人的にはルートは小椋ちゃん√か鳴ちゃん√がいいな。

小椋ちゃんが慕ってるくらいだし、敦志っていいやつだと思うんだよね。
小椋ちゃんの兄貴がだめだめなわけがない。異論は認める。


そうそう、ここまで付きあわせた上に申し訳ないんだけど、ついでに短めの鳴ちゃんSSも投下していい?
こっちはすぐ投下できると思う。だめなら今度またスレ立てるけど。

かわいかった!!
俺得!!
お疲れさまでした

早くしろ パンツ脱いだ

乙!

短めのSSならこのまま
ここで良いんじゃないか?

オナシャス!

今から読むけど先に言っとく

許可出たみたいなんで書いてく。もう少しだけお付き合い願います。



恒一「めいちゃんの、いちにち」

柿沼「小椋兄×重機で頼む」

乙!

この後どうなったのか気になるが…

鳴ちゃんのSS投下してもいいんじゃない?

よっしゃ、こい


これは、あったかもしれない平和な夜見北中学校3年3組の女の子、見崎鳴ちゃんの一日を淡々と見つめるお話です。


―朝―

見崎鳴さんの朝はヒラヒラレース(美咲ちゃんに言われてシーツを変えました)の可愛らしいベッドの中から始まります。


目覚めてしばらくはほとんど動きません。ガチで億劫だからです。連日連夜赤沢さんのブログに張り付いているので疲れが溜まっています。
指の一本も動かすことなく、ぼんやりと口を開けて天井を見つめる様はまるでお人形ないしアホの子のようです。


そのまま数分は意識の覚醒を待つようにしています。
ときどき覚醒しないこともあるのですが(頻度にして3回中2回くらい)、その辺は泰然自若、遅刻ごとき恐れないのがエレガントな女性と申すもの。
目覚まし時計なんて無粋で無遠慮なものは永久に必要ないと思っています。


気が向いてからのっそりと起き出し、洗面所へ。軽く洗顔をして歯を磨きます。
この時間、母親の霧果さんは大概爆睡しているので(毎夜遅くまで作業をしているせいです)、自分で朝ご飯を用意します。
と言ってもたいていは紅茶で喉を潤しつつトーストにジャムを塗る程度。その点で言えば女子力低めの鳴さんです。


貧相なブレークファストでお茶を濁したら再び自室へ。
お気に入りのクマさんパジャマから制服へとフォームチェンジ。左目に眼帯をしてから軽く姿見で装いを整えます。
櫛で軽く髪を梳かして、ワックスでチャームポイントのアホ毛も忘れずセット。これで準備万端です。

あの伝説の荒し
邪気眼Mさんの日常ですか?!www

               ___
           .... ´ .::::::::::::::::::::::...、
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      |:::::::::::::::::::::::::::|ヽl:::|::::::::: |::::/::::}:::::: ハ:|

      l::::::::::::::::::::::|X=≠ミN:::::/|:/|:::/::/:イ  |l   支援…っと
.      乂:::::::::::::::::::Nら:::ソ _j/{:  :}イ::/::::;   l| _______
       __):::::::::::::::::ト===="⌒ー=イ/:::::;  ,:l//          / カタ
       `ノ:::::::::::::::>   __   ノ::::::::/  /// NEC       /   カタ
         ⌒乂>\}/|\Tハ:ト:乂(" __ノ//          /  カタ

            | ヽく__芥/\     ` //          /    カタ
            |  \  ト. \   .//_______ _/


カバンを片手に家を出ます。
行ってきますは言いません。以前、調子に乗ってヒアアイゴーなどとのたまっているのを霧果さんに目撃されてから神経質になっています。


登校中は特筆すべきことはなにもありません。
あるとすれば精々、級友の榊原君の通学路をうろうろしてみたり、榊原君との話題を考えてみたり、榊原君を探してソワソワしたり、眼帯を右目につけてウケが取れないかしらと真剣に検討するくらいです。


―学校―

そんなこんなで学校に到着します。通学時がそんな調子なので、大概遅刻ですが気にしません。シーイズエレガント、ユーノウ。


学生の本分は勉強ですが、そこはそれ。遅刻すら辞さない鳴さんは授業中もうすらぼんやりとしていることが多いのです。


時々思い出したように板書なんてものをとってみようかしらとスケベ心を出すこともあるのですが、何しろ故あって古い机を使っているので、書きにくいったらありゃしない。
悪態の一つも吐きたくもなりますが、そんなことをしては長年のキャラづくりの末にやっと手に入れたクールビューティーの地位に傷がつくので、ここはぐっと我慢の子です。


休み時間もたいてい窓から校庭を物憂げに眺め…ているように見せかけて榊原君が話しかけてきてくれないかしらと期待します。ぼっち属性ならではの誘い受けです。
期待通りに運ぶこともあるのですが、それはむしろレアケース。

というのも、休み時間は同じく級友の勅使河原とかいう三枚目が榊原君を横取りしてしまうのです。
まったく、憎たらしいったら。想像の中で勅使河原の前歯を2~3本引っこ抜いて溜飲を下げます。ふぅ。




往々にしてそんな風に午前が終わり、待ちに待ったお昼休みです。
なぜ待ちに待つかというと、大手を振って榊原君と話せるイベントだからです。しかも彼の手作りお弁当のオプション付き。これなんてデイドリーム。

彼と二人屋上へ向かう際、クラスの女子が苦虫をかみつぶしたような顔で鳴さんを見送るのも恒例なら、それにお澄まし気味のドヤ顔で返す鳴さんも大したものです。


屋上でのんびりとお弁当をつつきながら、ポツポツと言葉を交わします。至福のひと時。
隠れぶきっちょなせいで、せっかく彼が作ってくれたミートボールを取り落して半泣きになることもままあるのですが、まぁ。

それはそれで慰めてもらえるしオイシイかな、などと算盤を弾くのも乙女心でしょう。



午後の授業はユウウツです。というかマジで眠いです。
食後しばらくしてインスリン出てきーのの、血糖値下がりーの。α波垂れ流し状態です。

そういうとき、鳴さんは逆らいません。あるがままの自分、あるがままの睡魔。こういう時こそ自分を甘やかしてあげなくては、と固く心に誓います。
結論、寝ます。


気が付くと授業が終わっているのは、自分のスタンド能力に違いないと密かに信じていたりもします。なんだかんだで幸せな子です。


それから、教室の掃除があったり帰りのHRがあったり、そのHRで対策係の赤マムシ…もとい赤沢さんが何事かを喚いたりしていてもスルーするのが見崎さんの基本姿勢です。

アホ毛セットしてんのかよ



―下校―

学校でのタスクがすべて終了次第、鳴さんは速やかに帰る準備を整えます。帰宅部期待のエースですゆえ。放課後残って誰かとだべるなんて邪道邪道。
同じく帰宅部のホープ榊原君と連れ立って校舎を後にします。

その際、クラスの女子が切歯扼腕極まりない様子で見崎さんを見つめますが、そこでもやはりドヤ顔で返す見崎さん。なんというか、うん。今日も3年3組は平和です。


今日の授業の話とか、最近読んだ本の内容とか、クラスメートの隠された性癖といった当たり障りのない会話を交わしながら下校します。
基本的には途中でお別れ、じゃあまた明日ね、などと手を振る場合が多いですが、時々二人で鳴さんの部屋でお紅茶を嗜んでみたり、逆に榊原君の部屋でごろごろすることもあります。


じゃあ今日はというとそんなこともなく、ごくごく自然に分岐路で別れます。
そんな日は、別に寂しくなんかないし普通だし、などと嘯きながら小石蹴り蹴り帰るのが日課と言えば日課です。



―自宅―

帰宅するとまずは着替えです。堅苦しい制服を脱いで、霧果さんが用意してくれる服をいそいそと着込みます。安定のシャレオツ。


それからしばらくは、どれだけ食べても太らないのをいいことに、カウチでポテトなどを貪りながらテレビを見たりして優雅に時間を潰します。
水戸黄門の再放送なんかがやっていればゴキゲンです。


頃合いを見計らって、お風呂を掃除したり食器を洗ってみたり。
それが終われば、おばあちゃんがご飯を作ってくれるのを待ちます。霧果さんとちがっておばあちゃんは料理が達者なのです。


ご飯を食べたらお風呂をすませます。

猿田よけぞな



それから部屋でごろごろしたり画集を眺めたり、スケッチをしたり携帯電話のメモリー(榊原君の番号)を見てニヤニヤしたりします。


そんな風にして、気が向いたらクラスメートの赤沢さんのブログの更新がないかを確認し、あったら軽く煽るようなコメントを残してから寝る準備です。
今頃あいつ顔真っ赤にしてコメント返ししてからF5連打してんのかな、などと考えてほくそ笑んだりもします。これもひとつの友情の形です。


そうこうしているうちに本格的に眠くなってきます。
パジャマに着替えてから、もぞもぞと床に就く鳴さん。



ベッドの中で、その日一日のことを軽く反芻します。
楽しかったこと、幸せだったこと、腹が立ったこと、続いて、昨日のこと、明日のことその先のこと。


榊原君のことや、美咲ちゃんのこと、来る受験のこと、家族のことや悩み事のあれこれ。あと赤沢さんたち級友のことも。


いろんなことを思い、考え、手のひらで弄ぶ内、まどろみに溶けてゆく自意識。こぼれてゆく音と光。暮れゆく心象。
その暖かくて幸福な暗闇で。

鳴さんはつぶやきます。


「おやすみなさい。―――明日もいい日でありますように。」




終わり。

>>1

乙!

ほのぼのした

>>1乙でした

>>1

>>1
絶対赤沢さんと仲良いだろ鳴ちゃん

>>1乙

鳴ちゃん毎日が楽しそうだな


赤沢「ブログを開設したわ」 っていうSSがすごく面白かったので、勝手に一部設定を使わせて頂きました。同SS作者様、ありがとうございました。

とりあえず長くなったけども、

愛でたいのはおぐおぐ
恋をしたのは綾野ちゃん
付き合いたいのは鳴ちゃんで
結婚するなら水野さん

要するにAnotherのギャルゲはよ

ってことは言いたい。
それじゃ、遅くまで付き合ってくれてあんがと。1つ目と2つ目で雰囲気違い過ぎて混乱させたらすまん。
また機会があれば来るよ ノシ

たいそう>>1乙である

やっぱりおぐおぐが一番だな

マジ乙!

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2015年11月22日 (日) 10:05:19   ID: FMW8nm8t

アナザーのギャルゲはよ

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